説明

光走査素子及び画像表示装置

【課題】製造工程が簡便で、製造コストを小さくでき、解像度の低下を抑制する光走査素子を提供する。
【解決手段】アーム部13a,13bは、光を反射する平板状のミラー部11と同じ水平位置に設けられ、梁部12a,12bを支持し、駆動されることによりミラー部11を第1の方向に揺動させる。フレーム部15は、ミラー部11と異なる水平位置に設けられたそれぞれ一対のワイヤ固定部17a〜17fを有し、アーム部11を支持する。サスペンションワイヤ18a〜18fは、ワイヤ固定部17a〜17fにおいて、フレーム部15が第1の方向と直交する第2の方向の揺動可能なように、フレーム部15を支持する。圧電膜14a〜14dは、アーム部13a,13bに設けられ、変位することによりアーム部13a,13bを駆動して、ミラー部11を第1の方向に揺動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ビームを反射して走査を行う光走査素子及び画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造技術を発展させた微小電気機械システム(MEMS)技術により、小型に製造され、ミラー部において光ビームを反射して二次元的に走査する光走査素子(マイクロスキャナ)が知られている。光走査素子は、画像の情報により輝度調整された光ビームを反射し、画像をスクリーンに投射する画像表示装置等に用いられる。このような画像表示装置は、1軸方向の走査を行う2つの光走査素子、或いは2軸方向の走査を行う1つの光走査素子により、水平方向及び垂直方向の走査を行う。一般に、光走査素子による走査は、数kHz〜30kHz程度の高速駆動と、60Hz程度の低速駆動とを組み合わせる場合が多い。
【0003】
ミラー部を懸架する低速駆動のための軸部として、シリコン(特許文献1参照)、樹脂(特許文献2参照)等が用いられる。また、光走査素子の駆動方式として、圧電膜の圧電効果を利用した圧電駆動方式(特許文献1参照)、コイルと磁石との間のローレンツ力を利用したムービングコイル(MC)方式や、ムービングマグネット(MM)方式等の電磁駆動方式(特許文献2参照)、電極間の静電気力を利用した静電駆動方式等がある。光走査素子は、要求により選択された種々の方法により、低速駆動、高速駆動の走査を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−223165号公報
【特許文献2】特開2006−276653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、低速駆動用の軸部にシリコンを用いる場合、シリコンの剛性が、ヤング率130GPaと高いことから、引用文献1のように軸部の長さを長くする必要があり、素子の面積が大きくなってしまう。引用文献2のように樹脂を用いる場合は、電力供給のため、樹脂層の上に配線層を設ける必要があり、剛性の異なる材料が重なり合うことから、駆動時にヒステリシスやウォブルが発生するなど、走査の精度が低下し、解像度の低下を招いてしまう。
【0006】
その他、低速駆動用の軸部として、サスペンションワイヤを用いることができるが、フォトリソグラフィ、エッチングによりワイヤ固定部を形成する際、他所と異なる深さの溝部を形成する工程が必要になり、製造工程が複雑となる問題がある。また、ダイシングソーによりワイヤ固定部を形成する場合、ミラー部等の他の構造物が障害となり困難である。更に、サスペンションワイヤによる駆動の場合、反射面と回転軸にずれが生じて光を反射するミラー部の有効表面積が小さくなり、解像度が低下することがある。
【0007】
上記問題点を鑑み、本発明は、製造工程が簡便で、製造コストが小さく、解像度の低下を抑制する光走査素子及び画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、光を反射する平板状のミラー部(11)と、ミラー部(11)と同じ水平位置に設けられ、ミラー部(11)が第1の方向の揺動可能なように、ミラー部(11)を支持する梁部(12a,12b)と、ミラー部(11)と同じ水平位置に設けられ、梁部(12a,12b)を支持し、駆動されることによりミラー部(11)を第1の方向に揺動させるアーム部(13a,13b)と、ミラー部(11)と異なる水平位置に設けられたそれぞれ一対のワイヤ固定部(17a〜17f)を有し、アーム部(13a,13b)を支持するフレーム部(15)と、ワイヤ固定部(17a〜17f)において、フレーム部(15)が第1の方向と直交する第2の方向の揺動可能なように、フレーム部(15)を支持するサスペンションワイヤ(18a〜18f)と、アーム部(13a,13b)に設けられ、変位することによりアーム部(13a,13b)を駆動して、ミラー部(11)を第1の方向に揺動させる圧電膜(14a〜14d)とを備える光走査素子であることを要旨とする。
