説明

携帯電話端末による事故状況通報方法、事故情報通報機能を有する携帯電話端末、およびプログラム

【課題】スムーズな救援活動と、事故の事後処理を容易に実施可能な携帯電話端末による事故状況通報方法を提供する。
【解決手段】カメラ付き携帯電話端末12を、運転する自動車のダッシュボード上に設けた取り付け機構にカメラ31のレンズ部を前方に向けて取り付け、走行方向前方の動画像撮影を行って、ドライブレコーダ動作を行わせる。加速度センサ部32が設定レベル以上の衝撃を検知したとき、該衝撃検知時点の前後一定時間内に撮影記録された画像ダータと、GPS受信部33で計算された現在位置および移動速度データを、通信部34により携帯電話基地局経由で所定の事故処理実施機関へ自動送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話端末を利用してドライブレコーダ機能を実現するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に動画撮影可能なカメラを搭載し、車両事故等が発生した際に、事故原因の事後的な検証のための客観的証拠を残すことを目的として、事故発生前後一定時間の状況を画像として記録保存する機能を有するドライブレコーダが提案されている。
【0003】
しかし、ドライブレコーダ専用装置は高価であるため、一般乗用車への普及は進んでいない。そこで、近年普及しているカメラ機能付き携帯電話端末を車両のダッシュボード等に設置した携帯電話取付け機構に固定し、車両運転中に該カメラ機能付き携帯電話端末で撮影した車両前方の動画像を記録保存することにより、カメラ機能付き携帯電話端末にドライブレコーダとしての機能を持たせ、ドライブレコーダシステムを安価に提供にする技術が特許文献1〜2等に記載されている。
【0004】
特許文献1に記載のドライブレコーダ機能を装備した携帯電話は、ビデオカメラ付き携帯電話に加速度変化や衝撃を感知するセンサ部回路を組み込むとともに、この携帯電話を、車両の進行方向に向けて固定して常に動画撮影させ、衝突事故あるいは急ブレーキ等の加速度変化や衝撃をセンサ部が感知したことをきっかけに、加速度変化や衝撃が発生した瞬間前後一定時間を記録するとともに、マイクからの衝撃音や周囲の音声などを記録することで、車両の交通事故等の一連の経過を記録保存する機能を備えている。
【0005】
特許文献2に記載のドライブレコーダ機能を有する携帯端末は、カメラと、このカメラによる撮像画像情報を記録する記録メモリと、前記カメラによる連続撮像画像情報に、日時情報、撮像速度情報を合成して前記記録メモリにエンドレスにて記録するように制御すると共に、衝撃検知時に前記記録メモリの内容を補助記録媒体に保存する手段とを備えている。
【0006】
また特許文献2では更に、衝突検知直前の車速から、車両火災発生の恐れがあるか否かを判定し、衝突検知直前の車速が、車両火災発生の恐れがある速度以上である場合には、予め設定された所定の送信先に前記記録メモリの内容を送付することにより、衝突後の車両火災などによるデータ消失を未然に防止する手段を備えており、さらに、衝撃検知後に、安否確認要求メッセージ/アナウンスを行って確認キーの押下をチェックし、確認キーの押下が一定時間ない場合は、運転者の負傷や失神などの緊急事態と判断して、携帯電話機のデータ通信機能と連携して所定の保障会社へデータ通信することにより、運転者の安否を確認する手段を備えている。
【0007】
【特許文献1】再公表WO2006−075419号公報
【特許文献2】特開2006−245836号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1〜2に記載のドライブレコーダ機能を有する携帯電話端末によれば、既に普及しているカメラ機能付き携帯電話機を利用してドライブレコーダ機能を実現できるため、ドライブレコーダシステムの低コスト化、およびドライブレコーダの普及促進への寄与が可能となる。
【0009】
しかし、特許文献1に記載の発明は、記録保存されたデータは車両内の携帯電話端末にしか存在していないため、事故発生からデータの提示までの時間が空く場合、データの提出者に対して有利になるようなデータの改竄の可能性がある。また、事故の通報機能を備えていないため、事故発生時のスムーズな救援活動を行うことが困難である。
【0010】
