説明

プラズマ均一性

均一な間隔を置いて配置されたスロットを有するスロット付き静電シールドを使用して処理表面に非対称プラズマ密度パターンを生み出す誘導結合プラズマ源を使用して処理物体を処理するためのより均一なプラズマプロセスが実現される。このスロット付き静電シールドは、非対称プラズマ密度パターンを補償する方法で変更されて、変更されたプラズマ密度パターンを処理表面に提供する。処理表面を横切る変更された半径方向変動特性を生み出すような方法で所与の静電シールドに取って代わるように静電シールド配置が構成されたより均一な半径方向プラズマプロセスが示される。誘導結合プラズマ源は対称軸を構成し、静電シールド配置は、この対称軸についてある半径の範囲にわたって広がる形状を含むように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、半導体及び/又はオプトエレクトロニックデバイス(optoelectronic device)の製造に関し、より詳細には、半導体デバイスの製造における、基板上の薄膜のエッチング又は基板上への薄膜の付着の均一性(uniformity)を向上させるための方法及び装置に関する。つまり、本発明は、プラズマの均一性に関するものである。
【0002】
なお、本出願は、ともに「Slotted Electrostatic Shield Modification for Improved Etch and CVD Process Uniformity」という名称を有し、ともにその全体が参照によって本明細書に組み込まれる、2003年4月1日に出願された米国特許仮出願第60/459,405号明細書及び2004年3月18日に出願された番号「未指定」の米国特許非仮出願の優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0003】
半導体集積回路及びオプトエレクトロニックデバイスを製造する際には、基板上の材料層をパターニングし、又は基板上に材料層を付着させるいくつかの処理ステップが実施される。このような材料のエッチング又は付着の速度は、プロセスの成功、半導体集積回路中のトランジスタ及び相互接続の適正な機能、又は集積化された光学構成部品にとってしばしば決定的に重要である。高いダイ歩留りを保証するためには、これらの速度が厳格に制御され、ウェーハの領域全体にわたって均一でなければならない。このようなエッチング又は付着は多くの場合、誘導結合プラズマ源によってプラズマが生み出されるリアクタ(reactor)の中で実行される。
【0004】
このようなリアクタ内のそれぞれのウェーハ上におけるエッチング速度、付着速度又は付着された膜の特性の均一性は、反応性の成分、イオン及びラジカルを含むフラックス(flux)の均一性をウェーハに対して良好に保てるかどうかにかかっている。これには、誘導アンテナからプラズマへの特定のプロファイルのパワーデポジション(power deposition)が必要である。リアクタの形状及びガス圧に依存するこのプロファイルは、イオン及び中性反応種の生成速度をウェーハ上でほぼ一定にする。これらの両方の生成速度は、ガス密度及び電子エネルギー分布の関数であり、これらの速度は空間的に合理的に均一でなければならない。誘導結合プラズマ源内のプラズマ電子のエネルギーは、1つ又は複数の励起コイルによって生み出される無線周波数電場によって提供される。このようなコイルは、しばしばプラズマ源内のプラズマに非軸対称(non−axisymmetry)のE−Mエネルギー、すなわち、半径方向に分布したE−Mエネルギーを供給し、その結果、ウェーハに隣接したプラズマに、方位角(azimuthal)又は半径方向(radial)に依存した不均一性が生じる。プラズマの特性及びエッチング速度又はCVD付着速度を均一にするためには、この両方の不均一性を排除する必要がある。
【0005】
プラズマ源内のプラズマへのRF電力の誘導結合は、一般に、軸対称の真空容器の周りにほぼ螺旋状に巻き付けられたRFコイルを使用して実施される。RF電力源によって電力が供給されると、静電シールドがない場合、このコイルは源の容積内にRF磁場とRF電場の両方を生み出す。(変化する磁束によって生み出される)誘導電場は、電子にエネルギーを供給しプラズマを維持する際に有効だが、(コイル上のRF電位に起因する)静電場は必要なく、これがプラズマ電位の変調を引き起こすことがある。この静電場は、シース電位の不十分な制御、半導体及び光デバイスに対する電荷損傷を引き起こし、基板上への容器材料のスパッタリングに寄与する。これらの問題を小さくするために、スロット(slot)が切られた静電シールドをRFコイルと真空容器の間に配置することができる(例えば、本明細書に組み込まれる特許文献1を参照されたい)。このような静電シールドは、コイルからプラズマへ変位電流を導き、プラズマ電位の変調及び上述した他の望ましくない効果を引き起こす、望ましくない静電場をかなり低減させることができる。任意のタイプの静電シールドを誘導結合プラズマ源とともに使用することができるが、RF電力がシールドに侵入するためには、スロット付き静電シールドが効果的な方法であることが分かっている。
【0006】
静電シールドは、プロセス制御及び金属汚染防止に対する利益が知られているにもかかわらず、これまで、誘導結合プラズマ源内のプラズマの均一性の制御に対してほとんど潜在的可能性を持たないと見られていた。出願人は、これまでプラズマの均一性又は誘導結合プラズマを使用したプロセスの均一性を、静電シールドを使用して制御しようとする試みを知らない。
【0007】
図1は、等間隔に配置された均一なスロットを有する従来の静電シールドアセンブリ及びプラズマ源の概略透視図で、従来の円錐台形の静電シールド101が示されている。この静電シールド101は、それ自体に巻き付けられたプラズマ発生コイル102を有し、その周囲に沿って等間隔に分布した複数のスロット103を有している。静電シールド101の内側にはプラズマ封じ込め容器(plasma containing vessel)104が設けられている。磁場の侵入がより効率的になるようにスロット103は、コイル巻線の上方と下方の両側に延びている。このような静電シールド101は、事実上常に対称形であり、規則正しい間隔で配置された一定幅のスロット103を有している。したがって、このような静電シールド101の構成は、プラズマの方位角又は半径方向不均一性に対する影響(effect)をほとんど又は全く有していない。
【0008】
通常、このようなプラズマ源内における最も頑固な不均一性は、半径方向不均一性である。これまで、このタイプのプラズマ不均一性を低いレベルに低下させる通常の方法は、大径のプラズマ源を使用する方法であった。半導体のエッチング又はCVDシステムで必要とされる数パーセントの均一性を達成するためのプラズマ源の直径は、通常、処理されるウェーハの直径の約2倍である。静電シールドの有無に関係なく、8インチ(20.32cm)のウェーハで十分な均一性を提供するためのプラズマ源の直径は、一般に、14インチ(35.56cm)から16インチ(40.64cm)である。残念なことに、このような大型のプラズマ源は、それに比例して大型のウェーハ輸送チャンバを必要とする傾向があり、これによってエッチング/CVDシステムがより高価なものとなり、また、プラズマ源の大きさに比例して、半導体製造施設(Fab)内の非常に高価な床面積をより多く要求している。エッチング/CVDチャンバのプラズマ源をできるだけ小さくする経済的な理由があるにもかかわらず、このことは、現在までのところ、必要なプロセス均一性と整合した状況であるように思われる。
【0009】
良好な半径方向均一性を有する、より小さなサイズのプラズマ源が生み出されてはいるが、これは、動作の圧力範囲及び電力範囲が小さい場合に限ってのことである。プラズマ源の形状は、プラズマ密度の半径方向の変動に対して強い影響を有するため、ある幅の狭いプラズマ源条件に対して均一性を最適化するために源を具体的に製造することはできる。しかし、このプラズマ源を、大幅に異なるガス圧又は電力レベルを用いるプロセスに対して使用することはできない。
【0010】
この結果が得られるのは、プラズマ源内でのエネルギー性電子の輸送、したがって、イオン化速度プロファイルにガス圧が強く影響するからである。プラズマ源が広範囲に異なる圧力及び気体組成で有用でありうることは、IC Fabにおけるプロセス汎用性のために非常に有用である。小さなプラズマ源の経済的利益は依然として相当なものであり、したがって、このような小さなプラズマ源を、均一なプラズマ密度を達成できる条件に関して柔軟なものにする方法を見出すことは望ましいと言えよう。
【0011】
プラズマ源のプラズマ密度の方位角不均一性は、プラズマ発生用の高RF周波数に対して、又は非螺旋形励起コイル構成に対して重大となることがある。高RF周波数の場合、これは、コイル上の位置の関数としてRF電流が変動することによる。14インチ(35.56cm)プラズマ源で13.56MHzの周波数を使用すると一般に、励起コイル上のRF電流の大きさが約10%から20%超、変動する。したがって、方位角不均一性はかなりのものとなり、これは、プラズマに送達される電力の方位角変動を引き起こす。電力注入のこのような方位角変動は、大きさがプラズマ源内のガスの圧力及びそのサイズに依存するプラズマ密度の同様のタイプの不均一性を引き起こす。発生装置及び整合網が十分に理解されており、周波数がISM標準周波数であるため、このような高周波数を使用してプラズマ源に電力を供給するのには依然として利益がある。したがって、多回巻き(multi−turn)励起コイルによる電力注入の非軸対象性を補償する効果的な方法を見出すことが望ましい。
【0012】
従来技術では、静電シールドのスロット密度又はスロットサイズは、常に軸対称であり、誘導結合プラズマへの電力注入の非対称性に起因する方位角不均一性を軽減し又は低減させることができないことが示されている。例えば、特許文献2は、軸方向に異なるスロット長さ又はスロット位置を使用して、円筒形プラズマ源内に形成されるプラズマの軸方向位置を調整するが、プラズマの軸対称性及び適正な(均一な)半径方向密度を仮定している。この特許文献2では、2つの部品からなる静電シールドによって生み出される可変長スロットが、RFコイルとプラズマチャンバの間に直接に配置された円筒形の静電シールドとだけ使用される。また、特許文献2は、この静電シールド可変性を、ウェーハの上方のプラズマの位置を調整する目的に使用することができることを開示している。具体的には、このスロット形状の調整を使用してプラズマの位置を調整することだけを開示しており、プラズマの形状を調整することについては全く開示されていない。
【0013】
【特許文献1】米国特許第5534231号明細書
【特許文献2】米国特許第5234529号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、製造プロセスにおいて高周波数又は非軸対称誘導結合源の値を高めるために、プラズマの方位角不均一性を低減させ又は排除する、従来技術においてまだ実現されていない必要性が存在する。さらに、均一な調整可能な半径方向プラズマパラメータを提供することが望ましい。
【0015】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、半導体デバイスの製造における、基板上の薄膜のエッチング又は基板上への薄膜の付着の均一性を向上させるためのより均一なプラズマ/プロセスを作り出すための方法及びその装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
