説明

変換体モジュールとその製造方法

【課題】矩形の基板上に、変換体と矩形の半導体基板と有し、小型化と低コスト化可能な変換体モジュールを提供する。
【解決手段】矩形の形状を有する基板2と、鋭角の頂点を1つ以上含む多角形の形状を有する変換体3と、矩形の形状を有する半導体基板4とを備え、変換体3は、基板2の第1側辺と変換体3の一つの側辺とが実質的に平行となるように、基板2上に配置され、半導体基板4は、基板2の第1側辺と半導体基板4の1つの側辺とが実質的に平行となるように基板2に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は音圧センサや圧力センサなどの変換体を備える変換体モジュールとその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、微細加工技術を用いて製作されたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスは電子機器の小型化・高精度化・低コスト化に寄与するため大きな注目を浴びている。その一例として、音圧センサや圧力センサは同一基板上に物理量を電気信号に変換する変換体と、変換した電気信号を増幅する半導体基板とを備える、音圧センサ、圧力センサは活発に小型化の開発が進められている。
【0003】
従来、音圧センサや圧力センサなどの変換体を備える変換体モジュールでは、音響などの圧力変動を、音圧センサチップや圧力センサチップなどが有するダイヤフラムの振動を検知することで検出する。
【0004】
例えば、特許文献1には、MEMS技術を用いた変換体モジュールが開示されている。図13は特許文献1に開示された変換体モジュールの構成を示す図である。特許文献1によれば、中央開口部が形成されたシリコン基板22上にダイヤフラム(振動膜)24と電極パッド(固定電極)26とが対向配置された矩形の変換体(マイクロホンエレメント)20と信号増幅用の半導体基板(ICチップ)70とを基板(絶縁基板)42上に設け、基板(絶縁基板)42の、変換体(マイクロホンエレメント)20の中央開口部が位置する部分に音を導くための音孔42Aを設けることで、変換体モジュールを構成している。このように変換体(マイクロホンエレメント)40と半導体基板(ICチップ)とを同一の基板(絶縁基板)42に配置することで、変換体モジュールの小型化を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−81614号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載される構成の変換体モジュールでは、ほぼ正方形の変換体(マイクロホンエレメント)と、変換体より小さいほぼ正方形の半導体基板(ICチップ)とを、矩形の樹脂基板(絶縁基板)上に辺をそろえて設けている。すなわち、変換体、半導体基板および樹脂基板の互いに隣接する辺どうしが平行となる配置となっており、これらのチップの大きさの差によって、変換体、半導体基板および電極ランド(導電層)のいずれも配置されず、ワイヤボンディング処理上必要な領域でもない遊休スペースが存在している。例えば、図13では、ボンディングワイヤ32に接続された電極ランドはこれらのチップを取り巻く形で配置され、樹脂基板のサイズが大きくなっている。このように、特許文献1が開示する変換体モジュールはサイズの無駄が生じており、小型化が十分に図られていない。
【0007】
また、図13では、ワイヤの接続方向がそれぞれ異なることにより、ワイヤボンディングの処理時間が増加する問題が生じる。ワイヤボンディングの処理時間が増加することで、単位時間当たりに完成する変換体モジュールが少なくなるため、変換体モジュールが高コストになる。また、製造工程において、複数の樹脂基板上に複数の変換体と、複数の半導体基板とを実装した集合体にワイヤボンディングをする場合、各々のワイヤの接続方向が異なるため、ワイヤボンディング処理上必要な領域である基板周辺領域が大きくなり、結果、変換体モジュールの数が減少してしまう問題が生じる。
【0008】
それ故に、本発明の目的は、矩形の基板上に、変換体および半導体基板を配置した変換体モジュールを小型化および低コスト可能な変換体モジュールおよびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の一態様における変換体モジュールは、矩形の形状を有する基板と、鋭角の頂点を1つ以上含む多角形の形状を有する変換体と、矩形の形状を有する半導体基板とを備え、前記変換体は、前記基板の第1側辺と前記変換体の1つの側辺とが実質的に平行となるように前記基板上に配置され、前記半導体基板は、前記基板の第1側辺と前記半導体基板の1つの側辺とが実質的に平行となるように、前記基板上に配置される。
【0010】
