説明

情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム、並びに記録媒体

【課題】多画面に対する画像の表示方式を自在に可変できるようにする。
【解決手段】圧縮符号化画像データ1と画面切替データ2がとが関連付けられて記録媒体に記録される。圧縮符号化画像データ1とは、2画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号が圧縮符号化された結果得られるデータであって、1画面サイズのオリジナル画像に対応するScale Down Data[L],[R]、および、2画面サイズのオリジナル画像が2つに分割された左側分割画像と右側分割画像のそれぞれに対応するLeft Side DataとRight Side Dataを伸張復号前に個別に抽出可能なデータである。画面切替データ2とは、Left Side Data、Right Side Data、およびScale Down Data[L],[R]のそれぞれの配置位置を示す[Left Side Data Information]、[Right Side Data Information]および[Scale Down Data Information]のそれぞれを含むデータである。本発明は、2画面を有する携帯端末に適用可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム、並びに記録媒体に関し、特に、多画面に対する画像の表示方式を自在に可変することができる、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム、並びに記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば電子書籍端末のように、文字だけでなく静止画像や動画像を見開き2画面に表示させる機能(以下、2画面表示機能と称する)を有する携帯端末が考えられている。
【0003】
なお、以下、2画面全体の解像度を2画面サイズと称する。即ち、2画面サイズとは、2画面全体を構成する画素(表示素子)の数を指す。一般的には、2画面全体において、横方向に連続して並ぶ画素の数をAと記述し、かつ、縦方向に連続して並ぶ画素の数をBと記述した場合、2画面サイズはA×Bといった形態で表現されることが多い。この呼称に伴い、2画面全体を構成する画素の数と同数の画素値から構成される画像データを、以下、2画面サイズの画像データと称する。また、2画面サイズの画像データに対応する画像であって、2画面全体に表示され得る画像を、以下、2画面サイズの画像と称する。
【0004】
同様に、以下、2画面のうちの一方の画面の解像度を1画面サイズと称する。即ち、1画面サイズとは、2画面のうちの一方の画面を構成する画素の数を指す。この呼称に伴い、2画面のうちの一方を構成する画素の数と同数の画素値から構成される画像データを、1画面サイズの画像データと称する。また、1画面サイズの画像データに対応する画像であって、2画面のうちの一方に表示され得る画像を、以下、1画面サイズの画像と称する。
【0005】
このような携帯端末の画像の表示方法としては様々な方法が考えられる。例えば、2画面全体に2画面サイズの画像を表示させる第1の表示方法、2画面のうちの一方に1画面サイズの画像を表示させる第2の表示方法、および、2画面のうちの一方に1画面サイズの第1の画像を表示させ、かつ、他方に1画面サイズの第2の画像を表示させる第3の表示方法といったような3つの方法が容易に考えられる。
【0006】
このため、ユーザは、例えばこれらの第1の表示方法乃至第3の表示方法を切り替えながら、2画面表示機能を有する携帯端末を利用するようになると予想される。
【0007】
ところで、2画面表示機能を有する携帯端末において、表示対象の静止画像をデータとして記録媒体に記録するための記録フォーマットについては、例えば、特許文献1に開示されている。即ち、特許文献1には、表示対象の静止画像の回転表示や拡大表示を行うことを目的とする記録フォーマットであって、その静止画像を圧縮符号化画像データとして記録媒体に記録するための記録フォーマットが開示されている。
【0008】
具体的には、2画面サイズの1つの画像(以下、後述する各分割画像に対して、オリジナル画像と称する)を、左側の1画面に表示される画像(以下、左側分割画像と称する)と右側の1画面に表示される画像(以下、右側分割画像と称する)とに分割し、左側分割画像と右側分割画像のそれぞれに対応する1画面サイズの2つの画像データをそれぞれ圧縮符号化し、その結果得られる1画面サイズの2つの圧縮符号化画像データを組として記録媒体に記録する第1の記録フォーマットが、特許文献1に開示されている。また、2画面サイズのオリジナル画像に対応する画像データを圧縮符号化し、その結果得られる2画面サイズの圧縮符号化画像データを記録媒体に記録する第2の記録フォーマットが開示されている。
【0009】
また、DWT(Discrete Wavelet Transform:離散ウェーブレット変換)を使って、1つの画面内に表示される画像の解像度(サイズ)を変化させる手法については、例えば、特許文献2に開示されている。
【特許文献1】特開平9−26562号公報
【特許文献2】特開2001−189936号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上述した特許文献1と特許文献2とを単に組み合わせただけの技術を利用する携帯端末では、上述した第1の表示方法乃至第3の表示方法の切り替え処理を実行する場合、柔軟にかつ無駄な処理なくその切り替え処理を実行することは困難であるという課題があった。この課題は、オリジナル画像が静止画像であっても動画像であっても同様に発生する。
【0011】
なお、この課題は、次の第1の発生要因乃至第3の発生要因により発生する。
【0012】
即ち、上述した課題の第1の発生要因とは、動画像に対する技術については、特許文献1と特許文献2のいずれにも開示は勿論、示唆もなされていないことである。
【0013】
また、上述した課題の第2の発生要因とは、特許文献1の静止画像についての技術を利用して上述した第1の表示方法乃至第3の表示方法を提供する場合には、次の第1の問題と第2の問題が発生することである。
【0014】
即ち、第1の問題とは、携帯端末が、上述した第1の記録フォーマットに従って記録媒体に記録された圧縮符号化画像データを利用して、上述した第1の表示方法で画像を表示させる場合に発生する問題である。詳細には、この場合、その携帯端末は、1画面サイズの2つの圧縮符号化画像データの組を記録媒体から抽出した後、抽出された1画面サイズの2つの圧縮符号化画像データのそれぞれを伸張復号し、その結果得られる1画面サイズの2つの画像データを再構成するといった一連の処理を実行してはじめて、2画面サイズのオリジナル画像に対応するオリジナルデータを得ることができる。即ち、2画面サイズのオリジナル画像を表示させるためには、このような工数と時間のかかる一連の処理が必要になるということが、第1の問題である。
【0015】
特に、オリジナル画像が動画像の場合、この第1の問題はより顕著なものとなる。動画像の場合、左側分割画像と右側分割画像のそれぞれに対応する別々の2つの圧縮符号化動画像データを同時に伸張復号して再生の同期を取らないといけないからである。
【0016】
これに対して、第2の問題とは、携帯端末が、上述した第2の記録フォーマットに従って記録媒体に記録された圧縮符号化画像データを利用して、上述した第2の表示方法または第3の表示方法で画像を表示させる場合に発生する問題である。即ち、この場合、例えば、1画面サイズのオリジナル画像を表示させる場合、携帯端末は、2画面サイズの圧縮符号化画像データを一旦伸張復号し、さらに、その結果得られる2画面サイズの画像データを構成する各画素値のうちの所定の画素値を間引くといった一連の処理を実行してはじめて、1画面サイズのオリジナル画像に対応する画像データを得ることができる。即ち、1画面サイズのオリジナル画像を表示させるためには、このような無駄で時間のかかる一連の処理が必要となるということが、第2の問題である。
【0017】
特に、これらの一連の処理がソフトウエアにより実行される場合には、この第2の問題はより顕著なものとなる。ソフトウエアによる伸張復号処理は多大な処理時間が必要になるからである。
【0018】
また、上述した課題の第3の発生要因とは、特許文献2には、上述したように、1つの画面内でサイズ(解像度)を切り替えて静止画像を表示させるための技術としてDWTを使用する技術が単に開示されているだけであり、異なる2つの画像のそれぞれを同時に2画面に表示させる技術や、それらの2画面のうちの一方に1つの画像を表示させる技術については開示は勿論、示唆もなされていないことである。
【0019】
以上の課題は、2画面表示機能を有する携帯端末に対する課題として説明したが、2画面より多くの多画面に画像を表示させる多画面表示機能を有する携帯端末に対しても全く同様に発生する。
【0020】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、多画面に対する画像の表示方式を自在に可変することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の第1の情報処理装置は、画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に表示させる画像を、データとして記録媒体に記録させることを制御する情報処理装置である。詳細には、第1の情報処理装置は、N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号を圧縮符号化した結果得られる圧縮符号化画像データであって、その圧縮符号化画像データの中から、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを伸張復号前に個別に抽出可能な第1の構成を有する圧縮符号化画像データを生成する画像データ生成手段と、画像データ生成手段により生成された圧縮符号化画像データにおける、1画面サイズ乃至N画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データの配置位置を特定可能な第1の位置データを含む特定データを生成する特定データ生成手段と、画像データ生成手段により生成された圧縮符号化画像データと、特定データ生成手段により生成された特定データとを関連付けて記録媒体に記録させることを制御する記録制御手段とを備えることを特徴とする。
【0022】
画像データ生成手段は、第1の構成に加えてさらに、N画面サイズのオリジナル画像がN個に分割された分割画像のそれぞれに対応する部分データを圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な第2の構成を有する圧縮符号化画像データを生成し、特定データ生成手段は、第1の位置データに加えてさらに、画像データ生成手段により生成された圧縮符号化画像データにおける、N個の分割画像のそれぞれに対応する部分データの配置位置を特定可能な第2の位置データを含む特定データを生成するようにすることができる。
【0023】
本発明の第1の情報処理方法は、画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に表示させる画像を、データとして記録媒体に記録させることを制御する情報処理装置の情報処理方法である。詳細には、本発明の第1の情報処理方法は、N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号を圧縮符号化した結果得られる圧縮符号化画像データであって、その圧縮符号化画像データの中から、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを伸張復号前に個別に抽出可能な構成を有する圧縮符号化画像データを生成する画像データ生成ステップと、画像データ生成ステップの処理により生成された圧縮符号化画像データにおける、1画面サイズ乃至N画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データの配置位置を特定可能な特定データを生成する特定データ生成ステップと、画像データ生成ステップの処理により生成された圧縮符号化画像データと、特定データ生成ステップの処理により生成された特定データとを関連付けて記録媒体に記録させることを制御する記録制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0024】
本発明の第1のプログラムは、画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に表示させる画像を、データとして記録媒体に記録させることを制御するコンピュータに実行させるプログラムである。詳細には、第1のプログラムは、N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号を圧縮符号化した結果得られる圧縮符号化画像データであって、その圧縮符号化画像データの中から、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを伸張復号前に個別に抽出可能な構成を有する圧縮符号化画像データを生成する画像データ生成ステップと、画像データ生成ステップの処理により生成された圧縮符号化画像データにおける、1画面サイズ乃至N画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データの配置位置を特定可能な特定データを生成する特定データ生成ステップと、画像データ生成ステップの処理により生成された圧縮符号化画像データと、特定データ生成ステップの処理により生成された特定データとを関連付けて記録媒体に記録させることを制御する記録制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0025】
本発明の第1の情報処理装置および方法、並びに第1のプログラムにおいては、画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に表示させる画像が、データとして記録媒体に記録される。詳細には、N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号を圧縮符号化した結果得られる圧縮符号化画像データであって、その圧縮符号化画像データの中から、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを伸張復号前に個別に抽出可能な構成を有する圧縮符号化画像データが記録媒体に記録されるとともに、その圧縮符号化画像データにおける、1画面サイズ乃至N画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データの配置位置を特定可能な特定データも、その圧縮符号化画像データと関連付けられてその記録媒体に記録される。
【0026】
本発明の第2の情報処理装置は、画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に対して、画像を表示させることを制御する情報処理装置である。詳細には、第2の情報処理装置は、N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号が圧縮符号化された結果得られる圧縮符号化画像データであって、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な第1の構成を有する圧縮符号化画像データと、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データの圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な第1の位置データを含む特定データとを関連付けて取得する取得手段と、オリジナル画像の表示を指定するとともに、そのオリジナル画像の表示解像度としてM画面サイズ(Mは1乃至Nのうちの1つ)を指定する指定手段と、指定手段によりM画面サイズとしてN画面サイズが指定された場合、取得手段により取得された圧縮符号化画像データの全体を抽出し、指定手段によりM画面サイズとして1乃至N−1画面サイズのうちのいずれかひとつが指定された場合、取得手段により取得された特定データに含まれる第1の位置データに基づいて、M画面サイズのオリジナル画像に対応する部分データの圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定し、配置位置が特定された部分データを抽出する抽出手段と、抽出手段により抽出された圧縮符号化画像データまたは部分データを伸張復号し、その結果得られるM画面サイズのオリジナル画像に対応する画像データを出力する復号手段と、復号手段から出力された画像データに対応するM画面サイズのオリジナル画像を、表示装置のN個の表示画面のうちの所定のM個の表示画面に表示させることを制御する表示制御手段とを備えることを特徴とする。
【0027】
取得手段により取得された圧縮符号化データが、第1の構成に加えてさらに、N画面サイズのオリジナル画像がN個に分割された分割画像のそれぞれに対応する部分データを圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な第2の構成を有しており、取得手段により取得された特定データが、第1の位置データに加えてさらに、N個の分割画像のそれぞれに対応する部分データの圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な第2の位置データを含んでいる場合、指定手段は、オリジナル画像の表示解像度としてN画面サイズを指定したとき、さらに、N個の分割画像のうちのO個(Oは、1乃至Nのうちの1つ)の分割画像の表示を指定し、抽出手段は、指定手段によりO個の分割画像の表示が指定された場合、取得手段により取得された特定データに含まれる第2の位置データに基づいて、O個の分割画像のそれぞれに対応する部分データの圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定し、配置位置が特定されたO個の部分データのそれぞれを抽出し、復号手段は、抽出手段により抽出されたO個の部分データのそれぞれを伸張復号し、その結果得られるO個の分割画像のそれぞれに対応する画像データを出力し、表示制御手段は、復号手段から出力されたO個の画像データのそれぞれに対応する分割画像のそれぞれを、表示装置のN個の表示画面のうちの所定のO個の表示画面のそれぞれに個別に表示させることを制御するようにすることができる。
【0028】
本発明の第2の情報処理方法は、画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に画像を表示させることを制御する情報処理装置の情報処理方法である。詳細には、第2の情報処理方法は、N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号が圧縮符号化された結果得られる圧縮符号化画像データであって、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な構成を有する圧縮符号化画像データと、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データの圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な特定データとを関連付けて取得することを制御する取得制御ステップと、オリジナル画像の表示を指定するとともに、そのオリジナル画像の表示解像度としてM画面サイズ(Mは1乃至Nのうちの1つ)を指定する指定ステップと、指定ステップの処理によりM画面サイズとしてN画面サイズが指定された場合、取得制御ステップの制御により取得された圧縮符号化画像データの全体を抽出し、指定ステップの処理によりM画面サイズとして1乃至N−1画面サイズのうちのいずれかひとつが指定された場合、取得ステップの制御により取得された特定データに基づいて、M画面サイズのオリジナル画像に対応する部分データの圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定し、配置位置が特定された部分データを抽出する抽出ステップと、抽出ステップの処理により抽出された圧縮符号化画像データまたは部分データを伸張復号し、その結果得られるM画面サイズのオリジナル画像に対応する画像データを出力することを制御する復号制御ステップと、復号制御ステップの制御により出力された画像データに対応するM画面サイズのオリジナル画像を、表示装置のN個の表示画面のうちの所定のM個の表示画面に表示させることを制御する表示制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0029】
