説明

ハイブリッド形式の動力乗り物の走行駆動装置と該ハイブリッド形式の動力乗り物の駆動方法

【課題】電気機械で乗り物を駆動中に変速装置による抵抗の影響を減少させ、電気機械によって回収される制動中のエネルギーを増加させる、ハイブリッド形式の動力乗り物用の走行駆動装置を提供する。
【解決手段】機関軸を備えている熱機関と、複数の蓄電池に接続されているロータを備えている電気機械と、乗り物の駆動車軸を回転させるように電気機械および/または熱機関によって回転が制御されている駆動軸と、駆動軸と機関軸との間の回転速度変更装置とを有するハイブリッド形式の動力乗り物用の走行駆動装置において、変速装置は、各々が少なくとも1つの係合解除可能連結部分によって制御されている、駆動車軸への運動伝達のための少なくとも2つの択一的な経路を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド形式の動力乗り物用の走行駆動装置に関する。公知のように、この形式の乗り物は、牽引または推進駆動手段として、通常は内燃エンジンである熱機関と、1つまたは2つ以上の蓄電池などの電源に接続されている回転電気機械とを組み合わせている。
【0002】
この組み合わせによって、特に汚染物質の大気への排出を制限し、装置全体の燃料消費を減少させることによって、この乗り物の性能を最適化することができる。
【背景技術】
【0003】
特に特許文献1から公知のように、この乗り物は、変速装置に接続されている出力軸を有している熱機関と、電池に接続されている電気機械とを備えている駆動装置を有している。この装置は、熱機関と電気機械との間の第1のクラッチと、電気機械と変速装置との間の第2のクラッチとの2つのクラッチも有している。
【0004】
したがって、乗り物が、都市部などでのように、排気ガスと騒音の発生とを制限しながら、広い速度範囲にわたって利用可能な高トルクで駆動される場合、電気機械は乗り物の駆動車軸の駆動に使用されることが好ましい。
【0005】
他方、高駆動力と広い動作範囲が必要な用途については、駆動車軸の駆動、したがって乗り物の移動のために熱機関が使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】フランス特許発明明細書第2,670,440号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この駆動装置は十分であるもののいくつかの顕著な欠点がある。
【0008】
実際に、乗り物の駆動に電気機械だけが使用される場合、乗り物を駆動するためだけでなく、乗り物と変速装置に固有のすべての抵抗(慣性、摩擦、...)に打ち勝つために十分なトルクが必要である。
【0009】
さらに、乗り物の制動中には、それによって放出されるエネルギーの一部が変速装置によって吸収され、このエネルギーのわずかな部分だけが回収され、それから電気機械によって電力に変換される。
【0010】
本発明は、駆動車軸への伝達を常に行う、またはその逆を行う複数の装置を備えている単純な駆動装置によって前述の欠点を克服することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そのため、本発明は、機関軸を備えている熱機関と、複数の蓄電池に接続されている、ロータを備えた電気機械と、乗り物の駆動車軸を回転させるように電気機械および/または熱機関によって回転が制御されている駆動軸と、駆動軸と機関軸との間の回転速度変更装置とを有するハイブリッド形式の動力乗り物用の走行駆動装置において、変速装置は、駆動車軸への運動伝達のための少なくとも2つの択一的な経路であって、各々が少なくとも1つの係合解除可能連結部分によって制御されている2つの択一的な経路を有することを特徴とする、動力乗り物用の走行駆動装置に関する。
【0012】
少なくとも2つの伝達経路の1つは、機関軸と、駆動軸に回転に関して接続するための係合解除可能連結部とを有することができる。
【0013】
他の伝達経路は、機関軸と、減速装置と、減速装置と駆動軸との間で回転を接続する他の係合解除可能連結部分とを有することができる。
【0014】
減速装置は、軸と少なくとも1つのカム軸との間の減速回転運動伝達装置と、このカム軸と係合解除可能連結部分との間の他の減速回転運動伝達装置とを有することができる。
【0015】
減速装置は、機関軸と動力乗り物の固定部分によって支持されている回転軸との間の減速運動伝達装置と、この回転軸と係合解除可能連結部分との間の他の減速運動伝達装置とを有することができる。
【0016】
他の減速運動伝達装置は、回転軸と係合解除可能連結部分との間で回転運動伝達を実現する係合解除可能連結部分を有することができる。
【0017】
他の減速運動伝達装置は、電気機械のロータと係合解除可能連結部分との間で回転運動伝達を実現する係合解除可能連結部分を有することができる。
【0018】
減速装置は、内側の遊星歯車装置が機関軸によって支持されており、外側の遊星歯車が動力乗り物の固定部分によって支持されており、複数の衛星歯車が係合解除可能連結部分によって支持されている遊星歯車装置を有することができる。
【0019】
駆動軸は、その回転運動を駆動車軸に伝達する係合解除可能連結部分を支持することができる。
【0020】