これにより、前記第1側辺と前記変換体の1つの側辺とが実質的に平行となるように前記変換体が前記基板上に配置され、かつ、前記基板の第1側辺と前記半導体基板の1つの側辺とが実質的に平行となるように前記半導体基板が配置されるので、遊休スペースを極力小さくすることができる。加えて、変換体が鋭角の頂点を1つ以上含む形状なので、当該鋭角をなす変換体の2辺の近傍に、電極パッドの配置用にほど良い(つまり、大きすぎない、小さすぎない)スペースを確保することができ、遊休スペースを小さくすることができる。
【0011】
ここで、前記変換体は平行な2辺を有し、前記変換体の前記1つの側辺は当該2辺の一方であってもよい。
【0012】
これにより、前記基板の第1側辺と前記変換体とは実質的に平行な辺同士が対向し、かつ前記半導体基板と前記変換体とは実質的に平行な辺同士が対向するので、遊休スペースを小さくすることができる。
【0013】
また、前記変換体は第1電極パッドを有し、前記半導体基板は複数の第2電極パッドを有し、前記基板は電極ランドを有し、前記変換体モジュールは、さらに、前記第1電極パッドと前記複数の第2電極パッドの1つとを電気的に接続する第1金属ワイヤーと、前記複数の第2電極パッドの1つと前記電極ランドとを電気的に接続する第2金属ワイヤーとを備えていてもよい。
【0014】
これにより、ワイヤボンディングするために必要な領域および電極ランド用の領域としても利用されていない遊休スペースの面積の割合を低減できるため、樹脂基板を小型化でき、シリコンマイクロホンモジュール全体の小型化も実現できる。
【0015】
また、前記第1金属ワイヤー及び前記第2金属ワイヤーと、前記基板の前記第1側辺と直交する第2側辺とが前記基板と平行な面内でなす角は30度以下であってもよい。
【0016】
これにより、ワイヤボンディングの処理時間が短縮し、単位時間当たりに完成する変換体モジュールが多くなるため変換体モジュールの低コスト化が実現できる。また、複数の基板上に複数の変換体と、複数の半導体基板とを実装した際、ワイヤボンディング処理上必要な領域である基板周辺領域を小さくすることができるため、複数の基板からより多くの変換体モジュールを形成することができる。そのため、変換体モジュールの低コスト化を実現できる。
【0017】
また、前記第1電極パッドは前記変換体の鋭角の頂点に最も近くなる位置に形成されていてもよい。
【0018】
これにより、変換体の鋭角部のスペースを効率的に使用でき、変換体を小型化することができる。これにより、変換体を備える変換体モジュールを小型化することができる。
【0019】
ここで、前記多角形は、菱形、平行四辺形および台形の何れかであってもよい。
これにより、前記多角形の形状が四角形なので、容易に製造することができる。
【0020】
また、本発明の他の態様における変換体モジュールは、矩形の形状を有する基板と、菱形、平行四辺形および矩形の何れかの形状を有する変換体と、矩形の形状を有する半導体基板とを備え、前記変換体は、前記基板の第1側辺と前記変換体の一つの側辺とが実質的に平行となるように前記基板上に配置され、前記半導体基板は、前記基板の第1側辺と前記半導体基板の1つの側辺とが実質的に平行となるように、前記基板上に配置され、前記第1側辺と平行な方向に対応する変換体の幅と、前記第1側辺と平行な方向に対応する半導体基板の幅とは同じ長さである。
【0021】
これにより、変換体の幅Aと半導体基板の幅Bを揃えることで、基板上の遊休スペースを削減でき、変換体モジュールの小型化が可能になる。
【0022】
また、前記変換体モジュールは、さらに、前記変換体および前記半導体基板上に空隙を設けるように覆うシールドを備えてもよい。 これにより、電磁ノイズを遮断し、かつ外部からの応力を防ぐことができ、変換体モジュールを高精度化することがきる。
【0023】
また、前記シールドは、前記基板の表面の周辺に沿って前記変換体および前記半導体基板を囲むリブと、前記リブ上に配置され、前記基板と同じ材質のシールド板とを備えてもよい。
【0024】
これにより、請求項6の効果に加え、シールド材質を基板と同じにすることで、材料数を削減でき変換体モジュールの低コスト化が可能になる。
【0025】
また、前記変換体は、枠体と、前記枠体の開口部を覆うダイヤフラムとを有し、前記基板は、前記枠体の開口部直下に貫通孔を有してもよい。
【0026】
これにより、外部からの音波を効率よく変換体に伝播することができるため、音波検出の精度を高めることができる。
【0027】
また、本発明の一態様における変換体モジュールの製造方法は、矩形の形状を有する基板を準備する工程と、鋭角の頂点を1つ以上含む多角形の形状を有する変換体を準備する工程と、矩形の形状を有する半導体基板を準備する工程と、前記変換体を、前記基板の第1側辺と前記変換体の一つの側辺とが実質的に平行となるように前記基板上に配置する工程と、前記半導体基板を、前記基板の第1側辺と前記半導体基板の1つの側辺とが実質的に平行となるように前記基板上に配置する工程とを有する。
【0028】
これにより、ワイヤボンディングするために必要な領域および電極ランド用の領域としても利用されていない遊休スペースの面積の割合を低減できるため、基板を小型化でき、シリコンマイクロホンモジュール全体の小型化も実現できる。
