説明

無接点スイッチ

【課題】様々なレバー位置でスイッチ動作をさせることが可能な無接点スイッチを提供する。
【解決手段】台座10に立設された脚部12A,12B間には第1の保持部14が回転可能に保持され、第1の保持部14には、操作レバー22が取り付けられた第2の保持部20が回転可能に保持されており、操作レバー22は略180°面上の任意の方向に操作できる。第2の保持部20には、内面に複数の反射領域を有する凹面体21が取り付けられており、凹面体21の内面に対向させて1つの発光素子と複数の受光部を有する受光素子を備えたセンサ部4が設置されており、発光素子からの光は、凹面体21の内面の反射領域に照射され、その照射位置の反射領域による反射光はセンサ部4の受光部のいずれかに入光し、操作レバー22の操作位置に応じたスイッチ信号が受光素子から出力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無接点スイッチ、特に、操作レバーの操作状態に応じたスイッチ機能を有する無接点スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車においては、ステアリングシャフトに設けられたレバーの操作に応じてスイッチを動作させ、方向指示器、ウィンドウォッシャ、ヘッドランプ等を制御している。このようなものに、例えば、特許文献1のスイッチ装置がある。
【0003】
しかし、近年では、操作部分に接点を持たず、例えば、シャフト、レバー等の操作部の操作に連動して相対移動するように光センサとスリット部材を配置し、操作部の操作状態に応じてスリット部材に光を透過させ、これに応じた電気信号を光センサから出力させる構造のスイッチも用いられている。このような構造は、スイッチのみならず、例えば、自動車に搭載された自動変速機のシフトレバー位置を検出するための位置検出スイッチ(または位置検出装置)にも採用されている。
【0004】
例えば、位置検出装置として、シャフトに所定のパターンにより複数の穴を設けた扇状のロータを装着し、ロータの下面に対向配置させた基板上に1つの発光素子と複数の受光素子からなる光センサを配置し、更に、ロータの上面には複数の穴に面して反射部材を配置した構成のものがある(例えば、特許文献2)。
【0005】
この位置検出装置では、シャフトの回転に応じてロータが回転し、ロータの位置に応じて発光素子からの光がロータの1または複数の穴を通過して反射部材に到達し、その反射光が1または複数の受光素子に到達することで位置信号を得ている。この位置信号は、ロータの回転角度に応じた5ビットの信号であり、従って、その信号内容から、シフトレバー位置が、例えば、「P」、「R」、「N」、「3」、「2」、「1」のいずれにあるかを把握することができる。
【特許文献1】特開平08−17296号公報
【特許文献2】特開平08−320064号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来のスイッチによると、特許文献1の構成では、摺動による接点の磨耗を避けることができないと共に構造が複雑になる。更に、特許文献1及び特許文献2の構成では、1平面上でのレバー操作に限られるため、スイッチ動作も同一平面上の接点の接触或いは信号検出に限定され、1つのレバーを異なる角度方向に操作してスイッチ動作をさせることはできなかった。
【0007】
従って、本発明の目的は、様々なレバー位置でスイッチ動作をさせることが可能な無接点スイッチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、上記目的を達成するため、以下の無接点スイッチを提供する。
【0009】
[1]任意の方向へ回動自在に操作レバーを保持する保持機構と、内面に複数の反射領域を有し、前記操作レバーを保持する部材に取り付けられた凹面体と、前記凹面体の内側に配置され光を照射する発光素子と、前記凹面体の前記内面に対向配置された受光素子と、を備えたことを特徴とする無接点スイッチ。
【0010】
[2]前記保持機構は、固定側に回動自在に設置された第1の保持部と、前記操作レバーが取り付けられていると共に前記第1の保持部の回転方向に対して直交する向きに回転するようにして前記第1の保持部に結合された第2の保持部と、を備えたことを特徴とする前記[1]に記載の無接点スイッチ。
