説明

二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出方法および欠損画素の検出装置

【課題】 短時間でその大きさが大きくなる成長性を有する欠損画素を検出することが可能な二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出方法および欠損画素の検出装置を提供する。
【解決手段】 フラットパネルディテクタに対してX線を照射しない状態における各画素の画素値を測定する暗電流値測定と、この暗電流値測定で測定した各画素の暗電流値が、予め記憶部に記憶した正常な画像の画素値の4.5倍以上となる画素を欠陥画素と判定する判定工程とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、X線に感応する変換膜と、画素を区画する二次元アレイ状の検出素子とを備えた二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出方法および欠損画素の検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
X線撮影装置に使用される二次元アレイX線検出器としては、例えば、フラットパネルディテクタ(FPD)が知られている。このフラットパネルディテクタは、TFT等のスイッチング素子が二次元アレイ(行列)状に配置された基板上に、a−Se(アモルファス・セレン)等の変換膜を蒸着した構成を有する。このフラットパネルディテクタにおいては、被検体を通過したX線像が変換膜上に投影されると、像の濃淡に比例した電荷信号が変換膜内に発生する。この電荷信号は、二次元アレイ状に配置された画素電極により収集され、静電容量(キャパシタ)に蓄積される。静電容量に蓄積された電荷は、スイッチング素子の動作に伴って読み出され、電気信号として画像処理部に送信されて画像処理が行われる(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−301883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなa−Se等の変換膜を使用した二次元アレイX線検出器においては、製造プロセスにおいて欠損画素が発生する場合がある。これらの欠損画素の一部は、二次元アレイX線検出器を使用している間にその大きさが急激に成長し、短期間の間にX線撮影を阻害する。このように、短期間に急激に成長する成長性を有する欠損画素が存在する二次元X線検出器については、欠損画素が正しいX線撮影を不可能とすることから、この二次元X線検出器をX線撮影装置等に使用することは不可能である。
【0005】
一方、欠損画素のうちの全てが、このように短期間に急激に成長する成長性を有する欠損画素であるわけではない。成長性を有しない欠損画素については、欠損登録を行い画素値を補完することにより、このような欠損画素を備える二次元アレイX線検出器をX線撮影に使用することは可能である。
【0006】
このため、欠損画素については、それが急激に成長するものであるか、大きさに変化がないものであるのかを判定する必要があるが、二次元X線アレイ検出器における欠損数や欠損サイズ等を考慮しても、このような判定はできていないというのが現状である。
【0007】
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、短時間でその大きさが大きくなる成長性を有する欠損画素を検出することが可能な二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出方法および欠損画素の検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、X線に感応する変換膜と、画素を区画する二次元アレイ状の検出素子とを備えた二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出方法において、X線を照射しない状態における各画素の画素値を測定する暗電流値測定工程と、前記暗電流値測定工程で測定した各画素の画素値から欠損画素を判定する判定工程とを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記判定工程においては、前記暗電流値測定工程で測定した各画素の画素値と正常な画素の画素値とを比較することにより、欠損画素を判定する。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記判定工程においては、暗電流値測定工程で測定した画素値が正常な画像の画素値の4.5倍以上となる画素を欠陥画素と判定する。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明における欠損画素の検出方法において、前記二次元アレイX線検出器は、X線に感応し入射X線量に対応した電荷信号を出力する変換膜と、前記変換膜の表面に画素に対応して行列状に配置された複数の画素電極と、前記各画素電極に各々接続された電荷信号を蓄積する複数の蓄積容量と、前記画素電極に接続されたスイッチング素子と、信号の読み出し時にゲートバスラインを介して各スイッチング素子を順次オンとするゲートドライバと、前記各蓄積容量に蓄積された電荷信号をデータバスラインを介して読み出すデータ集積部と、を備え、前記暗電流値測定工程においては、前記変換膜にX線を照射しない状態で、前記スイッチング素子を順次オンとして各画素の電荷信号を検出する。
【0012】