また、特許文献2に記載の発明では、車両火災発生の恐れがある速度以上でない事故のときには、携帯端末内のメモリに記録された動画データは予め設定された所定の送信先には送付されないので、その場合には、データの提出者に対して有利になるようなデータの改竄の可能性が生ずる。
【0011】
さらに特許文献2に記載の発明の場合、衝撃検知後に、安否確認要求メッセージ/アナウンスを行って確認キーの押下をチェックし、確認キーの押下が一定時間ない場合は、運転者の負傷や失神などの緊急事態と判断して、携帯電話機のデータ通信機能と連携して所定の保障会社へデータ通信されるので、所定の保障会社は、運転者が確認キーを押下しない場合には緊急事態の発生を判断して救援活動を始動することが可能であるが、運転者が確認キーを押下した場合には、その時点では事故の発生を認識できないという問題がある。さらに、事故通報時に、事故が発生した位置を示す情報は通知されないので、事故発生位置の確認が困難であるという問題がある。
【0012】
本発明の目的は、上述した課題を解決することが可能な、事故状況通報機能付きの携帯電話端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の携帯電話端末による事故状況通報方法は、動画撮影機能を有するカメラ部と、GPS衛星からの信号を受信して現在位置および移動速度を計算するGPS受信部と、加速度センサ部とを備えた携帯電話端末により、車両の走行方向前方の動画撮影を行うとともに、該撮影した画像データと前記GPS受信部で計算した現在位置および移動速度データを古いデータから順に上書きしながら一定時間分だけメモリ部へ記録し、前記加速度センサ部により所定レベル以上の加速度を検出したとき、該所定レベル以上の加速度検出時点において前記メモリ部に記録されている前記画像データと現在位置および移動速度データを、携帯電話基地局経由で所定の事故処理実施機関へ自動送信することを特徴とする。
【0014】
本発明の事故状況通報機能付き携帯電話端末は、動画撮影機能を有するカメラ部と、GPS衛星からの信号を受信して現在位置および移動速度を計算するGPS受信部と、加速度センサ部と、前記カメラ部で撮影された画像データと前記GPS受信部で計算された現在位置および移動速度データを古いデータから順に上書きしながら一定時間分だけ記録するメモリ部と、前記加速度センサ部により所定レベル以上の加速度が検出されたとき、該所定レベル以上の加速度検出時点において前記メモリ部に記録されている前記画像データと現在位置および移動速度データを、携帯電話基地局経由で所定の事故処理実施機関へ自動送信する通信部を備えていることを特徴とする。
【0015】
本発明のプログラムは、動画撮影機能を有するカメラ部と、GPS衛星からの信号を受信して現在位置および移動速度を計算するGPS受信部と、加速度センサ部とを備えた携帯電話端末の制御を行うためのコンピュータを、前記カメラ部で撮影された画像データと前記GPS受信部で計算された現在位置および移動速度データ古いデータから順に上書きしながら一定時間分だけ記録する手段、前記加速度センサ部により所定レベル以上の加速度が検出されたとき、該所定レベル以上の加速度検出時点において前記メモリ部に記録されている前記画像データと現在位置および移動速度データを、該携帯電話端末が備えている通信部により携帯電話基地局経由で所定の事故処理実施機関へ自動送信する手段として機能させることを特徴とする。
【0016】
本発明では、GPSによる位置検出機能とカメラによる動画撮影機能を持つ携帯電話端末に、事故発生時の動画保存機能(ドライブレコーダ機能)を持たせ、事故発生時の動画データおよび事故発生場所、事故発生時の車両速度情報が所定の事故処理実施機関へ自動送信されるので、事故発生場所、事故状況が事故処理実施機関へ正確かつ迅速に連絡され、早急な救援活動が可能となる。また事故の事後処理の際にデータ提出者によるデータ改竄の可能性がなく、信頼性の高い証拠とすることが可能である。
【0017】
