説明

ゲーム装置及びプログラム

【課題】 プレイヤーが直感的に特別ゲームモードへ移行することが困難であると感じることを可能にすることである。
【解決手段】 本ゲーム装置は、ゲーム価値受取手段、ゲーム進行手段、ゲーム価値払出手段、抽選手段、フラグ記憶手段、記憶制御手段、報知手段及び判断手段を有している。本ゲーム装置は、抽選手段によりフラグ抽選を行い、当選したフラグがまだフラグ記憶手段に記憶されていないときには該フラグ情報を記憶し、すでに記憶されているときには該フラグ情報を消去する。フラグ記憶手段内のフラグ情報の種類は、対応する表示要素を所定箇所に表示することにより、プレイヤーに報知される。判断手段は、フラグ記憶手段内の2種以上のフラグ情報からなる組合せについて、該組合せに対応する表示要素の表示パターンが特定表示パターンとなる組合せに一致するか否かを判断し、一致する場合には特別ゲームモードに移行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム価値を受け取ることにより通常ゲームモードか又は特別ゲームモードのいずれかのゲームモードでゲームを実行するゲーム装置、及び、これに設けられたコンピュータを機能させるためのプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のゲーム装置としては、複数種の図柄をそれぞれ有する複数のリール(図柄表示部)の回転を停止させて、予め決められている役に係る図柄を入賞ライン上に揃えるスロットマシンがある。スロットマシンの中には、通常ゲームモード時において、ある特定図柄が入賞ライン上に揃うたびに、複数のリール上の図柄をプレイヤーが視認するための図柄表示域の外に設けられた複数のランプ(表示要素)が1つずつ点灯していくというものがある。このようなスロットマシンとしては、本出願人の「GalaxyDragoon」という製品がすでに市場に出回っており、本出願人による未公開の特願2003−168793号にその内容が記載されている。このスロットマシンでは、ストック賞に係るストックシンボル(特定図柄)が入賞ライン上に揃うたびに、カウンタのカウント値が1ずつ加算されていき、そのカウント値に応じた数のランプを点灯させる処理を行う。このスロットマシンでは、上記カウント値がランプ数と同じ数となって全てのランプが点灯すると、通常ゲームモード時よりもプレイヤーが多くのメダルを獲得し得るようにゲームが進行される特別ゲームモードへ移行する。よって、プレイヤーは、通常ゲームモードよりも有利な特別ゲームモードに移行すべく、全てのランプが点灯することを期待してゲームをプレイする。
【0003】
ある特定図柄が入賞ライン上に揃うたびにランプが1つずつ点灯していくようなスロットマシンにおいては、例えば上記ランプが5個ある場合、その全てのランプを点灯させること、より詳しくは入賞ライン上に上記ストックシンボル図柄を5回揃えてカウンタのカウント値を5にすることが、特別ゲームモードへ移行するための条件となる。そのため、プレイヤーに対して、単に入賞ライン上に上記特定の図柄を揃えていけばいずれ全てのランプが点灯して特別ゲームモードに移行するだろうと受け取られてしまい、特別ゲームモードに移行するまでのゲーム性が低いという不具合がある。
一方、上記出願に記載されたスロットマシンも、ストックシンボル(特定図柄)が入賞ライン上に揃うたびにカウンタのカウント値が1ずつ加算されてランプが1つずつ点灯していく。そして、全てのランプが点灯すると、すなわち、カウンタのカウント値が5になると、特別ゲームモードに移行する。しかし、このスロットマシンにおいては、上記ストックシンボルとは異なる別のフリーシンボルという所定図柄が上記図柄表示域に停止表示すると、カウンタのカウント値が1だけ減算され、点灯しているランプが1個消灯する。そして、全てのランプが点灯したときに移行する特別ゲームモードとは異なる別の特別ゲームモードに移行する。この別の特別ゲームモードは、通常ゲームモード時よりもプレイヤーが多くのメダルを獲得し得るようにゲームが進行されるが、全てのランプが点灯したときの特別ゲームモードよりかはプレイヤーが獲得し得るメダル数がずっと少なくなるようにゲームが進行される。そのため、このスロットマシンでも、プレイヤーは、全てのランプが点灯することを期待してゲームをプレイすることになるが、上記フリーシンボルが上記図柄表示域に停止表示すると、せっかく点灯させたランプが1個消灯してしまうので、全てのランプを点灯させることが困難になる。したがって、このスロットマシンによれば、上記不具合を有していたスロットマシンに比べて、特別ゲームモードに移行するまでのゲーム性を高めることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記出願に記載されたスロットマシンにおいては、ゲームを長期的に行ったプレイヤーが全てのランプを点灯させることが困難であると感じたときに初めて、プレイヤーにとってのゲーム性が高まる。具体的には、例えば上記フリーシンボルが上記図柄表示域に停止表示する頻度が上記ストックシンボルが入賞ライン上に停止表示する頻度に比べて高く設定されている場合、ゲームを長期的に行ったプレイヤーは、ランプが点灯してもすぐに消えてしまってなかなか全てのランプを点灯させることができないことを経験する。その結果、特別ゲームモードへ移行する困難性が高いと感じ、ゲーム性が高まる。しかし、プレイヤーから見れば、上記出願に記載されたスロットマシンも、単に全てのランプを点灯させれば特別ゲームモードに移行するというものである。これが原因で、このスロットマシンでは、プレイヤーが直感的に特別ゲームモードへ移行する困難性を感じ取ることができないという問題が生じる。
なお、この問題は、スロットマシンに限らず、通常ゲームモード時に記憶手段内のカウント値が所定数になると特別ゲームモードへ移行するようなゲーム装置であれば、同様に生じ得るものである。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、通常ゲームモードから特別ゲームモードに移行するようなゲーム装置において、プレイヤーが直感的に特別ゲームモードへ移行することが困難であると感じることを可能にするゲーム装置、及び、これに設けられたコンピュータを機能させるためのプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、プレイヤーからゲーム価値を受け取るゲーム価値受取手段と、ゲーム価値を受け取ることにより、通常ゲームモードか又は特別ゲームモードのいずれかのゲームモードでゲームを進行するゲーム進行手段と、該ゲーム進行手段が進行するゲームの結果に応じて、プレイヤーへゲーム価値を払い出すゲーム価値払出手段とを有するゲーム装置において、3種類以上のフラグ情報の中から少なくとも1種類のフラグ情報を選択するための抽選を行う抽選手段と、上記3種類以上のフラグ情報をその種類ごとに記憶するフラグ記憶手段と、上記抽選手段による抽選で選択されたフラグ情報が、該フラグ記憶手段に記憶されていないときには該フラグ情報を該フラグ記憶手段に記憶し、該フラグ記憶手段に記憶されているときには該フラグ情報を該フラグ記憶手段から消去する記憶制御手段と、上記3種類以上のフラグ情報ごとに互いに異なる表示要素をそれぞれ所定箇所に表示することにより、上記フラグ記憶手段に記憶されているフラグ情報の種類をプレイヤーに報知する報知手段と、上記抽選手段により選択されたフラグ情報が上記フラグ記憶手段に記憶され又は消去された後に、該フラグ記憶手段に記憶されている2種以上のフラグ情報からなる組合せについて、該組合せに対応する上記報知手段による表示要素の表示パターンが予め決められた特定表示パターンとなる組合せに一致するか否かを判断する判断手段とを有し、上記ゲーム進行手段は、上記判断手段が一致すると判断したときには上記特別ゲームモードでゲームを進行し、該判断手段が一致しないと判断したときには上記通常ゲームモードでゲームを進行することを特徴とするものである。
ここで、「ゲーム価値」とは、プレイヤーからゲーム装置へ受け渡され、かつ、ゲーム結果に応じてゲーム装置からプレイヤーへ払い出される、メダル等の有体物あるいは電子データ等の無体物である。
