説明

ナビゲーション装置

【課題】検索のために到着時間が遅くなってしまうことを抑制できるナビゲーション装置を提供
【解決手段】訪問目的及び到着時刻を示す検索条件が入力されると(S20)、車両の移動速度を設定し(S30)、訪問目的,到着時刻及び移動速度に基づいて、ナビゲーション装置のデータ記憶装置内に記憶された各種施設についての情報(施設特定情報)を検索する(S40)。その後、S40による検索の結果に基づいて抽出された施設特定情報の数(抽出情報数)が所定抽出数(例えば、10)より小さくなると(S50)、車両の現在位置から近い施設から順番に、抽出された施設特定情報を示す音声を出力する(S60)。そして、音声で出力された施設の中から目的地として決定する施設を示す音声が運転者から発話されると(S80)、この施設を目的地に設定して、経路案内を開始する(S90)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の運転者が所望する目的地を検索して、検索した目的地までの経路を案内するナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両の運転者に対して目的地までの経路案内を行うナビゲーション装置では、目的地が明確に決まっていない場合などに、各種施設(駐車場,飲食店,観光施設など)や地域の限定などの検索条件の入力を運転者に行わせることによって、運転者が所望する場所を目的地として設定する機能(いわゆる検索機能)を備えたものが知られている。
【0003】
このような検索機能を備えたナビゲーション装置の中には、ナビゲーション装置の表示画面に表示された情報を見ながら操作して、例えば「営業時間内に到達できるレストラン」といったように、訪問目的(ここでは、レストラン)と到達時刻(ここでは、営業時間内(即ち、ラストオーダーの時刻))の検索条件を入力することによって、所望の目的地を検索可能としたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−160491号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1のナビゲーション装置では、検索条件が少ないと多くの検索結果が出力される。このため、多くの検索結果の中から1つの目的地を決定するには、更に検索条件を追加して、検索結果を絞り込む必要がある。つまり、目的地の検索に時間が掛かってしまう。
【0005】
更に、検索を行うために運転者はナビゲーション装置の表示画面を注視する必要がある。つまり運転者は、検索により目的地を決定するまでの間、車両を停車させておかなければならない。
【0006】
従って、検索により目的地を決定してから出発すると、検索に要した時間分だけ到着時間が遅くなり、その結果、所望の目的地に営業時間内に到着できなくなってしまうことがあるという問題があった。
【0007】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、検索のために到着時間が遅くなってしまうことを抑制できるナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明のナビゲーション装置では、現在位置検出手段が自車両の現在位置を検出する。また移動速度設定手段が自車両の移動速度を設定する。また現在時刻取得手段が現在時刻を示す現在時刻情報を取得する。また施設情報取得手段が検索対象となる施設である検索対象施設の位置に関する施設位置情報及び検索対象施設の内容に関する施設内容情報を少なくとも含む施設特定情報を複数取得する。また音声入力手段が音声を入力するとともに、音声出力手段が音声を出力し、入力音声特定手段が、音声入力手段に入力した音声を音声認識処理することにより、該入力した音声の内容を特定する。
【0009】
そして検索手段は、入力音声特定手段により特定された音声の内容が、訪問目的及び到着時刻を示す検索条件である第1検索条件の場合に、現在位置検出手段により検出された現在位置と、移動速度設定手段により設定された移動速度と、現在時刻取得手段により取得された現在時刻情報とに基づいて、施設情報取得手段が取得した施設特定情報を検索し、この検索結果に基づいて、検索条件に一致する検索対象施設である条件一致施設を抽出する。
【0010】
また第1施設出力手段は、予め設定された所定出力条件が成立すると、検索手段により抽出された条件一致施設の施設特定情報を示す音声を音声出力手段に出力させる。
そして目的地設定手段は、入力音声特定手段により特定された音声の内容が、検索手段により抽出された条件一致施設の中の1つを示すものである場合に、この条件一致施設を目的地として設定する。
【0011】
このように、本発明のナビゲーション装置では、検索条件として訪問目的及び到着時刻を入力してから車両を出発させると、走行中における車両の現在位置と、車両の移動速度と、現在時刻とに基づいて検索を行い、検索条件(即ち、訪問目的及び到着時刻)に一致する検索対象施設の絞り込みを行う。即ち、車両を走行させながら検索を行うことができる。
【0012】
そして所定出力条件が成立すると、検索条件に一致する施設を示す情報が音声出力手段から音声で出力されるので、運転者は、音声出力された施設を示す情報の中から、所望する施設を示す言葉を発すると、その施設が目的地として設定されて、経路案内が開始される。即ち、検索結果の出力と目的地の入力は音声を介して行うことができる。つまり、運転者は、ナビゲーション装置の表示画面を注視する必要がないため、車両走行中においても目的地の設定が可能となる。
【0013】
従って、目的地を設定するまでは車両を停止させておかなくてはならないという無駄を省略することができる。このため、検索に要した時間分だけ到着時間が遅くなり所望の目的地に営業時間内に到着できなくなってしまうという事態が発生することを抑制できる。
【0014】
また検索手段では、具体的には例えば、訪問目的抽出手段が、施設情報取得手段が取得した施設特定情報の中から、訪問目的に合致する施設内容情報を含む施設特定情報を抽出する。その後に移動時間算出手段が、現在位置検出手段により検出された現在位置から、訪問目的抽出手段が抽出した施設特定情報に含まれる施設位置情報によって特定される位置までの移動時間を、移動速度設定手段により設定された移動速度に基づいて算出する。更に到着時刻算出手段が、移動時間算出手段により算出された移動時間と、現在時刻取得手段により取得された現在時刻情報とに基づいて、到着時刻を算出する。そして施設決定手段は、到着時刻算出手段により算出された到着時刻が、第1検索条件により示される到着時刻より前である場合に、訪問目的抽出手段により抽出された施設特定情報が示す検索対象施設を条件一致施設とする。
【0015】
尚、移動速度設定手段は、予め設定された固定値(例えば、30km/h)を移動速度として設定してもよいし、出発時から現在時刻までに計測した車速の平均値や、所定時間(例えば、5分)前から現在時刻までに計測した車速の平均値を移動速度として設定してもよい。
【0016】
また所定出力条件は、検索手段により抽出された条件一致施設の数が、予め設定された所定抽出数以下であることとしてもよい。この場合、検索手段により抽出された条件一致施設を全て音声で出力しても多くの時間が掛からない程度の数(例えば、10個)に所定抽出数を設定するとよい。
【0017】
或いは、所定出力条件は、入力音声特定手段により特定された音声の内容が、条件一致施設の施設特定情報を示す音声を音声出力手段に出力させるために予め設定された指令を示すものであることとしてもよい。この場合、運転者は、自分が望むタイミングで、検索結果を取得することができる。
【0018】
また検索手段は、入力音声特定手段により特定された音声の内容が、第1検索条件と異なる検索条件を示す第2検索条件である場合に、第1検索条件に加えて更に第2検索条件を追加して検索を行い、条件一致施設を抽出するようにしてもよい。
【0019】
この場合、第1検索条件のみよりも、第2検索条件も追加して検索を行ったほうが、条件一致施設を絞り込むことができる。つまり、検索によって目的地を決定するまでに要する時間を短縮できる。
