説明

携帯端末装置、方法及びシステム

【課題】確実にすれ違った人と、個人情報を秘匿して、メッセージの送受信ができる携帯端末装置、方法及びシステムを提供すること。
【解決手段】携帯端末装置10は、位置特定データを取得し、メッセージ管理サーバ30が一時的に発行するワンタイムIDを取得し、携帯端末装置20と近距離通信を行い、取得したワンタイムIDと、携帯端末装置10の位置特定データと、をメッセージと共に送信する。更に、携帯端末装置20と近距離通信を行い、携帯端末装置20が送信したワンタイムID及び位置特定データと共に、メッセージを受信し、受信した位置特定データと、受信した時に取得した携帯端末装置10の位置特定データとに基づいて、所定の範囲内から受信したか否かを判定し、所定の範囲内と判定した場合に、メッセージの入力を受け付け、当該受け付けたメッセージを、受信したワンタイムIDによってメッセージ管理サーバ30に送信可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、近距離通信をする携帯端末装置、方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数の装置の間でデータを送受信する通信技術において、近距離の範囲で無線通信によってデータを送受信する近距離通信がある。近年、近距離通信は、機器の小型化及び低消費電力化が実現した結果、携帯電話等の携帯端末装置に標準で搭載されている。
【0003】
この標準で搭載されている近距離通信を利用して、携帯ゲーム機等の間では、いわゆるすれ違い通信が行われている。すれ違い通信は、携帯ゲーム機に互いに対応するソフトを特定のモードで動作させ、一方のゲーム機が同じ状態の他方のゲーム機を通信範囲内に認識した時に、短時間で自動的に行う通信のことをいう。例えば、互いのゲーム機の対応ソフトがすれ違い通信モードに設定されている間は、特別の操作を行わなくても交互に電波を発信し続け、一方のゲーム機は同じ機能が動作している他方のゲーム機を探知する。よって、2人のプレイヤーがこの状態のゲーム機を所持したままで接近すると、プレイヤー同士は自覚がなくとも、ゲーム機同士で通信が成立する。
【0004】
また、このような近距離通信において、優先的に送受信したい無線通信が困難になることを防止した特許文献1の発明が知られている。特許文献1では、自己によるサービスデータの近距離送信の優先度が携帯ゲーム装置間の近距離通信より高いことを示す優先制御データを近距離送信する技術が開示されている。この発明によれば、携帯ゲーム装置は、通信要求を送受信して他の携帯ゲーム装置を近距離通信の通信相手に設定し、優先制御データの受信を試み、優先制御データを受信したときに、他の携帯ゲーム装置との近距離通信を禁止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−11093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、すれ違い通信において特許文献1のように優先制御を設けたとしても、すれ違い通信はメッセージを受信して、すぐに返信しなくてはならない。すなわち、すれ違い通信の場合は、メッセージを受信し、返事を送信する前に近距離通信ができる範囲ではなくなってしまう(完全にすれ違ってしまう)と、相手に返信できない。
【0007】
このようなすれ違い通信において、メールアドレス等の個人情報を送信する方法が考えられるが、すれ違い通信は、送信時に送信相手を特定しないため、不特定の相手に個人情報を送信することは好ましくない。また、すれ違い通信では、実際にその人とすれ違っていなくても、偽装したメッセージを受信することがあり、確実にすれ違った人からのみメッセージを受信したい。
【0008】
そこで、実際にすれ違った人とのみ、個人情報を秘匿して、メッセージの送受信ができる携帯端末装置が求められている。
【0009】
本発明は、確実にすれ違った人と、個人情報を秘匿して、メッセージの送受信ができる携帯端末装置、方法及びシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0011】
(1) 他の装置と近距離通信をする携帯端末装置であって、前記携帯端末装置の位置を特定した位置特定データを取得する位置特定手段と、メッセージの通信を管理するメッセージ管理サーバが一時的に発行するワンタイムIDを取得するワンタイムID取得手段と、前記他の装置と前記近距離通信を行い、前記ワンタイムID取得手段が取得したワンタイムIDと、前記位置特定手段が取得した前記携帯端末装置の位置特定データと、をメッセージと共に送信する近距離送信手段と、前記メッセージ管理サーバから前記他の装置が送信したメッセージを受信するメッセージ受信手段と、を備え、更に、前記他の装置と前記近距離通信を行い、前記他の装置が送信したワンタイムID及び位置特定データと共に、メッセージを受信する近距離受信手段と、前記近距離受信手段が受信した位置特定データと、前記近距離受信手段が受信した時に前記位置特定手段が取得した前記携帯端末装置の位置特定データとに基づいて、前記近距離受信手段が所定の範囲内から受信したか否かを判定するすれ違い判定手段と、前記すれ違い判定手段によって、前記近距離受信手段が所定の範囲内から受信したと判定された場合に、メッセージの入力を受け付け、当該受け付けたメッセージを前記近距離受信手段が受信したワンタイムIDによって、前記メッセージ管理サーバに送信可能化するメッセージ送信可能化手段と、を備えることを特徴とする携帯端末装置。
