説明

ヘテロシクリル基によって置換されたエチルアミノフェニル誘導体、その調製方法、および医薬としての使用方法

本発明は、一般式(I)で表わされる、ヘテロシクリル基置換エチルアミノフェニル化合物、その調製方法、これらの化合物を含んだ医薬、および、ヒトまたは動物の治療を目的とした医薬の調製のための当該化合物の使用方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、一般式(I)で表わされる、ヘテロシクリル基によって置換されたエチルアミノフェニル化合物、その調製方法、これらの化合物を含んだ医薬、および、ヒトまたは動物の治療を目的とした医薬の調製のためのその化合物の使用方法に関する。
【0002】
治療対象となる疾病に関連したタンパク質などの生体分子の構造に関する理解が進むことによって、近年、新規な治療薬剤の調査が非常に容易となっている。広く研究の対象となっているのタンパク質の重要なクラスの1つに、5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン、5−HT)受容体類がある。1993年に発見された5−HT受容体はこの受容体類に属し、意義ある新規な薬物になり得るものとして注目されている(Terron、J.A.Idrugs、1998、vol.1、no.3、302〜310頁:「The 5HT receptor: A target for novel therapeutic avenues?」)。
【0003】
5−HT受容体は、これまでラット、マウス、モルモット、およびヒトのcDNAからクローニングによって得られており、高い種間相同性(約95%)を示している。ただし、他の5−HT受容体とは配列相同性が低い(40%未満)点は他に例がない。この5−HT受容体は、その発現パターン、特に中枢神経系(CNS)(視床下部(特に視交差上核)と視床とにおいて最も高い)とその他の周辺組織(脾臓、腎臓、腸、心臓および冠状動脈)の構造によって、さまざまな機能および病状に関与している。この見解は、三環系抗鬱薬、定型抗精神病薬、非定型抗精神病薬、一部の5−HT受容体拮抗薬など、数種類の治療薬剤が、組み換え型5−HT受容体と機能5−HT受容体の双方に対して中程度から高い程度の親和性を示すという事実に裏付けられている。
【0004】
機能的には、5−HT受容体は哺乳類における概日リズムの調節に関わっている(Lovenberg,T.W. et al.、Neuron、1993、11:449〜458、「A novel adenylyl cyclase−activating serotonin receptor (5−HT) implicated in the regulation of circadian rhythms」)。概日リズムの乱れは、鬱病、季節性情動障害、睡眠障害、交代勤務従業員症候群、時差ボケなど、いくつかのCNS障害と関連していることが分かっている。
【0005】
また、分布と初期の薬理データも、上記5−HT受容体が血管拡張に関わっていることを示唆している。これは、インビボで実証されている(Terron、J.A. Br J Pharmacol、1997、121:563〜571、「Role of 5−HT receptors in the long lasting hypotensive response induced by 5−hydroxytryptamine in the rat」)。したがって、選択性5−HT受容体の作動薬には新規な高血圧症薬剤となる可能性がある。
【0006】
上記5−HT受容体は、大脳血管における平滑筋弛緩を通じて、片頭痛の病態生理学とも関連している(Schoeffter、P. et al.、1996、Br J Pharmacol、117:993〜994;Terron、J.A.、2002、Eur.J.Pharmacol.、439:1〜11、「Is the 5−HT receptor involved in the pathogenesis and prophylactic treatment of migraine?」)。同様に、5−HTが腸と結腸の組織の平滑筋弛緩に関与しているので、この受容体は過敏性大腸症候群の治療法における標的となっている(De Ponti、F. et al.、2001、Drugs、61:317〜332、「Irritable bowel syndrome. New agents targeting serotonin receptor subtypes」)。最近になって、5−HTは尿失禁とも関連していることが分かっている(British J.of Pharmacology、2003年9月、140(1)53〜60:「Evidence for the involvement of central 5−HT receptors in the micurition reflex in anaeshetized female rats」)。
【0007】
5HT受容体の作動薬または拮抗薬の治療学的応用の可能性に鑑みて、選択性配位子の発見に多大な努力がされている。しかし、この分野の甚大な研究努力にもかかわらず、選択性5−HT拮抗薬活性を有する化合物はほとんど報告されていない(Wesolowska,A.、Polish J.Pharmacol.、2002、54:327〜341、「In the search for selective ligands of 5−HT, 5−HT, and, 5−HT serotonin receptors」)。5−HT7−作動薬はさらに報告例が少ない。
【0008】
受容体5−HTに対する、高い効果および選択性を有し、さらに、“薬物化できる可能性”の高い、つまり、投与、分布、代謝、および、排出に関して良好な薬学的性質を有する、薬理活性化合物を見出す必要は依然存在している。
【0009】
以上の事項から、本発明の目的は、特に医薬中の活性物質として好ましい新規な化合物を提供することである。
【0010】
当該目的は一般式(I)で表わされる、ヘテロシクリル基によって置換されたエチルアミノフェニル誘導体を提供することによって実現され、
【0011】
【化1】

【0012】
K−L−M−N全体が、=CH−X−Y=CH−、=CH−X−Y−C(O)−、=CH−X−Y−C(O)−、=CR−N=N−C(O)−、=CR−CH=CH−CH=CH−、=CR−CH=CH−CH=CR9a−、=CH−X=Y−CH=CH−、=CH−X=Y−CH−CH−、=CH−X−Y−CH=CH−、=CH−X−Y−CH−CH−、=CH−X−CH−Y=CH−、=CH−X−CH=Y−CH−、=CH−N=CH−Y=CH−、および、=CH−X−CH−Y−CH−の何れかを形成し、
・上記式=CH−X−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−C(O)−において、任意のHがRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNRであり、他方はNR8a、S、およびOのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−C(O)−において、XおよびYの一方がCHであり、他方はNR、S、およびOのうちから選択され、さらに、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、
・上記式=CR−CH=CH−CH=CH−において、任意のHがRで置換されていてもよく、
・上記式=CR−CH=CH−CH=CR9a−において、任意のHがRで置換されていてもよく、
・上記式=CH−X=Y−CH=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNから選択され、他方はNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X=Y−CH−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNから選択され、他方はNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−CH=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、もう他方はNR8aおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−CH−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8aおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−CH−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−CH=Y−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−N=CH−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、
・上記式=CH−X−CH−Y−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8a、O、S、およびCHのうちから選択され、
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
Zは−(CH−、−O−(CH−、−S−(CH−または(CH−(CHR)−(CHのうちから選択され、
・上記式−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式−O−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式−S−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式(CH−(CHR)−(CHにおいて、nおよびmは0、1、2、および3のうちから選択され、m+nは1、2または3であり、RはF、Cl、Br、I、OH、SHおよび非置換型C1−4−アルキルのうちから選択され、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
好ましくは、RおよびR9aは、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
上記誘導体は、必要に応じて、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、対応する溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態である。
【0013】
好適な実施形態では以下の条件が適応される。すなわち、
・RとRとの両方がCHであって、RとRとの両方がHであって、K−L−M−N全体が=CR−CH=CH−CH=CR9a−を形成しており、かつ、RとR9aとの一方が−CH=CHである場合、その他方はOCHでなくてもよく、
および/または
・RとRとの両方がHであって、RとRとの一方がHであって、他方が−O(C)であって、K−L−M−N全体が=CR−CR=CH−CH=CH−を形成しており、かつ、Rが−OCHである場合、RはOCHでなくてもよい。
【0014】
これらの化合物は、上記の5HT、シグマ1、α2、および、5HT受容体と比較すると、5HT受容体に対する高い親和性と高い選択性を示し、したがって、5HT受容体に対してより高い親和性を有する。さらに、これらの化合物の中には上記受容体に対して作動薬活性を示すものがある。
【0015】
本発明の“単環系または多環系”とは、飽和、不飽和または芳香族である単一または多数の炭化水素環系を指す。環系が多環である場合、各環がそれぞれ異なる飽和度を示してもよい。つまり、飽和していてもよく、不飽和でもよく、または、芳香族であってもよい。さらに、必要に応じて、該単環系または多環系の環各々が1つ以上のヘテロ原子を環の一部として含んでいてもよく、このヘテロ原子は同一のものでも異なるものでもよく、好ましくは、N、O、S、およびPからなる群から選択され、さらに好ましくは、N、O、およびSからなる群から選択される。好ましくは、該多環系は縮合した2つの環を含む。単環系または多環系は好ましくは5員環または6員環である。
【0016】
“アリール”、“アリールラジカル”または、アリール基とは、少なくとも1つの芳香族環を有するが、何れの芳香族環にもヘテロ原子のない環系を指すと理解してよい。例えば、フェニル、ナフチル、フルオロアンテニル(fluoroanthenyl)、フルオレニル、テトラリニル、インダニル、特に9H−フルオレニルあるいはアントラセニルラジカルなどが例として挙げられ、これらは非置換でもよく、モノ置換されていてもよく、または、ポリ置換されていてもよい。
【0017】
本発明中、“シクロアルキルラジカル”または、シクロアルキル基とは、飽和または不飽和の(ただし芳香族ではない)環状炭化水素(環中にヘテロ原子はない)を指すと理解してよく、非置換でも、モノ置換またはポリ置換されていてもよい。さらに、C3−4−シクロアルキルはC−またはC−シクロアルキルを表わし、C3−5−シクロアルキルはC−、C−またはC−シクロアルキルを表わし、C3−6−シクロアルキルはC−、C−、C−またはC−シクロアルキルを表わし、C3−7−シクロアルキルはC−、C−、C−、C−またはC−シクロアルキルを表わし、C3−8−シクロアルキルはC−、C−、C−、C−、C−またはC−シクロアルキルを表わし、C4−5−シクロアルキルはC−またはC−シクロアルキルを表わし、C4−6−シクロアルキルはC−、C−またはC−シクロアルキルを表わし、C4−7−シクロアルキルはC−、C−、C−またはC−シクロアルキルを表わし、C4−8−シクロアルキルはC−、C−、C−C−またはC−シクロアルキルを表わし、C5−6−シクロアルキルはC−またはC−シクロアルキルを表わし、C5−7−シクロアルキルはC−、C−またはC−シクロアルキルを表わしている。ただし、モノまたはポリ不飽和シクロアルキル、好ましくはモノ不飽和シクロアルキルも、シクロアルキルが芳香族系ではない限り、特に、シクロアルキルという名称で包括的に呼ぶ。シクロアルキルラジカルは、好ましくはシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、または、アダマンチルである。
【0018】
“ヘテロシクリル基”、“ヘテロシクリルラジカル”、ヘテロシクリル基または“複素環系”とは、環または環系に窒素、酸素、および/または、硫黄からなる群から選択された1つ以上のヘテロ原子を含み、さらに、モノまたはポリ置換された複素環系を指すと理解してよい。該環系は、1つの飽和環のみまたは不飽和環のみのどちらか、あるいは1つの芳香族環のみからなっていてもよく、または、2つ以上の環間では環の一部が共有されるように縮合されている、2、3または4つの飽和環または不飽和環、あるいは芳香族環からなっていてもよい。ヘテロシクリル基の例としては、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピロール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、キノリン、イソキノリン、フタラジン、ベンゾ−1,2,5−チアジアゾール、イミダゾ−チアゾール、ベンゾチアゾール、インドール、ベンゾトリアゾール、ベンゾジオキソラン、ベンゾジオキサン、カルバゾール、およびキナゾリンが挙げられる。
【0019】
単環系または多環系、アリールラジカル、シクロアルキルラジカル、または、ヘテロシクリルラジカルとの関連において、“置換された”とは、別途規定しない限り、該単環系または多環系、アリールラジカル、シクロアルキルラジカル、または、ヘテロシクリルラジカルの環系上の少なくとも1つの水素ラジカルが、OH、SH、=O、ハロゲン(F、Cl、Br、I)、CN、NO、COO;NR(ただし、RとRは、独立してそれぞれ、H、または、飽和または不飽和、直鎖状または分岐鎖状、置換型または非置換型C1−6−アルキルの何れかである);飽和または不飽和、直鎖状または分岐鎖状、置換型または非置換型C1−6−アルキル;飽和または不飽和、直鎖状または分岐鎖状、置換型または非置換型−O−C1−6−アルキル(アルコキシ);飽和または不飽和、直鎖状または分岐鎖状、置換型または非置換型−S−C1−6−アルキル;飽和または不飽和、直鎖状または分岐鎖状、置換型または非置換型−C(O)−C1−6−アルキル;飽和または不飽和、直鎖状または分岐鎖状、置換型または非置換型−C(O)−O−C1−6−アルキル;あるいは、置換型または非置換型フェニルによって置換されたことを指すと理解してよい。この文脈において、“モノ置換された”とは単に1つの水素ラジカルが置換されたことを意味する。また、“ポリ置換された”とは2つ以上の水素ラジカルが置換されたことを意味し、“ポリ置換された”ラジカルには、異なる原子および同一原子に対して同一置換基または異なる置換基による数回の置換が起きたことを指すと理解してよい。したがって、“少なくとも必要に応じてモノ置換する”とは、この任意の選択肢を選択しない場合は“置換されていない”ことを意味し、それ以外の場合には“モノ置換された”または“ポリ置換された”ことを意味する。
【0020】
アリールラジカル、シクロアルキルラジカルまたはヘテロシクリルラジカルとの関連において、“...で縮合”とは、該アリールラジカル、シクロアルキルラジカル、または、ヘテロシクリルラジカルの環系が、縮合される単環系または多環系の環と、上記環系の単数または複数の環の1つまたは2つの原子とを、共有していることを意味すると理解してよい。
【0021】
本発明中に記載の脂肪族ラジカル/基は、必要に応じてモノ置換またはポリ置換されていて、分岐鎖状でも直鎖状でもよく、飽和でも不飽和であってもよい。本発明中、脂肪族ラジカルにはアルキルラジカル、アルケニルラジカル、およびアルキニルラジカルが含まれるものと規定する。また、本発明中、不飽和脂肪族ラジカルにはアルケニルラジカルおよびアルキニルラジカルが含まれるものと規定する。本発明で好ましい脂肪族ラジカルとしては、メチル、エチル、ビニル(エテニル)、エチニル、プロピル、n−プロピル、イソプロピル、アリル(2−プロペニル)、1−プロピニル、メチルエチル、ブチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルブテニル、ブチニル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、n−ペンチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、ヘキシル、1−メチルペンチル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、およびn−デシルなどが挙げられるが、これらに限られるものではない。
【0022】
本発明中、“アルキル”、“アルキルラジカル”またはアルキル基とは、飽和した、直鎖状または分岐鎖状の炭化水素を指すと理解してよく、非置換でも、モノ置換またはポリ置換されていてもよい。したがって、不飽和アルキルには、−CH=CH−CHや−C=C−CHなどのアルケニル基およびアルキニル基を含むと理解してよい。また、飽和アルキルには、例えば−CHや−CH−CHが含まれる。これらのラジカルにおいて、C1−2−アルキルはC−またはC−アルキルを表わし、C1−3−アルキルはC−、C−またはC−アルキルを表わし、C1−4−アルキルはC−、C−、C−またはC−アルキルを表わし、C1−5−アルキルはC−、C−、C−、C−またはC−アルキルを表わし、C1−6−アルキルはC−、C−、C−、C−、C−またはC−アルキルを表わし、C1−7−アルキルはC−、C−、C−、C−、C−、C−またはC−アルキルを表わし、C1−8−アルキルはC−、C−、C−、C−、C−、C−、C−またはC−アルキルを表わし、C1−10−アルキルはC−、C−、C−、C−、C−、C−、C−、C−、C−またはC10−アルキルを表わし、C1−18−アルキルはC−、C−、C−、C−、C−、C−、C−、C−、C−、C10−、C11−、C12−、C13−、C14−、C15−、C16−、C17−またはC18−アルキルを表わしている。このアルキルラジカルは、好ましくは、メチル、エチル、ビニル(エテニル)、プロピル、アリル(2−プロペニル)、1−プロピニル、メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、ヘキシル、1−メチルペンチル、さらに、置換されている場合には、CHF、CF、および、CHOHなどである。
【0023】
本発明中、アルキレン、アルキル、脂肪族ラジカル、または、脂肪族基との関連において、別途規定しない限り、“置換された”とは少なくとも1つの水素ラジカルをF、Cl、Br、I、NH、SH、または、OHによって置換されたことを指すと理解してよい。この文脈で、“モノ置換された”とは単に1つの水素ラジカルが置換されたことを意味する。また、“ポリ置換された”とは2つ以上の水素ラジカルが置換されたことを意味し、“ポリ置換された”ラジカルには、異なる原子および同一原子に対して同一置換基または異なる置換基による数回の置換が起きたことを指すと理解してよい。例えば、CFの場合には同一のC原子に対して3回、−CH(OH)−CH=CH−CHClの場合には異なる位置で3回置換が起きる。したがって、“少なくとも必要に応じてモノ置換された”とは、この任意の選択肢を選択しない場合は“置換されていない”ことを意味し、それ以外の場合には“モノ置換された”または“ポリ置換された”ことを意味する。
【0024】
“アルキレン”とは、−CH−や−CH−CH−などの二価のアルキル基を指すと理解してよく、(CH3−6とは、−CH−CH−CH−、−CH−CH−CH−CH−、−CH−CH−CH−CH−CH−、および、−CH−CH−CH−CH−CH−CH−を指すと理解してよい。(CH1−4とは、−CH−、−CH−CH−、−CH−CH−CH−、および、−CH−CH−CH−CH−を指すと理解してよい。(CH4−5とは、−CH−CH−CH−CH−と−CH−CH−CH−CH−CH−を指すと理解してよい。“アルキレン”は不飽和であってもよい。
【0025】
“塩”とは、本発明に従って使用される活性化合物の全てをその形態に関わらず指すと理解してよく、塩はイオンの形態をとるか、帯電して対イオン(カチオンまたはアニオン)と結合するか、または、溶液中に存在する。同じ定義が、上記活性化合物が他分子およびイオンと形成する錯体、特にイオンの相互作用によって形成される錯体にも当てはまると理解してよい。
【0026】
本発明において“生理学的に容認される塩”とは、治療を目的とした適切な使用の範囲であれば、特に、ヒトおよび/または哺乳類に対して使用または適用した場合に、生理学的に許容されるどのような塩であってもよい(通常の場合、有毒ではないという意味であり、特に対イオンによって毒性が生じないという意味である)。
【0027】
これらの生理学的に容認される塩はカチオンまたは塩基によって形成され、本発明においては、本発明に従って使用される少なくとも一つの化合物の塩を指すと理解してよく、この化合物は通常(脱プロトン化)酸であり、さらに(特にヒトおよび/または哺乳類に対して使用した場合に)生理学的に許容される少なくとも1つのカチオン、好ましくは無機カチオンを有するアニオンである。また、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の塩が特に好ましい。また、NHを含むものが特に好ましく、中でもモノナトリウム塩またはジナトリウム塩、モノカリウム塩またはジカリウム塩、マグネシウム塩またはカルシウム塩が好ましい。
【0028】
また、これらの生理学的に容認される塩はアニオンまたは酸で形成され、本発明において、本発明に従って使用される少なくとも一つの化合物の塩を指すと理解してよく、この化合物は通常例えば窒素に対してプロトン化したものであり、さらに(特にヒトおよび/または哺乳類に対して使用した場合に)生理学的に許容される少なくとも1つのアニオンを有するカチオンである。同じ定義が、本発明において、生理学的に許容される酸で形成された塩、つまり、(特にヒトおよび/または哺乳類に対して使用した場合に)生理学的に許容される無機酸または有機酸を有する特定の活性化合物の塩にもあてはまると理解してよい。生理学的に許容される特定の酸に係る塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、蟻酸、酢酸、蓚酸、琥珀酸、リンゴ酸、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、乳酸、クエン酸などの酸の塩が挙げられる。
【0029】
本発明の上記の化合物は、結晶でもよく、あるいは、遊離型化合物または溶媒和化合物の何れかであってもよい。これら何れの形態も本発明の範囲内である。溶媒和化合物を調製する方法は当該分野で一般によく知られている。好ましい溶媒和化合物は薬学的に容認される溶媒和化合物である。本発明において“溶媒和化合物”とは、活性化合物が非共有結合を介して水和物、アルコラート、例えばメタノレートなどの他の分子(極性溶媒は最も可能性が高い)に結合してなる、本発明に係る全ての形態の活性化合物を指すと理解してよい。
【0030】
別途規定しない限り、本発明の化合物には、同位体で置換した原子が1つ以上存在する点だけが異なる化合物も含む。例えば、水素を重水素または三重水素で置換した以外は本構造を有する化合物や、炭素を13C炭素、14C炭素または15N窒素で置換した以外は本構造を有する化合物も、本発明の範囲に含まれる。
【0031】
式(I)で表わされる化合物のプロドラッグとなる化合物は何れも本発明の範囲内である。“プロドラッグ”は、その用語の持つ最も広い意味で使用されており、生体内で本発明に係る化合物に変化する誘導体もその意味の範囲に含む。このような誘導体は当業者であれば容易に想到可能であり、エステル、アミノ酸エステル、リン酸エステル、金属塩、スルホン酸エステル、カルバミン酸塩、アミドなどの、本発明に係る化合物の誘導体を含む。ただし、これら誘導体は分子内に存在する官能基に依存する。また、この例示に限定されるものでもない。任意の活性化合物のプロドラッグに関する周知の生成法の例は、当業者にとって既知であり、例えば、Krogsgaard−Larsen et al.、「Textbook of Drug Design and Discovery」 Taylor & Francis(2002年、4月)などに記載されている。
【0032】
式(I)で表わされる上記化合物あるいはその塩または溶媒和化合物は、好ましくは薬学的に容認される形態か、あるいはほぼ単一成分の形態である。“薬学的に容認される形態である”とは、特に、希釈剤、担体などの通常の医薬品添加物を除き、かつ、通常の投与量で用いて有毒であると考えられる物質を含まず、薬学的に容認される水準の純度を有することを意味する。薬物物質の純度水準は、好ましくは50%を越え、さらに好ましくは70%を越え、最も好ましくは90%を越える。好適な実施形態では、該レベルは式(I)で表わされる化合物あるいはその塩、溶媒和化合物またはプロドラッグの95%を越える。
【0033】
特に好ましくは、一般式(Ia)
【0034】
【化2】

