説明

地図情報処理装置

【課題】道路の供用の開始又は廃止が予定されている更新予定期日を保持し、この更新予定期日に応じて道路の供用が開始又は廃止されたことを示す更新情報を取得することで、更新情報取得の効率化を図ることができる地図情報処理装置を提供する。
【解決手段】現時点の日付と情報記憶部3に記憶された更新予定情報の期日とに基づいて、更新情報の取得が必要であるか否かを判定し、取得した更新情報に基づいて、地図データ取得部9に取得された地図データの供用情報を更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、カーナビゲーション装置、携帯電話、携帯情報端末等の移動体又は固定されたコンピュータで使用される地図情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、地図データにおいて、道路の形状を表す道路形状データにその道路の使用可否を示す使用可否フラグを設けた情報処理装置が開示されている。この装置では、供用中の道路の使用可否フラグを使用可に設定する一方、開通予定道路の使用可否フラグは使用不可に設定する。ここで、外部から当該開通予定道路が開通したことを示す開通フラグ情報を取得すると、当該開通予定道路の使用可否フラグを使用可に変更する。
また、特許文献1の装置では、外部装置に対して開通フラグ情報を要求して取得するにあたり、その道路の開通予定日とは無関係に開通フラグ情報を取得している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−8344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に代表される従来の技術では、外部装置に対して開通フラグ情報を要求する時期を決定する情報が考慮されておらず、その道路の開通予定日とは無関係に開通フラグ情報が要求される。このため、道路が開通するまでの間に何度も開通フラグ情報が要求されることとなり、外部装置との間に不要な通信が発生するという課題があった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、道路の供用の開始又は廃止が予定されている更新予定期日を保持し、この更新予定期日に応じて道路の供用が開始又は廃止されたことを示す更新情報を取得することで、更新情報取得の効率化を図ることができる地図情報処理装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る地図情報処理装置は、メッシュごとに区画された地図を表す地図データにおける、供用が開始された道路又は供用が廃止された道路を示す更新情報を管理する外部装置から、更新情報を取得する更新情報取得部と、現時点の日付を検出する日付検出部と、道路が供用されているか否かを示す供用情報を有し、メッシュごとに区画された地図を表す地図データ、更新情報取得部に取得された更新情報、及び道路の供用の開始又は廃止が予定されている期日である更新予定期日を示す更新予定情報を記憶する情報記憶部と、日付検出部で検出された現時点の日付と情報記憶部に記憶された更新予定情報の期日とに基づいて、更新情報取得部による更新情報の取得が必要であるか否かを判定する更新情報取得要否判定部と、情報記憶部から地図データを取得する地図データ取得部と、情報記憶部に記憶された更新情報に基づいて、地図データ取得部に取得された地図データの供用情報を更新する更新部とを備えるものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、現時点の日付と情報記憶部に記憶された更新予定情報の期日とに基づいて、更新情報の取得が必要であるか否かを判定し、取得した更新情報に基づいて、地図データ取得部に取得された地図データの供用情報を更新する。このように、道路の供用の開始又は廃止が予定されている更新予定期日を保持し、この更新予定期日に応じて道路の供用が開始又は廃止されたことを示す更新情報を取得することで、更新情報取得の効率化を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の地図情報処理装置を適用した地図情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】プロセッサの機能構成を示すブロック図である。
【図3】地図情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図4】道路網データの一例を示す図である。
【図5】階層番号0の階層におけるメッシュM1,M2,M3,M4における道路網の一例を示す図である。
【図6】更新予定情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図7】更新予定情報の期日レコードの一例を示す図である。
【図8】更新道路対応情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図9】対応レコードの一例を示す図である。
【図10】更新情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図11】メッシュ更新情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図12】更新情報の一例を示す図である。
【図13】実施の形態1の地図情報処理装置による更新情報の取得処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】実施の形態1の地図情報処理装置による更新処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】道路の描画例(その1)を示す図である。
【図16】道路の描画例(その2)を示す図である。
【図17】更新予定期日の選択用画面の一例を示す図である。
【図18】実施の形態2の地図情報処理装置による動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、この発明の地図情報処理装置を適用した地図情報処理システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、地図情報処理システムは、地図情報処理装置1及び情報提供装置8から構成される。実施の形態1の地図情報処理装置1は、情報提供装置8から取得した各種の情報に基づいて地図情報処理を行う。その構成としては、入力部1a、位置検出部2、情報記憶部3、プロセッサ4、表示部5、音声出力部6及び情報取得部7を備える。
【0010】
入力部1aは、使用者の操作又は指示に従ってプロセッサ4に指示信号を与える操作スイッチ群であり、入力手段として機能する。入力手段として、操作スイッチ群以外に、表示部5の表示面に装着されたタッチパネル、リモートコントロールスイッチ等を使用してもよい。
【0011】
位置検出部2は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機、車速センサ、加速度センサ、角速度センサ等を用いた位置検出手段であって、地図情報処理装置1が搭載された移動体(例えば自動車等の車両)の現在位置を検出し、検出した現在位置を示す位置情報をプロセッサ4に提供する。情報記憶部3は、例えば地図情報の記憶媒体としてハードディスクを用いたハードディスクドライブで構成された地図情報記憶手段であり、当該情報記憶部3に地図情報及びこの地図情報の更新予定期日を示す更新予定情報を予め記憶しておく。
【0012】
プロセッサ4は、入力部1aから与えられた指示信号、位置検出部2から得られた現在位置を示す位置情報、及び情報記憶部3から読み出した地図情報を用いて、各種の地図情報処理を行う地図情報処理手段として機能する。
また、プロセッサ4は、図2を用いて後述する描画メモリ、描画処理部及び表示制御部を有し、所要の図形を描画処理部が描画メモリに描画し、表示制御部が描画メモリの内容を表示部5に表示する。
さらに、プロセッサ4は、日付検出部として現時点の年月日及び時刻を計時するカレンダー時計を有しており、カレンダー時計から得た現時点の年月日と、情報記憶部3の更新予定情報とを用いて所定の時期を求め、この時期に、情報取得部7に取得された情報に基づいて情報記憶部3から取得した地図情報を更新する。
【0013】
上述した各種の地図情報処理の内容としては、位置検出部2から取得された現在位置を示す位置情報と、情報記憶部3から読み出した地図情報とに基づいて、移動体の現在位置を推定するマップマッチング処理、出発地から目的地までの経路を算出する経路探索処理、経路探索処理により得られた経路に従って出発地から目的地までの案内を行う経路誘導処理、現在位置周辺の地図の表示処理、都市、道路、施設、住所、電話番号、交差点等の各種情報を検索する各種検索処理等が含まれる。
【0014】
また、地図情報処理には、情報記憶部3から読み出した地図情報を基にマップマッチング処理で推定された現在位置を中心とした地図の描画処理、さらにその地図上に地図情報処理の結果として得られた移動体の現在位置、経路探索処理で得られた好適な経路、及びその経路に従って出発地から目的地まで案内を行うための案内情報の描画処理、各種入力情報の描画処理、検索によって得られた各種情報の描画処理等の描画処理部を用いた描画処理も含まれる。
【0015】
表示部5は、上述した各種の描画処理で描画メモリに描画された内容を、表示制御部の制御に従って表示する表示手段であり、例えば、液晶ディスプレイからなる。
音声出力部6は、プロセッサ4による各種の地図情報処理の結果として得られた情報を音声で使用者に提示する音声出力手段である。音声出力部6は、経路探索処理で得られた好適な経路に従って出発地から目的地まで案内を行うための案内情報や、検索により得られた各種の情報等を、音声で使用者に提示する。
【0016】
情報取得部7は、携帯電話のデータ通信や無線LAN(Local Area Network)等の通信手段を介して、情報提供装置8から所要の情報を取得する情報取得手段として機能する。なお、情報取得部7として、メモリカード等の各種の記憶媒体の読み取り装置を設け、当該記憶媒体から所要の情報を取得するようにしてもよい。
【0017】
図2は、図1のプロセッサの機能構成を示すブロック図である。図2において、プロセッサ4は、更新情報取得部7a、地図データ取得部9、更新部10、描画処理部11、描画メモリ12、表示制御部13、経路探索部14、マップマッチング処理部15、日付検出部16、更新情報取得要否判定部17、及び更新予定期日選択部18を備える。なお、情報記憶部3には、地図情報の他に、後述する更新情報、更新予定情報及び更新道路対応情報が記憶される。
【0018】
更新情報取得部7aは、供用が開始された道路又は廃止された道路を示す更新情報を、情報取得部7を介して情報提供装置8から取得する構成部である。その構成として、更新予定期日取得部7b及び更新予定期日更新部7cを備える。
【0019】
