説明

画像形成装置

【課題】 現像剤担持体と像担持体(静電潜像担持体)とを接離可能に構成した画像形成装置において、当該接離動作に起因する画像形成不良の発生を効果的に抑制することができる、画像形成装置を提供する。
【解決手段】 位置関係設定部材は、現像ユニットが像担持体ユニットに装着された状態で、現像剤担持面と像担持面との位置関係を変更可能に設定するようになっている。本発明の特徴は、この位置関係設定部材が、現像剤担持面と像担持面との位置関係を離間状態に設定する離間状態設定部と、同位置関係を強接触状態(現像時の接触状態である通常接触状態よりも強い押圧力で互いに接触する状態)に設定する強接触状態設定部と、を備えたことにある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置として、特開2006−330694号公報や特開2007−114718号公報等に開示されたものが知られている。かかる装置は、周面にトナーを担持したローラ状部材である現像ローラ(現像剤担持体)を備えた現像ユニット(現像ユニット)と、感光体ドラム(像担持体ないし静電潜像担持体)を支持するフレーム(ドラムユニット)と、を備えていて、画像形成動作時に現像ローラと感光体ドラムとを接触させる一方で、非画像形成動作時には両者を離間させるように構成されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この種の装置において、現像ローラの軸方向について現像ローラと感光体ドラムとの接触状態が均等でないことによる画像形成不良が生じることがあった。かかる画像形成不良は、特に、両者を接触させた直後に発生しやすい。このような画像形成不良の原因となる、接触状態の不均一は、画像形成動作を行うために現像ローラと感光体ドラムとの状態を離間状態から接触状態に変化させた際に、両者の離間及び接触に関連する機構部分における各部材間の摩擦抵抗や弾性抵抗等に起因するものである。
【0004】
本発明は、このような課題に対処するためになされたものである。すなわち、本発明の目的は、現像剤担持体と像担持体とを接離可能に構成した画像形成装置において、当該接離動作に起因する画像形成不良の発生を効果的に抑制することができる、画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の画像形成装置は、像担持体ユニットと、現像ユニットと、位置関係設定部材と、を備えている。
【0006】
前記像担持体ユニットには、像担持面を有する像担持体が支持されている。この像担持面は、前記像担持体の周面であって、形成すべき画像に対応して静電潜像が形成されるとともに、当該静電潜像に対応して現像剤による像が担持されるようになっている。なお、前記像担持体ユニットには、円筒形状の複数の前記像担持体が、当該円筒形状における軸線と直交する方向に沿って並列に配置されるように支持されていてもよい。
【0007】
前記現像ユニットは、現像剤担持体と、現像ユニットケースと、を備えている。前記現像剤担持体は、円柱面状の周面である現像剤担持面を有していて、この現像剤担持面上に帯電した前記現像剤を担持するようになっている。前記現像ユニットケースには、前記現像剤担持体が、前記現像剤担持面の一部が当該現像ユニットケースの外部に露出するように支持されている。そして、この現像ユニットは、外部に露出した前記現像剤担持面が前記像担持面と対向するように前記像担持体ユニットに装着されている。例えば、前記現像ユニットは、前記像担持体ユニットに対して着脱されることで交換可能に構成され得る。あるいは、前記現像ユニットは、前記像担持体ユニットと互いに揺動可能に結合されていて、当該像担持体ユニットとともに一体的に交換されるように構成され得る。
【0008】
前記位置関係設定部材は、前記現像ユニットが前記像担持体ユニットに装着された状態で、前記現像剤担持面と前記像担持面との位置関係を変更可能に設定するようになっている。本発明の特徴は、この位置関係設定部材が、前記位置関係を離間状態に設定する離間状態設定部と、同位置関係を強接触状態に設定する強接触状態設定部と、を備えたことにある。ここで、前記離間状態とは、前記現像剤担持面と前記像担持面とが互いに接触しない状態である。また、前記強接触状態とは、前記現像剤担持面と前記像担持面とが、前記現像剤による前記静電潜像の現像時の接触状態である通常接触状態よりも強い押圧力で互いに接触する状態である。なお、前記位置関係設定部材は、前記位置関係を前記通常接触状態に設定する通常接触状態設定部をさらに備えていてもよい。
【0009】
前記位置関係設定部材は、一体に形成されていてもよい。この場合、前記位置関係設定部材は、少なくとも前記離間状態設定部と前記強接触状態設定部とが、前記方向に沿って配列されるように設けられ得る。具体的には、前記方向に沿って、前記離間状態設定部と、前記通常接触状態設定部と、前記強接触状態設定部と、が、この順に配列されるように設けられ得る。
【発明の効果】
【0010】
かかる構成を備えた、本発明の画像形成装置においては、非画像形成時には、前記離間状態設定部により、前記現像剤担持面と前記像担持面とが、互いに接触しない前記離間状態に設定される。その後、画像形成動作を行う際には、前記現像剤担持面と前記像担持面との前記位置関係が、前記離間状態から前記通常接触状態に変更される。
【0011】
このとき、前記位置関係を、前記強接触状態設定部によって一旦前記強接触状態に設定してから、前記通常接触状態に設定することで、当該通常接触状態における、前記現像剤担持面と前記像担持面との接触状態が、軸方向(装置幅方向、主走査方向、あるいは用紙幅方向とも称される。)について可及的に均一化される。これにより、前記現像剤担持面と前記像担持面との接離動作に起因する画像形成不良の発生を、効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係るカラーレーザープリンタの概略的な構成を示す側断面図である。
【図2】図1に示されている現像ユニットの平面図である。
【図3】図1に示されているドラムユニットフレームの主要部の概略構成を示す斜視図である。
【図4A】図3に示されているドラムユニットフレームにおける一対のフレーム側板のうちの一方(図3における手前側)を取り外した状態を示す側面図である。
【図4B】図3に示されているドラムユニットフレームにおける一対のフレーム側板のうちの一方(図3における手前側)を取り外した状態を示す側面図である。
【図5】図1〜図4Bに示されている現像ユニット及びドラムユニット並びにこれらの周辺の構成の一変形例を示す図である。
【図6】図1〜図4Bに示されている現像ユニット及びドラムユニット並びにこれらの周辺の構成の他の変形例(図5の構成のさらなる変形例)を示す側面図である。
【図7】図1〜図4Bに示されている現像ユニット及びドラムユニット並びにこれらの周辺の構成の他の変形例(図5〜図6の構成のさらなる変形例)を示す図である。
【図8】図7に示されている現像ユニット及びドラムユニット並びにこれらの周辺の構成の動作の様子を示す図である。
【図9】図1に示されているカラーレーザープリンタの一変形例を示す側断面図である。
【図10】図9に示されているカラーレーザープリンタにおける、現像ユニットの交換の様子を示す側断面図である。
【図11】図9及び図10に示されている現像ユニット及びドラムユニットを拡大して示す側断面図である。
【図12】図9に示されている現像ユニット及びドラムユニット並びにその周辺の構成を抜き出して示す図である。
【図13】図9に示されている現像ユニット及びドラムユニット並びにその周辺の構成の動作の様子を示す側面図である。
【図14】図9に示されている現像ユニット及びドラムユニット並びにその周辺の構成の動作の様子を示す側面図である。