【0011】
[3]前記第1及び第2の保持部は、共に略円環状を成していることを特徴とする前記[2]に記載の無接点スイッチ。
【0012】
[4]前記凹面体は、前記発光素子からの光に対する複数の反射面を有し、或いは前記複数の受光素子の取付面を有することを特徴とする前記[1]に記載の無接点スイッチ。
【0013】
[5]任意の方向へ回動自在に操作レバーを保持する保持機構と、内面に複数の反射領域を有し、前記操作レバーを保持する部材に取り付けられた凹面体と、前記凹面体の内側に配置され光を照射する発光素子と、前記発光素子の近傍に設けられ、前記複数の反射領域の1つからの光を受光する受光素子と、前記保持機構に設けられた操作レバーと、を備えたことを特徴とする無接点スイッチ。
【0014】
[6]前記保持機構は、固定側に回動自在に設置された第1の保持部と、前記操作レバーが取り付けられていると共に前記第1の保持部の回転方向に対して直交する向きに回転するようにして前記第1の保持部に結合された第2の保持部と、を備えたことを特徴とする前記[5]に記載の無接点スイッチ。
【0015】
[7]前記第1及び第2の保持部は、共に略円環状を成していることを特徴とする前記[6]に記載の無接点スイッチ。
【発明の効果】
【0016】
本発明の無接点スイッチによれば、様々なレバー位置において無接点でスイッチ動作をさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るスイッチを示す分解斜視図である。また、図2は、図1のスイッチの凹面体を除去した状態を示す斜視図である。
【0018】
スイッチ100は、車体、コンソールパネル等に取り付けられるベース部1と、操作レバー22を有すると共にベース部1に可動可能に取り付けられるレバー部2と、レバー部2を通してベース部1に取り付けられるセンサ取付具3と、センサ取付具3の上面の中央部に配設されたセンサ部4とからなる。
【0019】
(ベース部1の構成)
ベース部1は、箱型または板状を成すと共に上面に位置決め部11が設けられた台座10と、台座10の上面に立設された脚部12A,12Bと、脚部12A,12Bに回転可能に軸13A,13Bによって軸支された円環状の第1の保持部14と、を備えて構成されている。
【0020】
第1の保持部14は、この第1の保持部14の回転方向に対して90°異なる方向に一対の貫通穴131,132が設けられている。
【0021】
(レバー部2の構成)
レバー部2は、円環状を成すと共に、第1の保持部14の貫通穴131,132に合致する雌ネジ部200A,200Bを有し、貫通穴131,132に歯合するネジ5A,5Bによって回転可能に且つ第1の保持部14に対して交わるように取り付けられ、更に上下端に突出部201,202を備えた第2の保持部20と、第2の保持部20の上部に取り付けられると共に内面に反射面を有する凹面体21と、操作者によって操作されると共に突出部201に取り付けられた前記操作レバー22と、突出部202に取り付けられたピン保持部23と、このピン保持部23に嵌入されると共に先端部が位置決め部11の溝11aに摺動するピン24と、を備えて構成されている。
【0022】
第2の保持部20は、第1の保持部14との組合せにより、保持機構を構成している。この保持機構の構造は、ジャイロスコープや玩具の「地球ゴマ」(登録商標:株式会社タイガー商会)の構造と同様であるが、本実施の形態は、ジャイロ効果を用いるのではなく、操作レバー22を任意の方向に動かせるようにする軸受部として用いている。
【0023】
(凹面体21の構成)
凹面体21は、例えば、樹脂成型によって中空及び半球状に作られており、内面にはセンサ部4からの光を反射させるための鏡面加工または反射面が施されている。また、凹面体21は、内面に複数の段差21aが設けられており、センサ部4の発光に対する反射面の受光角度を変化させる構成になっている。
【0024】
