説明

フェニル化合物、およびEP1受容体におけるPGE2の作用により介在される状態の処置におけるそれらの使用

式(I):
【化1】


[式中、A、B、Z、R、R2a、R2b、R、R、およびRは、明細書において定義される]の化合物またはその医薬的に許容される誘導体、かかる化合物の製造方法、かかる化合物を含む医薬組成物、および特に、EP受容体におけるPGEの作用により介在される状態の処置において使用するための医薬におけるかかる化合物の使用。EP受容体は、平滑筋収縮、疼痛(特に、炎症、神経障害、および内臓)、炎症、アレルギー活性、腎調節、および胃腸粘液分泌と関連する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェニル誘導体、その製造方法、それを含有する医薬組成物、および医薬におけるその使用、特に、EP受容体におけるPGEの作用により介在される状態の処置におけるその使用に関する。
【0002】
EP受容体は7回膜貫通型の受容体であり、その天然のリガンドはプロスタグランジンPGEである。PGEは、他のEP受容体(EP、EP、およびEPタイプ)に対する親和性も有する。EP受容体は、平滑筋収縮、疼痛(特に、炎症性、神経障害性、および内臓性)、炎症、アレルギー活性、腎調節、および胃または腸の粘液分泌と関連する。本発明者等は、ここで、EP受容体に高親和性で結合する新規化合物群を見出した。
【0003】
多くの総論が、プロスタノイド受容体、ならびに最も一般的に用いられる選択的アゴニストおよびアンタゴニストの特徴決定および治療上の適切さを記載している:エイコサノイド;From Biotechnology to Therapeutic Applications, Folco, Samuelsson, Maclouf, and Velo eds, Plenum Press, New York, 1996, chap. 14, 137-154、Journal of Lipid Mediators and Cell Signalling, 1996, 14, 83-87、およびProstanoid Receptors, Structure, Properties and Function, S Narumiya et al, Physiological Reviews 1999, 79(4), 1193-126。British Journal of Pharmacology(1994, 112, 735- 740)の記事は、プロスタグランジンE(PGE)が、マウス脊髄において、EP受容体サブタイプを介して異痛、そしてEPおよびEP受容体を介して痛覚過敏を及ぼすことを示唆している。さらに、Journal of Clinical Investigation(2001, 107 (3), 325)の記事により、EPノックアウトマウスにおいて、疼痛感受性応答が約50%低減されることが示されている。AnesthesiaおよびAnalgesiaの2本の論文により、(2001, 93, 1012-7)EP受容体アンタゴニスト(ONO−8711)が、慢性絞扼性神経損傷のラットモデルにおいて痛覚過敏および異痛を低減させること、および(2001, 92, 233-238)同じアンタゴニストが、術後疼痛の齧歯類モデルにおいて機械的痛覚過敏を阻害することが示された。S. Sarkar et al in Gastroenterology, 2003, 124(1), 18-25は、過敏症のヒトモデルにおいて、内臓疼痛の処置におけるEP受容体アンタゴニストの効力を示している。従って、考慮されるプロスタグランジンE受容体サブタイプに依存し、選択的プロスタグランジンリガンド、アゴニスト、またはアンタゴニストは、通常の非ステロイド系抗炎症薬に類似した抗炎症特性、解熱特性、および鎮痛特性を有し、加えて、ホルモン誘発性子宮収縮を阻害し、かつ抗癌効果を有する。これらの化合物は、無差別なシクロオキシゲナーゼ阻害剤であるNSAIDの作用機序に基づく副作用のいくつかを誘発する能力が低減している。特に、該化合物は、胃腸毒性の可能性、腎副作用の可能性、出血時間に対する効果、およびアスピリン感受性喘息患者において喘息発作を低減させる能力が低減している。さらに、可能性のある有益なプロスタグランジン経路を抑えることにより、これらの剤は、NSAIDSおよび/またはCOX−2阻害剤を超えて増強した効力を有し得る。
【0004】
American Physiological Society(1994, 267, R289-R-294)において、ラットにおけるPGE誘発性高体温は、主にEP受容体に介在されることが示唆されている。
【0005】
WO96/06822(1996年3月7日)、WO96/11902(1996年4月25日)、EP752421−A1(1997年1月8日)、WO01/19814(2001年3月22日)、WO03/084917(2003年10月16日)、WO03/101959(2003年10月11日)、WO2004/039753(2004年5月13日)、およびWO2004/083185(2004年9月30日)は、化合物がプロスタグランジン介在性疾患の処置において有用であると開示している。
【0006】
P. Lacombe et al(220th National Meeting of The American Chemical Society, Washington D.C., USA, 20-24 August, 2000)は、2,3−ジアリールチオフェンがヒトEPプロスタノイド受容体のリガンドであると開示した。Y. Ducharme et al(18th International Symposium on Medicinal Chemistry;Copenhagen, Denmark and Malmo, Sweden; 15th-19th August 2004)は、2,3−ジアリールチオフェンがEP受容体アンタゴニストであると開示した。Y. Ducharme et al, Biorg. Med. Chem. Lett., 2005, 15(4): 1155はまた、2,3−ジアリールチオフェンが選択的EP受容体アンタゴニストであると開示した。
【0007】
ここで、驚くべきことに、新規フェニル誘導体群が、EP受容体よりEP受容体に対して選択性であることが示唆され、ゆえに、EP受容体におけるPGEの作用により介在される状態の処置において有用であることが示される。かかる状態は、疼痛または炎症、免疫学的異常、骨異常、神経変性異常、または腎異常を含む。
【0008】
従って、本発明は、式(I):
【化1】

[式中:
Aは、必要に応じて置換されているアリール、または必要に応じて置換されている5または6員の複素環式環、または必要に応じて置換されている二環式複素環基であり;
Bは、フェニルまたはピリジル環であり;
Zは、O、S、SO、またはSOであり;
は、COH、CN、CONR、CHCO、SONR、NRCONR、COアルキル、2H−テトラゾール−5−イル−メチル、必要に応じて置換されているSOアルキル、必要に応じて置換されている二環式複素環、または必要に応じて置換されている複素環であり;
2aおよびR2bは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、CONR、CN、SOアルキル、SR、NO、必要に応じて置換されているアルキル、必要に応じて置換されているアルコキシ、必要に応じて置換されているアリール、および必要に応じて置換されているヘテロアリールから選択され;
は、必要に応じて置換されているアルキル(非末端の炭素原子の1個または2個が、必要に応じて、NR、O、およびSO(nは、0、1、または2である)から独立して選択される基により置換される);必要に応じて置換されているアルケニルであるか;あるいは、Rは、必要に応じて置換されているCQ−複素環;必要に応じて置換されているCQ−二環式複素環;または必要に応じて置換されているCQ−アリールであり;
は、水素、または必要に応じて置換されているアルキルであり;
は、水素、または必要に応じて置換されているアルキルであり;
は、水素、または必要に応じて置換されているアルキル、必要に応じて置換されているヘテロアリール、必要に応じて置換されているSOアリール、必要に応じて置換されているSOアルキル、必要に応じて置換されているSOヘテロアリール、CN、必要に応じて置換されているCQアリール、必要に応じて置換されているCQヘテロアリール、またはCORであり;
は、必要に応じて置換されているアルキル、必要に応じて置換されているヘテロアリール、または必要に応じて置換されているアリールであり;
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、CF、C1−3アルコキシ、およびC1−3アルキルから選択され;
およびQは、それぞれ独立して、水素、およびCHから選択される;
ここで:
Aが6員環であるとき、R置換基、および上で定義された基
【化2】

は、互いに1,2−または1,3−で炭素原子と結合し、
Aが5員環または二環式複素環基であるとき、R置換基および上で定義された基
【化3】

は、互いに1,2−または1,3−で代用可能な炭素原子と結合し;
2aとR2bのどちらも、Z置換基に対してオルト位でなく;そして
は、4−(tert−ブチル)ベンジル、または4−メチルペント−1−イルであり;
がCONHであるとき、それは、基
【化4】

に対してオルト位であり;そして
がSONRであるとき、Rは水素であり、RはCORである]
の化合物、およびその誘導体を提供し、
ただし、式(I)の化合物は:
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−イル)−酢酸;
(2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−イル)酢酸;
(2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−4’’−イル)酢酸;
5’’−アセチルアミノ−2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−プロピオニルアミノ[1,1’;2’1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−(2−メチルプロパノイルアミノ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンゾイルオキシ−5’’−ブチリルアミノ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−[(1−フェニル−メタノイル)アミノ]−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−メタンスルホニルアミノ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5’’−アミノ−2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,2’’]−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5’’−ブチリルアミノ−5−トリフルオロメチル[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸−3−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−4’’−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5’’−フルオロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−4’’−フルオロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2’’−ベンジルオキシ−5−フルオロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3−カルボン酸;
4’’−アミノ−2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5’’−アセチルアミノ−2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸アミド;
5−(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−イル)−1H−テトラゾール;
N−[1−(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−イル)−メタノイル]−ベンゼンスルホンアミド;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−4’’−スルホン酸(1−フェニル−メタノイル)−アミド;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−4’’−スルホン酸[1−(4−ニトロ−フェニル)−メタノイル]−アミド;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−スルホン酸アセチル−アミド;
5−クロロ−2−(3−メチル−ブトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(4−フルオロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(2,4−ジフルオロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−(2−フルオロ−4−クロロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(4−イソブトキシ)−[1,1’,2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(ピリジン−2−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(ピリジン−4−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(ピリジン−3−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−シクロヘキシルメトキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(チオフェン−3−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(チオフェン−2−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−シクロペンチルメトキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−プロポキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ブトキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−イソプロポキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−イソブトキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−[(メチルオキシ)カルボニル]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−(メトキシ)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−4−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−4−[(2−メチルプロパノイル)アミノ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
5−(2−オキソ−1−ピロリジニル)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3,5−ジカルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−{[(2−メチルプロピル)アミノ]カルボニル}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
6−[2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’−(トリフルオロメチル)−2−ビフェニリル]−2−ピラジンカルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−{[(メチルオキシ)アセチル]アミノ}−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5−[(2−チエニルアセチル)アミノ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5−({[(フェニルメチル)オキシ]アセチル}アミノ)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−{[(1−アセチル−4−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}−5’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−[(フェニルアセチル)アミノ]−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−{[(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)カルボニル]アミノ}−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−[(3−メチルブタノイル)アミノ]−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−(グリシルアミノ)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−4−(プロパノイルアミノ)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−[(2−メチルプロパノイル)アミノ]−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
5−シアノ−2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−ブロモ−5−シアノ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−シアノ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−(アミノカルボニル)−2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−{[(3−ピリジニルメチル)アミノ]カルボニル}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
6−{5’−クロロ−2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボン酸;
6−(5’−クロロ−2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボン酸;
6−(5’−クロロ−2’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボン酸;
2−[2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’−(トリフルオロメチル)−2−ビフェニリル]−4−ピリジンカルボン酸;
3−アミノ−6−[2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’−(トリフルオロメチル)−2−ビフェニリル]−2−ピラジンカルボン酸;
4−(アセチルアミノ)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−(アセチルアミノ)−2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−(アセチルアミノ)−2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−メチル−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−4−メチル−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−フルオロ[1,1’,2,2’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−(4−フルオロベンジル)オキシ−5−フルオロ[1,1’,2,2’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−(2,4−ジフルオロベンジル)オキシ−5−フルオロ[1,1’,2,2’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2’−{5−クロロ−2−(ベンジルオキシ)−3−ピリジニル]−3−ビフェニルカルボン酸;
2’−{6−クロロ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ピリジニル}−3−ビフェニルカルボン酸;
5−アミノ−2’−{6−クロロ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ピリジニル}−3−ビフェニルカルボン酸;
5−{2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−3−ピリジンカルボン酸;
4’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;または
6’’−フルオロ−2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸以外である。
【0009】
好ましくは、Aは6員環である。より好ましくは、Aは、必要に応じて置換されているフェニル、または必要に応じて置換されているピリジルである。1つの態様において、Aはピリジルである。
好ましくは、Bはフェニルである。
【0010】
Aについての任意の置換基は、4個までの置換基、好ましくは、0または1個の置換基を含み、独立して、ハロゲン、NH、NHC1−6アルキル、OH、必要に応じて置換されているOC1−6アルキル、および必要に応じて置換されているC1−6アルキルから選択される。
【0011】
1の態様において、Aは、さらなる置換基を有さない。
好ましくは、Zは0である。
好ましくは、RはCOHである。
好ましくは、R2aは水素である。
好ましくは、R2bは、水素、ハロゲン、例えば、フッ素、臭素、または塩素、あるいはCFを表す。好ましくは、R2bは、臭素、または塩素を表す。1つの態様において、R2bは臭素を表す。別の態様において、R2bは塩素を表す。
【0012】
好ましくは、R2bは、Z置換基に対して1,4−、そしてフェニル環に対して1,3−に位置する。
好ましくは、Rは、必要に応じて置換されているC2−8アルキル;必要に応じて置換されているC2−8アルケニル;または必要に応じて置換されているC2−8アルキニルを表すか:あるいはRは、必要に応じて置換されているCQ−複素環、必要に応じて置換されているCQ−二環式複素環、または必要に応じて置換されているCQ−アリール(QおよびQは、独立して、水素、およびCHから選択される)を表す。
【0013】
好ましくは、Qは水素である。
好ましくは、Qは水素である。
が必要に応じて置換されているCQ−アリールであるとき、好ましくは、それは必要に応じて置換されているCH−フェニルである。
【0014】
1の態様において、Rは、必要に応じて置換されているC2−8アルキル、例えば、必要に応じて置換されているC3−8アルキル;必要に応じて置換されているC2−8アルケニル、例えば、必要に応じて置換されているC3−8アルケニル、または必要に応じて置換されているC2−8アルキニル、例えば、または必要に応じて置換されているC3−8アルキニルであるか:あるいはRは、必要に応じて置換されているCH−複素環、または必要に応じて置換されているCH−フェニルを表す。
【0015】
別の態様において、Rは、必要に応じて置換されているC1−8アルキル、例えば、必要に応じて置換されているC3−8アルキル;必要に応じて置換されているC2−8アルケニル、例えば、必要に応じて置換されているC3−8アルケニル、または必要に応じて置換されているC2−8アルキニル、例えば、または必要に応じて置換されているC3−8アルキニルであるか:あるいはRは、必要に応じて置換されているCH−複素環を表す。
なお別の態様において、Rは必要に応じて置換されているC1−8アルキルである。
【0016】
がC1−8アルキルであるときの適当な値は、プロピル、1−メチルエチル、2−メチルプロピル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、2−エチルブチル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、およびシクロヘキシルメチルを含む。他の適当な値は、メチルシクロプロピルメチル、ブチル、およびシクロペンチルを含む。
【0017】
がアルキルであるとき、適当な任意の置換基はフルオロを含む。置換されているアルキルは、例えば、2,2,2−トリフルオロエチル、および3,3,3−トリフルオロプロピルを含む。他の置換されているアルキル基は、トリフルオロメチルシクロプロピルメチを含む。
【0018】
がC2−8アルケニルであるときの適当な値は、2−メチル−2−プロペン−1−イルを含む。他の適当な値は、2−プロペン−1−イル、2−メチル−2−ブテン−1−イル、2−ブテン−1−イル、およびシクロペンテニルメチルを含む。
【0019】
がアルケニルであるとき、適当な任意の置換基は、フルオロ、およびクロロを含む。置換されているアルケニルは、例えば、2−クロロ−2−プロペン−1−イルを含む。
【0020】
が必要に応じて置換されているアルキニルであるときの適当な値は、必要に応じて置換されている2−プロピン−1−イル、例えば、2−プロピン−1−イル、および3−フェニル−2−プロピン−1−イル;2−ブチン−1−イル;および2−ペンチン−1−イルを含む。
【0021】
がCQ複素環であるときの適当な値は、CHテトラヒドロフラニル、およびCHテトラヒドロピラニル、例えば、テトラヒドロ−2−フラニルメチル、テトラヒドロ−3−フラニルメチル、およびテトラヒドロ−2H−ピラン−4イルメチルを含む。
【0022】
CQフェニルであるときのRについての適当な任意の置換基は、Cl、F、Br、およびCFから選択される1から4個の置換基を含む。具体的な例は、Cl、F、およびCFを含む。
【0023】
好ましくは、Rは、水素、およびC1−6アルキルを含む。より好ましくは、Rは水素である。
好ましくは、Rは、水素、およびC1−6アルキルを含む。より好ましくは、Rは、水素、およびC1−3アルキルから選択される。
好ましくは、Rは水素である。
好ましくは、RはC1−6アルキルである。
【0024】
好ましくは、RおよびRは、独立して、水素、Cl、F、CF、OCH、およびCHから選択される。1の別法において、RおよびRは、それぞれ水素を表す。
1の態様において、Rは水素であり、そしてRは、C1−3アルキル、例えば、CHである。
【0025】
さらなる態様において、本発明は、式(Ia):
【化5】

