説明

ディーゼル・エンジンの排気浄化システム

【課題】エマルション燃料の燃焼排気ガスに酸化触媒装置を用いるとき、低負荷時やエンジン始動時など、排気温度が低い領域でも酸化触媒装置を有効に機能させることを可能とする。
【解決手段】軽油:水=7:3或いは8:2、乳化剤が全体の1%等所定の割合で供給された軽油、水、乳化剤からエマルション燃料を作り出しディーゼル・エンジン3に供給するためのエマルション燃料供給装置5と、エマルション燃料が供給されたディーゼル・エンジン3での燃焼による排気ガスを浄化する酸化触媒装置7とを備え、酸化触媒装置7は、主触媒装置79と、排気系中の主触媒装置79よりも上流側部分に配置され、主触媒装置79より容量の小さな副触媒装置81とからなることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エマルション燃料供給装置及び酸化触媒装置を用いたディーゼル・エンジンの排気浄化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ディーゼル・エンジンの排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を低減すると共に排気ガス浄化にあってこれとトレード・オフの関係にあるHCやCOの発生を抑制する技術が、例えば特許文献1として知られている。この技術は、燃料(軽油又はA重油)に水及び乳化剤を加えてエマルション燃料とし、このエマルション燃料を燃料噴射弁から燃焼室へ噴射し且つ燃焼させ、燃焼温度を下げることでNOxの生成を抑えるとともに、ディーゼル・エンジンの排気系の途中にディーゼル・パーティキュレート・フィルタ(DPF)を設け、ここで排気ガス中のHC、CO、パーティキュレート・マター(PM)などをできるだけ燃焼させてその灰や未燃の煤を捕集するようにしたものである。
しかし、DPFを用いた場合、煤や灰が次第に溜まってフィルタに目詰まりが生じてくることからその浄化・捕集性能の経時劣化が避けられず、定期的な煤・灰落としなどの掃除あるいはDPFの交換等が必要となっていた。
これに対し、DPFの代えて酸化触媒装置を用いて排気中のHC、CO、及びSOFなどを酸化低減する技術が、例えば非特許文献1で知られている。
一方、ディーゼル・エンジンでは、部分負荷領域やエンジン始動時では排気ガス温度が低いので、DPF を組み合わせたものにあっては電熱式のヒーターをDPFに備え、また酸化触媒装置を組み合わせたものでは低温活性の良いものを用いたりしていた。しかしながら、前者にあっては上記目詰まりに加え、電力消費による燃費の悪化を避けることができず、後者にあっては低負荷時やエンジン始動時に排気ガス温度が低いことから酸化反応を促進することができずこれらの領域での浄化性能の低下を避けることができないという問題があった。
特に、エマルション燃料の燃焼では、軽油100%を燃料とした場合に比較して全体に燃焼温度が低くなり、上記問題がより悪化しやすくなる。
【0003】
【特許文献1】特開2002−138906号公報
【非特許文献1】「自動車用ディーゼル・エンジン」(第53頁 宮下直也、黒木秀雄著 株式会社 山海堂 平成6年1月10日発行)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しょうとする問題点は、エマルション燃料の燃焼排気ガスに酸化触媒装置を用いるとき、低負荷時やエンジン始動時など、排気温度が低い領域では酸化触媒装置を有効に機能させることができないという点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、低負荷時やエンジン始動時などの排気ガス低温領域においては、排気ガス流量が少なく、大きな触媒容量を必要としないことに着目し、エマルション燃料の燃焼排気ガスに酸化触媒装置を用いるとき、低負荷時やエンジン始動時など、排気温度が低い領域でも酸化触媒装置を有効に機能させるために、所定割合の燃料、水、乳化剤から作り出されたエマルション燃料をディーゼル・エンジンに供給するためのエマルション燃料供給装置と、ディーゼル・エンジンの排気系中に配置されてエマルション燃料が供給されたディーゼル・エンジンでの燃焼による排気ガスを浄化する酸化触媒装置とを備え、酸化触媒装置が、主触媒装置と、排気系中の主触媒装置よりも上流側部分に配置され、かつ主触媒装置より容量の小さな副触媒装置とからなることを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明のディーゼル・エンジンの排気浄化システムでは、所定割合の燃料、水、乳化剤から作り出されたエマルション燃料をディーゼル・エンジンに供給するためのエマルション燃料供給装置と、ディーゼル・エンジンの排気系中に配置されてエマルション燃料が供給されたディーゼル・エンジンでの燃焼による排気ガスを浄化する酸化触媒装置とを備え、酸化触媒装置が、主触媒装置と、排気系中の主触媒装置よりも上流側部分に配置され、かつ主触媒装置より容量の小さな副触媒装置とからなるため、排気ガス低温領域では、副触媒装置がコンパクトである結果、排気系中で主触媒装置よりも上流側部分、すなわちディーゼル・エンジンにより近い排気系部分に配置できる。