説明

基板処理装置およびシャワーヘッド

【課題】ガス吐出部分が金属とセラミックスの2層構造のシャワープレートを有するシャワーヘッドを用い、均一な処理を行うことが可能な基板処理装置を提供すること。
【解決手段】シャワーヘッド18は、ガス導入孔61aが形成された金属製の上部プレート61と、複数のガス通過孔66が形成された金属製の下部プレート62と、上部プレート61と下部プレート62との間に設けられたガス拡散空間Sと、下部プレート62の下側全面を覆うように設けられ、ガス通過孔66に対応して複数のガス吐出孔67が形成されたセラミックス製のカバー部材64と、ガス拡散空間S内に上部プレート61と下部プレート62との間を接続するように設けられ、処理にともなって発生する熱を上方へ伝熱する複数の伝熱部材70a,70bとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハ等の基板にプラズマエッチング等の処理を施す基板処理装置およびそれに用いられるシャワーヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば半導体デバイスの製造プロセスにおいては、被処理基板である半導体ウエハに形成された所定の層に所定のパターンを形成するために、レジストをマスクとしてプラズマによりエッチングするプラズマエッチング処理が多用されている。
【0003】
このようなプラズマエッチングを行うためのプラズマエッチング装置としては、種々のものが用いられているが、その中でも容量結合型平行平板プラズマ処理装置が主流である。
【0004】
容量結合型平行平板プラズマエッチング装置は、チャンバー内に一対の平行平板電極(上部および下部電極)を配置し、処理ガスをチャンバー内に導入するとともに、電極の一方または両方に高周波を印加して電極間に高周波電界を形成し、この高周波電界により処理ガスのプラズマを形成して半導体ウエハの所定の層に対してプラズマエッチングを施す。具体的には、半導体ウエハを載置するサセプタを下部電極として機能させ、半導体ウエハの上方から処理ガスをシャワー状に供給するシャワーヘッドを上部電極として機能させて、これらの間に高周波電界を形成することにより処理ガスのプラズマを形成する(例えば特許文献1)。
【0005】
一方、このような容量結合型平行平板プラズマエッチング装置においては、メタル汚染を防止し、プラズマや傷などからシャワーヘッドを保護するため、シャワーヘッドのシャワープレートとして金属板の下面に石英板等の絶縁性のセラミックス板を貼り付けたものや、セラミックスをコーティングしたものが用いられている。
【0006】
このようなプラズマエッチング装置のシャワーヘッドは、加熱された載置台からの輻射熱またはプラズマからの入熱を受けて加熱されるが、シャワーヘッドの内部には処理ガスを混合または拡散するための空間が設けられているため、この空間が断熱部として作用し、シャワーヘッドが受けた熱は空間の存在しない周縁部を伝熱するのみであり、熱が十分に拡散せず、シャワーヘッドの温度は高くなる傾向にある。
【0007】
このようにシャワーヘッドの温度が上昇すると、シャワープレートが金属とセラミックスからなるものであるため、これらの熱膨張差によってシャワープレートに多数形成されたガス吐出孔がずれてしまい、特にシャワーヘッドの周縁部ではそのずれが大きく、ガスが吐出されない事態も生じ、エッチングの均一性等が悪化してしまう。
【0008】
このような問題は、プラズマエッチング装置に限らず、金属とセラミックスの2層構造のシャワープレートを有するシャワーヘッドを用いた基板処理において生じるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2000−173993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、ガス吐出部分が金属とセラミックスの2層構造のシャワープレートを有するシャワーヘッドを用い、均一な処理を行うことが可能な基板処理装置を提供すること、およびこのような基板処理装置に用いられるシャワーヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点では、被処理基板を収容する処理容器と、前記処理容器内に配置され、被処理基板が載置される載置台と、前記載置台と対向する位置に設けられ、前記処理容器内へ処理ガスを吐出するシャワーヘッドと、前記処理容器内を排気する排気機構と、前記処理容器内で被処理基板に所定の処理を施す処理機構とを具備し、前記シャワーヘッドは、ガス導入部が形成された金属製の上部プレートと、複数のガス通過孔が形成された金属製の下部プレートと、前記上部プレートと前記下部プレートとの間に設けられたガス拡散空間と、前記下部プレートの下側全面を覆うように設けられ、前記ガス通過孔に対応する位置に複数のガス吐出孔が形成されたセラミックス製のカバー部材と、前記ガス拡散空間内に前記上部プレートと前記下部プレートとの間を接続するように設けられ、前記処理機構による処理にともなって発生する熱を上方へ伝熱する複数の伝熱部材とを有することを特徴とする基板処理装置を提供する。