図3は、段差21aによって凹面体21の内面に形成された反射領域の区分を示す図である。凹面体21は、内面に複数の段差21aが設けられていることにより、操作レバー22の直下に反射領域211Oが設けられ、この反射領域211Oの周囲に反射領域211A,211B,211C,211D,211Eが形成され、更に、その周囲には、反射領域211F,211G,211H,211I,211Jの列と反射領域211K,211L,211M,211Nが形成されている。
【0025】
なお、図3の反射領域211A〜211Oの配置は、操作レバー22が直立位置(定点)にある場合であり、操作レバー22を上下左右に動かした場合、図3とは異なる位置状態になる。また、反射領域211A〜211Oは、図3及び図6に示した形状に限定されるものではなく、更に、凹面体21は、半球状に限定されるものではなく、所望の反射光が得られるならば、どのような形状であってもよい。
【0026】
図4は、ピン保持部23、ピン24及び位置決め部11の詳細を示す断面図である。位置決め部11は、湾曲面11bを有しており、この湾曲面11bには、ピン24をガイドして定位置にセットするための溝11aが縦横に設けられている。ピン24は、コイルバネ25を介してピン保持部23内に内嵌されており、湾曲面11bと溝11aの間を移動する際にピン保持部23内を昇降する。
【0027】
(センサ部4の構成)
図5は、センサ部4を示す平面図である。センサ部4は、発光素子(例えば、レーザダイオード)41と、この発光素子41の周辺に配設された受光素子(例えば、フォトダイオード)42A〜42Nとからなり、凹面体21に内側に樹脂製等のセンサ取付具3に取り付けられた状態で配設されている。受光素子42A〜42Nは、受光領域が分割された分割ディテク(分割フォトダイオード)であって、ここでは3(列)×5(行)の15個とし、操作レバー22の操作が頻繁に行われる方向(図4の上下方向)の数を多くしている。また、受光素子は、スイッチ100の用途や目的に応じて任意の数及び設置位置にすることができ、複数のフォトダイオードを組み合せて使用することもできる。
【0028】
なお、センサ部4には、図示しない信号処理部が接続され、発光素子41に駆動信号を供給すると共に、受光素子42A〜42Nからの信号を処理して操作レバー22の操作位置を判定、即ち、操作レバー22の操作位置に応じたスイッチ信号を出力する。更に、信号処理部の出力は、車両に搭載の電子機器、制御機器、ECU(電子制御ユニット)等に送られる。
【0029】
(スイッチ100の組み立て)
次に、スイッチ100の組み立て手順について説明する。まず、ベース部1の台座10には、予め位置決め部11が形成済みになっている。更に、センサ部4が、センサ取付具3の所定位置に予め取り付けられている。
【0030】
まず、図1に示すように、第2の保持部20に凹面体21及び操作レバー22を取り付け、更に、ピン保持部23内にピン24及びコイルバネ25を挿入することにより、レバー部2を組み立てる。
【0031】
次に、第1の保持部14に脚部12A,12Bの軸13A,13Bを嵌入し、この状態のまま、脚部12A,12Bを位置決め部11を形成済みのベース部1にネジ止め等により取り付ける。
【0032】
次に、図2に示すように、レバー部2の第2の保持部20をネジ5A,5Bにより第1の保持部14に取り付ける。この場合、第1の保持部14の貫通穴131,132を第2の保持部20の雌ネジ部200A,200Bに合致させ、この状態のままネジ5A,5Bを貫通穴131,132にねじ込むようにする。
【0033】
最後に、図2に示すように、センサ部4が取り付け済みのセンサ取付具3が、ネジ止めや接着等により脚部12A,12Bの上端面間に取り付けられる。以上により、図2に示すように、スイッチ100が完成する。
【0034】
(スイッチ100の動作)
図6は、レバー部2の操作を示し、(a)は操作レバー22を操作しないときの図、(b)は操作レバー22を前方向に操作したときの図である。図6を参照して、以下にスイッチ100の動作を説明する。
【0035】
スイッチ100が動作可能な状態にあるとき、センサ部4の発光素子41が連続発光または所定時間間隔で発光しており、その光は凹面体21の内面に向けて照射されている。
【0036】
