説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】ゲート電極同士の間隔が狭い場合においても、基板に損傷を与えることなく微細なコンタクトホールを安定して形成することが可能な半導体装置及びその製造方法を実現できるようにする。
【解決手段】半導体装置は、基板11の上に互いに間隔をおいて形成されたゲート電極13と、基板11の上に、ゲート電極13同士の間の領域を埋め且つゲート電極13を覆うように形成された第1の絶縁膜16と、第1の絶縁膜16の上に下側から順次形成された第2の絶縁膜17及び第3の絶縁膜18と、第1の絶縁膜16、第2の絶縁膜17及び第3の絶縁膜18を貫通し、ソース・ドレイン領域15と電気的に接続されたコンタクトプラグ22とを備えている。第1の絶縁膜16は、水素原子を含み且つフッ素原子を含まないガスによりドライエッチング可能な材料からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特にコンタクトを有する半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の高集積化及び高性能化に伴い、微細加工に対する要求が厳しくなっており、その1つとして微細なコンタクトホールを形成することが要請されている。
【0003】
ソース・ドレイン領域等の半導体基板表面に形成された導電領域に到達するコンタクトホールを形成する方法として、フォトリソグラフィー技術を用いて形成したレジストパターンをマスクとして層間絶縁膜をドライエッチングする方法が知られている。しかし、この方法では、レジストパターンを露光現像する際の解像度及びレジストパターンと半導体基板表面の導電領域との位置合わせ精度により、コンタクトホールの微細化が制約される。
【0004】
微細なコンタクトホールの形成を可能にする手段として、自己整合式コンタクト加工(Self-Aligned Contact:以下SACと称する。)技術が知られている。SAC技術は、例えば2つのゲート電極に挟まれた半導体基板表面の導電領域に到達するコンタクトホールを形成する場合、ゲート電極の上面及び側面に形成されているサイドウォール絶縁膜を利用して、2つのゲート電極間に自己整合的にコンタクトホールを形成する技術である。
【0005】
しかし、微細化によりゲート電極同士の間隔が狭くなると、ゲート電極の上面及び側面に形成されているサイドウォール絶縁膜を薄膜化する必要がある。サイドウォール絶縁膜を薄膜化すると、コンタクトホールを形成する際にゲート電極が露出し、ゲート電極とコンタクトプラグとがショートする短絡不良が発生しやすくなる。
【0006】
短絡不良の発生を回避する方法として、ゲート電極を薄いエッチング防止膜により保護する方法が検討されている(例えば、特許文献1を参照。)。例えば、ゲート電極及びソース・ドレイン領域を形成した後、半導体基板の全面に薄いエッチング防止膜を形成する。次に、エッチング防止膜が形成されたゲート電極同士の間の領域を埋めるように耐熱性を有する有機絶縁膜を形成する。このようにすれば、コンタクトホールを形成する際に、エッチング防止膜が有機絶縁膜により保護されるため、ゲート電極が露出するおそれがない。
【0007】
しかし、サリサイド技術を用いる場合には、ゲート電極の上面にシリサイドを形成するため、ゲート電極の上面及び側面にサイドウォール絶縁膜を形成できない。このため、SAC構造を形成することができず、ゲート電極とコンタクトプラグとの短絡不良が発生する。これを解決する方法として、ゲート電極及びソース・ドレイン領域のそれぞれの上にシリサイド膜を形成した後、半導体基板の全面にシリコン酸化膜を形成し、平坦化した後、コンタクトパターンを有するシリコン窒化膜を形成する方法が報告されている(例えば、特許文献2を参照。)。
【0008】
また、層間絶縁膜のエッチング速度とゲート電極を被覆するサイドウォール絶縁膜のエッチング速度とは同程度であるため、層間絶縁膜のドライエッチングを行う際にサイドウォール絶縁膜もエッチングされ、ゲート電極とコンタクトプラグとの短絡不良が発生するおそれがある。これを解消するため、層間絶縁膜の下にシリコン窒化膜等からなるエッチングストッパ膜を形成する方法が報告されている(例えば、特許文献3を参照。)。
【特許文献1】特開2003−258092号公報
【特許文献2】特開2002−118166号公報
