円盤型同期電動機
【課題】 従来の二重反転式同期送風機は、制作するのが高価であった。
【解決手段】 二重反転式同期送風機の回転磁界(4)と回転子(5)をプラスチック(6)を流し込むことで磁界翼(4d)と回転子翼(5c)も、一度に成型することかできる。
しかも、磁束返し盤(3)を両サイドに取り付けることで、最初と最後の回転磁界(4)も、同じ型で済むので、一個の型で済む。 したがって、従来の軸流式の送風機や、遠心式のファンより安くできる円盤型同期電動機及び製造方法である。
【解決手段】 二重反転式同期送風機の回転磁界(4)と回転子(5)をプラスチック(6)を流し込むことで磁界翼(4d)と回転子翼(5c)も、一度に成型することかできる。
しかも、磁束返し盤(3)を両サイドに取り付けることで、最初と最後の回転磁界(4)も、同じ型で済むので、一個の型で済む。 したがって、従来の軸流式の送風機や、遠心式のファンより安くできる円盤型同期電動機及び製造方法である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプラスチックで、モータと翼を一体化して成型する円盤型同期電動機及び製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の軸流圧縮機で電動機を使用して送風する場合、電動機の回転する力を、軸を介して軸流圧縮機に伝え、動翼で圧縮された気体は後置の静翼を通って第2段目の動翼に入る。この間、気体は動翼によりエネルギーを与えられ、静翼によって減少する。このように増減を繰り返して圧力を上昇させていたが、この方法では、軸流圧縮気と電動機が別々であるため大容量となっていた。また、静翼を使用していたため、動翼にエネルギーを与えられたものを、静翼によって減少させていたため効率が悪かった。
【0003】
そこで、軸流圧縮機と誘導電動機を一体化させた特開平4−192626の名称、逆回転軸流電動圧縮機では、ケーシングが軸を軸支し、その軸に取り付けた多数の回転磁界は回転子を交互に挟んで取り付け、回転磁界の外周には軸翼を取り付け、回転子の外周には回転子翼を取り付け、軸翼と回転子翼が互いに逆回転をして、静翼を使用しないものがあった。
しかし、逆回転軸流電動圧縮機では、誘導電動機を使用していたため回転子を制作するとき、かご型の回転子が薄く作り難いし、アルミダイカストが無いためアルミの鋳造所に発注したが、技量が無いため出力が出ず、制作費も高価になっていた。
【0004】
そこで、二重反転式同期送風機・特願2008−167050は逆回転軸流電動圧縮機と大部分は同じだが、回転子には、回転磁界の極数に合わして、永久磁石のN極とS極を配置しているだけであるから製作費が安価であったし、出力も圧倒的に高出力であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平4−192626
【特許文献2】特願2008−167050
【特許文献3】特開平11−341717
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
二重反転式同期送風機・特願2008−167050は逆回転軸流電動圧縮機と大部分は同じだが、回転子には、回転磁界の極数に合わして、永久磁石のN極とS極を作り、回転子を作っていたが、多少の制作費を押さえることができた。それでも、回転磁界を作るのが高価であった。
【0007】
そこで、磁束返し盤(3)を取り付けることで、回転磁界(4)の型が一個で済み、回転磁界(4)と磁界翼(4d)、回転子(5)と回転子翼(5c)をプラスチック(6)を流して成型することで、安価な二重反転式同期送風機を提供する。
また、二重反転式同期送風機だけでなく、二重反転しない物を作っても、このプラスチック(6)を流し込む方法だと、製作費が安くなる円盤型同期電動機及び製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の円盤型同期電動機及び製造方法の二重反転式同期送風機は、ケーシング(1)が軸(2)を軸支し、その軸(2)の最初と最後に磁束返し盤(3)を取り付け、その間に多数の回転磁界(4)と回転子(5)を交互に挟んで取り付ける。
回転磁界(4)には、コイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置く。
(分割コア工法は、特開平11−341717の名称・電動機の固定子とその製造方法を参照。)
そこへプラスチック(6)を流し込んで、磁界翼(4d)を一体化して作る。
そして回転子(5)には、回転磁界(4)の極数に合わして、永久磁石のN極とS極を同じ数だけ用意し、プラスチック(6)を流し込んで回転子翼(5c)を一体化して作ることで目的を達成した。
【0009】
請求項2の、二重反転式同期送風機の回転磁界(4)の製造方法は、回転磁界の型(4e)の真中に軸受(4a)を置き、その周りにコイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置き、全てを並列に配線し、配線を通すための穴を通して外へ出す。
そこへプラスチック(6)を流し込んで、回転磁界(4)と磁界翼(4d)を同時に成型することで目的を達成した。
【0010】
請求項3の、二重反転式同期送風機の回転子(5)の製造方法は、回転子の型(5e)の真中にベアリング受(5a)を置き、その周りに磁石(5b)を置く。
そこへプラスチック(6)を流し込んで、回転子(5)と回転子翼(5c)を同時に成型することで目的を達成した。