請求項5に記載の発明は、X線に感応する変換膜と、画素を区画する二次元アレイ状の検出素子とを備えた二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出装置において、X線を照射しない状態における各画素の画素値を測定する暗電流値測定手段と、欠損画素となる画素の画素値を記憶する記憶手段と、前記暗電流値測定手段により測定した各画素の画素値と、前記記憶手段に記憶した欠損画素となる画素の画素値とを比較することにより、その画素が欠損画素であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段が、いずれかの画素が欠損画素であると判定したときに、エラー表示を行う表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記記憶手段は、正常な画像の画素値の4.5倍の画素値を欠損画素となる画素の画素値として記憶する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、短時間でその大きさが大きくなる成長性を有する欠損画素を、他の欠損画素と区別して検出することが可能となる。
【0015】
請求項2、請求項3、請求項5および請求項6に記載の発明によれば、正常な画素値との比較により判定を行うことから、短時間でその大きさが大きくなる成長性を有する欠損画素を、他の欠損画素と区別してより正確に検出することが可能となる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、X線変換膜において生ずる短時間でその大きさが大きくなる成長性を有する欠損画素を、他の欠損画素と区別して検出することが可能となる。このため、X線に感応し入射X線量に対応した電荷信号を出力するX線変換膜の特性にもとづいて特異的に生ずる成長性を有する欠損画素を、一般的な欠損画素と区別して検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明を適用するX線撮影装置の概要図である。
【図2】フラットパネルディテクタ4を側面視した等価回路である。
【図3】フラットパネルディテクタ4を平面視した等価回路である。
【図4】フラットパネルディテクタ4の感度のオフセットとゲインとを説明するグラフである。
【図5】欠損画素の検出方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、この発明に係る二次元アレイX線検出器としてのフラットパネルディテクタ4を適用したX線撮影装置の構成について説明する。図1は、この発明に係るフラットパネルディテクタ4を適用したX線撮影装置の概要図である。
【0019】
このX線撮影装置は、被検体である被検者1を載置するテーブル2と、X線管3と、フラットパネルディテクタ4と、A/D変換器5と、画像処理部61および演算部62を備えた制御部6と、記憶部63と、キーボード等の入力部64と、CRT等の表示部65と、X線管3に付与する管電圧等を制御するX線管制御部7とを備える。
【0020】
このX線撮影装置は、X線管3からテーブル2上の被検者1に向けてX線を照射し、被検者1を通過したX線をフラットパネルディテクタ4により検出し、画像処理部61において検出されたX線を画像処理し、画像処理されたX線による映像信号を利用して表示部65にX線透視像を表示する構成を有する。
【0021】
次に、フラットパネルディテクタ4の構成について説明する。図2は、フラットパネルディテクタ4を側面視した等価回路である。また、図3は、フラットパネルディテクタ4を平面視した等価回路である。
【0022】
これらの図に示すように、このフラットパネルディテクタ4は、ガラス基板41と、このガラス基板41上に形成されたTFT(薄膜トランジスタ)42と、このTFT上に蒸着されたa−Se等の変換膜43と、この変換膜43上に配置された共通電極44とを備える。
【0023】
TFTには、縦横のマトリックス状、すなわち、二次元アレイ状の配置で、電荷収集電極である画素電極45が配設されている。この画素電極45は、例えば、行列方向に1024個×1024個配置されている。図2および図3においては、行列方向に3個×3個配置した場合を模式的に示している。各画素電極45には、スイッチング素子46と、静電容量(キャパシタ)47とが接続されている。
【0024】
各画素電極45は、各スイッチング素子46のソースSに接続されている。図3に示すゲートドライバ51には、複数本のゲートバスライン52が接続されており、これらのゲートバスライン52はスイッチング素子46のゲートGに接続されている。一方、図3に示すように、電荷信号を収集して1つに出力するマルチプレクサ53には、増幅器54を介して複数本のデータバスライン55が接続されており、これらのデータバスライン55は、各スイッチング素子46のドレインDに接続されている。
【0025】
このフラットパネルディテクタ4においては、被検者1を通過したX線像が変換膜43上に投影されると、像の濃淡に比例した電荷信号(キャリア)が変換膜43内に発生する。この電荷信号は、二次元アレイ状に配置された画素電極45により収集され、静電容量47に蓄積される。そして、共通電極44にバイアス電圧を印加した状態で、ゲートドライバ51によりゲートバスライン52に電圧を印加することにより、各スイッチング素子46のゲートGがオン状態となる。これにより、静電容量47に蓄積された電荷信号は、スイッチング素子46におけるソースSとドレインDとを介して、データバスライン55に読み出される。各データバスライン55に読み出された電荷信号は、増幅器54で増幅され、マルチプレクサ53で1つの電荷信号にまとめられて出力される。この電荷信号は、A/D変換器5でディジタル化され、X線検出信号として図1に示す制御部6に出力される。
【0026】
