説明

バーナー装置を備える内燃機関

【課題】燃料噴霧の着火ないしは燃焼をより安定して確実に行い燃焼性能を向上させることができるバーナー装置を備える内燃機関を提供する。
【解決手段】排気ガス通路内に配置され、排気ガスの浄化を行う排気処理装置と、排気ガス通路内において排気処理装置よりも上流側に配置されたバーナー装置であって、排気ガス通路内に挿置され複数の空孔142Cを有する燃焼筒142と、燃焼筒内に燃料を供給する燃料供給手段144と、燃焼筒内に二次空気を供給する二次空気供給手段146と、着火手段148とを含むバーナー装置140と、燃焼筒内における空気と燃料との空燃比がリッチであり、燃焼筒外の排気ガス通路内における空気と燃料との空燃比がリーンとなるように、燃料供給手段から供給される燃料量及び二次空気供給手段から供給される二次空気量を制御する制御手段200とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関、特に排気ガス温度上昇用のバーナー装置を備える内燃機関に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ディーゼルエンジンなどの内燃機関では、機関本体で燃料が燃焼され、例えば、一酸化炭素(CO)、未燃炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOX)またはパティキュレート(PM)などを含む排気ガスが排出される。このような排気ガスを浄化するために、一酸化炭素、未燃炭化水素などを酸化するための酸化触媒、窒素酸化物を除去するためのNOX触媒、パティキュレートを除去するためのパティキュレートフィルタ等を含む排気処理装置が内燃機関に設けられている。
【0003】
ところで、これらの排気処理装置は、それぞれの機能を発揮するためには、温度や還元剤の量などにおいて好適な運転条件を必要とする。内燃機関から排出される排気ガスの浄化が必要なときには、この運転条件を短時間に達成できることが好ましい。このために、内燃機関の排気ガス通路において、排気処理装置の上流側にバーナー装置を設け、該バーナー装置で生成された加熱ガスを利用して排気ガス温度を上昇させることによって、排気処理装置を処理可能な活性状態にする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この特許文献1に記載のバーナー装置は、燃料ノズルを備えた燃料/空気混合調整器と二重渦噴霧器とを具備した燃焼器ヘッドを有し、燃焼室に霧化した燃料/空気混合物を流入させて点火し、燃焼混合物を排気ガスに混合するようにしている。
【0005】
この特許文献1に記載のバーナー装置では、その使用時は常に空気を供給する必要があることから、排気中の酸素を取り込むことによって空気を供給するための装置の小型化を図る技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
この特許文献2に記載のバーナー装置は、排気中の酸素を取り込みバーナー燃焼室での燃焼を安定させるために、バーナー燃焼室に空気を供給する空気供給手段と、バーナー燃焼室に燃料を供給する燃料供給手段と、バーナー燃焼室の混合気に点火する点火手段とを備え、バーナー燃焼室が排気通路内に突出した有底筒状体の内部に形成されると共に、有底筒状体の周面には排気通路を流通する排気をバーナー燃焼室に取り込む複数の排気取入口が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−167212号公報
【特許文献2】特開2010−270612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記特許文献2に記載のバーナー装置においては、有底筒状体の周面に設けられた複数の排気取入口から排気通路を流通する排気をバーナー燃焼室に取り込むことができることから、排気中の酸素をバーナー燃焼室に取り込みバーナー燃焼室での燃焼を安定させること、その結果、空気供給手段から供給すべき空気の量が削減でき、装置の小型化を図ることができるとしている。
【0009】
しかしながら、上述の特許文献2に記載のバーナー装置においては、バーナー燃焼室が有底筒状体の内部に形成され、これが排気通路内に突出されていることから、バーナー燃焼室で安定した燃焼が行われるとしても、この燃焼ガスの排気ガスへの拡散が必ずしも十分とはいえず、空気及び燃料の量が適切でないと着火性ないしは燃焼性が低下して安定した燃焼を維持することが困難となることが判明した。また、内燃機関においては、バーナー装置の下流に設けられた排気処理装置の状況によっては、バーナー装置における燃料の燃焼を伴わず、換言すると、空気の供給を停止して単に燃料のみを供給することが望ましい場合があり、このような場合に、排気通路内に突出された有底筒状体では、燃料の排気ガス主流への拡散が十分ではなく改善の余地があることが判明した。