説明

光像形成性分岐ポリマー

新規な現像液溶解性の反射防止膜組成物、およびこの組成物の使用方法を提供する。この組成物は、多官能性ビニルエーテルと反応して分岐ポリマーまたは分岐オリゴマーを生成する多官能性酸を含んでいる。使用時に、組成物を基板に塗布して熱的に架橋する。露光し、露光後に焼成すると、硬化したポリマー/オリゴマーが脱架橋、解重合して、通常のフォトレジスト現像溶液(例えばアルカリ現像液)に溶解する層となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本発明は、「光像形成性分岐ポリマー」と題する2007年10月30日出願の米国仮出願第60/983,778号の優先権を主張するものであり、この仮出願は引用によって本明細書の一部を構成するものとする。
【0002】
本発明は、新規な光像形成性分岐ポリマー、このポリマーを含む現像液溶解性の感光性反射防止膜組成物、およびこのような組成物の使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
凹凸サイズが65nm以下まで小さくなると、半導体産業で設定された目標を達成するために、新しいより高度な材料が必要となる。像形成プロセスで使用されているフォトレジスト、底部反射防止膜、およびその他の層が協働して、高分解能リソグラフィーの目標を達成しなければならない。例えば、底部反射防止膜と基板のエッチング工程中に生じるレジスト厚さの損失は重大な問題になる。何故ならば、新しいレジストは、旧世代材料よりもはるかに薄いからである。レジストの厚さは小さくなっているが、底部反射防止膜の厚さが同じ速さで小さくなるとは思えず、これがレジスト損失の問題をさらに複雑にしている。この問題の解決法は、湿式現像性または現像液溶解性の底部反射防止膜、その他の湿式現像性下層を用いて、底部反射防止膜のエッチング工程をなくすことである。湿式現像性層は通常、アルカリ媒体に溶解するポリアミド酸をポリマーバインダーとして使用していたので、レジスト現像時に膜を除去することができる。熱的に駆動されるアミド酸−イミド変換を利用して、これらの従来の湿式現像性材料をレジスト溶剤に溶けないようにする。このプロセスはうまく行くが、以下の2つの制約がある。1)膜が有機溶剤には溶けないが、アルカリ現像液に溶ける場合、焼成温度範囲が(10℃未満と)狭くなり得る。2)湿式現像プロセスは等方性であり、このことは、膜が水平方向と同じ速度で垂直方向に除去され、レジストラインのアンダーカットにつながることを意味する。これは(0.2μmを超える)大きい凹凸形状では問題にならないが、ラインサイズが小さくなると、容易にラインの持ち上がりや崩壊が生じる。
【発明の概要】
【0004】
本発明は一般に、超小型電子構造体の形成方法に関する。この方法では、表面を有する基板を準備し、この表面に組成物を塗布する。上記組成物は、分岐ポリマー、分岐オリゴマーまたはこれらの混合物からなりかつ第1の分子量を有する化合物を含む。
上記組成物中の化合物を架橋し、その後組成物を露光、焼成して、化合物を脱架橋し、分解して部分とする。得られた部分の少なくとも約80%は、上記化合物の第1の分子量よりも小さい分子量を有する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】248nmの染料を60%充填した配合物を用いて実施例3で形成された膜のコントラスト曲線である。
【図2】実施例4で形成された膜のコントラスト曲線を示す。
【図3】実施例5の記載に従って形成されたパターンの顕微鏡写真である。
【図4】実施例8の組成物で形成されたパターンを示す走査電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図5】実施例9の組成物で形成されたパターンを示すSEM写真である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明は、膜を露光域のみアルカリ溶解性にする架橋/脱架橋/解重合機構を用いて従来の現像液溶解性膜における等方性現像の問題を解決する。このようにして、水平現像(アンダーカット)を最小限にするか、または排除する。さらに、露光後に巨大分子ではなく、小分子が存在するため、像形成性能が改善される。何故ならば、小分子は巨大分子に比べて簡単に除去され、すぐに溶解するからである。
【0007】
一般に、上記組成物は、分岐ポリマー、分岐オリゴマーおよびこれらの混合物からなる群の中から選択される化合物を溶剤系に溶解または分散したものである。
【0008】
分岐ポリマーまたは分岐オリゴマーの調製
化合物(即ち分岐または非線状ポリマーまたはオリゴマー)は、多官能性酸を多官能性ビニルエーテルと反応させて、ヘミアセタールエステルまたはアセタール構造体を形成することにより生成することができる。多官能性酸としては、ビニルエーテルと反応し得る酸性基が好適である。とりわけ、pKaが4〜11の酸性基が許容できる。このような好ましい酸性基としては、カルボン酸、フェノール、スルホンアミド、フッ素化アルコールおよびこれらの混合物からなる群の中から選択されるものが含まれる。好適なフッ素化アルコールの例としては、以下の式:
【0009】
【化1】