【0012】
また、本発明の第2の観点では、被処理基板を収容する処理容器と、前記処理容器内に配置され、被処理基板が載置される載置台と、前記載置台と対向する位置に設けられ、前記処理容器内へ処理ガスを吐出するシャワーヘッドと、前記処理容器内を排気する排気機構と、前記処理容器内で被処理基板に所定の処理を施す処理機構とを具備し、前記シャワーヘッドは、ガス導入部が形成された金属製の上部プレートと、複数のガス通過孔が形成された金属製の下部プレートと、前記上部プレートと前記下部プレートとの間に設けられ、複数のガス通過孔を有する中間プレートと、前記上部プレートと前記中間プレートとの間に設けられた第1のガス拡散空間と、前記中間プレートと前記下部プレートとの間に設けられた第2のガス拡散空間と、前記下部プレートの下側全面を覆うように設けられ、前記ガス通過孔に対応する位置に多数のガス吐出孔が形成されたセラミックス製のカバー部材と、前記第1のガス拡散空間内および前記第2のガス拡散空間内に、それぞれ前記上部プレートと前記中間プレートとの間および前記中間プレートと下部プレートとの間を接続するように設けられ、前記処理機構による処理にともなって発生する熱を上方に伝熱する複数の伝熱部材とを有することを特徴とする基板処理装置を提供する。
【0013】
本発明の第3の観点では、処理容器内の被処理基板が載置される載置台の上方の対向する位置に設けられ、前記処理容器内へ処理ガスを吐出するシャワーヘッドであって、ガス導入部が形成された金属製の上部プレートと、多数のガス通過孔が形成された金属製の下部プレートと、前記上部プレートと前記下部プレートとの間に設けられたガス拡散空間と、前記下部プレートの下側全面を覆うように設けられ、前記ガス通過孔に対応する位置に複数のガス吐出孔が形成されたセラミックス製のカバー部材と、前記ガス拡散空間内に前記上部プレートと前記下部プレートとの間を接続するように設けられ、前記処理容器内で行われる処理にともなって発生する熱を上方へ伝熱する複数の伝熱部材とを具備することを特徴とするシャワーヘッドを提供する。
【0014】
本発明の第4の観点では、処理容器内の被処理基板が載置される載置台の上方の対向する位置に設けられ、前記処理容器内で所定の処理を行う際に処理ガスを吐出するシャワーヘッドであって、ガス導入部が形成された金属製の上部プレートと、多数のガス通過孔が形成された金属製の下部プレートと、前記上部プレートと前記下部プレートとの間に設けられ、複数のガス通過孔を有する中間プレートと、前記上部プレートと前記中間プレートとの間に設けられた第1のガス拡散空間と、前記中間プレートと前記下部プレートとの間に設けられた第2のガス拡散空間と、前記下部プレートの下側全面を覆うように設けられ、前記ガス通過孔に対応する位置に多数のガス吐出孔が形成されたセラミックス製のカバー部材と、前記第1のガス拡散空間内および前記第2のガス拡散空間内に、それぞれ前記上部プレートと前記中間プレートとの間および前記中間プレートと下部プレートとの間を接続するように設けられ、前記処理容器内で行われる処理にともなって発生する熱を上方に伝熱する複数の伝熱部材とを具備することを特徴とするシャワーヘッドを提供する。
【0015】
上記第2、第4の観点において、前記第1のガス拡散空間の断面積に対する前記伝熱部材の断面積の比、および前記第2のガス拡散空間の断面積に対する前記伝熱部材の断面積の比が0.05〜0.50であることが好ましい。また、前記伝熱部材、前記中間プレートの複数のガス通過孔および前記下部プレートに形成された複数のガス通過孔は、いずれもマトリックス状に形成されており、前記中間プレートの複数のガス通過孔と前記下部プレートに形成された複数のガス通過孔とは正対しないように配置され、前記伝熱部材は、前記中間プレートの複数のガス通過孔および前記下部プレートに形成された複数のガス通過孔と重ならない位置に配置されていることが好ましい。また、前記第1のガス拡散空間内に設けられた伝熱部材と、前記第2のガス拡散空間内に設けられた伝熱部材とは、対応する位置に設けられていることが好ましい。
【0016】
上記第1〜第4の観点において、前記伝熱部材は、円柱状をなしたものであってよく、その径は5〜20mmの範囲とすることが好ましい。また、前記シャワーヘッドに、前記伝熱部材を介して伝熱された熱を強制的に逃がす冷却手段が備えられていてもよい。また、前記下部プレートと前記カバー部材との間が凹凸状となっていることが好ましい。
【0017】
上記第1および第2の観点において、前記処理機構は前記処理容器内にプラズマを形成して被処理基板にプラズマ処理を施すものであってよく、前記載置台と前記シャワーヘッドとの間に高周波電界を形成し、その高周波電界によりプラズマを生成するものを用いることができる。
【0018】
