説明

洗浄システム及び洗浄方法

【課題】洗浄中での洗浄液の量を制御する洗浄システム及び洗浄方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本実施例の洗浄システムは、洗浄の対象物の所定箇所に洗浄液を供給する供給部と、前記対象物に供給された前記洗浄液に接触して振動させる振動体と、前記洗浄液の量を監視する監視部と、前記監視部の監視結果に基づいて前記洗浄液の減少を検出し、前記洗浄液の減少を検出した場合には前記洗浄液に新たな洗浄液を補給するように前記供給部を制御する制御部と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄システム及び洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
洗浄の対象物の所定箇所に洗浄液を供給して、対象物を部分的に洗浄する技術がある。対象物に供給された洗浄液に超音波を印加すると、洗浄液が振動する。洗浄液が振動することにより、対象物に付着した微粒子が洗浄液中で浮遊する。その後に洗浄液を回収することにより洗浄が行なわれる。対象物の所定箇所のみに洗浄液を供給すればよいため、少量の洗浄液で対象物を洗浄できる。特許文献1、2には、この技術に関連した技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−231185号公報
【特許文献2】特開2003−93984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
洗浄液が振動すると、洗浄液が高温となり洗浄液の一部が蒸発して洗浄液の量が減少する恐れがある。洗浄液が減少すると、対象物の表面には洗浄液が乾燥した箇所が生じる場合がある。洗浄液が乾燥した箇所に微粒子が残留する恐れがある。特に、対象物に供給される洗浄液は少量であるため、微小量分の洗浄液が蒸発した場合であっても、対象物の表面に洗浄液が乾燥した箇所が生じる恐れがある。このように、本発明者らは洗浄中に洗浄液が減少することに伴う問題を新たに発見した。
【0005】
そこで本発明は、洗浄中での洗浄液の量を制御する洗浄システム及び洗浄方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に開示の洗浄システムは、洗浄の対象物の所定箇所に洗浄液を供給する供給部と、前記対象物に供給された前記洗浄液に接触して振動させる振動体と、前記洗浄液の量を監視する監視部と、前記監視部の監視結果に基づいて前記洗浄液の減少を検出し、前記洗浄液の減少を検出した場合には前記洗浄液に新たな洗浄液を補給するように前記供給部を制御する制御部と、を備えている。
【0007】
本明細書に開示の洗浄方法は、洗浄の対象物の所定箇所に洗浄液を供給し、前記対象物に供給された前記洗浄液を振動させ、前記洗浄液の量を監視し、前記洗浄液の減少を検出し、前記洗浄液の減少を検出した場合に前記洗浄液に新たな洗浄液を補給する。
【発明の効果】
【0008】
洗浄中での洗浄液の量を制御する洗浄システム及び洗浄方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施例の洗浄システムの説明図。
【図2】洗浄システムの外観図。
【図3】A、Bは、本実施例とは異なる洗浄方法での説明図。
【図4】A〜Eは、本実施例の洗浄方法の説明図。
【図5】A〜Eは、本実施例の洗浄方法の説明図。
【図6】制御部が実行する洗浄処理のフローチャート。
【図7】A、Bは、洗浄液の形状の変化の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施例の洗浄システムについて説明する。図1は、本実施例の洗浄システムの説明図である。本実施例の洗浄システムは、制御部10、供給ノズル30、補給ノズル35、回収ノズル40、超音波発振器50、ホーン60、カメラ70を含む。制御部10は、各装置に指令を出して洗浄システム全体を制御する。制御部10は、CPU、ROM、RAMを有している。制御部10は、例えばコンピュータである。