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑み、燃料噴霧の着火ないしは燃焼をより安定して確実に行い燃焼性能を向上させることができるバーナー装置を備える内燃機関を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成する本発明に係るバーナー装置を備える内燃機関の一形態は、排気ガス通路内に配置され、排気ガスの浄化を行う排気処理装置と、排気ガス通路内において、該排気処理装置よりも上流側に配置されたバーナー装置であって、排気ガス通路内に挿置され複数の空孔を有する燃焼筒と、該燃焼筒内に燃料を供給する燃料供給手段と、該燃焼筒内に二次空気を供給する二次空気供給手段と、着火手段とを含むバーナー装置と、前記燃焼筒内における空気と燃料との空燃比がリッチであり、前記燃焼筒外の排気ガス通路内における空気と燃料との空燃比がリーンとなるように、前記燃料供給手段から供給される燃料量及び前記二次空気供給手段から供給される二次空気量を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
この一形態によれば、燃焼筒内に燃料供給手段と二次空気供給手段と着火手段とを含むバーナー装置に対して、該燃焼筒内に複数の空孔を通して、機関から排出された排気ガスの一部が流入すると共に、残りの排気ガスはバーナー装置を迂回することになる。そして、この燃焼筒内に流入した排気ガスが含有している空気と燃料とを含み、燃焼筒内における空気と燃料との空燃比がリッチであり、燃焼筒外の排気ガス通路内における空気と燃料との空燃比がリーンとなるように、燃料供給手段から供給される燃料量と二次空気供給手段から供給される二次空気量とが制御手段によって制御され、このリッチ空燃比(例えば、A/F=10〜14程度)の空気と燃料との混合気が着火手段により着火される。この結果、リッチ空燃比であることからその着火性及び燃焼性能が著しく向上する。そして、この燃焼筒内のリッチ空燃比の混合気は、高い酸素濃度である二次空気を含有しているので、安定して高い燃焼効率が実現される。さらに、着火された燃焼ガスは空燃比がリーンである燃焼筒外に複数の空孔を通して放出されるので、その燃焼性の高い火炎に酸素が十分に供給されて、消炎などを生ずることなく、燃料が完全燃焼される。
【0013】
ここで、上記バーナー装置を備える内燃機関の一形態において、前記複数の空孔を有する燃焼筒は、前記排気ガス通路内にその軸線に直交する形態でその全直径に亘って挿入されて配置され、前記複数の空孔が均一に形成された胴部を含んでもよい。
【0014】
この形態によれば、燃焼筒内から燃焼筒外に燃焼ガスが放出される際、この放出は、排気ガス通路の全直径に亘って軸線に直交する形態で挿入されて配置された胴部に均一に形成された複数の空孔を通して行われる。したがって、その燃焼ガスの火炎は空燃比がリーンである燃焼筒外の空気ないしは酸素に対し偏りなく接触するので、部分的に消炎することなく、より確実に完全燃焼される。
【0015】
また、上記の形態において、前記胴部のうち前記排気ガス通路内に挿入される部分の表面積をSとするとき、表面積Sに対する前記複数の空孔の総開口面積の割合は、75%以下であることが好ましい。
【0016】
この形態によれば、複数の空孔を通して燃焼筒内に過剰に排気ガスが流入することが防止されるので、燃焼筒内の空燃比を確実にリッチ雰囲気に維持することができる。
【0017】
さらに、上記の形態は前記複数の空孔に堆積するすすの量を検出する手段を備え、前記検出手段により検出された量が所定値を超えるときは、前記二次空気供給手段から供給する二次空気を増量補正する補正制御手段を有してもよい。
【0018】
この形態によれば、二次空気量が増量補正されるので、燃焼筒内でのガスの乱れが増大されてすすの除去が容易に行われる。
【0019】
また、前記バーナー装置は、燃料を燃焼筒内に拡散させるように、前記燃料供給手段から供給された燃料が衝突する衝突部材を有することが好ましい。
【0020】
この形態によれば、燃料の拡散性がさらに高められるので、燃焼性能がさらに向上される。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、燃料噴霧の着火ないしは燃焼をより安定して確実に行い燃焼性能を向上させることができるバーナー装置を備える内燃機関を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るバーナー装置を備える内燃機関の全体を示す概略模式図である。
【図2】バーナー装置の近傍構成を示し、(A)はその第1の実施形態を排気管の軸線に沿って取った断面図、(B)は排気管の軸線に直交して取った断面図、(C)は第2の実施形態を排気管の軸線に沿って取った断面図、(D)はそれらの燃焼筒の斜視図である。
【図3】本発明の実施形態における、排気ガスの昇温制御ルーチンの第1の形態を示すフローチャートである。