【0020】
また本発明のナビゲーション装置では、それぞれ異なる検索条件を示す複数の第1検索条件情報と、それぞれの第1検索条件情報に対応して、この第1検索条件情報に関連した検索条件を示す第2検索条件情報とを、第1検索条件情報毎に記憶する検索条件情報記憶手段を備え、検索手段は、第1検索条件が、第1検索条件情報により示される検索条件と一致する場合に、第1検索条件に加えて更に、この第1検索条件情報に対応した第2検索条件情報が示す第3検索条件を追加して検索を行って、条件一致施設を抽出し、その後に抽出施設情報記憶手段が、第3検索条件を追加して検索を行った結果に基づき検索手段が抽出した条件一致施設に関する施設特定情報を記憶し、更に第2施設出力手段が、入力音声特定手段により特定された音声の内容が第3検索条件を示すものである場合に、第3検索条件で検索された条件一致施設に関する施設特定情報を抽出施設情報記憶手段から抽出し、この施設特定情報を示す音声を音声出力手段に出力させるように構成してもよい。
【0021】
更に検索手段は、第2検索条件が、第1検索条件情報により示される検索条件と一致する場合に、第2検索条件に加えて更に、この第1検索条件情報に対応した第2検索条件情報が示す第3検索条件を追加して検索を行って、条件一致施設を抽出するようにしてもよい。
【0022】
即ち、第3検索条件での検索を運転者が要求する前に、検索手段が既に第3検索条件での検索を行っている場合には、即座に第3検索条件での検索結果を運転者に提示することができるので、検索によって目的地を決定するまでに要する時間を短縮できる。
【0023】
尚、本発明のナビゲーション装置は、使用者の嗜好を示す嗜好情報を記憶する嗜好情報記憶手段と、第1検索条件情報と第2検索条件情報との対応関係を、嗜好情報記憶手段に記憶された嗜好情報に基づいて設定する対応関係設定手段とを備えるようにしてもよい。
【0024】
即ち、第3検索条件は使用者の嗜好に基づいて設定されるので、第3検索条件での検索を運転者が要求する可能性が高まる。つまり、運転者が或る検索条件での検索を要求した場合に、この検索条件での検索を検索手段が既に行っている可能性が高まり、検索によって目的地を決定するまでに要する時間を更に短縮できる。また、検索手段が第3検索条件での検索を無駄に行ってしまうことを抑制できる。
【0025】
また本発明のナビゲーション装置は、検索条件を示す音声が音声入力手段に未入力である状態が、予め設定された所定未入力時間を越えて継続した場合に、使用者に対して検索条件の入力を促す案内音声を音声出力手段に出力させる検索条件案内手段を備えるようにしてもよい。
【0026】
即ち、案内音声が出力されることによって、条件一致施設を絞り込むための検索条件を運転者が追加する可能性が高まる。つまり、検索によって目的地を決定するまでに要する時間を短縮できる。
【0027】
尚、条件一致施設を絞り込み易い検索条件をナビゲーション装置側から提案するようにしてもよい。
ところで、検索時間の長い検索が終了するのを待つ場合に、運転者は、「いつ検索が終了するのか?」と考え、苛ついてしまうことがある。
【0028】
そこで本発明のナビゲーション装置は、入力音声特定手段により特定された音声の内容が検索条件を示すものである場合に、この検索条件による検索に要する予測検索時間を算出する検索時間算出手段と、検索時間算出手段により算出された予測検索時間が、予め設定された所定検索時間よりも長い場合に、検索時間算出手段により算出された予測検索時間を示す音声を音声出力手段に出力させる検索時間案内手段とを備えるようにしてもよい。
【0029】
この場合、運転者は予測検索時間を事前に知ることができる。従って、検索時間が長い場合でも、運転者は、検索が終了する時期をある程度把握できるため、苛つくことがなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
(第1実施形態)
以下に本発明の第1実施形態について図面をもとに説明する。
図1は、本発明が適用された第1実施形態のナビゲーション装置1の構成を示すブロック図である。
【0031】
図1に示すように、第1実施形態のナビゲーション装置1は、車両の現在位置を検出する位置検出器21と、車両の走行速度を検出する車速センサ22と、パケット通信網に接続して外部と通信を行う外部通信機23と、地図データや各種の情報を記憶可能なデータ記憶装置24と、ユーザからの各種指示を入力するための操作スイッチ群25と、地図表示画面やTV画面等の各種表示を行うための表示装置26と、各種の案内音声等を出力するための音声出力部27と、運転者が発話した音声に基づく電気信号を出力するマイクロフォン28と、暦(年月日)及び時刻(時分秒)を計時可能なカレンダクロック29と、上述の位置検出器21,車速センサ22,外部通信機23,操作スイッチ群25,マイクロフォン28及びカレンダクロック29からの入力に応じて各種処理を実行し、外部通信機23,データ記憶装置24,表示装置26及び音声出力部27を制御する制御部20とを備えている。
【0032】
これらのうち位置検出器21は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの送信電波をGPSアンテナを介して受信し、車両の位置,方位等を検出するGPS受信機21aと、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロスコープ21bと、車両の前後方向の加速度等から距離を検出するための距離センサ21cと、地磁気から進行方位を検出するための地磁気センサ21dとを備えている。そして、これら各センサ等21a〜21dは、各々が性質の異なる誤差を有しているため、互いに補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては、上述したうちの一部のセンサで構成してもよく、またステアリングの回転センサや各転動輪の車輪センサ等を用いてもよい。
【0033】
また外部通信機23は、外部のパケット通信網を介して、所定の情報センターとデータの送受信を行うように構成される。尚、上述の情報センターには、各種施設についての情報(以降、施設特定情報と称す)が格納されており、ナビゲーション装置1からの送信要求を受信すると、施設特定情報をナビゲーション装置1へ送信する。
【0034】
尚、施設特定情報は、1つの施設について「施設名」,「大ジャンル」,「小ジャンル」,「住所」,「位置」,「営業日(営業時間)」,「特徴」,「ユーザ評価」等の情報を含むものである。
【0035】
「大ジャンル」としては例えば「レストラン」などが挙げられる。「小ジャンル」としては、「大ジャンル」が「レストラン」の場合には、「イタリア料理」などが挙げられる。
【0036】
また「特徴」としては、「大ジャンル」が「レストラン」の場合には、「おすすめ3品」や「メニュー」を示す情報が設定される。尚、「メニュー」としては例えば、「小ジャンル」が「イタリア料理」であり場合には、「パスタ」などが挙げられる。
【0037】
またデータ記憶装置24は、位置特定の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ,地図データ,マークデータを含む各種データおよびナビゲーション装置1を動作させるために制御部20が実行するナビゲーションプログラムや、外部通信機23が取得した施設特定情報を記憶するための装置である。これらのデータの記録媒体としては、そのデータ量からハードディスクなどの磁気記憶装置を用いている。
【0038】
また操作スイッチ群25は、表示装置26の表示画面上に設置されるタッチパネル及び表示装置26の周囲に設けられたメカニカルなキースイッチである。なおタッチパネルと表示装置26とは積層一体化されており、タッチパネルには、感圧方式,電磁誘導方式,静電容量方式,あるいはこれらを組み合わせた方式など各種の方式があるが、そのいずれを用いてもよい。
【0039】
