説明

エッチングレジスト

【課題】優れた光学特性を有する光学部材の表面加工用の成形型調製に用いられるエッチングレジスト、該エッチングレジストを用いて得られる成形型の製造方法、及び該製造方法により得られる成形型を提供すること。
【解決手段】金属化合物として金属窒化酸化物を含有してなるエッチングレジスト。本発明のエッチングレジストの一態様としては、金属窒化酸化物が層を形成し、該金属窒化酸化物の層に加えて第1発熱層及び第2発熱層を含有し、これらが第1発熱層、金属窒化酸化物層、及び第2発熱層がこの順に積層されている態様が例示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エッチングレジストに関する。より詳しくは、マイクロレンズシート、光拡散シート、無反射シート、光半導体素子封止用シート、光導波路、光ディスク、光センサー等の光学部材の表面に、ナノサイズのパターン加工を行う成形型を調製するために用いられるエッチングレジスト、該エッチングレジストを用いて得られる成形型の製造方法、及び該製造方法により得られる成形型に関する。
【背景技術】
【0002】
基板表面に繊細な孔を加工する技術は、光学部材の加工にも適用されており、近年の光学電子機器の精密化に対して、より高度な加工技術が要求されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、白金酸化物、銀酸化物等からなる金属化合物層(電気合金層)と、その両面に相変化層とを具備したものにレーザー照射して貫通孔を形成することによって所定のパターンに加工されたエッチングレジストを用いて、基板表面に繊細な孔を形成する方法が開示されている。
【特許文献1】特開2006−216220号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の方法では、レーザー照射によって直径50nm程度の金属微粒子が多数発生して、貫通孔の内壁や基板表面に付着するため、光学部材の加工においては精密な加工ができず、十分な光学特性が得られないという問題がある。
【0005】
本発明の課題は、優れた光学特性を有する光学部材の表面加工用の成形型調製に用いられるエッチングレジスト、該エッチングレジストを用いて得られる成形型の製造方法、及び該製造方法により得られる成形型を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
〔1〕 金属窒化酸化物を含有してなるエッチングレジスト、
〔2〕 工程A:前記〔1〕記載のエッチングレジストを型材に積層する工程、
工程B:工程Aで積層したエッチングレジストの上からレーザー照射してエッチングレジストに貫通孔を形成する工程、及び
工程C:工程Bで形成された貫通孔に露出した型材の表面をエッチングする工程
を含む、成形型の製造方法、ならびに
〔3〕 前記〔2〕記載の製造方法により得られる成形型
に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明のエッチングレジストは、光学部材の表面に繊細な孔を形成することができる成形型を調製することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のエッチングレジストは、金属化合物として金属窒化酸化物を含有することに大きな特徴を有する。
【0009】
特許文献1のエッチングレジストは、金属化合物の層として金属酸化物を用いている。金属化合物層はレーザー照射されると気体と金属とに分解されて、照射部位に貫通孔を形成する。その際、発生する金属微粒子が貫通孔の内壁に付着するため、その後の成形型調製に影響を及ぼす。一方、本発明では、金属化合物として金属窒化酸化物を用いているため、レーザー照射により発生するNガスが、詳細な理由は不明なるも、金属微粒子の発生を抑制して、レーザー照射部位への該微粒子の付着を抑制し、精密な光学部材の表面パターンに対応する成形型を調製することが可能になる。なお、本明細書において、「成形型」とは、それに樹脂シート等を圧着して、離型することにより光学部材を成形することができる金型のことをいう。
【0010】
