説明

太陽電池用透明導電性基板およびその製造方法

ヘイズ率が高く、基板全体として見た場合にヘイズ率のばらつきが少なく、かつ光透過性に優れた太陽電池用透明導電性基板及びその製造方法を提供する。 基体上に、TiO層、SiO層およびSnO層が該基体側からこの順に形成されており、前記SnO膜の層厚は、0.5〜0.9μmであり、C光源ヘイズ率が20〜60%であることを特徴とする太陽電池用透明導電性基板。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、太陽電池用透明導電性基板およびその製造方法に関する。
【背景技術】
薄膜系太陽電池には、光電変換層がアモルファスシリコン層よりなるアモルファスシリコン系太陽電池、単結晶シリコン層または多結晶シリコン層よりなる結晶性シリコン系太陽電池などがある。別の分類として、光電変換層を1層のみ有するシングル構造の太陽電池と、より広範囲の太陽光スペクトルを利用するために、バンドギャップ(Eg)の異なる材料からなる複数の光電変換層を、光入射側からEg(top)>Eg(middle)>Eg(bottom)の順番に配置したタンデム構造の太陽電池と、がある。このようなタンデム構造の太陽電池において、光入射側の光電変換層(top層)には、通常はバンドギャップが大きいアモルファスシリコンが使用され、他の光電変換層には単結晶シリコンまたは多結晶シリコンといった結晶性シリコンが使用されている。一方、シングル構造の太陽電池では、光電変換層にアモルファスシリコンが最も多く使用されているが、近年は結晶系シリコンを使用した例もある。
このようなタンデム構造の太陽電池は、シングル構造のアモルファスシリコン系太陽電池に比べて光電変換効率に優れている。このため下地をなす透明導電性基板についても、光電変換効率を向上させるものであることが望ましい。太陽電池用透明導電性基板は、一般にガラス等の透光性に優れた基体上に透明導電性酸化物膜を成膜して構成されている。透明導電性酸化物膜としては導電性を発現するためにフッ素をドープした酸化錫(SnO)膜が通常使用されている。
太陽電池の光電変換効率を向上させる目的で、透明導電性基板に関する改良が提案されている。例えば、特開2001−60707号公報では、下地をなす透明基板と透明導電膜との間に、光電変換ユニットでの特定の波長域の光線の平均反射率を低減するために中間膜が形成された光電変換装置が提案されている。
また、特開2002−237610号公報では、光電変換層のうち、結晶シリコン系薄膜層での光電変換効率に着目して、透明導電性基板のヘイズ率を6.5%以下に規定した光電変換装置が提案されている。
本発明は、従来技術が有していた上記課題を解決すべくなされたものであり、ヘイズ率が高く、基板全体として見た場合にヘイズ率のばらつきが少なく、かつ光透過性に優れた太陽電池用透明導電性基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
【発明の開示】
本発明は上記の目的を達成するため、基体上に、TiO層、SiO層およびSnO層が前記基体側からこの順に形成されており、前記SnO層の層厚は0.5μm〜0.9μmであり、C光源ヘイズ率が20〜60%であることを特徴とする太陽電池用透明導電性基板を提供する。
本発明の太陽電池用透明導電性基板において、前記SnO層は、主としてSnOからなり、導電性を発現するための物質がドープされた層であることが好ましい。
本発明の太陽電池用透明導電性基板において、前記SnO層は、SnO1molに対してフッ素が0.01〜4mol%ドープされていることが好ましい。
本発明の太陽電池用透明導電性基板において、前記SnO層は、その表面全体にわたって凹凸が形成されており、該凹凸の高低差が0.2〜0.5μmであることが好ましい。
本発明の太陽電池用透明導電性基板は、基板全面に分布する10個所において、C光源ヘイズ率をヘイズメータで測定した際、ヘイズ率の測定値における最大値と、最小値との差が10%以下、特に5%以下であることが好ましい。
本発明の太陽電池用透明導電性基板は、400nm〜1200nmの波長領域の平均光透過率が80%超であることが好ましい。
本発明の太陽電池用透明基板において、前記TiO層は、層厚が5nm以上22nm未満であることが好ましい。
本発明の太陽電池用透明基板において、前記SiO層は、層厚が10〜50nmであることが好ましい。
また、本発明は、基体上に、常圧CVD法を用いて、TiO層、SiO層および層厚0.5〜0.9μmのSnO層を前記基体側からこの順に形成して、C光源ヘイズ率が20〜60%である太陽電池用透明導電性基板を製造する方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の太陽電池用透明導電性基板の横断面図である。