【0035】
で表わされる本発明に係る化合物であって、Aは以下の群から選択された化合物であり、
【0036】
【化3】

【0037】
好ましくは、Aは以下の群から選択された化合物であり、
【0038】
【化4】

【0039】
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
好ましくは、
およびR9aは、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルである。
【0040】
好適な実施形態では以下の条件が適応される。すなわち、
・RとRとの両方がCHであって、RとRとの両方がHであって、式中でAが
【0041】
【化5】

【0042】
であって、かつ、RとR9aとの一方が−CH=CHである場合、他方はOCHでなくてもよく、
および/または
・RとRとの両方がHであって、RとRとの一方がHであって、他方が−O(C)であって、式中でAが
【0043】
【化6】

【0044】
であって、かつ、Rが−OCHである場合、Rは“*”が付された位置に存在するOCHでなくてもよい。
【0045】
また、特に好ましくは、本発明に係る、式(Ia)で表わされる化合物であって、Aは以下の群から選択された化合物であり、
【0046】
【化7】

【0047】
好ましくは、Aは以下の群から選択された化合物であり、
【0048】
【化8】

【0049】
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
好ましくは、RおよびR9aは、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルである。
【0050】
好適な実施形態では以下の条件が適応される。すなわち、
・RとRとの両方がCHであって、RとRとの両方がHであって、式中でAが
【0051】
【化9】

【0052】
であって、かつ、RとR9aとの一方が−CH=CHである場合、他方はOCHでなくてもよく、
および/または
・RとRとの両方がHであって、RとRとの一方がHであって、他方が−O(C)であって、式中でAが
【0053】
【化10】

【0054】
であって、かつ、Rが−OCHである場合、Rは“*”が付された位置に存在するOCHでなくてもよい。
【0055】
また、特に好ましくは、本発明に係る、式(Ia)で表わされる化合物であって、Aは以下の群
【0056】
【化11】

【0057】
または
【0058】
【化12】

【0059】
から選択された化合物であり、
好ましくは、Aは以下の群
【0060】
【化13】

【0061】
または
【0062】
【化14】

【0063】
から選択された化合物であり、
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
好ましくは、RおよびR9aは、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルである。
【0064】
好適な実施形態では以下の条件が適応される。すなわち、
・RとRとの両方がCHであって、RとRとの両方がHであって、式中でAが
【0065】
【化15】

【0066】
であって、かつ、RとR9aとの一方が−CH=CHである場合、他方はOCHでなくてもよく、
および/または
・RとRとの両方がHであって、RとRとの一方がHであって、他方が−O(C)であって、式中でAが
【0067】
【化16】

【0068】
であって、かつ、Rが−OCHである場合、Rは“*”が付された位置に存在するOCHでなくてもよい。
【0069】
また、特に好ましくは、本発明に係る、式(Ia)で表わされるグループAに属する化合物であって、Aは以下の群
【0070】
【化17】

【0071】
または
【0072】
【化18】

【0073】
から選択された化合物であり、
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
は、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから選択されたものである。
【0074】
また、特に好ましくは、本発明に係る、式(Ia)で表わされるグループBに属する化合物であって、Aは以下の群から選択された化合物であり、
【0075】
【化19】

【0076】
好ましくは、Aは以下の群から選択された化合物であり、
【0077】
【化20】

【0078】
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
は、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
好ましくは、RおよびR9aは、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルである。
【0079】
好適な実施形態では以下の条件がグループBに対して適応される。すなわち、
・RとRとの両方がCHであって、RとRとの両方がHであって、式中でAが
【0080】
【化21】

【0081】
であって、かつ、RとR9aとの一方が−CH=CHである場合、他方はOCHでなくてもよく、
および/または
・RとRとの両方がHであって、RとRとの一方がHであって、他方が−O(C)であって、式中でAが
【0082】
【化22】