【0029】
また、前記変換体は第1電極パッドを有し、前記半導体基板は複数の第2電極パッドを有し、前記基板は電極ランドを有し、前記変換体モジュールの製造方法は、さらに、前記第1電極パッドと前記複数の第2電極パッドの1つとの間に第1金属ワイヤーをボンディングする工程と、前記複数の第2電極パッドの1つと前記電極ランドとの間に第2金属ワイヤーをボンディングする工程とを有し、前記第1金属ワイヤー及び前記第2金属ワイヤーと、前記基板の前記第1側辺と直交する第2側辺とが前記基板と平行な面内でなす角は30度以下であってもよい。これにより、ワイヤボンディングの処理時間が短縮し、単位時間当たりに完成する変換体モジュールが多くなるため低コストで変換体モジュールを製造することができる。また、複数の基板上に複数の変換体と、複数の半導体基板とを実装した際、ワイヤボンディング処理上必要な領域である基板周辺領域を小さくすることができるため、複数の基板からより多くの変換体モジュールを形成することができる。そのため、低コストで変換体モジュールを製造することができる。
【0030】
また、前記変換体モジュールの製造方法は、さらに、前記基板上に、前記変換体および前記半導体基板上に空隙を設けるように覆うシールドを形成する工程を備えていてもよい。
【0031】
これにより、電磁ノイズを遮断し、かつ外部からの応力を防ぐことができ、高精度な変換体モジュールを製造することができる。
【0032】
また、前記シールドを形成する工程は、前記基板表面の周辺に沿って前記変換体および前記半導体基板を囲むリブ設ける工程と、前記リブ上に、前記基板と同じ材質のシールド板を接合する工程とを有していてもよい。
【0033】
これにより、シールド材質を基板と同じにすることで、材料数を削減でき、低コストで変換体モジュールを製造することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明の変換体モジュールは従来の変換体モジュールに比べ、容易に小型化および低コスト化ができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】実施の形態1の変換体モジュールの平面図である。
【図2】実施の形態1の変換体モジュールのA−A断面での断面図である。
【図3】実施の形態1の変換体モジュールのシールド実装前の変換体モジュールの平面図である。
【図4】実施の形態1の変換体モジュールのワイヤボンディングの工程を示す斜視図である。
【図5】実施の形態1のワイヤボンディングの工程における変換体モジュールの集合体を示す平面図である。
【図6】実施の形態1のワイヤボンディング時の変換体モジュールの断面図である。
【図7】実施の形態1の変形例1の変換体モジュールの平面図である。
【図8】実施の形態1の変形例1の変換体モジュールの製造工程を示す断面図である。
【図9】実施の形態2の変換体モジュールの平面図である。
【図10】実施の形態1の変形例の変換体モジュールの平面図である。
【図11】実施の形態1の変形例2の変換体モジュールの平面図である。
【図12】実施の形態1の変形例3の変換体モジュールの平面図である。
【図13】従来の変換体モジュールの構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0037】
(実施の形態1)
実施の形態1の例示的な変換体モジュール100について説明する。図1は、実施の形態1の変換体モジュール100の平面図である。図2は、実施の形態1の変換体モジュール100の断面A−A‘での断面図である。
【0038】
図1に示すように、本実施の形態における変換体モジュールは、主として、矩形の形状を有する基板2と、鋭角の頂点を1つ以上含む多角形の形状を有する変換体3と、矩形の形状を有する半導体基板4とを備える。変換体3は、基板2の第1側辺2sと前記変換体の1つの側辺3sとが実質的に平行となるように前記基板上に配置される。半導体基板4は、基板の第1側辺2sと半導体基板2の1つの側辺4sとが実質的に平行となるように前記基板上に配置される。ここで、実質的に平行とは、2辺が完全に平行である場合と、例えば製造工程ばらつきや、実装誤差等により生じる数度程度の角度を有する場合を含む。
【0039】
鋭角の頂点を1つ以上含む多角形は、平行な2辺を有していてもよい。この場合、変換体の前記1つの側辺3sは当該2辺の一方である。また、この多角形は、四角形でもよく、菱形、平行四辺形および台形の何れかであってもよい。図1では、鋭角の頂点を1つ以上含む多角形として菱形の例を示している。
【0040】
より詳しく説明すると、実施の形態1の変換体モジュール100は、音波を導くための音孔(貫通孔)1を有する基板2と、菱形の変換体3と、矩形の半導体基板4と、基板2の周辺端部と接続し変換体3と半導体基板4と空隙を設けるように覆うシールド5を備えている。本実施例において、基板2は素材に樹脂を含浸させて形成した樹脂基板である。また、変換体3は音孔1の上方位置に六角形の開口部6を有する枠体3aと、開口部6を覆うダイヤフラム7を備え、ダイヤフラム7の振動を電気信号に変換する。加えて、半導体基板4は変換体3からの電気信号を増幅する機能を備えている。
