説明

気相成長装置及び気相成長方法

【目的】気相成長膜を成長させる成長速度の向上を図ることが可能な気相成長装置および方法を提供することを目的とする。
【構成】本発明の一態様のエピタキシャル成長装置100は、内部で基板が支持されるチャンバ120と、チャンバ120内に配置され、基板に向かって原料ガスを供給するシャワーヘッド130と、シャワーヘッド130と基板の表面との間の空間S1と、空間S1から排気されたガスが通過する空間S2とを接続し、空間S2から空間S1に向かって流れるガスを再生する流路126と、を備えたことを特徴とする。本発明によれば、成膜される膜の成長速度を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気相成長装置及び気相成長方法に係り、例えば、基板にエピタキシャル成長させる装置およびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超高速バイポーラ、超高速のCMOS等の半導体デバイスの製造において、不純物濃度や膜厚の制御された単結晶のエピタキシャル成長技術は、デバイスの性能を向上させる上で不可欠のものとなっている。
【0003】
シリコンウェハ等の半導体基板に単結晶薄膜を気相成長させるエピタキシャル成長には、一般に常圧化学気相成長法が用いられており、場合によっては減圧化学気相成長(LP−CVD)法が用いられている。反応容器となるチャンバ内にシリコンウェハ等の半導体基板を配置し、反応容器内を常圧(0.1MPa(760Torr))雰囲気或いは所定の真空度の真空雰囲気に保持した状態で前記半導体基板を加熱し回転させながらシリコン源とボロン化合物、ヒ素化合物、或いはリン化合物等のドーパントとを含む原料ガスを供給する。そして、加熱された半導体基板の表面でシリコン源のガスの熱分解或いは水素還元反応を行なって、ボロン(B)、リン(P)、或いはヒ素(As)がドープされたシリコンエピタキシャル膜を成長させることにより製造する(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、エピタキシャル成長技術は、パワー半導体の製造、例えば、IGBT(インシュレートゲートバイポーラトランジスタ)の製造にも用いられる。IGBT等のパワー半導体では、例えば、数10μm以上の膜厚のシリコンエピタキシャル膜が必要となる。
【0005】
ここで、従来の装置では、以下のような問題を抱えている。
図7は、従来のシリコンエピタキシャル成長装置の問題点を説明するための概念図である。
シリコンエピタキシャル成長装置200では、例えば、トリクロルシラン(SiHCl)ガスといった原料ガスがチャンバ220内のシャワーヘッド230から回転部材270と共に高速回転するホルダ210に支持されたシリコンウェハ201に向かって供給される。そして、シリコンウェハ201上でシリコンエピタキシャル膜が成膜されることになる。ここで、供給されたガスの一部や成膜反応によって発生した塩化水素(HCl)ガスは、高速回転するシリコンウェハ201面に沿って外周側に排気されることになる。しかし、排気速度が大きいために、シャワーヘッド230とシリコンウェハ201面との間の空間が排気側の空間に比べて負圧状態になり、排気したはずのガスの一部がシリコンウェハ201面側に対流して戻ってくる。原料ガス自体が戻ってくる分には良いが、反応後のHClガスも戻ってくるため、HClガスによってシリコンエピタキシャル膜の成長速度が低下してしまうといった問題が生じている。その結果、生産性が低下してしまうことになる。よって、生産性を向上させるために、シリコンエピタキシャル膜を成長させる成長速度の向上が求められている。
【特許文献1】特開平9−194296号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、気相成長膜を成長させる成長速度の向上が求められている。しかし、従来の技術では、十分な成長速度の向上が果たせなかった。
【0007】
そこで、本発明は、かかる問題点を克服し、気相成長膜を成長させる成長速度の向上を図ることが可能な気相成長装置および方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様の気相成長装置は、
内部で基板が支持されるチャンバと、
チャンバ内に配置され、基板に向かって原料ガスを供給する供給部と、
供給部と基板の表面との間の第1の空間と、第1の空間から排気されたガスが通過する第2の空間とを接続し、第2の空間から第1の空間に向かって流れるガスを再生する再生部と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
