説明

二股医療器具供給装置および方法

本発明は、好ましい実施形態において、二股ステントの各アームが対応する側の分岐部に対して供給されるときに、二股ステントのアーム間の二股対象組織のコリナを容易に支えることができる二股ステントのための供給・展開装置を提供している。特に、血管および非血管の介入において必要とされてもよい一群の装置が設けられている。また、これらの装置は、完全で正確な展開を行なうために1または複数のバルーンカテーテル等の補助的な手段の使用を必要としない。好ましい実施形態において、本発明に係る供給・展開装置は、直接可視化、展開安全機能および高度な医師制御も与えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、血管管路および非血管管路または通路の閉塞を防止するための医療装置に関し、特に、ステント展開装置およびこれらの装置を二股ルーメンにおける良性および悪性状態の両方の処置で使用するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ここ数年にわたって、一般にインターベンショナル治療において、また、特にインターベンショナル心臓学およびインターベンショナル・ラジオロジーにおいて、医師は、再狭窄を防止しつつ、非侵襲的な態様で、閉塞した(いわゆる「狭窄した」)冠状動脈(特に、血管、様々な管状通路および同様の構造体)を処理する方法を見出そうとしてきた。問題点は、二股の血管を処理する場合に更に顕著になる。その経路に沿って1つの主要な分岐管を延ばす血管または同様の管路は、「二股管」と称されている。主要幹管と側枝管とが交わる分岐部の構造的な点は側枝の原点と称され、管同士の間の角度を形成する構造部は「カリナ(carina)」と称されている。
【0003】
主要幹管および側枝管の両方を含む病変は、「二股」病変と称されている。主側枝を含む二股の心外冠状動脈におけるそのような病変は、非常にありふれたものである。一般に、側枝自体は、その原点または原点の近傍に重大なアテローム硬化性疾病を含む場合がある。側枝が重大な病変をもっていない場合であっても、主要幹管の介入操作により、多くの場合、剥離、血栓または痙攣によって、あるいは、側枝の原点を部分的にあるいは完全に閉塞する主要幹管のアテローム斑の位置が移動することによって、側枝が危うくなる。したがって、二股病変の最適な管理は、側枝の原点を横切る主要幹管と、側枝の原点及び/又は基端部との両方の処置を含むことになる。
【0004】
そのような病変を処置する試みは、従来、複数のステントを直列に取り付け或いはモジュールステント(すなわち、累積群の状態で一緒に使用できる複数の標準的なユニットを備えるステント)を同時に取り付けることによって成されてきた。特に、別個のステントを各側枝へと展開させることができる装置を提供する試みがなされてきた。二股ステントの各アームが対応する側枝へ供給される際に二股ステントのアーム間のコリナを楽に支える1つの一体的なステントを提供することが好ましい。特に、二股ステント、例えば参照することによりその全体が本願に組み込まれる係属中の特許出願第10/190,770号に開示された二股ステントは、血管二股管路および非血管二股管路の両方の処置に適している。残念なことに、従来の供給装置は、そのような単一の二股ステントをその対象部位に対して効率的に且つ正確に供給するように形成されていない。
【0005】
したがって、二股ステントの正確で且つ低侵襲な配置および展開を行なうことができる装置の必要性が依然として存在する。特に、血管および非血管の介入に使用できる一群の装置を必要としている。また、完全で正確な展開を行なうために1または複数のバルーンカテーテル等の補助的な手段の使用を必要としない二股ステント配置・展開装置の必要性が依然として存在している。
【0006】
また、位置合わせされていないステントの必要以上の展開を防止する安全機構を有する二股ステント配置・展開装置の必要性が依然として存在している。好ましくは、最大可逆展開に到達した時期を医師に知らせるため、安全機構が物理的な表示手段及び/又は可聴表示手段を有することが望ましい。
【0007】
また、ステント展開中における医師の制御を高める二股ステント配置・展開装置の必要性が依然として存在している。また、ステントの供給を容易にするために、光学機器を一体的に構成し又は光学機器の挿入を可能にする二股ステント配置・展開装置の必要性が依然として存在している。
【0008】
また、供給及び/又は展開プロセスが進行しているときに必要となるかもしれない更なる介入的な処理を容易にするための作業チャンネルも備える二股ステント配置・展開装置の必要性が依然として存在している。
【発明の開示】
【0009】
本発明に係る典型的なステント供給・展開装置の主な目的は、二股ステントを対象部位に対して正確に供給することができる二股ステント供給・展開装置を提供することである。この目的および他の目的を促進させる場合には、互いに対して長手方向および軸方向に移動することができる内側管状部材および外側管状部材を有する供給・展開装置が提供されている。また、装置は、他の管状部材に対して長手方向および軸方向に移動できる中央管状部材を代替的に有していてもよい。更に、特定の実施形態においては、ミシン目のある生体適合性シース内および外側管状部材の両方内に二股ステントが収容され、それにより、外側管状部材の内面に対して及ぼされる径方向の力が、二股ステントを所定の位置に保持するのに役立つとともに、生体適合性シースの早期の裂けを防止することが好ましい。
【0010】
本発明に係る好ましい二股ステント供給・展開装置の他の目的は、モジュールステントではなく単一のステントを対象部位に対して供給するための手段を提供することである。
【0011】
本発明にしたがった更に他の目的は、完全で正確な展開を行なうために1または複数のバルーンカテーテル等の補助的な手段の使用を必要としない二股ステント配置・展開装置を提供することである。
【0012】
本発明に係る二股ステント供給・展開装置の更なる目的は、安全で且つ再現可能な様式での二股ステントの正確な供給を容易にすることである。この目的および他の目的を促進させる場合には、好ましい展開装置により、医師は、展開の度合いを評価する必要なく、正確な配置に集中することができる。特に、好ましい実施形態において、本展開装置は、展開を臨界展開点(すなわち、〜60%)に制限する物理的な安全機構を有している。臨界展開点は、5%〜95%の範囲であってもよいが、約60%であることが好ましい。この点で、医師が配置に満足している場合、医師は、我々が進行方向(PO)と称するものに対して安全手段を係合させて、ステントを完全に展開することができる。安全機構がPOに係合される場合には、医師がねじって可能な可聴指標音を出し、それにより、ステントを更に展開しようとしてもこの点を超えてステントをもはや引き戻すことができないということを医師に知らせることが好ましい。本ステントおよび供給システムは位置変えの必要性を排除するが、そのような安全機能はやはり好ましい。好ましい実施形態において、僅かな可聴表示は、ステントの自由な展開を可能にするタブまたはストッパのパチンという音である。
【0013】
本発明の好ましい実施形態の更なる目的は、ハンドル部分が保持され且つ装置の外側管状部材が引き戻されるステント供給・展開装置を提供することである。
【0014】
本発明の典型的な実施形態に係る更なる目的は、ステントの供給を容易にするために光学機器を挿入できるステント供給・展開装置を提供することである。この目的および他の目的を促進させる場合には、極細の光学スコープまたは光ガイドワイヤを好ましくは中央管状部材のチャンネル内に挿通させることが想定されるが、内側管状部材の内径内または外側管状部材の一部の中、あるいは、これらの両方に極細の光学スコープまたは光ガイドワイヤを挿通してもよい。また、装置は、直径が約5〜6mmの柔軟な光学スコープをその外側管状部材の外面に沿って結合させることが可能である。あるいは、極細の光学スコープを装置の内側管状部材の内径を通じてガイドワイヤに並行して通すことも想定される。この実施形態においては、ガイドワイヤ自体がスコープであってもよい。
【0015】
本発明の他の実施形態にしたがった更なる目的は、更なる実用器具を受けるための少なくとも1つの長手方向に延びるチャンネルを画定できる十分な断面厚を持つ中央管状部材及び/又は外側管状部材を有するステント供給・展開装置を提供することである。この目的および他の目的を促進させる場合、単なる一例として、そのような1つのチャンネルは極細のスコープを収容することができ、一方、他のチャンネルは、ガイドワイヤ、シリンジシステム等を受けている。主に、これらのチャンネルは、ステントの展開中または対象組織の治療処置中に医師が必要とするかもしれない多くの他の器具を受けるのに適している。
【0016】
本発明の好ましい実施形態に係る更に他の目的は、直接可視化能力が直接に組み込まれた装置を提供することである。そのような実施形態の1つの構成において、内側、中央、外側管状部材は、個々に或いは集合的に、光学装置としての機能を果たしている。また、中央管状部材または外側管状部材が実用チャンネルを有する実施形態において、これらのチャンネルは、それ自体、全体またはその一部が光学的に活性な材料から構成されてもよい。この目的および他の目的を促進させる場合、内側管状部材、中央管状部材または外側管状部材のうちの少なくとも1つは、展開中において直接可視化を与えるようにレンズおよび光源に結合された少なくとも1つの光ファイバを備えている。直接可視化を与えるそのような実施形態において、正確な供給および展開を確保するために安全機構は不要である。
【0017】
前記目的に加えて、典型的なステント展開装置は、以下の特徴、すなわち、(1)アドレス狭窄等の様々な介入用途に適用できる、(2)生体適合性がある、(3)径方向に拡張するステントに対応している、(4)先端側または基端側ステントを解放できる、(5)滑らかできれいな外面、(6)使用される挿入処置に応じて装置の長さが変えられる、(7)外径を極力小さくできる(収縮されたステントの寸法に応じて)、(8)装置の寸法は、収縮されたステントのための十分な空間を与えなければならない、(9)ステントの基端および先端を表示するために、好ましくは内側管状部材に設けられた放射線不透過性のマーカー、(10)押し引き能力を失うことなくルーメンの曲率に適合できる十分な柔軟性、(11)内側管状部材と外側管状部材との間の低い摩擦、(12)ねじれに対する十分な耐性、(13)部分的に展開されたステントの位置を変えることができる良好な展開性、(14)所定のスケールをもって加えられることにより、挿入処置中にステントの位置を観察できる、(15)挿入処置に小さな力しか必要としない、(16)十分に経済的であり、展開装置を使い捨てできるように製造することができること、のうちの1または複数を有することが好ましい。
【0018】
本発明の更なる目的、特徴および利点は、添付の図面に関連してなされる以下の詳細な説明から明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本展開装置の好ましい実施形態は、一方が他方に対して回転的に、基端側にまたは先端側に移動できる態様で互いに双方向的に結合された内側管状部材および外側管状部材(すなわち、管状部材は、非発熱性のものであることが好ましい)を備えている。内側管状部材および外側管状部材は、長手方向および径方向に互いに対して移動することが可能となっている。本発明に係る展開装置は、単一の二股ステントを配置するために最も有利に使用することができる。そのような処置に適したステントは、参照することによりその全体が本願に組み込まれる同時係属の米国特許出願第10/190,770号および国際特許出願PCT/DE02/01244の開示内容に係るステントである。これらのステントは、低い温度で直径が小さく、上限閾値温度を超えると径方向に拡張するため、狭窄を開放状態に維持することができる。ニッケルとチタンとの合金、いわゆるニチノールからなるステントを使用することが特に有利である。これらのステントの他の実施形態は、ステントの頂点(二股ルーメンのコリナに当接する)の周囲に開口を備えており、これにより、開口を通じた直接可視化が容易となる。
【0020】
関連する実施形態においては、ステントが挿入されてコリナに達すると、外側管状部材が引き戻され、これにより、ステントが解放されることになる。また、外側管状部材の先端がコリナの手前に置かれ、それにより、内側管状部材が延出されて、ステントが拡張前の所望の場所に直接に接触して配置されてもよい。そして、自己拡張するステントは、それ単独で、拡張姿勢をとることになる。これは、拡張後位置決め技術の必要性を排除するものである。他の実施形態の装置に関し、この装置は、ステントを引き戻し或いはステントの位置を変える必要がある場合にステントの一部と接触した状態を保持するファスナを有している。
【0021】