このため、排気ガス温度の高い位置で排気ガスを副触媒装置により酸化促進させると同時にこの酸化反応によって排気ガスそのものもさらに加熱され酸化が促進される。このため、後流側の主触媒装置での反応も期待することができ、双方相俟って低燃焼温度領域においても十分な浄化能力を発揮することが可能となる。しかも、低負荷運転時やエンジン始動時などには、そもそもディーゼル・エンジンから排出される排気ガス量が通常走行時に比べて少ないため、容量が小さい副触媒装置でもこのとき排出された排気ガスの大部分の酸化促進が可能となる。
【0007】
排気ガス流量の多い高回転域では、排気ガス温度が十分に高温であるため、副触媒装置での浄化能力を越えても後流側の主触媒装置での十分な反応を期待することができ、十分な浄化能力を発揮することが可能となる。
【0008】
すなわち、容量の大きな主触媒装置を床下に配置しても、上流側の副触媒装置との相乗作用により、十分な浄化能力を発揮することが可能となるため、エマルション燃料の燃焼に酸化触媒装置を用いるとき、酸化触媒装置を有効に機能させながらスペース的に無理のない配置を行わせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
エマルション燃料の燃焼排気ガスに酸化触媒装置を用いるとき、低負荷時やエンジン始動時など排気温度が低い領域でも酸化触媒装置を有効に機能させるという目的を、主触媒装置と、排気系中の主触媒装置よりも上流側部分に配置され、かつ主触媒装置より容量の小さな副触媒装置とにより実現した。
【実施例】
【0010】
[車両及び排気浄化システム1]
図1は、本発明実施例に係るディーゼル・エンジンの排気浄化システムを搭載した車両の骨格を示す平面図、図2は、本発明実施例に係るディーゼル・エンジンの排気浄化システム1を示す構成図である。
図1,図2のように、排気浄化システム1は、ディーゼル・エンジン3に対してエマルション燃料供給装置5及び酸化触媒装置7を備えている。エマルション燃料供給装置5は、燃料、水、乳化剤を混合してエマルション燃料を作り出し、ディーゼル・エンジン3に供給するためのものである。なお、エマルション燃料供給装置5は、車載状態でエマルション燃料を作り出すものに限らず、予め作り出されたエマルション燃料を貯蔵したタンクを搭載し、このタンクから必要に応じてエマルション燃料を供給する構成にすることもできる。酸化触媒装置7は、ディーゼル・エンジン3での燃焼による排気ガス中のHCやCOなどを酸化により浄化するためのものである。
エマルション燃料供給装置5は、軽油タンク9、水タンク11、乳化剤タンク13、及びエマルション・タンク15を蓄えている。軽油タンク9には、燃料としての軽油を蓄えている。燃料としては、A重油を用いることもできる。水タンク11には、水を蓄えている。乳化剤タンク13には、乳化剤を蓄えている。エマルション・タンク15は、軽油タンク9、水タンク11、乳化剤タンク13から供給された軽油、水、乳化剤を所定の割合で混合してエマルション燃料を作り出し、このエマルション燃料をディーゼル・エンジン3へ供給する。
軽油タンク9、水タンク11、及び乳化剤タンク13とエマルション・タンク15との間は、軽油配管17,水配管19,乳化剤配管21によって接続されている。各配管17,19,21は、一端が軽油タンク9、水タンク11、及び乳化剤タンク13内底部側に臨まされ、他端がエマルション・タンク15内上部に臨まされている。水配管19及び乳化剤配管21の一端には、ストレーナ23,25が取り付けられている。
軽油配管17には、軽油ポンプ・ユニット26の軽油ポンプ27及びフィルタ29が介設され、水配管19には、水ポンプ31が介設されると共に電磁弁(2方弁)33が接続され、乳化剤配管21には、乳化剤ポンプ35が介設されている。各ポンプ27,31,35は、本実施例において電磁ポンプであり、電気的な駆動がコントロール・ユニット37により各々独立して制御される。各ポンプ27,31の制御により、例えば軽油:水=7:3(或いは8;2)等の割合で送り出される。乳化剤は、乳化剤原液を予め灯油又は軽油で2倍に希釈したものが用いられ、この希釈された乳化剤がポンプ35の制御により全体の2%となるように送り出される。電磁弁33は、その切換がコントロール・ユニット37により制御される。
エマルション・タンク15内上部には、メッシュ或いは多孔板で形成された受け皿39が設けられ、各配管17,19,21から吐出される燃料、水、乳化剤を受け入れる。なお、受け皿39は、無孔の金属板などにより形成することもできる。