【0083】
であって、かつ、Rが−OCHである場合、Rは“*”が付された位置に存在するOCHでなくてもよい。
【0084】
また、特に好ましくは、本発明に係る、式(Ia)で表わされるグループAに属する化合物であって、
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状の、必要に応じて少なくともモノ置換されたC1−4−アルキルラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、
好ましくは、
およびRは、水素と、直鎖状または分岐鎖状のC1−4−アルキルラジカルとからなる群から各々独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、
さらに好ましくは、
およびRは、水素、CH、C、CおよびCからなる群から各々独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された、ピペリジンとピラゾールとのうちから選択された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、
最も好ましくは、RおよびRは、水素、CH、CおよびCからなる群から各々独立して選択されている。
【0085】
また、特に好ましくは、本発明に係る、式(Ia)で表わされるグループAに属する化合物であって、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状の、必要に応じて少なくともモノ置換されたC1−4−アルキルラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状の、必要に応じて少なくともモノ置換されたC1−4−アルキルラジカルであり、
好ましくは、RおよびRは、H、F、Cl、Br、I、OH、SH、NH、CH、C、C、C、OCH、OC、OC、およびOCのうちから互いに独立して選択され、
さらに好ましくは、RおよびRは、H、OH、CHまたはOCHであり、
最も好ましくは、RおよびRはHである。
【0086】
また、特に好ましくは、本発明に係る、式(Ia)で表わされるグループAに属する化合物であって、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状の、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状であって、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカルであり、
好ましくは、RおよびRは、H、F、Cl、Br、I、OH、SH、NH、CH、C、C、C、OCH、OC、OC、およびOCのうちから互いに独立して選択され、
さらに好ましくは、RおよびRは、HとCHとのうちから互いに独立して選択されたものである。
【0087】
また、特に好ましくは、本発明に係る、式(Ia)で表わされるグループAに属する化合物であって、
は水素と、直鎖状または分岐鎖状であって、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカルとのうちから選択され、
好ましくは、Rは、H、F、Cl、Br、I、OH、SH、NH、CH、C、C、およびCのうちから選択され、
さらに好ましくは、Rは、HとCHとのうちから選択されたものである。
【0088】
また、特に好ましくは、本発明に係る、式(Ia)で表わされるグループAに属する化合物であって、
・ジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・メチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・ジエチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・ジプロピル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−メチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジエチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジプロピル−アミン、
・ジメチル−{2−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・メチル−{2−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・ジエチル−{2−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・{2−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジプロピル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−メチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジエチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジプロピル−アミン、
・2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチルアミン、
・トリメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アンモニウム、
・ジイソブチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチルアミン、
・1−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ピペリジン、
・1,3,5−トリメチル−4−[3−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−フェニル]−1H−ピラゾール、
・{2−[4−メトキシ−3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
・4−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェノール、
・{2−[2−メトキシ−5−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
・2−(2−ジメチルアミノ−エチル)−4−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェノール、
・{2−[3−(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−メチル−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
・ジメチル−{2−[2−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・{2−[3−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4−メチル−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
・ジメチル−{2−[4−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・2−[2,4−ジメチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
または
・ジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン,N−酸化物のうちから選択され、
上記化合物は、必要に応じて塩の形態、好ましくは生理学的に容認される塩の形態、さらに好ましくは生理学的に容認される酸付加塩の形態、最も好ましくは塩酸塩、対応する溶媒和化合物またはN−酸化物の形態であってもよい。
【0089】
また、特に好ましくは、本発明に係る、式(Ia)で表わされるグループAに属する化合物であって、
・ジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・メチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・ジエチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・ジプロピル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−メチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジエチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジプロピル−アミン、
・ジメチル−{2−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・メチル−{2−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・ジエチル−{2−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・{2−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジプロピル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−メチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジエチル−アミン、
または
・{2−[3−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジプロピル−アミンのうちから選択され、
上記化合物は、必要に応じて塩の形態、好ましくは生理学的に容認される塩の形態、さらに好ましくは生理学的に容認される酸付加塩の形態、最も好ましくは塩酸塩または対応する溶媒和化合物の形態である。
【0090】
また、特に好ましくは、本発明に係る、式(Ia)で表わされるグループBに属する化合物であって、
は、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状の、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカル;並びにO−Rのうちから選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状であって、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカルであり、
好ましくは、Rは、H、F、Cl、Br、I、OH、SH、NH、CH、C、C、C、OCH、OC、OCおよびOCのうちから選択され、
さらに好ましくは、RはHまたはClであり、
最も好ましくは、RはHである。
【0091】
また、特に好ましくは、本発明に係る、式(Ia)で表わされるグループBに属する化合物であって、
およびR9aは、直鎖状または分岐鎖状であって、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカル;またはO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状であって、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカルであり、
好ましくは、RおよびR9aは、CH、C、C、C、OCH、OC、OCおよびOCのうちから互いに独立して選択され、
さらに好ましくは、RおよびR9aは、CHとOCHとのうちから互いに独立して選択され、
最も好ましくは、RおよびR9aは、双方共にCHとOCHとのうちから選択されている。
【0092】
また、特に好ましくは、本発明に係る、式(Ia)で表わされるグループBに属する化合物であって、
およびR9aは、直鎖状または分岐鎖状であって、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカル;またはO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状であって、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
好ましくは、
およびR9aは、CH、C、C、C、OCH、OC、OC、およびOCのうちから互いに独立して選択されているか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
さらに好ましくは、
およびR9aは、CHとOCHとのうちから互いに独立して選択されているか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
最も好ましくは、RおよびR9aは、双方共にCH、OCH、F、およびClのうちから選択されたものである。
【0093】
また、特に好ましくは、本発明に係る、式(Ia)で表わされるグループBに属する化合物であって、
・[2−(2’,6’−ジメチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−メチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジエチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジプロピル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−メチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジエチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジプロピル−アミン、
・[2−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−メチル−アミン、
・ジエチル−[2−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−アミン、
・[2−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジプロピル−アミン、
・2−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチルアミン、
・[2−(6’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(6’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−メチル−アミン、
・[2−(2’−メトキシ−2−メチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(2’−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ビス−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・2−(2’,6’−ジクロロ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・{2−[3−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
または、
・{2−[3−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−フェニル]−エチル}−メチル−アミンのうちから選択され、
上記化合物は、必要に応じて塩の形態、好ましくは生理学的に容認される塩の形態、さらに好ましくは生理学的に容認される酸付加塩の形態、最も好ましくは塩酸塩、対応する溶媒和化合物またはN−酸化物の形態であってもよい。
【0094】
また、特に好ましくは、本発明に係る、式(Ia)で表わされるグループBに属する化合物であって、
・[2−(2’,6’−ジメチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−メチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジエチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジプロピル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−メチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジエチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジプロピル−アミン、
・[2−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−メチル−アミン、
・ジエチル−[2−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−アミン、
または
・[2−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジプロピル−アミンのうちから選択され、
上記化合物は、必要に応じて塩の形態、好ましくは生理学的に容認される塩の形態、さらに好ましくは生理学的に容認される酸付加塩の形態、最も好ましくは塩酸塩または対応する溶媒和化合物の形態である。
【0095】
本発明の他の形態では、スキーム1に示すように、一般式(I)で表わされる化合物の調製方法をさらに提供し、ただし、R、R、R、R、K、L、M、N、およびZは上述の内容を示す。
【0096】
一般式(I)
【0097】
【化23】

【0098】
で表わされる化合物は、当業者にとって既知である熊田‐玉尾‐コリュー、根岸、スティル、檜山、鈴木‐宮浦、ヘック、薗頭などのクロス‐カップリング反応を含めた各種触媒クロス‐カップリング反応によって調製できる。
【0099】
さらに好ましくは、一般式(I)で表わされる化合物は、一般式(VI)
【0100】
【化24】

【0101】
で表わされる化合物を、一般式(VII)または(VIIa)
【0102】
【化25】

【0103】
で表わされる化合物と鈴木クロス‐カップリング反応させて式(I)で表わされる化合物を形成する方法であって、
式中、R、R、R、R、およびZは請求項1に記載のように規定され、Xはハロゲン、好ましくはBrまたはO−トリフラート基を表わし、
また、K、L、M、およびNは請求項1に記載のように規定され、
なお、上記反応は好ましくは触媒の存在下で行われる。
【0104】
この方法に係る好適な実施形態では、下記の条件a)、b)、c)の少なくとも何れか一つを満たす。
a)上記触媒は配位子を有するパラジウム触媒または配位子を有しないパラジウム触媒である、
b)上記反応は有機塩基類および無機塩基類のうちから選択された少なくとも1種類の塩基の存在下で実行される、
c)上記反応はエーテル類、アルコール類、炭化水素類、などの有機溶媒のうちから選択された適切な反応媒体中で実行される。
【0105】
関連する発明の形態では、一般式(I)で表わされる化合物の調製方法を提供する。ただし、R、R、R、R、K、L、M、N、およびZは上述の内容を示し、その式によれば、一般式(VII)または(VIIa)
(スキーム1)
【0106】
【化26】

【0107】
で表わされる少なくとも1つの化合物を、一般式(VI)
【0108】
【化27】

【0109】
で表わされる少なくとも1つの化合物と鈴木クロス‐カップリング反応させる。ただし、K、L、M、およびNは上述の内容を示し、R、R、R、R、およびZは上述の内容を示し、Xはハロゲン、好ましくは臭化物またはO−トリフラート基を表わし、上記反応は適切な反応媒体中で、パラジウム触媒、適切な配位子、および少なくとも1種類の塩基の存在下で行われる。この方法は、上記反応混合物を従来の加熱法を用い、100℃にて20時間加熱するか、あるいは、上記表題化合物(I)を得るために充分な時間マイクロ波放射を行うことによって実施できる。マイクロ波放射は好ましくは1〜10分間、100〜120℃の温度で実施する。
【0110】
一般式(VII)で表わされる化合物と一般式(VIIa)で表わされる化合物は、購入可能であるか、または、当業者にとって既知の方法で生成可能である。
【0111】
適切な反応媒体は、例えば有機溶媒であるが、具体的には、エーテル(好ましくは、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルグリコールエーテル)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール)、炭化水素(好ましくは、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン)、および/または他の溶媒(好ましくは、酢酸エチル、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホラスアミド、アセトニトリル、アセトンまたはニトロメタン)が含まれる。一種類または複数種類の上記の溶媒と水とに基づいて調製した混合物を使用してもよい。
【0112】
本発明によれば、上記プロセスで使用可能な塩基は一般に有機塩基でも無機塩基でもよく、好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物である。また、該塩基は、水酸化バリウムなどの他の金属;異なる炭酸塩(好ましくは炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム);ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシドなどのアルコキシド;有機アミン(好ましくはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン);1,4−ジアゾビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、ジアミノピジン、ジメチルアミノピリジン、メチルピペリジン、モルホリンなどのヘテロ環から得ることもできる。ナトリウムなどのアルカリ金属、その水素化物(例えば水素化ナトリウム)も使用してよい。
【0113】
一般式(VI)で表わされる化合物は、一般式(VIII)
【0114】
【化28】

【0115】
で表わされるアルデヒドを一般式(IX)
【0116】
【化29】

【0117】
で表わされる化合物と還元性アミノ化反応させることによって調製できる。ただし、式中、Rは上述の内容を示し、R、R、R、X、およびZも上述の内容を示す。この還元性アミノ化は、一般式(VIII)で表わされる化合物および一般式(IX)で表わされるアミノ化合物を含んだ反応混合物と還元剤とを、上記表題化合物(VI)を得るために充分な時間、適切な反応媒体中に放置することによって行われる。また、この還元性アミノ化反応は、上記表題化合物(VI)を得るために充分な時間マイクロ波放射を照射しても実施できる。マイクロ波放射は好ましくは1〜10分間、90〜120℃の温度にて実施する。マイクロ波放射を利用することによって、従来の還元性アミノ化過程に比べて、不要な二次的反応物の形成が抑えられる。
【0118】
このプロセスは、中間体としてイミンまたはイミンの塩を先に形成しておかずに一般式(VIII)で表わされるカルボニル化合物および一般式(IX)で表わされるアミン化合物を上記還元剤と混合する場合、直接反応として実施できる。工程に分けて実施する反応または直接反応には、他の工程で先に形成しておいたイミンの還元を含む。
【0119】
上記還元剤は従来通りの方法で当業者が選択すればよい。本過程で有用な還元剤は、例えば、水素および触媒;亜鉛およびHCl;固定基板に載せたシアノ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素リチウム、シアノ水素化ホウ素テトラブチルアンモニウム、シアノ水素化ホウ素;シアノ水素化ホウ素ナトリウムおよび脱水剤;およびチタニウム系添加剤;シアノ水素化ホウ素ナトリウムおよびハロゲン化亜鉛系添加剤;水素化ホウ素ナトリウム;水素化ホウ素ナトリウムおよび脱水剤;水素化ホウ素ナトリウムおよびチタニウム系添加剤;水素化ホウ素ナトリウムおよび亜鉛塩系添加剤;水素化ホウ素リチウム;水素化ホウ素カリウム;重合体によって支持された水素化ホウ素;水素化ホウ素交換樹脂と酢酸ニッケルまたは酢酸パラジウム;トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム;トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムおよび添加剤;トリアセトキシ水素化ホウ素テトラメチルアンモニウム;シアノ−9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナンナトリウム;トリエチル水素化ホウ素リチウム;トリ(s−ブチル)水素化ホウ素リチウム;ジイソピノカンフェルシアノ水素化ホウ素ナトリウム;アミンボラン;ボラン‐ピリジン錯体およびアルキルアミンボランなどである。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムが、有毒ではなく、一般にイミン形成前にカルボニル基を還元しないので特に好ましい。
【0120】
適切な反応媒体は上述の通りである。
【0121】
一般式(IX)で表わされる化合物は
一般式(X)
【0122】
【化30】

【0123】
で表わされるアルデヒドを一般式(XI)
【0124】
【化31】

【0125】
で表わされる化合物と還元性アミノ化反応させることによって調製できる。ただし、式中、Rは上述の内容を示し、R、R、X、およびZも上述の内容を示し。この還元性アミノ化は上述の条件と同じ条件で行われる。
【0126】
およびRが同一である場合、一般式(VI)で表わされる化合物は、対応するアルデヒドと一般式(XI)で表わされる化合物との少なくとも2つの等価物を還元性直接アミノ化反応させることによって調製できる。
【0127】
一般式(VIII)で表わされる化合物と一般式(X)で表わされる化合物は、購入可能であるか、または、当業者にとって既知の方法で生成可能である。
【0128】
一般式(I)で表わされる化合物の調製方法をスキーム1に示す。
スキーム1
【0129】
【化32】

【0130】
本発明に係る他の形態では、スキーム2に示すように、一般式(Ia)
【0131】
【化33】

【0132】
で表わされる化合物の調製方法をさらに提供する。ただし、R、R、R、R、およびAは上述の内容を示す。
【0133】
一般式(Ia)で表わされる化合物は、一般式(XII)または(XIIa)
【0134】
【化34】

【0135】
で表わされるボロン酸またはボロン酸エステルを一般式(XIII)
【0136】
【化35】

【0137】
で表わされる少なくとも1つの化合物と鈴木クロス‐カップリング反応させることによって調製できる。ただし、Aは上述の内容を示し、R、R、R、およびRも上述の内容を示し、Xはハロゲン、好ましくは臭化物またはO−トリフラート基を表わし、上記反応は適切な反応媒体中にて、パラジウム触媒、適切な配位子、および少なくとも1種類の塩基の存在下において行われる。このプロセスは、上記反応混合物を従来の加熱法において、100℃にて20時間加熱するか、あるいは、上記表題化合物(I)を得るために充分な時間マイクロ波放射を行うことによって実施できる。マイクロ波放射は好ましくは1〜10分間、100〜120℃の温度で実施する。
【0138】
一般式(XII)で表わされる化合物と一般式(XIIa)で表わされる化合物は、購入可能であるか、または、当業者にとって既知の方法で生成可能である。
【0139】
適切な反応媒体は上述の通りである。
【0140】
上記プロセスで使用可能な塩基は上述の通りである。
【0141】
一般式(XIII)で表わされる化合物は、一般式(VIII)
【0142】
【化36】

【0143】
で表わされるアルデヒドを一般式(XIV)
【0144】
【化37】

【0145】
で表わされる化合物と還元性アミノ化反応させることによって調製できる。ただし、式中、Rは上述の内容を示し、R、R、X、およびRも上述の内容を示す。この還元性アミノ化は、一般式(VIII)で表わされる化合物および一般式(XIV)で表わされるアミノ化合物を含んだ反応混合物と還元剤とを、上記表題化合物(XIII)を得るために充分な時間、適切な反応媒体中に放置することによって行われる。また、この還元性アミノ化反応は、上記表題化合物(XIII)を得るために充分な時間マイクロ波放射を照射しても実施できる。マイクロ波放射は好ましくは1〜10分間、90〜120℃の温度で実施する。マイクロ波放射を利用することによって、従来の還元性アミノ化過程に比べて、不要な二次的反応物の形成が抑えられる。
【0146】
このプロセスは、中間体としてイミンまたはイミン塩を先に形成しておかずに一般式(VIII)で表わされるカルボニル化合物および一般式(XIV)で表わされるアミン化合物を上記還元剤と混合する場合、直接反応として実施できる。工程に分けて実施する反応または直接反応には、他の工程で先に形成しておいたイミンの還元を含む。
【0147】
上記還元剤は従来通りの方法で当業者が選択すればよい。本過程で有用な還元剤は上述の通りである。
【0148】
適切な反応媒体は上述の通りである。
【0149】
一般式(XIV)で表わされる化合物は、一般式(X)
【0150】
【化38】

