説明

現像装置及び画像形成装置

【課題】小型化を図りつつ現像剤規制部材を介して冷却手段により現像剤を冷却できる、画像形成装置に対し着脱可能な現像装置及びそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像剤収容ケース71と、現像剤収容ケース内の現像剤を担持する現像剤担持体72と、現像剤担持体上の現像剤量を規制する現像剤規制部材74と、現像剤収容ケース外側に設けられ現像剤規制部材を冷却する冷却手段と、画像形成装置に対して装置本体を着脱させる際に画像形成装置に設けられたガイド面上をスライドし装置本体を着脱方向に移動させるスライド部材とを備え、現像剤規制部材の一部分を現像剤収容ケースよりも外側に延設した、画像形成装置に対して着脱可能な現像装置において、現像剤担持体の現像剤収容ケースよりも外側に突出した部分を上記ガイド部材として兼用させて構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置に用いられる現像装置、及び、その現像装置を備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の画像形成装置に用いられる現像装置を装置本体に対して着脱可能に構成した画像形成装置が知られている。
【0003】
特許文献1に記載の画像形成装置には、画像形成装置本体に対して現像装置を着脱する際の着脱方向に現像装置を案内するガイド部が設けられている。このガイド部は、画像形成装置本体側に設けられたガイドレールと、そのガイドレール上を現像装置が画像形成装置内に装着される装着位置と画像形成装置内から取り外される脱離位置との間でスライドする現像装置側に取り付けられたスライド部材とから構成されている。スライド部材は上記脱離位置でガイドレール上から離間させることができ、スライド部材を上記脱離位置に移動させてガイドレール上からスライド部材を離間させることで、画像形成装置から現像装置を取り外すことができる。
【0004】
現像装置は経時で使用していると劣化するため、その劣化した現像装置が新品の現像装置と交換される。特許文献1に記載の画像形成装置では、現像装置の交換を行う際に、画像形成装置本体内の上記装着位置にある劣化した現像装置を上記脱離位置まで移動させることで画像形成装置から現像装置を脱離することができる。また、新品の現像装置を画像形成装置本体内に装着する際には、現像装置を上記脱離位置から上記装着位置に移動させることによって、画像形成装置本体内に現像装置を装着することができる。このように、現像装置を上記装着位置及び上記脱離位置に移動させ、画像形成装置本体に対し現像装置の装着及び脱離ができることで、現像装置の交換を簡単に行うことができメンテナンス性が良い。
【0005】
また、現像装置として、現像ローラ等の現像剤担持体に現像剤を担持し、感光体等の像担持体に対向する現像領域に搬送する現像装置が知られている。この現像装置では、現像剤担持体上に担持された現像剤を現像剤規制部材で規制した後、現像領域に搬送される。ところが、この現像剤規制部材で現像剤を規制している規制位置では、現像剤規制部材と現像剤との摩擦、現像剤担持体表面と現像剤との摩擦、及び、現像剤同士の摩擦によって熱が発生する。この現像剤の温度上昇は、現像剤の現像能力を低下させたり、現像剤を劣化させて寿命を短くしたりする。例えば、トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤の場合、上記規制位置での現像剤の温度上昇により、トナーの帯電量が低下して現像剤の現像能力が低下する。また、現像剤に添加した外添剤が軟化したトナーに埋没し、磁性キャリア同士が直に接触することにより、磁性キャリアの形状が変化して現像剤が劣化する。また、上記現像剤を構成するトナーの温度上昇は、現像剤担持体表面上のトナーフィルミングの原因にもなる。すなわち、上記規制位置でトナーの温度が上昇すると、トナーが柔らかくなってしまいには融けてしまう。このトナーの溶融物が現像剤担持体の表面にフィルム状に付着し、現像剤担持体の性能を著しく低下させるトナーフィルミングが発生する。
【0006】
特許文献2の現像装置では、現像剤を収容する収容ケース外側に冷却媒体が流れるダクトを設け、そのダクトと接するようにドクターブレードの一部を収容ケースよりも外側へ延設させている。これにより、ダクトを形成する側壁を介して冷却媒体により現像剤から熱が伝導されたドクターブレードを冷却することができる。このようにドクターブレードが冷却されることで、現像剤からドクターブレードに熱が伝導し易くなり現像剤も冷却されるので現像剤の温度上昇を抑制することができる。
【0007】
【特許文献1】特開2002−189343号公報
【特許文献2】特開2006−208812号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、収容ケース外側に冷却媒体が流れるダクトを設け、さらにそのダクトと接するようにドクターブレードの一部を収容ケースよりも外側へ延設させると、その分現像装置が大型化してしまうといった問題が生じる。
【0009】
特に、画像形成装置本体に対して着脱可能な現像装置においては、上述したように画像形成装置本体に設けられたガイドレール上をスライドするスライド部材が取り付けられているため、スライド部材が取り付けられている分さらに現像装置が大型化してしまう。
近年、画像形成装置の小型化が進められている中で、このように現像装置が大型化してしまうと画像形成装置内で現像装置が占有するスペースが大きくなり画像形成装置の小型化が困難となる。
