説明

物体の遠隔検知のためのセンサおよび映像システム

【課題】物体が拡散媒質内に配置されているときに物体の位置および/または形状を遠隔測定する比較的簡単なセンサを提供する。
【解決手段】センサと物体との間の距離に対して短いコヒーレンス長を有する光源110と、送られたビームを入射ビーム126と基準ビーム123とに分割するビームスプリッタ112と、基準ビーム123と、入射ビーム126により照射された物体120から反射されたビーム127との干渉受光時にホログラムを生成し、基準ビーム123の作用による異方性回折によりクリスタルガラスから送り返される回折ビーム124でホログラムを再生する光屈折クリスタルガラス114と、回折ビーム124の受光時に情報を生成する検出装置116とを含み、それによって、検出装置116は、クリスタルガラスから回折ビーム124だけを受け取る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、物体が拡散媒質内に配置されているときに物体の位置および/または形状を遠隔測定することに関する。特に次の3つの用途が検討されている。
−マクロレベルでは、特に好ましくない気象条件において、協働または非協働ターゲットの移動および/または距離の測定
−中間レベルでは、道路走行する車両に対して、霧または雨を介した障害物または他の車両の検出
−ミクロレベルでは、生物学的な組織における細胞構造の測定
【背景技術】
【0002】
物体の位置の遠隔測定に対しては様々な技術的解決方法が知られている。拡散媒質中での測定のために部分的に利用可能なものもある。
【0003】
最初に、マクロレベルでは、物体の相対位置の測定のためにセオドライトを用いることが知られている。これらのセンサは、反射するターゲットに赤外線レーザ光線をあてて、この光線の往復行程時間を測定することからなる。悪天候の時期(雨、雪、霧)は、信号が遮断される。
【0004】
他方で、レーダは、好ましくない気象条件でも高い精度で反射ターゲットの相対位置を測定可能であるが、価格が高い。
【0005】
運転補助の分野では、たとえば道路上の障害物または車両を検出するために、レーダまたはライダタイプの作動センサを使用することが知られている。これらのセンサは、霧または雨天のときに少なくとも部分的に使用可能である。これらのセンサの基本原理は、特徴付けを行うシーンに向かって電磁信号を送り、戻ってくるときに受け取るエコーを分析することからなる。しかし、これらの2種類のセンサは、いずれも完全に満足のいくものではないことが判明している。
−実際、レーダの側面解像度は低く、角度範囲もとても狭くて数度にすぎないので、幅広の道路または蛇行道路の場合も走行車両の検出には利用できない。しかも、レーダは、たとえ道路上でも縁に配置された固定障害物の検出にはほとんど効果がなく、さらにはまったく効果がない。加えて、複雑な環境に直面した場合、レーダは多数のエコーを受け取るので受信データの解釈が難しいことがわかる。
−ライダは、光学分野にレーダを移し換えたものであり、レーダのマイクロ波送信機が、一般にはレーザに代替されている。そのため、ライダセンサは、送信機と、受信光学部品と、戻ってくるときに受け取る受信信号を分析する電子システムとから構成されている。これは、いわゆる「フライト時間」センサに関する。ライダの主な欠点は、気象条件が好ましくない場合、たとえば霧または雨を介してライダを使おうとする場合、性能が著しく低下することにある。さらに、ライダは測定される物体の表面状態を非常に感知しやすいことが明らかになっている。そのため、その性能は非常にばらつきがあるので、場合によっては道路で検出すべき車両に後方反射装置を装備することが必要になることもある。
【0006】
他方で、甚だしい拡散媒質である生物組織の細胞構造の測定分野では、別の測定システムが用いられ、これらのシステムは、超ミクロレベルの測定で知られているにすぎない。使用される技術原理は、光コヒーレンストモグラフィ(OCT Optical coherence Tomographie(光干渉断層画像システム))と呼ばれる従来の干渉測定技術に基づいている。この技術は、特に、生体内での医学的診断の補助ツールを構成するために公知の仕方で使用されている。
【0007】
光コヒーレンストモグラフィの原理を図1に示す。この図は、レーザ光源10と、ビームスプリッタキューブ12と、ミラー14と、一般にはCCDカメラからなる検出装置16とから構成される光源を含む映像システムを示している。これらの様々な要素は、ミケルソンタイプの干渉計を形成するように配置されている。この映像システムでは、光源10が、測定すべき組織18に向かって光ビーム22、いわゆる「光源」ビームを照射する。この組織の内部には、位置決定をしようとしている細胞小器官20がある。ビームスプリッタキューブは、光源ビーム22の行程に配置される。ビームスプリッタキューブは、光源ビームを、ミラー14に向かって配向しなおされる基準ビーム23と、組織18に当たる入射ビーム26とに分ける。ミラー14は、基準ビーム23に対して垂直に配置されている。従って、ミラーは、基準ビームをそれが来た方向に戻すので、基準ビーム23の一部はミラー14に当たった後で再びビームスプリッタキューブ12を通過し、そのとき、カメラ16の対物レンズ28に向かって配向しなおされる。基準ビーム23の他の部分は、ミラー14に当たった後で光源10に戻る。
