説明

マルチレベルポイントツーポイント伝送システム及びその送信回路と受信回路

【課題】マルチレベルポイントツーポイント伝送システム及びその送信回路と受信回路を提供する。
【解決手段】少なくとも一つの端子抵抗、送信回路、及び受信回路を含むマルチレベルポイントツーポイント伝送システムを開示する。送信回路は第一外部抵抗と送信器を含む。送信器は第一基準電流を第一外部抵抗にしたがって生成し、送信回路の出力端子に流す電流を伝送データと第一基準電流にしたがって決定する。受信回路は第二外部抵抗、第三外部抵抗、及び少なくとも一つの受信器を含む。受信器は第二外部抵抗にしたがって第二基準電流を生成し、第二基準電流と第三外部抵抗にしたがって基準電圧差を生成する。受信器は、送信データを正確に受信するために受信器の受信端子における電圧を基準電圧差にしたがって判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的に、マルチレベルポイントツーポイント伝送システム及びその送信回路と受信回路に関し、特に、大型表示パネルに用いられるマルチレベルポイントツーポイント伝送システム及びその送信回路と受信回路に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示パネルの製造技術は徐々に成熟段階へと達しつつある。しかし、表示パネルのサイズと解像度は消費者の要望に応えて継続的に拡大している。しかし、表示パネルの解像度とサイズの増大にともなって表示パネル内の動作周波数が大きくなることが予測される。表示パネルにおける従来の伝送システムには複数対の伝送線を設けなければならず、全ての伝送線に高周波数環境において類似の電気的特性を持たせることはほぼ不可能である。それゆえ、前述の問題を修正するための有効な修正メカニズムを受信端子に設けることができず、したがって伝送システムのビット誤り率を低減させることができない。特に、伝送システムにおける前述の問題を解決するめには追加的なコストが生じるのであり、製品の競争力を高めることができない。
【0003】
図1Aは、液晶表示(LCD)パネルにおける従来の伝送システムの図である。伝送システムには、タイミング制御器TCONと、複数のドライブIC SD1、SD2、・・・SDNが含まれる。タイミング制御器TCONは、ビデオデータをLCDパネル内のドライブIC SD1乃至SDNに一対のクロック伝送線と複数対の伝送線を介して伝送する。伝送線の各対は全てのドライブIC SD1乃至SDNの入力端子に接続されている。図1Bは、図1Aの伝送システムの詳細回路図である。タイミング制御器TCONは送信回路として機能し、ドライブIC SD1乃至SDNは受信回路として機能する。タイミング制御器TCONとドライブIC SD1乃至SDNにより伝送システムが形成される。シングル‐差動変換器TX1、TX2、TX3、・・・、TXN、及びTXCKが入力データDI_1、DI_2、DI_3、・・・、DI_N、及び入力クロック信号CKIをドライブIC SD1乃至SDNの受信端子におけるコンパレータRX1、RX2、RX3、・・・、RXN、及びRXCKへと出力する。ドライブIC SD1乃至SDNの受信端子におけるコンパレータRX1、RX2、RX3、・・・RXN、及びRXCKは、該当する符号の信号を比較して対応するデジタル値1もしくは0を取得する。しかし、この伝送システムは、回路レイアウトが非常に複雑であり、伝送量が重く、ノイズによる影響が大きいので、高周波数で動作する大型のLCDパネルには適していない。
【0004】
一般的に、表示パネルにおける従来の伝送システムには、複数対の伝送線が含まれており、受信端子が受信するデータは簡易なコンパレータを用いることにより容易に復号することができる。
【0005】
表示パネルサイズの増大にともない、マルチレベルポイントツーポイント伝送メカニズムを表示パネルの伝送システムに用いなければ伝送周波数、ひいては伝送線効果を低減することができない。しかし、マルチレベルポイントツーポイント伝送システムの受信端子については、受信データを復号するためには簡易なコンパレータでなく精密レベルのコンパレータが複数必要である。さらに、媒体あるいは大型の表示パネルにおいては全てのドライブICが同一の制御ICに制御されるので、各ドライブICの受信端子における基準電圧レベルが当該ドライブICの送信端子における基準電圧レベルと一致していなければ復号化エラーを防ぐことができない。
【0006】
上述したように、マルチレベルポイントツーポイント伝送システムを大型表示パネルに用いることにより大型表示パネル設計の複雑性を大幅に低減することができる。しかし、伝送データを正確に復号するためにはマルチレベルポイントツーポイント伝送システムにおける受信端子は送信端子と同じ基準電圧レベルを生成しなければならず、これは処理間の相違により達成することが非常に困難である。それゆえ、通常、内蔵式の微調整メカニズムを用いて処理間の相違を相殺する。さらに、表示パネルにおいて各ドライブICに同一の微調整メカニズムを設ける方法も今日の表示装置の生産者が解決しなければならない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、送信回路が出力電流又は信号レベルを生成する方法に従って受信回路がその各受信器において基準電圧を生成し、当該基準電圧は、処理、温度、電圧等の環境要因により影響されないマルチレベルポイントツーポイント伝送システムに関する。
【0008】
本発明は、送信回路が出力電流又は信号レベルを生成するパターンが容易にコピーでき、当該パターンは、処理、温度、電圧等の環境要因により影響されない、マルチレベルポイントツーポイント伝送システムに適した伝送回路に関する。
【0009】
本発明は、送信回路が出力電流又は信号レベルを生成する方法に従って受信回路が基準電圧を生成し、当該基準電圧は、処理、温度、電圧等の環境要因に影響されない、マルチレベルポイントツーポイント伝送システムに適した受信回路に関する。
【0010】
また、本発明は、送信回路が出力電流又は信号レベルを生成する方法に従って受信回路がその各受信器において基準電圧を生成し、当該基準電圧は、処理、温度、電圧等の環境要因に影響されない、ポイントツーポイント信号伝送システムに関する。