【図15】図13に示されている現像ユニット及びドラムユニット並びにこれらの周辺の構成の一変形例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0014】
<カラーレーザープリンタの全体構成>
図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態であるカラーレーザープリンタ1の側断面図である。以下、図1における右側(図中y軸負側)を、当該カラーレーザープリンタ1の「前面」側と称し、図1における左側(図中y軸正側)を、当該カラーレーザープリンタ1の「背面」側と称する。また、図1における上下方向(図中z軸方向)を、当該カラーレーザープリンタ1の「高さ方向」又は「上下方向」と称し、図1における左右方向(図中y軸方向)を、当該カラーレーザープリンタの「前後方向」と称する。さらに、図1の紙面と垂直な方向(図中x軸方向)を、当該カラーレーザープリンタ1の「幅方向」と称する。
【0015】
本実施形態のカラーレーザープリンタ1は、給紙カセット2と、現像ユニット3(イエロー現像ユニット3Y,マゼンタ現像ユニット3M,シアン現像ユニット3C,及びブラック現像ユニット3K)と、ドラムユニット4と、スキャナユニット5と、用紙搬送部6と、転写部7と、定着部8と、排紙部9と、を備えている。
【0016】
カラーレーザープリンタ1における本体フレーム10は、合成樹脂製の箱状部材である本体ケーシング11によって覆われている。本体ケーシング11の上面11aには、排紙トレイ11bが形成されている。この排紙トレイ11bは、本体ケーシング11の前記背面側における上部に形成された排紙口11cから排出された用紙P(記録媒体)を受容し得るように構成されている。本体ケーシング11における前面側には、前面開口部11dが形成されている。この前面開口部11dは、前面カバー11eを前面側に開放することで、カラーレーザープリンタ1における内部のメンテナンスを行えるように設けられている。前面カバー11eは、その下端部を中心として、上述の前後方向(図中y軸方向)に沿って開閉可能に構成されている。
【0017】
<<給紙カセット>>
本体フレーム10の底部には、シート状の用紙Pを積層状態で貯留し得るように構成された給紙カセット2が、脱着可能に装着されている。給紙カセット2のケーシングを構成するカセットケース21の内側には、用紙が載置される用紙押圧板22が配置されている。用紙押圧板22は、背面側の端部である押圧板後端部22aを揺動中心とし、前面側の端部である押圧板前端部22bを自由端として、当該押圧板前端部22bが前記上下方向に沿って揺動するように支持されている。押圧板押し上げレバー23は、押圧板前端部22bを上方に付勢し得るように、当該押圧板前端部22bの下方に配置されている。
【0018】
カセットケース21における前面側の端部近傍であって、押圧板前端部22bよりも用紙搬送方向における下流側には、分離パッド25が配置されている。この分離パッド25の上面には、カセットケース21内から前記用紙搬送方向に送出された用紙Pの前端部(前面側の端部)が当接する分離面25aが形成されている。この分離面25aは、ゴム等の、用紙よりも摩擦係数が高い材質によって構成されている。この分離パッド25は、下方から分離パッド付勢バネ26によって上方に付勢されている。
【0019】
カセットケース21における前面側の上端部であって、分離パッド25よりも用紙搬送方向における下流側には、ピンチローラ28が配置されている。このピンチローラ28は、カセットケース21によって、回転自在に支持されている。
【0020】
<<現像ユニット>>
本体フレーム10の内側であって、給紙カセット2よりも上方には、複数の現像ユニット3(イエロー現像ユニット3Y,マゼンタ現像ユニット3M,シアン現像ユニット3C,ブラック現像ユニット3K)が配置されている。具体的には、イエロー現像ユニット3Y,マゼンタ現像ユニット3M,シアン現像ユニット3C,及びブラック現像ユニット3Kは、この順序で当該カラーレーザープリンタ1の前面側から背面側に向かって配列されている。イエロー現像ユニット3Y,マゼンタ現像ユニット3M,シアン現像ユニット3C,及びブラック現像ユニット3Kには、それぞれ、イエロー,マゼンタ,シアン,及びブラックの色の粉体トナー(乾式現像剤)が収容されている。各現像ユニット3は、ドラムユニット4に対して、脱着自在に装着されている。
【0021】
図2は、図1に示されている現像ユニット3の平面図である。以下、図1及び図2を参照すると、現像ユニット3の筐体をなす現像ユニットケース31は、トナーボックス部31aと、ローラ支持部31bと、を備えている。トナーボックス部31aは、トナーが収容されるトナー収容室を構成する箱状の部分であって、そのローラ支持部31b側の壁面には開口部が設けられている。上述のトナー収容室内には、収容されているトナーを撹拌するためのアジテータ32が、回転可能に収容されている。
【0022】
ローラ支持部31bには、供給ローラ33及び現像ローラ34が、回転可能に支持されている。供給ローラ33は、スポンジローラからなり、トナーボックス部31a内のトナーを現像ローラ34に供給するために、現像ローラ34と接触するように設けられている。現像ローラ34は、金属製の丸棒からなる現像ローラシャフト34aと、その周囲に形成されたゴム層であるローラ本体34bと、からなる、ゴムローラ状部材であって、供給ローラ33と平行に設けられている。
【0023】
図1に示されているように、供給ローラ33及び現像ローラ34は、互いに接触しつつ同一方向に回転駆動されることで、ローラ本体34bの円柱面状の周面であるトナー担持面34b1上に帯電したトナーを担持させるように、構成及び配置されている。また、図2に示されているように、現像ローラシャフト34aの両端部であって、ローラ支持部31bによって回転可能に支持されている個所よりも外側には、円筒状のシャフト軸受カバー34cが、相対的に回転可能に装着されている。
【0024】
現像ローラ34は、トナー担持面34b1の一部(供給ローラ33と接触している部分と反対側の部分)を現像ユニットケース31の外側に露出するように設けられている。かかるトナー担持面34b1の一部と接触するように、現像ユニットケース31には、層厚規制ブレード35が装着されている。層厚規制ブレード35は、上述のトナー担持面34b1の一部とカウンター方向に当接することで、トナー担持面34b1上のトナーの量を調整するように、構成及び配置されている。
【0025】
<<ドラムユニット>>
図1を参照すると、本発明の像担持体ユニットに対応するドラムユニット4には、複数の(現像ユニット3と同数の)感光体ドラム41が、回転可能に支持されている。複数の感光体ドラム41は、互いに平行で、上述の前後方向(図中y軸方向)に沿って配列されている。感光体ドラム41は、現像ユニット3における現像ローラ34と対向するように配置されている。
【0026】
本発明の像担持体としての感光体ドラム41は、丸棒状のドラムシャフト41aと、その周囲の円筒状のドラム本体41bと、からなる、ドラムないしローラ状の部材であって、ドラムシャフト41aを中心として回転駆動されるようになっている。ドラム本体41bの周面である静電潜像担持面41b1は、形成すべき画像に対応して静電潜像が形成されるとともに、当該静電潜像に対応してトナーによる像が担持されるようになっている。
【0027】
現像ローラ34と感光体ドラム41とが対向している位置よりも、感光体ドラム41の回転方向(図中矢印で示されている方向:以下単に「ドラム回転方向」と称する。)における上流側の、感光体ドラム41の周面と対向するように、帯電器42が設けられている。帯電器42は、静電潜像担持面41b1を一様に帯電させ得るように構成されている。
【0028】