このゲーム装置において、3種類以上のフラグ情報のうちフラグ記憶手段に記憶されているものは、その種類ごとに互いに異なる表示要素をそれぞれ所定箇所に表示することで、プレイヤーに報知される。そして、フラグ記憶手段に記憶されている2種以上のフラグ情報からなる組合せについて、その組合せに対応する表示要素の表示パターンが予め決められた特定表示パターンとなる組合せに一致する場合、特別ゲームモードに移行する。よって、本ゲーム装置では、フラグ情報に対応する表示要素の数に応じて特別ゲームモードへ移行するのではなく、フラグ情報に対応する表示要素の表示パターンに応じて特別ゲームモードへ移行する。すなわち、本ゲーム装置では、同じ数の表示要素が表示されている場合でも、その表示要素の表示パターンが特定表示パターンでなければ特別ゲームモードへ移行しない。このゲーム装置によれば、プレイヤーから見て、特別ゲームモードに移行するためには表示要素の表示パターンが特定表示パターンになることが条件となり、単に全てのランプ(表示要素)を点灯させることすなわち所定数のランプを点灯させることが条件である場合に比べて、特別ゲームモードに移行する困難性が直感的に高まる。
また、本ゲーム装置において、フラグ記憶手段内のフラグ情報は、抽選手段による抽選で選択されるが、すでに記憶されているフラグ情報が抽選で選択されると、そのフラグ情報が消去される。したがって、この消去されたフラグ情報に対応する表示要素の表示もされなくなる。これにより、表示されている表示要素に対応するフラグ情報が抽選で当選してしまうとその表示要素が消えてしまい、プレイヤーは、表示要素の表示パターンが特定表示パターンになりにくいと感じる。その結果、プレイヤーは、特別ゲームモードへ移行することが直感的に困難であると感じることになる。
更に、本ゲーム装置においては、表示要素の表示パターンが特定表示パターンであり続ける限り特別ゲームモードが継続されるが、フラグ情報が消去されて表示要素の表示パターンが特定表示パターンでなくなると、通常ゲームモードに戻る。よって、特別ゲームモードに移行した後も、プレイヤーは、表示要素の表示パターンが特定表示パターンであり続けるように期待しながらゲームをプレイすることになる。その結果、特別ゲームモードに移行した後のゲーム性も向上する。
【0007】
また、請求項2の発明は、請求項1のゲーム装置において、上記報知手段が各フラグ情報に対応する表示要素をそれぞれ表示する上記所定箇所は、一列に配列されており、上記特定表示パターンは、互いに隣接する2以上の箇所に上記表示要素が表示される表示パターンであることを特徴とするものである。
このゲーム装置においては、2以上の表示要素が表示されている場合でも、それらの表示要素の表示パターンが、互いに隣接する2以上の箇所に表示要素が表示されるという特定表示パターンでなければ、特別ゲームモードへ移行しない。そして、特定表示パターンがこのような表示パターンであることと、各フラグ情報に対応する表示要素をそれぞれ表示する所定箇所が一列に配列されていることとにより、プレイヤーは、表示されている表示要素の表示パターンが特定表示パターンであるか否かを判断しやすくなる。
【0008】
また、請求項3の発明は、請求項1又は2のゲーム装置において、上記抽選手段は、上記3種類以上のフラグ情報の中から少なくとも1種類のフラグ情報を選択するか又は上記記憶制御手段に特別処理を行わせることを選択するかの抽選を行うものであり、上記記憶制御手段は、上記抽選手段により特別処理を行わせることが選択されたとき、上記フラグ記憶手段に記憶されていない全フラグ情報を該フラグ記憶手段に記憶するとともに該フラグ記憶手段に記憶されている全フラグ情報を該フラグ記憶手段から消去する特別処理を行うことを特徴とするものである。
このゲーム装置においては、記憶制御手段が特別処理を行うと、その処理前に表示されている表示要素が表示されなくなり、かつ、その処理前に表示されていない表示要素が表示されることになる。これにより、特別処理前における表示要素の表示パターンが、あと何種類かのフラグ情報が当選しないと特定表示パターンにはならないようなものであったとしても、その特別処理が行われることで、一気に表示要素の表示パターンが特定表示パターンになって特別ゲームモードに移行できる可能性が出てくる。逆に、特別処理前における表示要素の表示パターンがすでに特定表示パターンである場合に特別処理が行われると、その表示パターンが特定表示パターンでなくなって通常ゲームモードに戻ってしまうおそれも出てくる。
【0009】
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3のゲーム装置において、上記抽選手段は、上記ゲーム進行手段によるゲームの結果が所定の抽選開始条件を満たすときに上記抽選を行うことを特徴とするものである。
このゲーム装置においては、ゲーム進行手段によるゲームの結果によってフラグ情報の抽選が開始され、その抽選の結果、表示要素の表示パターンが特定表示パターンになれば、ゲーム進行手段が特別ゲームモードでゲームを進行することになる。逆に、ゲーム進行手段によるゲームの結果によってフラグ情報の抽選が開始されて、その抽選の結果、表示要素の表示パターンが特定表示パターンにならなくなった場合、ゲーム進行手段は、通常ゲームモードでゲームを進行することになる。このように、本ゲーム装置によれば、フラグ情報の抽選とゲーム進行手段のゲームとが互いに密接な関係となる。
【0010】
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4のゲーム装置において、上記抽選手段は、上記ゲーム進行手段が特別ゲームモードでゲームを進行している際に行った上記抽選の結果によって上記判断手段により一致していないと判断されたとき、上記3種類以上のフラグ情報の中から少なくとも1種類のフラグ情報を選択するための抽選を再度行い、上記ゲーム進行手段は、上記再度行った抽選の結果に基づく上記判断手段の判断結果に従って、上記特別ゲームモードでゲームを進行し又は上記通常ゲームモードでゲームを進行することを特徴とするものである。
上述したように、本ゲーム装置においては、表示要素の表示パターンが特定表示パターンであり続ける限り特別ゲームモードが継続されるが、フラグ情報が消去されて表示要素の表示パターンが特定表示パターンでなくなると、通常ゲームモードに戻ってしまう。しかし、一般には、特別ゲームモードの価値を高めるべく、特別ゲームモードへの移行がしにくいような設定にすることが多く、このような場合に特別ゲームモードからすぐに通常ゲームモードに戻ってしまうと、プレイヤーのゲーム意欲の減退につながる。
そこで、本ゲーム装置では、特別ゲームモード時におけるフラグ情報の抽選で通常ゲームモードに戻るような抽選結果となった場合、フラグ情報の再抽選を行うこととしている。これにより、特別ゲームモード時におけるフラグ情報の抽選の結果により通常ゲームモードに戻る確率を下げることができる。なお、フラグ情報の再抽選を何回行うかは、適宜設定される。
【0011】
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5のゲーム装置において、上記抽選手段は、上記ゲーム進行手段が特別ゲームモードでゲームを進行している際には、上記フラグ記憶手段に記憶されているフラグ情報よりも該フラグ記憶手段に記憶されていないフラグ情報の方が高い確率で選択されるように設定された抽選確率で抽選を行うことを特徴とするものである。
このゲーム装置において、特別ゲームモード時におけるフラグ情報の抽選では、フラグ記憶手段に記憶されていないフラグ情報の方が選択されやすいので、特別ゲームモードが継続されやすくなる。
【0012】