からなる群の中から選択されるものが含まれる。
【0010】
酸性基は、オリゴマー、ポリマーまたは化合物に存在し得る。例えば、酸性基は、置換/非置換のアクリレート、メタクリレート、ノボラック、イソシアヌレート、グリシジルエーテルおよびこれらの混合物に存在し得る。
【0011】
多官能性酸オリゴマーまたは化合物の総重量を100重量%として、好ましくは少なくとも約23重量%、より好ましくは約29重量%〜約79重量%、さらに好ましくは約39重量%〜約78重量%の酸性基が、多官能性酸オリゴマーまたは化合物に存在する。
【0012】
好ましい多官能性ビニルエーテルは、二官能性、三官能性および/または四官能性であり、式:
R’−(X−O−CH=CH
[式中、R’は、(好ましくはC−C14の)アリールおよび(好ましくはC−C18、より好ましくはC−C10の)アルキルからなる群の中から選択され、各Xは個々に、(好ましくはC−C18、より好ましくはC−C10の)アルキル、(好ましくはC−C18、より好ましくはC−C10の)アルコキシ、カルボニル、およびこれらのうちの2種以上の基の組み合わせからなる群の中から選択され、nは2〜6である]で表される。最も好ましいビニルエーテルとしては、エチレングリコールビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルおよびこれらの混合物からなる群の中から選択されるものが含まれる。他の好ましいビニルエーテルは、
【0013】
【化2】

【0014】
【化3】

からなる群の中から選択される式を有する。
【0015】
多官能性酸と多官能性ビニルエーテルを酸触媒の存在下で反応させることが好ましい。好ましい酸触媒は、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(「PPTS」)、ピリジニウムスルホサリチル酸、p−トルエンスルホン酸(「pTSA」)、およびその他の熱酸発生剤(TAG)からなる群の中から選択される。酸触媒は、反応溶液の総重量を100重量%として、好ましくは約0.15重量%〜約0.60重量%、より好ましくは約0.19重量%〜約0.40重量%使用する。
【0016】
多官能性酸(「MFA」)と多官能性ビニルエーテル(「MFVE」)を、好ましくは約1:1.3〜約1:0.7、より好ましくは約1:1.1〜約1:0.9のMFA:MFVE当量比で反応させる。さらに、この反応は、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(「PGMEA」)、プロピレングリコールメチルエーテル(「PGME」)、プロピレングリコールn−プロピルエーテル(「PnP」)、乳酸エチル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル(「PnB」)、シクロヘキサノール、テトラヒドロフラン(「THF」)、エーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、g−ブチロラクトンおよびこれらの混合物からなる群の中から選択されるような溶剤を含む溶剤系で行うことが好ましい。溶剤系は、好ましくは約50℃〜約250℃、より好ましくは約100℃〜約175℃の沸点を有する。溶剤系は、反応配合物の総重量を100重量%として約65重量%〜約99重量%、好ましくは約69重量%〜約98重量%使用すればよい。この反応は、好ましくは室温で、好ましくは攪拌しながら約14時間〜約36時間行うことが好ましい。
【0017】
反応時間終了時に反応停止剤を添加して、残留する酸に加えて、反応中に熱的に生成された酸があればこの酸も中和することが好ましい。反応停止剤を使用する場合、反応溶液の総重量を100重量%として、通常約0.75重量%〜約1.30重量%、より好ましくは約0.80重量%〜0.85重量%添加する。好適な反応停止剤には、トリエタノールアミン(「TEA」)、ピリジンおよびこれらの混合物からなる群の中から選択されるものが含まれる。
【0018】
製造工程中に、相当数の酸性基がビニルエーテル基と反応して、最初の数の、式:
【化4】

[式中、Rは(好ましくは約C〜約C14の)アリール、(好ましくは約C〜約Cの)アルキル、(好ましくはそれぞれ約C〜約C12、約C〜約Cの)アリールアルキル、(好ましくは約C〜約Cの)アルケン、(好ましくは約C〜約C10の)環式基、−CO−、−SO−、−S−、−CONH−、グリコール、およびアダマンチルからなる群の中から選択される]で表されるヘミアセタールリンケージまたはアセタールリンケージを生成する。
【0019】
特に好ましいR基は、
【化5】

からなる群の中から選択される。
【0020】
しかしながら、全ての酸性基がビニル基と反応するわけではない。多官能性ビニルエーテルと反応しなかった酸性基が、化合物の総重量を100重量%として少なくとも約2重量%、好ましくは約4重量%〜約60重量%、より好ましくは約20重量%〜約55重量%分岐化合物中に存在することが好ましい。さらに、酸性基と反応しなかったビニル基は、化合物の総重量を100重量%として少なくとも約2重量%、好ましくは約4重量%〜約60重量%、より好ましくは約20重量%〜約55重量%存在する。
【0021】
一実施形態において、分岐ポリマーまたはオリゴマーは、式:
【化6】