【0011】
請求項4の二重反転しない円盤型同期電動機及び製造方法は、回転磁界(4)は磁束返し盤(3)と軸(2)を一体化して作り、その軸(2)の周りにコイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置き、そこへプラスチック(6)を流し込んで回転磁界(4)を作る。
回転子(5)は、磁束返し盤(3)とベアリング受(5a)を配置し、その周りに磁石(5b)を並べ、そこへプラスチック(6)を流し込んで、回転子(5)と回転子翼(5c)を同時に成型することで目的を達成した。
【発明の効果】
【0012】
本発明の円盤型同期電動機及び製造方法を使用することで、次のような効果がある。
(イ)磁束返し盤を使用したため回転磁界の型が一種類でできる。
(ロ)プラスチックで作るため、水に強い。
(ハ)プラスチックで作るため、翼も同じに成型する。
(ニ)したがって、従来の遠心式ファンより安くできる。
【0013】
ここからは二重反転式同期送風機の効果について
(イ)インバータを使用しているため、風量を自由に決められる。
(ロ)同期電動機を使用しているため、従来の逆回転軸流電動圧縮機と比べ、消費電力が圧倒的に少ない。
(ハ)本発明は同期電動機を使用しているため、回転子を制作するのが永久磁石を取り付けるだけで簡単である。
(ニ)遠心式や軸流ファンなどより、風に直進性がある。
(ホ)翼が沢山ある分、1枚の翼に加わる力が小さい分、静かである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図は、本発明の斜視図で、一部断面図である。
【図2】図は、取り付け側の、軸(2)の断面図である。
【図3】図は、図2の軸(2)を正面から見た正面図である。
【図4】図は、後ろの軸(2)の断面図である。
【図5】図は、軸止(2a)と磁束返し盤(3)の斜視図である。
【図6】図は、軸(2)に軸止(2a)と磁束返し盤(3)を取り付けた断面図である。
【図7】図は、回転磁界の型(4e)の斜視図である。
【図8】図は、軸受(4a)の斜視図である。
【図9】図は、鉄心(4c)とコイル(4b)を巻いた斜視図である。
【図10】図は、回転磁界の型(4e)に物を入れた斜視図である。
【0015】
【図11】図は、回転磁界(4)ができた斜視図である。
【図12】図は、軸(2)に回転磁界(4)を取り付けた断面図である。
【図13】図は、回転子の型(5e)の斜視図である。
【図14】図は、ベアリング受(5a)の斜視図である。
【図15】図は、ベアリング受(5a)の断面図である。
【図16】図は、磁石(5b)の斜視図である。
【図17】図は、回転子の型(5e)に物を入れた斜視図である。
【図18】図は、回転子(5)ができた斜視図である。
【図19】図は、軸(2)に回転子(5)を取り付けた断面図である。
【図20】図は、二重反転式同期送風機の断面図である。
【図21】図は、円盤型同期電動機の断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の円盤型同期電動機及び製造方法の二重反転式同期送風機の特徴は、磁束返し盤(3)を回転磁界(4)の前と後ろに取り付けたことである。このため、回転磁界(4)は全部同じ形で良い。
そこで、軸(2)に軸止(2a)を取り付けてから、磁束返し盤(3)を挿入し、回転磁界(4)と回転子(5)を交互に取り付け、最後に磁束返し盤(3)を取り付け、それをケーシング(1)が軸支する。
【0017】
二重反転式同期送風機の回転磁界(4)の製造方法は、回転磁界の型(4e)の中央に軸受(4a)を取り付けるための出っ張りがあり、その出っ張りは軸(2)の変わりで、そこへ軸受(4a)を嵌める。
そして、その周りにコイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置き、一方はアース(4f)に配線をして、もう一方は軸受(4a)に開いた穴から内部コード(7)に配線する。
鉄心(4c)は扇型が理想だが、台形に組み、絶縁をしてコイル(4b)を巻く。したがって、従来の分数みぞ巻などの方式だと、コイル(4b)の巻き数に限りがあったが、この方法だと圧倒的に沢山巻ける。
その中へ、プラスチック(6)を流し込んで、回転磁界(4)と磁界翼(4d)を一度に成型する。
【0018】
二重反転式同期送風機の回転子(5)の製造方法は、回転子の型(5e)の中央の出っ張りにベアリング受(5a)を差し込み、その周りに磁石(5b)を回転磁界(4)の極数だけ置き、その中へプラスチック(6)を流し込んで回転子(5)と回転子翼(5c)を一度に成型する。
【0019】
そして、軸(2)に軸止(2a)を挿入して取り付け、次に磁束返し盤(3)を挿入して取り付け、大きく切れ目の入った鎹管(4i)を挿入して、キー(4g)をキー溝(4h)に取り付け、回転磁界(4)を挿入して、鎹管(4i)の上では圧入して取り付け、内部コード(7)の配線する。
回転子(5)は、ベアリング受(5a)にベアリング(8)を両端から挿入して、軸(2)に取り付けるが、ベアリング(8)とベアリング(8)の間にカラー(座金)を取り付けた方が、ベアリング(8)に横からの圧力を受けなくて良い。
回転子(5)の挿入は、最初に座金を挿入して回転磁界(4)とのギャップを座金の厚みで調節できる。
そして、切れ目の入った鎹筒(5i)を差し込み、回転子(5)を挿入して、鎹筒(5i)にあたる部分は圧入する。この鎹筒(5i)と鎹管(4i)があるため、圧入する場所を最小にできる。
【0020】
