説明

デュアルクラッチ変速機のシフト装置

本発明は、デュアルクラッチ変速機のシフト装置に関するもので、デュアルクラッチ11の第1クラッチC1と第2クラッチC2に連結される第1入力軸21や第2入力軸22に連結される駆動ギヤG1、G2、G3、G4、G5、G6、G7と噛合する従動ギヤD1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、DRの間に位置するように、第1副軸23や第2副軸24にそれぞれ設置される多数個のシンクロナイザS1、S2、S3、S4と、シンクロナイザと連結され、フォロアピン41c、42c、43c、44cを有する多数個のシフトフォーク41、42、43、44と、多数個のシフトフォークのフォロアピン41c、42c、43c、44cと連結され、外周面に沿ってカム溝51が形成されるカム50と、で構成され、カム50は、多数個のシフトフォーク41、42、43、44にそれぞれ備えられるフォロアピン41c、42c、43c、44cが、カム溝51に沿って配列されるように連結され、シフトフォーク41、42、43、44が移動するようにフォロアピン41c、42c、43c、44cをシフトさせ、シンクロナイザS1、S2、S3、S4が従動ギヤD1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、DRと締結されるようにして、シフトの制御が容易で且つスムーズで、効率的に実行されるようにして、車両の搭乗者が快適さを感じることができるようにすることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デュアルクラッチ変速機のシフト装置に係り、より詳細には、カムに少なくとも1個のカム溝を形成し、該カム溝に多数個のシフトフォークのフォロアピンを連結することで、部品点数を低減して単純化させることにより、シフトの制御時に動作の信頼性を改善させることができる、デュアルクラッチ変速機のシフト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デュアルクラッチ変速機(DCT;Dual Clutch Transmission)は、2つのクラッチ機構システムを備えており、操作が容易で、動力損失が少なく、変速時間が早いという特徴を有している。
【0003】
デュアルクラッチ変速機は、1速乃至6速に変速すると仮定する時、1番のクラッチが1速で走行していると、2番のクラッチが既に2速に変速した状態で待機している。変速が始まると、1番のクラッチの動力を遮断し、2番のクラッチを連結させる。2速走行に入ると、1番のクラッチは、1速ギヤから3速ギヤに変速しておき、次の変速のためにクラッチが連結されることだけを待つ方式である。このような特性によって、デュアルクラッチ変速機は、変速時間が早く、手動変速機に比べても変速時間がさらに短いという特徴を有している。
【0004】
デュアルクラッチ変速機は、それぞれの入力軸に交互に配列された前進(forward)ギヤ比を有するように形成される必要がある。すなわち、第1ギヤから第2ギヤにアップシフトを行うために、第1ギヤ及び第2ギヤは異なる入力軸上にいなければならないので、奇数ギヤは一方の入力軸に連結され、偶数ギヤは他方の入力軸に連結される。
【0005】
入力軸は、適用されたトルクを、入力軸ギヤに噛み合うギヤを含む一つの副軸に伝達する。副軸の噛合ギヤは入力軸のギヤと常に噛み合う。副軸はまた出力軸のギヤと噛み合う出力ギヤを含み、エンジンの入力トルクは、クラッチのうち一つから入力軸に、ギヤセットを通じて副軸に伝達され、副軸から出力軸に伝達される。ここで、後進ギヤセットは、入力軸のうち一つにあるギヤ、副軸にあるギヤ、及び出力軸の後進運動が達成されるように2つのギヤ間に噛み合うように配置された別途の副軸に設置された中間ギヤを含む。
【0006】
デュアルクラッチ変速機のギヤ結合は従来の手動変速機におけるギヤ結合と類似する。それぞれのギヤセットにあるギヤのうち一つは、軸を中心に自由回転する方式でそれぞれの軸に配置される。各ギヤセットの機械的な選択は一般的にシンクロナイザ(synchronizer)を用いる。シンクロナイザは、自由回転するギヤの隣の軸に配置され、選択的にギヤを軸に結合させるので、変速時間が早く、手動変速機に比べても変速時間がさらに短いという特徴を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のデュアルクラッチ変速機は、シフトがスムーズで効率的に実行されるように、変速機内で適切に時期を合せて実行できるシフト装置が要求されている。このようなシフト装置は、変速時間を適切に調節できない場合に、デュアルクラッチ変速機の変速時間の制御が非常に複雑になり、これによって、車両の搭乗者が快適さを感じることができないという問題点がある。
【0008】
本発明の目的は、前述した問題点を解決するためのもので、カムに少なくとも1個のカム溝を形成し、該カム溝に多数個のシフトフォークのフォロアピンを連結することで、部品点数を低減して単純化させることによって、シフトの制御時において、動作の信頼性を改善させることができる、デュアルクラッチ変速機のシフト装置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、ガイドカバー及び円筒形部材を用いてカム溝を形成することにより、加工精度を高めて、シフト制御動作の信頼性を改善させることができる、デュアルクラッチ変速機のシフト装置を提供することにある。
【0010】