【0151】
で表わされるアルデヒドを一般式(XV)
【0152】
【化39】

【0153】
で表わされる化合物と還元性アミノ化反応させることによって調製できる。ただし、式中、Rは上述の内容を示し、R、R、およびXも上述の内容を示す。この還元性アミノ化は上述の条件と同じ条件で行われる。
【0154】
およびRが同一である場合、一般式(XIII)で表わされる化合物は、対応するアルデヒドと一般式(XV)で表わされる化合物との少なくとも2つの等価物を還元性直接アミノ化反応させることによって調製できる。
【0155】
一般式(Ia)で表わされる化合物の調製方法をスキーム2に示す。
スキーム2
【0156】
【化40】

【0157】
本発明に係る他の形態では、スキーム3に示すように、一般式(Ia)で表わされる化合物の他の調製方法をさらに提供する。ただし、R、R、R、およびRは上述の内容を示し、Aは
【0158】
【化41】

【0159】
であり、R、R、およびRは上述の内容を示す。このプロセスは、RとRとの両方が水素の場合にも非常に適したプロセスである。
【0160】
一般式(XVI)
【0161】
【化42】

【0162】
で表わされる化合物を、一般式(XVII)
【0163】
【化43】

【0164】
で表わされる化合物と反応させた。ただし、式中、R、R、R、R、R、およびRは上述の内容を示し、Rも上述の内容を示し、上記反応は適切な反応媒体中で行われ、一般式(Ia)で表わされる上記表題化合物を生成する。
【0165】
一般式(XVI)で表わされる化合物は、一般式(XVIII)
【0166】
【化44】

【0167】
で表わされる化合物を一般式(XIII)
【0168】
【化45】

【0169】
で表わされる化合物とCu触媒を用いて求核性置換反応させることによって調製できる。ただし、式中、RおよびRは上述の内容を示し、R、R、R、およびRも上述の内容を示し、Xはハロゲン、好ましくはヨウ化物または臭化物を表し、上記反応は適切な反応媒体中で、CuXおよび少なくとも1種類の塩基の存在下で行われる。
【0170】
一般式(XVII)で表わされる化合物と一般式(XVIII)で表わされる化合物は、購入可能であるか、または、当業者にとって既知の方法で生成可能である。
【0171】
適切な反応媒体は上述の通りである。
【0172】
上記プロセスで使用可能な塩基は上述の通りである。
【0173】
一般式(Ia)で表わされる化合物の、上述した方法とは他の調製方法をスキーム3に示す。
スキーム3
【0174】
【化46】

【0175】
本発明に係る他の形態では、スキーム4に示すように、一般式(Ia)で表わされる化合物のさらに他の調製方法を提供する。このこのプロセスによれば、一般式(XVIII)
【0176】
【化47】

【0177】
で表わされる少なくとも1つの化合物を一般式(XIX)
【0178】
【化48】

【0179】
で表わされる少なくとも1つの化合物と熊田‐コリュー‐クロス‐カップリング反応させる。ただし、式中、R、R、R、およびRは上述の内容を示し、Xはハロゲン、好ましくは臭化物を表わし、Aは上述の内容を示し、上記反応は適切な反応媒体中で、パラジウム触媒、適切な配位子、および、少なくとも1種類の塩基の存在下で行われる。このプロセスは、上記反応混合物を従来の加熱法において、50℃にて48時間加熱するか、あるいは、上記表題化合物(Ia)を得るために充分な時間マイクロ波放射を行うことによって実施できる。マイクロ波放射は好ましくは30〜60分間、100〜120℃の温度で実施する。
【0180】
一般式(XVIII)で表わされる化合物は
一般式(XIII)
【0181】
【化49】

【0182】
で表わされる化合物をグリニヤール反応させることによって調製できる。ただし、式中、R、R、R、およびRは上述の内容を示し、Xはハロゲン、好ましくは臭化物を表わす。適切な溶媒中で、好ましくはテトラヒドロフラン中で、マグネシウムとグリニヤール反応させるには、上記反応混合物を従来の加熱法において、50℃にて上記表題化合物(XVIII)を得るために充分な時間加熱するか、あるいは、マイクロ波放射を20〜30分間、100〜120℃の温度で行う。
【0183】
一般式(XIX)で表わされる化合物は、購入可能であるか、または、当業者にとって既知の方法で生成可能である。
【0184】
一般式(XIII)で表わされる化合物の合成は上述のいずれの方法(スキーム1、2、3)を用いても可能である。
【0185】
適切な反応媒体は上述の媒通りである。
【0186】
上記プロセスで使用可能な塩基は上述の通りである。
【0187】
一般式(Ia)で表わされる化合物の、上述した方法とは他の調製方法をスキーム4に示す。
スキーム4
【0188】
【化50】

【0189】
本発明に係る他の形態では、スキーム5に示すように、一般式(Ia)で表わされる化合物のさらに他の調製方法を提供する。このプロセスによれば、一般式(XX)
【0190】
【化51】

【0191】
で表わされる少なくとも1つの化合物を一般式(XIX)
【0192】
【化52】

【0193】
で表わされる少なくとも1つの化合物とスティル‐クロス‐カップリング反応させる。ただし、R、R、R、およびRは上述の内容を示し、Aも上述の内容を示し、Xはハロゲン、好ましくは臭化物を表わし、上記反応は適切な反応媒体中で、パラジウム触媒、適切な配位子、および少なくとも1種類の塩基の存在下で行われる。このプロセスは、上記反応混合物を従来の加熱法で加熱するか、あるいは、上記表題化合物(Ia)を得るために充分な時間マイクロ波放射を行うことによって実施できる。
【0194】
一般式(XX)で表わされる化合物は、1,1,1,2,2,2−ヘキサメチル−ジスタンナンを一般式(XIII)
【0195】
【化53】

【0196】
で表わされる化合物と反応させることによって調製できる。ただし、式中、R、R、R、およびRは上述の内容を示し、Xはハロゲン、好ましくは臭化物を表わす。
【0197】
一般式(XIX)で表わされる化合物は、購入可能であるか、または、当業者にとって既知の方法で生成可能である。
【0198】
一般式(XIII)で表わされる化合物の合成は上述のいずれの方法(スキーム1、2、3)を用いても可能である。
【0199】
適切な反応媒体は上述の通りである。
【0200】
上記プロセスで使用可能な塩基は上述の通りである。
【0201】
一般式(Ia)で表わされるの化合物の、上述した方法とは他の調製方法をスキーム5に示す。
スキーム5
【0202】
【化54】

【0203】
本発明に係る他の形態では、スキーム6に示すように、一般式(Ia)で表わされる化合物のさらに他の調製方法を提供する。ただし、式中、R、R、R、およびRは上述の内容を示し、Aは
【0204】
【化55】

【0205】
であり、R、R、およびRは上述の内容を示す。このプロセスは、RとRとの両方が水素の場合にも非常に適したプロセスである。
【0206】
一般式(XXI)
【0207】
【化56】

【0208】
で表わされる化合物を上述の条件(スキーム1、2、3)で一般式(VIII)
【0209】
【化57】

【0210】
で表わされる化合物と還元性アミノ化反応させる。ただし、R、R、R、およびAは上述の内容を示し、Rは上述の内容を示す。
【0211】
一般式(XXI)で表わされる化合物は、一般式(X)
【0212】
【化58】

【0213】
で表わされるアルデヒドを一般式(XXII)
【0214】
【化59】

【0215】
で表わされる化合物と還元性アミノ化させることによって調製できる。ただし、式中、Rは上述の内容を示し、R、R、およびXも上述の内容を示す。この還元性アミノ化は上述の条件と同じ条件で行われる。
【0216】
およびRが同一である場合、一般式(Ia)で表わされる化合物は、対応するアルデヒドと一般式(XXII)で表わされる化合物との少なくとも2つの等価物を還元性直接アミノ化反応させることによって調製できる。
【0217】
一般式(XXII)で表わされる化合物は、一般式(XXIII)
【0218】
【化60】

【0219】
で表わされる化合物のニトロ基と二重結合の半分とを同時還元することによって得られる。ただし、式中、R、R、およびAは上述の内容を示す。
【0220】
適切な反応媒体中で、ニトロメタンを使って、一般式(XXIV)
【0221】
【化61】

【0222】
で表わされるアルデヒドをニトロアルドール反応させると、一般式(XXIII)で表わされる化合物が生成される。ただし、R、R、およびAは上述の内容を示す。
【0223】
一般式(XXIV)で表わされる化合物は、一般式(XXV)
【0224】
【化62】

【0225】
で表わされる化合物をマグネシウムによって処理し、次に、ジメチルホルムアミドでホルミル化することによって合成される。ただし、R、R、およびAは上述の内容を示し、Xはハロゲン、好ましくは臭化物を表わす。
【0226】
一般式(XXIV)で表わされる化合物の生成につながるホルミル化は、非ハロゲン化化合物、酸化合物または酸誘導体化合物として、異なる出発物質から行うこともでき、さらに、当業者にとって既知の他の方法で行うこともできる。
【0227】
一般式(XXV)で表わされる化合物は、一般式(XXVI)
【0228】
【化63】

【0229】
で表わされる化合物から、一般式(XVII)
【0230】
【化64】

【0231】
で表わされるヒドラジンで閉環反応させることによって得られる。ただし、式中、R、R、R、およびRは上述の内容を示し、Xはハロゲン、好ましくは臭化物を表わし、Rも上述の内容を示す。
【0232】
適切な反応媒体中で、一般式(XXVII)
【0233】
【化65】

【0234】
で表わされる化合物の塩基で、一般式(XXVIII)
【0235】
【化66】

【0236】
で表わされるニトロフェニルエステルによってアセチル化反応させると、一般式(XXVI)で表わされる化合物が得られる。ただし、式中、R、R、およびRは上述の内容を示し、Xはハロゲン、好ましくは臭化物を表わし、Rは上述の内容を示す。
【0237】
一般式(XXVII)で表わされる化合物、一般式(XXVIII)で表わされる化合物、一般式(XVII)で表わされる化合物、一般式(X)で表わされる化合物、および一般式(VIII)で表わされる化合物は、購入可能であるか、または、当業者にとって既知の方法で生成可能である。
【0238】
適切な反応媒体は上述の通りである。
【0239】
上記プロセスで使用可能な塩基と還元剤は上述の通りである。
【0240】
一般式(Ia)で表わされる化合物の、上述した方法とは他の調製方法をスキーム6に示す。
スキーム6
【0241】
【化67】

【0242】
本発明に係る他の形態では、一般式(XXII)で表わされる中間体化合物の他の調製方法を提供する。該中間体化合物は、上述の方法(スキーム6)の実施に続いて、一般式(Ia)で表わされる標的化合物に変換することができる。一般式(XXII)で表わされる化合物はスキーム7に従って調製できる。このプロセスによれば、一般式(XXIX)
【0243】
【化68】

【0244】
で表わされる少なくとも1つの化合物を触媒水素付加させることによって一般式(XXII)で表わされる上記アミン化合物が生成される。ただし、式中、A、R、およびRは上述の内容を示す。
【0245】
一般式(XXIX)で表わされ化合物は、一般式(XXX)
【0246】
【化69】

【0247】
で表わされる対応するメシレートをシアン化物塩によって処理することによって調製できる。ただし、式中、A、R、およびRは上述の内容を示す。一般式(XXX)で表わされるメシレート化合物は、一般式(XXXI)
【0248】
【化70】

【0249】
で表わされるヒドロキシル化合物から、塩化メタンスルホニルによって処理することによって生成することができる。ただし、A、R、およびRは上述の内容を示す。一般式(XXXI)で表わされる化合物は、一般式(XXXII)
【0250】
【化71】

【0251】
で表わされる安息香酸を適切な還元剤で還元することによって調製できる。ただし、式中、A、R、およびRは上述の内容を示す。
【0252】
Aが
【0253】
【化72】

【0254】
であり、R、R、およびRが上述の内容を示す特定の場合、一般式(XXXII)で表わされる上記安息香酸化合物は一般式(XXXIII)
【0255】
【化73】

【0256】
で表わされる化合物から、一般式(XVII)
【0257】
【化74】

【0258】
で表わされるヒドラジン化合物によって閉環反応させることによって調製できる。ただし、式中、R、R、R、およびRは上述の内容を示し、Rも上述の内容を示す。
【0259】
適切な反応媒体中で、一般式(XXXIV)
【0260】
【化75】

【0261】
で表わされる化合物の塩基で、一般式(XXVIII)
【0262】
【化76】

【0263】
で表わされるニトロフェニルエステルによってアセチル化反応させると、一般式(XXXIII)で表わされる化合物が得られる。ただし、式中、R、R、およびRは上述の内容を示し、Rも上述の内容を示す。
【0264】
一般式(XXXIV)で表わされる化合物と一般式(XVII)で表わされる化合物は、購入可能であるか、または、当業者にとって既知の方法で生成可能である。
【0265】
適切な反応媒体は上述の通りである。
【0266】
上記プロセスで使用可能な塩基および還元剤は上述の通りである。
【0267】
一般式(XXII)で表わされる中間体化合物の、上述した方法とは他の調製方法をスキーム7に示す。
スキーム7
【0268】
【化77】

【0269】
本発明に係る他の形態では、スキーム8に示すように、一般式(XXII)で表わされる中間体化合物のさらに他の調製方法を提供する。このプロセスによれば、一般式(XXXV)
【0270】
【化78】

【0271】
で表わされる少なくとも1つの化合物を触媒水素付加すると共に脱保護することによって一般式(XXII)で表わされるアミン化合物が生成される。ただし、式中、R、R、およびAは上述の内容を示す。
【0272】
一般式(XXXV)で表わされる化合物は、ヒドロホウ素化されたベンジルビニルカルバミン酸塩を一般式(XXV)
【0273】
【化79】