【0010】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、装置本体の小型化を図りつつ現像剤規制部材を介して冷却手段により現像剤を冷却できる、画像形成装置本体に対して着脱可能な現像装置、及び、その現像装置を備えた画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、現像剤を収容する現像剤収容ケースと、該現像剤収容ケースに収容された現像剤を担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体上に担持された現像剤の量を規制する現像剤規制部材と、該現像剤収容ケース外側に設けられ該現像剤規制部材を冷却する冷却手段と、画像形成装置に対して装置本体を着脱させる際に画像形成装置に設けられたガイド面上をスライドし装置本体を着脱方向に移動させるスライド部材とを備え、該現像剤収容ケース内の現像剤から熱が伝導された該現像剤規制部材が該冷却手段によって冷却されるように該現像剤規制部材の一部分を現像剤収容ケースよりも外側に延設した、画像形成装置に対して着脱可能な現像装置において、該現像剤規制部材の現像剤収容ケースよりも外側に突出した部分を該スライド部材として兼用させて構成したこと特徴とする現像装置。
また、請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、上記現像剤規制部材の現像剤担持体軸方向の断面形状が一様であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の現像装置において、上記現像剤規制部材に複数のフィン形状を形成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3の現像装置において、上記現像剤規制部材の材質は上記現像剤収容ケースよりも熱伝導率が高い材質であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体上の潜像を現像剤で現像し可視像化する現像手段とを備え、少なくとも該現像手段が装置本体に対して着脱可能な画像形成装置において、該現像手段として、請求項1、2、3または4の現像装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の画像形成装置ににおいて、少なくとも、上記現像剤規制部材の現像剤収容ケースよりも外側に突出した部分の一部又は全面と、上記現像装置に対向して設けられた対向部材とで、筒形状を形成するように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6の画像形成装置において、上記対向部材は、上記ガイド面を有するガイド部材であることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項7の画像形成装置において、上記ガイド部材が金属であることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項6、7または8画像形成装置において、上記現像装置の着脱方向と上記筒形状の内部を流れる流体の流れ方向とが同じであることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項6、7、8または9の画像形成装置において、上記筒形状の長手方向前後に、該筒形状の内部に流体を供給する供給用ダクトと該筒形状の内部から流体が排出される排出用ダクトとを備えることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、上記供給用ダクト及び上記排出用ダクトとが可動することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項10または11の画像形成装置において、上記供給用ダクトに装置本体外側から流体を取り込む供給手段を少なくとも1つ備えることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項10、11または12の画像形成装置において、上記排出用ダクトから装置本体外側に流体を排出する排出手段を少なくとも1つ備えることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項6、7、8、9、10、11、12または13の画像形成装置において、上記筒形状の内部が二層構造であり、該筒形状の内部の一方の経路を流れる流体と他方の経路を流れる流体との流れ方向が反対方向であることを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項10、11、12、13または14の画像形成装置において、複数の上記潜像担持体と、各潜像担持体に対向させて設けた複数の上記現像装置とを有しており、上記給気用ダクト及び上記排気用ダクトを各現像装置それぞれに対応させて設けられた複数の上記ガイド部材それぞれに接続させたことを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の画像形成装置において、上記現像装置と、潜像担持体、帯電手段またはクリーニング手段の少なくとも一つとが一体に形成された、装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジとして構成されていることを特徴とするものである。
【0012】
本発明においては、現像剤規制部材の現像剤収容ケースよりも外側に突出した部分を、画像形成装置に設けられたガイド面上をスライドして装置本体を着脱方向に移動させるスライド部材として兼用している。よって、スライド部材を現像剤規制部材で兼用せずに別個で装置本体に設けた場合よりも、スライド部材を別個で設けない分装置本体の小型化を図ることができる。
【発明の効果】
【0013】
以上、本発明によれば、画像形成装置本体に対して着脱可能な現像装置の小型化を図りつつ現像剤規制部材を介して冷却手段により現像剤を冷却できるという優れた効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式の複写機(以下、単に複写機という)300の一実施形態について説明する。
図2に本実施形態に係る複写機300の外観図を示す。複写機本体の側面や背面などには、図2に示すように装置本体内に装置本体内冷却用の空気を取り込むための給気用ルーバー80や、図示していないが装置本体内で温められた空気を装置本体外へ排出するための排気用ルーバーが備え付けられている。