【0008】
入射ビーム26に関しては、組織18に達すると、この組織により反射され、主に組織に配置された細胞小器官20により反射される(図では細胞小器官を1つだけ示す)。後方反射ビーム27の一部は、ビームスプリッタキューブによりカメラ16に向かって直角に曲げられる。後方反射ビーム27の他の部分は、光源10に向かってキューブを再び通過する。従って、この組立方式は、物体により反射された(この場合には測定しようとする組織18により反射された)ビーム27の一部を、基準行程をたどったビーム23の一部と組み合わせることができる。基準ビーム23と反射ビーム27との2つのビームを組み合わせると干渉が発生し、従って、この2つのビーム(23;26+27)の光路長の差は、使用されている光源10のコヒーレンス長よりも短くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような映像システムは、非拡散媒質における物体測定に使用される場合、有効な結果を提供し、それに対して、それらの機能は、たとえば生体組織18に組み込まれた細胞小器官20等の拡散媒質に配置された物体を測定する場合、著しく低下する。これは、特に図1に示された映像システムでは、カメラ16が受け取る情報のわずかな部分だけが有効情報であることによる。従って、このようなシステムの計測性能を改善するには、重要な信号を処理しなければならない。これは、大抵の場合、位相シフト技術を使用するためにミラー14の電磁移動装置を組み合わせることによって行われ、その場合には、そもそも全てに対して同じことがいえるが、各位相シフトに対して逐次的に複数の情報を取り入れることが必要になる。これらの制約は、こうしたシステムの複雑度を高めて価格を上げ、さらに、それらの使用を静的な観察に制限する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
こうした様々なシステムの不都合と制限とを考慮して、本発明の目的は、比較的簡単なセンサを提案することにあり、このセンサは、
−光源の光ビームを送ることができる光源と、
−光源の光ビームを受光して、これを、異なる2つの方向にそれぞれ伝達される入射ビームと基準ビームとに分割するビームスプリッタと、
−基準ビームと、入射ビームにより照射された物体から反射されたビームとの受光時にホログラムを生成可能で、2個のビームが干渉をなし、クリスタルガラスが基準ビームにより照射されるときに送られる回折ビームでホログラムを再生する光屈折クリスタルガラスとを含み、クリスタルガラスが、基準ビームの異方性回折を可能にするようにカットされてセンサ内に配置され、クリスタルガラスからの伝達反射ビーム(128)の偏光に対して垂直に偏光させて回折ビームを送るようにされ、
−回折ビームの受光時に情報を決定または生成可能な検出装置と、
−クリスタルガラスと検出装置との間に配置されて、検出装置に向かってクリスタルガラスから送られるビームから、反射ビームの受光時にクリスタルガラスから伝達された伝達反射ビームの大部分を除去することが可能であり、それによって、検出装置は、クリスタルガラスから回折ビームだけを主として受光し、
センサが、物体の位置と、場合によってはその形状とを遠隔測定可能であり、この測定が、拡散媒質を介しても可能であり続ける。
【0011】
この目的は、センサが含む光源のコヒーレンス長がセンサと物体との距離に対して短いことにより達成される。
【0012】
偏光フィルタは、ビームフィルタリング操作を行うために偏光差を利用するフィルタである。本発明によるセンサでは、フィルタは、回折ビームに影響を及ぼすことなく伝達反射ビームの大部分を除去する。回折ビームは、ほとんど変わることなく検出装置に向かって送られる。
【0013】
実際、フィルタリング操作は、光屈折クリスタルガラスと、このクリスタルガラスと検出装置との間に配置されたフィルタとの組み合わせによって行われる。この操作により、回折信号である有効信号から、この場合は伝達反射ビームであるノイズ信号を除去し、あるいは少なくとも分割することができる。伝達反射ビームは、物体により反射された信号が光屈折クリスタルガラスにより再伝達、再放射されたものである(伝達反射ビームは、特に、測定される物体を囲むか、またはセンサと測定物との間に配置される拡散環境により拡散される光線を含んでいる)。このフィルタリングにより、本発明によるセンサは、非常に高い測定ダイナミクスを有し、すなわち、非常に高い信号対ノイズ比を有するデータ収集を行う。まさにこの特性によって、たとえ拡散媒質を介して行われる測定であっても、複雑な信号処理に頼ることなく、その利用が可能になる。
【0014】
当然のことながら、センサの動作は、光屈折クリスタルガラスでのホログラムの形成を要するので、基準ビームと、測定される物体から送り返された反射ビームとの間で干渉を形成しなければならない。
【0015】
これらの干渉が起きるようにするには、一方で基準ビームの光路と、他方で入射ビームと反射ビームの累積光路との間の長さの差が、光源のコヒーレンス長よりも短くなければならず、それによって、2個のビームがぶつかり合って干渉を発生するようにしなければならない。