【0041】
図3は、シールド5実装前の変換体モジュールの平面図である。図3に示すように、変換体3は、2組の互いに平行な側辺101(3s)、103と側辺102、104とから構成される菱形を有し、側辺101、102によって構成される鋭角の先端部分である鋭角エリア及び、側辺103、104とによって構成される鋭角の先端部分である鋭角エリアの上面にそれぞれ1つずつ電極パッド8A及び電極パッド8Bを備える。半導体基板4は、矩形の形状を有し、2組の互いに平行な側辺105、107と測辺107、108とを備える。また基板2は、矩形の形状を有し、2組の互いに平行な側辺109、111と側辺110、112とを備える。
【0042】
変換体3は、1つの側辺が基板2の1つの側辺に平行になるように配置されている。ここで変換体の側辺101(3s)が基板2の側辺109(2s)に平行である。また、半導体基板4は、側辺109が変換体の側辺103と平行になるように設置されている。
【0043】
変換体3の電気信号を半導体基板4が差動方式で増幅する場合、図3に示すように半導体基板4は5つの電極パッド9A〜9Eを備えており、変換体3上の電極パッド8A、8Bと半導体基板4の電極パッド9A、9Bとがワイヤ(第1の金属ワイヤ)11で接続されている。またこのため、変換体3と半導体基板4とはワイヤボンディング処理上必要な距離を設けて設置されている。
【0044】
基板2は、基板2の側辺101と半導体基板の側辺107との間に電極ランド10A、10B、10Cを備えており、半導体基板4の電極パッド9C、9D、9Eとそれぞれ電極ランド10A、10B、10Cはワイヤ(第2の金属ワイヤ)で接続されている。このとき、電極ランド10A、10B、10Cはワイヤボンディング処理上必要な最低ワイヤ長を確保できる程度のスペースが設けられている。第1の金属ワイヤと第2の金属ワイヤは同じ材質でよい。
【0045】
このような配置にすることで、従来の特許文献1に記載される構成に比べて、ワイヤボンディングするために必要な領域および電極ランド用の領域としても利用されていない遊休スペースの面積の割合を低減できるため、基板2を小型化でき、変換体モジュール100全体の小型化も実現できる。
【0046】
また、各々のワイヤ11は基板2の側辺110となす角が30°以下になるように変換体3の電極パッド8A、8Bと、半導体基板4の電極パッド9A〜9Eと、基板2の電極ランド10A、10B、10Cとを配置する。ここでのワイヤ11と側辺110とがなす角は、基板2と平行な面内でなす角である。
【0047】
これにより、ワイヤボンディングの処理時間が短縮し、単位時間当たりに完成する変換体モジュール100が多くなるため変換体モジュール100の低コスト化が実現できる。これは、特にワイヤ11接続方法にウエッジボンディングを用いた際に、顕著な効果が表れる。この効果について図4、図5、図6を用いて説明する。
【0048】
図4は、ワイヤボンディングの工程を示す図である。図4に示すようにウエッジボンディングはワイヤ接続時、ボンディングツール12をワイヤ接続方向と針先穴とを平行にするよう移動しなければならない。ワイヤ11接続方向が側辺110となす角が30°より大きい場合には、ボンディングツール12を大きく回転する必要あった。そのため、ワイヤボンディングの処理時間が増加する問題が生じる。しかし、本実施の形態ではボンディングツール12を大きく回転することなく、ワイヤボンディングが可能なためワイヤボンディングの処理時間が短縮できる。よって、単位時間当たりに完成する変換体モジュール100が多くなるため変換体モジュール100の低コスト化が実現できる。
【0049】
更に各々のワイヤ11は基板2の側辺110となす角が30°以下になるように変換体3の電極パッド8A、8Bと半導体基板4の電極パッド9A、9Bとを配置し、かつ、半導体基板4の電極パッド9C、9D、9Eと基板2の電極ランド10A、B、Cを配置することで、複数の変換体3を配置した複数の基板2から、より多くの変換体モジュール100を形成することができる。
【0050】
これは、先ほど同様にワイヤ接続方法にウエッジボンディングを用いた際に、顕著な効果が表れる。図5は、実施の形態1のワイヤボンディングの工程における変換体モジュールの集合体の平面図である。この複数の変換体モジュールは、1枚の大きな樹脂基板上に形成されている。1枚の大きな樹脂基板が裁断されることにより、複数の変換体モジュールが得られる。
【0051】
図6は、ワイヤボンディングの工程における変換体モジュールの断面図である。図6に示すように、ワイヤボンディング工程において、複数の基板2の周辺は治具15で固定しなければならない。このとき、図7に示すように、ワイヤの弛み角16と、治具の厚さ17と電極ランド10から治具15までの距離18を以下の(式1)を満たすように、ワイヤ接続方向の延長方向に対して無駄スペースを設けなければならない。