【0015】
図3に複写機300の断面概略構成図を示す。この複写機300は、画像を形成するプリンタ部100と、これの上方に固定されたスキャナ200とを有している。スキャナ200は、周知の技術によって原稿の画像を光学的に読み取るものである。
【0016】
プリンタ部100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記す)用の4つのトナー像形成手段を備えている。これらは、画像を形成する画像形成物質として、互いに異なる色のY,C,M,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。
【0017】
次に、Yトナー像を生成するためのトナー像形成手段1Yを例に挙げて説明する。トナー像形成手段1Yは、潜像担持体たるドラム状の感光体6Y、ドラムクリーニング装置4Y、図示しない除電装置、帯電装置5Y、現像装置7Yなどから構成されている。また、少なくとも現像装置7は複写機本体に対して複写機本体前側から着脱可能となっている。
【0018】
帯電装置5Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられる感光体6Yの表面を一様帯電せしめる。帯電装置5Yとしては、帯電ローラ、帯電ブラシまたはスコロトロンチャージャーなどを周知のものを用いればよい。帯電装置5Yによって一様帯電せしめられた感光体6Yの表面は、後述する光書込ユニットから発せられるレーザー光によって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。
【0019】
現像手段たる現像装置7Yの現像剤収容部内には、図示しないY現像剤が内包されている。そして、Y現像剤が現像ローラ表面に汲み上げられ、現像ローラ表面と所定の間隙を保持するように配設されたドクターブレードによってその層厚が規制された後、感光体6Yと対向する現像領域まで搬送され、感光体6Y上のY用の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体6Y上にYトナー像が形成される。
【0020】
感光体6Y上に形成されたYトナー像は、後述する中間転写ベルトに中間転写される。ドラムクリーニング装置4Yは、中間転写工程を経た後の感光体6Y表面に残留したトナーを除去する。これによってクリーニング処理が施された感光体6Y表面は、図示しない除電装置によって除電される。この除電により、感光体6Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。先に示した図2において、他色用のトナー像形成手段1C,M,Kにおいても、同様にして感光体6C,M,K上にC,M,Kトナー像が形成されて、中間転写ベルト上に中間転写される。
【0021】
トナー像形成手段1Y,C,M,Kの図中下方には、光書込ユニット20が配設されている。潜像形成手段たる光書込ユニット20は、画像情報に基づいて発したレーザー光を、各トナー像形成手段1Y,C,M,Kの感光体6Y,C,M,Kに照射する。これにより、感光体6Y,C,M,K上にY,C,M,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット20は、光源から発したレーザー光を、モータによって回転駆動されるポリゴンミラー21によって偏向せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体6Y,C,M,Kに照射するものである。かかる構成のものに代えて、LDEアレイによる光走査を行うものを採用することもできる。
【0022】
光書込ユニット20の下方には、給紙カセット81が配設されている。これら給紙カセット内には、それぞれ、記録部材たる記録紙Pが複数枚重ねられた記録紙束の状態で収容されており、一番上の記録紙Pには、給紙ローラ82が当接している。給紙ローラ82が図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動せしめられると、給紙カセット81内の一番上の記録紙Pが、カセットの図中右側方において鉛直方向に延在するように配設された給紙路83に向けて排出される。給紙路83内には、搬送ローラ対84が配設されており、給紙ローラ81によって給紙路83に送り込まれた記録紙Pは、搬送ローラ対84のローラ間に挟み込まれながら、給紙路83内を図中下側から上側に向けて搬送される。
【0023】
給紙路83の末端には、レジストローラ対85が配設されている。レジストローラ対85は、記録紙Pを搬送ローラ対84から送られてくる記録紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに、両ローラの回転を一旦停止させる。そして、記録紙Pを適切なタイミングで後述の2次転写ニップに向けて送り出す。
【0024】
各トナー像形成手段1Y,C,M,Kの図中上方には、中間転写ベルト41を張架しながら図中反時計回りに無端移動せしめる転写装置40が配設されている。転写手段たる転写装置40は、中間転写ベルト41の他、4つの1次転写ローラ45Y,C,M,K、ニップ裏側張架ローラ46、テンションローラ47、ニップ上流ローラ49、図示しないベルトクリーニングユニットなどを備えている。中間転写ベルト41は、複数の張架ローラに張架されながら、何れか1つの張架ローラの回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。
【0025】
4つの1次転写ローラ45Y,C,M,Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト41を感光体6Y,C,M,Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト41の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加する。中間転写ベルト41は、その無端移動に伴ってY,C,M,K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、そのおもて面に感光体6Y,C,M,K上のY,C,M,Kトナー像が重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト41上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