再生部を備えたことで、第1の空間から排気されるガスの流路と、第2の空間から第1の空間に向かって流れるガスの流路を独立させることができる。そして、第2の空間から第1の空間に向かって流れるガスを再生することで、反応後のHClガスを原料ガスに再生する。そのため、第1の空間に戻る際には、再生されたガスとなっているので基板の気相成長速度の低下を回避或いは抑制することができる。
【0010】
また、再生部は、シリコン(Si)部材を有することを特徴とする。Si部材のSiと反応後のHClガスとを反応させることができる。
【0011】
また、気相成長装置は、さらに、再生部を加熱する熱源を備える好適である。
【0012】
本発明の他の態様の気相成長装置は、
内部で基板が支持されるチャンバと、
チャンバ内で、基板に向かって原料ガスを供給する供給部と、
供給部と基板の表面との間の第1の空間と、第1の空間から排気されたガスが通過する第2の空間と接続し、接続する領域にシリコン(Si)部材を有する流路と、
を備えたことを特徴とする。
【0013】
Si部材を有する流路を備えたことで、第1の空間から排気されるガスの流れと第2の空間から第1の空間に向かうガスの流れとを独立させることができる。そして、第2の空間から第1の空間に向かうガスとSi部材のSiとを反応させる。これにより、反応後のHClガスを原料ガスに再生することができる。
【0014】
本発明の一態様の気相成長方法は、
チャンバ内で支持される基板に向かって供給部から原料ガスを供給する工程と、
供給部と基板の表面との間の第1の空間と、第1の空間から排気されたガスが通過する第2の空間とが接続された流路内で、第2の空間から第1の空間に向かって流れるガスを再生する工程と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、反応後のガスを再生することができるため、反応後のガスによる成長速度の低下を回避或いは抑制することができる。よって、従来に比べて基板上での反応速度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけるエピタキシャル成長装置の構成を示す概念図である。
図1において、気相成長装置の一例となるエピタキシャル成長装置100は、支持台の一例となるホルダ(サセプタとも言う。)110、チャンバ120、シャワーヘッド130、真空ポンプ140、圧力制御弁142、アウトヒータ150、インヒータ160、流路ヒータ152、流路126、回転部材170、及び隔壁172,174,176を備えている。チャンバ120には、ガスを供給する流路122とガスを排気する流路124が接続されている。そして、流路122は、シャワーヘッド130に接続されている。そして、ホルダ110、シャワーヘッド130、アウトヒータ150、インヒータ160、流路ヒータ152、流路126、回転部材170の一部、及び隔壁172,174,176は、チャンバ120内に配置される。回転部材170は、チャンバ120内から図示していない回転機構へとチャンバ120外に延びている。隔壁174,176によってその間に流路126が形成される。また、隔壁172,174,176によって、シャワーヘッド130とシリコンウェハ101との間の空間S1(第1の空間)と排気側の空間S2(第2の空間)とを構成している。ただし、縮尺等は、実物とは一致させていない(以下、各図面において同様である)。図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成について説明している。
【0017】
ホルダ110は、所定の内径の貫通する開口部114が形成される。そして、上面側から垂直或いは所定の角度で所定の深さまで掘り込まれた開口部116の低面でシリコンウェハ101の裏面と接触してシリコンウェハ101を支持する。また、ホルダ110は、外周が円形に形成されている。そして、図示していない回転機構によりシリコンウェハ101面と直交するシリコンウェハ101面の中心線を軸に回転させられる回転部材170上に配置される。そして、ホルダ110は、回転部材170と共に回転することで、シリコンウェハ101を回転させることができる。
【0018】
ホルダ110及びシリコンウェハ101の裏面側には、インヒータ160とアウトヒータ150が配置されている。インヒータ160とアウトヒータ150は、シリコンウェハ101の裏面からある距離離れた位置に配置される。アウトヒータ150によりシリコンウェハ101の外周部とホルダ110とを加熱することができる。そして、インヒータ160は、アウトヒータ150の下部に配置され、インヒータ160によりシリコンウェハ101を加熱することができる。インヒータ160とは別に、ホルダ110へと熱が逃げやすいシリコンウェハ101の外周部の加熱にアウトヒータ150を設けている。このように、2重ヒータとすることで、シリコンウェハ101の面内均一性を向上させることができる。そして、流路ヒータ152(熱源)は、隔壁174を間に挟んで流路126上に配置される。そして、流路ヒータ152により流路126内が加熱される。
