ナビゲーション装置およびデータ更新方法
【課題】所望のナビゲーション動作を確保しつつ、ナビゲーションデータの更新に要する時間を短縮する。
【解決手段】更新処理部44は、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作の実行を停止して、可搬記憶媒体からナビゲーションデータ取得部13により取得されるナビゲーションデータのうち、少なくとも現在位置検出部11によって検出された車両の現在位置周辺を含む第1の領域(全力更新領域)に係るナビゲーションデータにより、ナビゲーションデータ記憶部12に記憶されたナビゲーションデータを更新する第1の更新処理(全力更新)と、全力更新が終了した後に、全力更新領域以外の第2の領域(並列更新領域)に係るナビゲーションデータの更新を、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作の実行と並行して行う第2の更新処理(並列更新)とを実行可能である。
【解決手段】更新処理部44は、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作の実行を停止して、可搬記憶媒体からナビゲーションデータ取得部13により取得されるナビゲーションデータのうち、少なくとも現在位置検出部11によって検出された車両の現在位置周辺を含む第1の領域(全力更新領域)に係るナビゲーションデータにより、ナビゲーションデータ記憶部12に記憶されたナビゲーションデータを更新する第1の更新処理(全力更新)と、全力更新が終了した後に、全力更新領域以外の第2の領域(並列更新領域)に係るナビゲーションデータの更新を、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作の実行と並行して行う第2の更新処理(並列更新)とを実行可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置およびデータ更新方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば車両に搭載されたナビゲーション装置に具備されるハードディスクに記憶されているナビゲーションデータを更新する際に、ハードディスクをナビゲーション装置から取り外し、新たなナビゲーションデータが格納されたハードディスクをナビゲーション装置に装着する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−53408号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記従来技術の一例に係る方法では、ナビゲーションデータが格納されたハードディスクをナビゲーション装置から取り外すという煩雑な手間を要し、ナビゲーション装置が使用不能となる時間が過剰に長くなってしまうという問題が生じる。
また、ハードディスクをナビゲーション装置から取り外す作業を、例えば車両の店舗等の専用の施設において委託する必要がある場合には、専用の施設への移動等に要する時間および労力が嵩むことになり、ナビゲーションデータの更新を完了するまでに要する時間が過剰に長くなってしまうという問題が生じる。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、所望のナビゲーション動作を確保しつつ、ナビゲーションデータの更新に要する時間を短縮することが可能なナビゲーション装置およびデータ更新方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明の第1態様に係るナビゲーション装置は、移動体(例えば、実施の形態での車両)に搭載されたナビゲーション装置であって、ナビゲーションデータを記憶した第1の記憶手段(例えば、実施の形態でのナビゲーションデータ記憶部12)と、前記移動体の位置を検出する移動体位置検出手段(例えば、実施の形態での現在位置検出部11)と、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置と、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータとに基づいて、所定のナビゲーション動作を実行するナビゲーション動作実行手段(例えば、実施の形態でのナビゲーション処理部42)と、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しい前記ナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段(例えば、実施の形態での可搬記憶媒体)から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する更新手段(例えば、実施の形態での更新処理部44)を備え、前記更新手段は、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行を停止して、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータのうち、少なくとも前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置周辺を含む第1の領域(例えば、実施の形態での全力更新領域)に係る前記ナビゲーションデータを更新する第1の更新処理(例えば、実施の形態での全力更新)と、前記第1の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新が終了した後に、前記第1の領域以外の第2の領域(例えば、実施の形態での並列更新領域)に係る前記ナビゲーションデータの更新を、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行と並行して行う第2の更新処理(例えば、実施の形態での並列更新)とを実行可能である。
【0006】
さらに、本発明の第2態様に係るナビゲーション装置では、前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られており、前記更新手段は、少なくとも前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域を前記第1の領域として前記第1の更新処理を行う。
【0007】
さらに、本発明の第3態様に係るナビゲーション装置では、前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られており、前記更新手段は、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域と、前記移動体の位置が属する前記行政区の領域に隣接する前記行政区の領域とを、前記第1の領域として前記第1の更新処理を行う。
【0008】
さらに、本発明の第4態様に係るナビゲーション装置では、前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られていると共に、各前記行政区の領域毎に予め設定された所定位置を各前記行政区の領域毎の代表地点として具備し、前記更新手段は、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域と、前記移動体の位置が属する前記行政区以外の前記行政区の領域であって前記移動体の位置と前記代表地点との間の距離が短い順に配列される複数の前記行政区の領域のうち前記更新手段による前記第1の更新処理の実行完了に要する時間が所定時間以内となる前記行政区の領域とを、前記第1の領域として前記第1の更新処理を行う。
【0009】
さらに、本発明の第5態様に係るナビゲーション装置は、前記所定時間を操作者の入力操作に応じて設定可能な時間設定手段(例えば、実施の形態での時間設定部46)を備える。
【0010】
さらに、本発明の第6態様に係るナビゲーション装置は、前記第1の領域として前記行政区の領域を操作者の入力操作に応じて選択可能な行政区領域選択手段(例えば、実施の形態での更新処理部44が兼ねる)と、前記更新手段による前記第1の更新処理の実行完了に要する時間を報知する報知手段(例えば、実施の形態での更新処理部44および出力制御部43および出力部16)とを備え、前記報知手段は、前記行政区領域選択手段によって前記行政区の領域が選択されるタイミング毎に前記時間を報知し、前記更新手段は、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域と、前記行政区領域選択手段によって選択された前記行政区の領域とを、前記第1の領域として前記第1の更新処理を行う。
【0011】
さらに、本発明の第7態様に係るナビゲーション装置では、前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られていると共に、各前記行政区の領域毎に予め設定された所定位置を各前記行政区の領域毎の代表地点として具備し、前記更新手段は、前記移動体の位置と前記代表地点との間の距離が短い順に配列される複数の前記行政区の領域を、前記配列に応じて順次、前記第2の領域として前記第2の更新処理を行う。
【0012】
さらに、本発明の第8態様に係るナビゲーション装置は、前記移動体の誘導経路を設定する誘導経路設定手段(例えば、実施の形態でのナビゲーション処理部42)を備え、前記更新手段は、前記誘導経路設定手段により設定された前記誘導経路に応じて配列される複数の前記行政区の領域を、前記配列に応じて順次、前記第2の領域として前記第2の更新処理を行う。
【0013】
さらに、本発明の第9態様に係るナビゲーション装置では、前記更新手段は、前記第1の更新処理の実行状態と、前記第2の更新処理の実行状態とを、切換可能な切換手段(例えば、実施の形態でのステップS14、ステップS20)を備える。
【0014】
さらに、本発明の第10態様に係るナビゲーション装置では、前記更新手段は、前記第1の更新処理または前記第2の更新処理を選択して実行する選択実行手段(例えば、実施の形態でのステップS03およびステップS04)を備える。
【0015】
さらに、本発明の第11態様に係るナビゲーション装置は、前記更新手段による前記更新処理の実行状態において、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータに係る領域に属するか、あるいは、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータに係る領域に属するかを報知する位置報知手段(例えば、実施の形態でのステップS18)を備える。
【0016】
また、本発明の第12態様に係るデータ更新方法は、移動体に搭載された第1の記憶手段(例えば、実施の形態でのナビゲーションデータ記憶部12)に記憶されたナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しいナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段(例えば、実施の形態での可搬記憶媒体)から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する際に、前記移動体の位置と前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータとに基づく所定のナビゲーション動作の実行を停止して、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータのうち、少なくとも前記移動体の位置周辺を含む第1の領域(例えば、実施の形態での全力更新領域)に係る前記ナビゲーションデータを更新する第1の更新処理(例えば、実施の形態での全力更新)と、前記第1の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新が終了した後に、前記第1の領域以外の第2の領域(例えば、実施の形態での並列更新領域)に係る前記ナビゲーションデータの更新を、前記ナビゲーション動作の実行と並行して行う第2の更新処理(例えば、実施の形態での並列更新)との少なくとも何れかを実行する。
【0017】
また、本発明の第13態様に係るプログラムは、コンピュータを、移動体(例えば、実施の形態での車両)に搭載された第1の記憶手段(例えば、実施の形態でのナビゲーションデータ記憶部12)に記憶されたナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しいナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段(例えば、実施の形態での可搬記憶媒体)から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する手段として機能させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記移動体の位置を検出する移動体位置検出手段(例えば、実施の形態での現在位置検出部11)と、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置と、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータとに基づいて、所定のナビゲーション動作を実行するナビゲーション動作実行手段(例えば、実施の形態でのナビゲーション処理部42)と、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しい前記ナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する更新手段(例えば、実施の形態での更新処理部44)を備え、前記更新手段は、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行を停止して、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータのうち、少なくとも前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置周辺を含む第1の領域(例えば、実施の形態での全力更新領域)に係る前記ナビゲーションデータを更新する第1の更新処理(例えば、実施の形態での全力更新)と、前記第1の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新が終了した後に、前記第1の領域以外の第2の領域(例えば、実施の形態での並列更新領域)に係る前記ナビゲーションデータの更新を、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行と並行して行う第2の更新処理(例えば、実施の形態での並列更新)とを実行可能である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の第1態様に係るナビゲーション装置によれば、移動体のナビゲーション装置に具備される第1の記憶手段に記憶されたナビゲーションデータの更新時に、ナビゲーション動作の実行が停止される期間は、移動体の位置周辺を含む第1の領域に係るナビゲーションデータ(つまり、相対的に更新の優先度が高いナビゲーションデータ)の更新に要する期間だけであり、例えば過剰に広範囲の領域のナビゲーションデータを更新する場合に比べて、ナビゲーション動作の実行が停止される期間を短縮することができる。
【0019】
さらに、本発明の第2態様に係るナビゲーション装置によれば、ナビゲーション動作の実行停止が必要とされる第1の更新処理にて更新されるナビゲーションデータに対応する第1の領域を適切に設定することができる。
【0020】
さらに、本発明の第3態様に係るナビゲーション装置によれば、例えば移動体の位置が行政区の境界付近であっても、ナビゲーション動作の実行停止が必要とされる第1の更新処理にて更新されるナビゲーションデータに対応する第1の領域を適切に設定することができる。
【0021】
さらに、本発明の第4態様に係るナビゲーション装置によれば、移動体の位置が属する行政区に加えて、他の複数の行政区のうちから移動体の位置と行政区毎の代表地点との間の距離が短い順に選択されると共に第1の更新処理の実行完了に要する時間が所定時間以内となる行政区の領域を第1の領域とすることにより、例えば移動体が行政区の境界を越える可能性がある場合であっても、ナビゲーション動作の実行停止が必要とされる第1の更新処理にてナビゲーションデータを適切に更新することができる。