【0274】
で表わされる少なくとも1つの化合物で鈴木クロス‐カップリング反応させることによって得られる。ただし、式中、R、R、およびAは上述の内容を示し、Xはハロゲン、好ましくは臭化物を表わし、上記。クロス‐カップリング反応は適切な反応媒体中において、パラジウム触媒、適切な配位子、および少なくとも1種類の塩基の存在下で行われる。
【0275】
一般式(XXV)で表わされる化合物は上述のようにして得られる(スキーム6)。
【0276】
ヒドロホウ素化されたベンジルビニルカルバミン酸塩は、先行技術文献Kamatani、Overman(J.Org.Chem.1999、64、8743)に記載のように調製できる。
【0277】
適切な反応媒体上述の通りである。
【0278】
上記プロセスで使用可能な塩基は上述の通りである。
【0279】
一般式(XXII)で表わされる中間体化合物の、上述した方法とは他の調製方法をスキーム8に示す。
スキーム8
【0280】
【化80】

【0281】
本発明に係る他の形態では、スキーム9に示すように、一般式(XXII)で表わされる中間体化合物のさらに他の調製方法を提供する。一般式(XXXVI)
【0282】
【化81】

【0283】
で表わされる少なくとも1つの化合物をヒドラジンで脱保護することによって一般式(XXII)で表わされるアミン化合物が生成される。ただし、式中、R、R、およびAは上述の内容を示す。
【0284】
一般式(XXXVI)で表わされる化合物は、一般式(XXXVII)
【0285】
【化82】

【0286】
で表わされる不飽和化合物に触媒水素付加することによって調製する。ただし、式中、R、R、およびAは上述の内容を示す。一般式(XXXVII)で表わされる化合物は、ビニルフタルイミドを一般式(XXV)
【0287】
【化83】

【0288】
で表わされる化合物でヘック‐クロス‐カップリング反応させることによって得られる。ただし、式中、R、R、およびAは上述の内容を示し、Xはハロゲン、好ましくは臭化物を表わし、上記ヘック反応は適切な反応媒体中において、パラジウム触媒、適切な配位子、および少なくとも1種類の塩基の存在下で行われる。
【0289】
一般式(XXV)で表わされる化合物は上述のようにして得られる(スキーム6)。
【0290】
適切な反応媒体は上述の通りである。
【0291】
上記プロセスで使用可能な塩基は上述の通りである。
【0292】
一般式(XXII)で表わされる中間体化合物の、上述した方法とは他の調製方法をスキーム9に示す。
スキーム9
【0293】
【化84】

【0294】
本発明に係る他の形態では、スキーム10に示すように、一般式(XXXVIII)
【0295】
【化85】

【0296】
で表わされる中間体化合物のさらに他の調製方法を提供する。ただし、式中、R、R、およびAは上述の内容を示し、Yはハロゲン(一般式(XXV)で表わされる中間体化合物)、酸(一般式(XXXII)で表わされる中間体化合物)、酸誘導体などの、上述の方法(スキーム1〜9)によって化学的変質を引き起こして一般式(Ia)で表わされる標的化合物を生成する反応性基のうちのいずれであってもよい。
【0297】
一般式(XXXVIII)で表わされる中間体化合物は、一般式(XXXIX)または(XXXIXa)
【0298】
【化86】

【0299】
で表わされるボロン酸またはボロン酸エステルを一般式(XIX)
【0300】
【化87】

【0301】
で表わされる少なくとも1つの化合物で鈴木クロス‐カップリング反応させることによって調製できる。ただし、式中、R、R、およびYは上述の内容を示し、Aも上述の内容を示し、Xはハロゲン、好ましくは臭化物を表わし、上記反応は適切な反応媒体中で、パラジウム触媒、適切な配位子、および少なくとも1種類の塩基の存在下で行われる。このプロセスは、上記反応混合物を従来の加熱法で加熱するか、あるいは、一般式(XXXVIII)で表わされる化合物を得るために充分な時間マイクロ波放射を行うことによって実施できる。
【0302】
一般式(XXXIX)で表わされる化合物、一般式(XXXIXa)で表わされる化合物および一般式(XIX)で表わされる化合物は、購入可能であるか、または、当業者にとって既知の方法で生成可能である。
【0303】
適切な反応媒体は上述の通りである。
【0304】
上記プロセスで使用可能な塩基は上述の通りである。
【0305】
中間体化合物(XXXVIII)の、上述した方法とは他の調製方法をスキーム10に示す。
スキーム10
【0306】
【化88】

【0307】
本発明に係る他の形態では、スキーム11に示すように、R=‐Me(一般式(XL)で表わされる化合物)である特定の場合における、一般式(XXI)で表わされる化合物のさらに他の調製方法を提供する。このプロセスによれば、一般式(XL)
【0308】
【化89】

【0309】
で表わされる化合物は、適切な反応媒体中で一般式(XLI)
【0310】
【化90】

【0311】
で表わされる化合物を還元剤によって処理することによって得られる。ただし、式中、R、R、およびAは上述の内容を示す。
【0312】
一般式(XXII)
【0313】
【化91】

【0314】
で表わされる化合物のBoc保護は、適切な反応媒体中で、塩基の存在下でジ−t−ブチルジカーボネートによって処理することによって実施できる。ただし、式中、R、R、およびAは上述の内容を示す。
【0315】
一般式(XXII)で表わされる化合物は上述のようにして得られる(スキーム6、7、8、9)。
【0316】
適切な反応媒体は上述の通りである。
【0317】
上記プロセスで使用可能な塩基は上述の通りである。
【0318】
一般式(XL)で表わされる化合物の、本調製方法をスキーム11に示す。
スキーム11
【0319】
【化92】

【0320】
本発明に係る他の形態では、スキーム12に示すように、一般式(XXI)
【0321】
【化93】

【0322】
で表わされる化合物のさらに他の調製方法を提供する。ただし、式中、R、R、R、およびAは上述の内容を示す。
【0323】
一般式(XXI)で表わされる化合物は、還流メタノール中で、一般式(XLII)
【0324】
【化94】

【0325】
で表わされるカルバミン酸塩化合物を脱保護することによって調製できる。ただし、式中、R、R、R、およびAは上述の内容を示す。
【0326】
一般式(XLII)で表わされる化合物は、適切な反応媒体中で、一般式(Ia)
【0327】
【化95】

【0328】
で表わされる化合物の塩基の存在下でクロロ蟻酸1−クロロエチルによって処理することによって得られる。ただし、式中、R、R、R、およびAは上述の内容を示す。このプロセスは、Rがメチル基である特定の場合に非常に適したプロセスである。
【0329】
一般式(Ia)で表わされる化合物は上述のようにして得られる(スキーム2、3、4、5、6)。
【0330】
適切な反応媒体は上述の通りである。
【0331】
上記プロセスで使用可能な塩基は上述の通りである。
【0332】
一般式(XXI)で表わされる化合物の、上述した方法とは他の調製方法をスキーム12に示す。
スキーム12
【0333】
【化96】

【0334】
本発明に係る他の形態では、一般式(I)で表わされる化合物の塩の調製方法をさらに提供する。この方法中、一般式(I)で表わされる少なくとも1つの化合物を無機酸および/または有機酸と、好ましくは適切な反応媒体の存在下で反応させる。適切な反応媒体は上述の上述の通りである。好ましい無機酸は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸などである。好ましい有機酸は、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸など、および、これらの酸の誘導体(p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、カンファースルホン酸など)である。
【0335】
本発明のさらに他の形態では、一般式(I)で表わされる化合物の塩の調製方法をさらに提供する。この方法中、少なくとも1つの酸性基を有する一般式(I)で表わされる少なくとも1つの化合物を1つ以上の好ましい塩基と、好ましくは適切な反応媒体の存在下で反応させる。好ましい塩基は、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属または有機カチオンなどに由来し、適切なカチオンを含んだ水酸化物、炭酸塩、アルコキシドなどである。[NH4−nが一例であるが、ここで、nは0、1、2、3または4であり、Rは分岐鎖状または直鎖状のC1−4アルキルラジカルを表わす。
【0336】
一般式(I)で表わされるフェニルアミノ置換ピペリジン化合物の溶媒和化合物、好ましくは該フェニルアミノ置換ピペリジン化合物の水和物、または、対応する立体異性体あるいは対応する塩も当業者にとって既知の標準的な過程で生成してもよい。
【0337】
一般式(I)で表わされる化合物は、複数の立体異性体を含む混合物の形態、特に複数の光学異性体または複数のジアステレオマーを含む混合物の形態で得られる場合、この混合物を当業者にとって既知の標準的な過程、例えば、キラル試薬を用いた結晶化のクロマトグラフィー法で分離してもよい。
【0338】
一般式(I)で表わされるフェニルアミノ置換ピペリジン化合物、対応する立体異性体、対応する塩または対応する溶媒和化合物の精製および単離は、必要であれば、当業者にとって既知である従来の方法、例えば、クロマトグラフィー法や再結晶化で行ってもよい。
【0339】
一般式(I)で表わされる化合物、その立体異性体、さらにその塩や溶媒和化合物は毒物学的に容認でき、したがって、医薬の調製用の薬学的活性物質として適当である。
【0340】
したがって、本発明は、式(I)
【0341】
【化97】

【0342】
で表わされる化合物を少なくとも1つ含んだ薬剤処方物または医薬も提供する。ただし、式中、K−L−M−N全体が、=CH−X−Y=CH−、=CH−X−Y−C(O)−、=CH−X−Y−C(O)−、=CR−N=N−C(O)−、=CR−CH=CH−CH=CH−、=CR−CH=CH−CH=CR9a−、=CH−X=Y−CH=CH−、=CH−X=Y−CH−CH−、=CH−X−Y−CH=CH−、=CH−X−Y−CH−CH−、=CH−X−CH−Y=CH−、=CH−X−CH=Y−CH−、=CH−N=CH−Y=CH−、および、=CH−X−CH−Y−CH−の何れかを形成し、
・上記式=CH−X−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−C(O)−において、任意のHがRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNRであり、他方はNR8a、S、およびOのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−C(O)−において、XおよびYの一方がCHであり、他方はNR、S、およびOのうちから選択され、さらに、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、
・上記式=CR−CH=CH−CH=CH−において、任意のHがRで置換されていてもよく、
・上記式=CR−CH=CH−CH=CR9a−において、任意のHがRで置換されていてもよく、
・上記式=CH−X=Y−CH=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNから選択され、他方はNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X=Y−CH−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNから選択され、他方はNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−CH=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8aおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−CH−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8aおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−CH−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−CH=Y−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−N=CH−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、
・上記式=CH−X−CH−Y−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8a、O、S、およびCHのうちから選択され、
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
Zは−(CH−、−O−(CH−、−S−(CH−または(CH−(CHR)−(CHのうちから選択され、
・上記式−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式−O−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式−S−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式(CH−(CHR)−(CHにおいて、nおよびmは0、1、2および3のうちから選択され、m+nは1、2または3であり、RはF、Cl、Br、I、OH、SH、および非置換型C1−4−アルキルのうちから選択され、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
好ましくは、RおよびR9aは、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
上記化合物は、必要に応じて、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、対応する溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態であり、
薬剤処方物または医薬は、さらに必要に応じて1つ以上の薬学的に容認される補助剤を含む。
【0343】
本発明に係る上記医薬の好適な実施形態では、該医薬は式(Ia)
【0344】
【化98】

【0345】
で表わされる少なくとも1つの化合物を含み、Aは以下の群から選択された化合物であり、
【0346】
【化99】

【0347】
好ましくは、Aは以下の群から選択された化合物であり、
【0348】
【化100】

【0349】
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
好ましくは、RおよびR9aは、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
上記化合物は、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、対応する溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態であり、
当該医薬は必要に応じて1つ以上の薬学的に容認される補助剤を含む。
【0350】
本発明に係る上記医薬に係る他の好適な実施形態では、該医薬は式(Ia)
【0351】
【化101】

【0352】
で表わされる少なくとも1つの化合物を含み、Aは以下の群から選択された化合物であり、
【0353】
【化102】

【0354】
好ましくは、Aは以下の群から選択された化合物であり、
【0355】
【化103】

【0356】
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
は、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
好ましくは、RおよびR9aは、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
上記式(Ia)で表わされる化合物は、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、対応する溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態であり、
上記医薬は、必要に応じて1つ以上の薬学的に容認される補助剤を含む。
【0357】
本発明に係る他の形態は、本発明に係る少なくとも1つの化合物を含んだ医薬/薬剤組成物であり、上記化合物は、必要に応じて、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、対応する溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態であり、医薬/薬剤組成物は必要に応じて1つ以上の薬学的に容認される補助剤を含む。
【0358】
さらに、本発明は一般式(I)で表わされる少なくとも1つの化合物を含んだ薬剤組成物/医薬を提供し、上記化合物は、必要に応じて、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩もしくは溶媒和化合物の形態であり、薬剤組成物/医薬は、必要に応じて、医薬として未だ処方されていない、1つ以上の薬学的に容認される補助剤を含む。
【0359】
好ましくは、上記医薬は、5−HTによって媒介される疾病または状態の治療に用いるために適切なものである。この疾病または状態とは特に痛み、好ましくは内臓痛、慢性痛、癌疼痛、片頭痛、急性痛、神経障害痛、さらに好ましくは神経障害痛、異痛、痛覚過敏のうちから選択されたもの、また、睡眠障害、交代勤務従業員症候群、時差ボケ、鬱病、季節性情動障害、片頭痛、不安症、精神病、精神分裂病、認知障害、記憶障害、虚血症状に起因する神経変性、高血圧症などの循環器病、過敏性大腸症候群、炎症性大腸病、痙攣性結腸、尿失禁のうちから選択されたものである。
【0360】
さらに、本発明は式(I)
【0361】
【化104】

【0362】
で表わされる少なくとも1つの化合物の使用方法を提供し、K−L−M−N全体が、=CH−X−Y=CH−、=CH−X−Y−C(O)−、=CH−X−Y−C(O)−、=CR−N=N−C(O)−、=CR−CH=CH−CH=CH−、=CR−CH=CH−CH=CR9a−、=CH−X=Y−CH=CH−、=CH−X=Y−CH−CH−、=CH−X−Y−CH=CH−、=CH−X−Y−CH−CH−、=CH−X−CH−Y=CH−、=CH−X−CH=Y−CH−、=CH−N=CH−Y=CH−、および、=CH−X−CH−Y−CH−の何れかを形成し、
・上記式=CH−X−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−C(O)−において、任意のHがRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNRであり、他方はNR8a、S、およびOのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−C(O)−において、XおよびYの一方がCHであり、他方はNR、S、およびOのうちから選択され、さらに、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、
・上記式=CR−CH=CH−CH=CH−において、任意のHがRで置換されていてもよく、
・上記式=CR−CH=CH−CH=CR9a−において、任意のHがRで置換されていてもよく、
・上記式=CH−X=Y−CH=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNから選択され、他方はNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X=Y−CH−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNから選択され、他方はNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−CH=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8aおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−CH−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8aおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−CH−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−CH=Y−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−N=CH−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、
・上記式=CH−X−CH−Y−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8a、O、S、およびCHのうちから選択され、
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
Zは−(CH−、−O−(CH−、−S−(CH−または(CH−(CHR)−(CHのうちから選択され、
・上記式−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式−O−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式−S−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式(CH−(CHR)−(CHにおいて、nおよびmは0、1、2、および3のうちから選択され、m+nは1、2または3であり、RはF、Cl、Br、I、OH、SH、および非置換型C1−4−アルキルのうちから選択され、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
好ましくは、RおよびR9aは、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
上記化合物は、必要に応じて、5−HTによって媒介される疾病または状態の治療のための医薬の製造を目的として、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、対応する溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態である。
【0363】
好適な実施形態では、本発明に係る使用方法は、式(Ia)
【0364】
【化105】