更新予定期日取得部7bは、供用の開始又は廃止が予定されている期日を示す更新予定期日を、情報取得部7を介して情報提供装置8から取得する構成部である。
更新予定期日更新部7cは、更新予定期日取得部7bに取得された更新予定期日を用いて、情報記憶部3に格納された更新予定情報を更新する構成部である。
【0020】
地図データ取得部9は、情報記憶部3の地図情報から地図データを取得する構成部であり、取得した地図データをメモリ9aに格納する。
更新部10は、地図データ取得部9に取得されてメモリ9aに格納された地図データの供用情報を、情報記憶部3から読み出した更新情報に基いて更新する構成部である。
【0021】
描画処理部11は、メモリ9aに格納された地図データ、経路探索部14の処理結果、又はマップマッチング処理部15の処理結果を用いて、地図表示する所要の図形データを生成して描画メモリ12に描画する。表示制御部13は、描画メモリ12の内容を表示部5に表示する。経路探索部14は、上述の地図情報処理のうち、出発地から目的地までの経路を算出する経路探索処理を実行する構成部であり、マップマッチング処理部15は、位置検出部2から取得された現在位置を示す位置情報と、メモリ9aから読み出した地図情報とに基づいて、移動体の現在位置を推定するマップマッチング処理を実行する構成部である。
【0022】
日付検出部16は、現在の日付を検出する構成部であり、プロセッサ4に内蔵した現時点の年月日及び時刻を計時するカレンダー時計で実現される。
更新情報取得要否判定部17は、日付検出部16から得た現時点の年月日と、情報記憶部3から読み出した更新予定情報とを用いて、情報提供装置8から更新情報の取得が必要か否かを判定する構成部である。
更新予定期日選択部18は、情報記憶部3に格納される更新予定期日の一覧から所望の更新予定期日を選択する構成部である。描画処理部11が、更新予定期日選択部17に選択された更新予定期日で、供用の開始又は廃止が予定されている道路を、他の道路と区別して描画することにより、供用の開始又は廃止が予定されている道路を他の道路と区別して表示部5に表示することができる。
【0023】
なお、更新情報取得部7a、地図データ取得部9、更新部10、描画処理部11、描画メモリ12、表示制御部13、経路探索部14、マップマッチング処理部15、日付検出部16、更新情報取得要否判定部17及び更新予定期日選択部18は、プロセッサ4が、本発明の趣旨に従う地図情報処理用プログラムを実行することで、ハードウェアとソフトウェアが協働した具体的な手段として実現される。
【0024】
本発明では、地図情報の作成範囲を、所定間隔の緯線と経線によって囲まれた4辺形とする。また、地図情報は、情報の詳細さの度合いによって階層化されており、地図情報の作成範囲を各階層毎に所定間隔の緯線と経線によって囲まれた領域であるメッシュに区画して管理される。ここでは、階層を識別するため、最も詳しい階層(詳細表示)から粗くなる(広域表示)順に、各階層に0,1,2,・・・と番号を付与し、これを階層番号とする。
【0025】
さらに、1つの階層内で、メッシュを識別するために、各メッシュに固有の番号を付与し、これをメッシュ番号とする。例えば、ある階層の地図情報の作成範囲を、緯度方向に16分割、経度方向に16分割して得られる256個の領域に区画し、それぞれの領域をメッシュとした場合、各メッシュには、0〜255のメッシュ番号が付与される。
【0026】
図3は、図1の情報記憶部に格納された地図情報のデータ構造の一例を示す図である。地図情報として、地図管理情報、各階層のメッシュに対応して設けた地図データを有している。地図管理情報は、当該地図情報のバージョンを表すバージョン情報、及び階層毎に各地図データを管理する階層管理情報を有する。階層管理情報は、各メッシュのメッシュ番号、地図データの当該地図情報における格納位置、及びデータサイズ等の情報を階層毎に有する。
【0027】
地図データは、地図データヘッダ、道路網データ、背景データ、名称データ、経路誘導データからなる情報である。地図データヘッダは、地図データ内の各データを管理する情報を有し、道路網データは、当該メッシュにおける道路網を表す情報を有している。
また、背景データは、河川、海等を表す面データ、線状の河川、鉄道等を表す線データ、施設シンボル等を表す点データを有し、経路誘導データは、交差点等での経路案内に要する情報を有する。検索データは、都市、道路、施設、住所、電話番号、交差点等の各種地点を検索するための情報で、各地点の名称、位置等の情報等を有する。
【0028】
図4は、図3の道路網データの一例を示す図である。図4に示すように、道路網データは、交差点又は道路上の地点を表すノードとノード間を結ぶ道路を表すリンクとを用いて表した道路網を表すもので、道路網ヘッダ、ノードリスト、リンクリスト及び形状リストからなる。
【0029】
道路網ヘッダは、当該道路網データの管理に必要な情報として、ノード数、リンク数、及びリスト管理情報を有する。
ノード数は、当該メッシュに存在するノードの数を表す情報である。リンク数は、当該メッシュに存在するリンクの数を表す情報である。また、リスト管理情報は、ノードリスト、リンクリスト及び形状リストの各格納位置とそのデータサイズを表す情報である。
【0030】
ノードリストは、当該メッシュに存在するノードに対応して設けたノードレコードからなる情報である。ノードリストにおけるノードレコードの並び順をノード番号とする。
ノードレコードは、図4に示すように、ノードレコードサイズ、ノード座標、接続リンク数、接続情報及びリンク間規制情報を有する。
ノードレコードサイズは、当該ノードレコードのデータサイズを表す情報である。ノード座標は、当該ノードの地理的位置を表す情報である。接続リンク数は、当該ノードに接続するリンクの数を表す情報である。接続情報は、当該ノードに接続するリンクを表す情報である。リンク間規制情報は、当該ノードに接続するリンク間の通行に関する規制を表す情報である。
【0031】
リンクリストは、当該メッシュに存在するリンクに対応して設けたリンクレコードからなる情報である。リンクリストにおけるリンクレコードの並び順をリンク番号とする。
リンクレコードは、供用情報、始点ノード番号、終点ノード番号、リンク属性情報及び形状レコード格納位置を有する。
供用情報は、当該リンクの道路が供用されている“供用中”か、供用されていない“非供用”であるかを示す情報である。供用情報が値0であると、当該リンクが示す道路が供用中であることを示しており、値1である場合には、当該リンクが示す道路が非供用であることを示している。この供用情報を参照することで、当該リンクが地図表示、マップマッチング、経路探索等の地図情報処理に使用可能か否かが分かる。
なお、供用情報は、取得した更新情報が示すリンクの最新の状態を反映するように更新され、リンクの最新の状態を反映した地図情報処理が可能となる。
【0032】
始点ノード番号は、当該リンクの始点側のノードのノード番号であり、終点ノード番号は、当該リンクの終点側のノードのノード番号を示している。
また、リンク属性情報は、当該リンクの道路種別、幅員、リンク長等の各種属性を表す情報である。さらに、形状レコード格納位置は、当該リンクに対応する形状レコードの形状リストにおける格納位置を示している。
【0033】
形状リストは、当該メッシュに存在するリンクに対応して設けた形状レコードからなる情報である。形状レコードは、形状点数及び形状点リストを有する。
形状点数は、当該リンクの道路形状の形状点の数を示している。形状点リストは、当該リンクの道路形状を折れ線で表し、その折れ線の頂点である形状点の地理的位置をそれぞれリストアップした情報である。
【0034】
図5は、階層番号0の階層におけるメッシュM1,M2,M3,M4における道路網の一例を示す図である。メッシュM1の道路網は、ノードN10〜N17、リンクL10〜L17からなる。メッシュM2の道路網は、ノードN20〜N28、リンクL20〜L29からなる。メッシュM3の道路網は、ノードN30〜N34、リンクL30〜L33からなる。メッシュM4の道路網は、ノードN40〜N47、リンクL40〜L47からなる。点線で表したリンクL10,L16,L17,L21,L22,L27,L45,L46,L47は、供用開始が予定されているリンクで、当該地図情報が作成された時点では、供用されていないために使用不可のリンクである。
また、太い実線で表したリンクは、当該地図情報が作成された時点で供用されており、使用可能なリンクである。なお、細い実線で表したメッシュM2のリンクL26は、リンクL21が供用開始した時点で供用廃止となることが予定されている道路である。
【0035】
メッシュM1,M2,M3,M4の道路網データのノードリストには、上記のノードに対応したノードレコードが格納され、リンクリスト及び形状リストには、上記のリンクに対応したリンクレコード及び形状レコードが格納される。
例えば、メッシュM1の道路網データにおいては、ノードリストに8個のノードレコードが、ノードN10〜N17の順に格納され、リンクリストに8個のリンクレコードが、リンクL10〜L17の順に格納される。形状リストには、8個の形状レコードがリンクL10〜L17の順に格納される。他のメッシュの道路網データにおいても上記と同様に格納する。
【0036】
当該地図情報が作成された時点では、メッシュM1の道路網データのリンクレコードの供用情報は、点線のリンクL10,L16,L17に対応するリンクレコードで非供用を表す値1が設定され、上記以外のリンクに対応するリンクレコードでは供用中を表す値0が設定される。
メッシュM2の道路網データのリンクレコードの供用情報は、点線のリンクL21,L22,L27に対応するリンクレコードで非供用を表す値1が設定され、上記以外のリンクに対応するリンクレコードでは供用中を表す値0が設定される。
メッシュM3の道路網データのリンクレコードの供用情報においては、全て供用中を表す値0が設定される。
メッシュM4の道路網データのリンクレコードの供用情報は、点線のリンクL45,L46,L47に対応するリンクレコードで非供用を表す値1が設定され、上記以外のリンクに対応するリンクレコードでは供用中を表す値0が設定される。
【0037】
情報記憶部3には、道路網データが表すリンクで予定されている供用の開始又は廃止の期日の一覧を表す更新予定情報が、地図情報とともに予め格納されている。
図6は、更新予定情報のデータ構造の一例を示す図である。図6に示すように、更新予定情報は、更新予定情報ヘッダと更新予定期日テーブルからなる。
更新予定情報ヘッダは、更新予定期日テーブルの期日レコードの数などの更新予定情報を管理するための情報を有する。
また、更新予定期日テーブルは、地図情報の各道路網データが表すリンクで予定されている供用の開始又は廃止の期日に対応して設けた期日レコードからなる情報である。この更新予定期日テーブルにおいて、期日レコードが異なれば、対応する期日も異なるものとし、期日の古い順に期日レコードが並べられる。期日レコードは、更新予定年月日、更新予定リンク数、更新情報取得リンク数及び対応レコードポインタからなる。