本発明の第2のプログラムは、画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に画像を表示させることを制御するコンピュータに実行させるプログラムである。詳細には、第2のプログラムは、N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号が圧縮符号化された結果得られる圧縮符号化画像データであって、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な構成を有する圧縮符号化画像データと、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データの圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な特定データとを関連付けて取得することを制御する取得制御ステップと、オリジナル画像の表示を指定するとともに、そのオリジナル画像の表示解像度としてM画面サイズ(Mは1乃至Nのうちの1つ)を指定する指定ステップと、指定ステップの処理によりM画面サイズとしてN画面サイズが指定された場合、取得制御ステップの制御により取得された圧縮符号化画像データの全体を抽出し、指定ステップの処理によりM画面サイズとして1乃至N−1画面サイズのうちのいずれかひとつが指定された場合、取得ステップの制御により取得された特定データに基づいて、M画面サイズのオリジナル画像に対応する部分データの圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定し、配置位置が特定された部分データを抽出する抽出ステップと、抽出ステップの処理により抽出された圧縮符号化画像データまたは部分データを伸張復号し、その結果得られるM画面サイズのオリジナル画像に対応する画像データを出力することを制御する復号制御ステップと、復号制御ステップの制御により出力された画像データに対応するM画面サイズのオリジナル画像を、表示装置のN個の表示画面のうちの所定のM個の表示画面に表示させることを制御する表示制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0030】
本発明の第2の情報処理装置および方法、並びに第2のプログラムにおいては、画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に画像が表示される。詳細には、N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号が圧縮符号化された結果得られる圧縮符号化画像データであって、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な構成を有する圧縮符号化画像データと、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データの圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な特定データとが関連付けて取得される。その後、オリジナル画像の表示が指定されるとともに、そのオリジナル画像の表示解像度としてM画面サイズ(Mは1乃至Nのうちの1つ)が指定された場合、例えばM画面サイズとしてN画面サイズが指定された場合、取得された圧縮符号化画像データの全体が抽出される。これに対して、例えばM画面サイズとして1乃至N−1画面サイズのうちのいずれかひとつが指定された場合、取得された特定データに基づいて、M画面サイズのオリジナル画像に対応する部分データの圧縮符号化画像データにおける配置位置が特定され、配置位置が特定された部分データが抽出する抽出される。そして、抽出された圧縮符号化画像データまたは部分データが伸張復号され、その結果得られる画像データに対応するM画面サイズのオリジナル画像が、表示装置のN個の表示画面のうちの所定のM個の表示画面に表示される。
【0031】
本発明の記録媒体は、画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に表示させる画像を、データとして記録可能な記録媒体である。この記録媒体には、N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号が圧縮符号化された結果得られる圧縮符号化画像データであって、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な第1の構成を有する圧縮符号化画像データと、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データの圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な第1の位置データを含む特定データとが関連付けられて記録されている。その結果、M画面サイズ(Mは、1乃至N−1のうちの1つ)に対応するオリジナル画像を表示装置に表示させることを制御する情報処理装置により、記録媒体に記録された特定データに含まれる第1の位置データが参照されて、記録媒体に記録された圧縮符号化データの中から、M画面サイズのオリジナル画像に対応する部分データが抽出される。
【0032】
この記録媒体に記録されている圧縮符号化データは、第1の構成に加えてさらに、N画面サイズのオリジナル画像がN個に分割された分割画像のそれぞれに対応する部分データを圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な第2の構成を有し、記録媒体に記録されている特定データは、第1の位置データに加えてさらに、N個の分割画像のそれぞれに対応する部分データの圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な第2の位置データを含んでおり、N個の分割画像のうちのO個(Oは、1乃至Nのうちの1つ)の分割画像のそれぞれを表示装置に表示させることを制御する情報処理装置により、記録媒体に記録された特定データに含まれる第2の位置データが参照されて、記録媒体に記録された圧縮符号化データの中から、O個の分割画像のそれぞれに対応する部分データが抽出される。
【発明の効果】
【0033】
以上のごとく、本発明によれば、多画面に対する画像の表示を制御することができる。特に、その表示方式を自在に可変することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0035】
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加される発明の存在を否定するものではない。
【0036】
本発明によれば第1の情報処理装置が提供される。この第1の情報処理装置(例えば図13の画像配信装置101)は、画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置(例えば図14の画像再生装置102内の表示部159)に表示させる画像を、データとして記録媒体(例えば、図13の画像記憶部114、図13のリムーバブル記録媒体104、または、図14の画像再生装置102内の画像記憶部153。ただし、第1の情報処理装置および方法、並びに第1のプログラムとの対応関係の説明においては、リムーバブル記録媒体104とする)に記録させることを制御する情報処理装置である。詳細には、この第1の情報処理装置は、N画面サイズのオリジナル画像(例えば、N=2の場合、図1の2画面サイズのオリジナル画像3)に対応する画像信号を圧縮符号化した結果得られる圧縮符号化画像データ(例えば、図13の画像記憶部114に一旦記憶される圧縮符号化画像データ121であって、具体的には例えば図1乃至図6に示される圧縮符号化画像データ1)であって、その圧縮符号化画像データの中から、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像(例えば、図2の1画面サイズのオリジナル画像3C)のそれぞれに対応する部分データ(例えば、図2の部分データ1Aと部分データ1Bとからなる部分データ5であって、具体的には図6に示されるScale Down Data)を伸張復号前に個別に抽出可能な第1の構成(例えば、図2に示される構成であって、具体的には、図6に示されるようなScale Down Dataを有する構成)を有する前記圧縮符号化画像データを生成する画像データ生成手段(例えば、図13の圧縮符号化部112)と、前記画像データ生成手段により生成された前記圧縮符号化画像データにおける、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する前記部分データの配置位置を特定可能な第1の位置データ(例えば、図6の Scale Down data Information)を含む特定データ(例えば、図13の画像記憶部114に一旦記憶される画面切替データ122であって、具体的には例えば図2乃至図6に示される画面切替データ2)を生成する特定データ生成手段(例えば、図13の画面切替データ生成部113)と、前記画像データ生成手段により生成された前記圧縮符号化画像データと、前記特定データ生成手段により生成された前記特定データとを関連付けて前記記録媒体に記録させることを制御する記録制御手段(例えば、記録媒体が図13のリムーバブル記録媒体104の場合には、図13の記録制御部116)とを備えることを特徴とする。
【0037】
この第1の情報処理装置において、前記画像データ生成手段は、前記第1の構成に加えてさらに、N画面サイズの前記オリジナル画像がN個に分割された分割画像(例えば、図1の左側分割画像3Aと右側分割画像3B)のそれぞれに対応する部分データ(例えば、右側分割画像3Bに対応する部分データとは、図3の部分データ1C、即ち部分データ6であって、具体的には図6に示されるRight Side Data)を前記圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な第2の構成(例えば、図3に示される構成であって、具体的には、図6に示されるようなLeft Side DataとRight Side Dataを有する構成)を有する前記圧縮符号化画像データを生成し、前記特定データ生成手段は、前記第1の位置データに加えてさらに、前記画像データ生成手段により生成された前記圧縮符号化画像データにおける、N個の前記分割画像のそれぞれに対応する前記部分データの配置位置を特定可能な第2の位置データ(例えば、図6の Left Side data InformationとRight Side data Information)を含む前記特定データを生成するようにすることができる。
【0038】
本発明によれば第1の情報処理方法が提供される。この第1の情報処理方法は、上述した第1の情報処理装置の情報処理方法である。即ち、この第1の情報処理方法は、N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号を圧縮符号化した結果得られる圧縮符号化画像データであって、その圧縮符号化画像データの中から、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを伸張復号前に個別に抽出可能な構成を有する前記圧縮符号化画像データを生成する画像データ生成ステップ(例えば、図15のステップS1の処理)と、前記画像データ生成ステップの処理により生成された前記圧縮符号化画像データにおける、1画面サイズ乃至N画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する前記部分データの配置位置を特定可能な特定データを生成する特定データ生成ステップ(例えば、図15のステップS2の処理)と、前記画像データ生成ステップの処理により生成された前記圧縮符号化画像データと、前記特定データ生成ステップの処理により生成された前記特定データとを関連付けて前記記録媒体に記録させることを制御する記録制御ステップ(例えば、図15のステップS3の処理)とを含むことを特徴とする。
【0039】
本発明によれば、第1のプログラムが提供される。この第1のプログラムは、上述した第1の情報処理方法に対応するプログラムであって、例えば図17の構成のコンピュータにより実行される。
【0040】
本発明によれば、第2の情報処理装置が提供される。この第2の情報処理装置(例えば、図14の画像再生装置102)は、画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置(例えば、図14の表示部159)に対して、画像を表示させることを制御する情報処理装置である。詳細には、第2の情報処理装置は、N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号が圧縮符号化された結果得られる圧縮符号化画像データ(例えば、図14の画像記憶部153に図示されている圧縮符号化画像データ121であって、具体例については第1の情報処理装置で上述したデータに同じ)であって、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを前記圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な第1の構成を有する前記圧縮符号化画像データと、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な第1の位置データを含む特定データ(例えば、図14の画像記憶部153に図示されている画面切替データ122であって、具体例については第1の情報処理装置で上述したデータに同じ)とを関連付けて取得する取得手段(例えば、図14の受信制御部151または読み出し制御部152)と、前記オリジナル画像の表示を指定するとともに、そのオリジナル画像の表示解像度としてM画面サイズ(Mは1乃至Nのうちの1つ)を指定する指定手段(例えば、図14の操作部154)と、前記指定手段によりM画面サイズとしてN画面サイズが指定された場合、前記取得手段により取得された前記圧縮符号化画像データの全体を抽出し、前記指定手段によりM画面サイズとして1乃至N−1画面サイズのうちのいずれかひとつが指定された場合、前記取得手段により取得された前記特定データに含まれる前記第1の位置データに基づいて、M画面サイズの前記オリジナル画像に対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定し、配置位置が特定された前記部分データを抽出する抽出手段(例えば、図14の画面切替データ解析部155と画像データ抽出部156)と、前記抽出手段により抽出された前記圧縮符号化画像データまたは前記部分データを伸張復号し、その結果得られるM画面サイズの前記オリジナル画像に対応する画像データを出力する復号手段(例えば、図14の復号部157)と、前記復号手段から出力された前記画像データに対応するM画面サイズの前記オリジナル画像を、前記表示装置のN個の前記表示画面のうちの所定のM個の表示画面に表示させることを制御する表示制御手段(例えば、図14の表示制御部158)とを備えることを特徴とする。なお、前記指定手段により1画面サイズのオリジナル画像の表示が指定された場合における、抽出手段、復号手段、および、表示制御手段の処理は、図2参照のこと。
【0041】
この第2の情報処理装置において、前記取得手段により取得された前記圧縮符号化データが、前記第1の構成に加えてさらに、N画面サイズの前記オリジナル画像がN個に分割された分割画像のそれぞれに対応する部分データを前記圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な第2の構成を有しており、前記取得手段により取得された前記特定データが、前記第1の位置データに加えてさらに、N個の前記分割画像のそれぞれに対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な第2の位置データ(具体例については、第1の情報処理装置で上述したデータに同じ)を含んでいる場合、前記指定手段は、前記オリジナル画像の表示解像度としてN画面サイズを指定したとき、さらに、N個の前記分割画像のうちのO個(Oは、1乃至Nのうちの1つ)の分割画像の表示を指定し、前記抽出手段は、前記指定手段によりO個の前記分割画像の表示が指定された場合、前記取得手段により取得された前記特定データに含まれる前記第2の位置データに基づいて、O個の前記分割画像のそれぞれに対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定し、配置位置が特定されたO個の前記部分データのそれぞれを抽出し、復号手段は、前記抽出手段により抽出されたO個の前記部分データのそれぞれを伸張復号し、その結果得られるO個の前記分割画像のそれぞれに対応する画像データを出力し、前記表示制御手段は、前記復号手段から出力されたO個の前記画像データのそれぞれに対応する前記分割画像のそれぞれを、前記表示装置のN個の前記表示画面のうちの所定のO個の表示画面のそれぞれに個別に表示させることを制御するようにすることができる。なお、前記指定手段により右側分割画像の表示が指定された場合における、抽出手段、復号手段、および、表示制御手段の処理は、図3参照のこと。
【0042】
本発明によれば、第2の情報処理方法が提供される。この第2の情報処理方法は、上述した第2の情報処理装置の情報処理方法である。即ち、この第2の情報処理方法は、N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号が圧縮符号化された結果得られる圧縮符号化画像データであって、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを前記圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な構成を有する前記圧縮符号化画像データと、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な特定データとを関連付けて取得することを制御する取得制御ステップ(例えば、図16のステップS21の処理)と、前記オリジナル画像の表示を指定するとともに、そのオリジナル画像の表示解像度としてM画面サイズ(Mは1乃至Nのうちの1つ)を指定する指定ステップ(例えば、図16のステップS22の処理)と、前記指定ステップの処理によりM画面サイズとしてN画面サイズが指定された場合、前記取得制御ステップの制御により取得された前記圧縮符号化画像データの全体を抽出し、前記指定ステップの処理によりM画面サイズとして1乃至N−1画面サイズのうちのいずれかひとつが指定された場合、前記取得ステップの制御により取得された前記特定データに基づいて、M画面サイズの前記オリジナル画像に対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定し、配置位置が特定された前記部分データを抽出する抽出ステップ(例えば、図16のステップS23とS24の処理)と、前記抽出ステップの処理により抽出された前記圧縮符号化画像データまたは前記部分データを伸張復号し、その結果得られるM画面サイズの前記オリジナル画像に対応する画像データを出力することを制御する復号制御ステップ(例えば、図16のステップS25の処理)と、前記復号制御ステップの制御により出力された前記画像データに対応するM画面サイズの前記オリジナル画像を、前記表示装置のN個の前記表示画面のうちの所定のM個の表示画面に表示させることを制御する表示制御ステップ(例えば、図16のステップS26の処理)とを含むことを特徴とする。
【0043】
本発明によれば、第2のプログラムが提供される。この第2のプログラムは、上述した第2の情報処理方法に対応するプログラムであって、例えば図18の構成のコンピュータにより実行される。
【0044】
本発明によれば、記録媒体が提供される。この記録媒体(例えば、図13の画像記憶部114、図13と図14のリムーバブル記録媒体104、または、図14の画像記憶部153)は、画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置(例えば、図14の画像再生装置102内の表示部159)に表示させる画像を、データとして記録可能な記録媒体である。詳細には、この記録媒体には、N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号が圧縮符号化された結果得られる圧縮符号化画像データであって、その圧縮符号化画像データの中から、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを伸張復号前に個別に抽出可能な第1の構成を有する前記圧縮符号化画像データ(例えば、図13の画像記憶部114と図14の画像記憶部153に図示されている圧縮符号化画像データ121であって、具体例については、第1の情報処理装置で上述したデータに同じ)と、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な第1の位置データを含む特定データ(例えば、図13の画像記憶部114と図14の画像記憶部153に図示されている画面切替データ122であって、具体例については、第1の情報処理装置で上述したデータに同じ)とが関連付けられて記録されており、M画面サイズ(Mは、1乃至N−1のうちの1つ)に対応する前記オリジナル画像を前記表示装置に表示させることを制御する情報処理装置(例えば、図14の画像再生装置102)により、前記記録媒体に記録された前記特定データに含まれる前記第1の位置データが参照されて、前記記録媒体に記録された前記圧縮符号化データの中から、M画面サイズの前記オリジナル画像に対応する前記部分データが抽出されることを特徴とする。