処理物体にプラズマ関連プロセスを適用することによって処理物体を処理するためのシステムにおいて、装置及び方法について以下に説明する。本発明の一実施態様では、処理チャンバの中の処理物体の処理表面を、処理表面に非対称プラズマ密度パターンを生み出す誘導結合プラズマ源を使用して処理するための処理チャンバ中で、均一な間隔を置いて配置されたスロットを有するスロット付き静電シールドを使用して、より均一なプラズマ/プロセスが実現される。このスロット付き静電シールドは、この非対称プラズマ密度パターンを補償する方法で変更(modify)されて、変更されたプラズマ密度パターンを処理表面に提供する。また、その特徴としては、低減されたプラズマ密度を示す第1の領域に隣接した変更されたスロットパターンの第1の部分が、低減されたプラズマ密度よりも大きな変更されたプラズマ密度を第1の領域に生み出すために、変更されたスロットパターン全体の平均有効開口(average effective aperture)よりも大きい、増大された有効開口を提供するように、変更された静電シールドの中に変更されたスロット密度パターンが形成されることである。また、他の特徴としては、増大された有効開口が、以前には均一であった全体スロットパターン中のスロットを非対称に広げることによって提供されることである。
【0017】
本発明の他の実施態様では、処理チャンバ中の処理物体の処理表面を横切る所与の半径方向変動特性を有するプラズマ密度を所与の静電シールドを使用して生み出す誘導結合プラズマ源を使用する処理チャンバを有する装置及び方法が説明されている。所与の半径方向変動特性とは異なる処理表面を横切る変更された半径方向変動特性を生み出すようなやり方で所与の静電シールドに取って代わるように、静電シールド配置が構成される。また、その特徴としては、この静電シールド配置が、所与の半径方向変動特性よりも一定した処理表面を横切る変更された半径方向変動特性を生み出すことである。また、他の特徴では、誘導結合プラズマ源が対称軸を形成し、静電シールド配置が、この対称軸についてある半径の範囲にわたって広がる形状を含むように構成される。さらに他の特徴では、静電シールド配置が、第1の内側シールド部材と第2の外側シールド部材とを少なくとも含んでいる。内側シールド部材は、第1の開口パターンを形成し、外側シールド部材は、第2の開口パターンを形成している。外側シールド部材は、内側シールド部材に隣接してこれと重なり合う。外側シールド部材は、内側シールド部材に対して回転され、これによって、処理表面を横切る変更された半径方向の変動特性の範囲を提供する方法で第1の開口パターンが第2の開口パターンと協力する。さらに他の特徴では、回転配置が、変更された半径方向変動特性を感知し、変更された半径方向変動特性の感知された値に応じて内側シールド部材と外側シールド部材のうちの一方を回転させる。さらなる特徴では、静電シールド配置が、内側シールド部材及び外側シールド部材の外形がそれぞれ円錐台形になるように構成されている。内側シールド部材は、内側シールド側壁を有し、外側シールド部材は、外側シールド側壁を有し、内側シールド側壁と外側シールド側壁は互いに隣接している。さらに追加の特徴では、静電シールド配置が、第1のシールド部材と第2のシールド部材とを少なくとも含んでいる。第1のシールド部材は、第1の開口パターンを形成し、第2のシールド部材は、処理表面を横切る変更された半径方向変動特性の範囲を生み出す方法で第1のシールド部材に対して直線運動するように支持されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、以下の詳細な説明及び後に簡単に説明される図面を参照することによって理解することができる。
【0019】
以下の説明は、当業者が本発明を実施し使用することができるようにするために示され、特許出願及びその要件の文脈で記述されている。記載される実施形態に対する各種変更は当業者には明白であろうし、本明細書中の一般原理は他の実施形態に適用することができる。したがって、本発明は、示される実施形態に限定されるものではなく、本発明には、本明細書に記載された原理及び特徴と矛盾しない最も広い範囲が与えられる。
【0020】
本明細書に記載されるとおり、誘導結合プラズマ中にコイルとプラズマ容器の間に挿入された静電シールドのスロット位置及びサイズを適当に変化させることによって、プラズマ源に注入される電力の分布を変化させることができることが本発明の開発中に経験的に示された。したがって、プラズマの空間的均一性、したがって、プラズマが導かれるプロセスを実質的に向上させることができる。このようなプロセスには、例えば、付着プロセス、エッチングプロセス及び平らなワークピースの表面がプラズマにさらされる実質上任意のプロセスが含まれている。また、プラズマ密度を均一にすることによって、例えば、このような誘導結合プラズマがIC製造に使用されるときのエッチング/ストリッピングの均一性を向上させることもできるので、このことはかなり重要である。一般に、2つのタイプの密度の向上が企図される。それは、(1)方位角不均一性を有する密度分布の向上、及び(2)半径方向密度不均一性の向上である。単一の部片からなるシールドを用いた固定的な方法での半径方向及び方位角不均一性の調整、ならびに1つの部片が他の部片に対して移動する2つ以上の部片からなる静電シールドを使用したこのような不均一性の自動可変調整について説明する。
【0021】
本発明は、通常、少なくとも概ねコイルの巻線に対して垂直に走りかつプラズマ源の壁に対して平行に走る複数のスロットを有する、(金属などの)高導電率材料でできた静電シールドの使用を開示する。先に本明細書に組み込まれた特許文献1及び2に記載されているものなどの従来技術ではほぼ例外なく、このような縦方向のスロット配置が使用されている。後述するように、本発明の開示をこれら従来技術から区別するものは、RF E−M場の方位角又は半径方向不均一性を低減させ、その結果としてウェーハのエッチング/ストリッピングの均一性を向上させるための源の周囲での可変スロット密度の使用、あるいは周囲に沿って変化するスロット長又はスロット幅の使用である。
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<方位角密度の調整>
図1については上述したので、他の図面を参照して以下に説明する。これらのさまざまな図面を通じて同様の参照番号は同様の構成要素を示すために用いられている。さらにこれらの図面は、読み手の理解を深めるために概略的に示されており、限定する意図を持たない。さらにこれらの図の尺度は一律ではなく、また、例えば上、下、右、左、頂部、底部などの用語は、説明のためだけに利用され、動作方向に関して限定する意図を持たない。
【0023】
図2は、方位角不均一性を非常に有利な方法で補正するためにその周縁に沿って不均一なスロット分布を有する本発明の円筒形静電シールドの概略透視図で、本発明に従って生み出され全体が参照番号200によって示された1つの配置の一実施形態を概略的に示している。この静電シールド配置200は、2回巻きRF誘導コイル202によって取り囲まれた円筒形の静電シールド201を備えている。この静電シールド201に形成された複数のスロットが、RF誘導コイルの方向に概ね垂直に走っている。(図の)右側にスロット密度が低い領域203が示されており、左側には、スロット密度が高い領域204が示されている。この静電シールド201は、均一にスロットが切られた静電シールドを有し、右側のプラズマ密度が平均密度よりも高く、左側のプラズマ密度が平均密度よりも低い不均一なプラズマ密度及び処理速度を有するプラズマシステムを補正するために使用される。すなわち、変更されていないシステムでは方位角不均一性が存在していた。これは、右側のRF電力侵入及びプラズマ密度を小さくするために右側のスロットが少なく、左側のRF電力侵入及びプラズマ密度を高めるために左側のスロットが多いような、スロットが不均一に切られた静電シールドを使用することによって補正される。この例示的な実施形態では、軸対称プラズマ源の側面に沿って間隔(密度)に変化させて、静電シールド201のスロットを分布させる。スロット密度の相対的な増大又は低減を使用して、エッチングプロセス、付着プロセスに対するプラズマの方位角均一性を向上させることができる。
【0024】
プラズマ源が(事実上北極に対称軸を有する)丸いドーム形の形状を有する場合、スロットは子午線に実質的に平行である。このような実施形態ではドームの一部又はドーム全体に励起コイルを、RF電流が実質的に方位角電流となるようおおよそ螺旋形に巻き付けることができる。それによってスロットの方向は、対称軸を中心とした方位角方向乃至円周方向に対して垂直になる。スロットは、コイルによって覆われた領域の下に少なくとも部分的に延びることができる。スロットが、コイルによって覆われたドームの領域を完全に横切ってコイル領域の上側と下側の両方に延びる場合、プラズマへのより大きな電力伝達効率が達成される。プラズマ源が円筒形の場合、スロットは完全に軸方向となる。
【0025】
このように図2は、プラズマ源が円筒形である場合の可変スロット密度の概念を示すものであるが、この概念は任意のプラズマ源の形状に適用することができる。スロットは、コイルによって覆われた領域の下に軸方向に延び、好ましくは図示のようにコイル領域を越え、その上側及び下側に延びる。均一性を向上させるこの方法は、最初に、等間隔に配置されたスロットを有する静電シールドを用いてプラズマ密度分布を決定することを含んでいる。次いで、プラズマ密度が低いことが分かった領域ではスロットがより狭い間隔で配置され、かつ/又はプラズマ密度が相対的に高かった領域ではスロットがより広い間隔で配置されるようにスロットの密度を変化させる。したがって、スロット密度のより高い領域は、より多くの電力を透過させ、局所的なプラズマ密度を高め、高い密度を有する領域は、スロットの再配分後により少ない電力を受け取り、それによって密度が低下した。
【0026】
図3a及び図3bは、ウェーハ表面のエッチング速度を等速度線プロットに示す図で、ウェーハ220上にエッチング不均一性がマップされており、等速度線222は、エッチング速度が等しい線を示している。
【0027】
図3aは、均一なスロット分布を有する従来の静電シールドを使用して生み出されたウェーハ表面のエッチング速度を示す等速度線プロットで、図3aの等速度線プロットはかなりの方位角不均一性を示している。また、図3bは、図3aの等速度線プロットを生み出すために使用された従来の静電シールドに代わる、不均一なスロット密度分布を有する変更された静電シールドを使用して生み出された、ウェーハ表面のエッチング速度を示す他の等速度線プロットである。図3bに示された等速度線プロットは、図3aの等速度線プロットに比べて顕著な方位角不均一性の補正を示している。
【0028】
