説明

半導体装置の製造方法

【課題】露光可能限界寸法よりも小さい間隔のパターンを形成することができる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】基板10上に形成された被加工膜11上にレジスト膜23を形成する工程と、前記レジスト膜を露光、現像し、第1の方向に伸長し、前記第1の方向に垂直な第2の方向にくびれ部を有する開口パターン31Aを形成する工程と、ガス存在雰囲気下で前記レジスト膜上に前記ガスを構成する元素を含む堆積物24を堆積し、前記くびれ部における前記開口パターンの底部を前記第2の方向に前記堆積物で接続した膜パターン25を形成する工程と、前記膜パターンが転写されるように、ドライエッチング法によって前記被加工膜をエッチングする工程と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体装置の製造工程においては、被加工膜上にレジストを塗布し、レジストを目的とする形状となるように露光、現像を行ってパターニングしてマスクを形成し、エッチングなどでマスクの寸法を調整し、このマスクを用いて被加工膜をエッチングすることで、パターンを形成している。しかし、近年の半導体装置の微細化に伴って、コンタクトホールやビアホールの径も益々小さくなってきており、露光可能限界以下の寸法となるパターンを形成する技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1では、まず、メタル配線を形成した半導体基板上に、無機絶縁膜、有機絶縁膜を順に形成し、形成するビアホールと相似形状の凹部を有機絶縁膜に形成した後、加熱によって有機絶縁膜と反応する上層膜を凹部内と有機絶縁膜上に形成する。ついで、上層膜を加熱処理して上層膜を有機絶縁膜と反応させ、凹部の側面に反応層を成長させる。その後、未反応の上層膜を除去することで、有機絶縁膜に形成した凹部よりも寸法の小さな凹部が得られ、この寸法が縮小した凹部を有する有機絶縁膜を用いて無機絶縁膜にビアホールを形成している。
【0004】
しかし、今後さらに半導体装置の微細化が進行し、コンタクトホールやビアホールなどのホールパターン間ピッチが露光可能限界寸法よりも小さくなると、隣接するホールパターン間で露光パターンが繋がってしまう。そのため、特許文献1に記載の方法では、目的形状と相似形状の露光パターンを形成することができないので、ホールパターンを形成することができなくなる。つまり、特許文献1に記載の方法では、最初の露光によって形成されたパターンの凹部の径を小さくすることができるが、露光可能限界寸法よりも小さい間隔のホールパターンを形成することができず、凹部の密度を高めることができないという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−5379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、露光可能限界寸法よりも小さい間隔のパターンを形成することができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明の一態様によれば、基板上に形成された被加工膜上にレジスト膜を形成する第1の工程と、前記レジスト膜を露光、現像し、第1の方向に伸長し、前記第1の方向に垂直な第2の方向にくびれ部を有する開口パターンを形成する第2の工程と、ガス存在雰囲気下で前記レジスト膜上に前記ガスを構成する元素を含む堆積物を堆積し、前記くびれ部における前記開口パターンの底部を前記第2の方向に前記堆積物で接続した膜パターンを形成する第3の工程と、前記膜パターンが転写されるように、ドライエッチング法によって前記被加工膜をエッチングする第4の工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、露光可能限界寸法よりも小さい間隔のパターンを形成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1−1】図1−1は、本実施の形態による半導体装置の製造方法の一例を模式的に示すX軸方向の断面図である(その1)。
【図1−2】図1−2は、本実施の形態による半導体装置の製造方法の一例を模式的に示すX軸方向の断面図である(その2)。
【図2】図2は、本実施の形態による半導体装置の製造工程の一部における上面図である。
【図3】図3は、図2のエッチングされた層の底面図である。
【図4】図4は、本実施の形態による半導体装置の製造工程の一部におけるY軸方向の断面図である。
【図5】図5は、くびれ部を有するパターンを形成する露光マスクの一例を示す図である。