また、請求項7の発明は、プレイヤーからゲーム価値を受け取るゲーム価値受取手段と、ゲーム価値を受け取ることにより進行されるゲームの結果に応じて、プレイヤーへゲーム価値を払い出すゲーム価値払出手段と、3種類以上のフラグ情報をその種類ごとに記憶するフラグ記憶手段と、該3種類以上のフラグ情報ごとに互いに異なる表示要素をそれぞれ所定箇所に表示することにより、該フラグ記憶手段に記憶されているフラグ情報の種類をプレイヤーに報知する報知手段とを有するゲーム装置に設けられたコンピュータを機能させるためのプログラムであって、ゲーム価値を受け取ることにより、通常ゲームモードか又は特別ゲームモードのいずれかのゲームモードで上記ゲームを進行するゲーム進行手段、上記3種類以上のフラグ情報の中から少なくとも1種類のフラグ情報を選択するための抽選を行う抽選手段、該抽選手段による抽選で選択されたフラグ情報が、上記フラグ記憶手段に記憶されていないときには該フラグ情報を該フラグ記憶手段に記憶し、該フラグ記憶手段に記憶されているときには該フラグ情報を該フラグ記憶手段から消去する記憶制御手段、上記抽選手段により選択されたフラグ情報が上記フラグ記憶手段に記憶され又は消去された後に、該フラグ記憶手段に記憶されている2種以上のフラグ情報からなる組合せについて、該組合せに対応する上記報知手段による表示要素の表示パターンが予め決められた特定表示パターンとなる組合せに一致するか否かを判断する判断手段として、上記コンピュータを機能させるものであり、上記ゲーム進行手段は、上記判断手段が一致すると判断したときには上記特別ゲームモードでゲームを進行し、該判断手段が一致しないと判断したときには上記通常ゲームモードでゲームを進行するものであることを特徴とするものである。
このプログラムを、上記ゲーム装置のコンピュータで実行することにより、請求項1のゲーム装置と同様の動作を行うゲーム装置を提供することができる。
なお、このプログラムの受け渡しは、デジタル情報としてプログラムを記録したFD、CD−ROM等の記録媒体を用いて行ってもいいし、コンピュータネットワーク等の通信回線を用いて行ってもよい。このプログラムの情報通信端末に対するインストールやバージョンアップは、例えば、上記記録媒体からデータを読み取る装置と情報通信端末とをインターフェースケーブル等の有線インターフェースや無線インターフェースで接続して行う。また、上記プログラムのインストールやバージョンアップは、通信ネットワークを介してオンラインで行うようにしてもよい。
【発明の効果】
【0013】
請求項1乃至7の発明によれば、通常ゲームモードから特別ゲームモードに移行するようなゲーム装置において、プレイヤーが直感的に特別ゲームモードへ移行することが困難であると感じることを可能にするという優れた効果が奏される。
特に、請求項2の発明によれば、プレイヤーは、表示されている表示要素の表示パターンが特定表示パターンであるか否かを判断しやすくなるので、より直感的に困難性を感じることができるという優れた効果が奏される。
また、請求項3の発明のよれば、一気に状況が変わるような事態が生じるので、よりゲーム性を高めることができるという優れた効果が奏される。
また、請求項4の発明によれば、フラグ情報の抽選とゲーム進行手段のゲームとが互いに密接な関係となるので、ゲーム装置全体のゲーム性を高めることができるという優れた効果が奏される。
また、請求項5及び6の発明によれば、特別ゲームモードが継続されやすくなり、プレイヤーのゲーム意欲の減退を防止することができるという優れた効果が奏される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を、ゲーム装置としての図柄合わせゲーム機であるスロットマシンに適用した一実施形態について説明する。なお、本実施形態のスロットマシンは、ゲームセンタに設置されるものである。
本実施形態において次に掲げる用語は、特に断らない限りそれぞれ次の意味をあらわす。
「役」とは、図柄の組合せのうち、ゲーム価値をプレイヤーに与えたり、後述のフラグ抽選を開始したりするためのものをいう。
「賞群」とは、1つ若しくは複数の役の集まりをいう。
「賞群抽選テーブル」とは、複数の賞群毎に定められている数値の幅(抽選区分)の集まりをいう。
「内部抽選」とは、乱数抽出の結果サンプリングされた数値と賞群抽選テーブルを用いて当選又はハズレを決定することをいう。
賞群についての「当選」とは、その賞群に応じて入賞する権利が発生することをいう。
賞群についての「ハズレ」とは、入賞する権利が発生しないことをいう。
「入賞」とは、有効な入賞ライン上に役が揃うことをいう。
「ベット操作」とは、ゲーム価値によって入賞ラインを有効化する操作をいう。なお、このベット操作には、ゲーム価値媒体をゲーム機に供給する(例えば、メダル投入口からメダルを投入する)方法と、クレジットされているゲーム価値媒体を機械操作で供給する(例えば、クレジットされているメダルをベットボタンで供給する)方法および両方法を併用する方法がある。
【0015】
まず、本実施形態に係るスロットマシンの基本的な構成について説明する。
図2は、本実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。このスロットマシン1は、箱型の筺体2、この筺体2の前面側に開閉自在に取り付けられた前面パネル3などを有する。前面パネル3には、後述の図柄表示ユニットの一部を表示するための表示窓4、メダル投入口5、開始操作装置としてのスタートボタン6、ダイス表示窓7、クレジット清算ボタン8、スピーカ9、メダル払出ロ10aを有するメダル受皿10、演出パネル11、報知手段としてのフラグ表示部12、色抽選結果表示部13、カウント表示部14、BET操作部15などが設けられている。
【0016】
図3は、スロットマシン1の内部構造を示す概略構成図である。筺体2の内部には、外周面上に複数種の図柄がプリントされた3個の図柄表示部としてのリール16a,16b,16cが組み込まれている。また、CPUやROMその他種々の電子部品によって電子回路が形成されたメイン制御回路基板17、メダルを多数枚収容可能なメダルホッパ18aを持つメダル払出装置18、設定キースイッチ19、内部スピーカ20なども組み込まれている。なお、設定キースイッチ19は、通常ゲーム中に使用される後述の賞群抽選テーブルを変更して、内部抽選の当選確率を高いものに設定したり、低いものに設定したりするためのものである。
【0017】
3つのリール16a,16b,16c(以下、順に「左リール」、「中リール」、「右リール」という。)は、それぞれ、ステッピングモータで構成された図示しないリール駆動モータによって回転駆動するようになっている。また、これらには、「白7」、「青7」、「緑7」、「赤7」、「チェリー」、「特定図柄」、「ブランク」等の複数種の図柄が所定の順序でプリントされている。なお、本実施形態において、「ブランク」の図柄は、いずれの役も構成しない図柄である。
【0018】
図4は、前面パネル3の一部を示す詳細正面図である。図において、各リール16a,16b,16cの所定の回転位置における約3コマ分の図柄は、表示窓4を通してプレイヤーに視認されるようになっている。この表示窓4には、リール16a,16b,16cにまたがるように5本の入賞ラインILが描かれている。これらの入賞ラインIL上に予め定められた賞群に対応する役に係る図柄の組合せが揃う(以下、単に「役が揃う」という。)と、メダル受皿10にゲーム価値としてのメダルが払い出されたり、特別ゲームを行うことができる特別ゲームモードに移行したりする。なお、本実施形態にかかるスロットマシン1では、5本の入賞ラインILを設けているが、入賞ライン数をこれより少なくあるいは多くしてもよい。また、入賞ラインは、プレイヤーにより視認できるものでなく、スロットマシンの停止制御を行う後述のCPU17aが認識できるものであればよい。
【0019】
上記フラグ表示部12は、表示要素としての、Aフラグランプ12a、Bフラグランプ12b、Cフラグランプ12c、Dフラグランプ12d、Eフラグランプ12eを備えている。
また、上記色抽選結果表示部13は、後述する色抽選の結果を表示するものである。各色の表示部13a,13b,13cは、それぞれ、図示しないバックライトによって個別に点灯、消灯が制御される。
また、上記カウント表示部14は、クレジット表示器14a、ボーナスカウント表示器14b、メダル払出枚数表示器14cなどを備えている。
また、上記BET操作部15は、1BETボタン15a、マックスBETボタン15bの2つのボタンから構成されている。
【0020】
