説明

画像処理プログラム、遠隔操作プログラム、画像処理装置及び遠隔操作装置

【課題】 設けられている操作キーの数も少なく、また、表示画面の大きさも小さな携帯電話機を用いて、簡単かつ良好に移動カメラ装置を遠隔移動操作する。
【解決手段】 携帯電話機の数字キーと関連付けた移動マトリクスを、移動カメラ装置の撮像画像に付加して該携帯電話機の表示部に表示する。ユーザは、移動カメラ装置を移動させる際、この表示部を見て、移動カメラ装置を移動させたい場所に表示されている移動マトリクス上の数字を確認し、この数字と同じ数字の数字キーを操作する。コントロールステーションの制御部は、ユーザにより操作された数字キーと、現在、ユーザの携帯電話機の表示部に表示している移動マトリクスとに基づいて、移動カメラ装置の移動方向及び移動量を算出し、この算出結果に基づいて移動カメラ装置を移動制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば携帯電話機,PHS電話機(PHS:Personal Handyphone System),PDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)、ノート型のパーソナルコンピュータ装置等の携帯端末装置を用いて移動カメラ装置の遠隔操作を行う遠隔操作システムに適用して好適な画像処理プログラム、遠隔操作プログラム、画像処理装置及び遠隔操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特開2003−195941号公報(特許文献1)に、移動体を移動させるサービスを提供する方法として、車両の遠隔操作を行う車両遠隔操作サービスが開示されている。この車両遠隔操作サービスは、遠隔操作する車両に対して八方方向を撮像するカメラ装置と、操作者が操作する自動車のコックピット型の遠隔操作装置とを有している。
【0003】
遠隔操作装置は、自動車のコックピットを模造した外観形状を有しており、ハンドル,ブレーキ,アクセル,ギヤチェンジレバーの他、モニタ装置が設けられている。
【0004】
操作者により、これらハンドル,ブレーキ,アクセル等が操作されると、このハンドル,ブレーキ,アクセル等の操作に対応する操作信号は車両側に送信され、該車両側に設けられた制御部が、上記操作信号に基づいて車両の各部を制御する。
【0005】
一方、車両に設けられた各カメラ装置は、常時、各カメラ装置が設けられた方向の画像を撮像しており、撮像した画像をそれぞれ遠隔操作装置側に送信する。遠隔操作装置側では、ハンドル,ブレーキ,アクセル等の操作状況に応じて、各カメラ装置により撮像された画像を切り替えて上記モニタ装置に表示する。
【0006】
これにより、操作者は、モニタ装置に表示される画像を見ながら自動車を運転する感覚で、遠隔地にある車両を遠隔遠隔操作することができる。
【0007】
【特許文献1】特開2003−195941号公報(第4頁〜第6頁:図4,図8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1に開示されている車両遠隔操作サービスにおいては、上記自動車のコックピット型の遠隔操作装置等の大掛かりな装置を必要とする問題がある。
【0009】
ここで、移動カメラ装置等の被遠隔操作装置を遠隔操作する場合、急な場合でも直ぐに操作可能であり、また、外出先からも場所を選ばず操作が可能となること等から、携帯電話機やPDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置を遠隔操作装置として用いることが好ましいのであるが、携帯端末装置は、その携帯性を良くするために筐体自体が小型化されている。
【0010】
このため、この携帯端末装置を用いる場合には、小さな表示画面を見ながら、限られた数のボタンを操作して被遠隔操作装置の遠隔操作を行う必要がある。このため、遠隔操作装置として携帯端末装置を用いる場合には、被遠隔操作装置の遠隔操作が困難とな問題を生ずる。
【0011】
本発明は、携帯端末装置を用いながらにして、被遠隔操作装置を良好に遠隔操作可能とする画像処理プログラム、遠隔操作プログラム、画像処理装置及び遠隔操作装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、移動カメラ装置の各移動場所で撮像された画像がそれぞれ記憶された記憶手段と、上記記憶手段から、ユーザにより指定された画像、及びこのユーザにより指定された画像の撮像場所に隣接する場所で撮像された画像をそれぞれ読み出す画像読み出し手段と、上記画像読み出し手段により、上記記憶手段から読み出された、上記ユーザにより指定された画像に対して、上記ユーザにより指定された画像の撮像場所に隣接する場所で撮像された画像を、3次元的な位置関係を示すように合成して3次元合成画像を形成する3次元合成画像形成手段とを有する。
【0013】
このような本発明は、ユーザにより指定された画像の撮像場所、及びこの撮像場所に隣接する撮像場所の各画像を3次元的に合成してユーザの携帯端末装置等に表示することが可能となる。このため、移動カメラ装置の各移動場所で撮像された各画像の3次元的な位置関係をユーザに把握させ易くすることができる。
【0014】
また、本発明は、移動カメラ装置が現在位置する場所で撮像された画像に対して、該移動カメラ装置の移動位置を示すと共に、携帯端末装置に設けられている各操作キーに対応する符号を付加した符号付加画像を形成する符号付加画像形成手段と、上記携帯端末装置の表示手段に表示された上記符号付加画像に基づいて、ユーザにより操作された、上記移動カメラ装置の所望の移動位置に対応する上記符号に対応する該携帯端末装置の操作キーを検出する操作キー検出手段とを有する。
【0015】
また、これら各手段に加え、上記操作キー検出手段により検出された、ユーザにより操作された操作キー、及びこの操作キーに対応する上記符号付加画像上の符号に基づいて、該符号付加画像上の上記符号に対応する位置に、上記移動カメラ装置を移動させるための、少なくとも移動方向及び移動距離を検出する移動検出手段と、上記移動検出手段により検出された移動方向に、上記移動距離分、上記移動カメラ装置を移動制御することで、ユーザにより、上記携帯端末装置の操作キーが操作されることで指定された上記符号付加画像上の符号に対応する位置に、上記移動カメラ装置を移動制御する移動制御手段とを有する。
【0016】
このような本発明は、ユーザの携帯端末装置の表示手段に、移動カメラ装置が現在位置する場所で撮像された画像と共に、移動カメラ装置の次の移動位置を指定するための符号を表示することができる。この符号は、携帯端末装置の操作キーに関連付けされており、ユーザは、上記表示画面に基づいて、所望の移動位置に対応する符号を認識し、この符号に対応する操作キーを操作する。これにより、移動制御手段が、ユーザにより選択された上記符号付加画像上の符号に対応する位置に、移動カメラ装置を移動制御する。
【0017】
また、本発明は、移動カメラ装置の各移動場所で撮像された画像、及び該各画像を撮像した場所に移動カメラ装置が移動した際における少なくとも移動距離及び移動方向を示す画像に関する情報がそれぞれ記憶された記憶手段と、上記記憶手段に記憶されている各画像を読み出し、これらを一覧化して携帯端末装置の表示手段に表示する画像一覧形成手段とを有する。
【0018】
