説明

共有文書のための物理的動作の検出

【課題】パスワードを有さずにコンピューター装置間で安全に文書を共有する簡単且つ直感的な方法を提供する。
【解決手段】システムは、少なくとも2つのコンピューター装置を有し、各コンピューター装置は、突然の動作を検出し及び固有署名を生成可能な動作検出装置を有する。固有署名は、装置間のデータ転送を制御するための署名又は共有秘密を生成するために用いられ得る。動作検出装置は、2つの装置を共に指名する、コンピューター装置のスタックを指名する、コンピューター装置を空中に上げるような突然の動作を検出可能である。システムは、コンピューター装置間で文書又はファイルを転送する共有記録サーバーのような仲介装置を有する。従ってコンピューター装置間で記録を共有するために小さい復号鍵及びファイル・ポインターのみが必要なだけである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ転送のための処理技術に関する。より詳細には、本発明はコンピューター装置間で共有される文書の物理的動作を検出するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピューター装置の使用及び増設は広く普及してきている。特に、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、スマート・ホン、タブレット・コンピューター、デジタル・カメラ、及びラップトップ・コンピューターのような多数の小型コンピューター装置がある。このような携帯型コンピューター装置は、しばしば、Bluetooth(登録商標)、WiFi又は赤外線のような異なる通信機構を有する。しかしながら、これら装置が他の装置と通信する能力を有する場合でも、通信を確立することは困難であり、煩わしく、及び安全でない。例えば、多くのPDAは赤外線通信機を有する。しかしそれら赤外線通信機の使用は、当該通信機が視線内にあること、各装置が別個に起動されること、並びにパスワード及びコードが交換されるか又はユーザーにより入力され装置間の安全な接続を生成することを必要とする。同様に、WiFi又はBluetooth(登録商標)を用いた装置間の通信接続の確立は、非常に煩わしく、装置を互いに登録する段階、ネットワークにアクセスする段階、他の装置を発見する段階を含む多数の手動段階を必要とし、またこれらの段階のそれぞれはユーザーからの入力を伴い手動で実行されなければならない。
【0003】
データ及びファイルを装置間で転送するために電子メールが用いられるが、これは、当該装置が電子メール・クライアント及び送信機構を有することを必要とする。しかしながら、更に大きな問題は、電話又はPDAへのタッチ・パッドを用いた電子メール・アドレスの打ち込みが、間違いを起こしやすく且つ遅いことである。従って、電子メールはファイルを転送するための簡易で効率的な方法ではない。更に、電子メールに対する安全性の懸念がある。
【0004】
メモリー・スティックのようないくつかの装置は、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)コネクタのような他のインターフェースを有する。旧態依然の手動ファイル転送方法では、このようなメモリー・スティックは手動で装置に接続され、ファイルが当該メモリー・スティックへ転送され、当該メモリー・スティックが取り外され、当該メモリー・スティックが手動で第2の装置に接続され、そして当該ファイルが当該第2の装置へ読み込まれる。しかしながら、この手動処理は、手に持てる、携帯用である、及びコンピューター装置で使い易いために、多くの理由を無効化する。
【0005】
コンピューター装置間の通信に存在する更に別の問題は、安全性である。例えば、無線ネットワークでは、多数の装置がネットワークのアクセス・ポイントと結合される。従って、ネットワークを介して共有される如何なるファイルも、ネットワークのアクセス・ポイントに接続されている既知の及び不明の全ての装置からアクセス可能である。データをブロードキャストする、又はネットワークを介して多くの他の装置にファイルをアクセス可能にするより、ユーザーはしばしば文書を単一の受信者/ユーザー、従ってネットワークに結合された単一の装置へ転送したいと望む。再び、従来技術は、暗号化の手動設定、パスワードの設定、受信者の識別、又はユーザーにより手動で行われる必要がある種々の追加段階を有さずにこれを簡易に且つ直感的に行う機構を提供しない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、コンピューター装置間の文書共有のための加速度センサーに基づき物理的動作を検出するシステム及び方法により、従来技術の欠陥を克服する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
システムは、パスワードを有さなくても他の装置と文書を安全に共有する簡易且つ直感的な方法を提供するので、特に有利である。ある実施例では、本発明のシステムは少なくとも2つのコンピューター装置を有する。各コンピューター装置は、突然の動作を検出し及び固有署名又は共有秘密を生成可能な動作検出装置を有する。固有署名は、従って、装置間のデータ転送を制御するために用いられ得る。ある実施例では、動作検出装置は、2つの装置を共にタッピングする、コンピューター装置のスタックをタッピングする、コンピューター装置を空中に上げるような突然の動作を検出可能である。別の実施例では、システムは、コンピューター装置間で文書又はファイルを転送する共有記録サーバーのような仲介装置を有する。従ってコンピューター装置間で記録を共有するために小さい復号鍵及びファイル・ポインターが必要なだけである。本発明はまた、加速度センサーに基づく動作検出のための、コンピューター装置間でデータを転送する新たな方法を有する。