【0016】
第1の近似では、光源のコヒーレンス長を除いて、センサと物体との間の距離に間接的に関わるこの条件でセンサの測定容積の位置を決定し、センサは、この容積内でのみ、物体を検出し、この物体に関する情報を提供することができる。
【0017】
この条件により、ビームスプリッタが光屈折クリスタルガラスに近い場合、測定容積はセンサに対して一定の距離のところに配置され、この距離は、基準ビームの光路長の約半分に相当する。
【0018】
幾つかの実施形態では、基準ビームが通過する長さは、センサの構造に関連する固定値を有する。この場合、測定容積は、センサ(場合によっては大型である)に対して、上記の条件が満たされる一定の距離のところに配置される。
【0019】
それに対して他の実施形態では、基準ビームの光路長は、たとえば少なくとも2個のミラーからなる光遅延線もしくは光ファイバ内に基準ビームを通すことによって変化しうる。光ファイバは、コイルに巻きつけてもよい。その場合、光ファイバの長さ変更が容易であり、従って基準ビームの光路長の変更が容易である。測定容積は、センサから、光ファイバの長さの半分にほぼ等しい距離のところに配置される。
【0020】
他方で、センサの他の重要なパラメータは光源のコヒーレンス長である。なぜなら、測定容積の深さ(入射ビームの伝播方向における)がその半分近くであり、この値を超えることはないからである。
【0021】
実際、光源のコヒーレンス長は次の役割を果たす。すなわち、光屈折クリスタルガラスがホログラムを形成することができるのは、基準信号と、この基準信号に当たる反射信号との間に干渉がある場合だけである。こうした干渉が起きるのは、この2つのビームがそれぞれ通る光路の差が、光源のコヒーレンス長を上回るほど大きくない場合だけである。コヒーレンス長が短いと、センサは、(入射ビームの伝播方向に)浅い深さの容積でしか測定物体の位置を検出しない。その反対に光源のコヒーレンス長が長いと、センサは、深い深さの区間に存在するあらゆる物体を感知する。
【0022】
本発明によるセンサは、この特性を用いて高性能のビームスプリッタを有し、すなわち、このスプリッタは、測定方向(入射ビームの方向)に沿ったそれらの位置に応じて測定要素を選択する高いキャパシティを有する。センサが遠隔測定に用いられる場合、有利には、このキャパシティが、高い精度、さらには最高精度となって現れる。
【0023】
そのため、有利には、センサと物体とを隔てる距離に比べて光源のコヒーレンス長が短いと、測定容積は物体の全部または一部を含むが、その逆の場合は、センサと物体との間にあるものをまったく含まないか、またはほとんど含まない。センサと物体との間の距離に比べて短いコヒーレンス長は、ここでは、この距離の5分の1よりも短い長さとして定義される。好適には、光源のコヒーレンス長は、この距離の50分の1未満とすることができる。
【0024】
センサの構造により、センサと物体との間で測定容積の外にあるものはどれも、センサの検出装置により得られる信号の品質を劣化しない。このことによって、たとえ拡散媒質中でも測定を実施し続けることができる。光源は、LEDまたはハロゲンランプとしてよく、この2種類の光源のコヒーレンス長は短い。
【0025】
このセンサのもう1つの長所は、センサが自動的にアラインメントされることにある。
すなわち、たとえばビームスプリッタのようなセンサの他の要素に対して光屈折クリスタルガラスを正確にアラインメントする必要はない。
【0026】
他方で、有利には、センサは、光源が1個しかない限り、比較的簡単な構造であり、基準ビームは、光屈折クリスタルガラスにホログラムを形成すると同時に、このホログラムを読み取るために用いられる。その結果、センサの製造費は比較的安価である。
【0027】
1つの実施形態において、光源および検出装置は、ほぼ継続して動作可能であるので、センサの動作時にホログラムの形成と読み取りが同時に継続的に行われる。このため、有利には、センサが、ホログラムを更新すべき光屈折クリスタルガラスのキャパシティに依存する周波数で継続的に測定を行うことができる。このような継続動作により、センサの利用および制御が比較的簡単であり、その原価は安価であり続ける。「ほぼ継続的に」動作する検出装置の一例はCCDカメラであり、このカメラは、所定の周波数で連続して画像生成を行うが、2つのデータ収集の間に停止することはない。
【0028】
1つの実施形態において、フィルタは、検出装置に向かってクリスタルガラスから送られたビーム内で伝達反射ビームの大部分を除去可能な偏光装置を含む。偏光装置は、光屈折クリスタルガラスの異方性を活用し、この特性によって、伝達反射ビームが回折波に対して垂直に偏光される。そのため、きわめて簡単かつ安価に、回折ビームを構成するもの以外の光成分を、検出装置に伝達されたビームから除去することができる。
【0029】
1つの実施形態において、フィルタは偏光ビームスプリッタキューブを含んでおり、このキューブは、クリスタルガラスから検出装置に向かって送られたビーム内で伝達反射ビームの大部分を回折ビームから分離し、これを検出装置以外の方向に配向することができる。その場合、ビームスプリッタキューブは、一般に偏光装置の代わりに用いられ、検出装置に伝達されたビームをフィルタリングして、望ましくない成分をそこから除去する。物体により反射されたビームに由来するクリスタルガラスからのビームは、ビームスプリッタキューブにより(検出装置以外の)第2の方向に曲げられて、場合によってはそこで捕捉されて分析することができる。