また、これら各手段に加え、ユーザにより上記携帯端末装置の操作手段が操作されることで、上記表示手段に一覧化されて表示された画像の中から選択された画像を検出する選択画像検出手段と、上記記憶手段に記憶されている上記画像に関する情報に基づいて、上記ユーザにより選択された画像の撮像時における上記移動カメラ装置の移動軌跡を検出する移動軌跡検出手段と、上記移動軌跡検出手段により検出された上記移動軌跡と、該移動カメラ装置の現在位置とに基づいて、上記ユーザにより選択された画像を撮像した場所までの最短ルートを検出する最短ルート検出手段と、上記最短ルート検出手段により検出された上記最短ルートに沿って、上記現在位置から上記ユーザにより選択された画像が撮像された場所まで、上記移動カメラ装置を移動制御する移動制御手段とを有する。
【0019】
このような本発明は、記憶手段に記憶されている、移動カメラ装置により過去に撮像された画像の一覧の中から、ユーザにより所望の画像(=所望の場所)が選択されると、最短ルート検出手段が、移動カメラ装置が現在位置している場所から上記所望の場所までの最短ルートを検出し、移動制御手段が、この最短ルートを通って上記所望の場所まで移動するように移動カメラ装置を移動制御する。これにより、移動カメラ装置を目的の場所まで迅速に移動制御することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、表示画面の大きさや設けられている操作キーの数にも限りがある携帯端末装置を用いながら、良好に移動カメラ装置を遠隔操作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
[遠隔操作システムの構成]
本発明の実施の形態となる遠隔操作システムは、図1に示すようにユーザの自宅等のプライベート領域に設けられたプライベートシステム1と、このプライベートシステム1に接続されたインターネット等のパブリック網2と、このパブリック網2に接続された携帯電話会社のコミュニケーションシステム3と、当該遠隔操作システムの遠隔操作装置となる携帯電話機4とを有している。
【0022】
プライベートシステム1は、プライベート網5に接続された、コントロールステーション6と、この場合の被遠隔操作装置となる移動カメラ装置7とを有している。後述するが、コントロールステーション6は、携帯電話機4からの操作信号に基づいて移動カメラ装置7を移動制御及び撮像制御し、移動カメラ装置7で撮像された画像をデータベース8に蓄積すると共に、携帯電話機4に送信するようになっている。
【0023】
コミュニケーションシステム3は、コミュニケーション網9に接続されたモバイルサーバ装置10と基地局11とを有しており、携帯電話機4からの操作信号を、パブリック網2を介してプライベート網5上のコントロールステーション6に送信し、コントロールステーション6からの移動カメラ装置7で撮像された画像を、基地局11を介して携帯電話機4に送信するようになっている。
【0024】
なお、この例では、プライベートシステム1側に設けられたコントロールステーション6で移動カメラ装置7を移動制御等することとして説明を進めるが、携帯電話機4からの操作信号に対応する遠隔操作信号を形成する装置をコミュニケーションシステム3側に設け、プライベートシステム1側に設けられたサーバ装置が、このコミュニケーションシステム3からの遠隔操作信号を移動カメラ装置7に転送して、該移動カメラ装置7を遠隔操作してもよい(=移動カメラ装置7の制御主体をプライベートシステム1側に設けたが、これはコミュニケーションシステム3側に設けてもよい。)。
【0025】
[携帯電話機の構成]
携帯電話機4は、いわゆる回転開閉型の携帯電話機となっており、図2に示すように表示部13と、回転操作部14、右キー15、左キー16、オンフックキー18、オフフックキー19、ユーザセレクトキー20及びクリアキー21を備えた上操作部22が設けられた第1の筐体31と、数字キー、*キー、#キーの操作キー等を備えた下操作部23が設けられた第2の筐体32とを有している。
【0026】
回転操作部14は、当該回転操作部14の最外周を形成するように設けられ、時計回り方向及び反時計回り方向に回転操作可能となっている回転操作ダイヤル24と、回転操作ダイヤル24の内周に沿って設けられ、少なくとも上下左右方向に押圧操作可能となっている十字キー25と、当該回転操作部14の中心軸上に設けられ、押圧操作可能となっている決定キー26とを有している。
【0027】
右キー15は、待ち受け時においては、インターネットへの接続を指定するためのキーとなっているのであるが、移動カメラ装置7の遠隔操作時においては、移動カメラ装置7の呼び出し等の機能が割り当てられるようになっている。同様に、左キー16は、待ち受け時においては、携帯メールの送受信等を指定するためのメール操作用のキーとなっているのであるが、移動カメラ装置7の遠隔操作時においては、後述する「バーチャルナビゲーション」において所望の画像(=移動カメラ装置7の移動場所)を指定する等の機能が割り当てられるようになっている。
【0028】
下操作部23の数字キー、*キー及び#キーは、最上段に1の数字キー、2の数字キー、3の数字キーが順に、当該携帯電話機4の短手方向に沿って設けられ、次段に4の数字キー、5の数字キー、6の数字キーが順に設けられ、さらに次段に7の数字キー、8の数字キー、9の数字キーが順に設けられている。そして、最終段に*キー、0の数字キー、#キーが順に設けられている。
【0029】
これら各数字キーは、移動カメラ装置7を遠隔操作する際に、該移動カメラ装置7の移動場所を指定するためのキーとなる。すなわち、詳細は後述するが、当該実施の形態の遠隔操作システムの場合、携帯電話機4の表示部13に、現在、移動カメラ装置7が位置している部屋の画像を表示すると共に、1〜9の数字を表示した移動マトリクスを表示する。
【0030】
この移動マトリクス上に表示された1〜9の数字は、下操作部23の1〜9の数字キーに対応しており、ユーザは、移動マトリクス上に表示された1の数字の位置に移動カメラ装置7を移動させたい場合は、下操作部23の1の数字キーを、また、移動マトリクス上に表示された7の数字の位置に移動カメラ装置7を移動させたい場合は、下操作部23の7の数字キーを押圧操作する。これにより、移動カメラ装置7が、移動マトリクス上に表示された1の数字の位置或いは7の数字の位置に移動制御されるようになっている。
【0031】
[コントロールステーションの構成]
コントロールステーション6は、図3に示すように移動カメラ装置7との間で通信を行うアンテナ41及び通信回路42と、当該コントロールステーション6を図1に示すプライベート網5に接続するためのネットワークインターフェイス43(NWIF)とを有している。
【0032】
また、コントロールステーション6は、上記アンテナ41及び通信回路42を介して送受信される携帯電話機4の操作信号や当該コントロールステーション6から携帯電話機4に送信する画像等の情報に対して送受信用の情報処理を施す情報処理部44と、当該コントロールステーション6から携帯電話機4に送信する画像に対して上記移動マトリクスを付加し、また、3次元的な位置関係に対応した複数の部屋の画像を複合して1枚の画像を形成する等の画像処理を行う画像処理部45とを有している。
【0033】
また、コントロールステーション6は、移動カメラ装置7で撮像された画像、及び各画像の撮像日時や撮像方向及び移動カメラ装置7の移動軌跡等の画像に関する情報を記憶するデータベース8と、当該遠隔操作システムのコミュニケーションプログラムや画像処理プログラム及び情報処理プログラムを含む遠隔操作プログラム等が記憶されたプログラムメモリ46と、このプログラムメモリ46に記憶されている遠隔操作プログラムに基づいて、携帯電話機4及び移動カメラ装置7と通信制御や、移動カメラ装置7の移動制御、情報処理部44の情報処理、及び画像処理部45の画像処理等を制御する制御部47とを有している。