等速度線222は、1本の等速度線から次の等速度線まで等しいエッチング速度変化によって分離されている。両方の図のエッチングパターンの生成には同じプラズマ源が使用された。図3aは、均一にスロットが切られた静電シールドを用いたエッチング速度マップを示している。均一な静電シールドを用いると、明らかに、プラズマへのRF電力の侵入が方位角方向に不均一であり、エッチング速度は片側がもう片側よりも実質的に高い。高密度領域に隣接したスロットの密度を元の値の半分の値に密度を変更した後のエッチング速度のマップは、変更され図3bに示すように見える。スロット密度のこのような変化は一般に、左側のスロット間隔に比べてより広い間隔のスロットを有する図2に示した静電シールド配置200の右側の領域で示される。エッチング速度を調整しより均一にするためには一般に、エッチング速度の低い領域に隣接したスロット密度を高くし、エッチング速度の高い領域に隣接したスロット密度を低くする。図3a及び図3bに示されたエッチングパターンの比較は、方位角均一性の顕著な改善を示す。スロット密度の低減は明らかに、最大密度領域をプラズマの中心に近づけ、それによって最大密度領域をウェーハの中心に近づけた。
【0029】
さらに、プラズマへのE−M電力の侵入はスロットの幅又は長さの単調増加関数であることが分かっているので、本発明は、源の周囲に沿ってスロットの幅(又は長さ)を変化させることによって、プラズマ密度がより均一になるようにプラズマ密度を調整することを提供する。この場合、スロット間の中心−中心距離を一定に保ち、スロットの幅/長さを変化させることができる。したがって、スロットの幅が広い(スロットを広くできるのはその長さの一部だけであり、スロットは静電場の侵入を最小限に抑えるためにスロットの端部で1点に集められる)領域又はスロットが長い(密度が低かったところ)領域ではより多くの電力が注入され、スロットの幅が狭く又はスロットが短い(密度が高かったところ)領域ではより少ない電力が注入される。
【0030】
これらの方法は、単独で又は組み合わせて使用して、プラズマの方位角不均一性を十分に調整することができ、それによってプラズマ密度(及びエッチング速度又はCVD特性)を、プラズマ源の対称軸を中心にした軸対称にすることができる。スロットが全体に方位角方向に対して細長い場合、このような方法はスロット特徴の方位角変化に依存する。
<半径方向密度の調整>
あるクラスのスロット変更は、プラズマの半径方向不均一性を低減させ、場合によってはこれを自動的に実施する。一実施形態では、これが、スロットが切られた静電シールドに隣接してコイルが配置されたプラズマ源に適用される。半径方向の密度調整を達成する方法は一般に2つある。1つには、スロットを一端又は他端を長く又は短くすることができ、2つには、スロットの一端又はその近くのスロットの幅を他端に比べて変化させ、あるいはスロットの幅をスロットの長さ全体に沿って変化させることができる。
【0031】
図4は、半径方向不均一性を調整するためにそれぞれのスロットに拡張された領域を有する本発明の静電シールドアセンブリの一実施形態を示す概略透視図で、本発明に従って生み出された円錐形の静電シールド配置の全体が参照番号400によって示されている。この静電シールド配置400は、静電シールド401を備え、この静電シールド401は、それ自体に巻き付けられたプラズマ発生コイル402を有し、それ自体の周囲に沿って等間隔に分布した複数のスロット403を有している。静電シールド401の内側には、プラズマ封じ込め容器404が設けられている。磁場の侵入がより効率的になるようにスロット403は、コイル巻線の上方と下方の両側に延びている。より多くの磁場侵入を可能にするために、拡張された部分又は拡張された開口405を下端/外側端に有するスロットが設けられている。拡張された開口405は、プラズマの外側到達範囲の密度を増大させ、それによってウェーハの外周のエッチング速度を増大させる役目を果たすことが経験的に示されている。開口405は、プラズマ封じ込め容器404内のプラズマを下の方に移動させ、プラズマ封じ込め容器404の外縁でのRF侵入を増大させ、プラズマ封じ込め容器404の中央でのRF侵入を相対的に低減させ、それによってプラズマの半径方向均一性、及び結果として生じるこの環境内で処理されるウェーハの半径方向のエッチング又は付着均一性を変化させる効果を有する。スロットの拡張された開口405の形状は、さまざまに変更することができるが、変更されたこれらの形状も、本明細書に記載された利点を依然として提供することを理解されたい。この開示及び添付の請求項に記載された静電シールド部材の変更に関して、いくつかの場合には、元の静電シールド部材を例えばスロットなどの開口を広げることによって、又は新しい開口を形成することによって変更することができ、例えば、開口の既存の配置が、形成される開口の所望の変更されたパターンと部分的にオーバラップして両立しないなどの他の場合には、新しい/変更された静電シールド部材を提供する必要がある。
【0032】
図5は、半径距離、すなわち、ウェーハの縁からウェーハの中心までの半径距離に対してイオン密度をプロットした図で、従来の静電シールドを使用して生み出されたプロットと、半径方向均一性を大幅に向上させる変更されたスロットを有する変更された静電シールドを使用して生み出されたプロットとを示す図である。以下に説明する他の実施形態の変更された静電シールドを有するプラズマ源内で測定された実際のイオン密度を、均一な静電シールドを使用して得られたイオン密度との比較で示している。イオン密度は、半径方向に測定されたウェーハの外縁からウェーハの中心までの距離に対してプロットされている。図4に示すような外観の円錐台形の静電シールド構成が使用される。変更されていない静電シールドを使用したイオン密度は参照番号420によって示されており、変更された静電シールドによって提供される変更されたイオン密度は参照番号422によって示されている。(実曲線で示された)プロット420は、プラズマ源の上部に延びるスロットを有する静電シールドを有する源で生み出されたものである。すなわち、スロットは、図4に示されたプラズマ発生のコイル402よりも上側に延びている。プラズマ源の軸に最も近いスロット部分(図4のスロット403の上部)が塞がれると、図5の破曲線422によって示されているように中心の密度が低下する。これらのプロットを比較すると、プラズマの縁(したがって、ウェーハの外縁)の密度はほとんど変化しておらず、そこでのプラズマ内のパワーデポジションが実質上変化していないことを示している。スロットは、例えば、金属カバーを使用するなど、適当な任意の方法で塞ぐことができる。他の実施形態では、導電材料でできた磁場制御プレートが静電シールドに近づけられ、静電シールドから遠ざけられる。この磁場制御プレートは、以下の図を参照して示すように制御可能に移動される。
【0033】
自動プラズマ調整実施態様では、例えば、ウェーハの表面の特定の位置におけるエッチング及び/又は付着速度などのウェーハ表面のパラメータを測定するセンサを使用したリアルタイム入力を使用することができる。例えば、ある種の材料に対する付着及びエッチング速度は光学リフレクトメトリ(optical reflectometry)を使用して測定することができる。さらに、適当な任意の光学発光技術を使用して、均一性の決定の際に使用される間隔を置いて配置された局所的な位置においてエッチング及び/又は付着速度を測定することができる。このような自動実施態様ではさまざまなモータ及び制御配置を使用することができる。
【0034】
図6a及び図6bは、2部品静電シールドアセンブリを動作させるための自動制御スキームを示す図で、図6aは、半径方向均一性を最適化する際に使用される、多部品静電シールドアセンブリの1つの部品の回転位置を制御するためのプロセスの一実施態様を示す流れ図で、図6bは、半径方向均一性を最適化する際に使用される、多部品静電シールドアセンブリの1つの部品のアセンブリの他の構成部品に対する空間関係を制御するためのプロセスの一実施態様を示す流れ図である。
【0035】
具体的には、図6aには、回転可能な静電シールド部材を操作するための方法を示し、この方法は、全体が参照番号440によって示されている。この制御スキームでは、後の図によって詳細に示すように、この静電シールドアセンブリの外側又は上面シールドを回転させて、個々のそれぞれのシールド構成部品の重なり合う2つの開口部パターンの回転の結果生じるスロット(すなわち、有効開口)の形状又はサイズを変化させることによって、プラズマ容器へのRFの半径方向の侵入を変化させる。まず、ステップ442では均一性を指示する適当な測定を実行する。次に、ステップ443では、この均一性測定の結果が許容されるかどうかを判定する。均一性が許容される場合には、ステップ444で、静電シールドをその現在の位置に留める。要求される許容範囲の外に均一性がある場合には、ステップ446で、ウェーハの中心の均一性(例えば、エッチング速度又は付着速度)をウェーハの縁の均一性と比較する。ウェーハの中心のプロセス速度が低い場合、ステップ447で、回転可能なシールド部分を、ウェーハの中心のプロセス速度が増大する方向に回転させる。この例では、この方向が、反時計回りであるとして示されている。回転の変化分は、中心から縁までのプロセス速度の差又はプラズマ密度の差の関数である。一方、ウェーハの中心のプロセス速度がウェーハの縁のプロセス速度に比べて高い場合には、ステップ448で、回転可能なシールド部分を反対方向(この例では時計回り)に回転させて、ウェーハの中心のプロセス速度を低下させる。ウェーハの処理全体を通じてこの手順全体を、適当な任意の方法で繰り返すことができる。
【0036】
図6bには、半径方向均一性に影響を及ぼすために間隔をあけて配置することができる静電シールド部分を操作するための制御スキームを示している。この制御スキームでは、後の図を参照して詳細に説明するように、このアセンブリの外側又は上面シールドを持ち上げて、2つの別個のシールド構成部品間のギャップの変化の結果生じるスロットの形状又はサイズを変化させることによって、プラズマ容器へのRFの半径方向の侵入を変化させる。この方法は、図6aに関して上述した大部分のステップを利用し、これらのステップは実質上同じ方法で配置される。しかし、ステップ447の代わりに、静電シールド部分の分離距離を増大させて2つの別個のシールド構成部品間のギャップの変化ステップ449が実施され、一方、ステップ450は、静電シールド部分の分離距離を短くしてウェーハの中心の相対的なプロセス速度を低下させる。
【0037】
この静電シールド配置では、2つの部品間の距離の変化が、ウェーハの中心のプロセス速度をウェーハ縁に対して変化させる。
【0038】
代替法として、処理表面を横切ってオフラインで測定値を測定して均一性パラメータを決定する方法を使用してもよい。その後、調整を実行して、所望の方法で処理に影響を及ぼす、例えば均一性を高めることができる。
【0039】
スロットの一端に向かって他端よりもスロットが塞がれ又はスロットの幅が広げられる場合、静電シールドに侵入するRF EM放射の空間分布が変化する。スロットを塞ぎ又は幅を広げると、プラズマに吸収される電力の分布の変化によって半径方向のプラズマ発生プロファイルが変化する。次いで、これによって電子加熱の分布が変化し、その結果、イオン化速度、プラズマ密度及びエッチング速度の半径方向のプロファイルが変化する。
【0040】
本実施形態では、プラズマ源の上面が、プラズマ源の中心開口が静電シールドの最上部の縁よりも高い、先端を切り取った円錐形の形状である(図4のプラズマ源と同様)。この場合、静電シールドの下端(軸から遠い方)でスロットを延長又は拡張すると、プラズマのより大きな半径で、又はプラズマのより大きな半径を横切ってE−M放射の侵入を増大させることができる。一方、リアクタの中心軸に近い側のスロットが狭められ又は完全に塞がれた場合、半径方向外側で電力注入が増大するため、これによってウェーハの縁のプラズマ密度がウェーハの中央の密度よりも増大する。プラズマをより均一にするためのこの後者の静電シールド変更は、中心に向かって高くなる変更前のプラズマ密度を補償し、縁の密度及びエッチング速度を増大させ、より均一なエッチング/ストリッピングプロセスを与える。