[式中:
2bは、CF、クロロ、およびブロモから選択され;
は、必要に応じて置換されているアルキル(非末端の炭素原子の1個または2個が、必要に応じて、NR、O、およびSO(nは0、1、または2である)から独立して選択される基により置換されている);必要に応じて置換されているアルケニル;または必要に応じて置換されているアルキニルであるか:あるいはRは、必要に応じて置換されているCQ−複素環;必要に応じて置換されているCQ−二環式複素環;または必要に応じて置換されているCQ−アリールであり;
は、水素、またはC1−6アルキルであり;
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、CF、C1−3アルコキシ、およびC1−3アルキルから選択され;
およびQは、独立して、水素、およびCHから選択され;
ただし、
は、4−(tert−ブチル)ベンジルまたは4−メチルペント−1−イル以外である]
の化合物、およびその誘導体であって、
式(Ia)の化合物は:
6−{5’−クロロ−2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボン酸;
6−(5’−クロロ−2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボン酸;または
6−(5’−クロロ−2’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボン酸以外である、式(I)の化合物を提供する。
【0026】
1の態様において、R2bは、CF、または臭素である。具体的な態様において、R2bは塩素である。別の態様において、R2bは臭素である。
【0027】
好ましくは、RおよびRは、それぞれ水素を表す。
好ましくは、Rは、必要に応じて置換されているC2−8アルキル、必要に応じて置換されているC2−8アルケニル、または必要に応じて置換されているC2−8アルキニルを含むか;あるいはRは、必要に応じて置換されているCH−複素環、または必要に応じて置換されているCH−フェニルを表す。
【0028】
1の態様において、Rは、必要に応じて置換されているC3−8アルキル、必要に応じて置換されているC3−8アルケニル、または必要に応じて置換されているC3−8アルキニル:または必要に応じて置換されているCH−複素環を含む。
【0029】
さらなる態様において、Rは、必要に応じて置換されているC3−8アルキルを含む。
別の態様において、Rは、CF、Br、Cl、およびFから独立して選択される1、2、または3個の置換基により必要に応じて置換されているCH−フェニルを表す。
【0030】
なおさらなる態様において、R2bは塩素であり、そしてRは、必要に応じて置換されているC3−8アルキル、必要に応じて置換されているC3−8アルケニル、または必要に応じて置換されているC3−8アルキニル、または必要に応じて置換されているCH−複素環、特に、必要に応じて置換されているC3−8アルキルである。
【0031】
別の態様において、本発明は、式(Ib):
【化6】

[式中:
Aは、必要に応じて置換されているアリール、または必要に応じて置換されている5または6員の複素環式環、または必要に応じて置換されている二環式複素環基を表し;
はCOHであり;
2bは、CF、クロロ、およびブロモから選択され;
は、必要に応じて置換されているアルキル(非末端の炭素原子の1個または2個が、NR、O、およびSO(nは、0、1、または2である)から独立して選択される基により置換されていてもよく:あるいはRは、必要に応じて置換されているCQ−複素環、必要に応じて置換されているCQ−二環式複素環、必要に応じて置換されているCQアルケニル、必要に応じて置換されているCQアルキニル、または必要に応じて置換されているCQ−アリールを表し;
は、水素、またはC1−6アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、CF、C1−3アルコキシ、またはC1−3アルキルを表し;
は、ハロゲン、CF、C1−3アルコキシ、またはC1−3アルキルを表し;そして
およびQは、独立して、水素、およびCHから選択され;
ただし、Rは、4−(tert−ブチル)ベンジル、または4−メチルペント−1−イル以外である]
の化合物、およびその誘導体である式(I)の化合物を提供する。
【0032】
好ましくは、Aは、部分
【化7】

[式中、RはCOHである]である。
【0033】
1の態様において、R2bはクロロである。
別の態様において、R2bは、CF、およびブロモ、特に、ブロモから選択される。
好ましくは、Rは水素であり、そしてRは、C1−3アルキル、またはハロゲンである。具体的な態様において、Rは水素であり、そしてRはCHである。
好ましくは、Rはベンジルである。
【0034】
式(I)の化合物の例は、実施例1から70の化合物、およびそれらの誘導体を含む。
【0035】
好ましい例は、6−{5’−クロロ−2’−[(2−メチルプロピル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート、およびその誘導体を含む。具体的な誘導体は、ナトリウム塩である。
【0036】
本発明の化合物は、EPよりEPに選択性である。実施例のある種の化合物は、EPより100倍EPに選択性である。
式(I)の化合物の誘導体は、医薬的に許容される誘導体を含む。
【0037】
本発明は、別段示さない限り、次の定義を用いて記載される。
【0038】
用語「医薬的に許容される誘導体」は、式(I)の化合物の任意の医薬的に許容される塩、溶媒和物、エステル、または塩もしくはエステルの溶媒和物、あるいは受容者へ投与して、式(I)の化合物をもたらす(直接的または間接的)能力のある任意の他の化合物を意味する。
【0039】
式(I)の化合物を修飾して、該化合物中の任意の官能基における医薬的に許容される誘導体が提供されること、および式(I)の化合物が、1より多くの位置で誘導体化され得ることを、当業者は理解するだろう。
【0040】
医薬上使用するため、塩は、上記の医薬的に許容される塩を意味するが、他の塩について、例えば、式(I)の化合物およびその医薬的に許容される塩の製造における使用が見出され得ることは、理解されるだろう。
【0041】
医薬的に許容される塩は、Berge, Bighley and Monkhouse, J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1-19により記載されるものを含む。用語「医薬的に許容される塩」は、無機塩基および/または有機塩基を含む医薬的に許容される塩基から製造される塩を意味する。無機塩基からもたらされる塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン塩、マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛などを含む。具体的な塩は、ナトリウム塩である。医薬的に許容される有機塩基からもたらされる塩は、1級、2級、および3級アミン;天然に存在する置換されているアミンを含む置換されているアミン;および環状アミンの塩を含む。具体的な医薬的に許容される有機塩基は、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチル−モルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラアミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンなどを含む。塩は、塩基性イオン交換樹脂、例えば、ポリアミン樹脂から形成されてもよい。本発明の化合物が塩基性であるとき、塩は、無機酸および有機酸を含む医薬的に許容される酸から調製されてもよい。かかる酸は、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、パモン酸、パントテン酸、リン酸、プロピオン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などを含む。
【0042】
用語「ハロゲンまたはハロ」は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素、より好ましくは、フッ素、塩素、および臭素を表すために用いられる。
【0043】
基または基の一部としての用語「アルキル」は、直鎖、分枝鎖、または環状鎖アルキル基、またはそれらの組合せを意味する。上で定義した場合を除き、アルキルの例は、C1−8アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、1,1−ジメチルエチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル、またはそれらの組合せを含む。
【0044】
基または基の一部としての用語「アルコキシ」は、直鎖、分枝鎖、または環状鎖アルコキシ基を意味する。上で定義された場合を除き、アルコキシの例は、C1−8アルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソ−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシ、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペントキシ、またはシクロヘキシルオキシを含む。
【0045】
用語「アルケニル」は、少なくとも1個の炭素と炭素の二重結合を有する所定の数の炭素原子の直鎖、または分枝鎖構造体、およびそれらの組合せを意味する。C2−8アルケニルは、例えば、エテニル、プロペニル、1−メチルエテニル、ブテニルなどを含む。
【0046】
用語「アルキニル」は、少なくとも1個の炭素と炭素の三重結合を有する所定の数の炭素原子の直鎖、または分枝鎖構造体、およびそれらの組合せを意味する。C2−8アルキニルは、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニルなどを含む。
【0047】
基または基の一部としての用語「複素環」は、窒素、酸素、または硫黄から選択され、かつ非置換であるか、または例えば、3個までの置換基、好ましくは、1個または2個の置換基により置換されている1から4個のヘテロ原子を含有する、芳香族性または非芳香族性の5または6員環を意味する。5員の複素環基の例は、フラン、テトラヒドロフラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、ジオキソラン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリドン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、イソオキサゾール、イソチアゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、チアジアゾール、およびテトラゾールを含む。6員の複素環基の例は、ピラン、テトラヒドロピラン、ピリジン、ピペリジン、ジオキサン、モルホリン、ジチアン、チオモルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペラジン、およびトリアジンを含む。
【0048】
本明細書において用いられるときの用語「二環式複素環」は、それぞれ、酸素、窒素、および硫黄から選択される4個まで、好ましくは、1個または2個のヘテロ原子を含む、融合二環式芳香族性または非芳香族性二環式複素環式環系を意味する。それぞれの環は、4から7個、好ましくは5または6個の環の原子を有し得る。二環式ヘテロ芳香環系は、炭素環を含み得る。二環式複素環基の例は、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、ピリドピラジニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンズチアジアゾリル、インドリル、ベンズトリアゾリル、またはナフチリジニルを含む。
【0049】
基または基の一部としての用語「アリール」は、5または6員の芳香環、例えば、フェニル、または7から12員の二環式環系(環の少なくとも1個が、芳香族、例えば、ナフチルである)を意味する。アリール基は、4個まで、好ましくは、1から3個の置換基により置換され得る。好ましくは、アリール基はフェニルである。
【0050】
基または基の一部としての用語「ヘテロアリール」は、単環式5または6員の芳香環、またはかかる単環式5または6員の芳香環を2個含む融合二環式芳香環系を意味する。これらのヘテロアリール環は、窒素、酸素、または硫黄から選択される1個以上のヘテロ原子を含有し、ここで、N−オキシド、酸化硫黄、および二酸化硫黄が、許容されるヘテロ原子置換基である。ヘテロアリール基は、必要に応じて、1個以上の置換基、例えば、1または2個の置換基により置換されていてもよい。本明細書で用いられる「ヘテロアリール」の例は、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、インドリル、およびインダゾリルを含む。
【0051】
アルキル、アルケニル、またはアルキニル基いについての任意の置換基は、上で定義された場合を除き、OH、COH、CO1−6アルキル、NHC1−6アルキル、NH、(O)、OC1−6アルキル、フェニル、またはハロ、例えば、Cl、Br、またはFを含む。アルキル、アルケニル、またはアルキニル基は、1個以上の任意の置換基、例えば、5、4、3、2、または1個の任意の置換基により置換されていてもよい。具体的な置換されているアルキル基は、1個以上のフッ素原子により置換されているもの、予めフッ素化された、例えば、CHF、CHF、CF、C、CHCF、およびCHCHCFを含む。具体的なアルキニル置換基はフェニルを含む。
【0052】
アルコキシ基についての任意の置換基は、上で定義された場合を除き、OH、およびハロ、例えば、Cl、Br、またはFを含む。アルコキシ基は、1個以上の任意の置換基、例えば、5、4、3、または2個の任意の置換基により置換されていてもよい。具体的な置換されているアルコキシ基は、1個以上のフッ素により置換されているもの、例えば、OCHF、OCHF、OCF、OCなどを含む。
【0053】
アリール、ヘテロアリール、または複素環基についての任意の置換基は、上で定義された場合を除き、ハロゲン;C1−6アルキル;およびC1−6アルコキシから選択される1個以上の置換基を含む。
【0054】
ヘテロ原子の窒素がC1−8アルキル基の炭素原子と置換するとき、あるいは窒素が、ヘテロアリール、複素環、または二環式複素環基中に存在するとき、該窒素原子は、必要に応じて、水素およびC1−8アルキルから選択される1個以上の置換基、好ましくは、水素およびC1−6アルキル、より好ましくは、水素により置換されているだろう。
【0055】
式(I)の化合物は、次のスキームおよび実施例において記載される通り製造され得る。次の過程は、本発明の別の態様を形成する:
【化8】