【特許文献3】特開2000−307001号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来のシリコン窒化膜からなるエッチングストッパ膜を用いるコンタクトホールの形成方法は、残存したエッチングストッパ膜を除去する際に導電領域の一部がエッチングされ、損傷を受けるという問題がある。
【0010】
微細化によりゲート電極同士の間隔が狭くなると、図3(a)に示すように、ゲート電極112の間にエッチングストッパ膜116が埋め込まれ、他の部分よりも膜厚が厚くなる。このため、図3(b)に示すように、層間絶縁膜117をマスクとしてエッチングストッパ膜116を除去する際に、ゲート電極112の間の部分にエッチングストッパ膜116が残存してしまう。残存するエッチングストッパ膜116を除去するためには追加のエッチングを行う必要がある。
【0011】
シリコン窒化膜であるエッチングストッパ膜116を除去するためには、フッ素(F)を含むフルオロカーボン(CF)系ガスを用いてエッチングを行う必要がある。CF系ガスはエッチング時にF及びCFx(X=1〜3)という状態で存在し、F及びCFxはシリコンと反応してフッ化物を形成する。このため、半導体基板111の表面がエッチング除去されたり、形成されたフッ化物が空気中の水分と反応することにより半導体基板111の表面が腐食されたりする。その結果、図3(c)に示すように、エッチングストッパ膜116の膜厚が薄い部分においては、ソース・ドレイン領域115が損傷を受ける。ソース・ドレイン領域115が損傷すると、コンタクト抵抗が上昇してしまう。
【0012】
本発明は、前記従来の問題を解決し、ゲート電極同士の間隔が狭い場合においても、基板に損傷を与えることなく微細なコンタクトホールを安定して形成することが可能な半導体装置及びその製造方法を実現できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記の目的を達成するため、本発明は半導体装置を、エッチングストッパ膜と基板との間に水素原子を含み且つフッ素原子を含まないガスによりドライエッチング可能な材料からなる絶縁膜を備えた構成とする。
【0014】
具体的に、本発明に係る半導体装置は、基板の上に互いに間隔をおいて形成された複数のゲート電極と、基板における各ゲート電極の側方にそれぞれ形成されたソース・ドレイン領域と、基板の上に、ゲート電極同士の間の領域を埋め且つゲート電極を覆うように形成された第1の絶縁膜と、第1の絶縁膜の上に下側から順次形成された第2の絶縁膜及び第3の絶縁膜と、第1の絶縁膜、第2の絶縁膜及び第3の絶縁膜を貫通し、ソース・ドレイン領域と電気的に接続されたコンタクトプラグとを備え、第1の絶縁膜は、水素原子を含み且つフッ素原子を含まないガスによりドライエッチング可能な材料からなることを特徴とする。
【0015】
本発明の半導体装置は、ゲート電極同士の間の領域を埋め且つゲート電極を覆うように形成され、水素原子を含み且つフッ素原子を含まないガスによりドライエッチング可能な材料からなる第1の絶縁膜を備えている。このため、ソース・ドレイン領域を露出するコンタクトホールを形成する際に、フッ素を含むガスを用いたエッチングを行う必要がない。従って、コンタクトホールを形成する際に、基板がフッ素と反応してエッチングされたり、基板上に形成されたフッ化物が空気中の水分と反応して基板を腐食したりするおそれがない。その結果、ソース・ドレイン領域が損傷を受けコンタクト抵抗が上昇するという不具合が生じにくい半導体装置を実現できる。
【0016】
本発明の半導体装置において、第1の絶縁膜は、有機絶縁膜であってもよく、具体的にはポリアリールエーテル又はフッ化ポリイミド等とすればよい。また、第1の絶縁膜は、多孔質シリカであってもよい。
【0017】
本発明の半導体装置において、水素原子を含み且つフッ素原子を含まないガスは、H2、HN3、N24、H2S、SiH4及びPH3のいずれか1つ又はそれらの2つ以上を含む混合ガスとしてもよい。
【0018】
本発明の半導体装置において、ゲート電極、ソース拡散層及びドレイン拡散層のうちの少なくともいずれか1つの上面がシリサイド化されていてもよい。