【0030】
1つの実施形態において、反射ビームは、物体から直接送られてクリスタルガラスにより受光される。そのため、センサのレイアウトは比較的簡単であり続ける。
【0031】
1つの実施形態において、クリスタルガラスは、Biがビスマス、Siがシリコン、Geがゲルマニウム、Tiがチタン、Oが酸素であるとき、BiSiO、BiGeO、BiTiOタイプのシレナイト系クリスタルガラスである。
【0032】
1つの実施形態において、光源はコヒーレントであり、たとえばレーザである。このような光源を使用できるのは、長い距離のところに配置された物体を測定する場合だけである。なぜなら、そもそも本発明によれば、センサと物体との距離に比べてコヒーレンス長が短く留まるからである。使用される光源の波長は、たとえば緑色であり、約500から578nmである。
【0033】
このようにして、測定容積の視界深度が深いセンサの実現を望む場合、たとえば空間領域で様々な観察を行う場合は、極端に言えば、(他との比較を抜きにして)コヒーレンス長が長い光源を選択することができる。その場合、センサは、たとえば、単に存在検知装置として使用可能である。
【0034】
しかし、その反対の場合、通常、光源は、(他との比較を抜きにして)短いコヒーレンス長で選択される。この場合、センサが受け取った信号は、単に、測定される物体とセンサとの間に配置された諸要素に由来するあらゆる妨害情報を除去されているばかりでなく、さらに、正確な距離測定を提供することができる。このようにして、距離測定装置を実現可能である。
【0035】
1つの実施形態において、センサは、さらに、クリスタルガラスの受光面と出光面に対して垂直な2つの平行面の間に電圧を印加可能な装置を含むことによって、クリスタルガラスの回折効率を上げるようにされている。
【0036】
1つの実施形態において、検出装置が、画像を固定または生成可能な媒体を含み、そのため、センサが映像装置である。たとえば、検出装置は、CMOS、CCDタイプの感光性媒体、または銀板を含む。そのため、有利には、センサが映像装置である。従って、もはやスポット的な測定ばかりでなく、1回だけのデータ収集で立体角全体における測定を実施可能である。このようにして、1回だけの測定で、センサから一定の距離のところに配置されたあらゆる本体を考慮された立体角において検出することができる。
【0037】
好適には、感光媒体が、多数のデータ収集を可能にするシステム、すなわちカメラに内蔵されるので、測定を連携させて多重化することができる。
【0038】
この実施形態は、自動車の前にあるスペースでの障害物の存在を検知可能な、車両の運転補助のための検知システムを実現可能である。
【0039】
本発明は、また、特に、測定物体を囲む媒質がたとえ拡散媒質である場合も動作可能な3D映像システムを提案することをめざしている。
【0040】
この目的は、映像システムが、上記のような映像装置を含んでいることにより達せられ、この映像装置は、さらに、入射ビームと反射ビームとの累積光路に対して基準ビームが通過する光路の相対長さを変化させるシステムを含んでいる。なぜなら、このようなシステムがない場合、本発明によるセンサは、センサから一定の距離のところにある場合しか物体を検出または測定できないからであり、この距離が、センサの測定容積を特徴づけるからである。こうした制限は、基準ビームが通過する光学経路の相対長さと、入射ビームおよび反射ビームが通過する光学経路の相対長さとを変化させることが可能な、上記のようなシステムを含む映像システムでは除去される。
【0041】
この映像システムは、実際、1つのシーンの1つの3Dモデルを構成可能であり、これはたとえば次のように行われる。
−上記の光学経路の相対長さを段階的に1ピッチずつ変化させる。
−各移動ピッチにおいて、センサを用いてデータを収集する。
−実施された様々な測定時に得られた各画像に、この画像の収集時のセンサの位置から導き出した深度情報を割り当てることによって、測定されたシーンの3Dモデルを構成する。
【0042】
入射ビームと反射ビームとの累積光路に対して基準ビームが通過する光路の相対長さを変化させるために、従って、映像システムの視界深度を変化させるために、2つの主な実施形態を検討可能である。
【0043】
1つの実施形態において、光路の相対長さを変化させるシステムが、測定される物体に対してセンサを相対移動させるシステムである。その場合、測定は、たとえば、映像システムを測定物体に徐々に近づけることによって、あるいは測定物体から徐々に離すことによって、さらには、測定物体に沿って移動させることによって行われる。いずれの場合も、測定される物体に対する映像システムの位置が割り送りされ(indexees)、各々のデータ収集時に測定されて、連続データ収集時に得られた様々な画像の相対的な基準化を可能にするようにされる。映像システムは、測定された物体に対する相対位置を決定かつ生成する手段を含むことができる。これらの位置は、また、システムのパラメータに応じて推定可能である。この実施形態の長所は、使用される光路の長さを変化させるシステムの簡易性にある。
