説明

半導体装置の製造方法

【課題】高密度のカーボンナノチューブを容易に配線に用いることができる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】絶縁膜7にビアホール9を形成し、ビアホール9内及び絶縁膜7上に触媒部12を形成する。絶縁膜7上の触媒部12を不活化し、ビアホール9内の触媒部12を起点としてビアホール9内にカーボンナノチューブを成長させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、大規模集積回路(LSI)の配線に、カーボンナノチューブを用いる技術が提案されている。例えば、ビアホール内にカーボンナノチューブを縦方向に成長させ、これをSOD(spin on dielectric)等で固定した後に、CMPを行う技術が提案されている。また、イオンの照射によりカーボンナノチューブを切断する技術も提案されている。
【0003】
しかしながら、これまでの技術では、高密度のカーボンナノチューブを配線に用いることが困難である。例えば、上記のSODを用いる技術では、高密度のカーボンナノチューブを成長させると、SODの均一な塗布が困難になる。また、CMPに要する費用が大きい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−26839号公報
【特許文献2】特開2000−223005号公報
【特許文献3】特開2008−41954号公報
【特許文献4】特開2008−258187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、高密度のカーボンナノチューブを容易に配線に用いることができる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
半導体装置の製造方法の一態様では、絶縁膜にビアホールを形成し、前記ビアホール内及び前記絶縁膜上に触媒部を形成する。前記絶縁膜上の前記触媒部を不活化し、前記ビアホール内の前記触媒部を起点として前記ビアホール内にカーボンナノチューブを成長させる。
【発明の効果】
【0007】
上記の半導体装置の製造方法等によれば、カーボンナノチューブを容易にビアホール内に形成することができる。従って、高密度のカーボンナノチューブを容易に配線に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1A】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【図1B】図1Aに引き続き、半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【図1C】図1Bに引き続き、半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【図1D】図1Cに引き続き、半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【図1E】図1Dに引き続き、半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【図2】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【図3A】第3の実施形態に係る半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【図3B】図3Aに引き続き、半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【図4】イオンミリング前後のカーボンナノチューブの走査型電子顕微鏡写真を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。
【0010】
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について説明する。図1A乃至図1Eは、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【0011】
先ず、図1A(a)に示すように、半導体基板等の基板1の表面に素子分離絶縁膜2を形成し、この素子分離絶縁膜2により画定された素子活性領域内にトランジスタTr等の半導体素子を形成する。次いで、トランジスタTr等を覆う層間絶縁膜3を基板1上に形成する。層間絶縁膜3としては、例えばシラン系ガス又はテトラエトキシシラン(TEOS)ガスを使用してシリコン酸化膜を化学気相成長(CVD)法により形成する。その後、層間絶縁膜3にトランジスタTrのソース/ドレインまで達する開口部を形成し、その中に導電プラグ4を形成する。続いて、層間絶縁膜3上に導電プラグ4に接する導電膜5aを形成する。導電膜5aの形成に当たっては、例えば、タンタル(Ta)膜及び銅(Cu)膜をスパッタリング法によりこの順で形成する。