【0009】
また、本発明の第1の態様に係る光走査素子においては、ワイヤ固定部(17a〜17f)は、フレーム部(15)表面を開口する溝部とすることができる。
【0010】
また、本発明の第1の態様に係る光走査素子においては、ワイヤ固定部(17a〜17f)は、ミラー部(11)に対する垂直方向において、ミラー部(11)の両側に位置することができる。
【0011】
また、本発明の第1の態様に係る光走査素子においては、フレーム部(15)の第2の方向の揺動の回転軸は、ミラー部(11)を通ることができる。
【0012】
また、本発明の第1の態様に係る光走査素子においては、ワイヤ固定部(17a〜17f)は、ダイシングソーにより形成されることができる。
【0013】
また、本発明の第1の態様に係る光走査素子においては、圧電膜(14a〜14d)は、サスペンションワイヤ(18a〜18f)を介して給電されることができる。
【0014】
また、本発明の第1の態様に係る光走査素子においては、フレーム部(15)に設けられたコイル(61)を更に備え、コイル(61)は、サスペンションワイヤ(18a〜18f)を介して給電されることができる。
【0015】
また、本発明の第1の態様に係る光走査素子においては、フレーム部(15)は、サスペンションワイヤ(18a〜18f)を介して接地電位に接続されることができる。
【0016】
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様に係る光走査素子(1)と、前記ミラー部(11)に光を出射する光源(55)と、前記光源(55)が出射する光の輝度を、画像情報に応じて変調するように制御する制御部(50)とを備える画像表示装置であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、製造工程が簡便で、製造コストを小さくでき、解像度の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】(a)は、本発明の実施の形態に係る光走査素子の基本的な構成を説明する模式的な斜視図である。(b)は、図1(a)のA−A方向から見た模式的な断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る光走査素子の基本的な構成を説明する、模式的な上面図である。
【図3】(a)は、従来の光走査素子を説明する模式的な側面図である。(b)は、図3(a)に示す光走査素子の動作を説明する模式的な側面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る光走査素子を説明する模式的な側面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な断面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な断面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な断面図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な断面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な断面図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な断面図である。
【図12】(a)は、本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な断面図である。(b)は、図12(a)のB−B方向から見た模式的な斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な斜視図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な斜視図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な斜視図である。
【図16】本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な断面図である。
【図17】本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な断面図である。
【図18】本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な斜視図である。
【図19】(a)は、本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な斜視図である。(b)は、図19(a)のC−C方向から見た模式的な断面図である。