【0041】
本発明の他の実施形態では、静電シールドが、所与のスロット構成を有する固定された部分と、これと少なくとも部分的に重なり合い、第1の部分のそれに相補的なスロットパターンを有する第2の部分の2つの部分からなる。このようなパターンは、例えば、第1の部分の一定幅のスロット及び同じ中心−中心角度間隔を有する第2の部分の三角形のスロットを含むことができる。第2の部分は第1の部分に関して回転するように作られるので、スロットの長さは変化し、プラズマへの電力の半径方向の分布は、結果として起こるプラズマ密度及びエッチング速度の分布の変化とともに変化する。
【0042】
図7a乃至図7dは、内側シールド部材及び外側シールド部材を有する一実施形態の動作を概略的に示す図である。この内側シールド部材452及び外側シールド部材453は一部しか示されていない。このような多片静電シールド配置は、単片静電シールドと同様に、例えば、アルミニウム、銅などの適当な金属を使用し、例えば、機械加工、圧延、溶接などの適当な金属成形技術を使用して形成することができる。これらの図は、2部品静電シールドアセンブリの外側シールドの回転によって、RF誘導コイル(一部しか示されていない)の位置に対する有効スロットの高さがどのように変化するかを示している。1つのスロット配置しか示されてはいないが、任意の数のスロットを同じ静電シールドアセンブリに形成することができる。
【0043】
図7aは、間隔を置いて配置された複数のスロットを形成する静電シールドアセンブリの1つの部品を構成する内側シールド部材の概略部分立面図である。内側シールド部材452及び誘導コイル454を示しており、これらのフィーチャを外側シールド部材に対して明確に構成するために、外側シールド部材は示されていない。内側シールド部材452は、内側シールドスロット456を設けている。
【0044】
図7bは、内側シールド部材のすぐ近くに配置された外側シールド部材(一部しか示されていない)を有する図7aの内側シールド部材の概略部分立面図で、内側シールド部材及び外側シールド部材を互いに対して回転させることによって有効開口を変化させる方法を示す図である。内側シールド部材452の上に重ねられた外側シールド部材453の破断図を示している。外側シールド部材453の断片によって段差のある開口パターン458が構成されている。内側シールド部材452と外側シールド部材453の協力によって、内側シールド部材452のスロット456の最下端から上方へ延びる有効開口部/開口460が構成されている。図7bから分かるように、これらの2つのシールド部材の相対的な回転によって有効開口部460が縦に移動する。
【0045】
図7cは、内側シールド部材のすぐ近くに配置された外側シールド部材(一部しか示されていない)を有する図7aの内側シールド部材の概略部分立面図で、内側シールド部材及び外側シールド部材を互いに対して回転させることによって有効開口を変化させる方法を示す図である。2部品静電シールドアセンブリの外側シールド部材453の回転によって、RF誘導コイルの位置に対する有効スロットの高さがどのように変化するかを示している。具体的には、内側シールド位置と外側シールド位置が協力して、長さが図7aの有効開口460にほぼ等しく、誘導コイル454が中央に来るように上方へ移動された有効開口部460’を構成している。この変化は、相対的なスロット位置の他のこのような変化と同様、プラズマ密度を半径方向に変化させ、このことは、エッチング又は付着プロセスの半径方向均一性に対して効果を有する。
【0046】
図7dは、内側シールド部材のすぐ近くに配置された外側シールド部材(一部しか示されていない)を有する図7aの内側シールド部材の概略部分立面図で、内側シールド部材及び外側シールド部材を互いに対して回転させることによって有効開口を変化させる方法を示す図である。誘導コイル454に対する図7aの有効開口460の位置とは逆の量だけ上方へ変位した有効開口460”を生み出す、内側シールド部材452と外側シールド部材453の間の回転関係の更なる変化を示す。スロット位置のこの相対変化は、関連するプラズマ容器(図示せず)へのRF場の半径方向の侵入を変化させ、半径方向のプラズマ密度に対して対応する効果を有し、このことは、エッチング又は付着プロセスの半径方向均一性に対して効果を有する。
【0047】
さらに、図7a乃至図7dを参照すると、固定長の開口を、変更されていないスロットに沿って非常に有利に移動させることができる。有効スロットの相対的な高さの変化は、後述するように、図示の概念を使用して一定量ずつの変化又は連続変化とすることができる。他の開口部パターンを使用して、これらの2つのシールド構成部品の回転に対するさまざまな速度のRF侵入変化を達成することができる。この概念は、この説明を考慮したさまざまな方法で適用さすることができる。例えば、外側シールド部材453は、スロット456の全長に対応するスロットを構成して、この全長の有効開口を選択的に提供することができる。他の例として、内側シールド部材のパターンと外側シールド部材のパターンを交換することができる。
【0048】
図7e乃至図7gは、内側シールド部材のすぐ近くに配置された他の外側シールド部材(一部しか示されていない)を有する図7aの内側シールド部材の概略部分立面図で、内側シールド部材及び外側シールド部材を互いに対して回転させることによって、有効開口の位置の連続変化が生み出されるように有効開口を変化させる方法を示す図である。図7b乃至図7dの外側シールド部材453の代わりに、外側シールド開口464を構成する変更された外側シールド部材462が使用された図で、外側シールド部材762は断片しか示されていない。この外側シールド開口464は、段のある縁ではなく連続した縁を有し、そのため内側シールド部材及び外側シールド部材が移動してそれらの相対的な位置を変化させるときに開口長と垂直位置のうちの一方又は両方について有効開口の連続変化を生み出す幾何形状を有する。
【0049】
図7eは、協力してスロット456の最下端から上方へ延び全体として平行四辺形の形状を有する有効開口466を構成する内側シールド開口456と外側シールド開口464の間の整列を示している。
【0050】
図7f及び図7gは、一方のシールド部材のもう一方のシールド部材に対する更なる回転による、有効開口466のさまざまな位置を示している。したがって、有効開口466の位置を連続的に変化させて、RF誘導コイル454の位置に対する有効開口466の高さを変化させることができる。すなわち、この実施形態は、スロット位置の連続変更を提供し、変更されていないスロット456の端部の近くの上有効開口及び下有効開口の有効長を変化させる能力を提供する。スロット位置のこの相対変化は、関連するプラズマ容器(図示せず)へのRF場の半径方向の侵入を変化させ、半径方向のプラズマ密度に対して対応する効果を有し、このことは、エッチング又は付着プロセスの半径方向均一性に対して効果を有する。多くの他の開口部パターンを使用して、これらの2つのシールド構成部品の回転に対するさまざまな速度のRF侵入変化を達成することができる。このような開示の全体を含むこれらの変更は全て容易に実行される。
【0051】
図8aは、RF侵入を適度にする際に使用される例示的なさまざまなスロット形状が形成された静電シールド部材の概略部分立面図である。関連するプラズマ容器(図示せず)へのRF侵入を適度にするために使用することができるほとんどが非対称形の多くのさまざまなスロット形状のいくつかの例の役目を果たす異なるさまざまな形状のスロットが形成された静電シールド部材470を示している。形状(一般に同じ形状又は同様の形状の他のスロットとともに使用される)ごとに、関連するプラズマ容器への半径方向のRF侵入は異なり、それによってそれぞれの形状は、例えば圧力、電力、ガスタイプ、ガス流量、バイアスなどのある範囲のプラズマプロセスパラメータについて、プラズマ密度及び半径方向均一性に影響を及ぼす。これらの形状は、他の適当な形状と協力する単片又は2片シールドで使用することができる。
【0052】
図8bは、RF侵入を適度にする際に使用される例示的なさまざまなスロット形状が形成された静電シールド部材の概略部分立面図である。関連するプラズマ容器(図示せず)へのRF侵入を適度にするために使用することができる多くのさまざまな非対称スロット形状のいくつかの例の役目を果たす異なる他のさまざまな形状のスロットが形成されたシールド部材470を示している。この場合も、形状ごとに、関連するプラズマ容器への半径方向のRF侵入は異なり、それによってそれぞれの形状は、ある範囲のプラズマプロセスパラメータについて、プラズマ密度及び半径方向均一性に影響を及ぼす。これらの形状もやはり、他の適当な形状と協力する単片又は2片シールドで使用することができる。
【0053】
図8a及び図8bの形状は、これらの形状が、プラズマ源の対称軸についてある半径の範囲にわたって広がる形状を含むように構成された静電シールドの部分であるときに半径方向不均一性を達成することに留意されたい。非限定的な例として、静電シールドは、円錐形、円錐台形、台形(断面)又はドーム形とすることができる。これらのケースでは、場が、容器の下部領域で高められる。もちろん、これらの形状を逆さにして、容器の上部の場を高めることもできる。
【0054】
図9aは、本発明の静電シールド配置の他の実施形態を示す図で、アセンブリの全体外形と、RF磁場の侵入を変化させるために静電シールドアセンブリの残りの部品と離隔した関係において磁気制御プレートを動かす方法とを示す、2部品静電シールドアセンブリの概略透視図である。静電シールド配置500は、プラズマ源(図示せず)の周囲に配置されたスロット付き円錐台形シールド部材504に対して移動可能な磁場制御プレート502を備えている。この磁場制御プレート502には、この磁場制御プレート502をシールド部材504に対して動かす際に使用されるリフトモータ(lift motor)506が、シャフト508によって接続されている。図6a乃至図6b及び上述したこれらの図の関連説明に基づいて自動制御を容易に実現できる。
【0055】
図9aは、制御プレートが「帽子」に見えるように少なくともほぼシールド部材504上に配置された制御プレート502を示し、図9b及び9cは、シールド部材から離隔した位置に動かされた制御プレート502を示す役目をする。このような相対的な移動を使用して、この磁場制御プレート502と静電シールドの間のギャップ距離を変化させることによって、関連するプラズマ容器の中心へのRF場侵入は変化する。このギャップはゼロとし、又は大きくすることができる。このギャップが大きく、制御プレート502が距離「d」にあるとき(図9c)、シールド部材504の中央では、ギャップが小さいときよりも大きな相対密度で磁場が容器内へ侵入する。これは、大きな場密度がそこから侵入することができる容器(シールド部材504)の上面のシールドと制御プレートの間の大きく開いた領域によって引き起こされる。シールド部材504と制御プレート502の間のギャップがゼロである最も低い位置に制御プレート502があると(図9a)、ほとんど障害なしで容器の中心に侵入できたであろう磁力線は完全に妨げられる。その結果、プラズマ密度は容器の半径方向外側で相対的に高く、それによってウェーハ(図示せず)の半径方向外側で相対的に高い。このように磁束密度を変化させることができることによって、半径方向のエッチング又は付着均一性の制御が可能になる。