本発明のさらに他の目的は、部品点数を減らし、加工精度を高めることによって、シフトの制御動作をスムーズで且つ効率的に実行できるようにして、車両の搭乗者が快適さを感じることができる、デュアルクラッチ変速機のシフト装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の実施例に係るデュアルクラッチ変速機のシフト装置は、デュアルクラッチの第1クラッチと第2クラッチに連結される第1入力軸や第2入力軸に連結される駆動ギヤと噛合する従動ギヤの間に位置するように、第1副軸や第2副軸にそれぞれ設置される多数個のシンクロナイザ(synchronizer)と、前記シンクロナイザと連結され、フォロアピンを有する多数個のシフトフォークと、前記多数個のシフトフォークのフォロアピンと連結され、外周面に沿ってカム溝が形成されるカムとで構成され、前記カムは、前記多数個のシフトフォークにそれぞれ備えられるフォロアピンが、カム溝に沿って配列されるように連結され、前記シフトフォークが移動するように前記フォロアピンをシフトさせ、シンクロナイザが従動ギヤと締結されるようにすることを特徴とする。
本発明の他の実施例に係るデュアルクラッチ変速機のシフト装置は、デュアルクラッチの第1クラッチと第2クラッチに連結される第1入力軸や第2入力軸に連結される駆動ギヤと噛合する従動ギヤの間に位置するように、第1副軸や第2副軸にそれぞれ設置される多数個のシンクロナイザ(synchronizer)と、前記シンクロナイザと連結され、フォロアピンを有する多数個のシフトフォークと、前記多数個のシフトフォークにそれぞれ備えられるフォロアピンが配列されるように連結されるカム溝が形成され、前記シフトフォークが移動するように前記フォロアピンをシフトさせ、前記シンクロナイザが従動ギヤと締結されるようにするカムとで構成され、前記カム溝は、フォロアピンが第1シフト状態を維持するようにガイドする第1方向シフト溝と、前記第1方向シフト溝と連通するように形成され、フォロアピンが第1シフト状態から第1シフト状態と異なる第2シフト状態にシフトされるようにガイドする傾斜溝と、前記傾斜溝と連通するように形成され、フォロアピンが第2シフト状態を維持するようにガイドする第2方向シフト溝と、前記第2方向シフト溝と連通するように形成され、フォロアピンが第2シフト状態から中立シフト状態にシフトされるようにガイドする第1半ピッチ動作溝と、前記第1半ピッチ動作溝と連通するように形成され、フォロアピンが第1シフト状態と第2シフト状態との中間状態である中立シフト状態を維持するようにガイドする多数個の中立溝と、前記中立溝と前記第1方向シフト溝とそれぞれ連通するように形成され、フォロアピンが中立シフト状態から第1シフト状態にシフトされるようにガイドする第2半ピッチ動作溝と、からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明のデュアルクラッチ変速機のシフト装置は、カムに少なくとも1個のカム溝を形成し、該カム溝に多数個のシフトフォークのフォロアピンが連結されるようにすることで、部品点数を低減して単純化させることによって、シフトの制御時に動作の信頼性を改善させることができる利点を提供する。
【0013】
本発明のデュアルクラッチ変速機のシフト装置はまた、シフトの制御動作の信頼性を改善させることによって、シフトの制御がスムーズで且つ効率的に実行されるようにして、車両の搭乗者が快適さを感じることができる利点を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のデュアルクラッチ変速機の組立斜視図である。
【図2】図1に示されたシフト装置の分解組立斜視図である。
【図3】図1に示されたデュアルクラッチ変速機のシフト装置の構成を示すダイヤグラムである。
【図4】図2に示されたカムの側面図である。
【図5】それぞれ図2に示されたシフト装置の第1実施例によるシフト制御の動作の状態を示す図である。
【図6】それぞれ図2に示されたシフト装置の第1実施例によるシフト制御の動作の状態を示す図である。
【図7】それぞれ図2に示されたシフト装置の第1実施例によるシフト制御の動作の状態を示す図である。
【図8】それぞれ図2に示されたシフト装置の第2実施例によるシフト制御の動作の状態を示す図である。
【図9】それぞれ図2に示されたシフト装置の第2実施例によるシフト制御の動作の状態を示す図である。
【図10】それぞれシフト装置の第3実施例によるシフト制御の動作の状態を示す図である。
【図11】それぞれシフト装置の第3実施例によるシフト制御の動作の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明のデュアルクラッチ変速機のシフト装置の実施例を添付の図を参照して説明すると、次の通りである。
図1乃至3でのように、本発明のデュアルクラッチ変速機は変速ギヤ機構10及びシフト装置100で構成され、シフト装置100はシンクロナイザ機構30、フォーク機構40及びカム50からなり、それぞれの構成を順次に説明すると、次の通りである。
【0016】
変速ギヤ機構10は、デュアルクラッチ11の第1クラッチC1と第2クラッチC2に連結される第1入力軸21や第2入力軸22に連結される多数個の駆動ギヤG1、G2、G3、G4、G5、G6、G7と、第1副軸23と第2副軸24にそれぞれ設置される多数個の従動ギヤD1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、DRとを有する。このような変速ギヤ機構10はデュアルクラッチ11及び軸機構20からなる。
【0017】
デュアルクラッチ11は第1クラッチC1と第2クラッチC2からなる。デュアルクラッチ11は、エンジン(図示せず)から発生した回転力を、第1クラッチC1や第2クラッチC2を通じて伝達を受け、該回転力を選択的に第1入力軸21や第2入力軸22に伝達する。デュアルクラッチ11は、油圧制御を通じて、回転力を選択的に第1入力軸21や第2入力軸22に伝達し、このような詳細な構成は、公知の技術を適用するので、より具体的な説明を省略する。
【0018】