【0012】
(1)の構成によれば、本発明に係る携帯端末装置は、携帯端末装置の位置を特定した位置特定データを取得し、メッセージの通信を管理するメッセージ管理サーバが一時的に発行するワンタイムIDを取得し、他の装置と近距離通信を行い、取得したワンタイムIDと、携帯端末装置の位置特定データと、をメッセージと共に送信する。そして、メッセージ管理サーバから他の装置が送信したメッセージを受信する。更に、他の装置と近距離通信を行い、他の装置が送信したワンタイムID及び位置特定データと共に、メッセージを受信し、受信した位置特定データと、受信した時に取得した携帯端末装置の位置特定データとに基づいて、所定の範囲内から受信したか否かを判定し、所定の範囲内から受信したと判定した場合に、メッセージの入力を受け付け、当該受け付けたメッセージを、受信したワンタイムIDによってメッセージ管理サーバに送信可能とする。
【0013】
すなわち、本発明に係る携帯端末装置は、他の装置と近距離通信を行い、ワンタイムID及び携帯端末装置の位置特定データをメッセージと共に送信する。更に、他の装置と近距離通信を行い、他の装置が送信したワンタイムID及び位置特定データと共に、メッセージを受信し、受信した位置特定データと、受信した時に取得した携帯端末装置の位置特定データとに基づいて、近距離から受信したと判定した場合に、メッセージを、受信したワンタイムIDによってメッセージ管理サーバに送信可能とする。したがって、本発明に係る携帯端末装置は、所定の範囲内の近距離通信によって、確実にすれ違った人と、個人情報を秘匿し一時的に発行されたワンタイムIDによって、メッセージの送受信ができる。
【0014】
(2) 前記近距離送信手段は、前記他の装置が近距離通信によって受信可能であることを自動的に検知し、送信することを特徴とする(1)に記載の携帯端末装置。
【0015】
(2)の構成によれば、本発明に係る携帯端末装置は、他の装置が近距離通信によって受信可能であることを自動的に検知し、送信する。したがって、本発明に係る携帯端末装置は、所定の範囲内のすれ違い通信によって、確実にすれ違った人と、個人情報を秘匿して、メッセージの送受信ができる。
【0016】
(3) 前記位置特定手段は、GPS衛星から受信したGPSデータに基づいて前記携帯端末装置の位置を特定する、ことを特徴とする(1)又は(2)に記載の携帯端末装置。
【0017】
(3)の構成によれば、本発明に係る携帯端末装置は、GPS(Global Positioning System)衛星から受信したGPSデータに基づいて携帯端末装置の位置を特定する。したがって、本発明に係る携帯端末装置は、GPSデータによって特定された位置に基づいて、所定の範囲内のすれ違い通信であることを判定することによって、確実にすれ違った人と、個人情報を秘匿して、メッセージの送受信ができる。
【0018】
(4) 前記メッセージ送信可能化手段は、前記すれ違い判定手段によって、前記近距離受信手段が所定の範囲内から受信したと判定されなかった場合に、当該受け付けたメッセージを破棄する、ことを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の携帯端末装置。
【0019】
(4)の構成によれば、本発明に係る携帯端末装置は、所定の範囲内から受信したと判定されなかった場合に、当該受け付けたメッセージを破棄する。したがって、本発明に係る携帯端末装置は、所定の範囲内のすれ違い通信であることを判定することによって、確実にすれ違った人と、個人情報を秘匿して、メッセージの送受信ができる。
【0020】
(5) 他の装置と携帯端末装置が近距離通信をする方法であって、前記携帯端末装置の位置を特定した位置特定データを取得するステップと、メッセージの通信を管理するメッセージ管理サーバが一時的に発行するワンタイムIDを取得するステップと、前記他の装置と前記近距離通信を行い、前記取得したワンタイムIDと、前記取得した前記携帯端末装置の位置特定データと、をメッセージと共に送信するステップと、前記メッセージ管理サーバから前記他の装置が送信したメッセージを受信するステップと、を備え、更に、前記他の装置と前記近距離通信を行い、前記他の装置が送信したワンタイムID及び位置特定データと共に、メッセージを受信するステップと、前記受信した位置特定データと、当該位置特定データを受信した時に取得した前記携帯端末装置の位置特定データとに基づいて、前記近距離通信が所定の範囲内から受信したか否かを判定するステップと、前記判定によって、前記近距離通信が所定の範囲内から受信したと判定された場合に、メッセージの入力を受け付け、当該受け付けたメッセージを前記受信したワンタイムIDによって、前記メッセージ管理サーバに送信可能化するステップと、を備えることを特徴とする方法。
【0021】