【0044】
1つの実施形態において、光路の相対長さを変化させるシステムは、基準ビームが通過する光路の長さを変化させるシステムである。この場合、測定される物体に対してセンサを移動させる必要はないので、映像システムの測定のために視界深度を変化させることによって、連続する視界深度に対応するシーンの様々な区間について様々な情報を供給する連続データ収集が実施可能になる。
【0045】
さらに、本発明は、また、生物学的な組織を介した測定のためのシステム、または、たとえば霧あるいは雨滴のような煙霧質粒子等の粒子を含む大気を介した測定システムを提供することをめざしている。
【0046】
このような測定を可能にするシステムは、有利には、上記のようなセンサまたは映像システムによって実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
本発明は、限定的ではなく例として図示された実施形態の以下の詳しい説明を読めば、いっそう理解され、その長所が一段と明らかになるであろう。この説明は、以下の添付図面を参照している。
【図1】既に示した光学コヒーレンストモグラフィ測定システムを示す図である。
【図2】フィルタが偏光装置から構成された、本発明によるセンサを示す図である。
【図3】フィルタがビームスプリッタキューブから構成された、本発明によるセンサを示す図である。
【図4】測定される物体に関する3D情報収集を可能にする、本発明による映像システムを示す図である。
【図5】所定の測定深度に対して図4に示したシステムにより得られる映像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本発明によるセンサ100を図2に示す。
【0049】
このセンサ100は、光源110と、ビームスプリッタキューブ112と、光屈折クリスタルガラス114と、偏光装置115と、検出装置116とを含む。
【0050】
光源110は、測定すべき物体120に向かって光源ビーム122を送るレーザ光源である。この光源は、また、本発明の範囲では、レーザ、レーザダイオード、発光ダイオード等とすることもできるであろう。
【0051】
物体120は、霧のような粒子を含む大気または雨天の日の大気、あるいは生体組織その他とすることが可能な拡散媒質118に配置される(測定は、媒質118が拡散していない場合ならなおさら可能である)。ビームスプリッタキューブ112は、光源ビーム122の行程に配置され、光源ビームを次の2つのビームに分割する。
−光源ビーム122の方向に対して90°屈折させた基準ビーム123
−屈折されずに測定物体120に到達するまでその行程を続ける入射ビーム126
【0052】
入射ビーム126は、拡散媒質118を通過し、測定される物体120に当たることによって、反射ビーム127を発生し、反射ビームは、光屈折クリスタルガラス114に向かって後方反射される。反射ビーム127は、測定される物体120で入射ビームの方向に対して角度αをなす方向に反射した直後に、集束光学部品105を経て光屈折クリスタルガラス114により捕捉される。
【0053】
他方で、基準ビーム123は、ビームスプリッタキューブ112により送られて光屈折クリスタルガラス114に当たる前に、光路延長装置125を通過する。この装置は、基準ビーム123に対して所望の距離を通過させる役割を果たし、その結果、一方では基準ビーム、他方では反射ビームに組み合わされる入射ビームが、光屈折クリスタルガラス114に到達する前に同じ長さかまたは近い長さの光路を通過する。実際、この条件は、この2つのビームがぶつかって干渉を形成し、それによって光屈折クリスタルガラス114にホログラムを生成するのに必要である。
【0054】
光路延長装置125は、基準ビーム123が光ファイバによって伝達される場合、光ファイバを巻きつけたコイルから簡単に構成可能である。その場合、巻きつけられるファイバの長さは、基準ビーム123が通る光路の長さが入射ビーム126と反射ビーム127との光路の長さの和に等しくなるように選択される。
【0055】
前述のように、基準ビーム123と反射ビーム127とによって光屈折クリスタルガラス114を同時に照射することにより、光屈折クリスタルガラス114の内部にホログラムが形成される。このホログラムは、光源のビームのコヒーレンス長を考慮して、基準ビームが、物体により戻される反射ビームと干渉を形成する場合しか形成され得ない。その結果、ホログラムは、センサ100に対して適切に決められる視界深度のところに配置された薄片状の測定容積119に置かれる物体部分に、反射が形成される場合しか形成されない。この測定容積は、反射ビームの光路長と入射ビームの光路長の和が、基準ビームの光路長にほぼ匹敵する容積である。
【0056】
より詳しくは、入射ビーム126がビームスプリッタキューブ112と測定される物体120との間の距離D1を通り、反射ビーム127が物体120と光屈折クリスタルガラス114との間の距離D2を通る場合、反射ビームは、以下の不等式が成り立つ場合のみホログラムに記録される。
【0057】
|D1+D2−D|<L
【0058】
この不等式において
|X|は、値‘X’の絶対値を示し、