上記第3および第4の観点において、前記所定の処理は、前記処理容器内にプラズマを形成して被処理基板にプラズマ処理を施すものであってよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ガス導入部が形成された金属製の上部プレートと、複数のガス通過孔が形成された金属製の下部プレートと、前記上部プレートと前記下部プレートとの間に設けられたガス拡散空間と、前記下部プレートの下側全面を覆うように設けられ、前記ガス通過孔に対応する位置に複数のガス吐出孔が形成されたセラミックス製のカバー部材とを有するシャワーヘッドにおいて、前記ガス拡散空間内に前記上部プレートと前記下部プレートとの間を接続するように、前記処理容器内での処理にともなって発生する熱を上方へ伝熱する複数の伝熱部材を設けたので、下部プレートおよびカバー部材が受けた熱を伝熱部材を介して速やかに放出することができる。このため、下部プレートおよびカバー部材の温度が上昇することや、これらに温度勾配が形成されることを抑制することができ、下部プレートのガス通過孔とカバー部材のガス吐出孔の熱膨張差による位置ずれを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係るプラズマエッチング装置を示す断面図。
【図2】図1のプラズマエッチング装置に用いられるシャワーヘッドを拡大して示す断面図。
【図3】図1のプラズマエッチング装置に用いられるシャワーヘッドの要部をさらに拡大して示す断面図。
【図4】図2および図3のシャワーヘッドの下部プレートとカバー部材との間に形成された凹凸の効果を説明するための図。
【図5】シャワーヘッドにおける伝熱部材とガス通過孔との配置関係を示す図。
【図6】従来のシャワーヘッドの熱の移動状態、および下部プレートとカバー部材との熱膨張差による孔ずれの状態を示す図。
【図7】本発明の一実施形態に係るシャワーヘッドの熱の移動状態を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るプラズマエッチング装置を示す断面図である。
【0022】
このプラズマエッチング装置100は、気密に構成され、略円筒状をなすチャンバー1を有している。このチャンバー1は、本体が例えばアルミニウム等の金属からなり、その内壁表面に、酸化処理皮膜や、Y等の絶縁セラミックスからなる皮膜(例えば溶射皮膜)のような絶縁膜が形成されている。チャンバー1は直流的に接地されている。
【0023】
このチャンバー1内には、被処理基板であるウエハWを水平に支持するとともに下部電極として機能する支持テーブル2が設けられている。支持テーブル2は例えば表面が酸化処理されたアルミニウムで構成されている。チャンバー1の底壁からは支持テーブル2の外周に対応するようにリング状の支持部3が突出して形成されており、この支持部3の上にはリング状の絶縁部材4が設けられていて、支持テーブル2はその外縁部がこの絶縁部材4を介して支持されている。支持テーブル2の上方の外周には導電性材料例えばSi、SiC等で形成されたフォーカスリング5が設けられている。絶縁部材4の下端とチャンバー1周壁との間にはコニカル状の排気リング14が設けられている。排気リング14は処理ガスを通過させて排気ラインに導くとともに、プラズマ生成領域を規定する役割を有している。また、支持テーブル2とチャンバー1の底壁との間には空洞部7が形成されている。
【0024】
支持テーブル2の表面部分にはウエハWを静電吸着するための静電チャック6が設けられている。この静電チャック6は絶縁体6bの間に電極6aが介在されて構成されており、電極6aにはスイッチ13aを介して直流電源13が接続されている。そして電極6aに直流電源13から電圧が印加されることにより、静電力、例えばクーロン力によって半導体ウエハWが吸着される。
【0025】
支持テーブル2内には冷媒流路8aが設けられ、この冷媒流路8aには冷媒配管8bが接続されており、冷媒制御装置8により、適宜の冷媒がこの冷媒配管8bを介して冷媒流路8aに供給され、循環されるようになっている。これにより、支持テーブル2が適宜の温度に制御可能となっている。また、静電チャック6の表面とウエハWの裏面との間に熱伝達用の伝熱ガス、例えばHeガスを供給するための伝熱ガス配管9aが設けられ、伝熱ガス供給装置9からこの伝熱ガス配管9aを介してウエハW裏面に伝熱ガスが供給されるようになっている。これにより、チャンバー1内が排気されて真空に保持されていても、冷媒流路8aに循環される冷媒の冷熱をウエハWに効率良く伝達させることができ、ウエハWの温度制御性を高めることができる。
【0026】
支持テーブル2のほぼ中央には、高周波電力を供給するための給電線12a,12bが接続されており、給電線12aには整合器11aおよび高周波電源10aが接続されており、給電線12bには整合器11bおよび高周波電源10bが接続されている。高周波電源10aからはプラズマ生成用の高周波電力が供給され、高周波電源10bからはプラズマ中のイオンを引き込むための高周波電力が供給される。
【0027】
一方、支持テーブル2に対向してエッチングのための処理ガスをシャワー状に吐出するためのシャワーヘッド18が設けられている。このシャワーヘッド18は上部電極として機能し、チャンバー1の天壁部分に嵌め込まれている。なお、シャワーヘッド18の構造は後で詳細に説明する。
【0028】