[式中、LおよびLは、それぞれ、離脱基、例えば、ハロ、例えば、ブロモまたはヨードを表し;Lは、活性化基、例えば、ボロン酸であり、Pは、任意の保護基、例えば、メチル、エチル、またはベンジルエステルであり;そしてA、B、R2a、R2b、Z、R、R、R、およびRは、式(I)の化合物について定義された通りである]。
【0056】
当業者は、ときに保護基の使用が必要であることを認識するだろう。
がCOHであるとき、保護基の例は、C1−4アルキル、例えば、メチル、エチル、またはベンジルエステルを含む。
【0057】
式(II)の化合物の脱保護に適当な反応条件は、エタノール水酸化ナトリウム溶液における加熱を含む。
【0058】
式(IV)の化合物の式(V)のボロン酸との反応、または式(IV)の化合物の式(III)の化合物との反応に適当な反応条件は、溶媒、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル(DME)、トルエン、およびエタノール、好ましくは、1:1の比で、中間体をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)および無機塩基、例えば、炭酸カリウムまたは炭酸銀と共に加熱することを含む。
【0059】
従って、本発明は、式(I):
【化9】

[式中:
Aは、必要に応じて置換されているアリール、または必要に応じて置換されている5または6員の複素環式環、または必要に応じて置換されている二環式複素環基であり;
Bは、フェニルまたはピリジル環であり;
Zは、O、S、SO、またはSOであり;
は、COH、CN、CONR、CHCO、SONR、NRCONR、COアルキル、2H−テトラゾール−5−イル−メチル、必要に応じて置換されているSOアルキル、必要に応じて置換されている二環式複素環、または必要に応じて置換されている複素環であり;
2aおよびR2bは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、CONR、CN、SOアルキル、SR、NO、必要に応じて置換されているアルキル、必要に応じて置換されているアルコキシ、必要に応じて置換されているアリール、および必要に応じて置換されているヘテロアリールから選択され;
は、必要に応じて置換されているアルキル(非末端の炭素原子の1個または2個は、必要に応じて、NR、O、およびSO(nは、0、1、または2である)から独立して選択される基により置換されている);必要に応じて置換されているアルケニル;または必要に応じて置換されているアルキニルであるか:あるいはRは、必要に応じて置換されているCQ−複素環;必要に応じて置換されているCQ−二環式複素環;または必要に応じて置換されているCQ−アリールであり;
は、水素、または必要に応じて置換されているアルキルであり;
は、水素、または必要に応じて置換されているアルキルであり;
は、水素、または必要に応じて置換されているアルキル、必要に応じて置換されているヘテロアリール、必要に応じて置換されているSOアリール、必要に応じて置換されているSOアルキル、必要に応じて置換されているSOヘテロアリール、CN、必要に応じて置換されているCQアリール、必要に応じて置換されているCQヘテロアリール、またはCORであり;
は、必要に応じて置換されているアルキル、必要に応じて置換されているヘテロアリール、または必要に応じて置換されているアリールであり;
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、CF、C1−3アルコキシ、およびC1−3アルキルから選択され;
およびQは、それぞれ独立して、水素、およびCHから選択され;
ここで:
Aが6員環であるとき、R置換基および上で定義された基
【化10】

は、互いに1,2−または1,3−で炭素原子と結合し、
Aが5員環または二環式複素環基であるとき、R置換基および上で定義された基
【化11】

は、互いに1,2−または1,3−で代用可能な炭素原子と結合し;
2aとR2bのいずれも、Z置換基に対してオルト位でなく;
は、4−(tert−ブチル)ベンジル、または4−メチルペント−1−イル以外であり;
がCONHであるとき、それは、基
【化12】

に対してオルト位であり;そして
がSONRであるとき、Rは水素であり、そしてRはCORである]
の化合物またはその誘導体の製造方法も提供し、該方法は、
式(IV):
【化13】

[式中、R、R、A、およびRは、式(I)の化合物について上で定義された通りであり、Lは離脱基であり、そしてPは任意の保護基である]の化合物を
式(III):
【化14】

[式中、Lは、活性化基R2aであり、R2b、B、Z、およびRは、式(I)の化合物について上で定義された通りである]の化合物と反応させることを含み;
必要ならば、次の任意の工程:
1個の基Rを別の基Rに変換すること;および/または
形成された式(I)の化合物の誘導体を形成すること:
を任意の順序で行うことを含み、
ただし、式(I)の化合物は:
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−イル)−酢酸;
(2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−イル)酢酸;
(2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−4’’−イル)酢酸;
5’’−アセチルアミノ−2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−プロピオニルアミノ[1,1’;2’1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−(2−メチルプロパノイルアミノ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンゾイルオキシ−5’’−ブチリルアミノ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−[(1−フェニル−メタノイル)アミノ]−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−メタンスルホニルアミノ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5’’−アミノ−2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,2’’]−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5’’−ブチリルアミノ−5−トリフルオロメチル[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸−3−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−4’’−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5’’−フルオロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−4’’−フルオロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2’’−ベンジルオキシ−5−フルオロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3−カルボン酸;
4’’−アミノ−2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5’’−アセチルアミノ−2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸アミド;
5−(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−イル)−1H−テトラゾール;
N−[1−(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−イル)−メタノイル]−ベンゼンスルホンアミド;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−4’’−スルホン酸(1−フェニル−メタノイル)−アミド;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−4’’−スルホン酸[1−(4−ニトロ−フェニル)−メタノイル]−アミド;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−スルホン酸アセチル−アミド;
5−クロロ−2−(3−メチル−ブトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(4−フルオロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(2,4−ジフルオロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−(2−フルオロ−4−クロロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−(4−イソブトキシ)−[1,1’,2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(ピリジン−2−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−(ピリジン−4−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−(ピリジン−3−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−シクロヘキシルメトキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−(チオフェン−3−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−(チオフェン−2−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−シクロペンチルメトキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−プロポキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ブトキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−イソプロポキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−イソブトキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−[(メチルオキシ)カルボニル]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−(メトキシ)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−4−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−4−[(2−メチルプロパノイル)アミノ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
5−(2−オキソ−1−ピロリジニル)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3,5−ジカルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−{[(2−メチルプロピル)アミノ]カルボニル}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
6−[2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’−(トリフルオロメチル)−2−ビフェニリル]−2−ピラジンカルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−{[(メチルオキシ)アセチル]アミノ}−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5−[(2−チエニルアセチル)アミノ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5−({[(フェニルメチル)オキシ]アセチル}アミノ)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−{[(1−アセチル−4−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}−5’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−[(フェニルアセチル)アミノ]−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−{[(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)カルボニル]アミノ}−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−[(3−メチルブタノイル)アミノ]−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−(グリシルアミノ)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−4−(プロパノイルアミノ)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−[(2−メチルプロパノイル)アミノ]−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
5−シアノ−2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−ブロモ−5−シアノ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−シアノ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−(アミノカルボニル)−2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−{[(3−ピリジニルメチル)アミノ]カルボニル}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
6−{5’−クロロ−2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボン酸;
6−(5’−クロロ−2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボン酸;
6−(5’−クロロ−2’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボン酸;
2−[2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’−(トリフルオロメチル)−2−ビフェニリル]−4−ピリジンカルボン酸;
3−アミノ−6−[2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’−(トリフルオロメチル)−2−ビフェニリル]−2−ピラジンカルボン酸;
4−(アセチルアミノ)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−(アセチルアミノ)−2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−(アセチルアミノ)−2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−メチル−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−4−メチル−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−フルオロ[1,1’,2,2’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−(4−フルオロベンジル)オキシ−5−フルオロ[1,1’,2,2’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−(2,4−ジフルオロベンジル)オキシ−5−フルオロ[1,1’,2,2’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2’−{5−クロロ−2−(ベンジルオキシ)−3−ピリジニル]−3−ビフェニルカルボン酸;
2’−{6−クロロ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ピリジニル}−3−ビフェニルカルボン酸;
5−アミノ−2’−{6−クロロ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ピリジニル}−3−ビフェニルカルボン酸;
5−{2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−3−ピリジンカルボン酸;
4’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;または
6’’−フルオロ−2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸以外である。
【0060】
別法として、式(I)の化合物は、下記の経路:
【化15】

[式中、L、L、およびLは、それぞれ、離脱基、例えば、ハロ、例えば、ブロモまたはヨードであり;Lは、活性化基、例えば、ボロン酸であり、Pは、任意の保護基であり、Rは、C1−4アルキル、例えば、メチルまたはイソプロピルであり、およびA、B、R2a、R2b、Z、R、R、R、およびRは、式(I)の化合物について定義された通りである]により製造されてもよい。Lは、L1a(L1aは、活性化基、例えば、ボロン酸であり、この状況下で、Lは、離脱基、例えば、ハロであってもよい)に変換されてもよい。
【0061】
2aおよび/またはR2bがブロモであるとき、Lはブロモであり、Lは活性化基であり、そしてLおよびLはそれぞれヨードである。
【0062】
がCOHであるとき、保護基の例は、C1−4アルキル、例えば、メチル、エチル、またはベンジルエステルを含む。
【0063】
式(II)の化合物の脱保護に適当な反応条件は、エタノール水酸化ナトリウム溶液における加熱を含む。
【0064】
式(VI)の化合物の式(III)の化合物との反応、または式(VII)の化合物の式(VIII)のボロン酸との反応に適当な反応条件は、溶媒、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル(DME)、トルエン、およびエタノール中、好ましくは、1:1の比で、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)および無機塩基、例えば、炭酸カリウムまたは炭酸銀と加熱することを含む。
【0065】
式(IX)の化合物の式(VIII)の化合物への変換に適当な反応条件は、ジエチルエーテルまたはテトラヒドロフランのような溶媒中で式(IX)(式中、Lは、BrまたはIである)の化合物をブチルリチウム(BuLi)またはイソ−プロピルマグネシウムクロライドと反応させ、ホウ酸トリメチルで処理し、次に、酸性化することを含む。
【0066】
従って、本発明はまた、式(I):
【化16】

[式中:
Aは、必要に応じて置換されているアリール、または必要に応じて置換されている5または6員の複素環式環、または必要に応じて置換されている二環式複素環基であり;
Bは、フェニルまたはピリジル環であり;
Zは、O、S、SO、またはSOであり;
は、COH、CN、CONR、CHCO、SONR、NRCONR、COアルキル、2H−テトラゾール−5−イル−メチル、必要に応じて置換されているSOアルキル、必要に応じて置換されている二環式複素環、または必要に応じて置換されている複素環であり;
2aおよびR2bは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、CONR、CN、SOアルキル、SR、NO、必要に応じて置換されているアルキル、必要に応じて置換されているアルコキシ、必要に応じて置換されているアリール、および必要に応じて置換されているヘテロアリールから選択され;
は、必要に応じて置換されているアルキル(非末端の炭素原子の1個または2個は、必要に応じて、NR、O、およびSO(nは、0、1、または2である)から独立して選択される基により置換される);必要に応じて置換されているアルケニル;または必要に応じて置換されているアルキニルであるか:あるいはRは、必要に応じて置換されているCQ−複素環;必要に応じて置換されているCQ−二環式複素環;または必要に応じて置換されているCQ−アリールであり;
は、水素、または必要に応じて置換されているアルキルであり;
は、水素、または必要に応じて置換されているアルキルであり;
は、水素、または必要に応じて置換されているアルキル、必要に応じて置換されているヘテロアリール、必要に応じて置換されているSOアリール、必要に応じて置換されているSOアルキル、必要に応じて置換されているSOヘテロアリール、CN、必要に応じて置換されているCQアリール、必要に応じて置換されているCQヘテロアリール、またはCORであり;
は、必要に応じて置換されているアルキル、必要に応じて置換されているヘテロアリール、または必要に応じて置換されているアリールであり;
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、CF、C1−3アルコキシ、およびC1−3アルキルから選択され;
およびQは、それぞれ独立して、水素、およびCHから選択され;
ここで:
Aが6員環であるとき、R置換基および上で定義された基
【化17】

は、互いに1,2−または1,3−で炭素原子と結合し、
Aが5員環または二環式複素環基であるとき、R置換基および上で定義された基
【化18】

は、互いに1,2−または1,3−で代用可能な炭素原子と結合し;
2aとR2bのいずれもZ置換基に対してオルト位でなく;
は、4−(tert−ブチル)ベンジルまたは4−メチルペント−1−イル以外であり;
がCONHであるとき、それは、基
【化19】

に対してオルト位であり;そして
がSONRであるとき、Rは水素であり、そしてRはCORである]
の化合物またはその誘導体の製造方法を提供し、該方法は、
式(VIII):
【化20】