【0011】
供給ノズル30は、洗浄の対象物であるワーク1に洗浄液を供給するためのものである。制御部10は、供給ノズル30に連結されたポンプ23を駆動して供給ノズル30から洗浄液を吐出させる。
【0012】
補給ノズル35は、ワーク1に既に供給された洗浄液に新たな洗浄液を補給するためのものである。制御部10は、補給ノズル35に連結されたポンプ25を駆動して補給ノズル35から洗浄液を吐出させる。補給ノズル35の口径は、供給ノズル30の口径よりも小さく形成されている。補給ノズル35の口径は、例えば100μm程度である。供給ノズル30、補給ノズル35は、洗浄液が貯留されたタンクに連結されている。
【0013】
回収ノズル40は、ワーク1上にある洗浄液Lを吸引して回収するためのものである。回収ノズル40には、洗浄液を吸引するための減圧ポンプ24が連結さている。回収ノズル40は、回収された洗浄液を貯留するための排液タンクに連結されている。
【0014】
超音波発振器50は、電圧の印加の変形する圧電素子を有している。超音波発振器50は、圧電素子の変形を利用して、不図示の圧力室内の圧力を変化させる。この圧力室にはホーン60が連通している。圧力室内の圧力が変化することによりホーン60から超音波振動が発生する。ホーン60は、ワーク1の表面に供給された洗浄液Lに接触して振動を与えるものである。ホーン60は、洗浄液Lに超音波を印加する。ホーン60は公知のものである。
【0015】
カメラ70は、ワーク1に供給された洗浄液Lを撮影することにより、洗浄液Lの量を監視する。カメラ70は、洗浄液の形状を監視することにより洗浄液の量を監視する。制御部10は、カメラ70の監視結果に基づいて洗浄液の減少を検出する。詳細には、カメラ70の撮影画像に基づいて、洗浄中での洗浄液の減少を検出する。制御部10のROMには、撮影画像を画像処理するためのプログラムが格納されている。
【0016】
図2は、洗浄システムの外観図である。支持台5は、駆動機構6、支持壁7を支持している。駆動機構6の上部にはステージ6sが固定されている。駆動機構6は、ステージ6sをXYZ方向に移動することができる。駆動機構6は、制御部10からの指令に応じてステージ6sを所望の位置で停止させる。ステージ6sに、ワーク1が設置される。
【0017】
支持壁7は、垂直方向に延びている。支持壁7には、側面視で略L字状の保持部8が固定されている。供給ノズル30、補給ノズル35、回収ノズル40、ホーン60、カメラ70は保持部8に保持されている。ステージ6sが、ホーン60などに対して移動することにより、ワーク1を洗浄可能な位置に移動させる。
【0018】
供給ノズル30、補給ノズル35、回収ノズル40、ホーン60は、それぞれ昇降機に連結されており、垂直方向に対して移動可能である。制御部10からの指令に応じて供給ノズル30、補給ノズル35、回収ノズル40、ホーン60はワーク1に対して進退移動する。カメラ70は、洗浄中のワーク1の表面を撮影可能な位置で保持部8に固定されている。
【0019】
洗浄液は、例えば水であるが、その他、洗剤、有機溶剤等であってもよい。ワーク1は、例えばレンズであるが、その他半導体ウエハ、プリント基板、ガラス、フィルムなどであってもよい。本実施例の洗浄システムは、ワーク1の表面2の特定箇所に洗浄液を供給して、ワーク1を部分的に洗浄する。これにより、少ない量の洗浄液でもワーク1を洗浄できる。また、本実施例の洗浄システムは、全体を洗浄することが困難な対象物を洗浄する場合に適している。
【0020】