【0008】
本願明細書に記載された特徴及び利点は包括的でなく、特に図及び説明を考慮して多くの追加の特徴及び利点が当業者に明らかである。更に留意すべき点は、明細書で用いられた語は可読性及び説明目的で選択されており、本発明の主題の範囲を限定しない。
【0009】
本発明は、添付の図面に例として図示されるが、これらに限定されない。また、複数の図面で、類似の参照符号を用い同様の要素を参照する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
コンピューター装置間の文書共有のために加速度センサーに基づく物理的動作検出を用いるシステム及び方法が記載される。本願明細書を通じ、用語「タッピング」又は「ジェスチャー」は同義的に用いられる。以下の詳細な説明では、説明を目的として、本発明の完全な理解を提供するために、多くの詳細事項が説明される。しかしながら、当業者は、本発明がそのような特定の詳細にかかわらず実施されてよいことを理解するだろう。他の例では、本発明を不明瞭にすることを回避するため、構造及び装置がブロック図の形式で示される。例えば、本発明は主に、第1のコンピューター装置がPDAであり第2の装置がラップトップである実施例を参照して記載される。しかし本発明は動作検出装置を有する如何なる2個のコンピューター装置にも適用可能である。
【0011】
明細書内の、本発明の「1つの実施例」又は「ある実施例」の語は、実施例と関連して記載された特定の機能、構造、又は特徴が本発明の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。本願明細書を通じて各所に現れる「1つの実施例では」の句は、必ずしも全て同一の実施例を参照しない。
【0012】
以下の詳細な説明の一部は、コンピューター・メモリー内のデータ・ビットに対する動作のアルゴリズム及び図示表現に関して記載される。これらのアルゴリズムの記載及び表現は、データ処理技術の当業者が彼らの作業内容を他の当業者へ最も効率的に伝達するために用いる手段である。アルゴリズムは、本願明細書では及び一般的に、所望の結果をもたらす首尾一貫した一連の段階と考えられる。段階は、物理量の物理的処置を要求する。通常、必須ではないが、これらの量は格納、転送、結合、比較、及び他の操作を実行可能な電気又は磁気信号の形式を取る。主に共同使用の理由で、これら信号をビット、値、要素、記号、文字、語、数字、等として参照することは時に便利である。
【0013】
確かなことは、しかしながら、これら及び同様の語の全てが適切な物理量と関連付けられ、これらの量に適用される単なる便利なラベルであることである。特に明記されない限り、又は以下の議論から明らかなように、説明を通じて「処理する」又は「計算する」又は「算出する」又は「決定する」又は「表示する」等のような語を用いる議論は、コンピューター・システム又は同様のコンピューター装置の動作及び処理を参照する。当該コンピューター・システム又は同様のコンピューター装置は、当該コンピューター・システムのレジスタ及びメモリー内の物理(電子)量として提示されたデータを操作し、及びコンピューター・システムのメモリー又はレジスタ又は他の情報記憶装置、送信機又は表示装置等の中の物理量として同様に提示される他のデータへ変換する。
【0014】
本発明はまた、本願明細書の動作を実行する装置に関する。当該装置は、特に所要の目的のために構成され得るか、又はコンピューターに格納されたコンピューター・プログラムにより選択的に活性化されるか又は再構成される汎用目的コンピューターを有してよい。このようなコンピューター・プログラムは、フロッピー(登録商標)・ディスク、光ディスク、CD−ROM及び光磁気ディスクを含む如何なる種類のディスク、読み出し専用メモリー(ROM)、ランダム・アクセス・メモリー(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気又は光カード、又は電子命令の格納に適した如何なる種類の媒体のような、しかしこれらに限定されない、それぞれコンピューター・システム・バスと結合されたコンピューター可読記憶媒体に格納されてよい。
【0015】
最後に、本願明細書に提示されたアルゴリズム及び表示は、如何なる特定のコンピューター又は他の装置に本質的に関連しない。種々の汎用目的システムが、本願明細書の教示に従いプログラムと共に用いられてよい。或いは所要の方法の段階を実行するために更に専門化した装置を構成することが便利であってもよい。種々のこれらの装置の所要の構造は、以下の記載から明らかである。更に、本発明は、如何なる特定のプログラミング言語にも関連付けられ記載されない。種々のプログラミング言語が本願明細書に記載された本発明の教示を実施するために用いられてよいことは明らかである。
【0016】
[システム]
図1は、本発明のシステム100の実施例を示す。この例では、システム100は、第1のコンピューター装置102、第2のコンピューター装置104、第3のコンピューター装置106、第4のコンピューター装置108及びサーバー110を有する。
【0017】