[式中、B、R2a、R2b、Z、R、R、およびRは、式(I)の化合物について定義された通りである]の化合物を、式(VII):
【化21】

[式中、AおよびRは、式(I)の化合物について上で定義された通りであり、Lは、離脱基であり、そしてPは、任意の保護基である]の化合物と反応させること;
および必要があれば、次の任意の工程:
1個の基Rを別の基Rに変換すること;および/または
効果的な脱保護;および/または
1個の基Rを別の基Rに変換すること;および/または
形成された式(I)の化合物の誘導体を形成すること、
を任意の順序で行うことを含み、
ただし、式(I)の化合物は:
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−イル)−酢酸;
(2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−イル)酢酸;
(2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−4’’−イル)酢酸;
5’’−アセチルアミノ−2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−プロピオニルアミノ[1,1’;2’1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−(2−メチルプロパノイルアミノ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンゾイルオキシ−5’’−ブチリルアミノ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−[(1−フェニル−メタノイル)アミノ]−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−メタンスルホニルアミノ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5’’−アミノ−2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,2’’]−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5’’−ブチリルアミノ−5−トリフルオロメチル[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸−3−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−4’’−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5’’−フルオロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−4’’−フルオロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2’’−ベンジルオキシ−5−フルオロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3−カルボン酸;
4’’−アミノ−2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5’’−アセチルアミノ−2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸アミド;
5−(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’イル)−1H−テトラゾール;
N−[1−(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−イル)−メタノイル]−ベンゼンスルホンアミド;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−4’’−スルホン酸(1−フェニル−メタノイル)−アミド;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−4’’−スルホン酸[1−(4−ニトロ−フェニル)−メタノイル]−アミド;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−スルホン酸アセチル−アミド;
5−クロロ−2−(3−メチル−ブトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(4−フルオロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(2,4−ジフルオロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−(2−フルオロ−4−クロロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−(4−イソブトキシ)−[1,1’,2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(ピリジン−2−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−(ピリジン−4−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−(ピリジン−3−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−シクロヘキシルメトキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−(チオフェン−3−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−(チオフェン−2−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−シクロペンチルメトキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−プロポキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ブトキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−イソプロポキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−イソブトキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−[(メチルオキシ)カルボニル]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−(メトキシ)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−4−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−4−[(2−メチルプロパノイル)アミノ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
5−(2−オキソ−1−ピロリジニル)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3,5−ジカルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−{[(2−メチルプロピル)アミノ]カルボニル}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
6−[2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’−(トリフルオロメチル)−2−ビフェニリル]−2−ピラジンカルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−{[(メチルオキシ)アセチル]アミノ}−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5−[(2−チエニルアセチル)アミノ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5−({[(フェニルメチル)オキシ]アセチル}アミノ)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−{[(1−アセチル−4−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}−5’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−[(フェニルアセチル)アミノ]−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−{[(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)カルボニル]アミノ}−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−[(3−メチルブタノイル)アミノ]−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−(グリシルアミノ)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−4−(プロパノイルアミノ)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−[(2−メチルプロパノイル)アミノ]−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
5−シアノ−2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−ブロモ−5−シアノ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−シアノ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−(アミノカルボニル)−2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−{[(3−ピリジニルメチル)アミノ]カルボニル}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
6−{5’−クロロ−2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボン酸;
6−(5’−クロロ−2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボン酸;
6−(5’−クロロ−2’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボン酸;
2−[2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’−(トリフルオロメチル)−2−ビフェニリル]−4−ピリジンカルボン酸;
3−アミノ−6−[2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’−(トリフルオロメチル)−2−ビフェニリル]−2−ピラジンカルボン酸;
4−(アセチルアミノ)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−(アセチルアミノ)−2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−(アセチルアミノ)−2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−メチル−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−4−メチル−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−フルオロ[1,1’,2,2’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−(4−フルオロベンジル)オキシ−5−フルオロ[1,1’,2,2’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−(2,4−ジフルオロベンジル)オキシ−5−フルオロ[1,1’,2,2’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2’−{5−クロロ−2−(ベンジルオキシ)−3−ピリジニル]−3−ビフェニルカルボン酸;
2’−{6−クロロ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ピリジニル}−3−ビフェニルカルボン酸;
5−アミノ−2’−{6−クロロ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ピリジニル}−3−ビフェニルカルボン酸;
5−{2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−3−ピリジンカルボン酸;
4’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;または
6’’−フルオロ−2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸以外である。
【0067】
式(II)の化合物の脱保護に適当な反応条件は、エタノール水酸化ナトリウム溶液中での加熱を含む。
【0068】
中間体および式(I)の化合物におけるある種の置換基は、当業者に既知の通常の方法により他の置換基に変換され得ることが理解されるだろう。
【0069】
基Rは、当業者に既知の通常の有機変換により、別の基Rに変換され得る。例えば、R=COHは、例えば、Richard Larock, Comprehensive Organic Transformations, 2nd edition, Wiley-VCH, ISBN 0-471-19031-4に記載の通常のアミドの製造方法により、アミド、例えば、CONHCQアリールまたはCONHCQヘテロアリール(式中、QおよびQは、水素およびCHから選択される)に変換され得る。
【0070】
任意の反応中間体および式(I)の化合物におけるある種の置換基は、当業者に既知の通常の方法により、他の置換基に変換され得る。置換され得る置換基の例は、1個の基Rから別の基R;および基A上の1個の置換基から基A上の別の置換基を含む。かかる変換の例は、ニトロ基の還元によるアミノ基の生成;アミノ基のアルキル化およびアミド化;エステルの加水分解、ヒドロキシおよびアミノ基のアルキル化;およびカルボン酸のアミド化およびエステル化を含む。かかる変換は、当業者によく知られており、例えば、Richard Larock, Comprehensive Organic Transformations, 2nd edition, Wiley-VCH, ISBN 0-471-19031-4に記載されている。
【0071】
例えば、Rはp−メトキシベンジルであるとき、フェノールまたはピリジノールを得るためのエーテルの切断が、例えば、酸、例えば、HCl/ジオキサンまたはHBr/酢酸を用いて、あるいはナトリウムメタンチオラートを用いて行われる。Rがメチルであるとき、フェノールを得るためのエーテルの切断は、例えば、ナトリウムメタンチオレートを用いて行われる。ピリジノールを得るためのエーテルの切断は、例えば、トリフルオロ酢酸の存在下で行われる。別のR基、例えば、置換されているベンジル基への変換は、フェノールまたはピリジノールの適当な置換されている臭化ベンジルとの反応により成し遂げられ得る。当業者は、保護基Pの別の保護基Pへの変換も、用いられる反応条件下で起こり得ることを理解するだろう。Rがベンジルであるとき、フェノールまたはピリジノールを得るためのエーテルの切断は、既知の方法、例えば、H−Pd/CまたはNHCOH−Pd/Cによる水素化により行われ得る。次に、得られたフェノールまたはピリジノールは、上述の通り別の基Rに変換され得る。
【0072】
上記方法のいくつかにおいて、ある種の反応性置換基を保護する必要があり得ることを当業者は理解するだろう。当業者は、保護基が必要である場合を認識するだろう。Greene T.W. ’Protective groups in organic synthesis’, New York, Wiley (1981)に記載されるような標準的な保護および脱保護技術が用いられ得る。例えば、カルボン酸基は、エステルとして保護され得る。かかる基の脱保護は、当該技術分野で知られた通常の方法を用いて達成される。保護基は、通常の手段により相互変換され得ることは理解されるだろう。
【0073】
式(VI):
【化22】

[式中、L、Lは、上で定義された通りであり、そしてRおよびRは、式(I)の化合物について上で定義された通りである]のフェニル中間体は、市販のものであるか、あるいは既知の方法により容易に製造されてもよい。化合物(Lが活性化基(L1a)である)は、市販のものであるか、あるいは化合物(Lが離脱基である)から通常の手段により製造されてもよい。
【0074】
式(III):
【化23】

[式中、Lは、上で定義された通りであり、R2a、R2b、Z、B、およびRは、式(I)の化合物について定義された通りである]の化合物は、市販のものであるか、あるいは、当業者に知られた方法により、例えば、適当な市販のピリジノール、アニソールまたはフェノールから、あるいは実施例に記載の方法を用いて式(X)の化合物から製造されてもよい。
【0075】
式(V):
【化24】

[式中、Pは、任意の保護基であり、RおよびAは、上で式(I)の化合物について定義された通りである]の中間体は、市販のものであるか、あるいは既知の方法、例えば、実施例に記載の方法を用いて、例えば、適当なハロ安息香酸エステルから容易に製造されてもよい。
【0076】
式(VII):
【化25】

