説明

ナビゲーション装置及びその経路案内方法

【目的】時差による時刻表示の切り替わりをユーザが容易に識別できるようにする「ナビゲーション装置及びその経路案内方法」を提供することである。
【構成】誘導経路に沿って目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置の経路案内方法であり、車両位置より前方に存在する誘導経路上の交差点あるいは経由点の情報を、前記車両位置から近い順に複数個表示すると共に、各地点の到達予想時刻を合わせて表示する第1ステップ、前記隣接する2地点間に時差変更点が存在するか判定する第2ステップ、存在する場合、車両位置より遠い方の地点の前記到達予想時刻が時差変更されていることを認識できるように表示する第3ステップを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置及びその経路案内方法に関わり、特に、誘導経路上の交差点や経由点に関する情報と共に該地点までの到達予想時刻を表示して車両を目的地に向けて案内するナビゲーション装置及びその経路案内方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両位置より前方に存在する誘導経路上の交差点あるいは経由点に関する情報を、前記車両位置から近い順に複数地点表示すると共に、各地点の到達予想時刻を合わせて表示する表示方法がある。図20はかかる表示方法の説明図であり、(A)に示す誘導経路GRTに沿って車両位置CPから近い順に複数の地点(交差点あるいは経由点)を求め、該地点の名称、該地点までの距離、該地点における予想到達時刻、進行方向情報を取得してマニューバリスト(Maneuver list)を作成し、該マニューバリストを(B)に示すように接近交差点順に表示する。
かかるマニューバリスト表示では、到着予想時刻を、時差を考慮して現地時刻で表示することが一般的であり、また、サマータイムに応じた時刻で表示することが一般的である。ところが、従来のマニューバリストの到着時刻表示では、ユーザーがタイムゾーンやサマータイムによる時刻の切り替わりが容易に判るようになっていない。このため、タイムゾーンが変わることにより(時差変更により)到着予想時刻が±1時間増減したり、あるいはサマータイム開始、終了により到着予想時刻が±1時間増減すると、ユーザーが混乱することがあった。
【0003】
図21はタイムゾーンが存在する場合のマニューバリスト表示例であり、(A)に示すように出発地Pstと目的地Pds間に4つの経由地P1~P4が存在し、経由地P2~P3間にタイムゾーン変更点Ptcが存在するものとしている。なお、マニューバリスト表示では誘導経路上に存在する交差点も表示するが図21では省略している。タイムゾーン変更点が+1時間の場合、(B)に示すように経由地P3への予想到達時刻は走行距離10kmにもかかわらず8時00分から9時06分となり、1時間6分も要している。これは実際の走行時間は6分であるが時差の1時間が加算されたためである。しかし、ユーザー(運転手)は即座に時差であることが判らず混乱する。一方、タイムゾーン変更点が−1時間の場合、(C)に示すように経由地P3への予想到達時刻が7時06分となり、経由地P2への予想到達時刻8時00分より前の時刻なる。これは実際の走行時間は6分であり、予想到達時刻が8時06分であるにもかかわらず時差の−1時間が考慮されたためである。しかし、ユーザーは即座に時差であることが判らず混乱する。
【0004】
図22は走行中にサマータイム変更時刻を越える場合のマニューバリスト表示例であり、(A)に示すように出発地Pstと目的地Pds間に4つの経由地P1~P4が存在し、経由地P2~P3間の地点Psm走行時にサマータイム変更時刻になったものとしている。なお、マニューバリスト表示では誘導経路上に存在する交差点も表示するが図22では省略している。サマータイム開始により時刻が+1時間進む場合、(B)に示すように経由地P3への予想到達時刻は走行距離10kmにもかかわらず1時56分より3時06分となり、走行に1時間10分も要している。これは実際の走行時間が10分であるにもかかわらずサマータイム開始により1時間が加算されたためである。しかし、ユーザーは即座にサマータイム開始であることが判らず混乱する。一方、サマータイム終了により時刻が−1時間遅れる場合、(C)に示すように経由地P3への予想到達時刻が1時06分となり、経由地P2への予想到達時刻1時56分より前の時刻なる。これは実際の走行時間が10分であり、予想到達時刻が2時06分であるにもかかわらず時差の−1時間が考慮されたためである。しかし、ユーザーは即座にサマータイム終了であることが判らず混乱する。
【0005】
従来技術として、誘導経路がタイムゾーン変更点を越える場合、出発地と目的地の時刻を各タイムゾーンにおける現地時刻で表示するナビゲーション装置が提案されている(特許文献1参照)。また、別の従来技術として、現在走行中の州に2つのタイムゾーンが存在する場合、所属ゾーンに応じた時刻表示する時刻表示装置が提案されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2004−226302号公報
【特許文献2】特開2002−62383号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来技術は、マニューバリストの時刻表示において、時差の切り替わりをユーザーが容易に識別できるようにするものではない。また、上記従来技術は、マニューバリストの時刻表示においてサマータイムの開始、終了の切り替わりをユーザーが容易に識別できるようにするものではない。
従って、本発明の目的は、マニューバリスト表示あるいは全ルート表示において、時差による時刻表示の切り替わりをユーザーが容易に識別できるようにすることである。
また、本発明の目的は、マニューバリストあるいは全ルート表示において、サマータイムの開始、終了による時刻表示の切り替わりをユーザーが容易に識別できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
・経路案内方法
本発明の第1の態様は、誘導経路に沿って目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置の経路案内方法であり、車両位置より前方に存在する誘導経路上の交差点あるいは経由点の情報を、前記車両位置から近い順に複数個表示すると共に、各地点の到達予想時刻を合わせて表示する第1ステップ、前記隣接する2地点間に時差変更点が存在するか判定する第2ステップ、存在する場合、車両位置より遠い方の地点の前記到達予想時刻が時差変更されていることを認識できるように表示する第3ステップを備えている。