ステントを供給するため、本発明に係る展開装置は、ミシン目のある生体適合性シースおよび外側管状部材の両方の中に二股ステントを収容できるようにし、それにより、外側管状部材の内面に対して及ぼされる径方向の力によって二股ステントを所定の位置に保持し、生体適合性シースが早期に裂けることを防止することにより、二股ステントを対象部位へと正確に供給することが可能となっている。
【0022】
展開装置の全長は、対象ルーメンの場所に応じて変わることになる。しかしながら、これらの寸法は、ステントの直径に応じて、及び/又は、ステントの供給を容易にするために光学スコープが一体に設けられるかどうかに応じて異なってもよい。外側管状部材は、その外径に沿う光学ステントの結合を可能にするべく構成されていてもよい。また、内側管状部材の内径は、光学スコープを収容できるように、更には、増大された収縮状態のステント直径を収容できるように、十分に大きく拡大されていてもよい。しかしながら、必要はないが、他の実施形態では、例えばナノファイバスコープを挿通させることができる最も小さい直径が使用されることが期待される。後知恵により、本明細書の公開後、当業者が、現在の装置を、必要以上の実験を行なうことなく且つ本目的の思想から逸脱することなく装置の内径に対して極細光学スコープを受けられるようにすることもできることは言うまでもない。
【0023】
他の実施形態においては、一体的な直接可視化システムが提供されている。この場合、光ケーブルがハイポチューブの一部に結合され或いはハイピチューブを構成しており、また、この光ケーブルは、好ましくは、展開装置の先端および基端の両方を越えて延びることが可能であり、それにより、ルーメンの任意の部分を観察できる。そのような実施形態においては、装置の先端領域の周囲にカメラおよび光源が動作可能に結合して配置されていることが好ましい。本発明に係る典型的な展開装置は、耐久性があるが、ねじれることなく解剖学的なルーメンを通じて操作できる適度な柔軟性を持つだけの余裕がある。このために、展開装置は、生体適合性の合成繊維によって形成されることが好ましく、好ましい実施形態においては金属構造体によって補強されている。これにより、約±3mmの精度内で展開することが可能である。
【0024】
以下の参照符号および対応するステント配置展開装置部品は、図に関連して装置を説明する際に使用されている。
【0025】
【表1】

【0026】
最初に、本発明に係るステント供給・展開装置の様々な実施形態がガイドワイヤ及び/又は光学機器に言及することも指摘しておかなければならない。幾つかの実施形態では、そのような実施形態の範囲内で、ガイドワイヤ自体が視覚化能力を有する結果、ガイドワイヤが極細光学及び/又は超音波装置となることが考えられるため、用語が重複している場合がある。また、以下の説明からも明らかなように、従来の視覚化が可能なガイドワイヤおよびステントを配置・展開するための装置と一体に結合されたガイドワイヤの独立した配置も考えられ、そのような配置も請求項の範囲内に入るものである。
【0027】
一般的な説明として、任意の特定の図を参照することなく、本発明は、好ましい実施形態において、外側管状部材および内側管状部材を含む配置・展開装置であって、外側管状部材および内側管状部材が互いに対して移動できる配置・展開装置を提供している。典型的な装置の基端には、内側管状部材の一部、および好ましくはハイポチューブの一部に結合されたネジ付きの雌ルアーがある。前述したように、ルアーによって与えられる最小の利益が得られる限りにおいて、適当な他の末端部が使用されてもよい。ハイポチューブは、内側チューブの周囲に配置されており、ルアーに隣接する場所から展開装置のハンドルの一部を貫通して延びている。他の実施形態において、ハイポチューブは、ルアー内で終端している。ハンドルの一部と、ルアー及びハンドル間のハイポチューブに結合されたストッパとの相補的な嵌合により一部に形成された安全機構が設けられている。ストッパは、ハイポチューブに対して成形されることが好ましく、この成形プロセスにより、医師が展開装置を進行方向に配置したいと望むときに実質的に破壊されるタブがストッパに形成されている。典型的な実施形態において、タブが破壊され且つ展開装置が進行方向に配置されると、ハイポチューブの周囲でストッパを自由に回転させることが可能となる。ここで、ストッパが矩形、円形、円錐形等(これらの形状に限定されない)の様々な形状をとることができる点に留意されたい。好ましい実施形態において、ストッパは、ベースハンドルキャビティに対する導入および除去を容易にすべく、テーパ作用をもった円錐形状を成している。
【0028】
図6〜図9に示されるように、好ましいストッパ120は、その外面に沿って形成されたチャンネルを含む雌ロック部材122を備え、これらの雌ロック部材122は、ハンドル140の基端領域に沿って内側キャビティ142に形成された雄ロック部材146に対して相補的である。雄ロック部材142および雌ロック部材122は、これらが安全機構を形成するという絶対不可欠な目的から逸脱しない限りにおいて、任意の形状または適切なサイズに形成することができる。ハンドル140のキャビティ142は、ストッパ120を受け且つ更なる展開を防止するように形成されている。その結果、ストッパ120は、ストッパ120の先端とハンドル140の相補的なキャビティ142のベース144との間の距離がほぼ臨界展開点と一致するように、ハイポチューブ116に沿って所定の距離で成形されることになる。なお、安全機構118の雄ロック部材146および雌ロック部材122は、雌ロック部材122および雄ロック部材146がそれぞれハンドル140上およびストッパ120上に存在するように、逆にされてもよいことに注目すべきである。また、臨界展開点を越える正確な展開を確実に行なうため、サイズ、形状および様態が異なる他の安全機構が使用されてもよい。
【0029】
ハンドル140は、該ハンドル140から装置110の先端160まで延びる外側管状部材150の一部に対して成形されていることが好ましい。外側管状部材150は内側管状部材130の周囲に配置されている。典型的な実施形態において、外側管状部材150は、これを通じて内側管状部材130を視認できるように透明を成している。また、外側管状部材150の一部に形成されることが好ましいマーカー(図示せず)も視認可能となっている。
【0030】
図2〜図4を参照すると、内側管状部材130の先端領域には、生体適合性シース205の一部が結合されている。また、内側管状部材130の先端138にはステント200が隣接していることが好ましい。必ずしも必要ないが、配置処置中にステントを解放可能に保持する他の手段(図示せず)、例えば接着、クランプ、縫合等が存在していてもよい。好ましい実施形態において、生体適合性シース205は、内側管状部材130の先端138を収容し且つステント200の主ルーメン201内またはステント分岐ルーメン202および203のうちの一方の中へと光学機器を通過させることができるように、ステント200の基端で開口している。ステント200が内側管状部材130の先端138に隣接し且つ生体適合性シース205の一部が内側管状部材130と結合されていると、ステントは、供給処置中において十分安全に所定の位置にとどまることになる。
【0031】
ステント200が早期に展開されないように、供給処置中において、シースで覆われたステント200が外側管状部材150の内径156の内側に収容されている。ステント200により外側管状部材150の内面156に対して及ぼされる径方向外側に向かう力は、早期の展開を防止するのに十分であるが、供給・展開装置110の必要な柔軟性を大きく妨げない。
【0032】
実際には、医師は、外側管状部材150を内側管状部材130に対して引き戻し、それにより、ステント200の右側分岐ルーメン202および左側分岐ルーメン203を露出させている。また、径方向外側に向かう力がもはや外側管状部材150の内面156に対して作用しなくなり、そのため、ステント200は更に大きく拡張することが可能となる。ステントが徐々に拡張するにつれて、外側に向かう力が生体適合性シース205のミシン目207を裂き始め、これにより、ステント200を内側管状部材130の先端138から引き離して対象部位へと展開させることができるようになる。
【0033】
処置中、供給・展開装置110は、ステント200の先端がコリナ215に関連して置かれ、それにより、ステント200が展開されるときにステント分岐ルーメン202および203がその対応する分岐部分へと供給されるように設置されていることが好ましい。
【0034】
装置は、任意のガイドワイヤ112が、その基端において基端ハンドピース114を貫通し且つその先端においてステント200の主ルーメン201を貫通するとともに先端と基端との間において内側管状部材130を貫通すべく、内側管状部材130の内径132を通り抜けることができるように、構成されている。他の実施形態において、装置110の内径132は、光学スコープを挿通して受けるのに十分である。この他の実施形態において、光学スコープは、供給・展開装置110の基端から先端へと貫通すべくガイドワイヤ112に沿って通過することが可能となっている。これにより、医師は、先端ステント200の先端に位置する患者の生体組織を観察することが可能となる。更なる実施形態においては、ガイドワイヤ112に結合された1つのファイバースコープが設けられていてもよい。前述したように、光学機器自体は、光学的機能及び/又は超音波機能を有する極細ガイドワイヤであってもよい。
【0035】
また、外側管状部材150および内側管状部材130は、基端ハンドピース114を通じて光学スコープを供給する代わりに、内側管状部材130および外側管状部材150が他方に対して回転し、基端側に移動し、または先端側に移動するときであっても、内側管状部材130および外側管状部材150の両方を通じて光学スコープを受けるように、一致して合わせられる開口が内側管状部材130の長手方向一面の一部に沿って形成されているとともに、入口点が外側管状部材の一部に形成されていてもよい。
【0036】
装置110の機能的な態様に関して、本発明は、少なくとも1つの生体適合性の熱可塑性エラストマー、例えばポリウレタンおよびナイロンから構成された長尺で且つ柔軟な外側管状部材150を含む供給・展開装置110を提供するものである。中央ルーメン156は外側管状部材150の全長にわたって延びている。外側管状部材150の先端領域154は、配置されるステント200を取り囲むとともに、ステント200の弾性復元力に抗してステントを圧縮された供給形態に維持している。ステント200は、通常の拘束されていない形態にあるときには、一般に、内側管状部材130の内径132よりも実質的に大きい直径を有している。一般に、拡張されたステント200は、ステントが固定される体腔よりも直径が大きく、また、その復元力は、ステントを組織壁に対して接触させた状態に維持している。
【0037】
外側管状部材150は、その基端がハンドル140に装着されている。外側管状部材150は、その基端にあるハンドル140の手動操作により、また、ハンドル140の基端を保持することにより、内側管状部材130に対して押し引きすることが可能となっている。
【0038】
好ましい実施形態においては、外側管状部材150の一部に結合されるマーカー(図示せず)も存在している。これらのマーカーは、例えばプラチナイリジウム等の放射線不透過材料から構成されており、外側管状部材150を取り囲んでいることが好ましい。これらのマーカーは、ステント200の長さをマークし且つそのステント長さにおける臨界展開距離をマークするために軸方向に離間されている。マーカー80および84は、外側管状部材150の内径よりも僅かに小さい外径を有している。したがって、外側管状部材150は、該外側管状部材150がステント200を取り囲む限りにおいて、部分的には、ステントを径方向に圧縮してステント200を維持するための測定・保持手段として機能している。なお、マーカーは、数が多くても少なくてもよく、また、内側管状部材130の内径132の周囲に形成されていてもよく、あるいは、外側管状部材150の内径156または外径158の周囲に形成されていてもよい。
【0039】
ガイドワイヤ112は、外側管状部材150を形成するために使用される材料と同様の材料から構成することができる長尺で且つ柔軟な内側管状部材130の内側ルーメン132内に配置されていることが好ましい。しかしながら、内側管状部材130は、より耐久性がある材料によって形成されることが好ましく、また、ガイドワイヤが不要であってもよい。内側管状部材130の一部には、その先端の周囲に、ステント200を収容する生体適合性シース205が動作可能に結合されている。
【0040】
内側管状部材130は、その全長に沿って、内側管状部材130の基端および先端の両方に向けて開口する内側ルーメン132を有している。直接可視化の特定の実施形態においては、二股に分けられた変更されたステント(図示せず)が設けられており、それにより、好ましい光学機器を、内側管状部材130に挿通させることができるとともに、二股に分けられたステント200の頂点および先端での視覚化のために主ルーメン201およびステント200の頂点に挿通することができる。