【0038】
更新予定年月日は、更新予定の年月日を示す情報である。更新予定リンク数は、更新予定年月日が示す期日に更新が予定されているリンクの数を示す情報である。更新情報取得リンク数は、更新予定年月日が示す期日に更新が予定されているリンクで、更新情報の取得を終えているリンクの数を示す情報である。対応レコードポインタは、更新予定年月日が示す期日に更新が予定されているリンクを示す対応レコードの更新道路対応情報における格納位置を示す情報である。
【0039】
図7は、更新予定情報の期日レコードの一例を示す図であり、図5に示した道路網についての期日レコードを示している。例えば、情報記憶部3の地図情報作成時点において、図5のメッシュM2のリンクL21の供用開始とリンクL26の供用廃止が、期日Tに予定されている。また、メッシュM2のリンクL27とメッシュM4のリンクL45,L46が、期日Tより後の期日Tに供用開始が予定され、メッシュM1のリンクL10,L16,L17が、期日Tより後の期日Tに供用開始が予定される。さらに、メッシュM2のリンクL22が、期日Tより後の期日Tに供用開始が予定され、メッシュM4のリンクL47が期日Tよりも後の期日Tに供用開始が予定されており、図7に示す期日レコード1〜5を、それぞれ期日T〜Tに対応して設けている。
図7のP1〜P5は、それぞれ図8の対応レコード1〜5の格納位置を示す対応レコードポインタの値である。
【0040】
このように、更新予定情報に更新予定期日をまとめて格納したので、更新予定期日の検索が容易であり、この更新予定情報を参照することにより、情報提供装置8に対して更新情報を要求する時期を適切に定めることができる。
【0041】
また、情報記憶部3には、更新予定情報の各期日レコードの更新予定年月日が示す期日に更新が予定されているリンクを示す更新道路対応情報が、地図情報とともに予め格納されている。
図8は、更新道路対応情報のデータ構造の一例を示す図である。図8に示すように、更新道路対応情報は、更新道路対応情報ヘッダと更新道路対応リストを有する。
更新道路対応情報ヘッダは、更新道路対応リストの更新道路対応レコードの数などの更新道路対応情報を管理するための情報を有する。
また、更新道路対応リストは、更新予定情報の期日レコードに対応して設けた対応レコードからなる。対応レコードは、対応する期日レコードの更新予定年月日が示す期日に更新が予定されているリンクに対応して設けた対応リンク情報からなる情報である。
【0042】
対応リンク情報は、対応階層番号、対応メッシュ番号及び対応リンク番号を有する。
ここで、対応階層番号は、対応するリンクの階層を示す階層番号である。対応メッシュ番号は、対応するリンクのメッシュを示すメッシュ番号である。対応リンク番号は、対応するリンクのリンク番号である。
【0043】
図9は、対応レコードの一例を示す図であり、図5の道路網についての更新道路対応情報における対応レコードを示している。また、図9は、図7の期日レコード1〜5に対応して対応レコード1〜5を設けたものである。
ここで、対応レコード1は、期日Tに更新が予定されるリンクが、図5のメッシュM2のリンクL21,L26であることを示している。
対応レコード2は、期日Tに更新が予定されるリンクが、メッシュM2のリンクL27と、メッシュM4のリンクL45,L46であることを示している。
対応レコード3は、期日Tに更新が予定されるリンクが、メッシュM1のリンクL10,L16,L17であることを示している。
対応レコード4は、期日Tに更新が予定されるリンクが、メッシュM2のリンクL22であることを示している。
対応レコード5は、期日Tに更新が予定されるリンクが、メッシュM4のリンクL47であることを示している。
なお、図9に示すm1,m2,m4は、それぞれメッシュM1,M2,M4のメッシュ番号である。
上述の更新道路対応情報を参照することで、更新予定時期に更新が予定されている全てのリンクを認識することができる。
【0044】
更新情報は、道路の供用状況に従って、地図情報処理装置1が扱う道路網データを更新するための情報であり、実際の道路の供用状況に従って、どのリンクレコードの供用情報をどのように変更するかを示している。
図10は、更新情報のデータ構造の一例を示す図である。図10に示すように、更新情報は、更新情報ヘッダとメッシュ更新リストからなる。
更新情報ヘッダは、更新バージョン情報及びメッシュ更新リスト管理情報を有する。
更新バージョン情報は、当該更新のバージョンを表す情報である。
メッシュ更新リスト管理情報は、メッシュ更新情報の数、メッシュ更新リストのデータサイズ等を表す情報である。
メッシュ更新リストは、当該更新情報で更新されるリンクを含むメッシュに対応して設けたメッシュ更新情報からなる。
【0045】
図11は、図10のメッシュ更新情報のデータ構造の一例を示す図である。図11に示すように、メッシュ更新情報は、メッシュ更新情報ヘッダと更新リストからなる。
メッシュ更新情報ヘッダは、更新階層番号、更新メッシュ番号、及び更新レコード数を有する。
更新階層番号は、該当する階層を表す階層番号であり、更新メッシュ番号は、更新するメッシュのメッシュ番号である。更新レコード数は、当該更新リストの更新レコードの数を示している。
【0046】
更新リストは、更新するリンクレコードに対応して設けた更新レコードからなる。
また、更新レコードは、更新リンク番号と更新供用情報を有する。
更新リンク番号は、更新するリンクレコードのリンク番号である。
更新供用情報は、更新リンク番号が示すリンクに相当する道路の供用が開始されたか、廃止されたかを表す情報である。ここで、更新供用情報が値0であれば供用開始であり、値1であれば供用廃止となる。
【0047】
図12は、図1の情報提供装置が提供する更新情報の一例を示す図である。図12において、更新情報1は、メッシュM2のリンクL21の供用が開始され、リンクL26の供用が廃止されたことに対応して提供される更新情報である。当該更新の更新予定期日を、期日Tとし、実際に更新された期日をT’とする。
また、更新情報2は、メッシュM2のリンクL27、メッシュM4のリンクL45,L46の供用が開始されたことに対応して提供される更新情報である。当該更新の更新予定期日をTとし、実際に更新された期日をT’とする。
更新情報3は、メッシュM1のリンクL10,L16,L17の供用が開始されたことに対応して提供される更新情報である。当該更新の更新予定期日をTとし、実際に更新された期日をT’とする。
更新情報4は、メッシュM2のリンクL22の供用が開始されたことに対応して提供される更新情報である。当該更新の更新予定期日を期日Tとし、実際に更新された期日をT’とする。
更新情報5は、メッシュM4のリンクL47の供用が開始されたことに対応して提供される更新情報である。当該更新の更新予定期日を期日Tとし、実際に更新された期日をT’とする。
なお、図12に示すm1,m2,m4は、それぞれメッシュM1,M2,M4のメッシュ番号である。
【0048】
また、上述した更新情報の例では、メッシュ毎に纏めてメッシュ更新情報を設けたが、メッシュ毎に纏めずに、メッシュ更新リストの代わりに、更新レコードに更新階層番号、更新メッシュ番号を追加した更新レコードを並べるようにしてもよい。
以降では、期日Tから期日Tまでの期間、期日T’から期日T’までの期間を、下記の場合であるものとして説明する。
;X年4月10日、T’;X年4月10日(更新が予定通りに実施)
;X年6月10日、T’;X年6月10日(更新が予定通りに実施)
;X年8月10日、T’;X年8月10日(更新が予定通りに実施)
;X年10月10日、T’;X年11月10日(更新予定が延期)
;X年12月10日、T’;X年12月5日(更新が予定より早期に実施)
【0049】
次に動作について説明する。
(1)更新情報の取得処理
地図情報処理装置1は、情報提供装置8から更新情報を取得する処理を、地図情報処理と並行して行う。このとき、後述する更新情報を取得する動作を所定期間毎に繰り返す。なお、更新情報の取得は、地図情報処理装置1の起動時や、ユーザから要求されたとき等に行ってもよい。
【0050】
図13は、実施の形態1の地図情報処理装置による更新情報の取得処理の流れを示すフローチャートである。
ステップST100において、先ず、更新予定期日取得部7bが、本ステップに来る度に、情報記憶部3に格納されている更新予定情報の先頭から順に期日レコードを1つずつ取得する。
【0051】
次に、更新情報取得要否判定部17が、更新予定期日取得部7bによって、ステップST100で取得された期日レコードの更新予定年月日と、日付検出部16が示す現時点の年月日とを比較して、更新予定年月日の所定範囲に現時点の年月日が含まれるかを調べ、この結果から更新情報の取得が必要であるか否かを判定する(ステップST110)。
ここで、更新予定年月日の所定範囲に現時点の年月日が含まれておらず、更新情報の取得が不要であると判断される場合は(ステップST110;NO)、ステップST192の処理へ遷移する。
また、更新予定年月日の所定範囲に現時点の年月日が含まれている場合、すなわち更新情報取得リンク数が更新予定リンク数より少なく、更新レコードが未だ取得されていないリンクが残っていると、更新情報の取得が必要であると判断して(ステップST110;YES)、ステップST120の処理へ遷移する。
なお、更新予定年月日の所定範囲は、更新予定年月日から一定期間の経過後まで、例えば1年後までとする。
【0052】
上述の処理により、更新予定日よりも以前では、道路が実際に更新されている可能性が少ないので、このような不要な更新情報の取得処理を防止することができる。また、更新予定期日を過ぎて長期間、道路が実際に更新されていない場合は、その道路の更新計画が中止された可能性が高く、このような不要な更新情報の取得処理を防止できる。
さらに、更新予定期日の所定範囲に予定されている全てのリンクの更新レコードの取得が終了している場合において、更新情報が重複して取得されることを防止できる。
【0053】
例えば、現時点の年月日をtとした場合、各期間においては、下記(A)〜(F)のように更新情報の取得の可否が判定される。
(A)T>tの場合
図7の期日レコード1〜5がステップST100で取得され、期日レコード1〜5において、t<T(i=1〜5)であり、現時点tは、更新予定年月日に至っていない。このため、更新情報の取得は不要と判断されて、ステップST192へ遷移する。
【0054】
(B)T>t≧Tの場合
図7の期日レコード1が、ステップST100で取得され、期日レコード1において、T”>t≧T(T”はTの1年後の期日X+1年4月10日)であり、現時点tは、更新予定年月日の所定範囲内にある。そこで、さらに期日レコード1の更新情報取得リンク数と更新予定リンク数とが比較される。
ここで、T>t≧Tで、最初にステップST110へ遷移してきたときには、図12の更新情報1が取得されていない。このため、更新情報取得リンク数は0であり、更新情報の取得が必要と判断されて、ステップST120へ遷移する。