[式中、Lは、離脱基、例えば、Brであり、Pは、任意の保護基であり、そしてRおよびAは、式(I)の化合物について上で定義された通りである]の中間体は、市販のものであるか、あるいは既知の方法、例えば、実施例に記載の方法を用いて、容易に製造され得る。
【0077】
式(III)、式(V)、式(VIII)、および(XI)のボロン酸の製造および反応は、Suzuki et al, Synth. Commun., 1981, 11, 513;Martin et al, Acta. Chim. Scand., 1993, 47, 221;およびMiyaura et al, Chem. Rev., 1995, 95, 2457に概説されている。例えば、2−ベンジルオキシ−5−クロロフェニルボロン酸は、2−ベンジルオキシ−5−クロロ−ヨードベンゼンから製造され得る。2−ベンジルオキシ−5−クロロ−ヨードベンゼンは、4−クロロ−2−ヨードアニソールから、脱メチル化、次に、既知の方法によるベンジル化により、製造され得る。
【0078】
本発明が、全ての幾何学的および光学的形態、およびそれらの混合物(例えば、ラセミ混合物)を含む全ての式(I)の異性体およびそれらの医薬的に許容される誘導体を包含することが理解される。さらなるキラル中心が式(I)の化合物に存在する場合、本発明は、その範囲内に、全ての可能性のあるジアステレオ異性体(それらの混合物を含む)を含む。異なる異性体は、通常の方法により、互いに分けられるか、または分離されてもよく、あるいは、任意の所定の異性体が、通常の合成方法、または立体特異的もしくは不斉合成により得られてもよい。
【0079】
本発明の化合物は、EP受容体に結合し、それゆえ、それらは、EP受容体におけるPGEの作用により介在される状態の処置において有用であると考えられる。
【0080】
EP受容体におけるPGEの作用により介在される状態は、疼痛;発熱;炎症;免疫疾患;異常血小板機能性疾患(abnormal platelet function diseases);不能または勃起障害;骨疾患;非ステロイド系抗炎症薬の血行力学的副作用;循環器系疾患;神経変性疾患および神経変性;外傷性傷害後の神経変性;耳鳴;依存性誘発剤への依存(dependence on a dependence-inducing agent);1型糖尿病の合併症;および腎機能障害を含む。
【0081】
式(I)の化合物は、鎮痛剤として有用であると考えられる。それゆえ、それらは、疼痛の処置または予防において有用であると考えられる。
【0082】
式(I)の化合物は、急性疼痛、慢性疼痛、神経障害性(neuropatic)疼痛、炎症性疼痛、内臓疼痛、癌に付随する疼痛および線維筋痛、偏頭痛に付随する疼痛、緊張性頭痛および群発性頭痛、および機能性腸疾患に付随する疼痛、非心臓性胸痛および非潰瘍性消化不良(non-ulcer dispepsia)を処置するための鎮痛剤として有用であると考えられる。
【0083】
式(I)の化合物は、疾患修飾および関節構造の保存の特性を含む慢性関節痛(例えば、関節リウマチ、骨関節炎、リウマチ様脊椎炎、痛風性関節炎、および若年性関節炎);筋骨格性疼痛;腰痛および頚部痛;捻挫および筋違い;神経障害性疼痛;交感神経依存性疼痛;筋炎;癌に付随する疼痛および線維筋痛;偏頭痛に付随する疼痛;インフルエンザ、または風邪のような他のウイルス感染症に付随する疼痛;リウマチ熱;非潰瘍性消化不良、非心臓性胸痛、および過敏性腸症候群のような機能性腸疾患に付随する疼痛;心筋虚血に付随する疼痛;術後疼痛;頭痛;歯痛;および月経困難症の処置において有用であると考えられる。本発明の化合物はまた、内臓疼痛の処置において有用であると考えられる。
【0084】
本発明の化合物は、神経障害性疼痛の処置において特に有用であると考えられる。神経障害性疼痛症候群は神経損傷後発症し、生じた疼痛は、元々の損傷が治癒した後でさえ何ヶ月または何年もの間持続し得る。神経損傷は、末梢神経、後根、脊髄、または脳のある種の領域において生じ得る。伝統的に、神経障害性疼痛症候群は、それらを引き起こした疾患または出来事により分類される。神経障害性疼痛症候群は:糖尿病性神経障害;座骨神経痛;非特異的な腰痛;多発性硬化症の疼痛;線維筋痛;HIV関連神経障害;疱疹後神経痛;三叉神経痛;および身体外傷、切断、癌、毒素、または慢性的炎症状態から生じる疼痛を含む。これらの状態を処置するのは難しいが、限定的効果を有するいくつかの薬物が知られており、完璧な疼痛の制御は容易に行われる。神経障害性疼痛の症状は、信じられないほど不均一であり、しばしば、自然発生的襲撃および電撃痛、または進行性灼熱痛として記載される。「ビリビリする(pins and needles)」ような一般的な非疼痛性感覚に付随する疼痛(異常感覚(paraesthesias)および感覚異常)、接触に対する感受性の増大(知覚過敏)、無害な刺激後の疼痛性感覚(動的、静的、または熱性異痛)、無毒な刺激後の感受性の増大(熱性、冷却性、機械的痛覚過敏)、刺激の除去後の持続性痛覚(痛覚過敏)、または選択的感覚経路における欠損の欠乏(痛覚鈍麻)が存在する。
【0085】
式(I)の化合物はまた、発熱の処置において有用であると考えられる。
【0086】
式(I)の化合物はまた、炎症の処置、例えば、皮膚の状態(例えば、日焼け、火傷、湿疹、皮膚炎、乾癬);緑内障、網膜炎、網膜症、ブドウ膜炎、眼組織に対する急性損傷(例えば、結膜炎)のような眼疾患;肺障害(例えば、喘息、気管支炎、肺気腫、アレルギー性鼻炎、呼吸窮迫症候群、ハト飼育者疾患(pigeon fancier’s disease)、農夫肺、慢性閉塞性肺疾患(COPD);胃腸管障害(例えば、アフタ性潰瘍、クローン病、アトピー性胃炎(atopic gastritis)、胃炎バリアロホルム(gastritis varialoforme)、潰瘍性大腸炎、セリアック病、限局性回腸炎、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、胃逆流障害);器官移植;血管疾患、片頭痛、結節性動脈周囲炎、甲状腺炎、再生不良性貧血、ホジキン病、強皮症(sclerodoma)、重症筋無力症(myaesthenia gravis)、多発性硬化症、サルコイドーシス(sorcoidosis)、ネフローゼ症候群、ベーチェット症候群、歯肉炎、心筋虚血、発熱、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎、腱炎、滑液包炎、およびシェーグレン症候群のような炎症成分を有する他の状態の処置において有用であると考えられる。
【0087】
式(I)の化合物はまた、自己免疫疾患、免疫不全疾患のような免疫疾患、または器官移植の処置において有用であると考えられる。式(I)の化合物はまた、HIV感染の潜伏期を増長させる際に有効である。
【0088】
式(I)の化合物はまた、異常血小板機能(例えば、閉塞性血管疾患)に関連する疾患の処置において有用であると考えられる。
【0089】
式(I)の化合物はまた、利尿作用を有する薬物の製造のために有用であると考えられる。
【0090】
式(I)の化合物はまた、不能または勃起障害の処置において有用であると考えられる。
【0091】
式(I)の化合物はまた、骨粗鬆症(特に、閉経後の骨粗鬆症)により特徴付けられる骨疾患、高カルシウム血症、副甲状腺機能亢進症、骨パジェット病、骨溶解、骨転移を有するまたは有さない悪性高カルシウム血症、関節リウマチ、歯周炎、骨関節炎、骨痛、骨減少症、癌悪液質、結石、結石症(特に、尿路結石症)、固形腫瘍、痛風、および強直性脊椎炎、腱炎、および滑液包炎の処置において有用であると考えられる。
【0092】
式(I)の化合物はまた、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)およびシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)阻害剤の血行力学的副作用を緩和するのに有用であると考えられる。
【0093】
式(I)の化合物はまた、高血圧または心筋虚血のような循環器系疾患;機能的または器質性静脈不全;静脈瘤療法;痔核;および動脈圧の顕著な降下と関連するショック状態(例えば、敗血性ショック)の処置において有用であると考えられる。
【0094】
式(I)の化合物はまた、認知症、特に、変性認知症(老年性認知症、アルツハイマー病、ピック病、ハンチントン舞踏病、パーキンソン病、およびクロイツフェルトヤコブ病、ALS、運動ニューロン疾患を含む)のような神経変性疾患および神経変性;血管性認知症(脳血管性認知症を含む);ならびに頭蓋内占拠性病変と関連する認知症;外傷;感染症および関連する状態(HIV感染を含む);代謝;毒素;酸素欠乏症およびビタミン欠乏;および加齢に付随する軽度認識障害、特に、加齢に伴う記憶障害の処置において有用であると考えられる。
【0095】
式(I)の化合物はまた、脳卒中、心停止、肺バイパス、外傷性脳損傷、脊髄損傷などのような外傷後の神経変性の処置において有用であると考えられる。
【0096】
式(I)の化合物は、耳鳴の処置においても有用であると考えられる。
【0097】
式(I)の化合物はまた、依存性誘発剤への依存を予防または低減する際、あるいは依存性誘発剤に対する耐性または逆耐性を予防または低減する際に有用であると考えられる。依存性誘発剤の例は、オピオイド(例えば、モルヒネ)、CNS抑制薬(例えば、エタノール)、精神刺激薬(例えば、コカイン)、およびニコチンを含む。
【0098】
式(I)の化合物はまた、1型糖尿病の合併症(例えば、糖尿病性細小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、黄斑変性症、緑内障)、ネフローゼ症候群、再生不良性貧血、ブドウ膜炎、川崎病、およびサルコイドーシスの処置において有用であると考えられる。
【0099】
式(I)の化合物はまた、腎機能障害(腎炎、特に、メサンギウム増殖性糸球体腎炎、腎炎症候群)、肝機能障害(肝炎、肝硬変)、胃腸障害(下痢)、および大腸癌の処置において有用であると考えられる。
【0100】
式(I)の化合物はまた、過活動膀胱および切迫性尿失禁の処置において有用であると考えられる。
【0101】
式(I)の化合物はまた、良性前立腺過形成に付随する下部尿路症状の処置において有用であると考えられる。
【0102】
処置への言及は、積極的に別段示されていない限り、確立された症状の処置および予防的処置の両方を含むことは理解されるべきである。
【0103】
本発明のさらなる態様により、本発明者らは、ヒトまたは獣医用医薬において使用するための式(I)の化合物またはその医薬的に許容される誘導体を提供する。
【0104】
本発明の別の態様により、本発明者らは、EP受容体におけるPGEの作用により介在される状態の処置において使用するための、式(I)の化合物、またはその医薬的に許容される誘導体を提供する。
【0105】
本発明のさらなる態様により、本発明者らは、EP受容体におけるPGEの作用により介在される状態に罹患したヒトまたは動物対象の処置方法を提供し、該方法は、該対象に式(I)の化合物、またはその医薬的に許容される誘導体を有効量投与することを含む。
【0106】
本発明のさらなる態様により、本発明者らは、疼痛、炎症、免疫学的異常、骨異常、神経変性異常、または腎異常に罹患しているヒトまたは動物対象の処置方法を提供し、該方法は、該対象に、式(I)の化合物、またはその医薬的に許容される誘導体を有効量投与することを含む。
【0107】
本発明のなおさらなる態様により、本発明者らは、炎症性疼痛、神経障害性疼痛、または内臓疼痛に罹患しているヒトまたは動物対象の処置方法を提供し、該方法は、該対象に、式(I)の化合物、またはその医薬的に許容される誘導体を有効量投与することを含む。
【0108】
本発明の別の態様により、本発明者らは、EP受容体におけるPGEの作用により介在される状態の処置のための医薬の製造のための、式(I)の化合物、またはその医薬的に許容される誘導体の使用を提供する。
【0109】
本発明の別の態様により、本発明者らは、疼痛、炎症、免疫学的異常、骨異常、神経変性異常、または腎異常のような状態の処置または予防のための医薬の製造のための、式(I)の化合物、またはその医薬的に許容される誘導体の使用を提供する。
【0110】
本発明の別の態様により、本発明者らは、炎症性疼痛、神経障害性疼痛、または内臓疼痛のような状態の処置または予防のための医薬の製造のための、式(I)の化合物、またはその医薬的に許容される誘導体の使用を提供する。
【0111】
式(I)の化合物およびそれらの医薬的に許容される誘導体は、医薬組成物の形態で適切に投与される。かかる組成物は、通常の方法で使用するため、1種以上の生理的に許容される担体または賦形剤と混合して適切に供され得る。
【0112】
従って、本発明の別の態様において、本発明者らは、ヒトまたは獣医用医薬における使用に許容される式(I)の化合物、またはその医薬的に許容される誘導体を含む医薬組成物を提供する。
【0113】
式(I)の化合物およびその医薬的に許容される誘導体は、任意の適当な方法での投与用に製剤され得る。それらは、例えば、吸入による投与、あるいは経口、局所、経皮、または非経腸投与用に製剤され得る。医薬組成物は、それが、式(I)の化合物およびその医薬的に許容される誘導体の制御された放出をもたらし得るような形態であってもよい。
【0114】
経口投与のため、医薬組成物は、例えば、許容される賦形剤と共に、通常の方法により製剤された錠剤(舌下錠を含む)、カプセル剤、粉剤、液剤、シロップ剤、または懸濁剤の形態をとり得る。
【0115】
経皮投与のため、医薬組成物は、経皮イオン導入パッチのような経皮パッチの形態で供され得る。
【0116】
非経腸投与のため、医薬組成物は、注射または持続注入(例えば、静脈内、血管内、または皮下)として供されうる。組成物は、油性または水性ビークル中の懸濁剤、液剤、または乳化剤のような形態をとり、懸濁化剤、安定化剤、および分散剤のような処方剤を含有し得る。注射による投与のため、これらは、好ましくは、添加された保存剤と共に、単位用量提示の形態、または複数用量提示としての形態をとり得る。
【0117】
別法として、非経腸投与のため、有効成分は、適当なビークルとの再構成用の粉剤の形態であってもよい。
【0118】
本発明の化合物はまた、デボー製剤として製剤されてもよい。かかる長期間作用する製剤は、移植(例えば、皮下または筋肉内)または筋肉内注射により投与され得る。従って、例えば、本発明の化合物は、適当なポリマー材料または疎水性材料(例えば、許容される油中の懸濁剤として)またはイオン交換樹脂と共に、あるいは難溶性誘導体、例えば、難溶性塩として製剤され得る。
【0119】
本発明において使用するためのEP受容体化合物は、他の治療剤、例えば、セレコクシブ、デラコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ、またはCOX−189のようなCOX−2阻害剤;5−リポキシゲナーゼ阻害剤;ジクロフェナク、インドメタシン、ナブメトン、またはイブプロフェンのようなNSAIDのもの;ロイコトリエン受容体アンタゴニスト;メトトレキサートのようなDMARDのもの;アデノシンA1受容体アゴニスト;ラモトリジンのようなナトリウムチャンネルブロッカー;グリシン受容体アンタゴニストのようなNMDA受容体調節剤;ガバペンチンおよびプレガバリンのような電位依存性カルシウムチャンネルのαδ−サブユニットに対するリガンド;アミトリプチリンのような三環式抗うつ剤;ニューロン安定化抗てんかん薬;ベンラファクシンのようなモノアミン作動性取り込み阻害剤;オピオイド鎮痛剤;局所麻酔薬;トリプタン、例えば、スマトリプタン、ナラトリプタン、ゾルミトリプタン、エレトリプタン、フロバトリプタン、アルモトリプタン、またはリザトリプタンのような5HTアゴニスト;EP受容体リガンド;EP受容体リガンド;EP受容体リガンド;EPアゴニストおよびEPアゴニスト;EPアンタゴニスト;EPアンタゴニストおよびEPアンタゴニスト;カンナビノイド受容体リガンド;ブラジキニン受容体リガンドおよびバニロイド受容体リガンドと組合せて用いられ得る。化合物が他の治療剤と組み合わせて用いられるとき、化合物は、任意の適切な経路で連続して、あるいは同時に投与され得る。
【0120】
さらなるCOX−2阻害剤は、US5,474,995、US5,633,272;US5,466,823、US6,310,099、およびUS6,291,523;およびWO96/25405、WO97/38986、WO98/03484、WO97/14691、WO99/12930、WO00/26216、WO00/52008、WO00/38311、WO01/58881、およびWO02/18374において開示されている。
【0121】
従って、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物または医薬的に許容されるその誘導体をさらなる治療剤または剤と共に含む組合せを提供する。
【0122】
上述の組合せは、医薬製剤の形態での使用のために適切に共され、従って、上で定義された組合せを医薬的に許容される担体または賦形剤と共に含む医薬製剤は、本発明のさらなる態様を含むものである。かかる組合せの個々の成分は、別個の医薬製剤または組み合わされた医薬製剤において、連続して、あるいは同時に投与され得る。
【0123】
式(I)の化合物またはその医薬的に許容される誘導体が、同じ異常状態に対して活性な第2の治療剤と組み合わせて用いられるとき、それぞれの成分の用量は、該化合物が単独で用いられるときと異なり得る。適当な用量は、当業者により容易に認識されるだろう。
【0124】
ヒトを処置するための式(I)の化合物またはその医薬的に許容される誘導体の提案された1日投薬量は、1日当たり0.01から30mg/kg体重であり、より具体的には、1日当たり0.1から10mg/kg体重(遊離塩基として測定)であり、1回または複数回用量として、例えば、1日当たり1から4回投与され得る。成人ヒトの用量範囲は、一般に、8から2000mg/日であり、例えば、20から1000mg/日、好ましくは、35から200mg/日(遊離塩基として測定)である。
【0125】
宿主、特に、ヒト患者に投与される式(I)の化合物の正確な量は、担当医師の責任であろう。しかしながら、利用される用量は、患者の年齢および性別、試験される正確な状態およびその重症度、および投与経路を含む多数の因子に依存するだろう。
【0126】
本発明により投与されたときの本発明の化合物に伴う許容されない毒性効果は全く予測されない。
【0127】
本明細書において引用される特許および特許出願を含む(これらに限定されない)全ての刊行物は、それぞれの個々の刊行物が、あたかも完全に記載されるように本明細書において引用により取り込まれることが特定かつ個々に示されるように、本明細書において引用により取り込まれる。
【0128】
次の非限定的な実施例は、本発明の医薬的に活性な化合物の製造を説明する。
【0129】
実施例
略語:
Bn(ベンジル)、Bu、Pr、Me、Et(ブチル、プロピル、メチル、エチル)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、DME(エチレングリコールジメチルエーテル)、EtOH(エタノール)、LCMS(液体クロマトグラフィー/質量分析)、MDAP/MDP(分離精製)、MeOH(メタノール)、NMR(核磁気共鳴(スペクトル))、pH(フェニル)、SPE(固相抽出)、THF(テトラヒドロフラン)、s、d、t、q、m、br(一重、二重、三重、四重、複数、広範)。
【0130】
LCMS
カラム:3.3cm×4.6mm ID,3um ABZ+PLUS
流速:3ml/分
注入容量:5μl
温度:RT
UV検出範囲:215から330nm
溶媒:A:0.1% ギ酸+10mM 酢酸アンモニウム
B:95% アセトニトリル+0.05% ギ酸
勾配:時間 A% B%
0.00 100 0
0.70 100 0
4.20 0 100
5.30 0 100
5.50 100 0
【0131】
質量分析自動調製
ハードウエア:
Water600勾配ポンプ
Water2767注入/回収
Water Reagent Manager
Micromass ZMD質量分析計
Gilson Aspec−廃液回収
Gilson 115画分後のUV検出機
【0132】
ソフトウェア:
Micromass Masslynxバージョン4.0
【0133】
カラム
用いるカラムは、典型的には、Supelco LCABZ++カラム(内径20nm、長さ100mm)である。固定相の粒子の大きさは、5μmである。
【0134】
溶媒:
A:水性溶媒=水+0.1% ギ酸
B:有機溶媒=MeCN:水 95:5+0.05% ギ酸
追加溶媒=MeOH:水 80:20+50mM 酢酸アンモニウム
ニードル洗浄溶媒=MeOH:水:DMSO 80:10:10
【0135】
用いる方法は、主題の化合物の分析的保持時間に依存する。15分の実施時間は、10分間の勾配、5分間のカラムフラッシュ、および再平衡化工程を含む。
MDP 1.5−2.2=0−30% B
MDP 2.0−2.8=5−30% B
MDP 2.5−3.0=15−55% B
MDP 2.8−4.0=30−80% B
MDP 3.8−5.5=50−90% B
【0136】
流速:
流速 20ml/分
【0137】
中間体の合成
5−ブロモ−2’−ヨード−2−(メチルオキシ)ビフェニル
1,2ジメトキシエタン(120ml)中の1,2−ジヨードベンゼン(35g,106mmol)、5−ブロモ−2−メチルオキシフェニルボロン酸(20g,85mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.0g)、および炭酸カリウム(11.0g)の混合物を、窒素下で80時間還流した。反応混合物をセライトを通して濾過し、フラッシュクロマトグラフィー処理し、ジクロロメタン/イソヘキサン(1/4)を用いて溶出し、表題化合物(19.0g)を得た。LC/MS Rt=3.9分
【0138】
[5’−ブロモ−2’−(メチルオキシ)−2−ビフェニリル]ボロン酸
乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中の5−ブロモ−2’−ヨード−2−(メチルオキシ)ビフェニル(1.6g,4mmol)を窒素下で−40℃まで冷却し、テトラヒドロフラン(5ml,10mmol)中の2M イソプロピルマグネシウムクロライドで滴下した。反応混合物を窒素下、−40℃にて1時間攪拌し、−75℃まで冷却し、ホウ酸トリイソプロピル(3ml,13mmol)でゆっくり処理した。次に、反応混合物を室温までそのままにし、一晩攪拌した。反応混合物を2N 塩酸(30ml)でクエンチし、15分間激しく攪拌し、次に、ジエチルエーテル(30ml)で希釈した。有機相を分配し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次に蒸発させ、油とし、これをまず、ジエチルエーテル/イソヘキサン(30/100)、次に、ジエチルエーテル/メタノール(100/2)を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(0.77g)を得た。LC/MS Rt=2.9分
【0139】
エチル6−[5’−ブロモ−2’−(メチルオキシ)−2−ビフェニリル]−2−ピリジンカルボキシレート
1,2−ジメトキシエタン(100ml)中の[5’−ブロモ−2’−(メチルオキシ)−2−ビフェニリル]ボロン酸(11.5g,37mmol)、エチル−6−ブロモピコリネート(11.0g,47mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.5g)、および炭酸カリウム(20g)の混合物を、激しく攪拌しながら、窒素下で72時間還流した。次に、反応混合物を、セライトを通して濾過し、ジクロロメタンで洗浄し、蒸発させて、油を得た。これを、フラッシュクロマトグラフィー処理し、ジエチルエーテル/イソヘキサン(1/9)で溶出し、表題化合物(9.8g)を得た。
LC/MS [M+H] 414.3, Rt=3.4分
【0140】
6−(5’−ブロモ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボン酸
乾燥ジクロロメタン(200ml)中のエチル6−[5’−ブロモ−2’−(メチルオキシ)−2−ビフェニリル]−2−ピリジンカルボキシレート(9.8g,23mmol)を、窒素下で激しく攪拌しながら−75℃まで冷却し、三臭化ホウ素(18ml,190mmol)で処理した。次に、反応混合物を−75℃にて2時間攪拌し、温度を0℃まで上昇させた。混合物氷/水(400ml)でクエンチした。1時間攪拌後、有機相を分配し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、ジクロロメタン、次に、ジクロロメタン/メタノール(95/5)を用いてフラッシュクロマトグラフィー処理し、表題化合物(5.4g)を得た。LC/MS [M+H] 372.3, Rt=3.4分
【0141】
メチル6−(5’−ブロモ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート
乾燥メタノール(100ml)中の6−(5’−ブロモ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボン酸(5.0g,13mmol)を濃硫酸(0.5ml)で処理し、次に、6時間還流した。反応混合物を10mlまで蒸発させ、0℃まで冷却し、アンモニアで中和した。次に、反応混合物を、水(50ml)と酢酸エチル(50ml)との間で分配した。有機相を分配し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次に、蒸発させて、表題化合物(4.8g)を得た。
LC/MS [M+H] 386.3, 387.3, Rt=3.1分
【0142】
メチル6−{5’−ブロモ−2’−[(2−メチル−2−プロペン−1−イル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート
メチル6−(5’−ブロモ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート(88mg,0.23mmol)、炭酸カリウム(81mg,0.58mmol)、および3−ブロモ−2−メチルプロペン(26μL,0.26mmol)の混合物を、N,N’−ジメチルホルムアミド(3ml)中、90℃で14時間加熱した。冷却後、反応混合物を蒸発させ、残渣を溶出液としてイソヘキサン中の15% 酢酸エチルを用いてフラッシュクロマトグラフィー処理し、澄んだ液体の表題化合物を(98mg)得た。LC/MS: Rt= 3.95分. [MH+] = 438, 441.
【0143】
次の化合物を、メチル6−{5’−ブロモ−2’−[(2−メチル−2−プロペン−1−イル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレートと類似の方法を用いて適当な中間体から製造した。
【表1】