【0045】
この記録媒体に記録されている前記圧縮符号化データは、前記第1の構成に加えてさらに、N画面サイズの前記オリジナル画像がN個に分割された分割画像のそれぞれに対応する部分データを前記圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な第2の構成(上述した第1の情報処理装置で説明した第2の構成に同じ)を有し、前記記録媒体に記録されている前記特定データは、前記第1の位置データに加えてさらに、N個の前記分割画像のそれぞれに対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な第2の位置データ(上述した第1の情報処理装置で説明した第2の位置データに同じ)を含んでおり、N個の前記分割画像のうちのO個(Oは、1乃至Nのうちの1つ)の分割画像のそれぞれを前記表示装置に表示させることを制御する情報処理装置により、前記記録媒体に記録された前記特定データに含まれる前記第2の位置データが参照されて、前記記録媒体に記録された前記圧縮符号化データの中から、O個の前記分割画像のそれぞれに対応する前記部分データが抽出されるようにすることができる。
【0046】
次に、本発明の実施の形態について説明する。
【0047】
はじめに、本発明が適用される記録フォーマットについて説明する。
【0048】
この本発明の記録フォーマットは、2画面表示機能を有する携帯端末、例えば、後述する図18の構成を有する携帯端末に対して、上述した第1の表示方法乃至第3の表示方法等幾つかの表示方法(以下、表示方式とも称する)の切り替え処理を柔軟にかつ高速に実行させることを可能とする記録フォーマットである。
【0049】
なお、繰り返しになるが、第1の表示方法とは、2画面全体に2画面サイズの画像を表示させる表示方法である。第2の表示方法とは、2画面のうちの一方に1画面サイズの画像を表示させる表示方法である。第3の表示方法とは、2画面のうちの一方に、1画面サイズの第1の画像を表示させ、その他方に、1画面サイズの第2の画像を表示させる表示方法である。いずれの表示方法においても、2画面のうちの少なくとも一方に表示される画像は、静止画像であってもよいし、動画像であってもよい。
【0050】
ところで、この第1の表示方法乃至第3の表示方法を実現するための記録フォーマットとしては、現状、上述した第1の記録フォーマットと第2の記録フォーマットとが存在する。繰り返しになるが、第1の記録フォーマットとは、2画面サイズのオリジナル画像を、1画面サイズの左側分割画像と右側分割画像とのそれぞれに分割し、左側分割画像と右側分割画像とのそれぞれに対応する1画面サイズの2つの画像データのそれぞれを圧縮符号化し、その結果得られる1画面サイズの2つの圧縮符号化画像データを組として記録媒体に記録する記録フォーマットである。また、第2の記録フォーマットとは、オリジナル画像に対応する2画面サイズの画像データを圧縮符号化し、その結果得られる2画面サイズの1つの圧縮符号化画像データを記録媒体に記録する記録フォーマットである。
【0051】
この場合、第1の記録フォーマットが採用された場合、上述した第1の問題が発生してしまう。即ち、上述したように、2画面サイズのオリジナル画像が第1の記録フォーマットに従って圧縮符号化され、その結果得られる圧縮符号化画像データが記録媒体に記録された場合、その記録媒体に記録された圧縮符号化画像データとは、左側分割画像と右側分割画像のそれぞれに対応する1画面サイズの2つの圧縮符号化画像データのそれぞれとなる。このため、第1の表示方法が採用される場合、その記録媒体から2つの圧縮符号化画像データのそれぞれが取り出されて伸張復号されても、その結果得られる2つの画像データのままでは、2画面サイズのオリジナル画像に対応する画像データとしては使用できず、それらの2つの画像データの再構成が必要になるという第1の問題が発生してしまう。
【0052】
具体的には例えば、PDA(Personal Digital Assistant)やデジタルカメラといった携帯端末と、パーソナルコンピュータとの間などで行われているように、携帯端末内の記録媒体(携帯端末自身を記録媒体とみなしてもよい)からデータが取り出される場合には、データをそのままコピーする方法が取られている。従って、第1の記録フォーマットに従って記録媒体に記録されたデータは、即ち、1画面サイズの2つの圧縮符号化画像データの組はそのままコピーされて取り出されることになり、取り出される度に、1画面サイズの2つの圧縮符号化画像データの組を伸張復号し、その結果得られる1画面サイズの2つの画像データの組から2画面サイズの画像データを再構成するといった手間がかかる処理が必要となるという第1の問題が発生してしまう。
【0053】
これに対して、第2の記録フォーマットが採用されれば、第1の問題は発生しなくなり、さらに、オリジナル画像が動画像の場合には、1画面サイズの2つの分割動画像のそれぞれに対応する2つの圧縮符号化動画像データを同時に伸張復号する際に同期を取る必要が生じるという問題も発生しなくなる。
【0054】
しかしながら、第2の記録フォーマットが採用された場合には、今度は第2の問題が発生してしまう。即ち、上述したように、2画面サイズのオリジナル画像が第2の記録フォーマットに従って圧縮符号化され、その結果得られる圧縮符号化画像データが記録媒体に記録された場合、その記録媒体に記録された圧縮データとは、オリジナル画像に対応する2画面サイズの圧縮符号化画像データとなる。このため、第2の表示方法または第3の表示方法が採用された場合、即ち、1画面サイズのオリジナル画像を表示させる場合、その記録媒体から取りだされた2画面サイズの圧縮符号化画像データを一旦伸張復号し、さらに、その結果得られる2画面サイズの画像データを構成する各画素値のうちの所定の画素値を間引くことで、1画面サイズの画像データを生成するといった無駄で時間のかかる処理が必要になるという第2の問題が発生してしまう。
【0055】
そこで、本発明者は、このような第1の問題と第2の問題とを同時に解決可能な次のような記録フォーマットを新たに発明した。
【0056】
即ち、本発明の記録フォーマットにおいては、2画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号を次のような符号化方式に従って圧縮符号化し、その結果得られる2画面サイズの圧縮符号化画像データを記録媒体に記録することが規定されている。これにより、第1の問題が解決される。
【0057】
本発明の記録フォーマットで採用されている符号化方式とは、2画面サイズの圧縮符号化画像データから、1画面サイズの画像に対応する圧縮符号化画像データ(以下、このようなデータを部分データと称する)の抽出が可能となる符号化方式である。
【0058】
これにより、第2の問題も発生しなくなる。なぜならば、携帯端末は、2画面サイズの圧縮符号化画像データの中から、1画面サイズの画像に対応する部分データを抽出した後に、その部分データのみを伸張復号するといった簡易で時間のかからない処理を実行することが可能になるからである。なお、ここで言う1画面サイズの画像とは、1画面サイズのオリジナル画像の場合もあるし、2画面サイズのオリジナル画像が2つに分割された1画面サイズの左側分割画像と右側分割画像とのうちの一方の場合もある。
【0059】
ところで、このような部分データの抽出処理、即ち、記録媒体に記録された2画面サイズの圧縮符号化画像データの中から、1画面サイズの画像に対応する部分データのみを抽出する抽出処理の手法として、例えば次のような手法が考えられる。即ち、圧縮符号化画像データ自身をその都度解析することで、例えばヘッダの内容をその都度解析することで、抽出対象の部分データの配置位置を特定し、配置位置が特定された部分データを抽出するといった手法が考えられる。しかしながら、この手法では、部分データを特定する処理は、重負荷の処理となり、それに伴い、処理時間も長時間になってしまうという新たな課題が発生する。
【0060】
そこで、上述した従来の課題とともにこの新たな課題も同時に解決するために、本発明の記録フォーマットにおいてはさらに、圧縮符号化画像データに関連付けて、その圧縮符号化画像データから抽出され得る部分データの配置位置を特定可能な特定データも記録媒体に記録させることが規定されているのである。
【0061】
なお、以下、このような特定データを、「画面切替データ」と称する。換言すると、本明細書においては、特定データと「画面切替データ」とは同義語として取り扱われる。
【0062】
即ち、本発明の記録フォーマットでは、「圧縮符号化画像データ」と「画面切替データ」とを関連付けて記録媒体に記録することが規定されている。そこで、携帯端末は、記録媒体に記録された「画面切替データ」を参照することで、「圧縮符号化画像データ」の中から抽出対象の部分データを特定し、特定された部分データを抽出するまでの一連の処理を容易かつ短時間に特定することが可能になる。即ち、上述した新たな課題が解決される。
【0063】
なお、この場合、2画面サイズの圧縮符号化画像データから抽出され得る部分データ、即ち、1画面サイズの画像に対応する部分データとしては、上述したように、1画面サイズのオリジナル画像に対応する第1の部分データ、2画面サイズのオリジナル画像のうちの1画面サイズの左側分割画像に対応する第2の部分データ、および、2画面サイズのオリジナル画像のうちの1画面サイズの右側分割画像に対応する第3の部分データ等様々な部分データが考えられる。
【0064】
従って、例えば第1の部分データが抽出対象とされる場合には、「画面切替データ」は、例えば「対応する圧縮符号化画像データにおける、第1の部分データの配置位置を示す位置データ(以下、解像度位置データと称する)」を含むことになる。即ち、オリジナル画像の表示サイズを2画面サイズから1画面サイズに切り替える場合等に携帯端末が参照するデータとして、「画面切替データ」には「解像度位置データ」が含まれるのである。
【0065】
また例えば、第2の部分データまたは第3の部分データが抽出対象とされる場合には、「画面切替データ」は、例えば「対応する圧縮符号化画像データにおける、第2の部分データと第3の部分データのそれぞれの配置位置を示す位置データ(以下、画面分割位置データと称する)」を含むことになる。即ち、例えば2画面サイズのオリジナル画像全体から1画面サイズの左側分割画像若しくは右側分割画像に切り替える場合、或いは、1画面サイズの右側分割画像と1画面サイズの左側分割画像とのうちの一方から他方に切り替える場合等に携帯端末が参照するデータとして、「画面切替データ」には「画面分割位置データ」が含まれるのである。
【0066】
以上説明したように、本発明の記録フォーマットでは、2画面サイズの「圧縮符号化画像データ」と、それに対応する「画面切替データ」とを関連付けて記録媒体に記録することが規定されている。これにより、携帯端末は、「画面切替データ」を参照することで、「圧縮符号化画像データ」の中から、所望の1画面サイズの画像に対応する部分データを柔軟にかつより高速に抽出することが可能になる。
【0067】
以下、図1乃至図11を参照して、本発明の記録フォーマットについてさらに説明する。
【0068】
はじめに、図1乃至図5を参照して、本発明の記録フォーマットの概略について説明する。
【0069】
図1乃至図5には、本発明の記録フォーマットに従って図示せぬ記録媒体に記録される圧縮符号化画像データ1が示されている。また、図2乃至図5には、本発明の記録フォーマットに従って圧縮符号化画像データ1とともに記録媒体に記録される画面切替データ2が示されている。また、図1乃至図5には、第1の表示画面4Aと第2の表示画面4Bとを有する表示装置4が示されている。
【0070】
図1乃至図5の例では、図1に示される左側分割画像3Aと右側分割画像3Bとが並んで形成される画像3がオリジナル画像とされている。また、そのオリジナル画像3に対応する2画面サイズの画像データ(以下、オリジナル画像データと称する)が、本発明の記録フォーマットで採用されている符号化方式に従って圧縮符号化された結果として、圧縮符号化画像データ1が得られたとされている。
【0071】
従って、図1に図示せぬ携帯端末は、2画面サイズのオリジナル画像3を表示装置4に表示させる場合、圧縮符号化画像データ1全体を記録媒体から読み出して伸張復号し、その結果得られるオリジナル画像データを表示装置4に供給すればよい。これにより、図1に示されるように、表示装置4には、オリジナル画像データに対応する2画面サイズのオリジナル画像3が表示されるのである。即ち、表示装置4のうちの、第1の表示画面4Aには左側分割画像3Aが表示されるとともに、第2の表示画面4Bには右側分割画像3Bが表示されるのである。
【0072】
さらに、図2に示されるように、圧縮符号化画像データ1は、その中から、1画面サイズのオリジナル画像3Cに対応する部分データ5のみを抽出することが可能なように構成されている。具体的には例えば図2の例では、圧縮符号化画像データ1のうちの部分データ1Aと部分1Bとから部分データ5が構成されるように、圧縮符号化画像データ1が構成されている。
【0073】
また、図2に図示はしないが、画面切替データ2には、上述した「解像度位置データ」として、「部分データ1Aと部分データ1Bのそれぞれの配置位置を示すデータ」が含まれているとする。
【0074】
従って、図2に図示せぬ携帯端末は、1画面サイズのオリジナル画像3Cを表示装置4の2画面のうちの一方、例えば第1の表示画面4Aに表示する場合、画面切替データ2の「解像度位置データ」を参照することで、圧縮符号化画像データ1のうちの部分データ1Aと部分データ1Bの抽出が必要なことを容易にかつ迅速に認識することができる。さらに、携帯端末は、画面切替データ2の「解像度位置データ」を参照することで、部分データ1Aと部分データ1Bのそれぞれの配置位置を容易にかつ迅速に認識することができる。その結果、携帯端末は、圧縮符号化画像データ1のうちの部分データ1Aと部分データ1Bを記録媒体から読み出し、部分データ1Aと部分データ1Bから構成される部分データ5を伸張復号し、その結果得られる画像データを表示装置4に供給することができる。これにより、図2に示されるように、表示装置4の第1の表示画面4Aには、供給された画像データに対応する1画面サイズのオリジナル画像3Cが表示されるのである。
【0075】
このように、圧縮符号化画像データ1は、その一部である部分データ1Aと部分データ1Bとが抽出されて伸張復号されると、元の2画面サイズのオリジナル画像3が縮小された1画面サイズのオリジナル画像3Cに対応する画像データが得られるように構成されている。そのような構成が可能になる符号化方式、より一般的な表現で言えば、複数の解像度のそれぞれに対応する部分データを個別に抽出可能なように画像データを圧縮符号化する符号化方式は、解像度スケーラビリティーのある符号化方式と称されている。即ち、本発明の記録フォーマットで採用可能な符号化方式のひとつとして、解像度スケーラビリティーのある符号化方式が挙げられる。
【0076】
換言すると、解像度スケーラビリティーのある符号化方式とは、2画面サイズの圧縮符号化画像データから1画面サイズの部分データを抽出可能にする符号化方式の1形態であって、1画面サイズのオリジナル画像に対応する部分データが個別に抽出可能な符号化方式である。
【0077】
従って、2画面サイズの圧縮符号化画像データから1画面サイズの部分データを抽出可能にする符号化方式の他の形態として、即ち、本発明の記録フォーマットで採用可能な符号化方式の他の形態として、2画面サイズのオリジナル画像から2つに分割された1画面サイズの左側分割画像と右側分割画像とのそれぞれに対応する部分データが個別に抽出可能な符号化方式も存在することになる。以下、このような符号化方式を、画面分割可能な符号化方式と称する。
【0078】
なお、オリジナル画像が縦半分に2つに分割された左側分割画像と右側分割画像のそれぞれに対応する部分データを個別に抽出可能な符号化方式のみが、画面分割可能な符号化方式と称されるわけではない。即ち、より一般的な表現で言えば、画面分割可能な符号化方式とは、オリジナル画像が任意の方向に任意の数だけ分割された各部分画像のそれぞれに対応する部分データを個別に抽出可能なように画像データを圧縮符号化する符号化方式を指す。ただし、本実施の形態においては、画面分割可能な符号化方式の一例として、左側分割画像と右側分割画像のそれぞれに対応する部分データを個別に抽出可能な符号化方式が採用されているとする。
【0079】
以上説明した解像度スケーラビリティーのある符号化方式と画面分割可能な符号化方式とは互いに独立した異なる符号化方式とされてもよい。即ち、本発明の記録フォーマットは、解像度スケーラビリティーのある符号化方式単体を採用してもよいし、或いは、画面分割可能な符号化方式単体を採用してもよい。
【0080】
ただし、図1乃至図5の例では、本発明の記録フォーマットは解像度スケーラビリティーのある符号化方式と画面分割可能な符号化方式とを併せ持った符号化方式、即ち、解像度スケーラビリティーがあるとともに、画面分割可能な符号化方式が採用されているとする。2画面表示の表示方式がより多く実現可能となるからである。
【0081】
即ち、図1乃至図5の例では、このような符号化方式に従ってオリジナル画像データが圧縮符号化され、その結果として圧縮符号化画像データ1が得られているとする。この場合、携帯端末は、この圧縮符号化画像データ1を利用することで、図2に示される1画面サイズのオリジナル画像3Cのみならず、1画面サイズの図1の左側分割画像3Aまたは右側分割画像3Bを表示装置4の2画面のうちの一方に表示させることもできる。具体的には例えば図3に示されるように、携帯端末は、2画面サイズのオリジナル画像3のうちの右側分割画像3Bのみを、表示装置4の第2の表示画面4Bに表示させることもできる。
【0082】
詳細には、圧縮符号化画像データ1は、その中から、1画面サイズの左側分割画像3Aに対応する部分データ(図示せず)と、図3に示されるような、1画面サイズの右側分割画像3Bに対応する部分データ6のそれぞれを個別に抽出可能なように構成されている。具体的には例えば図3の例では、圧縮符号化画像データ1のうちの部分データ1Cが部分データ6となるように、圧縮符号化画像データ1は構成されている。
【0083】
また、図3に図示はしないが、画面切替データ2には、上述した「画面分割位置データ」として、「左側分割画像3Aに対応する図示せぬ部分データと、右側分割画像3Bに対応する部分データ1Cのそれぞれの配置位置を示すデータ」が含まれているとする。
【0084】
従って、図3に図示せぬ携帯端末は、オリジナル画像のうちの右側分割画像3Bのみを表示させる場合、画面切替データ2の「画面分割位置データ」を参照することで、圧縮符号化画像データ1のうちの部分データ1Cの抽出が必要なことを容易にかつ迅速に認識することができる。さらに、携帯端末は、画面切替データ2の「画面分割位置データ」を参照することで、部分データ1Cの配置位置を容易にかつ迅速に認識することができる。その結果、携帯端末は、圧縮符号化画像データ1のうちの部分データ1Cを記録媒体から読み出し、読み出された部分データ1C、即ち、右側分割画像3Bに対応する部分データ6を伸張復号し、その結果得られる画像データを表示装置4に供給することができる。これにより、表示装置4の2つの表示画面のうちの一方、例えば図3の例では第2の表示画面4Bには、供給された画像データに対応する1画面サイズの右側分割画像3Bが表示されるのである。
【0085】
さらに、例えばいま、2画面サイズの第1のオリジナル画像3に対応する第1の圧縮符号化画像データ1とその画面切替データ2の他、図4や図5に示されるように、2画面サイズの第2のオリジナル画像に対応する第2の圧縮符号化画像データ11とその画面切替データ12も記録媒体に記録されているとする。この場合、携帯端末は、表示装置4の2つの画面のうちの一方に、図2の1画面サイズの第1のオリジナル画像3C、図1の1画面サイズの左側分割画像3A、または、図1の1画面サイズの右側分割画像3Bを表示させるとともに、その他方に、1画面サイズの第2のオリジナル画像またはその一部分(1画面サイズの左側分割画像や右側分割画像)を表示させることもできる。
【0086】
詳細には例えば、図4や図5に示される圧縮符号化画像データ11も圧縮符号化画像データ1と同様の構成を有しているとする。即ち、図4に示されるように、圧縮符号化画像データ11も、その中から、1画面サイズの第2のオリジナル画像8Aに対応する部分データ7を抽出可能なように構成されているとする。具体的には例えば図4の例では、圧縮符号化画像データ11のうちの部分データ11Aと部分データ11Bとから部分データ7が構成されるるように、圧縮符号化画像データ11が構成されているとする。
