説明

半導体パッケージの成形装置

【課題】半導体パッケージの成形装置を提供すること。
【解決手段】半導体パッケージの成形装置は、少なくとも1つの第1半導体チップが安定して支持される下金型、前記下金型の上部に位置して少なくとも1つの第2半導体チップが安定して支持され、前記下金型と対向する面に前記第1半導体チップの成形空間のための第1キャビティを有する中金型、前記中金型の上部に位置して前記中金型と対向する面に前記第2半導体チップの成形空間のための第2キャビティを有する上金型、前記下金型を貫通して前記第1キャビティと連結される第1供給ポート、前記下金型と前記中金型とを貫通して前記第2キャビティと連結される第2供給ポート、及び前記下金型の下部に位置して前記第1及び第2供給ポートに各々備わり、前記第1及び第2供給ポート内の成形樹脂を加圧して前記第1及び第2キャビティに供給する第1及び第2トランスファー・ラムを有する加圧ユニットを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージの成形装置に関する。より詳細には、半導体チップを成形樹脂で密封するための成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体パッケージを製造するために、ウェハから分離した半導体チップを成形樹脂で密封するモールド封止工程が遂行されることができる。例えば、前記モールド封止工程は、前記半導体チップの半導体素子を外部環境から保護するためにエポキシモールディングコンパウンド(EMC;epoxy molding compound)などのような成形樹脂を利用して密封する工程として半導体パッケージの製造において非常に重要な工程である。
【0003】
従来の半導体パッケージの成形装置は、互いにクランプしてキャビティ(cavity)を形成する上部金型及び下部金型を含むことができる。前記キャビティ内には半導体チップが配置され、前記上部金型と前記下部金型とが互いにクランプした状態で前記キャビティに成形樹脂が注入され前記半導体チップを成形することになる。
【0004】
しかし、前記キャビティは、前記上部金型と前記下部金型とのクランピングによって形成されるので、前記上部及び下部金型の1回のクランピングを通じて成形できる半導体チップの個数は、制限せざるを得ない。従って、従来のモールド封止工程と実質的に同じ作業空間(footprint)及び作業時間内で生産性を向上させることのできる新しい成形装置が要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−012645号公報
【特許文献2】特開2000−124241号公報
【特許文献3】特開昭55−044766号公報
【特許文献4】特開2007−251094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一目的は、生産性を向上させることができる半導体パッケージの成形装置を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、前記成形装置を利用して半導体チップを成形する方法を提供することにある。
【0008】
ただし、本発明の解決しようとする課題は上記言及した課題に限定されるのではなく、本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲で多様に拡張することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記本発明の一目的を達成するために、本発明の実施形態に係る半導体パッケージの成形装置は、少なくとも1つの第1半導体チップが安定して支持される下金型、前記下金型の上部に位置して少なくとも1つの第2半導体チップが安定して支持され、前記下金型と対向する面に前記第1半導体チップの成形空間のための第1キャビティを有する中金型、前記中金型の上部に位置し、前記中金型と対向する面に前記第2半導体チップの成形空間のための第2キャビティを有する上金型、前記下金型を貫通して前記第1キャビティと連結される第1供給ポート、前記下金型と前記中金型とを貫通して前記第2キャビティと連結される第2供給ポート、及び前記下金型の下部に位置し、前記第1及び第2供給ポートに各々備われ、前記第1及び第2供給ポート内の成形樹脂を加圧して前記第1及び第2キャビティに供給する第1及び第2トランスファー・ラムを有する加圧ユニットを含む。
【0010】
例示的な実施形態において、前記中金型は、前記下金型と対向して前記第1キャビティを有する下部中金型及び前記上金型と対向して前記第2半導体チップを支持する上部中金型を含むことができる。
【0011】
例示的な実施形態において、前記加圧ユニットは、前記下金型の下部に昇降可能なように位置するトランスファー・プレートを含み、前記第1及び第2トランスファー・ラムは、前記トランスファー・プレートから上部に延長するように設置できる。前記トランスファー・プレートは、前記第1及び第2トランスファー・ラムを同時に昇降させることができる。
【0012】
例示的な実施形態において、前記第2トランスファー・ラムの長さは、前記第1トランスファー・ラムより前記中金型の厚さだけさらに大きいことができる。
【0013】
例示的な実施形態において、前記第2供給ポートは、前記下金型に貫通して形成される第1ポート及び前記中金型に貫通して形成されて前記第1ポートと連通する第2ポートを含むことができる。
【0014】
例示的な実施形態において、前記第1供給ポートと前記第1ポートとは、前記下金型の長さ方向中央部で高さ方向に沿って複数個が形成され、前記第2ポートは前記中金型の長さ方向中央部で高さ方向に沿って複数個が形成されることができる。
【0015】
例示的な実施形態において、前記第1及び第2供給ポートは、互いに交互に配置されることができる。
【0016】
例示的な実施形態において、前記第1供給ポートの個数と前記第2供給ポートの個数とは、同一であることもできる。
【0017】
例示的な実施形態において、前記第1半導体チップは前記第1供給ポートを間に置いて少なくとも2つが配置されて、前記第2半導体チップは前記第2供給ポートを間に置いて少なくとも2つが配置されることができる。
【0018】
例示的な実施形態において、前記第1供給ポート内の成形樹脂は、第1分配ブロックを通じて前記第1キャビティ内に供給されることができる。
【0019】
例示的な実施形態において、前記第2供給ポート内の成形樹脂は、第2分配ブロックを通じて前記第2キャビティ内に供給されることができる。
【0020】
例示的な実施形態において、前記半導体パッケージの成形装置は、前記上金型、前記中金型及び前記下金型を各々固定支持する上金型ダイス、中金型ダイス及び下金型ダイスをさらに含むことができる。