【0022】
さらに、本発明の第5態様に係るナビゲーション装置によれば、第1の更新処理の実行完了に要する時間に操作者の意思を的確に反映させることができ、利便性を向上させることができる。
【0023】
さらに、本発明の第6態様に係るナビゲーション装置によれば、ナビゲーション動作の実行停止が必要とされる第1の更新処理にて更新されるナビゲーションデータに対応する第1の領域の設定に操作者の意思を的確に反映させることができ、利便性を向上させることができる。
【0024】
さらに、本発明の第7態様に係るナビゲーション装置によれば、移動体の位置と行政区毎の代表地点との間の距離が短い順に選択される行政区の領域を、順次、第2の領域として第2の更新処理を行うことから、第2の更新処理において相対的に更新の優先度が高いナビゲーションデータから順に更新を行うことができる。
【0025】
さらに、本発明の第8態様に係るナビゲーション装置によれば、誘導経路に応じて配列される行政区の領域を、順次、第2の領域として第2の更新処理を行うことから、第2の更新処理において相対的に更新の優先度が高いナビゲーションデータから順に更新を行うことができる。
【0026】
さらに、本発明の第9態様に係るナビゲーション装置によれば、第1の更新処理の実行状態と、第2の更新処理の実行状態とを、切換可能であることから、ナビゲーションデータの更新動作を柔軟に制御することができる。
【0027】
さらに、本発明の第10態様に係るナビゲーション装置によれば、第1の更新処理または第2の更新処理を選択して実行可能であることから、ナビゲーションデータの更新動作を柔軟に制御することができる。
【0028】
さらに、本発明の第11態様に係るナビゲーション装置によれば、移動体の位置とナビゲーションデータの更新状態とを操作者に的確に把握させることができる。
【0029】
また、本発明の第12態様に係るデータ更新方法によれば、移動体のナビゲーション装置に具備される第1の記憶手段に記憶されたナビゲーションデータの更新時に、ナビゲーション動作の実行が停止される期間は、移動体の位置周辺を含む第1の領域に係るナビゲーションデータ(つまり、相対的に更新の優先度が高いナビゲーションデータ)の更新に要する期間だけであり、例えば過剰に広範囲の領域のナビゲーションデータを更新する場合に比べて、ナビゲーション動作の実行が停止される期間を短縮することができる。
【0030】
また、本発明の第13態様に係るプログラムによれば、移動体のナビゲーション装置に具備される第1の記憶手段に記憶されたナビゲーションデータの更新時に、ナビゲーション動作の実行が停止される期間は、移動体の位置周辺を含む第1の領域に係るナビゲーションデータ(つまり、相対的に更新の優先度が高いナビゲーションデータ)の更新に要する期間だけであり、例えば過剰に広範囲の領域のナビゲーションデータを更新する場合に比べて、ナビゲーション動作の実行が停止される期間を短縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明のナビゲーション装置およびデータ更新方法およびプログラムの一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態によるナビゲーション装置10は、例えば車両に搭載され、図1に示すように、現在位置検出部11と、ナビゲーションデータ記憶部12と、ナビゲーションデータ取得部13と、入力操作部14と、ECU15と、出力部16とを備えて構成されている。
【0032】
現在位置検出部11は、例えば人工衛星を利用して車両の位置を測定するためのGPS(Global Positioning System)信号や、例えば適宜の基地局を利用してGPS信号の誤差を補正して測位精度を向上させるためのD(Differential)GPS信号等の測位信号を受信する測位信号受信部21と、水平面内での自車両の向きや鉛直方向に対する傾斜角度(例えば、車両の前後方向軸の鉛直方向に対する傾斜角度や車両重心の上下方向軸回りの回転角であるヨー角等)および傾斜角度の変化量(例えば、ヨーレート等)を検出するジャイロセンサ22と、車両の速度(車速)を検出する車速センサ23とを備えて構成され、受信した測位信号によって、あるいは、車速やヨーレート等の検出信号に基づく自律航法の算出処理によって、車両の現在位置を算出する。
【0033】
ナビゲーションデータ記憶部12は、例えば出力部16の表示装置51の表示画面51a上において地図を表示するための地図データと、道路の接続状態および形状等の情報からなる道路データと、例えば各種の施設および街区等の検索時に参照される検索用データと、例えば音声認識処理にて参照される音声認識データと、例えば音声案内等の動作にて出力部16から出力される音声データと、各種のアプリケーションプログラム等とを、ナビゲーションデータとして格納している。
【0034】
なお、地図データは、例えば地形図のデータと、例えば各種の施設および街区および湖沼等に対応したポリゴンのデータと、例えば各ポリゴンに対応付けられた施設名および地名等の文字のデータと、各種の記号のデータとを備えて構成されている。
また、道路データは、例えばノード(つまり、道路形状を把握するための座標点)および各ノード間を結ぶ線であるリンクと、各リンクの距離と、道路の種別および幅員および交差角度および形状等のデータを備えて構成されている。
【0035】
なお、ナビゲーションデータは、後述する図9(a),(b)および図11に示すように、例えば所定の行政区毎に区切られた複数のデータから構成され、各行政区の領域毎に予め設定された所定位置を各行政区の領域毎の代表地点として具備している。
【0036】
ナビゲーションデータ取得部13は、例えば、ナビゲーションデータ記憶部12に格納されたナビゲーションデータを更新するための新たなナビゲーションデータが記憶されたDVDあるいはメモリカード等の可搬記憶媒体(図示略)から新たなナビゲーションデータを読み取る読取装置(図示略)等を備え、可搬記憶媒体から取得した新たなナビゲーションデータを出力する。
【0037】
入力操作部14は、例えば図2〜図4に示すように、出力部16の表示装置51から下方側にずれた位置でインスツルメントパネルから突出する回転操作部材31およびスライド操作部材32を備えて構成されている。
略円筒状の回転操作部材31は、軸線P周り(例えば、図3に示す矢印R方向)に回転可能とされている。
回転操作部材31の内径よりも小さな外径を有する略円柱状のスライド操作部材32は、回転操作部材31と同軸に回転操作部材31の内部に配置され、スライド操作部材32の先端部32aは、回転操作部材31の開口端31aから突出するように配置され、スライド操作部材32は、軸線P方向および軸線Pに直交する任意の方向(例えば、図3に示す矢印X,Y方向)に変位可能とされている。
【0038】
スライド操作部材32には、軸線P方向および軸線Pに直交する方向に対して所定の基準位置が設定され、操作者からの入力操作(例えば、軸線P方向の押下操作、または、軸線Pに直交する方向のスライド操作等)が無い場合には、適宜の復帰機構(図示略)により基準位置に自動的に復帰するように設定されている。
また、入力操作部14は、回転操作部材31の回転角度および回転速度を検出するエンコーダ等のセンサ(図示略)と、スライド操作部材32の軸線P方向および軸線Pに直交する方向での各所定変位を検出するセンサ(図示略)とを備え、各センサから出力される検出値の信号はECU15に入力されている。
【0039】
ECU15は、例えば記憶部41と、ナビゲーション処理部42と、出力制御部43と、更新処理部44と、領域選択部45と、時間設定部46とを備えて構成されている。
【0040】
記憶部41は、例えば現在位置検出部11から出力される現在位置、および、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等によって設定される目的地に加えて、ECU15での各種の制御処理において必要とされるデータ等を記憶する。
【0041】
ナビゲーション処理部42は、例えば、ナビゲーションデータ記憶部12から取得する道路データに対して、現在位置検出部11から出力される現在位置に基づいてマップマッチングを行うと共に、入力操作部14に対する操作者の入力操作に応じて設定された目的地に対して経路探索や経路誘導等の処理を実行し、出力部16の表示装置51およびスピーカ52の動作を指示する制御指令を出力する。
出力制御部43は、例えば、ナビゲーション処理部42および更新処理部44および領域選択部45および時間設定部46から出力される制御指令あるいは入力操作部14に対する操作者の入力操作に応じて、出力部16の表示装置51およびスピーカ52を制御する。
【0042】
更新処理部44は、ナビゲーションデータ取得部13から取得した新たなナビゲーションデータによりナビゲーションデータ記憶部12に格納されているナビゲーションデータを更新する。
この更新処理部44は、後述するように、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作(例えば、出力部16の表示装置51での地図の表示および経路案内等)の実行を停止および禁止して、ナビゲーションデータ取得部13において読み取り可能とされた可搬記憶媒体に記憶された新たなナビゲーションデータのうち、少なくとも現在位置検出部11によって検出された車両の現在位置周辺を含む第1の領域(全力更新領域)に係るナビゲーションデータを更新する第1の更新処理(全力更新)と、第1の領域(全力更新領域)に係るナビゲーションデータの更新が終了した後に、第1の領域以外の第2の領域(並列更新領域)に係るナビゲーションデータの更新を、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作の実行と並行して、あるいは、ナビゲーション動作の実行を許可して行う第2の更新処理(並列更新)とを実行可能とされている。
つまり、更新処理部44は、全てのナビゲーションデータに対して全力更新のみを実行する、あるいは、全てのナビゲーションデータに対して並列更新のみを実行する、あるいは、一部のナビゲーションデータに対する全力更新と一部以外の他のナビゲーションデータに対する並列更新とを実行することで、ナビゲーションデータ取得部13から取得した新たなナビゲーションデータによりナビゲーションデータ記憶部12に格納されているナビゲーションデータを更新する。
なお、以下においては、例えば、全力更新のみを実行する処理を一括更新(「Full Power」)とし、全力更新と並列更新とを実行する処理をバックグラウンド更新(「Background」)とする。
【0043】
なお、例えば一括更新では、ナビゲーションデータ記憶部12に格納されているナビゲーションデータを消去し、この消去によって生じた記憶領域に、ナビゲーションデータ取得部13により可搬記憶媒体から取得された新たなナビゲーションデータを記憶する。
また、例えば、バックグラウンド更新では、先ず、予めナビゲーションデータ記憶部12に確保された所定の全力更新用記憶領域に、ナビゲーションデータ取得部13により可搬記憶媒体から取得された全力更新領域に係る新たなナビゲーションデータを記憶する。
そして、ナビゲーションデータ記憶部12の全力更新用記憶領域以外に格納されているナビゲーションデータを用いたナビゲーション動作の実行を停止あるいは禁止し、ナビゲーションデータ記憶部12の全力更新用記憶領域以外に格納されているナビゲーションデータの代わりに、全力更新用記憶領域に記憶された新たなナビゲーションデータによってナビゲーション動作を実行するように設定変更を行い、ナビゲーション動作の実行を許可する。そして、ナビゲーションデータ記憶部12の全力更新用記憶領域以外に格納されているナビゲーションデータを消去し、この消去によって生じた記憶領域に、ナビゲーションデータ取得部13により可搬記憶媒体から取得された並列更新領域に係る新たなナビゲーションデータを記憶する。
【0044】
領域選択部45は、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて選択される第1の領域(全力更新領域)および第2の領域(並列更新領域)を取得する。
時間設定部46は、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作に応じて設定される第1の更新処理(全力更新)の実行が許可される許容時間(全力更新時間)を取得する。
【0045】
この実施の形態によるナビゲーション装置10は上記構成を備えており、次に、このナビゲーション装置10の動作、特に、ナビゲーションデータ取得部13から取得した新たなナビゲーションデータによりナビゲーションデータ記憶部12に格納されているナビゲーションデータを更新するデータ更新方法について説明する。
【0046】
先ず、例えば図5に示すステップS01においては、例えば新たなナビゲーションデータが記憶された可搬記憶媒体がナビゲーションデータ取得部13の読取装置に装着され、読み取り可能な状態となったか否か等を判定することにより、更新処理の開始が指示されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS02に進む。
そして、ステップS02においては、現在位置検出部11により検出された車両の現在位置を取得する。
【0047】
そして、ステップS03においては、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、更新動作として一括更新またはバックグラウンド更新の実行が選択されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS07に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS04に進む。
【0048】
そして、ステップS04においては、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、一括更新の実行が選択されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合、つまりバックグラウンド更新の実行が選択されている場合には、ステップS05に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS06に進む。
なお、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、一括更新またはバックグラウンド更新の実行が選択される際には、更新処理部44は、例えば図6に示すように、一括更新の実行を指示する指令選択メニュー61(「Full Power」)と、バックグラウンド更新の実行を指示する指令選択メニュー61(「Background」)とを、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて選択可能として、出力部16の表示装置51の表示画面51aに表示させる。
【0049】
そして、ステップS05においては、バックグラウンド更新において実行される全力更新および並列更新に対して、全力更新領域および並列更新領域を設定し、後述するステップS08に進む。
このステップS05では、例えば、後述するステップS07での更新領域取得の処理と同様にして、予めナビゲーション処理部42により設定された誘導経路、あるいは、車両の現在位置と各行政区の領域毎に予め設定された代表地点との間の距離に基づく配列順を更新順序として、この更新順序と、全力更新の実行が許可される所定の許容時間とに基づき、ナビゲーションデータにおける各行政区の領域のデータが、全力更新領域または並列更新領域として設定される。
【0050】
そして、ステップS06においては、一括更新において実行される全力更新に対して、全力更新領域を設定し、後述するステップS08に進む。
このステップS06では、例えば、後述するステップS07での更新領域取得の処理と同様にして、予めナビゲーション処理部42により設定された誘導経路、あるいは、車両の現在位置と各行政区の領域毎に予め設定された代表地点との間の距離に基づく配列順を更新順序として、この更新順序に基づき、ナビゲーションデータにおける各行政区の領域のデータが全力更新領域として設定される。