エマルション・タンク15内は、区画壁41により第1槽43と第2槽45とに区画されている。第1槽43内では、受け皿39を通過して落下する燃料、水、乳化剤が混合する。第2槽45内には、エマルション燃料が貯留される。第2槽45から溢れ出たエマルション燃料は、第1槽43に戻される。
エマルション・タンク15には、上限レベル・センサ47及び下限レベル・センサ48が設けられている。各センサ47,49の検出信号は、コントロール・ユニット37に入力され、各ポンプ27,31,35の駆動がコントロール・ユニット37により制御される。
上限レベル・センサ47により、第1槽43内の混合液の上限が検出される。この上限は、第2槽45の液面高さを決める区画壁41よりも低い位置に設定されている。下限レベル・センサ48により第1槽43内の混合液の下限が検出される。従って、第1槽43内の混合液液面レベルが上限レベル・センサ47及び下限レベル・センサ48で決められる上限下限間にあるように各ポンプ27,31,35の駆動がコントロール・ユニット37により制御される。
エマルション・タンク15の底部には、ミキシング配管49が接続され、第1槽43及び第2槽45の底部間を連通させている。ミキシング配管49には、ミキシング・ポンプ50、フィルタ51、及びミキサー53が介設されている。これらミキシング・ポンプ50、フィルタ51、及びミキサー53は、ミキシング・ユニット54を構成する。
ミキシング・ポンプ50は、電気モータで駆動され、その駆動がコントロール・ユニット37により制御される。ミキサー53は、内部に後述するミキサー・エレメントが内蔵され、第1槽43からミキシング・ポンプ50により送られる混合液を後述のミキサー・エレメントに通すことでエマルション燃料を作り、第2槽45に送り出す。
エマルション・タンク15の上流側には、プリミクス配管55が接続されている。プリミクス配管55は、一端が第1槽43内底部側に臨まされ、他端が同上部液面外に臨まされている。
プリミクス配管55には、プリミクス・ポンプ57が介設されている。プリミクス・ポンプ57は、本実施例において電磁ポンプであり、電気的な駆動がコントロール・ユニット37により制御される。
エマルション・タンク15の第2槽45とエンジンのフィード・ポンプ59との間は、エマルション供給配管61によって接続されている。エマルション供給配管61の一端は、第2槽45の底部側に臨まされ、ストレーナ63が取り付けられている。エマルション供給配管61には、逆止弁65が介設されている。
フィード・ポンプ59は、噴射ポンプ67に接続され、エンジン・コントロール・ユニット68による噴射ポンプ67の制御によりディーゼル・エンジン3の噴射ノズル69へエマルション燃料を供給できるようになっている。
噴射ポンプ67とエマルション・タンク15の第1槽43との間は、戻り配管71によって接続されている。
エマルション供給配管61と軽油タンク9との間は、割込配管73によって接続されている。割込配管73の一端は、軽油タンク9内底部側に臨まされ、同他端は、フィード・ポンプ59と逆止弁63との間でエマルション供給配管61に接続されている。
割込配管73には、前記軽油ポンプ・ユニット26の割込ポンプ75及び電磁弁77が介設されている。割込ポンプ75は、本実施例において電磁ポンプであり、電気的な駆動がコントロール・ユニット37により制御される。電磁弁77は、その開閉及び開度調整がコントロール・ユニット37により制御される。
[排気浄化システム1A]
図3は、割込配管の接続位置を変更した本発明実施例に係るディーゼル・エンジンの排気浄化システム1Aを示す構成図である。
図2の排気浄化システム1に代えて、図3の排気浄化システム1Aのように構成することもできる。この排気浄化システム1Aでは、割込配管73Aを、フィード・ポンプ59と噴射ポンプ67との間に接続した。また、排気浄化システム1の電磁弁77に代え、排気浄化システム1Aでは逆止弁77Aとした。
[酸化触媒装置]
酸化触媒装置7は、ディーゼル・エンジン3の排気系中に設けられてエマルション燃料が供給されたディーゼル・エンジン3での燃焼による排気ガスを酸化により浄化する。酸化触媒装置7は、主触媒装置79と副触媒装置81とからなっている。主触媒装置79は、副触媒装置81に比較して相対的に容量が大きくなっている。副触媒装置81は、主触媒装置79に比較して相対的に容量が小さくなっている。本実施例では、副触媒装置81は、主触媒装置79の5〜15%の容量である。
主触媒装置79は、エンジン・ルーム外にある排気系中、すなわち車両フロアの床下配置で排気管80に介設されている。副触媒装置81は、主触媒装置79よりもディーゼル・エンジン3の排気系の上流側部分、好ましくはエンジン・ルーム内に配置されている。本実施例では、副触媒装置81が排気ガス温度の高いエキゾースト・マニホールド83の下流側直後で排気管80に介設されている。
[ミキサー]