【図4】上記の排気ガスの昇温制御ルーチンにおける排気ガスの昇温制御の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態における、排気ガスの昇温制御ルーチンの第2の形態を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態における、排気ガスの昇温制御ルーチンの第3の形態を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態における、排気ガスの昇温制御ルーチンの第4の形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るバーナー装置を備える内燃機関の実施の形態について説明する。
【0024】
図1は、本発明に係るバーナー装置を備える内燃機関の全体を示す模式図である。以下においては、圧縮着火式の内燃機関であるディーゼルエンジンを例に取り上げて説明する。内燃機関は、エンジン本体100を備え、エンジン本体100は、各気筒の燃焼室102と、各燃焼室102内に夫々燃料を噴射するための電子制御式の燃料噴射弁104と、吸気マニホールド106と、排気マニホールド108とを含んでいる。
【0025】
吸気マニホールド106は、吸気ダクト110を介してターボチャージャ112のコンプレッサ112aの出口に連結されている。コンプレッサ112aの入口は、エアフローメータ114を介してエアクリーナ116に連結されている。このエアフローメータ114により、エンジン本体100に単位時間当たりに流入する吸入空気量(ないしは、排気ガス流量)が検出される。さらに、吸気ダクト110内には電動モータなどにより駆動される電制スロットルバルブ118が配置され、更に吸気ダクト110の周りには吸気ダクト110内を流れる吸入空気を冷却するためのインタークーラー120が配置されている。なお、図1に示される実施形態では機関冷却水がインタークーラー120内に導かれ、機関冷却水によって吸入空気が冷却される。
【0026】
一方、排気マニホールド108は、ターボチャージャ112の排気タービン112bの入口に連結されている。排気タービン112bの出口は、排気管122に接続されている。また、排気マニホールド108と吸気マニホールド106との間には、排気ガス再循環(EGR)を行うためのEGR通路124が配置されている。EGR通路124内には電子制御式のEGRバルブ126が配置されている。また、EGR通路124の周りにはEGR通路124内を流れるEGRガスを冷却するためのEGRクーラー128が配置されている。図1に示された実施形態では機関冷却水がEGRクーラー128内に導かれ、機関冷却水によってEGRガスが冷却される。
【0027】
さらに、それぞれの燃料噴射弁104は、燃料供給管130を介してコモンレール132に連結されている。このコモンレール132は、電子制御式の吐出量可変な燃料ポンプ134を介して燃料タンク136に連結されている。燃料タンク136内に貯蔵されている燃料は、燃料ポンプ134によってコモンレール132内に供給される。コモンレール132内に供給された燃料は、それぞれの燃料供給管130を介して燃料噴射弁104に供給される。
【0028】
一方、排気タービン112bの出口よりも下流の排気管122においては、排気タービン112bの出口の下流にバーナー装置140が配置されている。このバーナー装置140は、後で詳述するが、燃焼筒142、排気ガス流に燃料を供給する燃料供給手段としての燃料供給弁144、燃料供給弁144に隣り合って設けられ、排気ガス流に二次空気を供給する二次空気供給手段としての二次空気供給弁146、及び燃料供給弁144から供給された燃料を着火させる着火手段としてのグロープラグ148を備えている。
【0029】
さらに、バーナー装置140の下流は、排気ガス通路内に配置され排気ガスの浄化を行う排気浄化触媒としての酸化触媒(以下、DOC(Diesel Oxidation Catalyst)とも称す)160に連結されている。DOC160の下流の排気ガス通路内には、排気ガス中のパティキュレートを捕集するためのパティキュレートフィルタ(以下、DPF( DieselParticulate Filter)とも称す)162が配置されている。また、このDPF162の下流の排気ガス通路内には、図1に示される実施形態では、NOx触媒として選択還元型NOX触媒(SCR: Selective Catalytic Reduction)164が配置されると共に、その上流に後で詳述する尿素添加弁166が設けられている。選択還元型NOX触媒164は、ゼオライト又はアルミナなどの基材表面にPtなどの貴金属が担持されたものや、その基材表面にCuなどの遷移金属をイオン交換して担持させたもの、その基材表面にチタニヤ/バナジウム触媒(V25/WO3/TiO2)を担持させたものなどを例示することができる。選択還元型NOX触媒164は、その触媒温度が活性温度域にあり、且つ、還元剤としての尿素が添加されているときに、NOxを還元浄化する。尿素が尿素添加弁166から噴射されて選択還元型NOX触媒164に添加されると、触媒上でアンモニアが生成され、このアンモニアがNOxと反応してNOxが還元される。これらのDOC160、DPF162および選択還元型NOX触媒164は、排気を浄化する機能を有する排気処理装置を構成している。