また、高価な専用のドライブレコーダの代わりに、誰もが持っている携帯電話端末をドライブレコーダとして使用可能にしているので、ドライブレコーダ機能を安価に提供することができ、ドライブレコーダの普及に寄与することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の携帯電話端末は、GPSによって測位した位置情報および該位置情報から求めた車速情報と、事故発生時の動画データを、携帯電話端末が備えている通信機能により、事故処理実施機関へ送信するので、低コストでドライブレコーダ機能を実現できるとともに、事故処理実施機関は事故発生位置を容易に確認でき、かつ事故発生時の動画データと車速情報から事故の概要を比較的正確に把握することができるので、スムーズな救援活動と、事故の事後処理を容易に実施することができる。
【0019】
また、事故の状況を記録した動画データが事故発生と同時にサーバ(事故処理実施機関)に送信されるので、データの改竄がされることがなく、信頼性の高い事故状況証拠を得ることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、本発明の事故状況通報機能を有する携帯電話端末の使用形態例を説明する図である。
【0021】
本発明の事故状況通報機能を有する携帯電話端末12は、例えば車両10のダッシュボード11上に搭載される。そして、車両10を運転中、携帯電話端末12に内蔵されているカメラにより、走行方向前方の動画撮影を行う。その際、携帯電話端末12は、内蔵されたカメラの視野角が、車両前方の信号機や交差点、歩行者などの撮影対象14がカメラ視野13に収まる最適な視野角となるように設定されてダッシュボード11上に設置される。
【0022】
図2は、図1に示した携帯電話端末12を車両10のダッシュボード11上に搭載した場合の取り付け構造の一例を示す図である。
【0023】
車両のダッシュボード11上に携帯電話端末12を固定設置するための取り付け機構24が設けられる。携帯電話端末12は、この携帯電話端末12に備えられたカメラレンズ部22を車両前方に向けた状態で、携帯電話端末取り付け機構24によりダッシュボード11上に取り付けられる。携帯電話端末取り付け機構24は、角度調整機構26を有しており、カメラレンズ部22の視野が最適となるように調整可能となっている。
【0024】
携帯電話端末12は、車両10の運転中に、動画撮影、GPS受信、及び位置登録等の動作を常時実行するので、動作電源を車載バッテリーから供給する方法を採用することが好ましい。その場合、車両のシガープラグなどから受電した電力を携帯電話端末12で利用可能な電力に変成し、電池充電用ケーブル25を介して携帯電話端末12の充電端子と接続した状態で使用する。
【0025】
図3は、本発明の実施形態を示す事故状況通報機能を有する携帯電話端末の内部機能ブロック図である。
【0026】
本実施形態の携帯電話端末12は、静止画および動画撮影機能を備えたカメラ部31と、所定レベル以上の加速度を検知したときに事故発生を判定する加速度センサ部32と、GPS衛星からの信号を受信し、現在位置、および単位時間毎の現在位置の変化から移動速度を計算するGPS受信部33と、カメラ部31で撮影した画像データおよび、GPS受信部33で算出された現在位置と移動速度を記録するメモリ部35と、事故情報を携帯電話基地局経由で事故処理実施機関へ送信する通信部34と、これら各機能ブロックの動作を制御する制御部36から構成されている。
【0027】
通信部34は、携帯電話端末の通話機能を実現するための構成でもあり、この通話機能を実現するための構成として更に、スピーカ37、マイク40、表示部38、操作部39を備えている。また、携帯電話端末12の動作のための電源を供給する二次電池からなる電源部41と、電池充電用ケーブルを介して車載バッテリー等からの給電電流を入力するための電源入力端子42を備えている。
【0028】
メモリ35には、前記画像データ、現在位置、および移動速度を記録する記録部以外に、本実施形態の携帯電話端末12に備えられた機能を実行するための各種プログラム、データが格納されたROM、および制御部36がROMに格納されたプログラムを読み込み、そのプログラムに従って各種機能を実行する際の作業領域として用いるためのRAM等の各種記憶装置が含まれている。制御部36およびメモリ35は、本実施形態の携帯電話端末に備えられた動作プログラムを実行するためのコンピュータとしての機能を有している。
【0029】
本実施形態では上記の機能ブロックを有しているので、事故発生時の位置情報および速度情報と、撮影した事故の状況の動画を、事故が発生した直後に、携帯電話基地局経由で直ちに事故処理実施機関へ送信することが可能となる。