このような構成を有するフラットパネルディテクタ4においては、a−Se等からなる変換膜42の特性から、製造プロセスにおいて欠損画素が発生する場合がある。そして、これらの欠損画素の一部は、フラットパネルディテクタ4を使用している間にその大きさが急激に成長する。本発明は、このような成長性の欠損であるか否かは、フラットパネルディテクタ4の感度についてのオフセットとゲインを測定するためのキャリブレーション時に得られた暗電流値に基づいて判定が可能であることを本発明者が見いだしたことを基礎としている。
【0027】
図4は、キャリブレーション時に測定されるフラットパネルディテクタ4の感度のオフセットとゲインとを説明するグラフである。
【0028】
この図において、横軸はフラットパネルディテクタ4に照射されたX線の線量を示し、縦軸は各画素の画素値を示している。このグラフを作成するためには、最初に、暗電流値と呼称されるフラットパネルディテクタ4にX線を照射していないときのフラットパネルディテクタ4の各画素の画素値を測定する。次に、フラットパネルディテクタ4に対してX線を一様照射したときの各画素の画素値を測定する。そして、それらの画素値から、図4に示すグラフを得る。
【0029】
図4において矢印で示す値は、フラットパネルディテクタ4にX線を照射していないときの画素値である暗電流値であり、これはフラットパネルディテクタ4における感度のオフセットを表している。また、図4におけるグラフの傾斜は、フラットパネルディテクタ4における感度のゲインを表している。そして、各画素が成長性を有する欠損画素であるか否かは、この暗電流値により判定可能であることが見いだされた。
【0030】
次に、フラットパネルディテクタ4における各画素が成長性を有する欠損画素であるか否かを判定するこの発明に係る欠損画素の検出方法について説明する。図5は、欠損画素の検出方法を示すフローチャートである。
【0031】
欠損画素を検出するためには、最初に、各画素の暗電流値を測定する(ステップS1)。このときには、フラットパネルディテクタ4における変換膜43にX線を照射しない状態で、スイッチング素子46を順次オンとすることにより、フラットパネルディテクタ4の各画素の電荷信号を画素値として検出する。このときの各画素の画素値は、暗電流値として図1に示す記憶部63に記憶される。なお、図1に示す記憶部63には、正常な画素の画素値も、予め記憶されている。
【0032】
次に、フラットパネルディテクタ4における各画素毎に、X線を照射しない状態における各画素の画素値である暗電流値と正常な画素の画素値とを比較する。そして、各画素の暗電流値が正常な画素の画素値の4.5倍以上となる画素を、欠損画素として判定する(ステップS2)。このような欠損画素が発見された場合には、その欠損画素の画素値と位置が、記憶部63に記憶される。この比較と判定とは、制御部6における演算部62において実行される。
【0033】
ここで、暗電流値が正常な画素の画素値の4.5倍以上となる画素を欠損画素として判定するのは、このような画素が、フラットパネルディテクタ4を使用している間にその大きさが急激に成長し、短期間の間にX線撮影を阻害する欠損画素であることが実験的に確認されているためである。
【0034】
下記の表1は、多数のフラットパネルディテクタに対して検査を行った結果、短期間にその大きさが成長する欠損画素が発見された5枚のフラットパネルディテクタの欠損画素とその画素の暗電流値を示す表である。この表において、パネル番号はフラットパネルディテクタの番号を示している。この表においては、パネル番号1、2、3、5のフラットパネルディテクタには各々1個の欠損が発見されたことを示し、パネル番号4のフラットパネルディテクタには5個の欠損が発見されたことを示している。そして、各暗電流値は、それらの欠損画素について予め測定された値を示している。この表から明らかなように、短期間にその大きさが急激に成長する欠損画素については、予め測定された暗電流値の値が、いずれも9.2ピコアンペア以上となっている。
【0035】
【表1】

【0036】
本発明者の研究によると、暗電流値が正常な画素の画素値の4.5倍以上となる画素は、短時間でその大きさが急激に大きくなる成長性を有する欠損画素となる可能性が高いことが確認されている。暗電流値が正常な画素の画素値の4.5倍より小さい画素が、成長性を有する欠損画素となる可能性は極めて低い。そして、暗電流値が正常な画素の画素値の2倍より小さい画素が、成長性を有する欠損画素となる可能性はほとんどない。このため、暗電流値が正常な画素の画素値の4.5倍以上となる画素を欠損画素と判定することが好ましく、暗電流値が正常な画素の画素値の2倍以上となる画素を欠損画素と判定することがより好ましい。
【0037】
ここで、一般的なフラットパネルディテクタ4の正常画素の暗電流値は、おおよそ2ピコアンペアである。このため、欠損画素の判定は、暗電流値が9ピコアンペア以上であるか否かを基準とすることが好ましく、より安全には、暗電流値が4ピコアンペア以上であるか否かを基準とすることがより好ましい。このときの比較のための基準となる暗電流値は、予め、オペレータが入力部64を利用して入力し、記憶部63に記憶させておく。
【0038】
以上の比較と判定とを全画素について実行する。全画素についての比較と判定が終了し(ステップS3)、欠陥画素が発見されなかった場合には(ステップS4)、そのフラットパネルディテクタ4は良好なものであると判断し、処理を終了する。一方、欠損画素が発見された場合には(ステップS4)、そのフラットパネルディテクタ4は、不良品であると判断される。この場合には、制御部6は、表示部65にエラー表示を行い(ステップS5)、処理を終了する。
【0039】
なお、上述した実施形態においては、欠損画素の判定時に比較の基準となる暗電流値は、正常な画素の暗電流値を基準として、予め、オペレータが入力部64を利用して入力し、記憶部63に記憶させている。しかしながら、フラットパネルディテクタ4の全画素の暗電流値の平均値を、正常な画素の暗電流値としてもよい。