この様な作業を繰り返して、最後の回転磁界(4)の後に磁束返し盤(3)を取り付けた物をケーシング(1)に取り付ける。
配線は、スリップポイント(9b)が2か所で、1か所が従来のスリップリング(9a)が付いていて、スリップポイント(9b)に関しては特願2001−336447の二重反転式用給電装置を参照。
【0021】
二重反転しない同期送風機は、回転磁界(4)は磁束返し盤(3)と軸(2)を一体化して作り、その軸(2)の周りにコイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置き、そこへプラスチック(6)を流し込んで回転磁界(4)を作る。
回転子(5)は、磁束返し盤(3)とベアリング受(5a)を配置し、その周りに磁石(5b)を並べ、そこへプラスチック(6)を流し込んで、回転子(5)と回転子翼(5c)を同時に成型する。
そして、できた回転磁界(4)の軸(2)に、ベアリング受(5a)の中にベアリング(8)を入れた回転子(5)を挿入する。
【実施例1】
【0022】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
本発明の円盤型同期電動機の製造方法の、二重反転式同期送風機について、三相の回転磁界(4)が4枚で、8極のスロット数を24個の回転磁界(4)と、8個の磁石(5b)を具備した3枚の回転子(5)を、図1の斜視図で一部断面図を参照して説明すると、ケーシング(1)にベアリング(8)を介して軸(2)を取り付ける。
そして、軸(2)の両端には磁束返し盤(3)を取り付け、その間に回転磁界(4)と回転子(5)を交互に取り付け、電源は電気コード(7b)からブラシ(9)を介してスリップリング(9a)に伝わるのと、スリップポイント(9b)に伝わってからブラシ(9)を介して内部コード(7)に伝わる。
スリップポイント(9b)は、スリップリング(9a)のようにリングの間を摩擦しているのに比べると、スリップポイント(9b)は点なので摩擦が少ない。
【0023】
では、軸(2)から説明すると、図2はスリップリング(9a)側の軸(2)の断面図で、図3は正面図である。その図を見て分かるとおり、上側にはキー(4g)を取り付けるためのキー溝(4h)が具備されており、下側には内部コード(7)を通すための内部コード用溝(7a)か付いている。
その内部コード用溝(7a)は、回転磁界(4)の中のコイル(4b)の配線をした後、内部コード(7)に配線するときに、その溝を使用する。
キー(4g)は、軸(2)に回転磁界(4)を取り付けるとき、キー(4g)で固定するときに使う。
図4は、図2の断面図の続きで、軸(2)のもう一方の端を示していて、端にはスリップポイント(9b)が取り付ける穴が開いている。
【0024】
図5は、軸止(2a)と磁束返し盤(3)の斜視図で、図6は軸止(2a)を軸(2)に挿入して、捩子で固定し、その後磁束返し盤(3)を挿入した断面図である。
軸止(2a)は、これから回転磁界(4)や回転子(5)を圧入するので、躄らないようにしっかりと固定する。
磁束返し盤(3)は、磁束を返すことで回転磁界(4)を一つの型にできた、この発明では大切な部品である。
【0025】
図7は、回転磁界の型(4e)の斜視図で、中央に軸受(4a)を取り付けるための軸(2)にあたる部分の出っ張りと、その回りにコイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置くための、引っ込んだ部分が24個あり、その回りに磁界翼(4d)を作るための翼の型がある。
図8は、軸受(4a)の斜視図であり、上部にはキー(4g)を取り付けるための溝が付いている。
図9は、左が、中へ取り付ける鉄心(5c)の斜視図で、台形の形が最も安価にできる方法である。
右は、鉄心(5c)にコイル(4b)を巻いたところである。三相の8極の回転磁界(4)で、一個の回転磁界(4)を作るとき、24個の鉄心(4c)が要り、図1の二重反転式同期送風機を制作するのに96個の鉄心(4c)と、コイル(4b)が要る。そのコイル(4b)は、並列配線をしているためφ0.2を3000回巻きアースへ繋く。したがって、コイル(4b)を3000回巻いても、厚みは2mmで良いため、従来にようにコイル(4b)を巻く場所を作らなくてよい。なお、コイル(4b)の配線の方法は、UWV相が3個続けば、U´W´V´相は鉄心(4c)をひっくり返して取り付ける。
【0026】
図10は、回転磁界の型(4e)に、軸受(4a)を中央に配置し、その周りに鉄心(5c)にコイル(4b)を巻いたところの斜視図である。
コイル(4b)の一方はアースに繋ぎ、もう一方はUWV相に繋ぎ、軸受(4a)に開いた穴から出す。そこへ、ガラス繊維を樹脂で固める強化プラスチック(6)で成型する。 本当は、型を2個用意して熱硬化性プラスチックなどの方が、大量生産には向いているが、型が2個いるので止めた。
図11は、出来上がった回転磁界(4)の斜視図で、キー(4g)と鎹管(4i)があり、図6の軸(2)にキー(4g)と鎹管(4i)を取り付け、そこへ回転磁界(4)を挿入して、図12のようにする。
このとき、鎹管(4i)を取り付けることで、軸(2)を傷付けず、適宜な場所で圧入できる。鎹管(4i)は1mmの鋼板を曲げて作り、回転磁界(4)の軸受(4a)と軸(2)とを繋ぐ役目をする。
キー(4g)の反対側には、コイル(4b)の線が穴から出ており、そのコイル(4b)を内部コード(7)に繋ぐ。
【0027】
図13の回転子の型(5e)は、中央にベアリング受(5a)を取り付けるための出っ張りがある。その回りには、磁石(5b)を取り付けるための、引っ込んだ部分が8個付いていて、その外側には回転子翼(5c)を作るための翼の型になっている。