帯電器42と感光体ドラム41とが対向している位置よりも、前記ドラム回転方向におけるさらに上流側の感光体ドラム41の周面と対向するように、ドラムクリーナ43が設けられている。ドラムクリーナ43は、帯電器42によって一様に帯電される前の静電潜像担持面41b1を、当該感光体ドラム41の軸方向である前記幅方向(図中x軸方向)の全体に亘ってクリーニングし得るように構成されている。
【0029】
感光体ドラム41、帯電器42、及びドラムクリーナ43は、ドラムユニットフレーム44に装着されている。すなわち、ドラムユニットフレーム44には、複数の感光体ドラム41が、前記幅方向(図中x軸方向)と直交する上述の前後方向(図中y軸方向)に沿って並列に配置されるように、回転可能に支持されている。また、ドラムユニットフレーム44は、現像ユニット3を着脱自在に構成されている。すなわち、現像ユニット3は、ドラムユニットフレーム44に装着されることで、トナー担持面34b1を静電潜像担持面41b1と対向させるようになっている。
【0030】
ドラムユニットフレーム44は、本体フレーム10に対して、上述の前後方向(図中y軸方向)に沿ってスライド可能に支持されている。すなわち、ドラムユニットフレーム44は、前面カバー11eを解放した状態で、前面開口部11dを介して前面側に引き出し可能に設けられている(このため、ドラムユニットフレーム44は、「スライドフレーム」とも称され得る。)。
【0031】
図3は、図1に示されているドラムユニットフレーム44の主要部の概略構成を示す斜視図である。図3を参照すると、ドラムユニットフレーム44は、一対のフレーム側板44aを備えている。フレーム側板44aは、前記幅方向(図中x軸方向)と直交するように配置された、平板状の部材であって、その長手方向が上述の前後方向(図中y軸方向)となるように形成されている。
【0032】
図4A及び図4Bは、図3に示されているドラムユニットフレーム44における一対のフレーム側板44aのうちの一方(図3における手前側)を取り外した状態を示す側面図である。ここで、図4A及び図4Bにおいては、ドラムユニットフレーム44には4つの現像ユニット3(図2参照:なお、説明の便宜のため、現像ローラシャフト34a及びシャフト軸受カバー34c以外は図4A及び図4Bにおいては図示が省略してある。)が装着されているものとする。
【0033】
<<<位置関係設定部材>>>
以下、図3、図4A及び図4Bを参照すると、一対のフレーム側板44aの内側面には、それぞれ、スライドカム溝44a1が形成されている。スライドカム溝44a1は、上述の前後方向(図中y軸方向)に沿って設けられている。スライドカム溝44a1には、スライドカム45が、上述の前後方向に沿ってスライド可能に装着されている(図4A及び図4Bは、図3における手前側のフレーム側板44a(図4A及び図4Bでは図示が省略されている)に装着された、図中手前側のスライドカム45と、図3における奥側のフレーム側板44a(図4A及び図4Bで図示されている)に装着された、図中奥側のスライドカム45とが、側面視にて重なっているため、前者のみが図示されている。)。
【0034】
本発明の位置関係設定部材に対応するスライドカム45は、現像ユニット3がドラムユニットフレーム44に装着された状態(図1参照)で、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1との位置関係を変更可能に設定するようになっている。具体的には、スライドカム45は、上述の前後方向(図中y軸方向)に沿った長手方向を有する、側面視にて長方形状の板状部材であって、前記高さ方向(図中z軸方向)における幅がスライドカム溝44a1の同方向における幅と所定の嵌め合いの関係になることでスライドカム溝44a1内をガタツキなくスムーズにスライドするように形成されている。
【0035】
スライドカム45における、各現像ローラシャフト34a(シャフト軸受カバー34c)に対応する位置には、切欠き部である案内スロット45aが、上述の前後方向(図中y軸方向)に沿って設けられている。案内スロット45aは、スライドカム45を、その厚さ方向(図中x軸方向)について貫通するように形成されている。また、案内スロット45aは、その前後方向(図中y軸方向)における背面側の端部から上方(図中z軸正方向)に向けて開口する、開口部45a1を有している。
【0036】
すなわち、現像ユニット3(図2参照)がドラムユニットフレーム44に装着される際に、シャフト軸受カバー34cが開口部45a1を通って案内スロット45aに収容されるように、開口部45a1が形成されている。そして、案内スロット45aは、その側面視における長手方向と直交する幅がシャフト軸受カバー34cの外径と所定の嵌め合いの関係になることでシャフト軸受カバー34cをガタツキなくスムーズに案内しつつ、シャフト軸受カバー34cとの相対位置に応じてトナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1との位置関係を設定するように形成されている。
【0037】
具体的には、案内スロット45aには、離間作用部45bと、強押圧作用部45cと、通常押圧時収容部45dと、が形成されている。すなわち、離間作用部45bと、強押圧作用部45cと、通常押圧時収容部45dとは、この順に前面側に向かって(図中y軸負方向に向かって)配列されている。
【0038】
離間作用部45bは、案内スロット45aの前後方向(図中y軸方向)における背面側の端部であって、同方向における前面側の端部である通常押圧時収容部45dよりも上方にオフセットして設けられている。すなわち、離間作用部45bは、シャフト軸受カバー34cを相対的に感光体ドラム41から離隔した側の位置に配置させることで、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とを離間状態に設定する作用を奏するように形成されている。一方、通常押圧時収容部45dは、シャフト軸受カバー34cを相対的に感光体ドラム41に接近した側の位置に配置させることで、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とを接触可能にするように形成されている。
【0039】
スライドカム45における、通常押圧時収容部45dに対応する位置には、通常押圧作用バネ45eが装着されている。通常押圧作用バネ45eは、通常押圧時収容部45dに収容されているシャフト軸受カバー34cを感光体ドラム41に向けて付勢することで、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とを、静電潜像のトナーによる現像に適した所定の押圧力で互いに接触した状態(通常接触状態)に設定するように構成されている。
【0040】
強押圧作用部45cは、離間作用部45bと通常押圧時収容部45dとの間に設けられている。本実施形態においては、強押圧作用部45cは、案内スロット45aの上側の内壁面から下方に突出する凸部として形成されている。すなわち、強押圧作用部45cは、スライドカム45のスライドによりシャフト軸受カバー34cが離間作用部45bから通常押圧時収容部45dに向かって案内される途中で、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とを、上述の通常接触状態よりも強い押圧力で互いに接触した状態(強接触状態)に設定するように構成されている。
【0041】
<<スキャナユニット>>
再び図1を参照すると、スキャナユニット5は、イエロー現像ユニット3Y、マゼンタ現像ユニット3M、シアン現像ユニット3C、及びブラック現像ユニット3Kの上方に設けられている。このスキャナユニット5は、図示しないレーザー発光部にて画像データに基づいて生成・変調されたレーザービーム(図中破線で示されている)を、帯電器42によって一様に帯電された静電潜像担持面41b1上に照射することで、静電潜像担持面41b1上に静電潜像を形成するように、構成及び配置されている。