【0012】
次いで、図1A(b)に示すように、例えばフォトリソグラフィ法によって導電膜5aのパターニングを行い、導電プラグ4に電気的に接続された配線5を形成する。配線5の線幅は、例えば数μm以下、例えば100nm程度とする。
【0013】
その後、図1A(c)に示すように、配線5を覆う拡散防止膜6を層間絶縁膜3上に形成する。拡散防止膜6としては、例えば厚さが50nm〜100nmの窒化シリコン膜を形成する。続いて、拡散防止膜6上に層間絶縁膜7を形成する。層間絶縁膜7としては、例えばTEOSガスを使用してシリコン酸化膜をプラズマCVD法により形成する。層間絶縁膜7の厚さは、例えば200nm程度とする。次いで、層間絶縁膜7上に、層間絶縁膜7のビアホールを形成する予定の領域を露出する開口部8aを備えたレジストパターン8を形成する。
【0014】
その後、図1B(d)に示すように、レジストパターン8をマスクとして用いて層間絶縁膜7をエッチングすることにより、層間絶縁膜7に開口部7aを形成する。このエッチングの方法としては、フッ素系ガスを使用した反応性イオンエッチング法、及びプラズマエッチング法等のドライエッチングが挙げられる。また、フッ酸を使用したウェットエッチングを行ってもよい。
【0015】
続いて、図1B(e)に示すように、レジストパターン8を除去する。次いで、層間絶縁膜7をマスクとして用いて拡散防止膜6をエッチングすることにより、拡散防止膜6に開口部6aを形成する。この結果、開口部6a及び7aを含み、配線5の一部を露出するビアホール9が形成される。このエッチングの方法としては、リン酸等を使用したウェットエッチング法が挙げられる。
【0016】
次いで、図1B(f)に示すように、層間絶縁膜7の上面上及びビアホール9の底面上にバリア膜10を形成する。バリア膜10としては、例えばタンタル(Ta)膜又は窒化タンタル(TaN)膜を形成する。その後、バリア膜10上にコンタクト膜11を形成する。コンタクト膜11としては、例えばチタン(Ti)又は窒化チタン(TiN)を形成する。バリア膜10は、配線5中のCuの拡散に対するバリアとして機能する。コンタクト膜11は、後に形成するビアとバリア膜10との間の良好な電気的及び機械的な接続を確保する。また、バリア膜10及びコンタクト膜11は、後に形成する触媒粒子を担持する触媒担持膜としても機能する。バリア膜10及びコンタクト膜11の形成方法は特に限定されないが、例えば、基板1の表面に垂直な方向への成長異方性が高い方法によって形成することが好ましい。これは、バリア膜10及びコンタクト膜11がビアホール9の側面にも形成されてもよいが、この部分に形成されたバリア膜10及びコンタクト膜11は上記のような作用を奏しないからである。このような方法としては、ターゲットと試料との間の距離をターゲットの直径以上に設定して構成元素粒子を供給する異方性ロングスロースパッタリング法が挙げられる。また、コリメータスパッタリング法又はイオン化金属プラズマ(IMP)スパッタリング法等を採用してもよい。
【0017】
続いて、図1C(g)に示すように、コンタクト膜11の上面上に複数の触媒粒子12を分散させながら形成する。触媒粒子12の材料は特に限定されないが、コバルト(Co)、鉄(Fe)及びニッケル(Ni)が挙げられる。また、これらの2種又は3種を含む合金を用いてもよい。このような合金としては、TiCo等の金属間化合物が挙げられる。触媒粒子12の形成方法としては、例えばレーザアブレーション法、スパッタリング法、及び蒸着法等が挙げられる。また、真空チャンバにて差動排気機構を用いることにより、できるだけビアホール9の側面には触媒粒子12が形成されないようにすることが好ましい。
【0018】
次いで、層間絶縁膜7の上面よりも上方に位置する触媒粒子12の不活化を行う。本実施形態では、図1C(h)に示すように、基板1及び層間絶縁膜7の表面に垂直な方向から傾斜した方向からイオンを照射するイオンミリングを行うことにより、層間絶縁膜7の上面よりも上方に位置する触媒粒子12を除去する。イオンを照射する方向は、イオンがビアホール9の底面上の触媒粒子12に照射しなければ特に限定されないが、例えば基板1及び層間絶縁膜7の表面に垂直な方向から85°傾斜した方向から照射する。なお、イオンを照射する方向を固定していてもよいが、基板1が載置されたステージの回転等により、基板1の表面に平行な面内の全方位から照射することが好ましい。均一な照射を行うためである。
【0019】
この処理の結果、図1C(i)に示すように、層間絶縁膜7の上面上のバリア膜10、コンタクト膜11及び触媒粒子12が除去され、ビアホール9内のみにバリア膜10、コンタクト膜11及び触媒粒子12が残存する。
【0020】