前記第1の経路案内方法は、更に、時差により時刻を所定時間進めるべきであるか、所定時間遅らすべきであるかを判断するステップを備え、前記第3ステップにおいて、前記到達予想時刻が時差により所定時間進められているか、あるいは所定時間遅らされているかを認識できるように表示する。
前記第1の経路案内方法は、更に、目的地までの誘導経路および該誘導経路上の時差変更点を探索して誘導経路情報を生成するステップを備え、前記第1ステップにおいて前記誘導経路情報を用いて前記複数個の地点を表示すると共に、各地点の到達予想時刻を表示し、前記第2ステップにおいて誘導経路情報を用いて前記隣接する2地点間に時差変更点が存在するか判定する。
本発明の第2の態様は、誘導経路に沿って目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置の経路案内方法であり、車両位置より前方に存在する誘導経路上の交差点あるいは経由点の情報を、前記車両位置から近い順に複数個表示すると共に、各地点の到達予想時刻を合わせて表示する第1ステップ、前記隣接する2地点間の走行中にサマータイム開始/終了時刻になるか判定する第2ステップ、サマータイム開始/終了時刻になる場合、車両位置より遠い方の地点の前記到達予想時刻がサマータイム開始/終了により変更されていることを認識できるように表示する第3ステップを備えている。
前記第1の経路案内方法は、更に、前記サマータイム開始/終了により時刻を所定時間進めるべきであるか、所定時間遅らすべきであるかを判断するステップを備え、前記第3ステップにおいて、前記到達予想時刻がサマータイム開始/終了により所定時間進められているか、あるいは所定時間遅らされているか認識できるように表示する。
本発明の第3の態様は、誘導経路に沿って出発地から目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置の経路案内方法であり、経由点を通過して目的地へ到達する誘導経路および該誘導経路上の時差変更点を探索して誘導経路情報を生成するステップ、目的地までの全誘導経路の表示が要求されたとき、該誘導経路情報を用いて地図上に誘導経路および該誘導経路上の経由点ならびに該経由点への予想到達時刻を識別可能に表示するステップ、前記出発地、目的地、経由地のいずれかの隣接する2地点間に時差変更点が存在するか判定するステップ、存在する場合、出発地より遠い方の地点の前記到達予想時刻が時差変更されていることを認識できるように表示するステップを備えている。
本発明の第4の態様は、誘導経路に沿って出発地から目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置の経路案内方法であり、経由点を通過して目的地へ到達する誘導経路を探索して誘導経路情報を生成するステップ、目的地までの全誘導経路の表示が要求されたとき、該誘導経路情報を用いて地図上に誘導経路および該誘導経路上の経由点ならびに該経由点への予想到達時刻を識別可能に表示するステップ、前記出発地、目的地、経由地のいずれかの隣接する2地点間を走行中にサマータイム開始/終了時刻になるか判定するステップ、サマータイム開始/終了時刻になる場合、出発地より遠い方の地点の前記到達予想時刻がサマータイム開始/終了により変更されていることを認識できるように表示するステップを備えている。
【0008】
・ナビゲーション装置
本発明の第1の態様は、誘導経路に沿って目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置であり、目的地までの誘導経路を探索して誘導経路情報を生成するする誘導経路探索部、該誘導経路情報を記憶する誘導経路記憶部、前記誘導経路情報を用いて、車両位置より前方に存在する誘導経路上の交差点あるいは経由点を、前記車両位置から近い順に複数個抽出し、該抽出した各地点に関する情報と共に各地点の到達予想時刻を表示するための画像を作成する画像発生部、該作成された画像を表示する画像表示部を備え、前記画像発生部は、前記抽出した隣接する2地点間に時差変更点が存在するか調べ、存在する場合、車両位置より遠い方の地点の前記到達予想時刻が時差変更されていることを認識できるように画像を作成する。前記誘導経路探索部は誘導経路と共に該誘導経路上の時差変更点を同時に探索して誘導経路情報を作成し、前記画像発生部は該誘導経路情報を用いて前記抽出した隣接する2地点間に時差変更点が存在するか調べる。前記画像発生部は、時差により時刻を所定時間進めるべきであるか、所定時間遅らすべきであるかを判断し、前記到達予想時刻が時差により所定時間進められているか、あるいは所定時間遅らされているか認識できるように画像を作成する。
本発明の第2の態様は、誘導経路に沿って目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置であり、目的地までの誘導経路を探索して誘導経路情報を生成するする誘導経路探索部、該誘導経路情報を記憶する誘導経路記憶部、前記誘導経路情報を用いて、車両位置より前方に存在する誘導経路上の交差点あるいは経由点を、前記車両位置から近い順に複数個抽出し、該抽出した各地点に関する情報と共に各地点の到達予想時刻を表示するための画像を作成する画像発生部、該作成された画像を表示する画像表示部を備え、前記画像発生部は、前記抽出した隣接する2地点間を走行中にサマータイム開始/終了時刻になるか判断し、サマータイム開始/終了時刻になる場合、車両位置より遠い方の地点の前記到達予想時刻がサマータイム開始/終了により変更されていることを認識できるように画像を作成する。前記画像発生部は、前記サマータイム開始/終了により時刻を所定時間進めるべきであるか、所定時間遅らすべきであるかを判断し、前記到達予想時刻がサマータイム開始/終了により所定時間進められているか、あるいは所定時間遅らされているか認識できるように画像を作成する。前記画像発生部は、サマータイム進みマークあるいはサマータイム遅れマークを用いて前記到達予想時刻がサマータイムにより変更されていることを認識できるように画像を作成する。
本発明の第3の態様は、誘導経路に沿って出発地から目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置であり、経由点を通過して目的地へ到達する誘導経路および該誘導経路上の時差変更点を探索して誘導経路情報を生成する誘導経路探索部、該誘導経路情報を保存する誘導経路記憶部、目的地までの全誘導経路の表示が要求されたとき、該誘導経路情報を用いて地図上に誘導経路および該誘導経路上の経由点ならびに該経由点への予想到達時刻を識別可能に表示するための誘導経路画像を作成する誘導経路画像作成部、地図画像に前記誘導経路画像を重ねて表示する表示部を備え、前記誘導経路画像作成部は、前記出発地、目的地、経由地のいずれかの隣接する2地点間に時差変更点が存在するか調べ、存在する場合、出発地より遠い方の地点の前記到達予想時刻が時差変更されていることを認識できるように前記誘導経路画像を作成する。