図4〜図6は、ミキサーの概略断面図であり、図4は、単体のミキサー・エレメントを備えた例を示し、図5は、複数のミキサー・エレメントを相互間に空隙を挟んで連設した例を示し、図6は、複数のミキサー・エレメントを相互間にネット・スペーサを挟んで連設した例を示す。
図4のミキサー53は、前記ミキシング配管49に介設接続されて管路を構成する径の大きなエレメント収納部85に単体のミキサー・エレメント87が収納支持されたものである。ミキサー・エレメント87は、前記混合液を通過させる際に撹拌することでエマルション燃料を作り出す金属細線を変形圧縮した塊からなるものとして形成されている。本実施例において、ミキサー・エレメント87は、例えば線径0.08mm程度の金属細線をランダムに丸めて圧縮成形し所定圧縮密度の圧縮塊としたもの、或いは線径0.08mm程度の金網をランダムに丸めて圧縮成形し所定圧縮密度の圧縮塊としたものが用いられている。圧縮の密度は、例えば長さ10mm、直径6mmの大きさで0.5g程度となるものである。
前記ミキサー・エレメント87は、前記エレメント収納部85内に互いに所定距離離した状態で複数連設配置してもよい。
図5のミキサー53は、エレメント収納部85に例えば4個のミキサー・エレメント87を相互間に間隔を置いて収納支持させたものである。各ミキサー・エレメント87間には、リング・スペーサ89が介設され、ミキサー・エレメント87間に空隙91が形成されている。
図6のミキサー53も、エレメント収納部85に例えば4個のミキサー・エレメント87を相互間に間隔を置いて収納支持させたものである。各ミキサー・エレメント87間には、ネット・スペーサ93が介設されている。ネット・スペーサ93は、ミキサー・エレメント87と同様に金属細線や金網が用いられ、ミキサー・エレメント87よりも圧縮による密度が小さい塊として構成されている。従って、図6のミキサー・エレメント87は、少なくとも2個間で圧縮密度が異なっている。連接されるミキサー・エレメント87は、混合液の上流側から次第に圧縮密度を変化させる構成とすることも可能である。すなわち、ミキサー・エレメント87は、3個間或いはそれ以上の個数間で圧縮密度を異ならせることもできる。
[エマルション燃料供給、エマルション・タンク]
エンジン始動時、キー・スイッチをレディー位置にすると、コントロール・ユニット37の制御により軽油ポンプ27、水ポンプ31、乳化剤ポンプ33、プリミクス・ポンプ57、ミキシング・ポンプ50が予め駆動される。
軽油ポンプ27、水ポンプ31、乳化剤ポンプ33の駆動により、軽油タンク9、水タンク11、乳化剤タンク13から軽油配管17,水配管19,乳化剤配管21を通ってエマルション・タンク15に一定比率の軽油、水、乳化剤が送られる。
エマルション・タンク15内では、各配管17,19,21から軽油、水、乳化剤が受け皿39上に吐出され、且つ吐出力により若干混ざり合う。混ざり合った軽油、水、乳化剤は、受け皿39のメッシュ等を通って或いは受け皿39を溢れて下方へ落下し、第1槽43内へ受け入れられる。
第1槽43内の混合液は、コントロール・ユニット37の制御によるプリミクス・ポンプ57の駆動によりプリミクス配管55を通り汲み上げられ、且つ落下リターンすることで混合が促進される。
コントロール・ユニット37の制御によるミキシング・ポンプ50の回転により第1槽43内の混合液がミキシング配管49を通ってミキサー53に至り、ミキサー53を混合液が通過することでエマルション燃料となり、第2槽45内に至る。
第2槽45内のエマルション燃料は、一定以上になるとオーバー・フローして第1槽43内へ戻され、乳化前の混合液に混ざり再度ミキサー53に通される。従って、第2槽45には、生成されたエマルション燃料を溜めておくことができ、ディーゼル・エンジン3へエマルション燃料を滞りなく供給することができる。
ここで、第1槽43の上限レベル・センサ47と下限レベル・センサ48とが液面レベルを監視し、検出信号がコントロール・ユニット37に入力される。従って、液面が上限に達したらコントロール・ユニット37の制御により軽油ポンプ27、水ポンプ31、乳化剤ポンプ33が停止され、第1槽43への軽油、水、乳化剤の供給が停止される。液面が下限に達したらコントロール・ユニット37の制御により軽油ポンプ27、水ポンプ31、乳化剤ポンプ33が再駆動され、第1槽43への軽油、水、乳化剤の供給が再開される。
この制御により、軽油、水、乳化剤の供給が、エマルション燃料の使用量より多ければ、軽油、水、乳化剤の供給が定期的に止まることになる。
軽油、水、乳化剤の供給が、エマルション燃料の使用量より多い間もミキシング・ポンプ50を回転させ続ければ、第2槽45から第1槽43へのオーバー・フローが続く。このオーバー・フローにより、第1槽43内の液が何度もミキサー53を通ることになり十分な乳化が可能となる。