図2は、図1の透明導電性基板を用いたタンデム構造の太陽電池の横断面図である。
【符号の説明】
1:太陽電池用透明導電性基板
2:基体
3:TiO
4:SiO
5:SnO
6:第1の光電変換層(アモルファスシリコン)
7:第2の光電変換層(結晶性シリコン)
8:裏面電極層
10:太陽電池(タンデム構造)
【発明を実施するための最良の形態】
太陽電池、特にタンデム構造の太陽電池、の光電変換効率を向上させるには、下地をなす透明導電性基板が以下の特性を有することが好ましい。
・シート抵抗が小さい。
・光透過率が高い。
・ヘイズ率が高い。
・透明導電性基板全体について見た場合にヘイズ率のばらつきが少ない。
ここで、ヘイズ率とは拡散透過光量を全透過光量で除した値である。ヘイズ率が高いと、光が通過する際の散乱が大きくなるため、太陽電池の光電変換層内の光路長が長くなる。したがって、ヘイズ率を高くすることができれば、光電変換層での光吸収率が高くなり、太陽電池の光電変換効率が優れたものになる。
ヘイズ率を高くする手法としては、基体上に成膜されるSnO層の表面を凹凸を有する形状にして、散乱を大きくする方法がある。現在では、CVD法を用いて成膜することで、表面を凹凸を有するSnO層を得ることができることが知られている。このため、SnO層の形成には通常CVD法が用いられている。この場合に、SnO層を全体として見た場合にヘイズ率にばらつきがあると、太陽電池の光電変換効率が低下する。ここで、ヘイズ率のばらつきが生じるのは、SnO層の表面の凹凸が不均一であることが原因である。
常圧CVD法を用いて、ガラス基板上に、表面に凹凸を均一に有する酸化錫膜を形成する方法が特開2001−59175号公報で提案されている。しかしながら、特開2001−59175号公報で形成される酸化錫膜のヘイズ率は、平均3〜30%が好ましく、10〜15%であるのがより好ましいとされている。ヘイズ率の変動幅(ばらつき)についても、ヘイズ率の平均値に対して、−20〜+20%であるのが好ましく、−10〜+10%であるのがより好ましいとされている。シングル構造のアモルファスシリコン系太陽電池であれば、これで十分であるが、タンデム構造の太陽電池の場合は、ヘイズ率およびそのばらつきのいずれも不十分である。
タンデム構造の太陽電池の場合、ヘイズ率の好適範囲がシングル構造のアモルファスシリコン系の太陽電池よりも高く、具体的には20%以上である。また、タンデム構造に含まれる結晶系シリコンの結晶性が高い場合、結晶の成長を均一にするためにヘイズ率のばらつき、すなわち表面の凹凸のばらつきを極力抑える必要がある。これは、結晶の成長を均一にすることで、太陽電池全体の光電変換効率を高めることができるからである。
ヘイズ率の高い光電変換装置用基板を得る他の方法として、ガラス基板と、導電膜との間に孔を有する下地膜が形成する方法があり、上記方法により形成された光電変換装置用基板が特開2001−53307号公報で提案されている。しかし、特開2001−53307号公報で提案されている光電変換用基板では、塩素を含む被膜形成材料の熱分解酸化反応によってガラス板上に下地膜を成膜し、ガラス中のナトリウムと原料中の塩素とが反応することによって下地膜中に生成する塩化ナトリウムが、該膜中から消失することで孔が形成されるため、孔の分布や大きさを均一にすることができない。したがって、光電変換装置用基板は、ヘイズ率にばらつきが生じることは避けられない。
高い光透過率と高い導電性の両立をはかるため、ガラス板上に、高屈折率膜および低屈折率膜および透明導電膜をこの順で形成させた光電変換装置用基板が特開2001−36117号公報に開示されている。特開2001−36117号公報では、高屈折率層の材料の具体例として、酸化タンタル、酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、窒化シリコン、酸窒化シリコン(SiON)およびこれらの混合物が示され、低屈折率膜の材料として、例えば、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸炭化シリコン(SiOC)およびこれらの混合物が示されており、これら高屈折率膜および低屈折率膜について、屈折率と膜厚の範囲が規定されている。
しかしながら、例示された高屈折率膜および低屈折率膜について例示された材料は、それぞれ屈折率が異なっている。特開2001−36117号公報では、高屈折率膜の膜厚について22nm以上60nm以下が好ましく、低屈折率膜の膜厚について10nm以上50nm以下が好ましいとされている。しかしながら、高屈折率膜および低屈折率膜について例示されている材料のうち、上記の膜厚が有効であることが確認されているのは、実施例に示された組み合わせ、すなわち高屈折率膜が酸化錫で、低屈折率膜が酸化シリコンの場合のみである。