【図20】本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な斜視図である。
【図21】(a)は、本発明の実施の形態に係る光走査素子の製造方法を説明する模式的な斜視図である。(b)は、図21(a)のD−D方向から見た模式的な断面図である。
【図22】本発明の実施の形態に係る光走査素子を備える画像表示装置の基本的な構成を説明する模式的な図である。
【図23】(a)は、本発明の他の実施の形態に係る光走査素子を説明する模式的な斜視図である。(b)は、図23(a)のE−E方向から見た模式的な断面図である。
【図24】本発明の他の実施の形態に係る光走査素子を説明する模式的な斜視図である。
【図25】本発明の他の実施の形態に係る光走査素子を説明する模式的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法の関係、各層の厚みの比率等は、現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0020】
また、以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための素子や装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでなく、本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0021】
(光走査素子)
本発明の実施の形態に係る光走査素子1は、図1(a)に示すように、光を反射する平板状のミラー部11と、ミラー部11と同じ水平位置に設けられ、ミラー部11がX軸方向の揺動可能なように、ミラー部11を支持する一対の梁部12a,12bと、ミラー部11と同じ水平位置に設けられ、梁部12a,12bを支持し、駆動されることによりミラー部11をX軸方向に揺動させる一対のアーム部13a,13bと、ミラー部11と異なる水平位置に複数設けられたそれぞれ一対のワイヤ固定部17a〜17fを有し、アーム部13a,13bを支持するフレーム部15と、ワイヤ固定部17a〜17fにおいて、フレーム部15がX軸方向と直交するY軸方向の揺動可能なように、フレーム部15をそれぞれ支持するサスペンションワイヤ18a〜18fと、アーム部13a,13bの上面にそれぞれ設けられ、変位することによりアーム部13a,13bをそれぞれ駆動して、ミラー部11をX軸方向に揺動させる圧電膜14a〜14dとを備える。
【0022】
フレーム部15は、例えば、概略として矩形平板状であり、上面から下面に貫通する矩形の窓部を有する枠型形状である。ワイヤ固定部17a〜17dは、それぞれフレーム部15の上面のY軸方向に平行な2辺から、窓部に達するまでX軸方向にそれぞれ対向して延伸する、フレーム部15の上面において開口する溝部である。同様に、ワイヤ固定部17e,17fは、それぞれフレーム部15の下面のY軸方向に平行な2辺から、窓部に達するまでX軸方向に対向して延伸する、フレーム部15の下面において開口する溝部である。ワイヤ固定部17a〜17fの深さは、サスペンションワイヤ18a〜18fの線径に相当し、例えば、それぞれ約80〜120μm程度とすることができる。フレーム部15の厚さは、素子に要求される強度等を考慮して決定されれば良く、例えば、約500μm以上とすることができる。
【0023】
2本のアーム部13a,13bは、フレーム部15のY軸方向と平行な2辺からそれぞれX軸方向に対向して延伸する平面視帯状の部位であり、フレーム部15の窓部内に位置する。ミラー部11は、アーム部13a,13bのそれぞれ中央部からY軸方向に対向して延伸する一対の梁部12a,12bを介して、それぞれアーム部13a,13bに連結、支持される。アーム部13a,13b、梁部12a,12b、ミラー部11の厚さは、例えば、約40〜60μm程度とすることができる。
【0024】
図1(a)及び図1(b)に示すように、アーム部13a,13b、梁部12a,12b、ミラー部11は、ワイヤ固定部17a〜17dより低く、ワイヤ固定部17e,17fより高い水平位置に位置している。
【0025】
図1において図示を省略しているが、フレーム部15、アーム部13a,13bの上面をなす上部には、それぞれ圧電膜14a〜14dと絶縁するシリコン酸化膜(SiO)等の絶縁膜が形成されている。
【0026】
例えば、圧電膜14a〜14dは、それぞれ平面視アーム部13a,13bに沿う帯状である。圧電膜14a,14bは、アーム部13a,13bの、それぞれ梁部12a,12bとの接合部より一方側(図1(a)における左上側)の上面に設けられる。圧電膜14c,14dは、アーム部13a,13bの、それぞれ梁部12a,12bとの接合部より他方側(図1(b)における右下側)の上面に設けられる。