【0056】
さらに図9a乃至図9cを参照すると、このシールド部材の配置の下部は、一般にスロットが切られた部品であり、この部分は、それに隣接して誘導コイルの最も大きな部分を有することができる。ただし、これは要件ではない。この下部のスロットは、示されているように、これらのスロットがこの下部シールド部材の頂部まで完全に延びる十分な長さとすることができる。ただし、これは要件ではない。この配置の上部(すなわち、磁気制御プレート)は一般にスロットを欠き、磁束がそれに侵入することを許さない十分に厚さを有する。シールド部材のこの上部が除去され又は縦にかなり持ち上げられると、大量の磁束が源の中心に入り、プラズマに侵入することが可能になる。中心での場侵入の増大は中心のE−M電力注入及びプラズマ密度を増大させ、したがって、ウェーハの中央の相対的なエッチング/ストリッピング速度を増大させる。このようなシールド部材の上面を上方へ動かして中心での電力侵入をより大きくすることができ、又は下方へ動かして中心での電力侵入をより小さくすることができる。
【0057】
図9a乃至図9cの実施形態を使用する際には、静電シールドアセンブリの外側に円を使用して概略的に示された誘導コイル454(図9aだけに示されているが、このコイルは残りの図にも存在することを理解されたい)及びシールド部材の配置500を、シールド部材504の制御プレート502がプラズマ源に隣接した状態で、プラズマ密度(及びエッチング速度)が低いガス圧で均一となるように構成することができる。プラズマ源のガス圧を高めると、プラズマの中心部分に近い密度及びエッチング速度が低下する。この高圧状況では、シールド部材504の上部をある距離だけ持ち上げて、プラズマの中心の近くにより多くの電力が結合されるようにすることができる。シールド部材504が適正に構成されている場合には、中心のプラズマ密度及びエッチング速度を再び高め、縁でのそれらと概ね等しくすることができる。したがって、シールド部材504の上部を移動させることは、電力注入の半径方向の分布を調整して、低下した電子熱輸送を補償し、プラズマを均一にする手段になる。この実施形態の実行に際して、上部の移動によって、所望の圧力範囲下でプラズマ密度及びエッチング速度がより均一になるように、シールド部材の上部及びプラズマ源構成の正確な寸法を予め決定することができる。
【0058】
図10a乃至図10dは、本発明の静電シールドアセンブリの他の実施形態を示す図で、図10aは、それぞれが異なるスロット形状を構成する円錐台形の内側シールド部材及び外側シールド部材を有し、これらのシールド部材が協力して、シールド部材によって構成された全体有効開口パターンのそれぞれの有効開口の形状及び面積が変化する方法で一方のシールド部材がもう一方のシールド部材に対して回転する、2部品静電シールドアセンブリの概略透視図である。
【0059】
この静電シールドアセンブリ600は、アセンブリの2つの異なる構成部品の相対的な回転によってプラズマ容器(図示せず)へのRF場侵入を変化させる。両方の構成部品を動かすことができるが、一方の部品を固定しもう一方の部品だけを動かすほうが都合がよい。静電シールドアセンブリ600は、複数の長方形のスロット604を構成する固定された内側シールド部材602及び複数の台形の開口608を構成する回転可能な外側シールド部材606からなる。このような回転は、矢印609cによって指示されているように回転するシャフト609bによって外側シールド部材606に回転可能に接続されたモータ609aを使用して達成される。モータ609aは、適当なコントローラ609dを使用して制御することができる。このような制御配置は容易に実現され、これを使用して、それを必要とする任意の実施形態に対して回転の制御を提供することができる。わずかな変更によって、回転運動ではなく直線運動が使用される制御が提供される。適当な形状の「スロット」(総称して開口部)を、適当な形状の「開口」と組み合わせて使用することができ、示された図は限定する意図を持たないことに留意されたい。
【0060】
図10b乃至図10dは、図10aの内側及び外側シールド部材の一部を示す概略立面図で、1つの有効開口を示し、この非常に有利な方法で達成することができる有効開口構成のうちの1つを示すために内側及び外側シールド部材がある1つの相対位置にある図である。
【0061】
1つのスロット604及び1つの開口608をそれぞれ含む、相対的な回転による無限の数の相互位置のうちの3つの位置にある内側シールド602及び外側シールド606の部分の拡大図を示すことによって、シールド部材の配置600の動作を示している。この図10b乃至図10dでは、有効開口の最上部の高さ及び有効開口の幅が調整可能である。図10bは、内側シールド部材602のスロット604よりも幅が狭い長方形の有効開口610を示している。有効開口610の長さは、スロット604に比べて変化していない。図10cは、上部の幅がスロット604に比べて狭い有効開口610’を示している。図10dは、スロット604に比べて上部の幅が狭くなっているだけでなく、その高さも低下した有効開口610”を示している。したがって、RF誘導コイル(図示せず)の固定された位置に関して有効開口のサイズが低減又は増大され、有効開口の最下部の位置が固定され、それによって関連するプラズマ容器(図示せず)へのRF侵入が変化する。他の開口部パターンをこれらのシールドで使用して、異なるRF侵入密度を生み出すことができる。
【0062】
図10e乃至図10gは、図10aの内側シールド部材の一部を変更された外側シールド部材とともに示す概略立面図で、やはり1つの有効開口を示し、この非常に有利な方法で達成することができる有効開口構成のうちの1つを示すために内側シールド部材及び外側シールド部材がある1つの相対位置にある図である。
【0063】
変更された外側シールド部材606’を使用した静電シールド配置600を示している。図10e乃至図10gでは、図10a乃至図10dの開口608が実質上、逆さにされており、参照番号608’を使用して示されている。したがって、有効開口620,620’,620”の最上部の幅が維持され、その一方で、有効開口の最下部の幅が狭くなり、又は有効開口が次第に短くなる。すなわち、RF誘導コイル(図示せず)の固定された位置に関してスロット604の最下部の位置が低減又は増大され、スロット604の最上部の位置が固定され、それによって関連するプラズマ容器(図示せず)へのRF侵入が変化する。具体的には、図10eは、スロット604の全長と同じ長さを有し、スロット604よりも幅が狭い有効開口620を示している。図10fは、幅の狭い下部を有する有効開口620’を示し、図10gは、幅がさらに狭い下部を有する有効開口620”を示している。上述したように、他の開口部パターンを使用して、異なるRF侵入密度を生み出すことができる。
【0064】
上述した特許文献2に記載の発明を再び考えると、ここには円筒形のシールド部材しか開示されていない。プラズマの半径方向均一性を変化させるための非常に有利な本発明の2部品スロット付きシールド部材は円筒形シールドではない。本発明は、システムの対称軸についてある半径の範囲をカバーする形状(すなわち、円錐表面、平らな上面又はドーム形表面の部分)を有するシールドは非常に有利であることを認識している。このタイプのシールド部材を用いると、スロットの可変性によって、プラズマへの電力注入の半径方向の分布の変化を生み出すことができる。電力注入分布のこの変化は、プラズマの半径方向の密度分布の変化をもたらす。
【0065】
図11aは、他の2部品静電シールドアセンブリの概略透視図で、円錐台形のスロット付き内側シールド部材と、内側シールド部材と外側シールド部材の間の相対回転によってRF磁場の侵入を変化させるために内側シールド部材の上部と主に係合するように構成されたスロット付き外側シールド部材とを有するアセンブリの全体外形を示す図である。
【0066】
全体が参照番号700によって示され、図10aに示した静電シールドの実施形態の変更された形態を示している。この図11aは、2関連するプラズマ容器(図示せず)へのRF侵入が、2部品静電シールドアセンブリ700の上部704の矢印702によって示された回転によって制御される、2部品静電シールドアセンブリを示している。この静電シールドアセンブリ700は、さらに上部周縁を構成する側壁708と、側壁708の上部周縁から内側へ延び、側壁708の上部周縁と連続した上壁710と有する底部706を含んでいる。誘導コイル454が概略的に示されており、誘導コイル454は側壁708に隣接して配置されている。図を分かりやすくするために上部704は底部706から間隔をあけて示されており、上部704は、矢印711によって示されているようにその動作位置まで移動される。側壁708は上壁710と協力して、間隔を置いて配置された複数のスロット712を静電シールドアセンブリの底部706に構成する。しかし、この例では、構成されたそれぞれのスロット712が、静電シールドアセンブリの底部の最下縁から離隔した最下端714を有する。スロット712は連続しており、上壁710の中心に向かって上壁710の中へ延びている。スロット712はそれぞれ全体としてくさび形の輪郭を有する。
【0067】
さらに図11aを参照すると、シールド部材の実施形態700の上部704は、概ね平らなプレート状中心部材716と下に向かって延びる周縁リム718とを含んでいる。上部704は、シールドアセンブリの底部のスロット712の最上部と選択的に回転可能に整列することができる複数のくさび形スロット720を構成する。この図11aは、RF場侵入が最大になるように整列したシールドの上部を示す。繰り返しになるが、シールドの上部が底部から持ち上げられて示されているのは、ただ単に両方のシールド構成部品のスロットパターンの整列を示すためである。
【0068】
図11aとともに図11b乃至図11dを参照すると、これらの図はそれぞれ、異なる相対位置に回転された上部及び底部を有する静電シールドアセンブリ700の概略平面図を含んでいる。単純にするためにシールド部材の一番上の平らな部分だけが概略的に示されている。図11bでは、シールド上部のスロット720が、シールド底部のスロット712と実質的に整列している。したがって、静電シールドアセンブリの上部のスロットが完全に開き、それによって静電シールドアセンブリ全体の上部に相対的に大きな有効開口722が構成されるように、静電シールドアセンブリの2つの部品が整列している。図11cでは、静電シールドアセンブリの上部のスロットが部分的に閉じ、静電シールドアセンブリ全体の上部の722’で指示された有効開口の相対サイズが低減されるように、2つのシールド部品が配置されている。図11dでは、静電シールドアセンブリの上部の有効開口が完全に閉じ、それによって関連するプラズマ容器(図示せず)の中心へのRF侵入が最小限に抑えられるように、2つのシールド部品が順番に整列している。
【0069】
図12aは、図11aに示したアセンブリの内側シールド部材に似た内側シールド部材、及び図9a乃至図9cに示した静電シールドアセンブリの磁気制御プレートに似た磁気制御プレートを有する2部品静電シールドアセンブリの概略透視図で、かなりのRF磁場侵入を提供するために磁気制御プレートが内側シールド部材から離隔した図である。
【0070】