【0021】
例示的な実施形態において、前記上金型ダイスは、昇降ロードに固定され、前記中金型ダイスと前記下金型ダイスとは、前記昇降ロードに沿って昇降して前記上金型、前記中金型及び前記下金型をクランプすることができる。
【0022】
例示的な実施形態において、前記中金型ダイスは、前記昇降ロードに設置されたストッパーによって移動範囲が制限されることができる。
【0023】
例示的な実施形態において、前記中金型ダイスは、前記第2半導体チップを前記中金型から分離させる複数個の第1中金型イジェクトピン及び前記第1半導体チップを支持する複数個の第2中金型イジェクトピンを含むことができる。
【0024】
例示的な実施形態において、前記第1中金型イジェクトピンは、前記昇降ロードに設置されたストッパーの加圧によって上昇して前記第2半導体チップを前記中金型から分離させることができる。
【0025】
例示的な実施形態において、前記中金型は前記下金型と向き合う下部中金型及び前記上金型と対向する上部中金型を含み、前記中金型ダイスは、前記上部中金型を前記中金型ダイスから上昇させるイジェクトスプリングを含むことができる。
【0026】
例示的な実施形態において、前記上部中金型には成形が完了した前記第2半導体チップをグリップするための複数個のガイド部が形成されることができる。
【0027】
例示的な実施形態において、前記上金型ダイスは、前記第2半導体チップを支持する複数個の上金型イジェクトピンを含み、前記下金型ダイスは、前記第1半導体チップを前記下金型から分離させる複数個の下金型イジェクトピンを含むことができる。
【0028】
前記本発明の一目的を達成するために本発明の実施形態に係る半導体パッケージの成形装置は、下金型、前記下金型の上部に位置する上金型、前記下金型と前記上金型との間に介在して前記下金型とクランプされて、少なくとも1つの第1半導体チップを成形するための第1成形空間を形成し、前記上金型とクランプされて、少なくとも1つの第2半導体チップを成形するための第2成形空間を形成する中金型、前記下金型を貫通して前記第1成形空間と連結される第1供給ポート、前記下金型と前記中金型とを貫通して前記第2成形空間と連結される第2供給ポート、及び前記下金型の下部に位置し、前記第1及び第2供給ポートに各々備わり、前記第1及び第2供給ポート内の成形樹脂を同時に加圧して前記第1及び第2成形空間に供給する第1及び第2トランスファー・ラムを有する加圧ユニットを含む。
【0029】
前記本発明の他の目的を達成するために、本発明の実施形態に係る成形装置で半導体チップを成形する方法において、前記装置は下金型、上金型、及び前記下金型と前記上金型との間に中金型を含む。前記方法において、前記下金型上に第1半導体チップをロードし、前記中金型上に第2半導体チップをロードする。前記下金型と前記中金型とを共にクランプして前記第1半導体チップ上に第1成形空間を設け、前記中金型と前記上金型とを共にクランプして前記第2半導体チップ上に第2成形空間を設ける。前記下金型を貫通して前記第1成形空間に連結された第1供給ポートから成形樹脂を前記第1成形空間に供給し、前記下金型と前記中金型とを貫通して前記第2成形空間に連結された第2供給ポートから成形樹脂を前記第2成形空間に供給する。前記供給された成形樹脂は固化して前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとを成形する。
【発明の効果】
【0030】
このように構成された発明に係る半導体パッケージの成形装置は、下金型、上金型、及び前記下金型と前記上金型との間に介在される中金型を含み、前記下金型と前記中金型との間に第1成形空間、及び、前記中金型と前記下金型との間に第2成形空間を設けて、前記第1及び第2成形空間で各々モールド封止工程を同時に遂行することができる。
【0031】
従って、従来の成形装置に比べて2倍以上に生産性を向上させることができる。また、前記第1及び第2成形空間で互いに相異する半導体チップを同時に成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態に係る半導体パッケージの成形装置を示す断面図である。
【図2】図1の下金型を示す平面図である。
【図3】図1の中金型を示す平面図である。
【図4】図2のIV−IV’ラインに沿って切断した図1の成形装置の断面図である。
【図5】図3のV−V’ラインに沿って切断した図1の成形装置の断面図である。
【図6】図3のVI−VI’ラインに沿って切断した図1の成形装置の断面図である。
【図7】図1の半導体パッケージの成形装置を利用して半導体チップを成形するための方法を示す断面図である。
【図8】図1の半導体パッケージの成形装置を利用して半導体チップを成形するための方法を示す断面図である。
【図9】図1の半導体パッケージの成形装置を利用して半導体チップを成形するための方法を示す断面図である。
【図10】図1の半導体パッケージの成形装置を利用して半導体チップを成形するための方法を示す断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係る半導体パッケージの成形装置を示す断面図である。
【図12】図11の中金型を示す平面図である。
【図13】図11の半導体パッケージの成形装置を利用して半導体チップを成形するための方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本明細書に開示されている本発明の実施形態に対して、特定の構造的ないし機能的説明は、単に本発明の実施形態を説明するための目的で例示されたものであり、本発明の実施形態は多様な形態で実施することができ、本明細書に説明された実施形態に限定されるものではない。
【0034】
本発明は多様な変更を加えることができ、種々の形態を有することができるが、特定の実施形態を図面に例示して本明細書に詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の開示した実施形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むと理解するべきである。
【0035】
本明細書において、第1、第2等の用語は多様な構成要素を説明するのに使用しているが、これらの構成要素がこのような用語によって限定されるものではない。これらの用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使い、例えば、本発明の権利範囲から逸脱しなければ第1構成要素は第2構成要素と称することができ、同様に第2構成要素も第1構成要素と称することができる。