本発明は、第1のコンピューター装置102、第2のコンピューター装置104、第3のコンピューター装置106、第4のコンピューター装置108及びサーバー110を有するシステム100の環境で記載されるが、この実施例は単に説明目的に用いられ、及び第3のコンピューター装置106、第4のコンピューター装置108及びサーバー110は必須ではない。別の実施例では、システム100は、第1のコンピューター装置102及び第2のコンピューター装置104のみを有する。更に別の実施例では、システム100は、第1のコンピューター装置102、第2のコンピューター装置104、及びサーバー110を有する。
【0018】
本発明のシステム100は、特に多数の理由で有利である。第一に、システム100は、紙と非常に似ている、携帯型電子機器間で文書を共有する直感的なシステム及び方法を提供する。人が紙を他の人に「与える」ように、システム100は、文書を共有するためにユーザーに別の装置をタッピングさせる。如何なる学習、如何なる操作、如何なる電子メール・アドレス、如何なるパスワードも必要ない。それは、人が紙又は書籍文書を他の人に渡す場合に生じる共有のように生じる。基本的に、本発明は、紙の文書が交換される方法を擬態する文書処理のために電子機器及び電子ファイルの間の融合を提供する。第二に、本発明のシステム100では、装置は互いに登録される必要がない(装置は自身を当該装置の環境にある他の装置に自動的に事前に登録する)。第三に、本発明のシステム100は、例えば以下に記載される加速度及び時刻印に基づき、一致する招待ジェスチャー又はタッピングの署名を有する装置のみへ復号鍵又はフィアルを送信することにより安全性を維持する。第四に、暗号鍵及びファイル・ポインターが標準的に非常に少数のバイトなので、本発明のシステム100はファイルを実質的に「瞬時に」ユーザーへ転送する。
【0019】
図1に示されるように、第1のコンピューター装置102、第2のコンピューター装置104、第3のコンピューター装置106、第4のコンピューター装置108及びサーバー110は、アクセス・ポイント112により無線ネットワーク(示されない)に結合される。無線ネットワークは単に例として設けられ、システム100は第1のコンピューター装置102と第2のコンピューター装置104との間に通信チャネルが存在することのみを必要とする。ネットワークは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)(例えばインターネット)、及び/又は複数の装置が通信し得る如何なる他の相互接続データ経路を有してもよい。実際に、本発明の文書共有は如何なる形式の通信ネットワークに渡っても行われ得る。第1のコンピューター装置102及び第2のコンピューター装置104は、当業者に理解されるようにTCP/IP、http、https、及びSMTPのような標準的なネットワーク・プロトコルを用いたファイル分配ネットワークのような、他のシステムとの従来の接続を有する。
【0020】
第1のコンピューター装置102は制御装置、メモリー、データ記憶装置、ディスプレイ装置、入力装置、1又は複数の他の入力/出力(I/O)装置、無線通信機、及びネットワークと結合するためのネットワーク制御装置を有する。これらの構成要素は、当業者に理解されるように、フォン・ノイマン・アーキテクチャ又は同様のアーキテクチャのような従来の方法で一緒に結合され、携帯電話、PDA又はスマート・ホンのような装置の基本機能を提供する。図1に示された例では、第1のコンピューター装置102はPDAである。第1のコンピューター装置102はまた、以下に更に詳細に記載されるように動作検出装置300a(図3を参照)を有する。ある実施例では、動作検出装置300aは、図3を参照して以下に記載されるように別個の構成要素を有する。別の実施例では、動作検出装置300aは、動作のために、第1のコンピューター装置102と同一の構成要素のいくつかを用いPDAと統合される。
【0021】
第2のコンピューター装置104、第3のコンピューター装置106及び第4のコンピューター装置108はそれぞれ、制御装置、メモリー、データ記憶装置、ディスプレイ装置、入力装置、1又は複数の他の入力/出力(I/O)装置、無線通信機、及びネットワークと結合するためのネットワーク制御装置を有する。これらの構成要素は、当業者に理解されるように、フォン・ノイマン・アーキテクチャ又は同様のアーキテクチャのような従来の方法で一緒に結合され、従来のコンピューターの基本機能を提供する。更に、第2のコンピューター装置104、第3のコンピューター装置106、及び第4のコンピューター装置108はそれぞれ、図3を参照して以下に示され及び記載されるように、動作検出装置300aを有する。第1のコンピューター装置102の動作検出装置300aと同様に、動作検出装置300bは対応するコンピューター装置104、106、108と別個の構成要素であるか、又は2つの目的に用いられるいくつかの構成要素を再利用して当該コンピューター装置に統合され得る。図1に示された例では、第2のコンピューター装置104、第3のコンピューター装置106、及び第4のコンピューター装置108はラップトップ・コンピューターである。
【0022】
第1のコンピューター装置102、第2のコンピューター装置104、第3のコンピューター装置106、及び第4のコンピューター装置108は、本発明の精神と範囲から逸脱することなく図3に示されたより多い又は少ない構成要素を有してよい。例えば、第1のコンピューター装置102、第2のコンピューター装置104、第3のコンピューター装置106又は第4のコンピューター装置108は、例えば第1若しくは第2のレベルのキャッシュ、又は1又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)のような追加のメモリーを有してよい。同様に、追加の入力/出力装置は、例えば赤外線通信機、デジタル・カメラ又はビデオ・カメラ、又は他の装置を含む制御装置と結合されてよい。1又は複数の構成要素はまた、ネットワーク制御装置のように省略され得る。或いは1又は複数の構成要素の機能はメモリーに格納されたソフトウェアで実行され得る。