また表示装置26は、カラー表示装置であり、液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイ,CRT,有機ELなどがあるが、そのいずれを用いてもよい。表示装置26の表示画面には、位置検出器21にて検出した車両の現在位置とデータ記憶装置24より入力された地図データとから特定した現在地を示すマーク,目的地までの誘導経路,名称,目印,各種施設のマーク等の付加データとを重ねて表示することができる。
【0040】
またマイクロフォン28は、運転者が音声を入力(発話)するとその入力した音声に基づく電気信号(音声信号)を制御部20に出力するものである。このマイクロフォン28を介して入力される音声コマンドによって、ナビゲーション装置1の操作が可能なように構成されている。
【0041】
また制御部20は、CPU,ROM,RAM,I/O及びこれらの構成を接続するバスラインなどからなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、データ記憶装置24に記憶されたプログラムに基づいて、位置検出器21からの各検出信号に基づき座標及び進行方向の組として車両の現在位置を算出し、データ記憶装置24から読み込んだ現在位置付近の地図等を表示装置26に表示する地図表示機能や、データ記憶装置24に格納された地点データに基づき、操作スイッチ群25の操作や、マイクロフォン28を介した音声入力に従って目的地となる施設を選択し、現在位置から目的地までの最適な経路を自動的に求める経路計算(例えば、ダイクストラ法)を行って経路案内を行う経路案内機能や、音声出力部27とマイクロフォン28を介して運転者との対話を行いながら運転者からの音声コマンドを入力することによってナビゲーション装置1を制御する対話機能(エージェント機能)を備える。
【0042】
このように構成されたナビゲーション装置1において、制御部20は、走行中に目的地設定を行うための走行中目的地設定処理を実行する。
ここで、制御部20が実行する走行中目的地設定処理の手順を、図2を用いて説明する。図2は走行中目的地設定処理を表すフローチャートである。この走行中目的地設定処理は、制御部20が起動(電源オン)している間に繰り返し実行される処理である。
【0043】
この走行中目的地設定処理が実行されると、制御部20は、まずS10にて、マイクロフォン28から入力した音声信号を音声認識処理することにより、音声信号が示す内容を特定する。尚、音声認識処理により特定された音声信号の内容を、以降、特定音声内容とも称す。
【0044】
その後S20にて、S10における特定音声内容が、訪問目的及び到着時刻を示す検索条件であるか否かを判断する。ここで、訪問目的及び到着時刻を示す検索条件でない場合には(S20:NO)、S10に移行して上述の処理を繰り返す。
【0045】
一方、訪問目的及び到着時刻を示す検索条件である場合には(S20:YES)、S30にて、移動速度を設定する。即ち、予め設定された所定算出時間(本実施形態では、例えば2分)前から現在時刻までに、車速センサ22で検出した車速の平均値を移動速度として設定する。
【0046】
そしてS40にて、訪問目的,到着時刻及び移動速度に基づいて目的地(施設特定情報)を検索する目的・到着時刻検索処理を行う。その後S50にて、S40による検索の結果に基づいて抽出された施設特定情報の数(以降、抽出情報数と称す)が所定抽出数(本実施形態では10)より小さいか否かを判断する。ここで、抽出情報数が所定抽出数以上である場合には(S50:NO)、S10に移行して上述の処理を繰り返す。
【0047】
一方、抽出情報数が所定抽出数より小さい場合には(S50:YES)、S60にて、位置検出器21にて検出した車両の現在位置から近い施設から順番に、抽出された施設特定情報を示す音声を音声出力部27に出力させる。
【0048】
そしてS70にて、S10と同様にして音声認識処理を行う。その後S80にて、S70における特定音声内容が、S40の処理により抽出された施設特定情報が示す施設(以降、抽出施設と称す)の1つを示すものであるか否かを判断する。即ち、目的地を決定したか否かを判断する。
【0049】
ここで、特定音声内容と抽出施設とが一致していない場合には(S80:NO)、目的地を決定していないと判断して、S100に移行し、S70における特定音声内容が、目的地変更を指示するものであるか否かを判断する。ここで、目的地変更を指示するものでない場合には(S100:NO)、S60に移行して上述の処理を繰り返す。一方、目的地変更を指示するものである場合には(S100:YES)、S10に移行して上述の処理を繰り返す。
【0050】
またS80にて、特定音声内容と抽出施設とが一致している場合には(S80:YES)、目的地を決定したと判断して、S90にて、特定音声内容によって示される抽出施設を目的地に設定して、経路案内を開始する。そして走行中目的地設定処理を終了する。
【0051】
次に、S40にて行われる目的・到着時刻検索処理を、図3を用いて説明する。図3は、目的・到着時刻検索処理を表すフローチャートである。
この目的・到着時刻検索処理が実行されると、制御部20は、まずS210にて、S10と同様にして音声認識処理を行う。その後S220にて、S210における特定音声内容が、訪問目的及び到着時刻と異なる検索条件を示すものであるか否かを判断する。ここで、訪問目的及び到着時刻と異なる検索条件を示すものでない場合には(S220:NO)、S240に移行する。一方、訪問目的及び到着時刻と異なる検索条件を示すものである場合には(S220:YES)、S230にて、制御部20のRAM内に、S210における特定音声内容により示される検索条件の内容を記憶して、S240に移行する。
【0052】
そしてS240に移行すると、訪問目的抽出処理を行う。即ち、S10で特定した訪問目的に合致する「ジャンル」の情報を含む施設特定情報をデータ記憶装置24から抽出する。その後S250にて、移動時間算出処理を行う。即ち、位置検出器21にて検出した現在位置から、S240にて抽出した施設特定情報に含まれる「位置」の情報によって特定される位置までの移動時間を、S30にて設定された移動速度に基づいて算出する。例えば、現在位置から施設の位置までの最適な経路を計算することにより、移動距離を算出し、この移動距離を移動速度で割ることにより移動時間を算出する。
【0053】
次にS260にて、到着時刻算出処理を行う。即ち、S250にて算出された移動時間と、カレンダクロック29により計時された現在時刻とに基づいて、到着時刻を算出する。
【0054】
そしてS270にて、施設決定処理を行う。即ち、S260にて算出された到着時刻が、S10で特定した到着時刻より前である場合に、S240にて抽出した施設特定情報を、S10で特定した訪問目的及び到着時刻に合致する施設を含む施設特定情報(目的・時刻合致施設情報とも称す)として決定する。
【0055】
そしてS280にて、データ記憶装置24に記憶された全ての施設特定情報について検索を行ったか否かを判断する。ここで、全ての施設特定情報について検索を行っていない場合には(S280:NO)、S240に移行して上述の処理を繰り返す。
【0056】
一方、全ての施設特定情報について検索を行った場合には(S280:YES)、S290にて、追加検索処理を行う。即ち、制御部20のRAM内に記憶された検索条件に基づいて、目的・時刻合致施設情報がこの検索条件に合致するものであるか否かを判断し、一致している場合には、最終的に検索条件に合致する施設を含む施設特定情報(以降、最終合致施設情報とも称す)として抽出する。
【0057】
そしてS280の処理が終了すると、目的・到着時刻検索処理を終了する。
次に、このように構成されたナビゲーション装置1の動作例を、図4に基づいて説明する。
【0058】
まず、車両停車中に運転者が訪問目的及び到着時刻を入力し、その後に車両を出発させる。ナビゲーション装置1は、図4(a)に示すように、入力された到着時刻までに到着できると予想される候補施設をリストアップする(図中では、候補A,B,C,D,E,F)。
【0059】