【0087】
また、図4に図示はしないが、画面切替データ12には、「解像度位置データ」として、「部分データ11Aと部分データ11Bのそれぞれの配置位置を示すデータ」が含まれているとする。
【0088】
従って、図4に図示せぬ携帯端末は、1画面サイズの第2のオリジナル画像8Aを表示装置4の2画面のうちの一方、例えば第2の表示画面4Bに表示させる場合、画面切替データ12の「解像度位置データ」を参照することで、圧縮符号化画像データ11のうちの部分データ11Aと部分データ11Bの抽出が必要なことを容易にかつ迅速に認識することができる。さらに、携帯端末は、画面切替データ12の「解像度位置データ」を参照することで、部分データ11Aと部分データ11Bのそれぞれの配置位置を容易にかつ迅速に認識することができる。その結果、携帯端末は、圧縮符号化画像データ11のうちの部分データ11Aと部分データ11Bを記録媒体から読み出し、部分データ11Aと部分データ11Bから構成される部分データ7を伸張復号し、その結果得られる画像データを表示装置4に供給することができる。
【0089】
ほぼ同時に、携帯端末はさらに、図2を参照して上述したように、圧縮符号化画像データ1のうちの部分データ1Aと部分データ1Bを記録媒体から読み出し、部分データ1Aと部分データ1Bから構成される部分データ5を伸張復号し、その結果得られる画像データを表示装置4に供給することもできる。
【0090】
これにより、表示装置4のうちの2つの表示画面のうちの一方には、例えば図4の例では第1の表示画面4Aには、1画面サイズの第1のオリジナル画像3Cが表示されるとともに、その他方には、例えば図4の例では第2の表示画面4Bには、1画面サイズの第2のオリジナル画像8Aが表示されるのである。
【0091】
さらに、図5に示されるように、圧縮符号化画像データ11は、その中から、左側分割画像8Bに対応する1画面サイズの部分データ9と、右側分割画像に対応する1画面サイズの部分データ(図示せず)とのそれぞれを個別に抽出可能なように構成されているとする。具体的には例えば図5の例では、圧縮符号化画像データ11のうちの部分データ11Cが部分データ9となるように、圧縮符号化画像データ11は構成されているとする。
【0092】
また、図5に図示はしないが、画面切替データ12には、上述した「画面分割位置データ」として、「左側分割画像8Bに対応する部分データ11Cと、図示せぬ右側分割画像の図示せぬ部分データのそれぞれ配置位置を示すデータ」が含まれているとする。
【0093】
従って、図5に図示せぬ携帯端末は、第2のオリジナル画像のうちの左側分割画像8Bのみを表示させる場合、画面切替データ12の「画面分割位置データ」を参照することで、圧縮符号化画像データ11のうちの部分データ11Cの抽出が必要なことを容易にかつ迅速に認識することができる。さらに、携帯端末は、画面切替データ12の「画面分割位置データ」を参照することで、部分データ11Cの配置位置を容易にかつ迅速に認識することができる。その結果、携帯端末は、圧縮符号化画像データ11のうちの部分データ11Cを記録媒体から読み出し、読み出された部分データ11C、即ち、第2のオリジナル画像のうちの左側分割画像8Bに対応する部分データ9を伸張復号し、その結果得られる画像データを表示装置4に供給することができる。
【0094】
ほぼ同時に、携帯端末はさらに、図3を参照して上述したように、圧縮符号化画像データ1のうちの部分データ1Cを記録媒体から読み出し、読み出された部分データ1C、即ち、第1のオリジナル画像のうちの右側分割画像3Bに対応する部分データ6を伸張復号し、その結果得られる画像データを表示装置4に供給することができる。
【0095】
これにより、表示装置4の2つの表示画面のうちの一方には、例えば図4の例では第1の表示画面4Aには、2画面サイズの第2のオリジナル画像のうちの1画面サイズの左側分割画像8Bが表示されるとともに、その他方には、例えば図4の例では第2の表示画面4Bには、2画面サイズの第1のオリジナル画像3のうちの1画面サイズの右側分割画像3Bが表示されるのである。
【0096】
以上説明した本発明の記録フォーマットに従って記録媒体に記録される静止画像のデータ、即ち、静止画像に対応する圧縮符号化画像データ1とその画面切替データ2の詳細な構成例が図6に示されている。即ち、図6は、本発明の記録フォーマットに従って記録媒体に記録される静止画像のデータの詳細な構成例を示している。或いは、図6は、本発明が適用される静止画像のデータ構造の例を示しているとも言える。
【0097】
以下、この図6を参照して、静止画像に対応する圧縮符号化画像データ1と画面切替データ2のそれぞれの詳細な構成例について説明する。
【0098】
なお、以下、圧縮符号化画像データ1の先頭位置を基準位置0とし、その基準位置0からのオフセット位置を示す値(以下、このような値をoffsetと記述する)を用いて、上述した部分データを表現していく。例えば、図6の例では、圧縮符号化画像データ1は16000バイトのデータとされているので、offsetはバイト単位の値として表現されている。
【0099】
上述したように、図1の左側分割画像3Aと右側分割画像3Bとが並んで形成される画像3がオリジナル画像とされている。この場合、2画面サイズのオリジナル画像3に対応するオリジナル画像データ(以下、Original Dataと適宜記述する)が、本発明の記録フォーマットで採用されている符号化方式、例えば、解像度スケーラビリティーがあり、かつ画面分割可能な符号化方式に従って圧縮符号化されると、例えば図6に示される構成の2画面サイズの圧縮符号化画像データ1が得られ、その圧縮符号化画像データ1が記録媒体に記録されることになる。
【0100】
従って、図6には図示せぬ携帯端末は、上述したように、記録媒体に記録された圧縮符号化画像データ1全体を読み出して伸張復号することで、2画面サイズのオリジナル画像データを得ることが可能になる。
【0101】
ところで、図6に示されるように、この圧縮符号化画像データ1は、8000バイトのLeft Side Dataと、8000バイトのRight Side Dataとがその順番に並んで構成されている。Left Side Dataとは、図1の1画面サイズの左側分割画像3Aに対応する部分データである。また、Right Side Dataとは、図1の1画面サイズの右側分割画像3Bに対応する部分データである。
【0102】
即ち、offsetが0-8000までの範囲に配置されたデータが、左側分割画像3Aに対応するLeft Side Dataとされている。また、offsetが8000-16000までの範囲に配置されたデータが、右側分割画像3Bに対応するRight Side Dataとされている。
【0103】
従って、携帯端末は、記録媒体に記録された圧縮符号化画像データ1からLeft Side Dataのみを抽出して伸張復号することで、図1の2画面サイズのオリジナル画像3のうちの1画面サイズの左側分割画像3Aに対応する画像データを得ることが可能になる。
【0104】
このとき、抽出対象のLeft Side Dataの配置位置を携帯端末が容易かつ迅速に特定できるように、図6の例の画面切替データ2には、上述した「画面分割位置データ」の一部として[Left Side Data Information]が含まれている。図6に示されるように、この[Left Side Data Information]には、「0-8000」という情報、即ち、offsetが0-8000までの範囲に配置されるデータがLeft Side Dataであることを示す情報が記述されている。
【0105】
同様に、携帯端末は、記録媒体に記録された圧縮符号化画像データ1からRight Side Dataのみを抽出して伸張復号することで、図1の2画面サイズのオリジナル画像3のうちの1画面サイズの右側分割画像3Bに対応する画像データを得ることが可能になる。即ち、上述した図3の部分データ1Cが、図6のRight Side Dataに対応する。
【0106】
このとき、抽出対象のRight Side Dataの配置位置を携帯端末が容易かつ迅速に特定できるように、図6の例の画面切替データ2には、上述した「画面分割位置データ」の一部として[Right Side Data Information]が含まれている。図6に示されるように、この[Right Side Data Information]には、「8000-16000」という情報、即ち、offsetが8000-16000までの範囲に配置されるデータがRight Side Dataであることを示す情報が記述されている。
【0107】
即ち、[画面分割位置データ]として、図6の例では、[Right Side Data Information]と[Left Side Data Information]とが設けられている。
【0108】
なお、左側分割画像3Aに対応するLeft Side Dataと、右側分割画像3Bに対応するRightSidedataとの並び順は、図6の例に限定されず、図示はしないが、先頭にRight Side Dataが配置され、その後、Left Side Dataが配置されてもよい。ただし、この場合、[Left Side Data Information]には[8000-16000]という情報が、[Right Side Data Information]には[0-8000]という情報が、それぞれ記述されることになる。
【0109】
さらに、図6の圧縮符号化画像データ1においては、左側分割画像3Aに対応するLeft Side Dataの先頭部分(offsetが0-3000の範囲)には、図2の1画面サイズのオリジナル画像3Cが表示される場合に利用される部分データとして、3000バイトのScale Down Data[L]が配置されている。
【0110】
同様に、圧縮符号化画像データ1においては、右側分割画像3Bに対応するRight Side Dataの先頭部分(offsetが8000-11000の範囲)には、1画面サイズのオリジナル画像3Cが表示される場合に利用される部分データとして、3000バイトのScale Down Data[R]が配置されている。
【0111】
従って、携帯端末は、記録媒体に記録された圧縮符号化画像データ1からScale Down Data[L]とScale Down Data[R]とを抽出し、それらから構成される部分データを伸張復号することで、上述した図2の1画面サイズのオリジナル画像3Cに対応する画像データを得ることが可能になる。即ち、上述した図2の部分データ1Aが図6のScale Down Data[L]に対応し、部分データ1Bが図6のScale Down Data[R]に対応する。
【0112】
このとき、抽出対象のScale Down Data[L]とScale Down Data[R]の配置位置を携帯端末が容易かつ迅速に特定できるように、図6の例の画面切替データ2には、上述した「解像度位置データ」として[Scale Down Data Information]が含まれている。図6に示されるように、この[Scale Down Data Information]には、「0-3000,8000-11000」という情報、即ち、offsetが0-3000までの範囲に配置されるデータがScale Down Data[L]であり、かつ、offsetが8000-11000までの範囲に配置されるデータがScale Down Data[R]であることを示す情報が記述されている。
【0113】
その他、図6の画面切替データ2には、[original Data Information]が含まれている。この[original Data Information]には、オリジナル画像データそのものに関する情報が記述される。例えば図6の例の[original Data Information]には、「Width:640,Height:480」という情報、即ち、2画面サイズとは、横方向のサイズが640画素分であり、かつ縦方向のサイズが480画素分であることを示す情報が記述されている。
【0114】
以上、図6を参照して、図1乃至図5の圧縮符号化画像データ1とその画面切替データ2の詳細な構成例を説明した。
【0115】
ところで、図4と図5に示される圧縮符号化画像データ11とその画面切替データ12とのそれぞれも、図6の圧縮符号化画像データ1と画面切替データ2のそれぞれと基本的に同様の構成となる。ただし、この場合のoffsetは異なることがある。
【0116】
即ち、本発明の記録フォーマットの符号化方式として、解像度スケーラビリティーがあり、かつ画面分割可能な符号化方式が採用され、その符号化方式に従って、2画面サイズの所定の静止画像が圧縮符号化された結果得られる圧縮符号化画像データも、図6の圧縮符号化画像データ1と同様の構成となる。ただし、この場合のoffsetは異なることがある。また、その圧縮符号化画像データに対応する画面切替データも、図6の画面切替データ2と基本的に同様の構成となる。
【0117】
即ち、結局図6は、解像度スケーラビリティーがあり、かつ画面分割可能な符号化方式を採用した本発明の記録フォーマットに従って記録媒体に記録される静止画像のデータ構造例を示していることになる。
【0118】
ところで、以上説明したような解像度スケーラビリティーがあり、かつ、画面分割可能な静止画像に対する符号化方式として、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)やJPEG2000が採用可能である。即ち、本発明の記録フォーマットの静止画像に対する符号化方式として、JPEGやJPEG2000が採用可能である。
【0119】
なぜならば、解像度スケーラビリティーがある符号化方式を実現可能な技術として、JPEGはhierarchicalと称される技術を、JPEG2000はwavelet分割と称される技術を、それぞれ有しているからである。また、画面分割可能な符号化方式を実現可能な技術として、JPEGとJPEG2000とはいずれもタイリングと称される技術を有しているからである。
【0120】
例えば、本発明の記録フォーマットの静止画像に対する符号化方式としてJPEG2000が採用された場合には、この記録フォーマットに従って記録媒体に記録される静止画像のデータ、即ち、静止画像に対応する圧縮符号化画像データ1とその画面切替データ2は、図7に示される構成となる。即ち、図7は、JPEG2000が採用された場合における本発明の記録フォーマットに従って記録媒体に記録される静止画像のデータの詳細な構成例を示している。或いは、図7は、JPEG2000が採用された場合における本発明の静止画像のデータ構造の例を示しているとも言える。
【0121】
以下、この図7を参照して、JPEG2000の圧縮符号化画像データ1と画面切替データ2のそれぞれの詳細な構成例について説明する。
【0122】
上述したように、図1の左側分割画像3Aと右側分割画像3Bとが並んで形成される静止画像3がオリジナル画像とされている。従って、JPEG2000では、左側分割画像3Aと右側分割画像3Bとのそれぞれが1つのタイルとして取り扱われる。
【0123】
また、JPEG2000では、各タイルのそれぞれについて、所定の種類の品種に着目して階層符号化を行うことができる。なお、JPEG2000における品質の種類とは、画質、空間解像度、位置(空間領域)、およびコンポーネントを指す。そこで、例えば、空間解像度に着目し、また、その階層数を2レベルとし、即ち、2画面サイズを最高解像度であるレベル1とし、1画面サイズをレベル0として、オリジナル画像データがJPEG2000に従って圧縮符号化されると、図7に示される構成の2画面サイズの圧縮符号化画像データ1が得られ、その圧縮符号化画像データ1が記録媒体に記録されることになる。
【0124】
従って、図8に示されるように、同図には図示せぬ携帯端末は、記録媒体に記録された圧縮符号化画像データ1全体を読み出してJPEG2000に従って伸張復号することで、2画面サイズのオリジナル画像データを得ることが可能になる。そして、この画像データが表示装置4に供給されれば、同図に示されるように、2画面サイズのオリジナル画像3が2画面に表示されるのである。即ち、表示装置4のうちの、第1の表示画面4Aには左側分割画像3Aが表示され、第2の表示画面4Bには右側分割画像3Bが表示されるのである。
【0125】
図7に戻り、このJPEG2000の圧縮符号化画像データ1は、Main Header,Tile Header[L],Data[L0],Data[L1],Tile Header[R],Data[R0],Data[R1]がその順番に配置されて構成されている。
【0126】
Main Headerには、オリジナル画像データ全体に関する各種情報が記述される。これに対して、Tile Headerには、オリジナル画像から分割された各タイルのそれぞれに関する各種情報が記述される。また、所定のタイルについてのTile Headerの後には、そのタイルに対応するData(部分データ)が配置される。即ち、第1のタイルについての、Tile Headerと、その第1のタイルに対応するDataが配置された後、第2のタイルについてのTile Headerと、その第2のタイルに対応するDataが配置されることになる。
【0127】
具体的には例えばここでは、図1の2画面サイズのオリジナル画像3が左右2つのタイルに分割され、そのうちの左側のタイルが図1の左側分割画像3Aと称され、右側のタイルが図1の右側分割画像3Bと称されている。従って、例えば図7に示されるように、Main Headerの後には、左側分割画像3Aに対応するTile Header[L]が配置され、そのTile Header[L]に続いて、左側分割画像3Aに対応する部分データとして、Data[L0]とData[L1]が配置されることになる。そして、このData[L1]の後に、今度は、右側分割画像3Bに対応するTile Header[R]が配置され、そのTile Header[R]に続いて、右側分割画像3Bに対応する部分データとして、Data[R0]とData[R1]が配置されることになる。
【0128】
ところで、圧縮符号化画像データ1の構成として図6と図7とを比較すると、図6のLeft Side Dataが図7のData[L0]とData[L1]との組に対応し、図6のScale Down Data[L]が図7のData[L0]に対応することがわかる。同様に、図6のRight Side Dataが図7のData[R0]とData[R1]との組に対応し、図6のScale Down Data[R]が図7のData[R0]に対応することがわかる。
【0129】
このため、図7においても、図6と同様の構成を有する画面切替データ2が示されている。
【0130】
ただし、JPEG2000においては、伸張復号処理のときにMain Headerと対応するTile Headerも必要となるので、解像度レベル1で左側分割画像3Aを表示させるための伸張復号処理には、Data[L0]とData[L1]だけではなく、Main HeaderとTile Header[L]も必要になる。即ち、解像度レベル1で左側分割画像3Aを表示させる場合に抽出すべきデータは、offsetがA-Dまでの範囲に配置されているデータとなる。従って、このことを示す情報として、「A-D」という情報が[Left Side Data Information]に記述されているのである。
【0131】
なお、オリジナル画像の解像度レベル1での再生とは、上述した図8の2画面サイズのオリジナル画像3の再生を指す。また、オリジナル画像の解像度レベル0での再生とは、後述する図9(または上述した図2)の1画面サイズのオリジナル画像3Cの再生を指す。従って、左側分割画像3Aの解像度レベル1での再生とは、1画面サイズの左側分割画像3Aの再生を示す。
【0132】
同様に、解像度レベル1で右側分割画像3Bを表示させるための伸張復号処理には、Data[R0]とData[R1]だけではなく、Main HeaderとTile Header[R]も必要になる。即ち、解像度レベル1で右側分割画像3Bを表示させる場合に抽出すべきデータは、offsetがA-Bまでの範囲に配置されているデータ、および、offsetがD-Fまでの範囲に配置されているデータとなる。従って、このことを示す情報として、「A-B,D-F」という情報が[Right Side Data Information]に記述されているのである。なお、左側分割画像3Aの解像度レベル1での再生と同様に、右側分割画像3Bの解像度レベル1での再生とは、1画面サイズの右側分割画像3Bの再生を示す。
【0133】
また、解像度レベル0でオリジナル画像を表示させるための、即ち、1画面サイズのオリジナル画像3Cを表示させるための伸張復号処理には、Data[L0]とData[R0]だけではなく、Main Header,Tile Header[L], Tile Header[R]も必要になる。即ち、解像度レベル0でオリジナル画像を表示させる場合に抽出すべきデータは、offsetがA-Cまでの範囲に配置されているデータ、および、offsetがD-Eまでの範囲に配置されているデータとなる。従って、このことを示す情報として、「A-C,D-E」という情報が[Scale Down Data Information]に記述されているのである。