操作者が操作レバー22を操作しないとき、操作レバー22は直立位置、すなわち図2及び図6の(a)の位置にある。このとき、凹面体21の反射領域211Oはセンサ取付具3に平行している。このため、発光素子41からの光は凹面体21の反射領域211Oで入射方向に反射して発光素子41に到達するため、発光素子41からの光は受光素子42A〜42Nのいずれにも入光しない。従って、操作レバー22が、直立位置(定点)にあると判定される。
【0037】
次に、操作レバー22が、操作者によって操作された場合について説明する。
【0038】
【表1】

【0039】
表1は、受光素子42A〜42Nと凹面体21の反射領域211A〜211Nの対応を示す。このように、反射領域211A〜211Nが個別に受光素子42A〜42Nに対応することで、操作レバー22の操作方向及び操作量(レバー先端の移動量)に応じてスイッチ信号を得ることできる。
【0040】
例えば、操作者によって、操作レバー22が図2及び図6の(a)に示す直立位置(定点)から前方向(図2の左側方向)へ位置決め部11の溝11aの1つ分だけ動かされた場合、操作レバー22及び凹面体21は、図6の(b)の状態になり、発光素子41からの光は反射領域211Cに入射する。反射領域211Cで反射した光は、受光素子42Cに向けて反射し、受光素子42Cに入光する。従って、受光素子42Cからは、操作レバー22が図2に示す前方向へ1ステップだけ操作された位置でのスイッチ信号が得られる。なお、操作レバー22が2ステップ分操作された場合、発光素子41からの光は反射領域211Lに入射し、受光素子42Lに入光することにより、操作レバー22が前方向へ2ステップだけ操作された位置でのスイッチ信号が得られる。
【0041】
同様にして、操作レバー22が、図2に示す後方向へ1ステップ操作された場合、反射領域211Aが発光素子41の真上に来るため、反射領域211Aによる発光素子41からの反射光が受光素子42Aに到達し、受光素子42Aに受光される。従って、受光素子42Aからは、操作レバー22が図2に示す右側へ1ステップ操作された位置でのスイッチ信号が得られる。更に、操作レバー22が後方向へ2ステップ操作された場合、発光素子41からの光は、反射領域211Gで反射して受光素子42Gに受光されるため、操作レバー22が後方向へ2ステップだけ操作された位置でのスイッチ信号が得られる。
【0042】
また、操作レバー22が、例えば、図2に示す右方向、すなわち、第1の保持部14が時計方向へ回転するように操作された場合、反射領域211Dが発光素子41の真上に来るため、反射領域211Dによる発光素子41からの反射光が受光素子42Dに到達し、受光素子42Dに受光される。従って、受光素子42Dからは、図2に示す左側へ操作レバー22が操作された位置でのスイッチ信号が得られる。
【0043】
同様にして、操作レバー22が、図2に示す左方向へ操作された場合、反射領域211Bが発光素子41の真上にくるため、反射領域211Bによる発光素子41からの反射光が受光素子42Bに到達し、受光素子42Bに受光される。従って、受光素子42Bからは、図2に示す右側へ操作レバー22が操作された位置でのスイッチ信号が得られる。
【0044】
(第1の実施の形態の効果)
第1の実施の形態によれば、下記の効果を奏する。
(1)操作レバー22を第1,第2の保持部14,20により支持し、操作レバー22を異なる方向へ動かせるようにし、センサ部4により操作レバー22の操作位置に応じた電気信号を出力できるようにしたため、1つのレバー操作により複数種のスイッチ動作、及び多段階のスイッチ動作を無接点ですることができる。例えば、車載機器の操作のためステアリング周辺に配置されるレバーコントロールスイッチ等に適用することができる。
(2)機械的な接点を有しないため、操作レバー22の操作回数が増えても、磨耗に起因する動作不良を生じないようにすることができる。
(3)第1,第2の保持部14,20による簡単な構成により、操作レバー22を任意の方向に動かせるように支持しているため、少ない部品数により、高信頼なスイッチ100を得ることできる。
【0045】
なお、上記実施の形態において、受光素子42A〜42Nが凹面体21の反射領域211A〜211Nにアルファベット順に対応するものとしたが、この様な組合せに限定されるものではなく、重複する組合せでなければ、どのような組合せであってもよい。
【0046】