【0051】
そして、ステップS07においては、後述する更新領域取得の処理を実行する。
そして、ステップS08においては、全力更新領域が設定されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS16に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS09に進む。
そして、ステップS09においては、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作の実行を停止および禁止する。
そして、ステップS10においては、全力更新の実行を開始する。
【0052】
そして、ステップS11においては、全力更新の実行が終了したか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS14に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS12に進む。
そして、ステップS12においては、並列更新領域が設定されているか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS16に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS13に進む。
そして、ステップS13においては、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作の実行を許可し、一連の処理を終了する。
【0053】
また、ステップS14においては、全力更新の実行状態から、並列更新の実行状態への切換要求が有るか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS11に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS15に進む。
そして、ステップS15においては、全力更新の実行を停止し、並列更新に対して、並列更新領域を設定し、後述するステップS16に進む。
なお、全力更新の実行状態では、更新処理部44は、出力部16の表示装置51の表示画面51aにおいて、例えば図7(a)に示すように、全力更新の進捗状態を示す画像62を表示させると共に、全力更新の実行状態から並列更新の実行状態への切換を指示する指令選択メニュー63を、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて選択可能として表示させる。
【0054】
また、ステップS16においては、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作の実行を許可する。これにより、例えば図7(b)に示すように、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作に応じて、車両の現在位置周辺の地図が出力部16の表示装置51の表示画面51aに表示され、経路誘導が実行される。
そして、ステップS17においては、並列更新の実行を開始する。
そして、ステップS18においては、後述する現在位置に応じた報知処理を実行する。
【0055】
そして、ステップS19においては、並列更新の実行が終了したか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS20に進む。
そして、ステップS20においては、並列更新の実行状態から、全力更新の実行状態への切換要求が有るか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS18に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS21に進む。
そして、ステップS21においては、並列更新の実行を停止し、全力更新に対して、全力更新領域を設定し、上述したステップS09に戻る。
なお、並列更新の実行状態では、ナビゲーション処理部42は、ナビゲーションデータ記憶部12に記憶されているナビゲーションデータ、つまり並列更新の実行開始に先立って全力更新によって更新された全力更新領域に係る新たなナビゲーションデータに基づき、例えば図7(b)に示すように、ナビゲーション動作に応じて出力部16の表示装置51の表示画面51aに車両の現在位置周辺等の地図を表示可能である。この場合、地図と共に、所定メニューあるいは他の地図の表示状態への移行を指示する指令選択メニュー64(「MENU」,「MAP」)が表示画面51aに表示され、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、所定メニューの表示状態への移行を指示する指令選択メニュー64(「MENU」)が選択されると、例えば図7(c)に示すように、並列更新の進捗状態を表示する表示状態への移行を指示する指令選択メニュー65と共に、並列更新の実行状態から全力更新の実行状態への切換を指示する指令選択メニュー66が、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて選択可能とされて表示される。
【0056】
以下に、上述したステップS07での更新領域取得の処理について説明する。
先ず、例えば図8に示すステップS31においては、ナビゲーション処理部42により誘導経路が設定されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS33に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS32に進む。
そして、ステップS32においては、ナビゲーションデータを構成する各行政区毎に区切られた複数のデータに対して、誘導経路上に存在する行政区を、この誘導経路に応じて車両の現在位置に近い順に配列し、後述するステップS35に進む。
【0057】
また、ステップS33においては、ナビゲーションデータを構成する各行政区毎に区切られた複数のデータに対して、例えば図9(a),(b)に示すように、車両の現在位置と各行政区の領域毎に予め設定された代表地点との間の距離を算出する。
そして、ステップS34においては、ナビゲーションデータにおける全ての行政区を、車両の現在位置と代表地点との間の距離に応じて距離が短い順に配列する。
そして、ステップS35においては、上述したステップS32またはステップS34にて設定された行政区の配列順を更新順序として設定する。
【0058】
例えば図9(a),(b)においては、複数の所定の行政区CA,NV,AZ,UT,CO,NM,ID,OR,…に対して、各行政区毎に領域内に分散配置された代表地点(例えば、適宜の市の位置等)が設定されており、車両の現在位置が属する行政区(例えば、行政区CA)以外の各行政区毎に複数の代表地点のうちから車両の現在位置に最も近い代表地点が選択され、選択された代表地点と車両の現在位置との間の距離が各行政区毎の距離dNV,dAZ,dUT,dCO,dNM,dID,dOR,…として設定される。そして、各距離dNV,dAZ,dUT,dCO,dNM,dID,dOR,…の短い順に、車両の現在位置が属する行政区(例えば、行政区CA)から各行政区の更新順序が設定され、例えば図9(a)では、距離dNV<dAZ<dUT<dCO<dNM<dID<dOR,…に対して、各行政区の更新順序は、順次、CA,NV,AZ,UT,CO,NM,ID,OR,…となる。また、例えば図9(b)では、距離dNV<dOR<dID<dUT<dWA<dMT<dAZ,…に対して、各行政区の更新順序は、順次、CA,NV,OR,ID,UT,WA,MT,AZ,…となる。
【0059】
そして、ステップS36においては、例えばナビゲーションデータ取得部13の読取装置に装着された可搬記憶媒体に記憶された新たなナビゲーションデータを構成する各行政区毎に区切られた複数のデータの各データ容量と、全力更新での更新速度とに基づき、各行政区毎のデータの全力更新に要する各行政区毎の更新時間を取得する。
【0060】
そして、ステップS37においては、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、更新領域設定指示が出力されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS39に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS38に進む。
【0061】
なお、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、更新領域設定指示が出力される場合には、例えば図10(a)に示すように、新たなナビゲーションデータを構成する各行政区毎のデータの各データ容量67が更新順序に、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて選択可能とされて、出力部16の表示装置51の表示画面51aに表示される。
そして、例えば図10(b),(c)に示すように、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、操作者により選択された各行政区毎のデータ容量67が、選択されたタイミングで強調表示されると共に、操作者により選択された各行政区毎のデータ容量67の更新時間の積算値が全力更新に要する時間68として表示される。さらに、操作者により選択された行政区以外の他の行政区のデータに対する並列更新に要する時間69が表示される。
そして、更新領域の設定を確定することを指示する指令選択メニュー70(「OK」)が、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて操作者により選択されると、この時点で強調表示されているデータ容量67に対応する各行政区が全力更新領域として設定され、操作者により選択された行政区以外の他の行政区が並列更新領域として設定される。
【0062】
そして、ステップS38においては、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、設定された全力更新領域および並列更新領域を取得し、一連の処理を終了する。
また、ステップS39においては、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、操作者により予め設定された全力更新時間が存在するか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS41に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS40に進む。
そして、ステップS40においては、操作者により予め設定された全力更新時間を取得し、後述するステップS42に進む。
また、ステップS41においては、所定時間を全力更新時間として設定する。
【0063】
そして、ステップS42においては、全力更新時間および更新順序に応じて全力更新領域および並列更新領域を設定し、一連の処理を終了する。
例えば図11に示すように、複数の所定の行政区CA,NV,AZ,UT,CO,NM,ID,OR,…に対して、各行政区毎の代表地点と車両の現在位置との間の距離dNV<dAZ<dUT<dCO<dNM<dID<dOR,…に応じて、各行政区の更新順序が、順次、CA,NV,AZ,UT,CO,NM,ID,OR,…となる状態で、全力更新での更新速度が100(MB/min)、かつ、全力更新時間が10(min)である場合には、行政区CA,NV,AZのみが全力更新領域として設定され、他の行政区UT,CO,NM,ID,OR,…が並列更新領域として設定される。
【0064】
以下に、上述したステップS18での現在位置に応じた報知処理について説明する。
先ず、例えば図12に示すステップS51においては、車両の現在位置は更新済み領域であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合、例えば図13に示す車両位置T3,T6の状態では、後述するステップS55に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合、例えば図13に示す車両位置T1,T2,T4,T5の状態では、ステップS52に進む。
【0065】
そして、ステップS52においては、車両が未更新領域に進入する可能性があるか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合、例えば図13に示す車両位置T2,T5の状態では、ステップS53に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
【0066】
そして、ステップS53においては、車両が更新済み領域に進入してから所定時間(例えば、5分等)が経過したか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS54に進み、このステップS54においては、例えば図14(a),(c)に示すように、車両が未更新領域に進入する可能性があることを報知する所定のメッセージ71を出力部16の表示装置51の表示画面51aに表示し、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、例えば図14(d)に示すように、車両が未更新領域に進入する可能性があることを報知する所定のメッセージ71を表示画面51aに表示せずに、一連の処理を終了する。
【0067】
また、ステップS55においては、例えば図14(b)に示すように、車両が未更新領域に存在することを報知する所定のメッセージ72を出力部16の表示装置51の表示画面51aに表示する。
そして、ステップS56においては、車両が更新済み領域に進入する可能性があるか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS57に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
【0068】
そして、ステップS57においては、車両が未更新領域に進入してから所定時間(例えば、5分等)が経過したか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS58に進み、このステップS58においては、車両が更新済み領域に進入する可能性があることを報知する所定のメッセージを出力部16の表示装置51の表示画面51aに表示し、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、車両が更新済み領域に進入する可能性があることを報知する所定のメッセージを表示画面51aに表示せずに、一連の処理を終了する。
【0069】
上述したように、本実施の形態によるナビゲーション装置10およびデータ更新方法によれば、ナビゲーションデータ記憶部12に記憶されたナビゲーションデータの更新時に、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作の実行が停止される期間は、車両の現在位置周辺を含む第1の領域(全力更新領域)に係るナビゲーションデータの更新に要する期間だけであり、例えば過剰に広範囲の領域のナビゲーションデータを更新する場合に比べて、ナビゲーション動作の実行が停止される期間を短縮することができる。
【0070】
さらに、ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られた複数のデータから構成され、少なくとも車両の現在位置が属する行政区の領域を全力更新領域として設定することから、ナビゲーション動作の実行停止が必要とされる全力更新にて更新されるナビゲーションデータに対応する全力更新領域を適切に設定することができる。
【0071】
さらに、車両の現在位置が属する行政区に加えて、他の複数の行政区のうちから車両の現在位置と行政区毎の代表地点との間の距離が短い順に選択されると共に全力更新領域の実行完了に要する時間が所定時間以内となる行政区の領域を全力更新領域とすることにより、例えば車両が行政区の境界を越える可能性がある場合であっても、ナビゲーションデータを適切に更新することができる。
【0072】
さらに、全力更新の実行完了に要する全力更新時間に操作者の意思を的確に反映させることができ、利便性を向上させることができる。