一方、上記以降に本ステップに遷移してきたときは、図12の更新情報1が既に取得されているため、後述するステップST191で更新情報取得リンク数が2に更新されおり、更新情報取得リンク数と更新予定リンク数が一致する。従って、更新情報の取得は不要と判断されてステップST192へ遷移する。
図7の期日レコード2〜5が、ステップST100で取得され、期日レコード2〜5において、t<T(i=2〜5)であり、現時点tは更新予定年月日に至っていない。このため、更新情報の取得は不要と判断されて、ステップST192へ遷移する。
【0055】
(C)Tn+1>t≧Tの場合(n=2,3)
図7の期日レコードi(i=1〜n)が、ステップST100で取得され、期日レコードiにおいて、T”>t≧T(T”はTの1年後の期日)であり、現時点tは、更新予定年月日の所定範囲内にある。そこで、更に期日レコードiの更新情報取得リンク数と更新予定リンク数とが比較される。
ここで、期日レコード1〜n−1について、図12の更新情報1〜n−1が既に取得されている。このため、後述するステップST191で更新情報取得リンク数が更新されおり、更新情報取得リンク数と更新予定リンク数とが一致する。従って、更新情報の取得は不要と判断されて、ステップST192へ遷移する。
期日レコードnについて、Tn+1>t≧Tで、最初にステップST110へ遷移してきたときは、図12の更新情報nが取得されていない。このため、更新情報取得リンク数は0であり、更新情報の取得が必要と判断されて、ステップST120へ遷移する。
一方、上記以降に本ステップに遷移してきたとき、図12の更新情報nが既に取得されているため、後述するステップST191で更新情報取得リンク数が1(n=2の時),3(n=3の時)に更新されおり、更新情報取得リンク数と更新予定リンク数とが一致する。従って、更新情報の取得は不要と判断されて、ステップST192へ遷移する。
図7の期日レコードn+1〜5が、ステップST100で取得され、期日レコードn+1〜5において、t<T(i=n+1〜5)であり、現時点tは、更新予定年月日に至っていない。このため、更新情報の取得は不要と判断されて、ステップST192へ遷移する。
【0056】
(D)T’>t≧T(T’>T)の場合
図7の期日レコードi(i=1〜4)が、ステップST100で取得され、期日レコードiにおいて、T”>t≧T(T”はTの1年後の期日)であり、現時点tは、更新予定年月日の所定範囲内にある。そこで、期日レコードiの更新情報取得リンク数と更新予定リンク数とが比較される。
期日レコード1〜3について、図12の更新情報1〜3が取得されているため、後述するステップST191で更新情報取得リンク数が更新されおり、更新情報取得リンク数と更新予定リンク数とが一致する。従って、更新情報の取得は不要と判断されて、ステップST192へ遷移する。
期日レコード4においては、T’>t≧Tであり、後述のように、未だ情報提供装置8が更新情報4を保有しておらず、本ステップへ遷移してきたときは、図12の更新情報4が取得されていない。このため、更新情報取得リンク数は0であり、更新情報の取得が必要と判断されて、ステップST120へ遷移する。
【0057】
(E)T>t≧T’の場合
図7の期日レコードi(i=1〜4)が、ステップST100で取得され、期日レコードiにおいて、T”>t≧T(T”はTの1年後の期日)であり、現時点tは、更新予定年月日の所定範囲内にある。そこで、期日レコードiの更新情報取得リンク数と更新予定リンク数とが比較される。
期日レコード1〜3において、図12の更新情報1〜3が取得されているため、後述するステップST191で更新情報取得リンク数が更新されおり、更新情報取得リンク数と更新予定リンク数が一致する。従って、更新情報の取得は不要と判断されて、ステップST192へ遷移する。
期日レコード4において、T>t≧T’で、最初にステップST110へ遷移してきたときには、図12の更新情報4が取得されていない。このため、更新情報取得リンク数は0であり、更新情報の取得が必要と判断されて、ステップST120へ遷移する。
上記以降に本ステップに遷移してきたときは、図12の更新情報4が既に取得されているため、後述するステップST191で更新情報取得リンク数が1に更新されおり、更新情報取得リンク数と更新予定リンク数とが一致する。従って、更新情報の取得は不要と判断されてステップST192へ遷移する。
図7の期日レコード5が、ステップST100で取得され、期日レコード5において、t<Tであり、現時点tは、更新予定年月日に至っていない。このため、更新情報の取得は不要と判断されて、ステップST192へ遷移する。
【0058】
(F)t≧Tの場合
図7の期日レコード5が、ステップST100で取得され、期日レコード5において、t≧Tであり、最初にステップST110へ遷移してきたときは、図12の更新情報5が取得されていない。このため、更新情報取得リンク数は0であり、更新情報の取得が必要と判断されて、ステップST120へ遷移する。
上記以降に本ステップに遷移してきたときは、図12の更新情報5が既に取得されているため、後述するステップST191で更新情報取得リンク数が1に更新されおり、更新情報取得リンク数と更新予定リンク数とが一致する。従って、更新情報の取得は不要と判断されてステップST192へ遷移する。
【0059】
次に、更新情報取得部7aは、更新情報取得要否判定部17によって更新情報の取得が必要であると判定されると、情報取得部7を介して、端末識別情報と、ステップST100で取得された期日レコードの更新予定年月日とを含む更新情報有無問い合わせ情報を、情報提供装置8へ送信する(ステップST120)。ここで、端末識別情報とは、今回更新情報を要求した地図情報処理装置1を、他の地図情報処理装置1と識別するための情報である。
【0060】
例えば、各期間では下記(a)〜(c)のようになる。
(a)T>tの場合
ステップST110の判定で本ステップの処理が行われない。
(b)T>t≧Tの場合
ステップST100で取得された図7の期日レコード1において、ステップST110で更新情報1の取得が必要であると判定された場合には、本ステップへ遷移して、期日レコード1の更新予定年月日である期日T1を含む更新情報有無問合せ情報が、情報提供装置8へ送信される。
(c)Tn+1>t≧Tの場合(n=2,3,4,5)
ステップST100で取得された図7の期日レコードi(i=1〜n)に対して、ステップST110で更新情報iの取得が必要であると判定された場合には、本ステップへ遷移して、期日レコードiの更新予定年月日である期日Tを含む更新情報有無問合せ情報が、情報提供装置8へ送信される。なお、上記においてTは無限大とする。
【0061】
続いて、更新情報取得部7aは、情報取得部7を介して、ステップST120で送信した問い合わせ情報に対する応答として、更新情報の有無を表す情報を情報提供装置8から受信し、当該情報の内容に基づいて更新情報があるか否かを判定する(ステップST130)。ここで、更新情報がある場合には(ステップST130;YES)、ステップST140へ遷移する。また、更新情報がない場合は(ステップST130;NO)、ステップST180へ遷移する。
【0062】
次いで、更新情報取得部7aは、情報取得部7を介して、上記端末識別情報を含む更新情報の要求情報を、情報提供装置8へ送信し(ステップST140)、情報取得部7を介して、情報提供装置8から更新情報を受信して情報記憶部3に格納する(ステップST150)。
【0063】
なお、情報提供装置8は、道路の供用が開始又は廃止される度に、その道路の更新情報とその更新が予定されている更新予定期日とを外部から取得して、装置内の更新情報記憶部(図1において不図示)に格納しておく。
そして、情報提供装置8は、地図情報処理装置1から更新情報有無問い合わせ情報を受信すると、当該問い合わせ情報に含まれる更新予定年月日に対応する更新情報が更新情報記憶部に格納されているか否かを調べて、格納されていれば、更新情報有りを示す情報を返信し、格納されていなければ、更新情報無しを示す情報を返信する。
次に、情報提供装置8は、地図情報処理装置1から更新情報の要求情報を受信すると、上記更新情報有無問い合わせ情報に含まれる更新予定期日である更新の年月日に対応する更新情報を更新情報記憶部から取り出し、要求元の地図情報処理装置1に送信する。
【0064】
ステップST130からステップST150までの処理の具体例(A’)〜(H’)を示す。情報提供装置8は、期日T’(i=1〜5)に、期日Tと図12の更新情報iとを取得し、この期日Tと更新情報iとを対応付けて更新情報記憶部に格納する。
(A’)T’>t(T’=T)の場合
どの期日レコードに対しても、ステップST110の判定で、ステップST130からステップST150までの処理が行われない。
【0065】
(B’)T’>t≧T’(T’=T)の場合
この期間では、情報提供装置8は、期日Tに対応する更新情報1を有する。
図7の期日レコード1が、ステップST100で取得され、期日レコード1において、ステップST110で更新情報1の取得が必要であると判定された場合は、ステップST120からステップST150までの処理が行われる。
ここで、情報提供装置8は、ステップST120で地図情報処理装置1から送信された期日Tを含む更新情報有無問合せ情報を受信すると、期日Tに対応する更新情報1を保有していることを示す情報を、地図情報処理装置1へ送信する。
この後、情報提供装置8は、地図情報処理装置1からの更新情報の要求情報を受信すると、更新情報1を地図情報処理装置1へ送信する。
地図情報処理装置1は、ステップST130からステップST150までの処理によって、更新情報1を取得し、情報記憶部3に格納する。
【0066】
(C’)T’>t≧T’(T’=T)の場合
この期間では、情報提供装置8は、期日Tに対応する更新情報i(i=1,2)を有する。図7の期日レコード2が、ステップST100で取得され、期日レコード2において、ステップST110で更新情報2の取得が必要であると判定された場合は、ステップST120からステップST150までの処理が行われる。
ここで、情報提供装置8は、ステップST120で地図情報処理装置1から送信された期日Tを含む更新情報有無問合せ情報を受信すると、期日Tに対応する更新情報2を保有していることを示す情報を、地図情報処理装置1へ送信する。この後、情報提供装置8は、地図情報処理装置1から更新情報の要求情報を受信すると、更新情報2を地図情報処理装置1へ送信する。地図情報処理装置1は、ステップST130からステップST150までの処理によって、更新情報2を取得し、情報記憶部3へ格納する。
【0067】
(D’)T>t≧T’の場合
この期間では、情報提供装置8は、期日Tiに対応する更新情報i(i=1〜3)を有する。図7の期日レコード3が、ステップST100で取得され、期日レコード3において、上記と同様にして、ステップST130、ステップST140、ステップST150の処理によって、更新情報3を取得し、情報記憶部3へ格納する。
【0068】