【0041】
ハンドル140および外側管状部材150は、内側管状部材130に対して移動させることが可能となっている。特に、ハンドル140が内側管状部材130に対して基端側に移動され、これにより、内側管状部材130に対する外側管状部材150の移動が容易となって、内側管状部材130に対して外側管状部材150を制御可能に後退させるための手段が与えられ、その結果、ステント200を解放して径方向に自己拡張させることが可能となる。
【0042】
以下、装置110の使用における好ましい実施形態について説明するが、構造及び/又は使用方法を限定するものと解釈されるべきものでは全くない。
【0043】
ステント200を位置決めするために装置110が使用される場合、最初のステップは、ガイドワイヤ112を患者の生体組織内に位置決めすることである。これは、ガイドカニューレ(図示せず)を用いて行なうことができ、ガイドワイヤ112を所定の位置に残し、ガイドワイヤの交換部が患者の生体組織内への入口点を越えて基端側へ延びた状態にする。その後、ガイドワイヤ112が内側管状部材130内に受けられた状態で、交換部において展開装置110をガイドワイヤ112上にわたって前進させる。装置110が体内に挿入されるにつれて、ガイドワイヤ112の基端部がガイドワイヤルーメン132の基端部へと(装置に対して)基端側に移動する。
【0044】
装置110が位置決めされると、医師は、一方の手でガイドワイヤ112および内側管状部材130をほぼ固定された状態に保持する一方で、他方の手を用いてハンドル140を基端側方向に移動させ、それにより、内側管状部材130に対して外側管状部材150を基端側に移動させる。外側管状部材150が引き戻されると、ステント200は、内側管状部材130に対してほぼ固定されたままとなり、したがって、径方向に自己拡張することになる。ハンドル140を引き戻し、それに伴って外側管状部材150を引き戻すと、ハンドル140は、臨界展開点のための安全機構118と当接する。ストッパ120をハンドル140内に位置合わせして挿入するためには、ハンドル140により内側管状部材130を回転させなければならないかもしれない。完全に挿入されると、ストッパ120のタブ124部分をねじって断ち切らなければ、更なる展開を生じさせることができない。外側管状部材150を引き続いて引き戻すことにより、ステントが完全に展開される。
【0045】
展開後、ステントは、外側管状部材150の直径よりも大きい直径まで径方向に理想的に自己拡張する。同様にガイドワイヤ112を後退させることができる。ガイドワイヤ112は、基端側ハンドピース114の基端から現れる。しかしながら、医療処置が更なる処置、例えば更なるステントの配置を伴う場合には、ガイドワイヤ112を除去することなく、展開装置110を除去することができる。装置110は、ガイドワイヤ112を所定の位置に保持したまま、装置をガイドワイヤ112から徐々に引き離す(ガイドワイヤを内側管状部材130の内部から除去する)ことにより除去される。
【0046】
本装置110内に組み込まれる更なる安全機能に関して、好ましい実施形態において、装置110は、ステントが展開される時に摩擦係合するようになっている雄ロック部材146および雌ロック部材122を備える展開安全機構118を有している。ステントが臨界展開点に達すると、ストッパ120の先端がハンドルキャビティ142のベース144と略面一になり、ストッパ120の雌ロック部材122が、ハンドルのキャビティ142の内面上に形成された対応する雄ロック部材146と動作可能に連通する。安全機構118が前述したように係合すると、医師の介入がなければステントを更に展開させることができない。この点を超えてステントを展開させるためには、医師は、ストッパ120を回転させてタブ124を壊さなければならない。タブ24が破壊されると、装置110は進行姿勢となり、展開を続けることができる。
【0047】
好ましい実施形態において、医師は、装置110を更に展開させることができるという感触を得られる。また、感触に加えて或いは感触の代わりに、タブの破壊により、更なる展開が可能である旨の可聴表示が得られてもよい。また、医師は、介入的な回収方法を除いてこの点を超えた展開が不可逆的であるという事実を知らされている。前述したように、臨界展開点は好ましくは約60%の展開であり、これを超える引き戻しは薦められない。その結果、安全機構18は、展開の程度を評価する必要性を排除するとともに、ステントを正確に展開させる信頼できる手段を与えることになる。他のロック機構が設けられてもよい。ただし、それが、ステントの展開度合いの感覚表示を医師に与えるという重要な特徴を保持し且つ展開度合いを評価する必要性を排除する場合に限る。単なる非限定的な実施例として、ロック機構は、破壊可能なシール、タブ/ストッパロック、変向チャンネル安全機構等を備えることが可能である。
【0048】
特に図10を参照すると、変向チャンネル安全機構が118として全体的に与えられている。特に、ストッパ120に関連して或いはストッパ120に代わる手段として、爪190がハイポチューブ116に結合されている。ハイポチューブ116および内側管状部材130が先端側に前進されると、あるいは、外側管状部材150が基端側に引き戻されると、爪190はハンドル140のキャビティ142のベース144と接触するようになる。この他の実施形態において、ハンドル140は、キャビティ43の実質的に延長である略Z形状のチャンネル143を形成している。チャンネル143の形状は、L、S、T、あるいは、使用者の介入を働きかける他の適当な形状と異なっていてもよい。実際には、医師の介入は、爪190がもはやハンドルキャビティ142のベース144に当接しなくなるようにハイポチューブ116を回転させ、それどころか、回転されると、爪190がハンドル40のチャンネル43内に配置され、ステントを自由に展開させることができるようにするステップを含んでいる。この安全機構118を促進させる場合、爪/ベース間の相互作用点は、ほぼ臨界展開点であることが好ましい。本発明の範囲内に入るこの安全機構および他の安全機構の主な要点は、使用者の更なる介入無くしてステントおよび装置を引き戻すことができる点に展開が限定されるという点である。この点を超えると、使用者は、展開を簡単に中断できないこと及び逆にできないことを理解する。主な特徴は、ステントを完全に展開するためには使用者の介入を必要とするということである。これは、ステントが早期に展開しないことを保証する。なお、本発明の他の全ての実施形態には、介入の必要性に応じて様々な寸法が与えられてもよい点に留意されたい。例えば、前述したように、装置10は、展開プロトコルに応じて、全体の寸法が更に長く或いは更に短くてもよい。
【0049】
Yステント供給・展開装置の他の実施形態においては、概して図13〜図22に示されるように、先端領域224に他の供給機構が設けられている。特に、二股ステントリテーナ330を有するその先端で終端する中央管状部材300が設けられている。図21および図22に更に具体的に示されるように、二股ステントリテーナ330により、ステント200の右側分岐ルーメン202および左側分岐ルーメン203を互いに十分に引き離すことができ、それにより、これらの先端によって、外側管状部材150が引き戻される際に、対象分岐組織のコリナを十分に支えることが可能となる。また、二股ステントリテーナ330は、十分な圧縮力をステント200に対して及ぼして、ステントが早期に拡張することを防止している。図21に特に注目すると、対象組織が人間の気管である実施形態において、中央管状部材300は、ステント200の右側分岐ルーメン202および左側分岐ルーメン203を保持する脚部が非対称な角度でオフセットされているという点で人間の気管に対して解剖学的に合っている一般的な形状を成す二股ステントリテーナ330で終端している。これにより、ステント200を更に正確に配置して展開することが可能となる。
【0050】
好ましい実施形態において、二股ステントリテーナ330は、ステント200をそこから先端側に移動させ且つその拡張直径まで径方向に拡張させることができる十分な力で裂くことができる内側縫い目340を有している。なお、二股ステントリテーナ330の周囲に沿った任意の場所に縫い目を配置してもよく、他の実施形態においては縫い目が不要であることを指摘しておく。重要な原理は、ステント200が展開のために適切に位置合わせされている時にステント200をリテーナ330から出ていかせることができるようにしつつ、外側管状部材150が引き戻される際にステント200を展開させないように保持できるリテーナ330を有していることである。
【0051】
特に図18〜図20を参照すると、好ましい実施形態において、本供給・展開装置100は、内側管状部材130の一部に形成されたプッシャ176を備えている。プッシャ176は、ステント200の主ルーメン201の基端の周囲に置かれることが好ましい。プッシャにより、医師は、内側管状部材130が外側管状部材150及び/又は中央管状部材300に対して先端側に延ばされている時に、ステント200を先端側に押し出すことによりステント200を二股ステントリテーナ330から引き離すことが可能である。縫い目340を備える実施形態において、基端側に向けられた力により、縫い目340が裂け、ステント200を二股ステントリテーナ330から出ていかせることができる。また、中央管状部材300を内側管状部材130に対して基端側に引き戻すと、ステントが出ていく。また、内側管状部材130および中央管状部材300を同時に操作することもできる。
【0052】
なお、これらの他の実施形態は中央管状部材300を含むが、安全機構は、主に、臨界展開点に対して同じに働く点に留意されたい。基本的に、臨界展開点は、先の実施形態における内側管状部材130と外側管状部材150との間の関係ではなく、内側管状部材130と中央管状部材300との間の関係に大きく依存している。中央管状部材300を有する実施形態において、外側管状部材の引き戻しにより、不可逆な展開が生じることはない。しかしながら、内側管状部材130および中央管状部材300が互いに対して基端側又は先端側に移動されると、非常に大きな移動の結果として、完全な展開がなされる。そのような例において、安全機構は、基端側及び/又は先端側の変位を、使用者の介入無くして超えることができない所定の長さに制限されることになる。
【0053】
更なる介入処置のための付加的な実用器具を与えることができる好ましさについて言及すると、本発明の好ましい実施形態に係る装置は、中央管状部材300によって画定されることが好ましいが、外側管状部材150を貫通して設けられてもよい実用チャンネル350を備えている。また、内側管状部材130の内部132は、中央管状部材300の実用チャンネル350と同じ機能を果たしてもよい。図示のように、実用チャンネル350は、中央管状部材300の内部の延長であってもよく、あるいは、実用チャンネルは、中央管状部材300の外面が延びていてもよい(図示せず)。
【0054】
二股ステントリテーナ330の実用チャンネル350に沿って延びる適当な器具および効用の一例は、ガイドワイヤ112であるが、二股ステントリテーナ330の外径を、装置100が導入されるルーメン内に嵌め込むことができる範囲内に維持する必要がある場合だけに限定して、多くの他の有用な器具が使用されてもよい。また、ガイドワイヤは、標準的なガイドワイヤであってもよく、あるいは、光学的能力を有する特殊な極細のガイドワイヤであってもよい。
【0055】
他の器具は、供給・展開装置100と一体に結合でき、或いは、中央管状部材300の実用チャンネル350または内側管状部材130や外側管状部材150のそれぞれの適当な部位を貫通するように構成されたシリンジシステム(図示せず)である。典型的なシリンジシステムは、温熱療法能力、凍結療法能力、光力学的な能力、化学療法能力、または、これらの能力の組み合わせを有していてもよい。いずれの構成においても、しかし特に化学療法的な実施形態において、シリンジシステムは、所定の薬用量の化学療法薬等の生物活性物質を供給するための拡張可能/引き戻し可能なニードルを備えている。なお、ニードルは、代わりに、例えば特定の温熱療法表示のための電気焼灼プローブであってもよく、あるいは、生物活性物質は、特定の光力学的な治療表示においては、適当な光線感作物質であってもよいことに注目すべきである。したがって、所望の能力および様々な表示に適合させるため、一般的なシリンジシステムは、必要以上の実験を要することなく、当該分野で知られた方法にしたがって適合されてもよい。しかしながら、化学療法及び/又は光力学的用途においては、ニードルを対象の病変中に導入し、生物活性物質を導入することが好ましい。なお、シリンジシステムは、悪性用途および良性用途の両方において有用であることに注目すべきである。好ましい実施形態において、シリンジシステムは、先端に位置されたニードルと、基端に位置された生物活性物質のリザーバとを備えている。この場合、ニードルとリザーバとの間には、これらを繋ぐ管路が設けられている。シリンジシステムは、対象部位に対するニードルの伸張及び/又は収縮を単独の形態および一体の形態両方で行なうように構成されている。単独の形態は、装置の適切なチャンネルを通じて位置するのに適する実施形態への一般的な言及であるが、これに結び付けられない。