図14の斜視図はベアリング受(5a)であり、図15の断面図で示したベアリング受(5a)は、ベアリング(8)を両端から挿入する部品で、それを図13の回転子の型(5e)の中央に置く。
その周りに、図16の斜視図の磁石(5b)を8個置いた図が、図17の斜視図である。 ベアリング受(5a)は、上部の固定がしっかりしていないときには、仮のベアリング(8)を入れておくとよい。
そこに、ガラス繊維を樹脂で固める強化プラスチック(6)で成型する。
【0028】
図18の斜視図は、回転子の型(5e)から回転子(5)を取り出した図である。ベアリング受(5a)に、ベアリング(8)を両端から取り付ける。なお、ベアリング(8)とベアリング(8)の間にカラー(座金)を入れておく。カラーは、ベアリング(8)に横からの力が加わると、ベアリング(8)がスムーズに回らないので取り付ける。
次に鎹筒(5i)は、1mmの鋼板を曲げて作る。
図19の断面図は、図12の断面図に回転子(5)を取り付けた図である。まず、回転子(5)を取り付ける前に、座金(2b)を軸(2)に挿入する。座金(2b)は、回転磁界(4)と回転子(5)のギャップを決める部品であり、0.5mmくらいが理想である。次に、鎹筒(5i)を軸(2)に挿入した後で、回転子(5)を圧入する。
【0029】
その回転磁界(4)と回転子(5)を多数取り付け、最後に磁束返し盤(3)を挿入して、ベアリング(8)を介してケーシング(1)に取り付けるここで、図20の断面図のようになる。 その図は、図1の斜視図と同じ状態でありる。
【実施例2】
【0030】
二重反転しない同期送風機の回転磁界(4)は、磁束返し盤(3)と軸(2)を一体化して作る。
そして、軸(2)の周りに、コイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を磁束返し盤(3)の上に置き、プラスチック(6)で成型する。
次に回転子(5)は、磁束返し盤(3)とベアリング受(5a)を一体化して配置し、その回りに磁石(5b)を並べ、そこへプラスチック(6)を流し込んで、回転子(5)と回転子翼(5c)を同時に成型する。
そのとき、回転子翼(5c)は軸流型と遠心型のどちらでもよい。
そして、ベアリング受(5a)の中へ、ベアリング(8)を取り付けて、軸(2)を挿入するので、ベアリング(8)の大きさは、回転子(5)に近い方から大きい物を取り付け、奥の部分には小さな物を取り付けると、ベアリング(8)を長い距離、圧入しなくてすむ。
さらに、回転子(5)は取り外しが簡単であるから、回転子(5)だけを外して回転子翼(5c)を掃除できるので便利である。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明の二重反転しない円盤型同期電動機は、回転子翼(5c)の変わりにタイヤを取り付けると、電動車にも使用できる。この電動機は、性質上磁石(5b)が鉄心(4c)を引き寄せているので、タイヤの付いた回転子(5)は外れないが、外すときは工具などで少しギャップを広げると磁石(5b)に吸着力は落ちるので、タイヤを外すことがでできる。したがって、ボルトなどがいっさい不要である。
【0032】
また、本発明はプラスチック(6)で整形しているため、水中ポンプなどに使用することができる。
さらに、回転子(5)をアルミ盤にしたら、ベアリング(8)やギャップを気にしなくとも、回転磁界(4)に電気を流すと浮き上がり、回転することができるので、過酷なところにも使用できる。
【符号の説明】
【0033】
1 ケーシング軸
2 軸 2a 軸止 2b 座金
3 磁束返し盤
4 回転磁界 4a 軸受 4b コイル
4c 鉄心 4d 磁界翼 4e 回転磁界の型
4f アース 4g キー 4h キー溝
4i 鎹管
5 回転子 5a ベアリング受 5b 磁石
5c 回転子翼 5e 回転子の型 5i 鎹筒
6 プラスチック
7 内部コード 7a 内部コード用溝 7b 電気コード
8 ベアリング
9 ブラシ 9a スリップリング 9b スリップポイント
【技術分野】
【0001】
本発明はプラスチックで、モータと翼を一体化して成型する円盤型同期電動機及び製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の軸流圧縮機で電動機を使用して送風する場合、電動機の回転する力を、軸を介して軸流圧縮機に伝え、動翼で圧縮された気体は後置の静翼を通って第2段目の動翼に入る。この間、気体は動翼によりエネルギーを与えられ、静翼によって減少する。このように増減を繰り返して圧力を上昇させていたが、この方法では、軸流圧縮気と電動機が別々であるため大容量となっていた。また、静翼を使用していたため、動翼にエネルギーを与えられたものを、静翼によって減少させていたため効率が悪かった。
【0003】
そこで、軸流圧縮機と誘導電動機を一体化させた特開平4−192626の名称、逆回転軸流電動圧縮機では、ケーシングが軸を軸支し、その軸に取り付けた多数の回転磁界は回転子を交互に挟んで取り付け、回転磁界の外周には軸翼を取り付け、回転子の外周には回転子翼を取り付け、軸翼と回転子翼が互いに逆回転をして、静翼を使用しないものがあった。
しかし、逆回転軸流電動圧縮機では、誘導電動機を使用していたため回転子を制作するとき、かご型の回転子が薄く作り難いし、アルミダイカストが無いためアルミの鋳造所に発注したが、技量が無いため出力が出ず、制作費も高価になっていた。
