説明

X線検査方法

【課題】高精度かつ高速な半田ボール接合不良検査方法を提供する。
【解決手段】BGAパッケージとプリント基板103との接合部の外観検査時に、当該プリント基板に塗布されるクリーム半田部に対して該BGAパッケージの半田ボール104により接合する際のプリント基板103との接合部分のX線検査方法において、3次元画像データを再構成して生成された3次元画像データよりX線透過率を利用して半田ボール部位の画像データを抽出し、その抽出した半田ボール部位における画像データの特徴量を抽出し、当該抽出した特徴量により半田ボール104とプリント基板103の接合状態の良否を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線検査方法装置に関し、より詳細には、実装基板検査におけるBGA部品などの電子部品の基板への実装状態などをX線を用いて検査するX線検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半田ボールの接合不良の判定においては、主にラミノグラフィ装置などによる2次元断層面画像が用いられている。水平方向の断層画像を用いる場合、半田ボール下部の接合面における半田ボール断面積を判定基準としている。また、垂直方向の断層画像を用いる場合には、半田ボールの断面形状により接合不良を判定している(たとえば特許文献1)。また、CTによる3次元検査においては、自動検査が行われておらず、目視による検査が必要である。
【0003】
図8は、水平方向の断層画像を用いた従来の検査を示した図である。図8において、BGA部品本体部分801と基板803が半田ボール802で接合されている。ラミノグラフィ装置で水平断層位置806における断層画像807を取得する。取得した断層画像807における半田ボール断面804の占める面積を算出し、予め指定した基準面積805と比較を行い、基準面積805のたとえば90%以上であれば充分接合されていると判定し、未満であれば接合不充分と判定する。
【0004】
さらに別の手段として、プローブを用いて通電検査により接合を検査する方法もあるが(たとえば特許文献2)、部品の実装の形態(たとえば両面実装や多層基板で電極が表面に無いなど)により検査が不可能な場合もある。
【特許文献1】特開平10−74802号公報
【特許文献2】特開2001−91543号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、断層画像による検査においては断層位置の特定が困難あり、また、基板面からの相対位置ではなく、絶対位置による指定であるために基板のゆがみ等による固体差に対応することも不可能であるので、検査結果は断層位置の指定に依存し、高精度な半田ボール接合不良検査を行うことが困難である。また、目視による検査では高速かつ安定的な検査が不可能である。
【0006】
本発明は、従来の課題を解決するもので、3次元画像データを利用することで基板のゆがみ等の影響を受けず常に一定の領域のデータを取得することにより高精度な半田ボールの接合不良の検査を行うこと、また、自動検査を行うことにより、従来の目視検査に対し高速な検査を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従来の課題を解決するために、本発明のX線検査装置は、3次元CT装置を用いて3次元再構成に必要な透過画像データを計測し、当該透過画像データを元に3次元画像データを再構成してBGAパッケージとプリント基板との接合部の外観検査時に、当該プリント基板に塗布されるクリーム半田部に対して前記BGAパッケージの半田ボールにより接合する際の前記プリント基板との接合部分のX線検査方法において、前記3次元画像データを再構成して生成された3次元画像データよりX線透過率を利用して半田ボール部位の画像データを抽出し、前記抽出した半田ボール部位における画像データの特徴量を抽出し、
前記抽出した特徴量により前記半田ボールと前記プリント基板の接合状態の良否を判定することを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明における半田X線検査方法を利用してボール接合不良検査を行えば、従来の課題であった高精度かつ高速に半田ボールの接合不良を判定することが可能である。また、基板面だけでなく、部品本体と半田ボールの接合部分の検査も可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図7は、本発明のX線検査方法を、X線CT装置を用いて、BGA等の電子部品を撮像する方法を示したものである。X線源701より照射された円錐状のX線703は、被検体702を透過し、検出器704にて検出される。これを被検体702を中心に360度回転させながら、例えば1度刻みで撮像を行う。これにより得られた各方向からの透過画像データ705を元に、例えば公知の技術であるFeldkamp法により再構成を行うことで被検体702の3次元画像データ706を取得することができる。