【0019】
そして、反応容器となるチャンバ120内を常圧或いは真空ポンプ140により所定の真空度の真空雰囲気に保持する。この状態で、シリコンウェハ101をアウトヒータ150とインヒータ160とで加熱する。また、流路126内を流路ヒータ152で加熱する。そして、ホルダ110の回転によりシリコンウェハ101を所定の回転数で回転させる。そして、回転させながら、シャワーヘッド130からシリコン源となる原料ガスをシリコンウェハ101に向かって供給する。言い換えれば、チャンバ120内の空間S1に供給する。シャワーヘッド130は供給部の一例となる。そして、原料ガスがシリコンウェハ101上に到達することになる。そして、常温の原料ガスがシリコンウェハ101上に到達するとアウトヒータ150及びインヒータ160で加熱されたシリコンウェハ101の熱で以下の式(1)に示すような熱分解反応或いは水素還元反応を行なう。
(1) SiHCl+H→Si+3HCl
【0020】
ここでは、原料ガスとして、Si源となるトリクロルシラン(SiHCl)ガスとキャリアガスとなる水素(H)ガスを用いた場合を示している。原料ガスは、その他にもホスフィン(リン化水素:PH)或いはジボラン(水素化ホウ素:B)といったドーパントガスが混合されても好適である。また、Si源として、SiHClガス以外にもジクロルシラン(SiHCl)ガスを用いても好適である。
【0021】
また、チャンバ120内の圧力は、例えば、圧力制御弁142を用いて常圧或いは所定の真空度の真空雰囲気に調整すればよい。或いは常圧で用いる場合には、真空ポンプ140若しくは圧力制御弁142がない構成でも構わない。シャワーヘッド130では、チャンバ120外から配管で供給された原料ガスをシャワーヘッド130内部のバッファを介して、複数の貫通孔から排出するようにしている。そのため均一に原料ガスをシリコンウェハ101上に供給することができる。
【0022】
そして、シリコンエピタキシャル膜の成膜処理後のガスは、空間S2から流路124を通ってチャンバ120内から排気される。ここでは、チャンバ120内を真空ポンプ140により排気しているが、これに限るものではない。チャンバ120内を排気できるものならよい。例えば、常圧或いは常圧に近い真空雰囲気でよければ、ブロア等で排気してもよい。
【0023】
以上のようにして、Siエピタキシャル膜がシリコンウェハ101の加工面となる上面に形成される。ここで、式(1)に示したように、Siエピタキシャル成長反応が生じると、塩化水素(HCl)ガスが発生することになる。これは、SiHClガスを用いた場合も同様である。このHClガスがSiエピタキシャル膜に触れると以下の式(2)に示すように、Siエピタキシャル膜をエッチングしてしまうためHClガスは確実に排気することが望ましい。
(2) Si+3HCl→SiHCl+H
【0024】
この式(2)の反応によりSiエピタキシャル膜がエッチングされてしまうため、HClガスがシリコンウェハ101側に戻ってくるとSiエピタキシャル膜の成長速度が低下してしまうことになる。また、上述したように、シリコンウェハ101は高速回転しているため、未反応の原料ガスと反応後のHClガスをシリコンウェハ101の上面に沿って外周側の空間S2に排気することができるが、排気速度が大きいために空間S2に比べて空間S1が負圧になる。ここで、実施の形態1では、空間S1と空間S2とを接続する流路126をシリコンウェハ101の上面に沿って外周側の空間S2に排気するガスの流路の上方に別途設けた。これにより、シリコンウェハ101の上面に沿って外周側の空間S2に排気するガスの流れと流路126を通って排気されたガスの一部が空間S1に戻る流れとに流路を分離させることができる。そして、後述するように、流路126内でガスを再生することになる。
【0025】
図2は、実施の形態1におけるエピタキシャル成長装置システムの外観の一例を示す図である。
図2に示すように、エピタキシャル成長装置システム300は、筺体により全体が囲まれている。
図3は、実施の形態1におけるエピタキシャル成長装置システムのユニット構成の一例を示す図である。
エピタキシャル成長装置システム300内では、カセットが、カセットステージ(C/S)310或いはカセットステージ(C/S)312に配置される。そして、カセットにセットされたシリコンウェハ101が、搬送ロボット350によりロードロック(L/L)チャンバ320内に搬送される。そして、トランスファーチャンバ330内に配置された搬送ロボット332によりL/Lチャンバ320からシリコンウェハ101がトランスファーチャンバ330内に搬出される。そして、搬出されたシリコンウェハ101がエピタキシャル成長装置100のチャンバ120内に搬送される。そして、エピタキシャル成長法によりシリコンウェハ101表面にシリコンエピタキシャル膜が成膜される。シリコンエピタキシャル膜が成膜されたシリコンウェハ101は、再度、搬送ロボット332によりエピタキシャル成長装置100からトランスファーチャンバ330内に搬出される。そして、搬出されたシリコンウェハ101は、L/Lチャンバ320に搬送される。その後、搬送ロボット350によりL/Lチャンバ320からカセットステージ(C/S)310或いはカセットステージ(C/S)312に配置されたカセットに戻される。図3に示すエピタキシャル成長装置システム300では、エピタキシャル成長装置100のチャンバ120とL/Lチャンバ320とが2台ずつ搭載されている。これにより、スループットを向上させることができる。