【0030】
ここで、DOC160は、HC,COなどの未燃成分をO2と反応させて、CO,CO2,H2O等とする。触媒物質としては、例えばPt/CeO2、Mn/CeO2、Fe/CeO2、Ni/CeO2、Cu/CeO2等を用いることができる。なお、NOx触媒としては上述の選択還元型NOX触媒164に替えて、吸蔵還元型NOx触媒(NSR: NOx Storage Reduction)を用いてもよい。この吸蔵還元型NOx触媒は、流入する排気ガスの酸素濃度が高いときは排気ガス中のNOxを吸蔵し、流入する排気ガスの酸素濃度が低下し且つ還元成分(例えば、燃料等)が存在するときは吸蔵していたNOxを放出して還元する機能を有する。
【0031】
なお、DPF162は、貴金属からなる触媒が担持され、捕集した微粒子を連続的に酸化燃焼により除去する連続再生式のものであってもよい。また、DPF162は、少なくともDOC160の下流側であって、且つNOx触媒の上流側若しくは下流側に配置されてもよい。
【0032】
さらに、バーナー装置140の上流にはそこに流入する排気ガスの温度を検出する第1の温度センサ171が配置されている。さらに、バーナー装置140の下流(ないしは、DOC160の上流)には、バーナー装置140での燃焼性能を判定するために、そこの温度を検出する第2の温度センサ172が配置されている。また、酸化触媒160の下流には、排気処理装置の活性要求度を判定するために、酸化触媒160の温度を検出する第3の温度センサ173が配置されている。また、バーナー装置140の上流にはそこの圧力を検出する第1の圧力センサ181が配置されており、DPF162の上下流には、DPF162の上下流差圧を検出するために上流側の第2の圧力センサ182及び下流側の第3の圧力センサ183が取付けられている。
【0033】
さらに、図1に示すように、エンジン本体100の運転状態や運転者の要求等に応じて各種デバイスを制御するための電子制御ユニット(以下、ECUという)200が併設されている。このECU200は、エンジン制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータを記憶するROM、CPUの演算結果等を一時記憶するRAM、外部との間で信号を入出力するための入出力ポート等を備えるマイクロコンピュータを主体として構成されている。
【0034】
ECU200には、上述した第1乃至第3の温度センサ171乃至173、第1乃至第3の圧力センサ181乃至183、及びエアフローメータ114の他、エンジン本体100のクランク角を検出するクランク角センサ、アクセルペダルの踏み込み量に応じた電気信号を出力するアクセル開度センサを含む各種センサ類が、電気配線を介して接続され、これらの出力信号が対応するAD変換器を介してECU200の入力ポートに入力される。
【0035】
一方、出力ポートは、対応する駆動回路を介して燃料噴射弁104、電制スロットルバルブ118の駆動用電動モータ、EGRバルブ126および燃料ポンプ134などに接続されている。さらに、出力ポートは、対応する駆動回路を介して燃料供給弁144、二次空気供給弁146、およびグロープラグ148及び尿素添加弁166を含む各種デバイスが電気配線を介して接続され、これらがECU200によって制御される。ECU200は、エアフローメータ114の出力値に基づいて吸入空気量(すなわち、排気ガス量)Gaを検出し、クランク角センサの出力値に基づいて機関回転数を検出し、アクセル開度センサの出力値に基づいてエンジン本体100への要求負荷を検出することができる。
【0036】
本実施形態では、バーナー装置140を用いた排気ガスの昇温制御を実施する際に、ECU200が燃料供給弁144、二次空気供給弁146およびグロープラグ148を作動させる。すなわち、ECU200は、燃料供給弁144及び二次空気供給弁146を適宜開弁駆動(オン)し、燃料供給弁144及び二次空気供給弁146から適宜燃料及び二次空気を噴射、供給させる。またECU200は、グロープラグ148を適宜通電して十分な高温とする。
【0037】
図2(A)及び(B)を参照して、バーナー装置140及びその近傍の排気管122の構成の第1の実施形態を説明する。この第1の実施形態においては、バーナー装置140は、円筒状の燃焼筒142を備え、この燃焼筒142の閉鎖された頭部142Aに対して、燃料供給弁144、二次空気供給弁146及びグロープラグ148が配置されて構成されている。燃料供給弁144は単数又は複数の噴射口を有し、噴射口は筒状の燃焼筒142の中心部に向けて燃料を円錐状に噴射する様に形成されている。そして、本実施の形態において、燃料供給弁144から噴射される燃料は、エンジン本体100の燃料である軽油である。但し、燃料については、この形態に限られず機関本体の燃料とは異なる燃料が供給されても構わない。