【0365】
で表わされる少なくとも1つの化合物に関し、Aは以下の群から選択された化合物であり、
【0366】
【化106】

【0367】
好ましくは、Aは以下の群から選択された化合物であり、
【0368】
【化107】

【0369】
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
好ましくは、RおよびR9aは、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
式(Ia)で表わされる化合物物は、必要に応じて、5−HTによって媒介される疾病または状態の治療のための医薬の製造を目的として、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、対応する溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態である。
【0370】
好適な実施形態では、本発明に係る使用方法は、式(Ia)
【0371】
【化108】

【0372】
で表わされる少なくとも1つの化合物に関し、Aは以下の群から選択された化合物であり、
【0373】
【化109】

【0374】
好ましくは、Aは以下の群から選択された化合物であり、
【0375】
【化110】

【0376】
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
は、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
好ましくは、RおよびR9aは、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
上記式(Ia)で表わされる化合物は、必要に応じて、5−HTによって媒介される疾病または状態の治療のための医薬の製造を目的として、それぞれ、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、対応する溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態である。
【0377】
さらに本発明は、式(I)または(Ia)で表わされる本発明に係る少なくとも1つの化合物の使用方法を提供し、上記化合物は、必要に応じて、それぞれ、5−HTによって媒介される疾病または状態の治療のための医薬の製造を目的として、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、対応する溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態で上記化合物の使用方法を提供する。
【0378】
好適な実施形態では、本発明に係る使用方法は、上記疾病が痛みであり、好ましくは内臓痛、慢性痛、癌疼痛、片頭痛、急性痛または神経障害痛であり、さらに好ましくは神経障害痛、異痛または痛覚過敏である使用方法に関連する。
【0379】
他の好適な実施形態では、本発明に係る使用方法は、上記疾病が、睡眠障害、交代勤務従業員症候群、時差ボケ、鬱病、季節性情動障害、片頭痛、不安症、精神病、精神分裂病、認知障害、記憶障害、虚血症状に起因する神経変性、高血圧症などの循環器病、過敏性大腸症候群、炎症性大腸病、痙攣性結腸または尿失禁である使用方法に関連する。
【0380】
上記医薬/薬剤組成物は、ヒトおよび/または動物、好ましくは哺乳類に対して適用するために適した形態であってもよく、当業者にとって既知の標準的な過程で生成することができる。該医薬の組成は投与経路によって変えてもよい。
【0381】
本発明の医薬は例えば、水または適切なアルコールなどの従来の注射投与可能な液体担体と組み合わせて非経口で投与してもよい。このような注射投与可能な組成に、安定剤、可溶化剤、緩衝液などの注射投与用に従来からある薬学的補助剤を含んであってもよい。これらの医薬は好ましくは筋肉、腹腔または静脈に注射してもよい。
【0382】
本発明に係る医薬は、1つ以上の生理学的に適合性のある担体または賦形剤を含んだ経口投与可能な組成物として固体または液体の形態で処方してもよい。これらの組成物は、結合剤、充填剤、潤滑剤、容認される湿潤剤などの従来の成分を含んであってもよい。該組成は、錠剤、ペレット、カプセル、甘味入り錠剤、水性または油性溶液、懸濁液、乳濁液、あるいは、即時放出または制御放出できるよう水や他の好ましい液状媒体と使用前に再構成するために適した乾燥粉末などの使いやすい任意の形態にしてもよい。
【0383】
上記液状経口投与薬の形態の場合、甘味料、人工香味料、防腐剤、乳化剤などの添加剤が含まれていてもよい。経口投与用の非水性液体組成物は、例えば食用油などを含有するよう処方されていてもよい。このような液体組成物は、使いやすいように単位投与量ごとにゼラチン製カプセルに入った状態にて被包されていてもよい。
【0384】
本発明の組成物は局所的にまたは坐剤として投与してもよい。
【0385】
上記の組成物は、好ましくは、一般式(I)で表わされる1つ以上の化合物を1〜60重量%含み、上記化合物は、必要に応じて、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩もしくは対応する溶媒和化合物の形態である。さらに、上記の組成物は、適切な薬学的媒介物を40〜99重量%含む。
【0386】
ヒトと動物に対する一日当たりの投与量は、個々の種に基づいた要因や、それ以外の年齢、体重、病気の程度などの要因によって変えてもよい。ヒトを含めた哺乳類に対する一日当たりの投与量は、通常1mg〜2000mg、好ましくは1〜1500mg、さらに好ましくは1〜1000mgの範囲の投与物質を1度にまたは数度にわたって摂取する。
【0387】
このように、本発明は、上述の医薬/薬剤組成物を使用した治療方法をさらに提供する。
薬理学的方法:
放射性配位子結合
CHO細胞に発現され、PerkinElmer社(Cat.:6120512)のフラッシュプレート(ベーシックフラッシュプレートCat.:SMP200)上に塗されたヒトのクローンセロトニン受容体の特殊型7(h5HT)を用いて、放射性配位子結合分析を行った。プロトコル分析は、基本的にPerkinElmer Life and Analytical Sciences社のテクニカルデータシートの推奨プロトコルとした。膜タンパク質/ウェルの質量は、通常12μgとし、受容体/ウェルは約9〜10fmolとした。分析混合物の成分を添加する前に、フラッシュプレートを室温にて1時間平衡化した。結合緩衝液は、10mMのMgCl、0.5mMのEDTA、0.5%のBSAを含むpH7.4の50mMのTris−HClとした。放射性配位子は、0.82nMの最終濃度にて[125I]LSDとした。非特異性結合を50μMのクロザピンによって測定した。分析体積は25μlとした。トップシールAをフラッシュプレートマイクロプレート上に塗布し、暗闇中室温において240分間培養した。放射性は、計数に先立って4分間の計数遅延およびウェルごとに30秒間の計数時間で、液体シンチレーション分光測光法(Wallac 1450 Microbeta Trilux)によって定量化した。競争結合データをLIGANDプログラム(Munson and Rodbard, LIGAND: A versatile, computerized approach for characterization of ligand binding systems. Anal. Biochem. 107: 220〜239, 1980)を用いて解析し、点ごとに測定を3回繰り返して分析を行った。
【0388】
5HT7受容体に対する機能性分析を従来技術において知られている方法に従って行った。
【0389】
以下、本発明を説明するために各実施例をそれぞれ示すが、本発明の範囲はこれら各実施例にて限定されるものではない。
【0390】
〔実施例〕
各実施例の調製行為を行う際に変形可能であり、一般論として踏襲された一般的スキームを以下に示す。
【0391】
【化111】

【0392】
スキーム中、塩基、及び触媒/配位子、溶媒、温度、反応時間は変更してもよい。
【0393】
実施例:
上記方法によって調製行為を行った。
【0394】
〔実施例1〕
【0395】
【化112】

【0396】
ジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン
より一般的な形態において、実施例1を以下のスキームに従って調製した。
【0397】
【化113】

【0398】
スキーム中、最後の工程であるいわゆる「鈴木反応」において、JACS, 2002, 1162、Angew. Chem. Int. Ed. 2006, 1282などの文献に部分的に基づき、塩基、触媒、溶媒、温度および反応時間を変更した。
【0399】
このように、上記塩基は、KCO及びKPOから選択し、その使用量は、[2−(3−ブロモ−フェニル)−エチル]−ジメチル−アミンの導入量に基づき、1.7〜5当量とした。
【0400】
上記溶媒は、DME/HO 1/1およびジオキサン/HO 2/1から選択した。上記触媒/配位子は、1. (Pd(dba), 4.3mol% + DPEPhos, 10mol%)及び2. (Pd(PPh, 10 mol%)、3. (Pd(dba), 5 mol% + DPEPhos, 6 mol%)、4.(Pd(dba), 2 mol% + PCy 4.8 mol%)から選択した。
【0401】
上記温度は通常10℃とし、反応時間は数分〜20時間とした。さらに、マイクロ波を照射した。収率は8%〜78%であった。
【0402】
実施例1は、その前駆体(A及びB)の調製後、以下さらに詳細に説明する様々な方法に従って合成した。
【0403】
実施例A
[2−(3−ブロモ−フェニル)−エチル]−メチル−アミン
【0404】
【化114】

【0405】
隔膜で封をしたプロセスバイアル中、3mlの1,2−ジクロロエタンに、2−(3−ブロモ−フェニル)−エチルアミン(0.5mmol)とホルムアルデヒド(0.42mmol)とを混合した。アルゴン雰囲気下でトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.84mmol)を添加した。懸濁液をマイクロ波照射状態(CEM Explorer(登録商標)自動反応取扱モジュールを備えたCEM Discover(登録商標))に晒した。反応混合物を90℃にて5分間加熱し、その後冷却した。粗生成物を蒸発乾固して、その後NaHCO水溶液に懸濁した。生成物をCHClで抽出し、NaHCO水溶液で洗浄した。CHCl抽出物を無水NaSOで乾燥し、ろ過および蒸発乾固して、粗生成物である[2−(3−ブロモ−フェニル)−エチル]−メチル−アミンを得た。この粗生成物を、CombiFlash Companion(商標)システムを用いた(CHCl−MeOHを溶離液とした)フラッシュ カラム クロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(収率75%)を無色の油状物として得た。
【0406】
実施例B
[2−(3−ブロモ−フェニル)−エチル]−ジメチル−アミン
【0407】
【化115】

【0408】
(方法1)隔膜で封をしたプロセスバイアル中、5mlの1,2−ジクロロエタンに、2−(3−ブロモ−フェニル)−エチルアミン(0.5mmol)とホルムアルデヒド(2.5mmol)とを混合した。アルゴン雰囲気下、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1mmol)を添加した。懸濁液をマイクロ波照射状態(CEM Explorer(登録商標)自動反応取扱モジュールを備えたCEM Discover(登録商標))に晒した。反応混合物を120℃にて5分間加熱し、その後冷却した。粗生成物を蒸発乾固した後、NaHCO水溶液に懸濁した。また、生成物をCHClで抽出し、NaHCO水溶液で洗浄した。CHCl抽出物を無水NaSOで乾燥し、ろ過および蒸発乾固し、粗生成物である[2−(3−ブロモ−フェニル)−エチル]−ジメチル−アミンを得た。この粗生成物を、CombiFlash Companion(商標)システムを用いた(CHCl−MeOHを溶離液とした)フラッシュ カラム クロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(収率86%)を無色の油状物として得た。
【0409】
(方法2):170mlの1,2−ジクロロエタンに、2−(3−ブロモ−フェニル)−エチルアミン(50mmol)とホルムアルデヒド(250mmol)とを混合した。さらに、アルゴン雰囲気下、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(100mmol)を添加した。懸濁液を120℃で1時間攪拌し、その後冷却した。反応混合物にNaHCO水溶液を添加し、有機層を分離して、有機層をNaHCO水溶液で洗浄した。有機抽出物を無水NaSOで乾燥し、ろ過および蒸発乾固して、粗生成物である[2−(3−ブロモ−フェニル)−エチル]−ジメチル−アミンを得た。この粗生成物を、CombiFlash Companion(商標)システムを用いた(CHCl−MeOHを溶離液とした)フラッシュ カラム クロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(収率90%)を無色の油状物として得た。
【0410】
〔実施例1〕
ジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン
【0411】
【化116】