(E’)T’>t≧T(T’>T)の場合
この期間では、情報提供装置8は、更新予定の延期によって、期日Tに対応する更新情報4を有さず、期日Tに対応する更新情報i(i=1〜3)を有する。
図7の期日レコード4が、ステップST100で取得され、期日レコード4において、情報提供装置8は、ステップST120で地図情報処理装置1から送信された期日Tを含む更新情報有無問い合わせ情報を受信すると、更新情報無しを示す情報を、地図情報処理装置1へ送信する。これにより、地図情報処理装置1は、ステップST130の判定でステップST180へ遷移する。
【0069】
(F’)T’>t≧T’(T’<T)の場合
この期間では、情報提供装置8は、期日Tに対応する更新情報i(i=1〜3)及び期日T’に対応する更新情報4を有しており、また、図7の期日レコード4の更新予定年月日は、T’>t≧Tにおいて、後述するステップST180からステップST191までの処理で、期日T’に更新される。
図7の期日レコード4が、ステップST100で取得され、期日レコード4において、情報提供装置8は、ステップST120で地図情報処理装置1から送信された期日T’を含む更新情報有無問い合わせ情報を受信すると、更新情報有りを示す情報を、地図情報処理装置1へ送信する。この後、情報提供装置8は、地図情報処理装置1から更新情報の要求情報を受信すると、更新情報4を地図情報処理装置1へ送信する。地図情報処理装置1は、ステップST130からステップST150までの処理によって更新情報4を取得し、情報記憶部3へ格納する。
【0070】
(G’)T>t≧T’(T’<T)の場合
この期間では、更新情報5の更新予定時期が早まったために、情報提供装置8は、期日Tに対応する更新情報i(i=1〜5)を有するが、ステップST100で取得された図7の期日レコード5においても、現時点tは、期日レコード5の更新予定年月日である期日Tに至っていない。このため、ステップST110の判定で、ステップST120からステップST150までの処理が行われない。
【0071】
(H’)t≧Tの場合
この期間では、情報提供装置8は、期間Tに対応する更新情報i(i=1〜5)を有する。ステップST100で取得された図7の期日レコード5において、ステップST130からステップST150までの処理により、地図情報処理装置1は、上記と同様して更新情報5を取得し、情報記憶部3へ格納する。
【0072】
ステップST160において、更新情報取得要否判定部17は、更新情報取得部7aによってステップST150で取得された更新情報の全てのメッシュ更新情報に格納されている更新レコード数の和を求め、ステップST100で取得した期日レコードの更新情報取得リンク数に上記和を加算した最新更新情報取得リンク数を求めて、ステップST100で取得の対象とした更新予定情報内の期日レコードの更新情報取得リンク数を、当該最新更新情報取得リンク数に書き換える。
【0073】
例えば、図7の期日レコード2に対して、図12の更新情報2を取得すると、図12のメッシュ更新情報0の更新レコード数である“1”と、メッシュ更新情報1の更新レコード数である“2”との和である“3”を求め、ステップST100で取得した期日レコード2の更新情報取得リンク数である“0”に上記和である“3”を加算して最新更新情報取得リンク数として“3”を求めて、更新予定情報内の期日レコード2の更新情報取得リンク数を、当該最新更新情報取得リンク数である“3”に書き換える。
このように更新情報取得リンク数を更新することにより、更新情報の取得が完了していれば、期日レコードの更新情報取得リンク数が更新予定リンク数に一致するため、ステップST110で更新情報取得リンク数と更新予定リンク数とを比較すれば、比較結果から更新情報の取得が完了したか否かを把握することができる。
【0074】
更新情報取得要否判定部17は、ステップST160で求めた最新更新情報取得リンク数と、ステップST100で取得された期日レコードの更新予定リンク数とを比較して、この比較結果から更新予定期日の変更情報の取得が必要であるか否かを判定する(ステップST170)。
最新更新情報取得リンク数が更新予定リンク数より少なければ、未だ更新レコードを取得していないリンクが残っており、それらのリンクの更新予定期日が変更されている可能性がある。このため、最新更新情報取得リンク数が更新予定リンク数より少ない旨の比較結果が得られると、更新情報取得要否判定部17は、更新予定期日の変更情報の取得が必要と判定して(ステップST170;YES)、ステップST180の処理へ遷移する。
一方、最新更新情報取得リンク数が更新予定リンク数より少ない旨の比較結果が得られなければ、更新情報取得要否判定部17は、期日レコードの更新予定期日の全リンクについて更新情報の取得を終了しており、更新予定期日の変更情報の取得が不要と判定して(ステップST170;NO)、ステップST192へ遷移する。
【0075】
例えば、一部のリンクの更新予定日が変更された場合で、図5のメッシュM4のリンクL45,L46の供用開始予定が延期になり、図5のメッシュM2のリンクL27のみが更新予定期日Tに供用が開始された場合、期日Tから期日T’までの期間で、ステップST100で取得された図7の期日レコード2に対して、図12の更新情報2のメッシュ更新情報1を除いた更新情報を取得することになる。
この場合、ステップST160で求めた最新更新情報取得リンク数は1となり、期日レコード2の更新予定リンク数である3より少ないため、更新情報2で更新レコードを取得していないリンクがあることを把握することができる。これにより、更新情報取得要否判定部17は、更新予定期日が変更されている可能性があると判断して、更新予定期日の変更情報の取得が必要と判定する。
【0076】
更新情報取得要否判定部17により更新予定期日の変更情報の取得が必要と判定されると、更新予定期日取得部7bは、情報取得部7を介して、上記端末識別情報と、ステップST100で取得した期日レコードの更新予定年月日とを含む更新予定期日の変更情報の要求情報を、情報提供装置8へ送信する(ステップST180)。
【0077】
例えば、ステップST100で取得された図7の期日レコード4において、期日Tに予定されていた更新が期日T’に延期された場合、T’>t≧Tの期間では、ステップST130で更新情報無しと判定されて、更新予定期日が変更された可能性があると判断して、更新予定期日の有無を情報提供装置8に問い合わせるため、当該ステップで、期日レコード4の期日Tを含む変更情報の要求情報が、情報提供装置8へ送信される。
また、一部のリンクの更新予定日が変更された場合には、ステップST170の説明で例示したように、図5のメッシュM4のリンクL45,L46の供用開始の予定期日の有無を情報提供装置8に問い合わせるために、当該ステップで、ステップST100で取得された図7の期日レコード2の期日Tを含む変更情報の要求情報が、情報提供装置8へ送信される。
【0078】
ステップST190において、更新予定期日取得部7bは、情報取得部7を介して、情報提供装置8から送信された変更情報を受信し、当該変更情報の内容から更新予定期日の変更があるか否かを判定する。ここで、変更情報が更新予定期日の変更無しを示す場合(ステップST190;NO)は、ステップST192へ遷移する。一方、変更情報が更新予定期日の変更有りを示し、変更後の更新予定期日を含む場合(ステップST190;YES)には、ステップST191へ遷移する。
【0079】
なお、情報提供装置8は、更新予定期日が更新される度に、変更前の更新予定期日と変更後の更新予定期日とを外部から取得して、変更前の更新予定期日と変更後の更新予定期日の対からなる変更情報レコードを、装置内の変更情報記憶部(図1において不図示)に格納しておく。そして、情報提供装置8は、地図情報処理装置1から変更情報の要求情報を受信すると、この要求情報における更新予定期日をキーとして変更情報記憶部の内容を検索して、更新予定期日の変更有りを示す情報と、見つけた変更情報レコードの変更後の更新予定期日を示す変更情報とを、地図情報処理装置1に送信し、保有していなければ、更新予定期日の変更無しを示す変更情報を地図情報処理装置1に送信する。
【0080】
例えば、情報提供装置8は、更新予定期日TがT’に変更されたとき、期日Tの10日前に期日T,T’を外部から取得し、期日Tと期日T’との対からなる変更情報レコードを変更情報記憶部に格納する。
現時点tがT’>t≧Tとなる期間で、情報提供装置8は、ステップST100で取得された図7の期日レコード4に対して、ステップST180にて地図情報処理装置1から送信された更新予定期日Tを含む変更情報の要求情報を受信すると、期日Tを変更前の更新予定期日とする変更情報レコードを、変更情報記憶部から検索して読み出し、更新予定期日の変更有りを示す情報と、変更後の更新予定期日として期日T’を示す変更情報とを、地図情報処理装置1に送信する。
【0081】
また、例えば、情報提供装置8が、期日Tの10日後に期日T,T’を外部から取得した場合、期日Tから10日までの間は、情報提供装置8の変更情報記憶部に期日Tと期日T’との対からなる変更情報レコードは格納されていない。
このため、T+10>t≧Tの期間で、情報提供装置8は、ステップST100で取得された図7の期日レコード4に対して、ステップST180にて地図情報処理装置1から送信された更新予定期日Tを含む変更情報の要求情報を受信した場合、期日Tを変更前の更新予定時期とする変更情報レコードを変更情報記憶部を検索する。このとき、該当する変更情報レコードは見つからないため、情報提供装置8は、更新予定期日の変更無しを示す変更情報を地図情報処理装置1に送信する。
なお、図12の更新情報5のように、更新予定時期が早くなった場合は、ステップST110からステップST192へ遷移して、ステップST180からステップST191までの処理は実行されないため、更新情報5に対応する図7の期日レコード5の更新予定期日は更新されない。
【0082】
ステップST191において、更新予定期日更新部7cは、ステップST100で取得対象となった更新予定情報内の期日レコードの更新予定年月日を、ステップST190で取得された変更情報の変更後の更新予定期日に書き換える。
例えば、更新予定期日TがT’に変更され、情報提供装置8が、期日Tの10日前に期日T,T’を外部から取得していた場合、更新予定期日更新部7cは、T’>t≧Tの期間で、ステップST100で取得された図7の期日レコード4に対して、更新予定情報内の期日レコード4の更新予定年月日Tを、ステップST190で受信された変更情報に含まれる変更後の更新予定期日T’に書き換える。
【0083】
次に、更新予定期日取得部7bは、更新予定情報の全ての期日レコードについての取得が終了したか否かを判定する(ステップST192)。ここで、ステップST100での期日レコードの取得が終了していなければ(ステップST192;NO)、ステップST100へ戻り、終了していれば(ステップST192;YES)、更新情報の取得処理を終了する。
【0084】