【0052】
【数1】

【0053】
ここで、Wは電極ランドから治具までの距離、θはワイヤの弛み角、Hは治具の厚さである。
【0054】
もし、ワイヤ接続方向が一方向でなく二方向であれば、二方向に無駄スペースを設けなければならない。そのため、複数の変換体3を配置した複数の基板2から得られる、変換体モジュール100の形成数が減少してしまう。しかし、本実施の形態において無駄スペースを一方向のみにできるので、複数の変換体3を配置した複数の基板2から、より多くの変換体モジュール100を形成することができる。そのため、変換体モジュール100の低コスト化を実現できる。
【0055】
(変形例1)
図7は、実施の形態1の変形例の変換体モジュールの平面図である。図8は、実施の形態1の変形例の変換体モジュールの製造工程を示す断面図である。図7、図8は、図1〜図3と比べて、基板2がさらに電極ランド10Dを有する点と、変換体3の電極パッド8Aが電極ランド10Dにワイヤボンディングされている点とが異なる。
【0056】
変換体3の電気信号を半導体基板4が直動方式で増幅する場合は、図7、図8に示すように半導体基板4の電極パッド、基板2の電極ランド、及びワイヤ11接続の組み合わせが異なるのみで、半導体基板4が直動方式の場合も、差動方式と同様の効果を得ることができる。
【0057】
具体的には、図8に示すように半導体基板4は4つの電極パッド9A〜9Dを備えており、変換体3上の電極パッド8Aもしくは8Bと半導体基板4の電極パッド9Aとがワイヤ11で接続されている(図8では電極パッド8Bと電極パッド9Aを接続している)。またこのため、変換体3と半導体基板4とはワイヤボンディング処理上必要な距離を設けて設置されている。
【0058】
基板2は、基板2の側辺111と半導体基板の側辺107との間に電極ランド10A、10B、10Cと、基板2の側辺1010と変換体の側辺102との間、もしくは基板2の側辺112と変換体の側辺104との間に電極ランド10Dを備えている(図7では基板2の側辺112と変換体の側辺104との間)。半導体基板4の電極パッド9B、9C、9Dとそれぞれ電極ランド10A、B、Cに、また、変換体3の電極パッド8Aは基板2の電極ランド10Dにワイヤ11で接続されている。このとき、基板2の電極ランド10A、B、C、Dはワイヤボンディング処理上必要な最低ワイヤ長を確保できる程度のスペースが設けられている。
【0059】
(変形例2)
図11は、実施の形態1の変形例2の変換体モジュールの平面図である。同図の変換体モジュールは、図1と比べて、変換体3の形状が台形である点が異なっている。つまり、鋭角の頂点を1つ以上含む多角形の形状の具体例として、台形を示している。このように変換体が台形であっても、図1と同様の効果を得ることができる。
【0060】
(変形例3)
図12は、実施の形態1の変形例3の変換体モジュールの平面図である。同図の変換体モジュールは、図1と比べて、変換体3が、2辺が平行な四角形である点が異なっている。つまり、鋭角の頂点を1つ以上含む多角形の形状の具体例として、2辺が平行な四角形を示している。変換体がこのような形状であっても、図1と同様の効果を得ることができる。
【0061】
(実施の形態2)
次に実施の形態2の変換体モジュール100を説明する。
【0062】
図9は、実施の形態2の変換体モジュールの平面図である。この変換体モジュールは、主として、矩形の形状を有する基板2と、菱形、平行四辺形および矩形の何れかの形状を有する変換体3と、矩形の形状を有する半導体基板4とを備える。図9の変換体モジュールは、図1と比べて、主に、変換体3が、菱形、平行四辺形および矩形の何れかの形状を有する点で異なっている。図9では、変換体3が矩形である例を示している。
【0063】
より詳しく説明すると、実施の形態2の変換体モジュール100は、実施の形態1の変換体モジュール100と比較し、変換体3の形状と、半導体基板4の形状と、変換体3と半導体基板4との寸法の関係のみが異なる。図9に示すように、基板2に矩形の変換体3と矩形の半導体基板4を備える。このとき、基板2の側辺109と平行な方向に対応する変換体の幅113と、基板2の側辺109と平行な方向に対応する半導体基板の幅114の長さを揃えている。ここで、半導体基板4の単位面積当たりの増幅能力(性能)はほぼ同等であると仮定すると、変換体の幅113と半導体基板の幅114を揃えることで、基板2上の遊休スペースを削減でき、変換体モジュール100の小型化が可能になる。
【0064】
また、変換体の幅113と半導体基板の幅114を揃えることで、半導体基板4の電極パッド、基板2の電極ランドを効率よく配置するスペースが生まれ、ワイヤ11を基板2の側辺1010となす角が30°以下になるように各電極パッドと各電極ランドで接続することができる。これにより、実施の形態1と同等の効果を得ることができる。
【0065】
尚、本実施形態では便宜上、矩形の変換体3を用いて説明したが、矩形の変換体3の形状に限られるわけでもなく、菱形、平行四辺形の形状の変換体3を用いた場合でも同様の効果を得ることができる。