【0026】
ニップ裏側張架ローラ46は、中間転写ベルト41のループ外側に配設された2次転写ローラ51との間に中間転写ベルト41を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ベルト41のおもて面と、転写ニップ形成ローラたる2次転写ローラ51とが当接する2次転写ニップが形成されている。
【0027】
先に説明したレジストローラ対35は、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを、中間転写ベルト41上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで、2次転写ニップに向けて送り出す。中間転写ベルト41上の4色トナー像は、2次転写バイアスが印加される2次転写ローラ51とニップ裏側張架ローラ46との間に形成される2次転写電界や、ニップ圧の影響により、2次転写ニップ内で記録紙Pに一括2次転写される。そして、記録紙Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。
【0028】
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト41には、記録紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、図示しないベルトクリーニングユニットによってクリーニングされる。
【0029】
2次転写ニップの図中上方には、定着ユニット95が配設されている。この定着ユニット95は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包しながら図中時計回り方向に回転駆動する定着ローラ96や、これに定着ベルト98を介して当接しながら図中反時計回り方向に回転する加圧ローラ97などを備えており、定着ベルト98を介して両ローラが当接することによって定着ニップを形成している。
【0030】
2次転写ニップを通過した記録紙Pは、中間転写ベルト41から分離された後、定着ユニット95内に送られる。そして、定着ユニット95内の定着ニップに挟まれながら図中下側から上側に向けて搬送される過程で、定着ローラ96によって加熱されたり、押圧されたりして、フルカラートナー像が定着せしめられる。
【0031】
このようにして定着処理が施された記録紙Pは、排紙ローラ対98のローラ間を経た後、機外へと排出される。プリンタ部100の筺体の上面には、スタック部99が形成されており、排紙ローラ対98によって機外に排出された記録紙Pは、このスタック部99に順次スタックされる。
【0032】
転写装置40の上方には、Y,C,M,Kトナーを収容する4つのトナーカートリッジ90Y,C,M,Kが配設されている。トナーカートリッジ90Y,C,M,K内のY,C,M,Kトナーは、トナー像形成手段1Y,C,M,Kの現像装置に適宜供給される。これらトナーカートリッジ90Y,C,M,Kは、トナー像形成手段1Y,C,M,Kとは独立してプリンタ部100に脱着可能である。
【0033】
[構成例1]
図1に本発明の特徴部である現像装置7の概略構成図を示す。現像装置7の現像剤を収容する現像ケース71には、現像ローラ72、搬送スクリュー73a,73b、ドクターブレード74などが取り付けられており、複写機本体側に設けられた図示しない駆動装置によって現像ローラ72や搬送スクリュー73a,73bなどが回転駆動する。また、一般に現像ケース71はコスト及び成形性の点から樹脂材料で作製される。
【0034】
本実施形態においては、ドクターブレード74の表面積を大きくするためにドクターブレード74の一部が現像ケース71よりも外側に突出するように取付けられている。ドクターブレード74は現像装置7内の現像剤などから伝熱された熱を放出する役目も果たしている。ドクターブレード74は熱伝導率が高い金属材料で作製されており、金属材料としては、銅材質、好ましくはアルミニウム材質がコスト、成形性及び熱伝導率という点から好ましい。
【0035】
また、ドクターブレード74には、特開平7−248673号公報のように放熱用ヒートシンクを別体で取り付けてもよいが、図4に示すようにドクターブレード74aの現像ケース1から突出した部分に放熱効果を高めるフィン形状75をドクターブレード74aの本体と一体で形成してもよい。フィン形状75を一体成形したドクターブレード74aは、断面形状が長手方向(現像ローラ軸方向)に一様であり、フィン形状75も含めてアルミの押し出し成形によりドクターブレード74aを作製できるため、コスト的に有利である。
【0036】
図5に現像装置7を複写機本体へセットした状態を示す。現像装置7に設けられたドクターブレード74は、現像装置7を複写機本体に対して着脱する際に複写機本体に設けられたガイドレール13上をスライドして現像装置7を着脱方向へ移動させるスライド部材を兼ねている。これにより、上記スライド部材をドクターブレード74で兼用せずに別個で現像装置7に設けた場合よりも、上記スライド部材を別個で設けない分、現像装置7の小型化を図ることができる。したがって、複写機本体内における現像装置7が占めるスペースを小さくすることができ、複写機300の小型化を図ることができる。
【0037】
また、図5に示すようにドクターブレード74は、複写機本体にある現像装置7に対向する対向部材14と現像ケース71の側壁とでダクト形状12を構成している。図6に対向部材14が複写機本体に設けられたガイドレール13である場合を示す。図5や図6に示すようにドクターブレード74とガイドレール13とを接触させドクターブレード74からガイドレール13へ熱伝導を行わせるようにすることで、ガイドレール13も放熱部材として作用させることができ、現像装置7の冷却効果を向上させることができる。そのため、ガイドレール13の放熱効果を高めるためにガイドレール13を熱伝導性が高い部材で形成するのが好ましく、例えば金属材料を用いれば良い。