特開2001−36117号公報では、各膜の成膜についてCVD法が優れているとされており(同文献[0019]〜[0021])、高屈折率膜として酸化錫膜をCVD法を用いて成膜する場合の錫原料の具体例が特開2001−36117号公報の[0026]に挙げられている。これらの錫原料のうち、テトラメチル錫およびテトラブチル錫は、危険物に分類されるため、実際に使用される錫原料は、いずれも塩化物であることが多い。錫塩化物を原料としてCVD法を用いてガラス基板上に酸化錫膜を成膜する際、ガラス中のナトリウムと塩素とが反応して、ガラスと酸化錫膜との界面上に塩化ナトリウムが析出し、該界面に不均一な凹凸が生じるおそれがある。上記したように、このような不均一な凹凸が存在すると、透明導電性基板全体について見た場合に、ヘイズ率にばらつきが生じるおそれがあり、高ヘイズ率の透明導電性基板では問題となる。このようなヘイズ率のばらつきは、酸化錫膜の膜厚を増やすことで低減される。しかし、酸化錫膜の膜厚を増やすと、当然のことながら透明導電性基板の透光性が悪化する。
さらに、特開2001−36117号公報では、[0018]の記載より、主としてシングル構造のアモルファスシリコン系太陽電池を対象としている。上記したように、タンデム構造の太陽電池は、シングル構造のアモルファスシリコン系太陽電池に比べて光電変換効率が高く、アモルファスシリコン系太陽電池用として好適な特性を有する基板がタンデム型太陽電池にも好適であるとは限らない。具体的には、アモルファスシリコン系太陽電池用の基板と比較した場合に、タンデム型太陽電池用の基板では、よりヘイズ率が高く、かつヘイズ率のばらつきが少ないことが要求される。
しかしながら、タンデム型太陽電池に特に好適な特性を有する、具体的にはヘイズ率が高く、かつヘイズ率のばらつきが少ない太陽電池用透明導電性基板は従来なかった。
また、特開平8−151235号公報では、ガラス基板の上にSnO等の4層膜について透過性を高めている旨の記載がある。しかし、4層膜では生産性に劣る問題がある。
また、特開平6−316442号公報では、3層膜について、透過率が高く、視認性を高めたタッチパネル用の導電膜が記載されている。しかし、タッチパネル用の導電膜は、視認性を高めるために上記導電膜の厚みが0.01〜0.02μmと本発明と比べて薄い。そのためヘイズ率は1%以下であり、太陽電池用として用いた場合、光電変換効率を向上させることができない問題がある。
また、国際公開第00/63924号パンフレットには、導電膜としてITO膜を使用した導電性を有する多層反射防止膜付き透明基板が開示されている。しかし、ITO膜はタッチパネル用途では使用可能であるが、太陽電池用としてはITO膜上に発電層であるシリコン薄膜を形成する際のプラズマダメージによる透過率の低下がSnO膜と比較して激しく、光電変換率が低下するという点で好ましくない。
以下に、図面を参照して本発明を詳細に説明する。但し、図面は例示を目的とするものであり、本発明は図示した形態に限定されない。
図1は、本発明の太陽電池用透明導電性基板の1形態を示す横断面図であり、入射光側が上側として示されている。
図1に示すように、本発明の太陽電池用透明導電性基板1は、基体2上に、TiO層3、SiO層4およびSnO層5が、該基体2側からこの順に積層して形成されている。以下、各層について説明する。
図1では、基体2は断面形状が平らな平板であるが、本発明の太陽電池用透明導電性基板1において、基体2の断面形状はこれに限定されず、該基板1を用いて製造される太陽電池の形状に応じて適宜選択することができる。したがって、曲面状であってもよく、また他の異型状であってもよい。
本発明の太陽電池用透明導電性基板1に使用可能な基体2としては、透光性(光透過率)および機械的強度に優れるものである限り特に限定されない。具体的には、例えば、ガラス製、プラスチック製等の基体2が挙げられる。
これらの中でも、透光性、機械的強度、耐熱性に優れ、かつコスト面でも優れることからガラス製の基体2が好ましい。基体2をなすガラス材料としては、無色透明なソーダライムシリケートガラス、アルミノシリケートガラス、ボレートガラス、リチウムアルミノシリケートガラス、石英ガラス、ホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス、および、その他の各種ガラスから選択することができる。
基体2がガラス製の基体2である場合、基体2の厚さは0.2〜6.0mmであることが好ましい。この範囲であると、基体2が機械的強度および透光性に優れている。
透光性に関し、基体2は、400〜1200nmの波長領域の光透過率に優れていることが好ましく、具体的には400〜1200nmの波長領域の平均光透過率が80%超であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることが特に好ましい。