本発明に従って生み出された静電シールドアセンブリの全体が参照番号800によって示されている。この静電シールドアセンブリ800は、図9a乃至図9cの静電シールドアセンブリ500に似ているが、2、3の例外があり、簡潔にするためにこの説明はこれらの例外に限定される。具体的には、シールドアセンブリ800は、図lla乃至図11dのシールド底部706と実質的に同じシールド底部802を含んでいる。磁気制御プレート804は、静電シールドアセンブリの上面のRF場の侵入が変化するように図9a乃至図9cに関して示した方法で移動される。この移動が矢印806によって指示されている。図12bは、シールド底部802に対して中間位置にある制御プレート804を示しており、図12cは、シールド底部802上に配置された制御プレート804を示している。
【0071】
この開示は、相対的に密度の低い領域を識別し、次いでその領域のすぐ近くの有効シールド開口を増大させることによってその領域のプラズマ密度を増大させることによるプラズマ密度の変更を説明するが、相対的に高いプラズマ密度を有する領域のすぐ近くの有効シールド開口を低減させることも等しく有効と考えられる。いずれの方法も概念上同一の結果を生み出す。
【0072】
幅広い概要では、本明細書は、均一な間隔を置いて配置されたスロットを有するスロット付き静電シールドを使用して処理表面に非対称プラズマ密度パターンを生み出す誘導結合プラズマ源を使用して処理物体を処理するために、より均一なプラズマを形成する実施態様を開示する。このスロット付き静電シールドは、非対称プラズマ密度パターンを補償する方法で変更されて、変更されたプラズマ密度パターンを処理表面に提供する。処理表面を横切る変更された半径方向変動特性を生み出すようなやり方で所与の静電シールドに取って代わるように静電シールド配置が構成されたより均一な半径方向プラズマプロセスが記載される。誘導結合プラズマ源は対称軸を構成し、静電シールド配置は、この対称軸についてある半径の範囲にわたって広がる形状を含むように構成される。
【0073】
上述のそれぞれの物理的な実施形態は、特定のそれぞれの方向を有するさまざまな構成部品を有するとして説明したが、本発明は、さまざまな構成部品がさまざまな位置及び相互位置で位置するさまざまな特定の構成をとることができることを理解されたい。さらに、本明細書に記載された方法は、無限の数の方法で、例えばさまざまなステップを並び替え、変更し、組み合わせることによって変更することができる。したがって、本明細書に開示された配置及び関連する方法はさまざまな異なる構成で提供することができ、無限の数の異なる方法で変更することができること、及び本発明の趣旨又は範囲から逸脱しない多くの他の特定の形態で本発明を具体化することができることは明白である。したがって、これらの例及び方法は例示的なものと考えるべきであって、限定的なものと考えてはならず、本発明は、本明細書に与えられた詳細に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】等間隔に配置された均一なスロットを有する従来の静電シールドアセンブリ及びプラズマ源の概略透視図である。
【図2】方位角不均一性を非常に有利な方法で補正するためにその周縁に沿って不均一なスロット分布を有する本発明の円筒形静電シールドの概略透視図である。
【図3a】均一なスロット分布を有する従来の静電シールドを使用して生み出されたウェーハ表面のエッチング速度を等速度線プロットに示す図である。
【図3b】図3aの等速度線プロットを生み出すために使用された従来のシールドに代わる、不均一なスロット密度分布を有する変更された静電シールドを使用して生み出された、ウェーハ表面のエッチング速度を他の等速度線プロットに示す図である。
【図4】半径方向不均一性を調整するためにそれぞれのスロットに拡張された領域を有する本発明の静電シールドアセンブリの一実施形態を示す概略透視図である。
【図5】半径距離、すなわち、ウェーハの縁からウェーハの中心までの半径距離に対してイオン密度をプロットした図で、従来の静電シールドを使用して生み出されたプロットと、半径方向均一性を大幅に向上させる変更されたスロットを有する変更された静電シールドを使用して生み出されたプロットとを有する図である。
【図6a】半径方向均一性を最適化する際に使用される、多部品静電シールドアセンブリの1つの部品の回転位置を制御するためのプロセスの一実施態様を示す流れ図である。
【図6b】半径方向均一性を最適化する際に使用される、多部品静電シールドアセンブリの1つの部品のアセンブリの他の構成部品に対する空間関係を制御するためのプロセスの一実施態様を示す流れ図である。
【図7a】間隔を置いて配置された複数のスロットを画定する静電シールドアセンブリの1つの部品を構成する内側シールド部材の概略部分立面図である。
【図7b】内側シールド部材のすぐ近くに配置された外側シールド部材(一部しか示されていない)を有する図7aの内側シールド部材の概略部分立面図で、内側及び外側シールド部材を互いに対して回転させることによって有効開口を変化させる方法を示す図である。
【図7c】内側シールド部材のすぐ近くに配置された外側シールド部材(一部しか示されていない)を有する図7aの内側シールド部材の概略部分立面図で、内側及び外側シールド部材を互いに対して回転させることによって有効開口を変化させる方法を示す図である。
【図7d】内側シールド部材のすぐ近くに配置された外側シールド部材(一部しか示されていない)を有する図7aの内側シールド部材の概略部分立面図で、内側及び外側シールド部材を互いに対して回転させることによって有効開口を変化させる方法を示す図である。
【図7e】内側シールド部材のすぐ近くに配置された他の外側シールド部材(一部しか示されていない)を有する図7aの内側シールド部材の概略部分立面図で、内側及び外側シールド部材を互いに対して回転させることによって、有効開口の位置の連続変化が生み出されるように有効開口を変化させる方法を示す図である。
【図7f】内側シールド部材のすぐ近くに配置された他の外側シールド部材(一部しか示されていない)を有する図7aの内側シールド部材の概略部分立面図で、内側及び外側シールド部材を互いに対して回転させることによって、有効開口の位置の連続変化が生み出されるように有効開口を変化させる方法を示す図である。
【図7g】内側シールド部材のすぐ近くに配置された他の外側シールド部材(一部しか示されていない)を有する図7aの内側シールド部材の概略部分立面図で、内側及び外側シールド部材を互いに対して回転させることによって、有効開口の位置の連続変化が生み出されるように有効開口を変化させる方法を示す図である。
【図8a】RF侵入を適度にする際に使用される例示的なさまざまなスロット形状が形成されたシールド部材の概略部分立面図である。
【図8b】RF侵入を適度にする際に使用される例示的なさまざまなスロット形状が形成されたシールド部材の概略部分立面図である。
【図9a】アセンブリの全体外形と、RF磁場の侵入を変化させるためにアセンブリの残りの部品と離隔した関係において磁気制御プレートを動かす方法とを示す、2部品静電シールドアセンブリの概略透視図である。
【図9b】アセンブリの全体外形と、RF磁場の侵入を変化させるためにアセンブリの残りの部品と離隔した関係において磁気制御プレートを動かす方法とを示す、2部品静電シールドアセンブリの概略透視図である。
【図9c】アセンブリの全体外形と、RF磁場の侵入を変化させるためにアセンブリの残りの部品と離隔した関係において磁気制御プレートを動かす方法とを示す、2部品静電シールドアセンブリの概略透視図である。
【図10a】それぞれが異なるスロット形状を構成する円錐台形の内側及び外側シールド部材を有し、これらの部材が協力して、シールド部材によって画定された全体有効開口パターンのそれぞれの有効開口の形状及び面積が変化する方法で一方のシールド部材がもう一方の部材に対して回転する、2部品静電シールドアセンブリの概略透視図である。
【図10b】図10aの内側及び外側シールド部材の一部を示す概略立面図、1つの有効開口を示し、この非常に有利な方法で達成することができる有効開口構成のうちの1つを示すために内側及び外側シールド部材がある1つの相対位置にある図である。
【図10c】図10aの内側及び外側シールド部材の一部を示す概略立面図、1つの有効開口を示し、この非常に有利な方法で達成することができる有効開口構成のうちの1つを示すために内側及び外側シールド部材がある1つの相対位置にある図である。
【図10d】図10aの内側及び外側シールド部材の一部を示す概略立面図、1つの有効開口を示し、この非常に有利な方法で達成することができる有効開口構成のうちの1つを示すために内側及び外側シールド部材がある1つの相対位置にある図である。
【図10e】図10aの内側シールド部材の一部を変更された外側シールド部材とともに示す概略立面図で、やはり1つの有効開口を示し、この非常に有利な方法で達成することができる有効開口構成のうちの1つを示すために内側及び外側シールド部材がある1つの相対位置にある図である。
【図10f】図10aの内側シールド部材の一部を変更された外側シールド部材とともに示す概略立面図で、やはり1つの有効開口を示し、この非常に有利な方法で達成することができる有効開口構成のうちの1つを示すために内側及び外側シールド部材がある1つの相対位置にある図である。
【図10g】図10aの内側シールド部材の一部を変更された外側シールド部材とともに示す概略立面図で、やはり1つの有効開口を示し、この非常に有利な方法で達成することができる有効開口構成のうちの1つを示すために内側及び外側シールド部材がある1つの相対位置にある図である。
【図11a】他の2部品静電シールドアセンブリの概略透視図で、円錐台形のスロット付き内側シールド部材と、内側シールド部材と外側シールド部材の間の相対回転によってRF磁場の侵入を変化させるために内側シールド部材の上部と主に係合するように構成されたスロット付き外側シールド部材とを有する静電シールドアセンブリの全体外形を示す図である。
【図11b】内側シールド部材と外側シールド部材の間の相対回転によって達成することができるさまざまな有効開口構成のうちの1つを示す、図11aの静電シールドアセンブリの上部の概略平面図である。
【図11c】内側シールド部材と外側シールド部材の間の相対回転によって達成することができるさまざまな有効開口構成のうちの1つを示す、図11aの静電シールドアセンブリの上部の概略平面図である。
【図11d】内側シールド部材と外側シールド部材の間の相対回転によって達成することができるさまざまな有効開口構成のうちの1つを示す、図11aの静電シールドアセンブリの上部の概略平面図である。
【図12a】図11aに示した静電シールドアセンブリの内側シールド部材に似た内側シールド部材、及び図9a乃至図9cに示した静電シールドアセンブリの磁気制御プレートに似た磁気制御プレートを有する2部品静電シールドアセンブリの概略透視図で、かなりのRF磁場侵入を提供するために磁気制御プレートが内側シールド部材から離隔した図である。
【図12b】内側シールド部材に対して中間位置にある磁気制御プレートを示す、図12aの2部品静電シールドアセンブリの概略透視図である。
【図12c】内側シールド部材上に配置された磁気制御プレートを示す、図12aの2部品静電シールドアセンブリの概略透視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理チャンバ中の処理物体の処理表面を、該処理表面に非対称プラズマ密度パターンを生み出す誘導結合プラズマ源を使用して処理するための処理チャンバ中に、均一な間隔を置いて配置されたスロットを有するスロット付き静電シールドを使用して、より均一なプラズマ/プロセスを作り出すための方法であって、
