説明

代謝調節型グルタミン酸受容体−5の調節物質としてのビピリジルアミド

本発明は、式(I)のアミドなどの新規アミドを対象とする。


この新規アミドは、統合失調症、不安、抑うつ、双極性障害、パニックなどの精神障害及び気分障害を含めて、ただしこれらだけに限定されないmGluR5が関与する疾患及び症状の治療又は予防において、並びにとう痛、パーキンソン病、認知障害、てんかん、交代勤務睡眠障害、時差ボケなどの概日リズム及び睡眠障害、薬物嗜癖、薬物乱用、薬物離脱、肥満及び他の疾患の治療において有用であるmGluR5調節物質である。本発明は、これらの化合物を含む薬剤組成物も対象とする。本発明は、さらに、これらの新規アミド及び/又はこれらの化合物を含む組成物の有効量を投与することによってこれらの障害及び症状を治療する方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
哺乳動物の神経系における主要な興奮性神経伝達物質はグルタミン酸分子である。グルタミン酸分子はニューロンに結合し、それによって細胞表面受容体を活性化させる。かかる表面受容体は、イオンチャネル型又は代謝調節型グルタミン酸受容体として特徴づけられる。代謝調節型グルタミン酸受容体(「mGluR」)は、グルタミン酸に結合すると細胞内二次メッセンジャーシステムを活性化するGタンパク質共役受容体である。mGluRの活性化はさまざまな細胞応答をもたらす。特に、mGluR1及びmGluR5はホスホリパーゼCを活性化し、続いて細胞内カルシウムを動員する。
【0002】
代謝調節型グルタミン酸受容体サブタイプ5(mGluR5)の調節は、神経系に影響を及ぼす疾患の治療に有用である(例えば、W.P.J.M Spooren et al., Trends Pharmacol. Sci., 22:331−337(2001)及びその中で引用されている参考文献を参照されたい。)。例えば、最近の証拠によれば、侵害受容プロセスにおいてmGluR5が関与することが示されており、mGluR5選択的化合物を用いたmGluR5の調節は、急性、持続性及び慢性とう痛[K Walker et al., Neuropharmacology, 40:1−9(2001);F. Bordi, A. Ugolini Brain Res., 871:223−233(2001)]、炎症性とう痛[K Walker et al., Neuropharmacology, 40:10−19(2001);Bhave et al. Nature Neurosci. 4:417−423(2001)]及び神経因性とう痛[Dogrul et al. Neurosci. Lett. 292:115−118(2000)]を含めてさまざまなとう痛状態の治療に有用であることが示されている。
【0003】
さらに別の証拠も、精神障害及び神経障害の治療にmGluR5調節物質を使用することを支持している。例えば、2−メチル−6−(フェニルエチニル)−ピリジン(「MPEP」)などのmGluR5選択的化合物は、不安及び抑うつを含めた気分障害の動物モデルにおいて有効である[W.P.J.M Spooren et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 295:1267−1275(2000);E. Tatarczynska et al, Brit. J. Pharmacol., 132:1423−1430(2001);A. Klodzynska et al, Pol. J. Pharmacol., 132:1423−1430(2001)]。ヒトから得られた遺伝子発現データによれば、mGluR5の調節は、統合失調症の治療に有用である場合がある[T. Ohnuma et al, Mol. Brain. Res., 56:207−217(1998);同上、Mol. Brain. Res., 85:24−31(2000)]。さまざまな研究によって、パーキンソン病などの運動障害の治療におけるmGluR5に対する役割及びmGluR5調節性化合物の潜在的有用性も示された[W.P.J.M Spooren et al., Europ. J. Pharmacol. 406:403−410(2000);H. Awad et al., J. Neurosci. 20:7871−7879(2000);K. Ossawa et al. Neuropharmacol. 41:413−420(2001)]。他の研究は、認知障害[G. Riedel et al, Neuropharmacol. 39:1943−1951(2000)]、てんかん[A. Chapman et al, Neuropharmacol. 39:1567−1574(2000)]及び神経保護[V. Bruno et al, Neuropharmacol. 39:2223−2230(2000)]の治療におけるmGluR5調節に対する役割を支持している。mGluR5ノックアウトマウス及びMPEPを用いた研究は、これらの受容体の調節が薬物嗜癖、薬物乱用及び薬物離脱の治療に有用である得ることも示唆している[C. Chiamulera et al. Nature Neurosci. 4:873−874(2001)]。
【0004】
国際公開第01/12627号及び同第99/26927号は、複素多環化合物及び代謝調節型グルタミン酸受容体拮抗物質としてのその使用を記載している。
【0005】
米国特許第3,647,809号はピリジル−1,2,4−オキサジアゾール誘導体を記載している。米国特許第4,022,901号は3−ピリジル−5−イソチオシアノフェニルオキサジアゾールを記載している。国際公開第98/17652号はオキサジアゾールを記載しており、国際公開第97/03967号はさまざまな置換芳香族化合物を記載しており、JP13233767A及び国際公開第94/22846号はさまざまな複素環式化合物を記載している。
【0006】
環状構造を含む化合物は、さまざまな研究者によって、多様な療法及び実用品(utilities)に有効であると記述されている。例えば、国際公開第98/25883号はカルパイン阻害剤としてケトベンズアミドを記載しており、EP811610及び米国特許第5,679,712号、同第5,693,672号及び同第5,747,541号は置換ベンゾイルグアニジンナトリウムチャネル遮断薬を記載しており、米国特許第5,736,297号は感光性組成物として有用である環構造を記載している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、副作用を最小限に抑えつつmGluR5を治療によって阻害する新規化合物及び組成物が依然として求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は式(I)のアミドなどの新規アミドを対象とする。
【0009】
【化4】

【0010】
これは、統合失調症、不安、抑うつ、双極性障害、パニックなどの精神障害及び気分障害を含めて、ただしこれらだけに限定されないmGluR5が関与する疾患及び症状の治療又は予防において、並びにとう痛、パーキンソン病、認知障害、てんかん、交代勤務睡眠障害、時差ボケなどの概日リズム及び睡眠障害、薬物嗜癖、薬物乱用、薬物離脱、肥満及び他の疾患の治療において有用であるmGluR5調節物質である。本発明は、これらの化合物を含む薬剤組成物も対象とする。本発明は、さらに、これらの新規アミド及び/又はこれらの化合物を含む組成物の有効量を投与することによってこれらの障害及び症状を治療する方法も提供する。
【0011】
一実施形態においては本発明は式Iの新規化合物又は薬剤として許容されるその塩を提供する。
【0012】
【化5】

【0013】
式中、
Xは−N−又は−C−であり、
Yは−N−、−C−又はC−ハロゲンである。
【0014】
は、
1) 水素、
2) C1−10アルキル、
3) C2−10アルケニル、
4) C2−10アルキニル
5) C3−10シクロアルキル、
6) ヘテロシクリル、
7) アリール、
8) ヘテロアリール、
9) −NR
10) −CO
11) −OR
12)−CN、及び
13) ハロゲン
から選択され、
ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル及びヘテロシクリルは、Rから選択される1、2、3又は4個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2、3、4又は5個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
は、
1) 水素、
2) C1−10アルキル、
3) C2−10アルケニル、
4) C2−10アルキニル
5) C3−10シクロアルキル、
6) ヘテロシクリル、
7) アリール、
8) −CN、
9) ハロゲン、
10) −OR、及び
11) ヘテロアリール
から選択され、
ここで、アルキル、アルケニル及びアルキニル、シクロアルキル及びヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2、3、4又は5個の5置換基で場合によっては置換されていてもよく、
は、
1) アリール、
2) −NR
3) ハロゲン、
4) C1−10アルキル、
5) −OR
6) 水素、及び
7) −SR
から選択され、
ここで、アルキルは、Rから選択される1、2、3、4又は5個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、RとRはそれらが結合している原子と一緒に、酸素、硫黄及び窒素から独立に選択される0、1又は2個のヘテロ原子を含む4、5、6又は7員の飽和又は不飽和環を形成することができ、
は、
1) アリール、
2) ヘテロアリール、
3) −NR
4) ハロゲン、
5) −OR
6) 水素、及び
7) SR
から選択され、
ここで、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2、3、4又は5個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
は、
1) 水素、
2) −OR
3) −NO
4) ハロゲン、
5) −S(O)
6) −SR
7) −S(O)NR
8) −NR
9) −C(O)R
10) −CO
11) −OC(O)R
12) −CN、
13) −SiR
14) −C(O)NR
15) −NRC(O)R
16) −OC(O)NR
17) −NRC(O)OR
18) −NRC(O)NR
19) −CR(N−OR)、
20) CF、及び
21) −OCF
から選択され、
は、
1) R
2) C1−10アルキル、
3) C2−10アルケニル、
4) C2−10アルキニル、
5) C3−10シクロアルキル、
6) ヘテロシクリル、
7) アリール、及び
8) ヘテロアリール
から選択され、
ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2、3、4又は5個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
は、
1) ハロゲン、
2) アミノ、
3) カルボキシ、
4) シアノ、
5) C1−4アルキル、
6) C1−4アルコキシ、
7) アリール、
8) アリールC1−4アルキル、
9) ヘテロアリール、
10) ヒドロキシ、
11) CF、及び
12) アリールオキシ
から選択され、
及びRは、R、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル及びCyから独立に選択され、該アルキル、アルケニル、アルキニル及びCyは、Rから独立に選択される1、2、3、4若しくは5個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
又はRとRは、それらが結合している原子と一緒に、酸素、硫黄及び窒素から独立に選択される0、1若しくは2個のヘテロ原子を含む4、5、6若しくは7員の飽和若しくは不飽和環を形成し、
Cyは、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールから独立に選択され、
mは1又は2である。
【0015】
が、
1) 水素、
2) C1−6アルキル、
3) C2−6アルケニル、
4) C2−6アルキルイル、
5) C3−6シクロアルキル、
6) ヘテロシクリル、
7) アリール、
8) ヘテロアリール、
9) −NR
10) −OR
11) −CO
10) −CN、
12) ハロゲン
から選択され、
ここで、アルキル、アルケニル、アルキルイル、シクロアルキル及びヘテロシクリルは、Rから選択される1から4個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
が、
1) 水素、
2) C1−6アルキル、
3) C2−6アルケニル、
4) C3−6シクロアルキル、
5) アリール、
6) ヘテロアリール、
7) −CN、
8) −OR、及び
9) ハロゲン
から選択され、
ここで、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
が、
1) 水素、
2) C1−6アルキル、
3) アリール、
4) −NR
5) −OR
6) −SR
7) ハロゲン
から選択され、
ここで、アルキルは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
とRは結合して、RとRが結合している原子と一緒にシクロヘキシル又はフェニル環を形成することができ、
が、
1) 水素、
2) アリール、
3) ヘテロアリール、
4) −NHR
5) −OR
6) −SR
7) ハロゲン
から選択され、
ここで、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
が、
1) 水素、
2) −OR
3) ハロゲン、
4) −NR
5) −CN、
6) CO
7) CF
から選択され、
が、
1) R
2) C1−3アルキル
から選択され、
ここで、アルキルは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
が、
1) 水素、
2) カルボキシ
3) C1−3アルキル
から選択され、
及びRが、R、C1−4アルキル、シクロアルキル、アリール若しくはヘテロアリールから独立に選択され、該アルキル、シクロアルキル、アリール若しくはヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2若しくは3個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
又はRとRが、それらが結合している原子と一緒に、酸素、硫黄及び窒素から独立に選択される0、1若しくは2個のヘテロ原子を含む4、5、6若しくは7員の飽和若しくは不飽和環を形成する、
化合物の属は、この実施形態の範囲内である。
【0016】
が、
1) 水素、
2) −CN、
3) ハロゲン
から選択され、
が、Rから選択される、
化合物の亜属は、この属の範囲内である。
【0017】
が、
1) 水素、
2) メチル、エチル
3) −C(O)−O−CH
4) ピリジニル、
5) −CN、
6) イミダゾリル、
7) クロロ、ブロモ、
8) −CH=CH、及び
9) ヒドロキシル
から選択され、
ここで、アルキル及びヘテロシクリルは、Rから選択される1又は2個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、ヘテロアリールは、Rから独立に選択される1又は2個の置換基で場合によっては置換されていてもよい、
化合物のクラスはこの亜属の範囲内である。
【0018】
が、
1) 水素、
2) ハロ、−CH及びシアノから選択される置換基で場合によっては一又は二置換されていてもよいフェニル、
3) CH、エチル、ブチル、
4) ブロモ、クロロ、
5) −CN、
6) −OCH
7) ピリジニル、チエニル、及び
8) −CF
から選択され、
ここで、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよい、
化合物の別のクラスはこの亜属の範囲内である。
【0019】
が、
1) 水素、
2) −N(CH)CH
3) CH
4) ピペリジニル、
5) −S−CH
6) −NCHCH
7) −OCH
8) −N−CH−フラニル、
9) −N−CH(CH
10) CF
11) フェニル、
12) クロロ、及び
13) −NH
から選択され、
ここで、アルキルは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよい、
化合物の別のクラスはこの亜属の範囲内である。
【0020】
とRが、それらが結合している原子と一緒に、シクロヘキシル及びフェニルから選択される環を形成する、
化合物の別のクラスはこの亜属の範囲内である。
【0021】
が、
1) 水素、
2) −NH
3) ヒドロキシル、
4) −N−ピリジル、
5) −S−CH
6) −N(CH
7) −N−C(O)−O−CHC=CH
から選択され、
ここで、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよい、
化合物の別のクラスはこの亜属の範囲内である。
【0022】
式(Ia)の化合物の別のクラスはこの亜属の範囲内である。
【0023】
【化6】