【0144】
メチル6−{5’−ブロモ−2’−[(2,2−ジメチルプロピル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート
【化26】

N,N’−ジメチルホルムアミド(2ml)中のメチル6−(5’−ブロモ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート(88mg,0.23mmol)、炭酸カリウム(81mg,0.58mmol)、および1−ブロモ−2,2−ジメチルプロパン(32μL,0.26mmol)の混合物を、マイクロ波にて、180℃で2.5時間反応させた。次に、混合物を、室温まで冷却し、蒸発させた。残渣を、溶出液としてイソヘキサン中の15〜20% 酢酸エチルを用いてフラッシュクロマトグラフィー処理し、澄んだ液体の表題化合物(16mg)を得た。LC/MS: Rt= 4.26分. [MH+] = 456, 457.
【0145】
次の化合物を、メチル6−{5’−ブロモ−2’−[(2,2−ジメチルプロピル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレートと類似の方法で、適当な中間体から製造した。
【表2】

【0146】
メチル6−{5’−ブロモ−2’−[(2−メチルブチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート
【化27】

テトラヒドロフラン(4ml)中のメチル6−(5’−ブロモ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート(90mg,0.23mmol)、2−メチル−1−ブタノール(23μL,0.21mmol)、トリフェニルホスフィン(61mg,0.23mmol)、およびジイソプロピルアゾジカルボキシレート(46μL,0.23mmol)の混合物を、室温にて一晩攪拌した。次に、混合物を蒸発させ、残渣を、溶出液としてイソヘキサン中の15% 酢酸エチルを用いてフラッシュクロマトグラフィー処理し、澄んだ油として表題化合物(60mg)を得た。LC/MS: Rt= 4.27分. [MH+] = 456, 457.
【0147】
次の化合物を、メチル6−{5’−ブロモ−2’−[(2−メチルブチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレートと類似の方法で、適当な中間体から製造した。
【表3】

【0148】
実施例1:ナトリウム6−{5’−ブロモ−2’−[(2−メチル−2−プロペン−1−イル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート
【化28】

エチル6−{5’−ブロモ−2’−[(2−メチル−2−プロペン−1−イル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート(〜100mg,0.22mmol)をエタノール(3ml)中に懸濁し、1M 水酸化ナトリウム(1ml)を添加し、反応物を室温にて2時間攪拌した。混合物を蒸発させて乾燥し、水で希釈して、次に、酢酸エチル(×3)で抽出し、有機相を乾燥(MgSO)し、蒸発させて、表題化合物(95mg)を得た。
LC/MS: Rt=3.52 [MH-] = 422,424.
【0149】
次の化合物を、ナトリウム6−{5’−ブロモ−2’−[(2−メチル−2−プロペン−1−イル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレートと類似の方法で、適当な中間体から製造した。
【表4】

【0150】
実施例10:ナトリウム6−{5’−ブロモ−2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート
【化29】

2−ブタノン(4ml)中のメチル6−(5’−ブロモ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート(200mg,0.52mmol)、臭化ベンジル(95mg,0.55mmol)、および炭酸カリウム(200mg)の混合物を、窒素下で一晩還流した。反応混合物を冷却し、セライトを通して濾過し、酢酸エチル(10ml)を用いて洗浄した。濾過物を水(20ml)、さらに酢酸エチル(10ml)で希釈した。有機相を分取し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させて、油を得、これをメタノール(5ml)中に溶解し、2N 水酸化ナトリウム(2ml)で処理した。混合物を70℃で15分間攪拌し、次に、蒸発させた。水(20ml)を添加し、混合物を酢酸エチル(2×40ml)で抽出した。硫酸ナトリウムで乾燥後、酢酸エチル抽出物を蒸発させ、表題化合物(200mg)を得た。
LC/MS [M+H] 462.3, 463.3, Rt=3.55分
【0151】
次の実施例の化合物を、ナトリウム6−{5’−ブロモ−2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレートと類似の方法で、適当な中間体から製造した。
【表5】

【0152】
実施例22:ナトリウム6−{5’−ブロモ−2’−[(シクロヘキシルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート
ジメチルホルムアミド(4ml)中のメチル6−(5’−ブロモ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート(200mg,0.52mmol)、(ブロモメチル)シクロヘキサン(260mg,1.5mmol)、および炭酸カリウム(200mg)の混合物を、窒素下で3時間還流した。次に、反応混合物をセライトを通して濾過し、酢酸エチル(10ml)を用いて洗浄し、濾過物を蒸発させ、油を得、これを、フラッシュクロマトグラフィー処理し、ジエチルエーテル/イソヘキサン(1/5)を用いて溶出した。生成物をメタノール(10ml)中に溶解し、2N 水酸化ナトリウム(2ml)で処理し、70℃にて15分間加熱した。溶液を蒸発させ、水と酢酸エチルとの間で分配した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、酢酸エチル溶液を蒸発させて、表題化合物(150mg)を得た。
LC/MS [M+H] 468.3, 469.4, Rt=3.91分
【0153】
次の実施例の化合物を、ナトリウム6−{5’−ブロモ−2’−[(シクロヘキシルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート(実施例22)と類似の方法で製造した。
【表6】

【0154】
実施例30:ナトリウム6−{5’−ブロモ−2’−[(シクロペンチルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート
【化30】

メチル6−(5’−ブロモ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート(200mg,0.52mmol)をテトラヒドロフラン(3ml)中に溶解し、トリフェニルホスフィン(290mg,1.1mmol)、ジ−tert−ブチルアゾジカルボキシレート(190mg,0.8mmol)、およびシクロペンチルメタノール(160mg,1.6mmol)で処理した。反応混合物を窒素下、室温にて一晩攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(30ml)で希釈し、水(20ml)を添加した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー処理し、ジエチルエーテル/イソヘキサン(1/5)で溶出した。生成物をメタノール(10ml)中に溶解し、2N 水酸化ナトリウム(2ml)で処理し、70℃で15分間加熱した。溶液を蒸発させ、水と酢酸エチルとの間で分配した。無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた後、酢酸エチル溶液を蒸発させ、表題化合物(80mg)を得た。LC/MS [M+H] 454.4, 455.3, Rt=4.31分
【0155】
実施例31:ナトリウム6−{5’−ブロモ−2’−[(テトラヒドロ−3−(R,S)−フラニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート
【化31】

表題化合物を、ナトリウム6−{5’−ブロモ−2’−[(シクロペンチルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレートと類似の方法で製造した。
LC/MS [M+H] 470.4, 471.4, Rt=3.65分
【0156】
実施例32:ナトリウム6−{5’−ブロモ−2’−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート
【化32】

ジメチルホルムアミド(4ml)中のメチル6−(5’−ブロモ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート(200mg,0.52mmol)、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル−4−メチルベンゼンスルホネート(430mg,1.5mmol)、および炭酸カリウム(200mg)の混合物を、窒素下で3時間還流した。次に、反応混合物をセライトを通して濾過し、酢酸エチル(10ml)を用いて洗浄し、蒸発させ、油を得、これをフラッシュクロマトグラフィー処理し、ジエチルエーテル/イソヘキサン(1/5)を用いて溶出した。生成物をメタノール(10ml)中に溶解し、2N 水酸化ナトリウム(2ml)を用いて処理し、70℃にて15分間加熱した。溶液を蒸発させ、水と酢酸エチルとの間で分配した。無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥後、酢酸エチル溶液を蒸発させ、表題化合物(130mg)を得た。LC/MS [M+H] 470.3, 471.4, Rt=3.65分
【0157】
中間体の合成
2’−ブロモ−5−クロロ−2−ビフェニリルフェニルメチルエーテル
4−クロロ−2−ヨードフェニルフェニルメチルエーテル(34.0g,99mmol)、2−ブロモフェニルボロン酸(29.7g,149mmol)、炭酸カリウム(54.5g,396mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(4g,3.46mmol)の混合物を、窒素下、トルエン/エタノール(1/1,500ml)中にて3時間還流した。これをジエチルエーテル(1l)で希釈し、水(500ml)で2回、塩水(250ml)で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、油を得、これをフラッシュクロマトグラフィー処理し、イソヘキサン/ジクロロメタン(19/1)を用いて溶出し、表題化合物(18.52g)を得た。LC/MS Rt = 4.21分
【0158】
{5’−クロロ−2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}ボロン酸
2’−ブロモ−5−クロロ−2−ビフェニリルフェニルメチルエーテル(18.5g,50mmol)をテトラヒドロフラン(290ml)中で攪拌し、−75℃まで冷却し、ヘキサン(31.25ml,50mmol)中の1.6M n−BuLiで滴下した。反応物を30分間攪拌し、次に、ホウ酸トリイソプロピル(24ml,200mmol)でゆっくり処理した。反応物を1時間かけて室温にし、次に、50℃までさらに30分間加熱した。2N 塩酸(250ml)を添加し、反応物をジエチルエーテル(500ml)で希釈した。水相を分配し、有機相を水(250ml)および塩水(250ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶液を蒸発させ、黄色油状物を得、まず、ジクロロメタン、次に、酢酸エチルを用いてフラッシュクロマトグラフィー処理し、表題化合物(11.3g)を得た。LC/MS Rt = 3.43分
【0159】
エチル6−{5’−クロロ−2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート
{5’−クロロ−2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}ボロン酸(11.3g,33.4mmol)、エチル6−ブロモ−2−ピリジンカルボキシレート(7.3g,31.7mmol)、炭酸カリウム(23g,167mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.93g,1.67mmol)の混合物を、エタノール/トルエン(200ml,1/1)にて1時間還流した。反応物を、2N 塩酸を用いてpH1まで酸性化した。水相を廃棄し、有機相を水、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に、蒸発させ、黄色油状物を得た。これを、酢酸エチル/イソヘキサン(1/9)を用いてフラッシュクロマトグラフィー処理し、表題化合物(11g)を得た。LC/MS [M+H] 444, 446, Rt = 4.05分
【0160】
エチル6−(5’−クロロ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート
エチル6−{5’−クロロ−2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート(6.5g,14.6mmol)を、酢酸(60ml)中に溶解した。酢酸(70ml)中の48% 臭化水素を添加し、反応物を1時間攪拌した。混合物をジエチルエーテル(500ml)で希釈し、炭酸カリウムをpH12まで添加した。有機相を、水、塩水で洗浄し、蒸発させて、油を得、これをフラッシュクロマトグラフィー処理し、イソヘキサン/酢酸エチル(3/1)で溶出し、表題化合物(2.5g)を得た。LC/MS [M+H] 354, 356, Rt = 3.43分
【0161】
エチル6−(5’−クロロ−2’−{[(2−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート
エチル6−(5’−クロロ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート(0.15g,0.42mmol),2−フルオロ臭化ベンジル(0.08ml,0.5mmol)、および炭酸カリウム(0.09g,0.63mmol)の混合物を、アセトン中で18時間還流し、濾過し、蒸発させ、油を得、これをイソヘキサン/酢酸エチル(9/1)を用いてフラッシュクロマトグラフィー処理し、表題化合物(0.18g)を得た。LC/MS [M+H] 462, 464, Rt = 4.07分
【0162】
次の化合物を、エチル6−(5’−クロロ−2’−{[(2−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレートと類似の方法で製造した。
【表7】

【0163】
エチル6−{5’−クロロ−2’−[(2−メチルプロピル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート
【化33】

エチル6−(5’−クロロ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート(0.15g,0.42mmol)、1−ブロモ−2−メチルプロパン(0.054ml,0.5mmol)、および炭酸カリウム(0.09g,0.63mmol)の混合物を、ジメチルホルムアミド中で20時間攪拌し、濾過し、次に、乾燥させて油を得、これをイソ−ヘキサン/酢酸エチル(9/1)を用いてフラッシュクロマトグラフィー処理し、表題化合物(0.15g)を得た。LC/MS [M+H] 410, 412, Rt = 4.15分
【0164】
次の化合物を、エチル6−{5’−クロロ−2’−[(2−メチルプロピル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレートと類似の方法で製造した。
【表8】