図5は、上記リール16a,16b,16cを示す分解斜視図である。なお、各リール16a,16b,16cの構造についてはそれぞれ同様であるので、図5においては便宜的に左リールのみを示している。図5において、回転体であるリール骨組101は、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジェン・スチレン樹脂)等の透明部材によって5本のスポーク部や円形梯子状部分が成形されたもので、ハムスターやリスなどの飼育用具である「回し車」のような形になっている。5本のスポーク部はリール駆動モータ28に接続される軸部分から放射状に延びており、その中の1本には検知板103が円形梯子状部分の内側に受けて突出するように設けられている。リール駆動モータ28が回転すると、リール骨組101が回転するようになっている。また、リール骨組101の内部には、スロットマシン1の正面側に向けて光照射するバックライト装置102が固定配置されている。リール骨組101の外周面には、図柄帯としてのリール帯106が巻き付けられる。また、バックライト装置102の背面側には、透過型フォトセンサからなるリール位置センサ25が設けられている。このリール位置センサ25は、リール骨組101が所定の回転角度まで回転すると上記検知板103を検知する。この検知により、後述するCPUは、リール16aの回転位置を認識でき、その結果、リール上の各図柄の位置を把握できる。
【0021】
図6は、上記バックライト装置102をスロットマシン1の正面側からみた斜視図である。図示のように、バックライト装置102の内部は3つに区切られており、それぞれ発光部102a,102b,102cが配設されている。各発光部102a,102b,102cが発光すると、図4に示した表示窓4から視認される3つの図柄部分が、それぞれリールの内側から光照射される。この光照射により、各図柄をプレイヤーに対して明るく照らして視認させることができる。また、各発光部102a,102b,102cは、それぞれ、少なくとも白色、青色、緑色、赤色の発光ができるものである。このような発光部としては、公知のLED装置等を用いることができる。
【0022】
図7は、スロットマシン1の電気回路の一部を示すブロック図である。図示のように、スロットマシン1は、ゲーム進行手段としてのメイン制御回路基板17と、サブ制御回路基板21とを備えている。なお、本実施形態では、制御回路基板として、メイン制御回路基板17とサブ制御回路基板21の2つに別れたものを用いているが、これらの回路基板の機能を1つの回路基板で実現してもよい。この場合、CPU,ROM、RAM等が1つで済む。
【0023】
上記メイン制御回路基板17は、CPU17a、クロック発生回路17b、ROM17c、RAM17d、乱数発生回路17e、データ送出回路17f、送出タイミング制御回路17g、入力ポート17h、出力ポート17iなどを有している。クロック発生回路17bは、所定の周波数のクロック信号をCPU17aに出力する。また、ROM17cは、各種の制御プログラムや後述の抽選テーブルなどのデータを格納しており、これらをCPU17aに出力する。また、RAM17dは、CPU17aによって演算された変数データなどを一時的に格納する。また、乱数発生回路17eは、所定の周期毎に乱数を発生させてそのデータをCPU17aに出力する。
【0024】
上記メイン制御回路基板のCPU17aには、入力ポート17hを介して、1BETボタン15a、マックスBETボタン15b、スタートボタン6、クレジット清算ボタン8、設定キースイッチ19、メダル投入センサ22、左リール位置センサ25、中リール位置センサ26及び右リール位置センサ27からの出力信号が入力されるようになっている。また、メダル払出センサ23、メダル満杯センサ24、後述するプログレッシブ装置40からの出力信号も入力されるようになっている。
また、上記CPU17aは、出力ポート17iを介して、左リール駆動モータ28、中リール駆動モータ29、右リール駆動モータ30、プログレッシブ装置40、メダル払出装置18のメダル払出モータ18b、メダルブロックソレノイド31、Aフラグランプ12a、Bフラグランプ12b、Cフラグランプ12c、Dフラグランプ12d、Eフラグランプ12e、赤色抽選結果表示部13a用のバックライト、緑色抽選結果表示部13b用のバックライト、青色抽選結果表示部13c用のバックライト、クレジット表示器14a、ボーナスカウント表示器14b、及びメダル払出枚数表示器14cに制御信号を出力するようになっている。
【0025】
また、上記サブ制御回路基板21は、上記前面パネル3の裏側に配設され、CPU21a、クロック発生回路21b、演出用ROM21c、RAM21d、音響用ROM21e、音響LSI21f、表示制御回路21g、アンプ回路21h、データ入力回路21i、制御用ROM21j、駆動制御回路21kなどを備えている。クロック発生回路21bは、所定の周波数のクロック信号をCPU21aに出力する。演出用ROM21cは、プレイヤーに対して、各種演出を行ったり、後述するプログレッシブ装置において累積加算された累積メダル枚数を表示したりするための、上記演出パネル11用の表示制御プログラムなどを格納しており、必要に応じてこれらをCPU21aに出力する。演出パネル11は、多数の発光体が配列されたドットマトリックスからなり、表示制御回路21gからの制御信号に従って所定の発光体のみ発光させることにより、発光体全体として所定の絵柄や文字などの静止画又は動画などの画像を表示する。RAM21dは、CPU21aによって演算された変数データなどを一時的に格納する。音響用ROM21eは、各種の音情報である音響データを格納しており、必要に応じてこれらを音響LSI21fに出力する。駆動制御回路21kは、CPU21aからの制御命令に従って、ダイス装置50の駆動制御するものである。
【0026】
図8(a)は、上記ダイス装置50の主要部を示す外観斜視図である。図8(b)は、ダイス部51の展開図である。本ダイス装置50は、正六面体からなるダイス部51を有する。このダイス部51は、図8(b)に示すように、各面に、それぞれ、「A」〜「F」のアルファベットが描かれている。このダイス部51における1組の対角51a,51bには、それぞれ回転軸52の一端が固定されている。各回転軸52は、その1組の対角51a,51bを結ぶ対角線の延長線上に位置し、その他端は、円輪状の回転軸支持部材53に図示しない回転軸駆動部にそれぞれ取り付けられている。この回転軸駆動部は、回転軸支持部材53上に固定されており、図示しない駆動モータからの駆動力を受けることで、各回転軸52を図中矢印Aで示すにように回転軸支持部材53に対して相対的に往復回転させるものである。また、回転軸支持部材53は、図示しない支持部材駆動部から駆動力を受けることで、その円輪中心を仮想回転軸として図中矢印Bで示すにように往復回転することができる。
【0027】
このダイス装置50は、スロットマシン1の前面パネル3の裏側に設けられ、図8(a)に示す正面側に向いたダイス部51の面がダイス表示窓7を介してプレイヤーによって視認できるように配置される。上記回転軸駆動部及び上記支持部材駆動部は、図7に示したサブ制御回路基板21上の駆動制御回路21kからの制御信号に従って駆動し、停止する。この制御信号により、回転軸52及び回転軸支持部材53をそれぞれ所定の回転位置で停止させることができる。したがって、駆動制御回路21kからの制御信号により、ダイス部51の任意の一面をダイス表示窓7を介してプレイヤーに視認させることができる。
【0028】
次に、本スロットマシン1のゲームの流れについて説明する。
ゲームを行う前に、まず、プレイヤーは、その準備として、メダルをメダル投入口5に投入する必要がある。プレイヤーによってメダルがメダル投入口5に投入されると、このメダルは図示しない通路を通ってメダルホッパ18a(図3参照)に落ちる。この通路には、規定よりも小さいメダルを落とし込んでメダル払出ロ10a(図2参照)に戻すための落下口、メダルの通過を阻止してメダル払出ロ10aに戻したり許可したりするためのメダルブロックソレノイド31、通過したメダルを1つずつ検知するためのフォトセンサ等で構成されたメダル投入センサ22などが設けられている。メダルを検知したメダル投入センサ22から出力されるメダル検知信号は、上記メイン制御回路基板17のCPU17aに送られる。投入されたメダルがメダル投入センサ22に検知された後にメダルホッパ18aに落ちて正式に受け付けられると、CPU17aは、上記クレジット表示器14aに表示カウント値を1つ増加させるための制御信号を出力するとともに、RAM17dに格納されたクレジット枚数データを1つ増加させる。通常は、複数枚のメダルを一度に投入して、クレジット枚数をある程度多くしておく。そして、プレイヤーがBET操作部15を操作してベット操作を行うと、CPU17aは、ゲーム価値受取手段として機能し、RAM17dに格納されたクレジット枚数データをベット枚数分だけ減らすとともに、上記クレジット表示器14aの表示カウント値をベット枚数分だけ減らすための制御を行う。また、CPU17aは、ベット枚数に応じて有効になった入賞ラインILを認識する。なお、有効な入賞ラインIL上に役が揃わないと、有効でない入賞ラインIL上で役が揃っても入賞とはならない。
