説明

半導体装置の製造方法

【課題】金属膜あるいは金属酸化膜の成膜量に伴うことなく含有している金属元素の濃度分布に偏りのないゲート絶縁膜を提供する。
【解決手段】図2に示すように、半導体基板1上に、シリコン酸化膜より高い誘電率を有する高誘電体膜10を形成する高誘電体膜形成工程と、高誘電体膜10上に、第1の金属元素を有する第1の金属膜あるいは金属酸化膜20を成膜する第1の成膜工程と、高誘電体膜10に第1の金属元素を拡散させる拡散工程と、高誘電体膜10上に金属元素吸収膜50を成膜する第2の成膜工程と、金属元素吸収膜50に、第1の金属元素を含ませる吸収工程と、金属元素吸収膜60を選択的に除去する除去工程の6工程を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属−酸化物−半導体電界効果トランジスタ(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor:MOSFET)のゲート絶縁膜薄膜化には、これに伴うゲートリーク電流の増大という課題が存在している。この課題に対して、シリコン酸化膜やシリコン酸窒化膜に比べて実膜厚を増加させることによってリーク電流を低減させる手法がある。そこで、実膜厚を増加させるための方法として、シリコン酸化膜より誘電率の高い高誘電体膜をゲート絶縁膜として使用することが提案されている。
【0003】
特許文献1および2には、ゲート絶縁膜を形成する工程を含んだ半導体装置の製造方法が開示されている。特許文献1には、酸化ハフニウムまたは酸化ジルコニウムを主な構成材料とするゲート絶縁膜の成膜方法が開示されている。特許文献2には、高誘電率絶縁膜を有し、ハフニウム、ジルコニウム、ランタン、およびセシウムの内少なくとも一種以上の金属酸化膜の成膜方法が開示されている。
【0004】
非特許文献1−6には、高誘電体膜の改良について報告されている。非特許文献1には、閾値電圧の低減を目的として、高誘電体膜にMg、Laなどの金属材料を含有させることが報告されている。非特許文献2には、金属膜あるいは金属酸化膜の成膜後に熱処理を行い高誘電体膜中に金属元素を拡散させる技術が報告されている。非特許文献3には、金属酸化膜を成膜し、TiN膜を成膜した後に金属元素を拡散させる技術が報告されている。非特許文献4には、Mg、Y、La希土類を含む高誘電体材料のゲート加工プロセスにおいて、ドライエッチングによる高誘電体材料の除去は、反応生成物となるハロゲン化物の揮発性がSiよりも低いことが報告されている。非特許文献5および6には、La希土類を含む高誘電体材料を選択的にエッチングする方法として、HClあるいはHNOを用いた協賛によるウェットエッチングが有効であることが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−324193号公報
【特許文献2】特開2009−200211号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】V.Narayanan"Band−Edge High−Performance High−k/Metal Gate n−MOSFETs using Cap Layers Containing Group IIA and IIIB Elements with Gate−First Processing for 45nm abd Beyond"VLSI Technology symposium,2006,Session22.2
【非特許文献2】H.N.Alshareef"Thermally Stable N−Metal Gate MOSFETs Using La−Incorporated HfSiO Dielectric"VLSI Technology symposium 2006,Session2.1
【非特許文献3】H.Shinohara"Effect of Post Cap−Layer Deposition Annealing Temparature and TiN Thickness on SMDH CMOS Process using TiN Hard Mask"SSDM,2009,789
【非特許文献4】CRC Handbook of Chemistry and Physics,80th ed.