【0056】
前述した様々な実用器具は、多くの装置の形態を成していてもよいが、非限定的な例として、典型的な光力学的な治療装置は、Chen et al.に対して付与され且つ参照することによりその全体が本願に組み込まれる特許第6,454789B1の基本的な特徴を有し;典型的な温熱療法装置は、Ariura et al.に対して付与され且つ参照することによりその全体が本願に組み込まれる特許第6,488,697の基本的な特徴を有し;典型的な凍結療法装置は、Williams et al.に対して付与され且つ参照することによりその全体が本願に組み込まれる特許第6,514,245B1の基本的な特徴を有し;典型的な電気焼灼装置は、Songerに対して付与され且つ参照することによりその全体が本願に組み込まれる特許第6,156,035の基本的な特徴を有している。あるいは、シリンジシステムは、薬剤投与のための媒体として役立つブレブをシールできるように或いはブレブ等から空気を除去できるように構成されてもよい。したがって、そのような実用器具を、必要以上の実験無くして本発明の一体的な構成要素を用いた使用または当該構成要素としての使用に適合させることは、関連する医療装置分野の当業者の能力の範囲内である。
【0057】
生物活性物質に関して、それは、化学療法表示を別にすれば、様々な治療物質であってもよく、多種多様な化学療法薬、例えばシスプラチナ、パクリタキセル(paclitaxol)、5−フロウロウラシアル(flourouracial)、ゲムシトビン(gemcytobine)、およびナベルビン(navelbine)等の典型的な化学療法薬を含んでいてもよいが、これらに限定されない。化学療法薬は、一般に、DNA−双方向性物質、代謝拮抗物質、チューブリン双方向性物質、ホルモン物質、およびアスパラギナーゼやヒドロキシウレア等の他の物質としてグループ化されている。化学療法薬の各グループは、活性体または化合物のタイプによって更に分けることができる。本発明の抗癌剤またはベンズイミダゾールと組み合わせて使用される化学療法薬は、これらのグループの全ての構成要素を含んでいる。化学療法薬およびその投与方法の詳細な説明においては、参照することによって本願に組み込まれる、Dorr et al.によるCancer Chemotherapy Handbook、2d edition、15〜34頁、Appleton&Lange(コネチカット州、1994年)を参照されたい。
【0058】
DNA−双方向性物質としては、アルキル化剤、例えばシスプラチン、シクロホスファミド、アルトレタミン(Altretamine);DNAストランド切断物質、例えばブレオマイシン;挿入トポイソメラーゼII抑制剤、例えばダクチノマイシンおよびドキソルビシン;非挿入トポイソメラーゼII抑制剤、例えばエトポサイドおよびテニポサイド;およびDNAマイナー・グルーブバインダプリカマイシンを挙げることができる。アルキル化剤は、細胞DNA、RNA、およびタンパク質分子との電子対を共有する化学的な付加物、小さなアミノ酸、グルタチオン、および同様の化学物質との電子対を共有する化学的な付加物を形成する。一般に、これらのアルキル化剤は、例えば核酸、タンパク質、アミノ酸、または、グルタチオン中のアミノ、カルボキシル、リン酸塩、または、スルフヒドリル基のような細胞構成物質中の求核原子と反応する。癌治療におけるこれらのアルキル化剤のメカニズムおよび役割は、あまり理解されていない。一般的なアルキル化剤としては、ナイトロジェンマスタード、例えばクロラムブシル、シクロホスファミド、イソファミド、メクロレタミン、メルファラン、ウラシル・マスタード、;アジリジン、例えばチオテパ;メタンスルホンエステル、例えばブスルファン;ニトロソウレア、例えばカヌスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン;プラチナ複合体、例えばシスプラチン、カルボプラチン;生体内還元性アルキレータ、例えばマイトマイシン、およびプロカルバジン、ダカルバジン、およびアルトレタミン;ブレオマイシンを含むDNAストランド切断物質;以下の挿入剤、例えばアムサクリン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ルダルビシン、およびミトザントロンを含むDNAトポイソメラーゼII抑制剤;非挿入剤、例えばエトポサイドおよびテニポサイドを挙げることができる。DNAマイナー・グルーブバインダはプリカマイシンである。
【0059】
代謝拮抗物質は、2つの主要なメカニズムのうちの一方または他方によって核酸の生成を妨げる。一部の薬剤は、DNA合成のための即時の先駆物質であるデオキシリボヌクレオシド3リン酸塩の生成を妨げ、したがって、DNAの複製を妨げることになる。一部の化合物は、蛋白同化ヌクレオチド経路内でこれらに取って代わることができるプリンまたはピリミジンに十分類似している。これらの類似物質は、その通常の対応する部分の代わりに、DNAおよびRNAに置き換えることができる。ここで有用な代謝拮抗物質としては、メトトレキサートやトリメトレキサート等の葉酸拮抗薬;フルオロウラシル、フルオロデオキシウリジン、CB3717、アザシチジン、シタラビン等のピリミジン拮抗薬;およびメルカプトプリン、6−チオグアニン、フルダラビン、ペントスタチンを含むフロクスウリジ+ンプリン拮抗薬;シクトラビン、フルダラビンを含む糖改質類似物質;ヒドロキシウレアを含むリボヌクレオチドレダクターゼ抑制剤を挙げることができる。
【0060】
チューブリン双方向性物質は、特定の部位に結合することにより、チューブリン、すなわち、細胞微小管を形成するべく重合するタンパク質に作用する。微小管は、重要な細胞構造単位である。双方向性物質がタンパク質上に結合すると、細胞は、ビンクリスチンおよびビンブラスチン、アルカロイドおよびパクリタキセルの両方を含む微小管チューブリン双方向性物質を形成することができない。
【0061】
また、癌および腫瘍の治療にはホルモン剤も有用である。これらは、ホルモン的に敏感な腫瘍において使用され、通常、自然源から得られる。これらのホルモン剤としては、エストロゲン、複合エストロゲン、およびエチニール・エストラディオール、およびジエチルスチルベストロール、クロロトリアニセン、およびルデネストロール;プロゲスチン、例えば、ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸塩、メドロキシプロゲステロン、およびメゲストロール;アンドロゲン、例えばテストステロン、プロピオン酸テストステロン;フルオキシメステロン、メチルテストステロン;副腎コルチコステロイドを挙げることができ、副腎コルチコステロイドは、自然の副腎コルチゾールまたはヒドロコルチゾンから得られる。これらは、その抗炎症的な利点および有糸分裂を抑制し且つDNA合成を食い止める幾らかの能力があるために使用される。これらの化合物としては、プレドニゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、およびプレドニゾロンを挙げることができる。
【0062】
ホルモン剤を解放するロイチナイジングホルモン(leutinizing hormone)またはホルモン拮抗薬を解放するゴナドトロピンは、主に、前立腺癌の治療で使用される。これらには、酢酸ロイプロリドおよび酢酸ゴセレリンが含まれる。これらは、精巣中のステロイドの生合成を防止している。
【0063】
抗ホルモン剤としては、タモシフェン等の抗エストロゲン剤、フルタミド等の抗アンドロゲン剤、ミトタンやアミノグルテチミド等の抗副腎剤を挙げることができる。ヒドロキシウレアは、主にリボヌクレオチド還元酵素の抑制により作用すると思われる。アスパラギナーゼは、アスパラギンを機能しないアスパラギン酸に変換する酵素であり、したがって、腫瘍中のタンパク質合成を阻止している。なお、生物活性物質は、多くて約99.9%の化学療法薬〜少なくて<1%あるいはこれらの間の量の化学療法薬を含んでいてもよい。
【0064】
なお、同様に、本装置は、適当な二股ステントをルーメンから除去するために使用することができる。例えば、前述した好ましいステントは、主ルーメン201の基端縁の周囲に、他の実施形態においては同様に右側分岐ルーメン202および左側分岐ルーメン203に、縫合開口等の回収手段を有している。他の適切な回収手段は、様々なステントルーメン半径減少方法、例えば参照することによってその全体が本願に組み込まれる同時係属のPCT特許出願PCT/DE02/01244に開示されたステントルーメン半径減少方法を含むが、これらに限定されない。また、ステントをその展開形状へと緩めてあまり硬質でない形態にするため、凍結療法または温熱療法実用器具を使用してステントの周囲の環境温度を変更してもよい。縫合糸を差し込み及び/又は把持するために適切な回収具を実用チャンネル350に挿通してもよく、これにより、ステントを十分に潰して除去することができる。前述したように、適切な除去可能なステントは、例えばルーメン直径減少ワイヤ構造、捕捉部材等の他の回収手段を有していてもよい。
【0065】
本発明は、その精神または基本的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化されてもよい。前述した実施形態は、全ての点で、例示的であり、限定的ではないと見なされるべきである。したがって、本発明の範囲は、以上の説明によってではなく、添付の請求項によって示される。請求項の等価物の範囲および意味に含まれる全ての変更は、請求項の範囲に包含されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明に係る装置によって供給され及び/又は展開される典型的な二股ステントの斜視図である。
【図2】本発明に係る供給・展開装置の斜視図であり、外側管状部材の内側で生体適合性シース内に入れられ且つ対象組織のコリナに先端側で当接するステントを示す図である。
【図3】図2の供給・展開装置の斜視図であり、二股ステントの各アームをその対応する分岐部に供給することができるように外側管状部材が部分的に引き戻され、生体適合性シースが所定のミシン目線に沿って裂け始めている状態を示す図である。
【図4】図1の二股ステントの更なる展開を示す斜視図であり、生体適合性シースが二股ステントから引き離された状態を示す図である。
【図5】生体適合性シース内に入れられた図1の二股ステントの斜視図であり、所定のミシン目線が示された図である。
【図6】展開安全機構の一部を示す拡大図である。
【図7】図6の7−7線に沿う展開安全機構を示す断面図である。
【図8】図6の8−8線に沿って示されたハンドルの展開安全機構領域の相補的部位の一部の断面図である。
【図9】図6の9−9線に沿って示された展開安全機構のストッパの断面図である。
【図10】本発明に係る展開安全機構の一部の斜視図である。
【図11】図10の装置の11−11線に沿って示された安全機構のスライドキャビティの断面図である。
【図12】図10の12−12線に沿って示された展開安全機構の一部の断面図である。
【図13】ミシン目のある中央管状部材を示す本発明に係る供給・展開装置の典型的な実施形態の先端領域の正面図である。
【図14】図13の供給・展開装置の先端領域の斜視図である。
【図15】図18の供給・展開装置部分の側面図である。
【図16】外側管状部材から延びる二股ステントリテーナを有する露出された中央管状部材を示す図18の供給・展開装置部分の側面図である。
【図17】外側管状部材から延びる二股ステントリテーナおよびその先端に配置されたステントを有する露出された中央管状部材を示す図18の供給・展開装置部分の側面図である。
【図18】本発明に係る供給・展開装置の斜視図である。
【図19】外側管状部材から延びる二股ステントリテーナを有する露出された中央管状部材を示す本発明に係る供給・展開装置の斜視図である。
【図20】外側管状部材から延びる二股ステントリテーナおよびその先端に配置されたステントを有する露出された中央管状部材を示す本発明に係る供給・展開装置部分の斜視図である。
【図21】人間の気管で使用できる二股ステントリテーナの解剖学的に合った形状を有する一実施形態を示す中央管状部材の先端領域の斜視図である。
【図22】ステントを解放可能に展開するための内側縫い目を有する二股ステントリテーナをもって終端する中央管状部材の先端領域の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の解剖学的ルーメン内で使用者が二股ステントを展開できる装置であって、