その後、運転中の運転者が発話することによって検索条件を追加すると、ナビゲーション装置1は、候補施設を絞り込む。そして、候補施設の数が絞り込まれると、ナビゲーション装置1は、図4(b)に示すように、車両位置に近いものから順番に候補施設の内容を音声出力部27を介して読み上げる(図中の順序1→2→3)。
【0060】
そして、運転中の運転者が発話することによって目的地を決定すると、ナビゲーション装置1は、図4(c)に示すように、目的地までの経路案内を開始する。
このように構成されたナビゲーション装置1では、音声認識処理により特定された音声の内容が、訪問目的及び到着時刻を示す検索条件である場合に、位置検出器21により検出された現在位置と、S30の処理により設定された移動速度と、カレンダクロック29により計時された現在時刻とに基づいて、外部通信機23により取得されてデータ記憶装置24に記憶された施設特定情報を検索し、この検索結果に基づいて、検索条件に一致する施設特定情報を抽出する(S40)。
【0061】
また、S40による検索の結果に基づいて抽出された施設特定情報の数(抽出情報数)が所定抽出数より小さい場合に(S50:YES)、抽出された施設特定情報を示す音声を音声出力部27に出力させる(S60)。
【0062】
そして、音声認識処理により特定された音声の内容が、S40の処理により抽出された施設特定情報が示す施設(抽出施設)の1つを示すものである場合に(S80:YES)、特定音声内容によって示される抽出施設を目的地に設定して、経路案内を開始する(S90)。
【0063】
このようにナビゲーション装置1では、検索条件として訪問目的及び到着時刻を入力してから車両を出発させると、走行中における車両の現在位置と、車両の移動速度と、現在時刻とに基づいて検索を行い、検索条件(即ち、訪問目的及び到着時刻)に一致する施設の絞り込みを行う。即ち、車両を走行させながら検索を行うことができる。
【0064】
そして、抽出情報数が所定抽出数より小さくなると、検索条件に一致する施設を示す情報が音声出力手段から音声で出力されるので、運転者は、音声出力された施設を示す情報の中から、所望する施設を示す言葉を発すると、その施設が目的地として設定されて、経路案内が開始される。即ち、検索結果の出力と目的地の入力は音声を介して行うことができる。つまり、運転者は、ナビゲーション装置1の表示画面を注視する必要がないため、車両走行中においても目的地の設定が可能となる。
【0065】
従って、目的地を設定するまでは車両を停止させておかなくてはならないという無駄を省略することができる。このため、検索に要した時間分だけ到着時間が遅くなり所望の目的地に営業時間内に到着できなくなってしまうという事態が発生することを抑制できる。
【0066】
また、特定音声内容が、訪問目的及び到着時刻と異なる検索条件を示すものである場合に、訪問目的及び到着時刻に加えて更に、特定音声内容が示す検索条件(以降、追加検索条件と称す)を追加して検索を行い、検索条件に一致する施設の絞り込みを行う(S290)。この場合、訪問目的及び到着時刻のみよりも、追加検索条件も追加して検索を行ったほうが、検索条件に一致する施設を絞り込むことができる。つまり、検索によって目的地を決定するまでに要する時間を短縮できる。
【0067】
以上説明した実施形態において、位置検出器21は本発明における現在位置検出手段、車速センサ22及びS30の処理は本発明における移動速度設定手段、カレンダクロック29は本発明における現在時刻取得手段、外部通信機23は本発明における施設情報取得手段、マイクロフォン28は本発明における音声入力手段、音声出力部27は本発明における音声出力手段、S10,S70及びS210の音声認識処理は本発明における入力音声特定手段、S40の処理は本発明における検索手段、S60の処理は本発明における第1施設出力手段、S90の処理は本発明における目的地設定手段、S50の処理の条件は本発明における所定出力条件である。
【0068】
また、施設特定情報における「位置」の情報は本発明における施設位置情報、施設特定情報における「施設名」,「大ジャンル」,「小ジャンル」,「住所」,「営業日(営業時間)」,「特徴」,「ユーザ評価」等の情報は本発明における施設内容情報である。
【0069】
また、S240の処理は本発明における訪問目的抽出手段、S250の処理は本発明における移動時間算出手段、S260の処理は本発明における到着時刻算出手段、S270の処理は本発明における施設決定手段である。
【0070】
(第2実施形態)
以下に本発明の第2実施形態について図面をもとに説明する。
図5は、本発明が適用された第2実施形態のナビゲーション装置1の構成を示すブロック図である。
【0071】
図5に示すように、第2実施形態におけるナビゲーション装置1の構成が第1実施形態と異なるのは、データ記憶装置24内に、ユーザ嗜好データベース24aと、派生検索条件データベース24bの記憶領域が設けられている点である。
【0072】
尚、ユーザ嗜好データベース24aには、「いつ、どこへ、何のために、行った、」,「いつ、どこで、何を、食べた」及び「いつ、どこへ、何(コンサート,映画,イベント)を、見に行った」といったユーザの嗜好を示す嗜好情報と、ユーザが過去に検索に用いた検索条件を示す情報(検索ワード)とが記憶されている。
【0073】
尚、制御部20は、ユーザ嗜好データベース24aに記憶された嗜好情報及び検索ワードについて定期的に統計処理を行う。この統計処理によりデータが層別され、ユーザの検索頻度が高いものを嗜好性があるものと判定したデータベースを作成する。このデータベースは、ユーザの好きな食べ物、好きな場所を層別し、どのようなジャンルの食べ物、どのような種類の施設が好きかを判断する材料になる。
【0074】
また派生検索条件データベース24bには、それぞれ異なる検索条件(以降、主検索条件と称す)を示す複数の主検索条件情報と、それぞれの主検索条件情報に対応して、この主検索条件情報に関連した検索条件(以降、派生検索条件と称す)を示す派生検索条件情報とが、主検索条件情報毎に記憶されている。
【0075】
例えば、主検索条件が「レストラン」である場合には、派生検索条件として、「施設特定情報における‘ユーザ評価が良い‘もの」,「施設特定情報における小ジャンルが‘イタリア料理‘であるもの」,「施設特定情報における特徴が‘パスタ‘であるもの」の3つが設定される。
【0076】
このように構成されたナビゲーション装置1において、制御部20は、走行中に目的地設定を行うための走行検索モードと、停車して目的地設定を行うための停止検索モードの何れかを選択するための検索モード設定処理と、走行検索モードを実行するための走行中検索処理と、検索に関する応答を音声で行うための検索応答処理と、検索を中断するための中断処理と、派生検索条件を設定するための派生検索条件設定処理とをそれぞれ独立に実行する。
【0077】
ここで、制御部20が実行する検索モード設定処理の手順を、図6を用いて説明する。図6は検索モード設定処理を表すフローチャートである。この検索モード設定処理は、制御部20が起動(電源オン)している間に繰り返し実行される処理である。
【0078】
この検索モード設定処理が実行されると、制御部20は、まずS410にて、「エージェント」を呼び出すための操作(以降、エージェントコール操作と称す)が操作スイッチ群25を介して行われたか否かを判断する。ここで、エージェントコール操作が行われていない場合には(S410:NO)、S410の処理を繰り返す。一方、エージェントコール操作が行われた場合には(S410:YES)、S420にて、音声出力部27に、ユーザに応答(エージェントレスポンス)するための音声を出力させる。
【0079】
そしてS430にて、S10と同様にして音声認識処理を行う。その後S440にて、S430における特定音声内容が、訪問目的及び到着時刻を示す検索条件であるか否かを判断する。ここで、訪問目的及び到着時刻を示す検索条件でない場合には(S440:NO)、S430に移行して上述の処理を繰り返す。
【0080】
