説明

基板処理装置及び半導体装置の製造方法

【課題】反応管下部周囲に設置されるガスノズルや熱電対等の石英部品と干渉することがなく、取り付けや取り外しが容易な耐震構造を実現する基板処理装置を提供する。
【解決手段】下端が開放された筒状であって内部に基板を収容して処理する反応容器と、反応容器の下端が開放された状態を保ちつつ前記反応容器の外方向から下端部まで水平に延在し、反応容器の下端部を下方から支持する支持部と、該支持部に固定され反応容器の揺れを抑制するための固定具とを備え、反応容器は、反応容器の下端部内壁に内方向に突出して設けられる内側鍔部、若しくは、前記反応容器の下端側壁を内から外へ貫通して形成される貫通口を有し、固定具は、支持部の下側に固定されるとともに支持部の下側から前記内側鍔部の側方及び上方まで延在するか、若しくは、支持部の下側に固定されるとともに支持部の下側から反応容器の内壁及び貫通口内部まで延在するよう、基板処理装置を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子を含む集積回路装置(半導体装置)が作り込まれる半導体ウェハ(以下、ウェハという。)等の基板を処理する基板処理装置や半導体製造装置及び半導体装置の製造方法に関し、特に、反応管を用いて絶縁膜や金属膜および半導体膜等を成膜する縦型装置において、例えば地震発生時等においても反応管が転倒することを防止する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子の製造プロセスの1つに、縦型装置を用いたCVD(Chemical Vapor Deposition)処理がある。これはボートに積層した複数枚のシリコンウェハ等の基板を、縦型装置の石英製の反応管内で加熱し、化学気相堆積(CVD)させるものである。この縦型装置では、地震発生時において、縦型装置を構成する基板保持体としてのボートや反応管等の各部品が転倒しない耐震構造が要求されている。耐震構造が十分でない場合は、地震発生時に、石英部品であるインナーチューブが地震の揺れにより転倒・破損し、インナーチューブ内のウェハ等に甚大な被害が生じるおそれがある。
【0003】
従来の縦型装置においては、地震対策として、例えば、反応管であるインナーチューブ下部周囲を、外側からリング状の金属固定具で抑えて固定する構造が用いられたが、この構造では、インナーチューブ外側に配置される他の石英部品(ガスノズルや熱電対等)と干渉し易くなるため、上記金属固定具を取り付け、取り外しすることが容易でなかった。下記の特許文献1には、インナーチューブを用いる縦型装置において、基板を保持する基板保持体と基板保持体を載置する載置台を、固定ピンを用いて固定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−201095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の縦型装置の反応管の耐震構造は、反応管下部周囲を外側からリング状の金属固定具で抑えて固定する構造であるので、反応管下部周囲に設置されるガスノズルや熱電対等の石英部品と干渉し易くなり、固定具の取り付けや取り外しが容易でないという課題がある。
本発明の目的は、ガスノズルや熱電対等の石英部品と干渉することがなく、取り付けや取り外しが容易な固定具による耐震構造を有する基板処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための、本発明に係る基板処理装置の代表的な構成は、次のとおりである。
下端が開放された筒状であって、内部に基板を収容して処理する反応容器と、
前記反応容器の下端が開放された状態を保ちつつ前記反応容器の外方向から下端部まで水平に延在し、前記反応容器の下端部を下方から支持する支持部と、
前記支持部に固定され、前記反応容器の揺れを抑制するための固定具とを備え、
前記反応容器は、前記反応容器の下端部内壁に内方向に突出して設けられる内側鍔部、若しくは、前記反応容器の下端側壁を内から外へ貫通して形成される貫通口を有し、
前記固定具は、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記内側鍔部の側方及び上方まで延在するか、若しくは、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記反応容器の内壁及び前記貫通口内部まで延在するよう構成される基板処理装置。
【発明の効果】
【0007】
上記の構成によれば、反応容器が転倒するのを抑制することができ、例えば、地震等が起こったとしても、反応容器の転倒を抑制することで、反応容器の破損の発生を抑制することができる。
また、反応容器の内側から固定具を取り付け取り外すことが可能となり、メンテナンス性を向上させることができる。
【0008】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法の代表的な構成は、次のとおりである。
下端が開放された筒状であって、内部に基板を収容して処理する反応容器と、
前記反応容器の下端が開放された状態を保ちつつ前記反応容器の外方向から下端部まで水平に延在し、前記反応容器の下端部を下方から支持する支持部と、
前記支持部に固定され、前記反応容器の揺れを抑制するための固定具とを備え、
前記反応容器は、前記反応容器の下端部内壁に内方向に突出して設けられる内側鍔部、若しくは、前記反応容器の下端側壁を内から外へ貫通して形成される貫通口を有し、