【0029】
図1は、本実施形態におけるゲームの流れを示すフローチャートである。
プレイヤーによりスタートボタン6が操作されると(S1)、メイン制御回路基板17は、CPU17aがROM17cに格納されている開始命令受付プログラムを実行することで、開始命令受付手段として機能し、そのスタートボタン6からの変動表示開始命令を入力ポート17hを介して受け付ける。この変動表示開始命令を受け付けたCPU17aは、まず、リール駆動モータ28,29,30を介してすべてのリール16a,16b,16cの回転駆動を開始させる(S2)。また、変動表示開始命令を受け付けたメイン制御回路基板17は、CPU17aがROM17cに格納されている賞群抽選プログラムを実行することで、複数の賞群の中からいずれかの賞群が選択される当選又はいずれの賞群も選択されないハズレを決定する内部抽選を行う手段として機能し、内部抽選を行う(S3)。この内部抽選は、乱数発生回路17eから送られてくる乱数のデータを、ROM17cに記憶されている賞群抽選テーブルに照らし合わせて行う。この賞群抽選テーブルは、各乱数と、賞群のいずれか又はハズレとを関連付けたものである。このように関連付けられることで、いずれかの賞群がそれぞれ所定の確率で当選したり、ハズレが所定確率で発生したりする。
【0030】
回転駆動を開始したリール16a,16b,16cの回転位置は、上記リール位置センサ25,26,27によってそれぞれ検知される。そして、CPU17aは、各リール位置センサ25,26,27からの出力信号に基づいて、リール16a,16b,16cの回転速度を演算していく。リール16a,16b,16cの回転速度が安定化したら、CPU17aは、各リール位置センサ25,26,27からの出力信号に基づいて、各リール16a,16b,16c上の各図柄の位置を認識することができる。そして、CPU17aは、ROM17cに格納されている停止制御プログラムを実行し、上記内部抽選の抽選結果に基づいて、入賞ライン上に所定の図柄の組合せが停止表示するように、リール16a,16b,16cの停止制御を行う(S4)。具体的には、内部抽選によりいずれかの賞群が当選した場合、その当選した賞群に対応する役に係る図柄の組合せが入賞ラインIL上に停止表示するように停止制御を行う。一方、内部抽選によりいずれの賞群も選択されずにハズレた場合には、いずれの賞群にも対応しない図柄の組合せを入賞ラインIL上に停止表示するように停止制御を行う。
【0031】
通常ゲームモードにおいては、その通常ゲームに対応する賞群抽選テーブルを用いて内部抽選を行う。この通常ゲームの内部抽選で当選し得る賞群には、「チェリー−ANY(図柄を問わない)−ANY(図柄を問わず)」からなるチェリー役に対応するチェリー賞、「ANY7(「7」の色を問わない)−ANY7(「7」の色を問わない)−ANY7(「7」の色を問わない)」であって複数色の「7」からなるANY7役に対応するANY7賞、「白7−白7−白7」とからなる白7役に対応する白7賞、「青7−青7−青7」とからなる青7役に対応する青7賞、「緑7−緑7−緑7」とからなる緑7役に対応する緑7賞、「赤7−赤7−赤7」とからなる赤7役に対応する赤7賞などのメダル払出賞がある。内部抽選によりメダル払出賞のいずれかが当選してこれに対応する役が入賞ラインIL上に揃うと(S5,S6)、CPU17aは、カウント表示部14のメダル払出枚数表示器14cに、入賞した賞に対応するメダル払出枚数を表示させる。そして、CPU17aは、ゲーム価値払出手段として機能し、入賞した賞に応じた枚数のメダル払出処理を行う(S7)。具体的には、CPU17aは、RAM17dに格納されたクレジット枚数データをこのメダル払出枚数の分だけ増加させるともに、クレジット表示器14aのメダルクレジットをこのメダル払出枚数の分だけ増加させる制御を行う。なお、上記賞群の記載順にしたがって払い出されるメダル枚数が多い。
【0032】
また、本実施形態において、通常ゲームの内部抽選で当選し得る賞群には、「特定図柄−特定図柄−特定図柄」からなるフラグ抽選開始役に対応するフラグ抽選開始賞もある。このフラグ抽選開始賞が入賞した場合(S8)、メダルの払出しが行われないが、同じメダル投入条件で次のゲームをやり直すことができる。また、このフラグ抽選開始賞が入賞した場合、CPU17aは、後述するフラグ抽選処理を行う(S9)。
【0033】
図9は、フラグ抽選処理の流れを示すフローチャートである。まず、CPU17aは、ROM17cに格納されているフラグ抽選プログラムを実行することで抽選手段として機能し、フラグ抽選を行う(S21)。このフラグ抽選では、乱数発生回路17eから送られてくる乱数のデータを、フラグ抽選テーブルに照らし合わせて行う。このフラグ抽選テーブルは、図8(b)に示したダイス装置50のダイス部51における各面に描かれたアルファベット「A」〜「E」のフラグ及び「F」と、各乱数とを関連付けたものである。ここで、「F」は、後述する特別処理であるフラグ反転処理を行わせるためのものである。本実施形態では、「A」〜「E」のフラグ及び「F」の当選確率はそれぞれ1/6に設定されている。
【0034】
上記フラグ抽選における抽選結果が出たら、ダイス装置50の駆動制御を行う(S22)。具体的には、メイン制御回路基板17上のCPU17aは、データ送出回路17fから、その抽選結果を示す抽選結果データを出力する。この抽選結果データは、サブ制御回路基板21上のデータ入力回路21iに入力し、CPU21aで受信される。これを受けたCPU21aは、制御用ROM21iから駆動制御プログラムを読み出して実行し、まず、駆動制御回路21kを介してダイス装置50に対し、ダイス部51を駆動させる制御信号を出力する。これにより、ダイス部51が回転し、プレイヤーに対して、本当のダイスで抽選が行われているような演出を行うことができる。そして、所定期間が経過したら、CPU21aは、受信した抽選結果データに基づき、駆動制御回路21kを介してダイス装置50に対し、抽選結果データに係る出目をダイス表示窓7からプレイヤーが視認できる位置に停止させるための制御信号を出力する。これにより、プレイヤーは、ダイス表示窓7を介して、フラグ抽選の結果を視認することができる。
【0035】
また、上記フラグ抽選において「A」〜「E」のいずれかのフラグが当選した場合(S23)、メイン制御回路基板17上のCPU17aは記憶制御手段としての機能し、その当選に係るフラグのフラグ情報をフラグ記憶手段としてのRAM17dに記憶するか消去する。すなわち、上記フラグ抽選で当選されたフラグのフラグ情報がRAM17dに記憶されていないときには(S24)、当該フラグ情報をRAM17dに記憶し(S25)、当該フラグ情報がすでにRAM17dに記憶されているときには(S24)、そのフラグ情報をRAM17dから消去する(S26)。一方、上記フラグ抽選において「F」が当選した場合(S23)、CPU17aは記憶制御手段としての機能し、RAM17dに記憶されていない全フラグ情報をRAM17dに記憶するとともに、RAM17dに記憶されている全フラグ情報をRAM17dから消去するフラグ反転処理(特別処理)を行う(S27)。
【0036】
このようにして、上記フラグ抽選の結果に応じてフラグ情報を記憶し又は消去したら、CPU17aは、RAM17dに記憶されているフラグ情報の種類に応じて、そのフラグ情報に対応するフラグランプ12a〜12eの点灯制御を行う。具体的には、例えばRAM17dに「A」のフラグのフラグ情報と「C」のフラグのフラグ情報が記憶されている場合には、Aフラグランプ12aとCフラグランプ12cのみ点灯し、他のフラグランプ12b,12d,12eは消灯する。このような点灯制御により、プレイヤーは、現在、RAM17dに記憶されているフラグ情報の種類を把握することができる。
