画像形成装置
【課題】トナーコンテナが本体ハウジングに装着された状態において、現像装置が本体ハウジングから取り外されることを防止する。
【解決手段】現像装置400のシャッター部材451には第1係止片454Aが、トナー回収コンテナ500には第2係止片510が備えられている。トナーコンテナが本体ハウジング(現像装置400)に装着された状態、つまり、シャッター部材451が開放姿勢のときに、第1係止片454Aと第2係止片510は係合し、トナーコンテナが本体ハウジングから取り外せない。一方、トナーコンテナが本体ハウジングから取り外され、シャッター部材451が閉止姿勢となれば、第1係止片454Aと第2係止片510との係合が解除される。従って、トナーコンテナは本体ハウジングから取り外し可能となる。
【解決手段】現像装置400のシャッター部材451には第1係止片454Aが、トナー回収コンテナ500には第2係止片510が備えられている。トナーコンテナが本体ハウジング(現像装置400)に装着された状態、つまり、シャッター部材451が開放姿勢のときに、第1係止片454Aと第2係止片510は係合し、トナーコンテナが本体ハウジングから取り外せない。一方、トナーコンテナが本体ハウジングから取り外され、シャッター部材451が閉止姿勢となれば、第1係止片454Aと第2係止片510との係合が解除される。従って、トナーコンテナは本体ハウジングから取り外し可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像装置及び該現像装置に現像剤を供給する現像剤収容容器を、本体ハウジングへ適切に着脱させる機構を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンターや複写機等の画像形成装置は、感光体ドラム上に形成された静電潜像に現像剤(トナー)を供給する現像装置と、該現像装置に現像剤を補給する現像剤収容容器(トナーコンテナ)とを備える。これら現像装置及び現像剤収容容器は、画像形成装置の本体ハウジングに、ユーザーが着脱自在な状態で装着される(例えば特許文献1参照)。例えば、現像剤収容容器内の現像剤残量が乏しくなった場合には、新たな現像剤収容容器との交換のために既装着のものが本体ハウジングから取り出される。また、現像装置についても、新品との交換やジャム処理のために本体ハウジングから取り出される場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−220859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば機器類を高密度に配置する必要がある小型の画像形成装置においては、現像装置と現像剤収容容器とが、それぞれ個別に本体ハウジングから取り出し可能となる機内レイアウトが採用される場合がある。その一例は、本体ハウジングの前面側から現像装置が取り出される一方、後面側から現像剤収容容器が取り出されるレイアウトである。
【0005】
上記レイアウトが採用された画像形成装置においては、現像剤収容容器が本体ハウジングに装着された状態にも拘わらず、現像装置が本体ハウジングから取り出される場合が想定される。この場合、現像剤収容容器の補給口から現像剤が飛散し、本体ハウジング内乃至は画像形成装置周辺を汚染する不具合が生じる。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、現像装置及び現像剤収容容器の本体ハウジングからの取り出しを適切に行わせることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面に係る画像形成装置は、本体ハウジングと、前記本体ハウジングに収容され、静電潜像が形成される周面を備える像担持体と、前記本体ハウジングに着脱可能に収容され、前記静電潜像に現像剤を供給し、前記静電潜像を現像する現像装置と、前記本体ハウジングに着脱可能に収容され、前記現像装置に前記現像剤を供給する現像剤収容容器と、前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングに装着された状態において、前記現像装置の前記本体ハウジングからの取り外しを不能とする干渉機構と、を備える。
【0008】
この構成によれば、現像剤収容容器が本体ハウジングに装着された状態における、現像装置の本体ハウジングからの取り外しが、干渉機構によって阻止される。従って、現像剤の飛散が防止される。
【0009】
上記構成において、前記本体ハウジングは、第1面と、該第1面とは異なる箇所に位置する第2面とを有し、前記現像装置は、前記第1面を通して前記本体ハウジングに着脱され、前記現像剤収容容器は、前記第2面を通して前記本体ハウジングに着脱されることが望ましい。
【0010】
この構成によれば、現像装置と現像剤収容容器とは、本体ハウジングの互いに異なる面を通して着脱される。このようなレイアウトにおいては、着脱される面が異なることから、現像剤収容容器を先ず本体ハウジングから取り外した上で、現像装置を本体ハウジングから取り外すという手順が、ユーザーにおいて採られ難くなる傾向がある。従って、上記干渉機構による規制が、一層顕著な効用を奏する。
【0011】
上記構成において、前記本体ハウジングに収容される他のユニットをさらに備え、前記干渉機構は、前記現像装置に備えられる第1係止片と、前記他のユニットに備えられる第2係止片とからなり、前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングに装着された状態において、前記第1係止片と前記第2係止片とが係合状態となり、前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングから取り外された状態において、前記第1係止片と前記第2係止片との係合状態が解消されることが望ましい。
【0012】
この構成によれば、現像装置に備えられる第1係止片と、他のユニットに備えられる第2係止片との係合によって、現像装置の本体ハウジングからの取り外しが不能とされる。そして、前記第1係止片と前記第2係止片との係合およびその解除は、現像剤収容容器の本体ハウジングへの装着及び取り外しに依存する。従って、現像剤収容容器の本体ハウジングへの装着と同時に現像装置が本体ハウジングから取り外しが不能な状態となり、現像剤収容容器の本体ハウジングからの取り外しと同時に現像装置が本体ハウジングから取り外し可能な状態となる。
【0013】
この場合、前記現像装置は、現像剤の補給口を備えた現像ハウジングと、前記補給口を覆う閉止姿勢と前記補給口を開放する開放姿勢との間で姿勢変更が可能なシャッター部材と、前記シャッター部材を前記閉止姿勢の方向に付勢する付勢部材とを備え、前記現像剤収容容器は、前記本体ハウジングに装着された状態において前記シャッター部材と干渉し、前記付勢部材の付勢に抗して前記シャッター部材を前記開放姿勢に姿勢変更させる押圧部を備え、前記第1係止片は前記シャッター部材に備えられ、前記現像剤収容容器の前記本体ハウジングへの装着に伴う前記押圧部と前記シャッター部材との干渉による、前記シャッター部材の前記開放姿勢への姿勢変更によって、前記第1係止片と前記第2係止片とが係合(干渉)し、前記現像剤収容容器の前記本体ハウジングからの取り外しによって前記押圧部と前記シャッター部材との干渉が解除されることに伴う、前記付勢部材の付勢による前記シャッター部材の前記閉止姿勢への姿勢変更によって、前記第1係止片と前記第2係止片との係合が解除されることが望ましい。
【0014】
この構成によれば、現像装置のシャッター部材が、現像剤収容容器の本体ハウジングへの装着に伴い前記押圧部が前記シャッター部材と干渉することで、前記補給口の開放と共に、前記第1係止片と前記第2係止片との係合が実現される。また、前記現像剤収容容器の前記本体ハウジングからの取り外しに伴い前記付勢部材の付勢力が作用することで、前記第1係止片と前記第2係止片との係合が解除される。従って、現像装置に本来的に備えられている、前記補給口の開閉用のシャッター部材を利用して、前記干渉機構の機能を構築することができる。
【0015】
上記構成において、前記現像装置は、前記現像剤を担持する現像ローラーを備え、前記現像ハウジングは、前記現像ローラーの軸方向に長いハウジングであり、前記現像剤収容容器は、前記軸方向と水平面内において直交する方向から前記現像装置に組み付けられる構成とすることができる。
【0016】
この構成によれば、現像装置の直上に現像剤収容容器が載置される態様ではなく、両者が直交する態様で組み付けられる。このレイアウトは、現像剤収容容器を先に取り外すことなく現像装置を本体ハウジングから取り外しやすいレイアウトである。従って、前記第1係止片と前記第2係止片との干渉による前記取り外しの規制が、一層顕著な効用を奏する。
【0017】
上記構成において、前記他のユニットが、前記本体ハウジングに着脱可能に収容され、廃現像剤を回収する回収容器であり、前記回収容器は、前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングに装着されている状態において取り外し不能に、前記本体ハウジングに装着されていることが望ましい。
【0018】
この構成によれば、前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングから取り外されない限り、回収容器は本体ハウジングから取り外せないので、前記干渉機構を確実に機能させることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、干渉機構によって、現像剤収容容器が本体ハウジングに装着された状態において、現像装置が本体ハウジングから取り外されることを防止することができる。従って、現像剤収容容器の補給口から現像剤が飛散し、本体ハウジング内乃至は画像形成装置周辺を汚染する不具合を未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の外観を示す斜視図である。
【図2】後カバーが取り外された状態の画像形成装置の外観を示す斜視図である。
【図3】後カバー及びトナーコンテナが取り外された状態の画像形成装置の外観を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す断面図である。
【図5】前記画像形成装置に組み込まれている現像装置、トナーコンテナ及びトナー回収コンテナを示す斜視図である。
【図6】現像装置の内部構造を示す平面図である。
【図7】図5のVII−VII線断面図であって、現像装置とトナーコンテナとの連結部周辺の断面図である。
【図8】現像装置単体の斜視図であって、シャッター部材が開放姿勢の状態を示している。
【図9】現像装置単体の斜視図であって、シャッター部材が閉止姿勢の状態を示している。
【図10】シャッター部材の斜視図である。
【図11】トナーコンテナの斜視図である。
【図12】図11と視線方向を180度変えた、トナーコンテナの斜視図である。
【図13】現像装置とトナーコンテナとの連結工程を示す斜視図である。
【図14】現像装置とトナーコンテナとの連結工程を示す斜視図である。
【図15】現像装置とトナーコンテナとの連結工程を示す斜視図である。