【0038】
図7に複写機本体上面側から見た複写機本体内の現像装置7近傍の概略構成図を示す。図7に示すように、ガイドレール13とドクターブレード74とで構成されたダクト形状12の長手方向(図中複写機前後方向)の前側に前側板87を介して給気用ダクト20及び給気ファン21が、ダクト形状12の長手方向(図中複写機前後方向)後側に後側板88を介して排気用ダクト22及び排気ファン23が、備えられている。
【0039】
給気ファン21により機外から給気用ダクト20内に空気を取り入れ、その空気を給気用ダクト20からダクト形状12の内部を通し、ドクターブレード74やガイドレール13などからダクト形状12内を流れる空気へ熱が放熱される。このようにドクターブレード74などから熱が放熱され温まったダクト形状12内の空気は、排気用ダクト22を通って排気ファン23により機外に放出される。
【0040】
ここで、特開平7−248673号公報に記載の画像形成装置では、ドクターブレードに取付けられたヒートシンクにファンモータを取り付けファンモータからの気流をヒートシンクに当ててドクターブレードの冷却効率を向上させているが、現像ローラ近傍へ空気が流れ込みトナー飛散等が懸念される。これに対し、本実施形態のようにダクト形状12内を空気が流れるように構成することによって、ダクト形状内の空気がダクト形状12外に漏れるのを防ぐことができるので、気流によってトナー飛散などが生じ得てしまう現像ローラ近傍などの不要なところへ空気が流れ込むのを防止することができる。また、ダクト形状12の一部はドクターブレード74で構成されているため、ダクト形状12内を流れる空気が直接ドクターブレード74に当たるためドクターブレード74の冷却効率、延いては現像装置全体や現像装置内の現像剤などの冷却効率を向上させることができる。したがって、現像剤の温度上昇することで生じ得る異常画像が形成されるのを抑制できる。
【0041】
また、特開2002−365888号公報や特開2003−114577号公報などに記載の画像形成装置のようにヒートパイプを用いてドクターブレード等の冷却を行うと、冷却効果が必ずしも十分でない上に、冷却装置自体が高価でコストアップを招くが、本実施形態の複写機のようにドクターブレード74やガイドレール13などの既存の部材を用いて冷却手段として機能するダクト形状12を構成することでコストアップを抑制でき、ドクターブレード74などに直接空気を当てて冷却するので十分な冷却効果が得られる。
【0042】
[実施形態2]
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式の複写機(以下、単に複写機という)300の第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る複写機300の基本的な構成は実施形態1に係る複写機300の構成と略同じであるが、本実施形態に係る複写機300においては、プリンタ部100に設けられたトナー像形成手段を複写機本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジとして構成している。すなわち、プリンタ部100の各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像形成手段それぞれが、図8に示すように潜像担持体たるドラム状の感光体36、ドラムクリーニング装置37、図示しない除電装置、帯電装置38、現像装置30などを一体的に複写機本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジ11として構成されており、複写機本体前側からプリンタ部100内に挿入するようにセットされる。
【0043】
トナー像形成手段に係る感光体36や現像装置30などの各部材は経時劣化し易いため、複写機本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジとして一体化することで、簡単にトナー像形成手段に係る各部材の交換を行うことができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0044】
近年、複写機などの画像形成装置は小型化が図られており、複写機本体内における各プロセスカートリッジ11間の隙間を大きく取ることができず、プロセスカートリッジ11を気流によって冷却する気流流路が限定されてしまう。そのため、この限られた気流流路を用いてプロセスカートリッジ11全体やプロセスカートリッジ11として一体に形成された現像装置30、現像装置30内に収容された現像剤などをできるだけ効率良く冷却することが望まれる。
【0045】
[構成例2]
図8は感光体36、クリーニングブレード37、帯電ローラ38、現像装置30等を一体化したプロセスカートリッジ11の概略構成を示しており、図9に現像装置30に設けたドクターブレード34aの放熱効率を向上させるために、ドクターブレード34aの現像装置30の現像ケース31よりも外側に突出した部分にフィン形状35を追加した場合のプロセスカートリッジ11の概略構成を示す。
【0046】
図8に示した現像装置30に設けられたドクターブレード34や図9に示した現像装置30に設けられたドクターブレード34は、熱伝導率が高い金属材料で作製されており、金属材料としては、銅材質、好ましくはアルミニウム材質がコスト、成形性及び熱伝導率という点から好ましい。このようにドクターブレード34,34aを熱伝導率が高い金属材料で作製することで、ドクターブレード34,34aの放熱効果が高くなり放熱部材としても有利に機能させることができる。
【0047】