本発明の第4の態様は、誘導経路に沿って出発地から目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置であり、経由点を通過して目的地へ到達する誘導経路および該誘導経路上の時差変更点を探索して誘導経路情報を生成する誘導経路探索部、該誘導経路情報を保存する誘導経路記憶部、目的地までの全誘導経路の表示が要求されたとき、該誘導経路情報を用いて地図上に誘導経路および該誘導経路上の経由点ならびに該経由点への予想到達時刻を識別可能に表示するための誘導経路画像を作成する誘導経路画像作成部、地図画像に前記誘導経路画像を重ねて表示する表示部を備え、前記誘導経路画像作成部は、前記出発地、目的地、経由地のいずれかの隣接する2地点間を走行中にサマータイム開始/終了時刻になるか判断し、サマータイム開始/終了時刻になる場合、出発地より遠い方の地点の前記到達予想時刻がサマータイム開始/終了により変更されていることを認識できるように前記誘導経路画像を作成する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、隣接する2地点間に時差変更点が存在する場合、車両位置より遠い方の地点の到達予想時刻が時差変更されていることを認識できるように表示するため、ユーザーは、マニューバリスト表示あるいは全ルート表示において時差による時刻表示の切り替わりを容易に識別することができる。
また、本発明によれば、時差により時刻を所定時間進めたか、所定時間遅らせたかを識別表示するため、ユーザーは、マニューバリスト表示において時差による時刻表示の切り替わりを容易に識別することができる。
また、本発明によれば、進み時差マークあるいは遅れ時差マークを表示することにより到達予想時刻が時差により変更されていることを表示するため、ユーザーは一瞥して、時差による時刻表示の切り替わりを識別することができる。
また、本発明によれば、時差変更されている到達予想時刻の表示色と時差変更されていない到達予想時刻の表示色を異ならせるようにしたから、一瞥して、時差による時刻表示の切り替わりを識別することができる。
本発明によれば、隣接する2地点間を走行中にサマータイム開始/終了時刻になる場合、車両位置より遠い方の地点の到達予想時刻がサマータイム開始/終了により変更されていることを認識できるように表示するため、ユーザーは、マニューバリスト表示あるいは全ルート表示においてサマータイム開始、終了による時刻表示の切り替わりを容易に識別することができる。
また、本発明によれば、サマータイム開始、終了により時刻を所定時間進めたか、所定時間遅らせたかを識別表示するため、ユーザーは、マニューバリスト表示においてサマータイム開始、終了による時刻表示の切り替わりを容易に識別することができる。
また、本発明によれば、サマータイム進みマークあるいはサマータイム遅れマークを表示することにより到達予想時刻がサマータイムにより変更されていることを表示するため、ユーザーは一瞥して、サマータイム開始/終了による時刻表示の切り替わりを識別することができる。
また、本発明によれば、サマータイム開始/終了により変更されている到達予想時刻の表示色と変更されていない到達予想時刻の表示色を異ならせるようにしたから、ユーザーは一瞥して、サマータイム開始、終了による時刻表示の切り替わりを識別することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(A)本発明の概略
図1は本発明の第1のマニューバリスト表示例であり、(A)に示すように出発地Pstと目的地Pds間に4つの経由地P1~P4が存在し、経由地P2~P3間にタイムゾーン変更点Ptcが存在するものとしている。なお、マニューバリスト表示では誘導経路上に存在する交差点も表示するが図1では省略している。タイムゾーン変更点Ptcが+1時間の場合、(B)に示すように経由地P3への予想到達時刻が時差により+1時間時刻が進んでいることを時差マークTDM+により示し、また、タイムゾーン変更点Ptcが−1時間の場合、(C)に示すように経由地P3への予想到達時刻が時差により−1時間時刻が遅れていることを時差マークTDM−により示す。また、予想到達時刻がタイムゾーン変更により切り替わっていることを太い赤線RLで識別可能に示している。
図2は別の表示例であり、時差変更されている経由点P3、P4における到達予想時刻の表示色(斜線)を時差変更されていない経由点P1、P2の到達予想時刻の表示色と異ならせている。(A)はタイムゾーン変更点Ptcが+1時間の場合、(B)はタイムゾーン変更点Ptcが−1時間の場合である。
【0011】
図3は本発明の第2のマニューバリスト表示例であり、(A)に示すように出発地Pstと目的地Pds間に4つの経由地P1~P4が存在し、経由地P2~P3間の地点Psm通過時にサマータイム開始時刻あるいは終了時刻になったものとしている。なお、マニューバリスト表示では誘導経路上に存在する交差点も表示するが図3では省略している。サマータイム開始時刻は、米国においては(B)に示すように3月の第2日曜日のAM2:00であり、終了時刻は11月の第1日曜日のAM2:00である。サマータイムは米国においてDaylight Saving Time (DST)と呼ばれている。なお、ヨーロッパ のSummer Timeにおいても、米国と比べて期間, 開始・終了時刻が異なるだけである。
サマータイム開始により時刻が+1時間進む場合、(C)に示すように経由地P3への予想到達時刻がサマータイム開始により+1時間進んだことをサマータイムマークSMT+により示し、また、サマータイム終了により時刻が−1時間遅れる場合、(D)に示すように経由地P3への予想到達時刻がサマータイム終了により−1時間遅れたことをサマータイムマークSMT−により示す。また、予想到達時刻がサマータイム開始、終了により切り替わっていることを太い赤線RLで示している。
図4は経由地P2~P3間の地点Psm通過時にサマータイム開始時刻あるいは終了時刻になった別の表示例であり、サマータイムにより時刻を進みまたは遅らせた経由点P3、P4における到達予想時刻の表示色(斜線)を他の経由点P1、Pの到達予想時刻の表示色と異ならせている。(A)はサマータイム開始(+1時間)の場合、(B)はサマータイム終了(−1時間)の場合である。