【図16】前記画像形成装置に組み込まれている現像装置及びトナー回収コンテナを示す斜視図である。
【図17】図16の現像装置及びトナー回収コンテナの側面図である。
【図18】前記トナー回収コンテナの斜視図である。
【図19】図17のXIX−XIX線断面図であって、第1係止片と第2係止片とが係合している状態を示している。
【図20】図17のXIX−XIX線断面図であって、第1係止片と第2係止片との係合が解除された状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の外観を示す斜視図、図2は本体ハウジング200から後カバー211が取り外された状態を、図3はさらにトナーコンテナ300が取り外された状態を示す斜視図である。ここでは、画像形成装置100としてモノクロプリンターを例示するが、画像形成装置は、複写機、ファクシミリ装置、或いは、これらの機能を備える複合機であってもよく、またカラー画像を形成する画像形成装置であっても良い。
【0022】
画像形成装置100は、シートに画像を形成するための様々な装置(例えば、感光体ドラム、現像装置及びトナーコンテナ等)を収容する収容空間を規定する本体ハウジング200を備える。本体ハウジング200は、略直方体形状の筐体構造を有し、後面壁210(第2面)と、後面壁210と対向する前面壁220(第1面)と、後面壁210と前面壁220との間に配設された左面壁230及び右面壁240と、本体ハウジング200の据え付け面となる底面壁と、本体ハウジング200の上面を構成する天面壁250とを含む。
【0023】
画像形成装置100は、シートを収容するための給紙部260を備える。給紙部260内のシートは、本体ハウジング200内に送り込まれ、画像形成処理が施される。
【0024】
本体ハウジング200の天面壁250は、画像形成処理後のシートを蓄積するための凹部を規定する傾斜壁251と、傾斜壁251から直立した排出壁252と、を含む。排出壁252には、シートを排出するための排出口253が形成される。排出口253から排出されたシートは、排出トレイとしての傾斜壁251上に蓄積される。
【0025】
後面壁210には、本体ハウジング200に対して開放可能な後カバー211が、その上部付近に取り付けられている。ユーザーは、後カバー211を取り外し、本体ハウジング200内に配設された様々な機器にアクセスすることができる。
【0026】
図2及び図3を参照して、画像形成装置100は、後述の現像装置400にトナー(現像剤)を供給するトナーコンテナ300(現像剤収容容器)と、画像形成に用いられなかった廃トナー(廃現像剤)を画像形成部から回収するトナー回収コンテナ500(回収容器)と、これらコンテナ300、500及び画像を形成するための他の装置を支持するための内部フレーム280とを更に備える。
【0027】
後カバー211を本体ハウジング200に対して開放することで、トナーコンテナ300は露出する。ユーザーは、トナーコンテナ300内のトナーが消費された場合、トナーコンテナ300を本体ハウジング200から取り外し、新たなトナーコンテナ300を装着することができる。つまり、後面壁210を通して、トナーコンテナ300は本体ハウジング200に着脱される。図3に示すように、内部フレーム280には、トナーコンテナ300を本体ハウジング200内に挿入するための挿入口281が設けられ、その奥部にはトナーコンテナ300の収容空間290が形成されている。トナー回収コンテナ500は、トナーコンテナ300が本体ハウジング200に装着されている状態では取り外し不能であり、トナーコンテナ300が取り外された状態で、同様に後面壁210を通して、本体ハウジング200に対して着脱可能である。
【0028】
次いで、画像形成装置100の内部構造について説明する。図4は、画像形成装置100の内部構造を示す断面図である。画像形成装置100は、上述のトナーコンテナ300及びトナー回収コンテナ500に加え、本体ハウジング200内に収容される給紙部260、画像形成部700及び定着部800を含む。
【0029】
給紙部260は、画像形成処理が施されるシートを収容する給紙カセット261を含む。この給紙カセット261は、その一部が本体ハウジング200の後面壁210からさらに後方に突出している。給紙カセット261には、前記シートの束が収容されるシート収容空間262、前記シートの束を給紙のためにリフトアップするリフト板263等が備えられている。給紙カセット261の前端側の上部が、シートの繰出部となる。この繰出部には、給紙カセット261内のシート束の最上層のシートを1枚ずつ繰り出すための給紙ローラー610と、給紙ローラー610の下方に配置された摩擦板611とが備えられている。リフト板263によって押し上げられたシートの先頭縁が給紙ローラー610に接触し、給紙ローラー610の回転によってシートが送り出される。
【0030】
画像形成部700は、給紙部260から送り出されるシートにトナー画像を形成する画像形成処理を行う。画像形成部700は、感光体ドラム710(像担持体)と、この感光体ドラム710の周囲に配置された、帯電装置720、露光装置730、現像装置400、転写ローラー740及びクリーニング装置750とを含む。
【0031】
感光体ドラム710は、その軸回りに回転し、その周面に静電潜像及びトナー像が形成される。感光体ドラム710としては、アモルファスシリコン(a−Si)系材料を用いた感光体ドラムを用いることができる。帯電装置720は、感光体ドラム710の表面を均一に帯電するものであって、感光体ドラム710に当接する帯電ローラーを含む。露光装置730は、レーザー光源とミラーやレンズ等の光学系機器とを有し、感光体ドラム710の周面に、パーソナルコンピューター等の外部装置から与えられる画像データに基づいて変調された光を照射して、静電潜像を形成する。なお、露光装置730は実際には図1の断面には表れないので、露光位置に相当する箇所に符号730を付している。
【0032】
現像装置400は、感光体ドラム710上の前記静電潜像を現像してトナー像を形成するために、感光体ドラム710の周面にトナーを供給する。現像装置400は、現像ハウジング410と、現像ハウジング410の開口部に配置され感光体ドラム710に供給するトナーを担持する現像ローラー420と、現像ハウジング410の内部で現像剤を攪拌しながら循環搬送する第1搬送スクリュー441及び第2搬送スクリュー442(図6参照)とを含む。この現像装置400については、後記で詳述する。
【0033】
転写ローラー740は、感光体ドラム710の周面に形成されたトナー像をシート上に転写させるためのローラーであって、感光体ドラム710と転写ニップ部を形成している。この転写ローラー740には、トナーと逆極性の転写バイアスが与えられる。クリーニング装置750は、クリーニングローラー等を有し、トナー像転写後の感光体ドラム710の周面を清掃する。
【0034】
定着部800は、転写されたトナー像をシート上に定着する定着処理を行う。定着部800は、加熱源を内部に備えた定着ローラー810と、この定着ローラー810に対して圧接され、定着ローラー810との間に定着ニップ部を形成する加圧ローラー820とを含む。トナー像が転写されたシートが前記定着ニップ部に通紙されると、トナー像は、定着ローラー810による加熱および加圧ローラー820による押圧により、シート上に定着される。
【0035】
トナーコンテナ300は、現像装置400に補給するトナー(現像剤)を貯留する。トナーコンテナ300は、トナーの貯留空間311を画定するコンテナ本体310と、コンテナ本体310の内部に収容されトナーを搬送する回転部材320とを含む。回転部材320は、回転軸321と、この回転軸321と一体回転する搬送部材322とを備えている。トナーコンテナ300内に貯留されたトナーは、回転部材320が回転駆動されることによって、トナー排出口319(図7)から現像装置400内に供給される。このトナーコンテナ300についても、後記で詳述する。
【0036】
本体ハウジング200内には、シートを搬送するためのシート搬送路が備えられている。主要なシート搬送路は、給紙部260の給紙ローラー610から画像形成部700及び定着部800を経由して、本体ハウジング200上部の排出口253まで延びている。シート搬送路の、感光体ドラム710と転写ローラー740との転写ニップ部よりも上流側には、レジストローラー対620が配置されている。シートは、レジストローラー対620にて一旦停止され、スキュー矯正が行われた後、画像転写のための所定のタイミングで、前記転写ニップ部に送り出される。また、排出口253の近傍には排紙ローラー対630が配置されている。
【0037】
続いて、現像装置400、トナーコンテナ300及びトナー回収コンテナ500の構造、並びにこれらの配置関係について説明する。図5は、現像装置400、トナーコンテナ300及びトナー回収コンテナ500を、本体ハウジング200内における装着状態で抜き出して示す斜視図である。現像装置400は、現像ローラー420の軸方向(左右方向)に長い形状を有する。トナーコンテナ300は、上面視で一方向に長いハウジング形状を備え、前記軸方向と水平面内において直交する方向である前後方向から、現像装置400の左端付近に組み付けられる。一方、トナー回収コンテナ500は、現像装置400の後方とトナーコンテナ300の右方に形成される空間に配置される、長方形の箱体である。トナーコンテナ300及びトナー回収コンテナ500とは異なり、現像装置400は、前面壁220を通して本体ハウジング200に対して着脱自在である。
【0038】
図6は、現像装置400の内部構造を示す平面図、図7は、図5のVII−VII線断面図であって、現像装置400とトナーコンテナ300との連結部周辺の断面図、図8は、現像装置400単体の斜視図であって、シャッター部材451が開放姿勢の状態を、図9は、シャッター部材451が閉止姿勢の状態をそれぞれ示している。
【0039】
現像装置400は、現像ローラー420の軸方向に長尺の箱形形状を有する現像ハウジング410を備える。現像ハウジング410は、その長手方向に延びる開口部が形成され、該開口部から現像ローラー420の周面の一部が露呈している。本実施形態において現像ハウジング410は、その長手方向が本体ハウジング200の左右方向と一致するよう、本体ハウジング200に組み付けられる。
【0040】
現像ハウジング410の左端付近の上面には、トナーコンテナ300から供給されるトナーを当該ハウジング内に受け入れるためのトナー補給口411が穿孔されている(図8)。図7に示すように、このトナー補給口411と、トナーコンテナ300のトナー排出口319とが上下方向に重なるように、現像装置400とトナーコンテナ300とが組み付けられる。
【0041】
図6を参照して、現像ハウジング410は内部空間430を備える。二成分現像方式の場合、この内部空間430には、トナーとキャリアとからなる現像剤が充填される。キャリアは、内部空間430においてトナーと攪拌混合されトナーを帯電させると共に、トナーを現像ローラー420まで搬送する。トナーは、逐次現像ローラー420に供給されて消費され、その消費分はトナーコンテナ300から適宜供給される。
【0042】