その後、図1D(j)に示すように、触媒粒子12からカーボンナノチューブ13をビアホール9の上端よりも上方まで成長させる。カーボンナノチューブ13を成長させる方法は特に限定されない。例えば、熱CVD法、熱フィラメントCVD法、及びプラズマCVD法等のCVD法が挙げられる。熱CVD法を採用する場合には、例えば反応ガスとしてアセチレン及びアルゴンの混合ガスを成長雰囲気である真空チャンバ内に導入する。アセチレンは例えば10流量%のアルゴンで希釈して真空チャンバ内に導入する。また、アセチン含有ガス及びアルゴンガスの流量は、例えば、それぞれ0.5sccm、1000sccmとする。また、例えば、真空チャンバ内の圧力を1kPaに設定し、基板温度を400℃〜450℃に設定する。このような条件下では、カーボンナノチューブ13は、例えば1μm/時間程度の速度で成長する。また、熱フィラメントCVD法を採用する場合には、例えばガスを解離させるための熱フィラメントの温度を例えば900℃〜1800℃に設定する。
【0021】
続いて、図1D(k)に示すように、基板1及び層間絶縁膜7の表面に垂直な方向から傾斜した方向からイオンを照射するイオンミリングを行うことにより、カーボンナノチューブ13のビアホール9の上端よりも上方に飛び出している部分を除去する。イオンを照射する方向は特に限定されないが、例えば基板1及び層間絶縁膜7の表面に垂直な方向から85°傾斜した方向から照射する。なお、イオンを照射する方向を固定していてもよいが、基板1が載置されたステージの回転等により、基板1の表面に平行な面内の全方位から照射することが好ましい。均一な照射を行うためである。
【0022】
この処理の結果、図1D(l)に示すように、カーボンナノチューブ13の上端が層間絶縁膜7の上面と揃う。なお、イオンミリングの後に、カーボンナノチューブ13に吸着している酸素の除去等を目的とした処理を行ってもよい。この処理としては、例えば不活性ガス中での熱処理を行ってもよく、また、真空中での脱ガス処理を行ってもよい。
【0023】
次いで、図1E(m)に示すように、層間絶縁膜7上にカーボンナノチューブ13に接する導電膜14aを形成する。導電膜14aの形成に当たっては、例えば、タンタル(Ta)膜及び銅(Cu)膜をスパッタリング法によりこの順で形成する。
【0024】
その後、図1E(n)に示すように、例えばフォトリソグラフィ法によって導電膜14aのパターニングを行い、カーボンナノチューブ13に電気的に接続された配線14を形成する。配線14の線幅は、例えば数μm以下、例えば100nm程度とする。
【0025】
その後、必要に応じて同様の層間絶縁膜の形成、カーボンナノチューブの形成及び配線の形成等を繰り返して半導体装置を完成させる。この半導体装置では、カーボンナノチューブ13がビアとして機能する。
【0026】
このような第1の実施形態によれば、カーボンナノチューブ13の成長前に、カーボンナノチューブ13の成長が不要な部分に存在する触媒粒子12を不活化しているため、後にこれらの触媒粒子12から成長したカーボンナノチューブ13の除去が不要である。また、カーボンナノチューブ13のビアホール9の上端よりも上方に飛び出している部分の除去をCMPではなくイオンミリングにより行っているので、SODによる固定等が不要となる。従って、カーボンナノチューブ13の高密度化及びSODによる固定の組み合わせに伴う問題を解消することができる。更に、CMPと比較してコストを低減することができる。
【0027】
なお、触媒粒子12に代えて触媒膜等を触媒部として形成してもよい。
【0028】
また、上述のように、イオンを照射する方向は特に限定されず、例えばビアホール9の直径及び深さ等に応じてイオンがビアホール9の底部に位置する触媒粒子12に衝突しないように決定すればよい。
【0029】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図2は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【0030】
先ず、第1の実施形態と同様に、カーボンナノチューブ13の成長までの処理を行う(図1D(j)参照)。次に、図2(a)に示すように、層間絶縁膜7上にカーボンナノチューブ13に接する導電膜14aを形成する。このとき、導電膜14aの厚さは、カーボンナノチューブ13のビアホール9の上端よりも上方に飛び出している部分の長さよりも大きくする。また、導電膜14aはビアホール9内のカーボンナノチューブ13の隙間にも入り込む。導電膜14aの形成に当たっては、例えば、タンタル(Ta)膜及び銅(Cu)膜をスパッタリング法によりこの順で形成する。
【0031】
その後、図2(b)に示すように、例えばフォトリソグラフィ法によって導電膜14aのパターニングを行い、カーボンナノチューブ13に電気的に接続された配線14を形成する。
【0032】
続いて、必要に応じて同様の層間絶縁膜の形成、カーボンナノチューブの形成及び配線の形成等を繰り返して半導体装置を完成させる。この半導体装置でも、カーボンナノチューブ13がビアとして機能する。