【0037】
このようにしてフラグ抽選処理が終了した後、図1に示すように、メイン制御回路基板17上のCPU17aは、判断手段として機能し、一列に配列されたフラグランプ12a〜12eの点灯パターン(表示パターン)が特定点灯パターン(特定表示パターン)に一致するか否かの判断を行う。具体的には、CPU17aは、RAM17dに記憶されているフラグ情報の組合せについて、その組合せに対応するフラグランプ12a〜12eの点灯パターンが予め決められた特定点灯パターンとなる組合せに一致するか否かの判断を行う。本実施形態において、この特定点灯パターンは、互いに隣接する3つ以上のフラグランプが点灯している点灯パターンである。したがって、CPU17aは、まず、RAM17dに記憶されているフラグ情報を参照して、点灯しているフラグランプ12a〜12eの隣接数が3つであるか否かを判断する(S10)。この判断において、隣接数が3つであると判断した場合、特別ゲームモードである第1フリーゲームモードに移行する(S11)。なお、第1フリーゲームモードへの移行態様としては、フラグランプが2つ点灯している通常ゲームモード中にフラグ抽選開始賞に入賞してRAM17dにフラグ情報が記憶され、点灯しているフラグランプの隣接数が3つになった場合と、後述する第2ゲームモード中にフラグ抽選開始賞に入賞し、その結果フラグ情報が消去されて、点灯しているフラグランプの隣接数が3つになった場合がある。
【0038】
この第1フリーゲームモード中の第1フリーゲームは、プレイヤーはメダルをベットすることなくゲームをプレイすることができることを除いて、上述した通常ゲームモードと同じものである。したがって、第1フリーゲームも、図1に示すフローチャートの流れでゲームが進行する。ただし、第1フリーゲームモードで使用する賞群抽選テーブルは、上記通常ゲームモードとは別のものを用いてもよい。例えば、上述したいずれかの賞群の当選確率が通常ゲームモード時の賞群抽選テーブルよりも高く設定されたものを用いてもよい。
【0039】
一方、上記S10の判断において隣接数が3つでないと判断した場合、メイン制御回路基板17上のCPU17aは、次に、点灯しているフラグランプ12a〜12eの隣接数が4つであるか否かを判断する(S12)。この判断において、隣接数が4つであると判断した場合、特別ゲームモードである第2フリーゲームモードに移行する(S11)。なお、第2フリーゲームモードへの移行態様としては、第1フリーゲームモード中にフラグ抽選開始賞に入賞してRAM17dにフラグ情報が記憶され、点灯しているフラグランプの隣接数が4つになった場合と、後述する第3フリーゲームモード中にフラグ抽選開始賞に入賞してフラグ情報が消去され、点灯しているフラグランプの隣接数が4つになった場合と、フラグランプが1つしか点灯していない通常ゲームモード中にフラグ抽選開始賞に入賞し、その結果フラグが反転して、点灯しているフラグランプの隣接数が4つになった場合がある。
【0040】
この第2フリーゲームモード中の第2フリーゲームは、プレイヤーはメダルをベットすることなくゲームをプレイすることができる点で上記第1フリーゲームと同様であるが、「白7」が「青7」、「緑7」、「赤7」のいずれかとしても取り扱われる点で、上記第1フリーゲームとは異なっている。なお、その他の点については、上述した通常ゲームと同じである。
【0041】
具体的に説明すると、第2フリーゲームモードに移行したら、CPU17aは、ROM17cに格納されている色抽選プログラムを実行し、「赤」、「緑」、「青」のうちのいずれかの色を選択する色抽選を行う。この色抽選も、上記内部抽選と同様に、乱数発生回路17eから送られてくる乱数のデータを、ROM17cに記憶されている色抽選テーブルに照らし合わせて行う。なお、本実施形態の色抽選テーブルは、「青」、「緑」、「赤」の順に、当選確率が低く設定されている。
また、CPU17aは、色抽選を行ったら、当選した色に対応する色抽選結果表示部13を点灯させる制御を行う。例えば、色抽選で「青」が当選したら、色抽選結果表示部13の青色抽選結果表示部13c用のバックライトを点灯させる制御を行う。
【0042】
また、CPU17aは、色抽選を行ったら、当選した色に対応する賞群抽選テーブルをROM17cから読み出し、第2フリーゲームにおいては、その賞群抽選テーブルを用いて内部抽選を行う。ROM17cには、色抽選結果に対応した3つの賞群抽選テーブルが記憶されている。詳しくは、例えば当選色が青であるときの賞群抽選テーブルは、上記通常ゲームで使用する賞群抽選テーブルにつき、「白7」と「青7」とからなるANY7役に対応するANY7賞が青7賞に置き換えられたものを用いる。よって、上記色抽選において青が当選した場合、内部抽選で青7賞が当選する確率が高くなる。また、この場合において、「白7」が表示窓4に停止表示された場合、その停止位置を照らす上記バックライト装置102の発光部102a,102b,102cが、当選色の色で発光する。これにより、プレイヤーから見て「白7」は「青7」のように映し出されることになる。
なお、上記色抽選において他の色が当選した場合も同様である。
【0043】
他方、上記S12の判断において隣接数が4つでないと判断した場合、メイン制御回路基板17上のCPU17aは、次に、点灯しているフラグランプ12a〜12eの隣接数が5つであるか否かを判断する(S14)。この判断において、隣接数が5つであると判断した場合、特別ゲームモードである第3フリーゲームモードに移行する(S15)。なお、第3フリーゲームモードへの移行態様としては、第2フリーゲームモード中にフラグ抽選開始賞に入賞してRAM17dにフラグ情報が記憶され、点灯しているフラグランプの隣接数が5つになった場合と、フラグランプが1つも点灯していない通常ゲームモード中にフラグ抽選開始賞に入賞し、その結果フラグが反転して、点灯しているフラグランプの隣接数が5つになった場合がある。
【0044】
この第3フリーゲームモード中の第3フリーゲームは、プレイヤーはメダルをベットすることなくゲームをプレイすることができる点で上記第1フリーゲームや上記第2フリーゲームと同様であるが、「白7」が「青7」、「緑7」、「赤7」の全てとして取り扱われる点で、上記第1フリーゲームや上記第2フリーゲームとは異なっている。なお、その他の点については、上述した通常ゲームと同じである。ただし、第3フリーゲームモードに移行したら、CPU17aは、第3フリーゲームに対応する賞群抽選テーブルをROM17cから読み出し、第3フリーゲームにおいては、その賞群抽選テーブルを用いて内部抽選を行う。ROM17cには、上述した第2フリーゲームで用いる3つの賞群抽選テーブルのほか、第3フリーゲームに対応する賞群抽選テーブルも記憶されている。この賞群抽選テーブルは、上記通常ゲームで使用する賞群抽選テーブルにつき、「白7」と「青7」とからなるANY7役に対応するANY7賞が青7賞に置き換えられ、「白7」と「緑7」とからなるANY7役に対応するANY7賞が緑7賞に置き換えられ、「白7」と「赤7」とからなるANY7役に対応するANY7賞が赤7賞に置き換えられたものである。よって、第3フリーゲームにおいては、通常ゲームに比べて、青7賞、緑7賞、赤7賞のいずれも、内部抽選で当選する確率が高くなる。なお、この場合において、「白7」が表示窓4に停止表示された場合のバックライト装置102による発光制御については、上述した第2フリーゲームモードの場合と同様である。
【0045】
また、本実施形態では、第3フリーゲームにおいて白7役が揃ったときには、プログレッシブ装置40において累積加算された累積メダル枚数分のメダル払出しがなされる。以下、このプログレッシブ装置40について説明する。
【0046】
図10は、本実施形態に係るプログレッシブ装置40の概略構成図である。このプログレッシブ装置40、CPU41、クロック発生回路42、ROM43、RAM44、データ送受信回路45などを備えている。ROM43は、各種の制御プログラムを格納しており、これらをCPU41に出力する。RAM44には、累積メダル枚数データが記憶されている。また、プログレッシブ装置40は、データ送受信回路45を介して、上記スロットマシン1におけるメイン制御回路基板17の入力ポート17h及び出力ポート17iに接続される。これにより、プログレッシブ装置40のCPU41は、スロットマシンのメイン制御回路基板上のCPU17aと各種データの通信を行うことができる。