駆動軸は、1つまたは他の係合解除可能連結部分を動作させるアクチュエータを支持することができる。
【0021】
駆動軸は、電気機械のロータまたは熱機関および/または電気機械とは独立している軸を有することができる。
【0022】
駆動軸は、運動伝達装置によって駆動車軸に接続することができる。
【0023】
本発明は、機関軸を備えている熱機関と、複数の蓄電池に接続されている、ロータを備えた電気機械と、乗り物の駆動車軸を回転させるように電気機械および/または熱機関によって制御されている駆動軸と、駆動軸と機関軸との間の回転速度変更装置とを有するハイブリッド形式の動力乗り物の走行駆動を目的としている方法において、機関軸を、少なくとも1つの係合解除可能な連結部分によって各々が制御されている回転運動伝達用の少なくとも2つの択一的な経路によって駆動車軸の駆動軸に接続することを特徴とする、動力乗り物の走行駆動を目的としている方法にも関する。
【0024】
本方法では、少なくとも2つの回転運動伝達経路の1つに、駆動軸の回転が他の経路の回転速度とは異なる回転速度となるように、軸の回転速度を減速させる装置を設けることができる。
【0025】
本方法では、熱機関を始動するために、複数の蓄電池によって電気機械に給電することと、少なくとも2つの運動伝達経路の1つを通して、電気機械のロータを熱機関の機関軸に接続することができる。
【0026】
本方法では、複数の蓄電池を再充電するために、熱機関の機関軸を少なくとも2つの運動伝達経路の1つによって、電気機械のロータに接続ことができる。
【0027】
本方法では、動力乗り物の制動段階の間に、駆動軸を少なくとも2つの運動伝達経路の1つによって、軸に接続することによって、駆動車軸の機械的エネルギーを伝達するように、駆動車軸の機械的エネルギーを回収することができる。
【0028】
本発明のその他の特徴と利点は、添付の図面を参照して、非限定的な例による以降の説明を読むことで明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明のハイブリッド乗り物用の駆動装置を示している図である。
【図2】本駆動装置の第1の動作構成の図である。
【図3】本駆動装置の第2の動作構成の図である。
【図4】本駆動装置の第3の動作構成の図である。
【図5】本駆動装置の第4の動作構成の図である。
【図6】図1の駆動装置の第1の変形例の図である。
【図7】図1の駆動装置の第2の変形例の図である。
【図8】本発明の駆動装置の他の図である。
【図9】図8の他の図の動作構成である。
【図10】図8の他の図の動作構成である。
【図11】図8の他の図の動作構成である。
【図12】図8の他の図の動作構成である。
【図13】図8に示している駆動装置の変形例である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1に示しているように、ハイブリッド形式の乗り物を駆動する装置は、機関軸12を備えている熱機関10、ここではクランクシャフトを備えている内燃エンジンを有しており、速度変更装置13を制御する。本装置は、駆動軸が延びているロータ16を備えており、電気モータとして、または発電機(あるいは交流発電機)として動作可能な電気機械14も有している。
【0031】
公知のように、熱機関10の機関軸12は、減速回転運動伝達装置20によって熱機関10の排気弁と吸気弁(不図示)とを制御する少なくとも1つの、本明細書では2つのカム軸18を回転駆動する。この装置は、機関軸12に固定されている駆動輪22、駆動輪22よりも直径が大きい各カム軸に固定されている受動輪24、およびこれら2つの輪を回転に関して接続している伝達ベルト26(伝達チェーンまたは歯車列)を通常有している。
【0032】
この図によりよく示しているように、機関軸12の端部は、回転に関しては固定されており、軸方向の直動に関しては可動である、機関軸12と電気機械14のロータ16(駆動軸)との間の係合解除可能摩擦連結部分30の要素28を支持している。連結部分30のリアクションプレートを構成しているこの要素28は、ロータ16に対して回転と直動とに関して固定されているプレッシャープレートを構成している他のプレート32と対向するように配置されている。これら2つのプレート28、32は、ロータ16から延びている駆動軸上で直動に関しては自由であるのに対して、駆動軸によって支持されているアクチュエータ34の作動下で回転に関して固定されるように互いに接触することになる。
【0033】
したがって、この連結部分30が作動しているときには、ロータ16は、機関軸12の速度に等しい速度に対応している“ロング”と呼ばれる回転運動伝達経路VT1によって、機関軸12と直結状態にある。
【0034】
熱機関10の機関軸12から2つのカム軸18を介してロータ16までの回転運動の択一的な伝達を確保するために、他の係合解除可能摩擦連結部分36が設けられている。そのため、2つのカム軸18は、受動輪24に対向して配置されており、他の減速回転運動伝達装置39に属している駆動プーリ38を固定保持している。このプーリ38は、軸線方向に関しては機関軸12に固定されているのに対して、回転に関しては機関軸12に自由に取り付けられている(駆動プーリ38よりも直径が大きい)受動プーリ42に伝達ベルト(または伝達チェーンや歯車列)によって接続されている。駆動輪22に対向して配置されているこのプーリ42は、ロータ16と機関軸12との間の連結部分30を囲んでいるハウジング44に接続されている。このハウジング44は、アクチュエータ34に対向しており、軸線方向に移動可能なリアクションプレート46を保持しており、アクチュエータ34の作動の下で駆動軸に保持されている他の固定されているプレッシャープレート48と回転に関して確実に連結して、他方の係合解除可能摩擦連結部分36を構成することを意図している。