【0034】
なお、この例では、コントロールステーション6側に遠隔操作プログラムが記憶されており、コントロールステーション6がこの遠隔操作プログラムに基づいて遠隔操作制御を行うこととして説明を進めるが、上記遠隔操作プログラムを携帯電話機4側に設け、携帯電話機4において、移動カメラ装置7で撮像された画像に対する移動マトリクスの付加や、3次元的な位置関係に対応した複数の部屋の画像を複合して1枚の画像を形成する等の画像処理を実行するようにしてもよい。
【0035】
或いは、上記遠隔操作プログラムをモバイルサーバ装置10側に設け、このモバイルサーバ装置10において、移動カメラ装置7で撮像された画像に対する移動マトリクスの付加や、3次元的な位置関係に対応した複数の部屋の画像を複合して1枚の画像を形成する等の画像処理を実行するようにしてもよい。
【0036】
[移動カメラ装置の遠隔移動操作]
図4のフローチャートに、当該遠隔操作システムにおける移動カメラ装置の遠隔移動操作の流れを示す。この図4のフローチャートは、プログラムメモリ46に記憶されている遠隔操作プログラムに基づく、ユーザのプライベートシステム1に設けられたコントロールステーション6の動作の流れを示している。
【0037】
まず、ユーザは、自宅等に設けられている移動カメラ装置7を遠隔操作する場合、携帯電話機4の上操作部22等を操作して遠隔操作の開始を指定する。この指定がなされると、携帯電話機4の制御部は、遠隔操作の開始信号を形成し、これを図1に示す基地局11に送信制御する。この遠隔操作の開始信号は、コミュニケーション網9、パブリック網2及びプライベート網5を順に介してコントロールステーション6に供給される。
【0038】
図4のフローチャートは、図3に示すコントロールステーション6の制御部47が、ユーザの携帯電話機4からの上記遠隔操作の開始信号の受信を検出することでスタートとなる。このフローチャートがスタートとなると制御部47は、まず、ステップS1において、現在位置での撮像を指示する撮像指示信号を形成し、これを通信回路42及びアンテナ41を介して移動カメラ装置7に送信する。
【0039】
移動カメラ装置7は、非遠隔操作時には、エナジーステーションと呼ばれる充電装置が設けられた場所(部屋)で待機しており、このエナジーステーションで充電を行っている。このエナジーステーションが設けられた場所は、移動カメラ装置7の移動開始基準位置となっている。このため、移動カメラ装置7は、この移動開始基準位置を起点として遠隔移動制御されることとなる。移動カメラ装置7は、撮像指示信号を受信すると、このエナジーステーションに位置している状態で撮像を行い、この撮像した画像をコントロールステーション6に送信する。
【0040】
次に、制御部47は、ステップS2において、移動カメラ装置7から送信された画像及び画像に関する情報をデータベース8に記憶制御すると共に、ステップS3において、移動カメラ装置7から送信された画像を画像処理部45に供給し、該画像に移動マトリクスを付加する。そして、この移動マトリクスの付加された画像を、ユーザの携帯電話機4に送信するように通信回路42を通信制御する。ユーザの携帯電話機4の制御部は、この移動カメラ装置7により撮像された画像に上記移動マトリクスが付加された画像を、表示部13に表示制御する。
【0041】
図5に、ユーザの携帯電話機4の表示部13に表示される、移動カメラ装置7により撮像された画像に移動マトリクスが付加された画像の一例を示す。この図5からわかるように移動マトリクスには、1〜9の数字が表示されている。この例の場合、移動カメラ装置7の現在位置(視点)は、この移動マトリクスの「8」の数字のマトリクスの後方側となっており、「1」の数字は、この視点の位置から移動カメラ装置7を斜め左上方向に3マスに相当する距離分(=3マトリクス分に相当する距離)移動させる場合に選択する数字となっている。
【0042】
同様に、「2」の数字は、この視点の位置から移動カメラ装置7を3マスに相当する距離分、直進移動させる場合に選択する数字となっており、「3」の数字は、この視点の位置から移動カメラ装置7を斜め右上方向に3マスに相当する距離分、移動させる場合に選択する数字となっている。
【0043】
同様に、「4」の数字は、この視点の位置から移動カメラ装置7を2マスに相当する距離分、移動させる場合に選択する数字となっており、「5」の数字は、この視点の位置から移動カメラ装置7を2マスに相当する距離分、直進移動させる場合に選択する数字となっており、「6」の数字は、この視点の位置から移動カメラ装置7を2マスに相当する距離分、右斜め方向に移動させる場合に選択する数字となっている。
【0044】
さらに、「7」の数字は、この視点の位置から移動カメラ装置7を1マスに相当する距離分、移動させる場合に選択する数字となっており、「8」の数字は、この視点の位置から移動カメラ装置7を1マスに相当する距離分、直進移動させる場合に選択する数字となっており、「9」の数字は、この視点の位置から移動カメラ装置7を1マスに相当する距離分、右斜め方向に移動させる場合に選択する数字となっている。
【0045】
この移動マトリクス上に表示された1〜9の数字は、携帯電話機4の下操作部23の1〜9の数字キーに対応しており、ユーザは、移動マトリクス上に表示された1の数字の位置に移動カメラ装置7を移動させたい場合は、下操作部23の1の数字キーを、また、移動マトリクス上に表示された7の数字の位置に移動カメラ装置7を移動させたい場合は、下操作部23の7の数字キーを押圧操作する。携帯電話機4の制御部は、このユーザにより操作された数字キーを示す操作情報を形成し、これをコントロールステーション6に送信する。
【0046】
コントロールステーション6の制御部47は、図4のフローチャートのステップS4において、この携帯電話機4からの操作された数字キーを示す操作情報の有無を判別することにより、移動カメラ装置7の移動の指示がなされたか否かを判別する。そして、移動の指示がなされたと判別したタイミングで、処理をステップS5に進める。
【0047】
ステップS5では、制御部47が、ユーザにより操作された数字キーに対応する位置に、移動カメラ装置7を遠隔移動制御する。具体的には、制御部47は、移動カメラ装置7の最低移動距離を一単位とし、例えば上記視点から前方方向10単位分の位置に上記「2」の数字のマトリクスを表示し、上記視点から右斜め方向10単位分の位置に上記「3」の数字のマトリクスを表示し、上記視点から左斜め方向6単位分の位置に上記「4」の数字のマトリクスを表示する等のように、移動カメラ装置7の最低移動距離に基づいて移動マトリクスを形成して表示制御している。
【0048】
そして、ユーザが上記数字キーを押圧操作することで、移動マトリクス上の数字が指定されると、例えば「2」の数字のマトリクスが指定された場合は、上記視点から前方方向10単位分の位置に移動カメラ装置7を移動制御し、「4」の数字のマトリクスが指定された場合は、上記視点から左斜め方向6単位分の位置に移動カメラ装置7を移動制御する。これにより、移動カメラ装置7は、現在、ユーザの携帯電話機4の表示部13に表示されている移動マトリクス上における、ユーザが数字キーを操作することで指定した数字に対応する位置に移動制御されることとなる。
【0049】
このように移動カメラ装置7を移動制御すると、次に制御部47は、ステップS6において、その移動した位置で撮像を行うように移動カメラ装置7を撮像制御する。これにより、移動カメラ装置7は、その移動後の位置で撮像を行い、この画像をコントロールステーション6に送信する。