上部電極であるシャワーヘッド18はチャンバー1を介して接地されており、高周波電力が供給され下部電極として機能する支持テーブル2とともに一対の平行平板電極を構成している。そして、高周波電力が供給される下部電極としての支持テーブル2がカソード電極として機能し、接地された上部電極であるシャワーヘッド18がアノード電極として機能する。これらカソード電極としての支持テーブル2とアノード電極としての上部電極18の間および絶縁部材4の外側部分の排気リング14までの領域がプラズマ生成領域Rとなる。
【0029】
エッチングのための処理ガスとしては、従来用いられている種々のものを採用することができ、例えばフロロカーボンガス(C)やハイドロフロロカーボンガス(C)のようなハロゲン元素を含有するガスを好適に用いることができる。他にAr、He等の希ガスやNガス、Oガス等を添加してもよい。また、アッシングに適用する場合には、処理ガスとして例えばOガス等を用いることができる。
【0030】
このような処理ガスが、処理ガス供給装置15からガス供給配管15a、およびチャンバー1の天壁1aに設けられたガス導入孔1bを介してシャワーヘッド18に至り、シャワーヘッド18からシャワー状に吐出され、ウエハWに形成された膜のエッチングに供される。
【0031】
チャンバー1の底壁には、排気管19が接続されており、この排気管19には真空ポンプ等を含む排気装置20が接続されている。そして排気装置20の真空ポンプを作動させることによりチャンバー1内を所定の真空度まで減圧することができるようになっている。一方、チャンバー1の側壁上側には、ウエハWの搬入出口23を開閉するゲートバルブ24が設けられている。
【0032】
一方、チャンバー1の搬入出口23の上下にチャンバー1を周回するように、同心状に、2つのリング磁石21a,21bが配置されており、支持テーブル2とシャワーヘッド18との間の処理空間の周囲に磁界を形成するようになっている。このリング磁石21a,21bは、図示しない回転機構により回転可能に設けられている。
【0033】
リング磁石21a,21bは、永久磁石からなる複数のセグメント磁石がリング状にマルチポール状態で配置されている。したがって、磁力線が隣接するセグメント磁石間に形成され、処理空間の周辺部のみに磁場が形成され、ウエハ配置部分は実質的に無磁場状態となる。これにより、適度のプラズマ閉じこめ効果を得ることができる。
【0034】
プラズマエッチング装置100の各構成部は、制御部(プロセスコントローラ)50に接続されて制御される構成となっている。具体的には、冷媒制御装置8、伝熱ガス供給装置9、排気装置20、静電チャック6のための直流電源13のスイッチ13a、高周波電源10、整合器11等が制御される。
【0035】
また、制御部50には、オペレータがプラズマエッチング装置100を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、プラズマ処理装置100の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェース51が接続されている。
【0036】
さらに、制御部50には、プラズマエッチング装置100で実行される各種処理を制御部50の制御にて実現するための制御プログラムや、処理条件に応じてプラズマエッチング装置の各構成部に処理を実行させるためのプログラムすなわちレシピが格納された記憶部52が接続されている。レシピはハードディスクや半導体メモリーに記憶されていてもよいし、CDROM、DVD等の可搬性の記憶媒体に収容された状態で記憶部52の所定位置にセットするようになっていてもよい。
【0037】
そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース51からの指示等にて任意のレシピを記憶部52から呼び出して制御部50に実行させることで、制御部50の制御下で、プラズマエッチング装置100での所望の処理が行われる。
【0038】
次に、シャワーヘッド18について詳細に説明する。
図2はシャワーヘッドを拡大して示す断面図である。この図に示すように、シャワーヘッド18は、最上部に位置する金属製(アルミニウム、ステンレス鋼等)の上部プレート61と、この上部プレート61の下に設けられた金属製(アルミニウム、ステンレス鋼等)の下部プレート62とを有し、これらはねじ止めされている。そしてこれら上部プレート61と下部プレート62との間にはガス拡散空間Sが形成されている。また、上部プレート61と下部プレート62との間には、拡散空間Sを上部の第1の拡散空間S1と下部の第2の拡散空間S2とに二分するように金属製(アルミニウム、ステンレス鋼等)の中間プレート63が設けられている。この中間プレート63はガス拡散板として機能する。さらに、下部プレート62の下側には、金属製の下部プレート62等をプラズマや傷から保護し、かつメタルコンタミを抑制する観点から、石英やY等の絶縁性セラミックスからなるカバー部材64が全面を覆うように取り付けられている。下部プレート62には複数のガス通過孔66が形成されており、カバー部材64には、このガス通過孔66に対応する位置にガス吐出孔67が形成されている。また、中間プレート63には複数のガス通過孔68が形成されている。
【0039】