【0047】
スロットマシン1は、プレイヤーがメダルを投入したとき、そのメダル投入信号をメイン制御回路基板17の出力ポート17iから出力する。プログレッシブ装置40は、このメダル投入信号をデータ送受信回路45で受信すると、CPU41により、そのメダル投入信号の受信回数分の一部を、RAM44内の累積メダル枚数データに加算する処理を行う。これにより、プレイヤーが投入したメダル枚数の一部が累積メダル枚数データに加算される。なお、本実施形態では、累積メダル枚数データの初期値を例えば500枚とし、この初期値にプレイヤーが投入したメダル枚数の一部を累積的に加算していく。本プログレッシブ装置40は、図10に示すように2つのスロットマシン1に接続されている。よって、RAM44内の累積メダル枚数データは、これらの2台のスロットマシンにプレイヤーがそれぞれ投入したメダル枚数の一部の合計となる。これにより、プログレッシブ装置40を1台のスロットマシンにだけ接続する場合に比べて、累積メダル枚数データに関わる投入メダル枚数が多くなる結果、累積メダル枚数データを大きくすることが可能となる。もちろん、3台以上のスロットマシンを接続してもよいし、1台のスロットマシンにだけ接続してもよい。
【0048】
また、プログレッシブ装置40のCPU41は、定期的に、RAM44内の累積メダル枚数データを、データ送受信回路45から出力する。スロットマシン1は、この累積メダル枚数データを入力ポート17hで受信する。そして、この累積メダル枚数データがメイン制御回路基板17上のCPU17aに受信されると、その累積メダル枚数データは、データ送出回路17fから出力され、サブ制御回路基板21上のデータ入力回路21iからCPU21aに受信される。これを受けたCPU21aは、演出用ROM21cから演出プログラムを読み出して実行し、表示制御回路21gを介して演出パネル11に、その累積メダル枚数データに係る累積メダル枚数を表示させる。これにより、プレイヤーは、プログレッシブ装置40で累積加算されている現在の累積メダル枚数データを認識することができる。
【0049】
上記スロットマシン1において、第3フリーゲームで白7リーチ役が揃った場合、メイン制御回路基板17のCPU17aは、サブ制御回路基板21を介して演出パネル11により所定の演出を行う。また、CPU17aは、入力ポート17hからプログレッシブ装置40に対して累積メダル枚数データを要求する要求信号を出力し、出力ポート17iを介してプログレッシブ装置40から累積メダル枚数データの応答を受信する。そして、CPU17aは、受信した累積メダル枚数データに係る累積メダル枚数分のメダル払出処理を行う。これにより、プレイヤーは、大量のメダルの払出しを受けることができる。なお、プログレッシブ装置40がスロットマシン1から上記要求信号を受けたとき、CPU41は、RAM44に記憶されている累積メダル枚数データを応答としてスロットマシン1に送信した後、その累積メダル枚数データを初期値にリセットする。
【0050】
上記S14の判断において隣接数が5つでないと判断した場合、すなわち、互いに隣接する3つ以上のフラグランプが点灯していない場合、メイン制御回路基板17上のCPU17aは、通常ゲームモードに移行する(S16)。通常ゲームモード中の場合はそのモードが継続されるが、その他の通常ゲームモードへの移行態様としては、第1フリーゲームモード中にフラグ抽選開始賞に入賞し、その結果フラグ情報が消去されて、点灯しているフラグランプの隣接数が3つでなくなった場合と、第1、第2及び第3フリーゲームモード中にフラグ抽選開始賞に入賞し、その結果フラグが反転して、点灯しているフラグランプの隣接数が3つ以上でなくなった場合がある。
【0051】
以上、本実施形態によれば、互いに隣接する3つ以上のフラグランプが点灯している場合、その隣接数に応じたフリーゲームモードに移行してフリーゲームが進行される。よって、本実施形態では、たとえ3つのフラグランプが点灯しても、その3つのフラグランプが互いに隣接していないと、第1フリーゲームモードに移行しない。また、たとえ4つのフラグランプが点灯しても、その4つのフラグランプが互いに隣接していないと、第2フリーゲームモードに移行しない。したがって、プレイヤーから見れば、第1フリーゲームモードや第2フリーゲームモードに移行するための困難性が直感的に高まる結果となり、これらのフリーゲームモードに移行するまでのゲーム性が高まる。
加えて、本実施形態においては、RAM17d内にすでに記憶されているフラグ情報がフラグ抽選により当選すると、そのフラグ情報が消去され、これに対応するフラグランプが消灯する。よって、プレイヤーは、互いに隣接する3つ以上のフラグランプを点灯させることが困難であると感じ、更にゲーム性が高まる。
更に、本実施形態では、互いに隣接する3つ以上のフラグランプが点灯し続けている限りフリーゲームモードが継続されるが、フラグ抽選の結果フラグ情報が消去されて通常ゲームモードに戻ることがある。よって、フリーゲームモードに移行した後も、プレイヤーは、フラグ抽選の結果すなわちダイスの出目に注目し、フラグランプの点灯パターンに注意してフリーゲームをプレイすることになる。したがって、本実施形態によれば、フリーゲームモードに移行した後のゲーム性も向上する。
【0052】
なお、本実施形態によれば、フリーゲームを進行している際のフラグ抽選の結果、互いに隣接する3つ以上のフラグランプを点灯しなくなった場合、そのまま通常ゲームモードに移行するが、その場合にフラグ抽選をもう一度行うようにしてもよい。本実施形態におけるフラグ抽選では、「A」〜「E」のフラグ及び「F」の当選確率が1/6で等しく設定されているので、フリーゲームを進行している際のフラグ抽選で通常ゲームモードに戻る確率が比較的高い。そのため、フリーゲームの継続性が低く、プレイヤーのゲーム意欲が減退する可能性がある。よって、フリーゲームを進行している際のフラグ抽選の結果、互いに隣接する3つ以上のフラグランプを点灯しなくなるような場合には、フラグ抽選をもう一度行い、その再抽選の結果、それでも互いに隣接する3つ以上のフラグランプを点灯しなくなる場合には、通常ゲームモードに移行するようにする。そうすれば、再抽選を行わない場合に比べて、フリーゲームの継続性が高めることができる。
また、フリーゲームの継続性が高める別の方法として、フリーゲームを進行している際のフラグ抽選においては、すでにRAM17dに記憶されているフラグ情報よりも記憶されていないフラグ情報の方が高い当選確率で抽選を行うようにする方法が挙げられる。この場合も、フリーゲームの継続性が高めることができる。
この方法と上述したフラグ情報の再抽選を行う方法とを組み合せれば、フリーゲームの継続性がより高めることができる。
【0053】
また、上記実施形態では、フラグランプ12a〜12eを一列に配列した例について説明したが、他の配列にしてもよい。例えば、「A」〜「I」の9種類のフラグに対応するフラグランプ112a〜112iを、図11に示すようにマトリックス状に配置してもよい。この場合の特定点灯パターンは、例えば、1列以上のフラグランプが点灯している点灯パターンとすることができる。この場合、例えば、縦、横、斜めのいずれか1列のフラグランプが点灯しているときに上記第1フリーゲームモードに移行し、縦、横、斜めの列のうちの2列のフラグランプが点灯しているときに上記第2フリーゲームモードに移行し、縦、横、斜めの列のうちの3列以上のフラグランプが点灯しているときに上記第3フリーゲームモードに移行するようにする。
【0054】
また、上記実施形態では、本発明をメインとなるゲームがスロットゲームであるスロットマシンに適用した場合について説明したが、本発明は、メインとなるゲームが通常ゲームモードか又は特別ゲームモードのいずれかのゲームモードで進行されるものであれば、そのゲーム内容に制限されることはない。
また、上記実施形態では、本発明をゲームセンタに設置されるスロットマシンに適用した場合について説明したが、パチンコ店に設置されるパチスロやカジノに設置されるスロットマシンに適用しても同様である。