【0030】
図4は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。以下、図1〜図4を参照して本実施形態の動作について説明する。
【0031】
カメラ付き携帯電話端末12を、運転する自動車10のダッシュボード11上に設けた取り付け機構24に取り付け、角度調整機構26によりカメラ31のレンズ部22が前方に向くように調整して、カメラ視野に道路の交通状況が映し出されることを液晶表示部21にて確認する。次に、操作部39より、ドライブレコーダモードを開始する操作を行うことにより、カメラ付き携帯電話端末12はステップS1からのドライブレコーダ動作を開始する。
【0032】
ステップS2、ステップS5はループ処理の始端、終端を表しており、終了条件である、割り込み処理(操作部39からのドライブレコーダモード停止入力、または、加速度センサ32による衝撃の検知)があるまで、このループ処理が実行される。
【0033】
即ちステップS3では、GPS受信部33がGPS衛星からの信号を受信し、車両10の現在の位置情報を求めるとともに、位置情報の単位時間毎の変位から現在の移動速度を算出する。算出した位置情報と移動速度はメモリ35に格納される。メモリ35は有限であるため、ある一定時間以上データがたまった場合は、古いデータから順に上書きしていく。
【0034】
ステップS4では、カメラ31が撮影した車両前方の動画データは、制御部36によって圧縮処理されるとともに、圧縮処理された動画データはメモリ35に格納される。メモリ35は有限であるため、ある一定時間以上データがたまった場合は、古いデータから順に上書きしていく。このステップS3とステップS4は並列に処理される。
【0035】
加速度センサ部32が設定レベル以上の衝撃を検知した場合、または、操作部39からドライブレコーダモードの停止入力があった場合に、割り込み処理ありとなり、ループ処理の終了条件を満たすため、ステップS2〜S5のループ処理は終了する。
【0036】
ステップS6では、ループ処理が終了した時点においてメモリ35に格納されている位置情報と速度情報に対して、ファイル名をつけて保存する。ステップS7では、ループ処理が終了した時点においてメモリ35に格納されている動画データに対して、ファイル名をつけて保存する。このステップS6、ステップS7は並列に処理される。
【0037】
ステップS8では割り込み種別の確認を行い、衝撃検知による割り込み処理であった場合は、ステップS9へ移行する。ステップS9では、ステップS6、ステップS7にて保存した、位置情報、速度情報のデータと動画データを、携帯電話機能を用いてあらかじめ設定してある事故処理実施機関へ送信する。
【0038】
ステップS10にてドライブレコーダモードを停止する。ステップS8にて割り込み種別の確認を行い、操作部によるドライブレコーダモードの停止入力の場合は直ちにS10へ移行し、ドライブレコーダモードを停止する。
【0039】
本実施形態によれば、GPSによる位置検出機能とカメラによる動画撮影機能を持つ携帯電話端末に、事故発生時の動画保存機能(ドライブレコーダ機能)を持たせるとともに、事故発生時の動画データおよび事故発生場所、事故発生時の車両速度情報を所定の事故処理実施機関へ自動送信するので、事故発生場所、事故状況を事故処理実施機関へ正確かつ迅速に連絡することができ、早急な救援活動が可能となる。また事故の事後処理の際にデータ提出者によるデータ改竄の可能性がなく、信頼性の高い証拠とすることが可能である。
【0040】
またこれらの機能全てを、携帯電話端末に付加して構成することが可能であるので、ドライブレコーダシステムの低コスト化、およびドライブレコーダの普及促進に向けて一層の寄与を図ることができる。
【0041】
図5は、本実施形態の他の実施例動作を示すフローチャートである。
【0042】
本実施例の基本的構成は上記実施形態と同様であるが、本実施例では、事故発生時の動画データおよび事故発生場所、事故発生時の車両速度情報を所定の事故処理実施機関へ自動送信した後、事故処理実施機関との間で自動的に音声回線接続を実行して、音声通話を可能にする手段を追加したものである。
【0043】
図5において、ステップS1〜ステップS10の動作は、図4に示すフローチャートと同様であるので、主に本実施例で追加されたステップS11〜S14の動作について、以下説明する。