【0011】
本発明は、少なくとも一つの端子抵抗、送信回路、及び受信回路を含むマルチレベルポイントツーポイント伝送システムを提供する。送信回路は、第一外部抵抗と送信器を含む。送信器は、第一基準端子と少なくとも一つの出力端子を有し、第一基準端子は第一外部抵抗に接続され、出力端子は端子抵抗に接続される。送信器は、第一外部抵抗にしたがって第一基準電流を生成し、伝送データと第一基準電流にしたがって出力端子に流す電流を決定する。受信回路は、第二外部抵抗、第三外部抵抗、及び少なくとも一つの受信器を含む。受信器は、第二基準端子、第三基準端子、及び受信端子を有し、第二基準端子は第二外部抵抗に接続され、第三基準端子は第三外部抵抗に接続され、受信端子は送信器の出力端子に接続される。受信器は、第二外部抵抗にしたがって第二基準電流を生成し、第二基準電流と第三外部抵抗にしたがって基準電圧差を生成する。受信器は、伝送データを正確に受信するために基準電圧差にしたがって受信端子における電圧を判定する。
【0012】
本発明の実施形態によると、送信器は、送信端電流生成器、及び複数のパルス強度変調器を含む。送信端電流生成器は第一基準端子に接続され、第一外部抵抗にしたがって第一基準電流を生成する。パルス強度変調器は送信端電流生成器と送信器の出力端子に接続される。パルス強度変調器は、送信器の出力端子に流す電流と第一基準電流との比を伝送データのビットコードにしたがって決定し、端子抵抗と協同して送信器の出力端子において複数の異なる電圧レベルを生成する。
【0013】
本発明の実施形態によると、受信器は、受信端電流追跡回路、第二分圧回路、複数の強度コンパレータ、及び複数のサーマルコード復号器を含む。受信端電流追跡回路は第二基準端子と第三基準端子に接続される。受信端電流追跡回路は、第二外部抵抗にしたがって第二基準電流を生成し、第二基準電流と第三外部抵抗にしたがって基準電圧差を生成する。第一分圧回路は、基準電圧差と第二所定比にしたがって複数のサブ基準電圧差を生成する。強度コンパレータは、第二分圧回路と受信端子に接続され、受信端子における電圧とサブ基準電圧差のいくつかとを比較して複数のサーマルコードを得る。サーマルコード復号器は強度コンパレータに接続され、サーマルコードを伝送データへと復号する。
【0014】
本発明は、マルチレベルポイントツーポイント伝送システムに適した送信回路を提供する。送信回路は少なくとも一つの端子抵抗に接続される。送信回路は第一外部抵抗と送信器を含む。送信器は第一基準端子と少なくとも一つの出力端子を有し、第一基準端子は第一外部抵抗に接続され、出力端子は端子抵抗に接続される。送信器は、送信端電流生成器と複数のパルス強度変調器を含む。送信端電流生成器は第一基準端子に接続され、第一外部抵抗にしたがって第一基準電流を生成する。パルス強度変調器は送信端電流生成器と送信器の出力端子に接続される。パルス強度変調器は送信器の出力端子に流す電流と第一基準電流との比を伝送データのビットコードにしたがって決定し、端子抵抗と協同して送信器の出力端子において複数の異なる電圧レベルを生成する。
【0015】
本発明の実施形態によると、送信端電流生成器は第一分圧回路、演算増幅器、及びカレントミラーを含む。第一分圧回路は、入力電圧と第一所定比にしたがって第一基準電圧を生成する。演算増幅器は第一入力端子、第二入力端子、及び出力端子を備え、第一入力端子は第一分圧回路に接続され、第二入力端子は第一基準端子に接続される。カレントミラーは演算増幅器の出力端子と第一基準端子に接続され、第一基準電流をコピーして出力する。第一基準電流は、上記の接続関係を介して第一基準電圧と第一外部抵抗にしたがって生成することができる。
【0016】
本発明は、マルチレベルポイントツーポイント伝送システムに適した受信回路を提供する。受信回路は、第二外部抵抗、第三外部抵抗、及び少なくとも一つの受信器を含む。受信器は、第二基準端子、第三基準端子、及び受信端子を備え、第二基準端子は第二外部抵抗に接続され、第三基準端子は第三外部抵抗に接続される。受信器は、受信端電流追跡回路、第二分圧回路、複数の強度コンパレータ、及び複数のサーマルコード復号器を含む。受信端電流追跡回路は第二基準端子と第三基準端子に接続される。受信端電流追跡回路は第二外部抵抗にしたがって第二基準電流を生成し、第二基準電流と第三外部抵抗にしたがって基準電圧差を生成する。第二分圧回路は、基準電圧差と第二所定比にしたがって複数のサブ基準電圧差を生成する。強度コンパレータは、第二分圧回路と受信器の受信端子に接続され、受信器の受信端子における電圧とサブ基準電圧差のいくつかとを比較して複数のサーマルコードを得る。サーマルコード復号器は強度コンパレータに接続され、サーマルコードを伝送データへと復号する。
【0017】
本発明の実施形態によると、受信端電流追跡回路は、第三分圧回路、演算増幅器、及びスイッチ回路を含む。第三分圧回路は入力電圧と第三所定比にしたがって第二基準電圧を生成する。演算増幅器は第一入力端子、第二入力端子、及び出力端子を備え、第一入力端子は第三分圧回路に接続され、第二入力端子は第二基準端子に接続される。スイッチ回路は、イネーブル信号受信端子、電流入力端子、及び電流出力端子とを備え、電流入力端子は第二基準端子に接続され、電流出力端子は第三基準端子に接続され、イネーブル信号受信端子は入力イネーブル信号を受信して第二基準電流をスイッチ回路の電流出力端子に出力するかを制御する。第二基準電流は、上記の接続関係を介して第二基準電圧と第二外部抵抗にしたがって生成することができる。
【0018】
本発明は、送信回路と受信回路を含み、受信回路が送信回路に接続されたポイントツーポイント信号伝送システムを提供する。送信回路は、伝送データにしたがって少なくとも一つの電流信号を出力する。受信回路は複数の受信部と少なくとも一つの基準部を含み、基準部は受信部に接続される。受信回路は送信回路から電流信号を受信し、電流信号を受信電圧信号へと変換する。基準部は、基準電圧差を生成して基準電圧差を受信部へと伝送し、受信部は基準電圧差にしたがって複数のサブ基準電圧差を生成し、受信電圧信号とサブ基準電圧差を比較してデジタルデータを得る。
【0019】