ミキサー53では、供給される軽油、水、乳化剤、戻り燃料、及びエマルション燃料を混ぜ合わせることで油中水滴型(W/O型)のエマルション燃料を作り、これを噴射ポンプ67へ送ることになる。
油中水滴型(W/O型)のエマルション燃料を作り出す水比率の設定は、以下のように行われる。この場合水比率は、体積比率を指すが、質量比率でもほとんど変わらない。乳化剤は、親水性と親油性との釣り合いを表すHLBが3.5〜6程度である。水比率は、走行負荷に応じて変えることもできるが、本実施例において通常走行時に、軽油:水がほぼ7:3或いは8:2となる範囲を選択して設定している。
この結果、エマルション燃料によりエンジン内での燃焼温度が抑えられ、N0xの発生が大きく低減される。また、W/O型エマルション燃料をうまく調整して生成することで、水成分が噴射ノズル69や噴射ポンプ67等に直接接触することが抑制され、これら燃料噴射系等の錆びを抑制することができる。さらに、エマルション燃料の水によるミクロ爆発等も期待でき、燃料消費率が良くなることも実験で確認されている。
キー・スイッチをレディー位置にしてから一定時間経過すると表示ランプ95の点灯などによりエマルション燃料の準備ができたことが知らされ、次いでスタータ・スイッチのONによりスタータを回転させるとディーゼル・エンジン3に回転力が与えられる。
フィード・ポンプ59の回転によりエマルション・タンク15の第2槽45からエマルション燃料がエマルション供給配管61を通り噴射ポンプ67に送られる。噴射ポンプ67は、エンジン・コントロール・ユニット68により制御され、噴射ノズル69から最適な噴射タイミングで最適な噴射時間だけ燃料が噴射される。噴射ポンプ67で余った余分なエマルション燃料は、戻り配管71を通り、エマルション・タンク15の第1槽43内へリターンする。
ディーゼル・エンジン3では、噴射されたエマルション燃料が吸気及び圧縮熱により着火燃焼する。この燃焼によるガス膨張でエンジンを回転駆動することができる。このようにエマルション燃料を用いることで、ディーゼル・エンジン3での最高燃焼温度を抑えることで、NOxの発生を少なくなる。
[酸化触媒による排気ガス浄化]
燃焼後の排気ガスは、排気系、すなわちエキゾースト・マニホールド83から排気管80を通り、排出される。排気管80を通るとき、副触媒装置81及び主触媒装置79でエンジンから排出されたPM、HC、COが酸化され、排気ガスが浄化される。
低負荷運転時やエンジン始動時などのような排気ガス低温領域では、ディーゼル・エンジン3にできるだけ近い、排気ガス温度の高い位置で排気ガスを副触媒装置81により酸化促進させると同時に酸化反応によって排気ガスそのものも加熱する。このため、後流側の主触媒装置79での反応も期待することができ、双方相俟って低燃焼温度領域においても十分な浄化能力を発揮することが可能となる。また、この領域では排気ガスの排出量ももともと少ないことから、副触媒装置81でもかなりの部分を酸化浄化することが可能である。
【0011】
一方、排気ガス流量の多い高回転域では、副触媒装置81の容量だけでは排気ガスの酸化浄化能力は不足するものの、この領域の排気ガスはもともと排気ガス温度が十分に高温であるため、副触媒装置81での浄化能力を越えても容量が大きい後流側の主触媒装置79での十分な反応を期待することができ、十分な浄化能力を発揮することが可能となる。
副触媒装置81は、主触媒装置79に比較して相対的に容量が小さく、主触媒装置79の5〜15%の容量であるため、エンジン・ルーム内、特にスペースの狭いエキゾースト・マニホールド83の下流側直後にスペース的に無理なく配置することができ、且つ主触媒装置79をスペースに余裕のある床下に配置することができる。このため、副触媒装置81及び主触媒装置79により排気ガスの十分な浄化能力を発揮しながら無理のない配置を行わせることができる。
[ミキサーによるエマルション化]
ミキサー53によるエマルション化は、次のように行われる。すなわち、ミキシング・ポンプ50の回転によりミキサー53へ圧送された混合液は、図3のようにミキサー・エレメント87を通ることで、線状の金属線の塊を通過することになる。このとき混合液は、高速で複雑な流路を通ることになり、混合液の水、軽油の粒がより微細化され、十分な乳化が行われ、且つW/O型エマルション燃料が生成される。ミキサー53で生成されたエマルション燃料は、第2槽45内に至る。
ミキサー53が、図4の構成、すなわち複数のミキサー・エレメント87が空隙91を有して連接された構成の場合は、各ミキサー・エレメント87でその個数分の乳化作用が行われ且つ空隙91に至った液が一旦混合され、再度次のミキサー・エレメント87を通過するという離合集散作用が繰り返され、乳化を一層促進させることができる。