Dが、基準ビーム123が通る光路の長さであり、
Lは、光源110のコヒーレンス長Lである。
拡散媒質118が空気である場合、空気の光学的屈折率を考慮して、測定片119の深度が、光源110のコヒーレンス長LのほぼL/2に等しい。光屈折クリスタルガラス114に形成されるホログラムの読み取りは、基準ビーム123そのものにより行われる。基準ビーム123は、光屈折クリスタルガラス114の前面134に到達すると、実際に回折し、クリスタルガラスがその背面135で回折基準ビーム124を送るようにする。
【0059】
さらに、光屈折クリスタルガラス114は、その背面135で、前面134で受光した反射ビーム127の単なる伝達にすぎない伝達反射ビーム128を送る。この伝達反射ビーム128が、回折された基準ビーム124に重ねられる。
【0060】
光屈折クリスタルガラス114は、基準ビーム123と反射ビーム127をその前面134で受光するように配置およびカットされており、それによって回折異方性を利用できるようにされている。この回折異方性を利用するために、光屈折クリスタルガラスは、結晶軸001、110、および−110に沿ってカットされ、受光面134が、軸−110に対して直交している。基準ビーム123と後方反射ビーム127との偏光は、クリスタルガラス内部で結晶軸001に平行であり、後方反射クリスタルガラスは旋光能を有する。光屈折クリスタルガラスの厚みは約2mmである。
【0061】
従って、光屈折クリスタルガラス114の背面135には、伝達反射ビーム128と混合される回折基準ビーム124が送られる。これらの2つのビームは、光屈折クリスタルガラス114と検出装置116との間に配置される偏光装置115に到達する。光屈折クリスタルガラス114は、回折異方性の光学的な構成内で用いられる。そのため、伝達反射ビーム128は、回折ビーム124に対して垂直に偏光される。従って、偏光装置は、伝達反射ビーム128の主要部分を除去し、回折基準ビーム124だけを送る。このような除去は、一般に非常に有効であるが、その理由は、伝達反射ビーム128の残っている部分が、最初の伝達反射ビーム128の全体値の約1/10000とすることができるからである。
【0062】
センサ100では、検出装置116がCCDカメラである。もちろん、他の実施形態では検出装置116をもっと単純にして、同時に1つの情報だけを記録可能なフォトダイオードや、たとえばCMOSアレイまたはマトリクスなどの別のタイプの線形もしくはマトリクス型の検出器その他としてよい。
【0063】
センサ100では、光源のコヒーレンス長Lが、センサと物体との間の距離(D1またはD2、この2つの値はほとんど同じである)に対して短く、この距離のほとんど1/8に相当する。
【0064】
その結果、測定片119の深度は、センサと物体との距離に比べて短く(L/2に相当する)、この実施形態の場合は、センサと物体との距離のほぼ1/15である。そのため、センサと物体との間(従って測定容積外)に配置された媒質が発生する妨害信号または妨害反射の大部分は、回折された信号124にまったく関与しない。
【0065】
そのため、CCDカメラ116に伝達されたビームから伝達反射ビーム128を除去することを同様に考慮すると、カメラ116により形成される画像は、調査される測定容積119よりもセンサ100の近くもしくは遠くに配置された調査シーンの諸要素が発生する妨害反射を考慮しない物体の画像である。
【0066】
従って、このセンサのすぐれた長所は、センサと物体との間に配置されて、一定の場合には人間の目に映るあらゆる光景を妨げる可能性のある媒質となる拡散媒質118の存在にもかかわらず、このセンサが、公知の位置測定容積に関する情報を供給することにある。
【0067】
さらに、カメラ116により得られる画像は、測定される物体120の前に配置された拡散媒質118により反射される情報を含まないので、カメラ116により形成される画像はすぐれたダイナミクスを有し、かくして、大部分の場合、物体についての情報を供給するには単一画像で十分であり、複雑な信号処理を用いる必要はない(画像全体についてデータ収集の平均値を出す、位相シフト技術を用いるなど)。
【0068】
これにより、装置の効率を上げるように、基準ビームのパワーを増すことができる。こうした改良により、システムの時間的なダイナミクスを高めることで、毎秒20個の画像速度で動作可能な、ほぼリアルタイムの装置を形成可能になる。そのため、データ収集の迅速性により、ミクロレベルでの生体内のデータ収集にこのセンサを使用できる。
【0069】
図3は、本発明によるセンサ200の別の実施形態を示している。特に断らない限り、センサ200の諸要素は、図2に関して示したセンサ100が含むものと同じである。センサ100と200の相違は、クリスタルガラスと検出装置との間にフィルタが配置されていることにあり、このフィルタは、検出装置116に向かってクリスタルガラスから送られるビームから、伝達反射ビーム128の大部分を除去する役割を果たす。
【0070】