本発明の実施形態によると、送信回路は第一外部抵抗、第一基準端子、送信端電流生成器、及びパルス強度変調器を含む。第一基準端子は第一外部抵抗に接続され、送信端電流生成器は第一基準端子に接続され、パルス強度変調器は送信端電流生成器に接続される。送信端電流生成器は、第一外部抵抗にしたがって第一基準電流を生成する。パルス強度変調器は、電流信号と第一基準電流との比を伝送データのビットコードにしたがって決定する。基準部は第二外部抵抗、第三外部抵抗、第二基準端子、第三基準端子、及び受信端電流追跡回路を含む。第二基準端子は第二外部抵抗に接続され、第三基準端子は第三外部抵抗に接続され、受信端電流追跡回路は第二基準端子と第三基準端子に接続される。受信端電流追跡回路は第二外部抵抗にしたがって第二基準電流を生成し、第二基準電流と第三外部抵抗にしたがって基準電圧差を生成する。
【0020】
本発明は、マルチレベルポイントツーポイント伝送システム、及びその送信回路と受信回路を提供する。上記したように、受信回路は送信回路が出力電流又は信号レベルを生成する方法にしたがって、受信回路の各受信器において基準電圧を生成する。したがって、基準電圧は、処理、温度、電圧等の環境要因に影響されない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
添付の図面は、本発明の更なる理解を推進するために含められており、本明細書の一部に取り込み本明細書の一部を成す。図面は、本発明の実施形態を図示し、本発明の原理を本記載とともに説明する。
【0022】
【図1A】図1Aは、液晶表示(LCD)パネルにおける従来の伝送システムを示す図である。
【0023】
【図1B】図1Bは、図1Aにおける伝送システムの詳細回路図である。
【0024】
【図2】図2は、本発明の実施形態に係るマルチレベルポイントツーポイント伝送システムを示す。
【0025】
【図3】図3は、図2における送信器211の回路図である。
【0026】
【図4】図4は、図3における送信端電流生成器30の詳細回路図である。
【0027】
【図5】図5は、受信器222の回路図である。
【0028】
【図6】図6は、受信端電流追跡回路50の詳細回路図である。
【0029】
【図7】図7は、図3におけるパルス強度変調器31が複数存在する共通モードフィードバック回路インフラを示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
これより、本発明の本好適実施形態を詳細に説明するが、添付の図面に好適実施形態の数例を示す。図面と本記載においては、可能である限り、同一もしくは同様の構成には同一の参照符号を用いる。
【0031】
本発明は、送信回路が出力電流又は信号レベルを生成する方法に従って受信回路がその各受信器において基準電圧を生成することができ、当該基準電圧は、処理、温度、電圧等の環境要因に影響されない、マルチレベルポイントツーポイント伝送システムを提供する。さらに、マルチレベルポイントツーポイント伝送システムは、大型液晶表示(LCD)パネルに適する。
【0032】
図2は、本発明の実施形態に係るマルチレベルポイントツーポイント伝送システムを示す。図2を参照すると、マルチレベルポイントツーポイント伝送システムは、複数の端子抵抗RT、送信回路21、及び受信回路22を含む。送信回路21は、第一外部抵抗RS1と送信器211を含む。送信器211は第一基準端子211REF1と複数の出力端子211OUTを含み、第一基準端子211REF1は第一外部抵抗RS1に接続され、出力端子211OUTは端子抵抗RTに接続される。送信器211は、第一外部抵抗RS1にしたがって第一基準電流IREF1を生成し、送信器211が送信する伝送データと第一基準電流IREF1にしたがって全ての出力端子211OUTに流す電流を決定する。受信回路22は、第二外部抵抗RS2、第三外部抵抗RS3、及び複数の受信器222を含む。各受信器222は、第二基準端子222REF2、第三基準端子222REF3、及び複数の受信端子IPとINを有し、第二基準端子222REF2は第二外部端子RS2に接続され、第三基準端子222REF3は第三外部抵抗RS3に接続され、受信端子IPとINは送信器211の出力端子211OUTに接続されている。受信器222は、第二外部抵抗RS2にしたがって第二基準電流IREF2を生成し、第二基準電流IREF2と第三外部抵抗RS3にしたがって基準電圧差VCC−VRTSを生成する。受信器222は、基準電圧差VCC−VRTSにしたがって受信端子IPとINにおける電圧を判定し、それにより送信器211からの伝送データを正確に受信する。
【0033】
図3は、図2の送信器211の回路図である。図3を参照すると、送信器211は、送信端電流生成器30と複数の四段階パルス強度変調器31(図3には例として四段階パルス強度変調器31を一つだけ示す)を含む。送信端電流生成器30は第一基準端子211REF1に接続され、第一外部抵抗RS1にしたがって第一基準電流IREF1を生成する。パルス強度変調器31は送信端電流生成器30と出力端子211OUTに接続される。四段階パルス強度変調器31は、送信器211が送信する伝送データのビットコードにしたがって出力端子211OUTに流す電流と第一基準電流IREF1との比を決定し、端子抵抗RTと協同して出力端子211OUTにおいて複数の異なる電圧レベルを生成する。
【0034】
図3において、トランジスタP01のサイズがトランジスタP00のK倍であり、トランジスタP02のサイズがトランジスタP01の二倍であると仮定すると、電流I0=K*IREF1であり、電流I0'=2*I0=2K*IREF1である。したがって、四段階パルス強度変調器31は、全ての出力端子211OUTに流す電流を第一基準電流IREF1と送信器211が送信する伝送データD1とD2にしたがって決定する。これらの電流が端子抵抗RTを通過するとき複数の異なる電圧レベルが生成される。
【0035】