【0027】
図示を省略しているが、圧電膜14a〜14dは、例えば、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)系の圧電セラミック、ニッケル酸ランタン(LaNiO)等、高い圧電特性を示す圧電体膜と、圧電体膜の上面に形成された上部電極膜と、圧電体膜の下面に形成された下部電極膜とをそれぞれ備える。
【0028】
圧電膜14a〜14dの圧電体膜は、その他、水晶、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、ビスマスゲルマニウムオキサイド(Bi12GeO20)、ランガサイト(La3Ga5SiO14)等を使用可能である。
【0029】
図示を省略しているが、圧電膜14a〜14dの上部電極膜は、圧電体膜の上面に密着する密着層と、密着層の上面に設けられる上部電極層とから構成される。上部電極膜の密着層は、例えば、厚さが約0.02μm程度であり、チタン(Ti)等からなる。上部電極膜の上部電極層は、例えば、厚さが約0.3μm程度であり、例えば白金(Pt)、イリジウム(Ir)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)等からなる。
【0030】
圧電膜14a〜14dの下部電極膜は、圧電膜14a〜14dを、フレーム部15、アーム部13a,13bそれぞれに対して垂直方向(上下方向)に変位するように優先的に配向する配向層と、配向層の下面に設けられ、配向層の配向性を助長する下部電極層とから構成される。下部電極膜の配向層は、例えば、厚さが約0.1μm程度であり、白金(Pt)等からなる。下部電極膜の下部電極層は、例えば、厚さが約0.02μm程度であり、チタン(Ti)等からなる。
【0031】
圧電膜14a〜14dは、上部電極膜及び下部電極膜を介してそれぞれ所定の駆動信号が印加されると、圧電体膜の結晶格子が上下方向に引き延ばされると共に、上下方向と直交する方向に圧縮される。この応力により、圧電膜14a〜14dは、上下方向に撓み、変位する。
【0032】
圧電膜14a,14bは、例えば正弦波電圧が印加されることにより、アーム部13a,13bの対応する領域に、上下方向に反りを生じさせる。ミラー部11は、圧電膜14a〜14dにより、梁部12a,12bを互いに結ぶ直線と平行な方向(Y軸方向)を回転軸としてX軸方向に揺動し、入射されたビーム光を反射してX軸方向の走査をする。
【0033】
圧電膜14c,14dは、アーム部13a,13bの駆動によって上下方向に変位されて電圧を発生する。圧電膜14c,14dに発生した電圧を検出することにより、圧電膜14a,14bに印加する駆動信号をフィードバック制御できる。
【0034】
例えば、圧電膜14a〜14dから、それぞれワイヤ固定部17a〜17dまでの間には、圧電膜14a〜14dとサスペンションワイヤ18a〜18dとをそれぞれ電気的に接続するための配線パターン16a〜16dが形成されている。
【0035】
サスペンションワイヤ18a〜18f(以下、総称する場合において単に「サスペンションワイヤ18」という。)は、導体からなり、圧電膜14a〜14d等と外部とを電気的に接続する配線として用いることができる。例えば、サスペンションワイヤ18は、ミラー部11、梁部12a,12b、アーム部13a,13b及びフレーム部15を、接地電位と接続する配線として用いることができる。サスペンションワイヤ18の材料、線径等は、Y軸方向の走査周波数によって決定されればよい。
【0036】
サスペンションワイヤ18は、例えば、図2に示すように、フレーム部15がY軸方向の揺動可能なように、外側フレーム部19に支持される。外側フレーム部19は、概略として矩形平板状であり、上面から下面に貫通する窓部を有する枠型形状であり、フレーム部15は、外側フレーム部19の窓部内に位置する。
【0037】
それぞれ一対のサスペンションワイヤ18a〜18fは、外側フレーム部19のY軸方向と平行な2辺のそれぞれ中央部に固定され、X軸方向にそれぞれ対向して延伸するように配置されている。フレーム部15は、サスペンションワイヤ18a〜18fを介して、外側フレーム部19に支持される。
【0038】
外側フレーム部19の上面の、X軸方向に平行な2辺のそれぞれ中央部には、磁石62が1つずつ配置されている。2つの磁石62は、相反する極をフレーム部15に向けて、外側フレーム部19の上面に対向配置される。
【0039】
例えば、フレーム部15は、上面を周回するように設けられたコイル61に通電することにより生じる磁界と、外側フレーム部19に設けられた2つの磁石62による磁界との相互作用によって、サスペンションワイヤ18と平行な方向(X軸方向)を回転軸としてY軸方向に揺動し、入射された光をミラー部11が反射してY軸方向の走査をする。コイル61への通電は、サスペンションワイヤ18を介して行われて良い。
