説明

月見草(OenotheraBiennis)の天然油(=OleumOenotherae)および極限環境微生物から生じるオスモライトを含有する、皮膚に使用するための局所製剤

本発明は、極限環境微生物から生じるオスモライトおよび不飽和脂肪酸を含有する天然油および脂肪を含む製剤であって、製剤の全重量に基づいてオスモライトが0.01-50重量%の量で存在する製剤に関する。本発明はまた、不飽和脂肪酸の安定化のための、極限環境微生物から生じるオスモライトの使用に関する。特に好ましいのは、オスモライトおよび月見草の油(Oleum Oenotherae)の混合物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、極限環境異性物から生じるオスモライトおよび不飽和脂肪酸を含有する天然油および脂肪を含む製剤に関する。本発明の製剤は、製剤の全重量に基づいて0.01-50重量%の量で少なくとも1種類のオスモライトを含有する。
【0002】
特に、本発明は、皮膚の外部の治療、予防またはケアのための薬剤、医薬品または化粧品製剤を産生するための、天然の月見草の油(Oleum Oenotherae)と組み合わせた、極限環境微生物から得られるオスモライト(例えば、エクトイン(ectoine)、ヒドロキシエクトイン、フィロイン(firoin)、フィロインA、ジグリセロールリン酸(diglycerol phosphate)、環状ジホスホグリセリン酸、ジイノシトールリン酸、以下オスモライトXと称する)の使用に関する。
【0003】
人体は本質的に、欠乏症状を避けるために、食物と一緒に摂取すべき特定の脂肪酸を必要とする。これには、オメガ-6およびオメガ-3系の多価不飽和脂肪酸(PUFA)、例えば、エイコサノイドの前駆体であり多くの生理作用を及ぼすリノール酸およびアルファリノレン酸が含まれる。
【背景技術】
【0004】
また、脂肪の安定性は、PUFA濃度に非常に高く依存している。これに関連して、酸素、光および熱の影響により、ヒドロペルオキシドが形成されるかもしれない。これらの高反応性の分子は、次にポリマー(樹脂化、乾燥)および悪臭を生じる低分子残留物質を形成するかもしれない。例えばビタミンEは、酸化的変化に対する耐性を改善する。したがって、例えばオリーブ油またはラッカセイ油などの比較的安定な油だけを、調理またはフライの目的に使用すべきである。
【0005】
不飽和脂肪酸はさらに、一価不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸(PUFA)に分類される。天然発生不飽和脂肪酸は通常、二重結合においてシス配列を有する。いわゆるトランス脂肪は脂肪の「硬化(hardening)」により産生され、その間に不飽和脂肪酸の二重結合が水素化を受け、室温で硬化性の植物性脂肪を形成する。動物の脂肪および反芻動物の第一の胃においては、リノール酸誘導体は、シスおよび/またはトランス配列の2つの共役二重結合を含む水素化を介して産生され、共役リノール酸(CLA)と称される。
【表1】

【0006】
全ての一価および多価不飽和脂肪酸は、酸化の影響に関して多少不安定であり、したがって、すぐに使用されるのでなければ低温または適切な物質により安定化させなければならない。もちろん、不飽和脂肪酸、特に天然油および脂肪を含有する組成物および製剤に同じことが当てはまる。
【0007】
極限環境微生物からのオスモライトまたは相溶性の溶質(上記を参照)は、低分子保護物質の既知のグループを構成する。好極限性細菌は、好ましくは、例えば、中温性の(「通常の」)微生物の場合には細胞構造に多大な損害を生じるであろう高い塩濃度(200g NaCl/lまで)および高温(60-110℃)で成長するので、特別な微生物である。近年、細胞構造の顕著な熱的、化学的および物理的安定性をもたらす生化学成分を同定するために、幅広い研究努力が行われている。超好熱性の微生物からの多くの酵素が、高温下でも安定であるが、このことは好熱性および超好熱性の生物の細胞構造について一般的に事実であるわけではない。細胞構造の高温安定性は、著しく、細胞内環境に存在する低分子有機物質(相溶性の溶質、オスモライト)によるものである。近年、様々の新しいオスモライトが、初めて極限環境微生物において発見された。一部の例では、これらの化合物は、熱および乾燥に対する細胞構造−第一に酵素−の保護に有効に寄与することが示された(非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3;非特許文献4)。
【0008】
極限環境微生物中で見られるオスモライト(相溶性の溶質)は、ヒトまたは動物細胞では産生されない。
【0009】