【0033】
このような第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、カーボンナノチューブ13の成長前に、カーボンナノチューブ13の成長が不要な部分に存在する触媒粒子12を不活化しているため、後にこれらの触媒粒子12から成長したカーボンナノチューブ13の除去が不要である。また、図1D(k)のように、カーボンナノチューブ13の先端を切断することも可能であるが、カーボンナノチューブ13の切断を行わなければ、第1の実施形態よりも短時間、低コストで製造することができる。なお、導電膜14aの厚さを考慮してカーボンナノチューブ13の成長時間を予め調整しておくことが好ましい。その一方で、カーボンナノチューブ13の上端がビアホール9の上端より下方に位置していてもよい。導電膜14aがビアホール9内まで入り込んでくるからである。
【0034】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図3A乃至図3Bは、第3の実施形態に係る半導体装置の製造方向を工程順に示す断面図である。
【0035】
先ず、第1の実施形態と同様に、触媒粒子12の形成までの処理を行う(図1C(g)参照)。次いで、層間絶縁膜7の上面よりも上方に位置する触媒粒子12の不活化を行う。本実施形態では、図3A(a)に示すように、層間絶縁膜7の上面よりも上方に位置する触媒粒子12を覆う不活化膜21を形成する。不活化膜21は導電膜でも絶縁膜でもよく、例えばTa膜又はTi膜を形成する。不活化膜21の形成前に、ビアホール9内にレジスト膜を形成しておき、不活化膜21の形成後にこのレジスト膜を除去すれば、ビアホール9の底面上の触媒粒子12は不活化膜21に覆われない。また、レジスト膜の形成及び除去を行わずに、基板1の表面に垂直な方向から85°程度傾斜した方向から不活化膜21を形成しても、触媒粒子12の不活化膜21による被覆を回避することができる。
【0036】
その後、図3A(b)に示すように、触媒粒子12からカーボンナノチューブ13を不活化膜21の上面よりも上方まで成長させる。
【0037】
続いて、図3B(c)に示すように、不活化膜21上にカーボンナノチューブ13に接する導電膜14aを形成する。このとき、導電膜14aの厚さは、カーボンナノチューブ13の不活化膜21の上面よりも上方に飛び出している部分の長さよりも大きくする。また、導電膜14aはビアホール9内のカーボンナノチューブ13の隙間にも入り込む。
【0038】
その後、図3B(d)に示すように、例えばフォトリソグラフィ法によって導電膜14a、不活化膜21、触媒粒子12の層、コンタクト膜11、及びバリア膜10のパターニングを行い、カーボンナノチューブ13に電気的に接続された配線14を形成する。
【0039】
続いて、必要に応じて同様の層間絶縁膜の形成、カーボンナノチューブの形成及び配線の形成等を繰り返して半導体装置を完成させる。この半導体装置でも、カーボンナノチューブ13がビアとして機能する。
【0040】
このような第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、カーボンナノチューブ13の成長前に、カーボンナノチューブ13の成長が不要な部分に存在する触媒粒子12を不活化しているため、後にこれらの触媒粒子12から成長したカーボンナノチューブ13の除去が不要である。また、図1D(k)のように、カーボンナノチューブ13の先端を切断することも可能であるが、カーボンナノチューブ13の切断を行わなければ、第1の実施形態よりも短時間、低コストで製造することができる。なお、導電膜14aの厚さを考慮してカーボンナノチューブ13の成長時間を予め調整しておくことが好ましい。その一方で、カーボンナノチューブ13の上端が不活化膜21の上面より下方に位置していてもよい。ビアホール9に整合する不活化膜21の開口部内まで導電膜14aが入り込んでくるからである。
【0041】
図4に、第1の実施形態に関し、カーボンナノチューブのイオンミリングの前後の状態を示す。図4(a)は、イオンミリング前のカーボンナノチューブの一部がビアホールから飛び出している状態を示し、図4(b)は、イオンミリング後の状態を示す。図4に示す走査型電子顕微鏡写真の試料でも、第1の実施形態と同様に、層間絶縁膜の上面より上方に位置する触媒粒子等に対するイオンミリングを行った。このため、図4(a)に示すように、ビアホールの周囲にはカーボンナノチューブが存在しない。また、その後のカーボンナノチューブに対するイオンミリングにより、図4(b)に示すように、カーボンナノチューブのビアホールから飛び出していた部分が切断され、適切に除去されている。
【0042】
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0043】