【0042】
<<用紙搬送部>>
本体フレーム10の内側には、現像ユニット3及びドラムユニット4に向けて用紙Pを供給するための用紙搬送部6が備えられている。この用紙搬送部6は、ピックアップローラ61と、分離ローラ62と、紙粉除去ローラ63と、用紙搬送ローラ64と、用紙ガイド65と、から構成されている。
【0043】
ピックアップローラ61は、本体フレーム10内にて回転可能に支持されている。このピックアップローラ61は、本体フレーム10内に備えられた駆動力伝達機構を介して、図中矢印で示されている方向に回動するように構成されている。また、このピックアップローラ61は、画像形成時において、用紙押圧板22における押圧板前端部22b及び押圧板押し上げレバー23によって上方に付勢された用紙Pと、所定の圧力をもって接するように配置されている。
【0044】
分離ローラ62は、本体フレーム10内にて回転可能に支持されている。この分離ローラ62は、本体フレーム10内に備えられた駆動力伝達機構を介して、図中矢印で示されている方向に回動するように構成されている。また、この分離ローラ62は、周面が分離パッド25と所定の圧力をもって接するように、当該分離パッド25と対向して配置されている。
【0045】
紙粉除去ローラ63は、本体フレーム10内にて回転可能に支持されている。この紙粉除去ローラ63は、ピンチローラ28と対向するように、分離パッド25よりも用紙Pの搬送先に配置されている。そして、この紙粉除去ローラ63は、ピンチローラ28との間で、搬送中の用紙Pを挟持することで、当該用紙Pに付着している紙粉や埃等を除去し得るように構成されている。
【0046】
紙粉除去ローラ63と、イエロー画像形成部(イエロー現像ユニット3Y及びドラムユニット4)との間には、用紙搬送ローラ64及び用紙ガイド65が配置されている。この用紙搬送ローラ64及び用紙ガイド65は、紙粉除去ローラ63を経た用紙Pを、当該イエロー画像形成部と後述する転写部7との間に向けてガイドしつつ搬送し得るように構成されている。
【0047】
<<転写部>>
本体フレーム10の内側であって、画像形成部(現像ユニット3及びドラムユニット4)の下方には、転写部7が配置されている。転写部7は、用紙搬送ベルト71と、転写ローラ72と、ベルト駆動ローラ73と、ベルト支持ローラ74と、ベルトクリーナ75と、から構成されている。
【0048】
用紙搬送ベルト71は、ポリカーボネートやポリイミド等の樹脂にカーボン等の導電性粒子を分散した導電性プラスチックからなり、無端ベルト状に形成されている。この用紙搬送ベルト71は、その外側表面である搬送面71aが、複数のドラムユニット4における感光体ドラム41と対向するように張設されている。
【0049】
転写ローラ72は、複数の感光体ドラム41のそれぞれと、用紙搬送ベルト71を挟んで対向するように、回転可能に支持されている。この転写ローラ72には、高圧電源の出力端子が電気的に接続されていて、感光体ドラム41の周面上のトナーを用紙搬送ベルト71上の用紙P上に転写させるための転写バイアス電圧が感光体ドラム41との間で印加され得るようになっている。
【0050】
ベルト駆動ローラ73は、本体フレーム10に備えられた駆動力伝達機構を介して、図中矢印方向に回動するように構成されている。このベルト駆動ローラ73は、複数の現像ユニット3のうちの最も背面側に位置するブラック現像ユニット3Kと対向する感光体ドラム41よりもさらに背面側に配置されている。
【0051】
ベルト支持ローラ74は、複数の現像ユニット3のうちの最も前面側に位置するイエロー現像ユニット3Yと対向する感光体ドラム41よりもさらに前面側に配置されている。このベルト支持ローラ74とベルト駆動ローラ73との間には、上述の用紙搬送ベルト71が、所定の張力で架け渡されるように支持されている。このベルト支持ローラ74は、ベルト駆動ローラ73の図中矢印で示されている方向の回動による、用紙搬送ベルト71の図中矢印で示されている周回移動に伴って、回転可能に支持されている。
【0052】
ベルトクリーナ75は、各転写ローラ72の下方にて架け渡されている用紙搬送ベルト71よりも下方に配置されている。このベルトクリーナ75は、画像形成部と対向していた用紙搬送ベルト71の搬送面71aを、幅方向における全体に亘ってクリーニングし得るように構成されている。
【0053】
<<定着部>>
本体フレーム10の内側であって、転写部7よりも用紙搬送方向における下流側には、定着部8が配置されている。この定着部8は、用紙P上に形成されたトナーによる像を当該用紙P上に定着させ得るように構成されている。この定着部8は、加熱ローラ81と、加圧ローラ82と、を備えている。
【0054】
加熱ローラ81は、表面が離型処理された金属製の薄肉円筒部材からなるローラ本体と、そのローラ本体の内側に収容されたハロゲンランプと、を備えている。この加熱ローラ81は、本体フレーム10に備えられた駆動力伝達機構を介して、図中矢印で示されている方向に回転駆動するように構成されている。加圧ローラ82は、シリコンゴム製のローラであり、加熱ローラ81に対して所定の圧力をもって押圧されるように配置されている。この加圧ローラ82は、加熱ローラ81との間で用紙Pを挟持した状態で、加熱ローラ81の回転駆動に従動して回転することで、トナーによる像を用紙P上に定着させつつ当該用紙Pを排紙口11cに向けて送り得るように構成されている。
【0055】
<<排紙部>>
本体フレーム10の内側における最も背面側であって、定着部8の上方には、排紙部9が設けられている。この排紙部9は、定着部8を経た用紙Pを本体フレーム10の外部に排出し得るように構成されている。
【0056】
排紙部9は、定着済用紙搬送ローラ91と、ピンチローラ92と、定着済用紙ガイド93a及び193bと、排紙ローラ94と、排紙従動ローラ95と、を備えている。
【0057】
定着済用紙搬送ローラ91及びピンチローラ92は、加熱ローラ81及び加圧ローラ82による用紙Pの搬送先に配置されている。定着済用紙搬送ローラ91は、図中矢印で示されている方向に回転駆動され得るように、回転可能に支持されている。ピンチローラ92は、定着済用紙搬送ローラ91と対向するように配置されている。このピンチローラ92は、定着済用紙搬送ローラ91の図中破線矢印で示されている方向での回転に連れ回るように、回転可能に支持されている。そして、定着済用紙搬送ローラ91及びピンチローラ92は、定着済用紙搬送ローラ91の図中破線矢印で示されている方向での回転駆動により、定着済みの用紙Pを排紙口11cに向けて搬送し得るように構成されている。
【0058】
定着済用紙搬送ローラ91及びピンチローラ92による、定着済みの用紙Pの搬送先には、定着済用紙ガイド93a及び93bが形成されている。この定着済用紙ガイド93a及び93bは、定着済用紙搬送ローラ91及びピンチローラ92によって搬送されている用紙Pを、排紙ローラ94と排紙従動ローラ95との接触部分に向けてガイドし得るように構成されている。
【0059】
排紙ローラ94及び排紙従動ローラ95は、排紙口11cに面するように、当該排紙口11cの近傍に配置されている。排紙ローラ94は、図中矢印で示されている方向に回転駆動され得るように、回転可能に支持されている。排紙従動ローラ95は、排紙ローラ94と対向するように配置されている。この排紙従動ローラ95は、排紙ローラ94の図中矢印で示されている方向での回転に連れ回るように、回転可能に支持されている。そして、排紙ローラ94及び排紙従動ローラ95は、排紙ローラ94の図中矢印で示されている方向での回転駆動により、定着済みの用紙Pを排紙口11cから本体フレーム10の外側に排出し得るように構成されている。
【0060】