一方、訪問目的及び到着時刻を示す検索条件である場合には(S440:YES)、S450にて、制御部20のRAM内に、S210における特定音声内容により示される検索条件の内容(訪問目的及び到着時刻)を記憶し、更にS460にて、S210における特定音声内容により示される検索条件(訪問目的及び到着時刻)に対応した派生検索条件を派生検索条件データベース24bから抽出して、制御部20のRAM内に記憶する。
【0081】
その後S470にて、S210における特定音声内容により示される検索条件(訪問目的及び到着時刻)による検索に要する予測検索時間を算出する。そしてS480にて、S470にて算出された予測検索時間が第1所定検索時間(本実施形態では、例えば1分)より長いか否かを判断する。
【0082】
ここで、予測検索時間が第1所定検索時間以下である場合には(S480:NO)、S530に移行する。一方、予測検索時間が第1所定検索時間より長い場合には(S480:YES)、S490にて、音声出力部27に、走行検索モードにするか否かを確認するための音声を出力させる。そしてS500にて、S10と同様にして音声認識処理を行う。その後S510にて、S500における特定音声内容が、走行検索モードを要求するもの(以降、走行中検索リクエストと称す)であるか否かを判断する。
【0083】
ここで、走行中検索リクエストである場合には(S510:YES)、S520にて、走行検索モードを開始して、検索モード設定処理を終了する。一方、走行中検索リクエストでない場合には(S510:NO)、S530に移行する。
【0084】
またS530に移行すると、停止検索モードを開始して、検索モード設定処理を終了する。
次に、制御部20が実行する走行中検索処理の手順を、図7を用いて説明する。図7は走行中検索処理を表すフローチャートである。この走行中検索処理は、S520,S1180,S1200及びS1210で走行検索モードを開始する処理が行われると開始し、検索中断の処理(S1130参照)が行われるまで繰り返し実行される処理である。
【0085】
この走行中検索処理が実行されると、制御部20は、まずS610にて、S10と同様にして音声認識処理を行う。その後S620にて、S610における特定音声内容が、訪問目的及び到着時刻と異なる検索条件を示すものであるか否かを判断する。
【0086】
ここで、訪問目的及び到着時刻と異なる検索条件を示すものでない場合には(S620:NO)、720にて、S30と同様にして移動速度を設定する。そしてS730にて、訪問目的,到着時刻及び移動速度に基づいて目的地を検索する目的・到着時刻検索処理を行い、その後に走行中検索処理を終了する。
【0087】
一方、訪問目的及び到着時刻と異なる検索条件を示すものである場合には(S620:YES)、S630にて、制御部20のRAM内に、S610における特定音声内容により示される検索条件の内容を記憶し、更にS640にて、S610における特定音声内容により示される検索条件に対応した派生検索条件を派生検索条件データベース24bから抽出して、制御部20のRAM内に記憶する。
【0088】
その後S650にて、S610における特定音声内容により示される検索条件による検索に要する予測検索時間を算出する。そしてS660にて、S650にて算出された予測検索時間が第2所定検索時間(本実施形態では、例えば10秒)より長いか否かを判断する。
【0089】
ここで、予測検索時間が第2所定検索時間以下である場合には(S660:NO)、S680に移行する。一方、予測検索時間が第2所定検索時間より長い場合には(S660:YES)、S670にて、音声出力部27に、S650にて算出された予測検索時間を知らせるための音声を出力させる。その後S680にて、S30と同様にして移動速度を設定する。そしてS690にて、目的・到着時刻検索処理を行う。
【0090】
その後にS700にて、S690にて行われた目的・到着時刻検索処理の検索結果に検索番号を付与して、制御部20のRAM内に記憶する。更にS710にて、S610における特定音声内容により示される検索条件を示す情報を検索ワードとして、ユーザ嗜好データベース24aに記憶して、走行中検索処理を終了する。
【0091】
次に、S690とS730にて行われる目的・到着時刻検索処理を、図8を用いて説明する。図8は、目的・到着時刻検索処理を表すフローチャートである。
この目的・到着時刻検索処理が実行されると、制御部20は、まずS810にて、S240と同様にして訪問目的抽出処理を行う。その後S820にて、S250と同様にして移動時間算出処理を行う。その後S830にて、S260と同様にして到着時刻算出処理を行う。その後S840にて、S270と同様にして施設決定処理を行う。
【0092】
そしてS850にて、データ記憶装置24に記憶された全ての施設特定情報について検索を行ったか否かを判断する。ここで、全ての施設特定情報について検索を行っていない場合には(S850:NO)、S810に移行して上述の処理を繰り返す。
【0093】
一方、全ての施設特定情報について検索を行った場合には(S850:YES)、S860にて、S290と同様にして追加検索処理を行う。その後S870にて、派生検索処理を行う。即ち、制御部20のRAM内に記憶された派生検索条件に基づいて、S860の追加検索処理で抽出された最終合致施設情報がこの派生検索条件に合致するものであるか否かを判断し、一致している場合には、派生検索条件に合致する施設を含む施設特定情報(派生合致施設情報とも称す)として抽出し、この派生合致施設情報を、制御部20のRAM内に記憶する。尚、この派生検索処理は、制御部20のRAM内に派生検索条件が記憶されていない場合には行われない。
【0094】
そしてS870の処理が終了すると、目的・到着時刻検索処理を終了する。
次に、制御部20が実行する検索応答処理の手順を、図9を用いて説明する。図9は検索応答処理を表すフローチャートである。この検索応答処理は、制御部20がS520の処理で走行検索モードを開始すると、中止の処理(S1080,S1110参照)が行われるまで繰り返し実行される処理である。
【0095】
この検索応答処理が実行されると、制御部20は、まずS910にて、S10と同様にして音声認識処理を行う。その後S920にて、S910における特定音声内容が、検索条件を示すものであるか否かを判断する。ここで検索条件を示すものである場合には(S920:YES)、S930にて、S870の派生検索処理で既に検索を行った派生検索条件(以降、検索済派生条件と称す)であるか否かを判断する。
【0096】
ここで、検索済派生条件である場合には(S930:YES)、S940にて、該当する派生検索条件での派生合致施設情報を制御部20のRAMから抽出し、抽出した派生合致施設情報を示す音声を音声出力部27に出力させ、S970に移行する。一方、検索済派生条件でない場合には(S930:NO)、S970に移行する。
【0097】
またS920にて、S910における特定音声内容が検索条件を示すものでない場合には(S920:NO)、S950にて、検索条件を示す音声がマイクロフォン28に未入力である状態が所定未入力時間(本実施形態では、例えば30秒)を越えて継続したか否かを判断する。ここで、所定未入力時間を越えて継続していない場合には(S950:NO)、S970に移行する。一方、所定未入力時間を越えて継続した場合には(S950:YES)、S960にて、検索条件の入力を促す案内音声を音声出力部27に出力させ、S970に移行する。
【0098】
そしてS970に移行すると、S10と同様にして音声認識処理を行う。その後S980にて、S970における特定音声内容が、検索結果を読み上げることを要求するもの(以降、読み上げ指令と称す)であるか否かを判断する。ここで、読み上げ指令でない場合には(S980:NO)、検索応答処理を終了する。一方、読み上げ指令である場合には(S980:YES)、S990にて、S690またはS730の目的・到着時刻検索処理で抽出した最終合致施設情報を示す音声を音声出力部27に出力させ、検索応答処理を終了する。尚、読み上げ指令としては、例えば「近い順から結果を読み上げろ」,「一番近い場所はどこ?」,「次に近い場所はどこ?」,「ユーザ評価が一番高い場所はどこ?」などが挙げられる。
【0099】
