説明

外観検査方法および装置

【課題】検査対象物の各部分とカメラとの距離の相違に基づく遠近歪みを、検査対象物の外面形状に基づき精密に補正することができ、複数の画像を結合して1枚の平面画像に展開した場合でも、画像周辺の歪みを補正してパターンマッチング処理の誤差を大幅に低減でき、これにより精度の高い外観検査ができる外観検査方法および装置を提供する。
【解決手段】検査対象物1の検査表面の3次元形状データ6とCCDカメラとの相対位置を予め入力するデータ入力ステップS1と、検査表面の全体を少なくとも一部を重複させて複数のCCDカメラ14で撮像して複数の画像4を取得する撮像ステップS2と、各画像の歪みを3次元形状データを基に補正して平面に展開し少なくとも一部が重複した複数の平面画像5を作成する画像補正ステップS3と、複数の平面画像の重複部分を結合して1枚の外面画像8を作成する画像結合ステップS4と、を有し、外面画像8により検査対象物の外観検査を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査対象物とカメラとの距離の相違に基づく遠近歪みを補正する検査対象物の外観検査方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
缶、瓶、ボトル容器、キャップのような検査対象物の外観検査において、外面に貼付けられたラベル等の貼り間違い(異種ラベル)、上下ズレ、めくれ、汚れ、破れ、割れなどの項目を検査する必要がある。
【0003】
この外観検査を効率よく行うために、従来は検査対象物の全周を複数のカメラで撮像し、撮像した複数の画像を結合することで外観表面検査を行っていた。
しかし、かかる従来の手段では、検査対象物の画像は、カメラに近い部分では大きく、遠い所では小さくなり、いわゆる遠近歪みが生じる。そのため複数の画像を結合して1枚の平面画像に展開した場合、画像周辺の歪みの分だけパターンマッチング処理に誤差が生じ、精度の高い検査が行えない問題点があった。
【0004】
このような問題点を解決するために、例えば特許文献1が既に開示されている。
【0005】
特許文献1の「画像歪補正方法及び装置」は、歪補正対象物が変形し、3次元のコンピュータ支援設計(CAD)データと異なった場合及びCADデータがなくとも幾何学的に曲面及び凹凸のある物体をカメラ撮像平面展開する際の歪みを補正することを目的とする。
【0006】
この目的のため、特許文献1の画像歪補正装置は、図8に示すように、画像を取込む手段2で撮像した画像データを記憶する手段3,該手段で撮像した画像から正方格子模様の格子点座標を抽出する手段4,抽出した格子点座標を用いて座標変換式を計算する手段5で算出した座標変換式により原画像の変換後の座標を計算する手段6,該手段で算出した座標により原画像の座標を変換する手段7,画像データの欠落を補間する手段8からなる。
【0007】
【特許文献1】特開平11−144050号公報、「画像歪補正方法及び装置」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した特許文献1の手段は、単一のカメラで撮像した画像を対象としているため、複数のカメラで撮像した複数の画像を結合して1枚の平面画像に展開する場合、画像周辺の歪みによるパターンマッチング処理の誤差は解消できない問題点があった。
【0009】
また、特許文献1の手段は、CADデータがない場合を前提としているため、CADデータが利用できる場合に、歪補正処理が複雑になりすぎる問題点があった。
【0010】
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、検査対象物の各部分とカメラとの距離の相違に基づく遠近歪みを、検査対象物の外面形状に基づき精密に補正することができ、複数の画像を結合して1枚の平面画像に展開した場合でも、画像周辺の歪みを補正してパターンマッチング処理の誤差を大幅に低減でき、これにより精度の高い外観検査ができる外観検査方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、検査対象物の検査表面の3次元形状データとCCDカメラとの相対位置を予め入力するデータ入力ステップと、