【0010】
以下に、本発明のX線検査方法の実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は、本発明の実施例1におけるX線検査方法を用いて、BGAパッケージとプリント基板との接合部の半田ボール1個を取り出して半田ボール接合不良判定方法を示すものである。
【0012】
図1において、3次元画像データ100は、BGA部品本体部分102が基板103に半田ボール104で接合されている部分を3次元X線CT装置を用いて計測された透過画像データを公知の技術であるFeldkamp法などにより3次元再構成することで生成したものである。生成された3次元画像データ100において、半田ボール104および予め基板に塗布されているクリーム半田105と基板におけるX線の透過率は異なっている。例えば、X線出力が100keVにおける透過率は、組成が鉛37%、錫63%、厚さ0.3mmの半田が約40%、厚さ1mmのガラス基板では約93%である。したがって、3次元画像データ100において、透過率が40%±許容マージン(例えば5%)の部分のみを抽出することで半田ボール104および予め基板に塗布されているクリーム半田105の部分の3次元画像データ101を得ることができる。
【0013】
さらに、得られた半田ボール104およびクリーム半田105の3次元画像データにおいて、半田ボールの画像データの水平位置が最も低い部分110を基準とし、鉛直上向きに例えば50ミクロンの位置111までの3次元画像データ106を抽出する。この半田ボールの画像データの水平位置が最も低い部分110は、基板103上に塗布されたクリーム半田面となる。
【0014】
さらに、抽出された3次元画像データ106を鉛直方向から水平面に投影し、半田ボール投影データ107を取得する。得られた半田ボール投影データに対し2値化処理を行い、2値化閾値以上の部分をカウントすることにより投影面積を算出する。例えば水平方向解像度が10μ、カウント数が50であれば10×10×50=5000平方ミクロンとなる。その面積を例えば設計値からわかる予め基板に塗布されているクリーム半田の面積107の90%以上であれば十分接合されていると判定し、以下であれば接合不十分と判定する。
【実施例2】
【0015】
図2は、本発明の実施例2におけるX線検査方法を用いて、BGAパッケージとプリント基板との接合部の半田ボール1個を取り出して半田ボール接合不良判定方法を示すものである。
【0016】
図2において、3次元画像データ100はBGA部品本体部分102が基板103に、半田ボール104で接合されている部分を3次元X線CT装置によって計測された透過画像データを公知の技術であるFeldkamp法などにより3次元再構成することで生成したものである。生成された3次元画像データ100において、半田ボール104および予め基板に塗布されているクリーム半田105と基板におけるX線の透過率は異なっている。例えば、X線出力が100keVにおける透過率は、組成が鉛37%、錫63%、厚さ0.3mmの半田が約40%、厚さ1mmのガラス基板では約93%である。したがって、3次元画像データ100において、透過率が40%±許容マージン(例えば5%)の部分のみを抽出することで半田ボール104および予め基板に塗布されているクリーム半田105の部分の3次元画像データ101を得ることができる。
【0017】
次に、図6を用いて基板近似平面取得の説明をする。基準点603a、603b、603cは予めレーザー反射光が安定している回路パターン上に指定してある。基準点603a、603b、603c全てを通る平面を算出し、基準平面604として決定する。3点を通る平面は、式(1)により平面の法線ベクトルを決定し、式(2)の平面をあらわす方程式を用いて決定する。
【0018】
V=(p1―p2)×(p3−p2) ・・・(1)
Ax+By+Cz+D=0 ・・・(2)
但し、Vは法線ベクトル、p1は基準点603aの座標(p1x,p1y、p1z)、p2は基準点603bの座標(p2x,p2y、p2z)、p3は基準点603cの座標(p3x,p3y、p3z)、×演算子は外積を表す。
【0019】
得られた半田ボール104およびクリーム半田105の3次元画像データにおいて、上記手段で求めた基板近似平面を基準平面210とし、鉛直上向きに例えば50ミクロンの位置111までの3次元画像データ106を抽出する。
【0020】
実施例1で述べた方法とは異なり、基板位置を基準としている。これは、例えば半田の形状的には問題ないが、半田が基板と物理的に離れている状態においては、実施例1で述べたように抽出した半田最下部を基準とした場合には接合十分と判定されてしまうため、検査精度に問題が出る可能性があるからである。