次に、制御部20が実行する中断処理の手順を、図10を用いて説明する。図10は中断処理を表すフローチャートである。この検索モード設定処理は、制御部20が起動(電源オン)している間に繰り返し実行される処理である。
【0100】
この中断処理が実行されると、制御部20は、まずS1110にて、S10と同様にして音声認識処理を行う。その後S1120にて、S1110における特定音声内容が、検索を中断することを要求するもの(以降、検索中断指令と称す)であるか否かを判断する。ここで、検索中断指令でない場合には(S1120:NO)、中断処理を終了する。一方、検索中断指令である場合には(S1120:YES)、S1130にて、走行中検索処理を中断させ、検索を中断した旨の音声を音声出力部27に出力させる。
【0101】
その後S1140にて、S10と同様にして音声認識処理を行う。その後S1150にて、S1140における特定音声内容が、S690またはS730の目的・到着時刻検索処理で抽出した最終合致施設情報が示す施設(以降、抽出施設と称す)の1つを示すものであるか否かを判断する。即ち、目的地を決定したか否かを判断する。
【0102】
ここで、特定音声内容と抽出施設とが一致している場合には(S1150:YES)、目的地を決定したと判断して、S1160にて、特定音声内容によって示される抽出施設を目的地に設定して、経路案内を開始する。そして中断処理を終了する。
【0103】
一方、特定音声内容と抽出施設とが一致していない場合には(S1150:NO)、目的地を決定していないと判断して、S1170に移行し、S1140における特定音声内容が、最初から検索を行うことを要求するもの(以降、最初検索指令と称す)であるか否かを判断する。ここで、最初検索指令である場合には(S1170:YES)、S1180にて、制御部20のRAM内に記憶された検索条件の内容のうち、訪問目的及び到着時刻以外の検索条件を消去して、走行中検索処理を再開させ、中断処理を終了する。これにより、訪問目的及び到着時刻以外の検索条件については、新たに検索条件を追加して検索を行うことになる。
【0104】
一方、最初検索指令でない場合には(S1170:NO)、S1190にて、S1140における特定音声内容が、途中から検索を行うことを要求するもの(以降、途中検索指令と称す)であるか否かを判断する。ここで、途中検索指令である場合には(S1190:YES)、S1200にて、まずマイクロフォン28を介した音声入力によって運転者に検索番号の指定を行わせて、検索番号が指定されると、この検索番号に該当する検索結果を制御部20のRAMから抽出して、抽出した検索結果からの検索を再開させ、中断処理を終了する。これにより、途中の検索結果から新たに検索条件を追加して検索を行うことになる。
【0105】
またS1190にて、途中検索指令でない場合には(S1190:NO)、S1210にて、走行中検索処理を再開させ、中断処理を終了する。これにより、S1130で走行中検索処理が中断された状態から検索が再開される。
【0106】
次に、制御部20が実行する派生検索条件設定処理の手順を、図11を用いて説明する。図11は派生検索条件設定処理を表すフローチャートである。この派生検索条件設定処理は、制御部20が起動(電源オン)している間に繰り返し実行される処理である。
【0107】
この派生検索条件設定処理が実行されると、制御部20は、まずS1310にて、ユーザ嗜好データベース書換処理を行う。即ち、S1150の処理で目的地が決定された場合に、この目的地に対応した施設特定情報と、S710の処理でユーザ嗜好データベース24aに記憶された検索ワードと、カレンダクロック29が計時した暦及び時刻とに基づいて、「いつ、どこへ、何のために、行った、」,「いつ、どこで、何を、食べた」及び「いつ、どこへ、何(コンサート,映画,イベント)を、見に行った」といった嗜好情報を、ユーザ嗜好データベース24aに追加する。
【0108】
その後S1320にて、ユーザ嗜好データベース24aの内容が変更されたか否かを判断する。ここで、ユーザ嗜好データベース24aの内容が変更されていない場合には(S1320:NO)、派生検索条件設定処理を終了する。
【0109】
一方、ユーザ嗜好データベース24aが変更された場合には(S1320:YES)、S1330にて、派生検索条件データベース書換処理を行う。即ち、ユーザ嗜好データベース24aの内容に基づいて、派生検索条件データベース24b内の主検索条件情報と派生検索条件情報との間の対応関係を設定する。例えば、ユーザ嗜好データベース24a内に、「イタリア料理のレストランでパスタを食べた」という嗜好情報が多く記憶されている場合には、主検索条件「レストラン」の派生検索条件は、「イタリア料理」及び「パスタ」と設定される。また、検索ワードとして、例えば「一番近い場所はどこ?」が多く記憶されている場合には、派生検索条件として、「自車両から近い順に並べて検索する」という条件が設定される。
【0110】
そして派生検索条件データベース書換処理が終了すると、派生検索条件設定処理を終了する。
次に、このように構成されたナビゲーション装置1における、運転者(ユーザ)とナビゲーション装置1(エージェント)との間での対話例を示す。
【0111】


ユーザ・・・・・『「一時間以内」で到着できる「レストラン」を探してくれ。』
エージェント・・『「一時間以内」で到着できる「レストラン」をさがします。
【0112】
非常に件数が多いため、検索に時間がかかります。
走行中検索はいかがですか?』
ユーザ・・・・・『たのむ』(ユーザは走行を開始する)

エージェント・・『「レストラン」の「ジャンル」は何にしますか?』
ユーザ・・・・・『「パスタ」が「食べたい」』
エージェント・・『「パスタ」ですね』
『「イタリア料理」の「レストラン」をお探しですか?』
ユーザ・・・・・『そうだ』
エージェント・・『「どのあたり」の「レストラン」が良いですか?』
ユーザ・・・・・『「名古屋市内」がいいなあ』
エージェント・・『「名古屋市内」の「イタリア料理」の「レストラン」をさがします。
【0113】
よろしいですか?』
ユーザ・・・・・『たのむ』
エージェント・・『「名古屋市内」の「イタリア料理」の「レストラン」は300軒あります。』
エージェント・・『まず「評判ランクA」そして「ここから30分以内」、を検索条件に
検索します。よろしいですか?』
ユーザ・・・・・『たのむ。』
エージェント・・『「人気ランクA」そして「ここから30分以内」の
「イタリア料理」の「レストラン」は「10」件ありました。』
ユーザ・・・・・『一番近い場所はどこ?』
エージェント・・『一番近い場所ですか? それは「〇〇」の「〇〇1」です。
【0114】
「ここから15分の位置にあります」。
ここは「〇〇A」が特徴の「イタリア料理」「レストラン」です。』
ユーザ・・・・・『次に近い場所はどこ?』
エージェント・・『次に近い場所は、「〇〇」の「〇〇2」です。
【0115】
「ここから15分の位置にあります」。
ここは「△△B」が特徴の「イタリア料理」「レストラン」です。』
ユーザ・・・・・『「△△B」か?』
エージェント・・『はい』
ユーザ・・・・・『「□□C」のおいしいレストラン」は無いか?』
エージェント・・『ここから30分以内」で
「「□□C」のおいしいレストラン」はありません。
【0116】
「〇〇」の「〇〇1」「〇〇」の「〇〇2」のメニューに、
「□□C」は含まれています。』
ユーザ・・・・・『「ここから1時間以内」で、
「「□□C」のおいしいレストラン」はないか?』
エージェント・・『「ここから1時間以内」で、
「「□□C」のおいしいレストラン」ですね。
【0117】
検索します。少し「10秒」お待ちください。』
エージェント・・『「検索できました。
「ここから1時間以内」に「4」軒の
「□□C」のおいしいレストラン」が見つかりました。』
ユーザ・・・・・『一番近い場所から案内してくれ。』
エージェント・・『一番近い場所から案内します。』
エージェント・・『それは「〇〇」の「〇〇3」です。
【0118】
ここから45分の位置にあります。
ここは、「「□□C」のおいしいレストラン」です。
次は・・・』
ユーザ・・・・・『ストップ、「〇〇」の「〇〇3」に決めた。案内してくれ。』