現像ハウジング410の内部空間430は、左右方向に延びる仕切り板412によって、左右方向に長尺の第1通路431と第2通路432とに区画されている。仕切り板412は、現像ハウジング410の左右方向幅よりも短く、仕切り板412の右端及び左端には、第1通路431と第2通路432とをそれぞれ連通させる第1連通部433及び第2連通部434が備えられている。これにより、現像ハウジング410の内部には、第1通路431、第1連通部433、第2通路432及び第2連通部434に至る循環経路が形成されている。
【0043】
上述のトナー補給口411は、第1通路431の左端付近の上方に配置されている。第1通路431には第1搬送スクリュー441が収容され、第2通路432には第2搬送スクリュー442が収容されている。第1、第2搬送スクリュー441、442は、それぞれシャフトと、このシャフトの周上にスパイラル状に突設された羽根部材とを含む。第1搬送スクリュー441は、シャフト回りに回転駆動されることで、図6の矢印a方向に現像剤を搬送する。一方、第2搬送スクリュー442は、シャフト回りに回転駆動されることで、矢印b方向に現像剤を搬送する。
【0044】
第1、第2搬送スクリュー441、442が回転駆動されることで、上述の循環経路に沿って現像剤が循環搬送される。トナー補給口411から新たに補給されたトナーについて説明すると、当該トナーは第1通路431に落下して既存の現像剤と混合され、第1搬送スクリュー441により矢印a方向に搬送される。この際、トナーはキャリアと攪拌され、帯電される。次いでトナーは、第1通路431の下流端から第1連通部433を経て第2通路432に入り、第2搬送スクリュー442によって矢印b方向に搬送される。この搬送の際、トナーは同様に帯電される一方で、一部が現像ローラー420の周面に供給される。そして、残部のトナーとキャリアとは、第2連通部434を経て、第1通路431の上流端に戻される。
【0045】
図8及び図9に示すように、現像ハウジング410の上面には、トナー補給口411を開閉するためのシャッター機構450が備えられている。シャッター機構450は、左右方向にスライド移動が可能なシャッター部材451を含む。シャッター部材451は、トナー補給口411を覆う閉止姿勢(図9)と、トナー補給口411を開放する開放姿勢との間で姿勢変更が可能である。
【0046】
現像ハウジング410のトナー補給口411の周辺は、平坦な摺動面413とされている。また、現像ハウジング410の左右方向中央付近には、摺動面413に対して上方に突出した略矩形状の案内板414が備えられている。
【0047】
図10は、シャッター部材451の斜視図である。シャッター部材451は、閉止姿勢と開放姿勢との間のスライド移動の間において摺動面413上を摺動する略矩形状の摺動板452と、摺動板452から後方に向けて突出する略直角三角形状の突出板453と、摺動板452から右方に延びる案内爪454と、案内爪454の前方に該案内爪454と平行に延びるシャフト455と、を含む。摺動板452は、前記閉止姿勢において、トナー補給口411を十分に塞ぐサイズを有している。案内爪454は、シャッター部材451が閉止姿勢と開放姿勢との間でスライド移動する際、案内板414に摺接する。従って、シャッター部材451は、前記スライド移動の際に安定的に変位することができる。
【0048】
シャッター機構450は、シャッター部材451を常時左方向(閉止姿勢の方向)に付勢するコイルバネ456を更に備える。コイルバネ456は、その一端側がシャフト455に挿通され、他端側がシャッター部材451に隣接するリブに当接されている。トナーコンテナ300が現像装置400に対して未装着の状態では、シャッター部材451はコイルバネ456に付勢されて左方に位置し、トナー補給口411を塞ぐ閉止姿勢となる。後記で詳述するが、トナーコンテナ300が現像装置400に装着された状態では、トナーコンテナ300とシャッター部材451とが干渉し、シャッター部材451はコイルバネ456の付勢に抗して右方に移動し、開放姿勢となる。ここで、突出板453に備えられている傾斜部457と、摺動板452の左縁部458とが、トナーコンテナ300(押圧部314)と実際に干渉する部分となる。
【0049】
シャッター部材451の案内爪454の右端部上面には、第1係止片454A(干渉機構の一部)が突設されている。第1係止片454Aは、トナーコンテナ300が本体ハウジング200に装着された状態において、現像装置400の本体ハウジング200からの取り外しを不能とするための部材である。第1係止片454Aは、案内爪454の後縁から立設され左右方向に延びる第1干渉壁4541と、第1干渉壁4541の左縁から前方に延びる第1リブ4542とからなる。当該第1係止片454Aは、シャッター部材451が開放姿勢であるとき、トナー回収コンテナ500に備えられている第2係止片510と係合(干渉)し、シャッター部材451が閉止姿勢となると、前記係合が解消される。この点は、図19、図20に基づき、後記で詳述する。
【0050】
図11は、トナーコンテナ300の斜視図であり、図12は、図11と視線方向を180度変えた、トナーコンテナ300の斜視図である。トナーコンテナ300のコンテナ本体310は、比較的大きな容積を有しトナーの大部分が収容される主収容部312と、主収容部312の下部から突設された筒状部313とを含む。図1及び図7に示されている回転部材320は、主収容部312の底部から筒状部313に亘って配設され、回転部材320の回転によって、トナーは主収容部312から筒状部313へ搬送される。
【0051】
筒状部313の突設先端付近の下部に、先述のトナー排出口319(図7)が設けられている。そして、トナー排出口319を開閉するために、筒状部313の下部にはコンテナシャッター330が組み付けられている。コンテナシャッター330は、図略の付勢部材により常時トナー排出口319を塞ぐよう、筒状部313の突設先端方向に付勢されている。一方、トナーコンテナ300が現像装置400に装着される際、コンテナシャッター330は、現像ハウジング410のトナー補給口411付近の後縁部415(図8参照)と干渉して、トナー排出口319を開放するようにスライド移動する。
【0052】
また、筒状部313の突設先端には、二等辺三角形の形状を有する押圧部314が一体的に取り付けられている。押圧部314は、最も突出長が長い部分である突出先端316と、この突出先端316の両側に位置する傾斜面315とを備える。押圧部314は、トナーコンテナ300が本体ハウジング200に装着される際、最も早く現像装置400のシャッター部材451に接触する。そして、押圧部314は、コイルバネ456の付勢に抗してシャッター部材451を前記開放姿勢に姿勢変更させる。
【0053】
押圧部314によるシャッター部材451の開放動作について、図13〜図15に基づき説明する。図13〜図15は、現像装置400とトナーコンテナ300との連結工程を示す斜視図である。図13は、トナーコンテナ300が本体ハウジング200の収容空間290(図3参照)にある程度挿入され、押圧部314の突出先端316がシャッター部材451の突出板453の先端に接触(干渉)する直前の状態を示している。その後、さらにトナーコンテナ300の前方向への挿入が進行すると、押圧部314の傾斜面315と突出板453の傾斜部457とが接触するようになる。これにより、シャッター部材451は、傾斜面315に押されて右方へ移動し、トナー補給口411を徐々に開いて行く。
【0054】
図14は、押圧部314の傾斜面315が突出板453の傾斜部457の位置を通過し、筒状部313の右側縁と摺動板452の左縁部458とが接触(干渉)を開始した状態を示している。このとき、シャッター部材451は既に開放姿勢に姿勢変更している。一方、コンテナシャッター330は、図14に示す状態において、現像ハウジング410の後縁部415との干渉が始まる。すなわち、図14の段階では、コンテナシャッター330はトナー排出口319を覆っている状態である。
【0055】
図15は、トナーコンテナ300の前方向への挿入がさらに進行し、トナーコンテナ300が所定の装着位置に到達した状態を示している。この状態では、コンテナシャッター330も、現像ハウジング410の後縁部415との干渉によって全開状態となる。つまり、図15の状態が、図7の断面図に対応し、トナー補給口411とトナー排出口319とが位置合わせされた状態である。このように、現像装置400のトナー補給口411が開かれるタイミングは、トナーコンテナ300のトナー排出口319が開かれるタイミングよりも早くなる。従って、トナーコンテナ300内のトナーは、現像装置400の外に漏出しにくくなる。
【0056】
図16は、現像装置400とトナー回収コンテナ500との配置関係を示す斜視図である。図16(A)は、シャッター部材451が開放姿勢の状態を、図16(B)は、シャッター部材451が閉止姿勢の状態を、それぞれ示している。また、図17は、図16の側面図である。図16及び図17から明らかなように、トナー回収コンテナ500は、現像装置400の後側に、ほぼ同じ高さ位置に隣接して配置されている。特にシャッター部材451は、トナー回収コンテナ500の前縁部に沿って移動することになる。このような位置関係を利用して、トナー回収コンテナ500に、シャッター部材451の第1係止片454Aと係合する第2係止片510が設けられている。
【0057】
図18は、トナー回収コンテナ500を裏面側から見た斜視図である。トナー回収コンテナ500は、画像形成部700において画像形成に用いられなかった廃トナー(廃現像剤)を回収するコンテナである。前記廃トナーは、クリーニング装置750によって感光体ドラム710の周面から回収され、図略の搬送経路を経てトナー回収コンテナ500内に搬入される。
【0058】
トナー回収コンテナ500は、廃トナーを貯留するコンテナ本体501と、コンテナ本体501の左側辺に突設された係止突片502と、コンテナ本体501内に収容された廃トナー搬送スクリュー504(図19、図20参照)に回転駆動力を与える駆動入力ギア503とを備える。係止突片502は、トナー回収コンテナ500が本体ハウジング200に装着された状態で、本体ハウジング200に備えられた図略の保持片によって保持される。
【0059】
コンテナ本体501の前端には、比較的幅の広い帯状のフランジ部505が形成されている。このフランジ部505の下面には、シャッター部材451に備えられている第1係止片454Aと係合する第2係止片510(干渉機構の一部)が突設されている。第2係止片510は、左右方向に延びる第2干渉壁510Aと、第2干渉壁510Aの右縁から後方に延びる第2リブ510BとからなるL字状の突設片である。
【0060】
本実施形態の画像形成装置100においては、上述の通り、現像装置400は、本体ハウジング200の前面壁220を通して着脱されるのに対し、トナーコンテナ300及びトナー回収コンテナ500は、後面壁210を通して着脱される。これは、当該画像形成装置100が、機器類を高密度に配置する必要がある小型の画像形成装置であり、機内レイアウト上の制限が課せられるからである。さらに、現像装置400の直上にトナーコンテナ300が載置される態様ではなく、両者が直交する態様で組み付けられるレイアウトである。
【0061】