下部プレート62と中間プレート63との間の第2の拡散空間S2、および中間プレート63と上部プレート61との間の第1の拡散空間S1には、それぞれプラズマ等から受けた熱を上方に逃がすための、円柱状をなす複数の伝熱部材70a、70bが設けられている。伝熱部材70aと伝熱部材70bとは、対応する位置に設けられており、プラズマからの熱が下部プレート62、伝熱部材70a、伝熱部材70bを経て上部プレート61に至り、チャンバー1の上壁を通って外部に放熱するようになっている。すなわち、伝熱部材70aおよび70bの対応するものは、一体となって下部プレート62と上部プレート61とを接続する伝熱部材として機能する。
【0040】
図3のさらなる拡大図にも示すように、カバー部材64の上面には複数の凸部72が形成されており、また、下部プレート62の下面には、凸部72に対応する位置に凹部73が形成されていて、これらが嵌合するようになっている。これら凸部72および凹部73は、ガス通過孔66とガス吐出孔67が形成されている位置に設けられている。このように凹凸を設けることにより、図4に示すように、ガス漏洩経路を屈曲させてそのコンダクタンスを低下させ、ガスの漏出を低減することができる。また、他からの漏出ガスの混入を低減できる効果も得られる。なお、カバー部材64と下部プレート62との間に不活性ガスを流すことにより、ガスの漏出を低減する機能を付加することもできる。
【0041】
カバー部材64に設けられたガス吐出孔67は、下部において孔径が細くなる2段孔構造を有しており、吐出コンダクタンスよりも拡散空間Sのコンダクタンスが大きくなるように設計されている。これにより、拡散空間Sにおいてガスの混合・拡散を均一に行うことができる。
【0042】
図5に示すように、伝熱部材70b(70a)と中間プレート63のガス通過孔68と下部プレート62に形成されたガス通過孔66は、いずれもマトリックス状に形成されており、ガス通過孔68と66とは正対しないように配置されている。また、伝熱部材70b(70a)は、ガス通過孔68および66と重ならない位置に配置されている。
【0043】
伝熱部材70a、70bの直径は、たとえば、5〜20mmであり、好ましくは5〜12mmである。また隣接する伝熱部材70a、70bの間隔は、たとえば、7〜40mmであり、好ましくは9〜18mmである。また、第2の空間S2の断面積に対する伝熱部材70aの断面積の比および第1の空間S1の断面積に対する伝熱部材70bの断面積の比が、0.05〜0.50となるように伝熱部材70a、70bが配置されることが好ましい。この面積比が0.05より小さいと伝熱部材70a、70bの熱を伝達する効果が小さくなって効果が不十分であり、逆に0.50より大きいと第2の拡散空間S2および第1の拡散空間S1の流路抵抗が大きくなってガス流の不均一が生じやすい。なお、伝熱部材70a、70bは円柱状に限らず、種々の断面形状をとることができる。
【0044】
上部プレート61の中央には、ガス導入孔1bに対応する位置に、ガス導入孔61aが設けられ、処理ガス供給装置15からガス供給配管15a、およびガス導入孔1bを経て流れてきた処理ガスが、このガス導入孔61aからシャワーヘッド18内に導入される。そして第1の拡散空間S1、中間プレート63のガス通過孔68、第2の拡散空間S2、ガス通過孔66を経て、ガス吐出孔67からプラズマ生成領域Rへ処理ガスが吐出されるようになっている。
【0045】
次に、このように構成されるプラズマエッチング装置の処理動作について説明する。
まず、図1のプラズマエッチング装置100のゲートバルブ24を開にして搬送アームにてエッチング対象層を有するウエハWをチャンバー1内に搬入し、支持テーブル2上に載置した後、搬送アームを退避させてゲートバルブ24を閉にし、排気装置20の真空ポンプにより排気管19を介してチャンバー1内を所定の真空度にする。
【0046】
その後、チャンバー1内に処理ガス供給装置15からエッチングのための処理ガスを所定の流量で供給し、シャワーヘッド18を介してチャンバー1内に導入して、チャンバー1内を所定の圧力、例えば0.13〜133.3Pa(1〜1000mTorr)程度に維持する。このように所定の圧力に保持した状態で高周波電源10aから支持テーブル2に、周波数が40MHz以上、例えば100MHzのプラズマ用の高周波電力を供給する。また、高周波電源10bから支持テーブル2に、イオン引き込み用の500kHz〜27MHz、例えば13.56MHzの高周波電力を供給する。一方、直流電源13から静電チャック6の電極6aに所定の電圧が印加され、ウエハWは例えばクーロン力により吸着される。
【0047】
このようにして下部電極である支持テーブル2に高周波電力が印加されることにより、上部電極であるシャワーヘッド18と下部電極である支持テーブル2との間の処理空間には高周波電界が形成され、これにより処理空間に供給された処理ガスがプラズマ化されて、そのプラズマによりウエハWに形成されたエッチング対象層がエッチングされる。
【0048】