【0050】
コントロールステーション6の制御部47は、移動カメラ装置7が移動後の位置で撮像を行った画像を受信すると、処理をステップS2に戻し、ユーザにより指定された移動マトリクス上の数字と、移動カメラ装置7の最低移動距離に基づいて、今回の移動制御で移動カメラ装置7が移動した「移動距離」及び「移動方向」を検出すると共に、図示しないタイマにより計時されている計時時刻に基づいて「撮像日時」を検出し、これら「移動距離」、「移動方向」及び「撮像日時」を示す各情報を、画像に関する情報とし、上記移動後の位置で撮像された画像に関連付けてデータベース8に記憶制御する。
【0051】
(画像の蓄積)
制御部47は、以後、ユーザにより遠隔操作の終了が指示されるまでの間、上述のステップS3〜ステップS6の処理を繰り返し実行する。これにより、ユーザにより指定された位置への移動カメラ装置7の移動制御、撮像制御及び撮像された画像及び画像に関する情報のデータベース8への記憶制御が繰り返し実行され、データベース8には、各移動位置で撮像された画像及びこの各画像に関する情報が蓄積されていくこととなる。
【0052】
なお、この例では、移動カメラ装置7がユーザにより移動操作された際にその場所で撮像を行うこととしたが、これは、コントロールステーション6の制御部47が、家中を徘徊するように移動カメラ装置7を移動制御し、移動時間毎や移動距離毎等に撮像を行うように移動カメラ装置7を撮像制御し、これにより得られた画像を、「撮像位置」、「撮像日時」等の画像に関する情報と共にデータベース8に蓄積するようにしてもよい。これにより、データベース8には、各移動位置で撮像された画像及びこの各画像に関する情報が、自動的に蓄積されていくこととなる。
【0053】
(現在位置に隣接する位置の同時表示機能)
次に、このようにデータベース8に移動カメラ装置7により撮像された画像が蓄積されることで、移動カメラ装置7の現在位置に隣接する位置の画像を、現在位置の画像と同時に表示することが可能となる。
【0054】
すなわち、コントロールステーション6の制御部47は、図4のフローチャートのステップS3において、画像に移動マトリクスを付加して携帯電話機4に送信する際に、データベース8を検索することで、移動カメラ装置7の現在位置に隣接する場所で、過去に撮像された画像が存在するか否かを判別する。
【0055】
すなわち、データベース8に記憶される画像は、「移動カメラ装置7の移動距離」、「移動カメラ装置7の移動方向」及び「撮像日時」を示す各情報と共に記憶されるため、制御部47では、この「移動カメラ装置7の移動距離」及び「移動カメラ装置7の移動方向」に基づいて、各画像の位置関係を検出することができる。これは、過去に撮像された画像をデータベース8に蓄積することで、データベース8内に、ユーザの自宅の間取り図が仮想的に形成されることを意味している。
【0056】
このため、コントロールステーション6の制御部47は、移動カメラ装置7の現在位置で撮像された画像に移動マトリクスを付加する際に、データベース8から、現在位置の右側の位置で撮像された画像(R画像)、現在位置の左側の位置で撮像された画像(L画像)、及び現在位置の奥側の位置で撮像された画像(O画像)をそれぞれ検出し、これら各画像を、現在位置で撮像された画像と共に画像処理部45に転送する。
【0057】
そして、制御部47は画像処理部を制御して、αブレンディング処理等により、上記現在位置で撮像された画像以外の画像であるR画像、L画像及びO画像のα値(透明度)を調整することで、R画像、L画像及びO画像を半透明の画像とすると共に、この半透明の画像としたR画像、L画像及びO画像を、上記現在位置で撮像された画像に3次元的に合成し、この3次元合成画像に移動マトリクスを付加してユーザの携帯電話機4に送信する。
【0058】
図6に、この移動マトリクスが付加された3次元合成画像の一例を示す。この図6からわかるように、R画像、L画像及びO画像は、現在位置で撮像された画像の視認性を邪魔しないように、半透明の画像として、また、小さな画像として表示される。
【0059】
このように、現在の撮像位置に隣接する場所の画像を3次元的に合成することにより、ユーザに対して移動カメラ装置7の現在位置と部屋の位置関係を認識させ易くすることができる。ユーザは、このような3次元合成画像を見て、移動カメラ装置7の次の移動場所を決め、該移動カメラ装置7を移動操作することとなる。
【0060】
(バーチャルナビゲーション機能)
次に、データベース8に移動カメラ装置7により撮像された画像が蓄積されると、移動カメラ装置7を移動操作することなく、このデータベース8に蓄積された画像に基づいて、各部屋(過去に撮像を行った場所)を仮想的に移動することが可能となる(バーチャルナビゲーション機能)。
【0061】
すなわち、ユーザにより携帯電話機4の上操作部22等が操作されバーチャルナビゲーションの実行が指定されると、携帯電話機4の制御部は、このバーチャルナビゲーションの実行が指定されたことを示す操作信号をコントロールステーション6に送信する。
【0062】
コントロールステーション6の制御部47は、このバーチャルナビゲーションの実行が指定されたことを示す操作信号を受信すると、図7に示すフローチャートをスタートさせ、ステップS11から順に処理を実行する。
【0063】
具体的には、ステップS11では、このコントロールステーション6の制御部47が、データベース8に記憶されている各画像の「移動距離」及び「移動方向」を示す各情報に基づいて「撮像位置」を検出し、異なる撮像位置で撮像された各画像を画像処理部45に転送する。また、制御部47は、各画像のサムネイル画像を形成するように画像処理部45を制御すると共に、最新の撮像日時のサムネイル画像から順に並べることで一覧化したサムネイル一覧画像を形成するように画像処理部45を制御する。そして、制御部47は、このサムネイル一覧画像をユーザの携帯電話機4に送信するように通信回路42を通信制御する。
【0064】
ユーザの携帯電話機4の制御部は、このサムネイル一覧画像を受信すると、これを表示部13に表示制御する。これにより、ユーザの携帯電話機4の表示部13に、各場所で撮像された画像のサムネイルが一覧的に表示されることとなる。ユーザは、携帯電話機4の上操作部22等を操作することで、このサムネイル一覧画像から、所望の画像(=所望の場所)を選択する。携帯電話機4の制御部は、この選択操作がなされると、ユーザにより選択されたサムネイル画像を示す情報をコントロールステーション6側に送信する。
【0065】
図7のフローチャートのステップS12では、コントロールステーション6の制御部47が、上記携帯電話機4から送信される上記選択されたサムネイル画像を示す情報を受信したか否かを判別することで、ユーザにより所望の画像(=所望の場所)の選択操作がなされたか否かを判別する。そして、上記選択されたサムネイル画像を示す情報を受信していない場合は、該情報の受信待ち状態となり、上記選択されたサムネイル画像を示す情報を受信したタイミングで、ユーザにより所望の画像が選択操作されたものと判別し、処理をステップS13に進める。
【0066】
ステップS13では、制御部47が、ユーザにより選択された画像をデータベース8から読み出して画像処理部45に転送すると共に、このユーザにより選択された画像の撮像位置の右側の位置で撮像された画像(R画像)、ユーザにより選択された画像の撮像位置の左側の位置で撮像された画像(L画像)、及びユーザにより選択された画像の撮像位置の奥側の位置で撮像された画像(O画像)をデータベース8から読み出して画像処理部45に転送する。
【0067】