【非特許文献5】R.Vos"Challenges With Respect To High−k/Metal Gate Stack Etching And Cleaning"ECS,2007,275
【非特許文献6】Y.Sugita"希フッ酸処理によるLa含有HfSiON,HfO2膜の化学状態変化"第56回応物,2009,laS7
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ゲート絶縁膜となる高誘電体膜に金属元素を含有させる場合、金属膜あるいは金属酸化膜の成膜量によって、高誘電体膜中に含有される金属元素の濃度分布に偏りが生じる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、半導体基板上に、シリコン酸化膜より高い誘電率を有する高誘電体膜を形成する高誘電体膜形成工程と、
上記高誘電体膜上に、上記第1の金属元素を有する第1の金属膜あるいは金属酸化膜を成膜する第1の成膜工程と、
上記高誘電体膜に上記第1の金属元素を拡散させる拡散工程と、
上記高誘電体膜上に金属元素吸収膜を成膜する第2の成膜工程と、
上記金属元素吸収膜に、上記第1の金属元素を含ませる吸収工程と、
上記金属元素吸収膜を選択的に除去する除去工程と、
を含む
半導体装置の製造方法が提供される。
【0009】
本発明によれば、金属を拡散させた高誘電体膜表面に、金属元素吸収膜を成膜する。この金属元素吸収膜を成膜した後、熱処理をすることによって高誘電体膜表面付近の金属元素を金属元素吸収膜に吸収させることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高誘電体膜において、金属元素の濃度分布に傾きが生じることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】(a)は、半導体装置の製造工程におけるゲート絶縁膜形成工程を説明するための断面図、(b)−(d)は、ゲート電極形成工程を説明するための断面図である。
【図2】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための図であり、(a)は、高誘電体膜形成工程を、(b)は、第1の成膜工程を、(c)は、拡散工程を、(d)は、第2の成膜工程を、(e)は、吸収工程を、(f)は、除去工程を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0013】
図1は、本実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための図であり、(a)は、半導体装置の製造工程におけるゲート絶縁膜形成工程の断面図、(b)−(d)は、ゲート電極形成工程を説明するための断面図である。
図1の(a)に示すように、まず、ゲート絶縁膜30を素子分離領域2を備えた半導体基板1上に形成する(ゲート絶縁膜形成工程)。なお、本工程の詳細は、後述する。
【0014】
次に、図1の(b)および(c)に示すように、ゲート電極4を形成する(ゲート電極形成工程)。
【0015】
まず、図1の(b)に示すように、ゲート絶縁膜30上に、ゲート電極膜42を成膜する。このゲート電極膜42は、例えば、ポリシリコンやアモルファスシリコンにより形成される。
【0016】
次に、図1の(c)に示すようにゲート電極膜42上に、マスクパターン(図示せず)を形成し、このマスクパターンをマスクとしてゲート電極膜42をエッチングする。これにより、ゲート電極4が形成される。なお、ゲート絶縁膜30の内、ゲート電極4に覆われていない部分も除去される。
【0017】
次に、図1の(d)に示すように、エクステンション領域5、サイドウォール9、およびソース・ドレイン領域8を設ける。
【0018】
以上の工程により、図1(d)に示した本実施形態の半導体装置が得られる。
【0019】
次に、本実施形態に係るゲート絶縁膜形成工程について詳細に説明する。
【0020】
図2は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための図であり、(a)は、高誘電体膜形成工程を、(b)は、第1の成膜工程を、(c)は、拡散工程を、(d)は、第2の成膜工程を、(e)は、吸収工程を、(f)は、除去工程を説明するための断面図である。
図2に示すように、半導体基板1上に、シリコン酸化膜より高い誘電率を有する高誘電体膜10を形成する高誘電体膜形成工程と、高誘電体膜10上に、第1の金属元素を有する第1の金属膜あるいは金属酸化膜20を成膜する第1の成膜工程と、高誘電体膜10に第1の金属元素を拡散させる拡散工程と、高誘電体膜10上に金属元素吸収膜50を成膜する第2の成膜工程と、金属元素吸収膜50に、第1の金属元素を含ませる吸収工程と、金属元素吸収膜60を選択的に除去する除去工程の6工程を含んでいる。
【0021】
まず、図2の(a)に示すように、素子分離領域2を備えた半導体基板1上に、シリコン酸化膜より高い誘電率を有した高誘電体膜10を形成する(高誘電体膜形成工程)。この時、半導体基板1は、Si基板を用いている。なお、高誘電体膜10には、Hf、あるいはZrを含有する第2の金属酸化膜、第2の金属酸窒化膜、シリケート膜、およびシリケート窒化膜のいずれかを用いていることが好ましい。また、高誘電体膜10を形成する前に半導体基板1上に、シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜、ゲルマニウム酸化膜、およびゲルマニウム酸窒素膜の少なくとも一つを成膜してもよい。
【0022】
次に、図2の(b)に示すように、高誘電体膜10上に、第1の金属元素を含んでいる第1の金属膜あるいは金属酸化膜20を成膜する(第1の成膜工程)。この時、第1の金属元素は、Al、Mg、Y、あるいはLa希土類の少なくとも一つ以上の元素であることが好ましい。なお、第1の金属膜あるいは金属酸化膜20には、1×1015(atoms/cm)以上の第1の金属元素を含有している方がよい。また、高誘電体膜10として、第2の金属元素であるHf、あるいはZrを含有する第2の金属酸化膜、第2の金属酸窒化膜を成膜した場合、第1の金属元素の原子数は、第2の金属元素の原子数の20%以上であることが好ましい。