なお、ステップST110において、更新予定年月日の所定範囲を、更新予定年月日の一定期間前から更新予定年月日の一定期間後まで、例えば更新予定年月日の1週間前から更新予定年月日の1年後までとしてもよい。このようにすることで、更新予定年月日よりも前の期日に更新された場合であっても、その更新情報を取得することができ、現実の道路の状態により早く更新できる。
例えば、図5のリンクL47は、更新予定期日の5日前に供用が開始され、図12の更新情報5は、更新予定期日の5日前のX年12月5日に情報提供装置8の更新情報記憶部に格納されている。この場合、図7の期日レコード5に対して、更新予定年月日Tの所定範囲は、期日Tの一週間前のX年12月3日から、期日Tの一年後のX+1年12月10日までとなる。従って、現時点tがX年12月5日を過ぎて、まだ更新情報を取得していなければ、更新情報の取得が必要と判定され、実際に道路が更新されていれば直ちに更新情報の取得が可能となる。
【0085】
(2)更新処理
地図表示処理、経路探索処理、及びマップマッチング処理等の地図情報処理において、プロセッサ4の地図データ取得部9が、先ず、所要のメッシュの地図データを情報記憶部3から読み出して、メモリ9aに格納する。更新部10は、メモリ9aに格納された地図データにおける道路網データを更新する。以下、プロセッサ4のメモリ9aに格納された道路網データの更新処理の詳細を説明する。
【0086】
図14は、実施の形態1の地図情報処理装置による更新処理の流れを示すフローチャートである。先ず、ステップST200において、更新部10が、本ステップに来る度に、メモリ9aに格納した道路網データのリンクリストの先頭から順に1つのリンクレコードを取得する。
【0087】
次に、更新部10が、情報記憶部3に格納されている全ての更新情報の各更新レコードを調べて、当該道路網データの階層番号、メッシュ番号に一致する更新階層番号、更新メッシュ番号を有するメッシュ更新情報ヘッダを有するメッシュ更新情報の更新レコードであり、更新リンク番号が、ステップST200で取得したリンクレコードのリンク番号に一致する更新レコードを検索(ステップST210)し、当該更新レコードがあるか否かを判定する(ステップST220)。ここで、当該更新レコードがある場合(ステップST220;YES)、ステップST200で取得したリンクレコードを更新するための更新レコード有りと判断して、ステップST230の処理へ遷移する。一方、当該更新レコードがなければ(ステップST220;NO)、更新レコード無しと判断して、ステップST260へ遷移する。
【0088】
例えば、情報記憶部3に格納されている図5のメッシュM2の道路網データにおいて、図12に示す期日Tから期日Tより前の期間では、図12の更新情報1、更新情報2が情報記憶部3に格納されている。
このため、リンクL21のリンクレコードを更新するための更新レコードとして、図12の更新情報1のメッシュ更新情報0の更新レコード0が、検索によって特定される。
また、リンクL26のリンクレコードを更新するための更新レコードとして、図12の更新情報1のメッシュ更新情報0の更新レコード1が、検索によって特定される。
さらに、リンクL27のリンクレコードを更新するための更新レコードとして、図12の更新情報2のメッシュ更新情報0の更新レコード0が、検索によって特定される。
これら特定されたリンクレコードに対し、更新部10は、“更新レコード有り”と判定する。一方、リンクL22のリンクレコードの更新するための更新レコードは検索により特定されないので、このリンクレコードに対しては“更新レコード無し”と判定する。
【0089】
ステップST230において、更新部10は、ステップST210で特定した更新レコードに基づいて、当該更新レコードで更新されるリンクの道路が供用開始であるか否かを判定する。ここで、ステップST210で特定した更新レコードの更新供用情報の値が0ならば、供用開始として(ステップST230;YES)、ステップST240へ遷移する。更新供用情報の値が0でなければ、供用廃止として(ステップST230;NO)、ステップST250へ遷移する。
【0090】
供用開始である場合、更新部10は、プロセッサ4のメモリ9aに格納した道路網データのうち、ステップST200で取得したリンクレコードと同じリンクレコードを特定して、当該リンクレコードの供用情報の値を0(供用中)に設定する(ステップST240)。
【0091】
また、供用廃止の場合には、更新部10が、プロセッサ4のメモリ9aに格納した道路網データのうち、ステップST200で取得したリンクレコードと同じリンクレコードを特定して、当該リンクレコードの供用情報の値を1(非供用)に設定する(ステップST250)。
【0092】
例えば、情報記憶部3に格納されている図5のメッシュM2の道路網データにおいて、図12に示す期日Tから期日Tより前の期間では、図12の更新情報1、更新情報2が情報記憶部3に格納されている。この場合に、図12の更新情報0のメッシュ更新情報0の更新レコード0の更新供用情報の値が0であるので、メモリ9aに格納された道路網データのリンクL21のリンクレコードの供用情報の値が0(供用中)に設定される。
また、図12の更新情報2のメッシュ更新情報0の更新レコード1の更新供用情報は、値1であるため、メモリ9aに格納された道路網データのリンクL26のリンクレコードの供用情報の値が1(非供用)に設定される。
さらに、図12の更新情報3のメッシュ更新情報0の更新レコード0の更新供用情報の値が0であるため、メモリ9aに格納された道路網データのリンクL27のリンクレコードの供用情報の値が0(供用中)に設定される。
【0093】
次に、更新部10は、道路網データのリンクリストの全てのリンクレコードについての取得が終了したか否かを判定する(ステップST260)。ここで、全てのリンクレコードの取得が終了していなければ(ステップST260;NO)、ステップST200へ戻り、終了していれば(ステップST260;YES)、更新処理を終了する。
【0094】
上述のように取得された更新情報に従って供用の開始又は廃止が予定されているリンクのリンクレコードの更新供用情報が更新される。
なお、情報記憶部3に格納された道路網データを、上述のように更新した道路網データに書き換えてもよい。
【0095】
(3)地図表示処理
地図表示処理において、上述のように、地図データ取得部9が、所要のメッシュの地図データを情報記憶部3からメモリ9aに読み取り、更新部10が、それらの地図データにおける道路網データの更新を行う。また、地図表示処理では、更新後の地図データの背景データ、道路網データ、名称データを用いて、描画処理部11が、背景、道路、名称を描画メモリ12へ描画し、表示制御部13が、描画メモリ12に描画された地図を表示部5に表示する。
【0096】
道路の描画において、描画処理部11は、メモリ9aに格納した道路網データのリンクリストからリンクレコードを順次取り出し、リンクレコードの供用情報が値1(非供用)の場合は、そのリンクの道路形状を描画せず、リンクレコードの供用情報が値0(供用中)の場合にのみ、そのリンクのリンク形状リストから形状レコードを取り出し、取り出した形状レコードの形状リストに基いて、当該リンクの道路形状を表す折れ線を描画する。この描画処理において、道路形状の色、パターンは、上記リンクレコードのリンク属性情報に基いて描画される。
【0097】
図15は、道路の描画例(その1)を示す図であり、更新情報が取得されていないときにおける、図5のメッシュM2の道路の描画例を示している。図15において、リンクレコードの供用情報の値が0(供用中)となっている、リンクL20,L23,L24,L25,L26,L28,L29が描画される。
【0098】
図16は、道路の描画例(その2)を示す図であり、図12の更新情報2を取得したときにおける、図5のメッシュM2の道路の描画例を示している。図16において、リンクレコードの供用情報の値が0(供用中)となっている、リンクL20,L21,L23,L24,L25,L26,L28,L27,L29が描画される。
なお、リンクL21は、更新情報1によって供用中に更新され、リンクL27は、更新情報2によって供用中に更新され、リンクL26は、更新情報1によって非供用に更新されたリンクである。
このように更新情報で更新し、現時点で実際に利用可能な道路のみを表示することができる。
【0099】
(4)経路探索処理
経路探索処理においても、地図データ取得部9が、上述のように所要のメッシュの地図データを情報記憶部3からメモリ9aに読み取り、更新部10が、メモリ9aに格納した地図データにおける道路網データの更新を行い、経路探索部14が、更新された道路網データを用いて経路探索を行う。この経路探索処理において、経路探索部14は、リンクレコードの供用情報を参照して、その値が0(供用中)であるリンクのみを用いて経路探索を行う。
【0100】
経路探索部14が、図5のメッシュM1,M2,M3,M4の道路網データを用いて、出発点がノードN43で、目的地がノードN28の経路探索を行う場合を例に挙げる。
ここで、図12の更新情報が取得されていない期間において、経路探索部14が、図5中で点線を用いて表したリンク以外のリンクを用いて経路探索を行う。この経路探索の結果、L42→L41→L44→L23→L26→L28、という経路が得られる。
【0101】
また、図12の更新情報1、更新情報2を取得した後に、経路探索を実行した場合は、経路探索部14が、図5のメッシュM1のリンクL10,L16,L17、メッシュM2のL22,L26、メッシュM4のリンクL47以外のリンクを用いて経路探索を行う。この経路探索の結果として、L42→L46→L27という経路が得られる。
このように、更新情報で道路網データを更新することにより、現時点で供用されているリンクのみを用いて経路探索処理を行うので、実際の道路状況に即した好適な経路を得ることができる。
【0102】
(5)マップマッチング処理
マップマッチング処理において、地図データ取得部9が、上述のように所要のメッシュの地図データを情報記憶部3からメモリ9aに読み取り、更新部10が、メモリ9aに格納した地図データにおける道路網データの更新を行い、マップマッチング処理部15が、更新された道路網データと、位置検出部2で検出した地図情報装置1を搭載する移動体の現在位置とを用いて、移動体が走行しているリンク及びリンク上の現在位置を求める。
このマップマッチング処理において、マップマッチング処理部15は、リンクレコードの供用情報を参照し、その値が0(供用中)であるリンクのみを用いてマップマッチングを行う。
【0103】
上記移動体が、図5のノードN22からリンクL29を通ってノードN26へ走行する場合を例に挙げて説明する。この場合に、マップマッチング処理部15は、メモリ9aに格納した、図5のメッシュM2の道路網データからリンクリストのリンクレコードを検索し、その供用情報が値0(供用中)であるリンクについてのみ、その形状レコードを取得する。この後、マップマッチング処理部15は、その形状点リストが表す道路形状と位置検出部2で検出した現在位置とを比較し、上記現在位置の所定近傍に位置するリンクを見つける。