ビトープAGにより開発された方法(細胞構成物をインビボで単離する方法;特許文献1;有用な物質の細胞固有の輸送システムに影響を与える/低下させることにより生体の有用な物質を単離する方法;特許文献2;高度に純粋な、低分子の、構造が類似する化合物、特にテトラヒドロピリミジン誘導体を分離および単離する方法;特許文献3)により、極限環境微生物から最高品質のオスモライトを十分な量で得ることが可能である。したがって、これらの物質を医薬品、化粧品製剤または医療品として使用することが考えられる。
【0010】
オスモライトエクトインは、これまで、紫外線太陽放射の有害な影響に対して、健康的に、臨床的に目立たないようにヒトの皮膚を保護することを目的として、保湿剤および化粧品製剤の有効成分として使用されてきた(例えば、化粧品製剤におけるエクトインまたはエクトイン誘導体の使用、特許文献4;UVにより誘発される免疫抑制の予防および/または治療のためのエクトインまたはエクトイン誘導体の使用)。これに関連して、インビトロおよびインビボの研究により、エクトインのこの美容上の効果は、特に、この分子が表皮ランゲルハンス細胞並びに表皮ケラチノサイトおよび真皮繊維芽細胞に、例えば日焼けを起こすUV線の炎症誘発性の効果に対してこれらの細胞をより保護する方法で、影響を与えるという事実に基づくことが示された。
【0011】
エクトインまたはヒドロキシエクトインにより皮膚病を治療することを目的とする医薬品の産生は、ビトープAGにより取得された特許文献5に広く記載されている。
【0012】
夜の女王(Queen of the Night)とも称される月見草(Oenothera biennis;植物科Onagraceae)は、天気がどんよりした時や夜に明るい黄色の花を咲かせる植物であり、したがって月見草という名前である。月見草が生じた500年以上前の北アメリカで、アルゴンキンインディアンは、すりつぶした月見草の種(Oleum Oenotherae)のペーストを塗布することにより様々の皮膚病を治療していた。
【非特許文献1】Lippert,K.,Galinski,E.A.(1994),Appl.Microbiol.Biotech.37,61-65
【非特許文献2】Louis, P., Truper, H.G., Galinski, E.A.(1994), Appl. Microbiol. Biotech. 41, 684-688
【非特許文献3】Ramos, Raven, Sharp, Bartolucci, Rossi, Cannio, Lebbink, v.d. Oost, de Vos, Santos(1997), Appl.Environm.Microbiol.63,4020-4025
【非特許文献4】Da Costa,Santos,Galinski(1998),Adv.In Biochemical Engineering Biotechnology,61,117-153
【特許文献1】欧州特許第94 903 874.9号明細書
【特許文献2】欧州特許第98 121 243.4号明細書
【特許文献3】独国特許第10047444.6号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第19990941号明細書
【特許文献5】欧州特許第98 113 132.9号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
月見草の種から得られる油(Oleum Oenotherae)は、リノール酸およびガンマリノール酸などの多価不飽和脂肪酸を高濃度で含有する。植物由来の油を産生するために使用される種は、農業管理化学物質(agricultural control chemicals)を使用せずに成長する。月見草の油は、特にシス−ガンマリノール酸(GLA)を約10%の割合で含む必須脂肪酸の天然のおよび生物学的に活性のある供給源である。この酸の活性は、月見草の種の油でのみ見られる固有のトリグリセリド構造によるものである。これらの脂肪酸は、特に細胞の再生に関して、代謝に重要な役割を果たす。
【0014】
低温抽出した月見草の油(Oleum Oenotherae)は、重要なアミノ酸、ミネラル並びに天然の抗酸化物質として作用するビタミンEを含むビタミンを含有する。この油は、高級な化粧品製剤に使用されるだけでなく、有用な栄養補助食品も考えられる。非常に乾燥し、炎症を起こし、鱗状の、問題のある皮膚を治療すべき場合に、月見草の油の効果が、多くの化粧品で指摘されている。さらに、月見草の油は、栄養補助食品の形態で摂取されてもよい。
【0015】
局所製剤における月見草の油(Oleum Oenotherae)の保存および使用は、耐久性が乏しいために制限されている。月見草の油は傷みやすい生成物であるので、通常はビタミンEを加えることにより保存される。さらに、月見草の油は、安定性を改善するために常に他のベースの油と混合される。これらの手段により、この油の耐久性は著しく改善される。不安定であるために、月見草の油は、例えば保存の方法として加熱することはできないことに注意すべきである。