図10には、プロセスカートリッジ11を複写機本体にセットした状態の模式図を示しており、プロセスカートリッジ11が複写機本体にセットされると複写機本体に設けられたガイドレール43、ドクターブレード34a及びプロセスカートリッジケース39の一部でダクト形状42が形成される。このように、ガイドレール43を利用しダクト形状42を作ることで、プロセスカートリッジ11の冷却に有効なダクトを構成することができる。
【0048】
また、ドクターブレード34a用いてダクト形状42を形成することで、ダクト形状42内を流れる空気によって現像剤から熱が伝導されたドクターブレードを直接冷却することができる。このようにドクターブレードが冷却されることで、現像剤からドクターブレードに熱が伝導し易くなり現像剤も冷却されるので現像剤の温度上昇を抑制することができる。したがって、現像剤の温度上昇することで生じ得る異常画像が形成されるのを抑制できる。
【0049】
また、ガイドレール43も放熱部材として機能させることができるので、ガイドレール13の放熱効果を高めるためにガイドレール13を熱伝導性が高い部材で形成するのが好ましく、例えば金属材料を用いれば良い。
【0050】
また、ドクターブレード34aの現像ケース31よりも外側に突出した部分は、複写機本体に対してプロセスカートリッジを着脱する際にガイドレール43のガイド面上をスライドしてプロセスカートリッジを着脱方向に移動させるスライド部材として兼用される。これにより、上記スライド部材をドクターブレード34aで兼用せずに別個でプロセスカートリッジに設けた場合よりも、上記スライド部材を別個で設けない分プロセスカートリッジ11の小型化を図ることができ、延いては複写機300の小型化を図ることができたり、プロセスカートリッジ11周辺の気流経路を大きくすることができる。
【0051】
また、図11に示すように給気用ダクト20を各プロセスカートリッジ11のダクト形状42に繋げることで、給気ファン21aによって機外から給気用ダクト20に取り入れられた空気を各ダクト形状42に送り込め、各プロセスカートリッジ11の現像装置30に設けられたドクターブレード34aなどを同時に冷却することができ、延いては現像装置30、現像装置30内の現像剤、及び、プロセスカートリッジ11などを同時に冷却することができる。また、このような構成とすることで、各プロセスカートリッジ11のダクト形状42ごとに別個で給気用ダクトや給気ファンなどを設ける必要がないため、省スペース及びコストダウンを図ることができる。
【0052】
また、複写機本体後側に図示しない排気用ダクト及び排気ファンを取り付け、各ダクト形状42を流れる温まった空気を排気用ダクトを介して排気ファンにより機外へ排気することで、さらに効率良くドクターブレード34aなどを冷却でき、延いては現像装置、現像装置30内の現像剤、及び、プロセスカートリッジなどをさらに効率良く冷却することができる。
【0053】
プロセスカートリッジ11の複写機本体前側にはプロセスカートリッジ11の前側位置決めのための位置決め部材50が備え付けられており、プロセスカートリッジ脱着時には図12に示すように位置決め部材50を図示しない上側支点を中心に回動させる。また、本実施形態の複写機300においては、この位置決め部材50の回動に連動して給気用ダクト20も可動するように構成している。これにより、プロセスカートリッジ11を複写機本体に対して着脱する際に、給気用ダクト20が邪魔にならずプロセスカートリッジ11の着脱時の操作性が向上する。
【0054】
[構成例3]
ダクト形状42の長手方向前側から空気を取り入れ、ダクト形状42の長手方向後側へ空気を排出する構成例2で示したような構成では、プロセスカートリッジ前側は冷却され易いが、プロセスカートリッジ後側はプロセスカートリッジ前側で温まってしまった空気で冷却せざるを得ないのでその結果プロセスカートリッジ前側よりも冷却され難くなる。そのため、プロセスカートリッジ11の長手方向前後で温度偏差が発生し易い。
【0055】
本構成例では、図13に示すようにダクト形状42の内部の気流流路を第一流路61と第二流路62とに分離する仕切り部材60が、プロセスカートリッジ11の側壁またはガイドレール43に備え付けられている。図13では仕切り部材60をプロセスカートリッジ11の側壁に備え付けた場合の構成を示しており、図14に仕切り部材60をガイドレール43に備え付けた場合の構成を示している。
【0056】
そして、図15に示すように第一流路61では、第一流路用給気用ダクト20aを介してダクト形状42の長手方向前側(複写機前側)から給気ファン21により取り入れた機外の空気を、第一流路用排気用ダクト22aを介してダクト形状42の長手方向後側(複写機後側)から排気ファン23により機外へ排出している。また、第二流路用給気用ダクト20bを介してダクト形状42の長手方向後側(複写機後側)から給気ファン21によりダクト形状42内に取り入れた機外の空気を、第二流路用排気用ダクト22bを介してダクト形状42の長手方向前側(複写機前側)から排気ファン23により機外へ排出している。これにより、単にダクト形状42の長手方向前側からダクト形状42内に機外の空気を取り入れ、その空気をダクト形状42の長手方向後側から機外へ排出する構成よりも、プロセスカートリッジ後側の冷却効率を向上させることができ、プロセスカートリッジ前後の温度偏差を低減させることができる。
【0057】
以上、各実施形態によれば、現像剤を収容する現像剤収容ケースである現像ケースと、現像ケースに収容された現像剤を担持する現像剤担持体である現像ローラと、現像ローラ上に担持された現像剤の量を規制する現像剤規制部材であるドクターブレードと、現像ケース外側に設けられドクターブレードを冷却する冷却手段と、画像形成装置に対して装置本体を着脱させる際に画像形成装置に設けられたガイド面上をスライドし装置本体を着脱方向に移動させるスライド部材とを備え、現像ケース内の現像剤から熱が伝導された現像ローラが上記冷却手段によって冷却されるようにドクターブレードの一部分を現像ケースよりも外側に延設した、画像形成装置に対して着脱可能な現像装置において、現像ローラの現像ケースよりも外側に突出した部分を上記ガイド部材として兼用させて構成した。これにより、上記ガイド部材をドクターブレードで兼用せずに別個で装置本体に設けた場合よりも、上記ガイド部材を別個で設けない分装置本体の小型化を図ることができる。よって、画像形成装置本体に対して着脱可能な現像装置の小型化を図りつつドクターブレードを介して冷却手段により現像剤を冷却できる。