<実施形態の構成による作用・効果>
以下、本実施形態の構成による作用・効果を、各図面を参照しつつ説明する。
【0061】
非画像形成時には、図4Aに示されているように、スライドカム45が前面側(図中y軸負方向)に移動する。すると、シャフト軸受カバー34cが、離間作用部45bに位置することで、相対的に感光体ドラム41から離隔した側に移動する。これにより、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とが、互いに接触しない離間状態に設定される。この場合、シャフト軸受カバー34cが開口部45a1を通って案内スロット45aの外部に移動することが可能となるため、現像ユニット3(図2参照)のドラムユニットフレーム44に対する着脱操作を行うことが可能となる。
【0062】
画像形成動作を行う際には、図4Aに示されている状態から、スライドカム45が背面側(図中y軸正方向)に移動する。すると、シャフト軸受カバー34cが、案内スロット45a内を、離間作用部45bから通常押圧時収容部45dに向けて移動する。この途中で、シャフト軸受カバー34cが強押圧作用部45cに達すると、強押圧作用部45cによってシャフト軸受カバー34cが下方に付勢されることで、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とが、通常接触状態よりも強い押圧力で互いに接触する。その後、図4Bに示されているように、シャフト軸受カバー34cが通常押圧時収容部45dに達すると、通常押圧作用バネ45eによってシャフト軸受カバー34cが下方に付勢されることで、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とが、通常接触状態に設定される。
【0063】
上述の通り、本実施形態においては、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とを一旦強接触させてから通常接触させることで、通常接触状態におけるトナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1との接触状態が、前記幅方向について可及的に均一化される。これにより、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1との接離動作に起因する画像形成不良の発生を、効果的に抑制することができる。
【0064】
<変形例の例示>
なお、上述の実施形態は、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた本発明の代表的な実施形態を、単に例示したものにすぎない。よって、本発明はもとより上述の実施形態に何ら限定されるものではない。したがって、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、上述の実施形態に対して種々の変形が施され得ることは、当然である。
【0065】
以下、代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施形態にて説明されているものと同様の構成及び機能を有する部材に対しては、上述の実施形態と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部材の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施形態における説明が援用され得るものとする。
【0066】
もっとも、言うまでもなく、変形例とて、以下に列挙されたものに限定されるものではない。また、実施形態や変形例の、全部又は一部が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、互いに複合的に適用され得る。本発明(特に、本発明の課題を解決するための手段を構成する各構成要素における、作用的・機能的に表現されているもの)は、上述の実施形態や、下記変形例の記載に基づいて限定解釈されてはならない。このような限定解釈は、(先願主義の下で出願を急ぐ)出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、許されない。
【0067】
・本発明の適用対象は、多色画像形成可能なレーザープリンタに限定されない。例えば、本発明は、単色のレーザープリンタや、単色及びカラーの複写機等の、いわゆる電子写真方式の画像形成装置に対して、好適に適用され得る。また、上述の実施形態における用紙搬送ベルト71に代えて、トナー像をその表面に担持可能な、中間転写ベルトあるいは感光体ベルトが用いられていてもよい。この場合、図3に示されているドラムユニットフレーム(スライドフレーム)44は、感光体ドラム41に代えて、転写ローラ72、ベルト駆動ローラ73、及びベルト支持ローラ74を回転可能に支持するとともに、これらのローラに架け渡されるように上述のベルトが設けられる。
【0068】
・本発明の「位置関係設定部材」は、上述の実施形態にて示された具体的な構成に何ら限定されない。例えば、離間作用部45bは、シャフト軸受カバー34cを上方に付勢するバネであってもよい。この場合、案内スロット45aは、その前後方向(図中y軸方向)における形状が略矩形状に形成され得る。また、強押圧作用部45cは、通常押圧作用バネ45eよりも押圧力の大きなバネであってもよい。また、通常押圧作用バネ45eは、省略され得る。
【0069】
図5は、図1〜図4Bに示されている現像ユニット3及びドラムユニット4並びにこれらの周辺の構成の一変形例を示す図である(図中、(i)は側面図であり、(ii)は側断面図である。なお、図5は、4つの現像ユニット3のうちの1つの周辺のみを示しているものとする。)。
【0070】
図5に示されているように、ドラムユニットフレーム44における、シャフト軸受カバー34cに対応する位置には、切欠き部である装着ガイドスロット46が設けられている。装着ガイドスロット46は、現像ユニット3(現像ユニットケース31)がドラムユニットフレーム44に装着されて画像形成動作可能な状態における、側面視にて現像ローラシャフト34aとドラムシャフト41aとを通る直線に沿って開口する、略U字状の開口部であって、現像ユニット3をドラムユニットフレーム44に着脱する際にシャフト軸受カバー34cをガイドするように形成されている。
【0071】
ドラムユニットフレーム44には、現像ユニットケース31を下方に押圧することで通常押圧状態を実現するための押圧レバー47が設けられている。押圧レバー47は、前記幅方向(図中x軸方向)と平行な揺動支持軸47aを中心として揺動可能に構成されていて、その一方の端部である押圧作用部47bが通常押圧作用バネ45eによって下方に付勢されることで現像ユニットケース31を下方に押圧するようになっている。この押圧レバー47は、現像ユニットケース31におけるトナーボックス部31aを前面側及び下方から支持する板状部材である現像ユニットケース支持部48の上端部にて、揺動可能に支持されている。
【0072】
また、一対の現像ローラシャフト34aの近傍には、それぞれ、棒状の部材である押圧レバー120が設けられている。押圧レバー120は、前記幅方向(図中x軸方向)と平行な揺動支持軸121を中心として揺動するように構成されている。押圧レバー120は、押圧部122と操作部123とを備えている。押圧部122は、揺動支持軸121からシャフト軸受カバー34c側に向けて突出する部分であって、シャフト軸受カバー34cを上方から押圧可能に設けられている。操作部123は、揺動支持軸121からシャフト軸受カバー34cとは反対側に向けて突出する部分であって、本体フレーム10(図1参照)に設けられたソレノイド等のアクチュエータによって上方に付勢され得るようになっている。
【0073】