【0044】
本実施例の携帯電話端末12は、衝撃検知による割り込みが発生した場合、ステップS9で、ステップS6、ステップS7にて保存した、位置情報、速度情報のデータと動画データを、携帯電話機能を用いてあらかじめ設定してある事故処理実施機関へ送信した後に、ステップS11に移行して事故処理機関との間で音声回線を接続する。
【0045】
事故処理機関側でオフフック動作が行われると通話状態(ステップ12)となり、運転者あるいは同乗者から、事故処理機関側に対して、事故の状況、怪我の状態等、詳細な状況について音声通話により報告することが可能となる。ステップ13で終話要求(端末の操作部39からの入力、または、ネットワーク側からの切断要求)の検出を行い、終話要求がない場合は、ステップS12へもどり、通話状態を続ける。
【0046】
終話要求があった場合、ステップS14へ移行して音声回線を切断し、音声回線の切断完了後、ステップS10へ移行しドライブレコーダモードを終了する。
【0047】
本実施例によれば、加速度センサ部32が設定レベル以上の衝撃を検知して事故発生と判定した時の動画データおよび事故発生場所、事故発生時の車両速度情報を所定の事故処理実施機関へ自動送信するとともに、事故処理機関との間で音声回線の自動接続が行われるので、運転者あるいは同乗者から、その時の状況を直接聞き出すことができる、また運転者からの応答がない場合には、運転者が応答不可能な状態にあることが予測でき、早急且つ適切な救援活動が可能となる。
【0048】
また、加速度センサ部32により設定レベル以上の衝撃が検知されて、その時の動画データおよび事故発生場所、事故発生時の車両速度情報が所定の事故処理実施機関へ自動送信されたにも拘らず、実際には事故に至らなかったような場合、本実施例では音声回線により運転者から直接そのときの状況を聞いて確認することができるので、無駄な救援活動あるいは事後処理等をしなくて済む効果も生ずる。
【0049】
その際、運転者に対して、加速度センサ部32により設定レベル以上の衝撃が検知されるような運転操作が行われたため、ステップS14での音声回線切断後にドライブレコーダモードが一旦終了することを通知し、ドライブレコーダモードを再開するためにステップS1のドライブレコーダモード開始操作を行うように指示するとともに、運転者に事故防止のための注意を促すこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の事故状況通報機能を有する携帯電話端末の使用形態を説明する図である。
【図2】本発明の携帯電話端末を車両のダッシュボード上に搭載した場合の取り付け構造の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態を示す事故状況通報機能を有する携帯電話端末の内部機能ブロック図である。
【図4】本実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態の他の実施例動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0051】
10 車両
11 ダッシュボード
12 事故情報通報機能付携帯電話端末
13 カメラ視野
14 撮影対象
21 液晶表示部
22 カメラレンズ部
24 取り付け機構
25 電池充電用ケーブル
26 角度調整機構
31 カメラ部
32 加速度センサ
33 GPS受信部
34 通信部
35 メモリ
36 制御部
37 スピーカ
38 表示部
39 操作部
40 マイク
41 電源部
42 電源入力端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画撮影機能を有するカメラ部と、GPS衛星からの信号を受信して現在位置および移動速度を計算するGPS受信部と、加速度センサ部とを備えた携帯電話端末により、車両の走行方向前方の動画撮影を行うとともに、該撮影した画像データと前記GPS受信部で計算した現在位置および移動速度データを古いデータから順に上書きしながら一定時間分だけメモリ部へ記録し、前記加速度センサ部により所定レベル以上の加速度を検出したとき、該所定レベル以上の加速度検出時点において前記メモリ部に記録されている前記画像データと現在位置および移動速度データを、携帯電話基地局経由で所定の事故処理実施機関へ自動送信することを特徴とする携帯電話端末による事故状況通報方法。