【0036】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いる、または「接続されて」いると言及した場合には、その他の構成要素に直接的に連結されていたり、接続されていることも意味するが、中間に他の構成要素が存在したりする場合も含む。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いる、または「直接接続されて」いると言及した場合には、中間に他の構成要素は存在しない。構成要素の間の関係を説明する他の表現、すなわち「〜間に」と「すぐに〜間に」または「〜に隣接する」と「〜に直接隣接する」等も同様である。
【0037】
本明細書で使用した用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用したものであり、本発明を限定するものではない。単数の表現は文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。また、本明細書で、「含む」又は「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又は、これを組み合わせたものが存在するということを示すものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又は、これを組み合わせたものなどの存在又は、付加の可能性を、予め排除するものではない。
【0038】
また、別に定義しない限り、技術的あるいは科学的用語を含み、本明細書中において使用される全ての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、一般的に理解することと同一の意味を有する。一般的に使用される辞書において定義する用語と同じ用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと理解するべきであり、本明細書において明白に定義しない限り、理想的あるいは形式的な意味として解釈してはならない。
【0039】
以下、図面を参照して、本発明の望ましい実施するための形態の具体例を詳細に説明する。図面の同一構成要素については同一参照符号を使用し、同一構成要素についての重複した説明は省略する。
【0040】
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体パッケージの成形装置を示す断面図であり、図2は、図1の下金型を示す平面図であり、図3は、図1の中金型を示す平面図である。図4は、図2のIV−IV’ラインに沿って切断した図1の成形装置の断面図であり、図5は、図3のV−V’ラインに沿って切断した図1の成形装置の断面図であり、図6は、図3のVI−VI’ラインに沿って切断した図1の成形装置の断面図である。
【0041】
図1〜図6を参照すれば、本発明の一実施形態に係る半導体パッケージの成形装置100は下金型200、中金型300、上金型400、下金型200を貫通する第1供給ポート220、下金型200と中金型300とを貫通する第2供給ポート320、及び加圧ユニット500を含む。
【0042】
上金型400は下金型200の上部に位置し、中金型300は、下金型200と上金型400との間に介在する。下金型200と中金型300とは、互いにクランプされ、少なくとも1つの第1半導体チップ10a、10bを成形するための第1成形空間を形成する。中金型300と上金型400とは、互いにクランプされて、少なくとも1つの第2半導体チップ20a、20bを成形するための第2成形空間を形成する。
【0043】
従って、下金型200と中金型300とがクランプされた状態で前記第1半導体チップ10a、10bは、下金型200と中金型300との間で成形される。中金型300と上金型400とがクランプした状態で前記第2半導体チップ20a、20bは、中金型300と上金型400との間で成形される。
【0044】
本発明の一実施形態において、下金型200と中金型300とは、互いにクランプされて、少なくとも1つの第1半導体チップ10a、10bを成形するための第1キャビティ310を形成することができる。中金型300と上金型400とは、互いにクランプされて、少なくとも1つの第2半導体チップ20a、20bを成形するための第2キャビティ410を形成することができる。
【0045】
具体的に、前記第1半導体チップ10a、10bは、下金型200の上部面上に安定して支持されることができる。中金型300の下部面には第1キャビティ310が形成され、下金型200と中金型300とがクランプされて前記第1半導体チップ10a、10bの基板上に成形空間を形成することができる。
【0046】
前記第2半導体チップ20a、20bは、中金型300の上部面上に安定して支持されることができる。上金型400の下部面には、第2キャビティ410が形成され、中金型300と上金型400とがクランプされて前記第2半導体チップ20a、20bの基板上に成形空間を形成することができる。
【0047】
本発明の一実施形態において、中金型300は、下部中金型300a及び上部中金型300bを含むことができる。下部中金型300aは、下金型200と対向して前記第1半導体チップ10a、10bの成形空間のための第1キャビティ310を具備することができる。上部中金型300bは、上金型400と対向して前記第2半導体チップ20a、20bを支持することができる。
【0048】
半導体パッケージの成形装置100は下金型200、中金型300及び上金型400を各々固定し支持するための下金型ダイス202、中金型ダイス302及び上金型ダイス402を含むことができる。
【0049】
具体的に、下金型ダイス202は、下金型200を固定し支持することができる。中金型ダイス302は、下部中金型300aと上部中金型300bとを固定し支持することができる。上金型ダイス402は、上金型400を固定し支持することができる。下金型ダイス202、中金型ダイス302、及び上金型ダイス402は、昇降ロード110に沿って相対運動可能なように昇降ロード110に連結されることができる。
【0050】
本発明の一実施形態において、上金型ダイス402は、昇降ロード110に固定され、中金型ダイス302及び下金型ダイス202は、昇降ロード110に沿って昇降して上金型400と中金型300とを互いにクランプし、中金型300と下金型200とを互いにクランプすることができる。
【0051】
具体的に、下金型ダイス202が昇降ロード110に沿って昇降し中金型ダイス302とかみ合わされば、下金型200と中金型300とは、互いにクランプすることができる。中金型ダイス302が昇降ロード110に沿って昇降し上金型ダイス402とかみ合わされば、中金型300と上金型400とは互いにクランプすることができる。