本発明のエッチングレジストは、金属窒化酸化物を含有するものであれば特に限定はないが、本発明のエッチングレジストの一態様として、金属窒化酸化物が層を形成し、該金属窒化酸化物の層に加えて第1発熱層及び第2発熱層を含有し、これらが第1発熱層、金属窒化酸化物層、及び第2発熱層がこの順に積層されている態様が挙げられる。前記3層構造からなるエッチングレジストは、例えば、レーザー照射されると、照射部位の温度が上昇することにより構造変化を生じる。具体的には、第1発熱層と第2発熱層がレーザー光を吸収して発熱し、金属化合物層が金属と気体とに分解されて、その結果、貫通孔が形成される。
【0011】
第1発熱層、及び第2発熱層は、成形型を調製する際に型材にいずれの層が接してもよく、レーザー照射により温度が上昇して発熱する成分(発熱成分ともいう)によって構成されるのであれば、特に限定はない。
【0012】
発熱成分としては、例えば、AgInSbTeの合金、GeSbTeの合金、SbTeの合金、InSbTeの合金、BiSbTeの合金、GaSbTeの合金などが挙げられ、これらは単独で、又は組み合わせて用いることができる。また、第1発熱層、及び第2発熱層を構成する発熱成分は、同じであっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
【0013】
また、第1発熱層、及び第2発熱層は、発熱するのであれば、上記合金以外に他の成分を含有してもよい。他の成分としては、O、N、F、C、Si等が挙げられるが、各層における合金の含有量は60重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましく、実質的に100重量%がさらに好ましい。
【0014】
第1発熱層、及び第2発熱層の調製は、スパッタ法、真空蒸着法、CVD法等の公知の方法に従って行うことができるが、層の組成制御が容易なことから、スパッタ法を用いることが好ましい。なお、スパッタ法としては、高周波のガスを用いる高周波(RF)スパッタ法が好ましい。
【0015】
例えば、第1発熱層、及び第2発熱層がAgInSbTeの合金からなる場合には、AgInSbTeの合金をターゲットにして、真空条件下、アルゴン(Ar)等の不活性ガスを高速で衝突させることにより、前記合金の薄膜を形成することができる。
【0016】
第1発熱層、及び第2発熱層の厚さは、発熱性と加工性の観点から、1〜50nmが好ましく、2〜30nmがより好ましく、3〜20nmがさらに好ましい。なお、スパッタ法によって層を形成する場合には、層の厚さは、成膜時間を制御することによって調整することができる。
【0017】
本発明における金属化合物層は、金属窒化酸化物を含有する金属窒化酸化物層である。
【0018】
金属窒化酸化物における金属としては特に限定はないが、Pt、Ag、Pd、及びWからなる群より選ばれる少なくとも1つを主成分として含有することが好ましく、加工精度の観点からPtを含有することがより好ましい。なお、本明細書において「主成分」とは、金属窒化酸化物層に含有される金属全体における含有量が80%以上、好ましくは95%以上であることをいう。
【0019】
また、金属窒化酸化物における酸素の含有比率は、55〜80Atom%が好ましく、55〜60Atom%がより好ましい。また、窒素の含有率としては、5〜30Atom%が好ましく、20〜30Atom%がより好ましい。なお、本明細書において、原子含有量は、後述の実施例に記載の方法に従って測定することができる。
【0020】
また、金属窒化酸化物層は、レーザー照射により金属微粒子の発生を抑制できるのであれば、上記金属窒化酸化物以外に他の成分を含有してもよい。他の成分としては、Si、F、C等が挙げられるが、金属窒化酸化物層における金属窒化酸化物の含有量は60重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましく、実質的に100重量%がさらに好ましい。
【0021】
金属窒化酸化物層は、上記第1発熱層、及び第2発熱層と同様にスパッタ法を用いて調製することが好ましい。
【0022】
例えば、金属窒化酸化物層が白金窒化酸化物からなる場合には、白金をターゲットにして、真空条件下、アルゴン(Ar)等の不活性ガスに、窒素、酸素等の反応性のガスを適量混合したものを高速で衝突させることにより、白金窒化酸化物の薄膜を形成することができる。なお、反応性のガスの流量に応じて、得られる金属窒化酸化物における窒素含有比率、酸素含有比率を調整することができる。
【0023】