さらに、全力更新領域および並列更新領域の設定に操作者の意思を的確に反映させることができ、利便性を向上させることができる。
【0073】
さらに、車両の現在位置と行政区毎の代表地点との間の距離が短い順に選択される行政区の領域、あるいは、誘導経路に応じて配列される行政区の領域を、順次、並列更新領域として並列更新を実行可能であり、並列更新において相対的に更新の優先度が高いナビゲーションデータから順に更新を行うことができる。
【0074】
さらに、全力更新の実行状態と、並列更新の実行状態とを、操作者の入力操作に応じて切換可能であることから、ナビゲーションデータの更新動作を柔軟に制御することができる。
さらに、更新動作の開始時に、全力更新または並列更新を選択して実行可能であることから、ナビゲーションデータの更新動作を柔軟に制御することができる。
【0075】
さらに、車両の現在位置がナビゲーションデータの更新済み領域に属するか、あるいは、未更新領域に属するかを操作者に的確に把握させることができる。
【0076】
なお、上述した実施の形態においては、バックグラウンド更新(「Background」)を全力更新と並列更新とを実行する処理としたが、これに限定されず、例えばバックグラウンド更新を並列更新のみを実行する処理としてもよい。この場合には、例えば図6に示す指令選択メニュー61(「Full Power」),(「Background」)によって、全力更新または並列更新が選択されることになる。
【0077】
なお、上述した実施の形態においては、ステップS14およびステップS20に示すように、全力更新の実行状態と、並列更新の実行状態とを、操作者の入力操作に応じて切換可能としたが、これに限定されず、一括更新の実行状態と、バックグラウンド更新の実行状態とを、操作者の入力操作に応じて切換可能としてもよい。
【0078】
なお、上述した実施の形態においては、ステップS41に示すように、更新領域設定指示および全力更新時間が存在しない場合には、更新順序と所定時間とに応じて全力更新領域を設定するとしたが、これに限定されず、単に、車両の現在位置が属する行政区の領域のみを全力更新領域としてもよいし、例えば車両の現在位置が属する行政区の領域、および、車両の現在位置が属する行政区に隣接する行政区の領域のみを全力更新領域としてもよい。
【0079】
なお、上述した実施の形態においては、ステップS33およびステップS34に示すように、車両の現在位置と、各行政区毎の代表地点との間の距離に応じて各行政区を配列するとしたが、これに限定されず、例えば車両の現在位置と、各行政区毎の境界との間の距離に応じて各行政区を配列してもよい。
【0080】
なお、上述した実施の形態においては、ナビゲーションデータ取得部13は、可搬記憶媒体の読取装置を備えるとしたが、これに限定されず、例えば新たなナビゲーションデータが記憶された外部のサーバ装置(図示略)と通信可能な通信装置を備え、サーバ装置に格納されている新たなナビゲーションデータを通信により取得してもよい。
【0081】
なお、上述した実施の形態においては、ステップS55に示すように、車両が未更新領域に存在することを報知するとしたが、これに限定されず、例えば車両が更新済み領域に存在することを報知してもよい。
【0082】
なお、本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置10は、車両に搭載されるとしたが、これに限定されず、他の移動体に搭載されてもよい。
【0083】
なお、本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置10は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリおよびCPUにより構成され、ナビゲーション装置10の機能、特にナビゲーションデータ取得部13から取得した新たなナビゲーションデータによりナビゲーションデータ記憶部12に格納されているナビゲーションデータを更新するデータ更新機能を実現するためのプログラム(データ更新用のプログラム)をメモリにロードして実行することによりその機能を実現するものであってもよい。
【0084】
また、上述した本発明に係るデータ更新用のプログラムをコンピュータ読みとり可能な記憶媒体に記憶して、この記憶媒体に記憶されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりナビゲーションデータの更新を行ってもよい。なお、ここで言うコンピュータシステムとはOSや周辺機器等のハードウェアを含むものであっても良い。
【0085】
また、コンピュータ読みとり可能な記憶媒体とは、DVD、メモリカード等の可搬記憶媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことを言う。さらに、コンピュータ読みとり可能な記憶媒体とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記憶されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の入力操作部の配置状態の一例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の入力操作部の斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の入力操作部の断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の動作、特に、ナビゲーションデータ取得部から取得した新たなナビゲーションデータによりナビゲーションデータ記憶部に格納されているナビゲーションデータを更新するデータ更新方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面の一例を示す図である。
【図8】図5に示す更新領域取得の処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態に係るナビゲーションデータにおける各行政区の領域毎に予め設定された代表地点の一例を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面の一例を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るナビゲーションデータにおける各行政区の領域毎に予め設定された代表地点の一例を示す図である。
【図12】図5に示す現在位置に応じた報知処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態に係る車両の現在位置とナビゲーションデータの更新済み領域および未更新領域との一例を示す図である。
【図14】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0087】
10 ナビゲーション装置
11 現在位置検出部(移動体位置検出手段)
12 ナビゲーションデータ記憶部(第1の記憶手段)
16 出力部(報知手段)
42 ナビゲーション処理部(ナビゲーション動作実行手段、誘導経路設定手段)
43 出力制御部(報知手段)
44 更新処理部(更新手段、行政区領域選択手段、報知手段)
46 時間設定部(時間設定手段)
ステップS14、ステップS20 切換手段
ステップS03、ステップS04 選択実行手段
ステップS18 位置報知手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置およびデータ更新方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば車両に搭載されたナビゲーション装置に具備されるハードディスクに記憶されているナビゲーションデータを更新する際に、ハードディスクをナビゲーション装置から取り外し、新たなナビゲーションデータが格納されたハードディスクをナビゲーション装置に装着する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−53408号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記従来技術の一例に係る方法では、ナビゲーションデータが格納されたハードディスクをナビゲーション装置から取り外すという煩雑な手間を要し、ナビゲーション装置が使用不能となる時間が過剰に長くなってしまうという問題が生じる。
また、ハードディスクをナビゲーション装置から取り外す作業を、例えば車両の店舗等の専用の施設において委託する必要がある場合には、専用の施設への移動等に要する時間および労力が嵩むことになり、ナビゲーションデータの更新を完了するまでに要する時間が過剰に長くなってしまうという問題が生じる。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、所望のナビゲーション動作を確保しつつ、ナビゲーションデータの更新に要する時間を短縮することが可能なナビゲーション装置およびデータ更新方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明の第1態様に係るナビゲーション装置は、移動体(例えば、実施の形態での車両)に搭載されたナビゲーション装置であって、ナビゲーションデータを記憶した第1の記憶手段(例えば、実施の形態でのナビゲーションデータ記憶部12)と、前記移動体の位置を検出する移動体位置検出手段(例えば、実施の形態での現在位置検出部11)と、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置と、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータとに基づいて、所定のナビゲーション動作を実行するナビゲーション動作実行手段(例えば、実施の形態でのナビゲーション処理部42)と、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しい前記ナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段(例えば、実施の形態での可搬記憶媒体)から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する更新手段(例えば、実施の形態での更新処理部44)を備え、前記更新手段は、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行を停止して、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータのうち、少なくとも前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置周辺を含む第1の領域(例えば、実施の形態での全力更新領域)に係る前記ナビゲーションデータを更新する第1の更新処理(例えば、実施の形態での全力更新)と、前記第1の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新が終了した後に、前記第1の領域以外の第2の領域(例えば、実施の形態での並列更新領域)に係る前記ナビゲーションデータの更新を、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行と並行して行う第2の更新処理(例えば、実施の形態での並列更新)とを実行可能である。
【0006】
さらに、本発明の第2態様に係るナビゲーション装置では、前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られており、前記更新手段は、少なくとも前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域を前記第1の領域として前記第1の更新処理を行う。
【0007】
さらに、本発明の第3態様に係るナビゲーション装置では、前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られており、前記更新手段は、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域と、前記移動体の位置が属する前記行政区の領域に隣接する前記行政区の領域とを、前記第1の領域として前記第1の更新処理を行う。
【0008】
さらに、本発明の第4態様に係るナビゲーション装置では、前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られていると共に、各前記行政区の領域毎に予め設定された所定位置を各前記行政区の領域毎の代表地点として具備し、前記更新手段は、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域と、前記移動体の位置が属する前記行政区以外の前記行政区の領域であって前記移動体の位置と前記代表地点との間の距離が短い順に配列される複数の前記行政区の領域のうち前記更新手段による前記第1の更新処理の実行完了に要する時間が所定時間以内となる前記行政区の領域とを、前記第1の領域として前記第1の更新処理を行う。
【0009】
さらに、本発明の第5態様に係るナビゲーション装置は、前記所定時間を操作者の入力操作に応じて設定可能な時間設定手段(例えば、実施の形態での時間設定部46)を備える。
【0010】
さらに、本発明の第6態様に係るナビゲーション装置は、前記第1の領域として前記行政区の領域を操作者の入力操作に応じて選択可能な行政区領域選択手段(例えば、実施の形態での更新処理部44が兼ねる)と、前記更新手段による前記第1の更新処理の実行完了に要する時間を報知する報知手段(例えば、実施の形態での更新処理部44および出力制御部43および出力部16)とを備え、前記報知手段は、前記行政区領域選択手段によって前記行政区の領域が選択されるタイミング毎に前記時間を報知し、前記更新手段は、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域と、前記行政区領域選択手段によって選択された前記行政区の領域とを、前記第1の領域として前記第1の更新処理を行う。
【0011】
さらに、本発明の第7態様に係るナビゲーション装置では、前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られていると共に、各前記行政区の領域毎に予め設定された所定位置を各前記行政区の領域毎の代表地点として具備し、前記更新手段は、前記移動体の位置と前記代表地点との間の距離が短い順に配列される複数の前記行政区の領域を、前記配列に応じて順次、前記第2の領域として前記第2の更新処理を行う。
【0012】
さらに、本発明の第8態様に係るナビゲーション装置は、前記移動体の誘導経路を設定する誘導経路設定手段(例えば、実施の形態でのナビゲーション処理部42)を備え、前記更新手段は、前記誘導経路設定手段により設定された前記誘導経路に応じて配列される複数の前記行政区の領域を、前記配列に応じて順次、前記第2の領域として前記第2の更新処理を行う。
【0013】
さらに、本発明の第9態様に係るナビゲーション装置では、前記更新手段は、前記第1の更新処理の実行状態と、前記第2の更新処理の実行状態とを、切換可能な切換手段(例えば、実施の形態でのステップS14、ステップS20)を備える。
【0014】
さらに、本発明の第10態様に係るナビゲーション装置では、前記更新手段は、前記第1の更新処理または前記第2の更新処理を選択して実行する選択実行手段(例えば、実施の形態でのステップS03およびステップS04)を備える。
【0015】
さらに、本発明の第11態様に係るナビゲーション装置は、前記更新手段による前記更新処理の実行状態において、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータに係る領域に属するか、あるいは、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータに係る領域に属するかを報知する位置報知手段(例えば、実施の形態でのステップS18)を備える。
【0016】