図4は、図3の送信端電流生成器30の詳細回路図である。図4を参照すると、送信端電流生成器30は、第一分圧回路40、演算増幅器41、及びカレントミラー42を含む。演算増幅器41は、第一入力端子41I1、第二入力端子41I2、及び出力端子41Oを有しており、第一入力端子41I1は第一分圧回路40に接続され、第二入力端子41I2は第一基準端子211REF1に接続される。カレントミラー42は、演算増幅器41の出力端子41Oと第一基準端子211REF1に接続される。第一分圧回路40は、入力電圧VCCと第一所定比R11/(R11+R12)にしたがって、第一基準電圧VREF1=(VCC*R11)/(R11+R12)を生成する。カレントミラー42のトランジスタPB0とPB1、及びトランジスタNB0とNB1は同一のサイズ比を有しており、カレントミラー42は第一基準電流IREF1をコピーして出力することができる。第一基準電流IREF1は、上述の接続関係を介して第一基準電圧VREF1と第一外部抵抗RS1にしたがって生成することができる、つまり、第一基準電流IREF1は、第一基準電圧VREF1を第一基準抵抗RS1で割ることにより得られる(IREF1=VREF1/RS1)。
【0036】
図3と図4を再び参照すると、上記の仮定と接続関係においては、四段階パルス強度変調器31が電流I0を四段階パルス強度変調器31に接続された端子抵抗RTに通過させると、端子抵抗RTは電圧レベルを生成する。伝送データがD1=1、D2=0であるならば、図3に示すように、四段階パルス強度変調器31のトランジスタM1BとM2Bに接続された端子抵抗RTに電流I0が流され、電圧レベルVamp=I0*RTが端子抵抗RTにおいて生成される。電流I0の二倍の電流が四段階パルス強度変調器31のトランジスタM1とM2に接続された端子抵抗RTに流され、それにより電圧レベルVampの二倍の電圧レベルがこれらの端子抵抗RTにおいて生成される。伝送データがD1=1、D2=1であるならば、電流I0の三倍の電流が四段階パルス強度変調器31のトランジスタM1とM2に接続された端子抵抗RTに流され、それにより電圧レベルVampの三倍の電圧レベルがこれらの端子抵抗RTにおいて生成される。伝送データがD1=0、D2=1であるならば、電流I0が四段階パルス強度変調器31のトランジスタM1とM2に接続された端子抵抗RTに流され、それにより電圧レベルVampがこれらの端子抵抗RTにおいて生成される。電流I0の二倍の電流が四段階パルス強度変調器31のトランジスタM1とM2に接続された端子抵抗RTに流され、それにより電圧レベルVampの二倍の電圧レベルがこれらの端子抵抗RTにおいて生成される。伝送データがD1=0、D2=0であるならば、I0の三倍の電流が四段階パルス強度変調器31のトランジスタM1BとM2Bに接続された端子抵抗RTに流され、それにより電圧レベルVampの三倍の電圧レベルがこれらの端子抵抗RTにおいて生成される。
【0037】
上記のカレントミラー42はその他の種のカレントミラーであってもよく、上記の四段階パルス強度変調器31はその他の段階数の変調器、たとえば八段階パルス強度変調器であってもよい。上記の抵抗と仮定は本発明を説明するためだけに用いるのであり、本発明の範囲を制限するものでなく、それゆえその他の抵抗と仮定を本発明の要件に適合するのであれば用いてもよい。
【0038】
上記したように、送信器211は、第一外部抵抗RS1にしたがって決定することができる第一基準電流IREF1を流す。これにより、送信器211は出力端子211OUTに流す電流を第一基準電流IREF1と送信器211が送信する送信データD1とD2にしたがって決定することができる。
【0039】
図5は、受信器222の回路図である。図5を参照すると、受信器222は、受信端電流追跡回路50、第二分圧回路51、複数の四段階強度コンパレータ52(図5には例として四段階強度コンパレータ52を一つだけ示す)、複数のサーマルコード復号器53(図5には例としてサーマルコード復号器53を一つだけ示す)、及び電圧変換器54を含む。受信端電流追跡回路50は第二基準端子222REF2と第三基準端子222REF3に接続される。四段階強度コンパレータ52は第二分圧回路51と受信器222の受信端子IPとINとに接続されている。電圧変換器54は出力端子54Oと入力端子54Iを有しており、入力端子54Iは第三基準端子222REF3に接続され、出力端子54Oは第二分圧回路51に接続される。サーマルコード復号器53は四段階強度コンパレータ52に接続される。受信端電流追跡回路50は、第二外部抵抗RS2にしたがって第二基準電流IREF2を生成し、第二基準電流IREF2と第三外部抵抗RS3にしたがって基準電圧差を生成する(基準電圧差はVCC−VRTSに等しい。但し、VRTS=VCC−RS3*IREF2である)。第二分圧回路51は基準電圧差と第二所定比にしたがって複数のサブ基準電圧差を生成するが、サブ基準電圧差の一つはVREF3である。電圧変換器54は、第三基準端子222REF3における電圧VRTSを出力端子54Oへと変換する。四段階強度コンパレータ52は受信端子IPとINにおける電圧をサブ基準電圧差VREF3と比較し、サーマルコードを得る。サーマルコード復号器53はサーマルコードを伝送データへと復号する。
【0040】
上記したように、電圧変換器54は、演算増幅器OP2と電界効果トランジスタ(FET)N11を含む。演算増幅器OP2の第一入力端子は電圧変換器54の入力端子54Iとして機能し、演算増幅器OP2の第二入力端子は電圧変換器54の出力端子54Oとして機能する。FET N11のゲートと演算増幅器OP2の出力端子は互いに接続され、FET N11のドレインと電圧変換器54の出力端子54Oは互いに接続され、FET N11のソースは接地されている。上記のコンポーネントとそれらの接続関係により、電圧変換器54は入力端子54Iにおける電圧を出力端子54Oへとコピーすることができる。しかし、上記の実施形態は本発明を制限するものでなく、電圧変換器54は本発明の範囲と趣旨から逸脱することなく異なる方法にて具現化してもよい。
【0041】
