説明

オキシム化合物およびその使用

本発明は、式(I)のオキシム化合物および薬学的に許容できるその塩、プロドラッグまたは溶媒和物に関し、式中、Xは、水素、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリールなどであり;Yは、CO、SO2、CR34などであり;Zは、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいアリールなどであり;Wは、置換されていてもよい低級アルキレン、または置換されていてもよい低級アルケニレンであり、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素、低級アルキルなどであり;pは、0、1、または2であり、qは、0、1、または2である。本発明はまた、カルシウムチャンネル、特にN型カルシウムチャンネルの遮断に応答する障害を治療、予防、または改善するための式Iの化合物の使用を対象とする。本発明の化合物は特に、疼痛を治療するために有用である。
【化1】



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iを有する化合物:
【化1】

薬学的に許容できるその塩、プロドラッグ、または溶媒和物であって、
式中、
Wは、存在しないか、置換されていてもよい低級アルキレン、または置換されていてもよい低級アルケニレンであり、
Xは、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロサイクリル、置換されていてもよいシクロアルキル、または置換されていてもよいシクロアルケニルであり、
Wが置換されていてもよい低級アルキレン、または置換されていてもよい低級アルケニレンである場合、Xは追加的に、水素であることができ;
Yは、CO、SOm、またはCR34であり;
Zは、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルキニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよい低級アルケニルオキシ、置換されていてもよい低級アルキニルオキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい低級アルキルチオ、置換されていてもよい低級アルケニルチオ、置換されていてもよい低級アルキニルチオ、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロサイクリルであり、
YがCOである場合、Zは追加的に、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいカルバモイル、置換されていてもよいシクロアルキルオキシ、置換されていてもよいシクロアルケニルオキシ、置換されていてもよいアリールオキシ、または置換されていてもよいヘテロサイクリルオキシであることができ、
YがCR34である場合、Zは追加的に、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシ、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル、置換されていてもよい低級アルキルチオ、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアシルオキシ、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル、置換されていてもよい低級アルキルスルホニルオキシ、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル、置換されていてもよいカルバモイル、置換されていてもよいカルバモイルオキシ、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいスルファモイルオキシ、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル、置換されていてもよいアリールチオ、置換されていてもよいアリールスルホニル、置換されていてもよいアリールスルフィニル、置換されていてもよいアリールスルホニルオキシ、置換されていてもよいアリールスルフィニルオキシ、置換されていてもよいヘテロサイクリルオキシ、置換されていてもよいヘテロサイクリルオキシカルボニル、置換されていてもよいヘテロサイクリルチオ、置換されていてもよいヘテロサイクリルスルホニル、置換されていてもよいヘテロサイクリルスルフィニル、置換されていてもよいヘテロサイクリルスルホニルオキシ、置換されていてもよいヘテロサイクリルスルフィニルオキシであることができ、
3およびR4は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、アミノ、低級アルキルアミノ、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロサイクリルであるか、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換されていてもよい炭素環または置換されていてもよい複素環を形成し;
Rは、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルコキシ(低級)アルキル、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイル、または低級アルキルカルバモイルであり、
mは、1、または2であり、
pは、0、1、または2であり、
qは、0、1、または2であるが、ただし、
i)YがSO2である場合、Zは、CONHOH、COOH、および低級アルコキシカルボニルから選択される少なくとも1個の置換基で置換されている低級アルキルではなく、