【0021】
さらに、抽出された3次元画像データ106を鉛直方向から水平面に投影し、半田ボール投影データ107を取得する。得られた半田ボール投影データに対し2値化処理を行い、2値化閾値以上の部分をカウントすることにより投影面積を算出する。例えば水平方向解像度が10μ、カウント数が50であれば10×10×50=5000平方ミクロンとなる。その面積を例えば設計値からわかる予め基板に塗布されているクリーム半田の面積107の90%以上であれば十分接合されていると判定し、以下であれば接合不十分と判定する。
【実施例3】
【0022】
図3は、本発明の実施例3におけるX線検査方法を用いて、BGAパッケージとプリント基板との接合部の半田ボール1個を取り出して半田ボール接合不良判定方法を示すものである。
【0023】
図3において、3次元画像データ100はBGA部品本体部分102が基板103に半田ボール104で接合されている部分を3次元X線CT装置によって計測された透過画像データを公知の技術であるFeldkamp法などにより3次元再構成することで生成したものである。生成された3次元画像データ100において、半田ボール104および予め基板に塗布されているクリーム半田105と基板におけるX線の透過率は異なっている。例えば、X線出力が100keVにおける透過率は、組成が鉛37%、錫63%、厚さ0.3mmの半田が約40%、厚さ1mmのガラス基板では約93%である。したがって、3次元画像データ100において、透過率が40%±許容マージン(例えば5%)の部分のみを抽出することで半田ボール104および予め基板に塗布されているクリーム半田105の部分の3次元画像データ101を得ることができる。
【0024】
さらに、クリーム半田が予め塗布されていた鉛直方向延長空間のうち、得られた3次元画像データにおいて、半田ボール104およびクリーム半田301の水平位置が最も低い部分320から水平位置が最も高い部分321までの間を検査対象空間302として決定する。即ち、基板103のクリーム半田塗布面から半田ボール部全体を検査対象空間302とする。
【0025】
指定された検査対象空間において2値化処理による輪郭抽出や形状認識を行い、認識された物体が1つであれば、半田ボール104および予め基板に塗布されているクリーム半田105が充分に溶接している状態であり、十分接合されていると判定する。また、複数であれば半田ボール104および予め基板に塗布されているクリーム半田105が充分に溶接されていない分離した状態であり、接合不十分と判定する。
【実施例4】
【0026】
図4、図5は、本発明の実施例4におけるBGAパッケージとプリント基板との接合部の半田ボール1個を取り出して半田ボール接合不良判定方法を示すものである。
【0027】
図4において、3次元画像データ100はBGA部品本体部分102が基板103に半田ボール104で接合されている部分を3次元X線CT装置によって計測された透過画像データを公知の技術であるFeldkamp法などにより3次元再構成することで生成したものである。生成された3次元画像データ100において、半田ボール104および予め基板に塗布されているクリーム半田105と基板におけるX線の透過率は異なっている。例えば、X線出力が100keVにおける透過率は、組成が鉛37%、錫63%、厚さ0.3mmの半田が約40%、厚さ1mmのガラス基板では約93%である。したがって、3次元画像データ100において、透過率が40%±許容マージン(例えば5%)の部分のみを抽出することで半田ボール104および予め基板に塗布されているクリーム半田105の部分の3次元画像データ101を得ることができる。
【0028】
さらに、クリーム半田が予め塗布されていた鉛直方向延長空間のうち、得られた3次元画像データにおいて、半田ボール104およびクリーム半田301の水平位置が最も低い部分320から水平位置が最も高い部分321までの間を検査対象空間302として指定する。検査対象空間をさらに、上端440から鉛直下向きに例えば50ミクロンの範囲420、および下端441から鉛直上向きに例えば50ミクロンの範囲421を決定する。
【0029】
各部分において、夫々の指定領域の上端440、下端441を基準位置とし、指定範囲420および421において、半田表面全域における鉛直方向の基準位置との差を取得する。
【0030】
図5に、下部、すなわち基板とはんだボールの接合部分を用いて平坦度の算出方法および算出された平坦度と接合状態の関係を示している。平坦度基準位置441は、抽出された半田部分の鉛直方向最低位置である。即ち、クリーム半田部との接合部、或いは接合不良の場合は、クリーム半田部側の半田ボール104の最下端部を測定することにより、半田ボールの最下端部の平坦度を判定することにより、接合状態の良否を判定するものである。接合不良の場合は、水平基準位置441から半田ボール部の下部表面の平坦度を測定し、特に半田ボールの浮き上がり不良を明確に検出することができる。