【0016】
魚油(例えばサバ、マグロ、サケ、ニシン)、ココナッツ油、ヤシ油、ココア油、オリーブ油、ラッカセイ油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、ベニバナ油、大豆油、小麦油、ルリジサ油、菜種油、黒ヘンプネットル油(black hempnettle oil)、ヒマシ油、ニゲラ油、ドッグローズカーネル油(dogrose kernel oil)、麻実油等を含む、食品、化粧品および医薬品産業で通常多かれ少なかれ使用される多くの他の天然油に、同じことが当てはまる。
【課題を解決するための手段】
【0017】
驚くべきことに、皮膚への局所(表面)投与のための製剤において月見草(Oenothera biennis)の天然油(=Oleum Oenotherae)に極限環境微生物のオスモライトXを加えることにより、皮膚治療のための局所製剤における月見草の油の安定性が著しく改善されることが分かった。したがって、オスモライトXを加えることにより、月見草の油の安定性および保存の効果は、化粧品および皮膚用製剤での投与範囲を制限することなく、著しく改善することができる。さらに、月見草の油をその天然特性を失うことなく熱的に保存することを可能にするオスモライトを加えることにより、月見草の油(Oleum Oenotherae)の温度安定性は著しく向上される。
【0018】
さらに、0.5%(重量パーセント)のオスモライトエクトインが加えられた、月見草の油を含有する製品は、同一の組成の、月見草の油を含有する製品で観察されるよりも、非常に乾燥し、炎症を起こした問題のある肌において著しく良好な効果を生じるという別の驚くべき効果が発見された。月見草の油とオスモライトを組み合わせた製品の効果は、驚くべきことに、0.5%濃度のオスモライトを単に含有するケア製品よりも著しく良好であることが分かった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
したがって、化粧および皮膚用途のための、月見草の油(Oleum Oenotherae)およびオスモライトXの組合せを含有する局所投与される製剤は、驚くべきことに、改良された保存性およびより長い耐久性に関して明らかな効果を提供し、同時に、非常に乾燥し、炎症を起こし、鱗状の、問題のある皮膚を治療する場合により有効な効果を有する。このように、オスモライトおよび月見草の油を組み合わせた製剤はまた、例えばアトピー性皮膚炎を患う人に見られる炎症を起こした皮膚領域の手入れおよびケアに理想的に適合する。
【0020】
補助剤および/またはキャリア物質の助けが便宜である場合、オスモライト、および月見草(Oenotherae biennis)の油(Oleum Oenotherae)と混合したオスモライトの化合物の生理的に許容性の塩からなる群の1つまたは複数の化合物を適切に処理して適切な製剤を生じることにより、化粧品および皮膚用製剤を産生する。
【0021】
補助剤およびキャリア物質は、キャリア剤、保存剤および他の通常の補助剤からなる群に由来する。化粧品および皮膚用製剤に含まれるオスモライトおよび月見草の油は、局所投与される。それらは、例えば、溶液、懸濁液、エマルジョン、ペースト、軟膏、ゲル、クリーム、ローション、パウダー、石鹸、界面活性剤含有洗浄剤、オイルおよびスプレーの形態で使用されてもよい。さらに、通常のキャリア物質、任意の種類の補助剤、便宜であると考えればさらに別の物質を、製剤に加えてもよい。好ましい補助物質は、保存剤、酸化防止剤、安定剤、ソリュタイザー(solutizer)、ビタミン、着色剤および脱臭剤からなる群に由来する。
【0022】
オスモライトおよび月見草の油からなる群より選択される1つまたは複数の化合物の他に、軟膏、ペースト、クリームおよびゲルは、例えば、動物性および植物性脂肪、ワックス、パラフィン、でんぷん、トラガンス(traganth)、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、ケイ酸、滑石粉および酸化亜鉛またはこれらの物質の混合物/ブレンドなどの通常のキャリア物質を含んでもよい。
【0023】
オスモライトおよび月見草の油からなる群より選択される1つまたは複数の化合物の他に、パウダーおよびスプレーは、通常のキャリア物質に加えて、通常の噴霧剤、例えばクロロヒドロ炭化水素、プロパン/ブタンまたはジメチルエーテルを含んでもよい。
【0024】
オスモライトおよび月見草の油(Oleum Oenotherae)からなる群より選択される1つまたは複数の化合物の他に、溶液およびエマルジョンは、溶媒、ソリュタイザーおよびエマルゲーター(emulgator)などの通常のキャリア物質を含んでもよい。