軸機構20は、第1入力軸21、第2入力軸22、第1副軸23、第2副軸24及び後進アイドル軸(idle axle)25からなる。第1入力軸21は、デュアルクラッチ11の第1クラッチC1に連結され、エンジンから発生した回転力の伝達を受ける。第2入力軸22は、デュアルクラッチ11の第2クラッチC2に連結され、エンジンから発生した回転力の伝達を受け、第1入力軸21と同一軸上に重なるように配置される。第2入力軸22は、第1入力軸21に重なるように配置するために中空型に形成され、第1入力軸21が挿入設置される。第1副軸23は、第1入力軸21及び第2入力軸22と平行になるように配置され、第1入力軸21と連結されて、エンジンから発生した回転力の伝達を受ける。第2副軸24は、第1入力軸21及び第2入力軸22と平行になるように配置され、第2入力軸22と連結されて、エンジンから発生した回転力の伝達を受ける。後進アイドル軸25は、図3でのように、第1駆動ギヤG1と噛合する補助従動ギヤR1、R2(噛合の連結関係は、図3に示された矢印で表示される)が設置され、補助従動ギヤR1、R2は後進従動ギヤDRと噛合する。後進従動ギヤDRは、エンジンから発生した逆回転力を、第1クラッチC1、第1入力軸21及び補助従動ギヤR1、R2を通じて伝達を受ける。
【0019】
多数個の駆動ギヤG1、G2、G3、G4、G5、G6、G7は、第1入力軸21や第2入力軸22に連結され、互いに異なるギヤ比、すなわち、変速比を有する。多数個の駆動ギヤG1、G2、G3、G4、G5、G6、G7のうち奇数段駆動ギヤG1、G3、G5、G7は第1入力軸21に連結され、偶数段駆動ギヤG2、G4、G6は第2入力軸22に連結される。すなわち、第1駆動ギヤG1と第3駆動ギヤG3は互いに対をなし、第1入力軸21に連結される。第2駆動ギヤG2と第4駆動ギヤG4は互いに対をなし、第2入力軸22に連結される。また、第5駆動ギヤG5と第7駆動ギヤG7は互いに対をなし、第1入力軸21に連結される。第6駆動ギヤG6と後進駆動ギヤGRは互いに対をなすが、第6駆動ギヤG6は第2入力軸22に連結される一方、後進駆動ギヤGRは第1入力軸21に連結される。ここで、後進駆動ギヤGRには第1駆動ギヤG1が用いられる。すなわち、第1駆動ギヤG1は第1速や後進変速時に用いられる。
【0020】
多数個の従動ギヤD1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、DRは、第1副軸23と第2副軸24にそれぞれ設置され、それぞれ互いに異なるギヤ比、すなわち、変速比を有する。多数個の従動ギヤD1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、DRのうち第1従動ギヤD1と第3従動ギヤD3は互いに対をなし、第1副軸23に回転干渉がないように設置される。第2従動ギヤD2と第4従動ギヤD4は互いに対をなし、第1副軸23に設置される。第5従動ギヤD5と第7従動ギヤD7は互いに対をなし、第2副軸24に回転干渉がないように設置される。第6従動ギヤD6と後進従動ギヤDRは互いに対をなし、第2副軸24に設置される。
【0021】
シフト装置100のシンクロナイザ機構30は多数個のシンクロナイザ(synchronizer)S1、S2、S3、S4からなる。多数個のシンクロナイザS1、S2、S3、S4はそれぞれ、多数個の従動ギヤD1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、DRの間に位置するように、第1副軸23と第2副軸24にそれぞれ設置される。このようなシンクロナイザ機構30は、第1シンクロナイザS1、第2シンクロナイザS2、第3シンクロナイザS3及び第4シンクロナイザS4からなる。
【0022】
第1シンクロナイザS1は、第1従動ギヤD1と第3従動ギヤD3との間に位置するように、第1副軸23にスプライン(spline)係合するよう設置され、第1従動ギヤD1や第3従動ギヤD3に締結されるようにシフトフォーク41によりシフトされる。第2シンクロナイザS2は、第1シンクロナイザS1の一側に配置され、第2従動ギヤD2と第4従動ギヤD4との間に位置するように、第1副軸23にスプライン係合するよう設置され、第2従動ギヤD2や第4従動ギヤD4に締結されるようにシフトフォーク42によりシフトされる。第3シンクロナイザS3は、第1シンクロナイザS1と対向するように配置され、第5従動ギヤD5と第7従動ギヤD7との間に位置するように第2副軸24にスプライン係合され、第5従動ギヤD5や第7従動ギヤD7に締結されるようにシフトフォーク43によりシフトされる。第4シンクロナイザS4は、第3シンクロナイザS3の一側に配置され、第6従動ギヤD6と後進従動ギヤDRとの間に位置するように第2副軸24にスプライン係合され、第6従動ギヤD6や後進従動ギヤDRに締結されるようにシフトフォーク44によりシフトされる。
【0023】
第1乃至第4シンクロナイザS1、S2、S3、S4はまた、それぞれ図3でのように、クラッチギヤ31、シンクロハブ32、シンクロリング 33 及びスリーブ(sleeve)34で構成される。このような第1乃至第4シンクロナイザS1、S2、S3、S4の詳細な構成は、公知の技術が使用されるが、概略的に説明すると、次の通りである。
【0024】
クラッチギヤ31は、従動ギヤD1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、DRの間にそれぞれ締結され、コーン部材(図示せず)を有する。シンクロハブ32は、第1副軸23や第2副軸24にスプライン係合され、シンクロリング33は、シンクロハブ32とクラッチギヤ31との間にそれぞれ設置される。スリーブ34は、シンクロハブ32に結合され、外周面にシフトフォーク機構40が締結される締結溝34aが形成され、シフトフォーク機構40により移動されて、クラッチギヤ31のコーン部材(図示せず)と摩擦結合して、従動ギヤD1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、DRの回転が第1副軸23や第2副軸24に同期されるようにする。