長手方向に延び且つ先端と基端とを有する内側管状部材であって、前記内側管状部材の前記先端から前記基端までの距離にわたって実質的に長手方向に延びるルーメンを画定するとともに、前記基端と前記先端との間に長手方向の広がりを形成し、この長手方向の広がりがこれを貫通する開口を形成している内側管状部材と、
長手方向および軸方向に変位可能な態様で前記内側管状部材の周囲に配置された長手方向に延びる中央管状部材であって、二股ステントリテーナを備える先端を有する中央管状部材と、
外径および内径を有する長手方向に延びる外側管状部材であって、前記内側管状部材および前記中央管状部材に対して長手方向と軸方向とに変位可能な外側管状部材と、
前記外側管状部材の一部に結合されたハンドルと、
を備えている装置。
【請求項2】
前記内側管状部材は、該内側管状部材の一部に結合され且つ前記中央管状部材の前記二股リテーナからステントを出て行かせるように付勢するプッシャを有している、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記中央管状部材の前記二股ステントリテーナには、引き離し可能な縫い目がその一部に形成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記中央管状部材が基端部を更に備えている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記中央管状部材が長手方向に延びるチャンネルを有し、このチャンネルは、中央管状部材の先端部と基端部との間でほぼ延在している、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記中央管状部材が長手方向に延びるチャンネルを有し、このチャンネルは、中央管状部材の先端部と基端部との間の距離全体にわたっては延在していない、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
長手方向に延びる前記チャンネルは、そのルーメンを貫通する実用器具を収容している、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
長手方向に延びる前記チャンネルは、そのルーメンを貫通する実用器具を収容している、請求項5に記載の装置。
【請求項9】
前記実用器具は、ガイドワイヤ、光学機器、シリンジシステムおよびこれらの組み合わせからなるグループから選択されている、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記シリンジシステムは、温熱療法、凍結療法、電気焼灼療法、光力学的療法、化学療法能力、およびこれらの組み合わせからなるグループから選択される能力を有している、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記シリンジシステムは、生物活性物質を投与することが可能である、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記生物活性物質が化学療法薬である、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記化学療法薬は、DNA−双方向性物質、代謝拮抗物質、チューブリン双方向性物質、ホルモン物質およびアスパラギナーゼやヒドロキシウレア等の他の物質からなるグループから選択されている、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記DNA−双方向性物質は、アルキル化剤、DNAストランド切断物質、挿入トポイソメラーゼII抑制剤および非挿入トポイソメラーゼII抑制剤からなるグループから選択されている、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記アルキル化剤は、ナイトロジェンマスタード、アジリジン、ニトロソウレア、プラチナ複合体、生体内還元性アルキレータ、DNAストランド切断物質、挿入剤および非挿入剤からなるグループから選択されている、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記代謝拮抗物質は、メトトレキサートおよびトリメトレキサート等の葉酸拮抗薬;フルオロウラシル、フルオロデオキシウリジン、CB3717、アザシチジン、シタラビン等のピリミジン拮抗薬;メルカプトプリン、6−チオグアニン、フルダラビン、ペントスタチンを含むフロクスウリジンプリン拮抗薬;シクトラビン、フルダラビンを含む糖改質類似物質;ヒドロキシウレアを含むリボヌクレオチドレダクターゼ抑制剤からなるグループから選択されている、請求項13に記載の装置。
【請求項17】
前記生物活性物質がホルモン剤を含んでいる、請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記ホルモン剤は、エストロゲン、複合エストロゲン;プロゲスチン;およびアンドロゲンからなるグループから選択されている、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記生物活性物質が抗ホルモン剤を含んでいる、請求項13に記載の装置。
【請求項20】
前記抗ホルモン剤は、抗エストロゲン剤、抗アンドロゲン剤および抗副腎剤からなるグループから選択されている、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記ガイドワイヤは光学的能力を有している、請求項9に記載の装置。
【請求項22】
前記ガイドワイヤは超音波検査能力を有している、請求項9に記載の装置。
【請求項23】
前記ハンドルが第1の端部と第2の端部とを有し、前記第2の端部は、ネジが形成されたキャビティを画定している、請求項1に記載の装置。
【請求項24】
ハイポチューブを更に備え、該ハイポチューブは、第1の端部と、第2の端部と、外面と、内面と、前記第1の端部と前記第2の端部との間のハイポチューブに形成されたストッパとを有し、前記ストッパの外面は、安全機構を形成すべくハンドルキャビティのネジに対して相補的である、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記外側管状部材、前記中央管状部材および前記内側管状部材の他の管状部材に対する可動性の度合いは、装置の使用者による介入無くして、前記安全機構により所定の閾値に制限され、それにより、ステントの展開度合いが使用者の介入無くして制限されている、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記中央管状部材が長手方向に延びるチャンネルを有し、このチャンネルは、中央管状部材の先端部と基端部との間でほぼ延在している、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
長手方向に延びる前記チャンネルは、そのルーメンを貫通する実用器具を収容している、請求項25に記載の装置。
【請求項28】
前記実用器具は、ガイドワイヤ、光学機器、シリンジシステム、または、これらの組み合わせからなるグループから選択されている、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記シリンジシステムは、温熱療法、凍結療法、電気焼灼療法、光力学的療法、化学療法能力、または、これらの組み合わせからなるグループから選択される能力を有している、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記シリンジシステムは、生物活性物質を投与することが可能である、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記生物活性物質が化学療法薬である、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記化学療法薬は、DNA−双方向性物質、代謝拮抗物質、チューブリン双方向性物質、ホルモン物質およびアスパラギナーゼやヒドロキシウレア等の他の物質からなるグループから選択される請求項32に記載の装置。
【請求項33】
前記DNA−双方向性物質は、アルキル化剤、DNAストランド切断物質、挿入トポイソメラーゼII抑制剤および非挿入トポイソメラーゼII抑制剤からなるグループから選択されている、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記アルキル化剤は、ナイトロジェンマスタード、アジリジン、ニトロソウレア、プラチナ複合体、生体内還元性アルキレータ、DNAストランド切断物質、挿入剤および非挿入剤からなるグループから選択されている、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記代謝拮抗物質は、メトトレキサートおよびトリメトレキサート等の葉酸拮抗薬;フルオロウラシル、フルオロデオキシウリジン、CB3717、アザシチジン、シタラビン等のピリミジン拮抗薬;メルカプトプリン、6−チオグアニン、フルダラビン、ペントスタチンを含むフロクスウリジンプリン拮抗薬;シクトラビン、フルダラビンを含む糖改質類似物質;およびヒドロキシウレアを含むリボヌクレオチドレダクターゼ抑制剤からなるグループから選択されている、請求項32に記載の装置。
【請求項36】
前記生物活性物質がホルモン剤を含んでいる、請求項32に記載の装置。
【請求項37】
前記ホルモン剤は、エストロゲン、複合エストロゲン、プロゲスチンおよびアンドロゲンからなるグループから選択されている、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記生物活性物質が抗ホルモン剤を含んでいる、請求項32に記載の装置。
【請求項39】
前記抗ホルモン剤は、抗エストロゲン剤、抗アンドロゲン剤、および抗副腎剤からなるグループから選択されている、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記ガイドワイヤは、光学、超音波、X線、または、これらの組み合わせからなるグループから選択される能力を有している、請求項28に記載の装置。
【請求項41】
前記ガイドワイヤが光学的能力を有している、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記ガイドワイヤが超音波検査能力を有している、請求項40に記載の装置。
【請求項43】
前記ガイドワイヤがX線能力を有している、請求項40に記載の装置。
【請求項44】
前記使用者の介入は、前記内側管状部材に対して前記外側管状部材を軸方向に移動させることを含んでいる、請求項25に記載の装置。
【請求項45】
使用者の介入の後に可聴表示が続くようになっている、請求項44に記載の装置。
【請求項46】
使用者の介入の後に触覚表示が続くようになっている、請求項44に記載の装置。
【請求項47】
前記ストッパが前記ハイポチューブに成形される際に前記ストッパに形成され、使用者の介入中に破壊されるときに可聴表示としての役割を果たす少なくとも1つのタブを更に備えている、請求項44に記載の装置。
【請求項48】
前記所定の閾値が約10%〜90%の展開である、請求項25に記載の装置。
【請求項49】
前記所定の閾値が約60%の展開である、請求項48に記載の装置。
【請求項50】
前記外側管状部材は、選択された場所から離れるように前記内側管状部材に対して基端側へ長手方向に移動する際に、ステントを径方向に自己拡張させるために解放するようになっている、請求項44に記載の装置。
【請求項51】
前記ガイドワイヤは、前記外側管状部材の外径の一部を通じて導入されている、請求項25に記載の装置。
【請求項52】
前記外側管状部材の長手方向に延びる前記チャンネルは、光学スコープを受けるように構成されている、請求項25に記載の装置。
【請求項53】
前記外側管状部材が透明である、請求項25に記載の装置。
【請求項54】
前記内側管状部材の一部に結合された少なくとも1つのマーカーが存在している、請求項25に記載の装置。
【請求項55】
前記外側管状部材の一部に結合された少なくとも1つのマーカーが存在している、請求項25に記載の装置。
【請求項56】
前記内側管状部材は、ねじれに耐える材料からなっている、請求項25に記載の装置。
【請求項57】
前記外側管状部材は、ねじれに耐える材料からなっている、請求項54に記載の装置。
【請求項58】
前記ハイポチューブが光学機器光源コネクタを更に備えている、請求項25に記載の装置。
【請求項59】
前記ハイポチューブが光学機器レンズコネクタを更に備えている、請求項58に記載の装置。
【請求項60】
前記ハイポチューブは、前記光源コネクタと前記光学機器レンズコネクタとの間に実用器具受け部材を更に備えている、請求項59に記載の装置。