【0040】
光走査素子1は、図2に示すように、外側フレーム部19にサスペンションワイヤ18を介してY軸方向の揺動可能に支持されることによって、2軸方向の走査が可能な光走査素子1Aを構成する。
【0041】
なお、光走査素子1AのY軸方向の駆動のアクチュエータを、コイル61と磁石62を用いたムービングコイル(MC)式の電磁アクチュエータとして説明したが、ムービングマグネット(MM)式の電磁アクチュエータや、電極間の静電気力を用いた静電アクチュエータ、圧電膜の圧電効果を用いた圧電アクチュエータ等の他の方式のアクチュエータであっても良い。
【0042】
従来の光走査素子において、例えば、図3(a)に示すように、片側3本、計6本のサスペンションワイヤ18pによって、ミラー部11pを支持するフレーム部15pを、Y軸方向の揺動可能に支持する場合、Y軸方向の駆動時の、X軸方向に沿う回転軸Oは、図3(b)に示すように、ミラー部11pを通らない。よって、ミラー部11pは、横ぶれcを有して揺動し、ミラー部11pの有効表面積が減少し、解像度の低下に繋がることがあった。
【0043】
本発明の実施の形態に係る光走査素子1は、図4に示すように、Y軸方向の駆動時の、X軸方向に沿う回転軸Oが、ミラー部11を中心部を通るようにサスペンションワイヤ18a〜18fが設けられている。よって、本発明の実施の形態に係る光走査素子1は、Y軸方向の駆動時においても、ミラー部11が横ぶれを起こさずに揺動し、Y軸方向の走査において、解像度の低下を抑制できる。
【0044】
ワイヤ固定部17a〜17f、サスペンションワイヤ18a〜18f、及びそれぞれの配線パターン16は、Y軸方向の駆動時の、X軸方向に沿う回転軸Oが、ミラー部11の中心部を通るように設けられる限り、フレーム部15の両側にそれぞれ更に複数設けられる構成としても良い。
【0045】
本発明の実施の形態に係る光走査素子1によれば、ミラー部11、梁部12a,12b、アーム部13a,13bが、両面側にキャビティ部32,34を有するようにフレーム部15の窓部内に形成され、また、ワイヤ固定部17a〜17fが、ミラー部11、梁部12a,12b、アーム部13a,13bに対する垂直方向において両側に設けられているので、製造工程が簡便で、製造コストを小さくできる。
【0046】
また、本発明の実施の形態に係る光走査素子1によれば、フレーム部15が、ワイヤ固定部17a〜17fにおいて、サスペンションワイヤ18a〜18fに支持され、Y軸方向の駆動時に、X方向に沿う回転軸がミラー部11の中心部を通るので、解像度の低下を抑制できる。
【0047】
(光走査素子の製造方法)
図5〜図15を参照して、本発明の実施の形態に係る光走査素子1の製造方法を説明する。なお、以下に述べる光走査素子1の製造方法は、一例であり、これ以外の種々の方法により光走査素子1を製造可能であることは勿論である。
【0048】
先ず、図5に示すように、第1シリコン層22、第1絶縁層23、第2シリコン層24、第2絶縁層25、第3シリコン層26からなる3層構造のSOI基板の上面、下面に、それぞれ絶縁層21,27を形成する。絶縁層21,27は、例えば、シリコン酸化膜(SiO)等からなり、熱酸化法等により形成可能である。第2シリコン層24の厚さは、ミラー部11、梁部12a,12b、アーム部13a,13bの厚さに対応している。また、第1シリコン層22、第3シリコン層26の厚さは、ワイヤ固定部17の深さ以上であることが必要なので、サスペンションワイヤ18の線径、走査周波数、各部の強度等を考慮して、SOI基板の各層の厚さを決定すれば良い。
【0049】
次に、図6に示すように、SOI基板の下面に、フォトリソグラフィ法によりパターン形成された、キャビティ部を形成するためのフォトレジスト膜31をマスクし、絶縁層27をエッチングしてパターン形成する。絶縁層27をパターン形成した後、フォトレジスト膜31を除去する。
【0050】
次に、図7に示すように、パターン形成された絶縁層27をマスクとし、第2絶縁層25に達するまで第3シリコン層26をドライエッチングした後、第3シリコン層26の露出部分及びマスクとして使用した絶縁層27をエッチング除去し、キャビティ部32を形成する。
【0051】
次に、図8に示すように、SOI基板の上面に、フォトリソグラフィ法によりパターン形成された、キャビティ部を形成するためのフォトレジスト膜33をマスクし、絶縁層21をエッチングしてパターン形成する。絶縁層21をパターン形成した後、フォトレジスト膜33を除去する。
【0052】