また、基体2は、絶縁性に優れていることが好ましく、化学的および物理的耐久性にも優れていることが好ましい。
TiO層3は、基体2よりも400〜1200nmの波長領域の光屈折率が高いTiOよりなる層である。TiO層3は、実質的にTiOのみからなる層であり、層中に含有される成分中TiOの割合が90mol%以上、好ましくは95mol%以上であり、98mol%以上であることが特に好ましい。
TiO層3は、層厚が5nm以上22nm未満であることが好ましく、10〜20nmであることがより好ましい。TiO層3の層厚が5nm以上22nm未満であると、太陽電池層透明導電性基板1全体として見た場合のC光源ヘイズ率のばらつきが少なく、かつ光透過率、特に400〜1200nmの波長領域の光透過率が高い。
TiO層3は、基体2およびSiO層4との界面、特に基体2との界面が実質的に平坦であることが好ましい。TiO層3の界面が実質的に平坦であれば、太陽電池用透明導電性基板1を基板全体として見た場合のC光源ヘイズ率のばらつきを少なくできる。TiO層3は、その上にSiO層4を形成する前の表面を原子間力顕微鏡(AFM)で測定した際の算術平均粗さ(R)が1nm以下であることが好ましく、より好ましくは0.6nm以下である。
なお、TiO層3の代わりとして酸化スズ層(SnO層)を形成することも考えられる。通常、酸化スズ層は、塩化物(SnCl)または塩素含有有機スズ(Sn(OC)Clなど)を原料として、常圧CVD法により成膜されることが多く、成膜中において、原料中の塩素とガラス中のNaなどのアルカリ成分とが反応しNaClなどの塩が副生成物として形成されることが多い。このような副生成物の生成により、平坦度の高いSnO膜を直接ガラス上に成膜することは困難であるため好ましくない。
SiO層4は、基体2およびSnO層5よりも400〜1200nmの波長領域の光屈折率が低いSiOよりなる層である。SiO層4は、実質的にSiOのみからなる層であり、層中に含有される成分中SiOの割合が90%以上、好ましくは95%以上であり、98%以上であることが特に好ましい。
SiO層4は、層厚が10〜50nmであることが好ましい。SiO層4の層厚が10〜50nmであると、太陽電池層透明導電性基板1のC光源ヘイズ率が高く、基板1全体として見た場合のC光源ヘイズ率のばらつきが少ない。SiO層4の層厚は、20〜40nmであることがより好ましく、20〜35nmであることがさらに好ましい。
SiO層4についても、TiO層3およびSnO層5との界面が実質的に平坦であることが好ましい。SiO層4の界面が実質的に平坦であれば、その上に積層されるSnO層5の結晶が面内均一に成長し、結果的に太陽電池用透明導電性基板1を基板全体として見た場合のC光源ヘイズ率のばらつきを抑制することができる。SiO層4は、その上にSnO層5を形成する前の表面を原子間力顕微鏡(AFM)で測定した際の算術平均粗さ(R)が1nm以下であることが好ましく、より好ましくは0.6nm以下である。
なお、基体2がソーダライムシリケートガラスなどのナトリウムを含有するガラス製、または低アルカリ含有ガラス製の基体2の場合、SiO層4は、ガラス製の基体2からSnO層5へのアルカリ成分の拡散を最小限にするためのアルカリバリヤ層としても作用する。
本発明の太陽電池用透明導電性基板1は、基体2とSnO層5の間に、400〜1200nmの波長領域の光屈折率が、基体2よりも高いTiO層3と、SnO層5よりも該光屈折率が低いSiO層4と、がこの順で形成されているため、基体2とSnO層5との該光屈折率の差異による影響、具体的には該光屈折率の差異による入射光の反射損失が軽減され、光透過率、特に400〜1200nmの波長領域の光透過率が高い。
SnO層5は、層厚が0.5〜0.9μmである。SnO層5の層厚は、0.6〜0.8μmであることが好ましい。SnO層5の層厚が0.6〜0.8μmであると、太陽電池用透明導電性膜1のC光源ヘイズ率が特に高く、基板1全体として見た場合のC光源ヘイズ率のばらつきが特に少なく、光透過率、特に400〜1200nmの波長領域の光透過率が特に高く、かつSnO層5の導電性が特に優れている。なお、ここでいうSnO層5の層厚は、後述する表面の凹凸を含んだ値である。
SnO層5は、その表面全体にわたって凹凸が均一に形成されていることが好ましい。該凹凸は、高低差(凸部と凹部の高低差)が0.2〜0.5μmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜0.3μmである。また、上記凸部間のピッチ(隣接する凸部の頂点と頂点の距離)は0.3〜0.75μmであることが好ましく、より好ましくは0.3〜0.45μmである。