[式中、
各Rは個々に、(好ましくはC〜Cの)アルキル、(好ましくは約C〜約C14の)アリール、およびこれらの官能性誘導体からなる群の中から選択され、
Yは、
【化7】

からなる群の中から選択され、
x、yおよびzはそれぞれ個々に、0および1からなる群の中から選択され、
x、yおよびzの少なくとも一つは1である]
で表すことができる。
【0022】
従来技術の組成物とは異なり、未反応の酸性基を保護基で保護しないことが好ましい。即ち、多官能性ビニルエーテルと反応しなかった酸性基の少なくとも約95%、好ましくは少なくとも約98%、より好ましくは約100%はさらに保護基を持たない。保護基は、酸が反応しないようにする基である。
【0023】
分岐ポリマーおよび/またはオリゴマーを含む被膜組成物の調製
上述の母液を用いて、被膜組成物を調製することができる。あるいは、上記仕様に合うポリマーの市販品を購入し、それを使用して被膜配合物を製造することができる。
【0024】
いずれの方法でも、被膜組成物は、追加の成分を、分岐化合物を含む母液と混合して調製する。被膜組成物に含まれるべき一成分は触媒である。好ましい触媒は、酸発生剤および特に光酸発生剤(「PAG」イオン性および/または非イオン性)である。光の存在下で酸を発生するPAGが好適である。好ましいPAGとしては、オニウム塩(例えばトリフェニルスルホニウムノナフレートおよびトリフェニルスルホニウムトリフレートのようなトリフェニルスルホニウムパーフルオロスルホネート)、オキシムスルホネート(例えばチバ社の市販品CGI(登録商標))、およびトリアジン(例えばみどり化学社製TAZ108(登録商標))が挙げられる。
【0025】
被膜組成物は、組成物中のポリマーおよびオリゴマー固形分の総重量を100重量%として好ましくは約0.35重量%〜約10重量%、より好ましくは約1重量%〜約7重量%の触媒(好ましくはPAG)を含んでいる。
【0026】
本発明の組成物にTAGを含めることができるが、好ましい実施形態では組成物はTAGを実質的に含有しない。即ち、TAGの含有量は、組成物の総重量を100重量%として約0.05重量%未満、好ましくは約0重量%と非常に少ない。
【0027】
さらに、本発明の組成物が(光減衰化合物もしくは光減衰部分、または染料とも呼ばれる)発色団を含むことが好ましい。発色団は、分岐化合物の一部として(化合物の官能基としてまたはポリマー主鎖もしくはオリゴマーコアの一部として)提供してもよいし、発色団を組成物に物理的に混合するだけでもよい。発色団は、組成物のポリマーおよびオリゴマー固形分の総重量を100重量%として約7重量%〜約75重量%、好ましくは約11重量%〜約65重量% 組成物中に存在すればよい。
発色団は、組成物の処理波長に基づいて選択する。例えば、193nmの波長で好ましい発色団には、置換および非置換フェニル(例えばポリヒドロキシスチレン)、複素環発色団(例えばフラン環、チオフェン環)、ならびにこれらの官能性部分が含まれる。
【0028】
248nmの波長で好ましい発色団には、ナフタレン(例えばナフトエ酸メタクリレート、3,7−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸)、複素環発色団、カルバゾール、アントラセン(例えば9−アントラセンメチルメタクリレート、9−アントラセンカルボン酸)、およびこれらのうちの官能基が含まれる。248nmで使用する他の好ましい染料は、ポリグリシジルメタクリレートと3,7−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸との付加物である。この付加物の生成は、実施例2に記載されており、構造式:
【化8】