【0035】
この他方の連結部分36が動作しているときには、ロータ16は回転に関して熱機関10の機関軸12に、減速装置49によるこの機関軸12の回転速度の減速に対応している"ショート"と呼ばれる回転運動伝達経路VT2によって接続されている。したがって、この減速装置49は、減速回転運動伝達装置39と減速回転運動伝達装置20とを有している。
【0036】
したがって、電気機械14のロータ16は、一方または他方の連結部分30、36の係合による2つの択一的な伝達経路VT1またはVT2によって、熱機関10によって回転に関して駆動される。
【0037】
そのため、ロータ16は回転に関して、機関軸12による高い速度または減速装置49による減速装置49を通した機関軸12の回転速度の減速による低い速度のいずれかの異なる速度で駆動される。
【0038】
この図からより良くわかるように、ロータ16は他の係合解除可能連結部分50、本明細書ではロータ16(駆動軸)に回転に関しては自由に取り付けられているのに対して、直動に関しては固定されているプレート52を有する噛み合い連結部分を保持している。このプレート52は、駆動軸に回転に関しては固定されて取り付けられているが、駆動軸上の直動に関しては自由なアクチュエータ58の複数のフィンガ56と連動する複数の凹部54を有している。
【0039】
ロータ16(駆動軸)と駆動車軸60との間の回転運動伝達を実現するために、運動伝達装置62が駆動軸と駆動車軸60との間に配置されている。伝達ベルト64がプレート52と駆動車軸60上に配置されている固定プーリ66との間に配置されていることが好ましい。したがって、この固定プーリ66は、差動ブリッジ70などの伝達装置による乗り物の2つの駆動輪68の駆動を可能にする。
【0040】
もちろん、電気機械14は熱機関10への動力供給および/または複数の蓄電池72の充電のために制御装置(不図示)によって制御されている一方で、複数の蓄電池72に接続されている。
【0041】
同様に、アクチュエータ34と58は、どのような乗り物にも備わっているパワートレイン計算機(不図示)などの制御ユニットの作用の下で連結部分30、36、50の所望の係合のために駆動軸上で変位できるようにするジャッキなどの任意の制御手段(不図示)によって制御することができる。
【0042】
したがって、回転速度変更装置13は、経路VT1からなる第1の速度段階と、第1の速度段階よりも低く経路VT2からなる第2の速度段階を有している。
【0043】
使用される牽引モードおよび/または熱機関10と電気機械14の動作による駆動装置のさまざまな構成を説明する。
【0044】
簡単のために、以下の説明において、機関軸12とロータ16との間の摩擦連結部分30は「高速連結部分」と呼び、他方の摩擦連結部分36は「低速連結部分」と呼び、噛み合い係合部分50は「ジョー連結部分」と呼ぶ。
【0045】
図2の構成は、電気機械14だけが、特に、熱機関10用の動く機械として使用されている電気モードを示している。
【0046】
高速連結部分30と低速連結部分36の2つの連結部分はいずれも係合されていないが、ジョー連結部分50はアクチュエータ58の変位によって噛み合っており、複数の係合フィンガ56をプレート52の複数の凹部54内に係合させることを可能にしている。そのため、電気機械14が複数の蓄電池72によって給電されるとすぐに、ロータ16が回転に関して駆動され、その回転運動を回転に関してプレート52に接続されているアクチュエータ58に伝達する。それから、この回転は、運動伝達装置62の伝達ベルト64によって駆動車軸60に伝達される。
【0047】
この構成によって、熱機関10を動作させたまま、特に乗り物の補器類(パワーステアリングポンプ、空調コンプレッサ等)を駆動したままにできるようにしながら、乗り物を前進ギヤまたは後退ギヤにおいて走行させることができる。
【0048】
図3に示している他の構成において、ジョー連結部分50は前述のように噛み合っており、したがって、電気機械14が複数の蓄電池72によって給電されるとすぐにロータ16の回転運動を駆動車軸60に伝達する。したがって、この電気機械14は、動力乗り物の原動機として使用される。
【0049】
ロータ16がいったん回転するようになると、アクチュエータ34の(図1において)右への変位によって高速連結部30が係合する。これによって、ロータ16をリアクションプレート28とプレッシャープレート32との間の連結によって、熱機関10の機関軸12に接続することができる。この場合、ロータ16の作動と計算機の制御の下で機関軸12を回転に関して駆動することによって、この熱機関10を始動することができる。
【0050】