前記固定具は、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記内側鍔部の側方及び上方まで延在するか、若しくは、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記反応容器の内壁及び前記貫通口内部まで延在するよう構成され、
前記固定具が前記支持部に固定された状態で、前記反応容器の内部に基板が搬入される工程と、
前記反応容器の内部にて基板を処理する工程とを有する半導体装置の製造方法。
【0009】
上記の半導体装置の製造方法の構成によれば、反応容器が転倒するのを抑制している状態で基板を処理することができ、所望の半導体装置の製造をすることができる。また、反応容器の内側から固定具を取り付け取り外すことが可能となり、メンテナンス性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例に係る基板処理装置の平面図である。
【図2】図1のA−A線における垂直断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る熱処理炉の垂直断面図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る耐震構造の垂直断面図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る耐震構造の垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施例における基板処理装置を説明する。本実施例における基板処理装置は、一例として、半導体装置(IC:Integrated Circuit)の製造方法における処理工程を実施する半導体製造装置として構成されている。なお、以下の説明では、基板処理装置として、基板に酸化、拡散処理やCVD処理などを行うバッチ式縦型半導体製造装置(以下、単に処理装置という)を適用した場合について述べる。図1は、本発明が適用される処理装置の平面透視図である。また、図2は図1に示す処理装置の側面透視図であり、図1のA−A線における垂直断面図である。
【0012】
図1および2に示されているように、シリコン等からなるウェハ(基板)200を収納したウェハキャリアとしてFOUP(基板収容器。以下ポッドという。)110が使用されている処理装置100は、筐体111を備えている。筐体111の正面壁111aの正面前方部にはメンテナンス可能なように設けられた開口部としての正面メンテナンス口103が開設され、この正面メンテナンス口103を開閉する正面メンテナンス扉104、104がそれぞれ建て付けられている。
筐体111の正面壁にはポッド搬入搬出口(基板収容器搬入搬出口)112が筐体111の内外を連通するように開設されており、ポッド搬入搬出口112はフロントシャッタ(基板収容器搬入搬出口開閉機構)113によって開閉されるようになっている。ポッド搬入搬出口112の正面前方側にはロードポート(基板収容器受渡し台)114が設置されており、ロードポート114はポッド110を載置されて位置合わせするように構成されている。ポッド110はロードポート114上に工程内搬送装置(図示せず)によって搬入され、かつまた、ロードポート114上から搬出されるようになっている。
【0013】
筐体111内の前後方向の略中央部における上部には、回転式ポッド棚(基板収容器載置棚)105が設置されており、回転式ポッド棚105は複数個のポッド110を保管するように構成されている。すなわち、回転式ポッド棚105は垂直に立設されて水平面内で間欠回転される支柱116と、支柱116に上下四段の各位置において放射状に支持された複数枚の棚板(基板収容器載置台)117とを備えており、複数枚の棚板117はポッド110を複数個宛それぞれ載置した状態で保持するように構成されている。
筐体111内におけるロードポート114と回転式ポッド棚105との間には、ポッド搬送装置(基板収容器搬送装置)118が設置されており、ポッド搬送装置118は、ポッド110を保持したまま昇降可能なポッドエレベータ(基板収容器昇降機構)118aと搬送機構としてのポッド搬送機構(基板収容器搬送機構)118bとで構成されており、ポッド搬送装置118はポッドエレベータ118aとポッド搬送機構118bとの連続動作により、ロードポート114、回転式ポッド棚105、ポッドオープナ(基板収容器蓋体開閉機構)121との間で、ポッド110を搬送するように構成されている。
【0014】
筐体111内の前後方向の略中央部における下部には、サブ筐体119が後端にわたって構築されている。サブ筐体119の正面壁119aにはウェハ200をサブ筐体119内に対して搬入搬出するためのウェハ搬入搬出口(基板搬入搬出口)120が一対、垂直方向に上下二段に並べられて開設されており、上下段のウェハ搬入搬出口120、120には一対のポッドオープナ121、121がそれぞれ設置されている。
ポッドオープナ121はポッド110を載置する載置台122、122と、ポッド110のキャップ(蓋体)を着脱するキャップ着脱機構(蓋体着脱機構)123、123とを備えている。ポッドオープナ121は載置台122に載置されたポッド110のキャップをキャップ着脱機構123によって着脱することにより、ポッド110のウェハ出し入れ口を開閉するように構成されている。
【0015】
サブ筐体119はポッド搬送装置118や回転式ポッド棚105の設置空間から流体的に隔絶された移載室124を構成している。移載室124の前側領域にはウェハ移載機構(基板移載機構)125が設置されており、ウェハ移載機構125は、ウェハ200を水平方向に回転ないし直線動作可能なウェハ移載装置(基板移載装置)125aおよびウェハ移載装置125aを昇降させるためのウェハ移載装置エレベータ(基板移載装置昇降機構)125bとで構成されている。これら、ウェハ移載装置エレベータ125bおよびウェハ移載装置125aの連続動作により、ウェハ移載装置125aのツイーザ(基板保持体)125cをウェハ200の載置部として、ボート(基板保持具)217に対してウェハ200を装填(チャージング)および脱装(ディスチャージング)するように構成されている。