一般に、本体ハウジングからの取り外し順序は、先ずトナーコンテナが取り外され、その後、現像装置が取り外されるという順序とするべきである。通常、トナーコンテナには、現像装置への装着及び取り外しに連動してトナー排出口を開閉するコンテナシャッターが備えられているので、トナーコンテナを先に取り外すようにすればトナー排出口からのトナー飛散を防止できる。本実施形態のトナーコンテナ300においても、そのようなコンテナシャッター330が備えられていることは、先述の通りである。しかし、上記のようなレイアウトにおいては、着脱される面が異なることから、トナーコンテナ300を先ず本体ハウジング200から取り外した上で、現像装置400を本体ハウジング200から取り外すという手順が、ユーザーにおいて採られ難くなる傾向がある。従って、トナーコンテナ300が本体ハウジング200に装着された状態にも拘わらず、現像装置400が本体ハウジング200の前面壁220から取り出される場合が想定される。この場合、トナーコンテナ300のトナー排出口319からトナーが飛散し、本体ハウジング200内乃至は画像形成装置100の周辺を汚染する不具合が生じる。
【0062】
このような不具合を防止するため、トナーコンテナ300が本体ハウジング200(現像装置400)に装着された状態、つまり、シャッター部材451が開放姿勢のときに、第1係止片454Aと第2係止片510とを係合させて、トナーコンテナ300が本体ハウジング200から取り外せないようにする。一方、トナーコンテナ300が本体ハウジング200から取り外され、シャッター部材451が閉止姿勢となれば、第1係止片454Aと第2係止片510との係合を解除させて、トナーコンテナ300を本体ハウジング200から取り外し可能とする。
【0063】
この点を図19及び図20に基づいて詳述する。図19は、図17のXIX−XIX線断面図であって、第1係止片454Aと第2係止片510とが係合している状態、図20は両者の係合が解除された状態をそれぞれ示している。図19において、現像装置400のシャッター部材451は開放姿勢にある。つまり、トナーコンテナ300が本体ハウジング200に装着された状態である。このとき、シャッター部材451に備えられている第1係止片454Aの第1干渉壁4541は、トナー回収コンテナ500に備えられている第2係止片510の第2干渉壁510Aとコンテナ本体501の前壁との間の空間内に嵌り込んでいる。
【0064】
このため、ユーザーが現像装置400を、前面壁220を通して前方向に引き出そうとすると、第1干渉壁4541と第2干渉壁510Aが前後方向においてオーバーラップする配置関係となっているので、両者が干渉することになる。従って、現像装置400の本体ハウジング200からの取り外しが不能な状態である。
【0065】
一方、図20においては、現像装置400のシャッター部材451は左方へ移動し、閉止姿勢にある。つまり、トナーコンテナ300が本体ハウジング200から取り外された状態である。シャッター部材451の左方への移動に伴い、第1係止片454Aは第2係止片510から離間する。つまり、第1係止片454Aの第1干渉壁4541は、第2係止片510の第2干渉壁510Aと前後方向においてオーバーラップしない配置関係となる。従ってユーザーは、現像装置400を、前面壁220を通して前方向に引き出し、本体ハウジング200から取り出すことができる。
【0066】
以上の通り、本実施形態に係る画像形成装置100によれば、トナーコンテナ300が本体ハウジング200に装着された状態における、現像装置400の本体ハウジング200からの取り外しが、第1係止片454Aと第2係止片510との係合構造からなる干渉機構によって阻止される。従って、現像装置400が自ずと標準手順通りに取り外されるようになり、トナーの飛散が防止される。
【0067】
また、現像装置400に備えられる第1係止片454Aと、トナー回収コンテナ500に備えられる第2係止片510との係合(干渉)によって、現像装置400の本体ハウジング200からの取り外しが不能とされる。そして、第1係止片454Aと第2係止片510との係合およびその解除は、トナーコンテナ300の本体ハウジング200への装着及びその取り外しに依存する。従って、トナーコンテナ300の本体ハウジング200への装着と同時に現像装置400が本体ハウジング200から取り外しが不能な状態となり、トナーコンテナ300の本体ハウジング200からの取り外しと同時に現像装置400が本体ハウジング200から取り外し可能な状態を形成することができる。
【0068】
また、現像装置400のシャッター部材451が、トナーコンテナ300の本体ハウジング200への装着に伴い押圧部314がシャッター部材451と干渉することで、トナー補給口411の開放と共に、第1係止片454Aと第2係止片510との係合が実現される。また、トナーコンテナ300の本体ハウジング200からの取り外しに伴い、コイルバネ(付勢部材)の付勢力が作用することで、第1係止片454Aと第2係止片510との係合が解除される。従って、現像装置400に本来的に備えられている、トナー補給口411の開閉用のシャッター部材451を利用して、現像装置400の取り外し防止を図る干渉機構を構築することができる。
【0069】
さらに、画像形成装置100は、トナーコンテナ300が本体ハウジング200から取り外されない限り、トナー回収コンテナ500は本体ハウジング200から取り外せない構成を備える。また、トナー回収コンテナ500は、現像装置400の後側に、ほぼ同じ高さ位置に隣接して配置されている。このようなトナー回収コンテナ500を利用して前記干渉機構を構築することで、干渉機構を係止片同士の係合という簡単な構造で、且つ、確実に機能させることができる。
【0070】
以上、本発明の実施形態に係る画像形成装置100について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を取ることができる。
【0071】
(1)上記実施形態では、干渉機構として、シャッター部材451に第1係止片454Aが設けられ、トナー回収コンテナ500に第2係止片510が設けられる例を示した。かかる構成は一例であり、干渉機構の態様に限定はない。例えば第2係止片510は、本体ハウジング200の内部フレーム280や、他のユニットに設けられていても良い。また、第1係止片454Aは、シャッター部材451ではなく、現像ハウジング410に設けるようにしても良い。但し、シャッター部材451のように、トナーコンテナ300の本体ハウジング200への装着及び取り外しに連動する他の部材に第1係止片454Aを設けることが望ましい。
【0072】
(2)上記実施形態では、第1係止片454Aの第1干渉壁4541と第2係止片510の第2干渉壁510Aという2つの壁部材が対向する干渉機構を例示した。これは一例であり、例えば、第1係止片が突起であり、第2係止片が前記突起を収容可能な凹部であっても良い。あるいは、ソレノイドアクチュエーターのような、電気的な駆動部材を用いて、第1係止片と第2係止片との係合、およびその解除を行わせるようにしても良い。
【0073】
(3)上記実施形態では、現像装置400とトナーコンテナ300とが、本体ハウジング200の異なる面から着脱される例を示した。これらが、本体ハウジング200の同一面から着脱される構成としてもよい。
【符号の説明】
【0074】
100 画像形成装置
200 本体ハウジング
210 後面壁(第2面)
220 前面壁(第1面)
300 トナーコンテナ(現像剤収容容器)
400 現像装置
410 現像ハウジング
411 トナー補給口(補給口)
420 現像ローラー
451 シャッター部材
454A 第1係止片(干渉機構の一部)
500 トナー回収コンテナ(回収容器/他のユニット)
510 第2係止片(干渉機構の一部)
700 画像形成部
710 感光体ドラム(像担持体)
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像装置及び該現像装置に現像剤を供給する現像剤収容容器を、本体ハウジングへ適切に着脱させる機構を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンターや複写機等の画像形成装置は、感光体ドラム上に形成された静電潜像に現像剤(トナー)を供給する現像装置と、該現像装置に現像剤を補給する現像剤収容容器(トナーコンテナ)とを備える。これら現像装置及び現像剤収容容器は、画像形成装置の本体ハウジングに、ユーザーが着脱自在な状態で装着される(例えば特許文献1参照)。例えば、現像剤収容容器内の現像剤残量が乏しくなった場合には、新たな現像剤収容容器との交換のために既装着のものが本体ハウジングから取り出される。また、現像装置についても、新品との交換やジャム処理のために本体ハウジングから取り出される場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−220859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば機器類を高密度に配置する必要がある小型の画像形成装置においては、現像装置と現像剤収容容器とが、それぞれ個別に本体ハウジングから取り出し可能となる機内レイアウトが採用される場合がある。その一例は、本体ハウジングの前面側から現像装置が取り出される一方、後面側から現像剤収容容器が取り出されるレイアウトである。
【0005】
上記レイアウトが採用された画像形成装置においては、現像剤収容容器が本体ハウジングに装着された状態にも拘わらず、現像装置が本体ハウジングから取り出される場合が想定される。この場合、現像剤収容容器の補給口から現像剤が飛散し、本体ハウジング内乃至は画像形成装置周辺を汚染する不具合が生じる。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、現像装置及び現像剤収容容器の本体ハウジングからの取り出しを適切に行わせることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面に係る画像形成装置は、本体ハウジングと、前記本体ハウジングに収容され、静電潜像が形成される周面を備える像担持体と、前記本体ハウジングに着脱可能に収容され、前記静電潜像に現像剤を供給し、前記静電潜像を現像する現像装置と、前記本体ハウジングに着脱可能に収容され、前記現像装置に前記現像剤を供給する現像剤収容容器と、前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングに装着された状態において、前記現像装置の前記本体ハウジングからの取り外しを不能とする干渉機構と、を備える。
【0008】
この構成によれば、現像剤収容容器が本体ハウジングに装着された状態における、現像装置の本体ハウジングからの取り外しが、干渉機構によって阻止される。従って、現像剤の飛散が防止される。
【0009】
上記構成において、前記本体ハウジングは、第1面と、該第1面とは異なる箇所に位置する第2面とを有し、前記現像装置は、前記第1面を通して前記本体ハウジングに着脱され、前記現像剤収容容器は、前記第2面を通して前記本体ハウジングに着脱されることが望ましい。
【0010】