(式中、nは約4〜約30である)で表される。
【0029】
本発明はさらに、架橋剤を添加して使用する必要がなく、好ましくはこの使用が回避されるという点で従来技術に比べて重要な利点を提供する。即ち、被膜組成物には架橋剤が実質的に添加されないことが好ましい。とりわけ、組成物は、組成物の固形分総重量を100重量%として約1重量%未満、好ましくは約0.5重量%未満、より好ましくは約0重量%の架橋剤を含んでいる。
【0030】
当然のことながら、組成物中には他の幾つかの任意成分が含まれていてもよい。通常の任意の成分には、界面活性剤、アミン塩基、および接着促進剤が含まれる。
【0031】
実施形態の如何を問わず、被膜組成物は、化合物(即ち分岐ポリマー、分岐オリゴマーまたはこれらの混合物)を、好ましくは周囲条件下で実質的に均質な分散液を生成するのに十分な時間、好適な溶剤系に分散または溶解するだけで生成される。この化合物と共に、他の成分(例えばPAG)を溶剤系に分散または溶解することが好ましい。あるいは、上述したように、分岐化合物を母液溶液の一部として提供し、追加の成分をこの溶液と混合し、所望の固形分含有量になるよう必要に応じてさらなる溶剤を添加してもよい。
【0032】
いずれの方法でも、分岐化合物は、組成物中の固形分の総重量を100重量%として好ましくは約80重量%〜約99重量%、より好ましくは約90重量%〜約99重量%最終被膜組成物中に存在する。最終被膜組成物の好ましい固形分含有量は、組成物の総重量を100重量%として約0.5重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約6重量%、さらに好ましくは約1重量%〜約4重量%である。
【0033】
好ましい溶剤系には、母液配合物に関して上述したものが含まれる。溶剤系は、好ましくは約50〜250℃、より好ましくは約100〜175℃の沸点を有する。溶剤系は、組成物の総重量を100重量%として約90重量%〜約99.5重量%、より好ましくは約94重量%〜約99.5重量%、さらに好ましくは約96重量%〜約99重量%使用すればよい。
【0034】
被膜組成物の使用方法
組成物を基板(例えば超小型電子基板)に塗布する方法は単に、(スピンコーティングを含む)公知の塗布方法によりある量の組成物を基板表面に塗布することからなる。基板は従来の回路基板であってもよく、好適な基板は平坦であってもよいし、(例えばコンタクトホール、ビアホール、溝等の)凹凸を有していてもよい。基板としては、シリコン、アルミニウム、タングステン、ケイ化タングステン、ヒ化ガリウム、ゲルマニウム、タンタル、亜硝酸タンタル、SiGe、低k誘電体層、誘電体層(例えば酸化ケイ素)、およびイオン注入層が挙げられる。
【0035】
所望の被覆率に達したら、得られた層を約80℃〜約250℃、好ましくは約140℃〜約180℃の温度に加熱して、層中の化合物の架橋を促進すればよい。架橋によりさらにアセタール結合が形成され、アセタール結合またはリンケージの最終的な数は、架橋前の分岐化合物でのアセタール結合またはリンケージの最初の数よりも多くなる(即ち少なくとも約1.1倍、好ましくは少なくとも約1.2倍になる)。即ち、架橋したポリマーまたはオリゴマーは、式:
【化9】

[式中、Rは(好ましくは約C〜約C14の)アリール、(好ましくは約C〜約Cの)アルキル、(好ましくはそれぞれ約C〜約C12、約C〜約Cの)アリールアルキル、(好ましくは約C〜約Cの)アルケン、(好ましくは約C〜約C10の)環式基、−CO−、−SO−、−S−、−CONH−、グリコール、およびアダマンチルからなる群の中から選択される]で表されるリンケージを有する。
【0036】
特に好ましいR基は、
【化10】

からなる群の中から選択される。
【0037】
架橋層は、通常のフォトレジスト溶剤に実質的に溶解しないよう十分に架橋させる。従って、剥離試験を行うと、本発明の被膜層の剥離率は約5%未満、好ましくは約1%未満、さらに好ましくは約0%である。剥離試験は、(異なる5地点の測定値の平均を取ることで)硬化した層の厚さを最初に求めることからなる。これが平均初期膜厚である。次に、溶剤(例えば乳酸エチル)を硬化した膜に約10秒間パドリングし(puddled)、次いで約2000〜3500rpmで約20〜30秒間スピン乾燥して、溶剤を除去する。偏光解析法を用いてウエハ上の異なる5地点で再度厚さを計測し、これらの測定値の平均を求める。これが最終平均膜厚である。
【0038】
剥離量は、初期平均膜厚と最終平均膜厚との差である。剥離率は、
剥離率(%) = ( 剥離量 / 初期平均膜厚 ) × 100
で表される。
【0039】
架橋層はまた、優れた吸光度を示す。(例えば157nm、193nm、248nm、365nmの)波長を使用した場合、この硬化した反射防止層または膜のn値は少なくとも約1.3,好ましくは約1.4〜約2.0であり、k値は少なくとも約0.01、好ましくは少なくとも約0.1、より好ましくは約0.2〜約0.8である。(例えば157nm、193nm、248nm、365nmの)波長を使用した場合、硬化した層の光学濃度は少なくとも約4/μm、好ましくは約4〜約17/μm、さらに好ましくは約9〜約15μmである。
【0040】
層を硬化した後、必要に応じて特定の製造プロセスのためにさらなる工程を行うことができる。例えば、硬化した層にフォトレジストを塗布し、次に適切な波長の光で露光してパターン化し、次いで露光後に(好ましくは約70℃〜約150℃、より好ましくは約90℃〜約130℃で)焼成し、露光したフォトレジストを現像する。好適には、フォトレジストを露光すれば、本発明の被膜になる。露光すると、PAGから酸が発生し、この酸が層中の化合物を「脱架橋」する。酸はさらに、化合物を解重合する。即ち、酸は、分岐化合物中に存在していたヘミアセタールエステルまたはアセタールのC−O結合(以下「*」で表す)、および熱架橋中に生成したC−O結合の少なくとも一方(好ましくは両方)の切断を触媒する。
【0041】
【化11】