前記処理表面における変更されたプラズマ密度パターンを提供するために、前記非対称プラズマ密度パターンを補償する方法で前記スロット付き静電シールドを変更するステップを有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記非対称プラズマ密度パターンが、該非対称プラズマ密度パターンの平均プラズマ密度よりも小さい低減されたプラズマ密度を有する第1の領域を含み、前記静電シールドを変更するステップが、前記低減されたプラズマ密度よりも大きな変更されたプラズマ密度を前記第1の領域に生み出すために、変更された静電シールド内に変更されたスロットパターンを、前記第1の領域に隣接した前記変更されたスロットパターンの第1の部分が、前記変更されたスロットパターン全体の平均有効開口よりも大きい増大された有効開口を含むように形成するステップを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記非対称プラズマ密度パターンが、該非対称プラズマ密度パターンの平均プラズマ密度よりも小さい低減されたプラズマ密度を有する第1の領域を含み、前記静電シールドを変更するステップが、前記低減されたプラズマ密度よりも大きな変更されたプラズマ密度を前記第1の領域に生み出すために、変更されたシールド内に変更された開口部のパターンを、前記第1の領域に隣接した前記変更された開口部のパターンの第1の部分が、前記変更された開口部のパターンの平均有効開口よりも大きい増大された有効開口を含むように形成するステップを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記スロット付き静電シールドの前記均一な間隔を置いて配置されたスロットが、該スロット付き静電シールドの周囲に均一なスロット密度を形成し、それぞれのスロットが等面積のスロット開口部を形成し、前記変更された静電シールドが、前記均一なスロット密度よりも大きい、前記第1の領域に隣接した前記スロットのスロット密度を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記スロット付き静電シールドの前記均一な間隔を置いて配置されたスロットが、該スロット付き静電シールドの周囲に均一なスロット密度を形成し、それぞれのスロットが変更されていない等面積のスロット開口部を形成し、前記変更された静電シールドが、前記変更されていない面積よりも大きな前記第1の領域に隣接した変更された面積を形成する変更されたスロット開口部を有する少なくとも1つの変更されたスロットからなる前記第1の領域に隣接したスロット配置を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
処理チャンバ中の処理物体の処理表面を横切る所与の半径方向変動特性を有するプラズマ密度を所与の静電シールドを使用して生み出す誘導結合プラズマ源を使用する処理チャンバにおいて、
前記所与の半径方向変動特性とは異なる前記処理表面を横切る変更された半径方向変動特性を生み出すような方法で前記所与の静電シールドに取って代わるように静電シールド配置を構成するステップ
を有することを特徴とする方法。
【請求項7】
前記静電シールド配置を使用して、前記所与の半径方向変動特性よりも一定した前記処理表面を横切る前記変更された半径方向変動特性を生み出すステップを有することを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記誘導結合プラズマ源が対称軸を形成し、前記静電シールド配置が、前記対称軸についてある半径の範囲にわたって広がる形状を有する側壁配置を少なくとも含むように構成されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記変更された半径方向変動特性を生み出すためにそれぞれが前記半径の範囲の少なくとも一部分にわたって延びる長さを前記側壁内に含み、それぞれが前記長さに沿って少なくとも部分的に変化する幅を含む細長い複数の変更されたスロットからなる変更されたスロット配置を含むように、前記静電シールド配置を形成することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記静電シールド配置の外形が、少なくとも概ね円錐形であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記静電シールド配置の外形が、少なくとも概ね円錐台形であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記静電シールド配置の外形が、少なくとも概ねドーム形であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記静電シールド配置が、前記対称軸と交差するように配置されたプレート状の上面を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項14】
第1の開口パターンを有する第1の内側シールド部材と第2の開口パターンを有する第2の外側シールド部材とを少なくとも含むように前記静電シールド配置を構成し、前記内側シールド部材の外側に前記内側シールド部材に隣接して前記外側シールド部材を支持し、前記内側シールド部材に対して前記外側シールド部材を回転させて、前記処理表面を横切る前記変更された半径方向の変動特性の範囲を提供する方法で、前記第1の開口パターンが前記第2の開口パターンと協力するようにすることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記変更された半径方向変動特性を感知し、前記変更された半径方向変動特性の感知された値に応じて前記内側シールド部材と前記外側シールド部材のうちの一方を回転させる回転配置を有することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記静電シールド配置が、前記内側シールド部材及び前記外側シールド部材の外形がそれぞれ円錐台形になるように構成され、前記内側シールド部材が内側シールド側壁を含み、前記外側シールド部材が外側シールド側壁を含み、前記内側シールド側壁と前記外側シールド側壁が互いに隣接することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
第1の開口パターンを有する第1のシールド部材と第2のシールド部材とを少なくとも含むように前記静電シールド配置を構成し、前記処理表面を横切る前記変更された半径方向変動特性の範囲を生み出す方法で前記第1のシールド部材に対して直線運動するように前記第2のシールド部材を前記第1のシールド部材の外側に支持することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のシールド部材が、細くなった端部を有する円錐台形の外形を有し、前記第2のシールド部材が、前記第1のシールド部材の前記細くなった端部に向かって移動し、前記第1のシールド部材の前記細くなった端部から遠ざかるように移動するように支持されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
貫通開口部を有する前記細くなった端部を形成することを含み、前記第2のシールド部材が前記貫通開口部に向かって移動するとともに、前記貫通開口部から遠ざかるように移動することを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のシールド部材の前記円錐台形の外形が、上部周縁を有する円錐形の側壁と、前記円錐形の側壁の前記上部周縁に接続された外周縁を有する上壁とを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記円錐形の側壁と前記上壁が協力して、前記円錐形の側壁から前記上壁まで連続して延びる全体開口パターンを形成することを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記全体開口パターンを、前記円錐形の側壁に底辺を有するとともに、前記上壁に頂点を有するようにそれぞれ形成されたくさび形開口の円周配置として形成することを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
構成することが、第1の開口パターンを有する第1のシールド部材と第2の開口パターンを有する第2のシールド部材とを少なくとも含むように前記静電シールド配置を構成し、前記第1のシールド部材に対して前記第2のシールド部材を回転させることによって前記処理表面を横切る前記変更された半径方向変動特性の範囲を生み出す方法で前記対称軸を中心に前記第1のシールド部材に対して回転運動するように、前記第2のシールド部材を前記第1のシールド部材の外側に支持することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のシールド部材の外形が、円錐形の側壁と上面によって閉じられた細くなった端部とを有する円錐台形であり、前記円錐形の側壁と前記上面が協力して、前記第1の開口パターンを、前記円錐形の側壁から前記上面まで連続して延びる間隔を置いて配置された複数の開口部として形成し、前記第2のシールド部材が、前記第1のシールド部材の前記上面と向かい合う関係に配置された大きな表面を含むように形成され、前記大きな表面が、前記第2の開口パターンとして複数のスロットを形成し、前記第1のシールド部材の前記上面に形成された前記間隔を置いて配置された開口部を補完し、前記第1のシールド部材に対する前記第2のシールド部材の回転が前記半径方向変動特性を変更するように前記対称軸を中心に回転するように前記第2のシールド部材を配置することを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の開口パターンの前記間隔を置いて配置された開口部及び前記第2の開口パターンの前記スロットがそれぞれくさび形として構成されており、前記第1のシールド部材の前記開口部がそれぞれ前記円錐形の側壁に底辺を含み、前記上面に頂点を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第1のシールド部材の前記円錐形の側壁と向かい合った関係で前記大きな表面の最外縁から延びるスカートを含むように前記第2のシールド部材を形成することを含み、前記第2の開口のパターンの少なくとも一部が前記スカートに形成されることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項27】
半導体ウェーハを前記処理物体として使用することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項28】
処理チャンバを含む処理システムにおいて、処理表面を有するその中の物体を、前記処理表面に非対称プラズマ密度パターンを生み出す誘導結合プラズマ源を使用して処理するための前記処理チャンバ中に、所与の静電シールドを使用して、より均一なプラズマ/プロセスを作り出すための装置であって、
前記非対称プラズマ密度パターンを補償して変更されたプラズマ密度パターンを前記物体に提供する、前記所与の静電シールドに代わる変更された静電シールド配置を含むことを特徴とする装置。
【請求項29】