【0052】
図2、図4及び図6に図示したように、第1供給ポート220は下金型200を貫通し、第1分配ブロック330を通じて第1キャビティ310と連結されることができる。
【0053】
具体的に、第1貫通ホール204は、下金型200を貫通するように形成されて第1供給ポート220として使われることができる。また、第1ポート206は、第1貫通ホール204と隣接するように、下金型200を貫通するように形成されることができる。
【0054】
本発明の一実施形態において、複数個の第1貫通ホール204が、下金型200に形成されて、複数個の第1供給ポート220を形成することができる。また、複数個の第1ポート206が下金型200に形成されることができる。
【0055】
第1供給ポート220及び第1ポート206は、下金型200の長さ方向中央部で高さ方向に沿って配置されることができる。また、第1供給ポート220と第1ポート206とは、互いに交互に配列されることができる。第1供給ポート220の個数は、第1ポート206の個数と同一であることもできる。
【0056】
2つの第1半導体チップ10a、10bは、第1供給ポート220を間に置いて下金型200の上部面上に安定して支持されることができる。下金型200と下部中金型300aとは、互いにクランプされて、第1半導体チップ10a、10bの成形空間C1a、C1bの第1キャビティ310を形成することができる。
【0057】
図3、図5及び図6に図示された通り、第2供給ポート320は、下金型200と中金型300とを貫通して第2分配ブロック430を通じて第2キャビティ410と連結されることができる。
【0058】
本発明の一実施形態において、第2供給ポート320は、第1ポート206及び第2ポート304を含むことができる。第2ポート304は、第1ポート206の位置に対応して中金型300を貫通するように形成され、第2ポート304と第1ポート206とは、互いに連通して第2供給ポート320を形成することができる。
【0059】
複数個の第2ポート304が、第1ポート206の位置に対応して中金型300に形成されることができる。第2ポート304は、中金型300の長さ方向中央部で高さ方向に沿って配置されることができる。従って、下金型200を貫通する第1ポート206及び中金型300を貫通する第2ポート304は、第2供給ポート320を形成することができる。
【0060】
2つの第2半導体チップ20a、20bは、第2供給ポート320を間に置いて上部中金型300bの上部面上に安定して支持されることができる。上部中金型300bと上金型400とは、互いにかみ合わさって第2半導体チップ20a、20bの成形空間C2a、C2b、すなわち、第2キャビティ410を形成することができる。
【0061】
第1供給ポート220及び第2供給ポート320は、互いに交互に配列されることができる。第1供給ポート220の個数は、第2供給ポート320の個数と同一であることもできる。
【0062】
図6に図示された通り、加圧ユニット500は、成形樹脂を第1及び第2キャビティ310、410に供給するための第1及び第2トランスファー・ラム510、520を含むことができる。第1トランスファー・ラム510は第1供給ポート220に備わり、第2トランスファー・ラム520は第2供給ポート320に備わることができる。
【0063】
具体的に、加圧ユニット500は、下金型200の下部に昇降可能なように位置するトランスファー・プレート502を含むことができる。複数個の第1トランスファー・ラム510は、トランスファー・プレート502から上部に延長するように設置されることができる。複数個の第2トランスファー・ラム520は、トランスファー・プレート502から上部に延長するように設置することができる。従って、トランスファー・プレート502は、第1及び第2トランスファー・ラム510、520を同時に昇降させることができる。
【0064】
第1及び第2トランスファー・ラム510、520は、互いに交互に配列されることができる。例えば、第2トランスファー・ラム520の長さは、第1トランスファー・ラム510より中金型300の厚さだけさらに大きいこともある。本実施形態において、第2トランスファー・ラム520と第1トランスファー・ラム510との高さの差は、上部中金型300bの上部面と下部中金型300aの下部面との間の距離と実質的に同一であることもできる。
【0065】
第1トランスファー・ラム510は、第1供給ポート220内に備わり、第1供給ポート220内の成形樹脂を加圧して第1分配ブロック330を経て第1キャビティ310内に成形樹脂を供給することができる。
【0066】
具体的に、第1分配ブロック330は、円形断面形状の第1供給ポート220と第1キャビティ310とを互いに連結させることができる。第1供給ポート220内部の成形樹脂は、第1トランスファー・ラム510の加圧によって第1分配ブロック330のカール(cull)、ランナー(runner)及びゲート(gate)を通じて第1キャビティ310に流入した後、固化されて前記第1半導体チップの基板上にモールディング部材を形成することができる。
【0067】
第2トランスファー・ラム520は、第2供給ポート320内に備わり、第2供給ポート320内の成形樹脂を加圧して第2分配ブロック430を経て第2キャビティ410内に成形樹脂を供給することができる。
【0068】
具体的に、第2分配ブロック430は、円形断面形状の第2供給ポート320と第2キャビティ410とを互いに連結させることができる。第2供給ポート320内部の成形樹脂は、第2トランスファー・ラム520の加圧によって第2分配ブロック430のカール、ランナー、及びゲートを通じて第2キャビティ410に流入した後、固化されて前記第2半導体チップの基板上にモールディング部材を形成することができる。
【0069】
従って、第1及び第2トランスファー・ラム510、520は、第1及び第2供給ポート220、320内に各々備わり、第1及び第2供給ポート220、320内の成形樹脂を同時に加圧して第1及び第2キャビティ310、410に各々供給することができる。
【0070】
図1、図4及び図5に図示された通り、本発明の一実施形態において、下金型ダイス202、中金型ダイス302、及び上金型ダイス402は、前記第1及び第2半導体チップを支持したり、または、分離させたりするための複数個のイジェクトピンを含むことができる。
【0071】
具体的に、下金型ダイス202は、前記第1半導体チップ10a、10bを下金型200から分離させるための下金型イジェクトピン242を含むことができる。下金型イジェクトピン242は、下金型200を貫通するように設置され、下金型イジェクトプレート240に連結されることができる。下金型イジェクトプレート240は、第1復帰スプリング244によって下金型ダイス202に弾性的に支持されることができる。