【0038】
二次空気供給弁146は、燃料供給弁144に隣り合って設けられ、不図示のエアタンクやエアポンプなどのエア供給源に接続されている。
【0039】
グロープラグ148は、燃料供給弁144から供給される燃料及び二次空気供給弁146から供給される空気を加熱ないしはそれらを着火するように配置されている。グロープラグ148は、先端の発熱部の温度が上昇するように形成されており、この先端の発熱部に燃料供給弁144から噴射される燃料が衝接するように、燃料供給弁144より噴射下流位置に配置されている。本実施の形態におけるグロープラグ148および燃料供給弁144は、それぞれが棒状に形成されており、燃料供給弁144からの燃料噴霧がグロープラグ148の先端発熱部に適切に到達するように、配置されている。グロープラグ148は、図示しない昇圧回路を経て車載の直流電源に接続されており、通電された際に先端の発熱部が発熱する。発熱部で発生した熱により、燃料供給弁144から供給された燃料を着火させて火炎を生じさせる。
【0040】
そして、上述のバーナー装置140の円筒状の燃焼筒142における閉鎖された頭部142Aの下方の胴部142Bには、複数の空孔142Cが均一に分布されて形成されている。なお、この複数の空孔142Cが形成されている胴部142Bは、図2(B)に示されるように、排気管122との両脇に断面上弦又は下弦形状の排気ガス通路122A,122Aを形成するように、排気管122内にその軸線に直交する形態で、その全直径に亘って挿入されて配置されている。そして、ここで用いられる排気管122と燃焼筒142のそれぞれの直径、及び空孔142Cの開口面積は、燃焼筒142の両側に形成される上述の排気ガス通路122A,122Aの通路断面積を考慮して、燃焼筒142内に過剰の排気ガスが流入しないように設定されている。例えば、燃焼筒142の胴部142Bのうち排気管122内に挿入される部分の表面積をSとするとき、空孔142Cの総開口面積(1つの孔の開口面積×個数)は、当該表面積Sの75%以下とするのが好ましい。
【0041】
次に、この第1の実施形態におけるバーナー装置140による排気ガスの昇温制御について説明する。この第1の実施の形態において、エンジンが始動した後は、エンジンから排出された排気ガスの一部が燃料供給弁144、二次空気供給弁146、及びグロープラグ148を含むバーナー装置140の燃焼筒142に対して空孔142Cを通って流入すると共に、排気ガスの残りは燃焼筒142の両側に形成された排気ガス通路122A,122Aを通過する。そして、この燃焼筒142の両側の排気ガス通路122A,122Aを通過した排気ガスは、バーナー装置140から空孔142Cを通って放出される燃焼ガス(あるいは、後述するように供給燃料のみの場合もある)などと混合され、下流の排気処理装置に導かれることになる。
【0042】
図3は、排気ガスの昇温制御ルーチンの第1の形態を示すフローチャートであり、本ルーチンは、ECU200により所定の時間毎に実行される。そこで、制御がスタートすると、ステップS301において、排気処理装置の排気浄化性能が要求浄化率を越えているか否かが判定される。この排気処理装置の排気浄化性能は、例えば、DOC160の下流の第3の温度センサ173を用いて推定される。すなわち、第3の温度センサ173を用いてDOC160の出口の温度が床温度Tcとして計測される。この計測された床温度Tcが所定値未満の温度であるときには、酸化触媒160及びこれに代表される排気処理装置の温度が低く(すなわち、ライトオフ温度以下で)活性化されていないとみなされ、排気浄化性能は要求浄化率を下回っていると推定される。
【0043】
したがって、ステップS301で要求浄化率を下回っている、すなわち、肯定判定されるときは、ステップS302に進み、バーナー装置140の作動条件が成立しているか否かが判定される。この作動条件が成立しているか否かは、例えば、バーナー装置140における燃料供給弁144、二次空気供給弁146が作動可能状態にあるか否か、及び、例えば、エンジンの始動などに伴い通電が開始され得るグロープラグ148が適切に温度上昇し着火可能状態にあるか否かなどで判断される。そして、バーナー装置140の作動条件が成立しているときは、ステップS303に進み、排気処理装置の排気浄化性能を要求浄化率よりも上回らせるべく、排気ガスの昇温制御がECU200において実行されることになる。なお、上述のステップS301、ステップS302において、否定判定されたときはこの昇温制御ルーチンは、一旦終了される。
【0044】