ii)Y−Zは、ベンゾイル、アセチル、カルバモイルまたは低級アルコキシカルボニルではなく、
iii)YがCOである場合、Zは、ヘテロシクリデンで置換されているメチレンではなく、
iv)YがSO2である場合、−W−Xは、2−テトラヒドロフリルではない
ことを特徴とする化合物、薬学的に許容できるその塩、プロドラッグまたは溶媒和物。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって、qは1であることを特徴とする化合物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の化合物であって、Wは、(CR12nであり、nは、0、1、2、または3であり、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルコキシ(低級)アルキル、置換されていてもよいアリール(低級)アルキル、置換されていてもよいアリールオキシ(低級)アルキル、置換されていてもよいヘテロサイクリル(低級)アルキル、置換されていてもよいヘテロサイクリルオキシ(低級)アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロサイクリルであり、Xは、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロサイクリル、置換されていてもよいシクロアルキルまたは置換されていてもよいシクロアルケニルであることを特徴とする化合物。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の化合物であって、Wは、置換されていてもよいメチレンであることを特徴とする化合物。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の化合物であって、Xは、置換されていてもよいフェニル、または置換されていてもよいピリジルであることを特徴とする化合物。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の化合物であって、Yは、CO、またはSO2であることを特徴とする化合物。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の化合物であって、Zは、置換されていてもよい低級アルキル、または置換されていてもよいフェニルであることを特徴とする化合物。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の化合物および薬学的に許容できる担体を含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項9】
カルシウムチャンネルの遮断に応答する障害を、前記障害を患っている哺乳動物において治療、予防、または改善する方法であって、そのような治療、予防、または改善を必要とする哺乳動物に有効量の請求項1から7のいずれかに記載の化合物を投与することを含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
N型カルシウムチャンネルの遮断に応答する障害を治療、予防、または改善することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
哺乳動物における卒中、脳外傷から生じる神経損傷、てんかん、疼痛、片頭痛、気分障害、統合失調症、神経変性障害、うつ病、不安、精神病、高血圧、または心不整脈を治療、予防、または改善する方法であって、有効量の請求項1から7のいずれかに記載の化合物を投与することを含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
慢性疼痛、急性疼痛、および外科的疼痛から選択される疼痛を治療、予防、または改善するためであることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
哺乳動物におけるカルシウムチャンネルを調節する方法であって、前記哺乳動物に請求項1から7のいずれか一項に記載の少なくとも1種の化合物を投与することを含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
前記N型カルシウムチャンネルは調節されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
請求項1から7に記載の式Iを有する化合物であって、3H、11C、または14C放射性標識されていることを特徴とする化合物。
【請求項16】
請求項15に記載の放射性標識化合物を使用して、受容体に結合する能力に関して候補化合物をスクリーニングする方法であって、
a)固定濃度の前記放射性標識化合物を前記受容体に導入して、混合物を形成するステップと;
b)前記混合物を候補化合物で滴定するステップと;
c)前記候補化合物と前記受容体との結合を決定するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
哺乳動物における卒中、脳外傷から生じる神経損傷、てんかん、疼痛、片頭痛、気分障害、統合失調症、神経変性障害、うつ病、不安、精神病、高血圧、または心不整脈を治療、予防、または改善するための医薬品の製造における請求項1から7のいずれか一項に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項18】
慢性疼痛、急性疼痛、および外科的疼痛から選択される疼痛を治療、予防、または改善するための医薬品の製造における請求項1から7のいずれか一項に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項19】
哺乳動物においてカルシウムチャンネルを調節するための医薬組成物であって、式I’を有する化合物:
【化2】