この構成によれば、現像装置と現像剤収容容器とは、本体ハウジングの互いに異なる面を通して着脱される。このようなレイアウトにおいては、着脱される面が異なることから、現像剤収容容器を先ず本体ハウジングから取り外した上で、現像装置を本体ハウジングから取り外すという手順が、ユーザーにおいて採られ難くなる傾向がある。従って、上記干渉機構による規制が、一層顕著な効用を奏する。
【0011】
上記構成において、前記本体ハウジングに収容される他のユニットをさらに備え、前記干渉機構は、前記現像装置に備えられる第1係止片と、前記他のユニットに備えられる第2係止片とからなり、前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングに装着された状態において、前記第1係止片と前記第2係止片とが係合状態となり、前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングから取り外された状態において、前記第1係止片と前記第2係止片との係合状態が解消されることが望ましい。
【0012】
この構成によれば、現像装置に備えられる第1係止片と、他のユニットに備えられる第2係止片との係合によって、現像装置の本体ハウジングからの取り外しが不能とされる。そして、前記第1係止片と前記第2係止片との係合およびその解除は、現像剤収容容器の本体ハウジングへの装着及び取り外しに依存する。従って、現像剤収容容器の本体ハウジングへの装着と同時に現像装置が本体ハウジングから取り外しが不能な状態となり、現像剤収容容器の本体ハウジングからの取り外しと同時に現像装置が本体ハウジングから取り外し可能な状態となる。
【0013】
この場合、前記現像装置は、現像剤の補給口を備えた現像ハウジングと、前記補給口を覆う閉止姿勢と前記補給口を開放する開放姿勢との間で姿勢変更が可能なシャッター部材と、前記シャッター部材を前記閉止姿勢の方向に付勢する付勢部材とを備え、前記現像剤収容容器は、前記本体ハウジングに装着された状態において前記シャッター部材と干渉し、前記付勢部材の付勢に抗して前記シャッター部材を前記開放姿勢に姿勢変更させる押圧部を備え、前記第1係止片は前記シャッター部材に備えられ、前記現像剤収容容器の前記本体ハウジングへの装着に伴う前記押圧部と前記シャッター部材との干渉による、前記シャッター部材の前記開放姿勢への姿勢変更によって、前記第1係止片と前記第2係止片とが係合(干渉)し、前記現像剤収容容器の前記本体ハウジングからの取り外しによって前記押圧部と前記シャッター部材との干渉が解除されることに伴う、前記付勢部材の付勢による前記シャッター部材の前記閉止姿勢への姿勢変更によって、前記第1係止片と前記第2係止片との係合が解除されることが望ましい。
【0014】
この構成によれば、現像装置のシャッター部材が、現像剤収容容器の本体ハウジングへの装着に伴い前記押圧部が前記シャッター部材と干渉することで、前記補給口の開放と共に、前記第1係止片と前記第2係止片との係合が実現される。また、前記現像剤収容容器の前記本体ハウジングからの取り外しに伴い前記付勢部材の付勢力が作用することで、前記第1係止片と前記第2係止片との係合が解除される。従って、現像装置に本来的に備えられている、前記補給口の開閉用のシャッター部材を利用して、前記干渉機構の機能を構築することができる。
【0015】
上記構成において、前記現像装置は、前記現像剤を担持する現像ローラーを備え、前記現像ハウジングは、前記現像ローラーの軸方向に長いハウジングであり、前記現像剤収容容器は、前記軸方向と水平面内において直交する方向から前記現像装置に組み付けられる構成とすることができる。
【0016】
この構成によれば、現像装置の直上に現像剤収容容器が載置される態様ではなく、両者が直交する態様で組み付けられる。このレイアウトは、現像剤収容容器を先に取り外すことなく現像装置を本体ハウジングから取り外しやすいレイアウトである。従って、前記第1係止片と前記第2係止片との干渉による前記取り外しの規制が、一層顕著な効用を奏する。
【0017】
上記構成において、前記他のユニットが、前記本体ハウジングに着脱可能に収容され、廃現像剤を回収する回収容器であり、前記回収容器は、前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングに装着されている状態において取り外し不能に、前記本体ハウジングに装着されていることが望ましい。
【0018】
この構成によれば、前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングから取り外されない限り、回収容器は本体ハウジングから取り外せないので、前記干渉機構を確実に機能させることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、干渉機構によって、現像剤収容容器が本体ハウジングに装着された状態において、現像装置が本体ハウジングから取り外されることを防止することができる。従って、現像剤収容容器の補給口から現像剤が飛散し、本体ハウジング内乃至は画像形成装置周辺を汚染する不具合を未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の外観を示す斜視図である。
【図2】後カバーが取り外された状態の画像形成装置の外観を示す斜視図である。
【図3】後カバー及びトナーコンテナが取り外された状態の画像形成装置の外観を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す断面図である。
【図5】前記画像形成装置に組み込まれている現像装置、トナーコンテナ及びトナー回収コンテナを示す斜視図である。
【図6】現像装置の内部構造を示す平面図である。
【図7】図5のVII−VII線断面図であって、現像装置とトナーコンテナとの連結部周辺の断面図である。
【図8】現像装置単体の斜視図であって、シャッター部材が開放姿勢の状態を示している。
【図9】現像装置単体の斜視図であって、シャッター部材が閉止姿勢の状態を示している。
【図10】シャッター部材の斜視図である。
【図11】トナーコンテナの斜視図である。
【図12】図11と視線方向を180度変えた、トナーコンテナの斜視図である。
【図13】現像装置とトナーコンテナとの連結工程を示す斜視図である。
【図14】現像装置とトナーコンテナとの連結工程を示す斜視図である。
【図15】現像装置とトナーコンテナとの連結工程を示す斜視図である。
【図16】前記画像形成装置に組み込まれている現像装置及びトナー回収コンテナを示す斜視図である。
【図17】図16の現像装置及びトナー回収コンテナの側面図である。
【図18】前記トナー回収コンテナの斜視図である。
【図19】図17のXIX−XIX線断面図であって、第1係止片と第2係止片とが係合している状態を示している。
【図20】図17のXIX−XIX線断面図であって、第1係止片と第2係止片との係合が解除された状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の外観を示す斜視図、図2は本体ハウジング200から後カバー211が取り外された状態を、図3はさらにトナーコンテナ300が取り外された状態を示す斜視図である。ここでは、画像形成装置100としてモノクロプリンターを例示するが、画像形成装置は、複写機、ファクシミリ装置、或いは、これらの機能を備える複合機であってもよく、またカラー画像を形成する画像形成装置であっても良い。
【0022】
画像形成装置100は、シートに画像を形成するための様々な装置(例えば、感光体ドラム、現像装置及びトナーコンテナ等)を収容する収容空間を規定する本体ハウジング200を備える。本体ハウジング200は、略直方体形状の筐体構造を有し、後面壁210(第2面)と、後面壁210と対向する前面壁220(第1面)と、後面壁210と前面壁220との間に配設された左面壁230及び右面壁240と、本体ハウジング200の据え付け面となる底面壁と、本体ハウジング200の上面を構成する天面壁250とを含む。
【0023】
画像形成装置100は、シートを収容するための給紙部260を備える。給紙部260内のシートは、本体ハウジング200内に送り込まれ、画像形成処理が施される。
【0024】
本体ハウジング200の天面壁250は、画像形成処理後のシートを蓄積するための凹部を規定する傾斜壁251と、傾斜壁251から直立した排出壁252と、を含む。排出壁252には、シートを排出するための排出口253が形成される。排出口253から排出されたシートは、排出トレイとしての傾斜壁251上に蓄積される。
【0025】
後面壁210には、本体ハウジング200に対して開放可能な後カバー211が、その上部付近に取り付けられている。ユーザーは、後カバー211を取り外し、本体ハウジング200内に配設された様々な機器にアクセスすることができる。
【0026】
図2及び図3を参照して、画像形成装置100は、後述の現像装置400にトナー(現像剤)を供給するトナーコンテナ300(現像剤収容容器)と、画像形成に用いられなかった廃トナー(廃現像剤)を画像形成部から回収するトナー回収コンテナ500(回収容器)と、これらコンテナ300、500及び画像を形成するための他の装置を支持するための内部フレーム280とを更に備える。
【0027】
後カバー211を本体ハウジング200に対して開放することで、トナーコンテナ300は露出する。ユーザーは、トナーコンテナ300内のトナーが消費された場合、トナーコンテナ300を本体ハウジング200から取り外し、新たなトナーコンテナ300を装着することができる。つまり、後面壁210を通して、トナーコンテナ300は本体ハウジング200に着脱される。図3に示すように、内部フレーム280には、トナーコンテナ300を本体ハウジング200内に挿入するための挿入口281が設けられ、その奥部にはトナーコンテナ300の収容空間290が形成されている。トナー回収コンテナ500は、トナーコンテナ300が本体ハウジング200に装着されている状態では取り外し不能であり、トナーコンテナ300が取り外された状態で、同様に後面壁210を通して、本体ハウジング200に対して着脱可能である。
【0028】
次いで、画像形成装置100の内部構造について説明する。図4は、画像形成装置100の内部構造を示す断面図である。画像形成装置100は、上述のトナーコンテナ300及びトナー回収コンテナ500に加え、本体ハウジング200内に収容される給紙部260、画像形成部700及び定着部800を含む。
【0029】
給紙部260は、画像形成処理が施されるシートを収容する給紙カセット261を含む。この給紙カセット261は、その一部が本体ハウジング200の後面壁210からさらに後方に突出している。給紙カセット261には、前記シートの束が収容されるシート収容空間262、前記シートの束を給紙のためにリフトアップするリフト板263等が備えられている。給紙カセット261の前端側の上部が、シートの繰出部となる。この繰出部には、給紙カセット261内のシート束の最上層のシートを1枚ずつ繰り出すための給紙ローラー610と、給紙ローラー610の下方に配置された摩擦板611とが備えられている。リフト板263によって押し上げられたシートの先頭縁が給紙ローラー610に接触し、給紙ローラー610の回転によってシートが送り出される。