【0004】
そこで、二重反転式同期送風機・特願2008−167050は逆回転軸流電動圧縮機と大部分は同じだが、回転子には、回転磁界の極数に合わして、永久磁石のN極とS極を配置しているだけであるから製作費が安価であったし、出力も圧倒的に高出力であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平4−192626
【特許文献2】特願2008−167050
【特許文献3】特開平11−341717
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
二重反転式同期送風機・特願2008−167050は逆回転軸流電動圧縮機と大部分は同じだが、回転子には、回転磁界の極数に合わして、永久磁石のN極とS極を作り、回転子を作っていたが、多少の制作費を押さえることができた。それでも、回転磁界を作るのが高価であった。
【0007】
そこで、磁束返し盤(3)を取り付けることで、回転磁界(4)の型が一個で済み、回転磁界(4)と磁界翼(4d)、回転子(5)と回転子翼(5c)をプラスチック(6)を流して成型することで、安価な二重反転式同期送風機を提供する。
また、二重反転式同期送風機だけでなく、二重反転しない物を作っても、このプラスチック(6)を流し込む方法だと、製作費が安くなる円盤型同期電動機及び製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の円盤型同期電動機及び製造方法の二重反転式同期送風機は、ケーシング(1)が軸(2)を軸支し、その軸(2)の最初と最後に磁束返し盤(3)を取り付け、その間に多数の回転磁界(4)と回転子(5)を交互に挟んで取り付ける。
回転磁界(4)には、コイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置く。
(分割コア工法は、特開平11−341717の名称・電動機の固定子とその製造方法を参照。)
そこへプラスチック(6)を流し込んで、磁界翼(4d)を一体化して作る。
そして回転子(5)には、回転磁界(4)の極数に合わして、永久磁石のN極とS極を同じ数だけ用意し、プラスチック(6)を流し込んで回転子翼(5c)を一体化して作ることで目的を達成した。
【0009】
請求項2の、二重反転式同期送風機の回転磁界(4)の製造方法は、回転磁界の型(4e)の真中に軸受(4a)を置き、その周りにコイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置き、全てを並列に配線し、配線を通すための穴を通して外へ出す。
そこへプラスチック(6)を流し込んで、回転磁界(4)と磁界翼(4d)を同時に成型することで目的を達成した。
【0010】
請求項3の、二重反転式同期送風機の回転子(5)の製造方法は、回転子の型(5e)の真中にベアリング受(5a)を置き、その周りに磁石(5b)を置く。
そこへプラスチック(6)を流し込んで、回転子(5)と回転子翼(5c)を同時に成型することで目的を達成した。
【0011】
請求項4の二重反転しない円盤型同期電動機及び製造方法は、回転磁界(4)は磁束返し盤(3)と軸(2)を一体化して作り、その軸(2)の周りにコイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置き、そこへプラスチック(6)を流し込んで回転磁界(4)を作る。
回転子(5)は、磁束返し盤(3)とベアリング受(5a)を配置し、その周りに磁石(5b)を並べ、そこへプラスチック(6)を流し込んで、回転子(5)と回転子翼(5c)を同時に成型することで目的を達成した。
【発明の効果】
【0012】
本発明の円盤型同期電動機及び製造方法を使用することで、次のような効果がある。
(イ)磁束返し盤を使用したため回転磁界の型が一種類でできる。
(ロ)プラスチックで作るため、水に強い。
(ハ)プラスチックで作るため、翼も同じに成型する。
(ニ)したがって、従来の遠心式ファンより安くできる。
【0013】
ここからは二重反転式同期送風機の効果について
(イ)インバータを使用しているため、風量を自由に決められる。
(ロ)同期電動機を使用しているため、従来の逆回転軸流電動圧縮機と比べ、消費電力が圧倒的に少ない。
(ハ)本発明は同期電動機を使用しているため、回転子を制作するのが永久磁石を取り付けるだけで簡単である。
(ニ)遠心式や軸流ファンなどより、風に直進性がある。
(ホ)翼が沢山ある分、1枚の翼に加わる力が小さい分、静かである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図は、本発明の斜視図で、一部断面図である。
【図2】図は、取り付け側の、軸(2)の断面図である。
【図3】図は、図2の軸(2)を正面から見た正面図である。
【図4】図は、後ろの軸(2)の断面図である。
【図5】図は、軸止(2a)と磁束返し盤(3)の斜視図である。
【図6】図は、軸(2)に軸止(2a)と磁束返し盤(3)を取り付けた断面図である。
【図7】図は、回転磁界の型(4e)の斜視図である。
【図8】図は、軸受(4a)の斜視図である。
【図9】図は、鉄心(4c)とコイル(4b)を巻いた斜視図である。
【図10】図は、回転磁界の型(4e)に物を入れた斜視図である。
【0015】
【図11】図は、回転磁界(4)ができた斜視図である。
【図12】図は、軸(2)に回転磁界(4)を取り付けた断面図である。
【図13】図は、回転子の型(5e)の斜視図である。