(5)の構成によれば、本発明に係る近距離通信をする方法は、携帯端末装置の位置を特定した位置特定データを取得し、メッセージの通信を管理するメッセージ管理サーバが一時的に発行するワンタイムIDを取得し、他の装置と近距離通信を行い、取得したワンタイムIDと、取得した携帯端末装置の位置特定データと、をメッセージと共に送信し、メッセージ管理サーバから他の装置が送信したメッセージを受信する。更に、他の装置と近距離通信を行い、他の装置が送信したワンタイムID及び位置特定データと共に、メッセージを受信し、受信した位置特定データと、当該位置特定データを受信した時に取得した携帯端末装置の位置特定データとに基づいて、近距離通信が所定の範囲内から受信したか否かを判定し、その判定によって、近距離通信が所定の範囲内から受信したと判定された場合に、メッセージの入力を受け付け、当該受け付けたメッセージを受信したワンタイムIDによって、メッセージ管理サーバに送信可能化する。したがって、本発明に係る近距離通信をする方法は、所定の範囲内の近距離通信によって、確実にすれ違った人と、個人情報を秘匿し一時的に発行されたワンタイムIDによって、メッセージの送受信ができる。
【0022】
(6) メッセージの通信を管理するメッセージ管理サーバと、他の装置と近距離通信をする携帯端末装置と、を備えるすれ違い通信システムであって、前記メッセージ管理サーバは、前記携帯端末装置からの要求に応じて、一時的に使用するワンタイムIDを発行するワンタイムID発行手段と、前記発行したワンタイムIDと、前記携帯端末装置のアドレス情報とを対応付けてワンタイムID宛先記憶手段に記憶するワンタイムID宛先管理手段と、前記他の装置から前記ワンタイムIDと共にメッセージを受信したことに応じて、前記ワンタイムID宛先記憶手段に基づいて、前記ワンタイムIDに対応付けられたアドレス情報を取得し、取得したアドレス情報に基づいて当該受信したメッセージを転送するメッセージ転送手段と、を備え、前記携帯端末装置は、前記携帯端末装置の位置を特定した位置特定データを取得する位置特定手段と、前記メッセージ管理サーバにワンタイムIDを要求し、前記メッセージ管理サーバが発行したワンタイムIDを取得するワンタイムID取得手段と、前記他の装置と前記近距離通信を行い、前記ワンタイムID取得手段が取得したワンタイムIDと、前記位置特定手段が取得した前記携帯端末装置の位置特定データと、をメッセージと共に送信する近距離送信手段と、前記メッセージ管理サーバから前記他の装置が送信したメッセージを受信するメッセージ受信手段と、を備え、更に、前記他の装置と前記近距離通信を行い、前記他の装置が送信したワンタイムID及び位置特定データと共に、メッセージを受信する近距離受信手段と、前記近距離受信手段が受信した位置特定データと、前記近距離受信手段が受信した時に前記位置特定手段が取得した前記携帯端末装置の位置特定データとに基づいて、前記近距離受信手段が所定の範囲内から受信したか否かを判定するすれ違い判定手段と、前記すれ違い判定手段によって、前記近距離受信手段が所定の範囲内から受信したと判定された場合に、メッセージの入力を受け付け、当該受け付けたメッセージを前記近距離受信手段が受信したワンタイムIDによって、前記メッセージ管理サーバに送信可能化するメッセージ送信可能化手段と、を備えることを特徴とするすれ違い通信システム。
【0023】
(6)の構成によれば、本発明に係る近距離通信システムは、メッセージの通信を管理するメッセージ管理サーバと、他の装置と近距離通信をする携帯端末装置と、を備える。メッセージ管理サーバは、携帯端末装置からの要求に応じて、一時的に使用するワンタイムIDを発行し、発行したワンタイムIDと、携帯端末装置のアドレス情報とを対応付けてワンタイムID宛先記憶手段に記憶し、他の装置からワンタイムIDと共にメッセージを受信したことに応じて、ワンタイムID宛先記憶手段に基づいて、ワンタイムIDに対応付けられたアドレス情報を取得し、取得したアドレス情報に基づいて当該受信したメッセージを転送する。携帯端末装置は、携帯端末装置の位置を特定した位置特定データを取得し、メッセージ管理サーバにワンタイムIDを要求し、メッセージ管理サーバが発行したワンタイムIDを取得し、他の装置と近距離通信を行い、取得したワンタイムIDと、取得した携帯端末装置の位置特定データと、をメッセージと共に送信し、メッセージ管理サーバから他の装置が送信したメッセージを受信する。更に、携帯端末装置は、他の装置と近距離通信を行い、他の装置が送信したワンタイムID及び位置特定データと共に、メッセージを受信し、受信した位置特定データと、受信した時に取得した携帯端末装置の位置特定データとに基づいて、所定の範囲内から受信したか否かを判定し、所定の範囲内から受信したと判定された場合に、メッセージの入力を受け付け、当該受け付けたメッセージを受信したワンタイムIDによって、メッセージ管理サーバに送信可能化する。