次に、図9に示すように、パターン形成された絶縁層21をマスクとし、第1絶縁層23に達するまで第1シリコン層22をドライエッチングし、キャビティ部34を形成する。また、このとき、フレーム部15が形成される。
【0053】
次に、図10に示すように、絶縁層21の上面、キャビティ部34において露出した第1シリコン層22及び第1絶縁層23に、圧電膜14a〜14dとなる準備圧電膜35を形成する。準備圧電膜35は、例えば、圧電膜14a〜14dの、下部電極膜となる下部電極層、配向層、圧電体膜となる圧電材料、上部電極膜となる密着層、上部電極層を順に積層されてなる。
【0054】
次に、図11に示すように、プラズマエッチング法、イオンミリング法等により準備圧電膜35をパターン形成して、圧電膜14a〜14dを形成する。なお、このとき、圧電膜14a〜14dからSOI基板上面の絶縁層21までそれぞれ配線するための電極パターン(図12(a)参照)を形成する。
【0055】
次に、図12に示すように、ダイシングソーを用いて、サスペンションワイヤ18a〜18dを固定するための溝部となるワイヤ固定部17a〜17dを形成する。ワイヤ固定部17a〜17dの形成に用いるダイシングソーのブレード厚は、ワイヤ固定部17a〜17dそれぞれの幅と対応させて選択すればよい。また、ワイヤ固定部17a〜17dは、ダイシングソーのブレードを横方向にずらすことにより形成されても良い。
【0056】
ワイヤ固定部17a〜17dは、ミラー部11、梁部12a,12b、アーム部13a,13bと共にエッチングにより形成されることも可能である。しかし、ワイヤ固定部17a〜17dの深さを考慮すると、ミラー部11、梁部12a,12b、アーム部13a,13bを形成するために第1絶縁層23及び第2シリコン層24を貫通させた後もエッチング工程が必要となる。X軸方向の走査周波数の制御のため、梁部12a,12bの形状は、高精度に形成される必要があるが、ミラー部11、梁部12a,12b、アーム部13a,13bは、露出された状態で長時間プラズマに晒されることで高温になり、エッチングガスとの反応性が高まり、形状の管理が困難となる。また、フォトリソグラフィ工程とエッチング工程とを2回に分けて行うと、工程時間、材料費等、コストの増大を招いてしまう。
【0057】
本発明の実施の形態においては、ミラー部11、梁部12a,12b、アーム部13a,13bそれぞれの上面、下面が、それぞれフレーム部15の上面、下面に形成されるワイヤ固定部17a〜17fよりも内側の水平レベルとなるように形成されているので、ダイシングソーによるワイヤ固定部17a〜17fの形成が可能となる。なお、本発明の実施の形態に係る光走査装置の製造方法の説明において、ワイヤ固定部17e,17f、電極パターン16e,16f及びサスペンションワイヤ18e,18fについて説明を省略しているが、それぞれ、ワイヤ固定部17a〜17d、電極パターン16a〜16d及びサスペンションワイヤ18a〜18dと同様に形成される。ワイヤ固定部17a〜17fは、サスペンションワイヤ18a〜18fによるY軸方向の駆動時、X軸方向に平行な回転軸Oが、ミラー部11の中心部を通過するように設計、形成される。
【0058】
次に、図13に示すように、ワイヤ固定部17a〜17dの溝部内からフレーム部15の上面にかけて、それぞれワイヤ固定部17a〜17dと圧電膜14a〜14dと電気的に接続するための電極パターン16a〜16dを形成する。
【0059】
次に、図14に示すように、フォトリソグラフィ法によりパターン形成された、ミラー部11、梁部12a,12b、アーム部13a,13bを形成するためのフォトレジスト膜をマスクし、第1絶縁層23及び第2シリコン層24を貫通エッチングする。
【0060】
最後に、フレーム部15をダイシングして切り出した後、図15に示すように、ワイヤ固定部17a〜17dにサスペンションワイヤ18a〜18dを固定し、本発明の実施の形態に係る光走査素子1が完成する。なお、サスペンションワイヤ18a〜18dは、例えば、ハンダ、導電性ペースト等によりワイヤ固定部17a〜17dに固定される。ハンダを用いる場合、サスペンションワイヤ18a〜18dが高温になり、伸縮を生じる可能性があることから、導電性ペーストを用いることが好ましい。
【0061】
また、光走査素子1両面側のキャビティ部32,34を形成する方法を、ドライエッチングとして説明したが、ウェットエッチングによりキャビティ部32,34を形成しても良い。すなわち、図16に示すように、フォトリソグラフィ法によりパターン形成された、キャビティ部32,34をそれぞれ形成するためのフォトレジスト膜31,33をSOI基板の両面側にマスクし、絶縁層21,27をエッチングしてパターン形成する。ウェットエッチングは、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、水酸化カリウム(KOH)等を用いた異方性ウェットエッチングを採用可能である。