熱機関10が始動するとすぐに、アクチュエータ34が低速連結部36を係合させることなく高速連結部30を非動作にするように左に変位される。
【0051】
したがって、熱機関10は、特に前述のように補器類を駆動するように、動作を維持する。
【0052】
そのため、電気機械14は、乗り物が移動しているときの乗り物の牽引と、そして、乗り物の駆動に使用されているこの電気機械14の動作を妨げることにない熱機関10の始動との2重の機能を有している。
【0053】
図4の構成おいて、乗り物の牽引は、電気機械14と熱機関10の両方によってもたらされている。
【0054】
この場合、図2に関連して前述したように、ジョー連結部分50は係合している。したがって、電気機械14は動力乗り物の原動機として使用され、その出力はこの牽引を実行するために使用される。
【0055】
同時に、高速連結部分30と低速連結部分36(太い線または点線)の一方がアクチュエータ34によって係合し、したがって機関軸12をロータ16に係合させる。この接続の結果、熱機関10によって発生した動力は、機関軸12によってロータ16に伝達され、したがって電気機械14によって伝達される動力に加わる。
【0056】
この構成において、熱機関10は図3に関連して説明したように、または以降で図5に関連して説明するように、すでに始動されているものとする。
【0057】
図5の構成において、電気機械14は熱機関10の始動に使用される。
【0058】
そのため、ジョー連結部分50は非動作で、高速連結部分30がアクチュエータ34の作動の下で係合している。
【0059】
電気機械4が複数の蓄電池72から給電されるとすぐに、ロータ16が回転に関して駆動される。このロータ16と機関軸12との間の高速連結部分30を通した連結を考慮すると、機関軸12がロータ16によって回転に関して駆動される。したがって、熱機関10が計算機の制御の下で始動する。
【0060】
もちろん、熱機関10が始動すると、高速連結部分30がアクチュエータ34の作動の下で非動作とされ、熱機関10は動作したままである。
【0061】
前述した図と関連して熱機関10と電気機械14の他の複数の動作モードを説明する。
【0062】
熱機関10だけで乗り物を駆動するために使用される構成は、ジョー連結部分50の係合と高速連結部分30または低速連結部分36の一方の係合とを使用した図4の構成である。
【0063】
これによって、機関軸12とロータ16との間に高速または低速の回転連結を確立することができる。したがって、乗り物は2つの異なる速度によって熱機関10によって駆動される。ロータ16の回転は、電気機械14を特に複数の蓄電池72の充電のための電流発生器(つまり交流発電機)に変更するために使用することができる。
【0064】
図5に対応している構成を備えている他の動作モードにおいては、すでに動作している熱機関10は複数の蓄電池72の再充電にのみ使用される。
【0065】
ロータ16と機関軸12との間の回転に関する連結が連結部分30、36の一方を作動させることによって実現され、ジョー連結部分50は係合解除されている。
【0066】
電気機械14のロータ16は機関軸12によって回転に関して駆動され、したがってこの電気機械14は複数の蓄電池72を再充電するおよび/または乗り物の補器類に給電する電流発生器として使用される。
【0067】
制動エネルギー回収については、使用される構成は図2の構成に対応しており、ジョー連結部分50だけが係合している。
【0068】
制動中は、回収されるエネルギーは、運動伝達装置62を通してロータ16を回転に関して駆動する駆動車軸60から得られる。したがって、この回転は、電気機械14を複数の蓄電池72の再充電および/または乗り物の補器類への給電のための電流発生器に変更するために使用される。
【0069】
図3に示している構成によれば、前述のように、電気機械14のために制動エネルギーを回収することと、熱機関10によってエンジンブレーキを達成することの両方が可能である。
【0070】
高速連結部分30に加えてジョー連結部分50が動作する。したがって、駆動車軸60からのエネルギーは、前述のようにこのロータ16を回転に関して駆動することによって運動伝達装置62がロータ16に伝達する。ロータ16と機関軸12との間の回転に関する連結を考慮すると、後者は負のトルクを伝達し、ロータ16の回転を低下させる。それからこの低下は、運動伝達装置62によって駆動車軸60に伝達される。
【0071】
もちろん、電気機械14の制御手段を作動解除することによってエンジンブレーキだけを使用することができる。これによって、複数の蓄電池72への一切の影響なしにロータ16を自由に回転させることができる。
【0072】
したがって、図1から6に関して説明した例の場合、ロータ16から延びている駆動軸は、駆動車軸60または熱機関10(エンジン始動、制動等)および/または電気機械14(複数の蓄電池72の再充電等)のいずれかの駆動軸として使用されている。
【0073】
図6は、図1の変形例を示しており、そのため、図1に共通の要素については同じ参照番号を有している。
【0074】
この変形例は、図1とはショート伝達経路VT2の配置に関して異なっている。
【0075】