ミキサー53が、図5の構成、すなわち複数のミキサー・エレメント87がネット・スペーサ93を介して連接された構成の場合は、各ミキサー・エレメント87でその個数分の乳化作用が行われ且つネット・スペーサ93に至った液が、より粗い線状の塊により混合と共に乳化が促進され、再度次のミキサー・エレメント87を通過するという離合集散作用が繰り返され、乳化を一層促進させることができる。
このような、管路型のミキサー53は、微細で複雑な流路を極めて簡単に形成することができ、安価で高性能の管路型のミキサー53を得ることができる。
[軽油割込]
図2の排気浄化システム1では、コントロール・ユニット37の制御により、割込ポンプ75を駆動させ、電磁弁77を開調整する。これにより軽油タンク9から割込配管73を通りフィード・ポンプ59直前でエマルション供給配管61に軽油を圧送し、ディーゼル・エンジン3に供給するエマルション燃料に軽油割込を行わせることができる。この割込を行う軽油量は、コントロール・ユニット37による割込ポンプ75の吐出量調整、電磁弁77の開度調整により行わせることができる。
エマルション燃料によりディーゼル・エンジン3を駆動する場合は、最高出力時等高負荷時に軽油燃料のみの場合と比較して出力の低下があるため、軽油割込によりエマルション燃料の軽油比率を簡単に高め、出力減を補うことができる。
すなわち、登坂走行、加速走行などの高負荷走行時に割込ポンプ75を駆動させると共に電磁弁77を負荷に応じて開度調整し、軽油の割合を高める。車両が高速巡航走行など低負荷走行時には、割込ポンプ75を停止させると共に電磁弁77を閉とする。これによりエマルション燃料の軽油:水は、設定されたほぼ7:3或いは8:2等となり、水比率が多くなる。これにより、NOxは大きく低減され、PM、HC、COも酸化触媒装置7で処理される。高負荷走行か低負荷走行かの判断は、車速及びアクセル開度の検出等により行うことができる。
急加速時にあっては、追い越し時の安全確保のためなど、加速性能を重視せざるを得ないので、軽油:水がほぼ90:10〜95:5程度の水比率になるように、軽油割込により水比率を下げる。この場合、NOxは悪化するが、急加速の時間は短いのが普通であるから、NOxの発生総量はそれ程多くはならない。しかも、最低でも軽油95に対し水が5程度の比率で入っているので、水が無い時に比べ、加速性能を犠牲にすることなくNOxの発生量を抑えることが可能となる。なお、この場合、PMの発生量は低下するので、酸化触媒装置7の負担は小さくなる。
【0012】
エンジン始動時及びエンジン・アイドリング状態にある時は、軽油:水がほぼ95:5等の範囲となるように軽油の比率を多くする。これにより、エンジンの始動性を良くすると共に安定してアイドリング運転させることができる。この場合、水比率が少なくなる結果PMの発生が低減する。また、アイドリング時等、比較的軽負荷のときは軽油の割合が多くても(水比率小)NOxの発生は少ないのに対し、水比率大ではPM、HC、COが多く発生する。このため、エンジン始動時或いはアイドリング時等の軽負荷時に軽油比率を大とする制御は有効である。
エンジン停止のためキーオフにしたときには、軽油ポンプ27、水ポンプ31、乳化剤ポンプ35、ミキシング・ポンプ50、及びプリミクス・ポンプ57を停止させ、割込ポンプ75のみ駆動を継続させ、軽油100%の燃料を噴射ノズル69から噴射させることもできる。この軽油噴射の後にエンジンの回転を停止させることにより、停止後、水やエマルション燃料が噴射ノズル69や噴射ポンプ67等に残らないので、これら燃料噴射系の錆びを抑制することができる。
なお、エンジン停止のためのキーオフに代えて、駐車ブレーキが引かれたとき、あるいは所定時間以上アイドリング運転状態が続いたときも、この停止制御に切り替えるようにすることも可能である。
図3の排気浄化システム1Aでも、同様に軽油割込により同様の機能させることができる。但し、排気浄化システム1Aでは、割込ポンプ75を駆動させることにより軽油タンク9から割込配管73Aを通りフィード・ポンプ59及び噴射ポンプ67間に軽油を圧送し、ディーゼル・エンジン3に供給するエマルション燃料に軽油割込を行わせることができる。この割込を行う軽油量は、コントロール・ユニット37による割込ポンプ75の駆動制御により行わせることができる。
[戻り軽油に対する水調整]
図2,図3の排気浄化システム1,1Aにおいて軽油割込を行わせると、戻り配管71からエマルション・タンク15の第1槽43へ戻るリターン燃料の軽油比率が高くなる。
このため、コントロール・ユニット37による軽油ポンプ27及び水ポンプ31の制御により軽油及び水の供給割合を調整し、エマルション・タンク15の第1槽43内の軽油:水の比率を7:3或いは8:2等として一定に保持させることができる。
この制御は、割込ポンプ75及び電磁弁77の制御(排気浄化システム1)或いは割込ポンプ75の制御(排気浄化システム1A)により知ることのできる割込軽油の量、エンジン・コントロール・ユニット68による噴射ポンプ67の制御により知ることのできる燃料噴射量に基づきリターン燃料の軽油比率を求めることにより行うことができる。