そして、制御部47は、これら各画像に基づいて、前述の3次元合成画像を形成するように画像処理部45を制御すると共に、この画像処理部45で形成された3次元合成画像をユーザの携帯電話機4に送信するように通信回路42を制御する。これにより、ユーザの携帯電話機4の表示部13に、ユーザが選択した画像、及び上記R画像,L画像,O画像を3次元的に合成された3次元合成画像が表示されることとなる。
【0068】
図8に、このバーチャルナビゲーション機能の実行時にユーザの携帯電話機4の表示部13に表示される3次元合成画像の一例を示す。この図8からわかるように、3次元合成画像としては、ユーザにより選択された画像と共に、このユーザにより選択された画像の右側に上記R画像が半透明かつ小さく表示され、ユーザにより選択された画像の左側に上記L画像が半透明かつ小さく表示され、ユーザにより選択された画像の奥側に上記O画像が半透明かつ小さく表示される。ユーザは、この3次元合成画像を見ることにより、自分で選択した部屋の様子と共に、この選択した部屋に隣接する部屋の様子を同時に確認することができる。
【0069】
なお、このバーチャルナビゲーション機能の実行時には、移動カメラ装置7の移動操作を行われないため、携帯電話機4の表示部13には、移動マトリクスの表示は行われないようになっている。
【0070】
次に、携帯電話機4の制御部は、上記3次元合成画像を表示した際、いずれかの画像の画枠を形成するかたちでカーソルCRを表示制御する。図8は、L画像にカーソルCRが表示されている例である。また、携帯電話機4の制御部は、ユーザにより選択された画像の表示領域の左下領域に「画像選択」の文字を、また、ユーザにより選択された画像の表示領域の右下領域に「カメラ呼出」の文字をそれぞれ表示制御する。
【0071】
これら各文字は、上操作部22の左キー16を押圧操作することで、現在、カーソルCRが位置している画像が選択されることを意味し(=「画像選択」)、また、上操作部22の右キー15を押圧操作することで、ユーザにより選択された画像が撮像された場所まで移動カメラ装置7が移動されることを意味している(=「カメラ呼出」)。
【0072】
カーソルCRは、回転操作部14の十字キー25を操作することで移動可能となっており、携帯電話機4の制御部は、十字キー25の操作に対応して、カーソルCRを、例えばL画像→メイン画像(現在、大きく表示されている画像)→R画像→O画像→L画像・・・の順に移動表示制御する。ユーザは、現在、表示されている場所に隣接する場所の画像を見たい場合、十字キー25を操作してL画像,R画像,O画像のうち、所望の画像にカーソルCRを移動操作し、左キー16を押圧操作する。携帯電話機4の制御部は、この左キー16の押圧操作を検出すると、カーソルCRで選択されている画像を示す情報をコントロールステーション6側に送信する。
【0073】
図7のフローチャートのステップS14では、制御部47が、この携帯電話機4から送信される上記カーソルCRで選択されている画像を示す情報の受信の有無を判別することで、ユーザにより画像の選択操作がなされたか否かを判別しており、ユーザにより画像の選択操作がなされたものと判別した場合は、処理をステップS13に戻す。
【0074】
そして、制御部47は、前述のようにユーザにより選択された画像をデータベース8から読み出して画像処理部45に転送すると共に、このユーザにより選択された画像に対するR画像、L画像及びO画像をデータベース8から読み出して画像処理部45に転送し、3次元合成画像を形成するように画像処理部45を制御すると共に、この画像処理部45で形成された3次元合成画像をユーザの携帯電話機4に送信するように通信回路42を制御する。これにより、ユーザの携帯電話機4の表示部13に、ユーザがカーソルCRを移動操作することで選択した画像、及び上記R画像,L画像,O画像が3次元的に合成された3次元合成画像が表示されることとなる。
【0075】
このようにユーザにより選択された画像及びこのユーザにより選択された画像に対応するR画像,L画像,O画像をデータベース8から読み出してユーザの携帯電話機4の表示部13に表示することにより、データベース8に蓄積された画像に基づいて、各部屋(過去に撮像を行った場所)を仮想的に移動するバーチャルナビゲーション機能を実現することができる。
【0076】
次に、このようなバーチャルナビゲーション機能の実行時に表示される各画像は、過去に撮像された画像であるが、その場所の現在の様子を確認したい場合がある。この場合、ユーザは、カーソルCRを移動操作して、上記L画像,メイン画像,R画像及びO画像のうち、所望の画像を選択すると共に、右キー15を押圧操作する。前述のように、この場合における右キー15の押圧操作は、ユーザにより選択された画像が撮像された場所まで移動カメラ装置7を移動操作することを意味している(=「カメラ呼出」)。このため、携帯電話機4の制御部は、右キー15を押圧操作されると、カーソルCRで選択された画像を示す情報、及び移動カメラ装置7の呼出操作がなされたことを示す情報を、コントロールステーション6側に送信する。
【0077】
コントロールステーション6の制御部47は、図7のフローチャートのステップS15において、これら各情報の受信の有無を判別することにより、移動カメラ装置7の呼出操作がなされたか否かを判別しており、移動カメラ装置7の呼出操作がなされたと判別したタイミングで処理をステップS16に進める。
【0078】
(移動軌跡の解析による最短移動ルートの算出動作)
ステップS16では、制御部47が、移動カメラ装置7を、現在位置から、ユーザにより選択された画像に対応する位置まで移動させる際の最短移動ルートを検出する。具体的には、制御部47は、ユーザにより選択された画像に対応する移動カメラ装置7の「移動距離」,「移動方向」を示す情報、及びこのユーザにより選択された画像の撮像位置に隣接する位置で撮像された画像に対応する移動カメラ装置7の「移動距離」,「移動方向」等を検出することで、過去に、ユーザにより選択された画像の撮像位置まで移動カメラ装置7が移動された「移動軌跡」を検出する。そして、この「移動軌跡」に基づいて、移動カメラ装置7を、現在位置から、ユーザにより選択された画像に対応する位置まで移動させる際の最短移動ルートを検出する。
【0079】
次に制御部47は、ステップS17において、この検出した最短移動ルートに沿って移動カメラ装置7を移動制御する。これにより、家中のどの場所からでも、最短ルートを通って、ユーザにより選択された画像に対応する位置に到達するように、移動カメラ装置7を移動制御することができる。
【0080】
次に制御部47は、ユーザにより選択された画像に対応する位置まで移動カメラ装置7を移動制御すると、ステップS18において、この移動位置で撮像を行うように移動カメラ装置7を撮像制御する。そして、この撮像が行われると、図4のフローチャートのステップS2へ処理を移行し、前述のように撮像された画像等をデータベース8に保存すると共に、この画像に移動マトリクスを付加してユーザの携帯電話機4に送信する。これにより、バーチャルナビゲーションでユーザにより選択された場所の、現在の様子を示す画像を携帯電話機4の表示部13に表示することができる。ユーザは、この画像を見て、自分で選択した場所の現状を認識することとなる。
【0081】
(過去画像とのリアルタイムマッチング処理)