本実施例の洗浄システムは、洗浄中に洗浄液に超音波を印加することにより洗浄液を振動させる。これにより、ワーク1に付着した微粒子を洗浄液中で浮遊させることができる。これにより、洗浄成分の濃度が低く洗浄力が弱い洗浄液を用いた場合でもワーク1を洗浄することができる。
【0021】
次に、本実施例の洗浄方法について説明する前に、本実施例とは異なる洗浄方法での起こり得る問題について説明する。図3A、3Bは、本実施例とは異なる洗浄方法での説明図である。尚、図3A,3Bでは、ワーク1が設置されるステージ6sは省略してある。
【0022】
図3Aに例示するように、表面2上に供給された洗浄液Lにホーン60を付着させて洗浄液Lに超音波を与える。これにより、表面2に付着した埃などの微粒子Pが洗浄液L内で浮遊する。所定期間洗浄液Lに超音波を印加し続けると、洗浄液Lが高温化し洗浄液Lの一部が霧化又は蒸発する。これにより、図3Bに例示するように洗浄液Lの量が減少し、表面2には洗浄液Lが乾燥した箇所が生じる。この箇所に微粒子Pが残留する恐れがある。その後微粒子Pが表面2に固着して、後に実行される洗浄液回収処理、リンス処理においても微粒子Pを除去するのが困難となる恐れがある。
【0023】
洗浄液Lの量が減少することは、超音波の印加の対象物の容量が減ることを意味している。従って、洗浄液Lの量が減少すると超音波の出力やインピーダンスにも影響を与える恐れがある。これにより洗浄効率が変化すると、本来であれば時間に比例するはずの洗浄効果が、実際には得られない恐れがある。本実施例の洗浄方法では、洗浄中での洗浄液Lの量が一定となるように制御することにより上記の問題の発生を防止している。
【0024】
次に、本実施例の洗浄システムが実行する洗浄方法について説明する。
図4A〜4E、図5A〜5Eは、本実施例の洗浄方法の説明図である。図6は、制御部が実行する洗浄処理のフローチャートである。
【0025】
制御部10は、ステージ6sに予め設置されたワーク1を洗浄可能な位置まで移動させる。次に、図4Aに例示するように、制御部10は、供給ノズル30をワーク1の洗浄箇所に向けて移動させる(ステップS1)。次に、図4Bに例示するように、制御部10は、ポンプ23を駆動して供給ノズル30から洗浄液を表面2に吐出させる(ステップS2)。洗浄液の量は、例えば8μLである。尚、洗浄液の供給後は、制御部10は供給ノズル30をワーク1から退避させる。
【0026】
制御部10は、ホーン60をワーク1に向けて移動し(ステップS3)、図4Cに例示するように、ホーン60を洗浄液Lの液面に付着させる。制御部10は、洗浄液Lに超音波を印加する前にカメラ70により洗浄液Lを撮影する(ステップS4)。表面2とホーン60との間隔は、例えば3mm程度である。図7Aは、超音波を与える前の洗浄液Lの状態を示している。制御部10は、カメラ70の撮影画像から、洗浄液Lの中央部の横幅寸法Wを計測し、横幅寸法Wが規定値以内であるか否かを判定する(ステップS5)。規定値は、例えば2.0mm〜3.0mm以内である。洗浄液の横幅寸法は、ワーク1の表面と平行な方向での洗浄液の幅を意味する。
【0027】
横幅寸法Wが規定値外の場合には、制御部10は作業者に警告を報知する(ステップS6)。例えば、制御部10は、警告灯を点灯させてもよいし、ディスプレイ等にその旨を表示してもよい。横幅寸法Wが規定値を超えていることにより警告がなされた場合は、例えば回収ノズル40により表面2上の洗浄液Lを回収して再度洗浄処理を実行してもよい。横幅寸法Wが規定値未満である場合には、例えば補給ノズル35を用いて洗浄液Lに微小量の洗浄液を更に供給して横幅寸法Wを規定値以内にしてもよい。
【0028】
横幅寸法Wが規定値内の場合には、制御部10は、ホーン60により洗浄液Lに超音波を印加する(ステップS7)。超音波は、例えば1秒毎に印加と停止とを繰り返される。超音波を印加された洗浄液Lは振動、対流する。これにより、図4Dに例示するように、微粒子Pが表面2から剥離して洗浄液L中を浮遊する。例えば、周波数が200KHz、出力が0.2w条件で洗浄液Lに超音波を印加する。