【0040】
すなわち、成長性を有する欠損画素が存在するとしても、その欠損画素はフラットパネルディテクタ4の全画素のほんの一部であることから、フラットパネルディテクタ4の全画素の暗電流値の平均値は、正常な画素の暗電流値と極めて近いものとなる。このため、暗電流値測定工程(ステップS1)で測定した全画素の暗電流値の平均値を制御部6の演算部62で演算し、これを正常な画素の暗電流値として記憶部63に記憶する。そして、画素値比較・判定工程(ステップS2)においては、正常な画素の暗電流値として記憶した平均値を利用して、画素値の比較と欠損画素の判定を行えばよい。
【0041】
また、上述した実施形態においては、X線撮影装置に使用するフラットパネルディテクタ4にこの発明を適用した場合について説明したが、X線に感応する変換膜を備えたその他の二次元アレイX線検出器に対してもこの発明を適用することが可能である。
【符号の説明】
【0042】
1 被検者
2 テーブル
3 X線管
4 フラットパネルディテクタ
6 制御部
7 X線管制御部
41 ガラス基板
42 TFT
43 変換膜
44 共通電極
45 画素電極
46 スイッチング素子
47 静電容量
51 ゲートドライバ
52 ゲートバスライン
53 マルチプレクサ
54 増幅器
55 データバスライン
61 画像処理部
62 演算部
63 記憶部
64 入力部
65 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線に感応する変換膜と、画素を区画する二次元アレイ状の検出素子とを備えた二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出方法において、
X線を照射しない状態における各画素の画素値を測定する暗電流値測定工程と、
前記暗電流値測定工程で測定した各画素の画素値から欠損画素を判定する判定工程と、
を備えたことを特徴とする二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出方法。
【請求項2】
請求項1に記載の二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出方法において、
前記判定工程においては、前記暗電流値測定工程で測定した各画素の画素値と正常な画素の画素値とを比較することにより、欠損画素を判定する二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出方法。
【請求項3】
請求項2に記載の二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出方法において、
前記判定工程においては、暗電流値測定工程で測定した画素値が正常な画像の画素値の4.5倍以上となる画素を欠陥画素と判定する二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出方法。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出方法において、
前記二次元アレイX線検出器は、X線に感応し入射X線量に対応した電荷信号を出力する変換膜と、前記変換膜の表面に画素に対応して行列状に配置された複数の画素電極と、前記各画素電極に各々接続された電荷信号を蓄積する複数の蓄積容量と、前記画素電極に接続されたスイッチング素子と、信号の読み出し時にゲートバスラインを介して各スイッチング素子を順次オンとするゲートドライバと、前記各蓄積容量に蓄積された電荷信号をデータバスラインを介して読み出すデータ集積部と、を備え、
前記暗電流値測定工程においては、前記変換膜にX線を照射しない状態で、前記スイッチング素子を順次オンとして各画素の電荷信号を検出する二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出方法。
【請求項5】
X線に感応する変換膜と、画素を区画する二次元アレイ状の検出素子とを備えた二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出装置において、
X線を照射しない状態における各画素の画素値を測定する暗電流値測定手段と、
欠損画素となる画素の画素値を記憶する記憶手段と、
前記暗電流値測定手段により測定した各画素の画素値と、前記記憶手段に記憶した欠損画素となる画素の画素値とを比較することにより、その画素が欠損画素であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が、いずれかの画素が欠損画素であると判定したときに、エラー表示を行う表示手段と、
を備えたことを特徴とする二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出装置。
【請求項6】
請求項5に記載の二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出装置において、
前記記憶手段は、正常な画像の画素値の4.5倍の画素値を欠損画素となる画素の画素値として記憶する二次元アレイX線検出器における欠損画素の検出装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−261828(P2010−261828A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−113243(P2009−113243)
【出願日】平成21年5月8日(2009.5.8)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】