エージェント・・『「〇〇」の「〇〇3」にご案内します。
【0119】
到着予想時刻は〇〇時〇〇分ころです。』(経路案内開始)

このように構成されたナビゲーション装置1では、音声認識処理により特定された音声の内容が、訪問目的及び到着時刻を示す検索条件である場合に、位置検出器21により検出された現在位置と、S30の処理により設定された移動速度と、カレンダクロック29により計時された現在時刻とに基づいて、外部通信機23により取得されてデータ記憶装置24に記憶された施設特定情報を検索し、この検索結果に基づいて、検索条件に一致する施設特定情報を抽出する(S690,S730)。
【0120】
また、検索結果を読み上げることの要求(読み上げ指令)が運転者からあると(S980:YES)、抽出された施設特定情報を示す音声を音声出力部27に出力させる(S990)。
【0121】
そして、音声認識処理により特定された音声の内容が、S690またはS730の処理により抽出された施設特定情報が示す施設(抽出施設)の1つを示すものである場合に(S1150:YES)、特定音声内容によって示される抽出施設を目的地に設定して、経路案内を開始する(S1160)。
【0122】
このようにナビゲーション装置1では、検索条件として訪問目的及び到着時刻を入力してから車両を出発させると、走行中における車両の現在位置と、車両の移動速度と、現在時刻とに基づいて検索を行い、検索条件(即ち、訪問目的及び到着時刻)に一致する施設の絞り込みを行う。即ち、車両を走行させながら検索を行うことができる。
【0123】
そして、読み上げ指令がある場合に、検索条件に一致する施設を示す情報が音声出力手段から音声で出力されるので、運転者は、音声出力された施設を示す情報の中から、所望する施設を示す言葉を発すると、その施設が目的地として設定されて、経路案内が開始される。即ち、検索結果の出力と目的地の入力は音声を介して行うことができる。つまり、運転者は、ナビゲーション装置1の表示画面を注視する必要がないため、車両走行中においても目的地の設定が可能となる。
【0124】
従って、目的地を設定するまでは車両を停止させておかなくてはならないという無駄を省略することができる。このため、検索に要した時間分だけ到着時間が遅くなり所望の目的地に営業時間内に到着できなくなってしまうという事態が発生することを抑制できる。
【0125】
また、特定音声内容が、訪問目的及び到着時刻と異なる検索条件を示すものである場合に、訪問目的及び到着時刻に加えて更に、特定音声内容が示す検索条件(追加検索条件)を追加して検索を行い、検索条件に一致する施設の絞り込みを行う(S860)。この場合、訪問目的及び到着時刻のみよりも、追加検索条件も追加して検索を行ったほうが、検索条件に一致する施設を絞り込むことができる。つまり、検索によって目的地を決定するまでに要する時間を短縮できる。
【0126】
また、特定音声内容が検索条件を示すものである場合に(S440,S620:YES)、この検索条件(主検索条件)に対応する派生検索条件を派生検索条件データベース24bから抽出して(S460,S640)、この派生検索条件を追加して検索を行って、検索条件に一致する施設の絞り込みを行う(S870)。
【0127】
即ち、派生検索条件での検索を運転者が要求する前に、既に派生検索条件での検索を行っている場合には、即座に派生検索条件での検索結果を運転者に提示することができるので、検索によって目的地を決定するまでに要する時間を短縮できる。
【0128】
また、主検索条件と派生検索条件との対応関係を、ユーザ嗜好データベース24aに記憶された嗜好情報に基づいて設定する(S1330)。即ち、派生検索条件は使用者の嗜好に基づいて設定されるので、派生検索条件での検索を運転者が要求する可能性が高まる。つまり、運転者が或る検索条件での検索を要求した場合に、この検索条件での検索をナビゲーション装置1が既に行っている可能性が高まり、検索によって目的地を決定するまでに要する時間を更に短縮できる。更に、ナビゲーション装置1が派生検索条件での検索を無駄に行ってしまうことを抑制できる。
【0129】
また、検索条件を示す音声がマイクロフォン28に未入力である状態が所定未入力時間を越えて継続した場合に(S950:YES)、検索条件の入力を促す案内音声を音声出力部27に出力させる(S960)。即ち、案内音声が出力されることによって、施設を絞り込むための検索条件を運転者が追加する可能性が高まる。つまり、検索によって目的地を決定するまでに要する時間を短縮できる。
【0130】
また、特定音声内容が検索条件を示すものである場合に(S440,S620)、予測検索時間を算出し(S650)、予測検索時間が第2所定検索時間より長い場合には(S660:YES)、予測検索時間を知らせるための音声を音声出力部27に出力させる(S670)。このため、運転者は予測検索時間を事前に知ることができる。従って、検索時間が長い場合でも、運転者は、検索が終了する時期をある程度把握できるため、苛つくことがなくなる。
【0131】
以上説明した実施形態において、車速センサ22及びS680,S720の処理は本発明における移動速度設定手段、S430,S500,S610,S910,S970,S1110及びS1140の音声認識処理は本発明における入力音声特定手段、S690及びS730の処理は本発明における検索手段、S990の処理は本発明における第1施設出力手段、S1160の処理は本発明における目的地設定手段、S980の処理の条件は本発明における所定出力条件である。
【0132】
また、S810の処理は本発明における訪問目的抽出手段、S820の処理は本発明における移動時間算出手段、S830の処理は本発明における到着時刻算出手段、S840の処理は本発明における施設決定手段である。
【0133】
また、派生検索条件データベース24bは本発明における検索条件情報記憶手段、S870の処理は本発明における抽出施設情報記憶手段、S940の処理は本発明における第2施設出力手段、ユーザ嗜好データベース24aは本発明における嗜好情報記憶手段、S1330の処理は本発明における対応関係設定手段、S960の処理は本発明における検索条件案内手段、S650の処理は本発明における検索時間算出手段、S670の処理は本発明における検索時間案内手段、主検索条件情報は本発明における第1検索条件情報、派生検索条件情報は本発明における第2検索条件情報、第2所定検索時間は本発明における所定検索時間である。
【0134】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採ることができる。
例えば上記実施形態においては、訪問目的をレストランとしたものを示したが、訪問目的は飲食店に限られず、その他の施設(例えば映画館など)であってもよい。
【0135】
また上記実施形態においては、所定算出時間前から現在時刻までに計測した車速の平均値を移動速度としたものを示したが、予め設定された固定値(例えば、30km/h)や出発時から現在時刻までに計測した車速の平均値を移動速度として設定してもよい。
【0136】
また上記実施形態において、ユーザ嗜好データベース24aが「いつ、どこへ、何のために、行った、」等の嗜好情報を記憶するものを示したが、例えば「標準(例えば、5分→10分→15分)の2倍の単位(例えば、10分→20分→30分)で増加させること好き」,「10分単位の増加が好き」等といった時間の長短検索条件を嗜好情報として記憶するようにしてもよい。
【0137】
また上記実施形態においては、検索条件の入力を促す案内音声を出力するものを示したが、目的地とする施設を絞り込み易い検索条件をナビゲーション装置1側から提案するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【図1】第1実施形態のナビゲーション装置1の構成を示すブロック図。
【図2】走行中目的地設定処理手順を示すフローチャート。
【図3】目的・到着時刻検索処理手順を示すフローチャート。
【図4】ナビゲーション装置1の動作例を説明する図。
【図5】第2実施形態のナビゲーション装置1の構成を示すブロック図。