【0029】
また、上述のように洗浄液Lに超音波が印加されることにより、洗浄液Lの表面の霧化及び、温度上昇を引き起こす。この霧化及び液温により洗浄液Lの一部が蒸発する。このようにして、洗浄液Lは超音波の印加により微小量減少する。
【0030】
制御部10は、超音波の印加回数が、規定回数に達したか否かを判定する(ステップS8)。超音波の印加回数が規定回数に達していない場合には、図4Dに例示するように、制御部10は、超音波の印加の停止中にカメラ70により洗浄液Lを撮影する(ステップS9)。
【0031】
制御部10は、その撮影画像から横幅寸法Wnを計測し、超音波印加前の横幅寸法Wから超音波印加後の横幅寸法Wnを減算した値が設定値内であるか否かを判定する(ステップS10)。横幅寸法Wから横幅寸法Wnを減算した値は、洗浄液Lの横幅寸法の減少分に相当する。横幅寸法Wから横幅寸法Wnを減算した値が設定値未満の場合には、制御部10は再度ステップS7以降処理を実行する。設定値とは、例えば0.2mmである。横幅寸法Wnは、超音波をn回印加した後の横幅寸法を示している。このように、カメラ70は、超音波の印加が停止される毎に洗浄液Lを撮影する。このようにして制御部10は、洗浄液の減少を洗浄液の撮影画像に基づいて検出する。
【0032】
カメラ70は、ステップS4、S9で示したように、振動が与えられる前後で洗浄液Lを撮影する。これにより、振動が与えられる前後での洗浄液の量の減少の有無を監視することができる。尚、カメラ70は、超音波の印加が複数回数行なわれる毎に洗浄液Lを撮影してもよい。カメラ70は、洗浄液Lに超音波が印加されている最中にカメラ70により洗浄液Lを撮影してもよい。
【0033】
図7Bは、超音波印加後の洗浄液Lを示している。図7A、7Bに例示するように、超音波印加後は洗浄液Lが減量する。洗浄液Lの減量により、洗浄液Lの頂部から下部の間での横幅寸法が変化する。ホーン60又は表面2と接している洗浄液Lの部分は、大きな変化は見られない。この理由は、洗浄液の界面張力による。洗浄液Lは、ホーン60に接触した部分と表面2と接触した部分との間の形状が変化しやすい。図7Aの状態では、洗浄液Lの側部は凸状であるが、図7Bの状態では、洗浄液Lの側部は凹状となる。このように、ワーク1の表面2に平行な方向での横幅を計測する理由は、横幅寸法が洗浄液の量を反映しやすいからである。
【0034】
例えば、洗浄開始前の洗浄液の供給量が8μLの場合、この時の洗浄液の高さの中央での横幅寸法は約2.2〜2.5mmである。洗浄液が約1μL減少すると、横幅寸法は約0.2mm程度減少する。この場合、後述するように洗浄液を約1μL供給する。
【0035】
横幅寸法Wから横幅寸法Wnを減算した値が、規定値を超えている場合には、図4Eに例示するように、制御部10は、補給ノズル35から既にワーク1に供給されている洗浄液Lに新たな洗浄液を補給する(ステップS11)。例えば、1μLの洗浄液を補給する。これにより、洗浄液Lは超音波が印加される前と略同量となる。尚、超音波が印加される前の洗浄液Lから微小量増量させてもよい。これにより、ワーク1に洗浄液が乾燥した箇所が生じることを防止できる。その後、制御部10は再度ステップS7以降の処理を実行する。
【0036】
このようにして、洗浄中に洗浄液Lの量を一定に維持することができる。これにより、洗浄中に洗浄液Lの一部が蒸発して表面2に乾燥した箇所が生じることを防止している。従って、乾燥した箇所に微粒子Pが残留することが防止されている。また、洗浄中では洗浄液Lの量を略一定に制御することができるので、洗浄時間に比例した洗浄効果を得ることができる。
【0037】