【0134】
従って、例えば図9に示されるように、同図に図示せぬ携帯端末は、1画面サイズのオリジナル画像3Cを表示装置4の2画面のうちの一方、例えば第1の表示画面4Aに表示させる場合、画面切替データ2の「Scale Down Data Information」を参照することで、JPEG2000の圧縮符号化画像データ1のうちのoffsetがA-Cの範囲に配置される部分データとoffsetがD-Eの範囲に配置される部分データの抽出が必要なことを容易にかつ迅速に認識することができる。その結果、携帯端末は、圧縮符号化画像データ1のうちの認識された2つの部分データを記録媒体から読み出し、それらの2つの部分データから構成される部分データ5、即ち、Main Header,Tile Header[L],Data[L0],Tile Header[R],Data[R0]がその順番に配置されて構成される部分データ5を伸張復号し、その結果得られる画像データを表示装置4に供給することができる。これにより、表示装置4の第1の表示画面4Aには、供給された画像データに対応する1画面サイズのオリジナル画像3Cが表示されるのである。
【0135】
また、例えば図10に示されるように、同図に図示せぬ携帯端末は、2画面サイズのオリジナル画像3のうちの右側分割画像3Bのみを表示させる場合、画面切替データ2の「Right Side Data Information」を参照することで、JPEG2000の圧縮符号化画像データ1のうちのoffsetがA-Bの範囲に配置される部分データとoffsetがD-Fの範囲に配置される部分データの抽出が必要なことを容易にかつ迅速に認識することができる。その結果、携帯端末は、圧縮符号化画像データ1のうちの認識された2つの部分データを記録媒体から読み出し、それらの2つの部分データから構成される部分データ6、即ち、Main Header,Tile Header[R],Data[R0],Data[R1]がその順番に配置されて構成される部分データ6を伸張復号し、その結果得られる画像データを表示装置4に供給することができる。これにより、表示装置4の2つの表示画面のうちの一方、例えば図10の例では第2の表示画面4Bには、供給された画像データに対応する1画面サイズの右側分割画像3Bが表示されるのである。
【0136】
以上、図6乃至図10を参照して、本発明の記録フォーマットのうちの、静止画像に対する記録フォーマットについて説明した。
【0137】
ところで、上述したように、本発明の記録フォーマットは、静止画像のみならず動画像にも対応可能である。
【0138】
なお、動画像を構成する単位は、フレームやフィールド等幾つかの単位(以下、このような動画像を構成する単位をまとめてアクセスユニットとも称する)を採用することが可能である。ただし、ここでは、以下、動画像を構成する単位はフレームであるとして説明していく。
【0139】
例えば、本発明の記録フォーマットは、動画像データに対する符号化方式として、上述したJPEG2000を採用することが可能である。
【0140】
この場合、この記録フォーマットに従って記録媒体に記録されるデータとは、その動画像を構成する各フレームのそれぞれ毎に圧縮符号化され、その結果得られる各フレームのそれぞれに対応する圧縮符号化画像データの組(以下、このような組を圧縮符号化動画像データと称する)と、各フレームのそれぞれに対応する画面切替データの組(以下、このような組を画面切替データ群と称する)となる。
【0141】
JPEG2000では、1つのフレームに対応する圧縮符号化画像データとは、他のフレームの画像データを利用することなく、対応するフレームの画像データがそのまま圧縮符号化されたデータである。
【0142】
従って、例えばいま、動画像を構成する各フレームのそれぞれが、左側分割画像と右側分割画像といった2つのタイルに分割されてそれらの2つのタイルの個別表示が可能なように、かつ、上述した1画面サイズや2画面サイズといった2レベルでの解像度での表示が可能なように、その動画像がJPEG2000に従って圧縮符号化されたとする。この場合、その結果得られる圧縮符号化動画像データは、各フレームのそれぞれに対応する圧縮符号化画像データの組となるが、各フレームのそれぞれに対応する圧縮符号化画像データは、上述した図7の圧縮符号化画像データ1と基本的に同様の構成をそれぞれ有することになる。これに伴い、各フレームのそれぞれに対応する画面切替データも、図7の画面切替データ2と基本的に同様の構成をそれぞれ有することになる。従って、各フレームのそれぞれに対応する図7の構成を有する画面切替データの組が画面切替データ群となる。
【0143】
このようなJPEG2000の他さらに、本発明の記録フォーマットは、動画像データに対する符号化方式として、例えばMPEG4(Moving Picture Experts Group 4)を採用することもできる。
【0144】
この場合、この記録フォーマットに従って記録媒体に記録されるデータとは、図11に示されるような圧縮符号化動画像データ51と、それに対応する画面切替データ群52となる。即ち、図11は、MPEG4が採用された場合における本発明の記録フォーマットに従って記録媒体に記録される動画像のデータの詳細な構成例を示している。或いは、図11は、MPEG4が採用された場合における本発明の動画像のデータ構造の例を示しているとも言える。
【0145】
以下、この図11を参照して、MPEG4の圧縮符号化動画像データ51と画面切替データ群52のそれぞれの詳細な構成例について説明する。
【0146】
図11に示されるように、MPEG4の圧縮符号化動画像データ51は、各フレームのそれぞれに対応する圧縮符号化データが再生順番に配置されて構成される。例えば図11の例では、1番目のフレームに対応する圧縮符号化データとして、オフセットが0-8000の範囲にOrginal Data1が配置されている。それに続いて、2番目のフレームに対応する圧縮符号化データとして、オフセットが8000-16000の範囲にOrginal Data2が配置されている。それに続いて、3番目のフレームに対応する圧縮符号化データとして、オフセットが16000-24000の範囲にOrginal Data3が配置されている。それらに続いて、以下、図11には図示されていないが、4番目以降の各フレームのそれぞれに対応する圧縮符号化データが順次配置されていくことになる。
【0147】
ところで、MPEG4とは、解像度スケーラビリティーのある符号化方式のひとつである。なぜならば、解像度スケーラビリティーのある符号化方式を実現可能な技術として、MPEG4はFGS(Fine Granularity Scalable)を有しているからである。
【0148】
このため、Original Data1の先頭部分(offsetが0-3000の範囲)には、3000バイトのScale Down Data1が配置されている。即ち、例えばいま、Original Data1が抽出されて伸張復号されると、1番目のフレームに対応する2画面サイズの(解像度レベル1の)画像データが得られるとする。この場合、図6で説明したように、Scale Down Data1が抽出されて伸張復号されると、1番目のフレームに対応する1画面サイズの(解像度レベル0の)画像データが得られることになる。
【0149】
従って、Original Data1、または、Scale Down Data1の配置位置を携帯端末が容易かつ迅速に特定できるように、図11の例の画面切替データ群52には、[Original Data 1 Information]と[Scale Down Data 1 Information]からなる画面切替データ52B、即ち、1番目のフレームに対応する画面切替データ52Bが含まれている。
【0150】
図11に示されるように、画面切替データ52Bのうちの[Original Data 1 Information]には、「0-8000」という情報、即ち、offsetが0-8000までの範囲に配置されるデータが、1番目のフレームに対応する2画面サイズ(オリジナルサイズ)の圧縮符号化画像データであることを示す情報が記述されている。また、画面切替データ52Bのうちの[Scale Down Data 1 Information]には、「0-3000」という情報、即ち、offsetが0-3000までの範囲に配置されるデータが、1番目のフレームに対応する1画面サイズの(解像度が落とされた)圧縮符号化画像データであることを示す情報が記述されている。
【0151】
なお、圧縮符号化動画像データ51全体から見た場合、Original Data1も、Scale Down Data1も、圧縮符号化動画像データ51の中から抽出対象となり得る部分データであると言える。従って、画面切替データ群52全体から見た場合、即ち、画面切替データ群52とは1つの画面切替データ52であると捉えた場合、画面切替データ52Bとは、Original Data1とScale Down Data1といったそれぞれの部分データの配置位置を示す位置データ52Bであるとも言える。
【0152】
このことは、他のフレームについても同様である。即ち、圧縮符号化動画像データ51から見た場合、Original Data2、Scale Down Data2、Original Data3、および、Scale Down Data3はいずれも部分データであると言える。また、画面切替データ群52から見た場合、後述する2番目のフレームの画面切替データ52Cと3番目のフレームの画面切替データ52Dとはいずれも位置データであると言える。さらに、このことは、上述したJPEG2000の圧縮符号化動画像データとそれに対応する画面切替データ群についても同様である。
【0153】
ところで、MPEG4では、Iピクチャ(Intra-Picture)、Pピクチャ(Predictive-Picture)、およびBピクチャ(Bidirectionally Predictive-Picture)のうちのいずれかの予測モードで各フレームの画像データのそれぞれが予測され、それらの予測誤差のそれぞれが符号化(エンコード)される。従って、その結果得られるIピクチャの符号化データ、Pピクチャの符号化データ、および、Bピクチャの符号化データのうちのいずれかが、各フレームのそれぞれの圧縮符号化データになる。
【0154】
Iピクチャの符号化データとは、対応する1フレーム分の画像データが、他のフレームの画像データを利用することなくそのまま符号化された結果得られるデータである。一方、Pピクチャの符号化データとは、基本的には、対応する1フレーム分の画像データと、それより時間的に先行するIピクチャまたはPピクチャの画像データとの差分が符号化された結果得られるデータである。また、Bピクチャの符号化データは、基本的には、対応する1フレーム分の画像データと、時間的に先行するIピクチャ若しくはPピクチャの画像データまたは後行するIピクチャ若しくはPピクチャからの画像データとの差分が符号化された結果得られるデータである。
【0155】
従って、MPEG4に従って動画像信号が圧縮符号化された結果得られた図11の圧縮符号化動画像データ51についても全く同様に、Original Data1,Original Data2,Original Data3といった各フレームのそれぞれの圧縮符号化画像データは、Iピクチャの符号化データ、Pピクチャの符号化データ、および、Bピクチャの符号化データのうちのいずれかとなる。
【0156】
従って、携帯端末は、圧縮符号化動画像データ51のうちの、処理対象のフレームの圧縮符号化画像データを伸張復号して、処理対象のフレームの画像データを復元する場合、その圧縮符号化画像データがBピクチャまたはPピクチャの符号化データであるときには、処理対象の前後のフレームの画像データを利用しなければならない。このため、図11の例の画面切替データ群52内の各フレームのそれぞれに対応する画面切替データ52B乃至52D等には、対応するフレームのタイプを示す情報、即ち、Iピクチャを示す「I」、Pピクチャを示す「P」、および、Bピクチャを示す「B」のうちのいずれかが含まれているのである。例えば、画面切替データ52Bの[Original Data 1 Information]と[Scale Down Data 1 Information]のそれぞれには「I」が含まれていることから、1番目のフレームはIピクチャであることがわかる。
【0157】
ところで、以上のOriginal Data1と同様に、Original Data2の先頭部分(offsetが8000-11000の範囲)には、3000バイトのScale Down Data2が配置されている。従って、Original Data2が抽出されて伸張復号されると、2番目のフレームに対応する2画面サイズの画像データが得られるのに対して、Scale Down Data2が抽出されて伸張復号されると、2番目のフレームに対応する1画面サイズの画像データが得られることになる。
【0158】
このとき、抽出対象となり得るOriginal Data2、または、Scale Down Data2の配置位置を携帯端末が容易かつ迅速に特定できるように、図11の例の画面切替データ群52には、[Original Data 2 Information]と[Scale Down Data 2 Information]からなる画面切替データ52C、即ち、2番目のフレームに対応する画面切替データ52Cが含まれている。
【0159】
図11に示されるように、画面切替データ52Cのうちの[Original Data 2 Information]には、「8000-16000」という情報、即ち、offsetが8000-16000までの範囲に配置されるデータが、2番目のフレームに対応する2画面サイズの圧縮符号化画像データであることを示す情報が記述されている。また、画面切替データ52Cのうちの[Scale Down Data 2 Information]には、「8000-11000」という情報、即ち、offsetが8000-11000までの範囲に配置されるデータが、2番目のフレームに対応する1画面サイズの圧縮符号化画像データであることを示す情報が記述されている。
【0160】
また、画面切替データ52Cの[Original Data 2 Information]と[Scale Down Data 2 Information]のそれぞれには、2番目のフレームのタイプがPピクチャであることを示す「P」という情報が記述されている。
【0161】
以上のOriginal Data1やOriginal Data2と同様に、Original Data3の先頭部分(offsetが16000-19000の範囲)には、3000バイトのScale Down Data3が配置されている。従って、Original Data3が抽出されて伸張復号されると、3番目のフレームに対応する2画面サイズの画像データが得られるのに対して、Scale Down Data3が抽出されて伸張復号されると、3番目のフレームに対応する1画面サイズの画像データが得られることになる。
【0162】
このとき、抽出対象となり得るOriginal Data3、または、Scale Down Data3の配置位置を携帯端末が容易かつ迅速に特定できるように、図11の例の画面切替データ群52には、[Original Data 3 Information]と[Scale Down Data 3 Information]からなる画面切替データ52D、即ち、3番目のフレームに対応する画面切替データ52Dが含まれている。
【0163】
図11に示されるように、画面切替データ52Dのうちの[Original Data 3 Information]には、「16000-24000」という情報、即ち、offsetが16000-24000までの範囲に配置されるデータが、3番目のフレームに対応する2画面サイズの圧縮符号化画像データであることを示す情報が記述されている。また、画面切替データ52Dのうちの[Scale Down Data 3 Information]には、「16000-19000」という情報、即ち、offsetが16000-19000までの範囲に配置されるデータが、3番目のフレームに対応する1画面サイズの圧縮符号化画像データであることを示す情報が記述されている。
【0164】
また、画面切替データ52Dの[Original Data 3 Information]と[Scale Down Data 3 Information]のそれぞれには、3番目のフレームのタイプがBピクチャであることを示す「B」という情報が記述されている。
【0165】
以下、図11には図示はされていないが、画面切替データ52Dに続いて、4番目以降の各フレームのそれぞれに対応する画面切替データも再生順番に従って順次配置されていくことになる。
【0166】
また、図11の画面切替データ群52には、その先頭に[original Data Information]が含まれている。この[original Data Information]には、オリジナル画像データに共通する情報、即ち、各フレームのそれぞれに対応する2画面サイズの画像データにに共通する情報が記述される。例えば図11の例の[original Data Information]には、「Width:640,Height:480」という情報、即ち、2画面サイズとは、横方向のサイズが640画素分であり、かつ縦方向のサイズが480画素分であることを示す情報が記述されている。
【0167】
なお、上述した図11の例では、MPEG4の動画像を構成する各フレームのそれぞれのタイプは、対応するフレームの画面切替データに記述されていたが、この[Original Data Information]にまとめて記述されてもよい。
【0168】
また、上述した図11の例では、MPEG4の圧縮符号化動画像データ51には、図6の例と対比させるために、各フレーム毎のScale Down DataとOriginal Dataとが含まれるとしたが、実際には、Scale Down Dataは「Base-Layerデータ」で、Original Dataは「B ase-Layerデータ」と「Enhancement-Layerデータ」との組み合わせで、それぞれ構成されることになる。
【0169】
以上、図1乃至図11を参照して、本発明の記録フォーマットについて説明した。
【0170】
このように、本発明の記録フォーマットに従って記録媒体に記録される圧縮符号化画像データ、即ち、2画面サイズの圧縮符号化画像データは、次のような特徴を有している。即ち、2画面サイズのオリジナル画像が2つに分割された1画面サイズの左側分割画像若しくは右側分割画像、または、1画面サイズ(縮小サイズ)のオリジナル画像に対応する部分データのそれぞれが、圧縮符号化画像データ全体の伸張復号を伴うことなく抽出可能となる特徴が、2画面サイズの圧縮符号化画像データが有する特徴である。
【0171】
さらに、本発明の記録フォーマットにおいては、これらの部分データを容易にかつ柔軟に取り出せるように、先頭からのオフセットサイズ等の各部分データの配置位置を示す画面切替データが、対応する符号化画像データとともに記録媒体に記録されることが規定されている。
【0172】
これにより、携帯端末は、必要な部分データのみを容易にアクセスして抽出することができるようになり、その結果、必要以上のデータを伸張復号するという無駄な処理を実行することなく、最低限のデータだけを伸張符号することができる。
【0173】
ただし、この画面切替データは、対応する圧縮符号化画像データとは別のファイルに保存されていてもよいし、或いは、対応する圧縮符号化画像データ内のユーザ定義領域などに書き込まれていてもよい。即ち、画像切替データの記録場所は、圧縮符号化画像データから部分データを抽出するときに携帯端末が参照可能な場所であれば特に限定されない。
【0174】
さらに、本発明の記録フォーマットに従って記録媒体に記録される対象が動画像の場合、即ち、圧縮符号化動画像データが記録媒体に記録される場合、各フレーム(ピクチャ)毎に1つの画面切替データが作成され、それらの画面切替データの組が画面切替データ群として、圧縮符号化動画像データと関連付けられて記録媒体に記録される。従って、携帯端末は、この画面切替データ群を参照することで、静止画像と同様に再生開始時から、2画面表示の様々な表示形方式うちの任意の表示方式で動画像を再生できるととともに、再生途中での表示方式の切り替えも容易に行うことができる。
【0175】
なお、上述した動画像の例では、各フレームデータ、即ち、各フレームのそれぞれに対応する圧縮符号化画像データのサイズがそれぞれ異なる可能性を考慮して、各フレームデータ毎に1つの画面切替データを設けるようにしたが(上述した図11参照)、各フレームデータのサイズを統一することで、即ち、各フレーム毎のoriginal DataとScale Down Dataのそれぞれのサイズを統一することで、画面切替データを1つにまとめることができる。
【0176】