【0019】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、基板の上に互いに間隔をおいて複数のゲート電極を形成した後、基板におけるゲート電極同士の間の領域にそれぞれソース・ドレイン領域を形成する工程(a)と、基板の上に、ゲート電極同士の間の領域を埋め且つゲート電極を覆う第1の絶縁膜を形成した後、第2の絶縁膜及び第3の絶縁膜を順次形成する工程(b)と、マスクパターンを用いて、第3の絶縁膜に第2の絶縁膜を露出する開口部を形成する工程(c)と、工程(c)よりも後に、マスクパターンを除去し、第3の絶縁膜をマスクとして、第2の絶縁膜における開口部から露出した部分をエッチングすることにより第1の絶縁膜を露出する開口部を形成する工程(d)と、工程(d)よりも後に、第3の絶縁膜及び第2の絶縁膜をマスクにして、第1の絶縁膜における開口部から露出した部分を、水素原子を含み且つフッ素原子を含まないガスを用いてエッチングすることにより、ソース・ドレイン領域を露出するコンタクトホールを形成する工程(e)とを備えていることを特徴とする。
【0020】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、第3の絶縁膜及び第2の絶縁膜をマスクにして、第1の絶縁膜における開口部から露出した部分を、水素原子を含み且つフッ素原子を含まないガスを用いてエッチングすることにより、ソース・ドレイン領域を露出するコンタクトホールを形成する工程を備えている。このため、コンタクトホールを形成する際に、基板がフッ素と反応してエッチングされたり、基板上に形成されたフッ化物が空気中の水分と反応して基板を腐食したりするおそれがない。従って、ソース・ドレイン領域が損傷を受けコンタクト抵抗が上昇するという不具合が生じにくい半導体装置を実現できる。
【0021】
本発明の半導体装置において第1の絶縁膜は、有機絶縁膜としてもよく、具体的には、ポリアリールエーテル又はフッ化ポリイミド等とすればよい。また、第1の絶縁膜は、CVD法により形成した多孔質シリカであってもよい。
【0022】
本発明の半導体装置の製造方法において、水素原子を含み且つフッ素原子を含まないガスは、H2、HN3、N24、H2S、SiH4及びPH3のいずれか1つ又はそれらの2つ以上を含む混合ガスとしてもよい。
【0023】
本発明の半導体装置の製造方法において、工程(b)よりも前に、ゲート電極及びソース・ドレイン領域の少なくとも一方の表面をシリサイド化する工程(f)をさらに備えていてもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る半導体装置及びその製造方法によれば、ゲート電極同士の間隔が狭い場合においても、基板に損傷を与えることなく微細なコンタクトホールを安定して形成することが可能な半導体装置及びその製造方法を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1及び図2は、一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示している。
【0026】
まず、図1(a)に示すように、半導体基板11に、複数のトランジスタ21を形成する。トランジスタ21は、半導体基板11の上にゲート絶縁膜12を介在させて形成されたゲート電極13と、ゲート電極13の側壁上を覆うサイドウォール14と、半導体基板11におけるゲート電極13の側方に形成されたソース・ドレイン領域15とを有している。
【0027】
次に、図1(b)に示すように、半導体基板11上の全面に第1の絶縁膜16を形成する。続いて、第1の絶縁膜16の上に第2の絶縁膜17及び第3の絶縁膜18を形成し、第3の絶縁膜18の上面を化学的機械的研磨(CMP)法等により平坦化する。
【0028】
第1の絶縁膜16は、水素原子を含み且つフッ素原子を含まないガスによりエッチングが可能な材料により形成する。例えば、有機絶縁膜とすればよく、特に、ポリアリールエーテル又はフッ化ポリイミド等の低誘電率の有機絶縁膜が好ましい。有機絶縁膜は、回転塗布法により形成すればよい。第2の絶縁膜17及び第3の絶縁膜18は、それぞれシリコン窒化膜及びシリコン酸化膜であり、化学気相堆積(CVD)法により形成すればよい。
【0029】
次に、図1(c)に示すように、第3の絶縁膜18の上にレジストパターン19を形成した後、ドライエッチング技術を用いて、レジストパターン19をマスクとして第3の絶縁膜18を選択的にエッチングすることにより開口部20Aを形成する。この際に、第2の絶縁膜17はエッチングストッパ膜として機能する。この後、アッシング及び洗浄によりレジストパターン19を除去する。
【0030】
次に、図2(a)に示すように、第3の絶縁膜18をマスクとして第2の絶縁膜17を選択的にエッチングする。第2の絶縁膜17のエッチングには、例えばCF4やCHF3等のCF系ガスを用いればよい。これにより開口部20Bが形成される。