【0072】
第1ストッパー120は、下金型ダイス202の下部に設置されて下金型ダイス202の移動範囲を制限することができる。また、下金型ダイス202があらかじめ設定された高さを下降すると、第1ストッパー120は下金型イジェクトプレート240を加圧して下金型イジェクトピン242を下金型200の上部面から突出させることができる。従って、成形が完了した第1半導体チップ10a、10bは、下金型イジェクトピン242によって下金型200の上部面から分離されることができる。
【0073】
中金型ダイス302は、前記第2半導体チップ20a、20bを上金型400から分離させるための複数個の第1中金型イジェクトピン342及び前記第1半導体チップ10a、10bを支持するための複数個の第2中金型イジェクトピン352を含むことができる。
【0074】
第1中金型イジェクトピン342は、上部中金型300bを貫通するように設置され、第1中金型イジェクトプレート340に連結されることができる。第1中金型イジェクトプレート340は、第2復帰スプリング344によって中金型ダイス302に弾性的に支持されることができる。
【0075】
第2ストッパー130は、昇降ロード110に固定し設置されて中金型ダイス302の移動範囲を制限することができる。また、中金型ダイス302があらかじめ設定された高さを下降すると、第2ストッパー130は、第1中金型イジェクトプレート340を加圧して第1中金型イジェクトピン342を上部中金型300bの上部面から突出させることができる。従って、成形が完了した第2半導体チップ20a、20bは、第1中金型イジェクトピン342によって上部中金型300bの上部面から分離することができる。
【0076】
第2中金型イジェクトピン352は、下部中金型300aを貫通するように設置され、第2中金型イジェクトプレート350に連結されることができる。第2中金型イジェクトプレート350は、第3復帰スプリング354により中金型ダイス302に弾性的に支持されることができる。
【0077】
下金型200と下部中金型300aとがクランプされる時、下金型200または下金型ダイス202は、下部中金型300aから突出した第2中金型イジェクトピン352の一部と接触して加圧する。従って、第2中金型イジェクトピン352の一部は、下部中金型300aの内部に入ることになって、他の一部はロードされた前記第1半導体チップ10a、10bと接触して支持することになる。
【0078】
上金型ダイス402は、前記第2半導体チップ20a、20bを支持するための複数個の上金型イジェクトピン442を含むことができる。上金型イジェクトピン442は、上金型400を貫通するように設置され、上金型イジェクトプレート440に連結されることができる。上金型イジェクトプレート440は、第4復帰スプリング444によって上金型ダイス402に弾性的に支持されることができる。
【0079】
上部中金型300bと上金型400とがクランプされる時、上部中金型300bまたは中金型ダイス302は、上金型400から突出した上金型イジェクトピン442の一部と接触して加圧する。従って、上金型イジェクトピン442の一部は上金型400の内部に入り、他の一部は、ロードされた前記第2半導体チップと接触して支持することになる。
【0080】
本実施形態において、前記下金型200と前記中金型300との間で2つの第1半導体チップ10a、10bが成形され、前記中金型300と前記上金型400との間で2つの第2半導体チップ20a、20bが成形されることができる。しかし、成形される半導体チップの個数及び形態はこれに制限されない。
【0081】
また、前記トランスファー・ラムの個数及び前記半導体チップを支持及び成形するための前記金型の構造は、前記半導体チップの種類及び前記金型の間に加えられる圧力などによって変わる可能性があることを理解できる。
【0082】
さらに、前記第1半導体チップ及び前記第2半導体チップは、互いに同じ半導体チップであってもよい。これと異なり、前記第1半導体チップ及び前記第2半導体チップは、互いに違う半導体チップであってもよい。
【0083】
以下においては、図1の半導体パッケージの成形装置を利用して半導体チップを成形する方法に対して説明する。
【0084】
図7〜図10は、図1の半導体パッケージの成形装置を利用して半導体チップを成形するための方法を示す断面図である。
【0085】
先に、図7を参照すれば、ローダー(loader)によって下金型200上に第1半導体チップ10a、10bがロードされ、中金型300上に第2半導体チップ20a、20bがロードされる。また、第1及び第2供給ポート220、320内の第1及び第2トランスファー・ラム510、520上には、EMCのような成形樹脂Rが各々供給される。
【0086】
図8を参照すれば、上金型ダイス402は、昇降ロード110に固定されていて、下金型ダイス202及び中金型ダイス302は、昇降ロード110に沿って上昇して下金型200、中金型300及び上金型400をクランプする。
【0087】
本発明の一実施形態において、下金型ダイス202が上昇して下金型200と中金型300とをクランプさせた後、中金型ダイス302は、下金型ダイス202に載せられた状態で昇降ロード110に沿って上昇することができる。
【0088】
下金型200と下部中金型300aとがクランプされる時、下部中金型300aから突出した第2中金型イジェクトピン352の一部は、下部中金型300aの内部に入ることになって、他の一部はロードされた第1半導体チップ10a、10bと接触して支持することになる。
【0089】
また、上部中金型300bと上金型400とがクランプされる時、上金型400から突出した上金型イジェクトピン442の一部は、上金型400の内部に入ることになって、他の一部はロードされた第2半導体チップ20a、20bと接触して支持することになる。
【0090】
続いて、加圧ユニット500のトランスファー・プレート502が上昇するということによって、第1及び第2トランスファー・ラム510、520は同時に上昇する。従って、第1及び第2トランスファー・ラム510、520は、第1及び第2供給ポート220、320内の成形樹脂Rを同時に加圧して第1及び第2キャビティ310、410に各々供給することができる。
【0091】
本発明の一実施形態において、第1供給ポート220内部の成形樹脂は、第1トランスファー・ラム510の加圧によって第1分配ブロック330を通じて第1キャビティ310に流入した後、固化されて第1半導体チップ10a、10bを成形することができる。
【0092】