【0012】
図5は本発明の第1の全ルート表示例であり、出発地Pstと目的地Pds間に3つの経由地P1~P3が存在し、経由地P1~P2間にタイムゾーン変更点Ptcが存在するものとしている。タイムゾーン変更点Ptcが+1時間の場合、(A)に示すように経由地P2への予想到達時刻が時差により+1時間時刻が進んでいることを時差マークTDM+により示し、また、タイムゾーン変更点が−1時間の場合、(B)に示すように経由地P2への予想到達時刻が時差により−1時間時刻が遅れていることを時差マークTDM−により示す。
図6は本発明の第2の全ルート表示例であり、出発地Pstと目的地Pds間に3つの経由地P1~P3が存在し、経由地P1~P2間の地点Psm通過時にサマータイム開始時刻あるいは終了時刻になったものとしている。サマータイム開始により時刻が+1時間進む場合、(A)に示すように経由地P2への予想到達時刻がサマータイム開始により+1時間時刻が進んだことをサマータイムマークSMT+により示し、また、サマータイム終了により時刻が−1時間遅れる場合、(D)に示すように経由地P2への予想到達時刻がサマータイム終了により−1時間時刻が遅れたことをサマータイムマークSMT−により示す。
【0013】
(B)ナビゲーション装置の構成
図7は本発明のナビゲーション装置の構成図である。
地図記録媒体(CD-ROM、DVDなど)11には地図データが記録されており、必要に応じて読み取られるようになっている。地図データは、誘導経路探索やマップマッチングに際して使用する道路レイヤ、地図上のオブジェクトを表示するための背景レイヤ、地図上の市町村名など文字を表示するための文字レイヤなどから構成されている。操作部12はナビゲーション装置本体10を操作するものでリモコン、操作用のハードキーなどを有している。
GPS受信機13はGPS衛星から送られてくる位置情報を受信して車両の絶対的現在位置を測定する。自立航法センサー14は、車両回転角度を検出するジャイロなどの角度センサー14aと、一定走行距離毎にパルスを発生する距離センサー14bとを備え、自立的に車両の現在位置を推定できるようになっている。ナビゲーション装置10はGPSと自立航法センサーを併用し、適宜マップマッチングを行なって車両現在位置を推定する。
タッチパネル式ディスプレイ装置15はナビゲーション装置10からの指示に従って車両周辺地図、マニューバリスト、全ルート、その他の案内情報、メニュー等を表示する。また、タッチパネル式ディスプレイ装置15は、スクリーンに表示したソフトキーが押下されたとき所定のコマンドをナビゲーション装置10に入力するようになっている。
【0014】
ナビゲーション装置10において、地図バッファ21は地図記録媒体から読み取った地図データを保存する。制御部22は各インターフェース23〜26を介して入力される各種情報、コマンドに基づいて、(1)車両の現在位置の計算制御、(2)車両周辺の地図データをバッファに読み出す地図読み出し制御、(3)誘導経路探索制御、(4)マップマッチング制御等を実行する。誘導経路探索では、制御部22は出発地から目的地までの誘導経路および該誘導経路上の時差変更点を探索して誘導経路情報を生成して誘導経路メモリ31に記憶する。地図描画部27は地図バッファ21に読み出された地図データを用いて地図画像を生成してVRAM28に書込み、画像読み出し部29は制御部22からの指示に従ってVRAM 28から所定の画像部分を切り取って画像合成部30に入力する。
誘導経路メモリ31は、制御部22により探索された目的地までの誘導経路情報、すなわち、誘導経路を構成する全ノードの位置データを出発地から目的地まで記録する。図8は図9に示す誘導経路GRTの誘導経路情報例であり、(1)誘導経路GRTを構成する全ノードの位置データ、(2)交差点であるかを示す交差点フラグ、(3)経由点であるかを示す経由点フラグ、(4)交差点/経由点の地点名称、(5)出発地から地点までの所要時間、(6)1つ前のノードと着目ノード間に+1時間進ませるタイムゾーン変更点あるいは−1時間遅らせるタイムゾーン変更点が存在することを示す時差情報を含んでいる。なお、図9において、ノードNiとノードNi+1の間に+1時間のタイムゾーン変更点Ptcが存在するものとしている。
【0015】
誘導経路描画部32は誘導経路メモリ31に記憶されている誘導経路情報を用いて誘導経路画像を発生して画像合成部30に入力し、描画地図上に強調表示する。また、誘導経路描画部32は制御部22より全ルート表示が指示されたとき、後述する制御により、誘導経路情報を用いて出発地から目的地までの全ルート画像(図5、図6参照)を作成して描画地図上に表示する。
操作画面発生部33は各種メニュー画面(操作画面)を生成して画像合成部30に入力し、マーク発生部34は車両位置マークやカーソル等の各種マークを生成して画像合成部30に入力する。マニューバリスト画像発生部35は図1〜図4に示すマニューバリスト画像を発生して画像合成部30に入力する。画像合成部30は、制御部22からの指示にしたがって適宜、VRAM 28から読み出した地図画像に各種マークや誘導経路画像を重ね合わせてスクリーン全体に表示し、あるいは、マニューバリスト画像を表示し、あるいは全ルート画像を表示する。
【0016】
(C)経路案内の第1実施例
図10は経路案内の第1実施例の処理フローであり、時差により時刻が1時間進みまたは遅れる場合である。
マニューバリスト画像発生部35は制御部22よりマニューバリスト表示が指示されたか監視する(ステップ101)。制御部22はユーザー操作によりマニューバリスト表示が要求されるとマニューバリスト画像発生部35にマニューバリスト表示を指示する。マニューバリスト画像発生部35は該指示により誘導経路メモリ31より車両位置前方の次の交差点または経由地を抽出し(ステップ102)、該地点における車両進行方向(右左折、直進の別)、該地点までの距離、予想到着時刻TARを計算する(ステップ103)。ついで、前記地点までの間にタイムゾーン変更点Ptcを通過するかチェックし(ステップ104)、通過しなければ予想到着時刻TARを変更せず、通過する場合には時差が+1時間であるかチェックし(ステップ105)、時差が+1時間であればTAR=TAR+1により予想到着時刻TARを1時間進め(ステップ106)、時差が−1時間であればTAR=TAR−1により予想到着時刻TARを1時間遅らす(ステップ107)。
【0017】