かかる構成においては、図4Aに示されているように、スライドカム45における離間作用部45bによって、離間動作が行われる。一方、図4Bに示されているように、シャフト軸受カバー34cが通常押圧時収容部45dに収容されることで、離間動作が解除される(なお、本変形例においては、図4A及び図4Bに示されているスライドカム45には、強押圧作用部45c及び通常押圧作用バネ45eは設けられていないものとする。)。
【0074】
すると、図5における(ii)に示されているように、押圧レバー47の押圧作用部47bによって、現像ユニットケース31におけるトナーボックス部31aが、下方に付勢される。これにより、現像ローラ34が、感光体ドラム41に向けて、装着ガイドスロット46によってガイドされつつ付勢される。
【0075】
但し、単に離間動作が解除されて、押圧レバー47によって現像ユニットケース31が付勢されただけでは、シャフト軸受カバー34cと装着ガイドスロット46との摩擦抵抗等により、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1との接触状態が不完全である(前記幅方向にて接触状態が均一とならない)ことがあり得る。
【0076】
そこで、本変形例においては、画像形成動作が開始されるに先立って、一対の押圧レバー120が同期して操作されることで、現像ローラ34が感光体ドラム41に向けて強く付勢される。これにより、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1との接触状態が、一旦強接触状態に設定される。その後、一対の押圧レバー120による押圧動作が同期して解除されることで、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1との接触状態が、押圧レバー47によって通常押圧状態に設定される。
【0077】
図6は、図1〜図4Bに示されている現像ユニット3及びドラムユニット4並びにこれらの周辺の構成の他の変形例(図5の構成のさらなる変形例)を示す図である。図6に示されているように、現像ユニットケース31におけるトナーボックス部31aの上端部には、前記幅方向(図中x軸方向)に沿って外側に突出するように、一対の位置関係設定突起31cが設けられている。また、位置関係設定突起31cの近傍には、これを操作するための直動カム130が設けられている。
【0078】
本変形例においては、直動カム130は、上述の前後方向(図中y軸方向)に沿った長手方向を有する棒状の部材であって、位置関係設定突起31cの下方にて、当該長手方向に沿って往復移動可能に設けられている。この直動カム130には、上方に向けて突出するように、離間作用部131が設けられている。この離間作用部131は、直動カム130が図中(i)に示されている状態から背面側(図中y軸正方向)にスライドして、図中(ii)に示されているように位置関係設定突起31cの直下に移動した場合に、位置関係設定突起31cを押し上げることで、「離間状態」を実現するように形成されている。
【0079】
かかる構成においては、図4A等に示されているスライドカム45に代えて、直動カム130によって、離間動作及びその解除が行われる。なお、通常押圧状態及び強押圧状態の実現は、図5に示されている例と同様である。
【0080】
なお、図5及び図6に示されている例において、押圧レバー120や直動カム130は、図3に示されているドラムユニットフレーム44に支持されていてもよいし、図1に示されている本体フレーム10に支持されていてもよい(操作部123を操作するための上述のアクチュエータも同様である)。また、押圧レバー120は、現像ローラシャフト34aを下方に付勢するようになっていてもよい。また、押圧レバー47を省略することで、現像ユニット3の自重によって通常接触状態が実現するようになっていてもよい。
【0081】
位置関係設定突起31c及び直動カム130は、離間状態のみならず、強接触状態や通常接触状態をも実現するようになっていてもよい。すなわち、直動カム130における、離間作用部131よりも背面側には、位置関係設定突起31cを下方に付勢するための機構(具体例としては板バネ部材等)が設けられていてもよい。この場合、図5に示されている押圧レバー120は、省略される。
【0082】
図7は、図1〜図4Bに示されている現像ユニット3及びドラムユニット4並びにこれらの周辺の構成の他の変形例(図5〜図6の構成のさらなる変形例)を示す図である(図中、(i)は側面図であり、(ii)は側断面図である。なお、図7は、4つの現像ユニット3のうちの1つの周辺のみを示しているものとする。)。図8は、図7に示されている現像ユニット3及びドラムユニット4並びにこれらの周辺の構成の動作の様子を示す図である。
【0083】
図7及び図8に示されているように、押圧レバー47は、揺動支持軸47aを挟んで押圧作用部47bと反対側に設けられた操作部47cがアクチュエータ140によって上方に付勢されることで、強押圧状態を実現するように構成されていてもよい。この場合、図7に示されているように、通常押圧状態は、現像ユニットケース31におけるトナーボックス部31aが押圧レバー47によって押圧されていない状態(押圧レバー47における押圧作用部47bが現像ユニットケース31におけるトナーボックス部31aの上壁面から離隔した状態)で、現像ユニット3の自重によって実現される。
【0084】
なお、図7及び図8に示されている本変形例においては、離隔状態は、上述の実施形態と同様にスライドカム45によって行われてもよいし、図6に示されているように直動カム130によって行われてもよい。また、アクチュエータ140は、図3に示されているドラムユニットフレーム44に支持されていてもよいし、図1に示されている本体フレーム10に支持されていてもよい。
【0085】
図9は、図1に示されているカラーレーザープリンタ1の一変形例を示す側断面図である。図10は、図9に示されているカラーレーザープリンタ1における、現像ユニット3の交換の様子を示す側断面図である。図9及び図10に示されているように、イエロー現像ユニット3Y,マゼンタ現像ユニット3M,シアン現像ユニット3C,及びブラック現像ユニット3Kは、上下方向に(上記の順で上から下に)配列されていてもよい。この場合、図9及び図10に示されているように、カラーレーザープリンタ1は、転写部7が設けられた背面カバー11fを開閉することで、背面側から現像ユニット3を本体フレーム10に対して着脱自在に構成されていてもよい。
【0086】
また、図9に示されているように、ドラムユニット4(ドラムユニットフレーム44)が現像ユニット3の数(すなわち感光体ドラム41の数)に分割されていて、個々のドラムユニット4と現像ユニット3とが一体として本体フレーム10に対して着脱自在に構成されていてもよい。図11〜図14は、かかる変形例に対応する図面であって、図11は、図9及び図10に示されている現像ユニット3及びドラムユニット4を拡大して示す側断面図である。ここで、図11における(i)は離間状態、(ii)は通常接触状態、(iii)は強接触状態、をそれぞれ示すものである。図12は、図9に示されている現像ユニット3及びドラムユニット4並びにその周辺の構成を抜き出して示す図である。図13及び図14は、図9に示されている現像ユニット3及びドラムユニット4並びにその周辺の構成の動作の様子を示す側面図である。
【0087】
図9〜図11に示されているように、本変形例においては、1つのドラムユニット4には、1本の感光体ドラム41が備えられている。すなわち、1つのドラムユニットフレーム44には、1組の感光体ドラム41、帯電器42、及びドラムクリーナ43が設けられている。現像ユニットケース31とドラムユニットフレーム44とは、前記幅方向(図中x軸方向)と平行な揺動支持軸49を介して互いに揺動自在に結合されている。そして、本変形例の構成は、本体フレーム10側に設けられたスライドカム151によって現像ユニットケース31に設けられた位置関係設定突起31cを操作して現像ユニットケース31をドラムユニットフレーム44に対して相対的に揺動させることで、離間状態、通常接触状態、及び強接触状態を実現するようになっている。