【0016】
図1に示されているように移載室124のウェハ移載装置エレベータ125b側と反対側である右側端部には、清浄化した雰囲気もしくは不活性ガスであるクリーンエア133を供給するよう供給フアンおよび防塵フィルタで構成されたクリーンユニット134が設置されている。
クリーンユニット134から吹き出されたクリーンエア133は、ウェハ移載装置125aに流通された後に、図示しないダクトにより吸い込まれて、筐体111の外部に排気がなされるか、もしくはクリーンユニット134の吸い込み側である一次側(供給側)にまで循環され、再びクリーンユニット134によって、移載室124内に吹き出されるように構成されている。
【0017】
移載室124の後側領域には、大気圧未満の圧力(以下、負圧という。)を維持可能な機密性能を有する筐体(以下、耐圧筐体という。)140が設置されており、この耐圧筐体140によりボート217を収容可能な容積を有するロードロック方式の待機室であるロードロック室141が形成されている。
耐圧筐体140の正面壁140aにはウェハ搬入搬出開口(基板搬入搬出開口)142が開設されており、ウェハ搬入搬出開口142はゲートバルブ(基板搬入搬出口開閉機構)143によって開閉されるようになっている。耐圧筐体140の一対の側壁にはロードロック室141へ窒素ガスを給気するためのガス供給管144と、ロードロック室141を負圧に排気するための排気管145とがそれぞれ接続されている。
ロードロック室141上方には、処理炉202が設けられている。処理炉202の下端部は炉口ゲートバルブ(炉口開閉機構)147により開閉されるように構成されている。耐圧筐体140の正面壁140aの上端部には、炉口ゲートバルブ147を処理炉202の下端部の開放時に収容する炉口ゲートバルブカバー149が取り付けられている。
【0018】
図1に示されているように、耐圧筐体140にはボート217を昇降させるためのボートエレベータ(基板保持具昇降機構)115が設置されている。ボートエレベータ115に連結された連結具としてのアーム128には蓋体としてのシールキャップ219が水平に据え付けられており、シールキャップ219はボート217を垂直に支持し、処理炉202の下端部を閉塞可能なように構成されている。
ボート217は複数本の保持部材を備えており、複数枚(例えば、50枚〜125枚程度)のウェハ200をその中心を揃えて垂直方向に整列させた状態で、それぞれ水平に保持するように構成されている。
【0019】
次に、本発明の処理装置の概略動作について説明する。
図1および図2に示されているように、ポッド110がロードポート114に供給されると、ポッド搬入搬出口112がフロントシャッタ113によって開放され、ロードポート114の上のポッド110はポッド搬送装置118によって筐体111の内部へポッド搬入搬出口112から搬入される。
搬入されたポッド110は回転式ポッド棚105の指定された棚板117へポッド搬送装置118によって自動的に搬送されて受け渡され、一時的に保管された後、棚板117から一方のポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載されるか、もしくは直接ポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載される。この際、ポッドオープナ121のウェハ搬入搬出口120はキャップ着脱機構123によって閉じられており、移載室124にはクリーンエア133が流通され、充満されている。例えば、移載室124にはクリーンエア133として窒素ガスが充満することにより、酸素濃度が20ppm以下と、筐体111の内部(大気雰囲気)の酸素濃度よりも遥かに低く設定されている。
【0020】
載置台122に載置されたポッド110はその開口側端面がサブ筐体119の正面壁119aにおけるウェハ搬入搬出口120の開口縁辺部に押し付けられるとともに、そのキャップがキャップ着脱機構123によって取り外され、ポッド110のウェハ出し入れ口が開放される。また、予め内部が大気圧状態とされていたロードロック室141のウェハ搬入搬出開口142がゲートバルブ143の動作により開放されると、ウェハ200はポッド110からウェハ移載装置125aのツイーザ125cによってウェハ出し入れ口を通じてピックアップされ、ノッチ合わせ装置301にてウェハを整合した後、ウェハ搬入搬出開口142を通じてロードロック室141に搬入され、ボート217へ移載されて装填(ウェハチャージング)される。ボート217にウェハ200を受け渡したウェハ移載装置125aはポッド110に戻り、次のウェハ110をボート217に装填する。
【0021】
この一方(上段または下段)のポッドオープナ121におけるウェハ移載装置125aによるウェハのボート217への装填作業中に、他方(下段または上段)のポッドオープナ121には回転式ポッド棚105ないしロードポート114から別のポッド110がポッド搬送装置118によって搬送され、ポッドオープナ121によるポッド110の開放作業が同時進行される。
【0022】
予め指定された枚数のウェハ200がボート217装填されると、ウェハ搬入搬出開口142がゲートバルブ143によって閉じられ、ロードロック室141は排気管145から真空引きされることにより、減圧される。