【0023】
次に、図2の(c)に示すように、第1の金属膜あるいは金属酸化膜20に含まれている第1の金属元素を高誘電体膜10中に拡散させる(拡散工程)。このとき、第1の金属元素を高誘電体膜10中に拡散させるために、熱処理(第1の熱処理)を用いることが好ましい。なぜなら、熱処理で第1の金属元素を高誘電体膜10に拡散させることで、高誘電体膜10に欠陥が生成することを抑制することができるからである。このとき、第1の熱処理温度T1には、半導体基板1の融点より低いこと、第1の金属材料が高誘電体膜10の基板表面側に拡散する温度であること、および外方拡散が起きないことが求められる。なお、第1の熱処理温度T1は、第1の金属材料の違いによって変化する。例えば、第1の金属材料が、Laである場合、T1は850〜1050℃である。第1の金属材料がAlである場合、T1は850℃以上、1050℃以下である。また、第1の金属材料がMgである場合、T1は650℃以上、950℃以下である。第1の金属材料がYである場合、T1は850℃以上、1050℃以下である。
【0024】
次に、図2の(d)に示すように、高誘電体膜10上に、余分な第1の金属元素を吸収することができる金属元素吸収膜50を成膜する(第2の成膜工程)。このとき、高誘電体膜10は、第1の金属元素を高濃度に含有している表層領域12と、高誘電体膜32の2層に分かれている。高誘電体膜32は、表層領域12と比較して、第1の金属の濃度が一様となっている。また、金属元素吸収膜50は、TiN、TaSiN、HfN、NiSi1−X、PtSi、NiTa1−XSi、NiPt1−XSi、HfSi、WSi、IrSi1−X、TaGe、TaX、MoおよびWの少なくとも一つを含んでいることが好ましい。例えば、第1の金属元素が、Laの場合、金属元素吸収膜50は、TiNである。
【0025】
なお、金属元素吸収膜50を成膜する前に、第1の熱処理を行うことによって、高誘電体膜32内における第1の金属元素の拡散制御が可能である。
【0026】
次に、図2の(e)に示すように、高誘電体膜10の表層領域12に高濃度で存在している第1の金属元素を、金属元素吸収膜50に吸収させる(吸収工程)。これによって、金属吸収膜60が形成されている。このとき、第1の金属元素を金属元素吸収膜50に吸収させる処理をして、熱処理(第2の熱処理)を用いることが好ましい。第2の熱処理温度T2には、高誘電体膜10の表層領域12中に含まれている第1の金属元素の内、半導体基板1表面付近の第1の金属元素が再配置しないこと、および高誘電体膜32表面付近の第1の金属元素が、金属元素吸収膜50に吸収されることが求められる。なお、第1の金属元素を金属元素吸収膜50に吸収させたあと、高誘電体膜10の表面領域12と金属元素吸収膜50の界面における第1金属元素の濃度は、高誘電体膜10の基板領域34中に拡散した第1の金属元素の濃度以下となることが好ましい。
【0027】
ただし、熱処理温度T2は、第1の金属元素の種類と金属元素吸収膜50に含まれている化合物の種類に依存する。例えば、第1の金属元素がLaであり、金属元素吸収膜に含まれる化合物がTiNである場合のT2は、850℃≦T2<1050℃、第1の金属元素がAlであり、金属元素吸収膜に含まれる化合物がTiNである場合のT2は、850℃≦T2<1050℃である。第1の金属元素がMgであり、金属元素吸収膜に含まれる化合物がTiNである場合のT2は、650℃≦T2<950℃、第1の金属元素がYであり、金属元素吸収膜に含まれる化合物がTiNである場合のT2は、850℃≦T2<1050℃である。また、第2の熱処理における熱処理時間を長時間にすれば、高誘電体膜10のうちゲート絶縁膜30となる層で金属元素濃度が、少なくなるように調節することができ、信頼性に優れる。
【0028】
なお、第2の熱処理温度T2は、第1の熱処理工程における熱処理温度T1より低い温度に設定することが好ましい。このため、第1の熱処理で半導体基板1の表面付近に拡散した第1の金属元素が、第2の熱処理によって再び拡散することが抑制される。これによって、半導体基板1の表面付近における第1の金属元素の原子数分布は変化しないため、実行仕事関数の変動は起こらない。
【0029】
次に、図2の(f)に示すように、第1の金属元素を吸収させた金属元素吸収膜60を除去する(除去工程)。これによって、ゲート絶縁膜30が形成される。金属元素吸収膜60をエッチング、ウェットエッチングにより選択的に除去する際、用いる液体は、第1の金属元素の種類と高誘電体膜10および金属元素吸収膜50に含まれる化合物に依存する。例えば、高誘電体膜10のうちゲート絶縁膜30となる層が第1の金属元素であるLaを含有したHfO膜であり、金属元素吸収膜60がTiNの場合、金属元素吸収膜60の選択的除去には、硫酸−過酸化水素混合液(SPM:sulfuric acid/hydrogen peroxide/water mix)を用いる。
【0030】
なお、半導体基板1上にシリコン酸化膜、シリコン酸窒素膜、ゲルマニウム酸化膜、およびゲルマニウム酸窒素膜の少なくとも1つを設けた場合、これらと高誘電体膜10のうちゲート絶縁膜30となる層との界面は、チャネル方向に高誘電体膜10のうちゲート絶縁膜30となる層がエッチングされたゲート断面形状となる。なぜなら、このようなゲート断面形状となることにより、ゲートリーク電流のゲート端成分の影響が増大してしまうからである。しかしながら、本実施形態に係るゲート絶縁膜30の形成を用いることによって、ゲート絶縁膜30のエッチングレートを一定にすることができる。
【0031】
以上の工程を行うことにより、ゲート絶縁膜30として用いることのできる高誘電体膜30を得ている。なお、本実施形態に係る半導体装置はp型トランジスタでも、n型トランジスタであってもどちらでも良い。
【0032】
次に、本実施形態の効果について説明する。