【0031】
予め基板103に塗布されているクリーム半田部側の半田ボール部位の切り出し領域431の底面矩形領域501内における半田部分の水平面への投影領域502において、例えば縦断面図521は、縦断面位置520における断面を示している。縦断面図521における半田部分の鉛直方向最高位置(z座標)の値510および511を取得する。同様の操作を縦断面開始位置530から縦断面終了位置531まで、例えば1ミクロン刻みで行うことにより、切り出し領域431における半田部分の鉛直方向最高位置(z座標)を得ることができる。ここで得た半田部分の鉛直方向位置(z座標)の最大値510および511が半田下部表面の平坦度となる。接合が充分なされている場合には、平坦度は小さく、接合が充分なされていない場合には、平坦度は大きくなる。したがって、得られた平坦度が上下部分とも例えば±5ミクロン以内であれば接合面はほぼ平坦であるので接合充分と判定し、いずれか、あるいは上下部分とも平坦度が±5ミクロンより大きければ接合部分が平坦でないので、接合不充分と判定する。
【0032】
以上のように、基板103に塗布されているクリーム半田と半田ボール104との接合状態を測定するため、クリーム半田と半田ボール部との接合部の平坦度を測定して接合状態の良否、特に、半田ボールの浮き上がり不良を判定するものである。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明のX線検査方法を用いて、半田ボール接合不良を判定すると、3次元データを用いることにより高精度かつ高速な検査の自動化が図れ、実装基板検査装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施例1におけるX線検査方法による半田ボール接合不良判定を説明するための図
【図2】本発明の実施例2におけるX線検査方法による半田ボール接合不良判定を説明するための図
【図3】本発明の実施例3におけるX線検査方法による半田ボール接合不良判定を説明するための図
【図4】本発明の実施例4におけるX線検査方法による半田ボール接合不良判定を説明するための図
【図5】本発明の実施例4におけるX線検査方法による半田ボール接合不良判定における、基板とはんだボール接合部の平坦度と接合状態の関係を説明するための図
【図6】3点の基準点から近似平面の算出を説明するための図
【図7】3次元X線CT装置における3次元画像データの撮像を説明するための図
【図8】従来の実施形態における半田ボール接合不良判定(水平方向断面)を説明するための図
【符号の説明】
【0035】
100 3次元再構成により生成された3次元画像データ
101 抽出された半田ボール部位
102 BGA部品本体部分
103 基板
104 半田ボール
105 予め基板に塗布されたクリーム半田
106 抽出した半田ボール部位の3次元画像データ
107 抽出した半田ボール部位の投影像
108 予め基板に塗布されたクリーム半田部面積
110 半田ボールの水平方向最低位置
111 指定された抽出範囲上限
210 基準平面
301 基板に予め塗布されている半田
302 判定に用いる空間領域
310 接合十分な半田ボールの3次元形状データ
311 接合不十分な半田ボールの3次元形状データ
312 接合十分な基板に予め塗布されている半田の形状データ
320 抽出した3次元画像データにおける水平最低位置
321 抽出した3次元画像データにおける水平最高位置
410 接合十分な半田ボールの3次元形状データ
411 接合不十分な半田ボールの3次元形状データ
420 上部切り出し領域指定位置
421 下部切り出し領域指定位置
430 上部3次元形状データ
431 下部3次元形状データ
440 上部3次元形状データにおける上端位置
441 下部3次元形状データにおける下端位置
501 切り出し領域421の底面矩形
502 水平面へのはんだ部分投影領域
510 接合充分な場合のはんだ部分の鉛直方向位置(z座標)最大値
511 接合不充分な場合のはんだ部分の鉛直方向位置(z座標)最大値
521 縦断面位置
522 縦断面位置521におけるはんだ下部表面z座標
530 縦断面開始位置
531 縦断面終了位置
601 回路パターン
602 BGA部品
603a グランドa
603b グランドb
603c グランドc
604 基準平面
701 X線源
702 被検体
703 円錐状に照射されたX線
704 X線検出器
705 X線検出器704によって得られた透過画像
706 透過画像705を元にFeldkamp法により再構成された3次元画像データ
801 BGA部品本体部分
802 半田ボール
803 基板
804 断層位置における半田ボール断面