金属窒化酸化物層の厚さは、加工安定性の観点から、5〜100nmが好ましく、7〜50nmがより好ましく、10〜30nmがさらに好ましい。
【0024】
かくして、第1発熱層、金属窒化酸化物層、及び第2発熱層が得られるが、本発明のエッチングレジストはこれらの層がこの順に直接又は間接的に積層されているのであれば積層方法に限定はないが、操作性の観点から、スパッタ法を用いてこれらの層を積層すればよい。即ち、スパッタ法を用いて、第1発熱層の上に金属窒化酸化物層を形成し、さらに、その上に第2発熱層を形成して積層することができる。なお、本明細書において、「直接積層」しているエッチングレジストとは、第1発熱層、金属窒化酸化物層、及び第2発熱層が直接積層されて形成されているエッチングレジストのことを意味し、「間接的に積層」しているエッチングレジストとは、第1発熱層と金属窒化酸化物層の間、及び/又は金属窒化酸化物層と第2発熱層の間に、常法に従って他の層を介して積層されて形成されているエッチングレジストのことを意味する。
【0025】
本発明のエッチングレジストの厚さは、加工安定性の観点から、7〜200nmが好ましく、10〜100nmがより好ましく、15〜70nmがさらに好ましい。
【0026】
本発明のエッチングレジストは、成形型の型材に積層して、レーザー光を照射することにより、第1発熱層、金属窒化酸化物層及び第2発熱層を貫通する孔(開口部)を形成して、所望のパターンに加工することができる。かかる加工されたエッチングレジストの開口部より、型材にエッチング処理を施すことが可能となり、成形型を調製することができる。従って、本発明は、本発明のエッチングレジストを用いる成形型の製造方法を提供する。
【0027】
成形型の好ましい製造方法としては、
工程A:本発明のエッチングレジストを型材に積層する工程、
工程B:前記工程Aで積層したエッチングレジストの上からレーザー照射してエッチングレジストに貫通孔を形成する工程、及び
工程C:前記工程Bで形成された貫通孔に露出した型材の表面をエッチングする工程
を含む方法が挙げられる。
【0028】
工程Aでは、本発明のエッチングレジストを型材に積層する。
【0029】
型材としては、ガラス、シリコン、金属、セラミックス等の無機材料、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリカーボネート、アクリル樹脂等の有機材料が挙げられるが、加工精度の観点から、ガラス、及びシリコンが好ましい。
【0030】
なお、本発明においては、型材と第1発熱層との間に、エッチングレジストの補助層として誘電体層、あるいはCr、Al、Ni等の金属層を形成してもよい。
【0031】
誘電体層としては、Si、SiN、SiO、カーボンなどによって構成されるものが挙げられ、誘電体層及び金属層もスパッタ法を用いて調製することができる。
【0032】
誘電体層あるいは金属層の厚さは、型材とのエッチング速度の差の観点から、5〜500nmが好ましく、10〜300nmがより好ましく、30〜150nmがさらに好ましい。
【0033】
積層方法としては、特に限定はなく、
態様1:型材の上に、別途調製したエッチングレジストをそのまま積層する方法、
態様2:型材の上に、エッチングレジストの第1発熱層から順に、金属窒化酸化物層、第2発熱層を、積層する方法
等が挙げられる。本発明ではいずれの態様で積層してもよいが、操作性の観点から、態様2が好ましい。なお、型材の上に、誘電体層を形成する場合には、誘電体層をRFスパッタ法によって形成した後、上記いずれかの態様で本発明のエッチングレジストを積層すればよい。
【0034】
工程Bでは、上記工程Aで積層したエッチングレジストの上からレーザー照射してエッチングレジストに貫通孔を形成する。
【0035】
レーザーとしては、特に限定はないが、短波長レーザーほど高エネルギーであるため、例えば、波長405nmのレーザーを好適に用いることができる。また、レーザー照射部の中心付近がガウス分布により最も高いエネルギーが得られることから、スポット径を利用して集約したレーザーを照射してもよい。
【0036】
形成される貫通孔の孔径は、50〜300nmが好ましく、100〜170nmがより好ましい。
【0037】
なお、形成された貫通孔に、エッチングレジストや誘電体層が残っている場合には、ドライエッチング、ウェットエッチング等により除去してもよい。