したがって、本発明に係る近距離通信システムは、所定の範囲内の近距離通信によって、確実にすれ違った人と、個人情報を秘匿し一時的に発行されたワンタイムIDによって、メッセージの送受信ができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、確実にすれ違った人と、個人情報を秘匿して、メッセージの送受信ができる携帯端末装置、方法及びシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施形態に係る携帯端末装置10及び携帯端末装置20と、メッセージ管理サーバ30との動作機能を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る携帯端末装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る携帯端末装置10のすれ違い履歴テーブルの一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るメッセージ管理サーバ30のワンタイムDB34の一例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る携帯端末装置10及び携帯端末装置20と、メッセージ管理サーバ30と、のすれ違い通信の送信の処理内容を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係る携帯端末装置10及び携帯端末装置20と、メッセージ管理サーバ30と、のすれ違い通信の受信の処理内容を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態に係る携帯端末装置10の表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態に係る携帯端末装置10及び携帯端末装置20と、メッセージ管理サーバ30との動作機能を示す機能ブロック図である。
【0028】
近距離通信をする携帯端末装置10は、位置特定手段として位置特定部11、ワンタイムID取得手段としてワンタイムID取得部12と、近距離送信手段として近距離送信部13、メッセージ受信手段としてメッセージ受信部14と、を備え、更に、近距離受信手段として近距離受信部15、すれ違い判定手段としてすれ違い判定部16、メッセージ送信可能化手段としてメッセージ送信可能化部17とを備えている。そして、携帯端末装置10は、ワンタイムID及び携帯端末装置10の位置特定データをメッセージと共に近距離送信する。更に、他の装置が送信したワンタイムID及び位置特定データと共に、メッセージを近距離受信し、受信した位置特定データと、受信した時に特定した携帯端末装置10の位置特定データとに基づいて、所定の範囲の近距離から受信したことを判定した場合に、携帯端末装置10のメッセージを、受信したワンタイムIDによってメッセージ管理サーバに送信可能とする。携帯端末装置20は、携帯端末装置10と同様の構成である。
【0029】
近距離通信は、近接した装置と装置との間(例えば、十数センチ〜数十メートル)を特定の周波数帯の電波を用いて情報の送受信を行う。
【0030】
位置特定部11は、携帯端末装置10の位置を特定した位置特定データを取得する。例えば、位置特定部11は、GPS衛星から受信したGPSデータに基づいて携帯端末装置の位置(緯度及び経度)を特定する。
【0031】
ワンタイムID取得部12は、メッセージの通信を管理するメッセージ管理サーバ30が一時的に発行するワンタイムIDを取得する。すなわち、ワンタイムID取得部12は、メッセージ管理サーバ30にワンタイムIDの発行を要求し、要求に応じてメッセージ管理サーバ30が発行したワンタイムIDを取得する。
【0032】
ワンタイムIDは、通信を行うための識別情報であって、一度しか使えない識別情報である。メッセージ管理サーバ30は、ワンタイムIDの発行を要求した携帯端末装置10に対し、ワンタイムIDを発行すると共に、携帯端末装置10の識別情報と、発行したワンタイムIDとを対応付けて記憶する。よって、ワンタイムIDを取得した装置は、取得したワンタイムIDによって、メッセージ管理サーバ30を介して携帯端末装置10と一度だけ通信を行うことができる。すなわち、ワンタイムIDを取得したユーザは、ワンタイムIDを送ったユーザの個人情報を知ることなく、ワンタイムIDを送ったユーザにメッセージを送ることができる。
【0033】
近距離送信部13は、他の携帯端末装置20と近距離通信を行い、ワンタイムID取得部12が取得したワンタイムIDと、位置特定部11が取得した携帯端末装置10の位置特定データと、をメッセージと共に送信する。
【0034】
例えば、近距離送信部13は、他の携帯端末装置20が近距離通信によって受信可能であることを自動的に検知し、いわゆるすれ違い通信を行う。
【0035】
メッセージ受信部14は、メッセージ管理サーバ30から他の携帯端末装置20が送信したメッセージを受信する。
【0036】
近距離受信部15は、他の携帯端末装置20と近距離通信を行い、他の携帯端末装置20が送信したワンタイムID及び位置特定データと共に、メッセージを受信する。
【0037】
すれ違い判定部16は、近距離受信部15が受信した位置特定データと、近距離受信部15が受信した時に位置特定部11が取得した携帯端末装置10の位置特定データとに基づいて、近距離受信部15が所定の範囲内から受信したか否かを判定する。ここで、近距離受信部15が受信した位置特定データ(例えば、緯度及び経度)は、送信を行った相手の位置であり、近距離受信部15が受信した時に位置特定部11が取得した携帯端末装置10の位置特定データ(例えば、緯度及び経度)は、受信を行った自己の位置である。すなわち、すれ違い判定部16は、通信を行った時の相手の位置(例えば、緯度及び経度)と、自己の位置(緯度、経度)と、が所定の範囲内(例えば、求めた距離が所定の範囲内)であるか否かを判定する。そして、すれ違い判定部16は、所定の範囲内である場合に、すれ違い通信と判定し、所定の範囲内でない場合に、すれ違い通信ではないと判定する。更に、すれ違い判定部16は、すれ違い通信ではないと判定した場合に、近距離通信で受信したメッセージを破棄する。近距離通信で受信したメッセージであっても、すれ違い通信ではないのでメッセージを破棄することにより、実際にすれ違った人からのみメッセージを受信することができる。