この伝達経路は、熱機関10の機関軸12に固定状態で取り付けられている歯車であることが有利な駆動輪74を有している。この歯車は、本明細書では係合によって、駆動輪74よりも直径が大きく、熱機関10などの乗り物の固定部分上で自由に回転する受動軸78に固定状態で取り付けられている受動歯車76を駆動する。駆動輪74は受動輪76と関連しており、したがって、減速回転運動伝達装置を構成している。この受動軸78は、ハウジング44を支持している受動プーリ42を回転に関して駆動する伝達プーリ80を固定状態で支持しており、この受動プーリ42は伝達プーリ80よりも直径が大きい。伝達プーリ80と受動プーリ42とは互いに係合しており、他の減速回転運動伝達装置を構成している歯車であることが有利である。
【0076】
排気弁と吸気弁を制御する2つのカム軸18を制御する装置は、図1に関連して前述した装置と同じであることが有利であるが、図6のように熱機関10の他方の側に配置されている。したがって、この装置は熱機関軸12に固定状態で取り付けられている駆動輪22と、2つのカム軸18上に固定状態で取り付けられている受動輪24と、伝達ベルト26とを有している。
【0077】
図7はショート伝達経路VT2を構成している本発明の他の変形例を示している。
【0078】
この伝達経路は、熱機関10の機関軸12に固定状態で支持されている回転する内側遊星歯車84と、熱機関10または乗り物の固定要素によって支持されている固定されている外側遊星歯車86と、連結部分36のハウジング44によって保持されており、遊星歯車84、86と連動している複数の衛星歯車88とを備えている減速回転運動伝達装置を構成している遊星歯車装置82を有している。
【0079】
図6と図7の変形例について使用される牽引モードおよび/または熱機関10および電気機械14の動作による駆動装置のさまざまな構成は、図1から5に関して説明した構成と同じである。
【0080】
図8の変形例において、連結部分30と36のプレッシャープレート32と48とアクチュエータ34とは、熱機関10の機関軸12の延長部分を構成している独立している回転駆動軸90によって支持されている。この独立している軸90は運動伝達装置92によって駆動車軸60に接続されている。この運動伝達装置92は独立している軸90の端部の位置に配置されている固定プーリ94と固定プーリ94と駆動車軸60の固定プーリ66との間の伝達ベルト96とを有している。
【0081】
前述のジョー連結部分50と同じジョー連結部分150のプレート152は、電気機械14のロータ16に固定状態で連結されている。このプレート152は、有利なことには係合によって、回転に関して低速連結部分36のハウジング44を支持している受動プーリ42に連動している。そのため、電気機械14はそのロータ16と共に、独立している軸90に実質に平行に配置されている。
【0082】
ジョー連結部分150のアクチュエータ158は直動に関しては自由に、しかし回転に関しては固定状態で、エンジンケースなどの熱機関10の固定部分によって支持されている回転軸98に支持されている。受動輪100は、この回転軸98上に固定されており、好ましくは係合によって、機関軸12によって固定状態で支持されている駆動輪102と連動している。
【0083】
図1と同様に、独立している駆動軸90は、アクチュエータ32の作動の下で高速連結部分30が動作しているときに、機関軸12の速度に等しい速度に対応しているロング伝達経路VT1によって熱機関10の機関軸12と直結している。
【0084】
同様に、低速連結部分36が作動し、ジョー連結部分150が係合しているときに、独立している軸90はショート伝達経路VT2によって回転に関して機関軸12に接続されている。このショート伝達経路VT2は、駆動輪102、受動輪100、プレート152、および受動プーリ42を有しており、機関軸12と独立している軸90との間で減速が行われる。
【0085】
そのため、独立している軸90は、機関軸12とロング伝達経路VT1による高速の、またはショート伝達経路VT2からの減速による低速のいずれかの異なる速度で回転に関して駆動される。
【0086】
この変形例のさまざまな動作段階は、図1から5の動作段階と実質的に同じである。
【0087】
したがって、電気機械14が複数の蓄電池72によって給電されている再充電電気牽引モード(図9)においては、ジョー連結部分150は係合しておらず、低速連結部分36が係合している。したがって、ロータ16のプレート152によって回転はプーリ42に伝達され、それから低速連結部分36によって独立している軸90に伝達される。それから、この回転は駆動車軸60に運動伝達装置92によって伝達される。
【0088】
したがって、熱機関10を動作させることができるようにしたまま、特に乗り物の補器類(パワーステアリングポンプ、空調コンプレッサ等)を駆動できるようにしたまま、乗り物は前進ギヤまたは後退ギヤにおいて電気を源にした牽引状態で動作する。
【0089】
この電気牽引モードを(熱機関10が動作していないときに)任意採用の熱機関10の始動に関連付けるために、ジョー連結部分150が係合されロータ16が回転に関して回転軸98に接続される。この回転軸98の回転によって、受動輪100の回転が引き起こされ、それが今度は駆動輪102を回転させる。機関軸12に連結されているこの駆動輪102の回転によって、熱機関10を始動することができる(図10)。