また、各実施形態によれば、ドクターブレードの現像ローラ軸方向の断面形状が一様である。これにより、ドクターブレードを押し出し成形にて作製することができるので、加工性を良くすることができる。
また、各実施形態によれば、ドクターブレードに複数のフィン形状を形成したことで、ドクターブレードの放熱効果を高めることができる。
また、各実施形態によれば、ドクターブレードの材質が現像ケースよりも熱伝導率が高い材質であることで、放熱効果を高めることができる。
また、各実施形態によれば、潜像を担持する潜像担持体である感光体と、感光体上の潜像を現像剤で現像し可視像化する現像手段とを備え、少なくとも上記現像手段が装置本体に対して着脱可能な画像形成装置である複写機において、上記該現像手段として本発明の現像装置を用いることで、画像形成装置の小型化を図りつつ、形成される画像が現像剤の温度上昇によって生じ得る異常画像となるのを抑制できる。
また、各実施形態によれば、少なくとも、ドクターブレードの現像ケースよりも外側に突出した部分の一部又は全面と、現像装置に対向して設けられた対向部材とで、筒形状であるダクト形状を形成するように構成したことで、専用ダクトを配置する必要が無いため省スペース化を図ることができる。また、ダクト形状の一部がドクターブレードであるため、直接ドクターブレードに空気などの冷却媒体を当てることができるのでドクターブレードの放熱効果を向上させることができる。
また、各実施形態によれば、上記対向部材は、上記ガイド面を有するガイド部材であるガイドレールである。これにより、ドクターブレードの上記突出部が接するガイドレールも放熱部材として利用することができるので、ドクターブレードの放熱効果を向上させることができる。
また、各実施形態によれば、ガイドレールが金属であることで熱伝導が良好となり放熱効果を向上させることができる。
また、各実施形態によれば、現像装置の着脱方向とダクト形状の内部を流れる流体の流れ方向とが同じであることで、ダクト形状に効率良く流体を流すことができる。
また、各実施形態によれば、ダクト形状の長手方向前後に、ダクト形状の内部に流体を供給する供給用ダクトである給気用ダクトとダクト形状の内部から流体が排出される排出用ダクトである排気用ダクトとを備えることで、ダクト形状の内部に流体を取り込み易くなり冷却効果を向上させることができる。また、ダクト形状内の流体が現像ローラ近傍など不要なところへ流れ込むのを抑え、トナー飛散が生じるのを抑制できる。
また、各実施形態によれば、給気用ダクト及び排気用ダクトとが可動することで、装置本体に対して現像装置を着脱する際に給気用ダクト及び排気用ダクトとを可動させて、給気用ダクト及び排気用ダクトが現像装置の着脱の邪魔になるのを抑制することができ、現像装置の着脱時の操作性を向上させることができる。
また、各実施形態によれば、給気用ダクトに装置本体外側から流体を取り込む供給手段である給気ファンを少なくとも1つ備えることで、装置本体外の流体を強制的にダクト形状に送り込めるので、冷却効果を高めることができる。
また、各実施形態によれば、排気用ダクトから装置本体外側に流体を排出する排出手段である排気ファンを少なくとも1つ備えることで、装置本体外にダクト形状で温められた流体を強制的に排出することができるので、冷却効果を高めることができる。
また、実施形態2によれば、ダクト形状の内部が二層構造であり、ダクト形状の内部の一方の経路を流れる流体と他方の経路を流れる流体との流れ方向が反対方向であることで、ダクト形状長手方向、言い換えれば、現像装置やプロセスカートリッジなどの前後の温度偏差を低減させることができる。
また、実施形態2によれば、複数の感光体と、各感光体に対向させて設けた複数の現像装置とを有しており、給気用ダクト及び排気用ダクトを各現像装置それぞれに対応させて設けられた複数のガイドレールそれぞれに接続させたことで、各現像装置に対応するダクト形状ごとに別個で給気ダクト及び排気用ダクトなどを設ける必要がないため、省スペース及びコストダウンを図ることができる。
また、実施形態2によれば、現像装置と、感光体、帯電手段である帯電装置またはクリーニング手段であるドラムクリーニング装置の少なくとも一つとが一体に形成された、装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジとして構成されていることで、トナー像形成手段のメンテナンス性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】実施形態1に係る現像装置の概略構成図。
【図2】実施形態1に係る複写機の外観図。
【図3】複写機の概略構成図。
【図4】フィン形状を有するドクターブレードを設けた現像装置の概略構成図。
【図5】複写機に現像装置をセットしてドクターブレード、現像ケース及び対向部材でダクト形状を形成した状態を示す模式図。
【図6】複写機に現像装置をセットしてドクターブレード、現像ケース及びガイドレールでダクト形状を形成した状態を示す模式図。
【図7】複写機本体上面側から見た複写機本体内の現像装置近傍の概略構成図。
【図8】実施形態2に係るプロセスカートリッジの概略構成図。
【図9】フィン形状を有するドクターブレードを設けた現像装置を備えたプロセスカートリッジの概略構成図。
【図10】複写機本体にプロセスカートリッジをセットした状態を示す模式図。
【図11】プリンタ部の拡大図。
【図12】位置決め部材の回動に連動して給気用ダクトを可動させた状態を示す模式図。
【図13】ダクト形状内部の気流流路を第一流路と第二流路とに分離する仕切り部材をプロセスカートリッジの側壁に備え付けた場合の模式図。
【図14】ダクト形状内部の気流流路を第一流路と第二流路とに分離する仕切り部材をガイドレールの側壁に備え付けた場合の模式図。
【図15】構成例3に係る複写機本体上面側から見た複写機本体内の現像装置近傍の概略構成図。