【0030】
画像形成部700は、給紙部260から送り出されるシートにトナー画像を形成する画像形成処理を行う。画像形成部700は、感光体ドラム710(像担持体)と、この感光体ドラム710の周囲に配置された、帯電装置720、露光装置730、現像装置400、転写ローラー740及びクリーニング装置750とを含む。
【0031】
感光体ドラム710は、その軸回りに回転し、その周面に静電潜像及びトナー像が形成される。感光体ドラム710としては、アモルファスシリコン(a−Si)系材料を用いた感光体ドラムを用いることができる。帯電装置720は、感光体ドラム710の表面を均一に帯電するものであって、感光体ドラム710に当接する帯電ローラーを含む。露光装置730は、レーザー光源とミラーやレンズ等の光学系機器とを有し、感光体ドラム710の周面に、パーソナルコンピューター等の外部装置から与えられる画像データに基づいて変調された光を照射して、静電潜像を形成する。なお、露光装置730は実際には図1の断面には表れないので、露光位置に相当する箇所に符号730を付している。
【0032】
現像装置400は、感光体ドラム710上の前記静電潜像を現像してトナー像を形成するために、感光体ドラム710の周面にトナーを供給する。現像装置400は、現像ハウジング410と、現像ハウジング410の開口部に配置され感光体ドラム710に供給するトナーを担持する現像ローラー420と、現像ハウジング410の内部で現像剤を攪拌しながら循環搬送する第1搬送スクリュー441及び第2搬送スクリュー442(図6参照)とを含む。この現像装置400については、後記で詳述する。
【0033】
転写ローラー740は、感光体ドラム710の周面に形成されたトナー像をシート上に転写させるためのローラーであって、感光体ドラム710と転写ニップ部を形成している。この転写ローラー740には、トナーと逆極性の転写バイアスが与えられる。クリーニング装置750は、クリーニングローラー等を有し、トナー像転写後の感光体ドラム710の周面を清掃する。
【0034】
定着部800は、転写されたトナー像をシート上に定着する定着処理を行う。定着部800は、加熱源を内部に備えた定着ローラー810と、この定着ローラー810に対して圧接され、定着ローラー810との間に定着ニップ部を形成する加圧ローラー820とを含む。トナー像が転写されたシートが前記定着ニップ部に通紙されると、トナー像は、定着ローラー810による加熱および加圧ローラー820による押圧により、シート上に定着される。
【0035】
トナーコンテナ300は、現像装置400に補給するトナー(現像剤)を貯留する。トナーコンテナ300は、トナーの貯留空間311を画定するコンテナ本体310と、コンテナ本体310の内部に収容されトナーを搬送する回転部材320とを含む。回転部材320は、回転軸321と、この回転軸321と一体回転する搬送部材322とを備えている。トナーコンテナ300内に貯留されたトナーは、回転部材320が回転駆動されることによって、トナー排出口319(図7)から現像装置400内に供給される。このトナーコンテナ300についても、後記で詳述する。
【0036】
本体ハウジング200内には、シートを搬送するためのシート搬送路が備えられている。主要なシート搬送路は、給紙部260の給紙ローラー610から画像形成部700及び定着部800を経由して、本体ハウジング200上部の排出口253まで延びている。シート搬送路の、感光体ドラム710と転写ローラー740との転写ニップ部よりも上流側には、レジストローラー対620が配置されている。シートは、レジストローラー対620にて一旦停止され、スキュー矯正が行われた後、画像転写のための所定のタイミングで、前記転写ニップ部に送り出される。また、排出口253の近傍には排紙ローラー対630が配置されている。
【0037】
続いて、現像装置400、トナーコンテナ300及びトナー回収コンテナ500の構造、並びにこれらの配置関係について説明する。図5は、現像装置400、トナーコンテナ300及びトナー回収コンテナ500を、本体ハウジング200内における装着状態で抜き出して示す斜視図である。現像装置400は、現像ローラー420の軸方向(左右方向)に長い形状を有する。トナーコンテナ300は、上面視で一方向に長いハウジング形状を備え、前記軸方向と水平面内において直交する方向である前後方向から、現像装置400の左端付近に組み付けられる。一方、トナー回収コンテナ500は、現像装置400の後方とトナーコンテナ300の右方に形成される空間に配置される、長方形の箱体である。トナーコンテナ300及びトナー回収コンテナ500とは異なり、現像装置400は、前面壁220を通して本体ハウジング200に対して着脱自在である。
【0038】
図6は、現像装置400の内部構造を示す平面図、図7は、図5のVII−VII線断面図であって、現像装置400とトナーコンテナ300との連結部周辺の断面図、図8は、現像装置400単体の斜視図であって、シャッター部材451が開放姿勢の状態を、図9は、シャッター部材451が閉止姿勢の状態をそれぞれ示している。
【0039】
現像装置400は、現像ローラー420の軸方向に長尺の箱形形状を有する現像ハウジング410を備える。現像ハウジング410は、その長手方向に延びる開口部が形成され、該開口部から現像ローラー420の周面の一部が露呈している。本実施形態において現像ハウジング410は、その長手方向が本体ハウジング200の左右方向と一致するよう、本体ハウジング200に組み付けられる。
【0040】
現像ハウジング410の左端付近の上面には、トナーコンテナ300から供給されるトナーを当該ハウジング内に受け入れるためのトナー補給口411が穿孔されている(図8)。図7に示すように、このトナー補給口411と、トナーコンテナ300のトナー排出口319とが上下方向に重なるように、現像装置400とトナーコンテナ300とが組み付けられる。
【0041】
図6を参照して、現像ハウジング410は内部空間430を備える。二成分現像方式の場合、この内部空間430には、トナーとキャリアとからなる現像剤が充填される。キャリアは、内部空間430においてトナーと攪拌混合されトナーを帯電させると共に、トナーを現像ローラー420まで搬送する。トナーは、逐次現像ローラー420に供給されて消費され、その消費分はトナーコンテナ300から適宜供給される。
【0042】
現像ハウジング410の内部空間430は、左右方向に延びる仕切り板412によって、左右方向に長尺の第1通路431と第2通路432とに区画されている。仕切り板412は、現像ハウジング410の左右方向幅よりも短く、仕切り板412の右端及び左端には、第1通路431と第2通路432とをそれぞれ連通させる第1連通部433及び第2連通部434が備えられている。これにより、現像ハウジング410の内部には、第1通路431、第1連通部433、第2通路432及び第2連通部434に至る循環経路が形成されている。
【0043】
上述のトナー補給口411は、第1通路431の左端付近の上方に配置されている。第1通路431には第1搬送スクリュー441が収容され、第2通路432には第2搬送スクリュー442が収容されている。第1、第2搬送スクリュー441、442は、それぞれシャフトと、このシャフトの周上にスパイラル状に突設された羽根部材とを含む。第1搬送スクリュー441は、シャフト回りに回転駆動されることで、図6の矢印a方向に現像剤を搬送する。一方、第2搬送スクリュー442は、シャフト回りに回転駆動されることで、矢印b方向に現像剤を搬送する。
【0044】
第1、第2搬送スクリュー441、442が回転駆動されることで、上述の循環経路に沿って現像剤が循環搬送される。トナー補給口411から新たに補給されたトナーについて説明すると、当該トナーは第1通路431に落下して既存の現像剤と混合され、第1搬送スクリュー441により矢印a方向に搬送される。この際、トナーはキャリアと攪拌され、帯電される。次いでトナーは、第1通路431の下流端から第1連通部433を経て第2通路432に入り、第2搬送スクリュー442によって矢印b方向に搬送される。この搬送の際、トナーは同様に帯電される一方で、一部が現像ローラー420の周面に供給される。そして、残部のトナーとキャリアとは、第2連通部434を経て、第1通路431の上流端に戻される。
【0045】
図8及び図9に示すように、現像ハウジング410の上面には、トナー補給口411を開閉するためのシャッター機構450が備えられている。シャッター機構450は、左右方向にスライド移動が可能なシャッター部材451を含む。シャッター部材451は、トナー補給口411を覆う閉止姿勢(図9)と、トナー補給口411を開放する開放姿勢との間で姿勢変更が可能である。
【0046】
現像ハウジング410のトナー補給口411の周辺は、平坦な摺動面413とされている。また、現像ハウジング410の左右方向中央付近には、摺動面413に対して上方に突出した略矩形状の案内板414が備えられている。
【0047】
図10は、シャッター部材451の斜視図である。シャッター部材451は、閉止姿勢と開放姿勢との間のスライド移動の間において摺動面413上を摺動する略矩形状の摺動板452と、摺動板452から後方に向けて突出する略直角三角形状の突出板453と、摺動板452から右方に延びる案内爪454と、案内爪454の前方に該案内爪454と平行に延びるシャフト455と、を含む。摺動板452は、前記閉止姿勢において、トナー補給口411を十分に塞ぐサイズを有している。案内爪454は、シャッター部材451が閉止姿勢と開放姿勢との間でスライド移動する際、案内板414に摺接する。従って、シャッター部材451は、前記スライド移動の際に安定的に変位することができる。
【0048】
シャッター機構450は、シャッター部材451を常時左方向(閉止姿勢の方向)に付勢するコイルバネ456を更に備える。コイルバネ456は、その一端側がシャフト455に挿通され、他端側がシャッター部材451に隣接するリブに当接されている。トナーコンテナ300が現像装置400に対して未装着の状態では、シャッター部材451はコイルバネ456に付勢されて左方に位置し、トナー補給口411を塞ぐ閉止姿勢となる。後記で詳述するが、トナーコンテナ300が現像装置400に装着された状態では、トナーコンテナ300とシャッター部材451とが干渉し、シャッター部材451はコイルバネ456の付勢に抗して右方に移動し、開放姿勢となる。ここで、突出板453に備えられている傾斜部457と、摺動板452の左縁部458とが、トナーコンテナ300(押圧部314)と実際に干渉する部分となる。
【0049】
シャッター部材451の案内爪454の右端部上面には、第1係止片454A(干渉機構の一部)が突設されている。第1係止片454Aは、トナーコンテナ300が本体ハウジング200に装着された状態において、現像装置400の本体ハウジング200からの取り外しを不能とするための部材である。第1係止片454Aは、案内爪454の後縁から立設され左右方向に延びる第1干渉壁4541と、第1干渉壁4541の左縁から前方に延びる第1リブ4542とからなる。当該第1係止片454Aは、シャッター部材451が開放姿勢であるとき、トナー回収コンテナ500に備えられている第2係止片510と係合(干渉)し、シャッター部材451が閉止姿勢となると、前記係合が解消される。この点は、図19、図20に基づき、後記で詳述する。