図6は、受信端電流追跡回路50の詳細回路図である。図6を参照すると、受信端電流追跡回路50は、第三分圧回路60、演算増幅器61、及びスイッチ回路62を含む。第三分圧回路60は、入力電圧VCCと第三所定比R21/(R21+R22)にしたがって第二基準電圧VREF2(VREF2=(VCC*R21)/(R21+R22))を生成する。増幅演算器61は、第一入力端子、第二入力端子、及び出力端子を有しており、第一入力端子は第三分圧回路60に接続され、第二入力端子は第二基準端子222REF2に接続される。スイッチ回路62は、イネーブル信号受信端子EN、電流入力端子62I、及び電流出力端子62Oを有しており、電流入力端子62Iは第二基準端子222REF2に接続され、電流出力端子62Oは第三基準端子222REF3に接続され、イネーブル信号受信端子ENは入力イネーブル信号を受信して第二基準電流IREF2を電流出力端子62Oに出力するかを制御する。第二基準電流IREF2は、第二基準電圧VREF2と第二外部抵抗RS2にしたがって、上記の接続関係を介して生成することができる(IREF2=VREF2/RS2)。
【0042】
スイッチ回路62は、インバータINV、及び二つのFET N12とNclp2を含む。インバータINVの入力端子はイネーブル信号受信端子ENに接続される。インバータINVは反転したイネーブル信号を出力する。FET N12のドレインとFET Nclp2のゲートは互いに接続され、FET N12のゲートとインバータINVの出力端子は互いに接続され、FET N12のソースは接地される。FET Nclp2のゲートと演算増幅器61の出力端子は互いに接続され、FET Nclp2のドレインはスイッチ回路62の電流出力端子62Oとして機能し、FET Nclp2のソースはスイッチ回路62の電流入力端子62Iとして機能する。上記のコンポーネントとそれらの接続関係により、上記のスイッチ回路62の機能が達成できる。しかし、スイッチ回路62は、本発明の範囲と趣旨から逸脱することなく異なる方法にて実施してもよい。
【0043】
図5を参照すると、四段階強度コンパレータ52が受信した差動電圧が第二分圧回路51が供給するサブ基準電圧差VREF3よりも高いとき、四段階強度コンパレータ52は、サーマルコードのグループ{Hi、Mid、Lo}={1、1、1}を出力する。四段階強度コンパレータ52が受信した差動電圧が第二分圧回路51が供給するサブ基準電圧差VREF3の負の値よりも低いとき、四段階強度コンパレータ52はサーマルコードのグループ{Hi、Mid、Lo}={0、0、0}を出力する。四段階強度コンパレータ52が受信した差動電圧が第二分圧回路51が供給するサブ基準電圧差VREF3よりも低く、電圧レベル0よりも高いとき、四段階強度コンパレータ52はサーマルコードのグループ{Hi、Mid、Lo}={0、1、1}を出力する。四段階強度コンパレータ52が受信した差動電圧が第二分圧回路51が供給するサブ基準電圧差VREF3の負の値よりも高く、電圧レベル0よりも低いとき、四段階強度コンパレータ52はサーマルコードのグループ{Hi、Mid、Lo}={0、0、1}を出力する。本実施形態においては、サーマルコード復号器53はサーマルコードを伝送データへと復号する。サーマルコードが{1、1、1}であるとき、伝送データは{D1、D2}={1、1}として取得される。サーマルコードが{0、1、1}であるとき、取得された伝送内容は{D1、D2}={1、0}として取得される。サーマルコードが{0、0、1}であるとき、伝送データは{D1、D2}={0、1}として取得される。サーマルコードが{0、0、0}であるとき、伝送データは{D1、D2}={0、0}として取得される。
【0044】
図3、4、5及び6を参照すると、図5の受信回路22に電圧レベルVampの二倍であるサブ基準電圧差VREF3を生成させるには、第二分圧回路51の内部抵抗間の比を製造過程においてR3=R31=R32=R33=・・・=R3Mに調整すればよい。したがって、第二分圧回路51が生成するサブ基準電圧差VREF3は、VREF3=(VCC−VRTS)/Mである。上記したように、VCC−VRTS=(VREF2/RS2)*RS3であり、サブ基準電圧差VREF3が電圧レベルVampの丁度二倍であるためには、VREF3=(VREF2/RS2)*RS3/M=2*K*RT*VREF1/RS1)である。第一分圧回路40の内部抵抗R11とR12との比と第三分圧回路60の内部抵抗R21とR22との比は、第一基準電圧VREF1が第二基準電圧VREF2と等しくなる(VREF1=VREF2)ように調整される。第一外部抵抗RS1と第二外部抵抗RS2の抵抗値も等しいものとされる(RS1=RS2)。上記の数式に基づくと、第三外部抵抗RS3の抵抗値が2*K*M*RTである(RS3=2*K*M*RT)限り、サブ基準電圧差VREF3は電圧レベルVampの二倍である。K=20、M=5、及びRT=50である場合を例に挙げると、第三外部抵抗RS3の抵抗値は2*20*5*50=10000Ωである。したがって、受信回路22は送信器211から正確に伝送データを受信するために基準電圧差VCC−VRTSにしたがって受信端子における電圧を判定することができる。
【0045】
上記の抵抗と仮定は、本発明を説明するためにだけ用いるのであり、本発明の範囲を制限するものでなく、その他のいかなる抵抗と仮定も、本発明の要件に適合するならば用いてよい。
【0046】
上記の四段階強度コンパレータ52とサーマルコード復号器53は、四段階パルス強度変調器31に対応するように具現化される。四段階パルス強度変調器31がその他の段階数のパルス強度変調器(たとえば、八段階パルス強度変調器)であるならば、強度コンパレータとサーマルコード復号器はそれに対応して具現化するべきである。つまり、上記の実施例は本発明を制限することを意図しておらず、その他のいかなる実施例も、本発明の要件に適合するのであれば用いてよい。
【0047】
図7は、図3の四段階パルス強度変調器31の別の実施例を示す。図3に示す四段階パルス強度変調器31は単一入力回路インフラを有するが、図7のパルス強度変調器31は共通モードフィードバック回路インフラを有する。端子抵抗RTをこれらのパルス強度変調器31の正側と負側の共通モード出力端子に直列に接続することにより、ノイズの影響を低減することができる。図3と図7に示すパルス強度変調器31は同じ機能を有しており、これら二つの相違は図3のパルス強度変調器31は単一の入出力を有するのにたいして、図7のパルス強度変調器31は共通モードの入出力を有することだけである。単一入力においてはD1とD2だけが存在するが、共通モード電圧入力においてはD1+、D1−、D2+、及びD2−が存在し、D1+はD1であり、D1−はD1の負の値であり、D2+はD2であり、D2−はD2の負の値である。