予想到着時刻TARの処理が終了すれば、マニューバリスト画像発生部35は地点名称、車両進行方向、該地点までの距離、予想到着時刻TAR、時差情報を保存する(ステップ108)。ついで、マニューバリスト画像発生部35はトータル4つの交差点または経由地について上記処理が終了したかチェックし(ステップ109)、終了してなければ次の交差点あるいは経由点に関してステップ102以降の処理を繰り返す。なお、マニューバリスト表示では車両位置から近い4つの地点の地点名称、車両進行方向、該地点までの距離、予想到着時刻TARを表示するものとする。なお、地点名称に替えて地点が存在するストリート名を表示することができる。
ステップ109において4つの交差点または経由地について処理が終了すれば、マニューバリスト画像発生部35はマニューバリスト画像を作成して表示する(ステップ110)。図13(A),(B)はマニューバリスト画像の一例であり、時差マークを含む場合である。
以後、マニューバリスト画像発生部35は車両が目的地に到着したか監視し(ステップ111)、到着しなければ、最初の交差点または経由地を通過したか監視し(ステップ112)、通過すれば、ステップ102に飛び以降の処理を繰り返す。これにより、マニューバリスト画像発生部35は常時、車両位置から最も近い4つの地点のマニューバリスト画像を作成して表示し、目的地に到着するまで上記の処理を繰り返す。
【0018】
図11はステップ110におけるマニューバリスト画像の作成表示処理の詳細である。マニューバリスト画像発生部35は、4つの地点情報に±1時間の時差情報が含まれているかチェックし(ステップ151)、含まれていなければ時差マークのないマニューバリスト画像を作成し(ステップ152)、ディスプレイ装置15は該マニューバリスト画像を表示する(ステップ156)。マニューバリスト画像は図12に示すように定型化されているから、各枠内に所定の地点情報を示す文字、記号を組み入れることによりマニューバリスト画像を作成することができる。
一方、ステップ151において、4つの地点情報の1つに±1時間の時差情報が含まれていれば、時差が+1時間であるかチェックし(ステップ153)、「YES」であれば、ステップ152と同様に作成したマニューバリスト画像の該当箇所に+1時間の時差マークTDM+を追加すると共に赤線RLを追加してマニューバリスト画像を作成し(ステップ154)、ディスプレイ装置15は該マニューバリスト画像を図表示する(図13(A)、ステップ156)。また、時差が−1時間であれば、ステップ152と同様に作成したマニューバリスト画像の該当箇所に−1時間の時差マークTDM−を追加すると共に赤線RLを追加してマニューバリスト画像を作成し(図13(B)、ステップ155)、ディスプレイ装置15は該マニューバリスト画像を表示する(ステップ156)。
以上では時差マークを表示して時差による時刻表示の切り替わりを示したが、図2に示すように時差変更されている地点における到達予想時刻の表示色(斜線)を時差変更されていない地点の到達予想時刻の表示色と異ならせて、これにより時差による時刻表示の切り替わりを示すようにすることもできる。なお、4つの地点の到達予想時刻がすべて時差変更後の時刻になれば表示色を元に戻す。
【0019】
以上、第1実施例の経路案内方法によれば、隣接する2地点間に時差変更点が存在する場合、車両位置より遠い方の地点の到達予想時刻が時差変更されていることを認識できるように表示するため、ユーザーは、時差による時刻表示の切り替わりを容易に識別することができる。また、第1実施例の経路案内方法によれば、時差により時刻を所定時間進めたか、所定時間遅らせたかを識別表示するため、ユーザーは、時差による時刻表示の切り替わりを容易に識別することができる。また、本発明によれば、進み時差マークあるいは遅れ時差マークを表示するため、ユーザーは一瞥して、時差による時刻表示の切り替わりを識別することができる。また、本発明によれば、時差変更されている到達予想時刻の表示色を時差変更されていない到達予想時刻の表示色を異ならせるようにしたから、一瞥して、時差による時刻表示の切り替わりを識別することができる。
【0020】
(D)経路案内の第2実施例
図14は経路案内の第2実施例の処理フローであり、サマータイム開始、終了により時刻が1時間進みまたは遅れる場合である。
マニューバリスト画像発生部35は制御部22よりマニューバリスト表示が指示されたか監視する(ステップ201)。制御部22はユーザー操作によりマニューバリスト表示が要求されるとマニューバリスト画像発生部35にマニューバリスト表示を指示する。マニューバリスト画像発生部35は該指示により誘導経路メモリ31より車両位置前方の次の交差点または経由地を抽出し(ステップ202)、該地点における車両進行方向、該地点までの距離、予想到着時刻TARを計算する(ステップ203)。ついで、前記地点までの走行の間にサマータイム開始時刻あるいはサマータイム終了時刻になったかチェックし(ステップ204)、「NO」であれば予想到着時刻TARを変更せず、「YES」であれば、サマータイム開始時刻になったのか、サマータイム終了時刻になったのかチェックし(ステップ205)、サマータイム開始時刻になったのであればTAR=TAR+1により予想到着時刻TARを1時間進め(ステップ206)、サマータイム終了時刻になったのであればTAR=TAR−1により予想到着時刻TARを1時間遅らす(ステップ207)。
【0021】
予想到着時刻TARの処理が終了すれば、マニューバリスト画像発生部35は地点名称、車両進行方向、該地点までの距離、予想到着時刻TAR、サマータイム情報を保存する(ステップ208)。ついで、マニューバリスト画像発生部35はトータル4つの交差点または経由地について上記処理が終了したかチェックし(ステップ209)、終了してなければ次の交差点あるいは経由点に関してステップ202以降の処理を繰り返す。
ステップ209において4つの交差点または経由地について処理が終了すれば、マニューバリスト画像発生部35はマニューバリスト画像を作成して表示する(ステップ210)。図17(A),(B)はマニューバリスト画像の一例であり、サマータイムマークを含む場合である。
以後、マニューバリスト画像発生部35は車両が目的地に到着したか監視し(ステップ211)、到着しなければ、最初の交差点または経由地を通過したか監視し(ステップ212)、通過すれば、ステップ202に飛び以降の処理を繰り返す。これにより、マニューバリスト画像発生部35は常時、車両位置から最も近い4つの地点のマニューバリスト画像を作成して表示し、目的地に到着するまで上記の処理を繰り返す。
【0022】