ロードロック室141が処理炉202内の圧力と同圧に減圧されると、処理炉202の下端部が炉口ゲートバルブ147によって開放される。このとき、炉口ゲートバルブ147は炉口ゲートバルブカバー149の内部に搬入されて収容される。
続いて、シールキャップ219がボートエレベータ115によって上昇されて、シールキャップ219に支持されたボート217が処理炉202内へ搬入(ローディング)されて行く。
【0023】
ローディング後は、処理炉202にてウェハ200に任意の処理が実施される。
処理後は、ボートエレベータ115によりボート217が引き出され、更に、ロードロック室141内部を大気圧に復圧させた後にゲートバルブ143が開かれる。その後は、ノッチ合わせ装置135でのウェハの整合工程を除き、概上述の逆の手順で、ウェハ200およびポッド110は筐体111の外部へ払出される。
【0024】
以下に本発明の実施例における処理炉を図面に基づいて説明する。
図3は本発明の実施例で好適に用いられる基板処理装置の処理炉202の概略構成図であり、縦断面図として示されている。
図3http://sgpat2.head.hitachi.co.jp/pat_www/fpic?AA04304128/000003.gifに示されているように、処理炉202は加熱機構としてのヒータ206を有する。ヒータ206は円筒形状であり、保持板としてのヒータベース251に支持されることにより垂直に据え付けられている。
【0025】
ヒータ206の内側には、ヒータ206と同心円状に反応容器としてのプロセスチューブ203が配設されている。プロセスチューブ203は内部反応管としてのインナーチューブ204と、その外側に設けられた外部反応管としてのアウターチューブ205とから構成されている。インナーチューブ204は、例えば石英(SiO )または炭化シリコン(SiC)等の耐熱性材料からなり、上端および下端が開口した円筒形状に形成されている。インナーチューブ204の筒中空部には処理室201が形成されており、基板としてのウェハ200を後述するボート217によって水平姿勢で垂直方向に多段に整列した状態で収容可能に構成されている。アウターチューブ205は、例えば石英または炭化シリコン等の耐熱性材料からなり、内径がインナーチューブ204の外径よりも大きく上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されており、インナーチューブ204と同心円状に設けられている。
【0026】
アウターチューブ205の下方には、アウターチューブ205と同心円状にマニホールド209が配設されている。マニホールド209は、例えばステンレス等からなり、上端および下端が開口した円筒形状に形成されている。マニホールド209は、インナーチューブ204とアウターチューブ205に係合しており、これらを支持するように設けられている。詳しくは、マニホールド209から内側方向に水平に突出して設けられた支持部209a上に、インナーチューブ204の下端部204aを載置して支持している。また、マニホールド209の上端部上に、アウターチューブ205の下端部を載置して支持している。
支持部209aには、インナーチューブ204の揺れを抑制するための固定具が設けられている。固定具の取り付け構造については、図4、図5により後述する。
なお、マニホールド209とアウターチューブ205との間にはシール部材としてのOリング220aが設けられている。マニホールド209がヒータベース251に支持されることにより、プロセスチューブ203は垂直に据え付けられた状態となっている。
【0027】
後述するシールキャップ219にはガス導入部としてのノズル230が処理室201内に連通するように接続されており、ノズル230にはガス供給管232が接続されている。ガス供給管232のノズル230との接続側と反対側である上流側には、ガス流量制御器としてのMFC(マスフローコントローラ)241を介して図示しない処理ガス供給源や不活性ガス供給源が接続されている。MFC241には、ガス流量制御部235が電気的に接続されており、供給するガスの流量が所望の量となるよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
【0028】
マニホールド209には、処理室201内の雰囲気を排気する排気管231が設けられている。排気管231は、インナーチューブ204とアウターチューブ205との隙間によって形成される筒状空間250の下端部に配置されており、筒状空間250に連通している。排気管231のマニホールド209との接続側と反対側である下流側には圧力検出器としての圧力センサ245および圧力調整装置242を介して真空ポンプ等の真空排気装置246が接続されており、処理室201内の圧力が所定の圧力(真空度)となるよう真空排気し得るように構成されている。圧力調整装置242および圧力センサ245には、圧力制御部236が電気的に接続されており、圧力制御部236は圧力センサ245により検出された圧力に基づいて圧力調整装置242により処理室201内の圧力が所望の圧力となるよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
【0029】