【0088】
具体的には、図9に示されているように背面カバー11fが閉じられた状態で、感光体ドラム41は、用紙搬送ベルト71を挟んで転写ローラ72によって背面側から支持されるようになっている。また、スライドカム151は、本体フレーム10によって、上下方向にスライド可能に支持されている。
【0089】
上述の実施形態と同様に、スライドカム151には、案内スロット151aが形成されていて、開口部151a1を介して位置関係設定突起31cを受け入れるようになっている。また、案内スロット151aには、離間作用部151bと、強押圧作用部151cと、通常押圧時収容部151dと、が形成されている。すなわち、離間作用部151bと、強押圧作用部151cと、通常押圧時収容部151dとは、この順に上方に向かって(図中z軸正方向に向かって)配列されている。
【0090】
離間作用部151bは、案内スロット151aの下端部であって、上端部である通常押圧時収容部151dよりも、前面側の端部がより前面側(感光体ドラム41から離隔する側)にオフセットして設けられている。すなわち、離間作用部151bは、位置関係設定突起31cを相対的に感光体ドラム41から離隔した側の位置に配置させることで、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とを離間状態に設定する作用を奏するように形成されている。一方、通常押圧時収容部151dは、位置関係設定突起31cを相対的に感光体ドラム41に接近した側の位置に配置させることで、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とを接触可能にするように形成されている。
【0091】
スライドカム151における、通常押圧時収容部151dに対応する位置には、通常押圧作用バネ151eが装着されている。図12における(ii)は、この通常押圧作用バネ151eの周辺を拡大した斜視図である。通常押圧作用バネ151eは、通常押圧時収容部151dに収容されている位置関係設定突起31cを感光体ドラム41に向けて付勢することで、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とを、静電潜像のトナーによる現像に適した所定の押圧力で互いに接触した状態(通常接触状態)に設定するように構成されている。
【0092】
強押圧作用部151cは、離間作用部151bと通常押圧時収容部151dとの間に設けられている。強押圧作用部151cは、案内スロット151aの前面側の内壁面から背面側(感光体ドラム41に近接する側)に突出する凸部として形成されている。すなわち、強押圧作用部151cは、スライドカム151のスライドにより位置関係設定突起31cが離間作用部151bから通常押圧時収容部151dに向かって案内される途中で、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とを、上述の通常接触状態よりも強い押圧力で互いに接触した状態(強接触状態)に設定するように構成されている。
【0093】
また、本変形例においては、ブラック現像ユニット3Kにおけるトナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1との接触状態が、他の3つ(イエロー現像ユニット3Y、マゼンタ現像ユニット3M、及びシアン現像ユニット3C)とは独立に変更可能になっている。具体的には、本変形例においては、イエロー現像ユニット3Y、マゼンタ現像ユニット3M、及びシアン現像ユニット3Cにおけるトナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1との接触状態を変更するためのスライドカム151の他に、ブラック現像ユニット3Kにおけるトナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1との接触状態を変更するためのスライドカム152が備えられている。
【0094】
上述のスライドカム151と同様に、スライドカム152には、案内スロット152aが形成されていて、開口部152a1を介して位置関係設定突起31cを受け入れるようになっている。また、案内スロット152aには、離間作用部152bと、強押圧作用部152cと、通常押圧時収容部152dと、が形成されている。すなわち、離間作用部152bと、強押圧作用部152cと、通常押圧時収容部152dとは、この順に上方に向かって(図中z軸正方向に向かって)配列されている。また、スライドカム152における、通常押圧時収容部152dに対応する位置には、通常押圧作用バネ152eが装着されている。
【0095】
かかる変形例の構成においては、現像ユニット3の着脱動作時には、図10に示されているように、背面カバー11fが解放される。このとき(例えば背面カバー11fの解放と同期して)、スライドカム151及び152は、図10及び図12における(i)に示されているように、交換位置(最も上昇した離間位置と、位置関係設定突起31cと強押圧作用部151c・152cとが当接する強押圧位置と、の中間の位置)にスライドする。これにより、位置関係設定突起31cが、開口部151a1及び152a1とほぼ同じ高さに位置するようになり、案内スロット151a及び152aから抜き出しやすくなる。よって、現像ユニット3の着脱動作がスムーズに行われ得る。
【0096】
非画像形成時には、図13における(i)に示されているように、スライドカム151及び152が、連動して上方に移動する。すると、位置関係設定突起31cが、離間作用部151b及び152bに位置することで、相対的に感光体ドラム41から離隔した側に移動する。これにより、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とが、互いに接触しない離間状態に設定される。
【0097】
フルカラーの画像形成動作を行う際には、図13における(i)に示されている状態から、スライドカム151及び152が、ともに下方に移動する。
【0098】
すると、イエロー現像ユニット3Y、マゼンタ現像ユニット3M、及びシアン現像ユニット3Cにおいては、位置関係設定突起31cが、案内スロット151a内を、離間作用部151bから通常押圧時収容部151dに向けて移動する。この途中で、図13における(ii)に示されているように、位置関係設定突起31cが強押圧作用部151cに達すると、強押圧作用部151cによって位置関係設定突起31cが背面側(図中y軸正方向)に付勢されることで、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とが、通常接触状態よりも強い押圧力で互いに接触する。その後、図13における(iii)に示されているに示されているように、位置関係設定突起31cが通常押圧時収容部151dに達すると、通常押圧作用バネ151eによって位置関係設定突起31cが付勢されることで、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とが、通常接触状態に設定される。
【0099】