前記検査表面の全体を、少なくとも一部を重複させて複数のCCDカメラで撮像して複数の画像を取得する撮像ステップと、
前記各画像の歪みを前記3次元形状データを基に補正して平面に展開し、少なくとも一部が重複した複数の平面画像を作成する画像補正ステップと、
前記複数の平面画像の重複部分を結合して1枚の外面画像を作成する画像結合ステップと、を有し、
該外面画像により検査対象物の外観検査を行う、ことを特徴とする検査対象物の外観検査方法が提供される。
【0012】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記画像補正ステップにおいて、画像上の任意の位置Pの検査対象物に対する画像倍率nを、検査対象物の前記3次元形状データとCCDカメラとの相対位置から求め、画像中心から離れた位置Pの画像位置を画像中心の画像倍率に合わせて補正する。
【0013】
また、CCDカメラのレンズ中心を3次元座標軸xyzの原点O、該原点OからCCDまでの鉛直距離をh、検査対象物の検査表面上の座標をP(x,y,z)とするとき、
点PのCCD上の画像位置Q(x1,y1)のx,y方向の画像倍率nx1,ny1を下記の式(1)(2)で求める。
x1=x1/x=h/z・・・(1)
y1=y1/y=h/z・・・(2)
【0014】
また、CCDカメラのレンズ中心を3次元座標軸xyzの原点O、該原点OからCCDまでの鉛直距離をh、検査対象物の検査表面上の座標をP(x,y,z)とするとき、
検査対象物の検査表面が半径Rの円筒面であり、該円筒面のxz平面上の中心軸座標を(0,z3)、点Pの円筒面中心からの角度をθとするとき、
点PのCCD上の画像位置Q(x1,y1)のx,y方向の画像倍率nx1,ny1を下記の式(11)(12)で求める。
x1=x1/x=h/z=h/(z3−R・cosθ)・・・(11)
y1=y1/y=h/z=h/(z3−R)・・・(12)
【0015】
また、本発明によれば、検査対象物の検査表面の3次元形状データとCCDカメラとの相対位置を予め入力するデータ入力装置と、
前記検査表面の全体を、少なくとも一部を重複させて撮像し複数の画像を取得する複数のCCDカメラと、
前記各画像から1枚の外面画像を作成する画像処理装置とを備え、
該画像処理装置により、前記各画像を前記3次元形状データを基に補正して平面に展開し、少なくとも一部が重複した複数の平面画像を作成する画像補正ステップと、
前記複数の平面画像の重複部分を結合して1枚の外面画像を作成する画像結合ステップと、を実行し、
該外面画像により検査対象物の外観検査を行うことを特徴とする検査対象物の外観検査装置が提供される。
【発明の効果】
【0016】
上記本発明の方法と装置によれば、複数のCCDカメラで撮像した各画像の歪みを検査表面の3次元形状データを基に補正して平面に展開し複数の平面画像を作成するので、検査対象物の各部分とCCDカメラとの距離の相違に基づく遠近歪みを、検査対象物の外面形状に基づき精密に補正することができる。
従って、補正した複数の平面画像の重複部分を結合して1枚の平面画像に展開した場合でも、画像周辺の歪みが除去されているので、検査対象物の向きに関係なく精度良くパターンマッチングすることができ、微小な欠陥を容易に検出できる。
これにより、パターンマッチング処理の誤差を大幅に低減でき、精度の高い外観検査ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0018】
図1は、本発明による検査対象物の外観検査装置の全体構成図である。この図において、本発明の外観検査装置10は、データ入力装置12、複数のCCDカメラ14、および画像処理装置16を備える。
【0019】
データ入力装置12は、例えばキーボード、FDドライブ、CDドライブ等であり、画像処理装置16の記憶装置に、検査対象物1の検査表面の3次元形状データと検査対象物1のCCDカメラとの相対位置を予め入力する。
複数(この例では4台)のCCDカメラ14は、検査対象物1の検査表面の全体を、少なくとも一部を重複させて撮像し、複数の画像4を取得する。複数の画像4は、同時に撮像するのが好ましいが、時間をずらして撮像してもよい。