第2供給ポート320内部の成形樹脂は、第2トランスファー・ラム520の加圧によって第2分配ブロックを通じて第2キャビティ410に流入した後、固化されて第2半導体チップ20a、20bを成形することができる。
【0093】
図9及び図10を参照すれば、前記第1及び第2半導体チップ10a、10b、20a、20bの成形が完了すれば、下金型ダイス202及び中金型ダイス302は、昇降ロード110に沿って下降する。
【0094】
本発明の一実施形態において、中金型ダイス302は、下金型ダイス202に載せられた状態で自重によって昇降ロード110に沿って下降することができる。
【0095】
中金型ダイス302はあらかじめ設定された高さを下降した後、昇降ロード110に設置された第2ストッパー130により停止することができる。この時、第1中金型イジェクトピン342は、第2ストッパー130の加圧によって上部中金型300bの上部面から突出して成形が完了された第2半導体チップ20a、20bを上部中金型300bから分離させることができる。
【0096】
続いて、下金型ダイス202は、下降し続けた後、下金型ダイス202の下部に設置された第1ストッパー120によって停止されることができる。この時、下金型イジェクトピン242は、第1ストッパー120の加圧によって下金型200の上部面から突出して成形が完了した第1半導体チップ10a、10bを下金型200から分離させることができる。
【0097】
この後、アンローダー(unloader)によって成形が完了した前記第1及び第2半導体チップ10a、10b、20a、20bがアンロードされ、成形品のゲート及びカール部分が除去される。
【0098】
上述した通り、本発明の一実施形態に係る半導体パッケージの成形装置は、下金型、上金型、及び、前記下金型と前記上金型との間に介在された中金型を含み、前記下金型と前記中金型との間に第1成形空間、及び、前記中金型と前記下金型との間に第2成形空間を設けて前記第1及び第2成形空間で各々モールド封止工程を同時に遂行することができる。
【0099】
従って、従来の成形装置に比べて2倍以上に生産性を向上させることができる。また、前記第1及び第2成形空間で互いに相異する半導体チップを同時に成形することができる。
【0100】
図11は、本発明の他の実施形態に係る半導体パッケージの成形装置を示す断面図であり、図12は、図11の中金型を示す平面図である。本実施形態に係る半導体パッケージの成形装置は、第2半導体チップを分離させるためのイジェクト手段を除いては、図1の実施形態の半導体パッケージの成形装置と実質的に同じ構成要素を含む。従って、同じ構成要素に対しては同じ参照符号で示し、また、同じ構成要素に対して繰り返される説明は省略する。
【0101】
図11及び図12を参照すれば、本発明の他の実施形態に係る半導体パッケージの成形装置101の中金型ダイス302は、上部中金型300bを中金型ダイス302から上昇させるためのイジェクトスプリング360を含むことができる。
【0102】
イジェクトスプリング360は、上部中金型300bの下部に備わることができる。上部中金型300bと上金型400とがクランプされる時、上金型400が上部中金型300bを加圧することができる。従って、上部中金型300bは、中金型ダイス302の内部に入ることになり、上部中金型300bの上部面は中金型ダイス302の上部面と同一平面にあることになる。
【0103】
上部中金型300bと上金型400とが互いに離れると、上部中金型300bは、イジェクトスプリング360によって中金型ダイス302から上昇することができる。従って、上部中金型300bの上部面は、中金型ダイス302の上部面よりさらに高く位置することになる。
【0104】
本発明の他の実施形態において、上部中金型300bには成形が完了した第2半導体チップ20a、20bをグリップするための複数個のガイド部362が形成されることができる。
【0105】
図12に図示された通り、複数個のガイド部362は、上部中金型300bの外側部に互いに離間して形成されることができる。ガイド部362は上部中金型300bの側部に沿って形成され、上部中金型300b上に安定して支持した前記第2半導体チップ20a、20bの下部側部を露出させることができる。
【0106】
上部中金型300bがイジェクトスプリング360によって上昇されるということによって、成形が完了した第2半導体チップ20a、20bも上昇され、アンローダーのグリッパ(grippers)はガイド部362に沿って上昇して露出された前記第2半導体チップ20a、20bの下部側部と接触して前記第2半導体チップ20a、20bをグリップすることができる。
【0107】
前記ガイド部の個数、配置及び構造はこれに制限されず、成形される半導体チップの種類及び成形樹脂の重さなどを考慮して決定される可能性があることが理解できるはずである。
【0108】
以下では、図11の半導体パッケージの成形装置を利用して半導体チップを成形する方法に対し説明することにする。
【0109】
図13は、図11の半導体パッケージの成形装置を利用して半導体チップを成形するための方法を示す断面図である。
【0110】
まず、図7及び図8と同様に、ローダーによって第1及び第2半導体チップ10a、10b、20a、20bが、下金型200及び中金型300上にロードされる。また、第1及び第2供給ポート220、320内の第1及び第2トランスファー・ラム510、520上にはEMCのような成形樹脂Rが各々供給される。
【0111】
上金型ダイス402は昇降ロード110に固定されていて、下金型ダイス202と中金型ダイス302とは、昇降ロード110に沿って上昇して下金型200、中金型300及び上金型400をクランプする。
【0112】
本発明の他の実施形態において、上部中金型300bと上金型400とがクランプされる時、上金型400が上部中金型300bを加圧することができる。従って、上部中金型300bは、中金型ダイス302内部に入ることになって上部中金型300bの上部面は中金型ダイス302の上部面と同一平面にあることになる。
【0113】
続いて、第1及び第2トランスファー・ラム510、520は、第1及び第2供給ポート220、320内の成形樹脂Rを同時に加圧して第1及び第2キャビティ310、410に各々供給して前記第1及び第2半導体チップを成形する。
【0114】
図13を参照すれば、前記第1及び第2半導体チップ10a、10b、20a、20bの成形が完了すると、下金型ダイス202と中金型ダイス302とは昇降ロード110に沿って下降する。
【0115】
本発明の他の実施形態において、上部中金型300bが上金型400から落下すると、上部中金型300bはイジェクトスプリング360によって中金型ダイス302から上昇することができる。従って、上部中金型300bの上部面は中金型ダイス302の上部面よりさらに高く位置することになる。