また、上記実施の形態において、第1,第2の保持部14,20は、円環状に限定されるものではなく、所定角度範囲に回転できる構造であれば、どのような構造であっても良い。例えば、5角形、四角形等であっても良い。
【0047】
[第2の実施の形態]
図7は、本発明の第2の実施の形態に係るスイッチのセンサ機構を示し、(a)は操作レバーの直立位置における図、(b)は操作レバーを前方向に操作した状態を示す図である。
【0048】
本実施の形態は、第1の実施の形態において、センサ部4に代えて発光素子61と受光素子62を各1つとしたセンサ部6を用い、発光素子61から光が照射され、反射領域で反射された光は受光素子62上の1点に戻ってくる構成としたものであり、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0049】
(凹面体21の構成)
凹面体21は、第1の実施の形態と同様に、例えば、樹脂成型によって中空及び半球状に作られており、内面にはセンサ部4からの光を反射させるための鏡面加工または反射面が施されて、内面に複数の段差21aが設けられており、発光素子61または受光素子62と反射面との光路長を変化させる構成になっている。
【0050】
本実施の形態は、反射領域211A〜211Nのそれぞれと発光素子61または受光素子62との光路長が異なる場合、それぞれの距離に応じて受光素子62に到達する光量が異なることに着目したものである。即ち、図7の(a)に示すように、操作レバー22が非操作位置(直立位置)にあるとき、発光素子61の光の照射面は反射領域211Cとなる。このとき、センサ部6の受光素子62の受光面と反射領域211Oとの間の距離はL1である。
【0051】
これに対し、例えば、操作レバー22を図7の(b)に示すように前方向に操作すると、発光素子61の光の照射面は反射領域211Cとなり、このときの受光素子62の受光面と反射領域211Cとの間の距離はL2である。この場合、L2>L1であるため、受光素子62に入射する光量は、図7の(a)の場合に比べて少なくなる。
【0052】
従って、反射領域211A〜211Oのそれぞれとセンサ部6との距離を互いに異なるようにし、各々の距離に応じた受光光量を予め実験的に把握しておく等により、操作レバー22の操作位置を区別することができ、これにより、第1の実施の形態と同様に、操作レバー22の操作位置に応じたスイッチ信号が得られる。
【0053】
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態に比べ、センサ部6の構成を簡略化することができる。その他の効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0054】
[第3の実施の形態]
図8は、本発明の第3の実施の形態に係るスイッチのセンサ機構を示す図である。本実施の形態は、第2の実施の形態において、センサ取付具3に発光素子61のみを搭載し、反射領域211A〜211Oのそれぞれを受光素子取付面212A〜212O(図8では、受光素子取付面212A,212C,212G,212L,212Oのみを図示)とし、受光素子取付面212A〜212Oに受光素子7A〜7O(受光素子7F〜7Oは図示せず)を貼り付けたものであり、その他の構成は第2の実施の形態と同様である。なお、本実施の形態においては、凹面体21の内面、即ち、受光素子取付面212A〜212Oに反射面や鏡面を設ける必要はない。
【0055】
第3の実施の形態によれば、凹面体21の内面に反射面や鏡面を設ける必要が無いため、凹面体21の構成を簡略にすることができる。その他の効果は、第2の実施の形態と同様である。
【0056】
なお、上記各実施の形態において、レバー部2は、第2の保持部20の上側の略半分を覆う何らかのカバーが設けられていてもよい。
【0057】
また、上記各実施の形態において、操作レバー22は、図1及び図2に示した形状に限定されるものではなく、用途等に応じて任意の形状にすることができる。例えば、T字形等であってもよい。
【0058】
また、上記各実施の形態において、台座10は、位置決め部11を有しない構成にすることもできる。この場合、ピン保持部23、ピン24及び突出部202は、必要としない。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態に係るスイッチを示す分解斜視図である。