この反応を以下に示す。
【0042】
【化12】

上記式中、RおよびRは同じであっても異なっていてもよく、先にRについて定義した通りである。
【0043】
これらの結合を切断すると、元の分岐化合物よりも小さい小分子または小部分が形成される。露光で形成された部分の少なくとも約80%、好ましくは少なくとも約90%、より好ましくは少なくとも約95%、さらに好ましくは約100%が、出発時の化合物の重量平均分子量よりも小さい分子量を有する。これらの部分は現像工程中にすぐに除去することができる。即ち、硬化した組成物は、露光すると、水酸化テトラメチルアンモニウム現像液およびKOH現像液のような従来の水性現像液で実質的に(好ましくは完全に)除去することができる。これらの現像液の幾つかは、PD523AD(JSRマイクロ社製)、MF−319(マサチューセッツ州のローム・アンド・ハース社製)、NMD3(日本の東京応化工業社製)現像液として市販されている。露光後に水酸化テトラメチルアンモニウム現像液および/またはKOH現像液のような塩基性現像液により、本発明の被膜の少なくとも約95%、好ましくは少なくとも約99%、さらに好ましくは100%が約120秒以内に除去される。露光後に市販の現像液への溶解度がこのように高いことは、従来技術に比べて重要な利点である。何故ならばこれにより製造工程が短くなり、コストが下がるからである。
【実施例】
【0044】
以下の実施例で本発明の好ましい方法を説明する。しかしながら、これらの実施例は一例に過ぎず、本発明の全体の範囲を限定するものではない。
【0045】
(実施例1)
193nmで強く吸収する、分岐ポリマーを用いて調製した被膜配合物
【化13】

【0046】
この手順では、トリメシン酸(ウィスコンシン州ミルウォーキーのフルカ社製) 210mgを、20mlのガラスバイアル中のプロピレングリコールモノメチルエーテル(ミズーリ州セントルイスのハルクロス社製「PGME」) 2mlに溶解した。次に、PPTS(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ社製) 5mgと共に、三官能性ビニルエーテル(米国特許出願第2007/0117049号の第2頁にその製造方法が記載されている) 420mgを溶液に添加した(上記出願の全体は、引用によって本発明の一部を構成するものとする)。反応混合物を一晩室温で攪拌し、次いでTEA(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ社製) 20mgを添加して、残留する酸分(および焼成中に熱的に生成された酸)を中和した。
【0047】
組成物の総重量を100重量%として5重量%のトリフェニルスルホニウムトリフレート(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ社製「TPS−Tf」)をPAGとして添加した。反応混合物をPGMEで希釈して、固形分含有量を2.5%とし、0.1ミクロンエンドポイントフィルターで濾過した。配合物をシリコン基板上に2000rpmでスピンコートし、次いで150℃で60秒間焼成した。可変角分光エリプソメーター(J.A.ウーラム社製「VASE」)を用いて光学定数を測定したところ、193nmのn値が1.379、193nmのk値が0.374であることが分かった。
【0048】
膜を乳酸エチル(ミズーリ州セントルイスのハルクロス社製「EL」)で洗浄して、膜の耐溶剤性を試験し、未露光でフォトレジスト現像液(PD523AD)に浸漬してダークロスを評価した。次いで、膜を水銀−キセノンランプで露光し、露光後に130℃で60秒間焼成し(以下、露光後の焼成を「PEB」と称する)、PD523ADを用いて60秒間現像した。結果を以下の表1に示す。以下の結果は、この材料が良好な耐溶剤性を示し、ダークロスがほとんどないが、露光後にアルカリ現像液で除去できることを示している。
【0049】
【表1】