【図6】図6は、この実施の形態の方法によって形成された半導体装置の上面の様子を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図7】図7は、変形例によるリソグラフィ後の上層レジストパターンとエッチング後のホールの様子を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、以下の実施の形態で用いられる半導体装置の断面図は模式的なものであり、層の厚みと幅との関係や各層の厚みの比率などは現実のものとは異なる。
【0011】
図1−1〜図1−2は、本実施の形態による半導体装置の製造方法の一例を模式的に示すX軸方向の断面図であり、図2は、本実施の形態による半導体装置の製造工程の一部における上面図であり、図3は、図2のエッチングされた層の底面図であり、図4は、本実施の形態による半導体装置の製造工程の一部におけるY軸方向の断面図である。なお、図2と図3において、紙面の左右方向をX軸方向とし、紙面内のX軸方向に垂直な方向をY軸方向としている。
【0012】
まず、シリコン基板などの基板10上に、加工対象となる被加工膜11を形成する(図1−1(a))。この被加工膜11は、たとえば基板10上に形成された電界効果型トランジスタのゲート電極やソース/ドレイン領域と、上層に形成される配線層との間、あるいは下層に形成される配線層と上層に形成される配線層との間、を電気的に絶縁する層間絶縁膜などの絶縁膜である。また、ここで、基板10とは、シリコン基板などの半導体基板だけでなく、ガラス基板やこれらの上面に金属膜や絶縁膜などの膜や素子が形成された状態の基板をも含むものとする。
【0013】
ついで、被加工膜11上に、下層レジスト21、中間膜22および上層レジスト23を順に形成する(図1−1(b))。下層レジスト21は、たとえばアセナフチレン系、ポリアリーレン系、フェノール系、ノボラック系などの炭素を含有する化合物(高分子化合物)を有機溶剤に溶解した下層膜溶液を、スピンコート法などの塗布法によって塗布した後、所定の条件で加熱処理を行うことによって形成される。この下層レジスト21は、反射防止剤を含むものであってもよい。また、この下層レジスト21は、下地の段差を十分に吸収することが可能な厚さであることが望ましい。
【0014】
また、中間膜22は、塗布型絶縁膜(SOG(Spin On Glass)膜)からなり、塗布法によって下層レジスト21上に形成される。たとえば、過水素化シラザン重合体溶液をスピンコート法などの塗布法によって下層レジスト21上に塗布した後、塗布された膜が硬化する温度で加熱処理を行うことで、酸化シリコン膜からなる中間膜22が形成される。中間膜22としては、酸化シリコン膜のほかに、酸化チタン、酸化タングステンなどからなる膜であってもよい。
【0015】
さらに、上層レジスト23は、中間膜22上にレジスト溶液を塗布後、その塗膜を加熱処理することによって形成される。上層レジスト23の材料としては、特に限定されることはなく、光酸発生剤を含有するポジ型またはネガ型の化学増幅型レジストなどを用いることができる。
【0016】
その後、リソグラフィ技術によって、上層レジスト23を露光して、アルカリ現像処理を行って、上層レジストパターン23Aを形成する(図1−1(c)、図2(a)、図3(a)、図4(a))。露光する光は、レーザ光や紫外線、X線、電子ビームなどを用いることができるが、特に限定されない。上層レジストパターン23Aは、上層レジスト23内に開口パターン31Aが形成されたものである。
【0017】
図2(a)と図3(a)に示されるように、上層レジストパターン23Aに形成される1つの開口パターン31Aは、2つの楕円状のパターンがX軸方向に所定の距離だけ重なることによって形成された略楕円状を有しており、その外周のX軸方向の中心部付近に、Y軸方向にくびれたくびれ部231を有している。そして、この開口パターン31Aが、X軸方向に所定の距離をおいて形成される。また、この開口パターン31Aの側面は、上層レジストパターン23Aの上面L1から下面L2に向かって開口面積が小さくなるテーパ形状を有している。
【0018】
さらに、図4(a)は図2(a)のA−A断面図であり、この図4(a)に示されるように、くびれ部231における断面構造においては、対向するくびれ部231の間の中心付近51で、上層レジスト23が数nm程度の厚さで残されていることが望ましいが、上層レジスト23が残されていない状態でもよい。このくびれ部231間の中心付近51からY軸方向に離れる(くびれ部231に向かう)にしたがって、上層レジスト23の厚さは増加している。