図15はステップ210におけるマニューバリスト画像の作成表示処理の詳細である。マニューバリスト画像発生部35は、4つの地点情報にサマータイム開始/終了情報が含まれているかチェックし(ステップ251)、含まれていなければサマータイムマークのないマニューバリスト画像を作成し(ステップ252)、ディスプレイ装置15は該マニューバリスト画像を表示する(ステップ256)。マニューバリスト画像は図16に示すように定型化されているから、各枠内に所定の地点情報を示す文字、記号を組み入れることによりマニューバリスト画像を作成することができる。
一方、ステップ251において、4つの地点情報の1つにサマータイム開始/終了情報が含まれていれば、サマータイムの開始であるかチェックし(ステップ253)、「YES」であれば、ステップ252と同様に作成したマニューバリスト画像の該当箇所に+1時間のサマータイムマークSMT+を挿入すると共に赤線RLを挿入してマニューバリスト画像を作成し(ステップ254)、ディスプレイ装置15は該マニューバリスト画像を図表示する(図17(A)、ステップ256)。また、サマータイムの終了であれば、ステップ252と同様に作成したマニューバリスト画像の該当箇所に−1時間のサマータイムマークSMT−を挿入すると共に赤線RLを挿入してマニューバリスト画像を作成し(図17(B)、ステップ255)、ディスプレイ装置15は該マニューバリスト画像を表示する(ステップ256)。
以上では時差マークを表示して時差による時刻表示の切り替わりを示したが、図4に示すようにサマータイムマーク開始/終了により時刻変更されている地点における到達予想時刻の表示色(斜線)を時刻変更されていない地点の到達予想時刻の表示色と異ならせ、これによりサマータイムマーク開始/終了による時刻表示の切り替わりを示すようにすることもできる。なお、4つの地点の到達予想時刻がすべてサマータイムマーク開始/終了後の時刻になれば表示色を元に戻す。
【0023】
以上、第2実施例の経路案内方法によれば、隣接する2地点間の走行中にサマータイム変更時刻になる場合、車両位置より遠い方の地点の到達予想時刻がサマータイムにより変更されていることを認識できるように表示するため、ユーザーは、サマータイム開始、終了による時刻表示の切り替わりを容易に識別することができる。また、第2実施例の経路案内方法によれば、サマータイム開始、終了により時刻を所定時間進めたか、所定時間遅らせたかを識別表示するため、ユーザーは、サマータイム開始、終了による時刻表示の切り替わりを容易に識別することができる。また、第2実施例の経路案内方法によれば、サマータイム進みマークあるいはサマータイム遅れマークを表示するため、ユーザーは一瞥して、サマータイムによる時刻表示の切り替わりを識別することができる。また、サマータイム開始/終了により変更されている到達予想時刻の表示色とサマータイム開始/終了により変更されていない到達予想時刻の表示色を異ならせるようにしたから、ユーザーは一瞥して、サマータイム開始/終了による時刻表示の切り替わりを識別することができる。
【0024】
(E)経路案内の第3実施例
図18は経路案内の第3実施例の処理フローであり、出発地から目的地までの全誘導経路(全ルート)を表示する場合の誘導経路描画部32の処理フローであり、時差により時刻が1時間進みまたは遅れる場合である。
誘導経路描画部32は制御部22から全ルート表示が要求されると(ステップ301)、着目経由点(初期時は出発地)の前方に経由点が存在するかチェックし(ステップ302)、存在する場合には、誘導経路描画部32は出発地から該経由点までの距離、予想到着時刻TARを計算する(ステップ303)。ついで、着目経由点から前記経由点までの間にタイムゾーン変更点Ptcを通過するかチェックし(ステップ304)、通過しなければ予想到着時刻TARを変更せず、通過する場合には時差が+1時間であるかチェックし(ステップ305)、時差が+1時間であればTAR=TAR+1により予想到着時刻TARを1時間進め(ステップ306)、時差が−1時間であればTAR=TAR−1により予想到着時刻TARを1時間遅らす(ステップ307)。
予想到着時刻TARの処理が終了すれば、誘導経路描画部32は経由点名称、該経由点までの距離、予想到着時刻TAR、時差情報を保存する(ステップ308)。ついで、次の経由点が存在するかチェックし(ステップ309)、存在すればステップ303以降の処理を繰り返す。
ステップ302あるいはステップ309において、経由点が存在しなければ、目的地を最終経由点としてステップ303〜ステップ308と同様の処理を行い(ステップ310)。ステップ310の処理が終了すれば、誘導経路上に地点(経由点、目的地)を示す旗マーク地点名称、地点までの距離、予想到着時刻TAR、時差マークを有する誘導経路画像を作成して地図上に表示する(図5参照、ステップ311)。なお、時差が+1時間であれば、時差マークTDM+を予想到達時刻に付加し(図5(A))、時差が−1時間であれば、時差マークTDM−を予想到達時刻に付加する(図5(B))。
【0025】
図19はサマータイム開始、終了により時刻が1時間進みまたは遅れる場合の全ルート表示処理のフローである。
誘導経路描画部32は制御部22から全ルート表示が要求されると(ステップ401)、着目経由点(初期時は出発地)の前方に経由点が存在するかチェックし(ステップ402)、存在する場合には、誘導経路描画部32は出発地から該経由点までの距離、予想到着時刻TARを計算する(ステップ403)。ついで、着目経由点から前記経由点までの走行中にサマータイム開始/終了時刻になったかチェックし(ステップ404)、サマータイム開始/終了時刻にならなければ予想到着時刻TARを変更せず、サマータイム開始/終了時刻になればサマータイム開始であるか、サマータイム終了であるかチェックし(ステップ405)、サマータイム開始であればTAR=TAR+1により予想到着時刻TARを1時間進め(ステップ406)、サマータイム終了であればTAR=TAR−1により予想到着時刻TARを1時間遅らす(ステップ407)。
予想到着時刻TARの処理が終了すれば、誘導経路描画部32は経由点名称、該経由点までの距離、予想到着時刻TAR、サマータイム開始/終了情報を保存する(ステップ408)。ついで、次の経由点が存在するかチェックし(ステップ409)、存在すればステップ403以降の処理を繰り返す。
ステップ402あるいはステップ409において、経由点が存在しなければ、目的地を最終経由点としてステップ403〜ステップ408と同様の処理を行い(ステップ410)。ステップ410の処理が終了すれば、誘導経路上に地点(経由点、目的地)を示す旗マーク地点名称、地点までの距離、予想到着時刻TAR、サマータイムマークを有する誘導経路画像を作成して地図上に表示する(図6参照、ステップ411)。なお、サマータイム開始であれば、サマータイムマークSMT+を予想到達時刻に付加し(図6(A))、サマータイム終了であれば、サマータイムマークSMT−を予想到達時刻に付加する(図6(B))。