超音波の印加回数が規定回数に達すると(ステップS8でYes)、図5Aに例示するように、制御部10は、ホーン60をワーク1から退避させ(ステップS12)。そして制御部10は、図5Bに例示するように、減圧ポンプ24を駆動して回収ノズル40により洗浄液Lを吸引して回収する(ステップS13)。これにより、洗浄液L中に浮遊していた微粒子Pを洗浄液Lと共に除去することができる。尚、この際に、表面2に僅かな量だけ洗浄液Lを残留させて、表面2に洗浄液Lが乾いた箇所が生じないようにする。
【0038】
洗浄液Lの残留量は、元の量の3割程度である。尚、液を所定量残留させる方法として、回収ノズル40が表面2より1mm程度以上離れていれば、表面張力の作用により表面2に洗浄液が残留する。
【0039】
次に、制御部10はリンス処理を実行する。図5Cに例示するように、残留した洗浄液Lに向けて供給ノズル30からリンス液L1を供給する。この際に、残留した洗浄液よりも多い量のリンス液L1を供給する。リンス液L1は、例えば6μL供給する。次に、図5Dに例示するように、リンス液L1を回収ノズル40により吸引する。例えば、リンス液L1を6μcc回収して、元のリンス液L1全体の3割程度を表面2に残留させる。
【0040】
最後の乾燥時はリンス液を完全に回収する。図5Eに例示するように、回収ノズル40によりリンス液L1を回収した後、制御部10は、回収ノズル40を表面2面の近傍0.2mm程度まで接近させて吸引を行う。この位置でエア吸引を行えば、リンス液L1は表面2との表面張力に抗えずにリンス液L1の完全回収が行える。その後、供給ノズル30、補給ノズル35、ホーン60等を表面2から退避させてワーク1の洗浄を終了する。
【0041】
以上のようにして洗浄が行なわれる。本実施例の洗浄システムは、洗浄液Lを撮影することにより洗浄液Lの量の減少を検出している。洗浄液Lの重量を計測することにより洗浄液Lの減少を検出することが考えられる。しかしながら、洗浄液Lは洗浄開始前であっても微小量であり、洗浄液Lの重量の変化を検出するには精度のよい計測器が必要となる。本実施例のように洗浄液Lの形状の変化に基づいて洗浄液Lの減少を判定することにより、このような液体の微小量の変化を検出することができる。
【0042】
以上本発明の好ましい一実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0043】
尚、上記ステップS11において、横幅寸法Wから横幅寸法Wnを減算した値に応じて、洗浄液の微小供給量を変更してもよい。例えば、横幅寸法Wから横幅寸法Wnを減算した値が大きいほど、洗浄液の微小供給量を増やしてもよい。これにより、洗浄液の減少量に関わらずに、洗浄液を微小量供給した後の洗浄液の量を、超音波印加前での洗浄液の量に制御することができる。
【0044】
尚、カメラ70により、ホーン60の軸心周りに旋回させて、異なる角度から洗浄液Lを複数回撮影するようにしてもよい。
【0045】
(付記1)
洗浄の対象物の所定箇所に洗浄液を供給する供給部と、
前記対象物に供給された前記洗浄液に接触して振動させる振動体と、
前記洗浄液の量を監視する監視部と、
前記監視部の監視結果に基づいて前記洗浄液の減少を検出し、前記洗浄液の減少を検出した場合には前記洗浄液に新たな洗浄液を補給するように前記供給部を制御する制御部と、を備えた洗浄システム。
(付記2)
前記監視部は、前記対象物に供給された前記洗浄液の形状を監視する、付記1の洗浄システム。
(付記3)
前記制御部は、前記洗浄液が供給された前記対象物の表面と平行な方向での前記洗浄液の幅に基づいて、前記洗浄液の減少を検出する、付記1の洗浄システム。
(付記4)
前記監視部は、前記洗浄液に振動が与えられる前後で前記洗浄液の量を監視する、付記1の洗浄システム。
(付記5)
前記監視部は、前記対象物に供給された前記洗浄液を撮影し、
前記制御部は、前記監視部の撮影画像に基づいて前記洗浄液の減少を検出する、付記1の洗浄システム。
(付記6)