このエッチングの際に、マルチポール状態のリング磁石21a,21bにより、処理空間の周囲に磁場を形成することにより、適度なプラズマ閉じこめ効果が発揮され、プラズマの均一化を補助することができる。また、膜によってはこのような磁場の効果がない場合もあるが、その場合には、セグメント磁石を回転させて処理空間の周囲に実質的に磁場を形成しないようにして処理を行えばよい。このような磁場を形成した場合には、支持テーブル2上のウエハWの周囲に設けられた導電性のフォーカスリング5によりフォーカスリング領域までが下部電極として機能するため、プラズマ形成領域がフォーカスリング5上まで広がり、ウエハWの周辺部におけるプラズマ処理が促進されエッチングレートの均一性が向上する。
【0049】
このようにしてプラズマエッチング処理を行う場合、プラズマからの熱等により、シャワーヘッド18は下面から加熱され、温度が上昇する。この場合に、図6(a)に示すように、従来のシャワーヘッド118は、加熱された下部プレート162およびセラミックス材料からなるカバー部材164にプラズマ等から与えられた熱は、内部空間S′で断熱され、上部プレート161と下部プレート162の接する周縁部のみで熱伝導により放熱される。このため、下部プレート162およびカバー部材164の温度が低下し難い。また、下部プレート162およびカバー部材164の熱は中央から水平方向周縁側に流れるため、水平方向に温度勾配が形成される。
【0050】
一方、下部プレート162はアルミニウムやステンレス鋼のような金属製であり熱膨張係数が大きく、カバー部材164は石英やY等の絶縁性セラミックスからなるため金属よりも熱膨張係数が小さい。このため、これらが隣接した状態で温度が例えば140℃程度まで上昇し、さらにこのように水平方向に温度勾配が形成されると、これらの間の熱膨張の違いにより、図6(b)に示すように、周縁部側で下部プレート162のガス通過孔166とカバー部材164のガス吐出孔167の位置がずれてしまう。この場合に、ガス吐出孔167は、プラズマが侵入して異常放電が生じたり、メタルコンタミが発生することを防止することを目的として小径に形成されているため、図6(c)に示すように、周縁部においてガス通過孔166とガス吐出孔167が完全にずれて、ガスの吐出が完全に遮断されることも生じる。周縁部における処理ガスの吐出量は、エッチングの選択性に大きく影響するため、このように周縁部でのガスの吐出量が大きく変化するとエッチング特性が低下する。
【0051】
そこで、本実施形態では、シャワーヘッド18のガス拡散空間Sに伝熱部材70a,70bを設けて、図7に示すように、カバー部材64および下部プレート62から伝熱部材70a,70bを経て上部プレート61に至るように上方へ伝熱するようにした。これにより、プラズマ等からカバー部材64および下部プレート62が受けた熱を伝熱部材70a,70bを介して速やかかつ均一に上部プレート61に伝熱して外部に放熱することができるので、温度上昇自体が抑制され、かつ水平方向の温度勾配も生じ難い。このため、金属製の下部プレート62およびセラミックス製のカバー部材64の間に熱膨張差が生じ難く、周縁部でのガス通過孔66とガス吐出孔67のずれも小さくすることができ、エッチング特性の低下を極力抑えることができる。
【0052】
また、このようにガス拡散空間Sに伝熱部材を設けても、拡散空間Sに対する伝熱部材の面積比が上述のように0.05〜0.5の好ましい範囲であれば水平方向のコンダクタンスには実質的に影響はなく、ガス吐出量は中央部と周縁部とで高々2%程度の差でしかなく、エッチング特性には影響はない。
【0053】
また、カバー部材64の上面には複数の凸部72が形成され、下部プレート62の下面には複数の凹部73が形成されて、これら凸部72および凸部73が嵌合した状態となるので、下部プレート62とカバー部材64の間から処理ガスが漏出した際のガス漏洩経路が屈曲されることとなり、ガス漏洩経路のコンダクタンスが低下してガスの漏出が低減される。
【0054】
以上のように、伝熱部材70a,70bを設けたことにより、下部プレート62とカバー部材64がプラズマから受けた熱を速やかかつ均一に上方に逃がすことができ、ガス吐出孔のずれを抑制することができるといった効果を奏することができるが、そのような効果は、上部プレート61に冷却フィンやファン、さらには冷媒供給等の強制冷却手段を設けることにより一層大きなものとすることができる。また、上部プレート61上に加熱手段や冷却手段を設けることにより、シャワーヘッド18の温度調節を実現することができるといった効果も得られる。
【0055】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、カバー部材を板材として下部プレートの全面を覆うように取り付けたが、これに限らず、セラミックスからなる膜であってもかまわない。また、上記実施形態では中間プレートを設けたが、中間プレートを設けずに、下部プレートと上部プレートとを直接接続するように伝熱部材を設けるようにしてもよい。さらに、上記実施形態では、容量結合型平行平板プラズマエッチング装置に本発明を適用した例について示したが、これに限らず、マイクロ波プラズマ処理のような他のプラズマ源を用いた処理であってもよいし、エッチングに限らず、プラズマCVD等の他のプラズマ処理であってもよい。さらにまた、熱CVD等のプラズマを用いない処理であってもかまわない。さらにまた、被処理基板として半導体ウエハを例示したが、これに限らず、液晶表示装置(LCD)に代表されるフラットパネルディスプレイ(FPD)用のガラス基板等、他の基板にも適用可能である。