画像処理装置16は、例えばコンピュータ(PC)であり、各画像4から1枚の外面画像を作成する。画像処理装置16は、後述する画像補正ステップ及び画像結合ステップを実行する。
【0020】
この例において、検査対象物1は、缶、瓶、ボトル容器、キャップのような鉛直軸を中心とする回転体であり、円筒面を検査表面に有する。すなわちこの図は、検査対象物1を上方から見た状態を示している。
なお、本発明において、検査対象物1は、回転体に限定されず、任意の形状を有する容器等に適用することができる。
【0021】
図2は、図1と同様の構成における従来例を示す図である。
図2(A)において、検査対象物1は円柱であり、周方向に等ピッチで縦線(円柱の軸に平行な線)が記載されているものとする。
この図は4台のCCDカメラで検査対象物1を4方向から撮像する状態を示している。2は仮想上のカメラ視点、3は仮想上のCCD面、4はCCD上の画像である。
この場合、撮像対象物1の撮像された任意の場所がCCDカメラに近い所では大きく、遠い所では小さくなる歪み(「遠近歪み」と呼ぶ)が生じる。すなわち、円柱表面の縦線の間隔が、CCDカメラに近い所では広く、遠い所では狭くなる。
【0022】
図2(B)は4方向から撮像した4枚の画像を補正せずにパターンマッチング等で結合した平面画像5を示している。上述した各画像4の周辺部の遠近歪みがそのまま残っているため、遠近歪みの分だけパターンマッチング等の処理に誤差が生じ、精度の良い検査が行えない。
【0023】
図3は、本発明による検査対象物の外観検査方法の全体フロー図である。
この図において、本発明の外観検査方法は、データ入力ステップS1、撮像ステップS2、画像補正ステップS3、画像結合ステップS4、および外観検査ステップS5を有する。
【0024】
データ入力ステップS1では、データ入力装置12により検査対象物1の検査表面の3次元形状データ6と検査対象物1のCCDカメラ14との相対位置を画像処理装置16の記憶装置に予め入力する。
3次元形状データ6は、例えば、任意の点を原点として検査対象物1の検査表面の形状である。
【0025】
撮像ステップS2では、検査表面の全体を、少なくとも一部を重複させて複数(この例で4台)のCCDカメラ14で撮像して複数の画像4を取得する。複数の画像4は、同時に撮像するのが好ましいが、時間をずらして撮像してもよい。取得した各画像4は、画像処理装置16の記憶装置に入力される。
【0026】
画像補正ステップS3では、各画像4の遠近歪みを3次元形状データ6を基に補正して平面に展開し、少なくとも一部が重複した複数の平面画像7を作成する。なお、同時に、レンズ固有の歪みを補正するのが好ましい。
この画像補正ステップS3において、画像4上の任意の位置Pの検査対象物1に対する画像倍率nを、検査対象物1の3次元形状データ6とCCDカメラ14との相対位置から求め、画像中心から離れた位置Pの画像位置を画像中心の画像倍率に合わせて補正する。
【0027】
図4は、検査対象物1が任意の形状である場合の画像補正ステップS3の説明図である。
この図において、CCDカメラ14のレンズ中心を3次元座標軸xyzの原点O、原点OからCCD14aまでの鉛直距離をh、検査対象物1の検査表面(3次元形状データ6)上の座標をP(x,y,z)とする。
【0028】
点PのCCD14a上の画像位置Q(x1,y1)のx,y方向の画像倍率nx1,ny1は下記の式(1)(2)で求めることができる。
x1=x1/x=h/z・・・(1)
y1=y1/x=h/z・・・(2)
【0029】
また、CCDカメラ14のレンズ中心からの画角をαとすると、以下の関係が成り立つ。
x=z・tanα・・・(3)
y=z・tanα・・・(4)
x1=h・tanα・・・(5)
y1=h・tanα・・・(6)
【0030】
従って、式(1)〜(6)を用いて、画像中心の画像倍率と、画像上の任意の位置P(x,y,z)の検査対象物1に対する画像倍率nx1,ny1を、検査対象物の3次元形状データとCCDカメラ14との相対位置から求め、画像中心から離れた位置Pの画像位置を画像中心の画像倍率に合わせて補正することができる。
【0031】
図5は、検査対象物1が円筒面である場合の画像補正ステップS3の説明図である。この図において、(A)はxz平面、(B)はyz平面を示している。