【0025】
シフト装置100のシフトフォーク機構40は多数個のシフトフォーク41、42、43、44からなり、多数個のシフトフォーク41、42、43、44はそれぞれシンクロナイザS1、S2、S3、S4と連結され、フォロアピン41c、42c、43c、44cを有する。多数個のシフトフォーク41、42、43、44は、第1シフトフォーク41と第2シフトフォーク42と第3シフトフォーク43と第4シフトフォーク44とからなる。ここで、第1シフトフォーク41と第2シフトフォーク42はそれぞれ第1ガイド部材45に締結され、カム50の回転により第1ガイド部材45にガイドされて移動し、第3シフトフォーク43と第4シフトフォーク44はそれぞれ、第2ガイド部材46に締結され、カム50の回転により第2ガイド部材46にガイドされて移動する。
【0026】
第1シフトフォーク41と第2シフトフォーク42と第3シフトフォーク43と第4シフトフォーク44はまた、それぞれ、フォーク部材41a、42a、43a、44a、移動ブロック41b、42b、43b、44c、及びフォロアピン41c、42c、43c、44cから構成される。フォーク部材41a、42a、43a、44aは、スリーブ34に形成された締結溝34aに締結され、移動ブロック41b、42b、43b、44cは、フォーク部材41a、42a、43a、44aに一体に形成され、第1ガイド部材45や第2ガイド部材46が挿入されて、第1ガイド部材45や第2ガイド部材46に沿って移動する。フォロアピン41c、42c、43c、44cは、移動ブロック41b、42b、43b、44cに形成されてカム溝51に連結され、カム50の回転により第1ガイド部材45や第2ガイド部材46と水平になる方向にシフトされて、フォーク部材41a、42a、43a、44aが移動するようにする。
【0027】
カム50は、多数個のシフトフォーク41、42、43、44のフォロアピン41c、42c、43c、44cと連結され、外周面に沿ってカム溝51が形成される。カム50は、多数個のシフトフォーク41、42、43、44にそれぞれ備えられるフォロアピン41c、42c、43c、44cが、カム溝51に沿って配列されるように連結され、シフトフォーク41、42、43、44が移動するようにフォロアピン41c、42c、43c、44cをシフト(shift)させ、シンクロナイザS1、S2、S3、S4が従動ギヤD1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、DRと締結されるようにする。
【0028】
カム50は、図2に示された要部拡大図でのように、円筒形部材50a及び多数個のガイドカバー50bからなり、円筒形部材50aはモータ53と連結され、該モータ53により回転するシャフト52がさらに備えられる。円筒形部材50aは、シャフト52に締結され、シャフト52の回転に連動して回転することで、カム50を回転させる。多数個のガイドカバー50bは、円筒形部材50aの両側を取り囲むように設置され、円筒形部材50aの外部に露出するように設置され、互いに離隔するように結合されて、カム溝51が形成されるようにする。このように、カム50は、外周面にカム溝51を形成する時、多数個のガイドカバー50bの断面を加工した後、円筒形部材50aに挿入設置して製造することで、製造が容易になる。
【0029】
カム50は、図4でのように、外周面が互いに等間隔Tを有する多数個のピッチT1、T2、〜、T10に分割され、第1シフトフォーク41と第2シフトフォーク42と第3シフトフォーク43と第4シフトフォーク44にそれぞれ備えられるフォロアピン41c、42c、43c、44cが互いに少なくとも1ピッチだけ離隔するようカム溝51に連結される。例えば、図4でのように、第1シフトフォーク41と第2シフトフォーク42は、互いに1ピッチだけ離隔するようカム溝51に設置され、第3シフトフォーク43と第4シフトフォーク44は、互いに1ピッチだけ離隔するようカム溝51に設置される。第2シフトフォーク42と第3シフトフォーク43は、互いに3個のピッチだけ離隔するように設置される。カム50は、1ピッチ回転してフォロアピン41c、42c、43c、44cをシフトさせ、シフトフォーク41、42、43、44が移動されるようにすることで、シンクロナイザS1、S2、S3、S4が従動ギヤD1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、DRと締結されるようにする。
【0030】
カム50の多数個のピッチは、図5乃至図10でのように、カム50の外周面を、回転中心軸Oを基準にして36乃至45度(degree)に分割する。すなわち、カム50の多数個のピッチは、第1ピッチ間隔(T:図7に示される)と第2ピッチ間隔(T:図9に示される)と第3ピッチ間隔(T:図11に示される)のうち一つに分割される。第1ピッチ間隔Tは、図4及び図7でのように、カム50の外周面を、回転中心軸Oを基準にして36度に分割して、10個のピッチT1、T2、〜、T10に分割し、第2ピッチ間隔Tは、カム50の外周面を、回転中心軸Oを基準にして40度に分割して、9個のピッチT1、T2、〜、T9に分割し、第3ピッチ間隔Tは、カム50の外周面を、回転中心軸Oを基準にして45度に分割して、8個のピッチT1、T2、〜、T8に分割する。
【0031】
このように、本願発明のデュアルクラッチ変速機のシフト装置は、カム50の外周面の分割による実施例を添付の図4、図5及び図7を参照して説明すると、次の通りである。
【0032】
カム溝50は、第1方向シフト溝u1、傾斜溝u2、第2方向シフト溝u3、第1半ピッチ動作溝u4、多数個の中立溝n1、n2、n3、n4、n5、及び第2半ピッチ動作溝u5からなる。
【0033】