[凍結防止]
冬季等低温時に水配管19の凍結を招く恐れがある。この凍結対策としてエンジン停止のためキー・スイッチをOFFにしたとき等、コントロール・ユニット37により電磁弁(2方弁)33を制御して開状態へ切り替える。
この切り替えにより、電磁弁33より下側では水配管19内の水が重力により水タンク11内へ戻る。この状態で水ポンプ31が駆動継続されることで電磁弁33側から空気が吸い込まれ、水ポンプ31及びエマルション・タンク15間で水配管19内の水をエマルション・タンク15内へ排出させることができる。
このような水配管19からの水抜きにより水が残らないようにし、水配管19での凍結を抑制することができ、エンジン再始動を円滑に行わせることができる。
なお、水タンク11は、断熱材で覆うのが良い。但し、水タンク11を断熱材で覆わない場合でも、水タンク11内の水容量は多いため、水配管19内よりは凍結し難い。
エンジン停止時に水配管19からエマルション・タンク15側への水抜きをすると、エマルション・タンク15内の軽油:水の比率が変わり、エマルション・タンク15側への水抜き分だけ水が多くなる。この水抜き量に応じて同時に軽油ポンプ27の駆動も継続させ、エマルション・タンク15内に同量の軽油を供給する制御を行わせることもできる。
エンジン停止時に、エマルション・タンク15側への水抜き量に応じて軽油を供給する制御を行った場合、エンジン始動時には、水ポンプ31の駆動による水がエマルション・タンク15に到達すると同時、或いは到達直前に軽油ポンプ27を駆動させる制御を行うのがよい。水ポンプ31駆動による水がエマルション・タンク15に到達すると同時、或いは到達直前であることは、水配管19に流量センサを設けて知ることができる。
エンジン停止時に、エマルション・タンク15側への水抜き量に応じて軽油を供給する制御を行わない場合でも、始動時にエマルション・タンク15側への水抜き量に応じた量の軽油をエマルション・タンク15へ先に供給するように軽油ポンプ27を駆動させる制御を行わせることができる。
【0013】
[実施例の効果]
本発明実施例のディーゼル・エンジンの排気浄化システムでは、軽油:水=7:3或いは8:2、乳化剤が全体の1%等所定の割合で供給された燃料、水、乳化剤からW/O型のエマルション燃料を作り出しディーゼル・エンジン3に供給するためのエマルション燃料供給装置5と、前記エマルション燃料が供給されたディーゼル・エンジン3での燃焼による排気ガスを浄化する酸化触媒装置7とを備え、前記酸化触媒装置7は、主触媒装置79と、前記排気系中の前記主触媒装置79よりも上流側部分に配置され、かつ前記主触媒装置79より容量の小さな副触媒装置81とからなるため、排気ガス低温領域では、排気ガス温度の高い位置で少ない流量の排気ガスを副触媒装置81により酸化促進させると同時に酸化反応によって排気ガスそのものも加熱される。このため、後流側の主触媒装置79での反応も期待することができ、双方相俟って低燃焼温度領域においても十分な浄化能力を発揮することが可能となる。
【0014】
排気ガス流量の多い高回転域では、排気ガス温度が十分に高温であるため、副触媒装置81での浄化能力を越えても後流側の主触媒装置79での十分な反応を期待することができ、十分な浄化能力を発揮することが可能となる。
すなわち、容量の大きな主触媒装置79をエンジン・ルーム外の床下に配置しても、上流側の副触媒装置81との相乗作用により、十分な浄化能力を発揮することが可能となるため、エマルション燃料の燃焼に酸化触媒装置7を用いるとき、酸化触媒装置7を有効に機能させながらスペース的に無理のない配置を行わせることができる。
【0015】
副触媒装置81は、前記主触媒装置79の5〜15%の容量であるから、スペースは狭いが排気ガス温度の高いエンジン・ルーム内の位置を有効に利用して副触媒装置81を配置し、主触媒装置79と相俟って十分な浄化能力を発揮することが可能となりながら、酸化触媒装置7のスペース的に無理のない配置を確実に行わせることができる。
【0016】
副触媒装置81は、エキゾースト・マニホールド83の下流側直後に設けられたため、エンジン・ルーム内の排気ガス温度の高い位置を有効に利用して副触媒装置81のスペース的に無理のない配置をより確実に行わせることができる。
このような排気浄化システムにより、例えばNOxは30%以上、PMは80%以上同時に低減することができる。しかも、煤が殆どでないため、煤を取るフィルタが不要となり、煤がフィルタに詰まるトラブルを招くこともなく、高い耐久性を持たせることができる。煤がでないため、エンジンオイルの汚濁を抑制することができる。
【0017】
エマルション燃料は、第2槽45に溜めておき、必要に応じて供給されるシンプルな構造であり、故障の少ない安価な装置とすることができる。
[その他]