【0038】
工程Cでは、上記工程Bで形成された貫通孔に露出した型材の表面をエッチングする。
【0039】
エッチング方法としては、公知の方法を用いることができるが、型材とエッチングレジストのエッチング速度の差を大きくする観点から、反応性イオンエッチング(RIE)法を用いることが好ましい。なお、エッチングによって、貫通孔に露出した型材の表面をエッチングすることができるが、型材とエッチングレジストとの間に誘電体層がある場合には、誘電体層と型材表面とをエッチングすることができる。また、型材表面をエッチングする際には、エッチングレジストもエッチングすることによって、成形型を製造することができる。
【0040】
かくして得られた成形型は、金属微粒子が発生しないエッチングレジストを用いて製造されていることから、所望のパターンを精密に再現することができる。従って、本発明は、またさらに、本発明の製造方法によって得られる成形型を提供する。本発明の成形型によって成形された光学部材は、所望の表面パターンを有しているため、より優れた光学特性を有するものとなる。
【0041】
なお、上記で得られた成形型をマスター型として利用して、そのマスター型に、例えばめっきにより金属層を形成して剥離することにより、成形用金型を大量に作製することも可能である。本発明の成形型とは、そのようなマスター型も含む。
【実施例】
【0042】
実施例1〜3
型材であるシリコン基板(直径10.16cm、厚さ525μm)上に、RFマグネトロンスパッタ装置(芝浦メカトロニクス社製、CFS-4EP)を用いて、以下の各条件に従ってRFスパッタ法を行い、誘電体層(厚さ100nm)を積層し、その上に実施例1〜3のエッチングレジストの第1発熱層(厚さ5nm)、金属窒化酸化物層(厚さ20nm)、及び第2発熱層(厚さ5nm)をこの順に積層した。なお、実施例1〜3のエッチングレジストは厚さ30nmであった。
<誘電体層>
ターゲット:Si
RFパワー:200W
真空度:5×10-1Pa
ガス(流量):Ar(7.5sccm)、N(2.5sccm)
<第1発熱層、第2発熱層>
ターゲット:AgInSbTeの合金
RFパワー:100W
真空度:5×10-1Pa
ガス(流量):Ar(7.5sccm)
<金属窒化酸化物層>
ターゲット:Pt
RFパワー:100W
真空度:5×10-1Pa
ガス(流量):表1に示す
【0043】
次に、エッチングレジストに以下の照射条件の半導体レーザーで貫通孔を形成することによって、エッチングレジストを所定パターンに加工した。
<レーザーの照射条件>
レーザー波長:405nm
レーザー周波数:12MHz
ピッチ:250nm
パルス幅:10nsec
フォーカスゲイン:70
フォーカスオフセット:60
レーザーパワー:10〜23mW
【0044】
比較例1
金属窒化酸化物層(厚さ20nm)の代わりに、金属酸化物層(厚さ20nm)を形成する以外は、実施例1と同様にして、比較例1のエッチングレジストを型材の上に積層し、また、実施例1と同様にして、比較例1のエッチングレジストにも所定パターンを加工した。なお、金属酸化物層の形成は、実施例1の金属窒化酸化物層の形成において、表1に示すガスを用いた以外は同条件でのRFスパッタ法により行った。なお、比較例1のエッチングレジストは厚さ30nmであった。
【0045】
得られたエッチングレジストについて、実施例1〜3は金属窒化酸化物層の原子組成比(Atom%)を、比較例1は金属酸化物層の原子組成比(Atom%)を、それぞれ、エネルギー分散型X線分析装置(堀場製作所社製)で測定した。結果を表1に示す。
【0046】
また、エッチングレジストの貫通孔の形態を、走査型電子顕微鏡で観察し、微粒子の有無を目視で確認した。結果を表1に示す。また、実施例1の貫通孔の形態を図1に、比較例1の貫通孔の形態を図2に示す。
【0047】
〔成形型の調製〕
上記で加工されたエッチングレジストに、反応性イオンエッチング(RIE)(サムコ社製、RIE 10-NR)を用いて、以下の条件で、エッチングレジストの貫通孔に露出している誘電体層をエッチングし、さらに型材(シリコン基板)をエッチングして型材の表面加工を行い、成形型を得た。
<RIE条件>
下記の(1)〜(3)の3段階を連続して行った。
(1)ガス(流量):Ar(60sccm)、RFパワー:50W、真空度:1.5Pa、時間:2分