【0050】
図11は、トナーコンテナ300の斜視図であり、図12は、図11と視線方向を180度変えた、トナーコンテナ300の斜視図である。トナーコンテナ300のコンテナ本体310は、比較的大きな容積を有しトナーの大部分が収容される主収容部312と、主収容部312の下部から突設された筒状部313とを含む。図1及び図7に示されている回転部材320は、主収容部312の底部から筒状部313に亘って配設され、回転部材320の回転によって、トナーは主収容部312から筒状部313へ搬送される。
【0051】
筒状部313の突設先端付近の下部に、先述のトナー排出口319(図7)が設けられている。そして、トナー排出口319を開閉するために、筒状部313の下部にはコンテナシャッター330が組み付けられている。コンテナシャッター330は、図略の付勢部材により常時トナー排出口319を塞ぐよう、筒状部313の突設先端方向に付勢されている。一方、トナーコンテナ300が現像装置400に装着される際、コンテナシャッター330は、現像ハウジング410のトナー補給口411付近の後縁部415(図8参照)と干渉して、トナー排出口319を開放するようにスライド移動する。
【0052】
また、筒状部313の突設先端には、二等辺三角形の形状を有する押圧部314が一体的に取り付けられている。押圧部314は、最も突出長が長い部分である突出先端316と、この突出先端316の両側に位置する傾斜面315とを備える。押圧部314は、トナーコンテナ300が本体ハウジング200に装着される際、最も早く現像装置400のシャッター部材451に接触する。そして、押圧部314は、コイルバネ456の付勢に抗してシャッター部材451を前記開放姿勢に姿勢変更させる。
【0053】
押圧部314によるシャッター部材451の開放動作について、図13〜図15に基づき説明する。図13〜図15は、現像装置400とトナーコンテナ300との連結工程を示す斜視図である。図13は、トナーコンテナ300が本体ハウジング200の収容空間290(図3参照)にある程度挿入され、押圧部314の突出先端316がシャッター部材451の突出板453の先端に接触(干渉)する直前の状態を示している。その後、さらにトナーコンテナ300の前方向への挿入が進行すると、押圧部314の傾斜面315と突出板453の傾斜部457とが接触するようになる。これにより、シャッター部材451は、傾斜面315に押されて右方へ移動し、トナー補給口411を徐々に開いて行く。
【0054】
図14は、押圧部314の傾斜面315が突出板453の傾斜部457の位置を通過し、筒状部313の右側縁と摺動板452の左縁部458とが接触(干渉)を開始した状態を示している。このとき、シャッター部材451は既に開放姿勢に姿勢変更している。一方、コンテナシャッター330は、図14に示す状態において、現像ハウジング410の後縁部415との干渉が始まる。すなわち、図14の段階では、コンテナシャッター330はトナー排出口319を覆っている状態である。
【0055】
図15は、トナーコンテナ300の前方向への挿入がさらに進行し、トナーコンテナ300が所定の装着位置に到達した状態を示している。この状態では、コンテナシャッター330も、現像ハウジング410の後縁部415との干渉によって全開状態となる。つまり、図15の状態が、図7の断面図に対応し、トナー補給口411とトナー排出口319とが位置合わせされた状態である。このように、現像装置400のトナー補給口411が開かれるタイミングは、トナーコンテナ300のトナー排出口319が開かれるタイミングよりも早くなる。従って、トナーコンテナ300内のトナーは、現像装置400の外に漏出しにくくなる。
【0056】
図16は、現像装置400とトナー回収コンテナ500との配置関係を示す斜視図である。図16(A)は、シャッター部材451が開放姿勢の状態を、図16(B)は、シャッター部材451が閉止姿勢の状態を、それぞれ示している。また、図17は、図16の側面図である。図16及び図17から明らかなように、トナー回収コンテナ500は、現像装置400の後側に、ほぼ同じ高さ位置に隣接して配置されている。特にシャッター部材451は、トナー回収コンテナ500の前縁部に沿って移動することになる。このような位置関係を利用して、トナー回収コンテナ500に、シャッター部材451の第1係止片454Aと係合する第2係止片510が設けられている。
【0057】
図18は、トナー回収コンテナ500を裏面側から見た斜視図である。トナー回収コンテナ500は、画像形成部700において画像形成に用いられなかった廃トナー(廃現像剤)を回収するコンテナである。前記廃トナーは、クリーニング装置750によって感光体ドラム710の周面から回収され、図略の搬送経路を経てトナー回収コンテナ500内に搬入される。
【0058】
トナー回収コンテナ500は、廃トナーを貯留するコンテナ本体501と、コンテナ本体501の左側辺に突設された係止突片502と、コンテナ本体501内に収容された廃トナー搬送スクリュー504(図19、図20参照)に回転駆動力を与える駆動入力ギア503とを備える。係止突片502は、トナー回収コンテナ500が本体ハウジング200に装着された状態で、本体ハウジング200に備えられた図略の保持片によって保持される。
【0059】
コンテナ本体501の前端には、比較的幅の広い帯状のフランジ部505が形成されている。このフランジ部505の下面には、シャッター部材451に備えられている第1係止片454Aと係合する第2係止片510(干渉機構の一部)が突設されている。第2係止片510は、左右方向に延びる第2干渉壁510Aと、第2干渉壁510Aの右縁から後方に延びる第2リブ510BとからなるL字状の突設片である。
【0060】
本実施形態の画像形成装置100においては、上述の通り、現像装置400は、本体ハウジング200の前面壁220を通して着脱されるのに対し、トナーコンテナ300及びトナー回収コンテナ500は、後面壁210を通して着脱される。これは、当該画像形成装置100が、機器類を高密度に配置する必要がある小型の画像形成装置であり、機内レイアウト上の制限が課せられるからである。さらに、現像装置400の直上にトナーコンテナ300が載置される態様ではなく、両者が直交する態様で組み付けられるレイアウトである。
【0061】
一般に、本体ハウジングからの取り外し順序は、先ずトナーコンテナが取り外され、その後、現像装置が取り外されるという順序とするべきである。通常、トナーコンテナには、現像装置への装着及び取り外しに連動してトナー排出口を開閉するコンテナシャッターが備えられているので、トナーコンテナを先に取り外すようにすればトナー排出口からのトナー飛散を防止できる。本実施形態のトナーコンテナ300においても、そのようなコンテナシャッター330が備えられていることは、先述の通りである。しかし、上記のようなレイアウトにおいては、着脱される面が異なることから、トナーコンテナ300を先ず本体ハウジング200から取り外した上で、現像装置400を本体ハウジング200から取り外すという手順が、ユーザーにおいて採られ難くなる傾向がある。従って、トナーコンテナ300が本体ハウジング200に装着された状態にも拘わらず、現像装置400が本体ハウジング200の前面壁220から取り出される場合が想定される。この場合、トナーコンテナ300のトナー排出口319からトナーが飛散し、本体ハウジング200内乃至は画像形成装置100の周辺を汚染する不具合が生じる。
【0062】
このような不具合を防止するため、トナーコンテナ300が本体ハウジング200(現像装置400)に装着された状態、つまり、シャッター部材451が開放姿勢のときに、第1係止片454Aと第2係止片510とを係合させて、トナーコンテナ300が本体ハウジング200から取り外せないようにする。一方、トナーコンテナ300が本体ハウジング200から取り外され、シャッター部材451が閉止姿勢となれば、第1係止片454Aと第2係止片510との係合を解除させて、トナーコンテナ300を本体ハウジング200から取り外し可能とする。
【0063】
この点を図19及び図20に基づいて詳述する。図19は、図17のXIX−XIX線断面図であって、第1係止片454Aと第2係止片510とが係合している状態、図20は両者の係合が解除された状態をそれぞれ示している。図19において、現像装置400のシャッター部材451は開放姿勢にある。つまり、トナーコンテナ300が本体ハウジング200に装着された状態である。このとき、シャッター部材451に備えられている第1係止片454Aの第1干渉壁4541は、トナー回収コンテナ500に備えられている第2係止片510の第2干渉壁510Aとコンテナ本体501の前壁との間の空間内に嵌り込んでいる。
【0064】
このため、ユーザーが現像装置400を、前面壁220を通して前方向に引き出そうとすると、第1干渉壁4541と第2干渉壁510Aが前後方向においてオーバーラップする配置関係となっているので、両者が干渉することになる。従って、現像装置400の本体ハウジング200からの取り外しが不能な状態である。
【0065】
一方、図20においては、現像装置400のシャッター部材451は左方へ移動し、閉止姿勢にある。つまり、トナーコンテナ300が本体ハウジング200から取り外された状態である。シャッター部材451の左方への移動に伴い、第1係止片454Aは第2係止片510から離間する。つまり、第1係止片454Aの第1干渉壁4541は、第2係止片510の第2干渉壁510Aと前後方向においてオーバーラップしない配置関係となる。従ってユーザーは、現像装置400を、前面壁220を通して前方向に引き出し、本体ハウジング200から取り出すことができる。
【0066】
以上の通り、本実施形態に係る画像形成装置100によれば、トナーコンテナ300が本体ハウジング200に装着された状態における、現像装置400の本体ハウジング200からの取り外しが、第1係止片454Aと第2係止片510との係合構造からなる干渉機構によって阻止される。従って、現像装置400が自ずと標準手順通りに取り外されるようになり、トナーの飛散が防止される。
【0067】
また、現像装置400に備えられる第1係止片454Aと、トナー回収コンテナ500に備えられる第2係止片510との係合(干渉)によって、現像装置400の本体ハウジング200からの取り外しが不能とされる。そして、第1係止片454Aと第2係止片510との係合およびその解除は、トナーコンテナ300の本体ハウジング200への装着及びその取り外しに依存する。従って、トナーコンテナ300の本体ハウジング200への装着と同時に現像装置400が本体ハウジング200から取り外しが不能な状態となり、トナーコンテナ300の本体ハウジング200からの取り外しと同時に現像装置400が本体ハウジング200から取り外し可能な状態を形成することができる。
【0068】