【0024】
式中、
は、
1) 水素、
2) メチル、エチル
3) −C(O)−O−CH
4) ピリジニル、
5) −CN、
6) イミダゾリル、
7) クロロ、ブロモ、
8) −CH≡CH−Si(CH
9) −CH≡CH、及び
10) ヒドロキシル
から選択され、
は、
1)水素、
2) ハロ、−CH及びシアノから選択される置換基で場合によっては一又は二置換されていてもよいフェニル、
3) CH、エチル、ブチル、
4) ブロモ、クロロ、
5) −CN、
6) −OCH
7) ピリジニル、チエニル、及び
8) −CF
から選択され、
は、
1) 水素、
2) −N(CH)CH
3) CH
4) ピペリジニル、
5) −S−CH
6) −NCHCH
7) −OCH
8) −N−CH−フラニル、
9) −N−CH(CH
10) CF
11) フェニル、
12) クロロ、及び
13) −NH
から選択され、
とRは、それらが結合している原子と一緒に、シクロヘキシル及びフェニルから選択される環を形成し、
は、
1) 水素、
2) −NH
3) ヒドロキシル、
4) −N−ピリジル、
5) −S−CH
6) −N(CH
7) −N−C(O)−O−CHC=CH
から選択される。
【0025】
が水素又はメチルである、
化合物のサブクラスは、このクラスの範囲内である。
【0026】
がヒドロキシル、−NH又は−NH−アリールである、
化合物のサブクラスは、このクラスの範囲内である。
【0027】
がハロ又はメチルである、
化合物のサブクラスは、このクラスの範囲内である。
【0028】
が水素又はメチルである、
化合物のサブクラスは、このクラスの範囲内である。
【0029】
が水素又はメチルであり、
がハロ又はメチルであり、
が水素又はメチルであり、
がヒドロキシル、−NH又は−NH−アリールである、
化合物のサブクラスは、このクラスの範囲内である。
【0030】
本発明の実例は以下の化合物である。
【0031】
3−アミノ−5,6−ジフェニル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−クロロ−5−[(2−フリルメチル)アミノ]−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
6−クロロ−3−(ジメチルアミノ)−5−[(2−フリルメチル)アミノ]−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−クロロ−N−フェニルピラジン−2−カルボキサミド、
6−クロロ−3−(メチルアミノ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
6−メチル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−フェニル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−クロロ−5−(メチルチオ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
6−ブロモ−3−(メチルチオ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
6−ブロモ−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド、
6−メチル−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド、
6−フェニル−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド、
6−(3,5−ジクロロフェニル)−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド、
N−ピリジン−2−イル−6−(2−チエニル)ピリジン−2−カルボキサミド、
6−(2,4−ジメトキシフェニル)−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド、
N−ピリジン−2−イルキノリン−2−カルボキサミド、
6−ブロモ−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド、
6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド、
6−メトキシ−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−クロロ−5−ピペリジン−1−イル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
メチル6−{[(3−アミノ−6−クロロピラジン−2−イル)カルボニル]アミノ}ピリジン−2−カルボキシラート、
3−アミノ−6−クロロ−N−(3−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−ブロモ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−(2−シアノフェニル)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−N−ピリジン−2−イル−6−ピリジン−3−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−メトキシ−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド、
6−シアノ−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−クロロ−N−(6−フェニルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−クロロ−N−(6−シアノピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−クロロ−N−[6−(1H−イミダゾル−1−イル)ピリジン−2−イル]ピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−N−2,4’−ビピリジン−6−イル−6−クロロピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−クロロ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−クロロ−5−メトキシ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
6−クロロ−5−(ジメチルアミノ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−クロロ−5−(ジメチルアミノ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−メチル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−N−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−N−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−N−ピリジン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロキノキサリン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−5−クロロ−6−フェニル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−N−ピリジン−2−イルキノキサリン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−クロロ−5−(エチルアミノ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−エチル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
6−クロロ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−5−(イソプロピルアミノ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−ブチル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−5,6−ジメチル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
N−ピリジン−2−イルキノキサリン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−5,6−ジメチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−クロロ−N−{6−[(トリメチルシリル)エチニル]ピリジン−2−イル}ピラジン−2−カルボキサミド、
6−クロロ−N−{6−[(トリメチルシリル)エチニル]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−クロロ−N−(6−エチニルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド、
N−(6−エチニルピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド、
N−(6−エチルピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド、
N−(6−ブロモピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド、
6−メチル−N−(6−フェニルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド、
N−2,3’−ビピリジン−6−イル−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド、
N−(6−シアノピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド、
N−[6−(1H−イミダゾル−1−イル)ピリジン−2−イル]−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−シアノ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド、
3−アミノ−6−クロロ−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド、
3−ヒドロキシ−6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド、
アリル(6−メチル−2−{[(6−メチルピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−3−イル)カルバメート、
3−アミノ−6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド、
4,6−ジクロロ−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド、及び
6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)−3−(ピリジン−3−イルアミノ)ピリジン−2−カルボキサミド。
【0032】
本明細書では「アルキル」及び、例えば、アルコキシ、アルカノイル、アルケニル、アルキニルなどの接頭語「アルク(alk)」を含む他の用語は、線状でも分枝状でもそれらの組合せでもよい炭素鎖を意味する。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルなどである。「アルケニル」、「アルキニル」及び他の同様の用語は、少なくとも1個の不飽和C−C結合を含む炭素鎖を含む。
【0033】
「C0−10アルキル」という用語は、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1又は0個の炭素原子を含むアルキルを含む。炭素原子を持たないアルキル、すなわちCは、アルキルが末端基であるときには水素原子置換基であり、アルキルが架橋基であるときには直接の結合である。
【0034】
「シクロアルキル」という用語は、ヘテロ原子を含まない炭素環を意味し、単環、二環及び三環飽和炭素環並びに縮合環構造を含む。かかる縮合環構造は、ベンゾ縮合炭素環などの縮合環構造を形成するベンゼン環などの部分又は完全不飽和である1個の環を含むことができる。シクロアルキルは、スピロ縮合環構造のような縮合環構造を含む。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、デカヒドロナフタレン、アダマンタン、インダニル、インデニル、フルオレニル、1,2,3,4−テトラヒドロナファレン(tetrahydronaphalene)などが挙げられる。同様に、「シクロアルケニル」は、ヘテロ原子を含まず少なくとも1個の非芳香族C−C二重結合を含む炭素環を意味し、単環、二環及び三環部分飽和炭素環並びにベンゾ縮合シクロアルケンを含む。シクロアルケニルの例としては、シクロヘキセニル、インデニルなどが挙げられる。シクロアリル(cycloalyl)とシクロアルケニルは総称して「シクリル」として知られる。
【0035】
「アリール」という用語は、単環又は縮合多環である、芳香族置換基を意味する。複数の環で形成されるときには、構成する環の少なくとも1個は芳香族である。考えられるアリール置換基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
【0036】
「シクロアルキルオキシ」という用語は、特に示さない限り、短いC1−2アルキル長でオキシ連結原子(oxy connecting atom)に連結されたシクロアルキル基を含む。
【0037】
「ヘテロ」という用語は、特に示さない限り、1個以上のO、S又はN原子を含む。例えば、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールは、1個以上のO、S又はN原子をかかる原子の混合物を含めて環中に含む環構造を含む。ヘテロ原子は環炭素原子と置き換わる。したがって、例えば、ヘテロシクロCアルキルは、4個から0個の炭素原子を含む5員環である。
【0038】
ヘテロアリールの例としては、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、キノキサリニル、フリル、ベンゾフリル、ジベンゾフリル、チエニル、ベンゾチエニル、ピロリル、インドリル、ピラゾリル、インダゾリル、オキサゾリル、ベンズオキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル及びテトラゾリルが挙げられる。ヘテロシクロアルキルの例としては、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、イミダゾリニル、ピロリジン−2−オン、ピペリジン−2−オン及びチオモルホリニルが挙げられる。
【0039】
同様に、「ヘテロC0−4アルキル」という用語は、3、2、1又は0個の炭素原子を含むヘテロアルキルを意味する。しかし、少なくとも1個のヘテロ原子が存在しなければならない。したがって、例として、炭素原子を含まないが1個のN原子を含むヘテロC0−4アルキルは、架橋基の場合は−NH−であり末端基の場合は−NHである。類似の架橋基又は末端基は、O又はSヘテロ原子でも明白である。
【0040】
「アミン」という用語は、特に示さない限り、C0−6アルキルで置換された第一級、第二級及び第三級アミンを含む。
【0041】
「カルボニル」という用語は、特に示さない限り、カルボニルが末端であるときにはC1−6アルキル置換基を含む。
【0042】
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を含む。
【0043】
「場合によっては置換されていてもよい」という用語は、置換と非置換の両方を含むものとする。したがって、例えば、場合によっては置換されていてもよいアリールは、ペンタフルオロフェニル環又はフェニル環を表すことができる。また、例えばアルキルアリールなどの場合によっては置換されていてもよい複数の部分は、アリール基とアリール基が場合によっては置換されていてもよいことを意味するものとする。複数の部分の1個のみが場合によっては置換されていてもよい場合には、「アルキルアリール、該アリールはハロゲン又はヒドロキシルで場合によっては置換されていてもよい。」など具体的に列挙される。
【0044】
本明細書に記載された化合物は1個以上の二重結合を含み、したがってシス/トランス異性体並びに他の立体配置異性体が生じ得る。本発明は、かかる可能な全異性体及びかかる異性体の混合物を含む。
【0045】
本明細書に記載された化合物は1個以上の不斉中心を含むことができ、したがってジアステレオマー及び光学異性体が生じ得る。本発明は、かかる可能な全ジアステレオマー並びにそれらのラセミ混合物、それらの実質的に純粋な分離鏡像異性体、可能な全幾何異性体及び薬剤として許容されるそれらの塩を含む。上記式Iは、特定の位置における明確な立体化学なしに示されている。本発明は式Iの全立体異性体及び薬剤として許容されるそれらの塩を含む。また、立体異性体の混合物及び単離された特定の立体異性体も含まれる。かかる化合物を調製するために使用される合成手順の過程で、又は当業者に公知のラセミ化又はエピマー化手順を用いる際に、かかる手順の生成物は立体異性体の混合物とすることができる。
【0046】
これらのジアステレオマー又はそれらのクロマトグラフィー分離物は、当分野で知られているように、本明細書に開示される方法を適切に改変することによって個別に合成することができる。それらの絶対立体配置は、絶対配置が知られている不斉中心を含む試薬を必要に応じて用いて誘導体化された結晶性生成物又は結晶性中間体のx線結晶学によって決定することができる。
【0047】
所望であれば、化合物のラセミ混合物を分離して、個々の鏡像異性体を単離することができる。この分離は、化合物のラセミ混合物を、鏡像異性的に純粋な化合物にカップリングさせてジアステレオマー混合物を形成し、続いて、分別結晶、クロマトグラフィーなどの標準方法によって個々のジアステレオマーに分離するなど、当分野で周知の方法によって実施することができる。カップリング反応は、鏡像異性的に純粋な酸又は塩基を用いた塩の形成であることが多い。次いで、ジアステレオマー誘導体は、付加した鏡像異性残基を切断することによって純粋な鏡像異性体に転化することができる。これらの化合物のラセミ混合物は、キラル固定相を利用したクロマトグラフィー法によって直接分離することもできる。これらの方法は当分野で周知である。
【0048】
或いは、化合物の任意の鏡像異性体は、立体配置が既知である光学的に純粋な出発材料又は試薬を用いて、当分野で周知の方法による立体選択的合成によって得ることができる。
【0049】
「薬剤として許容される」という句は、本明細書では、過剰な毒性、刺激作用、アレルギー性応答又は他の問題若しくは合併症がなく、妥当な利点/リスク比でヒト及び動物の組織と接触して使用するのに、健全な医学的判断の範囲内で適切である化合物、材料、組成物及び/又は剤形を意味するものとする。
【0050】
「薬剤として許容される塩」という用語は、薬剤として許容される無毒の塩基又は酸から調製される塩を指す。本発明の化合物が酸性であるときには、その対応する塩は、無機塩基及び有機塩基を含めて薬剤として許容される無毒の塩基から好都合には調製することができる。かかる無機塩基から誘導される塩としては、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅(第二及び第一)、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン(第二及び第一)、カリウム、ナトリウム、亜鉛などの塩が挙げられる。本発明のある実施形態においては、前記塩は、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム及びナトリウム塩である。薬剤として許容される無毒の有機塩基から誘導される塩としては、第一級、第二級及び第三級アミン並びに環式アミン及び天然置換アミン、合成置換アミンなどの置換アミンの塩などが挙げられる。塩をそれから形成することができる、他の薬剤として許容される無毒の有機塩基としては、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどのイオン交換樹脂が挙げられる。
【0051】
本発明の化合物が塩基であるときには、その対応する塩は、無機酸及び有機酸を含めて薬剤として許容される無毒の酸から好都合には調製することができる。かかる酸としては、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩化水素酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモン酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などが挙げられる。一部の実施形態においては、対応する塩は、クエン酸、臭化水素酸、塩化水素酸、マレイン酸、リン酸、硫酸及び酒石酸である。
【0052】
本発明の薬剤組成物は、活性成分として式Iの化合物(又は薬剤として許容されるその塩)と薬剤として許容される担体とを含み、他の治療成分又はアジュバントを場合によっては含んでいてもよい。かかる追加の治療成分としては、例えば、i)オピエート作用物質又は拮抗物質、ii)カルシウムチャネル拮抗物質、iii)5HT受容体作用物質又は拮抗物質 iv)ナトリウムチャネル拮抗物質、v)NMDA受容体作用物質又は拮抗物質、vi)COX−2選択的阻害剤、vii)NK1拮抗物質、viii)非ステロイド性抗炎症剤(「NSAID」)、ix)GABA−A受容体調節物質、x)ドーパミン作用物質又は拮抗物質、xi)選択的セロトニン再取り込み阻害薬(「SSRI」)及び/又は選択的セロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(「SSNRI」)、xii)三環系抗うつ薬、xiv)ノルエピネフリン調節物質、xv)L−ドーパ、xvi)ブスピロン、xvii)リチウム、xviii)バルプロエート、ixx)ニューロンチン(ガバペンチン)、xx)オランザピン、xxi)ニコチンを含めたニコチン作用物質又は拮抗物質、xxii)ムスカリン性作用物質又は拮抗物質、xxiii)メサドン、左旋性アルファアセチルメタドール、ブプレノルフィン、ナルトレキソンなどのヘロイン代替薬物並びにxxiv)ジスルフィラム及びアカンプロセートが挙げられる。本組成物は、経口、直腸、局所及び(皮下、筋肉内及び静脈内を含めた)非経口投与に適切な組成物を含むが、任意の所与の症例において最も適切な経路は、個々の宿主並びに活性成分が投与される症状の性質及び重症度に応じて決まる。薬剤組成物は、好都合には単位剤形とすることができ、薬学分野で周知の方法のいずれかによって調製することができる。
【0053】
本発明の化合物は、式Iの化合物又は他の薬物が有用になり得る疾患又は症状を治療し、予防し、管理し、寛解させ、又はそのリスクを軽減するのに、1種類以上の他の薬物と併用することができる。これらの薬物の併用は、各薬物単体よりも安全であり、又は有効である。かかる他の薬物は、そのために一般に使用される経路及び量で、式Iの化合物と同時に又は連続して投与することができる。式Iの化合物を1種類以上の他の薬物と同時に使用するときには、かかる他の薬物と式Iの化合物とを含む単位剤形の薬剤組成物を使用することができる。しかし、併用療法は、式Iの化合物と1種類以上の他の薬物とを異なる重複スケジュールで投与する療法も含むことができる。また、1種類以上の他の活性成分と併用するときには、本発明の化合物と他の活性成分とを各々を単体で使用するときよりも少ない用量で使用することができると考えられる。したがって、本発明の薬剤組成物は、式Iの化合物に加えて1種類以上の他の活性成分を含む薬剤組成物を含む。
【0054】
上記組合せは、本発明の化合物と、1種類の他の活性化合物との組合せだけでなく、2種類以上の他の活性化合物との組合せも含む。同様に、本発明の化合物は、本発明の化合物が有用である疾患又は症状の予防、治療、管理、寛解又はリスク軽減に使用される他の薬物と併用することができる。かかる他の薬物は、本発明の化合物と同時に又は連続して、そのために一般に使用される経路及び量で投与することができる。本発明の化合物を1種類以上の他の薬物と同時に使用するときには、本発明の化合物に加えてかかる他の薬物を含む薬剤組成物を使用することができる。したがって、本発明の薬剤組成物は、本発明の化合物に加えて1種類以上の他の活性成分も含む薬剤組成物を含む。
【0055】
式Iの化合物を含有するクリーム剤、軟膏剤、ゼリー剤、溶液剤又は懸濁液剤は、局所用途に使用することができる。洗口剤及び含そう剤は、本発明では局所用途の範囲内に含まれる。
【0056】
すべての方法は、1種類以上の副成分を構成する担体と活性成分を会合させる段階を含む。一般に、これらの薬剤組成物は、液体担体又は細かく分割された固体担体又はその両方と活性成分を均一かつ十分に会合させ、次いで、必要に応じて、その生成物を所望の製剤に成形することによって調製される。薬剤組成物においては、活性化合物は、疾患プロセス又は症状に所望の効果をもたらすのに十分な量で含まれる。本明細書では「組成物」という用語は、指定成分を指定量で含む生成物及び各指定成分を指定量で組み合わせて直接的又は間接的に得られる任意の生成物を包含するものとする。
【0057】