【0025】
オスモライトおよび月見草の油(Oleum Oenotherae)からなる群より選択される1つまたは複数の化合物の他に、懸濁液は、例えば水またはエーテルなどの追加のキャリア物質を含んでもよい。
【0026】
例えば石鹸、界面活性剤含有洗浄剤、顔および体用のオイル、リップスティック、リップケアスティック、マスカラ、アイライナー、アイシャドウ、口紅、粉末、エマルジョンおよびワックス化粧品、並びに日焼け止め剤、日焼け前および後の処理剤がさらなる使用の形態である。
【0027】
化粧品および皮膚用製剤中のオスモライトXの群の化合物の割合は、製剤全体に基づいて、好ましくは0.0001-50重量%であり、特に好ましくは0.001-10重量%である。
【0028】
化粧品および皮膚用製剤中の月見草の油(Oleum Oenotherae)の割合は、製剤全体に基づいて、好ましくは0.0001-50重量%であり、特に好ましくは0.001-10重量%である。
【0029】
以下の実施例は、本発明を説明することを意図するものであるが、本発明の範囲を制限するものではない。
【実施例1】
【0030】
O/Wローション
本発明により、ローション(O/W)を含有するオスモライトXおよび月見草の油(Oelum Oenotherae)を、以下の成分から産生する。
【表2】

【実施例2】
【0031】
O/Wクリーム
本発明により、クリーム(O/W)を含有するオスモライトXを、下記の成分から産生する。
【表3】

【実施例3】
【0032】
環状ジホスホグリセレート(cDPG)を含むO/Wクリーム
本発明により、オスモライト環状ジホスホグリセレート(cDPG)含有クリーム(O/W)を、下記の成分から産生する。
【表4】

【実施例4】
【0033】
オスモライトジグリセロールリン酸(DGP)を使用して月見草植物から得られるY-リノレン酸で構成される溶液の安定化
高温(室温、25℃)での月見草の油の安定性は、Y-リノレン酸含量および月見草の油の純度に大きく依存する。グリセロールリン酸の0.1%(重量パーセント)を月見草の油の製剤に加えた後、ジグリセロールリン酸を含有しないチェック製剤と比較して、5日間の改善された月見草の油の保存安定性が見られた。製剤の安定性は、月見草の油の悪臭の最初の発生に基づいて評価した。
【実施例5】
【0034】
マンノグシルグリセレート(フィロイン)およびマンノシルグリセラミド(フィロイン-A)のオスモライト混合物を加えた場合の月見草の油の改良された温度安定性
1時間以内に70℃まで温度を上げ、月見草の油を、ヒドロペルオキシド形成により素早く不安定化/変性させる。この高反応性の分子は、次にポリマー(樹脂化、乾燥)および悪臭を生じる低分子残留物質を形成しうる。5重量%濃度のオスモライトマンノシルグリセレートおよびマンノシルグリセラミドの50:50混合物は、24時間のタイムスパンにより70℃の温度で酸化的変化に対する月見草の油の耐性を強める。50%マンノシルグリセレート−マンノシルグリセラミド混合物の存在下で、悪臭は、70℃で24時間のインキュベート後に気付かれるのみである。したがって、マンノシルグリセレート−マンノシルグリセラミド混合物の使用により、例えば、月見草の油および月見草の油を含有する産物の処理および保存特性が著しく改良できる。
【実施例6】
【0035】
月見草の油およびオスモライトジイノシトールリン酸を含有するゲル
本発明により、ジイノシトールリン酸および月見草の油を含有するゲル(O/W)を、下記の成分から産生する。
【表5】

【0036】
保存剤として、0.05%プロピルヒドロキシベンゾアートまたは0.15%メチル-4-ヒドロキシベンゾアートを使用してもよい。
【実施例7】
【0037】
月見草の油およびオスモライトヒドロキシエクトインを含有する日焼け止めエマルジョン
本発明により、月見草の油およびヒドロキシエクトインを含有する日焼け止めエマルジョンを、下記の成分から産生する。
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
極限環境微生物(extremophilic microorganism)から生じるオスモライト(osmolyte)および不飽和脂肪酸を含有する天然油および脂肪を含む製剤であって、前記製剤が、該製剤の全重量に基づいて少なくとも1種類のオスモライトを0.01-50重量%含有することを特徴とする製剤。
【請求項2】
前記製剤が、0.05-10重量%のオスモライトを含有することを特徴とする請求項1記載の製剤。
【請求項3】
前記製剤が、0.01-50重量%の天然油および脂肪を含有することを特徴とする請求項1または2記載の製剤。