エマルション・タンク15への軽油、水の割合は、負荷に応じてコントロール・ユニット37により軽油ポンプ27、水ポンプ31を制御することにより調整する構成とすることもできる。
【0018】
また、エマルション燃料は、本実施例のようにあらかじめ所定割合のエマルション燃料を作って貯めておくのではなく、軽油、水、乳化剤を、その都度、運転条件等に応じてそれらの量を調整しながらミキサーに入れて作り出し、ディーゼル・エンジン3に供給するようにしてもよい。
【0019】
乳化剤は、複数混合して目的の軽油(A重油)のHLBに合わせて用いることもできる。
【0020】
乳化剤の比率は、乳化剤の種類により異なり、乳化剤原液が全体の1%を下回る場合にも効果を奏するものがある。
【0021】
ミキサー・エレメント87は、乳化が促進できて流量が確保できれば良いものであり、線径、直径、長さは、上記に限らず、種々変更することができる。例えば、金属細線の線径は、0.08mmよりも細くすることは可能であり、圧縮密度も、上記に限らず、例えば線径0.08mm、長さ10mm、直径6mmの大きさで0.3g〜0.7g程度となる範囲を選択することもできる。また、ミキサー・エレメント87の直径が大きくなれば圧縮密度をさらに高めても流量は確保することは可能である。圧縮密度が上記の場合でも、必要流量に合わせてミキサー・エレメント87の直径を大きくすることができる。ミキサー・エレメント87の長さも、さらに長くすることでミキシング効果を高めることもできる。
【0022】
軽油割込は、割込ポンプ75の吐出量調整のみにより行わせ、電磁弁77を開度調整をしない開閉弁として構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】ディーゼル・エンジンの排気浄化システム1を搭載した車両の骨格を示す平面図である(実施例1)。
【図2】ディーゼル・エンジンの排気浄化システムを示す構成図である(実施例1)。
【図3】割込配管の接続位置を変更したディーゼル・エンジンの排気浄化システムを示す構成図である(実施例1)。
【図4】単体のミキサー・エレメントを備えた例を示すミキサーの概略断面図である(実施例1)。
【図5】複数のミキサー・エレメントが空隙を挟んで連設された例を示すミキサーの概略断面図である(実施例1)。
【図6】複数のミキサー・エレメントがネット・スペーサを挟んで連設された例を示すミキサーの概略断面図である(実施例1)。
【符号の説明】
【0024】
1,1A 排気浄化システム
3 ディーゼル・エンジン
5 エマルション燃料供給装置
7 酸化触媒装置
79 主触媒装置
81 副触媒装置
83 エキゾースト・マニホールド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定割合の燃料、水、乳化剤から作り出されたエマルション燃料をディーゼル・エンジンに供給するためのエマルション燃料供給装置と、
前記ディーゼル・エンジンの排気系中に配置されて前記エマルション燃料が供給されたディーゼル・エンジンでの燃焼による排気ガスを酸化して浄化する酸化触媒装置とを備え、
前記酸化触媒装置は、主触媒装置と、前記排気系中の前記主触媒装置よりも上流側部分に配置され、かつ前記主触媒装置より容量の小さな副触媒装置とからなる、
ことを特徴とするディーゼル・エンジンの排気浄化システム。
【請求項2】
請求項1記載のディーゼル・エンジンの排気浄化システムであって、
前記副触媒装置は、エンジン・ルーム内に配置され、前記主触媒装置は前記エンジン・ルーム外に配置されている、
ことを特徴とするディーゼル・エンジンの排気浄化システム。
【請求項3】
請求項1又は2記載のディーゼル・エンジンの排気浄化システムであって、
前記副触媒装置は、前記ディーゼル・エンジンのエキゾースト・マニホールドの下流側直後に設けられた、
ことを特徴とするディーゼル・エンジンの排気浄化システム。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかに記載のディーゼル・エンジンの排気浄化システムであって、
前記副触媒装置は、前記主触媒装置の5〜15%の容量である、
ことを特徴とするディーゼル・エンジンの排気浄化システム。
【請求項5】
請求項1〜4の何れかに記載のディーゼル・エンジンの排気浄化システムであって、
前記エマルション燃料は、W/O型エマルション燃料である、
ことを特徴とするディーゼル・エンジンの排気浄化システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−150983(P2008−150983A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−338234(P2006−338234)
【出願日】平成18年12月15日(2006.12.15)
【出願人】(506417348)株式会社ガリレオ (7)
【Fターム(参考)】