【図14】図は、ベアリング受(5a)の斜視図である。
【図15】図は、ベアリング受(5a)の断面図である。
【図16】図は、磁石(5b)の斜視図である。
【図17】図は、回転子の型(5e)に物を入れた斜視図である。
【図18】図は、回転子(5)ができた斜視図である。
【図19】図は、軸(2)に回転子(5)を取り付けた断面図である。
【図20】図は、二重反転式同期送風機の断面図である。
【図21】図は、円盤型同期電動機の断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の円盤型同期電動機及び製造方法の二重反転式同期送風機の特徴は、磁束返し盤(3)を回転磁界(4)の前と後ろに取り付けたことである。このため、回転磁界(4)は全部同じ形で良い。
そこで、軸(2)に軸止(2a)を取り付けてから、磁束返し盤(3)を挿入し、回転磁界(4)と回転子(5)を交互に取り付け、最後に磁束返し盤(3)を取り付け、それをケーシング(1)が軸支する。
【0017】
二重反転式同期送風機の回転磁界(4)の製造方法は、回転磁界の型(4e)の中央に軸受(4a)を取り付けるための出っ張りがあり、その出っ張りは軸(2)の変わりで、そこへ軸受(4a)を嵌める。
そして、その周りにコイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置き、一方はアース(4f)に配線をして、もう一方は軸受(4a)に開いた穴から内部コード(7)に配線する。
鉄心(4c)は扇型が理想だが、台形に組み、絶縁をしてコイル(4b)を巻く。したがって、従来の分数みぞ巻などの方式だと、コイル(4b)の巻き数に限りがあったが、この方法だと圧倒的に沢山巻ける。
その中へ、プラスチック(6)を流し込んで、回転磁界(4)と磁界翼(4d)を一度に成型する。
【0018】
二重反転式同期送風機の回転子(5)の製造方法は、回転子の型(5e)の中央の出っ張りにベアリング受(5a)を差し込み、その周りに磁石(5b)を回転磁界(4)の極数だけ置き、その中へプラスチック(6)を流し込んで回転子(5)と回転子翼(5c)を一度に成型する。
【0019】
そして、軸(2)に軸止(2a)を挿入して取り付け、次に磁束返し盤(3)を挿入して取り付け、大きく切れ目の入った鎹管(4i)を挿入して、キー(4g)をキー溝(4h)に取り付け、回転磁界(4)を挿入して、鎹管(4i)の上では圧入して取り付け、内部コード(7)の配線する。
回転子(5)は、ベアリング受(5a)にベアリング(8)を両端から挿入して、軸(2)に取り付けるが、ベアリング(8)とベアリング(8)の間にカラー(座金)を取り付けた方が、ベアリング(8)に横からの圧力を受けなくて良い。
回転子(5)の挿入は、最初に座金を挿入して回転磁界(4)とのギャップを座金の厚みで調節できる。
そして、切れ目の入った鎹筒(5i)を差し込み、回転子(5)を挿入して、鎹筒(5i)にあたる部分は圧入する。この鎹筒(5i)と鎹管(4i)があるため、圧入する場所を最小にできる。
【0020】
この様な作業を繰り返して、最後の回転磁界(4)の後に磁束返し盤(3)を取り付けた物をケーシング(1)に取り付ける。
配線は、スリップポイント(9b)が2か所で、1か所が従来のスリップリング(9a)が付いていて、スリップポイント(9b)に関しては特願2001−336447の二重反転式用給電装置を参照。
【0021】
二重反転しない同期送風機は、回転磁界(4)は磁束返し盤(3)と軸(2)を一体化して作り、その軸(2)の周りにコイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置き、そこへプラスチック(6)を流し込んで回転磁界(4)を作る。
回転子(5)は、磁束返し盤(3)とベアリング受(5a)を配置し、その周りに磁石(5b)を並べ、そこへプラスチック(6)を流し込んで、回転子(5)と回転子翼(5c)を同時に成型する。
そして、できた回転磁界(4)の軸(2)に、ベアリング受(5a)の中にベアリング(8)を入れた回転子(5)を挿入する。
【実施例1】
【0022】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
本発明の円盤型同期電動機の製造方法の、二重反転式同期送風機について、三相の回転磁界(4)が4枚で、8極のスロット数を24個の回転磁界(4)と、8個の磁石(5b)を具備した3枚の回転子(5)を、図1の斜視図で一部断面図を参照して説明すると、ケーシング(1)にベアリング(8)を介して軸(2)を取り付ける。
そして、軸(2)の両端には磁束返し盤(3)を取り付け、その間に回転磁界(4)と回転子(5)を交互に取り付け、電源は電気コード(7b)からブラシ(9)を介してスリップリング(9a)に伝わるのと、スリップポイント(9b)に伝わってからブラシ(9)を介して内部コード(7)に伝わる。
スリップポイント(9b)は、スリップリング(9a)のようにリングの間を摩擦しているのに比べると、スリップポイント(9b)は点なので摩擦が少ない。
【0023】
では、軸(2)から説明すると、図2はスリップリング(9a)側の軸(2)の断面図で、図3は正面図である。その図を見て分かるとおり、上側にはキー(4g)を取り付けるためのキー溝(4h)が具備されており、下側には内部コード(7)を通すための内部コード用溝(7a)か付いている。
その内部コード用溝(7a)は、回転磁界(4)の中のコイル(4b)の配線をした後、内部コード(7)に配線するときに、その溝を使用する。