また、本発明の第12態様に係るデータ更新方法は、移動体に搭載された第1の記憶手段(例えば、実施の形態でのナビゲーションデータ記憶部12)に記憶されたナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しいナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段(例えば、実施の形態での可搬記憶媒体)から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する際に、前記移動体の位置と前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータとに基づく所定のナビゲーション動作の実行を停止して、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータのうち、少なくとも前記移動体の位置周辺を含む第1の領域(例えば、実施の形態での全力更新領域)に係る前記ナビゲーションデータを更新する第1の更新処理(例えば、実施の形態での全力更新)と、前記第1の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新が終了した後に、前記第1の領域以外の第2の領域(例えば、実施の形態での並列更新領域)に係る前記ナビゲーションデータの更新を、前記ナビゲーション動作の実行と並行して行う第2の更新処理(例えば、実施の形態での並列更新)との少なくとも何れかを実行する。
【0017】
また、本発明の第13態様に係るプログラムは、コンピュータを、移動体(例えば、実施の形態での車両)に搭載された第1の記憶手段(例えば、実施の形態でのナビゲーションデータ記憶部12)に記憶されたナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しいナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段(例えば、実施の形態での可搬記憶媒体)から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する手段として機能させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記移動体の位置を検出する移動体位置検出手段(例えば、実施の形態での現在位置検出部11)と、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置と、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータとに基づいて、所定のナビゲーション動作を実行するナビゲーション動作実行手段(例えば、実施の形態でのナビゲーション処理部42)と、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しい前記ナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する更新手段(例えば、実施の形態での更新処理部44)を備え、前記更新手段は、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行を停止して、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータのうち、少なくとも前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置周辺を含む第1の領域(例えば、実施の形態での全力更新領域)に係る前記ナビゲーションデータを更新する第1の更新処理(例えば、実施の形態での全力更新)と、前記第1の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新が終了した後に、前記第1の領域以外の第2の領域(例えば、実施の形態での並列更新領域)に係る前記ナビゲーションデータの更新を、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行と並行して行う第2の更新処理(例えば、実施の形態での並列更新)とを実行可能である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の第1態様に係るナビゲーション装置によれば、移動体のナビゲーション装置に具備される第1の記憶手段に記憶されたナビゲーションデータの更新時に、ナビゲーション動作の実行が停止される期間は、移動体の位置周辺を含む第1の領域に係るナビゲーションデータ(つまり、相対的に更新の優先度が高いナビゲーションデータ)の更新に要する期間だけであり、例えば過剰に広範囲の領域のナビゲーションデータを更新する場合に比べて、ナビゲーション動作の実行が停止される期間を短縮することができる。
【0019】
さらに、本発明の第2態様に係るナビゲーション装置によれば、ナビゲーション動作の実行停止が必要とされる第1の更新処理にて更新されるナビゲーションデータに対応する第1の領域を適切に設定することができる。
【0020】
さらに、本発明の第3態様に係るナビゲーション装置によれば、例えば移動体の位置が行政区の境界付近であっても、ナビゲーション動作の実行停止が必要とされる第1の更新処理にて更新されるナビゲーションデータに対応する第1の領域を適切に設定することができる。
【0021】
さらに、本発明の第4態様に係るナビゲーション装置によれば、移動体の位置が属する行政区に加えて、他の複数の行政区のうちから移動体の位置と行政区毎の代表地点との間の距離が短い順に選択されると共に第1の更新処理の実行完了に要する時間が所定時間以内となる行政区の領域を第1の領域とすることにより、例えば移動体が行政区の境界を越える可能性がある場合であっても、ナビゲーション動作の実行停止が必要とされる第1の更新処理にてナビゲーションデータを適切に更新することができる。
【0022】
さらに、本発明の第5態様に係るナビゲーション装置によれば、第1の更新処理の実行完了に要する時間に操作者の意思を的確に反映させることができ、利便性を向上させることができる。
【0023】
さらに、本発明の第6態様に係るナビゲーション装置によれば、ナビゲーション動作の実行停止が必要とされる第1の更新処理にて更新されるナビゲーションデータに対応する第1の領域の設定に操作者の意思を的確に反映させることができ、利便性を向上させることができる。
【0024】
さらに、本発明の第7態様に係るナビゲーション装置によれば、移動体の位置と行政区毎の代表地点との間の距離が短い順に選択される行政区の領域を、順次、第2の領域として第2の更新処理を行うことから、第2の更新処理において相対的に更新の優先度が高いナビゲーションデータから順に更新を行うことができる。
【0025】
さらに、本発明の第8態様に係るナビゲーション装置によれば、誘導経路に応じて配列される行政区の領域を、順次、第2の領域として第2の更新処理を行うことから、第2の更新処理において相対的に更新の優先度が高いナビゲーションデータから順に更新を行うことができる。
【0026】
さらに、本発明の第9態様に係るナビゲーション装置によれば、第1の更新処理の実行状態と、第2の更新処理の実行状態とを、切換可能であることから、ナビゲーションデータの更新動作を柔軟に制御することができる。
【0027】
さらに、本発明の第10態様に係るナビゲーション装置によれば、第1の更新処理または第2の更新処理を選択して実行可能であることから、ナビゲーションデータの更新動作を柔軟に制御することができる。
【0028】
さらに、本発明の第11態様に係るナビゲーション装置によれば、移動体の位置とナビゲーションデータの更新状態とを操作者に的確に把握させることができる。
【0029】
また、本発明の第12態様に係るデータ更新方法によれば、移動体のナビゲーション装置に具備される第1の記憶手段に記憶されたナビゲーションデータの更新時に、ナビゲーション動作の実行が停止される期間は、移動体の位置周辺を含む第1の領域に係るナビゲーションデータ(つまり、相対的に更新の優先度が高いナビゲーションデータ)の更新に要する期間だけであり、例えば過剰に広範囲の領域のナビゲーションデータを更新する場合に比べて、ナビゲーション動作の実行が停止される期間を短縮することができる。
【0030】
また、本発明の第13態様に係るプログラムによれば、移動体のナビゲーション装置に具備される第1の記憶手段に記憶されたナビゲーションデータの更新時に、ナビゲーション動作の実行が停止される期間は、移動体の位置周辺を含む第1の領域に係るナビゲーションデータ(つまり、相対的に更新の優先度が高いナビゲーションデータ)の更新に要する期間だけであり、例えば過剰に広範囲の領域のナビゲーションデータを更新する場合に比べて、ナビゲーション動作の実行が停止される期間を短縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明のナビゲーション装置およびデータ更新方法およびプログラムの一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態によるナビゲーション装置10は、例えば車両に搭載され、図1に示すように、現在位置検出部11と、ナビゲーションデータ記憶部12と、ナビゲーションデータ取得部13と、入力操作部14と、ECU15と、出力部16とを備えて構成されている。
【0032】
現在位置検出部11は、例えば人工衛星を利用して車両の位置を測定するためのGPS(Global Positioning System)信号や、例えば適宜の基地局を利用してGPS信号の誤差を補正して測位精度を向上させるためのD(Differential)GPS信号等の測位信号を受信する測位信号受信部21と、水平面内での自車両の向きや鉛直方向に対する傾斜角度(例えば、車両の前後方向軸の鉛直方向に対する傾斜角度や車両重心の上下方向軸回りの回転角であるヨー角等)および傾斜角度の変化量(例えば、ヨーレート等)を検出するジャイロセンサ22と、車両の速度(車速)を検出する車速センサ23とを備えて構成され、受信した測位信号によって、あるいは、車速やヨーレート等の検出信号に基づく自律航法の算出処理によって、車両の現在位置を算出する。
【0033】
ナビゲーションデータ記憶部12は、例えば出力部16の表示装置51の表示画面51a上において地図を表示するための地図データと、道路の接続状態および形状等の情報からなる道路データと、例えば各種の施設および街区等の検索時に参照される検索用データと、例えば音声認識処理にて参照される音声認識データと、例えば音声案内等の動作にて出力部16から出力される音声データと、各種のアプリケーションプログラム等とを、ナビゲーションデータとして格納している。
【0034】
なお、地図データは、例えば地形図のデータと、例えば各種の施設および街区および湖沼等に対応したポリゴンのデータと、例えば各ポリゴンに対応付けられた施設名および地名等の文字のデータと、各種の記号のデータとを備えて構成されている。
また、道路データは、例えばノード(つまり、道路形状を把握するための座標点)および各ノード間を結ぶ線であるリンクと、各リンクの距離と、道路の種別および幅員および交差角度および形状等のデータを備えて構成されている。
【0035】
なお、ナビゲーションデータは、後述する図9(a),(b)および図11に示すように、例えば所定の行政区毎に区切られた複数のデータから構成され、各行政区の領域毎に予め設定された所定位置を各行政区の領域毎の代表地点として具備している。
【0036】
ナビゲーションデータ取得部13は、例えば、ナビゲーションデータ記憶部12に格納されたナビゲーションデータを更新するための新たなナビゲーションデータが記憶されたDVDあるいはメモリカード等の可搬記憶媒体(図示略)から新たなナビゲーションデータを読み取る読取装置(図示略)等を備え、可搬記憶媒体から取得した新たなナビゲーションデータを出力する。
【0037】
入力操作部14は、例えば図2〜図4に示すように、出力部16の表示装置51から下方側にずれた位置でインスツルメントパネルから突出する回転操作部材31およびスライド操作部材32を備えて構成されている。
略円筒状の回転操作部材31は、軸線P周り(例えば、図3に示す矢印R方向)に回転可能とされている。
回転操作部材31の内径よりも小さな外径を有する略円柱状のスライド操作部材32は、回転操作部材31と同軸に回転操作部材31の内部に配置され、スライド操作部材32の先端部32aは、回転操作部材31の開口端31aから突出するように配置され、スライド操作部材32は、軸線P方向および軸線Pに直交する任意の方向(例えば、図3に示す矢印X,Y方向)に変位可能とされている。
【0038】
スライド操作部材32には、軸線P方向および軸線Pに直交する方向に対して所定の基準位置が設定され、操作者からの入力操作(例えば、軸線P方向の押下操作、または、軸線Pに直交する方向のスライド操作等)が無い場合には、適宜の復帰機構(図示略)により基準位置に自動的に復帰するように設定されている。
また、入力操作部14は、回転操作部材31の回転角度および回転速度を検出するエンコーダ等のセンサ(図示略)と、スライド操作部材32の軸線P方向および軸線Pに直交する方向での各所定変位を検出するセンサ(図示略)とを備え、各センサから出力される検出値の信号はECU15に入力されている。
【0039】
ECU15は、例えば記憶部41と、ナビゲーション処理部42と、出力制御部43と、更新処理部44と、領域選択部45と、時間設定部46とを備えて構成されている。
【0040】
記憶部41は、例えば現在位置検出部11から出力される現在位置、および、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等によって設定される目的地に加えて、ECU15での各種の制御処理において必要とされるデータ等を記憶する。
【0041】
ナビゲーション処理部42は、例えば、ナビゲーションデータ記憶部12から取得する道路データに対して、現在位置検出部11から出力される現在位置に基づいてマップマッチングを行うと共に、入力操作部14に対する操作者の入力操作に応じて設定された目的地に対して経路探索や経路誘導等の処理を実行し、出力部16の表示装置51およびスピーカ52の動作を指示する制御指令を出力する。
出力制御部43は、例えば、ナビゲーション処理部42および更新処理部44および領域選択部45および時間設定部46から出力される制御指令あるいは入力操作部14に対する操作者の入力操作に応じて、出力部16の表示装置51およびスピーカ52を制御する。
【0042】
更新処理部44は、ナビゲーションデータ取得部13から取得した新たなナビゲーションデータによりナビゲーションデータ記憶部12に格納されているナビゲーションデータを更新する。
この更新処理部44は、後述するように、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作(例えば、出力部16の表示装置51での地図の表示および経路案内等)の実行を停止および禁止して、ナビゲーションデータ取得部13において読み取り可能とされた可搬記憶媒体に記憶された新たなナビゲーションデータのうち、少なくとも現在位置検出部11によって検出された車両の現在位置周辺を含む第1の領域(全力更新領域)に係るナビゲーションデータを更新する第1の更新処理(全力更新)と、第1の領域(全力更新領域)に係るナビゲーションデータの更新が終了した後に、第1の領域以外の第2の領域(並列更新領域)に係るナビゲーションデータの更新を、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作の実行と並行して、あるいは、ナビゲーション動作の実行を許可して行う第2の更新処理(並列更新)とを実行可能とされている。
つまり、更新処理部44は、全てのナビゲーションデータに対して全力更新のみを実行する、あるいは、全てのナビゲーションデータに対して並列更新のみを実行する、あるいは、一部のナビゲーションデータに対する全力更新と一部以外の他のナビゲーションデータに対する並列更新とを実行することで、ナビゲーションデータ取得部13から取得した新たなナビゲーションデータによりナビゲーションデータ記憶部12に格納されているナビゲーションデータを更新する。
なお、以下においては、例えば、全力更新のみを実行する処理を一括更新(「Full Power」)とし、全力更新と並列更新とを実行する処理をバックグラウンド更新(「Background」)とする。
【0043】