マニホールド209の下方には、マニホールド209の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219はマニホールド209の下端に垂直方向下側から当接されるようになっている。シールキャップ219は例えばステンレス等の金属からなり、円盤状に形成されている。シールキャップ219の上面にはマニホールド209の下端と当接するシール部材としてのOリング220bが設けられる。シールキャップ219の処理室201と反対側には、ボートを回転させる回転機構254が設置されている。回転機構254の回転軸255はシールキャップ219を貫通して、後述するボート217に接続されており、ボート217を回転させることでウェハ200を回転させるように構成されている。シールキャップ219はプロセスチューブ203の外部に垂直に設備された昇降機構としてのボートエレベータ115によって垂直方向に昇降されるように構成されており、これによりボート217を処理室201に対し搬入搬出することが可能となっている。回転機構254及びボートエレベータ115には、駆動制御部237が電気的に接続されており、所望の動作をするよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
【0030】
基板保持具としてのボート217は、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料からなり、複数枚のウェハ200を水平姿勢でかつ互いに中心を揃えた状態で整列させて多段に保持するように構成されている。なおボート217の下部には、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料からなる円板形状をした断熱部材としての断熱板216が水平姿勢で多段に複数枚配置されており、ヒータ206からの熱がマニホールド209側に伝わりにくくなるよう構成されている。
【0031】
プロセスチューブ203内には、温度検査器としての温度センサ263が設置されている。ヒータ206と温度センサ263には、電気的に温度制御部238が接続されており、温度センサ263により検出された温度情報に基づきヒータ206への通電具合を調整することにより処理室201内の温度が所望の温度分布となるように所望のタイミングにて制御するように構成されている。
【0032】
ガス流量制御部235、圧力制御部236、駆動制御部237、温度制御部238は、図示しない操作部、入出力部とともに、基板処理装置全体を制御する主制御部239に電気的に接続されている。これら、ガス流量制御部235、圧力制御部236、駆動制御部237、温度制御部238、主制御部239はコントローラ240として構成されている。
【0033】
次に、本発明の実施例に係る、インナーチューブ204の揺れを抑制するための耐震構造を、図4〜図5を用いて詳しく説明する。
(第1実施例)
まず、第1実施例の耐震構造について図4を用いて説明する。図4は、本発明の第1実施例に係る耐震構造の垂直断面図である。図4において、204は反応容器であるインナーチューブ、2041はインナーチューブ204の下端部外壁に外方向に突出して設けられる外側鍔部である。外側鍔部2041は、インナーチューブ204の略円周全域に亘って設けられる。2042はインナーチューブ204の下端側壁を内から外へ貫通して形成される貫通口である。貫通口2042は、略円筒形状のインナーチューブ204の下端側壁に分散して設けられ、例えば本例では4箇所設けられる。貫通口2042の開口面の形状は、本例では長方形である。貫通口2042内部の下端部2042aは、水平な平面を形成している。204cは、インナーチューブ204の内壁である。
【0034】
209aは、前述したように、略円筒形状のマニホールド209から内側方向に水平に突出して、鍔状に設けられた支持部であり、支持部209a上に、インナーチューブ204の下端部を載置して支持している。支持部209aは、インナーチューブ204の下端を開放した状態を保ちつつ、インナーチューブ204の外方向から下端部まで水平に延在する。支持部209aの下側には、後述するネジ61と勘合するネジ穴209bが、貫通口2042と対応する位置に、本例では4箇所設けられている。支持部209aの内側端面209cは、インナーチューブ204の内壁204cと、連続した平面を形成して面一となっている。
【0035】
40は、支持部209aに固定され、インナーチューブ204の揺れを抑制するための固定具である。固定具40は、長方形のステンレス製板を2箇所で直角に屈曲させた形状であり、略「コ」の字状である。固定具40は、水平方向に延びる上側水平部41と、上側水平部41に繋がる垂直部42と、垂直部42に繋がる下側水平部43から構成される。
下側水平部43には、ネジ61を貫通させる貫通穴43aが設けられている。貫通穴43aの位置を、支持部209a下側のネジ穴209bの位置に合わせて、ネジ61でネジ締めすることにより、固定具40は、支持部209a下側に固定される。本例では、4つの固定具40が用いられる。
【0036】
固定具40が支持部209a下側に固定された状態において、固定具40の上側水平部41は、インナーチューブ204の貫通口2042内部に挿入された状態になっている。このようにして、本例では、4つの固定具40が、4箇所で貫通口2042内部に挿入され、インナーチューブ204の揺れや転倒を抑制する。
【0037】
このとき、固定具40の垂直部42の外壁42aが、インナーチューブ204の内壁204cに接していることが好ましい。このようにすると、インナーチューブ204の揺れをより効果的に抑制できる。なお、インナーチューブ204が熱せられると、熱膨張により、インナーチューブ204は、半径方向外側(外側鍔部2041側)に若干広がることとなり、内壁204cの位置も半径方向外側にずれることとなるが、固定具40は、内壁204cよりもインナーチューブ204の半径方向内側に設けられているので、インナーチューブ204を破損させることなく、転倒を抑制することができる。