【符号の説明】
【0059】
1 トナー像形成手段
7 現像装置
11 プロセスカートリッジ
12 ダクト形状
13 ガイドレール
20 給気用ダクト
21 給気ファン
22 排気用ダクト
23 排気ファン
30 現像装置
31 現像ケース
34 ドクターブレード
35 フィン形状
39 プロセスカートリッジケース
42 ダクト形状
43 ガイドレール
60 仕切り部材
61 第1流路
62 第2流路
71 現像ケース
74 ドクターブレード
75 フィン形状
100 プリンタ部
200 スキャナ
300 複写機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を収容する現像剤収容ケースと、
該現像剤収容ケースに収容された現像剤を担持する現像剤担持体と、
該現像剤担持体上に担持された現像剤の量を規制する現像剤規制部材と、
該現像剤収容ケース外側に設けられ該現像剤規制部材を冷却する冷却手段と、
画像形成装置に対して装置本体を着脱させる際に画像形成装置に設けられたガイド面上をスライドし装置本体を着脱方向に移動させるスライド部材とを備え、
該現像剤収容ケース内の現像剤から熱が伝導された該現像剤規制部材が該冷却手段によって冷却されるように該現像剤規制部材の一部分を現像剤収容ケースよりも外側に延設した、画像形成装置に対して着脱可能な現像装置において、
該現像剤規制部材の現像剤収容ケースよりも外側に突出した部分を該スライド部材として兼用させて構成したこと特徴とする現像装置。
【請求項2】
請求項1の現像装置において、
上記現像剤規制部材の現像剤担持体軸方向の断面形状が一様であることを特徴とする現像装置。
【請求項3】
請求項1または2の現像装置において、
上記現像剤規制部材に複数のフィン形状を形成したことを特徴とする現像装置。
【請求項4】
請求項1、2または3の現像装置において、
上記現像剤規制部材の材質は上記現像剤収容ケースよりも熱伝導率が高い材質であることを特徴とする現像装置。
【請求項5】
潜像を担持する潜像担持体と、
該潜像担持体上の潜像を現像剤で現像し可視像化する現像手段とを備え、
少なくとも該現像手段が装置本体に対して着脱可能な画像形成装置において、
該現像手段として、請求項1、2、3または4の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項5の画像形成装置ににおいて、
少なくとも、上記現像剤規制部材の現像剤収容ケースよりも外側に突出した部分の一部又は全面と、上記現像装置に対向して設けられた対向部材とで、筒形状を形成するように構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項6の画像形成装置において、
上記対向部材は、上記ガイド面を有するガイド部材であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項7の画像形成装置において、
上記ガイド部材が金属であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項6、7または8画像形成装置において、
上記現像装置の着脱方向と上記筒形状の内部を流れる流体の流れ方向とが同じであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項6、7、8または9の画像形成装置において、
上記筒形状の長手方向前後に、該筒形状の内部に流体を供給する供給用ダクトと該筒形状の内部から流体が排出される排出用ダクトとを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項10の画像形成装置において、
上記供給用ダクト及び上記排出用ダクトとが可動することを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
請求項10または11の画像形成装置において、
上記供給用ダクトに装置本体外側から流体を取り込む供給手段を少なくとも1つ備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
請求項10、11または12の画像形成装置において、
上記排出用ダクトから装置本体外側に流体を排出する排出手段を少なくとも1つ備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
請求項6、7、8、9、10、11、12または13の画像形成装置において、
上記筒形状の内部が二層構造であり、該筒形状の内部の一方の経路を流れる流体と他方の経路を流れる流体との流れ方向が反対方向であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項15】
請求項10、11、12、13または14の画像形成装置において、
複数の上記潜像担持体と、各潜像担持体に対向させて設けた複数の上記現像装置とを有しており、上記給気用ダクト及び上記排気用ダクトを各現像装置それぞれに対応させて設けられた複数の上記ガイド部材それぞれに接続させたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項16】
請求項5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の画像形成装置において、
上記現像装置と、潜像担持体、帯電手段またはクリーニング手段の少なくとも一つとが一体に形成された、装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジとして構成されていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−288583(P2009−288583A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−141970(P2008−141970)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】