なお、例えば一括更新では、ナビゲーションデータ記憶部12に格納されているナビゲーションデータを消去し、この消去によって生じた記憶領域に、ナビゲーションデータ取得部13により可搬記憶媒体から取得された新たなナビゲーションデータを記憶する。
また、例えば、バックグラウンド更新では、先ず、予めナビゲーションデータ記憶部12に確保された所定の全力更新用記憶領域に、ナビゲーションデータ取得部13により可搬記憶媒体から取得された全力更新領域に係る新たなナビゲーションデータを記憶する。
そして、ナビゲーションデータ記憶部12の全力更新用記憶領域以外に格納されているナビゲーションデータを用いたナビゲーション動作の実行を停止あるいは禁止し、ナビゲーションデータ記憶部12の全力更新用記憶領域以外に格納されているナビゲーションデータの代わりに、全力更新用記憶領域に記憶された新たなナビゲーションデータによってナビゲーション動作を実行するように設定変更を行い、ナビゲーション動作の実行を許可する。そして、ナビゲーションデータ記憶部12の全力更新用記憶領域以外に格納されているナビゲーションデータを消去し、この消去によって生じた記憶領域に、ナビゲーションデータ取得部13により可搬記憶媒体から取得された並列更新領域に係る新たなナビゲーションデータを記憶する。
【0044】
領域選択部45は、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて選択される第1の領域(全力更新領域)および第2の領域(並列更新領域)を取得する。
時間設定部46は、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作に応じて設定される第1の更新処理(全力更新)の実行が許可される許容時間(全力更新時間)を取得する。
【0045】
この実施の形態によるナビゲーション装置10は上記構成を備えており、次に、このナビゲーション装置10の動作、特に、ナビゲーションデータ取得部13から取得した新たなナビゲーションデータによりナビゲーションデータ記憶部12に格納されているナビゲーションデータを更新するデータ更新方法について説明する。
【0046】
先ず、例えば図5に示すステップS01においては、例えば新たなナビゲーションデータが記憶された可搬記憶媒体がナビゲーションデータ取得部13の読取装置に装着され、読み取り可能な状態となったか否か等を判定することにより、更新処理の開始が指示されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS02に進む。
そして、ステップS02においては、現在位置検出部11により検出された車両の現在位置を取得する。
【0047】
そして、ステップS03においては、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、更新動作として一括更新またはバックグラウンド更新の実行が選択されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS07に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS04に進む。
【0048】
そして、ステップS04においては、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、一括更新の実行が選択されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合、つまりバックグラウンド更新の実行が選択されている場合には、ステップS05に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS06に進む。
なお、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、一括更新またはバックグラウンド更新の実行が選択される際には、更新処理部44は、例えば図6に示すように、一括更新の実行を指示する指令選択メニュー61(「Full Power」)と、バックグラウンド更新の実行を指示する指令選択メニュー61(「Background」)とを、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて選択可能として、出力部16の表示装置51の表示画面51aに表示させる。
【0049】
そして、ステップS05においては、バックグラウンド更新において実行される全力更新および並列更新に対して、全力更新領域および並列更新領域を設定し、後述するステップS08に進む。
このステップS05では、例えば、後述するステップS07での更新領域取得の処理と同様にして、予めナビゲーション処理部42により設定された誘導経路、あるいは、車両の現在位置と各行政区の領域毎に予め設定された代表地点との間の距離に基づく配列順を更新順序として、この更新順序と、全力更新の実行が許可される所定の許容時間とに基づき、ナビゲーションデータにおける各行政区の領域のデータが、全力更新領域または並列更新領域として設定される。
【0050】
そして、ステップS06においては、一括更新において実行される全力更新に対して、全力更新領域を設定し、後述するステップS08に進む。
このステップS06では、例えば、後述するステップS07での更新領域取得の処理と同様にして、予めナビゲーション処理部42により設定された誘導経路、あるいは、車両の現在位置と各行政区の領域毎に予め設定された代表地点との間の距離に基づく配列順を更新順序として、この更新順序に基づき、ナビゲーションデータにおける各行政区の領域のデータが全力更新領域として設定される。
【0051】
そして、ステップS07においては、後述する更新領域取得の処理を実行する。
そして、ステップS08においては、全力更新領域が設定されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS16に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS09に進む。
そして、ステップS09においては、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作の実行を停止および禁止する。
そして、ステップS10においては、全力更新の実行を開始する。
【0052】
そして、ステップS11においては、全力更新の実行が終了したか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS14に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS12に進む。
そして、ステップS12においては、並列更新領域が設定されているか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS16に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS13に進む。
そして、ステップS13においては、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作の実行を許可し、一連の処理を終了する。
【0053】
また、ステップS14においては、全力更新の実行状態から、並列更新の実行状態への切換要求が有るか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS11に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS15に進む。
そして、ステップS15においては、全力更新の実行を停止し、並列更新に対して、並列更新領域を設定し、後述するステップS16に進む。
なお、全力更新の実行状態では、更新処理部44は、出力部16の表示装置51の表示画面51aにおいて、例えば図7(a)に示すように、全力更新の進捗状態を示す画像62を表示させると共に、全力更新の実行状態から並列更新の実行状態への切換を指示する指令選択メニュー63を、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて選択可能として表示させる。
【0054】
また、ステップS16においては、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作の実行を許可する。これにより、例えば図7(b)に示すように、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作に応じて、車両の現在位置周辺の地図が出力部16の表示装置51の表示画面51aに表示され、経路誘導が実行される。
そして、ステップS17においては、並列更新の実行を開始する。
そして、ステップS18においては、後述する現在位置に応じた報知処理を実行する。
【0055】
そして、ステップS19においては、並列更新の実行が終了したか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS20に進む。
そして、ステップS20においては、並列更新の実行状態から、全力更新の実行状態への切換要求が有るか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS18に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS21に進む。
そして、ステップS21においては、並列更新の実行を停止し、全力更新に対して、全力更新領域を設定し、上述したステップS09に戻る。
なお、並列更新の実行状態では、ナビゲーション処理部42は、ナビゲーションデータ記憶部12に記憶されているナビゲーションデータ、つまり並列更新の実行開始に先立って全力更新によって更新された全力更新領域に係る新たなナビゲーションデータに基づき、例えば図7(b)に示すように、ナビゲーション動作に応じて出力部16の表示装置51の表示画面51aに車両の現在位置周辺等の地図を表示可能である。この場合、地図と共に、所定メニューあるいは他の地図の表示状態への移行を指示する指令選択メニュー64(「MENU」,「MAP」)が表示画面51aに表示され、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、所定メニューの表示状態への移行を指示する指令選択メニュー64(「MENU」)が選択されると、例えば図7(c)に示すように、並列更新の進捗状態を表示する表示状態への移行を指示する指令選択メニュー65と共に、並列更新の実行状態から全力更新の実行状態への切換を指示する指令選択メニュー66が、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて選択可能とされて表示される。
【0056】
以下に、上述したステップS07での更新領域取得の処理について説明する。
先ず、例えば図8に示すステップS31においては、ナビゲーション処理部42により誘導経路が設定されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS33に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS32に進む。
そして、ステップS32においては、ナビゲーションデータを構成する各行政区毎に区切られた複数のデータに対して、誘導経路上に存在する行政区を、この誘導経路に応じて車両の現在位置に近い順に配列し、後述するステップS35に進む。
【0057】
また、ステップS33においては、ナビゲーションデータを構成する各行政区毎に区切られた複数のデータに対して、例えば図9(a),(b)に示すように、車両の現在位置と各行政区の領域毎に予め設定された代表地点との間の距離を算出する。
そして、ステップS34においては、ナビゲーションデータにおける全ての行政区を、車両の現在位置と代表地点との間の距離に応じて距離が短い順に配列する。
そして、ステップS35においては、上述したステップS32またはステップS34にて設定された行政区の配列順を更新順序として設定する。
【0058】
例えば図9(a),(b)においては、複数の所定の行政区CA,NV,AZ,UT,CO,NM,ID,OR,…に対して、各行政区毎に領域内に分散配置された代表地点(例えば、適宜の市の位置等)が設定されており、車両の現在位置が属する行政区(例えば、行政区CA)以外の各行政区毎に複数の代表地点のうちから車両の現在位置に最も近い代表地点が選択され、選択された代表地点と車両の現在位置との間の距離が各行政区毎の距離dNV,dAZ,dUT,dCO,dNM,dID,dOR,…として設定される。そして、各距離dNV,dAZ,dUT,dCO,dNM,dID,dOR,…の短い順に、車両の現在位置が属する行政区(例えば、行政区CA)から各行政区の更新順序が設定され、例えば図9(a)では、距離dNV<dAZ<dUT<dCO<dNM<dID<dOR,…に対して、各行政区の更新順序は、順次、CA,NV,AZ,UT,CO,NM,ID,OR,…となる。また、例えば図9(b)では、距離dNV<dOR<dID<dUT<dWA<dMT<dAZ,…に対して、各行政区の更新順序は、順次、CA,NV,OR,ID,UT,WA,MT,AZ,…となる。
【0059】
そして、ステップS36においては、例えばナビゲーションデータ取得部13の読取装置に装着された可搬記憶媒体に記憶された新たなナビゲーションデータを構成する各行政区毎に区切られた複数のデータの各データ容量と、全力更新での更新速度とに基づき、各行政区毎のデータの全力更新に要する各行政区毎の更新時間を取得する。
【0060】
そして、ステップS37においては、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、更新領域設定指示が出力されているか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS39に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS38に進む。
【0061】
なお、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、更新領域設定指示が出力される場合には、例えば図10(a)に示すように、新たなナビゲーションデータを構成する各行政区毎のデータの各データ容量67が更新順序に、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて選択可能とされて、出力部16の表示装置51の表示画面51aに表示される。
そして、例えば図10(b),(c)に示すように、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、操作者により選択された各行政区毎のデータ容量67が、選択されたタイミングで強調表示されると共に、操作者により選択された各行政区毎のデータ容量67の更新時間の積算値が全力更新に要する時間68として表示される。さらに、操作者により選択された行政区以外の他の行政区のデータに対する並列更新に要する時間69が表示される。
そして、更新領域の設定を確定することを指示する指令選択メニュー70(「OK」)が、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて操作者により選択されると、この時点で強調表示されているデータ容量67に対応する各行政区が全力更新領域として設定され、操作者により選択された行政区以外の他の行政区が並列更新領域として設定される。
【0062】
そして、ステップS38においては、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、設定された全力更新領域および並列更新領域を取得し、一連の処理を終了する。
また、ステップS39においては、例えば入力操作部14に対する操作者の入力操作等に応じて、操作者により予め設定された全力更新時間が存在するか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS41に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS40に進む。
そして、ステップS40においては、操作者により予め設定された全力更新時間を取得し、後述するステップS42に進む。