【請求項4】
前記製剤が、0.05-10重量%の天然油および脂肪を含有することを特徴とする請求項3記載の製剤。
【請求項5】
前記製剤が、月見草の油(Oleum Oenotherae)を含有することを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の製剤。
【請求項6】
エクトイン(ectoine)、ヒドロキシエクトイン、cDPG、DGP、フィロイン(firoin)、フィロインAおよび/またはジイノシトールリン酸がオスモライトとして使用されることを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の製剤。
【請求項7】
皮膚への化粧用途のための請求項1から6いずれか1項記載の製剤。
【請求項8】
前記製剤が、溶液、懸濁液、エマルジョン、ペースト、軟膏、ゲル、クリーム、ローション、パウダー、石鹸、界面活性剤含有洗浄剤、オイル、リップスティック、マスカラ、アイライナー、アイシャドウ、口紅、粉末、エマルジョンおよびワックス化粧品、日焼け止め剤、日焼け前および後の処理剤、ヘアートニック、絆創膏、包帯またはスプレーの形態で供給されることを特徴とする請求項7記載の化粧品製剤。
【請求項9】
不飽和脂肪酸の安定化および/または保存のための、極限環境微生物から生じるオスモライトの使用方法。
【請求項10】
前記利用されるオスモライトが、製剤全体に対して0.01-50重量%の量で存在することを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記製剤が、0.05-10重量%のオスモライトを含有することを特徴とする請求項9または10記載の方法。
【請求項12】
エクトイン、ヒドロキシエクトイン、cDPG、DGP、フィロイン、フィロインAおよび/またはジイノシトールリン酸がオスモライトとして使用されることを特徴とする請求項9から11いずれか1項記載の方法。
【請求項13】
月見草の油(Oleum Oenotherae)の安定化のための、請求項9から12いずれか1項記載の方法。
【請求項14】
化粧および皮膚の分野での局所使用のための製剤を産生するための、極限環境微生物から生じるオスモライトの使用方法。
【請求項15】
非常に乾燥し、炎症を起こし、鱗状の、問題のある皮膚の手入れおよびケアのため、アトピー性皮膚炎、乾癬および他の炎症性の皮膚病の場合の炎症を起こした皮膚の手入れおよびケアのため、物理的、化学的および生物学的影響、特にUVおよびIR放射および変性物質に対するヒトの皮膚細胞の保護および安定化のため、皮膚のミクロフローラ(microflora)の保護のため、天然の皮膚バリアの安定化のため、およびフリーラジカルスカベンジャー(scavenger)および/または酸化防止剤としての、化粧品製剤を産生するための請求項14記載の方法。
【請求項16】
アトピー性皮膚炎、乾癬および他の炎症性の皮膚病並びに湿疹の手入れ、ケア、予防または治療のための医薬品および/または薬剤を産生するための請求項14記載の方法。
【請求項17】
前記オスモライトがエクトインまたはヒドロキシエクトインであることを特徴とする請求項14から16いずれか1項記載の方法。
【請求項18】
前記製剤が、溶液、懸濁液、エマルジョン、ペースト、軟膏、ゲル、クリーム、ローション、パウダー、石鹸、界面活性剤含有洗浄剤、オイル、リップスティック、マスカラ、アイライナー、アイシャドウ、口紅、粉末、エマルジョンおよびワックス化粧品、日焼け止め剤、日焼け前および後の処理剤、ヘアートニック、絆創膏、包帯またはスプレーの形態で供給されることを特徴とする請求項14から17いずれか1項記載の化粧品製剤。
【請求項19】
前記製剤がさらに、少なくとも1つのUVフィルター、酵素、ビタミン、ビタミン誘導体および/またはタンパク質を含有することを特徴とする請求項18記載の方法。

【公表番号】特表2007−530624(P2007−530624A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−505492(P2007−505492)
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【国際出願番号】PCT/EP2005/003342
【国際公開番号】WO2005/094771
【国際公開日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(506006061)ビトップ アクツィエンゲゼルシャフト フュール ビオテヒニシェ オプティミールング (4)
【氏名又は名称原語表記】BITOP AKTIENGESELLSCHAFT FUER BIOTECHNISCHE OPTIMIERUNG
【Fターム(参考)】