同様に、ブラック現像ユニット3Kにおいても、図13における(i)に示されている状態から、スライドカム152が下方に移動する。すると、位置関係設定突起31cが、案内スロット152a内を、離間作用部152bから通常押圧時収容部152dに向けて移動する。この途中で、図13における(ii)に示されているように、位置関係設定突起31cが強押圧作用部152cに達すると、強押圧作用部152cによって位置関係設定突起31cが背面側(図中y軸正方向)に付勢されることで、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とが、通常接触状態よりも強い押圧力で互いに接触する。その後、図13における(iii)に示されているに示されているように、位置関係設定突起31cが通常押圧時収容部152dに達すると、通常押圧作用バネ152eによって位置関係設定突起31cが付勢されることで、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1とが、通常接触状態に設定される。
【0100】
図15は、図13に示されている現像ユニット3及びドラムユニット4並びにこれらの周辺の構成の一変形例を示す側面図である。図15に示されているように、1つのスライドカム151によって、イエロー現像ユニット3Y、マゼンタ現像ユニット3M、シアン現像ユニット3C、及びブラック現像ユニット3Kにおける、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1との接触状態が、連動して設定されるようになっていてもよい。あるいは、その逆に、イエロー現像ユニット3Y、マゼンタ現像ユニット3M、シアン現像ユニット3C、及びブラック現像ユニット3Kにおける、トナー担持面34b1と静電潜像担持面41b1との接触状態が、それぞれ個別のスライドカム151(152)によって個別に設定されるようになっていてもよい。
【0101】
・その他、特段に言及されていない変形例についても、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、本発明の技術的範囲に含まれることは当然である。また、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されている要素は、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構造をも含む。さらに、本明細書にて引用した他の出願や公報の内容(明細書及び図面を含む)は、本明細書の一部を構成するものとして、必要に応じて且つ技術的に矛盾しない範囲内において援用され得る。
【符号の説明】
【0102】
1…カラーレーザープリンタ
10…本体フレーム 11…本体ケーシング
11d…前面開口部 11e…前面カバー
11f…背面カバー 2…給紙カセット
3…現像ユニット
3M…マゼンタ現像ユニット 3K…ブラック現像ユニット
3C…シアン現像ユニット 3Y…イエロー現像ユニット
31…現像ユニットケース 31a…トナーボックス部
31b…ローラ支持部 31c…位置関係設定突起
32…アジテータ 33…供給ローラ
34…現像ローラ 34a…現像ローラシャフト
34b…ローラ本体 34b1…トナー担持面
34c…シャフト軸受カバー 35…層厚規制ブレード
4…ドラムユニット 41…感光体ドラム
41a…ドラムシャフト 41b…ドラム本体
41b1…静電潜像担持面 42…帯電器
43…ドラムクリーナ 44…ドラムユニットフレーム
44a…フレーム側板 44a1…スライドカム溝
45…スライドカム 45a…案内スロット
45a1…開口部 45b…離間作用部
45c…強押圧作用部 45d…通常押圧時収容部
45e…通常押圧作用バネ 46…装着ガイドスロット
47…押圧レバー 47a…揺動支持軸
47b…押圧作用部 47c…操作部
48…現像ユニットケース支持部 49…揺動支持軸
5…スキャナユニット 6…用紙搬送部
7…転写部 8…定着部
9…排紙部
120…押圧レバー 121…揺動支持軸
122…押圧部 123…操作部
130…直動カム 131…離間作用部
140…アクチュエータ
151…スライドカム 151a…案内スロット
151a1…開口部 151b…離間作用部
151c…強押圧作用部 151d…通常押圧時収容部
151e…通常押圧作用バネ
152…スライドカム 152a…案内スロット
152a1…開口部 152b…離間作用部
152c…強押圧作用部 152d…通常押圧時収容部
152e…通常押圧作用バネ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0103】
【特許文献1】特開2006−330694号公報
【特許文献2】特開2007−114718号公報
【特許文献3】特開2003−263024号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
形成すべき画像に対応して静電潜像が形成されるとともに当該静電潜像に対応して現像剤による像が担持される周面である像担持面を有する像担持体を支持する、像担持体ユニットと、
円柱面状の周面である現像剤担持面を有していてこの現像剤担持面上に帯電した前記現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持面の一部を外部に露出させるように前記現像剤担持体を支持する現像ユニットケースと、を備えていて、外部に露出した前記現像剤担持面が前記像担持面と対向するように前記像担持体ユニットに装着された、現像ユニットと、
前記現像ユニットが前記像担持体ユニットに装着された状態で、前記現像剤担持面と前記像担持面との位置関係を変更可能に設定する、位置関係設定部材と、
を備え、
前記位置関係設定部材は、
前記現像剤担持面と前記像担持面とを、互いに接触しない離間状態に設定する、離間状態設定部と、
前記現像剤担持面と前記像担持面とを、前記現像剤による前記静電潜像の現像時の接触状態である通常接触状態よりも強い押圧力で互いに接触する状態である、強接触状態に設定する、強接触状態設定部と、
を備えたことを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の、画像形成装置であって、
前記位置関係設定部材は、
前記現像剤担持面と前記像担持面とを、前記通常接触状態に設定する、通常接触状態設定部をさらに備えたことを特徴とする、画像形成装置。
【請求項3】
請求項2に記載の、画像形成装置であって、
前記位置関係設定部材は、一体に形成されたことを特徴とする、画像形成装置。
【請求項4】
請求項3に記載の、画像形成装置であって、
前記像担持体ユニットには、円筒形状の複数の前記像担持体が、当該円筒形状における軸線と直交する方向に沿って並列に配置されるように支持されていて、
前記位置関係設定部材は、少なくとも前記離間状態設定部と前記強接触状態設定部とが、前記方向に沿って配列されるように設けられていることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項に記載の、画像形成装置であって、
前記現像ユニットは、前記像担持体ユニットに対して着脱されることで交換可能に構成されたことを特徴とする、画像形成装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項に記載の、画像形成装置であって、
前記現像ユニットは、前記像担持体ユニットと互いに揺動可能に結合されていて、当該像担持体ユニットとともに一体的に交換されるように構成されたことを特徴とする、画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−185269(P2012−185269A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−47389(P2011−47389)
【出願日】平成23年3月4日(2011.3.4)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】