【0026】
図4は、実施の形態1におけるガスの再生手法の一例を説明するための概念図である。
図4において、流路126は、空間S1と空間S2とを接続している。これにより、シリコンウェハ101の上面に沿って外周側の空間S2に排気するガスの流れと流路126を通って排気されたガスの一部が空間S1に戻る流れとに流路を分離させている。ここで、流路126の内周側の端部は、シリコンウェハ101の外周端より外周側に位置するように配置すると良い。図4では、寸法dだけ外周側にずれて配置している様子を示している。シリコンウェハ101の外周端より外側にすることでシャワーヘッド130からシリコンウェハ101へのガスの流れの障害になることを回避することができる。また、流路126の外周側の端部は、隔壁172の外周端と合わせた位置することで、空間S2へつながる上下位置を合わせることができる。また、流路126の外周側の端部は、回転部材170或いはホルダ110の外周端と同位置或いはそれよりも内側に位置するように配置するとなお良い。図4では、回転部材170の外周端と同位置で配置している様子を示している。回転部材170或いはホルダ110の外周端より外側まで延びていると、シリコンウェハ101の上面に沿って排気されるガスへ働く遠心力が働かなくなった位置で、対流によりシリコンウェハ101側に戻ってくる場合があり得る。すなわち、流路126に入る前に対流によりシリコンウェハ101側に戻ってくる場合があり得る。そこで、回転部材170或いはホルダ110の外周端と同位置或いはそれよりも内側に位置するように配置することで、排気の流れと戻りの流れとを確実に分離することができる。隔壁176は、例えば、中央部が開口した円板状の部材を円筒状の隔壁172の上部に隙間を空けて組み合わせても良い。或いは、隔壁176と隔壁172とを一体の部材で形成しても良い。その場合には、シリコンウェハ101の上面に沿って外周側の空間S2に排気するガスの流れを確保するため、隔壁172,176間に複数の開口部を形成すればよい。或いは、例えば、隔壁176と隔壁174とを一体の部材で形成しても良い。その場合には、流路126を確保するため、隔壁174,176間に流路126となる複数の開口部を形成すればよい。
【0027】
以上のようにして、シリコンウェハ101の上面に沿って排気されるガスの一部となる対流分のガスが、流路ヒータ152で加熱された流路126に入る。対流分のガスが流路126に入ると、流路126内に配置されたSi部材128のSiと式(2)で示した反応を起こして、HClガスを原料ガスとなるSiHClガスに再生することができる。そして、再生されたSiHClガスは、空間S1側に通過することになる。つまり、流路126は、再生部の一例となる。このようにして、流路126で、空間S2から空間S1に向かって流れるHClガスを再生することで、シリコンウェハ101の加工面へのHClガスの到達を回避することができる。よって、シリコンウェハ101の加工面でのSi成膜速度の低下を回避或いは抑制することができる。ここで、再生反応を起こすために、流路ヒータ152で流路126を900℃以上に加熱することが望ましい。
【0028】
図5は、実施の形態1における流路内のSi部材の形状の一例を示す図である。
図5において、板状のSi部材128を、隙間を空けて複数段配置する。そして、HClガスがSi部材128の板面に沿って流れることで、再生反応を起こすことができる。或いは、以下のように構成しても好適である。
【0029】
図6は、実施の形態1における流路内のSi部材の形状の他の一例を示す図である。
図6において、複数のSi部材129を、隙間を空けて複数段配置する。ここで、Si部材129には、板面上に凸部を設けておく。そして、HClガスがSi部材129の表面に沿って流れることになるが、凸部を設けることで、表面積を大きくすることができる。その結果、HClガスの再生反応漏れを抑制することができる。図6では、上下のSi部材129が位置をずらしながら、上側のSi部材129では下に向かって凸部を、下側のSi部材129では上に向かって凸部を設けている。そのため、HClガスは凸部にぶつかるたびに流れ方向が変化することになり、よりSi部材129と接触しやすくすることができる。その結果、よりHClガスの再生反応を促進することができる。