【符号の説明】
【0056】
1;チャンバー
2;テーブル
5;フォーカスリング
10a,10b;高周波電源
14;排気リング
15;処理ガス供給装置
18;シャワーヘッド
20;排気装置
21a,21b;リング磁石
61;上部プレート
62;下部プレート
63;中間プレート
64;カバー部材
66,68;ガス通過孔
67;ガス吐出孔
70a,70b;伝熱部材
72;凸部
73;凹部
100;プラズマエッチング装置
W;半導体ウエハ(被処理基板)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理基板を収容する処理容器と、
前記処理容器内に配置され、被処理基板が載置される載置台と、
前記載置台と対向する位置に設けられ、前記処理容器内へ処理ガスを吐出するシャワーヘッドと、
前記処理容器内を排気する排気機構と、
前記処理容器内で被処理基板に所定の処理を施す処理機構と
を具備し、
前記シャワーヘッドは、
ガス導入部が形成された金属製の上部プレートと、
複数のガス通過孔が形成された金属製の下部プレートと、
前記上部プレートと前記下部プレートとの間に設けられたガス拡散空間と、
前記下部プレートの下側全面を覆うように設けられ、前記ガス通過孔に対応する位置に複数のガス吐出孔が形成されたセラミックス製のカバー部材と、
前記ガス拡散空間内に前記上部プレートと前記下部プレートとの間を接続するように設けられ、前記処理機構による処理にともなって発生する熱を上方へ伝熱する複数の伝熱部材と
を有することを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
被処理基板を収容する処理容器と、
前記処理容器内に配置され、被処理基板が載置される載置台と、
前記載置台と対向する位置に設けられ、前記処理容器内へ処理ガスを吐出するシャワーヘッドと、
前記処理容器内を排気する排気機構と、
前記処理容器内で被処理基板に所定の処理を施す処理機構と
を具備し、
前記シャワーヘッドは、
ガス導入部が形成された金属製の上部プレートと、
複数のガス通過孔が形成された金属製の下部プレートと、
前記上部プレートと前記下部プレートとの間に設けられ、複数のガス通過孔を有する中間プレートと、
前記上部プレートと前記中間プレートとの間に設けられた第1のガス拡散空間と、
前記中間プレートと前記下部プレートとの間に設けられた第2のガス拡散空間と、
前記下部プレートの下側全面を覆うように設けられ、前記ガス通過孔に対応する位置に多数のガス吐出孔が形成されたセラミックス製のカバー部材と、
前記第1のガス拡散空間内および前記第2のガス拡散空間内に、それぞれ前記上部プレートと前記中間プレートとの間および前記中間プレートと下部プレートとの間を接続するように設けられ、前記処理機構による処理にともなって発生する熱を上方に伝熱する複数の伝熱部材と
を有することを特徴とする基板処理装置。
【請求項3】
前記第1のガス拡散空間の断面積に対する前記伝熱部材の断面積の比、および前記第2のガス拡散空間の断面積に対する前記伝熱部材の断面積の比が0.05〜0.50であることを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記伝熱部材、前記中間プレートの複数のガス通過孔および前記下部プレートに形成された複数のガス通過孔は、いずれもマトリックス状に形成されており、前記中間プレートの複数のガス通過孔と前記下部プレートに形成された複数のガス通過孔とは正対しないように配置され、前記伝熱部材は、前記中間プレートの複数のガス通過孔および前記下部プレートに形成された複数のガス通過孔と重ならない位置に配置されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第1のガス拡散空間内に設けられた伝熱部材と、前記第2のガス拡散空間内に設けられた伝熱部材とは、対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記伝熱部材は、円柱状をなしていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記伝熱部材は、その径が5〜20mmであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記シャワーヘッドは、前記伝熱部材を介して伝熱された熱を強制的に逃がす冷却手段をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記下部プレートと前記カバー部材との間が凹凸状となっていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記処理機構は前記処理容器内にプラズマを形成して被処理基板にプラズマ処理を施すものであることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記処理機構は、前記載置台と前記シャワーヘッドとの間に高周波電界を形成し、その高周波電界によりプラズマを生成するものであることを特徴とする請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