【0031】
次に、図2(b)に示すように、第3の絶縁膜18及び第2の絶縁膜17をマスクとして第1の絶縁膜16を選択的にエッチングする。第1の絶縁膜16のエッチングには、水素原子を含み且つフッ素原子を含まないガスを用いて行う。本実施形態においては、H2とN2との混合ガスを用いた。例えば、H2ガスとN2ガスとを、チャンバ内の圧力が0.4Paとなるようにそれぞれ30ml/分及び70ml/分の流量で導入し、アンテナパワーが2000Wで、バイアスパワーが200Wの条件においてエッチングを行った。エッチング時の基板温度は0℃とした。
【0032】
このような条件で、第1の絶縁膜16をエッチングすることにより、ソース・ドレイン領域15に損傷を与えることなく、ソース・ドレイン領域15に到達するコンタクトホール20Cを形成することができる。
【0033】
次に、図2(c)に示すように、半導体基板11上の全面にタングステン層を形成した後、形成したタングステン層をシリコン酸化膜18が露出するまでドライエッチング技術を用いてエッチバックすることにより、ソース・ドレイン領域15と電気的に接続されたコンタクトプラグ22を形成する。タングステン層は、エッチバックに代えてCMP法等を用いて研磨してもよい。
【0034】
本実施形態の半導体装置の製造方法は、ゲート電極13の間を埋め込むように、水素原子を含み且つフッ素原子を含まないガスによりエッチングできる第1の絶縁膜16を形成した後、エッチングストッパ膜となる第2の絶縁膜17を形成する。このため、ゲート電極13同士の間隔が狭い場合でも半導体基板11に損傷を与えず確実にコンタクトホール20Cを形成することができる。エッチングガスがフッ素原子を含んでいないため、ソース・ドレイン領域15等の導電領域が酸化又は腐食するおそれもない。従って、コンタクト抵抗の劣化を抑えることができる。
【0035】
なお、第1の絶縁膜16を回転塗布法により形成した低誘電率の有機絶縁膜とした例について説明したが、CVD法等により形成した多孔質シリカ等としてもよい。また、第1の絶縁膜16をエッチングするガスを、H2とN2との混合ガスとする例を示したが、H2を単独で用いてもよい。但しN2との混合ガスを用いることにより、側壁を保護することができる。またH2に代えてHN3、N24、H2S、SiH4又はPH3等を用いてもよい。また、これらを2つ以上混合した混合ガスとしてもよい。この場合にもN2との混合ガスを用いることにより、側壁を保護することができる。有機絶縁膜を、水素原子を含むガスを用いてエッチングした場合、CO2及びH2O等が形成されるため、有機絶縁膜のエッチングが進行する。また、導電領域が水素原子に曝されるため、導電領域において還元反応が生じ、酸化及び腐食は生じない。このため、導電領域がエッチングされることはない。
【0036】
また、有機絶縁膜がフッ素原子を含む場合、水素原子は有機絶縁膜中のフッ素と反応してフッ酸(HF)となる、しかし、生成したHFはエッチング処理室より排出されるため、導電領域がフッ素に曝されることはない。
【0037】
また、ゲート電極及びソース・ドレイン領域の少なくとも一方をシリサイド化した場合にも同様の効果が期待できる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明に係る半導体装置及びその製造方法は、ゲート電極同士の間隔が狭い場合においても、基板に損傷を与えることなく微細なコンタクトホールを安定して形成することが可能な半導体装置及びその製造方法を実現でき、特に微細なコンタクトホールを必要とする半導体装置及びその製造方法等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】(a)〜(c)は本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図2】(a)〜(c)は本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【図3】(a)〜(c)は従来の半導体装置の製造方法の問題点を示すための断面図である。
【符号の説明】
【0040】
11 半導体基板
12 ゲート絶縁膜
13 ゲート電極
14 サイドウォール
15 ソース・ドレイン領域
16 第1の絶縁膜
17 第2の絶縁膜
18 第3の絶縁膜
19 レジストパターン
20A 開口部
20B 開口部
20C コンタクトホール
21 トランジスタ