活性成分を含む薬剤組成物は、経口用途、例えば、錠剤、トローチ剤、舐剤、水性若しくは油性懸濁液剤、分散性散剤若しくは顆粒剤、乳剤、硬若しくは軟カプセル剤又はシロップ剤若しくはエリキシル剤に適切な剤形とすることができる。経口用組成物は薬剤組成物製造分野で公知の任意の方法によって調製することができ、かかる組成物は、薬剤的に優れた口当たりの良い製剤を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤及び保存剤からなる群から選択される1種類以上の薬剤を含むことができる。錠剤は、錠剤の製造に適切である、薬剤として許容される無毒の賦形剤と混合された活性成分を含む。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、リン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤、顆粒化剤及び崩壊剤、例えば、コーンスターチ又はアルギン酸、結合剤、例えば、デンプン、ゼラチン又はアラビアゴム及び潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクとすることができる。錠剤は被覆されていなくてもよく、又は消化管内での崩壊及び吸収を遅らせ、それによって長時間の持続作用をもたらす公知の技術によって被覆することもできる。例えば、モノステアリン酸グリセリン、ジステアリン酸グリセリンなどの遅延材料を使用することができる。これらは、米国特許第4,256,108号、同4,166,452号及び同4,265,874号に記載の技術によって被覆して、放出を制御する浸透圧治療錠剤(osmotic therapeutic tablet)を形成することもできる。経口錠剤は、溶融の速い錠剤又はウェーハ、溶解の迅速な錠剤、溶解の速いフィルムなどの即時放出用に処方することもできる。
【0058】
水性懸濁液剤は、水性懸濁液剤の製造に適切な賦形剤と混合された活性材料を含む。かかる賦形剤は、懸濁剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアラビアゴムであり、分散剤又は湿潤剤は、天然リン脂質、例えば、レシチン、又はアルキレンオキサイドと脂肪酸の縮合物、例えば、ポリオキシエチレンステアレート、又はエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール、又はポリオキシエチレンソルビトールモノオレアートなど脂肪酸とヘキシトールから誘導される部分エステルとエチレンオキシドとの縮合物、又は脂肪酸と無水ヘキシトールから誘導される部分エステルとエチレンオキシドとの縮合物、例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレアートとすることができる。水性懸濁液剤は、1種類以上の防腐剤、例えば、エチル又はn−プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸、1種類以上の着色剤、1種類以上の香味剤及びスクロース、サッカリンなどの1種類以上の甘味剤を含むこともできる。
【0059】
油性懸濁液剤は、植物油、例えば、落花生油、オリーブ油、ゴマ油若しくはヤシ油又は流動パラフィンなどの鉱物油中に活性成分を懸濁させることによって調剤することができる。油性懸濁液剤は、増粘剤、例えば、蜜ろう、固形パラフィン又はセチルアルコールを含むことができる。上述したものなどの甘味剤、及び香味剤は、口当たりの良い経口製剤を提供するために添加することができる。これらの組成物は、アスコルビン酸などの抗酸化剤を添加することによって保存することができる。
【0060】
水を添加することによって水性懸濁液剤を調製するのに適切な分散性散剤及び顆粒剤によって、分散剤又は湿潤剤、懸濁剤及び1種類以上の防腐剤と混合された活性成分が提供される。適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤は上述のものによって例示される。追加の賦形剤、例えば、甘味剤、香味剤及び着色剤が存在してもよい。
【0061】
シロップ剤及びエリキシル剤は、甘味剤、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール又はスクロースと一緒に処方することができる。かかる製剤は、粘滑薬、防腐剤、香味剤及び着色剤を含むこともできる。
【0062】
薬剤組成物は、無菌注射用水性又は油脂性懸濁液剤の形とすることができる。この懸濁液剤は、上述の適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を用いて公知の技術によって処方することができる。無菌注射用製剤は、非経口的に許容される無毒の希釈剤又は溶媒、例えば1,3−ブタンジオール溶液の無菌注射液又は懸濁液とすることもできる。使用可能な許容されるビヒクル及び溶媒は、水、リンゲル液及び等張性塩化ナトリウム溶液である。また、従来、無菌不揮発性油が溶媒又は分散媒体として使用されている。このため、合成モノ又はジグリセリドを含めてあらゆる無刺激性不揮発性油を使用することができる。また、オレイン酸などの脂肪酸も注射用製剤に使用される。
【0063】
約0.01mg/kgから約140mg/kg体重/日、或いは約0.5mgから約7g/患者/日の投与量レベルが、例えば、統合失調症、不安、抑うつ、パニック、双極性障害、概日性障害(circadian disorder)などの精神障害及び気分障害の治療に有用であり、mGluR5阻害に応答するとう痛の治療に有用である。例えば、統合失調症、不安、抑うつ及びパニックは、本化合物約0.01mgから75mg/キログラム体重/日、或いは約0.5mgから約3.5g/患者/日の投与によって有効に治療することができる。とう痛は、本化合物約0.01mgから125mg/キログラム体重/日、或いは約0.5mgから約5.5g/患者/日の投与によって有効に治療することができる。また、本発明のmGluR5阻害化合物は、上記症状を予防するために予防的に有効な投与量レベルで投与することができると理解される。
【0064】
しかし、任意の特定の患者に対する具体的用量レベル及び投与頻度は変わることがあり、使用される具体的化合物の活性、その化合物の代謝安定性及び作用期間、年齢、体重、全般的健康状態、性別、食餌、投与形式及び時間、排出速度、薬物組合せ、特定の症状の重篤度並びに治療を受ける患者を含めてさまざまな要因に応じて決まることを理解されたい。
【0065】
単一剤形を製造するために担体材料と組み合わせることができる活性成分の量は、治療を受ける患者及び特定の投与方法に応じて変わる。例えば、ヒトへの経口投与を目的とした製剤は、全組成物の約5から約95パーセントとすることができる適切で好都合な量の担体材料と配合された約0.5mgから約5gの活性薬剤を好都合には含むことができる。単位剤形は、活性成分を一般に約1mgから約1000mg、典型的には25mg、50mg、100mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、800mg又は1000mg含む。
【0066】
しかし、任意の特定の患者に対する具体的用量レベルは、年齢、体重、全般的健康状態、性別、食餌、投与時間、投与経路、排出速度、薬物組合せ、治療を受ける特定の疾患の重篤度含めてさまざまな要因に応じて決まることを理解されたい。
【0067】
実際には、本発明の式Iの化合物又は薬剤として許容されるその塩は、従来の薬剤配合技術によって均質混合物中の活性成分として薬剤担体と混合することができる。担体は、投与、例えば、経口又は(静脈内を含めた)非経口投与に望ましい剤形に応じた多種多様な形をとることができる。したがって、本発明の薬剤組成物は、活性成分の所定量を各々が含むカプセル剤、カシェ剤、錠剤などの経口投与に適切な分離単位として提供することができる。また、本組成物は、散剤、顆粒剤、溶液剤、水性液体中の懸濁液剤、非水系液剤、水中油型乳剤又は油中水型液体乳剤として提供することができる。上記一般的剤形に加えて、式Iの化合物又は薬剤として許容されるその塩は、制御放出手段及び/又は送達装置によって投与することもできる。本組成物は、調剤方法のいずれかによって調製することができる。一般に、かかる方法は、活性成分を1種類以上の必要な成分を構成する担体と会合させる段階を含む。一般に、本組成物は、活性成分を液体担体又は微粉固体担体又はその両方と均一に十分混合することによって調製される。次いで、その生成物を所望の形(presentation)に都合よく成形することができる。
【0068】
したがって、本発明の薬剤組成物は、薬剤として許容される担体と式Iの化合物又は薬剤として許容されるその塩とを含むことができる。式Iの化合物又は薬剤として許容されるその塩は、1種類以上の他の治療上有効な化合物と組み合わせて薬剤組成物中に含めることもできる。
【0069】
使用される薬剤担体は、例えば、固体、液体又は気体とすることができる。固体担体の例としては、ラクトース、白土、スクロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビアゴム、ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸が挙げられる。液体担体の例は、糖シロップ、落花生油、オリーブ油及び水である。気体担体の例としては二酸化炭素及び窒素が挙げられる。
【0070】
経口剤形用組成物を調製する際には、任意の好都合な薬剤媒体を使用することができる。例えば、水、グリコール、油、アルコール、香味剤、防腐剤、着色剤などを使用して懸濁液剤、エリキシル剤、溶液剤などの経口液体製剤を形成することができる。また、デンプン、糖、微結晶セルロース、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤などの担体を使用して、散剤、カプセル剤、錠剤などの経口固体製剤を形成することができる。錠剤及びカプセル剤は、投与が容易なので典型的な経口投与単位であり、そのため固体薬剤担体が使用される。錠剤は、標準の水系又は非水系技術によって場合によっては被覆されていてもよい。
【0071】
本発明の組成物を含む錠剤は、1種類以上の副成分又はアジュバントと場合によっては一緒に、圧縮又はモールディングによって調製することができる。圧縮錠剤は、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、界面活性剤又は分散剤と場合によっては混合されていてもよい、散剤、顆粒剤などの易流動性の活性成分を適切な機械で圧縮することによって調製することができる。モールディングされた錠剤は、不活性希釈液で湿らせた粉末化合物の混合物を適切な機械でモールディングすることによって製造することができる。各錠剤は活性成分約0.1mgから約500mgを含有することができ、各カシェ剤又はカプセル剤は活性成分約0.1mgから約500mgを含有することができる。したがって、錠剤、カシェ剤又はカプセル剤は、好都合には、活性成分0.1mg、1mg、5mg、25mg、50mg、100mg、200mg、300mg、400mg又は500mgを含み、1又は2個の錠剤、カシェ剤又はカプセル剤が毎日1回、2回又は3回服用される。
【0072】
非経口投与に適切な本発明の薬剤組成物は、活性化合物の水溶液又は水懸濁液として調製することができる。例えばヒドロキシプロピルセルロースなどの適切な界面活性剤を含むことができる。分散剤は、グリセリン中で、液状ポリエチレングリコール中で、オイル中のそれらの混合物中で調製することもできる。また、防腐剤は、微生物の有害な増殖を防止するために含めることができる。
【0073】
注射用に適切な本発明の薬剤組成物としては、無菌水溶液又は分散液が挙げられる。また、本組成物は、かかる無菌注射用溶液又は分散液を即座に調製するための無菌散剤の形とすることができる。すべての場合において、最終注射用剤形は無菌でなければならず、注射を容易にするために効果的に流動性でなければならない。本薬剤組成物は、製造及び貯蔵条件下で安定でなければならず、したがって、細菌、真菌などの微生物の汚染作用に対して保護され得る。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール及び液状ポリエチレングリコール)、植物油及びこれらの適切な混合物を含む溶媒又は分散媒とすることができる。
【0074】
本発明の薬剤組成物は、例えば、エアゾール剤、クリーム剤、軟膏剤、ローション剤、散布粉剤など局所用に適切な剤形とすることができる。また、本組成物は、経皮装置に使用するのに適切な剤形とすることができる。これらの製剤は、本発明の式Iの化合物又は薬剤として許容されるその塩を利用して、従来の加工方法によって調製することができる。例として、クリーム剤又は軟膏剤は、親水性材料と水を本化合物の約5重量%から約10重量%と一緒に混合して、所望の粘ちゅう性を有するクリーム剤又は軟膏剤を製造することによって調製される。
【0075】
本発明の薬剤組成物は、担体が固体である直腸投与に適切な形とすることができる。混合物は、単位用量坐剤を形成することができる。適切な担体としては、カカオ脂、当分野で通常使用される他の材料などが挙げられる。坐剤は、本組成物を軟化又は溶融担体とまず混合し、続いて型の中で冷却及び成形することによって好都合には形成することができる。
【0076】
上記薬剤は、上述の担体成分に加えて、希釈剤、緩衝剤、香味剤、結合剤、界面活性剤、増粘剤、潤滑剤、(抗酸化剤を含めた)防腐剤などの1種類以上の追加の担体成分を適宜含むことができる。また、製剤を対象レシピエントの血液と等張性にするために他のアジュバントを含むことができる。式Iの化合物又は薬剤として許容されるその塩を含む組成物は、粉体又は濃縮液体の形で調製することもできる。
【0077】
本発明の化合物及び薬剤組成物は、mGluR5阻害剤として生物活性を示すことが見出された。したがって、本発明の別の側面は、哺乳動物において、本発明の化合物の有効量を投与することによる、例えば、統合失調症、(パニック、広場恐怖又は他の具体的恐怖症、強迫性障害、心的外傷後ストレス障害、急性ストレス障害、全般性不安障害、摂食障害、物質誘発性不安障害、非特異的不安障害を含めた)不安、抑うつ、双極性障害、認知症、精神病、概日リズム及び睡眠障害、(急性とう痛、持続性とう痛、慢性とう痛、炎症性とう痛又は神経因性とう痛を含めた)とう痛、パーキンソン病、アルツハイマー病、認知障害、てんかん、肥満、薬物嗜癖、薬物乱用及び(タバコ離脱を含めた)薬物離脱−mGluR5を阻害することによって改善するのに適した疾患−の治療である。「哺乳動物」という用語は、ヒト及び例えばイヌ、ネコ、ウマ、ブタ、ウシなどの他の動物を含む。したがって、ヒト以外の哺乳動物の治療は、ヒトの苦痛である上記例と臨床的に関連する苦痛の治療であると理解される。
【0078】
また、上述したように、本発明の化合物は、他の治療化合物と併用することができる。特に、本発明のmGluR5阻害化合物の組合せは、有利には、i)オピエート作用物質又は拮抗物質、ii)カルシウムチャネル拮抗物質、iii)5HT受容体作用物質又は拮抗物質 iv)ナトリウムチャネル拮抗物質、v)NMDA受容体作用物質又は拮抗物質、vi)COX−2選択的阻害剤、vii)NK1拮抗物質、viii)非ステロイド性抗炎症剤(「NSAID」)、ix)GABA−A受容体調節物質、x)ドーパミン作用物質又は拮抗物質、xi)選択的セロトニン再取り込み阻害薬(「SSRI」)及び/又は選択的セロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(「SSNRI」)、xii)三環系抗うつ薬、xiii)ノルエピネフリン調節物質、xiv)Lドーパ、xv)ブスピロン、xvi)リチウム、xvii)バルプロエート、xviii)ニューロンチン(ガバペンチン)、xix)オランザピン、xx)ニコチンを含めたニコチン作用物質又は拮抗物質、xxi)ムスカリン性作用物質又は拮抗物質、xxii)メサドン、左旋性アルファアセチルメタドール、ブプレノルフィン、ナルトレキソンなどのヘロイン代替薬物並びにxxiii)ジスルフィラム及びアカンプロセートと組み合わせて使用することができる。
【0079】
本発明の化合物と他の活性成分との重量比は変動し得るものであり、各成分の有効量に応じて決まる。一般には、各々の有効量が使用される。したがって、例えば、本発明の化合物を他の薬剤と組み合わせるときには、本発明の化合物と他の薬剤の重量比は、一般には約1000:1から約1:1000であり、又は約200:1から約1:200である。本発明の化合物と他の活性成分の組合せは一般に上記範囲内にあるが、各場合において各活性成分の有効量を使用すべきである。
【0080】
かかる組合せにおいては、本発明の化合物と他の活性薬剤は別々に又は一緒に投与することができる。また、1つの要素は、他の薬剤の投与前、投与と同時又は投与後に、同じ投与経路によってでも異なる投与経路によってでも投与することができる。
【0081】
本化合物は、かかる拮抗作用を必要とする哺乳動物などの患者において本化合物の有効量を投与することを含む、mGluR5を調節する方法に有用である。本発明は、mGluR5調節物質として本明細書に開示される化合物の使用を対象とする。霊長類、特にヒトに加えて、さまざまな他の哺乳動物を本発明の方法によって治療することができる。
【0082】
本発明の別の実施態様は、mGluR5の調節物質である化合物の治療有効量を患者に投与することを含む、患者においてmGluR5が関与する疾患又は障害を治療し、管理し、寛解させ、又はそのリスクを軽減する方法を対象とする。
【0083】
本発明は、さらに、本発明の化合物と薬剤担体又は希釈剤とを組み合わせることを含む、ヒト及び動物においてmGluR5受容体活性を調節する医薬品を製造する方法も対象とする。
【0084】
「治療有効量」という用語は、研究者、獣医、医師又は他の臨床家によって求められる、組織、系、動物又はヒトの生物学的若しくは医学的応答を誘発する本化合物の量を意味する。本明細書では「治療」という用語は、特にかかる疾患又は障害に罹り易い患者における上記症状の治療と予防又は予防治療の両方を指す。
【0085】
本明細書では「組成物」という用語は、指定成分を指定量で含む生成物及び各指定成分を指定量で組み合わせて直接的又は間接的に得られる任意の生成物を包含するものとする。薬剤組成物に関係するかかる用語は、活性成分と担体を構成する不活性成分とを含む生成物並びに任意の2種類以上の成分の組合せ、複合若しくは集合から、又は1種類以上の成分の解離から、又は1種類以上の成分の他のタイプの反応若しくは相互作用から、直接的若しくは間接的に得られる任意の生成物を包含するものとする。したがって、本発明の薬剤組成物は、本発明の化合物と薬剤として許容される担体とを混合することによって調製される任意の組成物を包含する。「薬剤として許容される」とは、担体、希釈剤又は賦形剤が、製剤の他の成分と適合性があり、かつそのレシピエントに無害でなければならないことを意味する。
【0086】
化合物の「投与」及び又は化合物を「投与すること」という用語は、治療を必要とする個体に本発明の化合物又は本発明の化合物のプロドラッグを投与することを意味すると理解すべきである。
【0087】
本発明の化合物は、mGluR5調節物質として作用し得ることから、ヒト及び動物、特にヒトにおいてmGluR5が関与する障害に対する有用な薬剤である。
【0088】
本化合物は、さらに、他の薬剤と組み合わせて、上記疾患、障害及び症状を予防し、治療し、管理し、寛解させ、又はそのリスクを軽減する方法において有用である。
【0089】
(生物活性を実証するアッセイ)
本発明の化合物は、マウス線維芽細胞Ltk細胞(hmGluR5a/L38−20細胞系)において安定に発現されるhmGluR5a受容体に対して試験され、活性は、蛍光性Ca++感受性色素fura−2を用いて測定される[Ca++の変化によって検出された。InsPアッセイは、hmGluR5aを安定に発現するマウス線維芽細胞Ltk細胞(LM5a細胞系)において実施された。国際公開第0116121号に記載されたアッセイを使用することができる。
カルシウム流入アッセイ
化合物の活性は、ヒト胚性腎臓HEK293細胞(hm5aと命名されたhmGluR5a細胞系)において安定に発現されるhmGluR5a受容体に対して検討された。一般にDaggett et al., Neuropharmacology 34:871−886(1995)を参照されたい。受容体活性は、蛍光性カルシウム感受性色素fura−2を用いて測定される細胞内カルシウム([Ca2+)の変化によって検出された。hm5a細胞を96ウェルプレート上に蒔き、3μM fura−2を1時間供給した。取り込まれない色素は細胞から洗浄された。細胞板は、完全自動化プレートハンドリング・液体送達システムに組み込まれた96チャネル蛍光光度計(SIBIA−SAIC、La Jolla、CA)に移された。細胞は、光学フィルタと組み合わせられたキセノン源を用いて350及び385nmで励起された。放射光は、ダイクロイックミラー及び510nm干渉フィルタを通して試料から収集され、冷却CCDカメラ(Princeton Instruments)に誘導された。イメージペアはおよそ1秒ごとに記録され、比率イメージ(ratio image)はバックグラウンドを差し引いた後に得られた。20秒間の基底読取り後、グルタミン酸(10μM)のEC80濃度をウェルに添加し、応答をさらに60秒間評価した。スクリーニング化合物の存在下でグルタミン酸によって惹起される[Ca’]の増加をグルタミン酸単独(正の対照)の応答と比較した。
ホスファチジルイノシトール加水分解(PI)アッセイ
イノシトールリン酸アッセイは、Berridge等[Berridge et al, Biochem. J. 206:587−5950(1982)及びNakajima et al., J. Biol. Chem. 267:2437−2442(1992)]に記載のアッセイをわずかに改変して実施された。hmGluR5(hmGluR5/L38−20細胞)を発現するマウス線維芽細胞Ltk細胞は、24ウェルプレートに密度8×105細胞/ウェルで蒔かれた。[H]−イノシトール(Amersham PT6−271;Arlington Heights, Ill.;比活性=17.7Ci/mmol)1μCiを各ウェルに添加し、37℃で16時間インキュベートした。細胞を2回洗浄し、標準Hepes緩衝食塩水緩衝剤(HBS;125mM NaCl、5mM KCl、0.62mM MgSO、1.8mM CaCl、20mM HEPES、6mMグルコース、pH7.4)0.5mL中で45分間インキュベートした。10mM LiClを含むHBSで細胞を洗浄し、緩衝剤400μLを各ウェルに添加した。細胞を37℃で20分間インキュベートした。試験のために、(HBS/LiCl(100mM)中で調製された)本発明の実施に使用された10×化合物50μLを添加し、10分間インキュベートした。細胞は、100μMグルタミン酸を添加することによって活性化された。プレートは37℃で1時間放置された。インキュベーションは、氷冷メタノール1mLを各ウェルに添加することによって停止された。イノシトールリン酸(IP)を単離するために、細胞をウェルからこすり取り、番号の付いたガラス試験管に入れた。クロロホルム1mLを各試験管に添加し、試験管を混合し、遠心分離によって各相を分離した。IPは、Dowex陰イオン交換カラム(AG 1−X8 100−200メッシュ ギ酸塩型)で分離された。上の水層(750μL)をDowexカラムに添加し、カラムを蒸留水3mLで溶出させた。溶離剤を廃棄し、カラムを60mMギ酸アンモニウム/5mMホウ砂10mLで洗浄した。60mMギ酸アンモニウム/5mMホウ砂10mLも廃液として廃棄された。最後に、カラムを800mMギ酸アンモニウム/0.1Mギ酸4mLで溶出させ、試料をシンチレーションバイアルに収集した。シンチラントを各バイアルに添加し、バイアルを振とうし、2時間後にシンチレーションカウンターでカウントした。ある例示的化合物で処理された細胞におけるホスファチジルイノシトール加水分解を、化合物の非存在下で作用物質のみで処理された細胞におけるホスファチジルイノシトール加水分解と比較した。
【0090】
一般に、本願の化合物は、カルシウム流入アッセイにおける10μM未満のIC50値又はPIアッセイにおける濃度100μMでの阻害によって示されるmGluR5抑制活性を有する。本化合物は、カルシウム流入アッセイにおける1μM未満のIC50値及びPIアッセイにおける10μM未満のIC50値を有するべきである。或いは、本化合物は、カルシウム流入アッセイにおける500nM未満のIC50値及びPIアッセイにおける1μM未満のIC50値を有するべきである。
【0091】
実施例1から68に記載された化合物は、カルシウム流入アッセイの10μM以下又はPIアッセイの100μM以下における阻害によって示されるmGluR5抑制活性を有する。本化合物の多くは、カルシウム流入アッセイの10μM以下又はPIアッセイの100μM以下において阻害を示す。例えば、実施例29、38及び58のIC50は、それぞれ0.5μM、1.3μM及び3μMである。
【0092】
以下の実施例は、本発明のある実施形態を説明するものであって、本発明を限定するものではない。
【0093】
特に断らない限り、実験手順は以下の条件下で実施された。すべての操作は室温又は周囲温度、すなわち、18から25℃の温度で実施された。溶媒の蒸発は、ロータリーエバポレーターを用いて、減圧(600から4000パスカル:4.5から30mmHg)下、最高60℃の浴温度で実施された。反応経過は、薄層クロマトグラフィー(TLC)によって追跡された。反応時間は単なる説明のためのものである。全最終生成物の構造及び純度は、以下の技術、すなわち、TLC、質量分析法、核磁気共鳴(NMR)分光測定法又はHPLC分析の少なくとも1つによって確認された。収率は単なる説明のためのものである。NMRデータは、主要な特徴的プロトンのデルタ(δ)値の形式であり、テトラメチルシラン(TMS)を内部標準とした百万分率(ppm)で示され、示された溶媒を用いて500MHzで測定される。信号形状に使用される従来の略語は、s.が一重線、d.が二重線、t.が三重線、m.が多重線、br.がブロードなどである。化学記号はそれらの通常の意味を有し、以下の略語、すなわち、v(体積)、w(重量)、b.p.(沸点)、m.p.(融点)、L(リットル)、mL(ミリリットル)、g(グラム)、mg(ミリグラム)、mol(モル)、mmol(ミリモル)、eq(当量)が使用される。
【0094】
(合成方法)
本発明の化合物を以下の方法に従って調製することができる。置換基は、定義されている場合又は当業者にとって明白な場合を除いて式(I)におけるのと同じである。
【0095】
以下で説明されるスキームにおいて、R、R、R、R、X及びYは上で定義されたとおりである。他の変数は、それらが使用される状況により当業者によって理解されるものである。
スキーム1
【0096】
【化7】