また、上記実施形態では、スロットゲームでフラグ抽選開始賞に入賞すると、これが抽選開始条件となってフラグ抽選が行われ、フラグが選択される場合について説明したが、スロットゲーム自体でフラグを選択するようにしてもよい。この場合、例えばリール16a,16b,16c上に各種フラグにそれぞれ対応する図柄を設け、その図柄の組合せが揃ったときに、対応するフラグを選択する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】実施形態におけるスロットマシンのゲームの流れを示すフローチャート。
【図2】同スロットマシンの外観を示す斜視図。
【図3】同スロットマシンの内部構造を示す概略構成図。
【図4】同スロットマシンの前面パネルの一部を示す詳細正面図。
【図5】同スロットマシンのリールを示す分解斜視図。
【図6】同スロットマシンのバックライト装置をスロットマシン1の正面側からみた斜視図。
【図7】同スロットマシンの電気回路の一部を示すブロック図。
【図8】は同スロットマシンにおけるダイス装置の主要部を示す外観斜視図。(b)は同ダイス装置のダイス部の展開図。
【図9】同スロットマシンにおけるフラグ抽選処理の流れを示すフローチャート。
【図10】同スロットマシンに接続されたプログレッシブ装置の概略構成図。
【図11】同スロットマシンのフラグランプの配列の変形例を示す説明図。
【符号の説明】
【0056】
1 スロットマシン
7 ダイス表示窓
12 フラグ表示部
13 色抽選結果表示部
16a,16b,16c リール
17 メイン制御回路基板
21 サブ制御回路基板
40 プログレッシブ装置
50 ダイス装置
IL 入賞ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤーからゲーム価値を受け取るゲーム価値受取手段と、
ゲーム価値を受け取ることにより、通常ゲームモードか又は特別ゲームモードのいずれかのゲームモードでゲームを進行するゲーム進行手段と、
該ゲーム進行手段が進行するゲームの結果に応じて、プレイヤーへゲーム価値を払い出すゲーム価値払出手段とを有するゲーム装置において、
3種類以上のフラグ情報の中から少なくとも1種類のフラグ情報を選択するための抽選を行う抽選手段と、
上記3種類以上のフラグ情報をその種類ごとに記憶するフラグ記憶手段と、
上記抽選手段による抽選で選択されたフラグ情報が、該フラグ記憶手段に記憶されていないときには該フラグ情報を該フラグ記憶手段に記憶し、該フラグ記憶手段に記憶されているときには該フラグ情報を該フラグ記憶手段から消去する記憶制御手段と、
上記3種類以上のフラグ情報ごとに互いに異なる表示要素をそれぞれ所定箇所に表示することにより、上記フラグ記憶手段に記憶されているフラグ情報の種類をプレイヤーに報知する報知手段と、
上記抽選手段により選択されたフラグ情報が上記フラグ記憶手段に記憶され又は消去された後に、該フラグ記憶手段に記憶されている2種以上のフラグ情報からなる組合せについて、該組合せに対応する上記報知手段による表示要素の表示パターンが予め決められた特定表示パターンとなる組合せに一致するか否かを判断する判断手段とを有し、
上記ゲーム進行手段は、上記判断手段が一致すると判断したときには上記特別ゲームモードでゲームを進行し、該判断手段が一致しないと判断したときには上記通常ゲームモードでゲームを進行することを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1のゲーム装置において、
上記報知手段が各フラグ情報に対応する表示要素をそれぞれ表示する上記所定箇所は、一列に配列されており、
上記特定表示パターンは、互いに隣接する2以上の箇所に上記表示要素が表示される表示パターンであることを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2のゲーム装置において、
上記抽選手段は、上記3種類以上のフラグ情報の中から少なくとも1種類のフラグ情報を選択するか又は上記記憶制御手段に特別処理を行わせることを選択するかの抽選を行うものであり、
上記記憶制御手段は、上記抽選手段により特別処理を行わせることが選択されたとき、上記フラグ記憶手段に記憶されていない全フラグ情報を該フラグ記憶手段に記憶するとともに該フラグ記憶手段に記憶されている全フラグ情報を該フラグ記憶手段から消去する特別処理を行うことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1、2又は3のゲーム装置において、
上記抽選手段は、上記ゲーム進行手段によるゲームの結果が所定の抽選開始条件を満たすときに上記抽選を行うことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1、2、3又は4のゲーム装置において、
上記抽選手段は、上記ゲーム進行手段が特別ゲームモードでゲームを進行している際に行った上記抽選の結果によって上記判断手段により一致していないと判断されたとき、上記3種類以上のフラグ情報の中から少なくとも1種類のフラグ情報を選択するための抽選を再度行い、
上記ゲーム進行手段は、上記再度行った抽選の結果に基づく上記判断手段の判断結果に従って、上記特別ゲームモードでゲームを進行し又は上記通常ゲームモードでゲームを進行することを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項1、2、3、4又は5のゲーム装置において、
上記抽選手段は、上記ゲーム進行手段が特別ゲームモードでゲームを進行している際には、上記フラグ記憶手段に記憶されているフラグ情報よりも該フラグ記憶手段に記憶されていないフラグ情報の方が高い確率で選択されるように設定された抽選確率で抽選を行うことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
プレイヤーからゲーム価値を受け取るゲーム価値受取手段と、ゲーム価値を受け取ることにより進行されるゲームの結果に応じて、プレイヤーへゲーム価値を払い出すゲーム価値払出手段と、3種類以上のフラグ情報をその種類ごとに記憶するフラグ記憶手段と、該3種類以上のフラグ情報ごとに互いに異なる表示要素をそれぞれ所定箇所に表示することにより、該フラグ記憶手段に記憶されているフラグ情報の種類をプレイヤーに報知する報知手段とを有するゲーム装置に設けられたコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
ゲーム価値を受け取ることにより、通常ゲームモードか又は特別ゲームモードのいずれかのゲームモードで上記ゲームを進行するゲーム進行手段、
上記3種類以上のフラグ情報の中から少なくとも1種類のフラグ情報を選択するための抽選を行う抽選手段、
該抽選手段による抽選で選択されたフラグ情報が、上記フラグ記憶手段に記憶されていないときには該フラグ情報を該フラグ記憶手段に記憶し、該フラグ記憶手段に記憶されているときには該フラグ情報を該フラグ記憶手段から消去する記憶制御手段、
上記抽選手段により選択されたフラグ情報が上記フラグ記憶手段に記憶され又は消去された後に、該フラグ記憶手段に記憶されている2種以上のフラグ情報からなる組合せについて、該組合せに対応する上記報知手段による表示要素の表示パターンが予め決められた特定表示パターンとなる組合せに一致するか否かを判断する判断手段として、上記コンピュータを機能させるものであり、
上記ゲーム進行手段は、上記判断手段が一致すると判断したときには上記特別ゲームモードでゲームを進行し、該判断手段が一致しないと判断したときには上記通常ゲームモードでゲームを進行するものであることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−29891(P2008−29891A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−275563(P2007−275563)
【出願日】平成19年10月23日(2007.10.23)
【分割の表示】特願2004−372893(P2004−372893)の分割
【原出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】