また、ステップS41においては、所定時間を全力更新時間として設定する。
【0063】
そして、ステップS42においては、全力更新時間および更新順序に応じて全力更新領域および並列更新領域を設定し、一連の処理を終了する。
例えば図11に示すように、複数の所定の行政区CA,NV,AZ,UT,CO,NM,ID,OR,…に対して、各行政区毎の代表地点と車両の現在位置との間の距離dNV<dAZ<dUT<dCO<dNM<dID<dOR,…に応じて、各行政区の更新順序が、順次、CA,NV,AZ,UT,CO,NM,ID,OR,…となる状態で、全力更新での更新速度が100(MB/min)、かつ、全力更新時間が10(min)である場合には、行政区CA,NV,AZのみが全力更新領域として設定され、他の行政区UT,CO,NM,ID,OR,…が並列更新領域として設定される。
【0064】
以下に、上述したステップS18での現在位置に応じた報知処理について説明する。
先ず、例えば図12に示すステップS51においては、車両の現在位置は更新済み領域であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合、例えば図13に示す車両位置T3,T6の状態では、後述するステップS55に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合、例えば図13に示す車両位置T1,T2,T4,T5の状態では、ステップS52に進む。
【0065】
そして、ステップS52においては、車両が未更新領域に進入する可能性があるか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合、例えば図13に示す車両位置T2,T5の状態では、ステップS53に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
【0066】
そして、ステップS53においては、車両が更新済み領域に進入してから所定時間(例えば、5分等)が経過したか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS54に進み、このステップS54においては、例えば図14(a),(c)に示すように、車両が未更新領域に進入する可能性があることを報知する所定のメッセージ71を出力部16の表示装置51の表示画面51aに表示し、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、例えば図14(d)に示すように、車両が未更新領域に進入する可能性があることを報知する所定のメッセージ71を表示画面51aに表示せずに、一連の処理を終了する。
【0067】
また、ステップS55においては、例えば図14(b)に示すように、車両が未更新領域に存在することを報知する所定のメッセージ72を出力部16の表示装置51の表示画面51aに表示する。
そして、ステップS56においては、車両が更新済み領域に進入する可能性があるか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS57に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
【0068】
そして、ステップS57においては、車両が未更新領域に進入してから所定時間(例えば、5分等)が経過したか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS58に進み、このステップS58においては、車両が更新済み領域に進入する可能性があることを報知する所定のメッセージを出力部16の表示装置51の表示画面51aに表示し、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、車両が更新済み領域に進入する可能性があることを報知する所定のメッセージを表示画面51aに表示せずに、一連の処理を終了する。
【0069】
上述したように、本実施の形態によるナビゲーション装置10およびデータ更新方法によれば、ナビゲーションデータ記憶部12に記憶されたナビゲーションデータの更新時に、ナビゲーション処理部42によるナビゲーション動作の実行が停止される期間は、車両の現在位置周辺を含む第1の領域(全力更新領域)に係るナビゲーションデータの更新に要する期間だけであり、例えば過剰に広範囲の領域のナビゲーションデータを更新する場合に比べて、ナビゲーション動作の実行が停止される期間を短縮することができる。
【0070】
さらに、ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られた複数のデータから構成され、少なくとも車両の現在位置が属する行政区の領域を全力更新領域として設定することから、ナビゲーション動作の実行停止が必要とされる全力更新にて更新されるナビゲーションデータに対応する全力更新領域を適切に設定することができる。
【0071】
さらに、車両の現在位置が属する行政区に加えて、他の複数の行政区のうちから車両の現在位置と行政区毎の代表地点との間の距離が短い順に選択されると共に全力更新領域の実行完了に要する時間が所定時間以内となる行政区の領域を全力更新領域とすることにより、例えば車両が行政区の境界を越える可能性がある場合であっても、ナビゲーションデータを適切に更新することができる。
【0072】
さらに、全力更新の実行完了に要する全力更新時間に操作者の意思を的確に反映させることができ、利便性を向上させることができる。
さらに、全力更新領域および並列更新領域の設定に操作者の意思を的確に反映させることができ、利便性を向上させることができる。
【0073】
さらに、車両の現在位置と行政区毎の代表地点との間の距離が短い順に選択される行政区の領域、あるいは、誘導経路に応じて配列される行政区の領域を、順次、並列更新領域として並列更新を実行可能であり、並列更新において相対的に更新の優先度が高いナビゲーションデータから順に更新を行うことができる。
【0074】
さらに、全力更新の実行状態と、並列更新の実行状態とを、操作者の入力操作に応じて切換可能であることから、ナビゲーションデータの更新動作を柔軟に制御することができる。
さらに、更新動作の開始時に、全力更新または並列更新を選択して実行可能であることから、ナビゲーションデータの更新動作を柔軟に制御することができる。
【0075】
さらに、車両の現在位置がナビゲーションデータの更新済み領域に属するか、あるいは、未更新領域に属するかを操作者に的確に把握させることができる。
【0076】
なお、上述した実施の形態においては、バックグラウンド更新(「Background」)を全力更新と並列更新とを実行する処理としたが、これに限定されず、例えばバックグラウンド更新を並列更新のみを実行する処理としてもよい。この場合には、例えば図6に示す指令選択メニュー61(「Full Power」),(「Background」)によって、全力更新または並列更新が選択されることになる。
【0077】
なお、上述した実施の形態においては、ステップS14およびステップS20に示すように、全力更新の実行状態と、並列更新の実行状態とを、操作者の入力操作に応じて切換可能としたが、これに限定されず、一括更新の実行状態と、バックグラウンド更新の実行状態とを、操作者の入力操作に応じて切換可能としてもよい。
【0078】
なお、上述した実施の形態においては、ステップS41に示すように、更新領域設定指示および全力更新時間が存在しない場合には、更新順序と所定時間とに応じて全力更新領域を設定するとしたが、これに限定されず、単に、車両の現在位置が属する行政区の領域のみを全力更新領域としてもよいし、例えば車両の現在位置が属する行政区の領域、および、車両の現在位置が属する行政区に隣接する行政区の領域のみを全力更新領域としてもよい。
【0079】
なお、上述した実施の形態においては、ステップS33およびステップS34に示すように、車両の現在位置と、各行政区毎の代表地点との間の距離に応じて各行政区を配列するとしたが、これに限定されず、例えば車両の現在位置と、各行政区毎の境界との間の距離に応じて各行政区を配列してもよい。
【0080】
なお、上述した実施の形態においては、ナビゲーションデータ取得部13は、可搬記憶媒体の読取装置を備えるとしたが、これに限定されず、例えば新たなナビゲーションデータが記憶された外部のサーバ装置(図示略)と通信可能な通信装置を備え、サーバ装置に格納されている新たなナビゲーションデータを通信により取得してもよい。
【0081】
なお、上述した実施の形態においては、ステップS55に示すように、車両が未更新領域に存在することを報知するとしたが、これに限定されず、例えば車両が更新済み領域に存在することを報知してもよい。
【0082】
なお、本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置10は、車両に搭載されるとしたが、これに限定されず、他の移動体に搭載されてもよい。
【0083】
なお、本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置10は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリおよびCPUにより構成され、ナビゲーション装置10の機能、特にナビゲーションデータ取得部13から取得した新たなナビゲーションデータによりナビゲーションデータ記憶部12に格納されているナビゲーションデータを更新するデータ更新機能を実現するためのプログラム(データ更新用のプログラム)をメモリにロードして実行することによりその機能を実現するものであってもよい。
【0084】
また、上述した本発明に係るデータ更新用のプログラムをコンピュータ読みとり可能な記憶媒体に記憶して、この記憶媒体に記憶されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりナビゲーションデータの更新を行ってもよい。なお、ここで言うコンピュータシステムとはOSや周辺機器等のハードウェアを含むものであっても良い。
【0085】
また、コンピュータ読みとり可能な記憶媒体とは、DVD、メモリカード等の可搬記憶媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことを言う。さらに、コンピュータ読みとり可能な記憶媒体とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記憶されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の入力操作部の配置状態の一例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の入力操作部の斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の入力操作部の断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の動作、特に、ナビゲーションデータ取得部から取得した新たなナビゲーションデータによりナビゲーションデータ記憶部に格納されているナビゲーションデータを更新するデータ更新方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面の一例を示す図である。
【図8】図5に示す更新領域取得の処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態に係るナビゲーションデータにおける各行政区の領域毎に予め設定された代表地点の一例を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面の一例を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るナビゲーションデータにおける各行政区の領域毎に予め設定された代表地点の一例を示す図である。
【図12】図5に示す現在位置に応じた報知処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態に係る車両の現在位置とナビゲーションデータの更新済み領域および未更新領域との一例を示す図である。
【図14】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0087】
10 ナビゲーション装置
11 現在位置検出部(移動体位置検出手段)
12 ナビゲーションデータ記憶部(第1の記憶手段)
16 出力部(報知手段)
42 ナビゲーション処理部(ナビゲーション動作実行手段、誘導経路設定手段)
43 出力制御部(報知手段)
44 更新処理部(更新手段、行政区領域選択手段、報知手段)
46 時間設定部(時間設定手段)
ステップS14、ステップS20 切換手段
ステップS03、ステップS04 選択実行手段
ステップS18 位置報知手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に搭載されたナビゲーション装置であって、
ナビゲーションデータを記憶した第1の記憶手段と、
前記移動体の位置を検出する移動体位置検出手段と、
前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置と、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータとに基づいて、所定のナビゲーション動作を実行するナビゲーション動作実行手段と、
前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しい前記ナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する更新手段を備え、
前記更新手段は、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行を停止して、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータのうち、少なくとも前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置周辺を含む第1の領域に係る前記ナビゲーションデータを更新する第1の更新処理と、
前記第1の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新が終了した後に、前記第1の領域以外の第2の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新を、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行と並行して行う第2の更新処理とを実行可能であることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られており、
前記更新手段は、少なくとも前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域を前記第1の領域として前記第1の更新処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られており、
前記更新手段は、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域と、前記移動体の位置が属する前記行政区の領域に隣接する前記行政区の領域とを、前記第1の領域として前記第1の更新処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られていると共に、各前記行政区の領域毎に予め設定された所定位置を各前記行政区の領域毎の代表地点として具備し、
前記更新手段は、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域と、前記移動体の位置が属する前記行政区以外の前記行政区の領域であって前記移動体の位置と前記代表地点との間の距離が短い順に配列される複数の前記行政区の領域のうち前記更新手段による前記第1の更新処理の実行完了に要する時間が所定時間以内となる前記行政区の領域とを、前記第1の領域として前記第1の更新処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記所定時間を操作者の入力操作に応じて設定可能な時間設定手段を備えることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記第1の領域として前記行政区の領域を操作者の入力操作に応じて選択可能な行政区領域選択手段と、