また、インナーチューブ204が熱せられると、熱膨張により、インナーチューブ204は、垂直方向(鉛直方向)に伸びることとなり、貫通口2042内部の下端部2042aの位置も上昇することとなるため、好ましくは、固定具40の上側水平部41の下壁41aと、貫通口2042内部の下端部2042aとの間に、貫通口2042内部の下端部2042aの位置の上昇分の間隙を設けるようにするとよい。このようにすると、インナーチューブ204の揺れをより効果的に抑制できるとともに、インナーチューブ204を破損させることなく、転倒を抑制することができる。
【0038】
以上説明したように、第1実施例では、固定具40は、支持部209aの下側に固定されるとともに、支持部209aの下側から、内側に向けて水平に延びた後、垂直方向に屈曲し、支持部209aの内側端面209cと反応容器204の内壁204cに沿って垂直に延びた後、水平方向に屈曲し、水平に延びて貫通口2042内部まで延在されるよう構成されている。
【0039】
(第2実施例)
次に、第2実施例の耐震構造について図5を用いて説明する。図5は、本発明の第2実施例に係る耐震構造の垂直断面図である。以下の説明において、図4で説明済みの構成は、説明を省略する。図5において、2043はインナーチューブ204の下端部内壁に内方向に突出して設けられる内側鍔部である。内側鍔部2043は、インナーチューブ204の略円周全域に亘って設けられる。内側鍔部2043の内側端面2043bは、支持部209aの内側端面209cと、連続した平面を形成して面一となっている。
【0040】
50は、支持部209aに固定され、インナーチューブ204の揺れを抑制するための固定具である。固定具50は、長方形のステンレス製板を2箇所で直角に屈曲させた形状であり、略「コ」の字状である。固定具50は、水平方向に延びる上側水平部51と、上側水平部51に繋がる垂直部52と、垂直部52に繋がる下側水平部53から構成される。
下側水平部53には、ネジ61を貫通させる貫通穴53aが設けられている。貫通穴53aの位置を、支持部209a下側のネジ穴209bの位置に合わせて、ネジ61でネジ締めすることにより、固定具50は、支持部209a下側に固定される。本例では、4つの固定具50が用いられる。
【0041】
固定具50が支持部209a下側に固定された状態において、固定具50の上側水平部51は、インナーチューブ204の内側鍔部2043の上方に位置する状態になっている。したがって、インナーチューブ204の揺れを抑制することができる。このようにして、本例では、4つの固定具50により、4箇所でインナーチューブ204の揺れや転倒を抑制する。
【0042】
このとき、固定具50の垂直部52の外壁52aが、インナーチューブ204の内側鍔部2043の内側端面2043bに接していることが好ましい。このようにすると、インナーチューブ204の揺れをより効果的に抑制できる。なお、インナーチューブ204が熱せられると、熱膨張により、インナーチューブ204は、半径方向外側(外側鍔部2041側)に若干広がることとなり、内側鍔部2043の位置も半径方向外側にずれることとなるが、固定具50は、内側鍔部2043よりもインナーチューブ204の半径方向内側に設けられているので、インナーチューブ204を破損させることなく、転倒を抑制することができる。
さらに好ましくは、固定具50の上側水平部51の端部51bが、インナーチューブ204の内壁204cに接していることが好ましい。このようにすると、インナーチューブ204の揺れをより効果的に抑制できる。
また、インナーチューブ204が熱せられると、熱膨張により、インナーチューブ204は、垂直方向に伸びることとなり、内側鍔部2043の上面2043aの位置も上昇することとなるため、好ましくは、固定具50の上側水平部51の下壁51aと、インナーチューブ204の内側鍔部2043の上面2043aとの間に、内側鍔部2043の上面2043aの位置の上昇分の間隙を設けるようにするとよい。このようにすると、インナーチューブ204の揺れをより効果的に抑制できるとともに、インナーチューブ204を破損させることなく、転倒を抑制することができる。
【0043】
以上説明したように、第2実施例では、固定具50は、支持部209aの下側に固定されるとともに、支持部209aの下側から、内側に向けて水平に延びた後、垂直方向に屈曲し、支持部209aの内側端面209cと反応容器204の内側鍔部2043の内側端面2043bに沿って垂直に延びた後、水平方向に屈曲し、水平に延びて内側鍔部2043の上方まで延在するよう構成されている。
【0044】
次に、上記第1実施例、又は第2実施例に係る処理炉202を用いて、半導体装置の製造工程の一工程として、CVD法によりウェハ200上に薄膜を形成する方法について説明する。尚、以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作はコントローラ240により制御される。
【0045】
ウェハ移載機構125により複数枚のウェハ200がポッド110からボート217に装填(ウェハチャージ)されると、図3に示されているように、複数枚のウェハ200を保持したボート217は、ボートエレベータ115によって持ち上げられて処理室201に搬入(ボートローディング)される。この状態で、シールキャップ219はOリング220bを介してマニホールド209の下端をシールした状態となる。
【0046】
処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように真空排気装置246によって真空排気される。この際、処理室201内の圧力は、圧力センサ245で測定され、この測定された圧力に基づき圧力調節器242が、フィードバック制御される。また、処理室201内が所望の温度となるようにヒータ206によって加熱される。この際、処理室201内が所望の温度分布となるように温度センサ263が検出した温度情報に基づきヒータ206への通電具合がフィードバック制御される。続いて、回転機構254により、ボート217が回転されることで、ウェハ200が回転される。