【0019】
図5は、くびれ部を有するパターンを形成する露光マスクの一例を示す図である。この図5において、紙面の左右方向をX軸とし、X軸に垂直な方向をY軸方向とする。このX軸およびY軸の方向は、図2と図3のX軸およびY軸の方向と一致している。この露光マスク70は、遮光部71内に、開口パターン31Aを形成するための形状を有する透光部72(パターン形成部)を有する。この透光部72のX軸方向の外周の中心部付近には、開口パターン31Aにくびれを設けるために、遮光部71がパターン内部のY軸方向に突出した突出部71Aが設けられている。すなわち、透光部72のX軸方向の外周は、その中心部付近で、透光部72の内部に向かって窪んだ形状を有している。このような露光マスク70を用いて露光を行うことによって、露光箇所のX軸方向中央部付近にくびれ部231を有する開口パターン31Aを形成することができる。なお、この図4では、上層レジスト23がポジ型の場合を示したが、使用する上層レジスト23がネガ型の場合には、遮光部71と透光部72とが入れ替わる。
【0020】
ついで、上層レジストパターン23A上に炭素を含有する膜(以下、炭素含有膜という)24を堆積し、上層膜パターン25を形成する(図1−1(d)、図2(b)、図3(b)、図4(b))。この堆積処理は、後のエッチング処理で使用するたとえばRIE(Reactive Ion Etching)処理装置を用いて行うことができる。RIE処理装置のチャンバ内に対向して配置された一対の電極のうち、一方の電極である基板保持手段に基板10を保持させた後、チャンバ内を所定の真空度にし、CH3F,C46,CH4などのガスをチャンバ内に導入し、基板保持手段を兼ねる電極に高周波電力を印加して導入したガスをプラズマ化して、上層レジストパターン23Aの上面および側面に炭素含有膜24を形成する。通常、CH3F,C46,CH4などのガスは、RIEに用いられるが、その基板温度やガスの流量、高周波電力などの条件を堆積性の強い条件に制御することで、上層レジストパターン23Aの下層に位置する中間膜22をエッチングせずに、上層レジストパターン23A上に炭素含有膜24を形成することができる。
【0021】
図4(b)は、図2(b)のB−B断面図であるが、この図4(b)に示されるように、くびれ部231間のY軸方向に沿った断面においても炭素含有膜24は堆積し、くびれ部231間の穴底の形状を強調するように、炭素含有膜24が堆積する。すなわち、上層レジストパターン23Aの底部から所定の高さの範囲には、Y軸方向に対向して存在するくびれ部231間に炭素含有膜24が堆積して、分離部26が形成される。なお、くびれ部231間の中心付近51に上層レジスト23が残っていない場合でも、図4(b)に示されるように、くびれ部231における側壁に炭素含有膜24が堆積し、Y軸方向に成長していくことで、結果的にくびれ部231間の中心付近にも炭素含有膜24が堆積し、分離部26が形成される。
【0022】
この堆積処理によって、開口パターン31Aは、炭素含有膜24が堆積した上層レジストパターン23Aの上面L3では、図2(b)に示されるように、図2(a)よりも開口面積が小さくなったくびれ部231を有する略楕円形状を有しているが、上層レジストパターン23Aの底面L2では、図3(b)に示されるように、露光可能限界以下の間隔を有する2つの穴形状の開口パターン31Bに分離される。
【0023】
その後、分離部26を有する上層膜パターン25をマスクとして、RIE法などのドライエッチング法を用いて中間膜22のエッチングを行い、中間膜パターン22Aを形成する(図1−2(a)、図2(c)、図3(c))。RIE処理は、RIE処理装置のチャンバ内の基板保持手段に基板10を保持させ、チャンバ内を所定の真空度にした後、CF4,CHF3などのガスをチャンバ内に導入し、基板温度やガスの流量、高周波電力などの条件を堆積性が低く、エッチング性の高い条件に制御することで、中間膜22のエッチングを行う。
【0024】
このとき、図2(b)に示されるように、上層レジストパターン23Aの上部では1つの開口パターン31Aであっても、図3(b)に示されるように、上層レジストパターン23Aの底部付近では、2つに分離された穴形状の開口パターン31Bとなっているので、この底部付近の開口パターン31Bの形状が、中間膜22に転写され、中間膜パターン22Aが形成される。
【0025】