【0023】
サーバー110は、無線ネットワーク及び従来のネットワークとの接続を有する従来のサーバーである。サーバー110は制御装置、メモリー、データ記憶装置、1又は複数の他の入力/出力(I/O)装置、無線通信機、及びネットワークと結合するためのネットワーク制御装置を有する。別の実施例では、サーバー110はまた、ディスプレイ装置、並びにキーボード及びマウス型の制御装置のような入力装置を有してよい。サーバー110はまた、文書を提供しファイル・システムを維持し及び安全な通信チャネルを確立する従来のソフトウェアを有し及び動作する。
【0024】
図2は、本発明により、第2のコンピューター装置104と交信する(第2のコンピューター装置104に対し「タッピング」されている)第1のコンピューター装置を有する図1のシステム100の実施例のブロック図を示す。204で、第1のコンピューター装置102は移動される。従って202で、第1のコンピューター装置は第2のコンピューター装置と接触するか又はタッピングする。この連絡又はタッピングは、以下に示されるように、タッピングされた装置102、104の間のみでデータ及びファイルを安全に転送するためのタッピング署名を生成するために用いられる。
【0025】
図3は、本発明による、更に動作検出装置300a、300bを図示する第1のコンピューター装置102及び第2のコンピューター装置104の実施例のブロック図を示す。動作検出装置300aは、プロセッサー304、アナログ−デジタル変換器(ADC)308及び加速度センサー310を有する。
【0026】
プロセッサー304は、デジタル信号処理に適した従来の種類の何れかであり得る。ある実施例では、プロセッサー304は、第1のコンピューター装置102のプロセッサーと独立である。別の実施例では、プロセッサー304は、第1のコンピューター装置102のプロセッサーと共有されるか、又は同一である。プロセッサー304は、検索装置306及びADC308により設けられる入力からタッピング署名を生成可能である。より詳細には、プロセッサー304はソフトウェアを有し、ADC308を通じ加速度センサー310から信号を受信し、そして第1のコンピューター装置102の動作、第1のコンピューター装置102の加速度、タイミング(時刻印)、方向及び大きさを検出する。動作のデジタル・パラメーター(加速度、時間)は動作の「署名」又は複数の装置間で共有される秘密を生成するために用いられ得る。
【0027】
アナログ−デジタル変換器(ADC)308は、アナログ信号をデジタル信号に変換する従来の変換器である。ADC308は、入力及び出力を有する。ADC308の入力は、加速度センサー310の出力と結合される。ADC308の出力は、プロセッサー304の入力と結合される。
【0028】
加速度センサー310が用いられ、第1のコンピューター装置102の動作の検出及び測定が提供される。ある実施例では、加速度センサー310は3次元加速度センサーである。特に、加速度センサー310は、マサチューセッツ州ノーウッドのAnalog Devices社により製造及び販売されるADXL330(3D)である。別の実施例では、加速度センサー310は1対の2次元加速度センサーである。特に、加速度センサー310は、マサチューセッツ州ノーウッドのAnalog Devices社により製造及び販売される1対のADXL322(2D)である。加速度センサー310は、3本の軸のアナログ信号を生成する。加速度センサー310の出力は、ADC308へ入力され、プロセッサー304により使用可能な信号にデジタル化される。
【0029】
図3はまた、動作検出装置300bを有する第2の装置104を示す。動作検出装置300bは、プロセッサー334、検索装置336、アナログ−デジタル変換器(ADC)338及び加速度センサー340を有する。これらの構成要素は、第1のコンピューター装置102に関し上述された同様の名称の構成要素と同様の機能を有する。
【0030】
図7A及び7Bも参照すると、動作検出装置700及び720の更なる実施例が示される。図7A及び7Bは、ドングルのような独立型装置として本発明を示す。これらの装置自体に加え、これらの装置が結合されるシステムは、いくつかの場合に当該システムで動作するソフトウェアを必要とする。図7は、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)、プロセッサー704、アナログ−デジタル変換器(ADC)708及び加速度センサー710のようなインターフェース702を有する動作検出装置700の実施例を示す。プロセッサー704、アナログ−デジタル変換器(ADC)708、及び加速度センサー710は、図3を参照して上述された機能と同様の機能を有する。しかしながら、この実施例では、プロセッサー704は、インターフェース702を用いラップトップ・コンピューターのような別のシステム(示されない)と通信する。この実施例は、インターフェース702を備えた実質的に任意の装置である、加速度センサーを有さない既存のシステムに対し下位互換性を提供するので、特に有利である。図7Bは、インターフェース702、アナログ−デジタル変換器(ADC)708及び加速度センサー710を有する最小限の実施例を図示する。この更なる実施例では、システムは、プロセッサー304により実行されるとして上述された署名生成動作を実行する追加ソフトウェアを有する必要がある。