【0104】
図8の更新情報1を取得する以前の期間では、移動体がノードN22を通過して、まもなくの間は、現在位置の所定近傍に位置し、供用情報が値0(供用中)であるリンクL26,L29を見つけることができる。
また、リンクL21は、この期間では供用が開始されていないため、その供用情報が値1(非供用)であるので、所定近傍に位置するリンクの候補から除外される。
さらに、移動体がノードN26に向って走行を続けると、リンクL26の道路形状と現在位置との距離が大きくなり、所定近傍に位置するリンクの候補からリンクL26が除外される。これにより、当該移動体がリンクL29を走行していると判定される。
【0105】
一方、図8の更新情報1を取得した後の期間では、リンクL21の供用が開始され、その供用情報が値0(供用中)に更新されている。このため、移動体がノードN22を通過して、まもなくの間は、上記現在位置の所定近傍に位置し、供用情報が値0(供用中)であるリンクL29,L21を見つけることができる。
さらに、ノードN26に向って移動体が走行を続けると、リンクL21の道路形状と現在位置との距離が大きくなり、所定近傍に位置するリンクの候補からリンクL21が除外される。これにより、当該移動体が、リンクL29を走行していると判定される。
【0106】
このように、更新情報で道路網データを更新し、現時点で供用されているリンクのみを用いてマップマッチング処理を行うので、実際の道路状況に即した好適なマップマッチングが可能である。
【0107】
以上のように、この実施の形態1によれば、現時点の日付と情報記憶部3に記憶された更新予定情報の期日とに基づいて、更新情報の取得が必要であるか否かを判定し、取得した更新情報に基づいて、地図データ取得部9に取得された地図データの供用情報を更新する。このように、道路の供用の開始又は廃止が予定されている更新予定期日を示す更新予定情報を保持し、更新予定情報で供用の開始又は廃止の予定期日を把握して、更新予定期日に応じて道路の供用が開始又は廃止されたことを示す更新情報を取得することで、更新情報取得の効率化を図ることができる。例えば、情報提供装置8から更新情報を取得する時期を適切に限定できることから、情報提供装置8との不要な通信を防止できる。
【0108】
また、この実施の形態1によれば、更新情報取得要否判定部17が、日付検出部16で検出された現時点の日付と情報記憶部3に記憶された更新予定情報の期日とを比較して、現時点の日付が更新予定情報の期日に一致するか又は経過している場合に、更新情報の取得が必要であると判定する。このように更新予定情報から供用の開始又は廃止の予定期日を把握できることから、上記と同様に情報提供装置8から更新情報を取得する時期を適切に限定でき、情報提供装置8との不要な通信を防止できる。
【0109】
さらに、この実施の形態1によれば、更新情報取得要否判定部17が、日付検出部16で検出された現時点の日付と情報記憶部3に記憶された更新予定情報の期日とを比較して、現時点日付が更新予定情報の期日の所定期間以前よりも後である場合に、更新情報の取得が必要であると判定する。このようにすることでも、上記と同様の効果を得ることができる。
【0110】
さらに、この実施の形態1によれば、更新予定情報を管理する外部装置から当該更新予定情報を取得する更新予定期日取得部7bと、更新予定期日取得部7bに取得された更新予定期日に基づいて、情報記憶部3に記憶された更新予定情報の期日を更新する更新予定期日更新部7cとを備える。このように構成することで、更新予定日が変更された場合であっても、情報提供装置8から更新情報を取得する時期を適切に限定でき、情報提供装置8との不要な通信を防止できる。
【0111】
さらに、この実施の形態1によれば、更新情報取得要否判定部17が、情報記憶部3に記憶された更新予定情報の更新予定期日に更新が予定されている全ての道路について更新情報を既に取得している場合には、当該更新予定期日を示す更新予定情報を更新情報の取得対象から除く。このように、全ての更新情報が取得済みの更新予定期日の更新情報をさらに不要に取得することがなく、情報提供装置8との不要な通信を防止できる。
【0112】
さらに、この実施の形態1によれば、情報記憶部3が、更新予定情報の更新予定期日と、地図データが表す道路のうち、当該更新予定情報の更新予定期日に供用の開始又は廃止が予定されている道路とを対応付ける更新道路対応情報を記憶し、更新道路対応情報を用いて更新予定期日と当該更新予定期日に供用の開始又は廃止が予定されている道路とを対応付ける。このようにすることで、更新予定期日と更新する道路とを容易に対応付けることができる。
【0113】
実施の形態2.
実施の形態2は、上記実施の形態1において、使用者が所望する更新予定期日に更新が予定されている道路を表示するようにしたものである。
なお、この実施の形態2による地図情報処理装置の構成は、上記実施の形態1で示した図1及び図2と同様であるので、処理の主体となる構成については、図1及び図2を参照することとする。
【0114】
図17は、この発明の実施の形態2の地図情報処理装置が提供する更新予定期日の選択用画面の一例を示す図である。図17において、階層入力部a1は、地図データの階層を選択するための選択用入力欄である。更新予定期日リスト部a2は、更新予定期日の一覧の表示と一覧からの更新予定期日の選択とを行うための選択用入力欄である。
また、カーソルa3は、更新予定期日リスト部a2に一覧形式で表示した更新予定期日を選択するためのカーソルであり、入力部1aを用いた操作に連動する。
地図表示部a4は、カーソルa3を用いて選択した更新予定期日に更新が予定されている道路を含む地図を表示する表示画面である。
【0115】
図17に示す画面は、図2の更新予定期日選択部18が提供する更新予定期日選択用のHMI(Human Machine Interface)である。すなわち、更新予定期日選択部18が、描画処理部11を介して、階層入力部a1、更新予定期日リスト部a2、地図表示部a4を表示部5に表示させ、入力部1aに連動するカーソルa3を用いて、更新予定期日が選択されると、選択された更新予定期日に更新が予定されている道路を含む地図を、描画処理部11を介した処理によって地図表示部a4に表示させる。
【0116】
次に動作について説明する。
図18は、実施の形態2の地図情報処理装置による動作の流れを示すフローチャートであり、使用者が所望する更新予定期日に更新が予定されている道路を表示する処理の詳細を示している。
先ず、更新予定期日選択部18は、階層入力部a1を表示部5に表示させる。ここで、使用者が、入力部1aを用いて階層番号を選択して入力すると、更新予定期日選択部18が、入力された階層番号を取得して、その値を階層入力部a1に表示させる。ここまでの処理が、ステップST300に相当する。図17の例では、階層番号として“0”が入力されている。
【0117】
次に、更新予定期日選択部18は、更新予定情報の期日レコードの更新予定年月日の一覧を、更新予定期日リスト部a2に表示させる(ステップST310)。図17の例は、図7の期日レコード1〜期日レコード5の更新予定年月日の一覧を表示している。
なお、図8に示す対応リンク情報に道路名称を格納するようにし、上記更新予定年月日の一覧として、更新予定年月日に道路名称を付加して表示してもよい。
【0118】
次いで、更新予定期日選択部18は、使用者が、入力部1aを用いて入力したカーソルa3を移動する指令に従い、カーソルa3を移動させて、使用者が、入力部1aを用いて決定の指示を入力すると、このときにカーソルa3が位置する更新予定年月日を使用者が選択したものと判断して、上記更新予定年月日を有する期日レコードを選択する(ステップST320)。例えば、カーソルa3がX年8月10日の位置にあるときに、使用者により決定の指示が入力されると、図7のX年8月10日(=T)を更新予定年月日とする期日レコード3が選択される。
【0119】
ステップST330において、更新予定期日選択部18は、ステップST320で選択した期日レコードの対応ポインタが示す対応レコードを更新道路対応情報から取得する。
例えば、図7の期日レコード3が選択されると、期日レコード3の対応ポインタが示す図9の対応レコード3が取得される。
【0120】
この後、更新予定期日選択部18は、ステップST330で取得した対応レコードの対応リンク情報の中の、ステップST300で入力された階層番号に一致する対応階層番号を持つ対応リンク情報を参照して、当該階層番号の階層で、当該対応リンク情報の対応メッシュ番号が示すメッシュの地図データを情報記憶部3から取得し、取得した地図データを用いて、当該メッシュの地図を地図表示部a4に表示させる(ステップST340)。
つまり、更新予定期日選択部18は、取得した地図データで当該メッシュの地図を表示するよう描画処理部11に指示することにより、描画処理部11が、更新予定期日選択部18からの指示に従い、当該メッシュの地図を描画メモリ12へ描画する。これにより、表示制御部13が、描画メモリ12を参照して、当該メッシュの地図を地図表示部a4に表示する。なお、上記地図の描画において、道路を描画するときは、上記対応リンク情報の対応リンク番号が示すリンクの形状を強調して描画して動作を終了する。
【0121】
ステップST300で入力された階層番号が0で、ステップST330で取得した対応レコードが図9の対応レコード3であるとき、更新予定期日選択部18は、対応階層番号が0である図9の対応レコード3の対応リンク情報1、対応リンク情報2、対応リンク情報3を参照する。このとき、これらの対応メッシュ番号がm1で、対応リンク番号が0,6,7であることから、図17に示すように、図5のメッシュM1の地図が、地図表示部a4に描画され、リンクL10、L16、L17が強調して表示される。
なお、図9に示す対応レコード2のように、対応メッシュ番号がm2,m4と複数のメッシュがあるときは、それらのメッシュを含む領域の地図、例えば図5のメッシュM1,M2,M3,M4の地図を表示する。
【0122】
また、地図表示部a4に、上記のように対応メッシュ番号が示すメッシュの地図を表示する代わりに、現在地を中心とした地図を表示し、表示している地図の階層番号に一致する対応階層番号を有する対応リンク情報を参照して、表示している地図のリンクで、当該対応リンク情報の対応メッシュ番号、対応リンク番号が示すリンクを強調して表示してもよい。
【0123】
以上のように、この実施の形態2によれば、情報記憶部3に記憶された更新予定情報の更新予定期日を、表示部5に一覧形式で表示し、外部からの操作で所望の更新予定期日を選択させる更新予定期日選択部18と、更新予定期日選択部18で選択された更新予定期日に供用の開始又は廃止が予定されている道路を、当該更新予定期日に供用の開始又は廃止が予定されていない道路と視覚的に区別して表示部5に表示する描画処理部11とを備える。このように構成することで、使用者が道路の更新時期を容易に視認できる。
【0124】
実施の形態3.