【図2】図2は、図1のスイッチの凹面体を除去した状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、段差によって凹面体の内面に形成された反射領域の区分を示す図である。
【図4】図4は、ピン保持部、ピン及び位置決め部の詳細を示す断面図である。
【図5】図5は、センサ部を示す平面図である。
【図6】図6は、レバー部の操作を示し、(a)は操作レバーを操作しないときの図、(b)は操作レバーを前方向に操作したときの図である。
【図7】図7は、本発明の第2の実施の形態に係るスイッチのセンサ機構を示し、(a)は操作レバーの直立位置における図、(b)は操作レバーを前方向に操作した状態を示す図である。
【図8】図8は、本発明の第3の実施の形態に係るスイッチのセンサ機構を示す図である。
【符号の説明】
【0060】
1 ベース部
2 レバー部
3 センサ取付具
4 センサ部
5A,5B ネジ
6 センサ部
7A〜7E 受光素子
10 台座
11 位置決め部
11a 溝
11b 湾曲面
12A,12B 脚部
13A,13B 軸
14 第1の保持部
20 第2の保持部
21 凹面体
21a 段差
22 操作レバー
23 ピン保持部
24 ピン
25 コイルバネ
41 発光素子
42A〜42N 受光素子
61 発光素子
62 受光素子
100 スイッチ
131,132 貫通穴
200A,200B 雌ネジ部
201,202 突出部
211A〜211O 反射領域
212A,212C,212G,211L,211O 受光素子取付面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の方向へ回動自在に操作レバーを保持する保持機構と、
内面に複数の反射領域を有し、前記操作レバーを保持する部材に取り付けられた凹面体と、
前記凹面体の内側に配置され光を照射する発光素子と、
前記凹面体の前記内面に対向配置された受光素子と、
を備えたことを特徴とする無接点スイッチ。
【請求項2】
前記保持機構は、固定側に回動自在に設置された第1の保持部と、
前記操作レバーが取り付けられていると共に前記第1の保持部の回転方向に対して直交する向きに回転可能にして前記第1の保持部に結合された第2の保持部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の無接点スイッチ。
【請求項3】
前記第1及び第2の保持部は、共に略円環状を成していることを特徴とする請求項2に記載の無接点スイッチ。
【請求項4】
前記凹面体は、前記発光素子からの光に対する複数の反射面を有し、或いは前記複数の受光素子の取付面を有することを特徴とする請求項1に記載の無接点スイッチ。
【請求項5】
任意の方向へ回動自在に操作レバーを保持する保持機構と、
内面に複数の反射領域を有し、前記操作レバーを保持する部材に取り付けられた凹面体と、
前記凹面体の内側に配置され光を照射する発光素子と、
前記発光素子の近傍に設けられ、前記複数の反射領域の1つからの光を受光する受光素子と、
を備えたことを特徴とする無接点スイッチ。
【請求項6】
前記保持機構は、固定側に回動自在に設置された第1の保持部と、
前記操作レバーが取り付けられていると共に前記第1の保持部の回転方向に対して直交する向きに回転可能にして前記第1の保持部に結合された第2の保持部と、
を備えたことを特徴とする請求項5に記載の無接点スイッチ。
【請求項7】
前記第1及び第2の保持部は、共に略円環状を成していることを特徴とする請求項6に記載の無接点スイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−176239(P2009−176239A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−16620(P2008−16620)
【出願日】平成20年1月28日(2008.1.28)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】