次に、図12乃至図18を参照して、このような本発明の記録フォーマットを利用する情報処理システム、即ち、本発明が適用される情報処理システムについて説明する。
【0177】
図12は、本発明が適用される情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【0178】
図12に示されるように、この情報処理システムは、画像配信装置(サーバ)101と、これまで携帯端末と称していた画像再生装置(クライアント)102とから構成される。
【0179】
画像配信装置101は、上述した本発明の記録フォーマットに従って2画面サイズのオリジナル画像データを圧縮符号化し、その結果得られる2画面サイズの圧縮符号化画像データを所定の記録媒体に記録させるとともに、その圧縮符号化画像データに対応する上述した画面切替データをその記録媒体に記録させる。
【0180】
なお、圧縮符号化画像データと画面切替データとが記録される記録媒体は、画像配信装置101自身(例えば、後述する図13の画像記憶部114)でもよいし、リムーバブル記録媒体104でもよいし、或いは、画像再生装置102(例えば、後述する図14の画像記憶部153)でもよい。
【0181】
ただし、ここでは、後述する図13に示されるように、圧縮符号化画像データと画面切替データは、画像配信装置101内の画像記憶部114に一旦記録されるとする。
【0182】
即ち、画像配信装置101は、圧縮符号化画像データと画面切替データとを内部の画像記憶部114に一旦記録させた後、必要に応じて、リムーバブル記録媒体104に記録させたり、或いは、ネットワーク103を介して画像再生装置102に配信することになる。
【0183】
従って、画像再生装置102側から見れば、圧縮符号化画像データと画面切替データとは、画像配信装置101からネットワーク103またはリムーバブル記録媒体104を介して配信されてくることになる。
【0184】
画像再生装置102は、このようにして画像配信装置101から配信された圧縮符号化画像データと画面切替データとを用いて、オリジナル画像を所望の再生方式(表示方式)で再生することができる。
【0185】
例えば、画像再生装置102は、2画面サイズのオリジナル画像を2画面全体に表示させる場合には、圧縮符号化画像データ全体を伸張復号し、その結果得られる画像データを表示装置(例えば後述する図14の表示部159)に適する形態の画像信号に変換し、その画像信号を表示装置に供給する、といった第1の処理を実行することができる。これにより、表示装置の2画面全体には、2画面サイズのオリジナル画像が表示されるのである(例えば上述した図1参照)。
【0186】
また例えば、画像再生装置102は、1画面サイズの(解像度が落とされた)オリジナル画像を、2画面のうちの一方に表示させる場合には、画面切替データを参照して、圧縮符号化画像データの中から対応する部分データのみを抽出して伸張復号し、その結果得られる画像データを表示装置に適する形態の画像信号に変換し、その画像信号を表示装置に供給する、といった第2の処理を実行することができる。これにより、表示装置の2画面のうちの一方には、1画面サイズのオリジナル画像が表示されるのである(例えば上述した図2参照)。
【0187】
また例えば、画像再生装置102は、2画面サイズのオリジナル画像が2つに分割された1画面サイズの左側分割画像と右側分割画像とのうちの一方を、2画面のうちの一方に表示させる場合には、画面切替データを参照して、圧縮符号化画像データの中から対応する部分データのみを抽出して伸張復号し、その結果得られる画像データを表示装置に適する形態の画像信号に変換し、その画像信号を表示装置に供給する、といった第3の処理を実行することができる。これにより、表示装置の2画面のうちの一方には、1画面サイズの左側分割画像または右側分割画像が表示されるのである(例えば上述した図3参照)。
【0188】
さらに、例えば、第1のオリジナル画像に対応する第1の圧縮符号化画像データとその第1の画面切替データの他、第2のオリジナル画像に対応する第2の圧縮符号化画像データとその第2の画面切替データも画像再生装置102に配信されたとする。この場合、上述したように、画像再生装置102は、第1の画面切替データを参照して上述した第2の処理と第3の処理のうちの一方を第1の圧縮符号化画像データに施すとともに、第2の画面切替データを参照して上述した第2の処理と第3の処理のうちの一方を第2の圧縮符号化画像データに施すことができる。その結果、表示装置の2画面のうちの一方には、第1のオリジナル画像またはその一部分(左側分割画像や右側分割画像)が表示され、他方には、第2のオリジナル画像またはその一部分が表示されるのである。
【0189】
このような情報処理システムを構成する画像配信装置101と画像再生装置102のそれぞれの機能的構成例が、図13と図14のそれぞれに示されている。そこで、以下、はじめに、図13を参照して、画像配信装置101の機能的構成例を説明し、その次に、図14を参照して、画像再生装置102の機能的構成例について説明する。
【0190】
図13に示されるように、画像配信装置101には、切替設定部111乃至記録制御部116が設けられている。
【0191】
切替設定部111は、図14の画像再生装置102によりオリジナル画像が再生される場合に切り替えられる可能性のある表示方式を設定し、その設定を示す情報(以下、切替設定情報と称する)を圧縮符号化部112に供給する。図14の画像再生装置102によりオリジナル画像が再生される場合に切り替えられる可能性のある表示方式とは、例えば上述した例では、2画面サイズのオリジナル画像が表示される表示方式(以下、オリジナル表示方式と称する)、2画面サイズのオリジナル画像が2つに分割された左側分割画像と右側分割画像とのうちの一方が表示される表示方式(以下、分割画面表示方式と称する)、および、1画面サイズの(解像度が落とされた)オリジナル画像が表示される表示方式(以下、縮小表示方式と称する)を指す。
【0192】
圧縮符号化部112は、切替設定部111から供給された切替設定情報に基づいて、入力画像信号を圧縮符号化し、その結果得られる圧縮符号化画像データ121を画像記憶部114に記憶させるとともに、画面切替データ生成部113に供給する。
【0193】
この場合、圧縮符合化部112は、上述した本発明の記録フォーマットで採用されている符号化方式に従って入力画像信号を圧縮符号化する。
【0194】
詳細には例えば、静止画像の入力画像信号が入力された場合には、圧縮符合化部112は、上述したようにJPEGやJPEG2000に従って入力画像信号を圧縮符号化する。
【0195】
具体的には例えばいま、2画面サイズのオリジナル静止画像に対応する入力画像信号として入力され、上述したオリジナル表示方式、分割画面表示方式、および、縮小表示方式を示す情報が切替設定情報として切替設定部111により設定され、かつ、圧縮符号化部112にはJPEG2000が採用されているとする。この場合、圧縮符合化部112は、空間解像度に着目し、また、その階層数を2レベルとし、即ち、2画面サイズを最高解像度であるレベル1とし、1画面サイズをレベル0として、入力画像信号をJPEG2000に従って圧縮符号化する。すると、例えば上述した図7の圧縮符号化画像データ1と同様の構成の圧縮符号化画像データ121が得られることになる。圧縮符合化部112は、その圧縮符号化画像データ121を画像記憶部114に記憶させるとともに、画面切替データ生成部113に供給する。
【0196】
また、例えば、動画像の入力画像信号が入力された場合には、圧縮符合化部112は、上述したようにJPEG2000やMPEG4に従って入力画像信号を圧縮符号化する。
【0197】
具体的には例えばいま、2画面サイズの複数のオリジナル静止画像から構成される動画像に対応する入力画像信号として入力され、上述したオリジナル表示方式と分割画面表示方式を示す情報が切替設定情報として切替設定部111により設定され、かつ、圧縮符号化部112にはMPEG4が採用されているとする。この場合、圧縮符合化部112は、入力画像信号をフレームを単位としてMPEG4に従って圧縮符号化する。すると、例えば上述した図11の圧縮符号化動画像データ51と同様の構成の圧縮符号化画像データ121が得られることになる。圧縮符合化部112は、その圧縮符号化画像データ121を画像記憶部114に記憶させるとともに、画面切替データ生成部113に供給する。
【0198】
画面切替データ生成部113は、圧縮符号化部112から供給された圧縮符号化画像データ121に対応する画面切替データ122を生成し、画像記憶部114に記憶させる。
【0199】
具体的には例えば、上述した図7の圧縮符号化画像データ1と同様の構成の圧縮符号化画像データ121が供給された場合には、画面切替データ生成部113は、図7の画面切替データ2と同様の構成の画面切替データ122を生成し、画像記憶部114に記憶させる。
【0200】
また例えば、上述した図11の圧縮符号化動画像データ51と同様の構成の圧縮符号化画像データ121が供給された場合には、画面切替データ生成部113は、図11の画面切替データ群52と同様の構成の画面切替データ(群)122を生成し、画像記憶部114に記憶させる。
【0201】
このようにして、画像データ121とそれに対応する画面切替データ122とが関連付けられて画像記憶部114に一旦記憶される。即ち、上述したように、画像記憶部114は、本発明の記録フォーマットに従ってデータが記録される記録媒体のひとつである。
【0202】
送信制御部115は、圧縮符号化画像データ121と画面切替データ122とを画像記憶部114から読み出し、ネットワーク103を介して画像再生装置102に送信する制御を行う。
【0203】
記録制御部116は、圧縮符号化画像データ121と画面切替データ122とを画像記憶部114から読み出し、リムーバブル記録媒体104に記録させる制御を行う。圧縮符号化画像データ121と画面切替データ122とが記録されたリムーバブル記録媒体104は、画像再生装置102の管理者(ユーザ等)に提供される。
【0204】
即ち、上述したように、リムーバブル記録媒体104も、本発明の記録フォーマットに従ってデータが記録される記録媒体のひとつである。
【0205】
以上、図13を参照して、画像配信装置101の機能的構成例について説明した。次に、図14を参照して、画像再生装置102の機能的構成例について説明する。
【0206】
図14に示されるように、画像再生装置102には、受信制御部151乃至表示部159が設けられている。
【0207】
受信制御部151は、画像配信装置101から配信された圧縮符号化画像データ121と画面切替データ122とをネットワーク103を介して受信し、画像記憶部153に記憶させる制御を行う。
【0208】
読み出し制御部152は、リムーバブル記録媒体104に記録された圧縮符号化画像データ121と画面切替データ122とを読み出し、画像記憶部153に記憶させる制御を行う。
【0209】
このようにして、画像記憶部153には、画像データ121とそれに対応する画面切替データ122とが関連付けられて記憶される。即ち、上述したように、画像記憶部153も、本発明の記録フォーマットに従ってデータが記録される記録媒体のひとつである。
【0210】
操作部154は、例えば、キーボード、マウス、その他入力インタフェースで構成される。ユーザは操作部154を操作することで、様々な情報を画像再生装置102に入力させることができる。
【0211】
具体的には例えば、上述したように、ユーザは、操作部154を利用することで、画像記憶部153に記憶されている圧縮符号化画像データ121に対応するオリジナル画像の表示を指示するとともに、その際の表示方式も指示することができる。この場合のユーザの指示を示す情報は、図14に示されるように、操作部154から画面切替データ解析部155に供給される。
【0212】
なお、ユーザが指示可能な表示方式とは、例えば上述した例では、2画面サイズのオリジナル画像が表示されるオリジナル表示方式、2画面サイズのオリジナル画像が2つに分割された左側分割画像と右側分割画像とのうちの一方が表示される分割画面表示方式、および、1画面サイズの(解像度が落とされた)オリジナル画像が表示される縮小表示方式を指す。
【0213】
さらに、第1のオリジナル画像に対応する圧縮符号化画像データ121と、第2のオリジナル画像に対応する圧縮符号化画像データ121とが画像記憶部153に記憶されている場合、ユーザは操作部154を操作して、第1のオリジナル画像の表示方式として上述した縮小表示方式と分割画面表示方式とのうちのいずれか一方を指示するとともに、第2のオリジナル画像の表示方式として同じく縮小表示方式と分割画面表示方式とのうちのいずれか一方を指示することができる。これにより、後述する表示部159の2つの表示画面のうちの一方には、例えば表示画面159Aには、第1のオリジナル画像またはその一部分(左側分割画像や右側分割画像)が表示され、その他方には、例えば表示画面159Bには、第2のオリジナル画像またはその一部分が表示されるのである。
【0214】
画面切替データ解析部159は、画像記憶部153に記憶されている圧縮符号化画像データ121の中から抽出すべき部分データを、操作部154から指示された表示方式と、その圧縮符号化画像データ121に対応する画面切替データ122とに基づいて特定する。画面切替データ解析部159の特定結果は、画像データ抽出部156に供給される。
【0215】
画像データ抽出部156は、画像記憶部153に記憶されている圧縮符号化画像データ121の中から、画面切替データ解析部155により特定された部分データ、即ち、操作部154から指示された表示方式でオリジナル画像を表示させるために必要となる部分データを抽出し、復号部157に供給する。なお、操作部154から指示された表示方式が、2画面サイズのオリジナル画像が表示されるオリジナル表示方式である場合には、画像データ抽出部156は、圧縮符号化画像データ121の全てを画像記憶部153から読み出し、復号部157に供給する。
【0216】
復号部157は、画像データ抽出部156から供給された圧縮符号化画像データ121またはその一部分である部分データを、本発明の記録フォーマットで採用されている符号化方式に対応する復号方式に従って伸張復号し、その結果得られる画像データを表示制御部158に供給する。なお、上述したように、本発明の記録フォーマットで採用されている符号化方式とは、静止画像の場合には例えばJPEGやJPEG2000であり、動画像の場合には例えばJPEG2000やMPEG4である。
【0217】
表示制御部158は、復号部157から供給された画像データに対応する画像を、表示部159の2つの表示画面159Aと表示画面159Bのうちの少なくとも一方に表示させる制御を行う。
【0218】
表示部159は、例えば、CRT(Cathode Ray Tub)や液晶型表示装置で構成され、2つの表示画面159Aと表示画面159Bを有する。なお、ここでは、表示部159は、画像再生装置102の一構成要素とされているが、画像再生装置102の構成要素である必要は特にない。即ち、表示部159は外部の表示装置であってもよい。
【0219】
上述した図1乃至図3の具体例を用いて、画面切替データ解析部155乃至表示部159についてさらに説明する。
【0220】
即ち、例えばいま、圧縮符号化画像データ121として上述した図1乃至図3の圧縮符号化画像データ1が画像記憶部153に記憶されるとともに、それに対応する画面切替データ122として図2と図3の画面切替データ2が画像記憶部153に記憶されているとする。
【0221】
この場合、操作部154から指示された表示方式が、例えば2画面サイズのオリジナル画像が表示されるオリジナル表示方式であれば、図1に示されるように、画面切替データ解析部155は、抽出すべきデータは圧縮符号化画像データ1の全てであることを画像データ抽出部156に通知する。すると、画像データ抽出部156は、圧縮符号化画像データ1の全てを画像記憶部153から読み出し、復号部157に供給する。復号部157は、圧縮符号化画像データ1を伸張復号し、その結果得られる画像データを表示制御部158に供給する。表示制御部158は、その画像データに対応する図1の2画面サイズのオリジナル画像3、即ち、左側分割画像3Aと右側分割画像3Bが並んで形成される画像3を、表示部159の表示画面159Aと表示画面159Bの2画面全体に表示させる。即ち、例えば図14の表示画面159Aが図1の表示画面4Aに対応し、かつ、図14の表示画面159Bが図1の表示画面4Bに対応する場合、表示画面159Aには、図1の左側分割画像3Aが表示されるとともに、表示画面159Bには、図1の右側分割画像3Bが表示されるのである。
【0222】
また、操作部154から指示された表示方式が、例えば1画面サイズの(解像度が落とされた)オリジナル画像が表示される縮小表示方式であれば、図2に示されるように、画面切替データ解析部155は、画面切替データ2を参照して、抽出すべきデータは、圧縮符号化画像データ1のうちの部分データ1Aと部分データ1Bとであることを画像データ抽出部156に通知する。すると、画像データ抽出部156は、圧縮符号化画像データ1のうちの部分データ1Aと部分データ1Bとを画像記憶部153から読み出し、それらからなる部分データ5を復号部157に供給する。復号部157は、部分データ5を伸張復号し、その結果得られる画像データを表示制御部158に供給する。表示制御部158は、その画像データに対応する図2の1画面サイズのオリジナル画像3Cを、表示部159の表示画面159Aと表示画面159Bのうちの一方に表示させる。即ち、例えば図14の表示画面159Aが図2の表示画面4Aに対応し、かつ、図14の表示画面159Bが図2の表示画面4Bに対応する場合、表示画面159Aには、図2の1画面サイズのオリジナル画像3Cが表示されるのである。
【0223】
また、操作部154から指示された表示方式が、例えば2画面サイズのオリジナル画像が2つに分割された左側分割画像と右側分割画像とのうちの一方、具体的には例えば右側分割画像が表示される分割画面表示方式であれば、図3に示されるように、画面切替データ解析部155は、画面切替データ2を参照して、抽出すべきデータは、圧縮符号化画像データ1のうちの部分データ1Cであることを画像データ抽出部156に通知する。すると、画像データ抽出部156は、圧縮符号化画像データ1のうちの部分データ1Cを画像記憶部153から読み出し、その部分データ1C、即ち部分データ6を復号部157に供給する。復号部157は、部分データ6を伸張復号し、その結果得られる画像データを表示制御部158に供給する。表示制御部158は、その画像データに対応する図3の1画面サイズの右側分割画像3Bを、表示部159の表示画面159Aと表示画面159Bのうちの一方に表示させる。即ち、例えば図14の表示画面159Aが図3の表示画面4Aに対応し、かつ、図14の表示画面159Bが図3の表示画面4Bに対応する場合、表示画面159Bには、図3の1画面サイズの右側分割画像3Bが表示されるのである。
【0224】
以上、図13と図14のそれぞれを参照して、画像配信装置101と画像再生装置102のそれぞれの機能的構成例について説明した。
【0225】
このような画像配信装置101が実行する処理のうちの、本発明の記録フォーマットに従って画像データを記録媒体に記録させる処理(以下、記録処理と称する)が図15のフローチャートに示されている。また、このような画像再生装置102が実行する処理のうちの、本発明の記録フォーマットに従って記録媒体に記録された画像データに対応する動画像を再生(表示)する処理(以下、再生処理と称する)が図16のフローチャートに示されている。
【0226】
そこで、以下、図15と図16のフローチャートのそれぞれを参照して、画像配信装置101の記録処理と、画像再生装置102の再生処理のそれぞれについてその順番に個別に説明していく。
【0227】
図15のフローチャートのステップS1において、図13の画像配信装置101の圧縮符号化部112は、切替設定部111から供給された切替設定情報に基づいて、入力画像信号を圧縮符号化し、その結果得られる圧縮符号化画像データ121を画像記憶部114に一旦記録する。
【0228】
この圧縮符号化画像データ121は画面切替データ生成部113にも供給される。すると、ステップS2において、画面切替データ生成部113は、その圧縮符号化画像データ121に対応する画面切替データ122を生成し、その圧縮符号化画像データ121に関連付けて画像記憶部114に一旦記録する。
【0229】
なお、記録対象の記録媒体が画像記憶部114であれば、ステップS2の処理が終了すると、後述するステップS3の処理は実行されずに記録処理は終了となる。
【0230】
これに対して、記録対象の記録媒体がリムーバブル記録媒体104または画像再生装置102内の図14の画像記憶部153である場合、ステップS3の処理が実行される。
【0231】
例えば、記録対象の記録媒体がリムーバブル記録媒体104の場合、ステップS3において、記録制御部116は、圧縮符号化画像データ121と画面切替データ122とを画像記憶部114から読み出し、リムーバブル記録媒体104(他の記録媒体)に記録する。これにより、記録処理は終了となる。
【0232】