【0038】
例えば、すれ違い判定部16は、すれ違い通信と判定したことをすれ違い履歴記憶手段に記憶する(後述する図3の、すれ違い履歴テーブルを参照)。このことにより、すれ違ったことをユーザが後で気付いた場合であっても、ワンタイムIDが有効な期間であれば、ワンタイムIDによってメッセージの交換をすることができる。
【0039】
位置特定データは、すれ違い通信である間、定期的(例えば、3秒ごと)に取得しているとしてもよい。すなわち、位置特定部11は、定期的(例えば、3秒ごと)にGPS衛星からGPSデータを受信し、受信したGPSデータに基づいて算出した自己の位置特定データを取得しているとしてもよい。近距離受信部15が受信した時に、既に算出している直前の自己の位置特定データを用いることができるので、位置特定データを取得できない場合や取得するのに時間を要する場合に比べて、すれ違い通信の判定をより正確にすることができる。
【0040】
メッセージ送信可能化部17は、すれ違い判定部16によって、近距離受信部15が所定の範囲内から受信したと判定された場合に、メッセージの入力を受け付け、当該受け付けたメッセージを、近距離受信部15が受信したワンタイムIDによってメッセージ管理サーバ30に送信可能化する。すれ違い判定部16によって、近距離受信部15が所定の範囲内から受信したと判定されなかった場合に、当該受け付けたメッセージを破棄する。すなわち、メッセージ送信可能化部17は、すれ違い判定部16によってすれ違い通信であると判定された場合に、すれ違った相手に送信するためのメッセージを受け付け、受け付けたメッセージを、すれ違い通信で受信したワンタイムIDによってメッセージ管理サーバ30に送信可能とし、すれ違い通信ではないと判定された場合に、受信したメッセージを破棄する。
【0041】
メッセージ管理サーバ30は、ワンタイムID発行手段としてワンタイムID発行部31と、ワンタイムID宛先管理手段としてワンタイムID宛先管理部32と、メッセージ転送手段としてメッセージ転送部33と、ワンタイムID宛先記憶手段としてワンタイムDB34(データベース)と、を備えている。
【0042】
ワンタイムID発行部31は、携帯端末装置10からの要求に応じて、一時的に使用するワンタイムIDを発行する。
【0043】
ワンタイムID宛先管理部32は、発行したワンタイムIDと、携帯端末装置10の識別情報としてのアドレス情報とを対応付けてワンタイムDB34(後述する図4参照)に記憶する。
【0044】
メッセージ転送部33は、他の装置からワンタイムIDと共にメッセージを受信したことに応じて、ワンタイムDB34に基づいて、受信したワンタイムIDに対応付けられたアドレス情報を取得し、取得したアドレス情報に基づいて当該受信したメッセージを転送する。
【0045】
図2は、本発明の一実施形態に係る携帯端末装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。携帯端末装置10は、バスライン1005に接続されたCPU(Central Processing Unit)1010、通信I/F1040、メインメモリ1050、BIOS(Basic Input Output System)1060、I/Oコントローラ1070、操作部1100、表示装置1022、近距離通信部1500、並びにGPS受信部2500を備える。
【0046】
CPU1010は、携帯端末装置10を統括的に制御する部分であり、メインメモリ1050に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0047】
通信I/F1040は、携帯端末装置10を専用ネットワーク又は公共ネットワークを介して他のサーバ等と接続できるようにするためのネットワーク・アダプタである。例えば、ネットワーク通信I/F1040を介して、メッセージ管理サーバ30とデータの送受信をすることができる。
【0048】
BIOS1060は、携帯端末装置10の起動時にCPU1010が実行するブートプログラムや、携帯端末装置10のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0049】
I/Oコントローラ1070には、ハードディスク1074等の記憶手段を接続することができる。
【0050】
ハードディスク1074は、携帯端末装置10が本発明の機能を実行するためのプログラム及びすれ違い履歴テーブル(後述の図3参照)等の各種情報を記憶している。
【0051】
携帯端末装置10に提供されるプログラムは、ハードディスク1074等に格納されて提供される。このプログラムは、I/Oコントローラ1070を介して読み出される。又は、通信I/F1040を介してダウンロードされることによって、携帯端末装置10にインストールされてもよい。
【0052】
ここで、操作部1100は、各種設定や入力操作を行う操作ボタン群、決定操作ボタン等から構成され、表示装置1022は、携帯端末装置10による演算処理結果の画面を表示したりするものであり、ブラウン管表示装置(CRT)、液晶表示装置(LCD)等のディスプレイ装置を含む。