第3実施例によれば、全ルート表示において時差あるいはサマータイム開始/終了による時刻表示の切り替わりを容易に識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1のマニューバリスト表示例である。
【図2】本発明の第1のマニューバリスト表示の別の例である。
【図3】本発明の第2のマニューバリスト表示例である。
【図4】本発明の第2のマニューバリスト表示の別の例である。
【図5】本発明の第1の全ルート表示例である。
【図6】本発明の第2の全ルート表示例である。
【図7】本発明のナビゲーション装置の構成図である。
【図8】誘導経路情報例である。
【図9】誘導経路説明図である。
【図10】経路案内の第1実施例の処理フローである。
【図11】マニューバリスト画像の作成表示処理の詳細フローである。
【図12】マニューバリスト画像作成処理の説明図である。
【図13】第1実施例のマニューバリスト画像例である。
【図14】経路案内の第2実施例の処理フローである。
【図15】マニューバリスト画像の作成表示処理の詳細フローである。
【図16】マニューバリスト画像作成処理の説明図である。
【図17】第2実施例のマニューバリスト画像例である。
【図18】経路案内の第3実施例の処理フローである。
【図19】サマータイム開始、終了により時刻が1時間進みまたは遅れる場合の全ルート表示処理のフローである。
【図20】車両位置から近い順に複数地点表示すると共に、各地点の到達予想時刻を合わせて表示する表示方法の説明図である。
【図21】従来のタイムゾーンが存在する場合のマニューバリスト表示例である。
【図22】走行中にサマータイム変更時刻を越える場合の従来のマニューバリスト表示例である。
【符号の説明】
【0027】
Pst 出発地
Pds 目的地
P1〜P4 経由地
Ptc タイムゾーン変更点
TDM+ 時差+1時間の時差マーク
TDM− 時差−1時間の時差マーク
RL 赤線


【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘導経路に沿って目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置の経路案内方法において、
車両位置より前方に存在する誘導経路上の交差点あるいは経由点の情報を、前記車両位置から近い順に複数個表示すると共に、各地点の到達予想時刻を合わせて表示する第1ステップ、
前記隣接する2地点間に時差変更点が存在するか判定する第2ステップ、
存在する場合、車両位置より遠い方の地点の前記到達予想時刻が時差変更されていることを認識できるように表示する第3ステップ、
を備えたことを特徴とする経路案内方法。
【請求項2】
更に、時差により時刻を所定時間進めるべきであるか、所定時間遅らすべきであるかを判断するステップ、
を備え、前記第3ステップにおいて、前記到達予想時刻が時差により所定時間進められているか、あるいは所定時間遅らされているかを認識できるように表示する、
請求項1記載の経路案内方法。
【請求項3】
前記第3ステップにおいて、進み時差マークあるいは遅れ時差マークを表示することにより前記到達予想時刻が時差により変更されていることを表示する、
ことを特徴とする請求項1または2記載の経路案内方法。
【請求項4】
前記第3ステップにおいて、時差変更されている前記到達予想時刻の表示色と時差変更されていない前記到達予想時刻の表示色を異ならせる、
ことを特徴とする請求項1記載の経路案内方法。
【請求項5】
更に、目的地までの誘導経路および該誘導経路上の時差変更点を探索して誘導経路情報を生成するステップ、
を備え、前記第1ステップにおいて前記誘導経路情報を用いて前記複数個の地点の情報を表示すると共に、各地点の到達予想時刻を表示し、前記第2ステップにおいて誘導経路情報を用いて前記隣接する2地点間に時差変更点が存在するか判定する、
ことを特徴とする請求項1記載の経路案内方法。
【請求項6】
誘導経路に沿って目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置の経路案内方法において、
車両位置より前方に存在する誘導経路上の交差点あるいは経由点の情報を、前記車両位置から近い順に複数個表示すると共に、各地点の到達予想時刻を合わせて表示する第1ステップ、
前記隣接する2地点間の走行中にサマータイム開始/終了時刻になるか判定する第2ステップ、
サマータイム開始/終了時刻になる場合、車両位置より遠い方の地点の前記到達予想時刻がサマータイム開始/終了により変更されていることを認識できるように表示する第3ステップ、
を備えたことを特徴とする経路案内方法。
【請求項7】
更に、前記サマータイム開始/終了により時刻を所定時間進めるべきであるか、所定時間遅らすべきであるかを判断するステップ、
を備え、前記第3ステップにおいて、前記到達予想時刻がサマータイム開始/終了により所定時間進められているか、あるいは所定時間遅らされているか認識できるように表示する、
ことを特徴とする請求項6記載の経路案内方法。
【請求項8】
前記第3ステップにおいて、サマータイム進みマークあるいはサマータイム遅れマークを表示することにより前記到達予想時刻がサマータイムにより変更されていることを表示する、
ことを特徴とする請求項6または7記載の経路案内方法。
【請求項9】
前記第3ステップにおいて、サマータイム開始/終了により変更されている前記到達予想時刻の表示色と変更されていない前記到達予想時刻の表示色を異ならせる、
ことを特徴とする請求項6記載の経路案内方法。
【請求項10】
誘導経路に沿って出発地から目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置の経路案内方法において、
経由点を通過して目的地へ到達する誘導経路および該誘導経路上の時差変更点を探索して誘導経路情報を生成するステップ、
目的地までの全誘導経路の表示が要求されたとき、該誘導経路情報を用いて地図上に誘導経路および該誘導経路上の経由点ならびに該経由点への予想到達時刻を識別可能に表示するステップ、
前記出発地、目的地、経由地のいずれかの隣接する2地点間に時差変更点が存在するか判定するステップ、
存在する場合、出発地より遠い方の地点の前記到達予想時刻が時差変更されていることを認識できるように表示するステップ、
を備えたことを特徴とする経路案内方法。
【請求項11】
誘導経路に沿って出発地から目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置の経路案内方法において、