【0031】
[方法]
図4は、本発明によるコンピューター装置102、104間でデータを転送する方法の実施例を示す。当該実施例は、人々が現在紙の文書で共通に行っているように、より直感的に他者に文書を「与える」。しかしながら、タブレットPCのような携帯型コンピューター装置は、価格が非常に高く、及び非常に多くの追加情報/有用性を有し、他人にそれら装置を実際に物理的に与えることができない。従って本発明は、物理的ジェスチャーを用いることにより文書の疑似的に渡すことを提供し、当該文書を受信者へ転送する。これは、貴重なタブレット装置を実際に与えることなく、ある人が文書を与えたい受信者へ文書を与える。方法は、402で転送データの選択を受信することにより開始する。例えばユーザーは文書を開くか、又は転送のために文書を選択し強調表示してよい。404で、ユーザーは、受信装置を送信装置でタッピングすることにより、送信装置から受信装置へ向けてジェスチャーを行う。次に406で、送信及び受信装置は、自動的にタッピング・ジェスチャーを検出する。次に408で、システム100は、送信装置から受信装置へデータを転送する。410で、送信装置及び受信装置がデータ転送の完了を示し、方法は完了する。本発明のある利点は、ユーザーが接続の設定、パスワードの入力、安全性の設定等を行うことなく、システム100が自動転送を行うことである。水面下では、本発明の方法はこれを自動的に行い、転送をユーザーにとって可能な限り簡単に、明らかに、簡易にする。
【0032】
図5は、本発明によるコンピューター装置間でデータを安全に転送する方法の別の実施例を示す。504で、第1の装置102がネットワークを検出し及び参加した時に、方法が開始する。例えば、第1の装置102は、WiFiネットワークの環境内にローカル装置104、106、108及び110の全てを有する当該WiFiネットワークに自動的に参加する。
【0033】
ある実施例では、段階505で、第1の装置102はタイミング信号又は同期信号を全ての他の装置へブロードキャストする。タイミング信号は、他の装置102、104、106及び108のクロックに同期する。ある実施例の共有秘密はタッピング時間であり、第1の装置102及び第2の装置104のみに知られている。正確なタッピング時間を計算可能なように、両方の装置は時間を一致させなければならない。ある実施例では、タイミング信号が送信されると、装置102、104、106及び108は、0から開始しミリ秒を計数し始める。タッピングが送信又は受信されると、現在のカウントは記録され、及び共有秘密はタイミング信号とタッピングとの間の時間になる。或いは、タイミング信号はタッピングの後に送信され、及び共有秘密は従ってタッピングとブロードキャスト時間信号との間で経過した時間量である。追加情報は、タッピングの総数及び複数のタッピングの間の時間を含む共有秘密として用いられ得る。
【0034】
次に506で、ユーザーは第2の装置104で又は第2の装置のために第1の装置102にジェスチャーを行う。ある実施例では、ポイント・ツー・ポイントの文書転送は2個の装置102、104を一緒にタッピングすること(タッピング・ジェスチャー)により確立されてよい。この実施例では、ユーザーはラップトップ104に対しPDA102をタッピングする。タッピング、特に二重タッピング又は三重タッピングは、イベントの「署名」を生成する。ある実施例では、「署名」はタイミング、方向、加速度センサー及びタッピングの大きさを有する。このような多重タッピング署名は、実質的に複製が不可能であり、従って本発明に卓越した安全性を提供する。送信装置102はタッピング署名を知っている。そして送信装置102は自身の環境内に既に確立された全ての装置104、106及び108に問い合わせ、同一のタッピング署名を有する装置を見付け、以下に更に詳細に記載される一致する装置のみに文書又は復号鍵及びファイル・ポインターを送信する。本発明は「タッピング」ジェスチャーの観点から記載されたが、当業者は当該記載が単なる例であることを理解するだろう。この例では、ラップトップ104のみが一致するタッピング署名を有し、ラップトップ104が適正な受信者であることをPDA102に証明できる。他の装置106及び108はタッピング署名を有さず、従って彼らがタッピングを受信したことをPDA102に証明できない。両方の装置102、104で固有の署名を生成し及び対象の2つの装置102、104により受信又は検出されることを制限され得る如何なる他のジェスチャーも用いられ得る。例えば、ジェスチャーは、両方の装置により検出され得る符号語を囁く送信ユーザーであり得る。ある実施例では、方法は段階505へ戻り、タッピングが検出されるまで段階505に留まる。タッピングが検出されると、方法は段階505から507へ遷移する。
【0035】
次に507で、第2の装置104はタッピングを検知し、タイミング信号をブロードキャストする装置、つまり第1の装置102と安全な通信チャネルを確立する。安全な通信チャネルは、望ましくは、2つの装置に安全に通信させるディフィー=ヘルマン鍵交換プロトコルを用い生成され得る。安全な通信チャネルを確立する如何なる方法も、装置102、104間の通信を開始するために用いられ得る。多くのこのような安全な通信チャネルが従来良く知られている。
【0036】
一旦、安全な通信チャネルが確立されると、508で、第1の装置102は第2の装置104に共有秘密を尋ねる。509で、第2の装置104は共有秘密を示す。510で、第2の装置104が適正な秘密を示した場合、512でデータは既に確立された安全な通信チャネルを介し第1の装置102から第2の装置104へ転送される。データ通信に成功した後、514で、装置102、104はユーザーにデータ転送の成功を知らせる。