【0116】
上部中金型300bがイジェクトスプリング360によって上昇されることによって、成形が完了した第2半導体チップ20a、20bも上昇し、アンローダーのグリッパー140は上部中金型300bの側部に形成されたガイド部362に沿って上昇した前記第2半導体チップをグリップすることができる。また、前記アンローダーの吸着ユニット142は、成形品のゲートの部分を吸着することができる。
【0117】
従って、前記アンローダーのグリッパー140と吸着ユニット142とは、前記成形品をグリップして後続工程のために前記成形品を移送することになる。
【0118】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は、かかる実施例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然ながら本発明の技術的範囲に属するものと認められる。
【産業上の利用可能性】
【0119】
上述した通り、本発明に係る半導体パッケージの成形装置は、下金型、上金型、及び、前記下金型と前記上金型との間に介在する中金型を含み、前記下金型と前記中金型との間に第1成形空間及び前記中金型と前記下金型の間に第2成形空間を設けて前記第1及び第2成形空間に各々モールド封止工程を同時に遂行できる。
【0120】
従って、従来の成形装置に比べて2倍以上に生産性を向上させることができる。また、前記第1及び第2成形空間で互いに相異する半導体チップを同時に成形することができる。
【符号の説明】
【0121】
100、101 半導体パッケージの成形装置
110 昇降ロード
120 第1ストッパー
130 第2ストッパー
140 グリッパー
200 下金型
202 下金型ダイス
204 第1貫通ホール
206 第1ポート
220 第1供給ポート
240 下金型イジェクトプレート
242 下金型イジェクトピン
244 第1復帰スプリング
300 中金型
300a 下部中金型
300b 上部中金型
302 中金型ダイス
304 第2ポート
310 第1キャビティ
320 第2供給ポート
330 第1分配ブロック
340 第1中金型イジェクトプレート
342 第1中金型イジェクトピン
344 第2復帰スプリング
350 第2中金型イジェクトプレート
352 第2中金型イジェクトピン
354 第3復帰スプリング
360 イジェクトスプリング
362 ガイド部
400 上金型
402 上金型ダイス
410 第2キャビティ
430 第2分配ブロック
440 上金型イジェクトプレート
442 上金型イジェクトピン
444 第4復帰スプリング
500 加圧ユニット
502 トランスファー・プレート
510 第1トランスファー・ラム
520 第2トランスファー・ラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの第1半導体チップが安定して支持される下金型と、
前記下金型の上部に位置し、少なくとも1つの第2半導体チップが安定して支持され、前記下金型と対向する面に前記第1半導体チップの成形空間のための第1キャビティを有する中金型と、
前記中金型の上部に位置し、前記中金型と対向する面に前記第2半導体チップの成形空間のための第2キャビティを有する上金型と、
前記下金型を貫通して前記第1キャビティと連結される第1供給ポートと、
前記下金型及び前記中金型を貫通して前記第2キャビティと連結される第2供給ポートと、
前記下金型の下部に位置し、前記第1及び前記第2供給ポートに各々備わり、前記第1及び前記第2供給ポート内の成形樹脂を加圧して前記第1及び前記第2キャビティ内に供給する第1及び第2トランスファー・ラムを有する加圧ユニットと、を含む半導体パッケージの成形装置。
【請求項2】
前記中金型は、前記下金型と対向して前記第1キャビティを有する下部中金型、及び、前記上金型と対向して前記第2半導体チップを支持する上部中金型を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項3】
前記加圧ユニットは、前記下金型の下部に昇降可能になるように位置するトランスファー・プレートをさらに含み、前記第1及び前記第2トランスファー・ラムは、前記トランスファー・プレートから上部に延長するように設置されることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項4】
前記トランスファー・プレートは、前記第1及び前記第2トランスファー・ラムを同時に昇降させることを特徴とする請求項3に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項5】
前記第2トランスファー・ラムの長さは、前記第1トランスファー・ラムより前記中金型の厚さだけさらに大きいことを特徴とする請求項3に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項6】
前記第2供給ポートは、前記下金型に貫通して形成される第1ポート及び前記中金型に貫通して形成され、前記第1ポートと連通される第2ポートを含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項7】
前記第1供給ポート及び前記第1ポートは、前記下金型の長さ方向中央部で高さ方向に沿って複数個が形成され、前記第2ポートは、前記中金型の長さ方向中央部で高さ方向に沿って複数個が形成されることを特徴とする請求項6に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項8】
複数個の前記第1供給ポート及び複数個の前記第2供給ポートは、互いに交互に配置されることを特徴とする請求項7に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項9】
前記第1供給ポートの個数と前記第2供給ポートの個数とは、同一であることを特徴とする請求項7に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項10】
前記第1半導体チップは、前記第1供給ポートを間に置いて少なくとも2つが配置され、前記第2半導体チップは、前記第2供給ポートを間に置いて少なくとも2つが配置されることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項11】
前記第1供給ポート内の成形樹脂は、第1分配ブロックを通じて前記第1キャビティ内に供給されることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項12】
前記第2供給ポート内の成形樹脂は、第2分配ブロックを通じて前記第2キャビティ内に供給されることを請求項1に記載の特徴とする半導体パッケージの成形装置。