この排気ガスの昇温制御の一例を図4のフローチャートを参照して説明する。上述のステップS303におけるような昇温制御実行の指令に基づき排気ガスの昇温制御がスタートすると、ステップS401において、エンジン本体100から排出される排気ガス流量、排気ガス温度及び排気処理装置の温度が取得される。この排気ガス流量は、例えば、エアフローメータ114の出力値に基づく吸入空気量から排気ガス流量Gaとして求められ、排気ガス温度は、バーナー装置140の上流に設けられた第1の温度センサ171による排気ガス温度Tgとして、及び排気処理装置の温度としては、例えば、上述の第3の温度センサ173により計測される酸化触媒160の床温度Tcが求められる。そして、次のステップS402において、排気ガスの昇温のための必要熱量が算出される。この必要熱量は、排気ガス流量Ga、バーナー装置140の上流の排気ガス温度Tgとバーナー装置140の下流の酸化触媒160の床温度Tcとの温度差、及び酸化触媒160の目標温度Ttに基づいて算出される。さらに、ステップS403に進み、上記の必要熱量を満たすために燃料供給弁144から供給されるべき燃料の供給量qf、及び後述するように、燃焼筒142の内外において所定の空燃比を満たすために二次空気供給弁146から供給されるべき二次空気の供給量gaが決定される。
【0045】
ここで、本実施形態において、バーナー装置140の燃焼筒142内における空気と燃料との空燃比がリッチで、燃焼筒142外の排気ガス通路内における空気と燃料との空燃比がリーンとなるように、上記の燃料供給量qf及び二次空気供給量gaを決定する方法について、簡単に説明しておく。今、エンジン本体100の燃焼室102内に燃料噴射弁104によって単位時間当たりに噴射された燃料量を、噴射燃料量Qfとする。そして、エンジン本体100から排出され排気管122内を流れる排気ガスの一部が燃焼筒142内に流入する割合を流入比αとするとき、燃焼筒142の内外における空気量及び燃料量は、それぞれ、次のように表わされる。なお、この流入比αは燃焼筒142の胴部142Bの表面積に対して、そこに形成された空孔142Cの総開口面積の割合に依存する。
(1) 燃焼筒142内の空気量:Ga×α+ga
(2) 燃焼筒142内の燃料量:Qf×α+qf
(3) 燃焼筒142外の空気量:Ga+ga
(4) 燃焼筒142外の燃料量:Qf+qf
したがって、燃焼室102内の空燃比をリッチとするためには、上記の(1)及び(2)から、「(Ga×α+ga)/(Qf×α+qf)≦理論空燃比(例えば、=14.7)」を満たし、燃焼室102外の空燃比をリーンとするためには、上記の(3)及び(4)から、「(Ga+ga)/(Qf+qf)>理論空燃比」を満たすように、燃料供給量qf及び二次空気供給量gaが決定される。これらの値は、上記式に基づいて算出するか、予め実験などにより求め、変数Ga,Qfに対応付けられてマップ化され、ECU200に保管されたテーブルから読み出される形態であってもよい。
【0046】
このようにして、決定された燃料供給量qf及び二次空気供給量gaが、それぞれ、燃料供給弁144及び二次空気供給弁146から供給され、このリッチ空燃比(例えば、A/F=10〜14程度)の空気と燃料との混合気がグロープラグ148により着火される。この燃焼筒142内はリッチ空燃比であることから、その着火性及び燃焼性能が著しく高い。そして、この燃焼筒142内のリッチ空燃比の混合気は、高い酸素濃度である二次空気を含有しているので、安定して高い燃焼効率が実現される。さらに、着火された燃焼ガスFは、図2(D)に示すように、空燃比がリーンである燃焼筒142の外に複数の空孔142Cを通して放出されるので、その燃焼性の高い火炎に酸素が十分に供給されて、消炎などを生ずることなく、燃料が完全燃焼されるのである。
【0047】
次に、図5のフローチャートを参照して、本発明の実施形態における、排気ガスの昇温制御ルーチンの第2の形態を説明する。この排気ガスの昇温制御ルーチンの第2の形態は、上記の第1の形態がエンジン本体100の冷間時や触媒が暖機されずに活性度が低い場合に好適な昇温制御形態であったのに対し、DPF162の再生のために好適な形態である。
【0048】
そこで、昇温制御がスタートすると、ステップS501において、DPF162の上下流に設けられている上流側の第2の圧力センサ182及び下流側の第3の圧力センサ183により検出された圧力に基づき、DPF162の上下流の差圧が求められ、その差圧が所定値を超えているか否かにより、DPF162の再生要求があるか否かが判定される。再生要求があるときはステップS502に進み、バーナー装置140の作動条件が成立しているか否かが判定される。この作動条件が成立しているか否かは、前述のように、例えば、バーナー装置140における燃料供給弁144、二次空気供給弁146が作動可能状態にあるか否か、及び例えばエンジンの始動などに伴い通電が開始されるグロープラグ148が適切に温度上昇し着火可能状態にあるか否かで判断される。そして、バーナー装置140の作動条件が成立するのを待って、ステップS503に進み、DPF162に捕捉されているパーティキュレート(PM)の除去のための排気ガスの昇温制御がECU200において実行されることになる。この排気ガスの昇温制御は、前述の排気ガスの昇温制御ルーチンの第1の形態において、ステップS303で実行される図4に示した排気ガスの昇温制御と同じであるので、ここでの重複説明は行わない。
【0049】