【0165】
エチル6−{5’−クロロ−2’−[(シクロペンチルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート
【化34】

エチル6−(5’−クロロ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート(0.15g,0.42mmol)、ジブチルアゾジカルボキシレート(1.3mmol,0.31g)、シクロペンチルメチルアルコール(1.3mmol,0.057ml)、およびトリフェニルホスフィン(1.68mmol,0.44g)の混合物を、窒素下、無水テトラヒドロフラン(5ml)中で18時間攪拌した。次に、これを蒸発させ油を得、イソ−ヘキサン/酢酸エチル(9/1)を用いてフラッシュクロマトグラフィー処理し、表題化合物(0.164g)を得た。LC/MS [M+H] 436および438, Rt = 4.34分
【0166】
実施例33:ナトリウム6−{5’−クロロ−2’−[(2−メチルプロピル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート
【化35】

エチル6−{5’−クロロ−2’−[(2−メチルプロピル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート(0.14g,0.35mmol)をエタノール(10ml)中に懸濁し、2N 水酸化ナトリウムを添加し、反応物を70℃にて15分間攪拌した。混合物を蒸発させて乾燥し、酢酸エチル(20ml)と水(10ml)との間で分配し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を蒸発させ、表題化合物(0.137g)を得た。LC/MS [M+H] 382, 384, Rt = 3.91分
1H NMR (DMSO) δ 0.76 (d, J = 6.68Hz, 6H), 1.75-1.85 (m, 1H), 3.57 (d, J = 6.15, 2H), 6.67 (d, J = 7.66Hz, 1H), 6.89 (d, J =2.68Hz, 1H), 7.01 (d, J = 8.88Hz, 1H), 7.24 (d, J = 2.71, 1H), 7.33 (d, J = 1.28Hz, 1H) 7.36-7.50 (m, 3H), 7.67 (d, J = 7.63Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.96Hz, 1H).
【0167】
次の実施例の化合物を、ナトリウム6−{5’−クロロ−2’−[(2−メチルプロピル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレートと類似の方法で適当な中間体から製造した。
【表9】

【0168】
【表10】

【0169】
中間体の合成
1−ブロモ−2−ヨード−3−メチルベンゼン
水(5ml)中の亜硝酸ナトリウム(1.04g)溶液を、2−ブロモ−6−メチルアニリン(2.57g)、濃塩酸(5ml)、および水(5ml)の攪拌混合物に、0℃で滴下した。混合物を5分間攪拌し、水(10ml)中のヨウ化カリウム(2.75g)溶液を0℃にて滴下した。周囲温度で21時間攪拌後、溶液をジクロロメタン(5×15ml)で抽出し、合併した抽出物を、水(30ml)、5% 亜硫酸水素ナトリウム溶液(2×30ml)、次に、水(30ml)で連続して洗浄し、乾燥(MgSO)し、蒸発させ、残渣を、フラッシュクロマトグラフィー処理し、イソヘキサン中の2% 酢酸エチルを用いて溶出し、表題化合物(2.53g)を得た。
LC/MS Rt = 3.8分
【0170】
エチル2’−ブロモ−6’−メチル−3−ビフェニルカルボキシレート
1−ブロモ−2−ヨード−3−メチルベンゼン(0.46g)、{3−[(エチルオキシ)−カルボニル]フェニル}ボロン酸(0.20g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(60mg)、炭酸カリウム(0.71g)、トルエン(6ml)、およびエタノール(6ml)の混合物を、窒素還流下で3時間攪拌した。混合物を、水(40ml)とエーテル(40ml)との間で分配し、水相をエーテル(15ml)で抽出した。合併したエーテル抽出物を、乾燥(MgSO)させ、蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー処理し、イソヘキサン中の2% 酢酸エチルを用いて溶出し、表題化合物(0.22g)を得た。
LC/MS Rt = 4.1分, [MH+] 319/321.
【0171】
エチル5’’−クロロ−6’−メチル−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボキシレート
【化36】

エチル2’−ブロモ−6’−メチル−3−ビフェニルカルボキシレート(115mg)、{5−クロロ−2−[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}ボロン酸(110mg)、テトラキス−(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)(21mg)、炭酸カリウム(0.25g)、トルエン(2.5ml)、およびエタノール(2.5ml)の混合物を、窒素還流下で、4.5時間攪拌した。混合物を、水(15ml)とエーテル(15ml)との間で分配し、水相をエーテル(7ml)で抽出した。合併したエーテル抽出物を乾燥(MgSO)させ、蒸発させ、次に、残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、イソヘキサン中の2% 酢酸エチルを用いて溶出し、表題化合物(52mg)を得た。LC/MS Rt = 4.5分
【0172】
実施例49:ナトリウム5’’−クロロ−6’−メチル−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボキシレート
【化37】

2M 水酸化ナトリウム溶液(0.4ml)中のエチル5’’−クロロ−6’−メチル−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボキシレート(83mg)溶液、およびエタノール(2ml)を1時間還流した。混合物を減圧濃縮し、残渣を水(4ml)とエーテル(4ml)の間で分配した。有機相を塩水(2×3ml)で洗浄し、乾燥(MgSO)し、蒸発させ、次に、残渣をイソヘキサンおよび水で洗浄し、50℃にて減圧乾燥し、表題化合物(71mg)を得た。
LC/MS Rt = 4.2分, [MH+] 427/429.
【0173】
エチル6−(5’−ブロモ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート
【化38】

表題化合物を、メチル6−(5’−ブロモ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレートと類似の方法で製造した。Rt= 3.27分[MH+] = 398,400.
【0174】
[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メチル4−メチルベンゼンスルホネート
【化39】

テトラヒドロフラン(4.55ml,4.55mmol)中の1M 水素化リチウムアルミニウムを、ジエチルエーテル(6ml)中の1−(トリフルオロメチル)シクロプロパンカルボン酸(1g,6.5mmol)攪拌溶液に−15℃にてゆっくり添加した。混合物を30分間攪拌し、室温まで温め、水でクエンチして、ジエチルエーテル(×3)を用いて抽出した。合併した有機相を、乾燥(MgSO)させ、〜5mlまで濃縮した。
【0175】
残渣をジクロロメタン(4ml)中に溶解し、ピリジン(0.48ml,6mmol)、およびp−トルエンスルホニルクロライド(1.1g,6mmol)を添加した。混合物を室温で3時間攪拌し、50℃にて2時間温め、室温まで冷却し、次に蒸発させた。水、次に、2M 塩酸を添加し、混合物をジエチルエーテル(×3)で抽出した。合併した有機抽出物を乾燥(MgSO)させ、蒸発させて乾燥し、表題化合物100mgを得た。
1HNMR CDCl3 δ: 0.82-0.86(2H,m), 1.10-1.13(2H,m), 2.46(3H.s), 4.09(2H,s), 7.35(2H,d), 7.78(2H,d).
【0176】
エチル6−[5’−クロロ−2’−({[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メチル}オキシ)−2−ビフェニリル]−2−ピリジンカルボキシレート
【化40】

N,N−ジメチルホルムアミド(3ml)中の[1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]メチル4−メチルベンゼンスルホネート(100mg,0.34mmol)、エチル6−(5’−クロロ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート(100mg,0.28mmol)、および炭酸カリウム(98mg,0.71mmol)を90℃にて3時間加熱した。冷却後、反応混合物をヘキサン中の10% 酢酸エチルを用いてフラッシュクロマトグラフィー処理した。Rt= 3.74分 [MH+] = 476.
【0177】
次の化合物を、メチル6−{5’−ブロモ−2’−[(2−メチルブチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレートと類似の方法で、適当な中間体から製造した。
【表11】

【0178】
メチル6−(5’−ブロモ−2’−{[(2S)−2−メチルブチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート
【化41】

テトラヒドロフラン(4ml)中のメチル6−(5’−ブロモ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート(109mg,0.286mmol)、(2S)−2−メチル−1−ブタノール(31μl,0.26mmol)、トリフェニルホスフィン(75mg,0.286mmol)、およびジイソプロピルアゾジカルボキシレート(57μl,0.286mmol)混合物を室温にて一晩攪拌した。トリフェニルホスフィン(75mg)、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(57μl)、および(2S)−2−メチル−1−ブタノール(31μl)を添加し、反応物をさらに2時間攪拌した。次に、混合物を蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン中の〜5〜10% 酢酸エチルで溶出して、表題化合物(100mg)を得た。LC/MS: Rt= 3.9分. [MH+] = 456.
【0179】
次の化合物を、メチル6−{5’−ブロモ−2’−[(2−メチル−2−プロペン−1−イル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレートと類似の方法で適当な中間体から製造した。
【表12】

【0180】
【表13】

【0181】
エチル6−{5’−クロロ−2’−[(2−クロロ−2−プロペン−1−イル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート
【化42】

テトラヒドロフラン(4ml)中のエチル6−(5’−クロロ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート(100mg,0.286mmol)、2−クロロ−2−プロペン−1−オール(21μl,0.26mmol)、トリフェニルホスフィン(75mg,0.286mmol)、およびジイソプロピルアゾジカルボキシレート(57μl,0.286mmol)の混合物を室温にて一晩攪拌した。次に、混合物を50℃で40分間温め、室温まで冷却し、蒸発させた。残渣を、溶出液としてヘキサン中の〜10% 酢酸エチルを用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(30mg)を得た。LC/MS: Rt= 3.33分. [MH+]= 430,432
【0182】
次の化合物を、エチル6−{5’−クロロ−2’−[(2−クロロ−2−プロペン−1−イル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレートと類似の方法で適当な中間体から製造した。
【表14】

【0183】
エチル6−{5’−クロロ−2’−[(2−エチルブチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレート
【化43】

エチル6−(5’−クロロ−2’−ヒドロキシ−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート(110mg,0.311mmol)、炭酸カリウム(107mg,0.78mmol)、および3−(ブロモメチル)ペンタン(48μl,0.34mmol)の混合物を、N,N’−ジメチルホルムアミド(3ml)中、90℃にて攪拌した。3時間後、3−(ブロモメチル)ペンタン(15μl)を添加し、混合物をさらに1時間加熱した。冷却後、反応混合物を蒸発させ、水で希釈し、ジエチルエーテル(×3)で抽出した。合併した有機相を乾燥(MgSO)させ、蒸発さて乾燥し、残渣を、溶出液としてヘキサン中の5% 酢酸エチルを用いてフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(100mg)を得た。
【0184】
次の化合物を、エチル6−{5’−クロロ−2’−[(2−エチルブチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボキシレートと類似の方法で、適当な中間体から製造した。
【表15】

【0185】
実施例50:6−(5’−ブロモ−2’−{[(2S)−2−メチルブチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボン酸
【化44】

メチル6−(5’−ブロモ−2’−{[(2S)−2−メチルブチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボキシレート(100mg,0.22mmol)を、メタノール(3ml)中に溶解し、2M 水酸化ナトリウム(1ml)を添加し、反応物を、室温にて2時間攪拌した。混合物を蒸発させて乾燥し、水で希釈し、酢酸で酸性化し、酢酸エチル(×3)で抽出した。合併した有機相を乾燥(MgSO)させ、蒸発させ、表題化合物(78mg)を得た。LC/MS: Rt=3.74 [MH-] = 442.
【0186】
一般的な加水分解方法
【化45】

エステル(0.5mmol)をエタノールまたはメタノール(3ml)中に溶解し、2M 水酸化ナトリウム(1〜2ml)を添加した。混合物を室温から還流温度まで、30分から20時間、反応物がtlcにより完了するまで、攪拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチル(×3)で抽出した。合併した有機相を乾燥させ、蒸発させて乾燥し、表題化合物を得た。
【0187】
次の化合物を一般的な加水分解方法により製造した。
【表16】