【0066】
(変換体モジュール100の製造方法)
以下に、図2、図3、図7及び図8を参照して、上述した変換体モジュール100の製造方法について説明する。実施の形態1及び2共に同様の製造方法なので、実施の形態2の製造方法は省略する。
【0067】
まず、製造方法の概略について説明する。変換体モジュールの製造方法は、矩形の形状を有する基板2を準備する工程と、鋭角の頂点を1つ以上含む多角形の形状を有する変換体3を準備する工程と、矩形の形状を有する半導体基板4を準備する工程と、変換体3を、基板2の第1側辺と変換体3の一つの側辺とが実質的に平行となるように基板2上に配置する工程と、半導体基板4を、基板2の第1側辺と半導体基板4の1つの側辺とが実質的に平行となるように基板上に配置する工程を含む。
【0068】
また、変換体モジュールの製造方法は、さらに、第1電極パッドと複数の第2電極パッドの1つとの間に第1金属ワイヤーをボンディングする工程と、複数の第2電極パッドの1つと電極ランドとの間に第2金属ワイヤーをボンディングする工程とを含む。
【0069】
上記のボンディング工程において、第1金属ワイヤー及び第2金属ワイヤーと、基板の第1側辺と直交する第2側辺とが基板と平行な面内でなす角は30度以下である。
【0070】
変換体モジュールの製造方法は、さらに、基板上に、変換体および半導体基板上に空隙を設けるように覆うシールドを形成する工程を備える。シールドを形成する工程は、基板表面の周辺に沿って変換体および半導体基板を囲むリブ設ける工程と、リブ上に、基板と同じ材質のシールド板を接合する工程とを有する。
【0071】
次に、製造方法の詳細について説明する。
【0072】
(半導体基板4が差動方式の場合の製造方法)
変換体3の電気信号を半導体基板4が差動方式で増幅する場合、まず音孔11および電極ランド10A、B、Cを所定の位置に設けた基板2を準備する。基板2の電極ランド10A、B、及びCは、銅の基層にニッケルメッキを施すか、さらに金メッキを施したもの、あるいは銅の基層にニッケルメッキを施した後、鉛メッキを施し、さらに金メッキを施すことで形成する。
【0073】
次いで、基板2上の所定のエリアに固着パッド19を貼付した後、接着剤30を塗布し、図2に示すように、半導体基板4の底面のダイボンドエリアを固定して実装し、接着剤30を硬化する目的で、150〜200℃で1時間程度の熱処理を窒素雰囲気中で行い、100℃以下まで降温した後、大気中に取り出す。
【0074】
次いで、図2に示すように、音孔1を囲む所定のエリアに固着パッド19を貼付した後、接着剤30を塗布し、変換体3の底面の開口部6を除く外周部のダイボンドエリアを、開口部6が音孔1に重なるように実装し、接着剤30を硬化する目的で、150〜200℃で1時間程度の熱処理を窒素雰囲気中で行い、100℃以下まで降温した後、大気中に取り出す。なお半導体基板4および変換体3をともに実装した後に、熱処理を施しても良い。
【0075】
接着剤30は、導電性ペースト、絶縁性ペーストまたはダイアタッチフィルムなどを用いれば良く、例えば半導体基板4の実装にはダイアタッチフィルムを用い、変換体3の実装には絶縁性ペーストを用いるなど、これらを組み合わせて用いても良い。
【0076】
図3に示すように、変換体3上の電極パッド8A、Bと、半導体基板4上の電極パッド8A、Bそれぞれワイヤ11を介して接続する。また、半導体基板4上の電極パッド8C、DおよびEと、基板22の電極ランド10A、B、及びCとをそれぞれワイヤ11を介して接続する。
【0077】
このとき、各々のワイヤ11は基板2の側辺110となす角が30°以下になるように接続されている。
【0078】
変換体3上の電極パッド8Aおよび8Bの素材は、例えばPoly−Si(ポリシリコン)が用いられる。
【0079】
半導体基板4上の電極パッド9A、9B、9C、9Dの表面は、例えばAl、Al−Si、Al−Si−Cu(以上アルミニウム系)、Au(金)などで形成されている。
【0080】
ワイヤ11の素材はアルミニウム系を用いてもよく金を用いても良い。ワイヤ11の素材が金である場合は、基板2にチップ実装後、温度を130℃〜180℃にしたヒータ上でワイヤボンディングを実施すれば良い。
【0081】
基板2の電極ランド10A、10B、10Cのサイズは、ワイヤ11が直径20〜30μm程度のアルミニウム系のワイヤ11である場合は、直径200〜250μm程度とすれば良く、直径15〜25μm程度の金のワイヤである場合は、直径150〜200μm程度とすれば良い。したがって金のワイヤを用いることで、より小型化を図ることができる。
【0082】