【0412】
(方法1):アルゴン雰囲気下でDME/HO 1/1 (8mL)に[2−(3−ブロモ−フェニル)−エチル]−ジメチル−アミン(0.44mmol)を溶解させた。1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−ボロン酸ピナコールエステル(0.66mmol)およびKCO(2.19mmol)、テトラキス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(10mol%、0.044mmol)を添加し、反応混合物を100℃にて20時間攪拌した。反応混合物を蒸発乾固して、その後CHClに溶解させ、Celite(登録商標)でろ過し、粗生成物であるジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミンを得た。この粗生成物を、CombiFlash Companion(商標)システムを用いた(CHCl−MeOHを溶離液とした)フラッシュ カラム クロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(収率60%)を無色の油状物として得た。
【0413】
(方法2):プロセスバイアル中アルゴン雰囲気下、DME/HO 1/1 (4mL)に[2−(3−ブロモ−フェニル)−エチル]−ジメチル−アミン(0.22mmol)を溶解させた。1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−ボロン酸ピナコールエステル(0.33mmol)およびKCO(1.1mmol)、テトラキス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(10mol%、0.022mmol)を添加し、バイアルを隔膜によって封じた。反応混合物をマイクロ波照射状態に晒し、100℃で5分間加熱し、その後冷却した。反応混合物を蒸発乾固して、その後CHClに溶解させ、Celite(登録商標)でろ過し、粗生成物であるジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミンを得た。この粗生成物を、CombiFlash Companion(商標)システムを用いた(CHCl−MeOHを溶離液とした)フラッシュ カラム クロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(収率78%)を無色の油状物として得た。
【0414】
(方法3):[2−(3−ブロモ−フェニル)−エチル]−ジメチル−アミン(0.44mmol)及び1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−ボロン酸ピナコールエステル(0.876mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(5mol%、0.022mmol)、DPEPhos(6mol%、0.026mmol)をジオキサンに溶解させた。この混合物に対して、4mLの水に溶解させたKPO(1.32mmol)を添加し、反応混合物を100℃にて20時間攪拌した。反応混合物を蒸発乾固して、その後CHClに溶解させ、Celite(登録商標)でろ過し、粗生成物であるジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミンを得た。この粗生成物を、CombiFlash Companion(商標)システムを用いた(CHCl−MeOHを溶離液とした)フラッシュ カラム クロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(収率24%)を無色の油状物として得た。
【0415】
(方法4):[2−(3−ブロモ−フェニル)−エチル]−ジメチル−アミン(0.44mmol)及び1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−ボロン酸ピナコールエステル(0526mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(2mol%、0.009mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(4.8mol%、0.021mmol)を4mLのジオキサンに溶解させた。この混合物に対して、4mLの水に溶解させたKPO(0.745mmol)を添加し、反応混合物を100℃にて20時間攪拌した。反応混合物を蒸発乾固して、その後CHClに溶解させ、Celite(登録商標)でろ過し、粗生成物であるジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミンを得た。この粗生成物を、CombiFlash Companion(商標)システムを用いた(CHCl−MeOHを溶離液とした)フラッシュ カラム クロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(収率8%)を無色の油状物として得た。
【0416】
(方法5):[2−(3−ブロモ−フェニル)−エチル]−ジメチル−アミン(0.44mmol)及び1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−ボロン酸ピナコールエステル(0526mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(4.3mol%、0.009mmol)、DPEPhos(10mol%、0.044mmol)を4mLのジオキサンに溶解させた。この混合物に対して、4mLの水に溶解させたKPO(2.19mmol)を添加し、反応混合物を100℃で20時間攪拌した。反応混合物を蒸発乾固して、その後CHClに溶解させ、Celite(登録商標)でろ過し、粗生成物であるジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミンを得た。この粗生成物を、CombiFlash Companion(商標)システムを用いた(CHCl−MeOHを溶離液とした)フラッシュ カラム クロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(収率34%)を無色の油状物として得た。
【0417】
(方法6):アルゴン雰囲気下でDME/HO 1/1に[2−(3−ブロモ−フェニル)−エチル]−ジメチル−アミン(17.5mmol)を溶解させた。1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−ボロン酸ピナコールエステル(17.5mmol)およびKCO(52.6mmol)、テトラキス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2mol%、0.35mmol)を添加し、反応混合物を100℃で3.5時間攪拌した。その後、1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−ボロン酸ピナコールエステル(5.2mmol)を追加し、反応混合物を100℃にてさらに2時間攪拌した。反応混合物を蒸発乾固して、その後CHClに溶解させ、Celite(登録商標)でろ過した。ろ過液をHCl水溶液(6N)で酸性化した。有機層を取り除き、水層をNaOH水溶液(6N)でpH>13にした。CHCl(3×300mL)で抽出し、有機層を無水NaSO上で乾燥し、ろ過および濃縮し、粗生成物であるジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミンを得た。この粗生成物を、CombiFlash Companion(商標)システムを用いた(CHCl−MeOHを溶離液とした)フラッシュ カラム クロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(収率60%)を無色の油状物として得た。
【0418】
(方法7):無水テトラヒドロフラン(THF)中窒素下で、[2−(3−ブロモ−フェニル)−エチル]−ジメチル−アミン(1.25mmol)とマグネシウム(1.3mmol)とをマイクロ波バイアルに入れた。懸濁液を120℃で20分間照射した。これとは別途、4−ブロモ−1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール(1mmol)及びPEPPSI−SIPr(2mol%、0.021mmol)、塩化リチウム(3.20mmol)を無水THFに溶解させ、窒素で浄化した。この懸濁液を攪拌しながら、グリニャール試薬溶液を注射器にて添加した。反応混合物を50℃にて4時間攪拌し、その後0.1MのHClを用いて急冷した。その後、MTBEを添加し、懸濁液を1NのNaOHでpH11に塩基性化し、Celite(登録商標)にてろ過した。ろ過液をCHClで抽出し、有機層を無水NaSO上で乾燥し、ろ過および濃縮し、粗生成物を得た。この粗生成物を、CombiFlash Companion(商標)システムを用いた(CHCl−MeOHを溶離液とした)フラッシュ カラム クロマトグラフィーによって精製し、表題化合物であるジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン(収率74%)を無色の油状物として得た。
【0419】
実施例C
ジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミンジヒドロクロリド
【0420】
【化117】

【0421】
ジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミンを酢酸エチルによって希釈し、2.0Mの塩化水素をジエチルエーテルに溶解させた溶液を添加した。得られた沈殿物をろ過し、真空下で乾燥し、表題化合物であるジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミンジヒドロクロリド(収率98%)を得た。
【0422】
〔実施例2〕
ジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン
【0423】
【化118】

【0424】
tert−ブチル 3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェネチルカルバメート(0.7mmol)の溶液に、1MのLiAlHをTHF(3.5mmol)に溶解させた溶液を添加し、混合物を1時間加熱還流した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、ロッシェル塩飽和溶液によって処理した。室温で1時間攪拌後、混合物をろ過および濃縮し、粗生成物を得た。この粗生成物を、CombiFlash Companion(商標)システムを用いた(中性Al、CHCl−MeOHを溶離液とした)フラッシュ カラム クロマトグラフィーによって精製し、表題化合物であるジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン(収率85%)を得た。
【0425】
実施例D
2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチルアミン
【0426】
【化119】

【0427】
アルゴン雰囲気下でDME/HO 1/1に2−(3−ブロモ−フェニル)−エチルアミン(15mmol)を溶解させた。1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−ボロン酸ピナコールエステル(15mmol)およびKCO(45mmol)、テトラキス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1mol%、0.15mmol)を添加し、反応混合物を100℃で1.5時間攪拌した。その後、1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−ボロン酸ピナコールエステル(4.5mmol)を追加し、反応混合物を100℃でさらに2時間攪拌した。反応混合物を蒸発乾固して、その後CHClに溶解させ、Celite(登録商標)でろ過し、粗生成物である2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチルアミンを得た。ろ過液をHCl水溶液(6N)によって酸性化させた。有機層を取り除き、水層をNaOH水溶液(6N)を用いてpH>13にした。さらに、CHCl(3×300mL)で抽出し、有機層を無水NaSO上で乾燥し、ろ過および濃縮し、粗生成物である2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチルアミンを得た。この粗生成物を、CombiFlash Companion(商標)システムを用いた(CHCl−MeOHを溶離液とした)フラッシュ カラム クロマトグラフィーによって精製し、表題化合物(収率80%)を得た。
【0428】
実施例E
2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチルアミンジヒドロクロリド
【0429】
【化120】

【0430】
2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチルアミンを酢酸エチルによって希釈し、2.0Mの塩化水素をジエチルエーテルに溶解させた溶液を添加した。得られた沈殿物をろ過し、真空下で乾燥し、表題化合物である2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチルアミンジヒドロクロリド(収率98%)を得た。
【0431】
〔実施例6〕
{2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−メチル−アミン
【0432】
【化121】

【0433】
{2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミンを塩化メチレンおよびジイソプロピルエチルアミン(2.03mmol)に溶解させた溶液をクロロ蟻酸1−クロロエチル(2.03mmol)によって処理した。反応混合液を室温で2.5時間攪拌し、その後溶媒を減圧下で蒸発させ、得られた残留物をメタノール(3mL)に溶解させ、3時間加熱還流した。その後、メタノールを減圧下にて蒸発させ、粗生成物を、CombiFlash Companion(商標)システムを用いた(中性Al、CHCl−MeOHを溶離液とした)フラッシュ カラム クロマトグラフィーによって精製し、表題化合物である{2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−メチル−アミン(収率83%)を得た。
【0434】
その他の各実施例は、上記の反応スキームおよび記載に従って(または上記の反応スキームおよび記載と同じように)調製された(または調製される)。以下、(適用される場合には)これら各実施例をそれらの結合、質量、H−NMRに関するデータと共に表に挙げる。
【0435】
【表1】

【0436】

【0437】

【0438】

【0439】

【0440】

【0441】

【0442】

【0443】

【0444】

【0445】

【0446】

【0447】

【0448】
薬理学的データ
代表的な化合物/実施例に関する結果を以下の表に示す。
【0449】
【表2】

【0450】
処方例
錠剤処方の例
実施例1の化合物 5mg
乳糖 60mg
結晶セルロース 25mg
ポビドンK90 5mg
アルファ澱粉 3mg
コロイド状二酸化ケイ素 1mg
ステアリン酸マグネシウム 1mg
1錠当たりの総重量 100mg
上述の各成分を、当業者に知られている従来の方法によって、混合し、錠剤状に圧縮する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)で表わされる、ヘテロシクリル基によって置換されたエチルアミノフェニル誘導体であって、
【化1】

K−L−M−N全体が、=CH−X−Y=CH−、=CH−X−Y−C(O)−、=CH−X−Y−C(O)−、=CR−N=N−C(O)−、=CR−CH=CH−CH=CH−、=CR−CH=CH−CH=CR9a−、=CH−X=Y−CH=CH−、=CH−X=Y−CH−CH−、=CH−X−Y−CH=CH−、=CH−X−Y−CH−CH−、=CH−X−CH−Y=CH−、=CH−X−CH=Y−CH−、=CH−N=CH−Y=CH−、および、=CH−X−CH−Y−CH−の何れかを形成し、
・上記式=CH−X−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−C(O)−において、任意のHがRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNRであり、他方はNR8a、S、およびOのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−C(O)−において、XおよびYの一方がCHであり、他方はNR、S、およびOのうちから選択され、さらに、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、
・上記式=CR−CH=CH−CH=CH−において、任意のHがRで置換されていてもよく、
・上記式=CR−CH=CH−CH=CR9a−において、任意のHがRで置換されていてもよく、
・上記式=CH−X=Y−CH=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNから選択され、他方はNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X=Y−CH−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNから選択され、他方はNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−CH=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8aおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−CH−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8aおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−CH−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−CH=Y−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−N=CH−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、
・上記式=CH−X−CH−Y−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8a、O、S、およびCHのうちから選択され、
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
Zは−(CH−、−O−(CH−、−S−(CH−または(CH−(CHR)−(CHのうちから選択され、
・上記式−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式−O−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式−S−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式(CH−(CHR)−(CHにおいて、nおよびmは0、1、2、および3のうちから選択され、m+nは1、2または3であり、RはF、Cl、Br、I、OH、SH、および非置換型C1−4−アルキルのうちから選択され、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
上記エチルアミノフェニル誘導体は、必要に応じて、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、対応する溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態であり、
・ただし、RとRとの両方がCHであって、RとRとの両方がHであって、K−L−M−N全体が=CR−CH=CH−CH=CR9a−を形成しており、かつ、RとR9aとの一方が−CH=CHである場合、その他方はOCHでなくてもよく、
また、
・ただし、RとRとの両方がHであって、RとRとの一方がHであって、他方が−O(C)であって、K−L−M−N全体が=CR−CR=CH−CH=CH−を形成しており、かつ、Rが−OCHである場合、RはOCHでなくてもよい、エチルアミノフェニル誘導体。
【請求項2】
請求項1に記載のエチルアミノフェニル誘導体であって、該エチルアミノフェニル誘導体は式(Ia)で表わされ、
【化2】

Aは以下の群から選択された化合物であり、
【化3】

およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
・ただし、RとRとの両方がCHであって、RとRとの両方がHであって、式中でAが
【化4】

であって、かつ、RとR9aとの一方が−CH=CHである場合、他方はOCHでなくてもよく、
また、
・ただし、RとRとの両方がHであって、RとRとの一方がHであって、他方が−O(C)であって、式中でAが
【化5】

であって、かつ、Rが−OCHである場合、Rは“*”が付された位置に存在するOCHでなくてもよい、エチルアミノフェニル誘導体。
【請求項3】
請求項2に記載のエチルアミノフェニル誘導体であって、該エチルアミノフェニル誘導体は式(Ia)で表わされ、
Aは以下の群から選択された化合物であり、
【化6】

およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
・ただし、RとRとの両方がCHであって、RとRとの両方がHであって、式中でAが
【化7】

であって、かつ、RとR9aとの一方が−CH=CHである場合、他方はOCHでなくてもよく、
・ただし、RとRとの両方がHであって、RとRとの一方がHであって、他方が−O(C)であって、式中でAが
【化8】

であって、かつ、Rが−OCHである場合、Rは“*”が付された位置に存在するOCHでなくてもよい、エチルアミノフェニル誘導体。
【請求項4】
請求項2または3に記載のエチルアミノフェニル誘導体であって、該エチルアミノフェニル誘導体は式(Ia)で表わされ、
Aは以下の群
【化9】

または
【化10】

から選択された化合物であり、
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
・ただし、RとRとの両方がCHであって、RとRとの両方がHであって、式中でAが
【化11】

であって、かつ、RとR9aとの一方が−CH=CHである場合、他方はOCHでなくてもよく、
また、
・ただし、RとRとの両方がHであって、RとRとの一方がHであって、他方が−O(C)であって、式中でAが
【化12】

であって、かつ、Rが−OCHである場合、Rは“*”が付された位置に存在するOCHでなくてもよい、エチルアミノフェニル誘導体。
【請求項5】
請求項4に記載のエチルアミノフェニル誘導体であって、該エチルアミノフェニル誘導体は式(Ia)で表わされ、
Aは以下の群
【化13】

または
【化14】

から選択された化合物であり、
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
は、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから選択されたものである、エチルアミノフェニル誘導体。
【請求項6】
請求項4に記載のエチルアミノフェニル誘導体であって、該エチルアミノフェニル誘導体は式(Ia)で表わされ、
Aは以下の群から選択された化合物であり、
【化15】

およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
は、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
・ただし、RとRとの両方がCHであって、RとRとの両方がHであって、式中でAが
【化16】

であって、かつ、RとR9aとの一方が−CH=CHである場合、他方はOCHでなくてもよく、
また、
・ただし、RとRとの両方がHであって、RとRとの一方がHであって、他方が−O(C)であって、式中でAが
【化17】