SnO層5の表面に凹凸が形成されていれば、光散乱により太陽電池用透明導電性基板1のヘイズ率が高められる。また、この凹凸がそのSnO層5の表面全体にわたって均一に形成されていれば、基板1全体として見た場合にヘイズ率のばらつきが少ない。
SnO層5は、主としてSnOからなり、導電性を発現するための物質がドープされていることが好ましい。ここで、SnO層5は、層中に含有されるSnO層5の割合が90mol%以上であることが好ましく、より好ましくは95mol%以上である。ドープされる物質としては、フッ素またはアンチモンが使用することができ、これらの中でもフッ素が好ましい。より具体的には、SnO層5は、SnO1molに対してフッ素が0.01〜4mol%ドープされていることが好ましい。
SnO層5は、導電性を発現するための物質がドープされていることにより、導電電子密度が向上されている。SnO層5は、導電電子密度が5×1019〜4×1020cm−3の範囲であることが好ましく、1×1020〜2×1020cm−3の範囲であることがより好ましい。SnO層5の導電密度が上記の範囲であれば、SnO層での光吸収量が少なく、高透明である。また、活性水素種に対して高い耐久性があるので、薄膜シリコン系太陽電池を形成する際に一般に用いられる水素プラズマ照射を実施しても透明性が損なわれない。
導電性に関して、SnO層5は、シート抵抗が8〜20Ω/□であることが好ましく、8〜12Ω/□であることがより好ましい。
本発明の太陽電池用透明導電性基板は、上記構成であることにより、C光源ヘイズ率(JIS K7105−1981年)が高い。具体的には、C光源ヘイズ率が20〜60%である。C光源ヘイズ率は、20〜40%であることが好ましい。C光源ヘイズ率が20〜60%であると、基板全体で見た場合のC光源ヘイズ率のばらつきを少なくする上で好ましい。
さらに、本発明の太陽電池用透明導電性基板は、基板全体について見た場合にC光源ヘイズ率のばらつきが少ない。具体的には、C光源ヘイズ率を基板の長手方向に10mm間隔で10点測定した際に、測定されたヘイズ率の最大値と、最小値との差が10%以下である。前記の差は5%以下、特に3%以下、さらには2%以下であることが好ましい。
さらに、本発明の太陽電池用透明導電性基板は、光透過率、特に400〜1200nmの波長領域の光透過率に優れている。具体的には、400nm〜1200nmの波長領域の平均光透過率が80%以上であることが好ましい。平均光透過率は83%以上であることがより好ましく、86%以上であることがさらに好ましい。
本発明の太陽電池用透明導電性基板は、常圧CVD法を用いることで好ましく製造することができる。以下、常圧CVD法を用いた本発明の太陽電池用透明導電性基板の製造方法について、好適例により説明する。但し、本発明の太陽電池用透明導電性基板は、上記の構成が得られる限りいずれの方法で製造してもよく、以下に説明する方法に限定されない。なお、スパッタ法では、結晶性の高いSnOを得ることが困難であるため、常圧CVD法により形成されたSnOと比べてヘイズ率が低くなり、光電変換率の高いSnOが作りにくい点で好ましくない。
以下に、本発明の透明導電性酸化物膜付き基体の製造方法の常圧CVD法を用いた好適な1例を示すが、本発明の製造方法はこれに限定されない。
一定方向に移動するガラス製の基体を、ベルトコンベア炉を用いて高温(例えば、500℃)に加熱する。この状態で、TiO層の原料となるテトライソプロポキシチタンを気化させて、窒素ガスと混合させて基体表面に吹き付ける。このようにして、常圧CVD法によって、基体表面にTiO層を形成される。
次に、表面にTiO層が形成された基体を高温に維持した状態で、SiO層の原料となるシランガスを基体表面に吹き付ける。このようにして、常圧CVD法によって、TiO層上にSiO層が形成される。
さらに、TiO層とSiO層とが形成された基体を加熱し(例えば、520℃)、四塩化錫、水およびフッ化水素を同時に基体表面に吹き付ける。このようにして、常圧CVD法によって、SiO層上に、フッ素がドープされたSnO層が形成される。この手順で形成されるSnO層は、その表面全体にわたって凹凸を均一に有する。
ここで、四塩化錫および水は、これらを同時に含有するガスの状態で基体に吹き付けることが好ましく、さらに一定方向に移動する基体に対して、その移動方向上流側と、下流側とで、四塩化錫と水との混合比を変えたガスを複数位置から吹き付けることが好ましい。この際、基体の移動方向に対して、上流側のガスは、四塩化錫に対する水濃度を下流側のガスよりも低くする。この手順は、C光源ヘイズ率が20%以上である太陽電池用透明導電性基板を製造する上で好ましい。