第1方向シフト溝u1は、フォロアピン41c、42c、43c、44cが第1シフト状態k2を維持するようにガイドする。傾斜溝u2は、第1方向シフト溝u1と連通するように形成され、フォロアピン41c、42c、43c、44cが第1シフト状態k2から第1シフト状態k2と異なる第2シフト状態k3にシフトされるようにガイドする。第2方向シフト溝u3は、傾斜溝u2と連通するように形成され、フォロアピン41c、42c、43c、44cが第2シフト状態k3を維持するようにガイドする。第1半ピッチ動作溝u4は、第2方向シフト溝u3と連通するように形成され、フォロアピン41c、42c、43c、44cが第2シフト状態k3から中立シフト状態k1にシフトされるようにガイドする。ここで、中立シフト状態k1、第1シフト状態k2及び第2シフト状態k3は同一の間隔で形成される。
【0034】
多数個の中立溝n1、n2、n3、n4、n5は、第1半ピッチ動作溝u4と連通するように形成され、フォロアピン41c、42c、43c、44cが第1シフト状態k2と第2シフト状態k3との中間状態である中立シフト状態k1を維持するようにガイドする。ここで、多数個の中立溝n1、n2、n3は、5個の第1中立溝n1、第2中立溝n2、第3中立溝n3、第4中立溝n4及び第5中立溝n5からなる。また、多数個の中立溝n1、n2、n3、n4、n5は、図9及び図11でのように、4個または3個からなる。すなわち、図9でのように、多数個の中立溝n1、n2、n3、n4、n5は、カム50の外周面を、回転中心軸Oを基準にして40度に分割して、9個のピッチT1、T2、〜、T9に分割する場合に、4個の第1中立溝n1、第2中立溝n2、第3中立溝n3及び第4中立溝n4からなる。図11でのように、多数個の中立溝n1、n2、n3は、カム50の外周面を、回転中心軸Oを基準にして45度に分割して、8個のピッチT1、T2、〜、T8に分割する場合に、3個の第1中立溝n1、第2中立溝n2及び第3中立溝n3からなる。このように、多数個の中立溝n1、n2、n3、n4、n5は、図7、図9及び図11でのように、カム50の外周面を分割する個数に応じて3個乃至5個で構成される。
【0035】
カム50の外周面を分割する個数による本発明のデュアルクラッチ変速機のシフト装置の実施例による動作を説明すると、次の通りである。
【0036】
図5乃至図7でのように、カム50の外周面を、回転中心軸Oを基準にして36度に分割して、10のピッチT1、T2、〜、T10に分割する場合のデュアルクラッチの変速機の動作を説明すると、次の通りである。
【0037】
図5及び図7でのように、本発明のデュアルクラッチ変速機のシフト装置のギヤ変速は、後進R、中立N及び第1乃至第7速からなり、それぞれのギヤ変速段階を順次に説明すると、次の通りである。
【0038】
中立Nは、第1乃至第4シンクロナイザS1、S2、S3、S4にそれぞれ備えられる第1乃至第4シフトフォーク41、42、43、44のフォロアピン41c、42c、43c、44cが中立シフト状態k1にシフトされ、第1乃至第7従動ギヤD1、D2、D3、D4、D5、D6、D7と後進従動ギヤDRとが中立状態となる。
【0039】
走行待機状態(D_W)は、中立状態Nから1速へのギヤ変速をする前に、本発明のデュアルクラッチ変速機のシフト装置は、1速へのギヤ変速の以前に変速時間をより迅速に実施するために備えられる。走行待機状態(D_W)は、中立状態Nのカム50を1ピッチ間隔Tだけ回転させ、カム溝51を矢印e1方向に回転させる。カム溝51が回転されると、この回転により第1シンクロナイザS1の第1シフトフォーク41に備えられるフォロアピン41cは、第2半ピッチ動作溝u5に沿って動き、第1方向シフト溝u1の一端に到達して、第1シフト状態k2となり、第1シンクロナイザS1は、第1従動ギヤD1と締結された状態となる。この時、第1クラッチC1が第1入力軸21に連結されない状態になるので、これを待機状態Wと呼ぶ。残りの他のフォロアピン42c、43c、44cは中立シフト状態k1に位置される。
【0040】
1速ギヤ変速は、走行待機状態(D_W)において、第1従動ギヤD1が待機状態Wにある時、第1クラッチC1を第1入力軸21と連結して、エンジンから発生した回転力を、第1駆動ギヤG1を通じて第1従動ギヤD1に伝達し、第1従動ギヤD1に伝達された回転力は、第1副軸23に伝達され、出力駆動ギヤOT1を通じて出力する。第1クラッチC1に切り換えが行われた後に、カム50を1ピッチ間隔Tだけ回転させ、カム溝51を矢印e1方向に回転させる。カム溝51が回転されると、この回転により、第1シンクロナイザS1の第1シフトフォーク41に備えられるフォロアピン41cは、第1方向シフト溝u1に沿って一端から他端に動き、第1シフト状態k2が維持される。したがって、第1従動ギヤD1は、第1シンクロナイザS1に締結された状態が維持される。同時に、第2シンクロナイザS2の第2シフトフォーク42に備えられるフォロアピン42cは、第2半ピッチ動作溝u5に沿って動き、走行待機状態(D_W)において、第1シフトフォーク41のフォロアピン41cの位置と同一の位置である第1方向シフト溝u1の一端に到達して、第1シフト状態k2となり、第2従動ギヤD2が第2シンクロナイザS2に締結される。この時、第2クラッチは連結されないので、第2従動ギヤD2は待機状態Wとなる。この状態で、残りの他のフォロアピン43c、44cは中立シフト状態k1に位置される。
【0041】
2速ギヤ変速は、第1クラッチC1と第1入力軸21との連結を解除した後、第2クラッチC2と第2入力軸22を連結して、エンジンから発生した回転力が待機状態Wの第2従動ギヤD2に伝達されるようにする。第2従動ギヤD2に伝達された回転力は、第1副軸23に伝達され、出力駆動ギヤOT2を通じて出力されるようにする。第1クラッチC1から第2クラッチC2に切り換えが行われた後に、カム50を1ピッチ間隔Tだけ回転させ、カム溝51を矢印e1方向に回転させる。カム溝51が回転されると、この回転により、第2シンクロナイザS2の第2シフトフォーク42に備えられるフォロアピン42cは、第1方向シフト溝u1に沿って動き、第1シフト状態k2が維持され、第2従動ギヤD2が第2シンクロナイザS2に締結された状態が維持される。同時に、第1シンクロナイザS1の第1シフトフォーク41に備えられるフォロアピン41cは、傾斜溝u2に沿って動き、第2方向シフト溝u3の一端に到達して、第2シフト状態k3となり、第1シンクロナイザS1が第3従動ギヤD3に締結されて待機状態Wとなる。残りの他のフォロアピン43c、44cは中立シフト状態k1に位置される。