805 判定基準を示す円
806 断層位置
807 断層位置806における断層画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元CT装置を用いて3次元再構成に必要な透過画像データを計測し、当該透過画像データを元に3次元画像データを再構成してBGAパッケージとプリント基板との接合部の外観検査時に、当該プリント基板に塗布されるクリーム半田部に対して前記BGAパッケージの半田ボールにより接合する際の前記プリント基板との接合部分のX線検査方法において、
前記3次元画像データを再構成して生成された3次元画像データよりX線透過率を利用して半田ボール部位の画像データを抽出し、
前記抽出した半田ボール部位における画像データの特徴量を抽出し、
前記抽出した特徴量により前記半田ボールと前記プリント基板の接合状態の良否を判定することを特徴とする半田ボールの接合部分のX線検査方法。
【請求項2】
3次元CT装置を用いて3次元再構成に必要な透過画像データを計測し、当該透過画像データを元に3次元画像データを再構成してBGAパッケージとプリント基板との接合部の外観検査時に、当該プリント基板に塗布されるクリーム半田部に対して前記BGAパッケージの半田ボールにより接合する際の前記プリント基板との接合部分のX線検査方法において、
X線透過率を利用して半田ボール部位を抽出し、該抽出した半田ボール部位における水平位置が最も低い部分を基準としてその基準位置から所定の高さまでの部位の画像データを抽出し、
前記抽出した部位の画像データを水平面に対し鉛直方向から投影し、
前記投影された部分の面積を算出し、
前記算出された面積を所定の判定値と比較し、該比較結果に基づいて前記半田ボールと前記プリント基板の接合状態の良否を判定することを特徴とする半田ボールの接合部分のX線検査方法。
【請求項3】
3次元CT装置を用いて3次元再構成に必要な透過画像データを計測し、当該透過画像データを元に3次元画像データを再構成してBGAパッケージとプリント基板との接合部の外観検査時に、当該プリント基板に塗布されるクリーム半田部に対して前記BGAパッケージの半田ボールにより接合する際の前記プリント基板との接合部分のX線検査方法において、
X線透過率を利用して半田ボール部位を抽出し、
前記プリント基板上に予め基板近似平面を算出するための基準位置を指定して基板基準平面を決定し、
当該基板近似平面を基準として前記抽出された半田ボール部位の指定された高さまでの部位の画像データを抽出し、
前記抽出した部位の画像データを水平面に対し鉛直方向から投影し、
前記投影された部分の面積を算出し、
前記算出された面積を所定の判定値と比較し、該比較結果に基づいて前記半田ボールと前記プリント基板の接合状態の良否を判定することを特徴とする半田ボールの接合部分のX線検査方法。
【請求項4】
3次元CT装置を用いて3次元再構成に必要な透過画像データを計測し、当該透過画像データを元に3次元画像データを再構成してBGAパッケージとプリント基板との接合部の外観検査時に、当該プリント基板に塗布されるクリーム半田部に対して前記BGAパッケージの半田ボールにより接合する際の前記プリント基板との接合部分のX線検査方法において、
前記基板のクリーム半田塗布面から半田ボール部位を検査対象空間としてX線透過率を利用して前記半田ボール部を抽出し、
前記抽出された半田ボール部の数により半田ボールと基板と前記プリント基板の接合状態を判定することを特徴とする半田ボールの接合部分のX線検査方法。
【請求項5】
3次元CT装置を用いて3次元再構成に必要な透過画像データを計測し、当該透過画像データを元に3次元画像データを再構成してBGAパッケージとプリント基板との接合部の外観検査時に、当該プリント基板に塗布されるクリーム半田部に対して前記BGAパッケージの半田ボールにより接合する際の前記プリント基板との接合部分のX線検査方法において、
X線透過率を利用して半田ボール部位を抽出し、
前記プリント基板のクリーム半田塗布面から所定の水平高さ位置間の半田ボール部位を検査対象空間として抽出し、
前記半田ボール下端部の平坦度基準位置から前記抽出した半田ボール部位の最下端部の平坦度を測定し、
当該平坦度に応じて半田ボールと前記プリント基板の接合状態の良否を判定することを特徴とする半田ボールの接合部分のX線検査方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−226875(P2006−226875A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−41988(P2005−41988)
【出願日】平成17年2月18日(2005.2.18)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】