本発明の太陽電池用透明導電性基板は、アモルファスシリコン系か、若しくは結晶シリコン系か、といった光電変換層の材質の違い、またはシングル構造か、若しくはタンデム構造か、といった構造の違いを問わず幅広い種類の太陽電池に使用することができる。従って、シングル構造のアモルファスシリコン系太陽電池にも使用することができる。但し、C光源ヘイズ率が高く、かつ基板全体について見た場合に、C光源ヘイズ率のばらつきが少なく、かつ光透過率、特に400〜1200nmの波長領域の光透過率が高いという本発明の太陽電池用透明導電性基板の特徴により、光電変換効率に優れたタンデム構造の太陽電池に使用することが特に好ましい。
図2は、本発明の太陽電池用透明導電性基板を用いたタンデム構造の太陽電池の1例を示す横断面図である。
図2に示す太陽電池10は、透明導電性基板1、第1の光電変換層6、第2の光電変換層7および裏面電極層8で構成されている。これは、タンデム構造をした薄層太陽電池の通常の構成である。但し、透明導電性基板1は、基体2上に、TiO層3、SiO層4およびSnO層5が該基体2側からこの順で形成された本発明の太陽電池用透明導電性基板1である。
図2の太陽電池10は、透明導電性基板1側から光が入射する。第1の光電変換層6および第2の光電変換層7は、それぞれ入射光側から順にp層、i層、n層が積層されたpin構造を有している。ここで、入射光側にある第1の光電変換層6は、バンドギャップEgが大きいアモルファスシリコンでp層、i層およびn層が形成されている。一方、入射光に対してより下流側に位置する第2の光電変換層は、単結晶シリコンや多結晶シリコン、微結晶シリコンといった結晶性シリコンで、p層、i層およびn層が形成されている。ここで、第2の光電変換層7は1層のみ示されているが、互いにバンドギャップEgが異なる第2の光電変換層7が複数積層されていてもよく、むしろ好ましい。第2の光電変換層7が複数である場合、入射光側から下流に向かってバンドギャップEgが小さくなるように第2の光電変換層7を積層させる。
太陽電池10に入射された光は、第1の光電変換層6および第2の光電変換層7、より具体的には該2つの層のi層で吸収され光伝導効果により起電力を生じる。このようにして発生した起電力は、透明導電性基板1の透明導電性膜、すなわちSnO層5と、裏面電極層8を電極として外部に取り出される。太陽電池10では、バンドギャップEgが互いに異なる第1の光源変換層および第2の光電変換層7を有しているため、太陽光エネルギースペクトルの広範囲にわたって有効利用することができ、光電変換効率に優れている。この効果は、バンドギャップEgが互いに異なる第2の光電変換層7を複数設け、これら複数ある第2の光電変換層7を入射光側から下流側に向かってEgが小さくなるように積層させることでさらに拡大される。
図2の太陽電池は、他の層、例えば、裏面電極層8と、第2の光電変換層7との間に接触改善層を有していてもよい。接触改善層を設けることにより、裏面電極層8と、第2の光電変換層7との接触性が改善される。
図2に示すようなタンデム型の太陽電池は、従来のシングルタイプのアモルファスシリコン系太陽電池に比べて光電変換効率に優れている。このため、使用する透明導電性基板も、光電変換効率を向上させる特性を有することが好ましい。したがって、透明導電性基板は、ヘイズ率が高く、しかも基板全体について見た場合にヘイズ率のばらつきが少ないことが好ましい。
また、透明導電性基板は、光透過率が高いことも必要である。タンデム型太陽電池の場合、対象とすべき光の波長域がシングルタイプのアモルファスシリコン系太陽電池に比べて広い。具体的に述べると、シングルタイプのアモルファスシリコン系太陽電池の場合、300〜800nmの波長域の光透過率が高ければよいが、タンデム型太陽電池の場合、より広い波長域、400〜1200nmの波長域の光透過率が高いことが求められる。
本発明の太陽電池用透明導電性基板は、ヘイズ率が高く、基板全体について見た場合にヘイズ率のばらつきが少なく、かつ光透過率、特に400〜1200nmの波長域の光透過率が高いため、タンデム型太陽電池に使用した場合に、光電変換効率をさらに向上させることができる。
図2に示すタンデム型太陽電池は従来の方法で製造することができる。すなわち、透明導電性基板1上にプラズマCVD法を用いて第1および第2の光電変換層6、7を形成し、さらにスパッタ法を用いて、裏面電極層8を形成することで製造することができる。なお、第2の光電変換層7と裏面電極層8との間に接触改善層を形成する場合、スパッタ法を用いればよい。
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されない。
【実施例1】
1.太陽電池用透明導電性基板の製造
基体としてソーダライムシリケートガラス製の基体(30cm×40cm×4mm)を用意し、十分に洗浄を行った後、該基体上に5nmの層厚のTiO層、32nmの層厚のSiO層、および0.5μmの層厚のフッ素がドープされたSnO層を該基体側からこの順に形成させた。