【図6】検索モード設定処理手順を示すフローチャート。
【図7】走行中検索処理手順を示すフローチャート。
【図8】目的・到着時刻検索処理手順を示すフローチャート。
【図9】検索応答処理手順を示すフローチャート。
【図10】中断処理手順を示すフローチャート。
【図11】派生検索条件設定処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0139】
1…ナビゲーション装置、20…制御部、21…位置検出器、21a…GPS受信機、21b…ジャイロスコープ、21c…距離センサ、21d…地磁気センサ、22…車速センサ、23…外部通信機、24…データ記憶装置、24a…ユーザ嗜好データベース、24b…派生検索条件データベース、25…操作スイッチ群、26…表示装置、27…音声出力部、28…マイクロフォン、29…カレンダクロック。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、設定された目的地までの経路を案内するナビゲーション装置であって、
自車両の現在位置を検出する現在位置検出手段と、
自車両の移動速度を設定する移動速度設定手段と、
現在時刻を示す現在時刻情報を取得する現在時刻取得手段と、
検索対象となる施設である検索対象施設の位置に関する施設位置情報及び前記検索対象施設の内容に関する施設内容情報を少なくとも含む施設特定情報を複数取得する施設情報取得手段と、
音声を入力する音声入力手段と、
音声を出力する音声出力手段と、
前記音声入力手段に入力した音声を音声認識処理することにより、該入力した音声の内容を特定する入力音声特定手段と、
前記入力音声特定手段により特定された音声の内容が、訪問目的及び到着時刻を示す検索条件である第1検索条件の場合に、前記現在位置検出手段により検出された現在位置と、前記移動速度設定手段により設定された移動速度と、前記現在時刻取得手段により取得された前記現在時刻情報とに基づいて、前記施設情報取得手段が取得した前記施設特定情報を検索し、この検索結果に基づいて、検索条件に一致する前記検索対象施設である条件一致施設を抽出する検索手段と、
予め設定された所定出力条件が成立すると、前記検索手段により抽出された前記条件一致施設の前記施設特定情報を示す音声を前記音声出力手段に出力させる第1施設出力手段と、
前記入力音声特定手段により特定された音声の内容が、前記検索手段により抽出された前記条件一致施設の中の1つを示すものである場合に、この前記条件一致施設を前記目的地として設定する目的地設定手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記検索手段は、
前記施設情報取得手段が取得した前記施設特定情報の中から、前記訪問目的に合致する前記施設内容情報を含む前記施設特定情報を抽出する訪問目的抽出手段と、
前記現在位置検出手段により検出された現在位置から、前記訪問目的抽出手段が抽出した前記施設特定情報に含まれる前記施設位置情報によって特定される位置までの移動時間を、前記移動速度設定手段により設定された移動速度に基づいて算出する移動時間算出手段と、
前記移動時間算出手段により算出された移動時間と、前記現在時刻取得手段により取得された前記現在時刻情報とに基づいて、到着時刻を算出する到着時刻算出手段と、
前記到着時刻算出手段により算出された到着時刻が、前記第1検索条件により示される到着時刻より前である場合に、前記訪問目的抽出手段により抽出された前記施設特定情報が示す前記検索対象施設を前記条件一致施設とする施設決定手段と、
から構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記所定出力条件は、
前記検索手段により抽出された前記条件一致施設の数が、予め設定された所定抽出数以下であること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記所定出力条件は、
前記入力音声特定手段により特定された音声の内容が、前記条件一致施設の前記施設特定情報を示す音声を前記音声出力手段に出力させるために予め設定された指令を示すものであること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記検索手段は、
前記入力音声特定手段により特定された音声の内容が、前記第1検索条件と異なる検索条件を示す第2検索条件である場合に、前記第1検索条件に加えて更に前記第2検索条件を追加して検索を行い、前記条件一致施設を抽出する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
それぞれ異なる検索条件を示す複数の第1検索条件情報と、それぞれの第1検索条件情報に対応して、この第1検索条件情報に関連した検索条件を示す第2検索条件情報とを、前記第1検索条件情報毎に記憶する検索条件情報記憶手段を備え、
前記検索手段は、前記第1検索条件が、前記第1検索条件情報により示される検索条件と一致する場合に、前記第1検索条件に加えて更に、この第1検索条件情報に対応した第2検索条件情報が示す第3検索条件を追加して検索を行って、前記条件一致施設を抽出し、
前記第3検索条件を追加して検索を行った結果に基づき前記検索手段が抽出した前記条件一致施設に関する前記施設特定情報を記憶する抽出施設情報記憶手段と、
前記入力音声特定手段により特定された音声の内容が、前記第3検索条件を示すものである場合に、前記第3検索条件で検索された前記条件一致施設に関する前記施設特定情報を前記抽出施設情報記憶手段から抽出し、この施設特定情報を示す音声を前記音声出力手段に出力させる第2施設出力手段と、
を備える、
ことを特徴とする請求項5に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記検索手段は、
前記第2検索条件が、前記第1検索条件情報により示される検索条件と一致する場合に、前記第2検索条件に加えて更に、この第1検索条件情報に対応した第2検索条件情報が示す第3検索条件を追加して検索を行って、前記条件一致施設を抽出する、
ことを特徴とする請求項6に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
使用者の嗜好を示す嗜好情報を記憶する嗜好情報記憶手段と、
前記第1検索条件情報と前記第2検索条件情報との対応関係を、前記嗜好情報記憶手段に記憶された嗜好情報に基づいて設定する対応関係設定手段と、
を備えることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
検索条件を示す音声が前記音声入力手段に未入力である状態が、予め設定された所定未入力時間を越えて継続した場合に、使用者に対して検索条件の入力を促す案内音声を前記音声出力手段に出力させる検索条件案内手段を備える、
ことを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載のナビゲーション装置。
【請求項10】
前記入力音声特定手段により特定された音声の内容が検索条件を示すものである場合に、この検索条件による検索に要する予測検索時間を算出する検索時間算出手段と、
前記検索時間算出手段により算出された前記予測検索時間が、予め設定された所定検索時間よりも長い場合に、前記検索時間算出手段により算出された前記予測検索時間を示す音声を前記音声出力手段に出力させる検索時間案内手段と、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項9の何れかに記載のナビゲーション装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2007−163226(P2007−163226A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−358116(P2005−358116)
【出願日】平成17年12月12日(2005.12.12)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】