このエッチングによって、上層膜パターン25もエッチングされる。ここでは、上層膜パターン25の上面の高さは、くびれ部231に形成された炭素含有膜24の高さとほぼ同じ程度になったものとする。その結果、図2(c)に示されるように、上層膜パターン25の上面L4において、図2(b)の場合には1つだった開口パターン31Aは、2つの楕円形状の開口パターン31Bに分離される。また、図3(c)に示されるように中間膜パターン22Aの底面L5は、ほぼ上層レジストパターン23Aの底面におけるパターン形状が縮小して反映されたものとなる。
【0026】
ついで、RIE法などのドライエッチング法によって、中間膜パターン22Aをマスクとして、下層レジスト21をエッチングし、下層膜パターン21Aを形成する(図1−2(b))。この下層膜パターン21Aは、下層レジスト21に開口パターン31Cが形成されたものである。このとき、上層膜パターン25は、エッチングされて完全に除去され、中間膜パターン22Aもエッチングによって厚さが減少している。
【0027】
さらに、下層膜パターン21Aをマスクとして、RIE法などのドライエッチング法によって加工対象である被加工膜11をエッチングして、被加工膜11を貫通するホール32を形成する(図1−2(c))。このホール32は、図3(b)に示した分離部26を有する上層膜パターン25における開口パターン31Bが縮小して転写された形状を有しており、使用される露光装置の解像限界以下の間隔を有するピッチで形成されている。また、このとき、中間膜パターン22Aがエッチングによって完全に除去され、下層膜パターン21Aもエッチングによって厚さが減少している。
【0028】
その後、下層膜パターン21Aをアッシングによって除去することによって、被加工膜11の上面が露出される。そして、この被加工膜11に形成されたホール32には、たとえばバリアメタル膜と金属材料が形成され、コンタクトまたはビアが形成される。
【0029】
つぎに、実際に実験を行った結果を示す。図6は、この実施の形態の方法によって形成された半導体装置の上面の様子を示す走査型電子顕微鏡写真である。図6(a)は、リソグラフィ直後の上層レジストパターン23Aの上面の様子を示している。上層レジスト23に形成された開口パターン31Aは、X方向に伸長し、その中央部付近にくびれが形成されている。
【0030】
一方の図6(b)は、図6(a)の上層レジストパターン23Aを用いて、上述した方法にしたがってホール32を形成した被加工膜11の上面の様子を示している。ここでは、CH3F/C46/N2ガスを用いて堆積処理を行い、CF4/O2あるいはCHF3/O2ガスを用いてエッチング処理を行った。その結果、図6(a)のようにX方向に伸長した1つのパターンに対応するホールから、2つのホール32を被加工膜11に形成することができる。
【0031】
なお、堆積処理とエッチング処理は、同じチャンバ内で、使用するガスを処理工程ごとに取り替えたり、同じガスでも、基板温度やガスの流量、基板10に印加する高周波電圧などを処理工程ごとに変えたりすることによって、実行することができる。このように、同じチャンバ内で処理を行うことによって、別々のチャンバ内で各処理を行う場合に比して、処理にかかる時間を短縮化することができる。
【0032】
また、上述した説明では、堆積処理にはCH3F,C46,CH4などのガスを用いて炭素含有膜24を形成し、エッチング処理にはCF4,CHF3などのガスを用いる場合を示したが、これは一例であり、その他のガスを用いることも可能である。また、同じガス種でも、条件によって堆積処理とエッチング処理を切り替えることも可能である。さらに、エッチング対象である材料によっても、使用できるガスや、堆積処理とエッチング処理を切り分ける条件も異なる。そのため、中間膜22に用いる材料について、使用するガス種と、堆積処理とエッチング処理を行う条件について予め実験により求めておくことが望ましい。
【0033】
さらに、上述した説明では、楕円状のパターンの長手方向中央部付近にくびれ部231を有する開口パターン31Aを、リソグラフィで上層レジスト23に形成し、この上層レジスト23に対して堆積処理を行って、上層レジスト23の底部に開口パターン31Aのくびれ部231間を接続する分離部26を形成して、2つの開口パターン31Bに分離した後に、エッチング処理を行って被加工膜11上に2つのホール32を形成するようにした。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例として、X軸方向に伸長したライン状のパターンの長手方向の外周に2つ以上のくびれ部231(凹凸)を局所的に形成した上層レジストパターン23Aを用いてホール32の形成を行ってもよい。
【0034】