また例えば、記録対象の記録媒体が画像再生装置102内の図14の画像記憶部153の場合、ステップS3において、送信制御部115は、圧縮符号化画像データ121と画面切替データ122とを画像記憶部114から読み出し、ネットワーク103を介して画像再生装置102に配信することで、その画像再生装置102内の画像記憶部153に(他の記録媒体)に記録する。これにより、記録処理は終了となる。
【0233】
なお、、記録対象の記録媒体が画像再生装置102内の図14の画像記憶部153の場合、より正確には、後述する図16のステップS21の処理で、受信制御部151が、圧縮符号化画像データ121と画面切替データ122とを受信して、画像記憶部153に記録させることになる。
【0234】
以上、図15のフローチャートを参照して、画像配信装置101の記録処理について説明していく。
【0235】
次に、図16のフローチャートを参照して、図14の画像再生装置102の再生処理について説明していく。
【0236】
ステップS21において、受信制御部151または読み出し制御部152は、画像配信装置101から配信された圧縮符号化画像データ121と画面切替データ122とを取得して画像記憶部153に記憶させる。
【0237】
その後、ユーザが操作部154を操作して、その圧縮符号化画像データ121に対応するオリジナル画像(以下、表示対象画像とも称する)の再生を指示するとともに、その表示方式を指示すると、処理はステップS22に進む。
【0238】
なお、ここでは、画像記憶部153に記録された圧縮符号化画像データ121は、2画面サイズの複数のフレームから構成される動画像(オリジナル画像)に対応する圧縮符号化画像データであるとする。即ち、表示対象画像は動画像であるとする。
【0239】
ステップS22において、画面切替データ解析部155は、操作部154の操作内容に基づいて、表示対象画像とその表示方式を設定する。
【0240】
例えば図14の例では、表示対象画像として、画像記憶部153に記録された圧縮符号化画像データ121に対応する動画像が設定される。
【0241】
表示対象画像が1つのオリジナル画像である場合、例えば表示方式として、上述したように、2画面サイズのフレームが表示されるオリジナル表示方式、2画面サイズのフレームが2つに分割された左側分割画像と右側分割画像とのうちの一方が表示される分割画面表示方式、および、1画面サイズの(解像度が落とされた)フレームが表示される縮小表示方式のうちのいずれかが設定される。
【0242】
ステップS23において、画面切替データ解析部155は、画像記憶部153に記録された圧縮符号化画像データ121のうちの抽出すべき部分データ、即ち、ステップS22の処理で設定された表示対象画像(動画像の場合には例えば次のフレーム)を同じくステップS22の処理で設定された表示方式で表示部159に表示させるために必要な部分データを、画像記憶部153に記憶された画面切替データ122に基づいて特定する。
【0243】
ステップS24において、画像データ抽出部156は、画像記憶部153に記憶された圧縮符号化画像データ121の中から、ステップS23の処理で画面切替データ解析部155により特定された部分データを抽出する。
【0244】
なお、表示方式として、2画面サイズのフレームが表示されるオリジナル表示方式が設定されている場合には、ステップS24の処理で、圧縮符号化画像データ121全体が画像記憶部153から読み出される(抽出される)。即ち、ステップS24に記載の部分データとは、上述した部分データの他、圧縮符号化画像データ121全体も含む広い概念の部分データを指す。
【0245】
ステップS25において、復号部157は、ステップS24の処理で画像データ抽出部156により抽出された部分データ(圧縮符号化画像データ121全体も含む)を伸張復号する。
【0246】
ステップS26において、表示制御部158は、ステップS25の処理で復号部157により伸張復号された結果得られる画像データに対応する表示対象画像(次のフレーム)を、ステップS22の処理で設定された表示方式で表示部159に表示させる。
【0247】
例えば、表示方式として、2画面サイズのフレームが表示されるオリジナル表示方式が設定されている場合、2画面サイズの次のフレームが、表示部159の表示画面159Aと表示画面159Bの2画面全体に表示される。
【0248】
また例えば、表示方式として、1画面サイズの(解像度が落とされた)フレームが表示される縮小表示方式が設定されている場合、1画面サイズの次のフレームが、表示部159の表示画面159Aと表示画面159Bのうちの一方に表示される。
【0249】
また例えば、表示方式として、2画面サイズのフレームが2つに分割された左側分割画像と右側分割画像とのうちの一方が表示される分割画面表示方式が設定されている場合、2画面サイズの次のフレームが2つに分割された1画面サイズの左側分割画像と右側分割画像とのうちの一方が、表示部159の表示画面159Aと表示画面159Bのうちの一方に表示される。
【0250】
このようにして、次のフレームまたはその一部分(左側分割画像や右側分割画像)が表示部159に表示されると、ステップS27において、画面切替データ解析部155は、全フレームを表示したか否かを判定する。
【0251】
ステップS27において、全フレームを表示したと判定されると、この再生処理は終了となる。
【0252】
これに対して、ステップS27において、全フレームをまだ表示していないと判定されると、処理はステップS28に進む。そして、ステップS28において、画面切替データ解析部155は、操作部154から再生終了が指示されたか否かを判定する。
【0253】
ステップS28において、操作部154から再生終了が指示されたと判定された場合、この再生処理は終了となる。
【0254】
これに対して、ステップS28において、操作部154から再生終了がまだ指示されていないと判定された場合、処理はステップS29に進む。そして、ステップS29において、画面切替データ解析部155は、操作部154から設定変更が指示されたか否かを判定する。
【0255】
ステップS29において、操作部154から設定変更が指示されていないと判定された場合、処理はステップS23に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、さらに次のフレームも、その直前のフレームと同一の表示方式で表示部159に表示されることになる。
【0256】
これに対して、ステップS29において、操作部154から設定変更が指示されたと判定された場合、処理はステップS22に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、ステップS22の処理で、さらに次のフレームの表示方式が、直前のフレームの表示方式から別の表示方式に切り替えられ、ステップS23乃至S26の処理が実行されて、さらに次のフレームが、切り替えられた表示方式で表示部159に表示されることになる。
【0257】
このように、画像再生装置102は、図16のフローチャートに従って再生処理を実行することで、フレーム毎に表示方式を切り替えることが容易にできる。
【0258】
以上、図16のフローチャートを参照して、画像再生装置102の動画像の再生処理について説明した。
【0259】
なお、画像記憶部153に記憶されている圧縮符号化画像データ121が静止画像に対応する圧縮符号化画像データである場合、即ち、表示対象画像が静止画像の場合、画像再生装置102は、上述したステップS22乃至S26の処理を単に1度行えばよい。即ち、画像再生装置102は、動画像を構成する各フレームのうちの表示対象のフレームに対する再生処理と基本的に同様の処理を1回行えばよい。
【0260】
ところで、上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行させることができる。或いは、ハードウエアとソフトウエアの組み合わせにより実行させることができる。
【0261】
この場合、図12の画像配信装置101は、例えば図17に示されるように構成することができる。また、図12の画像再生装置102は、例えば図18に示されるように構成することができる。
【0262】
図17の画像配信装置101において、CPU(Central Processing Unit)201は、ROM(Read Only Memory)202に記録されているプログラム、または記憶部209からRAM(Random Access Memory)203にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM203にはまた、CPU201が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0263】
この場合、CPU201が実行するプログラムとは、例えば図13の画面切替データ生成部113と同様の機能を実現するプログラムを指す。また、後述する圧縮符号化部204が構成要素として仮に含まれていない場合には、それに対応する機能、即ち、図13の圧縮符号化部112と同様の機能を実現するプログラムも、CPU201により実行される。
【0264】
CPU201、ROM202、およびRAM203は、バス205を介して相互に接続されている。このバス205にはまた、圧縮符合化部204と入出力インタフェース206も接続されている。
【0265】
圧縮符合化部204は、図13の圧縮符号化部112と同様の機能を有するハードウエアである。
【0266】
入出力インタフェース206には、入力部207、ディスプレイなどよりなる出力部208、記憶部209、および、通信部210が接続されている。
【0267】
入力部207は、例えばキーボード、マウスなどより構成され、そのうちの少なくとも一部は、図13の切替設定部111に対応する。
【0268】
記憶部209は、例えばハードディスクなどで構成され、そのうちの少なくとも一部の領域は、図13の画像記憶部114として利用される。
【0269】
通信部210は、例えばモデム、ターミナルアダプタなどより構成され、図12のネットワーク103やインターネットを含むネットワークを介して、図12の画像再生装置102を含む他の情報処理装置との通信処理を行う。即ち、通信部210は、図13の送信制御部115のうちの少なくとも一部に対応する。少なくとも一部としたのは、送信制御部115は、通信部210の他、例えばそれを制御するプログラム等から構成される場合もあるからである。
【0270】
入出力インタフェース206にはまた、必要に応じてドライブ211が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどよりなるリムーバブル記録媒体212が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部209にインストールされる。
【0271】
さらに、リムーバブル記録媒体212として図13のリムーバブル記録媒体104がドライブ211に装着された場合には、ドライブ211は、図13の圧縮符号化画像データ121と画面切替データ122とを関連付けてリムーバブル記録媒体104に記録することができる。即ち、ドライブ211は、図13の記録制御部116のうちの少なくとも一部に対応する。少なくとも一部としたのは、記録制御部116は、ドライブ211の他、例えばそれを制御するプログラム等から構成される場合もあるからである。
【0272】
以上、図17を参照して、図12の画像配信装置101のハードウエア構成例について説明した。次に、図18を参照して、図12の画像再生装置102のハードウエア構成例について説明する。
【0273】
図18の画像再生装置102において、CPU301は、ROM302に記録されているプログラム、または記憶部305からRAM304にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM304にはまた、CPU301が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0274】
CPU301には操作部302が接続されている。操作部302は、図14の操作部154に対応する。即ち、ユーザが操作部302を操作することで、その操作内容を示す信号がCPU301に供給される。従って、CPU301は、その信号を適宜参照しながら各種プログラムを実行することになる。
【0275】
この場合、CPU301が実行するプログラムとは、例えば図14の画面切替データ解析部155、および画像データ抽出部156のそれぞれと同様の機能を実現するプログラムを指す。また、後述する復号部306が構成要素として仮に含まれていない場合には、それに対応する機能、即ち、図14の復号部157と同様の機能を実現するプログラムも、CPU301により実行される。
【0276】
CPU301、ROM303、およびRAM304は、バス307を介して相互に接続されている。このバス307にはまた、記憶部305、復号部306、表示制御部308、および通信部310が接続されている。
【0277】
記憶部305は、例えばハードディスクなどで構成され、そのうちの少なくとも一部の領域は、図14の画像記憶部153として利用される。
【0278】
復号部306は、図14の復号部157と同様の機能を有するハードウエアである。
【0279】
表示制御部308は、図14の表示部159に対応する表示部309に画像を表示させることを制御する。即ち、表示制御部308は、図14の表示制御部158のうちの少なくとも一部に対応する。少なくとも一部としたのは、図14の表示制御部158は、図18の表示制御部308の他、例えばそれを制御するプログラム等から構成される場合もあるからである。
【0280】
通信部310は、例えばモデム、ターミナルアダプタなどより構成され、図12のネットワーク103やインターネットを含むネットワークを介して、図12の画像配信装置101を含む他の情報処理装置との通信処理を行う。即ち、通信部310は、図14の受信制御部151のうちの少なくとも一部に対応する。少なくとも一部としたのは、受信制御部151は、通信部310の他、例えばそれを制御するプログラム等から構成される場合もあるからである。
【0281】
バス307にはまた、必要に応じてドライブ311が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどよりなるリムーバブル記録媒体312が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部305にインストールされる。
【0282】
さらに、リムーバブル記録媒体312として、図14の圧縮符号化画像データ121と画面切替データ122とが記録されたリムーバブル記録媒体104が装着された場合には、ドライブ311は、圧縮符号化画像データ121と画面切替データ122とをリムーバブル記録媒体104から読み出して、記憶部305の一領域(図14の画像記憶部153に相当する領域)に記憶させることができる。即ち、ドライブ311は、図14の読み出し制御部152のうちの少なくとも一部に対応する。少なくとも一部としたのは、読み出し制御部152は、ドライブ311の他、例えばそれを制御するプログラム等から構成される場合もあるからである。
【0283】
以上、図17と図18のそれぞれを参照して、図12の画像配信装置101と画像再生装置102とのそれぞれのハードウエア構成例について説明した。
【0284】
ところで、上述した例は、表示装置の表示画面は2画面であることが前提とされた例であるが、表示装置の表示画面がN画面(Nは2以上の任意の整数値)であっても、上述した一連の処理を全く同様に実行できる画像配信装置と画像再生装置とを容易に実現可能である。
【0285】
例えば、本発明が適用される画像配信装置とは、結局、次のような構成を備えていればよい。
【0286】
即ち、本発明が適用される画像配信装置は、画面サイズが同一の表示画面をN個有する表示装置に表示させる画像を、データとして記録媒体に記録させることを制御する情報処理装置であればよく、詳細には、N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号を圧縮符号化した結果得られる圧縮符号化画像データであって、その圧縮符号化画像データの中から、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを伸張復号前に個別に抽出可能な第1の構成を有する圧縮符号化画像データを生成する画像データ生成手段と、画像データ生成手段により生成された圧縮符号化画像データにおける、1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データの配置位置を特定可能な第1の位置データを含む特定データを生成する特定データ生成手段と、画像データ生成手段により生成された圧縮符号化画像データと、特定データ生成手段により生成された特定データとを関連付けて記録媒体に記録させることを制御する記録制御手段とを備えていればよい。
【0287】
さらに、本発明が適用される画像配信装置は、上述した構成に対して、次のような構成をさらに備えてもよい。即ち、画像データ生成手段は、第1の構成に加えてさらに、圧縮符号化画像データの中から、N画面サイズのオリジナル画像がN個に分割された分割画像のそれぞれに対応する部分データを伸張復号前に個別に抽出可能な第2の構成を有する圧縮符号化画像データを生成し、特定データ生成手段は、第1の位置データに加えてさらに、画像データ生成手段により生成された圧縮符号化画像データにおける、N個の分割画像のそれぞれに対応する部分データの配置位置を特定可能な第2の位置データを含む特定データを生成するような構成を、本発明が適用される画像配信装置は備えていてもよい。
【0288】
また、例えば、本発明が適用される画像再生装置とは、結局、次のような構成を備えていればよい。
【0289】
即ち、本発明が適用される画像再生装置は、画面サイズが同一の表示画面をN個有する表示装置に対して、画像を表示させることを制御する情報処理装置であればよく、詳細には、N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号が圧縮符号化された結果得られる圧縮符号化画像データであって、その圧縮符号化画像データの中から1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを伸張復号前に個別に抽出可能な第1の構成を有する圧縮符号化画像データと、圧縮符号化画像データにおける1画面サイズ乃至N−1画面サイズのオリジナル画像のそれぞれに対応する部分データの配置位置を特定可能な第1の位置データを含む特定データとを関連付けて取得する取得手段と、オリジナル画像の表示を指定するとともに、そのオリジナル画像の表示解像度としてM画面サイズ(Mは1乃至Nのうちの1つ)を指定する指定手段と、指定手段によりM画面サイズとしてN画面サイズが指定された場合、取得手段により取得された圧縮符号化画像データの全体を抽出し、指定手段によりM画面サイズとして1乃至N−1画面サイズのうちのいずれかひとつが指定された場合、取得手段により取得された特定データに含まれる第1の位置データに基づいて、圧縮符号化画像データにおけるM画面サイズのオリジナル画像に対応する部分データの配置位置を特定し、配置位置が特定された部分データを抽出する抽出手段と、抽出手段により抽出された圧縮符号化画像データまたは部分データを伸張復号し、その結果得られるM画面サイズのオリジナル画像に対応する画像データを出力する復号手段と、復号手段から出力された画像データに対応するM画面サイズのオリジナル画像を、表示装置のN個の表示画面のうちの所定のM個の表示画面に表示させることを制御する表示制御手段とを備えていればよい。
【0290】
さらに、本発明が適用される画像再生装置は、上述した構成に対して、次のような構成をさらに備えてもよい。即ち、取得手段により取得された圧縮符号化データが、第1の構成に加えてさらに、圧縮符号化画像データの中からN画面サイズのオリジナル画像がN個に分割された分割画像のそれぞれに対応する部分データを伸張復号前に個別に抽出可能な第2の構成を有しており、取得手段により取得された特定データが、第1の位置データに加えてさらに、圧縮符号化画像データにおけるN個の分割画像のそれぞれに対応する部分データの配置位置を特定可能な第2の位置データを含んでいる場合、指定手段は、オリジナル画像の表示解像度としてN画面サイズを指定したとき、さらに、N個の分割画像のうちのO個(Oは、1乃至Nのうちの1つ)の分割画像の表示を指定し、抽出手段は、指定手段によりO個の分割画像の表示が指定された場合、取得手段により取得された特定データに含まれる第2の位置データに基づいて、圧縮符号化画像データにおけるO個の分割画像のそれぞれに対応する部分データの配置位置を特定し、配置位置が特定されたO個の部分データのそれぞれを抽出し、復号手段は、抽出手段により抽出されたO個の部分データのそれぞれを伸張復号し、その結果得られるO個の分割画像のそれぞれに対応する画像データを出力し、表示制御手段は、復号手段から出力されたO個の画像データのそれぞれに対応する分割画像のそれぞれを、表示装置のN個の表示画面のうちの所定のO個の表示画面のそれぞれに個別に表示させることを制御するようにすればよい。