前記非対称プラズマ密度パターンが、該非対称プラズマ密度パターンの平均プラズマ密度よりも小さい低減されたプラズマ密度を有する第1の領域を有し、前記低減されたプラズマ密度よりも大きな変更されたプラズマ密度を前記第1の領域に生み出すために、前記変更された静電シールドが、前記第1の領域に隣接した前記変更されたスロットパターンの第1の部分が、前記変更されたスロットパターン全体の平均有効開口よりも大きい増大された有効開口を含むように変更されたスロットパターンを備えていることを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項30】
処理チャンバ中の処理物体の処理表面を横切る所与の半径方向変動特性を有するプラズマ密度を所与の静電シールドを使用して生み出す誘導結合プラズマ源を使用する処理チャンバを有するシステムにおいて、
前記所与の半径方向変動特性とは異なる前記処理表面を横切る変更された半径方向変動特性を生み出す、前記所与の静電シールドに代わる静電シールド配置を有することを特徴とする装置。
【請求項31】
前記静電シールド配置が、前記所与の半径方向変動特性よりも一定した前記処理表面を横切る変更された半径方向変動特性を生み出すように構成されていることを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記誘導結合プラズマ源が対称軸を形成し、前記静電シールド配置が、前記対称軸についてある半径の範囲にわたって広がる形状を有する側壁配置を少なくとも有することを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項33】
前記変更された半径方向変動特性を生み出すために、それぞれが前記半径の範囲の少なくとも一部分にわたって延びる長さを前記側壁内に有し、それぞれが前記長さに沿って少なくとも部分的に変化する幅を含む細長い複数の変更されたスロットからなる変更されたスロット配置を有するように、前記静電シールド配置が形成されていることを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記静電シールド配置の外形が、少なくとも概ね円錐形であることを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項35】
前記静電シールド配置の外形が、少なくとも概ね円錐台形であることを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項36】
前記静電シールド配置の外形が、少なくとも概ねドーム形であることを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項37】
前記静電シールド配置が、前記対称軸と交差するように配置されたプレート状の上面を有することを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項38】
前記静電シールド配置が、第1の開口パターンを有する第1の内側シールド部材と第2の開口パターンを有する第2の外側シールド部材とを少なくとも備え、前記外側シールド部材が前記内側シールド部材に隣接してこれと重なり合い、前記内側シールド部材及び前記外側シールド部材が、互いに対して回転して、前記処理表面を横切る前記変更された半径方向変動特性の範囲を提供する方法で前記第1の開口パターンが前記第2の開口パターンと協力するように支持されていることを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項39】
前記変更された半径方向変動特性を感知し、前記変更された半径方向変動特性の感知された値に応じて前記内側シールド部材と前記外側シールド部材のうちの一方を回転させる回転配置を有することを特徴とする請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記静電シールド配置が、前記内側シールド部材及び前記外側シールド部材の外形がそれぞれ円錐台形になるように構成され、前記内側シールド部材が内側シールド側壁を有し、前記外側シールド部材が外側シールド側壁を有し、前記内側シールド側壁と前記外側シールド側壁が互いに隣接することを特徴とする請求項38に記載の装置。
【請求項41】
前記静電シールド配置が、第1の開口パターンを有する第1のシールド部材と第2のシールド部材とを少なくとも備え、前記第2のシールド部材が、前記処理表面を横切る前記変更された半径方向変動特性の範囲を生み出す方法で前記第1のシールド部材に対して直線運動するように支持されていることを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項42】
前記第1のシールド部材が、細くなった端部を有する円錐台形の外形を有し、前記第2のシールド部材が、前記第1のシールド部材の前記細くなった端部に向かって移動するとともに、前記第1のシールド部材の前記細くなった端部から遠ざかるように移動するように支持されていることを特徴とする請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記細くなった端部が、貫通開口部を有し、前記第2のシールド部材が前記貫通開口部に向かって移動するとともに、前記貫通開口部から遠ざかるように移動することを特徴とする請求項42に記載の装置。
【請求項44】
前記第1のシールド部材の前記円錐台形の外形が、上部周縁を有する円錐形の側壁と、前記円錐形の側壁の前記上部周縁に接続された外周縁を有する上壁とを有することを特徴とする請求項42に記載の装置。
【請求項45】
前記円錐形の側壁と前記上壁が協力して、前記円錐形の側壁から前記上壁まで連続して延びる全体開口パターンを構成していることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項46】
前記全体開口パターンが、前記円錐形の側壁に底辺を有するとともに、前記上壁に頂点を有するようにそれぞれ形成されたくさび形開口の円周配置として構成されていることを特徴とする請求項45に記載の装置。
【請求項47】
第1の開口パターンを有する第1のシールド部材と第2の開口パターンを有する第2のシールド部材とを少なくとも備えるように前記静電シールド配置が構成されており、前記第1のシールド部材に対して前記第2のシールド部材を回転させることによって前記処理表面を横切る前記変更された半径方向変動特性の範囲を生み出す方法で前記対称軸を中心に前記第1のシールド部材に対して回転運動するように、前記第2のシールド部材を前記第1のシールド部材の外側に支持することを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項48】
前記第1のシールド部材の外形が、円錐形の側壁と上面によって閉じられた細くなった端部とを有する円錐台形であり、前記円錐形の側壁と前記上面が協力して、前記第1の開口パターンを、前記円錐形の側壁から前記上面まで連続して延びる間隔を置いて配置された複数の開口部として構成し、前記第2のシールド部材が、前記第1のシールド部材の前記上面と向かい合う関係に配置された大きな表面を有するように構成され、前記大きな表面が、前記第2の開口パターンとして複数のスロットを構成し、前記第1のシールド部材に対する前記第2のシールド部材の回転が前記変更された半径方向変動特性を生み出すように、前記第1のシールド部材の前記上面に設けられた前記間隔を置いて配置された開口部を補完することを特徴とする請求項47に記載の装置。
【請求項49】
前記開口及び前記スロットがくさび形として構成されており、前記第1のシールド部材の前記開口がそれぞれ前記円錐形の側壁に底辺を有するとともに、前記上面に頂点を有することを特徴とする請求項48に記載の装置。
【請求項50】
前記第2のシールド部材が、前記第1のシールド部材の前記円錐形の側壁と向かい合った関係で前記大きな表面の最外縁から延びるスカートを有し、前記第2の開口パターンの少なくとも一部が前記スカートに構成されていることを特徴とする請求項48に記載の装置。
【請求項51】
半導体ウェーハを前記処理物体として使用することを含むことを特徴とする請求項28に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図7d】
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【図7e】
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【図7f】
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【図7g】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図10a】
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【図10b】
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【図10c】
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【図10d】
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【図10e】
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【図10f】
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【図10g】
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【図11a】
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【図11b】
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【図11c】
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【図11d】
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【図12a】
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【図12b】
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【図12c】
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【公表番号】特表2006−522490(P2006−522490A)
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509531(P2006−509531)
【出願日】平成16年3月26日(2004.3.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/009894
【国際公開番号】WO2004/090943
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(301057680)マットソン テクノロジイ インコーポレイテッド (11)
【Fターム(参考)】