【0048】
まとめると、本発明により、マルチレベルポイントツーポイント伝送システムが提供される。伝送システムの受信回路は、伝送システムの送信回路が出力電流又は信号レベルを生成する方法にしたがって基準電圧を生成し、当該基準電圧は、処理、温度、電圧等の環境要因に影響されない。
【0049】
さらに、本発明により、上記のマルチレベルポイントツーポイント伝送システムに適した送信回路が提供される。送信回路が出力電流又は信号レベルを生成するパターンは容易にコピーされ、処理、温度、電圧等の環境要因に影響されない。
【0050】
さらに、本発明により、上記のマルチレベルポイントツーポイント伝送システムに適した受信回路が提供される。受信回路は、送信回路が出力電流又は信号レベルを生成する方法にしたがって基準電圧を生成し、当該基準電圧は、処理、温度、電圧等の環境要因に影響されない。
【0051】
当業者には、本発明の範囲もしくは趣旨から逸脱することなく本発明の構成に多様な修正と変更を行うことができることが明らかである。上記を考慮すると、本発明の修正と変更は、それらが以下の請求項とその均等物の範囲内にあるのであれば、本発明に含まれることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの端子抵抗と、
一の送信回路と、
一の受信回路と
を含み、
前記送信回路は、
一の第一外部抵抗と、
前記第一外部抵抗に接続された一の第一基準端子と、前記端子抵抗に接続された少なくとも一つの出力端子とを備え、前記第一外部抵抗にしたがって一の第一基準電流を生成し、一の伝送データと該第一基準電流とにしたがって前記出力端子に流す一の電流を決定する一の送信器と
を含み、
前記受信回路は、
一の第二外部抵抗と、
一の第三外部抵抗と、
前記第二外部抵抗に接続された一の第二基準端子と、前記第三外部抵抗に接続された一の第三基準端子と、前記送信器の前記出力端子に接続された一の受信端子とを備え、前記第二外部抵抗にしたがって一の第二基準電流を生成し、該第二基準電流と前記第三外部抵抗とにしたがって一の基準電圧差を生成し、前記伝送データを正確に受信することを目的として、該基準電圧差にしたがって前記受信端子における一の電圧を判定する少なくとも一つの受信器と
を含む、
マルチレベルポイントツーポイント伝送システム。
【請求項2】
前記送信器は、
前記第一基準端子に接続され、前記第一外部抵抗にしたがって前記第一基準電流を生成する一の送信端電流生成器と、
前記送信端電流生成器と前記出力端子とに接続され、該出力端子に流す前記電流と前記第一基準電流との一の比を前記伝送データのビットコードにしたがって決定し、前記端子抵抗と協同して前記出力端子において複数の異なる電圧レベルを生成する複数のパルス強度変調器と
を含む、
請求項1に記載のマルチレベルポイントツーポイント伝送システム。
【請求項3】
前記送信端電流生成器は、
一の入力電圧と一の第一所定比にしたがって一の第一基準電圧を生成する一の第一分圧回路と、
前記第一分圧回路に接続される一の第一入力端子と、前記第一基準端子に接続される一の第二入力端子と、一の出力端子とを備える一の演算増幅器と、
前記演算増幅器の前記出力端子と前記第一基準端子とに接続され、前記第一基準電流をコピーして出力する一のカレントミラーと
を含み、
前記第一基準電流は、前記第一基準電圧と前記第一外部抵抗とにしたがって生成される、
請求項2に記載のマルチレベルポイントツーポイント伝送システム。
【請求項4】
前記受信器は、
前記第二基準端子と前記第三基準端子とに接続され、前記第二外部抵抗にしたがって前記第二基準電流を生成し、該第二基準電流と前記第三外部抵抗とにしたがって前記基準電圧差を生成する一の受信端電流追跡回路と、
前記基準電圧差と一の第二所定比とにしたがって複数のサブ基準電圧差を生成する一の第二分圧回路と
前記第二分圧回路と前記受信端子とに接続され、前記受信端子における前記電圧と前記複数のサブ基準電圧差の一部とを比較して複数のサーマルコードを得る複数の強度コンパレータと、
前記複数の強度コンパレータに接続され、前記複数のサーマルコードを前記伝送データへと復号する複数のサーマルコード復号器と
を含む、
請求項1に記載のマルチレベルポイントツーポイント伝送システム。
【請求項5】
前記受信端電流追跡回路は、
前記入力電圧と一の第三所定比とにしたがって一の第二基準電圧を生成する一の第三分圧回路と、
前記第三分圧回路に接続される一の第一入力端子と、前記第二基準端子に接続される一の第二入力端子と、一の出力端子とを備える一の演算増幅器と、
一のイネーブル信号受信端子と、前記第二基準端子に接続された一の電流入力端子と、前記第三基準端子に接続された一の電流出力端子とを備え、該イネーブル信号受信端子は、一の入力イネーブル信号を受信して前記第二基準電流を前記電流出力端子に出力するかを制御する、一のスイッチ回路と
を含み、
前記第二基準電流は、前記第二基準電圧と前記第二外部抵抗にしたがって生成される、
請求項4に記載のマルチレベルポイントツーポイント伝送システム。
【請求項6】
前記受信器は、
前記第二分圧回路に接続された一の出力端子と、前記第三基準端子に接続された一の入力端子を備える一の電圧変換器であって、前記第三基準端子における一の電圧を該電圧変換器の前記出力端子へと変換する電圧変換器をさらに含む、
請求項4に記載のマルチレベルポイントツーポイント伝送システム。
【請求項7】
前記電圧変換器は、
該電圧変換器の前記入力端子として機能する一の第一入力端子と、該電圧変換器の前記出力端子として機能する一の第二入力端子とを備える一の演算増幅器と、
前記演算増幅器の出力端子に接続された一のゲートと、前記電圧変換器の前記出力端子に接続された一のドレインと、接地された一のソースとを備える一の電界効果トランジスタ(FET)と
を含み、
前記電圧変換器の前記入力端子における前記電圧は、該電圧変換器の前記出力端子へとコピーされる、
請求項6に記載のマルチレベルポイントツーポイント伝送システム。
【請求項8】
前記スイッチ回路は、
前記イネーブル信号受信端子に接続された一の入力端子を備え、前記イネーブル信号を反転する一のインバータと、
一の第一FETと一の第二FETと