【0050】
(実施例2)
PGM/3,7−DNA染料の合成
ホモポリグリシジルメタクリレート(PGM)を調製するために、500mlのきれいな三つ口丸底フラスコに溶剤として添加したシクロヘキサノン(ミズーリ州セントルイスのハルクロス社製) 161.52gに、グリシジルメタクリレート(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ社製) 37.5gを溶解した。均質な溶液が生成されるまでこの混合物を室温で5分間攪拌した。滴下漏斗および冷却器をフラスコに取付け、全体の装置を窒素流下で保護した。滴下漏斗にシクロヘキサノン(ミズーリ州セントルイスのハルクロス社製) 69.3g、過酸化ジクミル(ニュージャージー州のアクロス・オーガニクス社製) 3.65gを含有する溶液を充填した。当初121℃の反応溶液を含む窒素流下のフラスコに、この過酸化物溶液をゆっくりと、即ち1.5分かけて添加した。添加が終了すると、反応混合物を約120℃〜126℃で24時間攪拌した。4−メトキシフェノール(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ社製) 約69〜70mgを阻害剤として攪拌しながら添加して溶解した。ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)分析のためにこの母液から試料を採取した。分析によればMは13850であった。この母液をさらに精製することなる反応の次の工程で使用した。
【0051】
105gのシクロヘキサノンを充填した500mlの三つ口フラスコに、上記反応で得られた母液100gを導入した。混合物を攪拌して均質にした後、3,7−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸(ウィスコンシン州ミルウォーキーのAldrich社製「3,7−DNA」) 18.63gを3回に分けて添加した。次に、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(マサチューセッツ州ワードヒルのアルファ・エイサー社製) 520mgを添加し、反応混合物を窒素保護下に115〜124℃で24時間攪拌した。この反応では、ポリマーのMは28700であった。重量比が35:65のPGME/脱イオン水に沈殿させ、PGMEに再度溶解し、ヘキサンに再度沈殿させ、50℃で真空乾燥することにより、PGM/3,7−DNA高分子染料を得た。
【0052】
(実施例3)
調節可能な光学定数を特徴とする高分子染料を充填した分岐ポリマーを用いた被膜配合物
【化14】

【0053】
最初に、実施例1に記載の方法に従って分岐ポリマー足場を合成した。20mlのガラスバイアル中で、シクロペンタンテトラカルボン酸(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ社製) 246mgをPGME 2mlに溶解した。次いで、PPTS 5mgと共に、実施例1に記載の三官能性ビニルエーテル 560mgを溶液に添加した。反応混合物を一晩室温で攪拌し、次いでTEA 20mgを添加した。
【0054】
分岐ポリヒドロキシスチレン(ウィスコンシン州ブルックフィールドのハイドライト・ケミカル社製)を193nm染料として選択して、上記反応混合物に添加した。この染料は、反応混合物の総固形分を基準に30重量%使用した。得られた溶液をさらにPGMEで希釈して、総固形分含有量を2.5重量%にし、配合物の総固形分を100重量%として5重量%のTPS−TfをPAGとして添加した。配合物をシリコン基板上に2000rpmでスピンコートし、次いで150℃で60秒間焼成した。VASEを用いて光学定数を測定したところ、193nmのn値が1.524、193nmのk値が0.539であることが分かった。EL剥離、ダークロス、および露光/PEB/現像試験の結果を表2に示す。
【0055】
【表2】

【0056】
実施例2で調製したPGM/3,7−DNAを248nm染料として使用して、元の分岐ポリマー溶液に添加した。染料の量を配合物の総固形分含有量の0重量%〜60重量%で変えたところ、様々な光学定数が得られた。配合物の総固形分含有量の5重量%のTPS−TfをPAGとして添加した。得られた溶液をさらにPGMEで希釈して、総固形分含有量を2.5重量%にした。配合物をシリコン基板上に1500rpmでスピンコートし、次いで150℃で60秒間焼成し、EL剥離およびダークロスの試験を行った。全ての結果を表3に示す。スピンコートした膜を、時間を変えて248nmフィルターで紫外線に露光した。130℃で60秒間のPEBおよびPD523ADを用いた現像の後に、残りの厚さ(ナノメーター)を測定し、照射線量(mJ/cm)に対してプロットした。図1に示す代表的なコントラスト曲線(染料%=60%)は、得られた膜に248nmの紫外線を照射するとフォトレジスト現像液に溶解したことを明示している。
【0057】
【表3】

【0058】
(実施例4)
248nmおよび193nmで吸収する、分岐ポリマーを用いた被膜配合物
【化15】

【0059】
この手順では、20mlのガラスバイアル中の2mlのPGMEに、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ社製) 204mgを溶解した。次に、この溶液に、PPTS 5mgと共に、実施例1で使用した三官能性ビニルエーテル 420mgを添加した。反応混合物を一晩室温で攪拌し、次いでTEA 20mgを添加して、残留酸分(および焼成中に熱的に生成された酸)を中和した。
【0060】
100mgの量のTPS−TfをPAGとして配合物に添加した。PGMEを添加して反応物を希釈して、総固形分含有量を2.5重量%とし、ついで0.1ミクロンエンドポイントフィルターで濾過した。配合物をシリコン基板上に1500rpmでスピンコートし、次いで150℃で60秒間焼成した。VASEを用いて光学定数を測定したところ、193nmのn値が1.430、193nmのk値が0.246、248nmのn値が1.752、248nmのk値が0.275であることが分かった。
【0061】
EL剥離、ダークロス、および露光/PEB/現像試験の結果を表4に示す。スピンコートした膜を、時間を変えて248nmフィルターで紫外線に露光した。130℃で60秒間のPEBおよびPD523ADを用いた現像の後に、残りの厚さ(ナノメーター)を測定し、図2に示すように照射線量(mJ/cm)に対してプロットした。結果は、得られた膜に248nmの紫外線を照射すると、フォトレジスト現像液に溶解したことをうまく対比させて明示している。
【0062】
【表4】