【0053】
近距離通信部1500は、近距離通信規格の通信機器と近距離通信をする。近距離通信部1500は、近距離通信に必要なアンテナ及びアンテナ信号処理回路等を含んで構成される。
【0054】
GPS受信部2500は、GPS衛星から電波を受信する。GPS受信部2500は、無線通信に必要なアンテナ及びアンテナ信号処理回路等を含んで構成される。GPS受信部2500は、受信したGPSデータに基づいて処理を行い、位置データを算出する。
【0055】
図3は、本発明の一実施形態に係る携帯端末装置10のすれ違い履歴テーブルの一例を示す図である。
【0056】
すれ違い履歴テーブルは、すれ違った時刻である時刻情報と、すれ違った場所であるすれ違い位置と、すれ違い通信で受信したワンタイムIDと、すれ違い通信で受信したメッセージとを記憶している。すれ違い通信ではないと判定された場合には、メッセージを破棄したことを記憶している。メッセージを破棄したことを記憶することによって、すれ違い通信を判定する所定の範囲の設定を調整することができる。すれ違い位置は、近距離受信した時の位置特定データとしての緯度及び経度だけでなく、緯度及び経度に基づいて求めた住所等をも記憶してもよい。すれ違い履歴テーブルを表示した場合にどこですれ違ったかを直接的に把握することができる。
【0057】
図4は、本発明の一実施形態に係るメッセージ管理サーバ30のワンタイムDB34の一例を示す図である。
【0058】
ワンタイムDB34は、メッセージ管理サーバ30が発行したワンタイムIDと、ワンタイムIDの発行を要求した携帯端末装置10のアドレス情報とを対応付けて記憶している。ワンタイムDB34に基づいて、メッセージ管理サーバ30は、受信したメッセージを、受信したワンタイムIDに対応付けられたアドレス情報の携帯端末装置10に転送することができる。
【0059】
図5は、本発明の一実施形態に係る携帯端末装置10及び携帯端末装置20と、メッセージ管理サーバ30と、のすれ違い通信の送信の処理内容を示すフローチャートである。
【0060】
携帯端末装置10は、ステップS101において、ワンタイムIDを要求する。より具体的には、CPU1010は、ワンタイムIDを要求するワンタイムIDクエリをメッセージ管理サーバ30に送信する。その後、CPU1010は、処理をステップS102に移す。
【0061】
メッセージ管理サーバ30は、ステップS201において、ワンタイムIDクエリを受信し、ワンタイムIDを発行する。より具体的には、メッセージ管理サーバ30は、受信したワンタイムIDクエリに基づいて、ワンタイムIDを発行し、携帯端末装置10に送信する。そして、メッセージ管理サーバ30は、発行したワンタイムIDと、ワンタイムIDクエリを送信した携帯端末装置10のアドレス情報と、を対応付けてワンタイムDB34に記憶する。
【0062】
携帯端末装置10は、ステップS102において、メッセージ管理サーバ30が送信したワンタイムIDを受信し記憶した後、位置特定データを取得する。より具体的には、CPU1010は、4箇所以上のGPS衛星から受信したGPSデータに基づいて携帯端末装置10の位置を特定した位置特定データをGPS受信部2500から取得し、記憶する。その後、CPU1010は、処理をステップS103に移す。
【0063】
携帯端末装置10は、ステップS103において、記憶したワンタイムID及び位置特定データと共にメッセージを送信する。より具体的には、CPU1010は、記憶したワンタイムID及び位置特定データと共にメッセージ(例えば、キャラクタAです!)を近距離通信部1500を介して携帯端末装置20に送信する。その後、CPU1010は、処理をステップS104に移す。
【0064】
携帯端末装置10と同様の携帯端末装置20は、例えば、ワンタイムID及び位置特定データと、メッセージとを受信し、すれ違い通信であると判定した場合には、メッセージの入力を受け付け、受け付けたメッセージを受信したワンタイムIDを用いてメッセージ管理サーバ30に送信する。
【0065】
メッセージ管理サーバ30は、ステップS202において、携帯端末装置20から受信したメッセージを転送する。より具体的には、メッセージ管理サーバ30は、ワンタイムDB34に基づいて、メッセージと共に受信したワンタイムIDに対応付けられたアドレス情報を取得し、取得したアドレス情報の携帯端末装置10にメッセージを転送する。
【0066】
携帯端末装置10は、ステップS104において、メッセージ管理サーバ30から転送されたメッセージを受信する。より具体的には、CPU1010は、転送されたメッセージを受信し、表示装置1022に表示する。その後、CPU1010は、処理を終了する。
【0067】
図6は、本発明の一実施形態に係る携帯端末装置10及び携帯端末装置20と、メッセージ管理サーバ30と、のすれ違い通信の受信の処理内容を示すフローチャートである。
【0068】
携帯端末装置10は、ステップS301において、近距離受信する。より具体的には、CPU1010は、携帯端末装置20が送信したワンタイムID及び位置特定データと共に、メッセージを受信する。その後、CPU1010は、処理をステップS302に移す。
【0069】