【0047】
次いで、処理ガス供給源から供給され、MFC241にて所望の流量となるように制御されたガスは、ガス供給管232を流通してノズル230から処理室201内に導入される。導入されたガスは処理室201内を上昇し、インナーチューブ204の上端開口から筒状空間250に流出して排気管231から排気される。ガスは処理室201内を通過する際にウェハ200の表面と接触し、この際に熱CVD反応によってウェハ200の表面上に薄膜が堆積(デポジション)される。
【0048】
予め設定された処理時間が経過すると、不活性ガス供給源から不活性ガスが供給され、処理室201内が不活性ガスに置換されるとともに、処理室201内の圧力が常圧に復帰される。
【0049】
その後、ボートエレベータ115によりシールキャップ219が下降されて、マニホールド209の下端が開口されるとともに、処理済ウェハ200がボート217に保持された状態でマニホールド209の下端からプロセスチューブ203の外部に搬出(ボートアンローディング)される。その後、処理済ウェハ200はボート217より取出される(ウェハディスチャージ)。
【0050】
なお、本実施の形態の処理炉にてウェハを処理する際の処理条件としては、例えば、窒化珪素膜の成膜においては、処理温度600〜800℃、処理圧力10〜1000Pa、ガス種とガス供給流量は、ジクロロシランガスが50〜200sccm、アンモニアガスが500〜2000sccmであり、それぞれの処理条件を、それぞれの範囲内のある値で一定に維持することでウェハに処理がなされる。
【0051】
なお、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論であり、本発明は、前記各実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能である。
【0052】
本発明は、少なくとも以下のような側面から捉えることができる。
本発明の第1の側面は、
下端が開放された筒状であって、内部に基板を収容して処理する反応容器と、
前記反応容器の下端が開放された状態を保ちつつ前記反応容器の外方向から下端部まで水平に延在し、前記反応容器の下端部を下方から支持する支持部と、
前記支持部に固定され、前記反応容器の揺れを抑制するための固定具とを備え、
前記反応容器は、前記反応容器の下端部内壁に内方向に突出して設けられる内側鍔部、若しくは、前記反応容器の下端側壁を内から外へ貫通して形成される貫通口を有し、
前記固定具は、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記内側鍔部の側方及び上方まで延在するか、若しくは、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記反応容器の内壁及び前記貫通口内部まで延在するよう構成される基板処理装置。
【0053】
上記の第1の側面の構成によれば、反応容器が転倒するのを抑制することができ、例えば、地震等が起こったとしても、反応容器の転倒を抑制することで、反応容器の破損の発生を抑制することができる。また、反応容器の内側から固定具を取り付け取り外すことが可能となり、メンテナンス性を向上させることができる。
【0054】
本発明の第2の側面は、
下端が開放された筒状であって、内部に基板を収容して処理する反応容器と、
前記反応容器の下端が開放された状態を保ちつつ前記反応容器の外方向から下端部まで水平に延在し、前記反応容器の下端部を下方から支持する支持部と、
前記支持部に固定され、前記反応容器の揺れを抑制するための固定具とを備え、
前記反応容器は、前記反応容器の下端部内壁に内方向に突出して設けられる内側鍔部、若しくは、前記反応容器の下端側壁を内から外へ貫通して形成される貫通口を有し、
前記固定具は、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記内側鍔部の側方及び上方まで延在するか、若しくは、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記反応容器の内壁及び前記貫通口内部まで延在するよう構成され、
前記固定具が前記支持部に固定された状態で、前記反応容器の内部に基板が搬入される工程と、
前記反応容器の内部にて基板を処理する工程とを有する半導体装置の製造方法。
【0055】
上記の第2の側面の構成によれば、反応容器が転倒するのを抑制している状態で基板を処理することができ、所望の半導体装置の製造をすることができる。また、反応容器の内側から固定具を取り付け取り外すことが可能となり、メンテナンス性を向上させることができる。
【0056】
本発明の第3の側面は、
下端が開放された筒状であって、内部を減圧状態に維持するアウターチューブと、
前記アウターチューブの内部に前記アウターチューブと間隙を成して設けられ、下端が開放された筒状であって、内部に基板を処理する処理室が形成されたインナーチューブと、
前記インナーチューブの下端が開放された状態を保ちつつ前記インナーチューブの外方向から下端部まで水平に延在し、前記インナーチューブの下端部を下方から支持する支持部と、
前記支持部に固定され、前記インナーチューブの揺れを抑制するための固定具とを備え、
前記インナーチューブは、前記インナーチューブの下端部内壁に内方向に突出して設けられる内側鍔部、若しくは、前記インナーチューブの下端側壁を内から外へ貫通して形成される貫通口を有し、