ここで、コントロールステーション6の制御部47は、移動カメラ装置7を移動制御する際、この移動中も連続的或いは断続的に撮像を行うように、該移動カメラ装置7を撮像制御する。また、制御部47は、略々リアルタイムで連続的に得られる撮像画像を画像処置部45に転送すると共に、このように連続的に得られる撮像画像の各撮像位置において過去に撮像された画像をデータベース8から読み出し、これらを順次、画像処置部45に転送する。そして、同じ撮像位置同士の、上記リアルタイムで得られる画像と、データベース8に記憶されている過去画像とをリアルタイムで画像マッチング処理するように画像処置部45を制御し、この画像マッチング結果に基づいて移動カメラ装置7の移動制御の調整を行う。
【0082】
具体的には、上記マッチング処理を行った結果、現在の撮像画像とデータベース8に記憶されている過去画像との間に、ズレが検出された場合、この各画像のズレ量に対応して、移動カメラ装置7の移動距離を調整制御する。これにより、床の滑り等により、移動カメラ装置7の移動に移動誤差が生じた場合でも、これを是正して、ユーザが指定した目的の場所まで正確に移動カメラ装置を移動制御することができる。
【0083】
(障害物の対処)
次に、障害物等により移動カメラ装置7の移動が阻害されている場合、移動制御をしているにもかかわらず、移動位置が更新されないこととなる。このため、制御部47は、移動制御中に所定時間以上、移動位置が更新されない場合は、移動カメラ装置7の移動が障害等により阻害されているものと判断し、その場で撮像を行うように移動カメラ装置7を撮像制御する。そして、この移動カメラ装置7で撮像された画像をユーザの携帯電話機4に送信する。なお、この画像と共に、例えば「移動カメラが移動できません」等のメッセージを送信してもよい。
【0084】
これにより、ユーザの携帯電話機4の表示部13に、移動カメラ装置7の移動が阻害されている場所の画像(及び上記メッセージ)が表示されることとなる。ユーザは、この画像を見て、移動カメラ装置7の移動が阻害されている理由を判別し、障害物を回避する方向に移動カメラ装置7を移動させるべく、上操作部22等を操作して新たな移動指示を出すこととなる。これにより、移動カメラ装置7の移動が障害物等により阻害されている場合でも、これを回避して移動カメラ装置7の移動制御を継続することができる。
【0085】
[実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、この実施の形態の遠隔操作システムは、携帯電話機4の数字キーと関連付けた移動マトリクスを、移動カメラ装置7の撮像画像に付加して該携帯電話機4の表示部13に表示する。ユーザは、移動カメラ装置7を移動させる際、この表示部13を見て、移動カメラ装置7を移動させたい場所に表示されている移動マトリクス上の数字を確認し、この数字と同じ数字の数字キーを操作する。コントロールステーション6の制御部47は、ユーザにより操作された数字キーと、現在、ユーザの携帯電話機4の表示部13に表示している移動マトリクスとに基づいて、移動カメラ装置7の移動方向及び移動量を算出し、この算出結果に基づいて移動カメラ装置7を移動制御する。
【0086】
また、移動カメラ装置7により撮像された画像を表示する際、このメイン画像と共に、メイン画像の撮像位置に隣接する位置で撮像された画像(上述のR画像,L画像及びO画像)とを3次元合成してユーザの携帯電話機4に表示する。
【0087】
さらに、メイン画像の撮像位置に隣接する位置で撮像された各画像は、メイン画像の視認性を妨げないように半透明かつ小さく表示する。
【0088】
これにより、設けられている操作キーの数も少なく、また、表示画面の大きさも小さな携帯電話機を用いて、簡単かつ良好に移動カメラ装置7を移動制御することができる。
【0089】
なお、この例では、移動マトリクスの各マトリクスと、携帯電話機4の下操作部23の数字キーとを関連付けすることとしたが、移動マトリクスの各マトリクスを、他のキーや回転操作部14の回転数や回転位置等に関連付けて移動カメラ装置7を移動操作するようにしてもよい。
【0090】
また、この実施の形態の遠隔操作システムは、移動カメラ装置7で撮像された各位置の画像をそれぞれコントロールステーション6のデータベース8に蓄積し、これら各画像をサムネイル化してユーザの携帯電話機4に表示し、ユーザにより所望の位置の画像が選択される毎に、このユーザにより選択されたメイン画像及びこのメイン画像の撮像位置に隣接する位置で撮像された画像(上述のR画像,L画像及びO画像)とを3次元合成してユーザの携帯電話機4に表示する。これにより、ユーザは、移動カメラ装置7を実際に移動操作することなく、各撮像位置を仮想的に移動して、各場所の様子等を確認することができる。
【0091】
また、この実施の形態の遠隔操作システムは、コントロールステーション6の制御部47が移動カメラ装置7を移動制御する際、この移動中に移動カメラ装置7で撮像された画像(現在画像)と、この画像の各撮像位置において過去に撮像された画像(過去画像)をデータベース8から読み出し、両者を比較(画像マッチング処理)し、同じ撮像位置で撮像された現在画像と過去画像との間にズレが生じていた場合に、このズレを是正するように移動カメラ装置7の移動制御を調整する。
【0092】
これにより、床の滑り等により、移動カメラ装置7の移動に移動誤差が生じた場合でも、これを是正して、ユーザが指定した目的の場所まで正確に移動カメラ装置を移動制御することができる。
【0093】
また、この実施の形態の遠隔操作システムは、移動カメラ装置7の移動制御中に所定時間以上、移動位置が更新されない場合、移動カメラ装置7の移動が障害等により阻害されているものと判断し、その場で撮像を行うように移動カメラ装置7を撮像制御し、この撮像画像をユーザの携帯電話機4に送信する。これにより、移動カメラ装置7の移動操作が阻害されている原因を、上記送信した画像に基づいてユーザが判断することができる。この場合、ユーザは、障害物を回避する方向に移動カメラ装置7を移動操作することとなる。
【0094】
なお、上述の実施の形態の説明では、移動カメラ装置7を携帯電話機4で移動操作することとしたが、この他、PHS電話機(PHS:Personal Handyphone System),PDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)、ノート型のパーソナルコンピュータ装置等の携帯端末装置を用いて移動カメラ装置7を移動操作してもよい。この場合でも、携帯電話機4を用いる場合と同様に良好に移動カメラ装置7を移動操作することができる。
【0095】
最後に、上述の実施の形態は、あくまでも本発明の一例として開示したに過ぎない。このため、本発明は、上述の実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論であることを付け加えておく。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明を適用した実施の形態の遠隔操作システムのブロック図である。
【図2】実施の形態の携帯電話機の遠隔操作システムに用いられる携帯電話機の外観を示す図である。
【図3】実施の形態の遠隔操作システムの移動カメラ装置を移動制御するコントロールステーションのブロック図である。
【図4】実施の形態の遠隔操作システムにおける移動カメラ装置の移動制御の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施の形態の遠隔操作システムにおいて、ユーザの携帯電話機に、移動カメラ装置で撮像された画像と共に表示される移動マトリクスを示す図である。
【図6】実施の形態の遠隔操作システムにおいて、ユーザの携帯電話機に表示される3次元合成画像を示す図である。
【図7】実施の形態の遠隔操作システムにおけるバーチャルナビゲーション実行時におけるコントロールステーションの動作を示すフローチャートである。