であって、かつ、Rが−OCHである場合、Rは“*”が付された位置に存在するOCHでなくてもよい、エチルアミノフェニル誘導体。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか1項に記載のエチルアミノフェニル誘導体であって、
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状の、必要に応じて少なくともモノ置換されたC1−4−アルキルラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、
好ましくは、RおよびRは、水素と、直鎖状または分岐鎖状のC1−4−アルキルラジカルとからなる群から各々独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、
さらに好ましくは、
およびRは、水素、CH、C、CおよびCからなる群から各々独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された、ピペリジンとピラゾールとのうちから選択された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかである、エチルアミノフェニル誘導体。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか1項に記載のエチルアミノフェニル誘導体であって、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状の、必要に応じて少なくともモノ置換されたC1−4−アルキルラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状の、必要に応じて少なくともモノ置換されたC1−4−アルキルラジカルであり、
好ましくは、RおよびRは、H、F、Cl、Br、I、OH、SH、NH、CH、C、C、C、OCH、OC、OC、およびOCのうちから互いに独立して選択され、
さらに好ましくは、RおよびRは、H、OH、CHまたはOCHである、エチルアミノフェニル誘導体。
【請求項9】
請求項1〜5の何れか1項に記載のエチルアミノフェニル誘導体であって、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状の、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状であって、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカルであり、
好ましくは、RおよびRは、H、F、Cl、Br、I、OH、SH、NH、CH、C、C、C、OCH、OC、OC、およびOCのうちから互いに独立して選択され、
さらに好ましくは、RおよびRは、HとCHとのうちから互いに独立して選択されたものである、エチルアミノフェニル誘導体。
【請求項10】
請求項1〜5の何れか1項に記載のエチルアミノフェニル誘導体であって、
は水素と、直鎖状または分岐鎖状であって、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカルとのうちから選択され、
好ましくは、Rは、H、F、Cl、Br、I、OH、SH、NH、CH、C、C、およびCのうちから選択され、
さらに好ましくは、Rは、HとCHとのうちから選択されたものである。
【請求項11】
請求項1〜5の何れか1項に記載のエチルアミノフェニル誘導体であって、
・ジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・メチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・ジエチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・ジプロピル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−メチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジエチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジプロピル−アミン、
・ジメチル−{2−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・メチル−{2−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・ジエチル−{2−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・{2−[3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジプロピル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−メチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジエチル−アミン、
・{2−[3−(3,5−ジメチル−イソキサゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジプロピル−アミン、
・2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチルアミン、
・トリメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アンモニウム、
・ジイソブチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・2−[3−(3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチルアミン、
・1−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ピペリジン、
・1,3,5−トリメチル−4−[3−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−フェニル]−1H−ピラゾール、
・{2−[4−メトキシ−3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
・4−(2−ジメチルアミノ−エチル)−2−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェノール、
・{2−[2−メトキシ−5−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
・2−(2−ジメチルアミノ−エチル)−4−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェノール、
・{2−[3−(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−2−メチル−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
・ジメチル−{2−[2−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・{2−[3−(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4−メチル−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
・ジメチル−{2−[4−メチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン、
・2−[2,4−ジメチル−3−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
または
・ジメチル−{2−[3−(1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−フェニル]−エチル}−アミン,N−酸化物のうちから選択され、
必要に応じて塩の形態、好ましくは生理学的に容認される塩の形態、さらに好ましくは生理学的に容認される酸付加塩の形態、最も好ましくは塩酸塩、対応する溶媒和化合物またはN−酸化物の形態であってもよい、エチルアミノフェニル誘導体。
【請求項12】
請求項1〜4および請求項6の何れか1項に記載のエチルアミノフェニル誘導体であって、
は、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状の、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカル;並びにO−Rのうちから選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状であって、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカルであり、
好ましくは、Rは、H、F、Cl、Br、I、OH、SH、NH、CH、C、C、C、OCH、OC、OC、およびOCのうちから選択され、
さらに好ましくは、RはHまたはClである、エチルアミノフェニル誘導体。
【請求項13】
請求項1〜4および請求項6の何れか1項に記載のエチルアミノフェニル誘導体であって、
およびR9aは、直鎖状または分岐鎖状であって、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカル;またはO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状であって、少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換されたC1−4−アルキルラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
好ましくは、
およびR9aは、CH、C、C、C、OCH、OC、OCおよびOCのうちから互いに独立して選択されているか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
さらに好ましくは、
およびR9aは、CHとOCHとのうちから互いに独立して選択されているか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
最も好ましくは、RおよびR9aは、双方共にCH、OCH、F、およびClのうちから選択されたものである、エチルアミノフェニル誘導体。
【請求項14】
請求項1〜4および請求項6の何れか1項以上に記載のエチルアミノフェニル誘導体であって、
・[2−(2’,6’−ジメチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−メチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジエチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジプロピル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−メチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジエチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジプロピル−アミン、
・[2−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−メチル−アミン、
・ジエチル−[2−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−アミン、
・[2−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジプロピル−アミン、
・2−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチルアミン、
・[2−(6’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(6’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−メチル−アミン、
・[2−(2’−メトキシ−2−メチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(2’−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ビス−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・2−(2’,6’−ジクロロ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・[2−(2’,6’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−エチル]−ジメチル−アミン、
・{2−[3−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−フェニル]−エチル}−ジメチル−アミン、
または
・{2−[3−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−フェニル]−エチル}−メチル−アミンのうちから選択され、
必要に応じて塩の形態、好ましくは生理学的に容認される塩の形態、さらに好ましくは生理学的に容認される酸付加塩の形態、最も好ましくは塩酸塩、対応する溶媒和化合物またはN−酸化物の形態であってもよい、エチルアミノフェニル誘導体。
【請求項15】
請求項1に記載のエチルアミノフェニル誘導体の調製方法であって、
一般式(VI)
【化18】

で表わされる化合物を、一般式(VII)または(VIIa)
【化19】

で表わされる化合物と反応させて式(I)で表わされる化合物を形成する方法であって、
式中、R、R、R、RおよびZは請求項1に記載のように規定され、Xはハロゲン、好ましくはBrまたはO−トリフラート基を表わし、
また、K、L、M、およびNは請求項1に記載のように規定され、
なお、上記反応は好ましくは触媒の存在下で行われる、調製方法。
【請求項16】
請求項15に記載の調製方法であって、下記の条件a)、b)、c)の少なくとも何れか一つを満たす調製方法。
a)上記触媒は配位子を有するパラジウム触媒または配位子を有しないパラジウム触媒である、
b)上記反応は有機塩基類および無機塩基類のうちから選択された少なくとも1種類の塩基の存在下で実行される、
c)上記反応はエーテル類、アルコール類、炭化水素類、などの有機溶媒のうちから選択された適切な反応媒体中で実行される、調製方法。
【請求項17】
式(I)で表わされる化合物を少なくとも1つ含んだ医薬であって、
【化20】

K−L−M−N全体が、=CH−X−Y=CH−、=CH−X−Y−C(O)−、=CH−X−Y−C(O)−、=CR−N=N−C(O)−、=CR−CH=CH−CH=CH−、=CR−CH=CH−CH=CR9a−、=CH−X=Y−CH=CH−、=CH−X=Y−CH−CH−、=CH−X−Y−CH=CH−、=CH−X−Y−CH−CH−、=CH−X−CH−Y=CH−、=CH−X−CH=Y−CH−、=CH−N=CH−Y=CH−、および、=CH−X−CH−Y−CH−の何れかを形成し、
・上記式=CH−X−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−C(O)−において、任意のHがRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNRであり、他方はNR8a、S、およびOのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−C(O)−において、XおよびYの一方がCHであり、他方はNR、S、およびOのうちから選択され、さらに、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、
・上記式=CR−CH=CH−CH=CH−において、任意のHがRで置換されていてもよく、
・上記式=CR−CH=CH−CH=CR9a−において、任意のHがRで置換されていてもよく、
・上記式=CH−X=Y−CH=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNから選択され、他方はNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X=Y−CH−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNから選択され、他方はNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−CH=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8aおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−CH−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8aおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−CH−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−CH=Y−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−N=CH−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、
・上記式=CH−X−CH−Y−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8a、O、S、およびCHのうちから選択され、
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
Zは−(CH−、−O−(CH−、−S−(CH−または(CH−(CHR)−(CHのうちから選択され、
・上記式−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式−O−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式−S−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式(CH−(CHR)−(CHにおいて、nおよびmは0、1、2、および3のうちから選択され、m+nは1、2または3であり、RはF、Cl、Br、I、OH、SH、および非置換型C1−4−アルキルのうちから選択され、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
上記エチルアミノフェニル誘導体は、必要に応じて、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態であり、
必要に応じて1つ以上の薬学的に容認される補助剤を含む、医薬。
【請求項18】
請求項17に記載の医薬であって、式(Ia)で表わされる化合物を少なくとも1つ含み、
【化21】

Aは以下の群から選択された化合物であり、
【化22】

およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
上記式(Ia)で表わされる化合物は、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態であり、
必要に応じて1つ以上の薬学的に容認される補助剤を含む、医薬。
【請求項19】
請求項17または18に記載の医薬であって、式(Ia)で表わされる化合物を少なくとも1つ含み、
【化23】

Aは以下の群から選択された化合物であり、
【化24】

およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
は、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
上記式(Ia)で表わされる化合物は、必要に応じて、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態であり、
必要に応じて1つ以上の薬学的に容認される補助剤を含む、医薬。
【請求項20】
請求項1〜14の記載のエチルアミノフェニル誘導体を少なくとも1つ含んだ医薬であって、
上記エチルアミノフェニル誘導体は、必要に応じて、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態であり、
必要に応じて1つ以上の薬学的に容認される補助剤を含む医薬。
【請求項21】
式(I)で表わされる少なくとも1つの化合物の使用方法であって、
【化25】

K−L−M−N全体が、=CH−X−Y=CH−、=CH−X−Y−C(O)−、=CH−X−Y−C(O)−、=CR−N=N−C(O)−、=CR−CH=CH−CH=CH−、=CR−CH=CH−CH=CR9a−、=CH−X=Y−CH=CH−、=CH−X=Y−CH−CH−、=CH−X−Y−CH=CH−、=CH−X−Y−CH−CH−、=CH−X−CH−Y=CH−、=CH−X−CH=Y−CH−、=CH−N=CH−Y=CH−、および、=CH−X−CH−Y−CH−の何れかを形成し、
・上記式=CH−X−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−C(O)−において、任意のHがRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNRであり、他方はNR8a、S、およびOのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−C(O)−において、XおよびYの一方がCHであり、他方はNR、S、およびOのうちから選択され、さらに、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、
・上記式=CR−CH=CH−CH=CH−において、任意のHがRで置換されていてもよく、
・上記式=CR−CH=CH−CH=CR9a−において、任意のHがRで置換されていてもよく、
・上記式=CH−X=Y−CH=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNから選択され、他方はNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X=Y−CH−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNから選択され、他方はNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−CH=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8aおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−Y−CH−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8aおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−CH−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−X−CH=Y−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XはNR、O、およびSのうちから選択され、YはNおよびCHのうちから選択され、
・上記式=CH−N=CH−Y=CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、
・上記式=CH−X−CH−Y−CH−において、任意のHがRおよび/またはRで置換されていてもよく、さらに、XおよびYの一方がNR、O、およびSのうちから選択され、他方はNR8a、O、S、およびCHのうちから選択され、
およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
Zは−(CH−、−O−(CH−、−S−(CH−または(CH−(CHR)−(CHのうちから選択され、
・上記式−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式−O−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式−S−(CH−において、nは1、2、3または4であり、
・上記式(CH−(CHR)−(CHにおいて、nおよびmは0、1、2、および3のうちから選択され、m+nは1、2または3であり、RはF、Cl、Br、I、OH、SH、および非置換型C1−4−アルキルのうちから選択され、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
上記化合物は、必要に応じて、5−HTによって媒介される疾病または状態の治療のための医薬の製造を目的として、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態である、使用方法。
【請求項22】
請求項21に記載の、式(Ia)で表わされる少なくとも1つの化合物の使用方法であって、
【化26】

Aは以下の群から選択された化合物であり、
【化27】

およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR8aは、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルとのうちから互いに独立して選択され、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
上記化合物は、必要に応じて、5−HTによって媒介される疾病または状態の治療のための医薬の製造を目的として、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態である、使用方法。
【請求項23】
請求項21または22に記載された、式(Ia)で表わされる少なくとも1つの化合物の使用方法であって、
【化28】

Aは以下の群から選択された化合物であり、
【化29】

およびRは、それぞれが、水素と、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルとからなる群から独立して選択されているか、
または、
およびRが、RおよびRを架橋する窒素原子と共に、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された5員複素環または6員複素環を形成しているかの何れかであり、ただし、該5員複素環または6員複素環は必要に応じて少なくともモノ置換された単環系または多環系と縮合されていてもよく、
およびRは、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに必要に応じて少なくともモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
は、水素;ハロゲン、OH、SH、および、NH;直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;並びにO−Rのうちから選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであり、
およびR9aは、それぞれ、直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカル;およびO−Rのうちから互いに独立して選択され、ただし、Rは直鎖状または分岐鎖状、飽和または不飽和、さらに少なくともF、Cl、Br、I、SHまたはOHによって必要に応じてモノ置換された脂肪族ラジカルであるか、
または、
およびR9aが同一であり、共にFおよびClのうちから選択されているかの何れかであり、
上記化合物は、必要に応じて、5−HTによって媒介される疾病または状態の治療のための医薬の製造を目的として、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩、溶媒和化合物もしくはN−酸化物の形態である、使用方法。
【請求項24】
請求項1〜14に記載のエチルアミノフェニル誘導体のうち少なくとも1つの使用方法であって、
上記エチルアミノフェニル誘導体は、必要に応じて、5−HTによって媒介される疾病または状態の治療のための医薬の製造を目的として、好ましくは光学異性体またはジアステレオマーである立体異性体のうち一つの形態、ラセミ体の形態、もしくは、該複数の立体異性体のうち少なくとも2つが任意の混合比である混合物の形態;または、それぞれの、塩、好ましくは生理学的に容認される塩もしくは溶媒和化合物の形態である、使用方法。
【請求項25】
請求項21〜24の何れか1項に記載の使用方法であって、
上記疾病は痛みであり、好ましくは内臓痛、慢性痛、癌疼痛、片頭痛、急性痛または神経障害痛であり、さらに好ましくは神経障害痛、異痛または痛覚過敏である、使用方法。
【請求項26】
請求項21〜24の何れか1項に記載の使用方法であって、
上記疾病は、睡眠障害、交代勤務従業員症候群、時差ボケ、鬱病、季節性情動障害、片頭痛、不安症、精神病、精神分裂病、認知障害、記憶障害、虚血症状に起因する神経変性、高血圧症などの循環器病、過敏性大腸症候群、炎症性大腸病、痙攣性結腸または尿失禁である、使用方法。

【公表番号】特表2010−513361(P2010−513361A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−541916(P2009−541916)
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【国際出願番号】PCT/EP2007/011377
【国際公開番号】WO2008/077625
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(500031124)ラボラトリオス・デル・ドクトル・エステベ・ソシエダッド・アノニマ (55)
【Fターム(参考)】