前記固定具は、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記内側鍔部の側方及び上方まで延在するか、若しくは、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記インナーチューブの内壁及び前記貫通口内部まで延在するよう構成される基板処理装置。
【0057】
上記の第3の側面の構成によれば、インナーチューブが転倒するのを抑制することができ、例えば、地震等が起こったとしても、インナーチューブの転倒を抑制することで、インナーチューブの破損の発生を抑制することができる。また、インナーチューブの内側から固定具を取り付け取り外すことが可能となり、メンテナンス性を向上させることができる。
【0058】
本発明の第4の側面は、
下端が開放された筒状であって、内部を減圧状態に維持するアウターチューブと、
前記アウターチューブの内部に前記アウターチューブと間隙を成して設けられ、下端が開放された筒状であって、内部に基板を処理する処理室が形成されたインナーチューブと、
前記インナーチューブの下端が開放された状態を保ちつつ前記インナーチューブの外方向から下端部まで水平に延在し、前記インナーチューブの下端部を下方から支持する支持部と、
前記支持部に固定され、前記インナーチューブの揺れを抑制するための固定具とを備え、
前記インナーチューブは、前記インナーチューブの下端部内壁に内方向に突出して設けられる内側鍔部、若しくは、前記インナーチューブの下端側壁を内から外へ貫通して形成される貫通口を有し、
前記固定具は、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記内側鍔部の側方及び上方まで延在するか、若しくは、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記インナーチューブの内壁及び前記貫通口内部まで延在するよう構成され、
前記固定具が前記支持部に固定された状態で、前記インナーチューブの内部に基板が搬入される工程と、
前記インナーチューブの内部にて基板を処理する工程とを有する半導体装置の製造方法。
【0059】
上記の第4の側面の構成によれば、インナーチューブが転倒するのを抑制している状態で基板を処理することができ、所望の半導体装置の製造をすることができる。また、インナーチューブの内側から固定具を取り付け取り外すことが可能となり、メンテナンス性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0060】
40…固定具、41…上側水平部、42…垂直部、43…下側水平部、43a…貫通穴、50…固定具、51…上側水平部、52…垂直部、53…下側水平部、53a…貫通穴、61…ネジ、110…基板収容器(ポッド)、111…筐体、115…ボートエレベータ、116…支柱、117…棚板、118…ポッド搬送装置、124…移載室、125…基板移載機構、125a…基板移載装置、125c…ツイーザ、200…ウェハ、201…処理室、202…熱処理炉、204…インナーチューブ(反応容器)、204c…内壁、2041…外側鍔部、2042…貫通口、2043…内側鍔部、209…マニホールド、209a…支持部、209b…ネジ穴、217…ボート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下端が開放された筒状であって、内部に基板を収容して処理する反応容器と、
前記反応容器の下端が開放された状態を保ちつつ前記反応容器の外方向から下端部まで水平に延在し、前記反応容器の下端部を下方から支持する支持部と、
前記支持部に固定され、前記反応容器の揺れを抑制するための固定具とを備え、
前記反応容器は、前記反応容器の下端部内壁に内方向に突出して設けられる内側鍔部、若しくは、前記反応容器の下端側壁を内から外へ貫通して形成される貫通口を有し、
前記固定具は、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記内側鍔部の側方及び上方まで延在するか、若しくは、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記反応容器の内壁及び前記貫通口内部まで延在するよう構成される基板処理装置。
【請求項2】
下端が開放された筒状であって、内部に基板を収容して処理する反応容器と、
前記反応容器の下端が開放された状態を保ちつつ前記反応容器の外方向から下端部まで水平に延在し、前記反応容器の下端部を下方から支持する支持部と、
前記支持部に固定され、前記反応容器の揺れを抑制するための固定具とを備え、
前記反応容器は、前記反応容器の下端部内壁に内方向に突出して設けられる内側鍔部、若しくは、前記反応容器の下端側壁を内から外へ貫通して形成される貫通口を有し、
前記固定具は、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記内側鍔部の側方及び上方まで延在するか、若しくは、前記支持部の下側に固定されるとともに前記支持部の下側から前記反応容器の内壁及び前記貫通口内部まで延在するよう構成され、
前記固定具が前記支持部に固定された状態で、前記反応容器の内部に基板が搬入される工程と、
前記反応容器の内部にて基板を処理する工程とを有する半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−69843(P2012−69843A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214923(P2010−214923)
【出願日】平成22年9月27日(2010.9.27)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】