【0090】
もちろん、熱機関10が始動すると、ジョー連結部分150が係合解除され、熱機関10は特に補器類を駆動するように動作し続ける。
【0091】
図11の例では、乗り物の牽引は、高速または低速で、熱機関10だけによってもたらされる。
【0092】
高速走行については、アクチュエータ34の作動の下で連結部分30だけが動作する。機関軸12の回転は高速連結部分30によって運動伝達装置92を通して、駆動車軸60を駆動する独立している軸90に、直接伝達される。
【0093】
低速については、プレート152を回転軸98に固定した状態でジョー連結部分150は係合しており、低速連結部分36はアクチュエータ34によって制御されている(図で点線で示しているように)。機関軸12の回転は、減速された状態で、駆動輪102、受動輪100、プレート152、プーリ42、および連結部分36によって、独立している軸90に伝達される。
【0094】
図12に示している例においては、電気機械14は熱機関10の始動に使用されている。
【0095】
そのため、ジョー連結部分150は係合しており、連結部分30と36とはいずれも動作していない。
【0096】
電気機械14が複数の蓄電池72によって給電されるとすぐに、そのロータ16は回転に関して駆動される。回転軸98との連結によって、受動輪100が回転に関して駆動される。この回転が駆動輪102に伝達され、駆動輪102は熱機関10が始動できるように機関軸12を駆動する。
【0097】
図1から5に関連して前述した、使用される牽引モードおよび/または熱機関10と電気機械14の動作による駆動装置の他のすべての構成がこの変形例においても可能である。
【0098】
熱機関10による熱牽引と組み合わされた電気機械14による電気牽引については、構成は図10の構成に該当する。
【0099】
ジョー連結部分150は係合されており、低速連結部分36は動作可能である。
【0100】
電気機械14のロータ16の回転は、プレート152、プーリ42、および連結部分36によって、独立している軸90に伝達される。同時に、軸12の回転は、駆動輪102、受動輪100、およびプレート152によって、プーリ42に伝達される。
【0101】
低速連結部分36の代わりに高速連結部分30を動作させることが考えられる。この場合、機関軸12の回転は独立している軸90に直接伝達される。
【0102】
それから、乗り物の電気牽引が、ジョー連結部分150を係合させた状態で、ロータ16の回転を独立している軸90に受動輪100と駆動輪102とを通して伝達することによって実現される。
【0103】
電気機械14による複数の蓄電池72を再充電しながらの乗り物の熱牽引は、図10の構成に該当している。
【0104】
ジョー連結部分150が係合しており、低速連結部分30が動作している構成によって、熱機関10の機関軸12の回転が電気機械14と独立している軸90との両方に伝達される。
【0105】
電気機械14へのこの回転の伝達は、ロータ16に接続されている駆動輪102、受動輪100、およびジョー連結部分150によって実現される。このロータ16の回転によってこの電気機械14を複数の蓄電池72の再充電のための電流発生器として使用することができる。
【0106】
ジョー連結部分150のプレート152の回転は受動プーリ42に伝達され、それから低速連結部分36を通して独立している軸90に伝達される。
【0107】
低速連結部分36の代わりに高速連結部分30が動作している選択状態において、機関軸12の回転運動のロータ16への伝達は、前述のようにして、そしてそれに加えて、プーリ42の自由な回転によって達成される。機関軸12の回転運動のこの伝達は、連結部分30を通した独立している軸90への直接連結によっても達成される。
【0108】
連結部分36が動作している低速の場合、電気機械14のロータ16の回転は、機関軸12、受動輪100、駆動輪102、およびプレート152の回転によって得られる。同時に、軸12の回転は、駆動輪102、受動輪100、プレート152、プーリ42、および連結部分36によって、独立している軸90に伝達される。
【0109】
電気機械14による複数の蓄電池72の再充電は、ジョー連結部分150が係合位置にあり、連結部分30と36とが係合していない図12の構成に該当している。したがって、軸12の回転運動は駆動輪102、受動輪100、およびこのロータ16に接続されているプレート152によってロータ16に伝達される。
【0110】
ブレーキエネルギー回収は、図9の構成に該当している。
【0111】
ジョー連結部分150は係合しておらず、低速連結部分36はアクチュエータ34の作動の下で係合している。
【0112】
駆動車軸60は、回転に関して独立している軸90を運動伝達装置92を通して駆動する。それから、この回転は連結部分36、プーリ42、およびプレート152を通してロータ16に伝達される。このロータ16の回転によって、電気機械14は複数の蓄電池72の再充電および/または乗り物の補器類への給電のための電流発生器として使用することができる。
【0113】