を備え、
前記第二FETの一のドレインと前記第一FETの一のゲートは互いに接続され、前記第二FETの一のゲートと前記インバータの一の出力端子は互いに接続され、前記第二FETの一のソースは接地され、前記第一FETの前記ゲートと前記演算増幅器の前記出力端子は互いに接続され、前記第一FETの一のドレインは前記スイッチ回路の前記電流出力端子として機能し、前記第一FETの一のソースは前記スイッチ回路の前記電流入力端子として機能する、
請求項5に記載のマルチレベルポイントツーポイント伝送システム。
【請求項9】
前記複数のパルス強度変調器は、一の単一入力回路インフラ又は一の共通モードフィードバック回路インフラを有する、
請求項2に記載のマルチレベルポイントツーポイント伝送システム。
【請求項10】
一の大型表示パネルに用いられる、請求項1に記載のマルチレベルポイントツーポイント伝送システム。
【請求項11】
一のマルチレベルポイントツーポイント伝送システムに適し、少なくとも一つの端子抵抗に接続された送信回路であって、
一の第一外部抵抗と、
前記第一外部抵抗に接続された一の第一基準端子と前記端子抵抗に接続された少なくとも一つの出力端子を備えた一の送信器とを含み、
該送信器は、
前記第一基準端子に接続され、前記第一外部抵抗にしたがって一の第一基準電流を生成する一の送信端電流生成器と、
前記送信端電流生成器と前記出力端子に接続され、一の伝送データのビットコードにしたがって前記出力端子に流す一の電流と前記第一基準電流との一の比を決定し、前記端子抵抗と協同して前記出力端子において複数の異なる電圧レベルを生成する複数のパルス強度変調器と
を含む、送信回路。
【請求項12】
前記送信端電流生成器は、
一の入力電圧と一の第一所定比にしたがって一の第一基準電圧を生成する一の第一分圧回路と、
前記第一分圧回路に接続された一の第一入力端子と、前記第一基準端子に接続された一の第二入力端子と、一の出力端子とを備える一の演算増幅器と、
前記演算増幅器の前記出力端子と前記第一基準端子とに接続され、前記第一基準電流をコピーして出力する一のカレントミラーと
を含み、
前記第一基準電流は、前記第一基準電圧と前記第一外部抵抗とにしたがって生成される、
請求項11に記載の送信回路。
【請求項13】
前記複数のパルス強度変調器は、一の単一入力回路インフラ又は一の共通モードフィードバック回路インフラを有する、
請求項11に記載の送信回路。
【請求項14】
一の大型表示パネルに用いられる、請求項11に記載の送信回路。
【請求項15】
一のマルチレベルポイントツーポイント伝送システムに適用可能な受信回路であって、
一の第二外部抵抗と、
一の第三外部抵抗と、
前記第二外部抵抗に接続された一の第二基準端子と、前記第三外部抵抗に接続された一の第三基準端子と、一の受信端子とを備える少なくとも一つの受信器とを含み、
前記受信器は、
前記第二基準端子と前記第三基準端子とに接続され、前記第二外部抵抗にしたがって一の第二基準電流を生成し、該第二基準電流と前記第三外部抵抗とにしたがって一の基準電圧差を生成する一の受信端電流追跡回路と、
前記基準電圧差と一の第二所定比とにしたがって複数のサブ基準電圧差を生成する一の第二分圧回路と、
前記第二分圧回路と前記受信端子とに接続され、前記受信端子における一の電圧と前記複数のサブ基準電圧差の一部とを比較して複数のサーマルコードを得る複数の強度コンパレータと、
前記複数の強度コンパレータに接続され、前記複数のサーマルコードを前記伝送データへと復号する複数のサーマルコード復号器と
含む、受信回路。
【請求項16】
前記受信端電流追跡回路は、
前記入力電圧と一の第三所定比とにしたがって一の第二基準電圧を生成する一の第三分圧回路と、
前記第三分圧回路に接続された一の第一入力端子と、前記第二基準端子に接続された一の第二入力端子と、一の出力端子とを備える一の演算増幅器と、
一のイネーブル信号受信端子と、前記第二基準端子に接続された一の電流入力端子と、前記第三基準端子に接続された一の電流出力端子とを備え、該イネーブル信号受信端子は一の入力イネーブル信号を受信して前記第二基準電流を該電流出力端子に出力するかを制御する一のスイッチ回路と
を含み、
前記第二基準電流は前記第二基準電圧と前記第二外部抵抗とにしたがって生成される、
請求項15に記載の受信回路。
【請求項17】
前記受信器は、
前記第二分圧回路に接続された一の出力端子と、前記第三基準端子に接続された一の入力端子とを備えた一の電圧変換器であって、前記第三基準端子における一の電圧を該電圧変換器の該出力端子へと変換する電圧変換器を含む、
請求項15に記載の受信回路。
【請求項18】
前記電圧変換器は、
前記電圧変換器の前記入力端子として機能する一の第一入力端子と、前記電圧変換器の前記出力端子として機能する一の第二入力端子とを備える一の演算増幅器と、
前記演算増幅器の出力端子に接続された一のゲートと、前記電圧変換器の前記出力端子に接続された一のドレインと、接地された一のソースとを備える一のFETと
を含み、
前記電圧変換器の前記入力端子における前記電圧は、該電圧変換器の前記出力端子へとコピーされる、
請求項17に記載の受信回路。
【請求項19】
前記スイッチ回路は、
前記イネーブル信号受信端子に接続された一の入力端子を備え、前記イネーブル信号を反転する一のインバータと、
一の第一FETと一の第二FETと
を含み、
前記第二FETの一のドレインと前記第一FETの一のゲートは互いに接続され、前記第二FETの一のゲートと前記インバータの出力端子は互いに接続され、前記第二FETの一のソースは接地され、前記第一FETの前記ゲートと前記演算増幅器の前記出力端子は互いに接続され、前記第一FETの一のドレインは前記スイッチ回路の前記電流出力端子として機能し、前記第一FETの一のソースは前記スイッチ回路の前記電流入力端子として機能する、
請求項16に記載の受信回路。
【請求項20】
一の大型表示パネルに用いられる、請求項15に記載の受信回路。
【請求項21】
一の伝送データにしたがって少なくとも一つの電流信号を出力する一の送信回路と、
前記送信回路に接続された一の受信回路と
を含み、
該受信回路は、
前記送信回路から前記電流信号を受信し、該電流信号を一の受信電圧信号へと変換する複数の受信部と、