【請求項2】
前記所定レベル以上の加速度検出時点において前記メモリ部に記録されている前記画像データと現在位置および移動速度データに対して、ファイル名をつけて保存し、該保存したファイル名付きの前記画像データと現在位置および移動速度データを、携帯電話基地局経由で所定の事故処理実施機関へ自動送信することを特徴とする請求項1に記載の携帯電話端末による事故状況通報方法。
【請求項3】
前記画像データ、現在位置および移動速度を前記事故処理実施機関へ送信後、前記事故処理実施機関との間で自動的に音声回線接続を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯電話端末による事故状況通報方法。
【請求項4】
動画撮影機能を有するカメラ部と、GPS衛星からの信号を受信して現在位置および移動速度を計算するGPS受信部と、加速度センサ部と、前記カメラ部で撮影された画像データと前記GPS受信部で計算された現在位置および移動速度データを古いデータから順に上書きしながら一定時間分だけ記録するメモリ部と、前記加速度センサ部により所定レベル以上の加速度が検出されたとき、該所定レベル以上の加速度検出時点において前記メモリ部に記録されている前記画像データと現在位置および移動速度データを、携帯電話基地局経由で所定の事故処理実施機関へ自動送信する通信部を備えていることを特徴とする事故状況通報機能付き携帯電話端末。
【請求項5】
前記所定レベル以上の加速度検出時点において前記メモリ部に記録されている前記画像データと現在位置および移動速度データに対して、ファイル名をつけて前記メモリ部に保存する手段と、該保存したファイル名付きの前記画像データと現在位置および移動速度データを、携帯電話基地局経由で所定の事故処理実施機関へ自動送信する前記通信部を備えていることを特徴とする請求項4に記載の事故状況通報機能付き携帯電話端末。
【請求項6】
前記画像データ、現在位置および移動速度を前記事故処理実施機関へ送信後に、前記通信部により、前記事故処理実施機関との間で自動的に音声回線接続を行う手段を有していることを特徴とする請求項4または5に記載の事故状況通報機能付き携帯電話端末。
【請求項7】
動画撮影機能を有するカメラ部と、GPS衛星からの信号を受信して現在位置および移動速度を計算するGPS受信部と、加速度センサ部とを備えた携帯電話端末の制御を行うためのコンピュータを、前記カメラ部で撮影された画像データと前記GPS受信部で計算された現在位置および移動速度データ古いデータから順に上書きしながら一定時間分だけ記録する手段、前記加速度センサ部により所定レベル以上の加速度が検出されたとき、該所定レベル以上の加速度検出時点において前記メモリ部に記録されている前記画像データと現在位置および移動速度データを、該携帯電話端末が備えている通信部により携帯電話基地局経由で所定の事故処理実施機関へ自動送信する手段として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
前記所定レベル以上の加速度検出時点において前記メモリ部に記録されている前記画像データと現在位置および移動速度データに対して、ファイル名をつけて前記メモリ部に保存する手段と、該保存したファイル名付きの前記画像データと現在位置および移動速度データを、携帯電話基地局経由で所定の事故処理実施機関へ自動送信する手段として機能させる請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記画像データ、現在位置および移動速度を前記事故処理実施機関へ送信後、前記通信部により前記事故処理実施機関との間で自動的に音声回線接続を行う手段として機能させる請求項7または8に記載のプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−114588(P2010−114588A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−284485(P2008−284485)
【出願日】平成20年11月5日(2008.11.5)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】