ジョー連結部分150がアクチュエータ158の作動の下ですでに係合している場合、これによってエネルギー回収に加えてエンジンブレーキも実現することができる。実際に、プレート152の回転は受動輪100と駆動輪102とによって熱機関10の機関軸12に伝達される。独立している軸90とプレート152との接続を考慮すると、熱機関10の機関軸12を通してそれらを減速することは、独立している軸90の減速とその結果駆動車軸60の減速につながる。
【0114】
高速連結部分30を動作状態にすることによって、エネルギー回収に加えてエンジンブレーキを達成することも可能である。そのため、それ自体が係合しているジョー連結部分150の作動の下で駆動輪102、受動輪100、およびプレート152を通してロータ16を駆動する連結部分30を介して軸60は機関軸12を駆動する。
【0115】
高速連結部分30だけを作動させて、エンジンブレーキだけを使用することも考え得る。したがって、独立している軸90の回転は高速連結部分30を介して機関軸12によって減速される。
【0116】
図13に示している例は、図8の装置の他の構成である。
【0117】
この例は、図1の減速回転運動伝達装置20を設けることによって、駆動輪22と受動輪24とベルト26がこの図1の状態に配置されていることが図8の例とは異なる。そのため駆動輪22は機関軸12によって保持されており、受動輪24は2つのカム軸18によって保持されており、ベルト26が2つの駆動輪22と受動輪24とを接続している。
【0118】
さらに、図8の回転軸98はカム軸18に固定され同心に接続されている。
【0119】
受動プーリ42はベルト40によってジョー連結部分150のプレート152に接続されていることが好ましい。
【0120】
この構成では、ロング伝達経路VT1は、前述のように、独立している駆動軸90に高速連結部分30によって接続されている機関軸12から構成されている。ショート伝達経路VT2については、減速回転運動伝達装置20と、プレート152(ジョー連結部分150が係合状態)、ベルト40、受動プーリ42および低速連結部分36を備えている他の減速回転伝達装置とから構成されている。
【0121】
駆動装置のこの他の図の動作は、図8から12に関連して説明した動作と実質的に同じである。
【0122】
本発明は、説明した例に限定されておらず、前述の本発明の範囲から逸脱することなく任意の変形例や等価物を含んでいる。
【符号の説明】
【0123】
10 熱機関
12 機関軸
13 回転速度変更装置
14 電気機械
16 ロータ(駆動軸)
18 カム軸
20、39 減速回転運動伝達装置
22、74、102 駆動輪
24、76、100 受動輪
26、64、96 伝達ベルト
28、46 リアクションプレート
30 高速連結部分
32、48 プレッシャープレート
34、58、158 アクチュエータ
36 低速連結部分
38 駆動プーリ
40 ベルト
42 受動プーリ
44 ハウジング
49 減速装置
50、150 ジョー連結部分
52、152 プレート
54 凹部
56 フィンガ
60 駆動車軸
62、92 運動伝達装置
66、94 固定プーリ
68 駆動輪
70 差動ブリッジ
72 蓄電池
78、98 回転軸
80 伝達プーリ
82 遊星歯車装置
84 内側の遊星歯車
86 外側の遊星歯車
88 衛星歯車
90 (独立している)軸
VT1、VT2 運動伝達経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機関軸を備えている熱機関(10)と、
複数の蓄電池(72)に接続されている、ロータ(16)を備えた電気機械(14)と、
前記乗り物の駆動車軸(60)を回転させるように、前記電気機械(14)および/または前記熱機関(10)によって回転が制御されている駆動軸と、
前記駆動軸と前記熱機関(10)の前記機関軸との間の回転速度変更装置(13)と、を有する、ハイブリッド形式の動力乗り物用の走行駆動装置であって、
前記回転速度変更装置(13)は、前記駆動車軸(60)への回転運動伝達のための経路であって、各々が少なくとも1つの係合解除可能連結部分(30、36)によって制御されている少なくとも2つの択一的な経路(VT1、VT2)を有することを特徴とする、動力乗り物用の走行駆動装置。
【請求項2】
前記少なくとも2つの経路の1つ(VT1)は、前記熱機関(10)の前記機関軸と、前記駆動軸と回転に関して接続する前記係合解除可能連結部分(30)とを有していることを特徴とする、請求項1に記載の動力乗り物用の走行駆動装置。
【請求項3】
前記少なくとも2つの経路の他の1つ(VT2)は、前記機関軸と、前記機関軸の減速装置(49)と、前記減速装置(49)と前記駆動軸との間で回転を伝達する他の前記係合解除可能連結部分(36)とを有していることを特徴とする、請求項1または2に記載の動力乗り物用の走行駆動装置。
【請求項4】
前記減速装置(49)は、前記機関軸と少なくとも1つのカム軸(18)との間の減速回転運動伝達装置(20)と、前記カム軸(18)と前記係合解除可能連結部分(36)との間の他の減速回転運動伝達装置(39)とを有していることを特徴とする、請求項3に記載の動力乗り物用の走行駆動装置。
【請求項5】
前記減速装置(49)は、前記機関軸と前記動力乗り物の固定部分によって支持されている回転軸(78)との間の減速回転運動伝達装置と、前記回転軸(78)と前記係合解除可能連結部分(36)との間の他の減速回転運動伝達装置とを有していることを特徴とする、請求項3に記載の動力乗り物用の走行駆動装置。