具体的には以下の手順で行った。基体をベルトコンベア炉中で予め500℃に加熱した。一定方向に移動する基体に対して、TiO層の原料ガスであるテトライソプロポキシチタンを吹き付けて、基体表面にTiO層を形成させた。テトラプロポキシチタンは、90℃に保持したバブラータンクに入れ、ボンベから窒素を毎分5L供給して気化させた。
つぎに毎分0.1Lのシランガスと毎分5Lの酸素ガスを基体上に形成されたTiO層表面に吹き付けてSiO層を形成させた。
さらに、SiO層が形成された基体を520℃に加熱して、四塩化錫、水およびフッ化水素を同時に含有するガスを吹き付けて、フッ素が3.5mol%ドープされたSnO層を形成させた。ここで、四塩化錫を45℃に保持したバブラータンクに入れ、ボンベから窒素を導入して気化させた。水は100℃以上に保持したボイラーから供給した。フッ化水素ガスは、40℃に加熱したボンベから気化させた。これらを混合したガスを2つのインジェクターを利用して、基体の移動方向に対して上流側と下流側の2個所で吹き付けた。四塩化錫と水との混合比は、上流側の第1のインジェクタでは四塩化錫:水=1:20であり、下流側の第2のインジェクタでは、四塩化錫:水=1:100とした。これにより、表面全体に微細な凹凸を均一に有するSnO層が形成された。
このようにして、ガラス製の基体上にTiO層、SiO層およびSnO層が該基体側からこの順で形成された太陽電池用透明導電性基板を製造した。
(2)物性評価
得られた太陽電池用透明導電性基板について、以下の物性評価を実施した。結果を表1に示した。
層厚(TiO層、SiO層、SnO層)
TiO層およびSiO層については、それぞれ各層を形成した後、触針式表面粗さ計(DEKTAK3030、アルバック製)により測定した。SnO層については、全層を形成した後、一部のSnO層にのみマスクをかぶせて、HCl:Znでエッチングをして段差を作り、その段差を上記の表面粗さ計により測定して得た。
SnO層中のフッ素濃度
SnO層中のフッ素濃度は、SnO層を亜鉛を含む塩酸中で溶解した後、ガスクロマトグラフィーにより定量分析を行うことで求めた。なお、表1におけるフッ素濃度は、SnOに対するmol%である。
C光源ヘイズ率および基板全体におけるC光源ヘイズ率のばらつき
基板全面に分布する10箇所において、C光源ヘイズ率を基板の長手方向に10mm間隔でヘイズメータ(TC−H III、東京電色製)で測定した。得られたヘイズ率の平均値を、基板のC光源ヘイズ率とした。また、得られたヘイズ率の最大値と最小値の差を求め、これを基板全体におけるC光源ヘイズ率のばらつきとした。
平均光透過率(400nm〜1200nm)
波長400nm〜1200nmでの分光透過率の平均値を積分球を用いた分光光度計(U−3410自記分光光度計、日立製)によって測定し、ヘイズによる透過率の測定値の低下を公知の方法(導電膜表面の凹凸による透過率測定値の低下を防止するために、導電膜の凹凸面と石英ガラス基板とを合わせ、これらの間に二ヨウ化メタン(CH)を挟みこみ透過率を測定する測定方法)(Jpn.J.Appl.Phys.27(1988)2053、Asahi Grass Res.Res.Rep.127(1987)13等に記載)で補正し、平均光透過率を算出した。
シート抵抗
シート抵抗は、4端子法で測定した。得られた基板を約3cm角に切り出し、切り出した基板の対向する2辺に、長さ3cmの一対の電極を電極間距離が3cmとなるように平行に取り付けた。次に、テスターで電極間の抵抗(シート抵抗)を測定した。
SnO層表面の凹凸高低差
走査電子顕微鏡(SEM)(JSM−820、日本電子製)を用いてSnO層表面の凹凸の高低差を測定し、ランダムに採取した10個の凹凸の高低差の平均を求めた。この結果を用いて、凹凸形状の均一性を以下の基準で評価した。
凹凸形状の高低差のばらつきが±10%超:不均一であり凸部の大きさは大きくばらついている。
凹凸の高低差のばらつきが±10%以内:比較的均一であった。
凹凸の高低差のばらつきが±5%以内:均一であった。
【実施例2〜9】
実施例1と同様の手順で、TiO層、SiO層およびSnO層の層厚、ならびにフッ素濃度を表1に示す値に変えて太陽電池用透明導電性基板を製造して、物性評価を実施した。結果を表1に示した。
(比較例1〜3)
SiO層およびSnO層の層厚ならびにフッ素濃度を表1に示す値に変えて、かつガラス製の基体上にTiO層を形成することなしに、実施例1と同様の手順で太陽電池用透明導電性基板を製造して、物性評価を実施した。結果を表1に示した。
(比較例4〜7)
比較例1〜3と同様に、SiO層およびSnO層の層厚ならびにフッ素濃度を表1に示す値とし、ガラス製の基体上にTiO層を形成することなしに、太陽電池用透明導電性基板を製造した。但し、SnO層を形成する際に、基体の移動方向に対して上流側と下流側とで、四塩化錫と水との混合比(上流側、下流側ともに、四塩化錫:水=1:100)を変えずに原料ガス(四塩化錫、水およびフッ化水素含有)を基体表面に吹き付けた。