薬学的に許容できるその塩、プロドラッグ、または溶媒和物
[式中、
Wは、存在しないか、置換されていてもよい低級アルキレン、または置換されていてもよい低級アルケニレンであり、
Xは、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロサイクリル、置換されていてもよいシクロアルキル、または置換されていてもよいシクロアルケニルであり、
Wが置換されていてもよい低級アルキレン、または置換されていてもよい低級アルケニレンである場合、Xは追加的に、水素であることができ;
Yは、CO、SOmまたはCR34であり;
Zは、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよい低級アルケニル、置換されていてもよい低級アルキニル、置換されていてもよい低級アルコキシ、置換されていてもよい低級アルケニルオキシ、置換されていてもよい低級アルキニルオキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい低級アルキルチオ、置換されていてもよい低級アルケニルチオ、置換されていてもよい低級アルキニルチオ、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロサイクリルであり、
YがCOである場合、Zは追加的に、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいカルバモイル、置換されていてもよいシクロアルキルオキシ、置換されていてもよいシクロアルケニルオキシ、置換されていてもよいアリールオキシ、または置換されていてもよいヘテロサイクリルオキシであることができ、
YがCR34である場合、Zは追加的に、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシ、置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル、置換されていてもよい低級アルキルチオ、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいアシルオキシ、置換されていてもよい低級アルキルスルホニル、置換されていてもよい低級アルキルスルホニルオキシ、置換されていてもよい低級アルキルスルフィニル、置換されていてもよいカルバモイル、置換されていてもよいカルバモイルオキシ、置換されていてもよいスルファモイル、置換されていてもよいスルファモイルオキシ、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル、置換されていてもよいアリールチオ、置換されていてもよいアリールスルホニル、置換されていてもよいアリールスルフィニル、置換されていてもよいアリールスルホニルオキシ、置換されていてもよいアリールスルフィニルオキシ、置換されていてもよいヘテロサイクリルオキシ、置換されていてもよいヘテロサイクリルオキシカルボニル、置換されていてもよいヘテロサイクリルチオ、置換されていてもよいヘテロサイクリルスルホニル、置換されていてもよいヘテロサイクリルスルフィニル、置換されていてもよいヘテロサイクリルスルホニルオキシ、置換されていてもよいヘテロサイクリルスルフィニルオキシであることができ、
Zが、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロサイクリルである場合、Yは追加的に、存在しないことができ;
3およびR4は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、アミノ、低級アルキルアミノ、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロサイクリルであるか、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換されていてもよい炭素環または置換されていてもよい複素環を形成し;
Rは、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルコキシ(低級)アルキル、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、カルバモイルまたは低級アルキルカルバモイルであり、
mは、1または2であり、
pは、0、1または2であり、
qは、0、1または2である]
および薬学的に許容できる担体を含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項20】
qは、1であることを特徴とする請求項19に記載の医薬組成物。
【請求項21】
Wは、(CR12nであり、nは、0、1、2または3であり、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、低級アルキル、ハロ(低級)アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルコキシ(低級)アルキル、置換されていてもよいアリール(低級)アルキル、置換されていてもよいアリールオキシ(低級)アルキル、置換されていてもよいヘテロサイクリル(低級)アルキル、置換されていてもよいヘテロサイクリルオキシ(低級)アルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいシクロアルケニル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロサイクリルであり、Xは、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロサイクリル、置換されていてもよいシクロアルキル、または置換されていてもよいシクロアルケニルであることを特徴とする請求項19または20に記載の医薬組成物。
【請求項22】
カルシウムチャンネルの遮断に応答する障害を、前記障害を患っている哺乳動物において治療、予防または改善する方法であって、そのような治療、予防または改善を必要とする哺乳動物に有効量の請求項19に記載の式I’を有する化合物を投与することを含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
哺乳動物における卒中、脳外傷から生じる神経損傷、てんかん、疼痛、片頭痛、気分障害、統合失調症、神経変性障害、うつ病、不安、精神病、高血圧、または心不整脈を治療、予防、または改善する方法であって、有効量の請求項19に記載の式I’を有する化合物を投与することを含むことを特徴とする方法。
【請求項24】
慢性疼痛、急性疼痛、および外科的疼痛から選択される疼痛を治療、予防、または改善するためであることを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
哺乳動物においてカルシウムチャンネルを調節する方法であって、前記哺乳動物に請求項19に記載の式I’を有する少なくとも1種の化合物を投与することを含むことを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項19に記載の式I’を有する3H、11C、または14C放射性標識化合物を使用して、受容体に結合する能力に関して候補化合物をスクリーニングする方法であって、
a)固定濃度の前記放射性標識化合物を前記受容体に導入して、混合物を形成するステップと;
b)前記混合物を候補化合物で滴定するステップと;
c)前記候補化合物と前記受容体との結合を決定するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項27】
哺乳動物における卒中、脳外傷から生じる神経損傷、てんかん、疼痛、片頭痛、気分障害、統合失調症、神経変性障害、うつ病、不安、精神病、高血圧、または心不整脈を治療、予防、または改善するための医薬品の製造における請求項19に記載の式I’を有する化合物の使用。
【請求項28】
慢性疼痛、急性疼痛、および外科的疼痛から選択される疼痛を治療、予防、または改善するための医薬品の製造における請求項19に記載の式I’を有する化合物の使用。

【公表番号】特表2009−544586(P2009−544586A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−519515(P2009−519515)
【出願日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際出願番号】PCT/US2007/015827
【国際公開番号】WO2008/008398
【国際公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願人】(000001926)塩野義製薬株式会社 (229)
【出願人】(509011499)ユーロ−セルティーク ソシエテ アノニム (2)
【Fターム(参考)】