【0037】
いくつかの文書は非常に大きく、現在の一層高速な無線ネットワークでさえ転送に長時間かかる。本発明は、紙を最小限化を試みるので、人が1枚の紙又は1冊の書籍を他者へ手渡すように、受信者への文書送信を高速及び安全にする方法及び装置を有する。ある実施例では、システム100は、要求された場合に装置がファイルをダウンロードし得るサーバー110又は他のURLポインターを有する。これは、装置102、104が、ジェスチャーが検知された場合に互いの間で非常に小さい復号鍵及びファイル・ポインターしか必要としないことを意味する。受信装置は、ファイル・ポインターを用い実際のファイルをサーバー110から読み出して良く、及び復号鍵に基づき文書を閲覧可能である。
【0038】
ファイル・ポインター及び復号鍵が意図しない装置へ送信されるのを防ぐため、装置は互いに物理的に接触していることが要求され得る。このモードでは、2つの装置がタッピングされて良く、当該タッピングの署名(加速度、時刻印)は一致するか比較され、鍵/ポインターは同一の署名を有する装置間でのみ共有される必要がある。加速度センサー及び関与するADCの帯域幅に依存して、単一の「タッピング」は実際には固有の署名に対し検出され得る複数の高速な跳ね返りを有してよい。帯域幅が1回のタッピングで固有の署名を検出するために不十分な場合、他の「傾聴」装置により複製不可能な2回のタッピング又は3回のタッピングシーケンスが用いられる。
【0039】
図6は、本発明による、サーバー110を用い第1及び第2のコンピューター装置102、104間でデータを転送する方法の別の実施例を示す。この方法は、上述の理由でサーバー110の使用を含む。方法は、第1の送信装置102で動作する処理、及び第2の受信装置104で動作する従属処理を有する。装置102及び104は、本発明の動作検出機構を含む如何なる2つの(又はそれ以上の)装置の相互作用を提示するために単なる例として用いられる。図6は、第1の送信装置102の処理段階、及び第2の受信装置104の処理段階を示す。これは装置102、104の処理の間に特定の従属関係が存在することを示すためである。しかしながら、大部分の段階は独立に及び図6に示された以外の種々の順序で実行され得る。
【0040】
604で、第1の装置102の処理は、第1の装置がネットワークに参加して開始する。この段階は、図4及び5に関し上述された処理と同様である。次に606で、第1の装置102は1又は複数の文書をサーバー110へ関連付け、そして暗号鍵を設定する。第1の装置102は、暗号化された文書をサーバー110に読み出すことにより文書を関連付ける。次に607で、方法はタイミング又は同期信号を送信する。ある代替の実施例では、信号はタッピングが生じた後に送信され得る。共有秘密は、タッピング時間と同期信号時間との間の差、及びそれらの発生順序を有する。次に608で、方法はタッピングが検出又は検知されたか否かを決定する。検出又は検知されていない場合、方法は608へ戻り、タッピング信号が検出されたか否かを試験し続ける。タッピング信号が検出された場合、方法は段階610へ遷移し、タッピング署名を計算又は生成する。次に611で、第1の装置102は1又は複数の第2の装置から要求を受信し及び承諾し、安全な通信チャネルを確立する。安全な通信チャネルを確立した後、612で、第1の装置102は、自身の環境内にある装置に問い合わせ、同一の署名又は共有秘密を捜す。1又は複数の装置104が一致するタッピング署名で応答すると、614で、第1の装置102は各装置104へ暗号鍵及び文書識別子を送信する。ある実施例では、文書識別子は、サーバー名及び当該サーバーにある文書を示すパス及びファイル名を有するURLである。別の実施例では、文書識別子は、如何なる数のサーバーからも文書を読み出すために用いられ得るグローバル一意文書IDである。暗号鍵及び識別子は標準的に非常に少数バイト(<1k)なので、実質的に「瞬時に」(低速10Mbpsインターフェースで100μs、及び共通の高速インターフェースで更に高速に)受信装置104へ送信され得る。ジェスチャー自体は数秒を要し、従って0.0001秒の転送時間はユーザーには感知されない。当業者は、種々のハンドシェーク又は第2の受信装置104により暗号鍵及び文書識別子の受信を確認するために交換される受領確認信号が存在し得ることを認識するだろう。次に616で、第1の装置102は、例えば聴覚又は視覚信号を提供することによりユーザーにデータ転送が完了したことを知らせる。
【0041】
第2の装置104の処理は、634で、第2の装置がネットワークに参加すると共に開始する。次に635で、方法は、タイミング又は同期信号が検出されたか否かを決定する。検出されない場合、方法は段階635を繰り返しループし、タイミング信号を効率的に監視する。一旦、タイミング信号が検出されると、第2の装置104はタイマーを開始し、タイミング信号とタッピングとの間の経過時間を測定する。次に本方法の636で、タッピングが検出されたか否かを決定する。検出されない場合、段階636を繰り返しループし、タッピングを効率的に監視する。ある実施例では、タッピングはタイミング信号が送信される前に到来して良く、従って第2の装置はタイミング信号とタッピングを同時に傾聴し、第1の事象(タイミング信号又はタッピング)の発生からの経過時間をカウントし始め、第2の事象(タイミング信号又はタッピング)の発生時にカウントを停止する。方法がタッピングを検出した場合、638で、第2の装置104はタッピング署名又は共有秘密を生成する。