前記制御部は、前記洗浄液が減少して前記対象物の表面に前記洗浄液が乾燥した箇所が生じる前に、前記新たな洗浄液を補給するように前記供給部を制御する、付記1の洗浄システム。
(付記7)
前記制御部は、前記洗浄液の減少分と同量又はそれよりも多い分量の前記新たな洗浄液を補給する、付記1の洗浄システム。
(付記8)
前記振動体は、前記対象物に超音波を印加する、付記1の洗浄システム。
(付記9)
洗浄の対象物の所定箇所に洗浄液を供給し、
前記対象物に供給された前記洗浄液を振動させ、
前記洗浄液の量を監視し、
前記洗浄液の減少を検出し、
前記洗浄液の減少を検出した場合に前記洗浄液に新たな洗浄液を補給する、洗浄方法。
(付記10)
前記洗浄液の監視は、前記洗浄液の形状を監視する、付記9の洗浄方法。
(付記11)
前記洗浄液の減少の検出は、前記洗浄液が供給された前記対象物の表面と平行な方向での前記洗浄液の幅に基づいて行う、付記9の洗浄方法。
(付記12)
前記洗浄液の量の監視は、前記洗浄液に振動が与えられる前後で行なう、付記9の洗浄方法。
(付記13)
前記洗浄液の監視は、前記洗浄液の撮影することにより監視し、
前記洗浄液の減少の検出は、前記洗浄液の撮影画像に基づいて検出する、付記9の洗浄方法。
(付記14)
前記新たな洗浄液の補給は、前記洗浄液が減少して前記対象物の表面に前記洗浄液が乾燥した箇所が生じる前に行う、付記9の洗浄方法。
(付記15)
前記制御部は、前記洗浄液の減少量分と同量又はそれよりも多い分量の前記新たな洗浄液を補給する、付記9の洗浄方法。
【符号の説明】
【0046】
1 ワーク
30 供給ノズル
35 補給ノズル
40 回収ノズル
60 ホーン
L 洗浄液
P 微粒子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄の対象物の所定箇所に洗浄液を供給する供給部と、
前記対象物に供給された前記洗浄液に接触して振動させる振動体と、
前記洗浄液の量を監視する監視部と、
前記監視部の監視結果に基づいて前記洗浄液の減少を検出し、前記洗浄液の減少を検出した場合には前記洗浄液に新たな洗浄液を補給するように前記供給部を制御する制御部と、を備えた洗浄システム。
【請求項2】
前記監視部は、前記対象物に供給された前記洗浄液の形状を監視する、請求項1の洗浄システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記洗浄液が供給された前記対象物の表面と平行な方向での前記洗浄液の幅に基づいて、前記洗浄液の減少を検出する、請求項1又は2の洗浄システム。
【請求項4】
前記監視部は、前記洗浄液に振動が与えられる前後で前記洗浄液の量を監視する、請求項1乃至3の何れかの洗浄システム。
【請求項5】
前記監視部は、前記対象物に供給された前記洗浄液を撮影し、
前記制御部は、前記監視部の撮影画像に基づいて前記洗浄液の減少を検出する、請求項1乃至4の何れかの洗浄システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記洗浄液が減少して前記対象物の表面に前記洗浄液が乾燥した箇所が生じる前に、前記新たな洗浄液を補給するように前記供給部を制御する、請求項1乃至5の何れかの洗浄システム。
【請求項7】
洗浄の対象物の所定箇所に洗浄液を供給し、
前記対象物に供給された前記洗浄液を振動させ、
前記洗浄液の量を監視し、
前記洗浄液の減少を検出し、
前記洗浄液の減少を検出した場合に前記洗浄液に新たな洗浄液を補給する、洗浄方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−44562(P2011−44562A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−191287(P2009−191287)
【出願日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】