図7は、変形例によるリソグラフィ後の上層レジストパターンとエッチング後のホールの様子を模式的に示す図である。図7(a)のように、X軸方向に伸長したライン状の1つのパターンに2箇所のくびれ部231を形成し、上記した堆積処理とエッチング処理を行うことによって、図7(b)に示されるように、3つの開口パターン31Bが中間膜22に形成される。この場合には、図7(b)の開口パターン31B間の距離を露光可能限界以下とすることができる。
【0035】
また、図7(c)のように、X軸方向に伸長し、所定の間隔でくびれ部231を有するライン状の開口パターン31AをY軸方向に所定の間隔で形成することによって、図7(d)のように、マトリックス状に開口パターン31Bを中間膜22に形成することができる。この場合にも、X軸方向の開口パターン31B間の距離を露光可能限界以下とすることができる。
【0036】
この変形例によれば、レジストを露光、現像して、一方向に伸長した開口に局所的にくびれ部231を有するレジストパターンを形成し、このレジストパターンに炭素含有膜24の堆積を行った後、RIE法などのドライエッチングでエッチングを行うようにしたので、レジストパターンの底部付近では、Y軸方向に対向するくびれ部231間が炭素含有膜24によって接続され、(くびれ部231の数+1)個の独立した楕円形状(円形状)のパターンが形成される。その結果、この楕円形状(円形状)のパターンを用いて、被加工膜11をエッチングすることによって、1つのパターンから複数のコンタクトホールやビアホールなどのホールパターンを形成することができる。また、形成されるホールパターンの間隔は、露光限界以下であるので、形成されるホールの密度を高めることができるという効果を有する。
【符号の説明】
【0037】
10…基板、11…被加工膜、21…下層レジスト、21A…下層膜パターン、22…中間膜、22A…中間膜パターン、23…上層レジスト、23A…上層レジストパターン、24…炭素含有膜、25…上層膜パターン、26…分離部、31A,31B,31C…開口パターン、32…ホール、231…くびれ部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に形成された被加工膜上にレジスト膜を形成する第1の工程と、
前記レジスト膜を露光、現像し、第1の方向に伸長し、前記第1の方向に垂直な第2の方向にくびれ部を有する開口パターンを形成する第2の工程と、
ガス存在雰囲気下で前記レジスト膜上に前記ガスを構成する元素を含む堆積物を堆積し、前記くびれ部における前記開口パターンの底部を前記第2の方向に前記堆積物で接続した膜パターンを形成する第3の工程と、
前記膜パターンが転写されるように、ドライエッチング法によって前記被加工膜をエッチングする第4の工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記第1の工程では、前記被加工膜上に、下層レジスト膜と、前記下層レジスト膜のマスクとなる中間膜を順に形成した後に、前記レジスト膜を形成し、
前記第4の工程では、
前記膜パターンをマスクとして、ドライエッチング法によって前記中間膜をエッチングして中間膜パターンを形成する工程と、
前記中間膜パターンをマスクとして、ドライエッチング法によって前記下層レジスト膜をエッチングして下層膜パターンを形成する工程と、
前記下層膜パターンをマスクとして、ドライエッチング法によって前記被加工膜をエッチングする工程と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第2の工程では、露光および現像によって前記レジスト膜上に前記開口パターンを形成するためのパターン形成部を有し、前記パターン形成部の前記第1の方向に平行な外周は、所定の位置で、前記パターン形成部の内部に向かって窪んだ形状を有する露光マスクを用いて、前記レジスト膜の露光を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記第3の工程での前記堆積物の堆積処理と、前記第4の工程での前記エッチング処理は、同一のチャンバ内で行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記第4の工程では、絶縁膜からなる前記被加工膜を貫通するようにエッチングしてコンタクトホールまたはビアホールを形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−199434(P2010−199434A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−44623(P2009−44623)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】