携帯端末装置10は、ステップS302において、すれ違い判定をする。より具体的には、CPU1010は、受信した位置特定データ(携帯端末装置20の緯度及び経度)と、受信した時にGPS受信部から取得した位置特定データ(携帯端末装置10の緯度及び経度)とに基づいて距離を算出し、算出した距離が所定の範囲内(例えば、5m以内)か否かを判断する。すなわち、CPU1010は、算出した距離が所定の範囲内(例えば、5m以内)である場合には、すれ違い通信であると、判断し、所定の範囲内(例えば、5m以内)でない場合には、すれ違い通信ではないと、判断する。その後、CPU1010は、処理をステップS303に移す。
【0070】
携帯端末装置10は、ステップS303において、すれ違い履歴を記憶する。より具体的には、CPU1010は、通信の記録(通信した時刻情報、位置情報、ワンタイムID、メッセージ等)をすれ違い履歴テーブルに記憶する。そして、CPU1010は、すれ違い通信ではない、と判断した場合には、受信したメッセージを消去し、消去したフラグを記憶する。その後、CPU1010は、処理をステップS304に移す。
【0071】
携帯端末装置10は、ステップS304において、ワンタイムIDと共にメッセージを送信する。より具体的には、CPU1010は、メッセージの入力を受け付け、受け付けたメッセージを、近距離受信したワンタイムIDと共に、メッセージ管理サーバ30に送信する。その後、CPU1010は、処理を終了する。
【0072】
メッセージ管理サーバ30は、ステップS402において、図5のステップS202と同様に、携帯端末装置10から受信したメッセージをワンタイムDB34に基づいて携帯端末装置20に転送する。
【0073】
図7は、本発明の一実施形態に係る携帯端末装置10の表示の一例を示す図である。
【0074】
図7の示す例は、携帯端末装置10が、表示装置1022の通知欄102にすれ違い通信を受信したことを示す表示を行い、メッセージを受け付け、メッセージ入力欄101に入力されたメッセージを表示し、送信ボタン103による送信を受け付けていることを示す例である。
【0075】
本実施例によれば、携帯端末装置10は、GPS受信部2500によって携帯端末装置10の位置を特定した位置特定データを取得し、メッセージの通信を管理するメッセージ管理サーバ30が一時的に発行するワンタイムIDを取得し、携帯端末装置20と近距離通信を行い、取得したワンタイムIDと、携帯端末装置10の位置特定データと、をメッセージと共に送信する。そして、メッセージ管理サーバ30から携帯端末装置20が送信したメッセージを受信する。更に、携帯端末装置20と近距離通信を行い、携帯端末装置20が送信したワンタイムID及び位置特定データと共に、メッセージを受信し、受信した位置特定データと、受信した時にGPS受信部2500によって取得した携帯端末装置10の位置特定データとに基づいて、所定の範囲内から受信したか否かを判定し、所定の範囲内から受信したと判定した場合に、メッセージの入力を受け付け、当該受け付けたメッセージを、受信したワンタイムIDによってメッセージ管理サーバ30に送信可能とする。したがって、所定の範囲内の近距離通信によって、確実にすれ違った人と、個人情報を秘匿し一時的に発行されたワンタイムIDによって、メッセージの送受信ができる。
【0076】
更に、携帯端末装置10は、他の携帯端末装置20が近距離通信によって受信可能であることを自動的に検知し、送信する。したがって、所定の範囲内のすれ違い通信によって、確実にすれ違った人と、個人情報を秘匿して、メッセージの送受信ができる。
【0077】
更に、携帯端末装置10は、すれ違い通信ではないと判定したメッセージを破棄する。したがって、確実にすれ違った人と、個人情報を秘匿して、メッセージの送受信ができる。
【0078】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0079】
10 携帯端末装置
11 位置特定部
12 ワンタイムID取得部
13 近距離送信部
14 メッセージ受信部
15 近距離受信部
16 すれ違い判定部
17 メッセージ送信可能化部
20 携帯端末装置
30 メッセージ管理サーバ
31 ワンタイムID発行部
32 ワンタイムID宛先管理部
33 メッセージ転送部
34 ワンタイムDB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の装置と近距離通信をする携帯端末装置であって、
前記携帯端末装置の位置を特定した位置特定データを取得する位置特定手段と、
メッセージの通信を管理するメッセージ管理サーバが一時的に発行するワンタイムIDを取得するワンタイムID取得手段と、
前記他の装置と前記近距離通信を行い、前記ワンタイムID取得手段が取得したワンタイムIDと、前記位置特定手段が取得した前記携帯端末装置の位置特定データと、をメッセージと共に送信する近距離送信手段と、
前記メッセージ管理サーバから前記他の装置が送信したメッセージを受信するメッセージ受信手段と、を備え、
更に、前記他の装置と前記近距離通信を行い、前記他の装置が送信したワンタイムID及び位置特定データと共に、メッセージを受信する近距離受信手段と、