【請求項13】
前記上金型、前記中金型及び前記下金型を各々固定し支持する上金型ダイス、中金型ダイス、並びに下金型ダイスをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項14】
前記上金型ダイスは昇降ロードに固定され、前記中金型ダイス及び前記下金型ダイスは、前記昇降ロードに沿って昇降して前記上金型、前記中金型及び前記下金型をクランプすることを特徴とする請求項13に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項15】
前記中金型ダイスは、前記昇降ロードに設置されたストッパーによって移動範囲が制限されることを特徴とする請求項14に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項16】
前記中金型ダイスは、前記第2半導体チップを前記中金型から分離させる複数個の第1中金型イジェクトピン及び前記第1半導体チップを支持する複数個の第2中金型イジェクトピンを含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項17】
前記第1中金型イジェクトピンは、昇降ロードに設置されたストッパーの加圧によって上昇して前記第2半導体チップを前記中金型から分離させることを特徴とする請求項16に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項18】
前記中金型は、前記下金型と対向する下部中金型及び前記上金型と対向する上部中金型を含み、前記中金型ダイスは、前記上部中金型を前記中金型ダイスから上昇させるイジェクトスプリングを含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項19】
前記上部中金型には、成形が完了した前記第2半導体チップをグリップするための複数個のガイド部が形成されることを特徴とする請求項18に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項20】
前記上部中金型と前記上金型とが互いにクランプされる時、前記上部中金型は前記イジェクトスプリングを加圧して前記中金型ダイス内部に下降し、前記上部中金型の上部面は前記中金型ダイスの上部面と同じ平面上にあり、前記上部中金型が前記上金型から分離する時、前記イジェクトスプリングは前記上部中金型を上昇させて前記上部中金型の上部面は前記中金型ダイスの上部面よりさらに高くなることを特徴とする請求項18に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項21】
前記第1キャビティで成形された、前記第1半導体チップの大きさ及び形状のうち、少なくとも1つは、前記第2キャビティで成形された、前記第2半導体チップの大きさ及び形状と異なることを特徴とする請求項1に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項22】
下金型と、
前記下金型の上部に位置する上金型と、
前記下金型と前記上金型との間に介在し、前記下金型とクランプされて、少なくとも1つの第1半導体チップを成形するための第1成形空間を形成し、且つ前記上金型とクランプされ、少なくとも1つの第2半導体チップを成形するための第2成形空間を形成する中金型と、
前記下金型を貫通して前記第1成形空間と連結される第1供給ポートと、
前記下金型及び前記中金型を貫通して前記第2成形空間と連結される第2供給ポートと、
前記下金型の下部に位置し、前記第1供給ポート内の成形樹脂を前記第1成形空間に供給し、前記第2供給ポート内の成形樹脂を前記第2成形空間に供給する加圧ユニットと、を含む半導体パッケージの成形装置。
【請求項23】
前記加圧ユニットは、
前記第1供給ポートに備わって前記第1供給ポート内の前記成形樹脂を加圧して前記成形樹脂を前記第1成形空間に供給する第1トランスファー・ラムと、
前記第2供給ポートに備わって前記第2供給ポート内の前記成形樹脂を加圧して前記成形樹脂を前記第2成形空間に供給する第2トランスファー・ラムと、を含むことを特徴とする請求項22に記載の半導体パッケージの成形装置。
【請求項24】
下金型、上金型、及び前記下金型と前記上金型との間に中金型を含む成形装置で複数個の半導体チップを成形する方法において、
前記方法は、
下金型上に第1半導体チップをロードし、前記中金型上に第2半導体チップをロードする段階と、
前記下金型と前記中金型とを共にクランプして前記第1半導体チップ上に第1成形空間を設け、前記中金型と前記上金型とを共にクランプして前記第2半導体チップ上に第2成形空間を設ける段階と、
前記下金型を貫通し、前記第1成形空間に連結された第1供給ポートから成形樹脂を前記第1成形空間に供給し、前記下金型と前記中金型とを貫通し、前記第2成形空間に連結された第2供給ポートから成形樹脂を前記第2成形空間に供給する段階と、を含み、
前記供給された樹脂は固化して前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとを成形することを特徴とする成形方法。
【請求項25】
前記中金型は下部中金型及び上部中金型を含み、前記下部中金型は前記下金型と対向して前記第1成形空間を形成する第1キャビティを含み、前記上部中金型は前記上金型と対向して前記第2半導体チップを支持することを特徴とする請求項24に記載の成形方法。
【請求項26】
前記成形された第1半導体チップ及び前記成形された第2半導体チップをアンロードする段階をさらに含み、
前記クランプする段階は、前記上部中金型と前記上金型とを共にクランプする段階と、前記上部中金型によってイジェクトスプリングを加圧して前記中金型を支持する中金型ダイス内部に下降させて前記上部中金型の上部面が前記中金型ダイスの上部面と同じ平面上にあるようにする段階と、を含み、
前記アンロードする段階は、前記上部中金型を前記上金型から分離する段階、及び、前記イジェクトスプリングによって前記上部中金型を上昇させて前記中金型の上部面よりさらに高くなるようにする段階を含むことを特徴とする請求項25に記載の成形方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−183827(P2012−183827A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−46371(P2012−46371)
【出願日】平成24年3月2日(2012.3.2)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】