前記更新手段による前記第1の更新処理の実行完了に要する時間を報知する報知手段と
を備え、
前記報知手段は、前記行政区領域選択手段によって前記行政区の領域が選択されるタイミング毎に前記時間を報知し、
前記更新手段は、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域と、前記行政区領域選択手段によって選択された前記行政区の領域とを、前記第1の領域として前記第1の更新処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られていると共に、各前記行政区の領域毎に予め設定された所定位置を各前記行政区の領域毎の代表地点として具備し、
前記更新手段は、前記移動体の位置と前記代表地点との間の距離が短い順に配列される複数の前記行政区の領域を、前記配列に応じて順次、前記第2の領域として前記第2の更新処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記移動体の誘導経路を設定する誘導経路設定手段を備え、
前記更新手段は、前記誘導経路設定手段により設定された前記誘導経路に応じて配列される複数の前記行政区の領域を、前記配列に応じて順次、前記第2の領域として前記第2の更新処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
前記更新手段は、前記第1の更新処理の実行状態と、前記第2の更新処理の実行状態とを、切換可能な切換手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項10】
前記更新手段は、前記第1の更新処理または前記第2の更新処理を選択して実行する選択実行手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項11】
前記更新手段による前記更新処理の実行状態において、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータに係る領域に属するか、あるいは、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータに係る領域に属するかを報知する位置報知手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項10の何れか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項12】
移動体に搭載された第1の記憶手段に記憶されたナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しいナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する際に、
前記移動体の位置と前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータとに基づく所定のナビゲーション動作の実行を停止して、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータのうち、少なくとも前記移動体の位置周辺を含む第1の領域に係る前記ナビゲーションデータを更新する第1の更新処理と、
前記第1の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新が終了した後に、前記第1の領域以外の第2の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新を、前記ナビゲーション動作の実行と並行して行う第2の更新処理との少なくとも何れかを実行することを特徴とするデータ更新方法。
【請求項13】
コンピュータを、移動体に搭載された第1の記憶手段に記憶されたナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しいナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する手段として機能させるためのプログラムであって、前記プログラムは、
前記移動体の位置を検出する移動体位置検出手段と、
前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置と、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータとに基づいて、所定のナビゲーション動作を実行するナビゲーション動作実行手段と、
前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しい前記ナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する更新手段を備え、
前記更新手段は、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行を停止して、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータのうち、少なくとも前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置周辺を含む第1の領域に係る前記ナビゲーションデータを更新する第1の更新処理と、
前記第1の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新が終了した後に、前記第1の領域以外の第2の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新を、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行と並行して行う第2の更新処理とを実行可能であることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
移動体に搭載されたナビゲーション装置であって、
ナビゲーションデータを記憶した第1の記憶手段と、
前記移動体の位置を検出する移動体位置検出手段と、
前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置と、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータとに基づいて、所定のナビゲーション動作を実行するナビゲーション動作実行手段と、
前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しい前記ナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する更新手段を備え、
前記更新手段は、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行を停止して、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータのうち、少なくとも前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置周辺を含む第1の領域に係る前記ナビゲーションデータを更新する第1の更新処理と、
前記第1の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新が終了した後に、前記第1の領域以外の第2の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新を、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行と並行して行う第2の更新処理とを実行可能であることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られており、
前記更新手段は、少なくとも前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域を前記第1の領域として前記第1の更新処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られており、
前記更新手段は、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域と、前記移動体の位置が属する前記行政区の領域に隣接する前記行政区の領域とを、前記第1の領域として前記第1の更新処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られていると共に、各前記行政区の領域毎に予め設定された所定位置を各前記行政区の領域毎の代表地点として具備し、
前記更新手段は、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域と、前記移動体の位置が属する前記行政区以外の前記行政区の領域であって前記移動体の位置と前記代表地点との間の距離が短い順に配列される複数の前記行政区の領域のうち前記更新手段による前記第1の更新処理の実行完了に要する時間が所定時間以内となる前記行政区の領域とを、前記第1の領域として前記第1の更新処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記所定時間を操作者の入力操作に応じて設定可能な時間設定手段を備えることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記第1の領域として前記行政区の領域を操作者の入力操作に応じて選択可能な行政区領域選択手段と、
前記更新手段による前記第1の更新処理の実行完了に要する時間を報知する報知手段と
を備え、
前記報知手段は、前記行政区領域選択手段によって前記行政区の領域が選択されるタイミング毎に前記時間を報知し、
前記更新手段は、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が属する前記行政区の領域と、前記行政区領域選択手段によって選択された前記行政区の領域とを、前記第1の領域として前記第1の更新処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記第1の記憶手段および前記第2の記憶手段に記憶された各前記ナビゲーションデータは、所定の行政区毎に区切られていると共に、各前記行政区の領域毎に予め設定された所定位置を各前記行政区の領域毎の代表地点として具備し、
前記更新手段は、前記移動体の位置と前記代表地点との間の距離が短い順に配列される複数の前記行政区の領域を、前記配列に応じて順次、前記第2の領域として前記第2の更新処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記移動体の誘導経路を設定する誘導経路設定手段を備え、
前記更新手段は、前記誘導経路設定手段により設定された前記誘導経路に応じて配列される複数の前記行政区の領域を、前記配列に応じて順次、前記第2の領域として前記第2の更新処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
前記更新手段は、前記第1の更新処理の実行状態と、前記第2の更新処理の実行状態とを、切換可能な切換手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項10】
前記更新手段は、前記第1の更新処理または前記第2の更新処理を選択して実行する選択実行手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項11】
前記更新手段による前記更新処理の実行状態において、前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置が、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータに係る領域に属するか、あるいは、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータに係る領域に属するかを報知する位置報知手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項10の何れか1つに記載のナビゲーション装置。
【請求項12】
移動体に搭載された第1の記憶手段に記憶されたナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しいナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する際に、
前記移動体の位置と前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータとに基づく所定のナビゲーション動作の実行を停止して、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータのうち、少なくとも前記移動体の位置周辺を含む第1の領域に係る前記ナビゲーションデータを更新する第1の更新処理と、
前記第1の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新が終了した後に、前記第1の領域以外の第2の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新を、前記ナビゲーション動作の実行と並行して行う第2の更新処理との少なくとも何れかを実行することを特徴とするデータ更新方法。
【請求項13】
コンピュータを、移動体に搭載された第1の記憶手段に記憶されたナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しいナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する手段として機能させるためのプログラムであって、前記プログラムは、
前記移動体の位置を検出する移動体位置検出手段と、
前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置と、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータとに基づいて、所定のナビゲーション動作を実行するナビゲーション動作実行手段と、
前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータを、前記第1の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータよりも新しい前記ナビゲーションデータが記憶された外部の第2の記憶手段から取得した前記ナビゲーションデータにより更新する更新手段を備え、
前記更新手段は、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行を停止して、前記第2の記憶手段に記憶された前記ナビゲーションデータのうち、少なくとも前記移動体位置検出手段によって検出された前記移動体の位置周辺を含む第1の領域に係る前記ナビゲーションデータを更新する第1の更新処理と、
前記第1の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新が終了した後に、前記第1の領域以外の第2の領域に係る前記ナビゲーションデータの更新を、前記ナビゲーション動作実行手段による前記ナビゲーション動作の実行と並行して行う第2の更新処理とを実行可能であることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−115700(P2009−115700A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−290909(P2007−290909)
【出願日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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