また、CCDカメラ14のレンズ中心を3次元座標軸xyzの原点O、原点OからCCD14aまでの鉛直距離をh、検査対象物1の検査表面上の座標をP(x,y,z)とする。
【0032】
検査対象物1の検査表面が半径Rの円筒面であり、円筒面のxz平面上の中心軸座標を(0,z3)、点Pの円筒面中心からの角度をθとする。
【0033】
点PのCCD上の画像位置Q(x1,y1)のx,y方向の画像倍率nx1,ny1は下記の式(11)(12)(13)で求めることができる。
x1=x1/x=h/z=h/(z3−R・cosθ)・・・(11)
y1=y1/y=h/z=h/(z3−R)・・・(12)
画像の中心において、
x1=ny1=h/z2=h/(z3−R)・・・(13)
【0034】
また、CCDカメラ14のレンズ中心からの画角をαとすると、以下の関係が成り立つ。
x=R・sinθ=z・tanα・・・(14)
y=z・tanα・・・(15)
x1=h・tanα・・・(16)
y1=h・tanα・・・(17)
【0035】
従って、式(11)〜(17)を用いて、画像中心の画像倍率と、画像上の任意の位置P(x,y,z)の検査対象物1に対する画像倍率nx1,ny1を、検査対象物1の3次元形状データとCCDカメラ14との相対位置から求め、画像中心から離れた位置Pの画像位置を画像中心の画像倍率に合わせて補正することができる。
【0036】
画像結合ステップS4では、複数の平面画像7の重複部分をパターンマッチング等の処理により結合して1枚の外面画像8を作成する。
【0037】
外観検査ステップS5では、合成された1枚の外面画像8により検査対象物1の外観検査(ラベル等の貼り間違い(異種ラベル)、上下ズレ、めくれ、汚れ、破れ、割れなど)を行う。
この外観検査は、検査員による目視検査でもよく、或いは、正常な外面画像8と画像処理により比較し、相違点を画像表示または警告するようにしてもよい。
【実施例】
【0038】
図6は、周方向及び軸方向に等ピッチで直線7が記載された円柱を4台のCCDカメラ14で4方向から撮像した画像4を示している。
この図に示すように、CCDカメラ14で撮像した画像4の直線9は、鉛直線はほぼ直線を維持しているが、水平線は画像中心から離れるほど歪みが大きくなっていることがわかる。すなわち、遠近歪みにより、画像は近いものは大きく、遠いものは小さく見える。
【0039】
図7(A)は、4枚の画像4を補正せずにパターンマッチングで結合した従来の平面画像5を示している。この図では、各画像4の周辺部の遠近歪み(例えば円で囲む部分)がそのまま残っているため精度の良い検査が行えないことがわかる。
【0040】
図7(B)は、本発明の画像補正ステップS3により、画像中心から離れた位置の画像位置を画像中心の画像倍率に合わせて補正し、次いで画像結合ステップS4により4枚の平面画像5の重複部分をパターンマッチング処理により結合して1枚の外面画像8にしたものである。
この図では、図8(A)の歪み部分(例えば円で囲む部分)がなくなり、歪みのない合成された1枚の外面画像8が得られていることがわかる。
【0041】
上述したように、本発明の方法と装置によれば、複数のCCDカメラ14で撮像した各画像4の歪みを検査表面の3次元形状データ6を基に補正して平面に展開し複数の平面画像7を作成するので、検査対象物1の各部分とカメラ14との距離の相違に基づく遠近歪みを、検査対象物1の外面形状に基づき精密に補正することができる。
従って、補正した複数の平面画像7の重複部分を結合して1枚の平面画像8に展開した場合でも、画像周辺の歪みが除去されているので、検査対象物の向きに関係なく精度良くパターンマッチングすることができ、微小な欠陥を容易に検出できる。
これにより、パターンマッチング処理の誤差を大幅に低減でき、精度の高い外観検査ができる。
【0042】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更することができることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明による検査対象物の外観検査装置の全体構成図である。
【図2】図1と同様の構成における従来例を示す図である。
【図3】本発明による検査対象物の外観検査方法の全体フロー図である。