【0097】
したがって、スキーム1において、適切に置換されたアミノ−ピリジンを、(DCC、N,N’−カルボニルジイミダゾール、HATU、PyOAPなど)一般的ペプチドカップリング試薬の存在下で適切に官能化されたカルボン酸(Cragoe E.J., Bicking J.B., 1968、メルクの米国特許第3,361,748号)とカップリングさせることができる(カップリング試薬を使用するペプチド形成に関する総説は、Klausner Y.S., Bodansky M., Synthesis, 1972, 453−463を参照。)。一般に、塩基(例えば、KCO、CsCO、KPO、EtN、NaOtBu、KOtBuなど)も存在する。この反応は、適切な溶媒(DCM、THF、DME、DMF、DMAC、CHCN、ジオキサン、トルエン、ベンゼンなど)中で実施される。この反応は、不活性雰囲気(N又はアルゴン)下室温で実施されるが、20から100℃の温度で実施することもできる。次いで、反応混合物は、適切な温度で約2時間から48時間維持されるが、通常は12時間で十分である。この反応から得られた生成物は、溶媒抽出、クロマトグラフィー、結晶化、蒸留などの標準技術を用いて単離し、精製することができる。
スキーム2
【0098】
【化8】

【0099】
本発明の別の実施形態は、Zがハロゲン原子(Cl、Br、I)であるスキーム2で説明される。次いで、このアミド生成物は、金属触媒クロスカップリング条件下でR基とカップリングさせることができる。ここで、Mは、金属触媒クロスカップリング反応を起こすことができるB(OR)、LiR、RMgHal、SnR、RZnHal、SiR、NaRなどの金属種又はメタロイド種である。カップリングは、Pd(PhP)、PdCl(PhP)、Pddba、Pd(OAc)、PdCldppf、CuIなど均一触媒によって促進することができる。一般に、塩基(例えば、KCO、CsCO、KPO、EtN、NaOtBu、KOtBuなど)も存在する。この反応は、適切な溶媒(DCM、THF、MeOH、DME、DMF、DMAC、CHCN、ジオキサン、トルエン、ベンゼンなど)中で実施される。また、BINAP、ジ−tert−ブチルホスフィノビフェニル、ジ−シクロヘキシルホスフィノビフェニル、トリtert−ブチルホスフィン、XANTPHOS、トリフェニルアルシン、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン、1,10−フェナントロリンなどのリガンドを添加することができる。CsFなどの他のプロモータを使用することもできる。この反応混合物は、室温で維持され、又は30℃から150℃に加熱される。次いで、反応混合物は、適切な温度で約4時間から48時間維持されるが、通常は約18時間で十分である(Pdの実施例については、Miyaura N., Suzuki A. Chem. Rev. 1995, 95, 2457−2483を参照されたい。Cuの実施例については、Klaspar A., Antilla J., Huang X., Buchwald S. J. Am. Chem. Soc. 2001, 123, 7723−7729を参照されたい。)。或いは、反応は、密封管中でマイクロ波照射下で実施することができる。これらの反応は、通常110℃から180℃で5分間から2時間実施されるが、一般に20分で十分である。この反応から得られた生成物は、溶媒抽出、クロマトグラフィー、結晶化、蒸留などの標準技術を用いて単離し、精製することができる。
スキーム3
【0100】
【化9】