【請求項6】
前記他の減速回転運動伝達装置は、前記回転軸(78)と前記係合解除可能連結部分(36)との間で回転運動伝達を実現する係合解除可能連結部分(150)を有していることを特徴とする、請求項5に記載の動力乗り物用の走行駆動装置。
【請求項7】
前記他の減速回転運動伝達装置は、前記電気機械(14)の前記ロータ(16)と前記係合解除可能連結部分(36)との間で回転運動伝達を実現する係合解除可能連結部分(150)を有していることを特徴とする、請求項5に記載の動力乗り物用の走行駆動装置。
【請求項8】
前記経路の他の1つ(VT2)は遊星歯車装置(82)を有しており、該遊星歯車装置(82)の内側の遊星歯車装置(84)が機関軸(12)によって支持されており、外側の遊星歯車(86)が前記動力乗り物の固定部分によって支持されており、複数の衛星歯車(88)が前記係合解除可能連結部分(36)によって支持されていることを特徴とする、請求項3に記載の動力乗り物用の走行駆動装置。
【請求項9】
前記駆動軸は、その回転運動を前記駆動車軸(60)に伝達する係合解除可能連結部分(50)を支持していることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の動力乗り物用の走行駆動装置。
【請求項10】
前記駆動軸は、前記1つまたは他の係合解除可能連結部分(30、36)を動作させるアクチュエータ(34)を支持していることを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の動力乗り物用の走行駆動装置。
【請求項11】
前記駆動軸は、前記電気機械(14)の前記ロータ(16)を有していることを特徴とする、請求項1に記載の動力乗り物用の走行駆動装置。
【請求項12】
前記駆動軸は、前記熱機関(10)および/または前記電気機械(14)とは独立している軸(90)を有していることを特徴とする、請求項1に記載の動力乗り物用の走行駆動装置。
【請求項13】
前記駆動軸は、運動伝達装置(62)によって前記駆動車軸(60)に接続されていることを特徴とする、請求項1から11のいずれか1項に記載の動力乗り物用の走行駆動装置。
【請求項14】
前記軸(90)は、運動伝達装置(92)によって前記駆動車軸(60)に接続されていることを特徴とする、請求項12に記載の動力乗り物用の走行駆動装置。
【請求項15】
機関軸を備えている熱機関(10)と、複数の蓄電池(72)に接続されている、ロータ(16)を備えた電気機械(14)と、前記乗り物の駆動車軸(60)を回転させるように、前記電気機械(14)および/または前記熱機関(10)によって回転が制御されている駆動軸と、前記駆動軸と前記熱機関(10)の前記機関軸との間の回転速度変更装置(13)とを有するハイブリッド形式の動力乗り物の走行駆動方法において、
前記熱機関(10)の前記機関軸を、回転運動伝達のための経路であって、各々が少なくとも1つの係合解除可能連結部分(30、36)によって制御されている少なくとも2つの択一的な経路(VT1、VT2)のいずれかによって前記駆動軸に接続することを特徴とする、動力乗り物の走行駆動方法。
【請求項16】
前記少なくとも2つの回転運動伝達のための経路の1つ(VT2)に、前記駆動軸の回転が他の経路(VT1)の回転速度とは異なる回転速度となるように、前記機関軸の回転速度を減速させる減速装置(49)を設けることを特徴とする、請求項15に記載の動力乗り物の走行駆動方法。
【請求項17】
前記熱機関(10)を始動するために、前記複数の蓄電池(72)によって前記電気機械(14)に給電し、前記少なくとも2つの回転運動伝達のための経路(VT1、VT2)の1つを通して、前記電気機械の前記ロータ(16)を前記熱機関(10)の前記機関軸に接続することを特徴とする、請求項15または16に記載の動力乗り物の走行駆動方法。
【請求項18】
前記複数の蓄電池(72)を再充電するために、前記少なくとも2つの回転運動伝達のための経路(VT1、VT2)の1つによって、前記熱機関(10)の前記機関軸を前記電気機械(14)の前記ロータ(16)に接続することを特徴とする、請求項15または16に記載の動力乗り物の走行駆動方法。
【請求項19】
前記動力乗り物の制動段階の間に、前記少なくとも2つの回転運動伝達のための経路(VT1、VT2)の1つによって、前記駆動軸を前記機関軸に接続することによって、前記駆動車軸(60)の機械的エネルギーを前記機関軸に伝達するように、前記駆動車軸(60)の機械的エネルギーを回収することを特徴とする、請求項15または16に記載の動力乗り物の走行駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−20670(P2011−20670A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−160305(P2010−160305)
【出願日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(591007826)イエフペ エネルジ ヌヴェル (261)
【氏名又は名称原語表記】IFP ENERGIES NOUVELLES
【Fターム(参考)】