【図4】検査対象物が任意の形状である場合の画像補正ステップS3の説明図である。
【図5】検査対象物が円筒面である場合の画像補正ステップS3の説明図である。
【図6】周方向及び軸方向に等ピッチで直線が記載された円柱を4台のCCDカメラで4方向から撮像した画像を示す図である。
【図7】4枚の画像を結合した従来例(A)と本発明の例(B)である。
【図8】特許文献1の画像歪補正装置の模式図である。
【符号の説明】
【0044】
1 検査対象物、2 仮想上のカメラ視点、
3 仮想上のCCD面、4 CCD上の画像(画像)、
5 平面画像、6 3次元形状データ、
7 平面画像、8 外面画像、9 直線、
10 外観検査装置、12 データ入力装置、
14 CCDカメラ、14a CCD、
16 画像処理装置(コンピュータ、PC)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象物の検査表面の3次元形状データとCCDカメラとの相対位置を予め入力するデータ入力ステップと、
前記検査表面の全体を、少なくとも一部を重複させて複数のCCDカメラで撮像して複数の画像を取得する撮像ステップと、
前記各画像の歪みを前記3次元形状データを基に補正して平面に展開し、少なくとも一部が重複した複数の平面画像を作成する画像補正ステップと、
前記複数の平面画像の重複部分を結合して1枚の外面画像を作成する画像結合ステップと、を有し、
該外面画像により検査対象物の外観検査を行う、ことを特徴とする検査対象物の外観検査方法。
【請求項2】
前記画像補正ステップにおいて、画像上の任意の位置Pの検査対象物に対する画像倍率nを、検査対象物の前記3次元形状データとCCDカメラとの相対位置から求め、画像中心から離れた位置Pの画像位置を画像中心の画像倍率に合わせて補正する、ことを特徴とする請求項1に記載の検査対象物の外観検査方法。
【請求項3】
CCDカメラのレンズ中心を3次元座標軸xyzの原点O、該原点OからCCDまでの鉛直距離をh、検査対象物の検査表面上の座標をP(x,y,z)とするとき、
点PのCCD上の画像位置Q(x1,y1)のx,y方向の画像倍率nx1,ny1を下記の式(1)(2)で求める、
x1=x1/x=h/z・・・(1)
y1=y1/y=h/z・・・(1)
ことを特徴とする請求項2に記載の検査対象物の外観検査方法。
【請求項4】
CCDカメラのレンズ中心を3次元座標軸xyzの原点O、該原点OからCCDまでの鉛直距離をh、検査対象物の検査表面上の座標をP(x,y,z)とするとき、
検査対象物の検査表面が半径Rの円筒面であり、該円筒面のxz平面上の中心軸座標を(0,z3)、点Pの円筒面中心からの角度をθとするとき、
点PのCCD上の画像位置Q(x1,y1)のx,y方向の画像倍率nx1,ny1を下記の式(11)(12)で求める、
x1=x1/x=h/z=h/(z3−R・cosθ)・・・(11)
y1=y1/y=h/z=h/(z3−R)・・・(12)
ことを特徴とする請求項2に記載の検査対象物の外観検査方法。
【請求項5】
検査対象物の検査表面の3次元形状データとCCDカメラとの相対位置を予め入力するデータ入力装置と、
前記検査表面の全体を、少なくとも一部を重複させて撮像し複数の画像を取得する複数のCCDカメラと、
前記各画像から1枚の外面画像を作成する画像処理装置とを備え、
該画像処理装置により、前記各画像を前記3次元形状データを基に補正して平面に展開し、少なくとも一部が重複した複数の平面画像を作成する画像補正ステップと、
前記複数の平面画像の重複部分を結合して1枚の外面画像を作成する画像結合ステップと、を実行し、
該外面画像により検査対象物の外観検査を行うことを特徴とする検査対象物の外観検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−128261(P2009−128261A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−305226(P2007−305226)
【出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【出願人】(391051485)高嶋技研株式会社 (10)
【Fターム(参考)】