(付記1)
絶縁膜にビアホールを形成する工程と、
前記ビアホール内及び前記絶縁膜上に触媒部を形成する工程と、
前記絶縁膜上の前記触媒部を不活化する工程と、
前記ビアホール内の前記触媒部を起点として前記ビアホール内にカーボンナノチューブを成長させる工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0044】
(付記2)
前記触媒部を不活化する工程は、前記絶縁膜上の前記触媒部を除去する工程を有することを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
【0045】
(付記3)
前記触媒部の除去をイオンミリングにより行うことを特徴とする付記2に記載の半導体装置の製造方法。
【0046】
(付記4)
前記触媒部のイオンミリングにおいて、前記絶縁膜の表面に垂直な方向から傾斜した方向からイオンを前記絶縁膜上の前記触媒部に衝突させることを特徴とする付記3に記載の半導体装置の製造方法。
【0047】
(付記5)
前記触媒部を不活化する工程は、前記絶縁膜上の前記触媒部を覆う不活化膜を形成する工程を有することを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
【0048】
(付記6)
前記触媒部として複数の触媒粒子を形成することを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0049】
(付記7)
前記カーボンナノチューブの前記ビアホールの上端から飛び出している部分をイオンミリングにより除去する工程と、
前記絶縁膜上に前記カーボンナノチューブに接続される配線を形成する工程と、
を有することを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0050】
(付記8)
前記カーボンナノチューブのイオンミリングにおいて、前記絶縁膜の表面に垂直な方向から傾斜した方向からイオンを前記カーボンナノチューブに衝突させることを特徴とする付記7に記載の半導体装置の製造方法。
【0051】
(付記9)
前記カーボンナノチューブの前記ビアホールの上端から飛び出している部分を覆い、前記カーボンナノチューブに接続される配線を前記絶縁膜上に形成する工程を有することを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【0052】
(付記10)
前記ビアホールを形成する工程の前に、
導電膜を形成する工程と、
前記導電膜上に前記絶縁膜を形成する工程と、
を有することを特徴とする付記1乃至9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0053】
5:配線
6:拡散防止膜
7:層間絶縁膜
8:レジストパターン
9:ビアホール
12:触媒粒子
13:カーボンナノチューブ
14:配線
21:不活化膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁膜にビアホールを形成する工程と、
前記ビアホール内及び前記絶縁膜上に触媒部を形成する工程と、
前記絶縁膜上の前記触媒部を不活化する工程と、
前記ビアホール内の前記触媒部を起点として前記ビアホール内にカーボンナノチューブを成長させる工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記触媒部を不活化する工程は、前記絶縁膜上の前記触媒部を除去する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記触媒部の除去をイオンミリングにより行うことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記触媒部を不活化する工程は、前記絶縁膜上の前記触媒部を覆う不活化膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記触媒部として複数の触媒粒子を形成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−82360(P2011−82360A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−233694(P2009−233694)
【出願日】平成21年10月7日(2009.10.7)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成18年度 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「次世代半導体材料・プロセス基盤(MIRAI)プロジェクト」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】