【図8】バーチャルナビゲーション実行時にユーザの携帯電話機に表示される画像の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0097】
1 プライベートシステム、2 パブリック網、3 コミュニケーションシステム、4 携帯電話機、5 プライベート網、6 コントロールステーション、7 移動カメラ装置、8 コントロールステーションのデータベース、9 コミュニケーション網、10 モバイルサーバ装置、11 基地局、13 携帯電話機の表示部、14 携帯電話機の回転操作部、15 携帯電話機の右キー、16 携帯電話機の左キー、22 携帯電話機の上操作部、23 携帯電話機4の下操作部、41 コントロールステーションのアンテナ、42 コントロールステーションの通信回路、43 コントロールステーションのネットワークインターフェイス、44 コントロールステーションの情報処理部、45 コントロールステーションの画像処理部、46 遠隔操作プログラムが記憶されているコントロールステーションのプログラムメモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動カメラ装置の各移動場所で撮像された画像がそれぞれ記憶された記憶手段から、ユーザにより指定された画像、及びこのユーザにより指定された画像の撮像場所に隣接する場所で撮像された画像をそれぞれ読み出す画像読み出し手段と、
上記画像読み出し手段としてコンピュータを機能させることで上記記憶手段から読み出された、上記ユーザにより指定された画像に対して、上記ユーザにより指定された画像の撮像場所に隣接する場所で撮像された画像を、3次元的な位置関係を示すように合成して3次元合成画像を形成する3次元合成画像形成手段
としてコンピュータを機能させる画像処理プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理プログラムであって、
上記3次元合成画像形成手段としてコンピュータを機能させる際に、上記ユーザにより指定された画像の撮像場所に隣接する場所で撮像された画像は略半透明で表示手段に表示されるように上記3次元合成画像を形成する上記3次元合成画像形成手段としてコンピュータを機能させること
を特徴とする画像処理プログラム。
【請求項3】
請求項2に記載の画像処理プログラムであって、
上記3次元合成画像形成手段としてコンピュータを機能させる際に、上記ユーザにより指定された画像の撮像場所に隣接する場所で撮像された画像は、上記ユーザにより指定された画像よりも小さなサイズで上記表示手段に表示されるように上記3次元合成画像を形成する上記3次元合成画像形成手段としてコンピュータを機能させること
を特徴とする画像処理プログラム。
【請求項4】
移動カメラ装置が現在位置する場所で撮像された画像に対して、該移動カメラ装置の移動位置を示すと共に、携帯端末装置に設けられている各操作キーに対応する符号を付加した符号付加画像を形成する符号付加画像形成手段と、
上記携帯端末装置の表示手段に表示された上記符号付加画像に基づいて、ユーザにより操作された、上記移動カメラ装置の所望の移動位置に対応する上記符号に対応する該携帯端末装置の操作キーを検出する操作キー検出手段と、
コンピュータを上記操作キー検出手段として機能させることで検出された、ユーザにより操作された操作キー、及びこの操作キーに対応する上記符号付加画像上の符号に基づいて、該符号付加画像上の上記符号に対応する位置に、上記移動カメラ装置を移動させるための、少なくとも移動方向及び移動距離を検出する移動検出手段と、
コンピュータを上記移動検出手段として機能させることで検出された移動方向に、上記移動距離分、上記移動カメラ装置を移動制御することで、ユーザにより、上記携帯端末装置の操作キーが操作されることで指定された上記符号付加画像上の符号に対応する位置に、上記移動カメラ装置を移動制御する移動制御手段
としてコンピュータを機能させる遠隔操作プログラム。
【請求項5】
請求項4に記載の遠隔操作プログラムであって、
上記移動カメラ装置の各移動場所で撮像された画像がそれぞれ記憶された記憶手段から、上記移動カメラ装置が現在位置する場所に隣接する場所で撮像された画像をそれぞれ読み出す画像読み出し手段としてコンピュータを機能させ、
上記符号付加画像形成手段としてコンピュータを機能させる際に、上記移動カメラ装置が現在位置する場所で撮像された画像に対して、上記記憶手段から読み出された上記移動カメラ装置が現在位置する場所に隣接する場所で撮像された各画像を、3次元的な位置関係を示すように合成して上記符号付加画像を形成するようにコンピュータを機能させること
を特徴とする遠隔操作プログラム。
【請求項6】
請求項5に記載の遠隔操作プログラムであって、
上記符号付加画像形成手段としてコンピュータを機能させる際に、上記記憶手段から読み出された上記移動カメラ装置が現在位置する場所に隣接する場所で撮像された各画像は、上記携帯端末装置の上記表示手段に表示された際に、略半透明となるように上記符号付加画像を形成する上記符号付加画像形成手段としてコンピュータを機能させること
を特徴とする遠隔操作プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載の遠隔操作プログラムであって、
上記符号付加画像形成手段としてコンピュータを機能させる際に、上記記憶手段から読み出された上記移動カメラ装置が現在位置する場所に隣接する場所で撮像された各画像は、上記携帯端末装置の上記表示手段に表示された際に、上記移動カメラ装置が現在位置する場所で撮像された画像よりも小さなサイズとなるように上記符号付加画像を形成する上記上記符号付加画像形成手段としてコンピュータを機能させること
を特徴とする遠隔操作プログラム。
【請求項8】
移動カメラ装置の各移動場所で撮像された画像、及び該各画像を撮像した場所に移動カメラ装置が移動した際における少なくとも移動距離及び移動方向を示す画像に関する情報がそれぞれ記憶された記憶手段から、該各画像を読み出し、これらを一覧化して携帯端末装置の表示手段に表示する画像一覧形成手段と、
ユーザにより上記携帯端末装置の操作手段が操作されることで、上記表示手段に一覧化されて表示された画像の中から選択された画像を検出する選択画像検出手段と、
上記記憶手段に記憶されている上記画像に関する情報に基づいて、上記ユーザにより選択された画像の撮像時における上記移動カメラ装置の移動軌跡を検出する移動軌跡検出手段と、
コンピュータを上記移動軌跡検出手段として機能させることで検出された上記移動軌跡と、該移動カメラ装置の現在位置とに基づいて、上記ユーザにより選択された画像を撮像した場所までの最短ルートを検出する最短ルート検出手段と、
コンピュータを上記最短ルート検出手段として機能させることで検出された上記最短ルートに沿って、上記現在位置から上記ユーザにより選択された画像が撮像された場所まで、上記移動カメラ装置を移動制御する移動制御手段と
してコンピュータを機能させる遠隔操作プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載の遠隔操作プログラムであって、
コンピュータを上記移動制御手段として機能させる際に、所定の移動距離毎或いは所定の時間毎に撮像を行うように上記移動カメラ装置を撮像制御すると共に、該移動カメラ装置で撮像された画像と、この画像の撮像位置と同じ位置で、過去に撮像された画像を上記記憶手段から読み出し、両者を画像マッチング処理することで、該各画像のズレを検出し、このズレを是正しながら、上記最短ルートに沿って上記移動カメラ装置を移動制御する移動制御手段としてコンピュータを機能させること