(比較例8)
TiO層およびSnO層の層厚ならびにフッ素濃度を表1に示す値に変えて、かつSiO層を形成することなしに、実施例1と同様の手順で太陽電池用透明導電性基板を製造して、物性評価を実施した。結果を表1に示した。
なお、SiO層を形成する前のTiO層の算術表面粗さ(Ra)は、Ra=0.3nm(TiO層の膜厚が7nmのとき)、Ra=0.6nm(TiO層の膜厚が11nmのとき)、Ra=1.4nm(TiO層の膜厚が膜厚18nmのとき)であった。なお、TiO層の形成方法は膜厚以外、実施例1の方法と同様に行った。


【産業上の利用可能性】
本発明の太陽電池用透明導電性基板は、C光源ヘイズ率が高く、基板全体として見た場合にC光源ヘイズ率のばらつきが少なく、かつ光透過性、特に400〜1200nmの波長域の光透過率が高いという特徴を有している。また、TiO層を用いているため、ヘイズ率のばらつきを抑えつつ、透光性を維持できる。これにより、太陽光を有効に活用でき、光電変換効率が大幅に改善されるため、光電変換効率に優れた太陽電池、特にシングル構造のアモルファスシリコン系太陽電池に比べて光電変換効率に優れるタンデム構造の太陽電池に有用である。
【図1】

【図2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体上に、TiO層、SiO層およびSnO層が前記基体側からこの順に形成されており、
前記SnO層の層厚は、0.5〜0.9μmであり、
C光源ヘイズ率が20〜60%であることを特徴とする太陽電池用透明導電性基板。
【請求項2】
基板全面について、C光源ヘイズ率をヘイズメータで測定した際、ヘイズ率の測定値における最大値と、最小値との差が10%以下である請求項1に記載の太陽電池用透明導電性基板。
【請求項3】
前記TiO層は、層厚が5nm以上22nm未満である請求項1または2に記載の太陽電池用透明導電性基板。
【請求項4】
前記TiO層の算術平均粗さ(R)が1nm以下である請求項1、2または3に記載の太陽電池用透明導電性基板。
【請求項5】
前記SiO層は、層厚が10〜50nmである請求項1〜4いずれかに記載の太陽電池用透明導電性基板。
【請求項6】
前記SiO層の算術平均粗さ(R)が1nm以下である請求項1〜5いずれかに記載の太陽電池用透明導電性基板。
【請求項7】
前記SiO層が、SnO層との界面において実質的に平坦である請求項1〜6いずれかに記載の太陽電池用透明導電性基板。
【請求項8】
前記SnO層の表面に凹凸が形成されており、前記凹凸は、高低差が0.2〜0.5μmである請求項1〜7いずれかに記載の太陽電池用透明導電性基板。
【請求項9】
前記凹凸における凸部間のピッチは0.3〜0.75μmである請求項8に記載の太陽電池用透明導電性基板。
【請求項10】
前記SnO層は主としてSnOからなり、導電性を発現するための物質がドープされた層である請求項1〜9いずれかに記載の太陽電池用透明導電性基板。
【請求項11】
前記SnO層は、導電電子密度が5×1019〜4×1020cm−3である請求項1〜10いずれかに記載の太陽電池用透明導電性基板。
【請求項12】
前記SnO層は、シート抵抗が8〜20Ω/□である請求項1〜11いずれかに記載の太陽電池用透明導電性基板。
【請求項13】
400〜1200nmの波長領域の平均光透過率が80%以上である請求項1〜12いずれかに記載の太陽電池用透明導電性基板。
【請求項14】
前記TiO層、前記SiO層および前記SnO層がCVD法により形成されてなる請求項1〜13いずれかに記載の太陽電池用透明導電性基板。
【請求項15】
請求項1〜14いずれかに記載の太陽電池用透明導電性基板を用いた太陽電池。
【請求項16】
請求項1〜14いずれかに記載の太陽電池用透明導電性基板を用いたタンデム構造の太陽電池。
【請求項17】
基体上に、常圧CVD法を用いて、TiO層、SiO層および層厚0.5〜0.9μmのSnO層を、前記基体側からこの順に形成して、C光源ヘイズ率が20〜60%である太陽電池用透明導電性基板を製造する方法。

【国際公開番号】WO2004/102677
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【発行日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−506166(P2005−506166)
【国際出願番号】PCT/JP2004/006130
【国際出願日】平成16年4月28日(2004.4.28)
【出願人】(000000044)旭硝子株式会社 (2,665)
【Fターム(参考)】