【0042】
3速ギヤ変速は、第2クラッチC2と第2入力軸22との連結を解除した後、第1クラッチC1と第1入力軸21を連結して、エンジンから発生した回転力を待機状態Wの第3従動ギヤD3に伝達する。第3従動ギヤD3に伝達された回転力は、第1副軸23に伝達され、出力駆動ギヤOT2を通じて出力されるようにする。第2クラッチC2から第1クラッチC1に切り換えが行われた後に、カム50を1ピッチ間隔Tだけ回転させ、カム溝51を矢印e1方向に回転させることによって、第3従動ギヤD3の連結を維持した状態で、第4従動ギヤD4を待機状態Wに位置させる。
【0043】
4速ギヤ変速は、第1クラッチC1と第1入力軸21との連結を解除した後、第2クラッチC2と第2入力軸22を連結して、エンジンから発生した回転力を待機状態Wの第4従動ギヤD4に伝達する。第4従動ギヤD4に伝達された回転力は、第1副軸23に伝達され、出力駆動ギヤOT2を通じて出力されるようにする。第1クラッチC1から第2クラッチC2に切り換えが行われた後に、カム50を1ピッチ間隔Tだけ回転させ、カム溝51を矢印e1方向に回転させることによって、第4従動ギヤD4の連結を維持した状態で、第5従動ギヤD5を待機状態Wに位置させる。
【0044】
3速から4速へのギヤ変速時に、第3従動ギヤD3と第5従動ギヤD5がいずれも第1入力軸21に連結されうる。すなわち、第3従動ギヤD3は4速ギヤ変速直前の連結ギヤで、第5従動ギヤD5は待機状態Wで連結されるギヤであり、これら2つの従動ギヤD3、D5はいずれも第1入力軸21に連結されている。したがって、この2つの従動ギヤD3、D5が同時にシンクロナイザS1、S3によって第1副軸23と第2副軸24に連結されると、互いに異なる変速比を有する従動ギヤD3、D5が互いに連結される状態になり、出力軸(図示せず)のギヤ(図示せず)の破損が不可避である。
【0045】
本発明によるカム50の形態では、このような現象が発生しないことを図7から分かる。図7において、3→4速と示された状態は、3速から4速に切り換える中間の過程を表示するもので、カム50が半ピッチ間隔T/2だけ回転した状態である。この状態で、第1シンクロナイザS1の第1シフトフォーク41に備えられるフォロアピン41cは、既に第1半ピッチ動作溝u4に沿って動き、中立シフト状態k1に到達しているが、第3シンクロナイザS3の第3シフトフォーク43に備えられるフォロアピン43cは、まだ第2半ピッチ動作溝u5を通過する前なので、第5従動ギヤD5と連結されず、中立シフト状態k1にとどまっていることが分かる。この後に半ピッチ間隔T/2だけさらに回転すると、第1シンクロナイザS1の第1シフトフォーク41に備えられるフォロアピン41cは、第1中立溝n1と中立シフト状態k1が維持され、第3シンクロナイザS3の第3シフトフォーク43に備えられるフォロアピン43cは、第5従動ギヤD5と連結されて待機状態Wに入る。
【0046】
5速ギヤ変速は、第2クラッチC2と第2入力軸22との連結を解除した後、第1クラッチC1と第1入力軸21を連結して、エンジンから発生した回転力を待機状態Wの第5従動ギヤD5に伝達されるようにする。第5従動ギヤD5に伝達された回転力は、第2副軸24に伝達され、出力駆動ギヤOT1を通じて出力されるようにする。第2クラッチC2から第1クラッチC1に切り換えが行われた後に、カム50を1ピッチ間隔Tだけ回転させ、カム溝51を矢印e1方向に回転させることによって、第5従動ギヤD5の連結を維持した状態で、第6従動ギヤD6を待機状態Wに位置させる。
【0047】
6速ギヤ変速は、第1クラッチC1と第1入力軸21との連結を解除した後、第2クラッチC2と第2入力軸22を連結して、エンジンから発生した回転力を待機状態Wの第6従動ギヤD6に伝達されるようにする。第6従動ギヤD6に伝達された回転力は、第2副軸24に伝達され、出力駆動ギヤOT1を通じて出力されるようにする。第1クラッチC1から第2クラッチC2に切り換えが行われた後に、図7の6/7速の変速でのように、カム50を1ピッチ間隔Tだけ回転させ、カム溝51を矢印e1方向に回転させることによって、第6従動ギヤD6の連結を維持した状態で、第7従動ギヤD7を待機状態Wに位置させる。
【0048】
7速ギヤ変速は、第2クラッチC2と第2入力軸22との連結を解除した後、第1クラッチC1と第1入力軸21を連結して、エンジンから発生した回転力を待機状態Wの第7従動ギヤD7に伝達されるようにする。第7従動ギヤD7に伝達された回転力は、第2副軸24に伝達され、出力駆動ギヤOT1を通じて出力されるようにする。この時、カム50は回転せず、第6従動ギヤD6は第4シンクロナイザS4によって第2副軸24に締結された状態が維持されるが、第2クラッチC2と第2入力軸22との連結が解除されたので、待機状態Wとなる。これは、7速が最高段のギヤ変速状態なので、この後、減速時に6速に変速するための待機状態である。このように、7速から1速への減速時は、前記加速過程の逆順に実施してギヤ変速を実施する。減速する場合に、カム50は加速時の反対方向に回転し、カム溝51は矢印e2方向に回転する。
【0049】