【0030】
以上のように、HClガスのシリコンウェハ101の加工面への到達を回避することで従来に比べてSiの成長速度を高めることができる。その結果、例えば、60μm以上のエピタキシャル成長に用いると好適である。
【0031】
なお、当然ながら、IGBTに限らず、パワー半導体で、高耐圧を必要とする、パワーMOSの他、電車などのスイッチング素子として使用される、GTO(ゲートターンオフサイリスタ)や一般的なサイリスタ(SCR)の厚いベースのエピタキシャル層形成に適用可能である。
【0032】
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、気相成長装置の一例として、エピタキシャル成長装置について説明したが、これに限るものではなく、例えば、ポリシリコン膜を成長させる装置であっても構わない。
【0033】
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、エピタキシャル成長装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
【0034】
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての気相成長装置、及び気相成長方法は、本発明の範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】実施の形態1におけるエピタキシャル成長装置の構成を示す概念図である。
【図2】エピタキシャル成長装置システムの外観の一例を示す図である。
【図3】エピタキシャル成長装置システムのユニット構成の一例を示す図である。
【図4】実施の形態1におけるガスの再生手法の一例を説明するための概念図である。
【図5】実施の形態1における流路内のSi部材の形状の一例を示す図である。
【図6】実施の形態1における流路内のSi部材の形状の他の一例を示す図である。
【図7】従来のシリコンエピタキシャル成長装置の問題点を説明するための概念図である。
【符号の説明】
【0036】
100,200 エピタキシャル成長装置
101,201 シリコンウェハ
110,210 ホルダ
114,116 開口部
120,220 チャンバ
122,124,126 流路
128,129 Si部材
130,230 シャワーヘッド
140 真空ポンプ
142 圧力制御弁
150 アウトヒータ
152 流路ヒータ
160 インヒータ
170,270 回転部材
172,174,176 隔壁
300 エピタキシャル成長装置システム
310,312 カセットステージ
320 L/Lチャンバ
330 トランスファーチャンバ
332,350 搬送ロボット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部で基板が支持されるチャンバと、
前記チャンバ内に配置され、前記基板に向かって原料ガスを供給する供給部と、
前記供給部と前記基板の表面との間の第1の空間と、前記第1の空間から排気されたガスが通過する第2の空間とを接続し、前記第2の空間から前記第1の空間に向かって流れるガスを再生する再生部と、
を備えたことを特徴とする気相成長装置。
【請求項2】
前記再生部は、シリコン(Si)部材を有することを特徴とする請求項1記載の気相成長装置。
【請求項3】
前記気相成長装置は、さらに、前記再生部を加熱する熱源を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の気相成長装置。
【請求項4】
内部で基板が支持されるチャンバと、
チャンバ内で、前記基板に向かって原料ガスを供給する供給部と、
前記供給部と前記基板の表面との間の第1の空間と、前記第1の空間から排気されたガスが通過する第2の空間と接続し、接続する領域にシリコン(Si)部材を有する流路と、
を備えたことを特徴とする気相成長装置。
【請求項5】
チャンバ内で支持される基板に向かって供給部から原料ガスを供給する工程と、
前記供給部と前記基板の表面との間の第1の空間と、前記第1の空間から排気されたガスが通過する第2の空間とが接続された流路内で、前記第2の空間から前記第1の空間に向かって流れるガスを再生する工程と、
を備えたことを特徴とする気相成長方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−135159(P2009−135159A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−308182(P2007−308182)
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(504162958)株式会社ニューフレアテクノロジー (669)
【Fターム(参考)】