経由点を通過して目的地へ到達する誘導経路を探索して誘導経路情報を生成するステップ、
目的地までの全誘導経路の表示が要求されたとき、該誘導経路情報を用いて地図上に誘導経路および該誘導経路上の経由点ならびに該経由点への予想到達時刻を識別可能に表示するステップ、
前記出発地、目的地、経由地のいずれかの隣接する2地点間を走行中にサマータイム開始/終了時刻になるか判定するステップ、
サマータイム開始/終了時刻になる場合、出発地より遠い方の地点の前記到達予想時刻がサマータイム開始/終了により変更されていることを認識できるように表示するステップ、
を備えたことを特徴とする経路案内方法。
【請求項12】
誘導経路に沿って目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置において、
目的地までの誘導経路を探索して誘導経路情報を生成する誘導経路探索部、
該誘導経路情報を記憶する誘導経路記憶部、
前記誘導経路情報を用いて、車両位置より前方に存在する誘導経路上の交差点あるいは経由点を、前記車両位置から近い順に複数個抽出し、該抽出した各地点に関する情報と共に各地点の到達予想時刻を表示するための画像を作成する画像発生部、
該作成された画像を表示する画像表示部、
を備え、前記画像発生部は、前記抽出した隣接する2地点間に時差変更点が存在するか調べ、存在する場合、車両位置より遠い方の地点の前記到達予想時刻が時差変更されていることを認識できるように画像を作成することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項13】
前記誘導経路探索部は誘導経路と共に該誘導経路上の時差変更点を同時に探索して誘導経路情報を作成し、前記画像発生部は該誘導経路情報を用いて前記抽出した隣接する2地点間に時差変更点が存在するか調べる、
ことを特徴とする請求項12記載のナビゲーション装置。
【請求項14】
前記画像発生部は、時差により時刻を所定時間進めるべきであるか、所定時間遅らすべきであるかを判断し、前記到達予想時刻が時差により所定時間進められているか、あるいは所定時間遅らされているかを認識できるように画像を作成する、
ことを特徴とする請求項12または13記載のナビゲーション装置。
【請求項15】
前記画像発生部は、進み時差マークあるいは遅れ時差マークを用いて前記到達予想時刻が時差により変更されていることを認識できるように画像を作成する、
ことを特徴とする請求項12または13記載のナビゲーション装置。
【請求項16】
誘導経路に沿って目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置において、
目的地までの誘導経路を探索して誘導経路情報を生成する誘導経路探索部、
該誘導経路情報を記憶する誘導経路記憶部、
前記誘導経路情報を用いて、車両位置より前方に存在する誘導経路上の交差点あるいは経由点を、前記車両位置から近い順に複数個抽出し、該抽出した各地点に関する情報と共に各地点の到達予想時刻を表示するための画像を作成する画像発生部、
該作成された画像を表示する画像表示部、
を備え、前記画像発生部は、前記抽出した隣接する2地点間を走行中にサマータイム開始/終了時刻になるか判断し、サマータイム開始/終了時刻になる場合、車両位置より遠い方の地点の前記到達予想時刻がサマータイム開始/終了により変更されていることを認識できるように画像を作成する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項17】
前記画像発生部は、前記サマータイム開始/終了により時刻を所定時間進めるべきであるか、所定時間遅らすべきであるかを判断し、前記到達予想時刻がサマータイム開始/終了により所定時間進められているか、あるいは所定時間遅らされているか認識できるように画像を作成する、
ことを特徴とする請求項16記載のナビゲーション装置。
【請求項18】
前記画像発生部は、サマータイム進みマークあるいはサマータイム遅れマークを用いて前記到達予想時刻がサマータイム開始/終了により変更されていることを認識できるように画像を作成する、
ことを特徴とする請求項17記載のナビゲーション装置。
【請求項19】
誘導経路に沿って出発地から目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置において、
経由点を通過して目的地へ到達する誘導経路および該誘導経路上の時差変更点を探索して誘導経路情報を生成する誘導経路探索部、
該誘導経路情報を保存する誘導経路記憶部、
目的地までの全誘導経路の表示が要求されたとき、該誘導経路情報を用いて地図上に誘導経路および該誘導経路上の経由点ならびに該経由点への予想到達時刻を識別可能に表示するための誘導経路画像を作成する誘導経路画像作成部、
地図画像に前記誘導経路画像を重ねて表示する表示部、
を備え、前記誘導経路画像作成部は、前記出発地、目的地、経由地のいずれかの隣接する2地点間に時差変更点が存在するか調べ、存在する場合、出発地より遠い方の地点の前記到達予想時刻が時差変更されていることを認識できるように前記誘導経路画像を作成する、ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項20】
誘導経路に沿って出発地から目的地に向けて車両を案内するナビゲーション装置において、
経由点を通過して目的地へ到達する誘導経路および該誘導経路上の時差変更点を探索して誘導経路情報を生成する誘導経路探索部、
該誘導経路情報を保存する誘導経路記憶部、
目的地までの全誘導経路の表示が要求されたとき、該誘導経路情報を用いて地図上に誘導経路および該誘導経路上の経由点ならびに該経由点への予想到達時刻を識別可能に表示するための誘導経路画像を作成する誘導経路画像作成部、
地図画像に前記誘導経路画像を重ねて表示する表示部、
を備え、前記誘導経路画像作成部は、前記出発地、目的地、経由地のいずれかの隣接する2地点間を走行中にサマータイム開始/終了時刻になるか判断し、サマータイム開始/終了時刻になる場合、出発地より遠い方の地点の前記到達予想時刻がサマータイム開始/終了により変更されていることを認識できるように前記誘導経路画像を作成する、ことを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2008−209360(P2008−209360A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−48844(P2007−48844)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】