【0063】
(実施例5)
248nmおよび193nmで透明な被膜配合物
【化16】

【0064】
この手順では、20mlのガラスバイアルを用いて、2mlのPGMEに、シクロペンタンテトラカルボン酸(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ社製) 123mgおよび1,2−シクロヘキサンジカルボン酸(日本、東京の東京化成工業社製) 172mgを溶解した後、PPTS 10mgと共に、ジ(エチレングリコール)ジビニルエーテル(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ社製) 316mgを添加した。反応混合物を一晩室温で攪拌し、次いでTEA 20mgを添加して、残留酸分(および焼成中に熱的に生成された酸)を中和した。
【0065】
総固形分重量の5重量%のTPS−TfをPAGとして添加した。反応混合物をPGMEで2.5%に希釈し、0.1ミクロンエンドポイントフィルターで濾過した。配合物をシリコン基板上に1500rpmでスピンコートし、次いで160℃で60秒間焼成した。VASEを用いて光学定数を測定したところ、193nmのn値が1.704、193nmのk値が0.015、248nmのn値が1.587、248nmのk値が0.003であることが分かった。EL剥離、ダークロス、および露光/PEB/現像試験の結果を表5に示す。
【0066】
【表5】

【0067】
この実施例の被膜配合物で形成した膜に、フォトマスクをして248nmフィルターを備えた水銀キセノンランプで露光し(接触モード)、次いで130℃で60秒間PEBを行い、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)現像液で洗浄して像を形成した。最小限必要な照射線量は20mJ/cm未満であった。図3は、パターン化した膜の顕微鏡写真を示す。
【0068】
(実施例6)
トリカルボン酸とトリビニルブチルエーテルとの反応
【化17】

【0069】
この手順では、攪拌棒を備えた20mlのガラスバイアル中の2mlのPGMEに、アコニット酸(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ社製) 174mgを溶解した。次に、PPTS 7.5mgと共に、実施例1に記載した三官能性ビニルエーテル 504mgを添加した。反応混合物を一晩室温で攪拌し、次いでTEA 30mgを添加して、残留酸分(および焼成中に熱的に生成された酸)を中和した。
【0070】
配合物の総固形分含有量の5重量%のTPS−TfをPAGとして添加した。反応混合物をPGMEで2.5%に希釈し、0.1ミクロンエンドポイントフィルターで濾過した。配合物をシリコン基板上に2000rpmでスピンコートし、次いで150℃で60秒間焼成した。VASEを用いて光学定数を測定したところ、193nmのn値が1.447、193nmのk値が0.246、248nmのn値が1.731、248nmのk値が0.024であることが分かった。EL剥離、ダークロス、および露光/PEB/現像試験の結果を表6に示す。
【0071】
【表6】

【0072】
(実施例7)
ジカルボン酸とトリビニルブチルエーテルとの反応
【化18】

【0073】
この手順では、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸258mg、実施例1で調製した三官能性ビニルエーテル 420mg、およびPPTS 10mgを、琥珀色の60mlプラスチック瓶内のPGME 27.52gに溶解して、配合物中の固形分濃度を2.5重量%にした。室温で一晩振とうさせて均質溶液を生成した後に、総固形分含有量の5重量%のTPS−Tfを添加した。配合物をシリコン基板上に1500rpmでスピンコートし、次いで150℃で60秒間焼成した。VASEを用いて光学定数を測定したところ、193nmのn値が1.446、193nmのk値が0.276であることが分かった。EL剥離、ダークロス、および露光/PEB/現像試験の結果を表7に示す。表7は、この材料が良好な耐溶剤性を示し、ダークロスがほとんどないが、露光後にアルカリ現像液で除去できることを示している。
【0074】
【表7】

【0075】
(実施例8)
【化19】

【0076】
20mlのガラスバイアル中で、3,7−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ社製) 204mgをPGME2mlに溶解した。次いで、PPTS 5mgと共に、実施例1に記載の三官能性ビニルエーテル 672mgを溶液に添加した。反応混合物を一晩室温で攪拌し、次いでTEA 4.38mg(総固形分の0.5重量%)を添加して、残留酸分(および焼成中に熱的に生成された酸)を中和した。
【0077】
さらに精製することなく、BBI−109(チバ社製) 26.28mg(総固形分の3重量%)をPAGとして添加し、反応混合物をPGMEで2.5%に希釈し、0.1ミクロンエンドポイントフィルターで濾過した。配合物をシリコン基板上に1500rpmでスピンコートし、次いで160℃で60秒間焼成した。VASEを用いて光学定数を測定したところ、248nmのn値が1.771、248nmのk値が0.389であることが分かった。次に、M529Yレジスト(JSRマイクロ社製)を1750rpmで上塗りし、130℃で1分間焼成した。次いで、120nm密集線パターニングをターゲットとするインハウスインターフェロメーターリトグラフツールで、ウエハを露光した。130℃で60秒間のPEBおよびPD523ADを用いた現像の後に、SEM撮像のためにウエハを横断面でカットした(図4参照)。反射防止膜底層はフォトレジスト上層と共に除去され、明らかなフッティングもアンダーカットもなかった。
【0078】
(実施例9)
【化20】