(2)ガス(流量):CF(60sccm)、RFパワー:50W、真空度:1.5Pa、時間:25分
(3)ガス(流量):Ar(60sccm)、RFパワー:50W、真空度:1.5Pa、時間:2分
【0048】
得られた成形型について、走査型電子顕微鏡を用いて貫通孔の状態を観察し、エッチングレジスト及び誘電体層が消失し、設計通りの形状となっている場合を「○」、設計通りの形状ではない場合を「×」として評価した。結果を表1に示す。
【0049】
〔無反射シートの調製〕
上記で得られた成形型に、ポリエチレンフィルムを熱圧着(160℃、0.5MPa、5分)することによって無反射シートを調製した。
【0050】
得られた無反射シートについて、波長555nmにおける反射率を分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、U-4100)を用いて測定した。結果を表1に示す。反射率が低いほど優れていることを示す。
【0051】
【表1】

【0052】
表1の結果より、実施例1〜3のエッチングレジストを用いた成形型は、エッチングレジスト及び誘電体層が消失し、設計通りの精密な形状となっていた。一方、比較例1のエッチングレジストを用いた成形型は、エッチングレジストに付着していた金属微粒子が原因となって、設計通りの形状が得られなかった。
【0053】
また、実施例1〜3のエッチングレジストを用いた成形型を含む無反射シートは、比較例1の無反射シートと比べて、反射率が低かった。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明のエッチングレジストは、例えば、マイクロレンズシート、光拡散シート、無反射シート、光半導体素子封止用シート、光導波路、光ディスク、光センサー等の光学部材の表面加工用の成形型調製に好適に使用し得る。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は、実施例1のエッチングレジストにレーザー照射により貫通孔を形成した場合の、孔の形状を示す図である。
【図2】図2は、比較例1のエッチングレジストにレーザー照射により貫通孔を形成した場合の、孔の形状を示す図である。
【図3】図3は、本発明のエッチングレジストの使用態様の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
1 型材
2 誘電体層
3 第1発熱層
4 金属窒化酸化物層
5 第2発熱層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属窒化酸化物を含有してなるエッチングレジスト。
【請求項2】
金属窒化酸化物がPt、Ag、Pd、及びWからなる群より選ばれる少なくとも1つを主成分として含有してなる、請求項1記載のエッチングレジスト。
【請求項3】
金属窒化酸化物における酸素の含有比率が55〜80Atom%、窒素の含有率が5〜30Atom%である、請求項1又は2記載のエッチングレジスト。
【請求項4】
さらに、第1発熱層と第2発熱層を含有し、該第1発熱層、金属窒化酸化物層、及び第2発熱層がこの順に積層されてなる、請求項1〜3いずれか記載のエッチングレジスト。
【請求項5】
第1発熱層及び第2発熱層がAgInSbTeの合金からなる、請求項4記載のエッチングレジスト。
【請求項6】
工程A:請求項1〜5いずれか記載のエッチングレジストを型材に積層する工程、
工程B:工程Aで積層したエッチングレジストの上からレーザー照射してエッチングレジストに貫通孔を形成する工程、及び
工程C:工程Bで形成された貫通孔に露出した型材の表面をエッチングする工程
を含む、成形型の製造方法。
【請求項7】
請求項6記載の製造方法により得られる成形型。

【図3】
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【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−152105(P2010−152105A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−330431(P2008−330431)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】