実際、センサ200において、このフィルタはビームスプリッタキューブ215である。ビームスプリッタキューブは、検出装置116に向かってクリスタルガラス114から送られるビームから伝達反射ビーム128を除去し、伝達反射ビーム128を検出装置116の方向以外の方向に送り返す。この組立方式では、伝達反射ビーム128は直角に送り返されている。そのため、カメラまたは検出装置116は、回折ビーム124だけをクリスタルガラスから受光する。ビームスプリッタキューブから送り返される伝達反射ビーム128は、拡散媒質の検出および/または特徴づけを可能にする第2の検出装置217により分析される。この第2の検出装置217も同様にカメラである。
【0071】
さらに、本発明によるセンサは、3D映像システムを構成するために使用可能である。図4は、このような映像システム300を示している。この映像システム300は、主に、上記と同様のセンサ100から構成される。しかし、このセンサ100は、さらに、上記では説明しなかった次の3つの要素を含んでいる。
−電子制御ユニット160
−主に電源から構成され、クリスタルガラス114の受光面134と出光面135とに垂直な2つの平行面の間に電圧印加可能な装置162
−入射ビーム126と反射ビーム127との累積光路に対して基準ビームが通る光路の相対的な長さを変化させるシステム140
【0072】
システム140は、センサ100が搭載される車輪144付きのキャリッジ142から構成される。キャリッジ142は、このキャリッジに固定されたモータ164により駆動される。
【0073】
電子制御ユニット160は、パーソナルコンピュータ(PC)である。電子制御ユニット160は電源110を制御し、装置162は、クリスタルガラス114の前面134と背面135とに垂直なクリスタルガラス面と、モータ164とカメラ116とに電圧を印加する役割を果たし、これらの各部品に有線接続されている。電子制御ユニットは、特に、図示されていないデータ収集カードを介して、選択された様々な測定場所で、カメラ116が形成する各画像の収集を行うことができる。
【0074】
物体の3Dモデルの収集は、次のように展開される。
【0075】
キャリッジ142をフロア146上で、拡散媒質または拡散大気158内にある測定物体150に向かって移動させる。この移動は、様々な測定場所でセンサ100の位置を記録可能な移動の割り送りシステム(図示せず)により位置合わせされる。
【0076】
この移動の間中ずっと、センサ100を用いて連続データ収集を実施する。各収集により、物体の1画像が得られ、より詳しくは、センサ100の測定容積内にある物体区間の1つの画像が得られる。この画像は、また、測定容積内にある拡散媒質158の粒子が発生する反射を含むことがある。
【0077】
センサ100の移動が測定容積を移動させる。図4に示した測定方法は、2個のデータ収集の間で、センサ100の測定容積の深度に等しい距離すなわち、Lが光源110のコヒーレンス長であるときL/2だけ映像システム300を進ませることからなる。
【0078】
その場合、連続して測定される各測定容積V1からV5に対して、センサ100により供給される画像を連続記録することにより、測定シーンの3Dモデルの生成が可能になる。もちろん、3Dモデルを得るには、測定方向(入射ビームの伝播方向)に垂直な面で収集された画像の画素の座標を決定することが必要である。測定方向における深度座標の値は、データ収集の瞬間に記録されるセンサ100の位置から得られる。
【0079】
図5は、測定される物体150の前面の(測定方向)位置に測定容積V1が配置される第1のデータ収集時に、センサ100が収集可能な画像を示している。
【0080】
物体150の前面が突起152および154を有しているので、画像160は、この2つの突起152、154にそれぞれ対応して、物体の存在が検出された2個のゾーン162、164を含む。
【0081】
3Dデジタルモデルを得ることは、本発明によるセンサまたは映像システムの高い付加価値をもつ用途である。1つの有効な実施形態は、入射ビームの測定方向または照射方向が、センサが搭載された車両の移動方向に対して斜めであり、この方向に対して、たとえば45度の鋭角をなす実施形態である。この場合、車両の移動により、通過する道程に従って、車両付近にある容積の3Dモデルを生成可能である。
【0082】
別の用途では、本発明によるセンサが、自動車や船舶等の移動車両に搭載され、車両付近で変化する固定物体または移動物体の形状を検出かつ決定することができる。このようにして、センサは、車両の移動時に重要な安全情報を提供する。
【0083】
本発明によるセンサは、さらに、高精度の距離測定装置を実現するために使用可能である。この場合は、コヒーレンス長の短い光源と、光度の高い基準ビームを選択する。センサは、特に、ターゲット位置の測定に用いられ、ターゲットは、反射率の高いものが選択される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体の遠隔検知のためのセンサ(100、200)であって、
−光源の光ビーム(122)を送ることができる光源(110)と、
−光源の光ビームを受光して、これを、異なる2つの方向にそれぞれ伝達される入射ビーム(126)と基準ビーム(123)とに分割するビームスプリッタ(112)と、