実施の形態3は、更新予定情報を、北海道、東北、関東、・・・のように、地域ごとに持ち、図6の更新予定情報ヘッダに該当する地域の名称を格納するようにし、使用者が所望する地域の名称が入力部1aから入力されると、入力された名称を持つ地域の更新予定情報を用いて、上記実施の形態1と同様の動作をするようにしたものである。
このようにすることで、使用者が必要とする地域について更新情報を取得でき、使用者が使用することがない地域の更新情報が取得されることを防止できる。
なお、この実施の形態3による地図情報処理装置の構成は、上記実施の形態1で示した図1及び図2と同様であるので、処理の主体となる構成については、図1及び図2を参照することとする。
【0125】
実施の形態3では、地域ごとの更新予定情報に、その地域が含む所定階層のメッシュのメッシュ番号を格納する。また、更新情報取得要否判定部17は、描画処理部11を介して、使用者が目的地の名称を選択入力するための選択用画面のHMIを提供する。
【0126】
入力部1aを用いて使用者が所望する目的地の名称が入力されると、更新情報取得要否判定部17が、図3の検索データを検索して、当該名称を有する地点の位置を求め、当該位置を含むメッシュのメッシュ番号を持つ更新予定情報を求めて、この更新予定情報について、上記実施の形態1と同様の動作をする。
【0127】
また、マップマッチング処理部15が、マップマッチングで得られた位置を含むメッシュのメッシュ番号を持つ更新予定情報を求め、この更新予定情報について、上記実施の形態1と同様の動作をするようにしてもよい。
さらに、マップマッチングで得られた位置の時系列である走行軌跡を情報記憶部3に記憶しておき、マップマッチング処理部15が、当該走行軌跡を含むメッシュのメッシュ番号を持つ更新予定情報を求めて、その更新予定情報について、上記実施の形態1と同様の動作をするようにしてもよい。
【0128】
以上のように、この実施の形態3によれば、情報記憶部3が、更新予定情報を、当該更新予定情報の更新予定期日に供用の開始又は廃止が予定されている道路が存在する地域ごとに記憶し、更新情報取得要否判定部17が、外部からの操作で地域が選択されると、選択された地域の更新予定情報の更新予定期日と、日付検出部16で検出された現時点の日付とに基づいて、更新情報取得部7aによる更新情報の取得が必要であるか否かを判定する。このようにすることで、地域を限定して更新情報を取得でき、情報提供装置8との不要な通信を防止できる。
【0129】
また、この実施の形態3によれば、外部から地域を入力する入力部1aを備え、更新情報取得要否判定部17が、入力部1aを用いて外部から入力された地域の更新予定情報の更新予定期日と、日付検出部16で検出された現時点の日付とに基づいて、更新情報取得部7aによる更新情報の取得が必要であるか否かを判定する。このようにすることで、使用者が所望する地域に限定して更新情報を取得でき、使用者が希望しない地域の更新情報が取得されなくなる。このため、情報提供装置8との不要な通信を防止できる。
【0130】
また、この実施の形態3によれば、マップマッチングで得られた位置又はマップマッチングで得られた位置の時系列である走行軌跡を含む地域の更新予定情報の更新予定期日と、日付検出部16で検出された現時点の日付とに基づいて、更新情報取得部7aによる更新情報の取得が必要であるか否かを判定する。このようにすることで、当該移動体が位置する地域に限定して更新情報を取得でき、当該移動体が位置する地域以外の不要な地域の更新情報が取得されなくなる。このため、情報提供装置8との不要な通信を防止できる。
【符号の説明】
【0131】
1 地図情報処理装置、1a 入力部、2 位置検出部、3 情報記憶部、4 プロセッサ、5 表示部、6 音声出力部、7 情報取得部、7a 更新情報取得部、7b 更新予定期日取得部、7c 更新予定期日更新部、8 情報提供装置、9 地図データ取得部、9a メモリ、10 更新部、11 描画処理部、12 描画メモリ、13 表示制御部、14 経路探索部、15 マップマッチング処理部、16 日付検出部、17 更新情報取得要否判定部、18 更新予定期日選択部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッシュごとに区画された地図を表す地図データにおける、供用が開始された道路又は供用が廃止された道路を示す更新情報を管理する外部装置から、前記更新情報を取得する更新情報取得部と、
現時点の日付を検出する日付検出部と、
道路が供用されているか否かを示す供用情報を有し、前記メッシュごとに区画された地図を表す地図データ、前記更新情報取得部に取得された前記更新情報、及び道路の供用の開始又は廃止が予定されている期日である更新予定期日を示す更新予定情報を記憶する情報記憶部と、
前記日付検出部で検出された現時点の日付と前記情報記憶部に記憶された前記更新予定情報の期日とに基づいて、前記更新情報取得部による更新情報の取得が必要であるか否かを判定する更新情報取得要否判定部と、
前記情報記憶部から前記地図データを取得する地図データ取得部と、
前記情報記憶部に記憶された前記更新情報に基づいて、前記地図データ取得部に取得された前記地図データの前記供用情報を更新する更新部とを備えた地図情報処理装置。
【請求項2】
前記更新情報取得要否判定部は、前記日付検出部で検出された現時点の日付と前記情報記憶部に記憶された前記更新予定情報の期日とを比較して、前記現時点日付が前記更新予定情報の期日に一致するか又は経過している場合に、前記更新情報の取得が必要であると判定することを特徴とする請求項1記載の地図情報処理装置。
【請求項3】
前記更新情報取得要否判定部は、前記日付検出部で検出された現時点の日付と前記情報記憶部に記憶された前記更新予定情報の期日とを比較して、前記現時点の日付が前記更新予定情報の期日の所定期間以前よりも後である場合に、前記更新情報の取得が必要であると判定することを特徴とする請求項1記載の地図情報処理装置。
【請求項4】
前記更新予定情報を管理する外部装置から当該更新予定情報を取得する更新予定期日取得部と、前記更新予定期日取得部に取得された前記更新予定期日に基づいて、前記情報記憶部に記憶された更新予定情報の期日を更新する更新予定期日更新部とを備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の地図情報処理装置。
【請求項5】
前記更新情報取得要否判定部は、前記情報記憶部に記憶された前記更新予定情報の更新予定期日に更新が予定されている全ての道路について前記更新情報を既に取得している場合には、当該更新予定期日を示す更新予定情報を更新情報の取得対象から除くことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の地図情報処理装置。
【請求項6】
前記情報記憶部は、前記更新予定情報の更新予定期日と、前記地図データが表す道路のうち、当該更新予定情報の更新予定期日に供用の開始又は廃止が予定されている道路とを対応付ける更新道路対応情報を記憶し、
前記更新道路対応情報を用いて更新予定期日と当該更新予定期日に供用の開始又は廃止が予定されている道路とを対応付けることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の地図情報処理装置。
【請求項7】
前記情報記憶部に記憶された前記更新予定情報の更新予定期日を、表示部に一覧形式で表示し、外部からの操作で所望の更新予定期日を選択させる更新予定期日選択部と、
前記更新予定期日選択部で選択された前記更新予定期日に供用の開始又は廃止が予定されている道路を、当該更新予定期日に供用の開始又は廃止が予定されていない道路と視覚的に区別して前記表示部に表示する描画処理部とを備えたことを特徴とする請求項5又は請求項6記載の地図情報処理装置。
【請求項8】
前記情報記憶部は、前記更新予定情報を、当該更新予定情報の更新予定期日に供用の開始又は廃止が予定されている道路が存在する地域ごとに記憶し、
前記更新情報取得要否判定部は、所要の地域の更新予定情報の更新予定期日と、前記日付検出部で検出された現時点の日付とに基づいて、前記更新情報取得部による更新情報の取得が必要であるか否かを判定することを特徴とする請求項1記載の地図情報処理装置。
【請求項9】
外部から地域を入力する入力部を備え、
前記更新情報取得要否判定部は、前記入力部を用いて外部から入力された所要の地域の更新予定情報の更新予定期日と、前記日付検出部で検出された現時点の日付とに基づいて、前記更新情報取得部による更新情報の取得が必要であるか否かを判定することを特徴とする請求項8記載の地図情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−37443(P2012−37443A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−179338(P2010−179338)
【出願日】平成22年8月10日(2010.8.10)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】