ワイヤボンディング処理は、電極パッド、電極ランド、およびワイヤ11の、材質、形状および固定状況等に応じて、超音波出力または押圧荷重を変えて行う。例えば、変換体3上の電極パッド8A、8Bがポリシリコンからなり、これらにアルミニウム系のワイヤ11をボンディングする場合は、半導体基板4上の電極パッド9A〜9Eがアルミニウム系または金からなり、アルミニウム系または金のワイヤ11をボンディングする場合に比べて、超音波の出力が大きく、荷重が低い条件で接合する。これにより、ポリシリコンからなる電極へのワイヤボンディング処理が可能となり、アルミニウム系や金によるマスクを形成する工程をなくし、製造コストを低減することができる。
【0083】
また、ワイヤボンディング処理は、ボンディングツール12と変換体3または半導体基板4との干渉を防ぐため、チップの厚み等に応じて好適な順序で行う。例えば、変換体3の厚みが半導体基板4の厚みより大きい場合、変換体3上の電極パッド8Aと半導体基板4上の電極パッド9Aとを接続する際、変換体3の電極パッド8Aにワイヤ11を接続した後、半導体基板4上の電極パッド9Aにワイヤ11を接続することで、ボンディングツール12と変換体3が干渉することなく、ワイヤボンディング処理を行うことが可能となる。
【0084】
なお、基板2の電極ランド10は、変換体モジュール100の外形サイズに影響を及ぼさない範囲であれば、任意の好適な形状であれば良く、複数のワイヤ11が接続されていても良い。
【0085】
次いで、図2に示すように、電磁ノイズを遮断し、かつ外部からの応力を防ぐ目的で基板2の外周部に、はんだ31を塗布し、シールド5を実装し、硬化する。シールド5の材質は電磁ノイズを十分に遮断する材料が望ましく、例えば洋白が好ましい。
【0086】
また、図10に示すように基板2の外周部に、はんだ31を塗布し、変換体3と半導体基板4を十分に覆うことのできる高さのリブ32を持つ基板2と同じ材質のシールド5を実装し、硬化してよい。このとき、リブ32とシールド5の材質は同じであっても異なっても良い。
【0087】
(半導体基板4が直動方式の場合の製造方法)
変換体3の電気信号を半導体基板4が直動方式で増幅する場合の変換体モジュール100の製造方法を説明する。図7に示すように、半導体基板4が差動方式に比べて、半導体基板4の電極パッド8数、基板2の電極ランド10数、及びワイヤ11接続の組み合わせが異なるためにワイヤボンディング処理の手順が異なるのみで、半導体基板4が直動方式の場合も、差動方式と同様の効果を得ることができる。
【0088】
具体的には、図8に示すように、音孔11および電極ランド10A、B、C、Dを所定の位置に設けた基板2を準備する。差動方式と同様の手順で変換体3と、半導体基板4とを基板2に実装する。このとき、半導体基板4は電極パッド8A、B、C、Dを備えている。
【0089】
次いで、常温で変換体3上面の鋭角エリアの電極パッド8Aと、基板2のコーナ部の電極ランド10Dとをワイヤ11を介して接続し、半導体基板4上の電極パッド8Aを変換体3の電極パッド8Bと、ワイヤ11を介して接続する。また、半導体基板4の電極パッド8B、CおよびDと、基板2の電極ランド10A、BおよびCとをそれぞれワイヤ11を介して接続する。
【0090】
このようにして、図2、図3、図7及び図8を用いて説明した変換体モジュール100を製造することができる。なお、本実施例においては、基板は、素材に樹脂を含浸させて形成した基板2であるとしたが、他の種類の基板であってもよい。
【0091】
本発明の好適な実施例として、変換体3は、1辺の長さが0.85〜1.20mm、鋭角が70.6°であり、半導体基板4は、1辺の長さが0.6〜0.8mm、他辺の長さが0.6〜0.8mmであり、基板は、1辺の長さが1.9〜2.4mm、他辺の長さが2.9〜3.4mmであり、電極ランド10を5つ備える場合を挙げることができるが、これらの数値の範囲外であっても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、本発明を実施し、効果を得ることができる。
【0092】
なお、上記各実施形態における変換体が菱形の形状である場合の菱形は、4辺の長さが等しい場合だけでなく、4辺の長さが多少異なっている場合であってもよい。4辺の長さが多少異なっていても、同様の効果を得ることが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明は、変換体モジュール100の小型化を図るものであり、音圧センサ、圧力センサ、携帯電話のような携帯機器等のマイクロフォン等に有用である。
【符号の説明】
【0094】
100 変換体モジュール
1、42A 音孔
2、42 基板
3、20 変換体
4 半導体基板
5 シールド
6 開口部
7 ダイヤフラム
8A、8B、26 変換体の電極パッド
9A〜9E 半導体基板の電極パッド
10A〜10D 電極ランド
11 ワイヤ
12 ボンディングツール
13 針先穴
14 進行方向
15 治具
16 ワイヤの撓み角
17 治具の厚さ
18 電極ランドから治具までの距離
19 固着パッド
22 シリコン基板
30 接着剤
31 はんだ
32 リブ
101、102、103、104 変換体の側辺
105、106、107、108 半導体基板の側辺
109、110、111、112 基板の側辺
113 変換体の幅