次に639で、第2の装置104はタイミング信号をブロードキャストする装置102と安全な通信チャネルを確立する。理解されるべき点は、複数の第2の装置が存在し得ることである。次に640で、第2の装置104は、問い合わせ信号を送信する第1の装置102を傾聴し、そして640で問い合わせ信号に応答する。第2の装置104からの応答信号は、第2の装置104が生成したタッピング署名又は共有秘密を有する。これは第1の装置102に、第2の装置104から受信したタッピング署名を第1の装置102が生成したタッピング署名と比較させる。次に642で、第2の装置104は第1の装置102から暗号鍵及び文書識別子を受信する。644で、暗号鍵及び識別子を用い、第2の装置104はサーバー110からデータを読み出す。上述のように、第1及び第2の装置102、104の間の通信チャネルが閉じられ、及び第2の装置が第1の装置102と独立にサーバー110からデータをダウンロードし得るので、この処理は有利である。一旦、データがサーバー110からダウンロードされると、646で、第2の装置104はユーザーに転送が完了し処理が終了したことを知らせる。
【0042】
[他の実施例]
本発明は互いに通信する2つの装置の使用例で以上に説明された。しかしながら、当業者は、本発明が利用され以上に記載された全ての利益を生じる種々の追加使用例が存在することを認識するだろう。以下にいくつかの追加の使用例が記載されるが、これらは網羅的ではない。
【0043】
ジェスチャー検知が文書を共有するために用いられる方法を説明する別の使用例は、1対多(1つの携帯型ハンドヘルド装置から複数の他の装置へ)の送信である。例えば、文書をスタック内の全ての装置へ簡単に送信するために、装置は互いに最上位にスタックされてよい。全ての装置が電源を入れられている限り、それら装置は自身を互いに識別し、及び自身の位置を識別し得る。アクティブな文書を有する最上位の装置は、次に当該文書をスタック内の全ての他の装置へ送信し得る。転送の物理的指示は、全ての文書が、紙の束を整列するように整えられた時であり得る。或いは、物理的指示は、全ての装置が検知し及び受信し得る、最上位の装置の「タッピング」であり得る。代替の実施例では、全ての装置は位置付けられるか、又は同一面に置かれてよい。装置の位置は同一面にある装置同士により決定され得る。全ての装置が置かれている面をタッピングする又は叩くことにより、タッピングはすべての装置により検出され、同一の署名を有するため、上述のように同一面の他の全ての装置に安全な通信を確立させファイルを転送させる暗号鍵として用いられ得る。
【0044】
ジェスチャー検知が文書を共有するために用いられる方法を説明する別の使用例は、他の装置が移動された場合にホスト装置から別の装置への例である。また別の装置を自動的に設定し、固定コンピューター・システム又は他のホストと情報交換することも可能である。一旦関連付けられると、文書はこれら固定コンピューター・システムと簡単に共有され得る。本発明のある用途は、テーブル上にある携帯型ハンドヘルド装置で始まる。携帯型ハンドヘルド装置は取り上げられると、事象を検知し、ホスト・コンピューターに問い合わせる。ホスト・コンピューターは、自身のアクティブ・ファイルを携帯型装置へ送信する。これは、ユーザーが大型デスクトップ・コンピューターで作業しているが、会議のために立ち去らなければならない場合に、ユーザーが携帯型ハンドヘルド装置を持ち得、そしてユーザーが作業していた文書を自動的に携帯型装置へ転送され得るという効果を有する。更に、この考えは作業環境、開かれている通信並びに他のデータ及び処理をホスト・システムから携帯型ハンドヘルド装置へ転送することに拡張され得る。
【0045】
当業者は、本発明があるコンピューター装置から他のコンピューター装置へのデータ転送の環境で記載されたが、本発明が、本発明の動作検出及び通信機構を有する如何なる2つの装置間のコマンド及びデータの転送にも適用され得ることを認識するだろう。例えば、タッピングを受信する装置は必ずしも他のハンドヘルド又は携帯型装置である必要はない。それらは、タッピング署名を検出し得るデスクトップ・コンピューター又はプリンターのような固定装置であってよい。これは、印刷又は他のコンピューター・システムへアップロードされるべきファイルを転送する簡易な方法を可能にする。例えば、ユーザーは単にプリンターに対しPDAをタッピングするだけでよい。すると装置は安全な通信チャネルを設定し、文書をPDAからプリンターへ転送し、及び文書を印刷させる。このような能力は、多機能周辺機器(MFP)に追加され、MFPを介した文書の印刷又はサーバーへのアップロードを可能にする。
【0046】
前述の本発明の実施例は、説明を目的として提示された。当該実施例は、本発明を網羅又は開示された詳細な形式に制限しない。上述の教示を踏まえ多くの変更及び変形が可能である。本発明の範囲はこの詳細な説明により制限されず、本出願の請求項により定められる。当業者に理解されるように、本発明は本発明の精神又は基本的特徴から逸脱することなく他の特定の形式で実施されてもよい。同様に、モジュール、ルーチン、特徴、属性、手順、及び他の態様の特定の名称及び部分は必須若しくは重要でない。本発明又は本発明の特徴を実施する機構は、異なる名称、部分、及び/又は形式を有してよい。更に、関連分野の当業者に明らかなように、モジュール、ルーチン、機能、属性、順序、及び本発明の他の態様は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれらの如何なる組み合わせで実施されてもよい。また、本発明の構成要素、つまり例としてモジュールは、ソフトウェアとして実施される。当該構成要素は、独立型プログラムとして、大規模プログラムの一部として、複数の別個のプログラムとして、スタティック若しくはダイナミック・リンク・ライブラリとして、カーネルが読み出し可能なモジュールとして、デバイス・ドライバとして、及び/又は現在又は将来にコンピューター・プログラミング分野の当業者に知られている如何なる他の方法で実施される。更に、本発明は如何なる特定のプログラミング言語、如何なる特定のオペレーティング・システム、又は環境にも限定されない。従って、本発明の開示は説明を目的とし、請求項に記載される本発明の範囲を制限しない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明を含む複数の装置を有するシステムの実施例のブロック図である。