前記近距離受信手段が受信した位置特定データと、前記近距離受信手段が受信した時に前記位置特定手段が取得した前記携帯端末装置の位置特定データとに基づいて、前記近距離受信手段が所定の範囲内から受信したか否かを判定するすれ違い判定手段と、
前記すれ違い判定手段によって、前記近距離受信手段が所定の範囲内から受信したと判定された場合に、メッセージの入力を受け付け、当該受け付けたメッセージを前記近距離受信手段が受信したワンタイムIDによって、前記メッセージ管理サーバに送信可能化するメッセージ送信可能化手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
前記近距離送信手段は、前記他の装置が近距離通信によって受信可能であることを自動的に検知し、送信することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記位置特定手段は、GPS衛星から受信したGPSデータに基づいて前記携帯端末装置の位置を特定する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記メッセージ送信可能化手段は、前記すれ違い判定手段によって、前記近距離受信手段が所定の範囲内から受信したと判定されなかった場合に、当該受け付けたメッセージを破棄する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の携帯端末装置。
【請求項5】
他の装置と携帯端末装置が近距離通信をする方法であって、
前記携帯端末装置の位置を特定した位置特定データを取得するステップと、
メッセージの通信を管理するメッセージ管理サーバが一時的に発行するワンタイムIDを取得するステップと、
前記他の装置と前記近距離通信を行い、前記取得したワンタイムIDと、前記取得した前記携帯端末装置の位置特定データと、をメッセージと共に送信するステップと、
前記メッセージ管理サーバから前記他の装置が送信したメッセージを受信するステップと、を備え、
更に、前記他の装置と前記近距離通信を行い、前記他の装置が送信したワンタイムID及び位置特定データと共に、メッセージを受信するステップと、
前記受信した位置特定データと、当該位置特定データを受信した時に取得した前記携帯端末装置の位置特定データとに基づいて、前記近距離通信が所定の範囲内から受信したか否かを判定するステップと、
前記判定によって、前記近距離通信が所定の範囲内から受信したと判定された場合に、メッセージの入力を受け付け、当該受け付けたメッセージを前記受信したワンタイムIDによって、前記メッセージ管理サーバに送信可能化するステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項6】
メッセージの通信を管理するメッセージ管理サーバと、他の装置と近距離通信をする携帯端末装置と、を備える近距離通信システムであって、
前記メッセージ管理サーバは、
前記携帯端末装置からの要求に応じて、一時的に使用するワンタイムIDを発行するワンタイムID発行手段と、
前記発行したワンタイムIDと、前記携帯端末装置のアドレス情報とを対応付けてワンタイムID宛先記憶手段に記憶するワンタイムID宛先管理手段と、
前記他の装置から前記ワンタイムIDと共にメッセージを受信したことに応じて、前記ワンタイムID宛先記憶手段に基づいて、前記ワンタイムIDに対応付けられたアドレス情報を取得し、取得したアドレス情報に基づいて当該受信したメッセージを転送するメッセージ転送手段と、を備え、
前記携帯端末装置は、
前記携帯端末装置の位置を特定した位置特定データを取得する位置特定手段と、
前記メッセージ管理サーバにワンタイムIDを要求し、前記メッセージ管理サーバが発行したワンタイムIDを取得するワンタイムID取得手段と、
前記他の装置と前記近距離通信を行い、前記ワンタイムID取得手段が取得したワンタイムIDと、前記位置特定手段が取得した前記携帯端末装置の位置特定データと、をメッセージと共に送信する近距離送信手段と、
前記メッセージ管理サーバから前記他の装置が送信したメッセージを受信するメッセージ受信手段と、を備え、
更に、
前記他の装置と前記近距離通信を行い、前記他の装置が送信したワンタイムID及び位置特定データと共に、メッセージを受信する近距離受信手段と、
前記近距離受信手段が受信した位置特定データと、前記近距離受信手段が受信した時に前記位置特定手段が取得した前記携帯端末装置の位置特定データとに基づいて、前記近距離受信手段が所定の範囲内から受信したか否かを判定するすれ違い判定手段と、
前記すれ違い判定手段によって、前記近距離受信手段が所定の範囲内から受信したと判定された場合に、メッセージの入力を受け付け、当該受け付けたメッセージを前記近距離受信手段が受信したワンタイムIDによって、前記メッセージ管理サーバに送信可能化するメッセージ送信可能化手段と、
を備えることを特徴とする近距離通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−251858(P2010−251858A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−96293(P2009−96293)
【出願日】平成21年4月10日(2009.4.10)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)
【Fターム(参考)】