後進ギヤ変速は、中立状態Nのカム50を1ピッチ間隔Tだけ減速方向に回転させ、カム溝51を矢印e2方向に回転させる。カム溝51が回転されると、この回転によって、第4シンクロナイザS4の第4シフトフォーク44に備えられるフォロアピン44cは、第1半ピッチ動作溝u4に沿って動き、第2方向シフト溝u3の一端に到達して、第2シフト状態k3となり、結果的に後進従動ギヤDRが第4シンクロナイザS4に連結される。後進従動ギヤDRが第4シンクロナイザS4に締結されると、第1クラッチC1は第1入力軸21と連結され、エンジンから発生した回転力を、第1駆動ギヤG1に噛合する補助従動ギヤR1、R2を通じて後進従動ギヤDRに伝達し、これは再び第2副軸24を通じて出力駆動ギヤOT2に伝達する。残りの他のフォロアピン41c、42c、43cは中立シフト状態k1に位置される。
【0050】
本発明のデュアルクラッチ変速機のシフト装置のギヤ変速が、1速乃至6速からなる場合に、1乃至5速は、前述したギヤ変速と同一の過程によって実施され、6速ギヤ変速は、図6でのように、フォロアピン44cが第1方向シフト溝u1にシフトされ、第1シフト状態k2に位置される待機状態Wにおいて、第2クラッチC2と第2入力軸22とを連結することによりギヤの変速がなされる。この時、カム50は回転せず、第5従動ギヤD5は第3シンクロナイザS3との締結を維持し、待機状態Wに入る。また、6速から1速への変速は上記した過程の逆順に実施する。
【0051】
本発明のデュアルクラッチ変速機のシフト装置のギヤ変速の他の実施例は、図8乃至図11に示されている。
【0052】
図8及び図9に示された本発明のデュアルクラッチ変速機のシフト装置のギヤ変速の実施例は、カム50の外周面を、回転中心軸Oを基準にして40度に分割して、9個のピッチT1、T2、〜、T9に分割したもので、前述したギヤ変速動作と同一なので省略する。
【0053】
図10及び図11は、カム50の外周面を、回転中心軸Oを基準にして45度に分割して、8個のピッチT1、T2、〜、T8に分割したもので、前述したギヤ変速動作と同一なので省略する。
【0054】
以上のように、カム50に一つのカム溝51を外周面に沿って形成した後、外周面を多数個のピッチに分離して設定し、それぞれのピッチにフォロアピン41c、42c、43c、44cのうち一つを設置する。設置されたそれぞれのフォロアピン41c、42c、43c、44cは、少なくとも1ピッチずつ離隔した状態で互いに隣接するように設置されることで、フォロアピン41c、42c、43c、44cのピッチ移送の制御を容易にし、これによって、シフト制御が容易で且つスムーズで、効率的に実行されうる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明のデュアルクラッチ変速機のシフト装置は、自動車製造分野に適用できる。
【符号の説明】
【0056】
10 変速ギヤ機構
11 デュアルクラッチ
C1 第1クラッチ
C2 第2クラッチ
20 軸機構
21 第1入力軸
22 第2入力軸
23 第1副軸
24 第2副軸
25 後進アイドル軸
30 シンクロナイザ機構
S1 第1シンクロナイザ
S2 第2シンクロナイザ
S3 第3シンクロナイザ
S4 第4シンクロナイザ
40 シフトフォーク機構
41 第1シフトフォーク
42 第2シフトフォーク
43 第3シフトフォーク
44 第4シフトフォーク
50 カム
51 カム溝
52 シャフト
53 モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デュアルクラッチの第1クラッチと第2クラッチに連結される第1入力軸や第2入力軸に連結される駆動ギヤと噛合する従動ギヤの間に位置するように、第1副軸や第2副軸にそれぞれ設置される多数個のシンクロナイザ(synchronizer)と、
前記シンクロナイザと連結され、フォロアピンを有する多数個のシフトフォークと、
前記多数個のシフトフォークのフォロアピンと連結され、外周面に沿ってカム溝が形成されるカムと、で構成され、
前記カムは、前記多数個のシフトフォークにそれぞれ備えられるフォロアピンが、カム溝に沿って配列されるように連結され、前記シフトフォークが移動するように前記フォロアピンをシフトさせ、前記シンクロナイザが従動ギヤと締結されるようにすることを特徴とする、デュアルクラッチ変速機のシフト装置。
【請求項2】
前記多数個のシンクロナイザは、第1従動ギヤと第3従動ギヤとの間に位置するように第1副軸に設置され、第1従動ギヤや第3従動ギヤに締結されるように、前記シフトフォークによりシフトされる第1シンクロナイザと、
前記第1シンクロナイザの一側に配置され、第2従動ギヤと第4従動ギヤとの間に位置するように第1副軸に設置され、第2従動ギヤや第4従動ギヤに締結されるように、前記シフトフォークによりシフトされる第2シンクロナイザと、
前記第1シンクロナイザと対向するように配置され、第5従動ギヤと第7従動ギヤとの間に位置するように第2副軸に設置され、第5従動ギヤや第7従動ギヤに締結されるように、前記シフトフォークによりシフトされる第3シンクロナイザと、
前記第3シンクロナイザの一側に配置され、第6従動ギヤと後進従動ギヤとの間に位置するように第2副軸に設置され、第6従動ギヤや後進従動ギヤに締結されるように、前記シフトフォークによりシフトされる第4シンクロナイザと、で構成されることを特徴とする、請求項1に記載のデュアルクラッチ変速機のシフト装置。
【請求項3】
前記多数個のシフトフォークは、第1シフトフォークと第2シフトフォークと第3シフトフォークと第4シフトフォークとからなり、
前記第1シフトフォークと前記第2シフトフォークはそれぞれ、第1ガイド部材に締結され、カムの回転により第1ガイド部材にガイドされて移動し、前記第3シフトフォークと前記第4シフトフォークはそれぞれ、第2ガイド部材に締結され、カムの回転により第2ガイド部材にガイドされて移動することを特徴とする、請求項1に記載のデュアルクラッチ変速機のシフト装置。
【請求項4】
前記第1シフトフォークと第2シフトフォークと第3シフトフォークと第4シフトフォークは、それぞれ、スリーブに形成された締結溝に締結されるフォーク部材と、
前記フォーク部材に形成され、第1ガイド部材や第2ガイド部材に沿ってシフトされる移動ブロックと、