【図2】本発明により別の複数の装置と交信する複数の装置の1つを有する図1のシステムの実施例のブロック図を示す。
【図3】本発明による第1及び第2の装置の実施例のブロック図を示す。
【図4】本発明によるコンピューター装置間でデータを転送する方法の実施例のフローチャートである。
【図5】本発明によるコンピューター装置間でデータを転送する方法の別の実施例のフローチャートである。
【図6】本発明を用いコンピューター装置間でデータを転送する方法の別の実施例のフローチャートである。
【図7A】本発明による動作を検出する装置の追加の実施例である。
【図7B】本発明による動作を検出する装置の追加の実施例である。
【符号の説明】
【0048】
102 第1の装置(PDA)
104 第2の装置(ラップトップ)
304、334、704 プロセッサー
310、340、710 加速度センサー
702 USBインターフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物理的動作に基づきコンピューター装置によるファイル共有を可能にする装置であって、
前記コンピューター装置へ結合してデータを通信するインターフェースと、
加速度に関する情報が含まれる出力を有するとともに、その出力を生成する加速度センサーと、
前記加速度センサーの出力と関連付けられた入力と、加速度に関する情報を提供する前記インターフェースと結合された出力とを有するアナログ−デジタル変換器と、
前記装置の動作の署名を生成するプロセッサーとを有し、
前記プロセッサーは結合されることで前記アナログ−デジタル変換器の出力を受信するとともに、前記動作の署名を出力する、装置。
【請求項2】

前記加速度センサーと前記アナログ−デジタル変換器とを前記コンピューター装置と結合するために取り付けられた前記インターフェースと共に収容するドングル、を有する請求項1記載の装置。
【請求項3】
第1の装置から文書を送信する方法であって、
第1の装置で転送するデータの選択を受信する段階、
前記第1の装置で検出された署名を生成するための、前記第1の装置を前記第2の装置と接触する段階、又は前記第1の装置及び前記第2の装置により検出可能な音声を提供する段階、を含むグループのいずれか1つの事象を検出する段階、
前記署名を用い、前記データの転送先である第2の装置を識別する段階、及び
前記データを前記第2の装置へ転送可能にする段階、を有する方法。
【請求項4】
前記署名を用い前記データの転送先である前記第2の装置を識別する段階は、前記第2の装置が検出された署名と一致する署名を有するか否かを決定する段階を有する、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記署名を用い前記データの転送先である前記第2の装置を識別する段階は、前記検出された署名を有する応答メッセージを受信する段階を有する、請求項3記載の方法。
【請求項6】
前記データを転送可能にする段階は、前記データをサーバーへ関連付ける段階、及び文書識別子を前記第2の装置へ送信する段階を有する、請求項3記載の方法。
【請求項7】
複数の装置を互いに物理的に接触するよう位置付ける段階、及び
前記第1の装置を前記複数の装置の少なくとも1つと接触させ前記事象を発生させる段階、を更に有する請求項3記載の方法。
【請求項8】
第1の装置からのデータを第2の装置で受信する方法であって、
第2の装置で検出された署名を生成するための、前記第1の装置を前記第2の装置と接触する段階、又は前記第1の装置及び前記第2の装置により検出可能な音声を提供する段階、を含むグループのいずれか1つの事象を検出する段階、
タイミング信号から、前記データの転送元である前記第1の装置を特定する段階、
前記データを前記第2の装置へ読み出す段階、を有する方法。
【請求項9】
前記署名を用い前記データの転送元である前記第1の装置を識別する段階は、前記第1の装置と安全な通信チャネルを確立して、前記第1の装置へ前記署名を送信する段階を有する、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記データを前記第2の装置へ読み出す段階は、
前記第1の装置から文書識別子を受信する段階、及び
前記文書識別子を用い前記データをサーバーから読み出す段階、を有する請求項8記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【公開番号】特開2008−243196(P2008−243196A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−51076(P2008−51076)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】