【0291】
以上の内容をまとめると、本発明が適用される画像配信装置と画像再生装置とのそれぞれは、上述したような圧縮符号化画像データと特定データとを関連付けて記録することが規定されている記録フォーマット、即ち、本発明が適用される記録フォーマットに従ってデータを処理する情報処理装置であればよい。換言すると、本発明が適用される画像配信装置と画像再生装置とのそれぞれは、本発明が適用される記録フォーマットに従って圧縮符号化画像データと特定データとが記録された記録媒体、即ち、本発明が適用される記録媒体を取り扱うことが可能な情報処理装置であればよい。
【0292】
ただし、解像度の設定は、上述した例では、1画面サイズ乃至N画面サイズのうちのいずれかとされたが、他の画面サイズでも構わない。同様に、オリジナル画像の分割個数、即ち、分割画像の個数も、上述した例では、N個とされたが、N以外の任意の整数値で構わない。
【0293】
ところで、2画面に対する上述した一連の処理のみならず、N画面に対する上述した一連の処理もソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0294】
このようなプログラムを含む記録媒体は、図17や図18に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブル記録媒体(パッケージメディア)212またはリムーバブル記録媒体312により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM202またはROM303や、記憶部209または記憶部305に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0295】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0296】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置や処理部により構成される装置全体を表すものである。
【図面の簡単な説明】
【0297】
【図1】本発明が適用される記録フォーマットを説明する図である。
【図2】本発明が適用される記録フォーマットを説明する図である。
【図3】本発明が適用される記録フォーマットを説明する図である。
【図4】本発明が適用される記録フォーマットを説明する図である。
【図5】本発明が適用される記録フォーマットを説明する図である。
【図6】本発明が適用される記録フォーマットのうちの、静止画像に対する記録フォーマットの例を説明する図である。
【図7】図6の記録フォーマットのうちの、符号化方式としてJPEG2000が採用された場合の記録フォーマットの例を説明する図である。
【図8】図7の記録フォーマットを説明する図である。
【図9】図7の記録フォーマットを説明する図である。
【図10】図7の記録フォーマットを説明する図である。
【図11】本発明が適用される記録フォーマットのうちの、動画像に対する記録フォーマットの例を説明する図である。
【図12】本発明が適用される情報処理システムの構成例を示すブロック図である。
【図13】図12の情報処理システムのうちの画像配信装置の機能的構成例を示す機能ブロック図である。
【図14】図12の情報処理システムのうちの画像再生装置の機能的構成例を示す機能ブロック図である。
【図15】図13の画像配信装置の記録処理の例を説明するフローチャートである。
【図16】図14の画像再生装置の再生処理の例を説明するフローチャートである。
【図17】図12の情報処理システムのうちの画像配信装置のハードウエア構成例を示すブロック図である。
【図18】図12の情報処理システムのうちの画像再生装置のハードウエア構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0298】
1 圧縮符号化画像データ, 1A,1B,1C 部分データ, 2 画面切替データ, 3 2画面サイズの(第1の)オリジナル画像, 3A 1画面サイズの左側分割画像3A 1画面サイズの右側分割画像, 3C 1画面サイズの(第1の)オリジナル画像, 4 表示装置, 4A,4B 表示画面, 5,6,7 部分データ, 8A 1画面サイズの第2のオリジナル画像, 8B 左側分割画像, 51 圧縮符号化動画像データ, 52 画面切替データ群, 101 画像配信装置(サーバ), 102 画像再生装置(クライアント), 103 ネットワーク, 104 リムーバブル記録媒体, 111 切替設定部, 112 圧縮符号化部, 113 画面切替データ生成部, 114 画像記憶部, 115 送信制御部, 116 記録制御部, 121 圧縮符号化画像データ121 画面切替データ, 151 受信制御部, 152 読み出し制御部, 153 画像記憶部, 154 操作部, 155 画面切替データ解析部, 156 画像データ抽出部, 157 復号部, 158 表示制御部, 159 表示部, 159A,159B 表示画面, 201 CPU, 202 ROM, 204 圧縮符合化部, 207 入力部, 209 記憶部, 210 通信部, 211 ドライブ, 212 リムーバブル記録媒体, 301 CPU, 302 操作部, 303 ROM, 305 記憶部, 306 復号部, 308 表示制御部, 309 表示部, 309A,309B 表示画面, 310 通信部, 311 ドライブ, 312 リムーバブル記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に表示させる画像を、データとして記録媒体に記録させることを制御する情報処理装置において、
N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号を圧縮符号化した結果得られる圧縮符号化画像データであって、その圧縮符号化画像データの中から、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを伸張復号前に個別に抽出可能な第1の構成を有する前記圧縮符号化画像データを生成する画像データ生成手段と、
前記画像データ生成手段により生成された前記圧縮符号化画像データにおける、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する前記部分データの配置位置を特定可能な第1の位置データを含む特定データを生成する特定データ生成手段と、
前記画像データ生成手段により生成された前記圧縮符号化画像データと、前記特定データ生成手段により生成された前記特定データとを関連付けて前記記録媒体に記録させることを制御する記録制御手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記画像データ生成手段は、前記第1の構成に加えてさらに、N画面サイズの前記オリジナル画像がN個に分割された分割画像のそれぞれに対応する部分データを前記圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な第2の構成を有する前記圧縮符号化画像データを生成し、
前記特定データ生成手段は、前記第1の位置データに加えてさらに、前記画像データ生成手段により生成された前記圧縮符号化画像データにおける、N個の前記分割画像のそれぞれに対応する前記部分データの配置位置を特定可能な第2の位置データを含む前記特定データを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に表示させる画像を、データとして記録媒体に記録させることを制御する情報処理装置の情報処理方法において、
N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号を圧縮符号化した結果得られる圧縮符号化画像データであって、その圧縮符号化画像データの中から、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを伸張復号前に個別に抽出可能な構成を有する前記圧縮符号化画像データを生成する画像データ生成ステップと、
前記画像データ生成ステップの処理により生成された前記圧縮符号化画像データにおける、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する前記部分データの配置位置を特定可能な特定データを生成する特定データ生成ステップと、
前記画像データ生成ステップの処理により生成された前記圧縮符号化画像データと、前記特定データ生成ステップの処理により生成された前記特定データとを関連付けて前記記録媒体に記録させることを制御する記録制御ステップと
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項4】
画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に表示させる画像を、データとして記録媒体に記録させることを制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号を圧縮符号化した結果得られる圧縮符号化画像データであって、その圧縮符号化画像データの中から、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを伸張復号前に個別に抽出可能な構成を有する前記圧縮符号化画像データを生成する画像データ生成ステップと、
前記画像データ生成ステップの処理により生成された前記圧縮符号化画像データにおける、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する前記部分データの配置位置を特定可能な特定データを生成する特定データ生成ステップと、
前記画像データ生成ステップの処理により生成された前記圧縮符号化画像データと、前記特定データ生成ステップの処理により生成された前記特定データとを関連付けて前記記録媒体に記録させることを制御する記録制御ステップと
を含むことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に対して、画像を表示させることを制御する情報処理装置において、
N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号が圧縮符号化された結果得られる圧縮符号化画像データであって、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを前記圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な第1の構成を有する前記圧縮符号化画像データと、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な第1の位置データを含む特定データとを関連付けて取得する取得手段と、
前記オリジナル画像の表示を指定するとともに、そのオリジナル画像の表示解像度としてM画面サイズ(Mは1乃至Nのうちの1つ)を指定する指定手段と、
前記指定手段によりM画面サイズとしてN画面サイズが指定された場合、前記取得手段により取得された前記圧縮符号化画像データの全体を抽出し、前記指定手段によりM画面サイズとして1乃至N−1画面サイズのうちのいずれかひとつが指定された場合、前記取得手段により取得された前記特定データに含まれる前記第1の位置データに基づいて、M画面サイズの前記オリジナル画像に対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定し、配置位置が特定された前記部分データを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された前記圧縮符号化画像データまたは前記部分データを伸張復号し、その結果得られるM画面サイズの前記オリジナル画像に対応する画像データを出力する復号手段と、
前記復号手段から出力された前記画像データに対応するM画面サイズの前記オリジナル画像を、前記表示装置のN個の前記表示画面のうちの所定のM個の表示画面に表示させることを制御する表示制御手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
前記取得手段により取得された前記圧縮符号化データが、前記第1の構成に加えてさらに、N画面サイズの前記オリジナル画像がN個に分割された分割画像のそれぞれに対応する部分データを前記圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な第2の構成を有しており、前記取得手段により取得された前記特定データが、前記第1の位置データに加えてさらに、N個の前記分割画像のそれぞれに対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な第2の位置データを含んでいる場合、
前記指定手段は、前記オリジナル画像の表示解像度としてN画面サイズを指定したとき、さらに、N個の前記分割画像のうちのO個(Oは、1乃至Nのうちの1つ)の分割画像の表示を指定し、
前記抽出手段は、前記指定手段によりO個の前記分割画像の表示が指定された場合、前記取得手段により取得された前記特定データに含まれる前記第2の位置データに基づいて、O個の前記分割画像のそれぞれに対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定し、配置位置が特定されたO個の前記部分データのそれぞれを抽出し、
前記復号手段は、前記抽出手段により抽出されたO個の前記部分データのそれぞれを伸張復号し、その結果得られるO個の前記分割画像のそれぞれに対応する画像データを出力し、
前記表示制御手段は、前記復号手段から出力されたO個の前記画像データのそれぞれに対応する前記分割画像のそれぞれを、前記表示装置のN個の前記表示画面のうちの所定のO個の表示画面のそれぞれに個別に表示させることを制御する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に対して、画像を表示させることを制御する情報処理装置の情報処理方法において、
N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号が圧縮符号化された結果得られる圧縮符号化画像データであって、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを前記圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な構成を有する前記圧縮符号化画像データと、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な特定データとを関連付けて取得することを制御する取得制御ステップと、
前記オリジナル画像の表示を指定するとともに、そのオリジナル画像の表示解像度としてM画面サイズ(Mは1乃至Nのうちの1つ)を指定する指定ステップと、
前記指定ステップの処理によりM画面サイズとしてN画面サイズが指定された場合、前記取得制御ステップの制御により取得された前記圧縮符号化画像データの全体を抽出し、前記指定ステップの処理によりM画面サイズとして1乃至N−1画面サイズのうちのいずれかひとつが指定された場合、前記取得ステップの制御により取得された前記特定データに基づいて、M画面サイズの前記オリジナル画像に対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定し、配置位置が特定された前記部分データを抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップの処理により抽出された前記圧縮符号化画像データまたは前記部分データを伸張復号し、その結果得られるM画面サイズの前記オリジナル画像に対応する画像データを出力することを制御する復号制御ステップと、
前記復号制御ステップの制御により出力された前記画像データに対応するM画面サイズの前記オリジナル画像を、前記表示装置のN個の前記表示画面のうちの所定のM個の表示画面に表示させることを制御する表示制御ステップと
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に対して、画像を表示させることを制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号が圧縮符号化された結果得られる圧縮符号化画像データであって、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを前記圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な構成を有する前記圧縮符号化画像データと、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な特定データを取得することを制御する取得制御ステップと、
前記オリジナル画像の表示を指定するとともに、そのオリジナル画像の表示解像度としてM画面サイズ(Mは1乃至Nのうちの1つ)を指定する指定ステップと、
前記指定ステップの処理によりM画面サイズとしてN画面サイズが指定された場合、前記取得制御ステップの制御により取得された前記圧縮符号化画像データの全体を抽出し、前記指定ステップの処理によりM画面サイズとして1乃至N−1画面サイズのうちのいずれかひとつが指定された場合、前記取得ステップの制御により取得された前記特定データに基づいて、M画面サイズの前記オリジナル画像に対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定し、配置位置が特定された前記部分データを抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップの処理により抽出された前記圧縮符号化画像データまたは前記部分データを伸張復号し、その結果得られるM画面サイズの前記オリジナル画像に対応する画像データを出力することを制御する復号制御ステップと、
前記復号制御ステップの制御により出力された前記画像データに対応するM画面サイズの前記オリジナル画像を、前記表示装置のN個の前記表示画面のうちの所定のM個の表示画面に表示させることを制御する表示制御ステップと
を含むことを特徴とするプログラム。
【請求項9】
画面サイズが同一の表示画面をN個(Nは2以上の任意の整数値)有する表示装置に表示させる画像を、データとして記録可能な記録媒体において、
N画面サイズのオリジナル画像に対応する画像信号が圧縮符号化された結果得られる圧縮符号化画像データであって、1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する部分データを前記圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な第1の構成を有する前記圧縮符号化画像データと、
1画面サイズ乃至N−1画面サイズの前記オリジナル画像のそれぞれに対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な第1の位置データを含む特定データと
が関連付けられて記録されており、
M画面サイズ(Mは、1乃至N−1のうちの1つ)に対応する前記オリジナル画像を前記表示装置に表示させることを制御する情報処理装置により、前記記録媒体に記録された前記特定データに含まれる前記第1の位置データが参照されて、前記記録媒体に記録された前記圧縮符号化データの中から、M画面サイズの前記オリジナル画像に対応する前記部分データが抽出される
ことを特徴とする記録媒体。
【請求項10】
前記記録媒体に記録されている前記圧縮符号化データは、前記第1の構成に加えてさらに、N画面サイズの前記オリジナル画像がN個に分割された分割画像のそれぞれに対応する部分データを前記圧縮符号化画像データの中から伸張復号前に個別に抽出可能な第2の構成を有し、
前記記録媒体に記録されている前記特定データは、前記第1の位置データに加えてさらに、N個の前記分割画像のそれぞれに対応する前記部分データの前記圧縮符号化画像データにおける配置位置を特定可能な第2の位置データを含んでおり、
N個の前記分割画像のうちのO個(Oは、1乃至Nのうちの1つ)の分割画像のそれぞれを前記表示装置に表示させることを制御する情報処理装置により、前記記録媒体に記録された前記特定データに含まれる前記第2の位置データが参照されて、前記記録媒体に記録された前記圧縮符号化データの中から、O個の前記分割画像のそれぞれに対応する前記部分データが抽出される
ことを特徴とする請求項9に記載の記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−25227(P2006−25227A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−201989(P2004−201989)
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】