22 コンタクトプラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の上に互いに間隔をおいて形成された複数のゲート電極と、
前記基板における前記各ゲート電極の側方にそれぞれ形成されたソース・ドレイン領域と、
前記基板の上に、前記ゲート電極同士の間の領域を埋め且つ前記ゲート電極を覆うように形成された第1の絶縁膜と、
前記第1の絶縁膜の上に下側から順次形成された第2の絶縁膜及び第3の絶縁膜と、
前記第1の絶縁膜、第2の絶縁膜及び第3の絶縁膜を貫通し、前記ソース・ドレイン領域と電気的に接続されたコンタクトプラグとを備え、
前記第1の絶縁膜は、水素原子を含み且つフッ素原子を含まないガスによりドライエッチング可能な材料からなることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第1の絶縁膜は、有機絶縁膜であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記有機絶縁膜は、ポリアリールエーテル又はフッ化ポリイミドからなることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1の絶縁膜は、多孔質シリカであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記水素原子を含み且つフッ素原子を含まないガスは、H2、HN3、N24、H2S、SiH4及びPH3のいずれか1つ又はそれらの2つ以上を含む混合ガスであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記ゲート電極、前記ソース・ドレイン領域のうちの少なくともいずれか1つの上面がシリサイド化されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項7】
基板の上に互いに間隔をおいて複数のゲート電極を形成した後、前記基板における前記各ゲート電極の側方にそれぞれソース・ドレイン領域を形成する工程(a)と、
前記基板の上に、前記ゲート電極同士の間の領域を埋め且つ前記ゲート電極を覆う第1の絶縁膜を形成した後、第2の絶縁膜及び第3の絶縁膜を順次形成する工程(b)と、
マスクパターンを用いて、前記第3の絶縁膜に前記第2の絶縁膜を露出する開口部を形成する工程(c)と、
前記工程(c)よりも後に、前記マスクパターンを除去し、前記第3の絶縁膜をマスクとして、前記第2の絶縁膜における前記開口部から露出した部分をエッチングすることにより前記第1の絶縁膜を露出する開口部を形成する工程(d)と、
前記工程(d)よりも後に、前記第3の絶縁膜及び第2の絶縁膜をマスクにして、前記第1の絶縁膜における前記開口部から露出した部分を、水素原子を含み且つフッ素原子を含まないガスを用いてエッチングすることにより、前記ソース・ドレイン領域を露出するコンタクトホールを形成する工程(e)とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記第1の絶縁膜は、有機絶縁膜であることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記有機絶縁膜は、ポリアリールエーテル又はフッ化ポリイミドからなることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記第1の絶縁膜は、CVD法により形成した多孔質シリカであることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記水素原子を含み且つフッ素原子を含まないガスは、H2、HN3、N24、H2S、SiH4及びPH3のいずれか1つ又はそれらの2つ以上を含む混合ガスであることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記工程(b)よりも前に、前記ゲート電極及びソース・ドレイン領域の少なくとも一方の表面をシリサイド化する工程(f)をさらに備えていることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2009−252957(P2009−252957A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−98251(P2008−98251)
【出願日】平成20年4月4日(2008.4.4)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】