前記移動ブロックに形成され、カム溝に連結され、カムの回転によりシフトされて、フォーク部材が第1ガイド部材や第2ガイド部材にガイドされて移動するようにするフォロアピンと、で構成されることを特徴とする、請求項3に記載のデュアルクラッチ変速機のシフト装置。
【請求項5】
前記カムは、円筒形部材と、
前記円筒形部材に互いに離隔するように結合され、カム溝が形成されるようにする多数個のガイドカバーとで構成され、
前記円筒形部材は、モータと連結され、モータにより回転するシャフトがさらに備えられ、前記シャフトの回転に連動して回転することを特徴とする、請求項1に記載のデュアルクラッチ変速機のシフト装置。
【請求項6】
前記カムは、外周面が互いに等間隔を有する多数個のピッチに分割され、1ピッチや半ピッチ回転によりフォロアピンをシフトさせてシフトフォークが移動するようにすることで、シンクロナイザが従動ギヤと締結されるようにすることを特徴とする、請求項1に記載のデュアルクラッチ変速機のシフト装置。
【請求項7】
前記多数個のピッチは、カムの外周面を、回転中心軸を基準にして36乃至45度(degree)に分割することを特徴とする、請求項6に記載のデュアルクラッチ変速機のシフト装置。
【請求項8】
前記多数個のピッチは、第1ピッチ間隔と第2ピッチ間隔と第3ピッチ間隔のうち一つに分割され、
前記第1ピッチ間隔は、カムの外周面を、回転中心軸を基準にして45度に分割して、8個のピッチに分割し、前記第2ピッチ間隔は、カムの外周面を、回転中心軸を基準にして40度に分割して、9個のピッチに分割し、前記第3ピッチ間隔は、カムの外周面を、回転中心軸を基準にして36度に分割して、10個のピッチに分割することを特徴とする、請求項6に記載のデュアルクラッチ変速機のシフト装置。
【請求項9】
前記カム溝は、第1シフトフォークと第2シフトフォークと第3シフトフォークと第4シフトフォークにそれぞれ備えられるフォロアピンが、少なくとも1ピッチだけ離隔するように連結されることを特徴とする、請求項6に記載のデュアルクラッチ変速機のシフト装置。
【請求項10】
前記カム溝は、フォロアピンが第1シフト状態を維持するようにガイドする第1方向シフト溝と、
前記第1方向シフト溝と連通するように形成され、フォロアピンが第1シフト状態から第1シフト状態と異なる第2シフト状態にシフトされるようにガイドする傾斜溝と、
前記傾斜溝と連通するように形成され、フォロアピンが第2シフト状態を維持するようにガイドする第2方向シフト溝と、
前記第2方向シフト溝と連通するように形成され、フォロアピンが第2シフト状態から中立シフト状態にシフトされるようにガイドする第1半ピッチ動作溝と、
前記第1半ピッチ動作溝と連通するように形成され、フォロアピンが第1シフト状態と第2シフト状態との中間状態である中立シフト状態を維持するようにガイドする多数個の中立溝と、
前記中立溝と前記第1方向シフト溝とそれぞれ連通するように形成され、フォロアピンが中立シフト状態から第1シフト状態にシフトされるようにガイドする第2半ピッチ動作溝と、からなることを特徴とする、請求項1に記載のデュアルクラッチ変速機のシフト装置。
【請求項11】
前記多数個の中立溝は、互いに連通する3乃至5個の中立溝からなることを特徴とする、請求項10に記載のデュアルクラッチ変速機のシフト装置。
【請求項12】
デュアルクラッチの第1クラッチと第2クラッチに連結される第1入力軸や第2入力軸に連結される駆動ギヤと噛合する従動ギヤの間に位置するように、第1副軸や第2副軸にそれぞれ設置される多数個のシンクロナイザ(synchronizer)と、
前記シンクロナイザと連結され、フォロアピンを有する多数個のシフトフォークと、
前記多数個のシフトフォークにそれぞれ備えられるフォロアピンが配列されるように連結されるカム溝が形成され、前記シフトフォークが移動するように前記フォロアピンをシフトさせ、前記シンクロナイザが従動ギヤと締結されるようにするカムと、で構成され、
前記カム溝は、フォロアピンが第1シフト状態を維持するようにガイドする第1方向シフト溝と、前記第1方向シフト溝と連通するように形成され、フォロアピンが第1シフト状態から第1シフト状態と異なる第2シフト状態にシフトされるようにガイドする傾斜溝と、前記傾斜溝と連通するように形成され、フォロアピンが第2シフト状態を維持するようにガイドする第2方向シフト溝と、前記第2方向シフト溝と連通するように形成され、フォロアピンが第2シフト状態から中立シフト状態にシフトされるようにガイドする第1半ピッチ動作溝と、前記第1半ピッチ動作溝と連通するように形成され、フォロアピンが第1シフト状態と第2シフト状態との中間状態である中立シフト状態を維持するようにガイドする多数個の中立溝と、前記中立溝と前記第1方向シフト溝とそれぞれ連通するように形成され、フォロアピンが中立シフト状態から第1シフト状態にシフトされるようにガイドする第2半ピッチ動作溝と、からなることを特徴とする、デュアルクラッチ変速機のシフト装置。
【請求項13】
前記多数個の中立溝は、互いに連通する3乃至5個の中立溝からなることを特徴とする、請求項12に記載のデュアルクラッチ変速機のシフト装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2013−521449(P2013−521449A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−556032(P2012−556032)
【出願日】平成23年4月12日(2011.4.12)
【国際出願番号】PCT/KR2011/002558
【国際公開番号】WO2011/142539
【国際公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(512167389)ソルーテック カンパニー,リミテッド (1)
【Fターム(参考)】