【請求項61】
前記内側管状部材は、選択された場所に向かって前記中央管状部材に対して先端側へ長手方向に移動する際に、ステントを径方向に自己拡張させるために解放するようになっている、請求項25に記載の装置。
【請求項62】
前記外側管状部材が透明である、請求項25に記載の装置。
【請求項63】
前記内側管状部材の一部に結合された少なくとも1つのマーカーが存在している、請求項25に記載の装置。
【請求項64】
前記中央管状部材の一部に結合された少なくとも1つのマーカーが存在している、請求項25に記載の装置。
【請求項65】
前記外側管状部材の一部に結合された少なくとも1つのマーカーが存在している、請求項25に記載の装置。
【請求項66】
前記内側管状部材は、ねじれに耐える材料からなっている、請求項25に記載の装置。
【請求項67】
前記内側管状部材は、ねじれに耐える材料からなっている請求項25に記載の装置。
【請求項68】
前記外側管状部材は、ねじれに耐える材料からなっている、請求項25に記載の装置。
【請求項69】
径方向に拡張可能な二股ステントを展開する方法であって、
配置・供給装置を設けるステップであって、前記配置・供給装置は、長手方向に延び且つ先端と基端とを有する内側管状部材を備え、前記内側管状部材は、該内側管状部材の前記先端から前記基端までの距離にわたって実質的に長手方向に延びるルーメンを画定するとともに、前記基端と前記先端との間に長手方向の広がりを形成し、この長手方向の広がりは、これを貫通する開口を形成するとともに、ステントを保持するための保持部材を先端の周囲に有し、前記配置・供給装置は、外径および内径を有する長手方向に延びる外側管状部材を備え、この外側管状部材は、前記内側管状部材に対して長手方向および軸方向に変位可能であるとともに、前記外径と前記内径との間に形成された長手方向に延びるチャンネルを画定し、前記配置・供給装置は、前記外側管状部材の一部に結合されたハンドルを備え、このハンドルは、第1の端部と第2の端部とを有し、前記第2の端部は、ネジが形成されたキャビティを画定し、前記配置・供給装置はハイポチューブを備え、該ハイポチューブは、第1の端部と、第2の端部と、外面と、内面と、前記第1の端部と前記第2の端部との間のハイポチューブに形成されたストッパとを有し、前記ストッパの外面は、安全機構を形成すべくハンドルキャビティのネジに対して相補的であり、前記配置・供給装置は二股ステントを備え、この二股ステントは、装置の前記外側管状部材内に動作可能に配置される主ルーメンと第1および第2の分岐ルーメンとを有し、これにより、前記外側管状部材および前記内側管状部材の他方の管状部材に対する可動性の度合いは、装置の使用者による介入無くして、前記安全機構により所定の閾値に制限され、それにより、ステントの展開度合いが使用者の介入無くして制限されるステップと、
展開装置を患者の生体組織の一部を通じて挿入するステップと、
前記内側管状部材の先端を患者内の分岐対象領域の周囲に位置決めするステップと、
ステントをその完全展開位置の手前で露出させるように前記内側管状部材に対して前記外側管状部材を変位させるステップと、
前記第1および第2の二股ルーメンが対象部位の対応する分岐部に入るようにステントを展開させるステップと、
を含む方法。
【請求項70】
前記展開装置を除去するステップを更に含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
径方向に拡張可能な二股ステントを展開する方法であって、
配置・供給装置を設けるステップであって、前記配置・供給装置は、長手方向に延び且つ先端と基端とを有する内側管状部材を備え、前記内側管状部材は、該内側管状部材の前記先端から前記基端までの距離にわたって実質的に長手方向に延びるルーメンを画定するとともに、前記基端と前記先端との間に長手方向の広がりを形成し、この長手方向の広がりは、これを貫通する開口を形成するとともに、ステントを保持するための保持部材を先端の周囲に有し、前記配置・供給装置は、長手方向および軸方向に変位可能な態様で前記内側管状部材の周囲に配置された長手方向に延びる中央管状部材を備え、この中央管状部材は、二股ステントリテーナを備える先端を有し、前記配置・供給装置は、外径および内径を有する長手方向に延びる外側管状部材を備え、該外側管状部材は、前記内側管状部材および前記中央管状部材に対して長手方向および軸方向に変位可能であるとともに、前記中央管状部材は、前記外径と前記内径との間に形成された長手方向に延びるチャンネルを画定し、前記配置・供給装置は、前記外側管状部材の一部に結合されたハンドルを備えるようなステップと、
展開装置を患者の生体組織の一部を通じて挿入するステップと、
装置の先端領域を患者内の分岐対象領域の周囲に位置決めするステップと、
患者内の分岐対象領域の周囲で前記中央管状部材を露出させるように前記内側管状部材に対して前記外側管状部材を変位させるステップと、
前記中央管状部材に対して前記内側管状部材を基端側に延ばして、ステントをその完全展開位置の手前で位置決めするステップと、
前記第1および第2の分岐ルーメンが患者内の対象部位の対応する分岐部に入るようにステントを展開させるステップと、
を含む方法。
【請求項72】
前記展開装置を除去するステップを更に含む、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
径方向に拡張可能な二股ステントを除去する方法であって、
配置・供給装置を設けるステップであって、前記配置・供給装置は、長手方向に延び且つ先端と基端とを有する内側管状部材を備え、前記内側管状部材は、該内側管状部材の前記先端から前記基端までの距離にわたって実質的に長手方向に延びるルーメンを画定するとともに、前記基端と前記先端との間に長手方向の広がりを形成し、この長手方向の広がりは、これを貫通する開口を形成するとともに、ステントを保持するための保持部材を先端の周囲に有し、前記配置・供給装置は、長手方向および軸方向に変位可能な態様で前記内側管状部材の周囲に配置された長手方向に延びる中央管状部材を備え、この中央管状部材は、二股ステントリテーナを備える先端を有し、前記配置・供給装置は、外径および内径を有する長手方向に延びる外側管状部材を備え、該側管状部材は、前記内側管状部材および前記中央管状部材に対して長手方向および軸方向に変位可能であるとともに、前記中央管状部材は、前記外径と前記内径との間に形成された長手方向に延びるチャンネルを画定し、前記配置・供給装置は、前記外側管状部材の一部に結合されたハンドルを備えるようなステップと、
展開装置を患者の生体組織の一部を通じて挿入するステップと、
その一部によって形成される回収手段を規定する二股ステントを収容する患者内の分岐対象領域の周囲に装置の先端領域を位置決めするステップと、
長手方向に延びるチャンネルに回収具を挿通するステップと、
ステントに結合された回収手段によってステントを把持するステップと、
前記外側管状部材に対して前記中央管状部材を基端側に引き戻して、ステントをその完全展開位置の手前で位置決めするステップと、
前記展開装置を患者の生体組織から除去するステップと、
を含む方法。
【請求項74】
患者の解剖学的ルーメン内で使用者が二股ステントを展開できる装置であって、
長手方向に延び且つ先端と基端とを有する内側管状部材であって、該内側管状部材の前記先端から前記基端までの距離にわたって実質的に長手方向に延びるルーメンを画定するとともに、前記基端と前記先端との間に長手方向の広がりを形成し、この長手方向の広がりがこれを貫通する開口を形成している内側管状部材と、
外径および内径と基端および先端とを有する長手方向に延びる外側管状部材であって、前記内側管状部材に対して長手方向および軸方向に変位可能な外側管状部材と、
前記内側管状部材の一部に結合され且つ内側管状部材の先端の周囲および前記外側管状部材の内径内に配置されるとともに、二股ステントを収容してなる生体適合性膜と、
を備えている装置。
【請求項75】
前記内側管状部材は、該内側管状部材の一部に結合され且つ前記生体適合性膜からステントを出て行かせるように付勢するプッシャを有している、請求項74に記載の装置。
【請求項76】
前記生体適合性膜には、引き離し可能な縫い目がその一部の上に形成されている、請求項74に記載の装置。
【請求項77】
前記外側管状部材は、装置内にステントを保持するための内側に面するフランジをその先端に有している、請求項74に記載の装置。
【請求項78】
前記外側管状部材は、その内径と外径との間に、ルーメンを形成する長手方向に延びるチャンネルを画定している、請求項74に記載の装置。
【請求項79】
長手方向に延びる前記チャンネルは、そのルーメンを貫通する実用器具を収容している、請求項78に記載の装置。
【請求項80】
前記内側管状部材の開口は、これを貫通する実用器具を収容している、請求項1に記載の装置。
【請求項81】
前記実用器具は、ガイドワイヤ、光学機器、シリンジシステムおよびこれらの組み合わせからなるグループから選択されている、請求項80に記載の装置。
【請求項82】
前記シリンジシステムは、温熱療法、凍結療法、電気焼灼療法、光力学的療法、化学療法能力およびこれらの組み合わせからなるグループから選択される能力を有している、請求項81に記載の装置。
【請求項83】
前記シリンジシステムは、生物活性物質を投与することが可能である、請求項82に記載の装置。
【請求項84】
前記生物活性物質が化学療法薬である、請求項83に記載の装置。
【請求項85】
前記化学療法薬は、DNA−双方向性物質、代謝拮抗物質、チューブリン双方向性物質、ホルモン物質、アスパラギナーゼやヒドロキシウレア等の他の物質からなるグループから選択されている、請求項84に記載の装置。
【請求項86】
前記DNA−双方向性物質は、アルキル化剤、DNAストランド切断物質、挿入トポイソメラーゼII抑制剤および非挿入トポイソメラーゼII抑制剤からなるグループから選択されている、請求項84に記載の装置。
【請求項87】
前記アルキル化剤は、ナイトロジェンマスタード、アジリジン、ニトロソウレア、プラチナ複合体、生体内還元性アルキレータ、DNAストランド切断物質、挿入剤および非挿入剤からなるグループから選択されている、請求項86に記載の装置。
【請求項88】
前記代謝拮抗物質は、メトトレキサートおよびトリメトレキサート等の葉酸拮抗薬;フルオロウラシル、フルオロデオキシウリジン、CB3717、アザシチジン、シタラビン等のピリミジン拮抗薬;メルカプトプリン、6−チオグアニン、フルダラビン、ペントスタチンを含むフロクスウリジンプリン拮抗薬;シクトラビン、フルダラビンを含む糖改質類似物質;ヒドロキシウレアを含むリボヌクレオチドレダクターゼ抑制剤からなるグループから選択されている、請求項85に記載の装置。
【請求項89】
前記生物活性物質がホルモン剤を含んでいる、請求項85に記載の装置。
【請求項90】
前記ホルモン剤は、エストロゲン、複合エストロゲン、プロゲスチンおよびアンドロゲンからなるグループから選択されている、請求項89に記載の装置。
【請求項91】
前記生物活性物質が抗ホルモン剤を含んでいる、請求項85に記載の装置。
【請求項92】
前記抗ホルモン剤は、抗エストロゲン剤、抗アンドロゲン剤および抗副腎剤からなるグループから選択されている、請求項91に記載の装置。
【請求項93】
前記ガイドワイヤは光学的能力を有している、請求項81に記載の装置。
【請求項94】
前記ガイドワイヤは超音波検査能力を有している、請求項81に記載の装置。
【請求項95】
前記実用器具は、ガイドワイヤ、光学機器、シリンジシステムおよびこれらの組み合わせからなるグループから選択されている、請求項79に記載の装置。
【請求項96】
前記シリンジシステムは、温熱療法、凍結療法、電気焼灼療法、光力学的療法、化学療法能力およびこれらの組み合わせからなるグループから選択される能力を有している、請求項95に記載の装置。
【請求項97】
前記シリンジシステムは、生物活性物質を投与することが可能である、請求項96に記載の装置。
【請求項98】
前記生物活性物質が化学療法薬である、請求項97に記載の装置。
【請求項99】
前記化学療法薬は、DNA−双方向性物質、代謝拮抗物質、チューブリン双方向性物質、ホルモン物質およびアスパラギナーゼやヒドロキシウレア等の他の物質からなるグループから選択されている、請求項98に記載の装置。
【請求項100】
前記DNA−双方向性物質は、アルキル化剤、DNAストランド切断物質、挿入トポイソメラーゼII抑制剤および非挿入トポイソメラーゼII抑制剤からなるグループから選択されている、請求項98に記載の装置。
【請求項101】
前記アルキル化剤は、ナイトロジェンマスタード、アジリジン、ニトロソウレア、プラチナ複合体、生体内還元性アルキレータ、DNAストランド切断物質、挿入剤および非挿入剤からなるグループから選択されている、請求項100に記載の装置。
【請求項102】