そして、ステップS503での排気ガスの昇温制御の後は、ステップS504に進み、DPF162の再生が完了したか否かが判定される。この判定は、上述の上流側の第2の圧力センサ182及び下流側の第3の圧力センサ183により検出された圧力に基づく、DPF162の上下流の差圧が所定値を下回ったか否かにより行えばよい。ステップS504において、DPF162の再生が完了していないと否定判定されたときは、再度、ステップS502に戻り、上述の排気ガスの昇温制御がDPF162の再生が完了するまで実行される。そして、再生が完了したときにこの昇温制御ルーチンは一旦終了される。
【0050】
次に、図6のフローチャートを参照して、本発明の実施形態における、排気ガスの昇温制御ルーチンの第3の形態を説明する。この排気ガスの昇温制御ルーチンの第3の形態は、上記の第2の形態と同様にDPF162の再生のために好適な形態であるが、バーナー装置140での燃焼を必ず伴う第2の形態に対し、バーナー装置140での燃焼を伴うことなくDPF162の再生のための昇温を可能にする制御ルーチンが付加されている点で異なるのみである。したがって、その相違点を重点的に説明する。
【0051】
そこで、制御がスタートすると、ステップS601において、DPF162の再生要求があるか否かが判定される。再生要求があるときはステップS602に進み、バーナー装置140の作動条件が成立しているか否かが判定される。そして、バーナー装置140の作動条件が成立しているときは、ステップS603に進み、DPF162に捕捉されているパーティキュレート(PM)の除去のための上述のバーナー装置140での燃焼を伴う排気ガスの昇温制御がECU200において実行される。
【0052】
一方、ステップS602において、バーナー装置140の作動条件が成立していないと判定されるとステップS605に進み、DOC160がライトオフ温度(酸化触媒が作動可能な温度)以上か否かが判定される。DOC160がライトオフ温度以上の場合には、燃料のみがDOC160に供給されても燃料の改質が行なわれ、例えば、HCやCO等の還元剤が生成される。そして、この還元剤の酸化反応熱によりDOC160延いてはDPF162の温度を素早く上昇させることができる。したがって、DOC160がライトオフ温度以上の場合にはステップS606に進み、バーナー装置140において二次空気供給弁146からの二次空気の供給を伴わずに、燃料供給弁144からの燃料のみの供給が開始ないしは継続されて、DPF162に捕捉されているパーティキュレート(PM)の除去のための排気ガスの昇温制御がECU200において実行される。そして、ステップS603でのバーナー装置140における燃料の燃焼を伴う排気ガスの昇温制御、又はステップS606での燃料の供給のみによる排気ガスの昇温制御の後は、ステップS604に進み、上記の第2の形態と同様にDPF162の再生が完了したか否かが判定される。
【0053】
次に、図7のフローチャートを参照して、本発明の実施形態における、排気ガスの昇温制御ルーチンの第4の形態を説明する。この排気ガスの昇温制御ルーチンの第4の形態は、上記の第2及び第3の形態と異なり、すすによりバーナー装置などに閉塞が発生したときにその再生のための燃焼に好適な形態であるので。その相違点を重点的に説明する。
【0054】
そこで、制御がスタートすると、ステップS701において、すす閉塞が発生しているか否かが判定される。その判定は、例えば、バーナー装置142の上流に設けられている上流側の第1の圧力センサ181及び下流側の第2の圧力センサ182により検出された圧力に基づき、バーナー装置142の上下流の差圧が求められ、その差圧が所定値を超えているか否かにより、すす閉塞、換言すると、バーナー装置142の空孔142Cがすすにより閉塞されていないかが判定される。すす閉塞の発生と判定されると、ステップS702に進み、このすすを除去するためのすす除去燃焼が実行される。このすす除去燃焼は、二次空気供給弁146から供給される単位時間当たりの二次空気の供給量gaに対し、所定の比率の二次空気量を加えることによる増量補正制御を伴って実行される。したがって、燃焼筒142内でのガスの乱れが増大されるので、すすの除去が容易に行われる。その後、ステップS703に進み、すす閉塞の除去が完了されたか否かが上述のバーナー装置142の上流に設けられている上流側の第1の圧力センサ181及び下流側の第2の圧力センサ182により検出された圧力の差圧に基づき判定される。そして、完了されていないと判定されると、再度、ステップS702に戻って、すす除去燃焼が除去の完了まで継続される。
【0055】
なお、上記実施形態では、すす閉塞が発生しているか否かを上流側の第1の圧力センサ181及び下流側の第2の圧力センサ182により検出された圧力の差圧に基づき判定するようにしたが、かかる判定は、他の方法によってもよい。例えば、すすの発生量が多いエンジン本体100の運転状態の累積時間や、上述のバーナー装置140において二次空気供給弁146からの二次空気の供給を伴わずに、燃料供給弁144からの燃料のみの供給により、DPF162に捕捉されているパーティキュレート(PM)の除去のための排気ガスの昇温制御を行った場合における、この制御累積時間が所定値を超えたことによってもよい。