前記複数の受信部に接続され、一の基準電圧差を生成し、該基準電圧差を前記複数の受信部へと伝送する少なくとも一つの基準部と
を含み、
前記複数の受信部は、前記基準電圧差にしたがって複数のサブ基準電圧差を生成し、前記受信電圧信号と該複数のサブ基準電圧差を比較して一のデジタルデータを得る、
ポイントツーポイント信号伝送システム。
【請求項22】
前記送信回路は、
一の第一外部抵抗と、
前記第一外部抵抗に接続された一の第一基準端子と、
前記第一基準端子に接続され、前記第一外部抵抗にしたがって一の第一基準電流を生成する一の送信端電流生成器と、
前記送信端電流生成器と前記出力端子とに接続され、前記電流信号と前記第一基準電流との一の比を前記伝送データのビットコードにしたがって決定する一のパルス強度変調器とを含む、
請求項21に記載のポイントツーポイント信号伝送システム。
【請求項23】
前記送信端電流生成器は、
一の入力電圧と一の第一所定比にしたがって一の第一基準電圧を生成する一の第一分圧回路と、
前記第一分圧回路に接続された一の第一入力端子と、前記第一基準端子に接続された一の第二入力端子と、一の出力端子とを備えた一の演算増幅器と、
前記演算増幅器の前記出力端子と前記第一基準端子とに接続され、前記第一基準電流をコピーして出力する一のカレントミラーと
を含み、
前記第一基準電流は、前記第一基準電圧と前記第一外部抵抗とにしたがって生成される、
請求項22に記載のポイントツーポイント信号伝送システム。
【請求項24】
前記複数の受信部のそれぞれは、
複数の抵抗を備え、前記電流信号を前記受信電圧信号へと変換する一の電流−電圧変換器と、
前記基準電圧差と一の第二所定比にしたがって複数のサブ基準電圧差を生成する一の第二分圧回路と、
前記電流−電圧変換器と前記第二分圧回路に接続され、前記電圧信号と前記複数のサブ基準電圧差を比較して複数のサーマルコードを得る一の強度コンパレータと、
前記強度コンパレータに接続され、前記複数のサーマルコードを復号して前記デジタルデータを得る一のサーマルコード復号器と
を含む、
請求項21に記載のポイントツーポイント信号伝送システム。
【請求項25】
前記基準部は、
一の第二外部抵抗と、
一の第三外部抵抗と、
前記第二外部抵抗に接続された一の第二基準端子と、
前記第三外部抵抗に接続された一の第三基準端子と、
前記第二基準端子と前記第三基準端子とに接続され、前記第二外部抵抗にしたがって一の第二基準電流を生成し、該第二基準電流と前記第三外部抵抗とにしたがって前記基準電圧差を生成する一の受信端電流追跡回路と
を含む、
請求項21に記載のポイントツーポイント信号伝送システム。
【請求項26】
前記受信端電流追跡回路は、
前記入力電圧と一の第三所定比にしたがって一の第二基準電圧を生成する一の第三分圧回路と、
前記第三分圧回路に接続された一の第一入力端子と、前記第二基準端子に接続された一の第二入力端子と、一の出力端子とを備えた一の演算増幅器と、
一のイネーブル信号受信端子と、前記第二基準端子に接続された一の電流入力端子と、前記第三基準端子に接続された一の電流出力端子とを備え、該イネーブル信号受信端子は一の入力イネーブル信号を受信して前記第二基準電流を該電流出力端子に出力するかを制御する一のスイッチ回路と
を含み、
前記第二基準電流は前記第二基準電圧と前記第二外部抵抗にしたがって生成される、
請求項25に記載のポイントツーポイント信号伝送システム。
【請求項27】
前記基準部は、
前記第二分圧回路に接続された一の出力端子と、前記第三基準端子に接続された一の入力端子とを備えた一の電圧変換器であって、前記第三基準端子における一の電圧を該電圧変換器の該出力端子へと変換する電圧変換器を含む、
請求項25に記載のポイントツーポイント信号伝送システム。
【請求項28】
前記複数の受信部のそれぞれは、
前記第二分圧回路に接続された一の出力端子と、前記第三基準端子に接続された一の入力端子を備える一の電圧変換器であって、前記第三基準端子における一の電圧を該電圧変換器の該出力端子に変換する電圧変換器を含む、
請求項24に記載のポイントツーポイント信号伝送システム。
【請求項29】
前記電圧変換器は、
該電圧変換器の前記入力端子として機能する一の第一入力端子と、該電圧変換器の前記出力端子として機能する一の第二入力端子とを備える一の演算増幅器と、
前記演算増幅器の出力端子に接続された一のゲートと、該電圧変換器の前記出力端子に接続された一のドレインと、接地された一のソースとを備える一のFETと
を含み、
前記電圧変換器の前記入力端子における前記電圧は、該電圧変換器の前記出力端子へとコピーされる、
請求項28に記載のポイントツーポイント信号伝送システム。
【請求項30】
前記スイッチ回路は、
前記イネーブル信号受信端子に接続された一の入力端子を備え、前記イネーブル信号を反転する一のインバータと、
一の第一FETと一の第二FETと
を含み、
前記第二FETの一のドレインと前記第一FETの一のゲートは互いに接続され、前記第二FETの一のゲートと前記インバータの出力端子は互いに接続され、前記第二FETの一のソースは接地され、前記第一FETの前記ゲートと前記演算増幅器の前記出力端子は互いに接続され、前記第一FETの一のドレインは前記スイッチ回路の前記電流出力端子として機能し、前記第一FETの一のソースは前記スイッチ回路の前記電流入力端子として機能する、
請求項26に記載のポイントツーポイント信号伝送システム。
【請求項31】
前記パルス強度変調器は、一の単一入力回路インフラ又は一の共通モードフィードバック回路インフラを有する、
請求項22に記載のポイントツーポイント信号伝送システム。
【請求項32】
一の大型表示パネルに用いられる、請求項21に記載のポイントツーポイント信号伝送システム。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2009−89344(P2009−89344A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−320338(P2007−320338)
【出願日】平成19年12月12日(2007.12.12)
【出願人】(506248579)聯詠科技股▲ふん▼有限公司 (23)
【Fターム(参考)】