前記代謝拮抗物質は、メトトレキサートおよびトリメトレキサート等の葉酸拮抗薬;フルオロウラシル、フルオロデオキシウリジン、CB3717、アザシチジン、シタラビン等のピリミジン拮抗薬;メルカプトプリン、6−チオグアニン、フルダラビン、ペントスタチンを含むフロクスウリジンプリン拮抗薬;シクトラビン、フルダラビンを含む糖改質類似物質;およびヒドロキシウレアを含むリボヌクレオチドレダクターゼ抑制剤からなるグループから選択されている、請求項101に記載の装置。
【請求項103】
前記生物活性物質がホルモン剤を含んでいる、請求項101に記載の装置。
【請求項104】
前記ホルモン剤は、エストロゲン、複合エストロゲン、プロゲスチンおよびアンドロゲンからなるグループから選択されている、請求項103に記載の装置。
【請求項105】
前記生物活性物質が抗ホルモン剤を含んでいる、請求項99に記載の装置。
【請求項106】
前記抗ホルモン剤は、抗エストロゲン剤、抗アンドロゲン剤および抗副腎剤からなるグループから選択されている、請求項105に記載の装置。
【請求項107】
前記ガイドワイヤは光学的能力を有している、請求項95に記載の装置。
【請求項108】
前記ガイドワイヤは超音波検査能力を有している、請求項95に記載の装置。
【請求項109】
径方向に拡張可能な二股ステントを展開する方法であって、
配置・展開装置を設けるステップであって、前記配置・展開装置は、長手方向に延び且つ先端と基端とを有する内側管状部材を備え、前記内側管状部材は、該内側管状部材の前記先端から前記基端までの距離にわたって実質的に長手方向に延びるルーメンを画定するとともに、前記基端と前記先端との間に長手方向の広がりを形成し、この長手方向の広がりは、これを貫通する開口を形成し、前記配置・展開装置は、外径および内径と基端および先端とを有する長手方向に延びる外側管状部材を備え、該外側管状部材は、前記内側管状部材に対して長手方向および軸方向に変位可能であり、前記配置・展開装置は、前記内側管状部材の一部に結合され且つ内側管状部材の先端の周囲および前記外側管状部材の内径内に配置されるとともに、二股ステントを収容してなる生体適合性膜を備えるようなステップと、
展開装置を患者の生体組織の一部を通じて挿入するステップと、
装置の先端領域を患者内の分岐対象領域の周囲に位置決めするステップと、
患者内の分岐対象領域の周囲で前記中央管状部材を露出させるように前記内側管状部材に対して前記外側管状部材を変位させるステップと、
前記中央管状部材に対して前記内側管状部材を基端側に延ばして、ステントをその完全展開位置の手前で位置決めするステップと、
前記第1および第2の分岐ルーメンが患者内の対象部位の対応する分岐部に入るようにステントを展開させるステップと、
を含む方法。
【請求項110】
前記展開装置を除去するステップを更に含む、請求項71に記載の方法。
【請求項111】
径方向に拡張可能な二股ステントを除去する方法であって、
配置・展開装置を設けるステップであって、前記配置・展開装置は、長手方向に延び且つ先端と基端とを有する内側管状部材を備え、前記内側管状部材は、該内側管状部材の前記先端から前記基端までの距離にわたって実質的に長手方向に延びるルーメンを画定するとともに、前記基端と前記先端との間に長手方向の広がりを形成し、この長手方向の広がりは、これを貫通する開口を形成し、前記配置・展開装置は、外径および内径と基端および先端とを有する長手方向に延びる外側管状部材を備え、該外側管状部材は、前記内側管状部材に対して長手方向および軸方向に変位可能であり、前記配置・展開装置は、前記内側管状部材の一部に結合され且つ内側管状部材の先端の周囲および前記外側管状部材の内径内に配置されるとともに、二股ステントを収容してなる生体適合性膜を備えるようなステップと、
展開装置を患者の生体組織の一部を通じて挿入するステップと、
その一部によって形成される回収手段を規定する二股ステントを収容する患者内の分岐対象領域の周囲に装置の先端領域を位置決めするステップと、
長手方向に延びるチャンネルに回収具を挿通するステップと、
ステントに結合された回収手段によってステントを把持するステップと、
前記外側管状部材に対して前記中央管状部材を基端側に引き戻して、ステントをその完全展開位置の手前で位置決めするステップと、
前記展開装置を患者の生体組織から除去するステップと、
を含む方法。
【請求項112】
径方向に拡張可能な二股ステントを除去する方法であって、
配置・展開装置を設けるステップであって、前記配置・展開装置は、長手方向に延び且つ先端と基端とを有する内側管状部材を備え、前記内側管状部材は、該内側管状部材の前記先端から前記基端までの距離にわたって実質的に長手方向に延びるルーメンを画定するとともに、前記基端と前記先端との間に長手方向の広がりを形成し、この長手方向の広がりは、これを貫通する開口を形成するとともに、ステントを保持するための保持部材を先端の周囲に有し、前記配置・展開装置は、長手方向および軸方向に変位可能な態様で前記内側管状部材の周囲に配置された長手方向に延びる中央管状部材を備え、該中央管状部材は、二股ステントリテーナを備える先端を有し、前記配置・展開装置は、外径および内径を有する長手方向に延びる外側管状部材を備え、この外側管状部材は、前記内側管状部材および前記中央管状部材に対して長手方向および軸方向に変位可能であり、前記中央管状部材は、前記外径と前記内径との間に形成された長手方向に延びるチャンネルを画定し、前記配置・展開装置は、前記外側管状部材の一部に結合されたハンドルを備えるステップと、
供給・展開装置を患者の生体組織の一部を通じて挿入するステップと、
その一部によって形成される回収手段を規定する二股ステントを収容する患者内の分岐対象領域の周囲に装置の先端領域を位置決めするステップと、
前記内側管状部材の開口に回収具を挿通するステップと、
ステントに結合された回収手段によってステントを把持するステップと、
前記外側管状部材に対して前記中央管状部材を基端側に引き戻して、ステントをその完全展開位置の手前で位置決めするステップと、
前記展開装置を患者の生体組織から除去するステップと、
を含む方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の解剖学的ルーメン内で使用者が二股ステントを展開できる装置であって、
長手方向に延び且つ先端と基端とを有する内側管状部材であって、前記内側管状部材の前記先端から前記基端までの距離にわたって実質的に長手方向に延びるルーメンを画定するとともに、前記基端と前記先端との間に長手方向の広がりを形成し、この長手方向の広がりがこれを貫通する開口を形成している内側管状部材と、
長手方向に延びるとともに、少なくとも一部が二股ステントリテーナを備える中央管状部材と、
外径および内径を有する長手方向に延びる外側管状部材であって、前記内側管状部材および前記中央管状部材に対して長手方向および軸方向に変位可能な外側管状部材と、
を備えている装置。
【請求項2】
前記外側管状部材の一部に結合されたハンドルを更に備え、前記中央管状部材は、長手方向および軸方向に変位可能な態様で前記内側管状部材の周囲に配置された管状部材であり、前記二股ステントリテーナは、前記中央管状部材の先端を備えている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記中央管状部材の前記二股ステントリテーナは、前記内側管状部材の一部に結合され且つ内側管状部材の先端の周囲および前記外側管状部材の内径内に配置されるとともに、二股ステントを収容してなる生体適合性膜を少なくとも備えている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記内側管状部材は、該内側管状部材の一部に結合され且つ前記中央管状部材の前記二股リテーナからステントを出て行かせるように付勢するプッシャを有している、請求項2または3に記載の装置。
【請求項5】
前記中央管状部材の前記二股ステントリテーナには、引き離し可能な縫い目がその一部に形成されている、請求項2または3に記載の装置。
【請求項6】
前記中央管状部材は基端部を更に備えている、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記中央管状部材が長手方向に延びるチャンネルを有し、このチャンネルは、中央管状部材の先端部と基端部との間でほぼ延在している、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記中央管状部材が長手方向に延びるチャンネルを有し、このチャンネルは、中央管状部材の先端部と基端部との間の距離全体にわたっては延在していない、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
長手方向に延びる前記チャンネルは、そのルーメンを貫通する実用器具を収容している、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
長手方向に延びる前記チャンネルは、そのルーメンを貫通する実用器具を収容している、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記実用器具は、ガイドワイヤ、光学機器、シリンジシステムおよびこれらの組み合わせからなるグループから選択されている、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ハンドルが第1の端部と第2の端部とを有し、前記第2の端部は、ネジが形成されたキャビティを画定している、請求項2に記載の装置。
【請求項13】
ハイポチューブを更に備え、該ハイポチューブは、第1の端部と、第2の端部と、外面と、内面と、前記第1の端部と前記第2の端部との間のハイポチューブに形成されたストッパとを有し、前記ストッパの外面は、安全機構を形成すべくハンドルキャビティのネジに対して相補的である、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記外側管状部材、前記中央管状部材および前記内側管状部材の他の管状部材に対する可動性の度合いは、装置の使用者による介入無くして、前記安全機構により所定の閾値に制限され、それにより、ステントの展開度合いが使用者の介入無くして制限されている、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記中央管状部材が長手方向に延びるチャンネルを有し、このチャンネルは、中央管状部材の先端部と基端部との間でほぼ延在している、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
長手方向に延びる前記チャンネルは、そのルーメンを貫通する実用器具を収容している、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記実用器具は、ガイドワイヤ、光学機器、シリンジシステム、または、これらの組み合わせからなるグループから選択されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記使用者の介入は、前記内側管状部材に対して前記外側管状部材を軸方向に移動させることを含んでいる、請求項14に記載の装置。
【請求項19】
使用者の介入の後に可聴表示が続くようになっている、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
使用者の介入の後に触覚表示が続くようになっている、請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記ストッパが前記ハイポチューブ上に成形される際に前記ストッパに形成され、使用者の介入中に破壊されるときに可聴表示としての役割を果たす少なくとも1つのタブを更に備えている、請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記所定の閾値が約10%〜90%の展開である、請求項14に記載の装置。
【請求項23】
前記所定の閾値が約60%の展開である、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記外側管状部材は、選択された場所から離れるように前記内側管状部材に対して基端側へ長手方向に移動する際に、ステントを径方向に自己拡張させるために解放するようになっている、請求項18に記載の装置。
【請求項25】
前記ガイドワイヤは、前記外側管状部材の外径の一部を通じて導入されている、請求項14に記載の装置。
【請求項26】
前記外側管状部材の長手方向に延びる前記チャンネルは、光学スコープを受けるように構成されている、請求項14に記載の装置。
【請求項27】
前記外側管状部材が透明である、請求項14に記載の装置。
【請求項28】
前記内側管状部材の一部に結合された少なくとも1つのマーカーが存在している、請求項14に記載の装置。
【請求項29】