【0062】
キャビティ部32,34は、図17に示すように、第1シリコン層22、第3シリコン層26の<100>面に沿ったエッチングにより形成される。よって、図16に示すフォトレジスト膜31,33は、エッチング深さが深くなるにつれてパターンが小さくなることを考慮してパターン形成されている。ウェットエッチングは、それぞれ第1絶縁層23、第2絶縁層25に達するまで行われる。
【0063】
キャビティ部32,34の深さは、ワイヤ固定部17a〜17fの深さより深く、例えば数百μmとなる。プラズマエッチングを行う場合、シリコンのエッチングレートは必ずしも大きくなく、更に、エッチング装置は枚葉式であることが一般的であり、製造工程が長時間となってしまう。
【0064】
本発明の実施の形態に係る光走査素子1は、両面側にキャビティ部32,34を有するので、キャビティ部32,34を形成するためのフォトリソグラフィ工程、ウェットエッチング工程を、両面同時に行うことができる。よって、従来の光走査素子に比して、ウェットエッチング工程の時間を削減することができる。
【0065】
また、図7に示す工程において、SOI基板の第1シリコン層22の代わりに、図18、図19に示すように、予めフレーム部15の上層部となる上層フレーム部151を形成し、図7に示す、キャビティ部32が形成された、第1絶縁層23、第2シリコン層24、第2絶縁層25、第3シリコン層26からなるSOI基板である下層フレーム部150と張り合わせるようにしても良い。
【0066】
また、図12に示す工程において、図20、図21に示すように、予めダイシングソーによりワイヤ固定部17a〜17dが形成された上層フレーム部152を、下層フレーム部150と張り合わせるようにしても良い。本発明の実施の形態に係る光走査素子1は上記の他、種々の方法により形成可能である。
【0067】
(画像表示装置)
以下、本発明の実施の形態に係る光走査素子1を用いて、スクリーンに画像を表示できる画像表示装置5について説明する。画像表示装置5は、図22に示すように、画像Qの情報である画像情報を示す画像信号に応じて輝度が変調され、光源55から出射されたレーザ光Lを、光走査素子1が反射してスクリーンPを走査し、スクリーンP上に画像Qを表示する。
【0068】
画像表示装置5の制御部50は、画像信号に応じて、赤色レーザ光、緑色レーザ光、青色レーザ光を、それぞれレーザ光Lとして出射可能な光源55に駆動信号を送信する。光源55は、制御部50から入力した駆動信号を入力し、駆動信号に応じてそれぞれ変調されたレーザ光Lを出射する。光源55出射したレーザ光Lは、図示を省略したダイクロイックミラー、ダイクロイックプリズム、ミラー、レンズ等の光学素子を介して、光走査素子1のミラー部11に入射する。
【0069】
制御部50は、圧電膜14a〜14d、Y軸駆動用のアクチュエータに駆動信号を印加して、ミラー部11がX軸方向(水平方向)及びY軸(垂直方向)の2軸方向の走査を行うように、ミラー部11を駆動する。
【0070】
例えば、圧電膜14a,14bは、制御部50から所定の駆動信号を印加され、アーム部13a,13bを駆動する。圧電膜14c,14dは、アーム部13a,13bの駆動による応力歪みが生じ、この応力歪みに生じた電圧を発生する。
【0071】
圧電膜14c,14dにそれぞれ生じた電圧は、制御部50によりそれぞれ検出され、その検出信号に応じて、圧電膜14c,14dにそれぞれ生じた電圧の、それぞれ180°反転した逆位相となるような駆動信号を圧電膜14a,14bにそれぞれ出力する。制御部50は、このようなフィードバック制御を行うことにより、光走査素子1のX軸方向の駆動を共振周波数で行うことができる。
【0072】
光走査素子1Aの駆動用、検出用の配線は、サスペンションワイヤ18a〜18fを介して行われることができる。Y軸方向駆動時の、駆動用、検出用信号の他、フレーム部15等の接地も同様に、サスペンションワイヤ18a〜18fを介して行われて良い。サスペンションワイヤ18の本数、ワイヤ固定部17の数は、サスペンションワイヤ18の線径、剛性、ミラー部11の走査周波数等を考慮して適宜変更することができる。
【0073】
駆動されたミラー部において、レーザ光Lが反射し、スクリーンPが走査されることにより、スクリーンPに画像Qが表示される。
【0074】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0075】
既に述べた実施の形態においては、ワイヤ固定部17a〜17d及びサスペンションワイヤ18a〜18dは、図23に示すように、予め下面にダイシングソーによりワイヤ固定部17a〜17dを形成した上層フレーム部153を、下層フレーム部150と張り合わせるようにしても良い。
【0076】