【0056】
次に、図2(C)を参照して、バーナー装置140の近傍構成の第2の実施形態を説明する。この第2の実施形態は、上述の第1の実施形態に対し、燃焼筒142内において燃料供給弁144から噴射供給される燃料が衝突する燃料衝突部材149が設けられた点において異なるのみであるから、同一構造部品には、図2(A)及び(B)に用いたのと同一符号を付して重複説明を回避するものとする。すなわち、この第2の実施形態では、燃料供給弁144の出口からグロープラグ148(厳密には、先端の発熱部)を通過する延長上に燃焼筒142を横切る形態で、矩形板状の燃料衝突部材149が設けられている。
【0057】
この構成によれば、燃料供給弁144から噴射供給された燃料の一部が矩形板状の燃料衝突部材149に衝突し燃焼筒142内に拡散されつつグロープラグ148に向って反射される一方、その残部は前述の第1の実施形態と同様に、円錐状に燃焼筒142に向って進む。したがって、燃焼筒142内での燃料の拡散性がさらに高められるので、グロープラグ148での着火性が向上すると共に、燃焼性能がさらに向上される。
【0058】
なお、上記実施形態においては、着火手段としてグロープラグを採用したが、この形態に限られず、供給される燃料を着火することが出来る任意の着火装置を採用することができる。例えば、点火プラグまたはセラミックヒーターなどを採用してもよい。
【0059】
また、本実施形態における排気処理装置としては、DOC、DPF,及びNOX触媒を例に取り上げて説明したが、この形態に限られず、排気を浄化するための任意の装置に本発明を適用することができる。また、それぞれの排気処理装置を単独または複数組み合わせて配置してもよい。
【符号の説明】
【0060】
100 エンジン本体
140 バーナー装置
142 燃焼筒
142C 空孔
144 燃料供給弁
146 二次空気供給弁
148 グロープラグ
149 燃料衝突部材
160 酸化触媒(DOC)
162 パティキュレートフィルタ(DPF)
164 選択還元型NOX触媒
171 第1の温度センサ
172 第2の温度センサ
173 第3の温度センサ
181 第1の圧力センサ
182 第2の圧力センサ
183 第3の圧力センサ
200 電子制御ユニット(ECU)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気ガス通路内に配置され、排気ガスの浄化を行う排気処理装置と、
排気ガス通路内において、該排気処理装置よりも上流側に配置されたバーナー装置であって、排気ガス通路内に挿置され複数の空孔を有する燃焼筒と、該燃焼筒内に燃料を供給する燃料供給手段と、該燃焼筒内に二次空気を供給する二次空気供給手段と、着火手段とを含むバーナー装置と、
前記燃焼筒内における空気と燃料との空燃比がリッチであり、前記燃焼筒外の排気ガス通路内における空気と燃料との空燃比がリーンとなるように、前記燃料供給手段から供給される燃料量及び前記二次空気供給手段から供給される二次空気量を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするバーナー装置を備える内燃機関。
【請求項2】
前記複数の空孔を有する燃焼筒は、前記排気ガス通路内にその軸線に直交する形態でその全直径に亘って挿入されて配置され、前記複数の空孔が均一に形成された胴部を含むことを特徴とする請求項1に記載のバーナー装置を備える内燃機関。
【請求項3】
前記胴部のうち前記排気ガス通路内に挿入される部分の表面積をSとするとき、表面積Sに対する前記複数の空孔の総開口面積の割合は、75%以下である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のバーナー装置を備える内燃機関。
【請求項4】
前記複数の空孔に堆積するすすの量を検出する手段を備え、前記検出手段により検出された量が所定値を超えるときは、前記二次空気供給手段から供給する二次空気を増量補正する補正制御手段を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のバーナー装置を備える内燃機関。
【請求項5】
前記バーナー装置は、燃料を燃焼筒内に拡散させるように、前記燃料供給手段から供給された燃料が衝突する衝突部材を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のバーナー装置を備える内燃機関。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−241624(P2012−241624A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−112667(P2011−112667)
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】