【0101】
本発明の別の実施形態は、Zがハロゲン原子(Cl、Br、I)であるスキーム3で説明される。次いで、このアミド生成物は、金属触媒クロスカップリング条件下でR基とカップリングさせることができる。ここで、Mは、金属触媒クロスカップリング反応を起こすことができるB(OR)、LiR、RMgHal、SnR、RZnHal、SiR、NaRなどの金属種又はメタロイド種である。カップリングは、Pd(PhP)、PdCl(PhP)、Pddba、Pd(OAc)、PdCldppf、CuIなどの均一触媒によって促進することができる。一般に、塩基(例えば、KCO、CsCO、KPO、EtN、NaOtBu、KOtBuなど)も存在する。この反応は、適切な溶媒(DCM、THF、DME、DMF、DMAC、MeOH、CHCN、ジオキサン、トルエン、ベンゼンなど)中で実施される。また、BINAP、ジ−tert−ブチルホスフィノビフェニル、ジ−シクロヘキシルホスフィノビフェニル、トリtert−ブチルホスフィン、XANTPHOS、トリフェニルアルシンなど、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン、1,10−フェナントロリンなどのリガンドを添加することができる。CsFなどの他のプロモータを使用することもできる。この反応混合物は、室温で維持され、又は30℃から150℃に加熱される。次いで、反応混合物は、適切な温度で約4時間から48時間維持されるが、通常は約18時間で十分である(Pdの実施例については、Miyaura N., Suzuki A. Chem. Rev. 1995, 95, 2457−2483を参照されたい。Cuの実施例については、Klaspar A., Antilla J., Huang X., Buchwald S. J. Am. Chem. Soc. 2001, 123, 7723−7729を参照されたい。)。或いは、反応は、密封管中でマイクロ波照射下で実施することができる。これらの反応は、通常110℃から180℃で5分間から2時間実施されるが、一般に20分で十分である。この反応から得られた生成物は、溶媒抽出、クロマトグラフィー、結晶化、蒸留などの標準技術を用いて単離し、精製することができる。
スキーム4
【0102】
【化10】

【0103】
本発明の別の実施形態は、Zがハロゲン原子(Cl、Br、I)であるスキーム4で説明される。このアミド生成物は、金属触媒クロスカップリング条件下でR基とカップリングさせることができる。カップリングは、Pd(PhP)、PdCl(PhP)、Pddba、Pd(OAc)、PdCldppf、CuIなどの均一触媒によって促進することができる。一般に、塩基(例えば、KCO、CsCO、KPO、EtN、NaOtBu、KOtBuなど)も存在する。この反応は、適切な溶媒(DCM、THF、MeOH、DME、DMF、DMAC、CHCN、ジオキサン、トルエン、ベンゼンなど)中で実施される。また、BINAP、ジ−tert−ブチルホスフィノビフェニル、ジ−シクロヘキシルホスフィノビフェニル、トリtert−ブチルホスフィン、XANTPHOS、トリフェニルアルシン、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン、1,10−フェナントロリンなどのリガンドを添加することができる。CsFなどの他のプロモータを使用することもできる。この反応混合物は、室温で維持され、又は30℃から150℃に加熱される。次いで、反応混合物は、適切な温度で約4時間から48時間維持されるが、通常は約18時間で十分である(例としては、Yang B.H., Buchwald S.L. J. Organometallic Chem. 1999, 576, 125−146を参照されたい。)。或いは、反応は、密封管中でマイクロ波照射下で実施することができる。これらの反応は、通常110℃から180℃で5分間から2時間実施されるが、一般に20分で十分である。この反応から得られた生成物は、溶媒抽出、クロマトグラフィー、結晶化、蒸留などの標準技術を用いて単離し、精製することができる。
【0104】
本発明は、実施例及び本明細書に開示された化合物を使用することによって例証される。本発明内の具体的化合物としては、以下の実施例で開示される化合物、薬剤として許容されるその塩及びその個々のジアステレオマーからなる群から選択される化合物などが挙げられる。
【実施例1】
【0105】
3−アミノ−5,6−ジフェニル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0106】
【化11】

【0107】
一般手順A:酸から出発するアミド形成
ピリジン−2−アミン(48mg、0.51mmol)、3−アミノ−5,6−ジフェニルピラジン−2−カルボン酸(100mg、0.34mmol)、N−[(ジメチルアミノ](3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ)メチレン]−N−メチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスフェート(155mg、0.41mmol)及びエチル(ジイソプロピル)アミン(0.18ml、1.02mmol)の混合物のCHCl(5ml)溶液を室温で24時間撹拌した。CHClとMeOHの混合物を反応混合物に添加して、不溶性物質を溶解させた。フラッシュクロマトグラフィーによってシリカゲル上でEtOAc/ヘキサンの混合物で溶出させて精製して、黄色固体の所望の化合物107mgを得た。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.34(s,1H)、8.38(m,2H)、7.77(t,1H)、7.44(d,1H)、7.39(m,2H)、7.35(m,1H)、7.28(m,6H)、7.08(t,1H)。MS(ESI)368(M+1)。
【実施例2】
【0108】
3−アミノ−6−クロロ−5−[(2−フリルメチル)アミノ]−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0109】
【化12】

【0110】
3−アミノ−6−クロロ−5−[(2−フリルメチル)アミノ]−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン、3−アミノ−6−クロロ−5−[(2−フリルメチル)アミノ]ピラジン−2−カルボン酸及びピリジン−2−アミンを出発物質として使用し、一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ9.73(s,1H)、8.33(d,1H)、8.32(d,1H)、7.71(t,1H)、7.40(s,1H)、7.02(t,1H)、6.35(d,1H)、6.30(d,1H)、5.75(s,1H)、4.65(s,2H)、1.62(s,2H)。MS(ESI)345(M+1)。
【実施例3】
【0111】
6−クロロ−3−(ジメチルアミノ)−5−[(2−フリルメチル)アミノ]−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0112】
【化13】

【0113】
6−クロロ−3−(ジメチルアミノ)−5−[(2−フリルメチル)アミノ]−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び6−クロロ−3−(ジメチルアミノ)−5−[(2−フリルメチル)アミノ]ピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用し、一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ9.75(s,1H)、8.63(s,1H)、8.32(d,1H)、8.26(d,1H)、7.69(1,1H)、7.35(s,1H)、7.02(t,1H)、6.31(s,1H)、6.22(s,1H)、4.65(s,2H)、3.23(s,6H)。MS(ESI)373(M+1)。
【実施例4】
【0114】
3−アミノ−6−クロロ−N−フェニルピラジン−2−カルボキサミド
【0115】
【化14】

【0116】
3−アミノ−6−クロロ−N−フェニルピラジン−2−カルボキサミドは、アニリン及び3−アミノ−6−クロロピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ9.46(s,1H)、8.35(s,1H)、7.70(d,2H)、7.34(t,2H)、7.17(t,1H)、1.71(s,2H)。MS(ESI)249(M+1)。
【実施例5】
【0117】
6−クロロ−3−(メチルアミノ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0118】
【化15】

【0119】
一般手順B:エステルから出発するアミド形成
LiOH水溶液(1M、1mL)を、CHCl(2mL)中で溶解され冷却されたメチル6−クロロ−3−(メチルアミノ)ピラジン−2−カルボキシラート(44mg、0.22mmol)に添加し、生成した混合物を2時間撹拌した。1M HCl水溶液を添加してpHを6に調節した。次いで、水層をEtOAc(3×)で抽出した。各有機層を混合し、NaSOを用いて脱水し、蒸発乾固して、黄色固体の6−クロロ−3−(メチルアミノ)ピラジン−2−カルボン酸を得た。
【0120】
6−クロロ−3−(メチルアミノ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び6−クロロ−3−(メチルアミノ)ピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.06(s,1H)、8.48(s,1H)、8.36(d,1H)、8.25(m,2H)、7.73(t,1H)、7.09(t,1H)、3.08(s,3H)。MS(ESI)264(M+1)。
【実施例6】
【0121】
6−メチル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0122】
【化16】

【0123】
6−メチル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び6−メチルピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.26(s,1H)、9.31(s,1H)、8.64(s,1H)、8.41(m,2H)、7.79(t,1H)、7.13(t,1H)、2.66(s,3H)。MS(ESI)215(M+1)。
【実施例7】
【0124】
3−アミノ−6−フェニル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0125】
【化17】

【0126】
3−アミノ−6−フェニル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及びメチル3−アミノ−6−フェニルピラジン−2−カルボキシラートを出発物質として使用して一般手順Bに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.39(s,1H)、8.78(s,1H)、8.39(m,2H)、7.96(d,2H)、7.78(t,1H)、7.50(t,2H)、7.43(d,1H)、7.10(t,1H)、1.62(s,2H)。MS(ESI)292(M+1)。
【実施例8】
【0127】
3−アミノ−6−クロロ−5−(メチルチオ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0128】
【化18】

【0129】
3−アミノ−6−クロロ−5−(メチルチオ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及びメチル3−アミノ−6−クロロ−5−(メチルチオ)ピラジン−2−カルボキシラートを出発物質として使用して一般手順Bに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ9.91(s,1H)、8.35(d,1H)、8.28(d,1H)、7.75(t,1H)、7.07(t,1H)、2.58(s,3H)。MS(ESI)296(M+1)。
【実施例9】
【0130】
6−ブロモ−3−(メチルチオ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0131】
【化19】

【0132】
6−ブロモ−3−(メチルチオ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及びメチル6−ブロモ−3−(メチルチオ)ピラジン−2−カルボキシラートを出発物質として使用して一般手順Bに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.05(s,1H)、8.66(s,1H)、8.45(d,1H)、8.36(d,1H)、7.75(t,1H)、7.11(t,1H)、2.55(s,3H)。MS(ESI)325(M)。
【実施例10】
【0133】
6−ブロモ−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド
【0134】
【化20】