【0188】
【表17】

【0189】
【表18】

【0190】
【表19】

【0191】
本発明が上述の具体的かつ好ましいサブグループの組合せ全てをカバーすることは、理解されるべきである。
【0192】
生物学的活性を決定するためのアッセイ
式(I)の化合物を次のアッセイを用いて試験し、それらのインビトロおよびインビボでのプロスタノイドアンタゴニストまたはアゴニスト活性、およびそれらの選択性を明らかにすることができる。調べたプロスタグランジン受容体は、DP、EP、EP、EP、EP、FP、IP、およびTPである。
【0193】
化合物のEPおよびEP受容体をアンタゴナイズする能力を、機能的カルシウム動員アッセイを用いて明らかにし得る。簡単にいうと、化合物のアンタゴニスト特性を、天然のアゴニストホルモンであるプロスタグランジンE(PGE)によるEPまたはEP受容体の活性化に応答して、細胞内カルシウム([Ca2+)を動員するそれらの能力により評価する。アンタゴニストの濃度の増加は、所定の濃度のPGEが動員し得るカルシウム量を低減する。正味の影響は、PGE濃度効果曲線をより高い濃度のPGEに押し上げることである。産生カルシウム量を、カルシウム感受性蛍光ダイ、例えば、Fluo−4、AM、および蛍光イメージングプレートリーダー(FLIPR)のような適当な器具を用いて、評価する。受容体活性化により産生される[Ca2+の量の増加は、ダイによる生成蛍光量を増大させ、シグナルの増大を生じさせる。シグナルをFLIPR器具を用いて検出し、得たデータを適当な曲線適合ソフトウエアを用いて分析することができる。
【0194】
ヒトEPまたはEPカルシウム動員アッセイ(以下、「カルシウムアッセイ」ともいう)は、EPまたはEPcDNAのいずれかを含有する安定ベクターを予め形質移入したチャイニーズハムスター卵巣K1(CHO−K1)細胞を利用する。10%v/v ウシ胎児血清、2mM L−グルタミン、0.25mg/ml ジェネテシン、100μM フルルビプロフェン、および10μg/mlピューロマイシンを添加したDMEM:F−12のような培地を含有する適当なフラスコにて、細胞を培養する。
【0195】
アッセイのため、ヴェルセンのような細胞を取り出す専用の試薬を用いて、細胞を回収する。適当な量の新しい培地に細胞を再懸濁し、384ウェルプレートに導入する。37℃にて24時間培養後、培地をfluo−4および界面活性剤のプルロン酸(pluronic acid)を含有する培地と置き換え。さらにインキュベーションした。次に、化合物の濃縮物をプレートに添加し、濃度効果曲線を作成する。これはFLIPR上で行い、化合物のアゴニスト特性を評価することができる。次に、PGEの濃縮物をプレートに添加し、化合物のアンタゴニスト特性を評価する。
【0196】
得たデータを、コンピューター化曲線適合ルーチンにより分析する。次に、PGEにより誘発されるカルシウム動員を半分阻害する化合物の濃度(pIC50)を評価する。
【0197】
ヒトプロスタノイドEP受容体に対する結合アッセイ
H]−PGEを用いた競合アッセイ
放射性リガンド結合アッセイを用いて、化合物の潜在能力を決定する。このアッセイにおいて、ヒトEP受容体との結合についてのトリチウム化プロスタグランジンE([H]−PGE)と競合する能力から、化合物の潜在能力を決定する。
【0198】
このアッセイは、EPcDNAを含有する安定ベクターで予め形質移入したチャイニーズハムスター卵巣K1(CHO−K1)細胞を利用する。10%v/v ウシ胎児血清、2mM L−グルタミン、0.25mg/ml ジェネテシン、10μg/ml ピューロマイシ、および10μM インドメタシンを添加したDMEM:F−12のような培地を含有する適当なフラスコで、細胞を培養する。
【0199】
1mM エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(NaEDTA)および10μM インドメタシン含有カルシウムおよびマグネシウムフリーのリン酸緩衝食塩水中、5分間のインキュベーションにより、培養フラスコから細胞を引き離す。250g×5分間の遠心により、細胞を単離し、50mM Tris、1mM NaEDTA、140mM NaCl、10μM インドメタシン(pH7.4)のような冷却バッファー中に懸濁する。細胞をPolytron tissue disrupter(フルセットで2×10秒間バースト)を用いてホモジェナイズし、48,000g×20分間遠心し、膜画分含有ペレットを、懸濁、次に48,000g×20分間の遠心により3回洗浄する。10mM 2−[N−モルホリノ]エタンスルホン酸、1mM NaEDTA、10mM MgCl(pH6)のようなアッセイバッファー中に、最終膜ペレットを懸濁する。必要になるまで、アリコートを−80℃で凍結する。
【0200】
結合アッセイのため、化合物と[H]−PGE(3nM 最終アッセイ濃度)と競合する細胞膜を、最終容量100μlで30℃にて30分間インキュベーションする。全試薬をアッセイバッファー中で調製する。Brandell cell harvesterを用いたGF/Bフィルターによる急激減圧濾過により、反応を終結させる。濾過物を冷却アッセイバッファーで洗浄し、乾燥させ、濾過物上に保持された放射活性を、Packard TopCountシンチレーションカウンターでの液体シンチレーションカウントにより測定する。
【0201】
データを非線形曲線適合技術を用いて分析し、特異的結合を50%阻害する化合物濃度(IC50)を決定する。
【0202】
これらの技術を適用したところ、実施例の化合物は、6.0またはEP受容体におけるものより高いpIC50値を有する。
【0203】
化合物を上述の投薬量範囲で投与するとき、毒性効果は全く示されない/予測されない。
【0204】
本明細書および請求の範囲の一部を成す出願は、任意の後願に対する優先権を根拠として用いられ得る。かかる後願の請求の範囲は、本明細書に記載の任意の特徴または特徴の組合せに指示され得る。それらは、生成物、組成物、方法、または使用クレームの形を取り、一例として(しかし限定なく)添付の請求の範囲を含み得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中:
Aは、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよい5または6員の複素環式環、または置換されていてもよい二環式複素環基であり;
Bは、フェニルまたはピリジル環であり;
Zは、O、S、SO、またはSOであり;
は、COH、CN、CONR、CHCO、SONR、NRCONR、COアルキル、2H−テトラゾール−5−イル−メチル、置換されていてもよいSOアルキル、置換されていてもよい二環式複素環、または置換されていてもよい複素環であり;
2aおよびR2bは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、CONR、CN、SOアルキル、SR、NO、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、および置換されていてもよいヘテロアリールから選択され;
は、置換されていてもよいアルキル(非末端の炭素原子の1または2個が、NR、O、およびSO(nは0、1、または2である)から独立して選択される基により置換されていてもよい);置換されていてもよいアルケニル;または置換されていてもよいアルキニルであるか:あるいはRは、置換されていてもよいCQ−複素環;置換されていてもよいCQ−二環式複素環;または置換されていてもよいCQ−アリールであり;
は、水素、または置換されていてもよいアルキルであり;
は、水素、または置換されていてもよいアルキルであり;
は、水素、または置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいSOアリール、置換されていてもよいSOアルキル、置換されていてもよいSOヘテロアリール、CN、置換されていてもよいCQアリール、置換されていてもよいCQヘテロアリール、またはCORであり;
は、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、または置換されていてもよいアリールであり;
およびRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、CF、C1−3アルコキシ、およびC1−3アルキルから選択され;
およびQは、それぞれ独立して、水素、およびCHから選択され;
ここで、
Aが6員環であるとき、R置換基および上で定義された基
【化2】

は、互いに1,2−または1,3−で炭素原子と結合し;
Aが5員環または二環式複素環基であるとき、R置換基および上で定義された基
【化3】

は、互いに、1,2−または1,3−で代用可能な炭素原子と結合し;
2aとR2bのどちらも、Z置換基に対してオルト位でなく;
は、4−(tert−ブチル)ベンジルまたは4−メチルペント−1−イル以外であり;
がCONHであるとき、それは、基
【化4】

に対してオルト位であり;そして
がSONRであるとき、Rは水素であり、そしてRはCORである]の化合物であって、
ただし、
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−イル)−酢酸;
(2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−イル)酢酸;
(2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−4’’−イル)酢酸;
5’’−アセチルアミノ−2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−プロピオニルアミノ[1,1’;2’1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−(2−メチルプロパノイルアミノ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンゾイルオキシ−5’’−ブチリルアミノ−5−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−[(1−フェニル−メタノイル)アミノ]−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−5’’−メタンスルホニルアミノ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5’’−アミノ−2−ベンジルオキシ−5−クロロ[1,1’;2’,2’’]−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5’’−ブチリルアミノ−5−トリフルオロメチル[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸−3−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−4’’−クロロ[1,1’;2’,1’’]テルフェニル2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5’’−フルオロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−4’’−フルオロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2’’−ベンジルオキシ−5−フルオロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3−カルボン酸;
4’’−アミノ−2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5’’−アセチルアミノ−2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸アミド;
5−(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−イル)−1H−テトラゾール;
N−[1−(2−ベンジルオキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−イル)−メタノイル]−ベンゼンスルホンアミド;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−4’’−スルホン酸(1−フェニル−メタノイル)−アミド;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−4’’−スルホン酸[1−(4−ニトロ−フェニル)−メタノイル]−アミド;
2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−スルホン酸アセチル−アミド;
5−クロロ−2−(3−メチル−ブトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(4−フルオロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(2,4−ジフルオロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’カルボン酸;
5−クロロ−2−(2−フルオロ−4−クロロ−ベンジルオキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(4−イソブトキシ)−[1,1’,2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(ピリジン−2−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(ピリジン−4−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(ピリジン−3−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−シクロヘキシルメトキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(チオフェン−3−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−(チオフェン−2−イルメトキシ)−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−シクロペンチルメトキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−プロポキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−ブトキシ−5−クロロ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−イソプロポキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
5−クロロ−2−イソブトキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−2’’−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−[(メチルオキシ)カルボニル]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−(メトキシ)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−4−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−4−[(2−メチルプロパノイル)アミノ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
5−(2−オキソ−1−ピロリジニル)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3,5−ジカルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−{[(2−メチルプロピル)アミノ]カルボニル}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
6−[2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’−(トリフルオロメチル)−2−ビフェニリル]−2−ピラジンカルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−(プロパノイルアミノ)−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−{[(メチルオキシ)アセチル]アミノ}−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5−[(2−チエニルアセチル)アミノ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5−({[(フェニルメチル)オキシ]アセチル}アミノ)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−{[(1−アセチル−4−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}−5’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−[(フェニルアセチル)アミノ]−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−{[(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)カルボニル]アミノ}−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−[(3−メチルブタノイル)アミノ]−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−クロロ−5−(グリシルアミノ)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−4−(プロパノイルアミノ)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−[(2−メチルプロパノイル)アミノ]−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
5−シアノ−2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5’’−ブロモ−5−シアノ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−シアノ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
5−(アミノカルボニル)−2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−{[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5−{[(3−ピリジニルメチル)アミノ]カルボニル}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−3−カルボン酸;
6−{5’−クロロ−2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボン酸;
6−(5’−クロロ−2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボン酸;
6−(5’−クロロ−2’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボン酸;
2−[2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’−(トリフルオロメチル)−2−ビフェニリル]−4−ピリジンカルボン酸;
3−アミノ−6−[2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’−(トリフルオロメチル)−2−ビフェニリル]−2−ピラジンカルボン酸;
4−(アセチルアミノ)−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−(アセチルアミノ)−2’’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−(アセチルアミノ)−2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
4−メチル−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2’’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−4−メチル−5’’−(トリフルオロメチル)−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;
2−ベンジルオキシ−5−フルオロ[1,1’,2,2’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−(4−フルオロベンジル)オキシ−5−フルオロ[1,1’,2,2’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2−(2,4−ジフルオロベンジル)オキシ−5−フルオロ[1,1’,2,2’]テルフェニル−3’’−カルボン酸;
2’−{5−クロロ−2−(ベンジルオキシ)−3−ピリジニル]−3−ビフェニルカルボン酸;
2’−{6−クロロ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ピリジニル}−3−ビフェニルカルボン酸;
5−アミノ−2’−{6−クロロ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ピリジニル}−3−ビフェニルカルボン酸;
5−{2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−3−ピリジンカルボン酸;
4’’−クロロ−2’’−[(フェニルメチル)オキシ]−1,1’:2’,1’’−テルフェニル−2−カルボン酸;または
6’’−フルオロ−2−ベンジルオキシ−[1,1’;2’,1’’]テルフェニル−3’’−カルボン酸以外である、式(I)の化合物、またはその誘導体。
【請求項2】
式(Ia):
【化5】

[式中:
2bは、CF、クロロ、およびブロモから選択され;
は、置換されていてもよいアルキル(非末端の炭素原子の1または2個が、NR、O、およびSO(nは、0、1、または2である)から独立して選択される基により置換されていてもよい);置換されていてもよいアルケニル;または置換されていてもよいアルキニルであるか:あるいはRは、置換されていてもよいCQ−複素環;置換されていてもよいCQ−二環式複素環;または置換されていてもよいCQ−アリールであり;
は、水素、またはC1−6アルキルであり;
およびRは、水素、ハロゲン、CF、C1−3アルコキシ、およびC1−3アルキルから独立して選択され:
およびQは、水素、およびCHから独立して選択され;
ただし、
は、4−(tert−ブチル)ベンジル、または4−メチルペント−1−イル以外である]の化合物またはその誘導体であって、
6−{5’−クロロ−2’−[(フェニルメチル)オキシ]−2−ビフェニリル}−2−ピリジンカルボン酸;
6−(5’−クロロ−2’−{[(4−フルオロフェニル)メチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボン酸;または
6−(5’−クロロ−2’−{[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]オキシ}−2−ビフェニリル)−2−ピリジンカルボン酸以外である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
式(Ib):
【化6】

[式中:
Aは、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよい5または6員の複素環式環、または置換されていてもよい二環式複素環基を表し;
は、COHであり;
2bは、CF、クロロ、およびブロモから選択され;
は、置換されていてもよいアルキル(非末端炭素原子の1または2個も、NR、O、およびSO(nは、0、1、または2である)から独立して選択される基により置換されていてもよい)を表すか:あるいはRは、置換されていてもよいCQ−複素環、置換されていてもよいCQ−二環式複素環、置換されていてもよいCQアルケニル、置換されていてもよいCQアルキニル、または置換されていてもよいCQ−アリールを表し;
は、水素、またはC1−6アルキルであり;
は、水素、ハロゲン、CF、C1−3アルコキシ、またはC1−3アルキルを表し;
は、ハロゲン、CF、C1−3アルコキシ、またはC1−3アルキルを表し;
およびQは、水素、およびCHから独立して選択され;そして
は、4−(tert−ブチル)ベンジル、または4−メチルペント−1−イル以外である]
の化合物またはその誘導体である、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
実施例1から70の化合物から選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項記載の化合物、またはその医薬的に許容される誘導体を、医薬上の担体および/または賦形剤と共に含む、医薬組成物。
【請求項6】
活性治療物質として使用するための請求項1から4のいずれか1項記載の化合物、またはその医薬的に許容される誘導体。
【請求項7】
EP受容体におけるPGEの作用により介在される状態の処置において使用するための、請求項1から4のいずれか1項記載の化合物、またはその医薬的に許容される誘導体。
【請求項8】
EP受容体におけるPGEの作用により介在される状態に罹患しているヒトまたは動物対象の処置方法であって、該対象に、請求項1から4のいずれか1項記載の化合物またはその医薬的に許容される誘導体を有効量投与することを含む、方法。
【請求項9】
疼痛、または炎症、免疫学的異常、骨異常、神経変性異常、および腎異常に罹患しているヒトまたは動物対象の処置方法であって、該対象に請求項1から4のいずれか1項記載の化合物またはその医薬的に許容される誘導体を有効量投与することを含む、方法。
【請求項10】
炎症性疼痛、神経障害性疼痛、または内臓疼痛に罹患しているヒトまたは動物対象の処置方法であって、該対象に請求項1から4のいずれか1項記載の化合物またはその医薬的に許容される誘導体を有効量投与することを含む、方法。
【請求項11】
EP受容体におけるPGEの作用により介在される状態の処置のための医薬の製造のための、請求項1から4のいずれか1項記載の化合物またはその医薬的に許容される誘導体の使用。
【請求項12】
疼痛または炎症、免疫学的異常、骨異常、神経変性異常、または腎異常のような状態を処置または予防するための医薬の製造のための、請求項1から4のいずれか1項記載の化合物またはその医薬的に許容される誘導体の使用。
【請求項13】
炎症性疼痛、神経障害性疼痛、または内臓疼痛のような状態の処置または予防のための医薬の製造のための、請求項1から4のいずれか1項記載の化合物またはその医薬的に許容される誘導体の使用。

【公表番号】特表2007−536309(P2007−536309A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−511989(P2007−511989)
【出願日】平成17年4月29日(2005.4.29)
【国際出願番号】PCT/EP2005/004726
【国際公開番号】WO2005/108369
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】