【0033】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、高誘電体膜10に第1の金属元素を拡散させるための第1の熱処理と、高誘電体膜10に拡散した余分な第1の金属元素を金属元素吸収膜50に拡散させるための第2の熱処理を行っている。この2回の熱処理を行うことによって、第1の金属元素濃度が一様なゲート絶縁膜30を得ることができる。このため、ゲート加工を行う際、ゲート絶縁膜30のエッチングレートが一定になるため、ゲート絶縁膜30の断面形状の変化を抑制できる。これにより、ゲートリーク電流のゲート端成分の影響増大が抑制できる。
【0034】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0035】
1 半導体基板
2 素子分離領域
4 ゲート電極
5 エクステンション領域
8 ソース・ドレイン領域
9 サイドウォール
10 高誘電体膜
12 表層領域
20 第1の金属膜あるいは金属酸化膜
30 ゲート絶縁膜
32 高誘電体膜
42 ゲート電極膜
50 金属元素吸収膜
60 金属元素吸収膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に、シリコン酸化膜より高い誘電率を有する高誘電体膜を形成する高誘電体膜形成工程と、
前記高誘電体膜上に、前記第1の金属元素を有する第1の金属膜あるいは金属酸化膜を成膜する第1の成膜工程と、
前記高誘電体膜に前記第1の金属元素を拡散させる拡散工程と、
前記高誘電体膜上に金属元素吸収膜を成膜する第2の成膜工程と、
前記金属元素吸収膜に、前記第1の金属元素を含ませる吸収工程と、
前記金属元素吸収膜を選択的に除去する除去工程と、
を含む
半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記第1の金属元素は、Al、Mg、Y、あるいはLa希土類の少なくとも一つ以上の元素である請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記金属元素吸収膜は、TiN、TaSiN、HfN、NiSi1−X、PtSi、NiTa1−XSi、NiPt1−XSi、HfSi、WSi、IrSi1−X、TaGe、TaX、MoおよびWの少なくとも一つを含む請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記高誘電体膜は、Hf、あるいはZrを含有する第2の金属酸化膜、第2の金属酸窒化膜、シリケート膜、およびシリケート窒化膜のいずれかである請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記金属元素吸収膜は、前記高誘電体膜に対して選択的に除去できる膜である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記半導体基板上に、シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜、ゲルマニウム酸化膜、およびゲルマニウム酸窒素膜の少なくとも一つを形成する工程をさらに含む請求項1乃至5のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記第1の金属元素を前記高誘電体膜に拡散させるために第1の熱処理を行う請求項1乃至6のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記金属元素吸収膜に、前記第1の金属元素を含ませるために第2の熱処理を行う請求項1乃至7のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記第2の熱処理おける第2の熱処理温度は、前記第1の熱処理における第1の熱処理温度より低い請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記第1の金属膜あるいは金属酸化膜には、1×1015(atoms/cm)以上の前記第1の金属元素を含有している請求項1乃至9のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記第1の金属元素の原子数が、前記第2の金属酸化膜あるいは前記第2の金属酸窒化膜に含まれる第2の金属元素の原子数の20%以上である請求項4乃至10のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記吸収工程により、前記高誘電体膜と前記金属元素吸収膜の界面における前記第1金属元素の濃度は、前記高誘電体膜中に拡散した前記第1の金属元素の濃度以下である請求項1乃至11のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記半導体基板上に、ゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程と、
前記ゲート絶縁膜上に、ゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、
を備え、
前記ゲート絶縁膜形成工程は、前記高誘電体膜形成工程と、前記第1の成膜工程と、前記第1の熱処理工程と、前記第2の成膜工程と、前記除去工程と、を含む請求項1乃至12のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記高誘電体膜をゲート絶縁膜として用いた場合、前記シリコン酸化膜、前記シリコン酸窒素膜、前記ゲルマニウム酸化膜、および前記ゲルマニウム酸窒素膜と前記高誘電体膜との界面で、チャンネル方向に前記高誘電体膜がエッチングされたゲート断面形状となる請求項6乃至13のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−80867(P2013−80867A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−221043(P2011−221043)
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】