【0079】
この手順では、20mlのガラスバイアル中の3mlのPGMEに、トリメシン酸(アルドリッチ社製) 210mgを溶解した。次に、この溶液に、PPTS 10mgと共に、実施例1に記載の三官能性ビニルエーテル 672mgを添加した。反応混合物を一晩室温で攪拌した。次いでTEA 5.6mgを反応停止剤として添加し、TPS−トリフレート 30.0mgをPAGとして添加し、混合物をPGMEで2.5%に希釈し、0.1ミクロンエンドポイントフィルターで濾過した。
【0080】
配合物をシリコン基板上に1500rpmでスピンコートし、次いで160℃で60秒間焼成した。1036rpmでARX 3001レジスト(JSRマイクロ社製)を上塗りし、110℃で1分間焼成した。次いで、150nmの密集線パターニングをターゲットとするインハウスインターフェロメーターリトグラフツールで、ウエハを露光した。110℃で60秒間のPEBおよびPD523ADを用いた現像の後に、SEM撮像のためにウエハを横断面でカットした(図5参照)。反射防止底層はフォトレジスト上層と共に除去され、明らかなフッティングもアンダーカットもなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面を有する基板を準備し、
分岐ポリマー、分岐オリゴマーまたはこれらの混合物からなり、かつ第1の分子量を有する化合物を含む組成物を前記表面に塗布し、
前記組成物中の化合物を架橋し、
前記組成物を露光し、前記組成物を焼成して、前記化合物を脱架橋し、前記化合物を分解して部分とし、前記部分の少なくとも約80%が、前記第1の分子量よりも小さい分子量を有する超小型電子構造体の形成方法。
【請求項2】
さらに、前記部分を現像液と接触させて前記部分を前記表面から除去することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記化合物が、ビニルエーテルと反応した酸性基を含んでいる請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記酸性基が、カルボン酸、フェノール、スルホンアミド、フッ素化アルコールおよびこれらの混合物からなる群の中から選択される請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記化合物が、最初の数の、式:
【化1】

(Rは、アルキル、アルケン、アリール、アリールアルキル、環式基、−CO−、−SO−、−S−、−CONH−、グリコール、およびアダマンチルからなる群の中から選択される)で表されるリンケージを有する請求項3に記載の方法。
【請求項6】
Rが、
【化2】

からなる群の中から選択される請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記架橋が、前記化合物を熱的に架橋することからなる請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記架橋により、フォトレジスト溶剤に実質的に溶けない組成物層が得られる請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記架橋により、式:
【化3】

(Rは、アリール、アルキル、アリールアルキル、アルケン、環式基、−CO−、−SO−、−S−、−CONH−、グリコール、およびアダマンチルからなる群の中から選択される)で表される最終的な数のリンケージを含む架橋化合物が得られ、前記最終的な数が前記最初の数よりも大きい請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記露光および焼成により、フォトレジスト現像液に実質的に溶ける層が得られる請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記露光および焼成により、式:
【化4】

(式中、Rはアリール、アルキル、アリールアルキル、アルケン、環式基、−CO−、−SO−、−S−、−CONH−、グリコール、およびアダマンチルからなる群の中から選択される)で表されるリンケージの結合(*)の少なくとも一つが切断される請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記基板が超小型電子基板である請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記基板が、シリコン、アルミニウム、タングステン、ケイ化タングステン、ヒ化ガリウム、ゲルマニウム、タンタル、亜硝酸タンタル、SiGe、イオン注入層、低k誘電体層、および誘電体層からなる群の中から選択される請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記基板がさらに、穴を規定し、かつ側壁および底壁を有する構造を含み、
前記塗布が、前記穴の側壁および底壁の少なくとも一部に組成物を塗布することからなる請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記基板がイオン注入層を含み、前記塗布が、前記イオン注入層に隣接する前記組成物の層を形成することからなる請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記露光の前にフォトレジスト層を設けることをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項17】
式:
【化5】

(式中、nは約4〜約30である)で表される化合物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−502286(P2011−502286A)
【公表日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−532250(P2010−532250)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際出願番号】PCT/US2008/081831
【国際公開番号】WO2009/059031
【国際公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【出願人】(500499508)ブルーワー サイエンス アイ エヌ シー. (45)
【Fターム(参考)】