【0135】
6−ブロモ−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び6−ブロモピリジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.22(s,1H)、8.39(m,2H)、8.25(d,1H)、7.79(m,2H)、7.67(d,1H)、7.11(t,1H)。MS(ESI)278(M)。
【実施例11】
【0136】
6−メチル−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド
【0137】
【化21】

【0138】
6−メチル−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び6−メチルピリジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.60(s,1H)、8.45(d,1H)、8.37(d,1H)、8.10(d,1H)、7.76(m,2H)、7.33(d,1H)、7.07(t,1H)、2.61(s,3H)。MS(ESI)214(M+1)。
【実施例12】
【0139】
6−フェニル−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド
【0140】
【化22】

【0141】
一般手順C:マイクロ波を使用した鈴木カップリング
6−ブロモ−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド(50mg、0.18mmol)、フェニルボロン酸(26mg、0.22mmol)、PdCl(PPh)(6.5mg、0.01mmol)及び炭酸カリウム(50mg、0.36mmol)の混合物のDME/HO(1:1、3mL)溶液をマイクロ波中で160℃で10分間撹拌した。生成した黒色混合物を室温に冷却し、セライトを通してろ過し、EtOAc/塩水混合物に注いだ。2層を分離し、水層をEtOAc(3×)で抽出した。有機層を混合し、硫酸ナトリウムを用いて脱水し、ろ過し、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにかけシリカゲル上でEtOAc/ヘキサン混合物で溶出させて精製して、6−フェニル−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド38mgを得た。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.59(s,1H)、8.47(d,1H)、8.39(d,1H)、8.25(d,1H)、8.05(d,2H)、7.94(m,2H)、7.75(t,1H)、7.52(m,3H)、7.10(t,1H)。MS(ESI)276(M+1)。
【実施例13】
【0142】
6−(3,5−ジクロロフェニル)−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド
【0143】
【化23】

【0144】
6−(3,5−ジクロロフェニル)−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミドは、6−ブロモ−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド及び(3,5−ジクロロフェニル)ボロン酸を出発物質として使用して一般手順Cに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.41(s,1H)、8.45(d,1H)、8.41(d,1H)、8.34(d,1H)、8.03(t,1H)、7.93(s,2H)、7.89(d,1H)、7.79(t,1H)、7.47(s,1H)、7.12(t,1H)。MS(ESI)344(M+1)。
【実施例14】
【0145】
N−ピリジン−2−イル−6−(2−チエニル)ピリジン−2−カルボキサミド
【0146】
【化24】

【0147】
N−ピリジン−2−イル−6−(2−チエニル)ピリジン−2−カルボキサミドは、6−ブロモ−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド及び2−チエニルボロン酸を出発物質として使用して一般手順Cに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.46(s,1H)、8.44(d,1H)、8.42(d,1H)、8.15(d,1H)、7.91(t,1H)、7.83(d,1H)、7.75(t,1H)、7.71(d,1H)、7.45(d,1H)、7.16(d,1H)、7.10(t,1H)。MS(ESI)282(M+1)。
【実施例15】
【0148】
6−(2,4−ジメトキシフェニル)−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド
【0149】
【化25】

【0150】
6−(2,4−ジメトキシフェニル)−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミドは、6−ブロモ−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド及び(2,4−ジメトキシフェニル)ボロン酸を出発物質として使用して一般手順Cに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.60(s,1H)、8.47(d,1H)、8.37(d,1H)、8.17(d,1H)、8.08(d,1H)、7.95(d,1H)、7.88(t,1H)、7.75(t,1H)、7.07(t,1H)、6.68(d,1H)、6.59(s,1H)、3.89(s,6H)。MS(ESI)336(M+1)。
【実施例16】
【0151】
N−ピリジン−2−イルキノリン−2−カルボキサミド
【0152】
【化26】

【0153】
N−ピリジン−2−イルキノリン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及びキノリン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.76(s,1H)、8.49(d,1H)、8.42(d,1H)、8.36(m,2H)、8.18(d,1H)、7.89(d,1H)、7.78(m,2H)、7.64(t,1H)、7.10(t,1H)。MS(ESI)250(M+1)。
【実施例17】
【0154】
6−ブロモ−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド
【0155】
【化27】

【0156】
6−ブロモ−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミドは、6−メチルピリジン−2−アミン及び6−ブロモピリジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.09(s,1H)、8.25(d,1H)、8.20(d,1H)、7.76(t,1H)、7.66(m,2H)、6.96(d,1H)、2.52(s,3H)。MS(ESI)292(M)。
【実施例18】
【0157】
6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド
【0158】
【化28】

【0159】
6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミドは、6−メチルピリジン−2−アミン及び6−メチルピリジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.47(s,1H)、8.25(d,1H)、8.08(d,1H)、7.75(t,1H)、7.62(t,1H)、7.31(d,1H)、6.94(d,1H)、2.64(s,3H)、2.52(s,3H)。MS(ESI)228(M+1)。
【実施例19】
【0160】
6−メトキシ−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド
【0161】
【化29】

【0162】
6−メトキシ−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及びメチル6−メトキシピリジン−2−カルボキシラートを出発物質として使用して一般手順Bに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.20(s,1H)、8.44(d,1H)、8.36(d,1H)、7.90(d,1H)、7.77(m,2H)、7.08(t,1H)、6.96(d,1H)、4.07(s,1H)。MS(ESI)230(M+1)。
【実施例20】
【0163】
3−アミノ−6−クロロ−5−ピペリジン−1−イル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0164】
【化30】

【0165】
3−アミノ−6−クロロ−5−ピペリジン−1−イル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及びメチル3−アミノ−6−クロロ−5−ピペリジン−1−イルピラジン−2−カルボキシラートを出発物質として使用して一般手順Bに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ9.84(s,1H)、8.34(d,1H)、8.28(d,1H)、7.71(t,1H)、7.02(t,1H)、3.57(m,4H)、1.68(m,6H)。MS(ESI)333(M+1)。
【実施例21】
【0166】
メチル6−{[(3−アミノ−6−クロロピラジン−2−イル)カルボニル]アミノ}ピリジン−2−カルボキシラート
【0167】
【化31】

【0168】
メチル−6−{[(3−アミノ−6−クロロピラジン−2−イル)カルボニル]アミノ}ピリジン−2−カルボキシラートは、メチル6−アミノピリジン−2−カルボキシラート及び3−アミノ−6−クロロピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ9.94(s,1H)、8.21(s,1H)、8.09(d,1H)、7.64(t,1H)、6.95(d,1H)、2.51(s,3H)。MS(ESI)307(M)。
【実施例22】
【0169】
3−アミノ−6−クロロ−N−(3−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド
【0170】
【化32】

【0171】
3−アミノ−6−クロロ−N−(3−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミドは、3−メチルピリジン−2―アミン及び3−アミノ−6−クロロピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ9.73(s,1H)、8.37(d,1H)、8.23(s,1H)、7.61(d,1H)、7.14(t,1H)、2.36(s,3H)。MS(ESI)264(M+1)。
【実施例23】
【0172】
3−アミノ−6−ブロモ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0173】
【化33】

【0174】
3−アミノ−6−ブロモ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−6−ブロモピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。MS(ESI)293.9(M)。
【実施例24】
【0175】
3−アミノ−6−(2−シアノフェニル)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0176】
【化34】

【0177】
3−アミノ−6−ブロモ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド(100mg、0.34mmol)、ブロモ(2−シアノフェニル)亜鉛(1M THF溶液、1mL、0.51mmol)及びPd(PPh(39mg、0.034mmol)の混合物のTHF(2mL)溶液をマイクロ波中で160℃で25分間加熱した。生成した黒色混合物を室温に冷却し、セライトを通してろ過し、EtOAc/塩水混合物に注いだ。2層を分離し、水層をEtOAc(3×)で抽出した。有機層を混合し、硫酸ナトリウムを用いて脱水し、ろ過し、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにかけシリカゲル上でEtOAc/ヘキサン混合物で溶出させて精製して、黄色固体の3−アミノ−6−(2−シアノフェニル)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド9mgを得た。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.46(s,1H)、8.68(s,1H)、8.42(d,1H)、8.30(d,1H)、7.86−7.69(m,4H)、7.51(t,1H)、7.08(t,1H)、1.61(s,2H)。MS(ESI)317(M+1)。
【実施例25】
【0178】
3−アミノ−N−ピリジン−2−イル−6−ピリジン−3−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0179】
【化35】

【0180】
3−アミノ−N−ピリジン−2−イル−6−ピリジン−3−イルピラジン−2−カルボキサミドは、3−アミノ−6−ブロモ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド及び3−(ジエチルボリル)ピリジンを出発物質として使用して一般手順Cに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.31(s,1H)、9.18(s,1H)、8.86(s,1H)、8.66(d,1H)、8.39(d,1H)、8.36(d,1H)、8.28(d,1H)、7.78(t,1H)、7.44(t,1H)、7.11(t,1H)。MS(ESI)293(M+1)。
【実施例26】
【0181】
3−アミノ−6−メトキシ−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド
【0182】
【化36】

【0183】
3−アミノ−6−ブロモ−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミドは、6−メチルピリジン−2−アミン及びメチル3−アミノ−6−ブロモピラジン−2−カルボキシラートを出発物質として使用して一般手順Bに従って合成された。
【0184】
3−アミノ−6−ブロモ−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド(100mg、0.32mmol)、ヨウ化銅(6mg、0.032mmol)、1,10−フェナントロリン(12mg、0.064mmol)及び炭酸セシウム(208mg、0.64mmol)の混合物のMeOH(2mL)溶液をマイクロ波中で140℃で5分間加熱した。生成した混合物を室温に冷却し、セライトを通してろ過し、EtOAc/塩水混合物に注いだ。2層を分離し、水層をEtOAc(3×)で抽出した。有機層を混合し、硫酸ナトリウムを用いて脱水し、ろ過し、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにかけシリカゲル上でEtOAc/ヘキサン混合物で溶出させて精製して、3−アミノ−6−メトキシ−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド9mgを得た。H NMR(CDCl,500MHz)δ9.87(s,1H)、8.20(d,1H)、8.04(s,1H)、7.65(t,1H)、6.34(s,2H)、4.02(s,3H)、2.50(s,3H)。MS(ESI)260(M+1)。
【実施例27】
【0185】
6−シアノ−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド
【0186】
【化37】

【0187】
一般手順D:パラジウム触媒シアン化
6−ブロモ−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド(100mg、0.36mmol)、シアン化ナトリウム(27mg、0.54mmol)、Pd(PPh(21mg、0.018mmol)及びヨウ化銅(7mg、0.036mmol)のアセトニトリル(2mL)溶液をマイクロ波中で180℃で10分間加熱した。生成した混合物を室温に冷却し、セライトを通してろ過し、EtOAc/塩水混合物に注いだ。2層を分離し、水層をEtOAc(3×)で抽出した。有機層を混合し、硫酸ナトリウムを用いて脱水し、ろ過し、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにかけシリカゲル上でEtOAc/ヘキサン混合物で溶出させて精製して、6−シアノ−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド23mgを得た。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.22(s,1H)、8.55(d,1H)、8.40(m,2H)、8.12(t,1H)、7.90(d,1H)、7.79(t,1H)、7.13(t,1H)。MS(ESI)225(M+1)。
【実施例28】
【0188】
3−アミノ−6−クロロ−N−(6−フェニルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド
【0189】
【化38】

【0190】
3−アミノ−N−(6−ブロモピリジン−2−イル)−6−クロロピラジン−2−カルボキサミドは、6−ブロモピリジン−2−アミン及び3−アミノ−6−クロロピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。
【0191】
3−アミノ−6−クロロ−N−(6−フェニルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミドは、3−アミノ−N−(6−ブロモピリジン−2−イル)−6−クロロピラジン−2−カルボキサミド及びフェニルボロン酸を出発物質として使用して一般手順Cに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.09(s,1H)、8.44(m,2H)、8.05(d,1H)、7.81(t,1H)、7.55−7.42(m,5H)。MS(ESI)326(M+1)。
【実施例29】
【0192】
3−アミノ−6−クロロ−N−(6−シアノピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド
【0193】
【化39】

【0194】
3−アミノ−6−クロロ−N−(6−シアノピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミドは、3−アミノ−N−(6−ブロモピリジン−2−イル)−6−クロロピラジン−2−カルボキサミド(実施例27参照)を出発物質として使用して一般手順Dに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.15(s,1H)、8.60(d,1H)、8.26(s,1H)、7.89(t,1H)、7.49(d,1H)。MS(ESI)275(M+1)。
【実施例30】
【0195】
3−アミノ−6−クロロ−N−[6−(1H−イミダゾル−1−イル)ピリジン−2−イル]ピラジン−2−カルボキサミド
【0196】
【化40】

【0197】
3−アミノ−N−(6−ブロモピリジン−2−イル)−6−クロロピラジン−2−カルボキサミド(実施例27参照)(100mg、0.3mmol)、イミダゾール(41mg、0.6mmol)、ヨウ化銅(6mg、0.032mmol)、1,10−フェナントロリン(10mg、0.06mmol)及び炭酸セシウム(214mg、0.66mmol)の混合物のMeOH(2mL)溶液をマイクロ波中で180℃で10分間加熱した。生成した混合物を室温に冷却し、セライトを通してろ過し、EtOAc/塩水混合物に注いだ。2層を分離し、水層をEtOAc(3×)で抽出した。有機層を混合し、硫酸ナトリウムを用いて脱水し、ろ過し、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにかけシリカゲル上でEtOAc/ヘキサン混合物で溶出させて精製して、3−アミノ−6−クロロ−N−[6−(1H−イミダゾル−1−イル)ピリジン−2−イル]ピラジン−2−カルボキサミド17mgを得た。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.03(s,1H)、8.40(s,1H)、8.30(s,1H)、8.28(d,1H)、7.92(t,1H)、7.71(s,1H)、7.24(s,1H)、7.17(d,1H)。MS(ESI)316(M+1)。
【実施例31】
【0198】
3−アミノ−N−2,4’−ビピリジン−6−イル−6−クロロピラジン−2−カルボキサミド
【0199】
【化41】