を特徴とする遠隔操作プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の遠隔操作プログラムであって、
上記移動カメラ装置の移動中における所定時間以上の移動停止を検出する移動停止検出手段と、
コンピュータを上記移動停止検出手段として機能させることで、上記移動カメラ装置の移動停止が検出された場合、その場で撮像を行うように移動カメラ装置を撮像制御する撮像制御手段と、
コンピュータを上記撮像制御手段として機能させることで、上記移動カメラ装置により撮像された画像に基づいて、上記携帯端末装置の表示手段に表示するための画像を形成する表示画像形成手段としてコンピュータを機能させること
を特徴とする遠隔操作プログラム。
【請求項11】
移動カメラ装置の各移動場所で撮像された画像がそれぞれ記憶された記憶手段と、
上記記憶手段から、ユーザにより指定された画像、及びこのユーザにより指定された画像の撮像場所に隣接する場所で撮像された画像をそれぞれ読み出す画像読み出し手段と、
上記画像読み出し手段により、上記記憶手段から読み出された、上記ユーザにより指定された画像に対して、上記ユーザにより指定された画像の撮像場所に隣接する場所で撮像された画像を、3次元的な位置関係を示すように合成して3次元合成画像を形成する3次元合成画像形成手段と
を有する画像処理装置。
【請求項12】
請求項11に記載の画像処理装置であって、
上記3次元合成画像形成手段は、上記ユーザにより指定された画像の撮像場所に隣接する場所で撮像された画像は略半透明で表示手段に表示されるように上記3次元合成画像を形成すること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項13】
請求項12に記載の画像処理装置であって、
上記3次元合成画像形成手段は、上記ユーザにより指定された画像の撮像場所に隣接する場所で撮像された画像が、上記ユーザにより指定された画像よりも小さなサイズで上記表示手段に表示されるように上記3次元合成画像を形成すること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項14】
移動カメラ装置が現在位置する場所で撮像された画像に対して、該移動カメラ装置の移動位置を示すと共に、携帯端末装置に設けられている各操作キーに対応する符号を付加した符号付加画像を形成する符号付加画像形成手段と、
上記携帯端末装置の表示手段に表示された上記符号付加画像に基づいて、ユーザにより操作された、上記移動カメラ装置の所望の移動位置に対応する上記符号に対応する該携帯端末装置の操作キーを検出する操作キー検出手段と、
上記操作キー検出手段により検出された、ユーザにより操作された操作キー、及びこの操作キーに対応する上記符号付加画像上の符号に基づいて、該符号付加画像上の上記符号に対応する位置に、上記移動カメラ装置を移動させるための、少なくとも移動方向及び移動距離を検出する移動検出手段と、
上記移動検出手段により検出された移動方向に、上記移動距離分、上記移動カメラ装置を移動制御することで、ユーザにより、上記携帯端末装置の操作キーが操作されることで指定された上記符号付加画像上の符号に対応する位置に、上記移動カメラ装置を移動制御する移動制御手段と
を有する遠隔操作装置。
【請求項15】
請求項14に記載の遠隔操作装置であって、
上記移動カメラ装置の各移動場所で撮像された画像がそれぞれ記憶された記憶手段から、上記移動カメラ装置が現在位置する場所に隣接する場所で撮像された画像をそれぞれ読み出す画像読み出し手段を有し、
上記符号付加画像形成手段は、上記移動カメラ装置が現在位置する場所で撮像された画像に対して、上記記憶手段から読み出された上記移動カメラ装置が現在位置する場所に隣接する場所で撮像された各画像を、3次元的な位置関係を示すように合成して上記符号付加画像を形成すること
を特徴とする遠隔操作装置。
【請求項16】
請求項15に記載の遠隔操作装置であって、
上記符号付加画像形成手段は、上記記憶手段から読み出された上記移動カメラ装置が現在位置する場所に隣接する場所で撮像された各画像を、上記携帯端末装置の上記表示手段に表示された際に略半透明となるように上記符号付加画像を形成すること
を特徴とする遠隔操作装置。
【請求項17】
請求項16に記載の遠隔操作装置であって、
上記符号付加画像形成手段は、上記記憶手段から読み出された上記移動カメラ装置が現在位置する場所に隣接する場所で撮像された各画像が上記携帯端末装置の上記表示手段に表示された際に、上記移動カメラ装置が現在位置する場所で撮像された画像よりも小さなサイズとなるように上記符号付加画像を形成すること
を特徴とする遠隔操作装置。
【請求項18】
移動カメラ装置の各移動場所で撮像された画像、及び該各画像を撮像した場所に移動カメラ装置が移動した際における少なくとも移動距離及び移動方向を示す画像に関する情報がそれぞれ記憶された記憶手段と、
上記記憶手段に記憶されている各画像を読み出し、これらを一覧化して携帯端末装置の表示手段に表示する画像一覧形成手段と、
ユーザにより上記携帯端末装置の操作手段が操作されることで、上記表示手段に一覧化されて表示された画像の中から選択された画像を検出する選択画像検出手段と、
上記記憶手段に記憶されている上記画像に関する情報に基づいて、上記ユーザにより選択された画像の撮像時における上記移動カメラ装置の移動軌跡を検出する移動軌跡検出手段と、
上記移動軌跡検出手段により検出された上記移動軌跡と、該移動カメラ装置の現在位置とに基づいて、上記ユーザにより選択された画像を撮像した場所までの最短ルートを検出する最短ルート検出手段と、
上記最短ルート検出手段により検出された上記最短ルートに沿って、上記現在位置から上記ユーザにより選択された画像が撮像された場所まで、上記移動カメラ装置を移動制御する移動制御手段と
を有する遠隔操作装置。
【請求項19】
請求項18に記載の遠隔操作装置であって、
上記移動制御手段は、所定の移動距離毎或いは所定の時間毎に撮像を行うように上記移動カメラ装置を撮像制御すると共に、該移動カメラ装置で撮像された画像と、この画像の撮像位置と同じ位置で、過去に撮像された画像を上記記憶手段から読み出し、両者を画像マッチング処理することで、該各画像のズレを検出し、このズレを是正しながら、上記最短ルートに沿って上記移動カメラ装置を移動制御すること
を特徴とする遠隔操作装置。
【請求項20】
請求項19に記載の遠隔操作装置であって、
上記移動カメラ装置の移動中における所定時間以上の移動停止を検出する移動停止検出手段と、
上記移動停止検出手段により、上記移動カメラ装置の移動停止が検出された場合、その場で撮像を行うように移動カメラ装置を撮像制御する撮像制御手段と、
上記撮像制御手段により、上記移動カメラ装置で撮像された画像に基づいて、上記携帯端末装置の表示手段に表示するための画像を形成する表示画像形成手段とを有すること
を特徴とする遠隔操作装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−20237(P2006−20237A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−198325(P2004−198325)
【出願日】平成16年7月5日(2004.7.5)
【出願人】(501431073)ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社 (810)
【Fターム(参考)】