キー(4g)は、軸(2)に回転磁界(4)を取り付けるとき、キー(4g)で固定するときに使う。
図4は、図2の断面図の続きで、軸(2)のもう一方の端を示していて、端にはスリップポイント(9b)が取り付ける穴が開いている。
【0024】
図5は、軸止(2a)と磁束返し盤(3)の斜視図で、図6は軸止(2a)を軸(2)に挿入して、捩子で固定し、その後磁束返し盤(3)を挿入した断面図である。
軸止(2a)は、これから回転磁界(4)や回転子(5)を圧入するので、躄らないようにしっかりと固定する。
磁束返し盤(3)は、磁束を返すことで回転磁界(4)を一つの型にできた、この発明では大切な部品である。
【0025】
図7は、回転磁界の型(4e)の斜視図で、中央に軸受(4a)を取り付けるための軸(2)にあたる部分の出っ張りと、その回りにコイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置くための、引っ込んだ部分が24個あり、その回りに磁界翼(4d)を作るための翼の型がある。
図8は、軸受(4a)の斜視図であり、上部にはキー(4g)を取り付けるための溝が付いている。
図9は、左が、中へ取り付ける鉄心(5c)の斜視図で、台形の形が最も安価にできる方法である。
右は、鉄心(5c)にコイル(4b)を巻いたところである。三相の8極の回転磁界(4)で、一個の回転磁界(4)を作るとき、24個の鉄心(4c)が要り、図1の二重反転式同期送風機を制作するのに96個の鉄心(4c)と、コイル(4b)が要る。そのコイル(4b)は、並列配線をしているためφ0.2を3000回巻きアースへ繋く。したがって、コイル(4b)を3000回巻いても、厚みは2mmで良いため、従来にようにコイル(4b)を巻く場所を作らなくてよい。なお、コイル(4b)の配線の方法は、UWV相が3個続けば、U´W´V´相は鉄心(4c)をひっくり返して取り付ける。
【0026】
図10は、回転磁界の型(4e)に、軸受(4a)を中央に配置し、その周りに鉄心(5c)にコイル(4b)を巻いたところの斜視図である。
コイル(4b)の一方はアースに繋ぎ、もう一方はUWV相に繋ぎ、軸受(4a)に開いた穴から出す。そこへ、ガラス繊維を樹脂で固める強化プラスチック(6)で成型する。 本当は、型を2個用意して熱硬化性プラスチックなどの方が、大量生産には向いているが、型が2個いるので止めた。
図11は、出来上がった回転磁界(4)の斜視図で、キー(4g)と鎹管(4i)があり、図6の軸(2)にキー(4g)と鎹管(4i)を取り付け、そこへ回転磁界(4)を挿入して、図12のようにする。
このとき、鎹管(4i)を取り付けることで、軸(2)を傷付けず、適宜な場所で圧入できる。鎹管(4i)は1mmの鋼板を曲げて作り、回転磁界(4)の軸受(4a)と軸(2)とを繋ぐ役目をする。
キー(4g)の反対側には、コイル(4b)の線が穴から出ており、そのコイル(4b)を内部コード(7)に繋ぐ。
【0027】
図13の回転子の型(5e)は、中央にベアリング受(5a)を取り付けるための出っ張りがある。その回りには、磁石(5b)を取り付けるための、引っ込んだ部分が8個付いていて、その外側には回転子翼(5c)を作るための翼の型になっている。
図14の斜視図はベアリング受(5a)であり、図15の断面図で示したベアリング受(5a)は、ベアリング(8)を両端から挿入する部品で、それを図13の回転子の型(5e)の中央に置く。
その周りに、図16の斜視図の磁石(5b)を8個置いた図が、図17の斜視図である。 ベアリング受(5a)は、上部の固定がしっかりしていないときには、仮のベアリング(8)を入れておくとよい。
そこに、ガラス繊維を樹脂で固める強化プラスチック(6)で成型する。
【0028】
図18の斜視図は、回転子の型(5e)から回転子(5)を取り出した図である。ベアリング受(5a)に、ベアリング(8)を両端から取り付ける。なお、ベアリング(8)とベアリング(8)の間にカラー(座金)を入れておく。カラーは、ベアリング(8)に横からの力が加わると、ベアリング(8)がスムーズに回らないので取り付ける。
次に鎹筒(5i)は、1mmの鋼板を曲げて作る。
図19の断面図は、図12の断面図に回転子(5)を取り付けた図である。まず、回転子(5)を取り付ける前に、座金(2b)を軸(2)に挿入する。座金(2b)は、回転磁界(4)と回転子(5)のギャップを決める部品であり、0.5mmくらいが理想である。次に、鎹筒(5i)を軸(2)に挿入した後で、回転子(5)を圧入する。
【0029】
その回転磁界(4)と回転子(5)を多数取り付け、最後に磁束返し盤(3)を挿入して、ベアリング(8)を介してケーシング(1)に取り付けるここで、図20の断面図のようになる。 その図は、図1の斜視図と同じ状態でありる。
【実施例2】
【0030】
二重反転しない同期送風機の回転磁界(4)は、磁束返し盤(3)と軸(2)を一体化して作る。
そして、軸(2)の周りに、コイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を磁束返し盤(3)の上に置き、プラスチック(6)で成型する。
次に回転子(5)は、磁束返し盤(3)とベアリング受(5a)を一体化して配置し、その回りに磁石(5b)を並べ、そこへプラスチック(6)を流し込んで、回転子(5)と回転子翼(5c)を同時に成型する。
そのとき、回転子翼(5c)は軸流型と遠心型のどちらでもよい。
そして、ベアリング受(5a)の中へ、ベアリング(8)を取り付けて、軸(2)を挿入するので、ベアリング(8)の大きさは、回転子(5)に近い方から大きい物を取り付け、奥の部分には小さな物を取り付けると、ベアリング(8)を長い距離、圧入しなくてすむ。