また、現像装置400のシャッター部材451が、トナーコンテナ300の本体ハウジング200への装着に伴い押圧部314がシャッター部材451と干渉することで、トナー補給口411の開放と共に、第1係止片454Aと第2係止片510との係合が実現される。また、トナーコンテナ300の本体ハウジング200からの取り外しに伴い、コイルバネ(付勢部材)の付勢力が作用することで、第1係止片454Aと第2係止片510との係合が解除される。従って、現像装置400に本来的に備えられている、トナー補給口411の開閉用のシャッター部材451を利用して、現像装置400の取り外し防止を図る干渉機構を構築することができる。
【0069】
さらに、画像形成装置100は、トナーコンテナ300が本体ハウジング200から取り外されない限り、トナー回収コンテナ500は本体ハウジング200から取り外せない構成を備える。また、トナー回収コンテナ500は、現像装置400の後側に、ほぼ同じ高さ位置に隣接して配置されている。このようなトナー回収コンテナ500を利用して前記干渉機構を構築することで、干渉機構を係止片同士の係合という簡単な構造で、且つ、確実に機能させることができる。
【0070】
以上、本発明の実施形態に係る画像形成装置100について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を取ることができる。
【0071】
(1)上記実施形態では、干渉機構として、シャッター部材451に第1係止片454Aが設けられ、トナー回収コンテナ500に第2係止片510が設けられる例を示した。かかる構成は一例であり、干渉機構の態様に限定はない。例えば第2係止片510は、本体ハウジング200の内部フレーム280や、他のユニットに設けられていても良い。また、第1係止片454Aは、シャッター部材451ではなく、現像ハウジング410に設けるようにしても良い。但し、シャッター部材451のように、トナーコンテナ300の本体ハウジング200への装着及び取り外しに連動する他の部材に第1係止片454Aを設けることが望ましい。
【0072】
(2)上記実施形態では、第1係止片454Aの第1干渉壁4541と第2係止片510の第2干渉壁510Aという2つの壁部材が対向する干渉機構を例示した。これは一例であり、例えば、第1係止片が突起であり、第2係止片が前記突起を収容可能な凹部であっても良い。あるいは、ソレノイドアクチュエーターのような、電気的な駆動部材を用いて、第1係止片と第2係止片との係合、およびその解除を行わせるようにしても良い。
【0073】
(3)上記実施形態では、現像装置400とトナーコンテナ300とが、本体ハウジング200の異なる面から着脱される例を示した。これらが、本体ハウジング200の同一面から着脱される構成としてもよい。
【符号の説明】
【0074】
100 画像形成装置
200 本体ハウジング
210 後面壁(第2面)
220 前面壁(第1面)
300 トナーコンテナ(現像剤収容容器)
400 現像装置
410 現像ハウジング
411 トナー補給口(補給口)
420 現像ローラー
451 シャッター部材
454A 第1係止片(干渉機構の一部)
500 トナー回収コンテナ(回収容器/他のユニット)
510 第2係止片(干渉機構の一部)
700 画像形成部
710 感光体ドラム(像担持体)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ハウジングと、
前記本体ハウジングに収容され、静電潜像が形成される周面を備える像担持体と、
前記本体ハウジングに着脱可能に収容され、前記静電潜像に現像剤を供給し、前記静電潜像を現像する現像装置と、
前記本体ハウジングに着脱可能に収容され、前記現像装置に前記現像剤を供給する現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングに装着された状態において、前記現像装置の前記本体ハウジングからの取り外しを不能とする干渉機構と、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記本体ハウジングは、第1面と、該第1面とは異なる箇所に位置する第2面とを有し、
前記現像装置は、前記第1面を通して前記本体ハウジングに着脱され、
前記現像剤収容容器は、前記第2面を通して前記本体ハウジングに着脱される、画像形成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記本体ハウジングに収容される他のユニットをさらに備え、
前記干渉機構は、前記現像装置に備えられる第1係止片と、前記他のユニットに備えられる第2係止片とからなり、
前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングに装着された状態において、前記第1係止片と前記第2係止片とが係合状態となり、
前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングから取り外された状態において、前記第1係止片と前記第2係止片との係合状態が解消される、画像形成装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像形成装置において、
前記現像装置は、現像剤の補給口を備えた現像ハウジングと、前記補給口を覆う閉止姿勢と前記補給口を開放する開放姿勢との間で姿勢変更が可能なシャッター部材と、前記シャッター部材を前記閉止姿勢の方向に付勢する付勢部材とを備え、
前記現像剤収容容器は、前記本体ハウジングに装着された状態において前記シャッター部材と干渉し、前記付勢部材の付勢に抗して前記シャッター部材を前記開放姿勢に姿勢変更させる押圧部を備え、
前記第1係止片は前記シャッター部材に備えられ、
前記現像剤収容容器の前記本体ハウジングへの装着に伴う前記押圧部と前記シャッター部材との干渉による、前記シャッター部材の前記開放姿勢への姿勢変更によって、前記第1係止片と前記第2係止片とが係合し、
前記現像剤収容容器の前記本体ハウジングからの取り外しによって前記押圧部と前記シャッター部材との干渉が解除されることに伴う、前記付勢部材の付勢による前記シャッター部材の前記閉止姿勢への姿勢変更によって、前記第1係止片と前記第2係止片との係合が解除される、画像形成装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の画像形成装置において、
前記現像装置は、前記現像剤を担持する現像ローラーを備え、
前記現像ハウジングは、前記現像ローラーの軸方向に長いハウジングであり、
前記現像剤収容容器は、前記軸方向と水平面内において直交する方向から前記現像装置に組み付けられる、画像形成装置。
【請求項6】
請求項3〜5のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記他のユニットが、前記本体ハウジングに着脱可能に収容され、廃現像剤を回収する回収容器であり、
前記回収容器は、前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングに装着されている状態において取り外し不能に、前記本体ハウジングに装着されている、画像形成装置。
【請求項1】
本体ハウジングと、
前記本体ハウジングに収容され、静電潜像が形成される周面を備える像担持体と、
前記本体ハウジングに着脱可能に収容され、前記静電潜像に現像剤を供給し、前記静電潜像を現像する現像装置と、
前記本体ハウジングに着脱可能に収容され、前記現像装置に前記現像剤を供給する現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングに装着された状態において、前記現像装置の前記本体ハウジングからの取り外しを不能とする干渉機構と、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記本体ハウジングは、第1面と、該第1面とは異なる箇所に位置する第2面とを有し、
前記現像装置は、前記第1面を通して前記本体ハウジングに着脱され、
前記現像剤収容容器は、前記第2面を通して前記本体ハウジングに着脱される、画像形成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記本体ハウジングに収容される他のユニットをさらに備え、
前記干渉機構は、前記現像装置に備えられる第1係止片と、前記他のユニットに備えられる第2係止片とからなり、
前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングに装着された状態において、前記第1係止片と前記第2係止片とが係合状態となり、
前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングから取り外された状態において、前記第1係止片と前記第2係止片との係合状態が解消される、画像形成装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像形成装置において、
前記現像装置は、現像剤の補給口を備えた現像ハウジングと、前記補給口を覆う閉止姿勢と前記補給口を開放する開放姿勢との間で姿勢変更が可能なシャッター部材と、前記シャッター部材を前記閉止姿勢の方向に付勢する付勢部材とを備え、
前記現像剤収容容器は、前記本体ハウジングに装着された状態において前記シャッター部材と干渉し、前記付勢部材の付勢に抗して前記シャッター部材を前記開放姿勢に姿勢変更させる押圧部を備え、
前記第1係止片は前記シャッター部材に備えられ、
前記現像剤収容容器の前記本体ハウジングへの装着に伴う前記押圧部と前記シャッター部材との干渉による、前記シャッター部材の前記開放姿勢への姿勢変更によって、前記第1係止片と前記第2係止片とが係合し、
前記現像剤収容容器の前記本体ハウジングからの取り外しによって前記押圧部と前記シャッター部材との干渉が解除されることに伴う、前記付勢部材の付勢による前記シャッター部材の前記閉止姿勢への姿勢変更によって、前記第1係止片と前記第2係止片との係合が解除される、画像形成装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の画像形成装置において、
前記現像装置は、前記現像剤を担持する現像ローラーを備え、
前記現像ハウジングは、前記現像ローラーの軸方向に長いハウジングであり、
前記現像剤収容容器は、前記軸方向と水平面内において直交する方向から前記現像装置に組み付けられる、画像形成装置。
【請求項6】
請求項3〜5のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記他のユニットが、前記本体ハウジングに着脱可能に収容され、廃現像剤を回収する回収容器であり、
前記回収容器は、前記現像剤収容容器が前記本体ハウジングに装着されている状態において取り外し不能に、前記本体ハウジングに装着されている、画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2013−113929(P2013−113929A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−258130(P2011−258130)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
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