114 半導体基板の幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形の形状を有する基板と、
鋭角の頂点を1つ以上含む多角形の形状を有する変換体と、
矩形の形状を有する半導体基板とを備え、
前記変換体は、前記基板の第1側辺と前記変換体の1つの側辺とが実質的に平行となるように前記基板上に配置され、
前記半導体基板は、前記基板の第1側辺と前記半導体基板の1つの側辺とが実質的に平行となるように、前記基板上に配置される
変換体モジュール。
【請求項2】
前記変換体は平行な2辺を有し、
前記変換体の前記1つの側辺は当該2辺の一方である
請求項1記載の変換体モジュール。
【請求項3】
前記変換体は第1電極パッドを有し、
前記半導体基板は複数の第2電極パッドを有し、
前記基板は電極ランドを有し、
前記変換体モジュールは、さらに、
前記第1電極パッドと前記複数の第2電極パッドの1つとを電気的に接続する第1金属ワイヤーと、
前記複数の第2電極パッドの1つと前記電極ランドとを電気的に接続する第2金属ワイヤーとを備えている
請求項1または2に記載の変換体モジュール。
【請求項4】
前記第1金属ワイヤー及び前記第2金属ワイヤーと、前記基板の前記第1側辺と直交する第2側辺とが前記基板と平行な面内でなす角は30度以下である
請求項3に記載の変換体モジュール。
【請求項5】
前記第1電極パッドは前記変換体の鋭角の頂点に最も近くなる位置に形成されている
請求項3または4に記載の変換体モジュール。
【請求項6】
前記多角形は、菱形、平行四辺形および台形の何れかである
請求項1〜5の何れか1項に記載の変換体モジュール。
【請求項7】
矩形の形状を有する基板と、
菱形、平行四辺形および矩形の何れかの形状を有する変換体と、
矩形の形状を有する半導体基板とを備え、
前記変換体は、前記基板の第1側辺と前記変換体の一つの側辺とが実質的に平行となるように前記基板上に配置され、
前記半導体基板は、前記基板の第1側辺と前記半導体基板の1つの側辺とが実質的に平行となるように、前記基板上に配置され、
前記第1側辺と平行な方向に対応する変換体の幅と、
前記第1側辺と平行な方向に対応する半導体基板の幅とは同じ長さである
変換体モジュール。
【請求項8】
前記変換体モジュールは、さらに、前記変換体および前記半導体基板上に空隙を設けるように覆うシールドを備える
請求項1〜7の何れかに記載の変換体モジュール。
【請求項9】
前記シールドは、
前記基板の表面の周辺に沿って前記変換体および前記半導体基板を囲むリブと、
前記リブ上に配置され、前記基板と同じ材質のシールド板とを備える
請求項8に記載の変換体モジュール。
【請求項10】
前記変換体は、枠体と、前記枠体の開口部を覆うダイヤフラムとを有し、
前記基板は、前記枠体の開口部直下に貫通孔を有する
請求項1〜9の何れかに記載の変換体モジュール。
【請求項11】
矩形の形状を有する基板を準備する工程と、
鋭角の頂点を1つ以上含む多角形の形状を有する変換体を準備する工程と、
矩形の形状を有する半導体基板を準備する工程と、
前記変換体を、前記基板の第1側辺と前記変換体の一つの側辺とが実質的に平行となるように前記基板上に配置する工程と、
前記半導体基板を、前記基板の第1側辺と前記半導体基板の1つの側辺とが実質的に平行となるように前記基板上に配置する工程とを有する
変換体モジュールの製造方法。
【請求項12】
前記変換体は第1電極パッドを有し、前記半導体基板は複数の第2電極パッドを有し、前記基板は電極ランドを有し、
前記変換体モジュールの製造方法は、さらに、
前記第1電極パッドと前記複数の第2電極パッドの1つとの間に第1金属ワイヤーをボンディングする工程と、
前記複数の第2電極パッドの1つと前記電極ランドとの間に第2金属ワイヤーをボンディングする工程とを有し、
前記第1金属ワイヤー及び前記第2金属ワイヤーと、前記基板の前記第1側辺と直交する第2側辺とが前記基板と平行な面内でなす角は30度以下である
請求項11に記載の変換体モジュールの製造方法。
【請求項13】
前記変換体モジュールの製造方法は、さらに、
前記基板上に、前記変換体および前記半導体基板上に空隙を設けるように覆うシールドを形成する工程を備える
請求項11または12に記載の変換体モジュールの製造方法。
【請求項14】
前記シールドを形成する工程は、
前記基板表面の周辺に沿って前記変換体および前記半導体基板を囲むリブ設ける工程と、
前記リブ上に、前記基板と同じ材質のシールド板を接合する工程とを有する
請求項13に記載の変換体モジュールの製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2012−4326(P2012−4326A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−137770(P2010−137770)
【出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】