【0200】
3−アミノ−N−2,4’−ビピリジン−6−イル−6−クロロピラジン−2−カルボキサミドは、3−アミノ−N−(6−ブロモピリジン−2−イル)−6−クロロピラジン−2−カルボキサミド(実施例27参照)及びピリジン−4−イルボロン酸を出発物質として使用して一般手順Cに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.10(s,1H)、8.75(d,2H)、8.41(d,1H)、8.26(s,1H)、7.93(d,2H)、7.90(t,1H)、7.61(d,1H)。MS(ESI)327(M+1)。
【実施例32】
【0201】
3−アミノ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0202】
【化42】

【0203】
3−アミノ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(D−MeOH,500MHz)δ8.25−8.4(m,2H)、8.2(s,1H)、7.9(s,1H)、7.80−7.88(m,1H)、7.1−7.2(m,1H)。MS(ESI)216(M+1)。
【実施例33】
【0204】
3−アミノ−6−クロロ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0205】
【化43】

【0206】
3−アミノ−6−クロロ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−6−クロロピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.1(s,1H)、8.5(d,1H)、8.4(d,1H)、8.3(s,1H)、7.8(t,1H)、7.15(t,1H)。MS(ESI)250(M+1)。
【実施例34】
【0207】
3−アミノ−6−クロロ−5−メトキシ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0208】
【化44】

【0209】
3−アミノ−6−クロロ−5−メトキシ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−6−クロロ−5−メトキシピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ9.9(s,1H)、8.4(d,1H)、8.3(d,1H)、7.8(t,1H)、7.10(t,1H)。MS(ESI)279(M+1)。
【実施例35】
【0210】
6−クロロ−5−(ジメチルアミノ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0211】
【化45】

【0212】
6−クロロ−5−(ジメチルアミノ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び6−クロロ−5−(ジメチルアミノ)ピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ9.8(s,1H)、8.9(s,1H)、8.3−8.45(m,2H)、7.8(t,1H)、7.10(t,1H)。MS(ESI)275.9(M)。
【実施例36】
【0213】
3−アミノ−6−クロロ−5−(ジメチルアミノ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0214】
【化46】

【0215】
3−アミノ−6−クロロ−5−(ジメチルアミノ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−6−クロロ−5−(ジメチルアミノ)ピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ9.7(s,1H)、8.3(d,1H)、8.27(d,1H)、7.7(t,1H)、7.05(t,1H)、4.2−4.4(m,1H)、1.25(d,6H)。
【実施例37】
【0216】
3−アミノ−6−メチル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0217】
【化47】

【0218】
3−アミノ−6−メチル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−6−メチルピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.35(s,1H)、8.4(d,1H)、8.25(d,1H)、8.1(s,1H)、7.8(t,1H)、7.1(t,1H)、2.45(s,3H)。
【実施例38】
【0219】
3−アミノ−N−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド
【0220】
【化48】

【0221】
3−アミノ−N−ピリジン−2−イル−5−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−5−トリフルオロメチルピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.3(s,1H)、8.4(d,1H)、8.3(d,1H)、8.2(s,1H)、7.8(t,1H)、7.1(t,1H)。MS(ESI)284.0(M1)。
【実施例39】
【0222】
3−アミノ−N−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミド
【0223】
【化49】

【0224】
3−アミノ−N−ピリジン−2−イル−6−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−6−トリフルオロメチルピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。MS(ESI)306.0(M23)。
【実施例40】
【0225】
3−アミノ−N−ピリジン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロキノキサリン−2−カルボキサミド
【0226】
【化50】

【0227】
3−アミノ−N−ピリジン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロキノキサリン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−5,6,7,8−テトラヒドロキノキサリン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.35(s,1H)、8.3−8.4(m,2H)、7.8(t,1H)、7.1(t,1H)、2.7−2.8(m,4H)、1.9−2.0(m,4H)。MS(ESI)270.0(M1)。
【実施例41】
【0228】
3−アミノ−5−クロロ−6−フェニル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0229】
【化51】

【0230】
3−アミノ−5−クロロ−6−フェニル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−5−クロロ−6−フェニルピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。MS(ESI)326.0(M1)。
【実施例42】
【0231】
3−アミノ−N−ピリジン−2−イルキノキサリン−2−カルボキサミド
【0232】
【化52】

【0233】
3−アミノ−N−ピリジン−2−イルキノキサリン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノキノキサリン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。MS(ESI)266.0(M1)。
【実施例43】
【0234】
3−アミノ−6−クロロ−5−(エチルアミノ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0235】
【化53】

【0236】
3−アミノ−6−クロロ−5−(エチルアミノ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−6−クロロ−5−(エチルアミノ)ピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ9.7(s,1H)、8.35−8.2(m,2H)、7.7(t,1H)、7.0(t,1H)、5.4(s,1H)、3.5(q,2H)、1.3(t,3H)。MS(ESI)293.0(M)。
【実施例44】
【0237】
3−アミノ−6−エチル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0238】
【化54】

【0239】
3−アミノ−6−エチル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−6−エチルピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。MS(ESI)244.0(M1)。
【実施例45】
【0240】
6−クロロ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0241】
【化55】

【0242】
6−クロロ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び6−クロロピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.0(s,1H)、9.4(s,1H)、8.8(s,1H)、8.4(d,2H)、7.8(t,2H)、7.1(t,1H)。MS(ESI)235.4(M1)。
【実施例46】
【0243】
3−アミノ−5−(イソプロピルアミノ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0244】
【化56】

【0245】
3−アミノ−5−(イソプロピルアミノ)−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−5−(イソプロピルアミノ)ピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(d−DMSO,500MHz)δ9.8(s,1H)、8.3(d,1H)、8.2(d,1H)、7.8(t,1H)、7.7(br s,1H)、7.0(t,1H)、4.0−4.2(m,1H)、1.1(d,6H)。MS(ESI)273.5(M)。
【実施例47】
【0246】
3−アミノ−6−ブチル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0247】
【化57】

【0248】
3−アミノ−6−ブチル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−6−n−ブチルピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。MS(ESI)272.6(M1)。
【実施例48】
【0249】
3−アミノ−5,6−ジメチル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0250】
【化58】

【0251】
3−アミノ−5,6−ジメチル−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−5,6−ジメチルピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.3(s,1H)、8.3−8.4(m,2H)、7.7(t,1H)、2.4(s,6H)。
【実施例49】
【0252】
N−ピリジン−2−イルキノキサリン−2−カルボキサミド
【0253】
【化59】

【0254】
N−ピリジン−2−イルキノキサリン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及びキノキサリン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。MS(ESI)251.6(M1)。
【実施例50】
【0255】
3−アミノ−6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド
【0256】
【化60】

【0257】
3−アミノ−6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2―アミン及び3−アミノ−6−メチルピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。MS(ESI)44.1(M1)。
【実施例51】
【0258】
3−アミノ−5,6−ジメチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド
【0259】
【化61】

【0260】
3−アミノ−5,6−ジメチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−5,6−ジメチルピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。MS(ESI)258.2(M1)。
【実施例52】
【0261】
3−アミノ−6−クロロ−N−{6−[(トリメチルシリル)エチニル]ピリジン−2−イル}ピラジン−2−カルボキサミド
【0262】
【化62】

【0263】
6−ブロモピリジン−2−アミン(4g、23mmol)、トリメチルシリルアセチレン(4.5mL、32mmol)及びCuI(88mg、0.46mmol)のEtNH(75mL)溶液にPdCl(PhP)(650mg、0.92mmol)を添加した。この反応物を室温で18時間撹拌し、次いで減圧濃縮した。粗製残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)によって精製して6−[(トリメチルシリル)−エチニル]ピリジン−2−アミンを油として得た。3−アミノ−6−クロロ−N−{6−[(トリメチルシリル)エチニル]ピリジン−2−イル}ピラジン−2−カルボキサミドは、6−[(トリメチルシリル)エチニル]ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−6−クロロピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.1(s,1H)、8.3(d,1H)、8.2(s,1H)、7.7(t,1H)、7.3(t,1H)、0.3(s,9H)。MS(ESI)346.1(M)。
【実施例53】
【0264】
6−クロロ−N−{6−[(トリメチルシリル)エチニル]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−カルボキサミド
【0265】
【化63】

【0266】
6−クロロ−N−{6−[(トリメチルシリル)エチニル]ピリジン−2−イル}ピリジン−2−カルボキサミドは、6−[(トリメチルシリル)エチニル]ピリジン−2−アミン及び6−クロロピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.7(s,1H)、8.5(d,1H)、8.1(s,1H)、7.8(t,1H)、7.7(t,1H)、7.4(d,1H)、7.28(d,1H)、2.6(s,3H)、0.4(s,9H)。MS(ESI)310.3(M1)。
【実施例54】
【0267】
3−アミノ−6−クロロ−N−(6−エチニルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド
【0268】
【化64】

【0269】
3−アミノ−6−クロロ−N−{6−[(トリメチルシリル)エチニル]ピリジン−2−イル}ピラジン−2−カルボキサミド(0.57g、1.84mmol)の0℃ THF(10mL)溶液にTBAF(2.8mL、2.8mmol)を添加した。TLCによって判断して出発物質が消費されたら、反応物を減圧濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)によって精製して、淡黄色固体の3−アミノ−6−クロロ−N−(6−エチニルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミドを得た。MS(ESI)273.9(M)。
【実施例55】
【0270】
N−(6−エチニルピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド
【0271】
【化64】

【0272】
N−(6−エチニルピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミドは、実施例54に記載のものと同じ一般手順に従って調製された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.6(s,1H)、8.5(d,1H)、8.1(d,1H)、7.75−7.9(m,2H)、7.4(d,1H)、7.28(d,1H)、3.2(s,1H)、2.6(s,3H)。MS(ESI)238.1(M)。
【実施例56】
【0273】
N−(6−エチルピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド
【0274】
【化64】

【0275】
N−(6−エチニルピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド(100mg)、10%Pd/C及びEtOAcの混合物をH2風船下で16時間撹拌した。触媒は、シリカゲルを通したろ過によって除去され、濃縮されて、無色固体のN−(6−エチルピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミドが得られた。MS(ESI)242.2(M1)。
【実施例57】
【0276】
N−(6−ブロモピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド
【0277】
【化65】

N−(6−ブロモピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミドは、6−ブロモピリジン−2−アミン及び6−メチルピリジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.6(s,1H)、8.6(d,1H)、8.1(d,1H)、7.8(d,1H)、7.6(d,1H)、7.4(d,1H)、7.26(d,1H)、2.6(s,3H)。MS(ESI)292.2(M)。
【実施例58】
【0278】
6−メチル−N−(6−フェニルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド
【0279】
【化66】

【0280】
6−メチル−N−(6−フェニルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミドは、N−(6−ブロモピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド及びフェニルボロン酸を出発物質として使用して一般手順Cに従って合成された。MS(ESI)290.5(M1)。
【実施例59】
【0281】
N−2,3’−ビピリジン−6−イル−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド
【0282】
【化67】

【0283】
N−2,3’−ビピリジン−6−イル−6−メチルピリジン−2−カルボキサミドは、N−(6−ブロモピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド及び3−ピリジルボロン酸を出発物質として使用して一般手順Cに従って合成された。MS(ESI)291.5(M1)。
【実施例60】
【0284】
N−(6−シアノピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド
【0285】
【化68】

【0286】
N−(6−シアノピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミドは、N−(6−ブロモピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド及びNaCNを出発物質として使用して一般手順Dに従って合成された。MS(ESI)239.3(M1)。
【実施例61】
【0287】
N−[6−(1H−イミダゾル−1−イル)ピリジン−2−イル]−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド
【0288】
【化69】

【0289】
N−[6−(1H−イミダゾル−1−イル)ピリジン−2−イル]−6−メチルピリジン−2−カルボキサミドは、N−(6−ブロモピリジン−2−イル)−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド及びイミダゾールを出発物質として使用して実施例30に記載のとおり合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.5(s,1H)、8.4(d,2H)、8.1(d,1H)、7.9(d,1H)、7.8(d,1H)、7.7(s,1H)、7.4(d,1H)、7.2(s,1H)、7.1(d,1H)、2.7(s,3H)。MS(ESI)280.5(M1)。
【実施例62】
【0290】
3−アミノ−6−シアノ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミド
【0291】
【化70】

【0292】
3−アミノ−6−シアノ−N−ピリジン−2−イルピラジン−2−カルボキサミドは、ピリジン−2−アミン及び3−アミノ−6−シアノピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.1(s,1H)、8.8(br s,1H)、8.5(s,1H)、8.4(s,1H)、8.3(d,1H)、7.8(t,1H)、7.1(t,1H)、5.9(br s,1H)。MS(ESI)241.2(M1)。
【実施例63】
【0293】
3−アミノ−6−クロロ−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミド
【0294】
【化71】

【0295】
3−アミノ−6−クロロ−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2−カルボキサミドは、6−メチルピリジン−2―アミン及び3−アミノ−6−クロロピラジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。MS(ESI)264.4(M)。
【実施例64】
【0296】
3−ヒドロキシ−6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド
【0297】
【化72】

【0298】
3−ヒドロキシ−6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミドは、6−メチルピリジン−2−アミン及び3−ヒドロキシ−6−メチルピリジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。MS(ESI)244.3(M1)。
【実施例65】
【0299】
アリル(6−メチル−2−{[(6−メチルピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−3−イル)カルバメート
【0300】
【化73】