−基準ビーム(123)と、入射ビーム(126)により照射された物体(120)から反射されたビーム(127)との受光時にホログラムを生成可能で、2個のビームが干渉をなし、クリスタルガラスが基準ビーム(123)により照射されるときに送られる回折ビーム(124)でホログラムを再生する光屈折クリスタルガラス(114)とを含み、
クリスタルガラス(114)が、基準ビーム(123)の異方性回折を可能にするようにカットされてセンサ内に配置され、クリスタルガラスからの伝達反射ビーム(128)の偏光に対して垂直に偏光させて回折ビーム(124)を送るようにされ、
−回折ビーム(124)の受光時に情報を生成可能な検出装置(116)と、
−クリスタルガラス(114)と検出装置(116)との間に配置されて、検出装置に向かってクリスタルガラスから送られるビームから、反射ビームの受光時にクリスタルガラスから伝達される伝達反射ビーム(128)の大部分を除去することが可能であり、それによって、検出装置(116)は、クリスタルガラスから回折ビーム(124)だけを主に受光するようにされており、
光源のコヒーレンス長がセンサと物体との距離に対して短いことを特徴とするセンサ。
【請求項2】
光源(110)と検出装置(116)とがほぼ連続して動作可能であり、センサの動作時にホログラムの形成および読み取りが連続して同時に行われる、請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
フィルタが、検出装置に向かってクリスタルガラスから送られたビーム内で、伝達反射ビーム(128)の大部分を除去可能な偏光装置(115)を含む、請求項1または2に記載のセンサ。
【請求項4】
フィルタが、検出装置に向かってクリスタルガラスから送られたビーム内で、回折ビームから、伝達反射ビーム(128)の大部分を分割し、これを検出装置(116)以外の方向に配向可能である、請求項1または2に記載のセンサ。
【請求項5】
さらに、拡散媒質の検出および/または特徴づけのために、前記検出装置以外の方向にビームスプリッタキューブにより送り返される信号を受信可能な、第2の検出装置(217)を含む、請求項4に記載のセンサ。
【請求項6】
反射ビーム(127)が、入射ビームの方向に対して角度(α)をなす方向に、物体(120、150)から直接送られて集束光学部品を介してクリスタルガラス(114)により受光される、請求項1から5のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項7】
クリスタルガラス(114)は、Biがビスマス、Geがゲルマニウム、Siがシリコン、Tiがチタン、Oが酸素であるとき、BiSiO、BiGeO、BiTiOタイプのシレナイト系クリスタルガラスである、請求項1から6のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項8】
光源(110)がコヒーレントであり、たとえばレーザである、請求項1から7に記載のセンサ。
【請求項9】
光源(110)がLEDまたはハロゲンランプである請求項1から7のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項10】
さらに、クリスタルガラス(114)の受光面(134)と出光面(135)に対して垂直な2つの平行面の間に、クリスタルガラスの回折効率を高めるように電圧を印加可能な装置(162)を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項11】
検出装置(116)が、画像を固定または生成可能な媒体を含み、そのため、センサが映像装置である、請求項1から10のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項12】
入射ビーム(126)と反射ビーム(127)とを累積した光路の長さ(D1+D2)に対して基準ビームが通過する光路の相対長さ(D)を変化させることにより、3D映像システム(300)を構成するようにしたシステム(140)を含んでいる、請求項11に記載のセンサを含む、映像システム。
【請求項13】
光路の相対長さを変化させるシステム(140)が、測定された物体に対してセンサの相対移動を発生するシステムである、請求項12に記載の映像システム(300)。
【請求項14】
光路の相対長さを変化させるシステムが、基準ビームが通過する光路の長さを変化させるシステムである、請求項12に記載の映像システム。
【請求項15】
請求項1から11のいずれか一項に記載のセンサまたは請求項12から14のいずれか一項に記載の映像システムを、生物学的組織を介した測定に用いる用途。
【請求項16】
請求項1から11のいずれか一項に記載のセンサまたは請求項12から14のいずれか一項に記載の映像システムを、たとえば霧等の煙霧質粒子あるいはまた雨滴等の粒子を含む大気を介した測定に用いる用途。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−156690(P2010−156690A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−288285(P2009−288285)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(502162044)
【Fターム(参考)】