さらに、回転子(5)は取り外しが簡単であるから、回転子(5)だけを外して回転子翼(5c)を掃除できるので便利である。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明の二重反転しない円盤型同期電動機は、回転子翼(5c)の変わりにタイヤを取り付けると、電動車にも使用できる。この電動機は、性質上磁石(5b)が鉄心(4c)を引き寄せているので、タイヤの付いた回転子(5)は外れないが、外すときは工具などで少しギャップを広げると磁石(5b)に吸着力は落ちるので、タイヤを外すことがでできる。したがって、ボルトなどがいっさい不要である。
【0032】
また、本発明はプラスチック(6)で整形しているため、水中ポンプなどに使用することができる。
さらに、回転子(5)をアルミ盤にしたら、ベアリング(8)やギャップを気にしなくとも、回転磁界(4)に電気を流すと浮き上がり、回転することができるので、過酷なところにも使用できる。
【符号の説明】
【0033】
1 ケーシング軸
2 軸 2a 軸止 2b 座金
3 磁束返し盤
4 回転磁界 4a 軸受 4b コイル
4c 鉄心 4d 磁界翼 4e 回転磁界の型
4f アース 4g キー 4h キー溝
4i 鎹管
5 回転子 5a ベアリング受 5b 磁石
5c 回転子翼 5e 回転子の型 5i 鎹筒
6 プラスチック
7 内部コード 7a 内部コード用溝 7b 電気コード
8 ベアリング
9 ブラシ 9a スリップリング 9b スリップポイント
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシング(1)が軸(2)を軸支し、該軸(2)の最初と最後に磁束返し盤(3)を取り付け、
その間に、多数の回転磁界(4)と回転子(5)を交互に挟んで取り付けた二重反転式同期送風機を特徴とする円盤型同期電動機及び製造方法。
【請求項2】
回転磁界(4)の製造方法は、回転磁界の型(4e)の真中に軸受(4a)を置き、その周りにコイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置き、そこへプラスチック(6)を流し込んで該回転磁界(4)と磁界翼(4d)を同時に成型することを特徴とする円盤型同期電動機及び製造方法。
【請求項3】
回転子(5)の製造方法は、回転子の型(5e)の真中にベアリング受(5a)を置き、その周りに磁石(5b)を置き、そこへプラスチック(6)を流し込んで、該回転子(5)と回転子翼(5c)を同時に成型することを特徴とする円盤型同期電動機及び製造方法。
【請求項4】
二重反転しない同期電動機の回転磁界(4)は、磁束返し盤(3)と軸(2)を一体化し、
該軸(2)の周りにコイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置き、そこへプラスチック(6)を流し込んで該回転磁界(4)を作り、
回転子(5)は、磁束返し盤(3)とベアリング受(5a)を置き、その周りに磁石(5b)を置き、そこへプラスチック(6)を流し込んで、該回転子(5)を成型することを特徴とする円盤型同期電動機及び製造方法。
【請求項1】
ケーシング(1)が軸(2)を軸支し、該軸(2)の最初と最後に磁束返し盤(3)を取り付け、
その間に、多数の回転磁界(4)と回転子(5)を交互に挟んで取り付けた二重反転式同期送風機を特徴とする円盤型同期電動機及び製造方法。
【請求項2】
回転磁界(4)の製造方法は、回転磁界の型(4e)の真中に軸受(4a)を置き、その周りにコイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置き、そこへプラスチック(6)を流し込んで該回転磁界(4)と磁界翼(4d)を同時に成型することを特徴とする円盤型同期電動機及び製造方法。
【請求項3】
回転子(5)の製造方法は、回転子の型(5e)の真中にベアリング受(5a)を置き、その周りに磁石(5b)を置き、そこへプラスチック(6)を流し込んで、該回転子(5)と回転子翼(5c)を同時に成型することを特徴とする円盤型同期電動機及び製造方法。
【請求項4】
二重反転しない同期電動機の回転磁界(4)は、磁束返し盤(3)と軸(2)を一体化し、
該軸(2)の周りにコイル(4b)を巻いた鉄心(4c)を置き、そこへプラスチック(6)を流し込んで該回転磁界(4)を作り、
回転子(5)は、磁束返し盤(3)とベアリング受(5a)を置き、その周りに磁石(5b)を置き、そこへプラスチック(6)を流し込んで、該回転子(5)を成型することを特徴とする円盤型同期電動機及び製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2010−200472(P2010−200472A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−41783(P2009−41783)
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【出願人】(391011113)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【出願人】(391011113)
【Fターム(参考)】
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