前記外側管状部材の一部に結合された少なくとも1つのマーカーが存在している、請求項14に記載の装置。
【請求項30】
前記内側管状部材は、ねじれに耐える材料からなっている、請求項14に記載の装置。
【請求項31】
前記外側管状部材は、ねじれに耐える材料からなっている、請求項14に記載の装置。
【請求項32】
前記ハイポチューブが光学機器光源コネクタを更に備えている、請求項14に記載の装置。
【請求項33】
前記ハイポチューブが光学機器レンズコネクタを更に備えている、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記ハイポチューブは、前記光源コネクタと前記光学機器レンズコネクタとの間に実用器具受け部材を更に備えている、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記内側管状部材は、選択された場所に向かって前記中央管状部材に対して先端側へ長手方向に移動する際に、ステントを径方向に自己拡張させるために解放するようになっている、請求項14に記載の装置。
【請求項36】
径方向に拡張可能な二股ステントを展開する方法であって、
配置・供給装置を設けるステップであって、前記配置・供給装置は、
長手方向に延び且つ先端と基端とを有する内側管状部材を備え、前記内側管状部材は、該内側管状部材の前記先端から前記基端までの距離にわたって実質的に長手方向に延びるルーメンを画定するとともに、前記基端と前記先端との間に長手方向の広がりを形成し、この長手方向の広がりは、これを貫通する開口を形成するとともに、ステントを保持するための保持部材を先端の周囲に有し、
外径および内径を有する長手方向に延びる外側管状部材を備え、該外側管状部材は、前記内側管状部材に対して長手方向および軸方向に変位可能であるとともに、前記外径と前記内径との間に形成された長手方向に延びるチャンネルを画定し、
前記外側管状部材の一部に結合されたハンドルを備え、このハンドルは、第1の端部と第2の端部とを有し、前記第2の端部は、ネジが形成されたキャビティを画定し、
ハイポチューブを備え、このハイポチューブは、第1の端部と、第2の端部と、外面と、内面と、前記第1の端部および前記第2の端部間のハイポチューブ上に形成されたストッパとを有し、前記ストッパの外面は、安全機構を形成すべくハンドルキャビティのネジに対して相補的であり、
二股ステントを備え、この二股ステントは、装置の前記外側管状部材内に動作可能に配置される主ルーメンと第1および第2の分岐ルーメンとを有し、
これにより、前記外側管状部材および前記内側管状部材の他方の管状部材に対する可動性の度合いは、装置の使用者による介入無くして、前記安全機構により所定の閾値に制限され、それにより、ステントの展開度合いが使用者の介入無くして制限されるステップと、
展開装置を患者の生体組織の一部を通じて挿入するステップと、
前記内側管状部材の先端を患者内の分岐対象領域の周囲に位置決めするステップと、
ステントをその完全展開位置の手前で露出させるように前記内側管状部材に対して前記外側管状部材を変位させるステップと、
前記第1および第2の二股ルーメンが対象部位の対応する分岐部に入るようにステントを展開させるステップと、
を含む方法。
【請求項37】
径方向に拡張可能な二股ステントを展開する方法において、
配置・供給装置を設けるステップであって、前記配置・供給装置は、
長手方向に延び且つ先端と基端とを有する内側管状部材を備え、前記内側管状部材は、該内側管状部材の前記先端から前記基端までの距離にわたって実質的に長手方向に延びるルーメンを画定するとともに、前記基端と前記先端との間に長手方向の広がりを形成し、この長手方向の広がりは、これを貫通する開口を形成するとともに、ステントを保持するための保持部材を先端の周囲に有し、
長手方向および軸方向に変位可能な態様で前記内側管状部材の周囲に配置された長手方向に延びる中央管状部材を備え、この中央管状部材は、二股ステントリテーナを備える先端を有し、
外径および内径を有する長手方向に延びる外側管状部材を備え、該外側管状部材は、前記内側管状部材および前記中央管状部材に対して長手方向および軸方向に変位可能であるとともに、前記中央管状部材は、前記外径と前記内径との間に形成された長手方向に延びるチャンネルを画定し、
前記外側管状部材の一部に結合されたハンドルを備えるような、
ステップと、
展開装置を患者の生体組織の一部を通じて挿入するステップと、
装置の先端領域を患者内の分岐対象領域の周囲に位置決めするステップと、
患者内の分岐対象領域の周囲で前記中央管状部材を露出させるように前記内側管状部材に対して前記外側管状部材を変位させるステップと、
前記中央管状部材に対して前記内側管状部材を基端側に延ばして、ステントをその完全展開位置の手前で位置決めするステップと、
前記第1および第2の分岐ルーメンが患者内の対象部位の対応する分岐部に入るようにステントを展開させるステップと、
を含む方法。
【請求項38】
径方向に拡張可能な二股ステントを除去する方法であって、
配置・供給装置を設けるステップであって、前記配置・供給装置は、
長手方向に延び且つ先端と基端とを有する内側管状部材を備え、前記内側管状部材は、該内側管状部材の前記先端から前記基端までの距離にわたって実質的に長手方向に延びるルーメンを画定するとともに、前記基端と前記先端との間に長手方向の広がりを形成し、この長手方向の広がりは、これを貫通する開口を形成するとともに、ステントを保持するための保持部材を先端の周囲に有し、
長手方向および軸方向に変位可能な態様で前記内側管状部材の周囲に配置された長手方向に延びる中央管状部材を備え、この中央管状部材は、二股ステントリテーナを備える先端を有し、
外径および内径を有する長手方向に延びる外側管状部材を備え、該外側管状部材は、前記内側管状部材および前記中央管状部材に対して長手方向および軸方向に変位可能であるとともに、前記中央管状部材は、前記外径と前記内径との間に形成された長手方向に延びるチャンネルを画定し、
前記外側管状部材の一部に結合されたハンドルを備えるような、
ステップと、
展開装置を患者の生体組織の一部を通じて挿入するステップと、
その一部によって形成される回収手段を規定する二股ステントを収容する患者内の分岐対象領域の周囲に装置の先端領域を位置決めするステップと、
長手方向に延びるチャンネルに回収具を挿通するステップと、
ステントに結合された回収手段によってステントを把持するステップと、
前記外側管状部材に対して前記中央管状部材を基端側に引き戻して、ステントをその完全展開位置の手前で位置決めするステップと、
前記展開装置を患者の生体組織から除去するステップと、
を含む方法。
【請求項39】
前記外側管状部材は、装置内にステントを保持するための内側に面するフランジをその先端に有している、請求項3に記載の装置。
【請求項40】
前記外側管状部材は、その内径と外径との間に、ルーメンを形成する長手方向に延びるチャンネルを画定している、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
長手方向に延びる前記チャンネルは、そのルーメンを貫通する実用器具を収容している、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記内側管状部材の開口は、これを貫通する実用器具を収容している、請求項1に記載の装置。
【請求項43】
前記実用器具は、ガイドワイヤ、光学機器、シリンジシステムおよびこれらの組み合わせからなるグループから選択されている、請求項42に記載の装置。
【請求項44】
径方向に拡張可能な二股ステントを展開する方法であって、
配置・展開装置を設けるステップであって、前記配置・展開装置は、
長手方向に延び且つ先端と基端とを有する内側管状部材を備え、前記内側管状部材は、該内側管状部材の前記先端から前記基端までの距離にわたって実質的に長手方向に延びるルーメンを画定するとともに、前記基端と前記先端との間に長手方向の広がりを形成し、この長手方向の広がりは、これを貫通する開口を形成し、
外径および内径と基端および先端とを有する長手方向に延びる外側管状部材を備え、該外側管状部材は、前記内側管状部材に対して長手方向および軸方向に変位可能であり、
前記内側管状部材の一部に結合され且つ内側管状部材の先端の周囲および前記外側管状部材の内径内に配置されるとともに、二股ステントを収容してなる生体適合性膜を備えるような、
ステップと、
展開装置を患者の生体組織の一部を通じて挿入するステップと、
装置の先端領域を患者内の分岐対象領域の周囲に位置決めするステップと、
患者内の分岐対象領域の周囲で前記中央管状部材を露出させるように前記内側管状部材に対して前記外側管状部材を変位させるステップと、
前記中央管状部材に対して前記内側管状部材を基端側に延ばして、ステントをその完全展開位置の手前で位置決めするステップと、
前記第1および第2の分岐ルーメンが患者内の対象部位の対応する分岐部に入るようにステントを展開させるステップと、
を含む方法。
【請求項45】
径方向に拡張可能な二股ステントを除去する方法において、
配置・展開装置を設けるステップであって、前記配置・展開装置は、
長手方向に延び且つ先端と基端とを有する内側管状部材を備え、前記内側管状部材は、該内側管状部材の前記先端から前記基端までの距離にわたって実質的に長手方向に延びるルーメンを画定するとともに、前記基端と前記先端との間に長手方向の広がりを形成し、この長手方向の広がりは、これを貫通する開口を形成し、
外径および内径と基端および先端とを有する長手方向に延びる外側管状部材を備え、該外側管状部材は、前記内側管状部材に対して長手方向および軸方向に変位可能であり、
前記内側管状部材の一部に結合され且つ内側管状部材の先端の周囲および前記外側管状部材の内径内に配置されるとともに、二股ステントを収容してなる生体適合性膜を備えるような、
ステップと、
展開装置を患者の生体組織の一部を通じて挿入するステップと、
その一部によって形成される回収手段を規定する二股ステントを収容する患者内の分岐対象領域の周囲に装置の先端領域を位置決めするステップと、
長手方向に延びるチャンネルに回収具を挿通するステップと、
ステントに結合された回収手段によってステントを把持するステップと、
前記外側管状部材に対して前記中央管状部材を基端側に引き戻して、ステントをその完全展開位置の手前で位置決めするステップと、
前記展開装置を患者の生体組織から除去するステップと、
を含む方法。
【請求項46】
径方向に拡張可能な二股ステントを除去する方法であって、
配置・展開装置を設けるステップであって、前記配置・展開装置は、
長手方向に延び且つ先端と基端とを有する内側管状部材を備え、前記内側管状部材は、該内側管状部材の前記先端から前記基端までの距離にわたって実質的に長手方向に延びるルーメンを画定するとともに、前記基端と前記先端との間に長手方向の広がりを形成し、この長手方向の広がりは、これを貫通する開口を形成するとともに、ステントを保持するための保持部材を先端の周囲に有し、
長手方向および軸方向に変位可能な態様で前記内側管状部材の周囲に配置された長手方向に延びる中央管状部材を備え、この中央管状部材は、二股ステントリテーナを備える先端を有し、
外径および内径を有する長手方向に延びる外側管状部材を備え、この外側管状部材は、前記内側管状部材および前記中央管状部材に対して長手方向および軸方向に変位可能であり、前記中央管状部材は、前記外径と前記内径との間に形成された長手方向に延びるチャンネルを画定し、
前記外側管状部材の一部に結合されたハンドルを備えるような、
ステップと、
供給・展開装置を患者の生体組織の一部を通じて挿入するステップと、
その一部によって形成される回収手段を規定する二股ステントを収容する患者内の分岐対象領域の周囲に装置の先端領域を位置決めするステップと、
前記内側管状部材の開口に回収具を挿通するステップと、
ステントに結合された回収手段によってステントを把持するステップと、
前記外側管状部材に対して前記中央管状部材を基端側に引き戻して、ステントをその完全展開位置の手前で位置決めするステップと、
前記展開装置を患者の生体組織から除去するステップと、
を含む方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公表番号】特表2006−525074(P2006−525074A)
【公表日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509469(P2006−509469)
【出願日】平成16年3月30日(2004.3.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/009678
【国際公開番号】WO2004/098455
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(505156226)アルヴィオラス,インコーポレイテッド (15)
【Fターム(参考)】