処理容器内の被処理基板が載置される載置台の上方の対向する位置に設けられ、前記処理容器内へ処理ガスを吐出するシャワーヘッドであって、
ガス導入部が形成された金属製の上部プレートと、
多数のガス通過孔が形成された金属製の下部プレートと、
前記上部プレートと前記下部プレートとの間に設けられたガス拡散空間と、
前記下部プレートの下側全面を覆うように設けられ、前記ガス通過孔に対応する位置に複数のガス吐出孔が形成されたセラミックス製のカバー部材と、
前記ガス拡散空間内に前記上部プレートと前記下部プレートとの間を接続するように設けられ、前記処理容器内で行われる処理にともなって発生する熱を上方へ伝熱する複数の伝熱部材と
を具備することを特徴とするシャワーヘッド。
【請求項13】
処理容器内の被処理基板が載置される載置台の上方の対向する位置に設けられ、前記処理容器内で所定の処理を行う際に処理ガスを吐出するシャワーヘッドであって、
ガス導入部が形成された金属製の上部プレートと、
多数のガス通過孔が形成された金属製の下部プレートと、
前記上部プレートと前記下部プレートとの間に設けられ、複数のガス通過孔を有する中間プレートと、
前記上部プレートと前記中間プレートとの間に設けられた第1のガス拡散空間と、
前記中間プレートと前記下部プレートとの間に設けられた第2のガス拡散空間と、
前記下部プレートの下側全面を覆うように設けられ、前記ガス通過孔に対応する位置に多数のガス吐出孔が形成されたセラミックス製のカバー部材と、
前記第1のガス拡散空間内および前記第2のガス拡散空間内に、それぞれ前記上部プレートと前記中間プレートとの間および前記中間プレートと下部プレートとの間を接続するように設けられ、前記処理容器内で行われる処理にともなって発生する熱を上方に伝熱する複数の伝熱部材と
を具備することを特徴とするシャワーヘッド。
【請求項14】
前記第1のガス拡散空間の断面積に対する前記伝熱部材の断面積の比、および前記第2のガス拡散空間の断面積に対する前記伝熱部材の断面積の比が0.05〜0.50であることを特徴とする請求項13に記載のシャワーヘッド。
【請求項15】
前記伝熱部材、前記中間プレートの複数のガス通過孔および前記下部プレートに形成された複数のガス通過孔は、いずれもマトリックス状に形成されており、前記中間プレートの複数のガス通過孔と前記下部プレートに形成された複数のガス通過孔とは正対しないように配置され、前記伝熱部材は、前記中間プレートの複数のガス通過孔および前記下部プレートに形成された複数のガス通過孔と重ならない位置に配置されていることを特徴とする請求項13または請求項14に記載のシャワーヘッド。
【請求項16】
前記第1のガス拡散空間内に設けられた伝熱部材と、前記第2のガス拡散空間内に設けられた伝熱部材とは、対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項13から請求項15のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。
【請求項17】
前記伝熱部材は、円柱状をなしていることを特徴とする請求項12から請求項16のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。
【請求項18】
前記伝熱部材は、その径が5〜20mmであることを特徴とする請求項12から請求項17のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。
【請求項19】
前記伝熱部材を介して伝熱された熱を強制的に逃がす冷却手段をさらに有することを特徴とする請求項12から請求項18のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。
【請求項20】
前記下部プレートと前記カバー部材との間が凹凸状となっていることを特徴とする請求項12から請求項19のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。
【請求項21】
前記所定の処理は、前記処理容器内にプラズマを形成して被処理基板にプラズマ処理を施すものであることを特徴とする請求項12から請求項20のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−195595(P2012−195595A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−101418(P2012−101418)
【出願日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【分割の表示】特願2007−168861(P2007−168861)の分割
【原出願日】平成19年6月27日(2007.6.27)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】