【0301】
アリル(6−メチル−2−{[(6−メチルピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−3−イル)カルバメートは、6−メチルピリジン−2−アミン及び3−{[(アリルオキシ)カルボニル]アミノ}−6−メチルピリジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。H NMR(CDCl,500MHz)δ11.3(s,1H)、10.7(s,1H)、8.8(d,1H)、8.2(d,1H)、7.7(t,1H)、7.4(d,1H)、6.9(d,1H)、5.9−6.0(m,1H)、5.4(d,1H)、5.3(d,1H)、4.7(d,2H)、2.6(s,3H)、2.55(s,3H)。MS(ESI)327.6(M1)。
【実施例66】
【0302】
3−アミノ−6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド
【0303】
【化74】

【0304】
アリル(6−メチル−2−{[(6−メチルピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}ピリジン−3−イル)カルバメート(370mg、1.1mmol)及びPhSiH(245mg、2.3mmol)のTHF(5mL)溶液にPd(PhP)(130mg、0.11mmol)を添加した。TLCによって判断して出発物質が消費されたら、反応物をHO(0.1mL)でクエンチし、減圧濃縮して、オフホワイト固体の3−アミノ−6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミドを得た。MS(ESI)243.5(M1)。
【実施例67】
【0305】
4,6−ジクロロ−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド
【0306】
【化75】

【0307】
4,6−ジクロロ−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミドは、6−メチルピリジン−2−アミン及び4,6−ジクロロピリジン−2−カルボン酸を出発物質として使用して一般手順Aに従って合成された。MS(ESI)283.2(M1)。
【実施例68】
【0308】
6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)−3−(ピリジン−3−イルアミノ)ピリジン−2−カルボキサミド
【0309】
【化76】

【0310】
3−ブロモピリジン(112mg、0.71mmol)、3−アミノ−6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(115mg、0.48mmol)、Pd(dba)(44mg、0.04mmol)、BINAP(59mg、0.10mmol)及びtert−ブトキシドナトリウム(91mg、0.95mmol)の混合物のトルエン(3mL)溶液を密封管に入れ、マイクロ波(Personal Chemistry、Model:Smith Creator)中で140℃で15分間加熱した。反応混合物をセライトパッドに通してろ過し、EtOAcですすぎ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによりシリカゲル(酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、淡黄色固体の6−メチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)−3−(ピリジン−3−イルアミノ)ピリジン−2−カルボキサミドを得た。H NMR(CDCl,500MHz)δ10.8(s,1H)、10.1(s,1H)、8.8(s,1H)、8.4(s,1H)、8.2(d,1H)、7.7(t,1H)、7.51(d,2H)、7.27−7.35(m,1H)、7.2(d,1H)、6.9(d,1H)、2.6(s,3H)、2.58(s,3H)。MS(ESI)320.2(M1)。
【0311】
他の変更形態又は改変形態は、当業者に明白であり、本発明の範囲及び教示内にある。本発明は、以下の特許請求の範囲に規定されるものを除き、限定されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)によって表される化合物又は薬剤として許容されるその塩。
【化1】

(式中、
Xは−N−又は−C−であり、
Yは−N−、−C−又はC−ハロゲンである。
は、
1) 水素、
2) C1−10アルキル、
3) C2−10アルケニル、
4) C2−10アルキニル
5) C3−10シクロアルキル、
6) ヘテロシクリル、
7) アリール、
8) ヘテロアリール、
9) −NR
10) −CO
11) −OR
12)−CN、及び
13) ハロゲン
から選択され、
ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル及びヘテロシクリルは、Rから選択される1、2、3又は4個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2、3、4又は5個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
は、
1) 水素、
2) C1−10アルキル、
3) C2−10アルケニル、
7) C2−10アルキニル
8) C3−10シクロアルキル、
9) ヘテロシクリル、
7) アリール、
8) −CN、
9) ハロゲン、
10) −OR、及び
11) ヘテロアリール
から選択され、
ここで、アルキル、アルケニル及びアルキニル、シクロアルキル及びヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2、3、4又は5個の5置換基で場合によっては置換されていてもよく、
は、
1) アリール、
2) −NR
3) ハロゲン、
4) C1−10アルキル、
5) −OR
6) 水素、及び
7) −SR
から選択され、
ここで、アルキルは、Rから選択される1、2、3、4又は5個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、RとRはそれらが結合している原子と一緒に、酸素、硫黄及び窒素から独立に選択される0、1又は2個のヘテロ原子を含有する4、5、6又は7員の飽和又は不飽和環を形成することができ、
は、
1) アリール、
2) ヘテロアリール
3) −NR
4) ハロゲン、
5) −OR
6) 水素、及び
7) SR
から選択され、
ここで、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2、3、4又は5個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
は、
1) 水素、
2) −OR
3) −NO
4) ハロゲン、
5) −S(O)
6) −SR
7) −S(O)NR
8) −NR
9) −C(O)R
10) −CO
11) −OC(O)R
12) −CN、
13) −SiR
14) −C(O)NR
15) −NRC(O)R
16) −OC(O)NR
17) −NRC(O)OR
18) −NRC(O)NR
19) −CR(N−OR)、
20) CF、及び
21) −OCF
から選択され、
は、
1) R
2) C1−10アルキル、
3) C2−10アルケニル、
4) C2−10アルキニル、
5) C3−10シクロアルキル、
6) ヘテロシクリル、
7) アリール、及び
8) ヘテロアリール
から選択され、
ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2、3、4又は5個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
は、
1) ハロゲン、
2) アミノ、
3) カルボキシ、
4) シアノ、
5) C1−4アルキル、
6) C1−4アルコキシ、
7) アリール、
8) アリールC1−4アルキル、
9) ヘテロアリール、
10) ヒドロキシ、
11) CF、及び
12) アリールオキシ
から選択され、
及びRは、R、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル及びCyから独立に選択され、該アルキル、アルケニル、アルキニル及びCyは、Rから独立に選択される1、2、3、4若しくは5個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
又はRとRは、それらが結合している原子と一緒に、酸素、硫黄及び窒素から独立に選択される0、1若しくは2個のヘテロ原子を含有する4、5、6若しくは7員の飽和若しくは不飽和環を形成し、
Cyは、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール又はヘテロアリールから独立に選択され、
mは1又は2である。)
【請求項2】
が、
1) 水素、
2) C1−6アルキル、
3) C2−6アルケニル、
4) C2−6アルキルイル、
5) C3−6シクロアルキル、
6) ヘテロシクリル、
7) アリール、
8) ヘテロアリール、
9) −NR
10) −OR
11) −CO
10) −CN、
12) ハロゲン
から選択され、
ここで、アルキル、アルケニル、アルキルイル、シクロアルキル及びヘテロシクリルは、Rから選択される1から4個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
が、
1) 水素、
2) C1−6アルキル、
3) C2−6アルケニル、
4) C3−6シクロアルキル、
5) アリール、
6) ヘテロアリール、
7) −CN、
8) −OR、及び
9) ハロゲン
から選択され、
ここで、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
が、
1) 水素、
2) C1−6アルキル、
3) アリール、
4) −NR
5) −OR
6) −SR
7) ハロゲン
から選択され、
ここで、アルキルは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
とRは結合して、RとRが結合している原子と一緒にシクロヘキシル又はフェニル環を形成することができ、
が、
1) 水素、
2) アリール、
3) ヘテロアリール、
4) −NHR
5) −OR
6) −SR
7) ハロゲン
から選択され、
ここで、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
が、
1) 水素、
2) −OR
3) ハロゲン、
4) −NR
5) −CN、
6) CO
7) CF
から選択され、
が、
1) R
2) C1−3アルキル
から選択され、
ここで、アルキルは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
が、
1) 水素、
2) カルボキシ
3) C1−3アルキル
から選択され、
及びRが、R、C1−4アルキル、シクロアルキル、アリール若しくはヘテロアリールから独立に選択され、該アルキル、シクロアルキル、アリール若しくはヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2若しくは3個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、
又はRとRが、それらが結合している原子と一緒に、酸素、硫黄及び窒素から独立に選択される0、1若しくは2個のヘテロ原子を含有する4、5、6若しくは7員の飽和若しくは不飽和環を形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、
1) 水素、
2) −CN、
3) ハロゲン
から選択され、
がRから選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
が、
10) 水素、
11) メチル、エチル
12) −C(O)−O−CH
13) ピリジニル、
14) −CN、
15) イミダゾリル、
16) クロロ、ブロモ、
17) −CH≡CH、及び
18) ヒドロキシル
から選択され、
ここで、アルキル及びヘテロシクリルは、Rから選択される1又は2個の置換基で場合によっては置換されていてもよく、ヘテロアリールは、Rから独立に選択される1又は2個の置換基で場合によっては置換されていてもよい、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
が、
9) 水素、
10) ハロ、−CH及びシアノから選択される置換基で場合によっては一又は二置換されていてもよいフェニル、
11) CH、エチル、ブチル、
12) ブロモ、クロロ、
13) −CN、
14) −OCH
15) ピリジニル、チエニル、及び
16) −CF
から選択され、
ここで、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよい、請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
が、
1) 水素、
2) −N(CH)CH
3) CH
4) ピペリジニル、
5) −S−CH
6) −NCHCH
7) −OCH
8) −N−CH−フラニル、
9) −N−CH(CH
10) CF
11) フェニル、
12) クロロ、及び
13) −NH
から選択され、
ここで、アルキルは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよい、請求項3に記載の化合物。
【請求項7】
とRが、それらが結合している原子と一緒に、シクロヘキシル及びフェニルから選択される環を形成する、請求項3に記載の化合物。
【請求項8】
が、
1) 水素、
2) −NH
3) ヒドロキシル、
4) −N−ピリジル、
5) −S−CH
6) −N(CH
7) −N−C(O)−O−CH2C=CH
から選択され、
ここで、アリール及びヘテロアリールは、Rから独立に選択される1、2又は3個の置換基で場合によっては置換されていてもよい、請求項3に記載の化合物。
【請求項9】
式(Ia)の請求項3に記載の化合物。
【化2】

(式中、
が、
1) 水素、
2) メチル、エチル
3) −C(O)−O−CH
4) ピリジニル、
5) −CN、
6) イミダゾリル、
7) クロロ、ブロモ、
8) −CH≡CH−Si(CH3)
9) −CH≡CH、及び
10) ヒドロキシル
から選択され、
が、
1) 水素、
2) ハロ、−CH及びシアノから選択される置換基で場合によっては一又は二置換されていてもよいフェニル、
3) CH、エチル、ブチル、
4) ブロモ、クロロ、
5) −CN、
6) −OCH
7) ピリジニル、チエニル、及び
8) −CF
から選択され、
が、
1) 水素、
2) −N(CH)CH
3) CH
4) ピペリジニル、
5) −S−CH
6) −NCHCH
7) −OCH
8) −N−CH−フラニル、
9) −N−CH(CH
10) CF
11) フェニル、
12) クロロ、及び
13) −NH
から選択され、
とRが、それらが結合している原子と一緒に、シクロヘキシル及びフェニルから選択される環を形成し、
が、
1) 水素、
2) −NH
3) ヒドロキシル、
4) −N−ピリジル、
5) −S−CH
6) −N(CH
7) −N−C(O)−O−CH2C=CH
から選択される。)
【請求項10】
が水素又はメチルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
がヒドロキシル、−NH又は−NH−アリールである、請求項9に記載の化合物。
【請求項12】
がハロ又はメチルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項13】
が水素又はメチルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項14】
が水素又はメチルであり、
がハロ又はメチルであり、
が水素又はメチルであり、及び
がヒドロキシル、−NH又は−NH−アリールである、請求項9に記載の化合物。
【請求項15】
【化3】






から選択される化合物又は薬剤として許容されるその塩。
【請求項16】
請求項1、2、9若しくは15に記載の化合物又は薬剤として許容されるそれらの塩の治療有効量と薬剤として許容される担体とを含む、薬剤組成物。
【請求項17】
1) 請求項1に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩の治療有効量又は予防有効量を投与する段階を含む、とう痛の治療又は予防、
2) 請求項1に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩の治療有効量又は予防有効量を投与する段階を含む、とう痛障害の治療又は予防であって、前記とう痛障害が、急性とう痛、持続性とう痛、慢性とう痛、炎症性とう痛又は神経因性とう痛である、治療又は予防、
3) 請求項1に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩の治療有効量又は予防有効量を投与する段階を含む、不安、抑うつ、双極性障害、精神病、薬物離脱、タバコ離脱、記憶喪失、認知障害、認知症、アルツハイマー病、統合失調症又はパニックの治療又は予防、
4) 請求項1に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩の治療有効量又は予防有効量を投与する段階を含む、パーキンソン病の治療又は予防、
5) 請求項1に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩の治療有効量又は予防有効量を投与する段階を含む、不安障害の治療又は予防、
6) 請求項1に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩の治療有効量又は予防有効量を投与する段階を含む、てんかんの治療又は予防、
7) 請求項1に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩の治療有効量又は予防有効量を投与する段階を含む、認知障害の治療又は予防、
8) 請求項1に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩の治療有効量又は予防有効量を投与する段階を含む、薬物嗜癖、薬物乱用及び薬物離脱の治療又は予防、
9) 請求項1に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩の治療有効量又は予防有効量を投与する段階を含む、概日リズム及び睡眠障害の治療又は予防、
10) 請求項1に記載の化合物又は薬剤として許容されるその塩の治療有効量又は予防有効量を投与する段階を含む、肥満の治療又は予防
から選択される治療又は予防方法。
【請求項18】
前記不安障害が、不安発作、広場恐怖又は特定の恐怖症、強迫性障害、心的外傷後ストレス障害、急性ストレス障害、全般性不安障害、摂食障害、物質誘発性不安障害又は非特異的不安障害である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
概日リズム及び睡眠障害が交代勤務誘発性睡眠障害又は時差ボケである、請求項17に記載の方法。

【公表番号】特表2007−524682(P2007−524682A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−553189(P2006−553189)
【出願日】平成17年2月9日(2005.2.9)
【国際出願番号】PCT/US2005/003952
【国際公開番号】WO2005/079802
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【出願人】(390023526)メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド (924)
【氏名又は名称原語表記】MERCK & COMPANY INCOPORATED
【Fターム(参考)】