また、図20、図21に示す上層フレーム部152の代わりに、図24に示すように、上面にワイヤ固定部17a〜17dが形成された凸部41a,41cを、図19の下層フレーム部150においてミラー部11、梁部12a,12b、アーム部13a,13bが形成された下層フレーム部15Aの上面に張り付けるようにしても良い。
【0077】
また、図25に示すように、下面にワイヤ固定部17a〜17dが形成された凸部42a,42cを、ミラー部11、梁部12a,12b、アーム部13a,13bが形成された下層フレーム部15Bと張り付けるようにしても良い。いずれの場合も、ワイヤ固定部17a〜17dの水平位置は、ミラー部11、梁部12a,12b、アーム部13a,13bの水平位置より高く形成される。
【0078】
上記の他、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0079】
1…光走査素子
5…画像表示装置
11…ミラー部
12a,12b…梁部
13a,13b…アーム部
14a〜14d…圧電膜
15…フレーム部
16a〜16f…配線パターン
17a〜17f…ワイヤ固定部
18a〜18f…サスペンションワイヤ
19…外側フレーム部
21,27…絶縁層
22…第1シリコン層
23…第1絶縁層
24…第2シリコン層
25…第2絶縁層
26…第3シリコン層
31,33…フォトレジスト膜
32,34…キャビティ部
35…準備圧電膜
41a,41c,42a,42c…凸部
50…制御部
55…光源
61…コイル
62…磁石
151,152,153…上層フレーム部
150,15A,15B…下層フレーム部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を反射する平板状のミラー部と、
前記ミラー部と同じ水平位置に設けられ、前記ミラー部が第1の方向の揺動可能なように、前記ミラー部を支持する梁部と、
前記ミラー部と同じ水平位置に設けられ、前記梁部を支持し、駆動されることにより前記ミラー部を前記第1の方向に揺動させるアーム部と、
前記ミラー部と異なる水平位置に設けられたそれぞれ一対のワイヤ固定部を有し、前記アーム部を支持するフレーム部と、
前記ワイヤ固定部において、前記フレーム部が前記第1の方向と直交する第2の方向の揺動可能なように、前記フレーム部を支持するサスペンションワイヤと、
前記アーム部に設けられ、変位することにより前記アーム部を駆動して、前記ミラー部を前記第1の方向に揺動させる圧電膜と
を備えることを特徴とする光走査素子。
【請求項2】
前記ワイヤ固定部は、前記フレーム部表面を開口する溝部であることを特徴とする請求項1に記載の光走査素子。
【請求項3】
前記ワイヤ固定部は、前記ミラー部に対する垂直方向において、前記ミラー部の両側に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査素子。
【請求項4】
前記フレーム部の第2の方向の揺動の回転軸は、前記ミラー部を通ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光走査素子。
【請求項5】
前記ワイヤ固定部は、ダイシングソーにより形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光走査素子。
【請求項6】
前記圧電膜は、前記サスペンションワイヤを介して給電されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光走査素子。
【請求項7】
前記フレーム部に設けられたコイルを更に備え、
前記コイルは、前記サスペンションワイヤを介して給電されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光走査素子。
【請求項8】
前記フレーム部は、前記サスペンションワイヤを介して接地電位に接続されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光走査素子。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の光走査素子と、
前記ミラー部に光を出射する光源と、
前記光源が出射する光の輝度を、画像情報に応じて変調するように制御する制御部と
を備えることを特徴とする画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2012−168238(P2012−168238A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−26970(P2011−26970)
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】