Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
監視システム、監視システムのサービス提供方法およびそのプログラム
説明

監視システム、監視システムのサービス提供方法およびそのプログラム

【課題】被害者から離れた場所におけるストーカー犯罪者の行動を監視できる監視システム等を提供する。
【解決手段】被害者が所有する第1携帯電話10と、ストーカー犯罪者が所有する第2携帯電話20と、第2携帯電話20の位置を監視する監視サーバ30と、から成る監視システムSYである。監視サーバ30は、第2携帯電話20が発信した電波から、当該第2携帯電話20の位置情報である第2位置情報を取得して、予め設定された固定位置P1,P2を中心とした所定距離内のエリアEF1,EF2内に、第2携帯電話20が存在するか否かを判定し、存在すると判定した場合、第2位置情報を第1携帯電話10に送信する。第1携帯電話10は、監視サーバ30から送信された第2位置情報を受信して、第2携帯電話20の現在位置を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
監視対象者の行動を監視する監視システム、監視システムのサービス提供方法およびそのプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、監視対象者の行動を監視する監視システムの一例として、徘徊者を探索するシステムが提案されている(例えば、特許文献1)。当該探索システムは、徘徊者の監視の依頼を受けた警備会社が、徘徊者の位置と、徘徊者を探索する探索者(警備会社のスタッフ)の位置と、の相対的な位置関係を示す情報を、探索者が所持する携帯電話機に提供することで、探索者による徘徊者の探索を迅速に行い得るようにしたものである。
【特許文献1】特開2000−304564号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、近年ストーカー被害を訴える被害者が増加している。そこで、上記の探索システムを適用すれば、被害者がストーカー犯罪者の居場所を知ることができ、被害防止に役立つことが想定される。しかしながら、悪質なストーカー犯罪者は、被害者の後を付けまわすだけでなく、被害者が自宅を出た後、自宅の敷地内に侵入したり、郵便受けを物色するなどの行為も行う。このため、上記の探索システムでは、このような被害者から離れた場所で行われるストーカー行為を把握することができず、十分な監視ができないといった問題があった。また、近年ストーカー被害は、殺人事件などに発展するケースも多く、悪質化の傾向にあるため、早急且つ有効な防止策が望まれている。
【0004】
一方、海外では、保護観察を受けた犯罪者に対し、GPS情報を発信するビーコンタグを取り付けて犯罪者の行動を監視することが一般的になっている。近年では、電子腕輪と称される取り外し不可能な装置を犯罪者に装着する方法も韓国等で採用されている。このような背景もあり、ストーカー犯罪者に対しても、近い将来、ビーコンタグや電子腕輪が装着されるようになることが予想できる。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑み、被害者から離れた場所におけるストーカー犯罪者の行動を監視できる監視システム、監視システムのサービス提供方法およびそのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の監視システムは、監視依頼者が所有する第1情報端末と、監視対象者に装着、または当該監視対象者が所有する第2情報端末と、第2情報端末の位置を監視する監視サーバと、を有する監視システムであって、監視サーバは、第2情報端末が発信した電波から、当該第2情報端末の位置情報である第2位置情報を取得する第2位置情報取得部と、取得した第2位置情報に基づいて、予め設定された固定位置を中心とした所定距離内のエリアである固定エリア内に、第2情報端末が存在するか否かを判定する判定部と、固定エリア内に第2情報端末が存在すると判定した場合、第2位置情報を第1情報端末に送信する第2位置情報送信部と、を備え、第1情報端末は、監視サーバから送信された第2位置情報を受信する第2位置情報受信部と、第2位置情報に基づいて、第2情報端末の現在位置を表示画面に表示する表示制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明の監視システムのサービス提供方法は、監視依頼者が所有する第1情報端末と、監視対象者に装着、または当該監視対象者が所有する第2情報端末と、第2情報端末の位置を監視する監視サーバと、を有する監視システムのサービス提供方法であって、監視サーバが、第2情報端末の位置情報である第2位置情報を取得するステップと、監視サーバが、取得した第2位置情報に基づいて、予め設定された固定位置を中心とした所定距離内のエリアである固定エリア内に第2情報端末が存在するか否かを判定し、存在すると判定した場合、第2位置情報を第1情報端末に送信するステップと、第1情報端末が、監視サーバから送信された第2位置情報に基づいて、第2情報端末の現在位置を表示画面に表示するステップと、を実行することを特徴とする。
【0008】
これらの構成によれば、予め設定された固定位置を中心とした所定距離内のエリアに第2情報端末が存在する場合、当該第2情報端末の現在位置を、第1情報端末の表示画面に表示するため、第2情報端末を所有する監視対象者(例えば、ストーカー犯罪者)の行動を、第1情報端末を所有する監視依頼者(被害者)が、把握することができる。つまり、自宅など、ストーカー犯罪者のターゲットとなりそうな地点を固定位置として設定しておくことで、監視依頼者が自宅を留守にしている場合でも、自宅周辺にいるストーカー犯罪者の居場所を確認することができ、安心して帰宅することができる。また、監視サーバは、第1情報端末に対し、固定エリア内に第2情報端末が存在する場合のみ第2位置情報を送信する(言い換えれば、固定エリア内に第2情報端末が存在しない場合は第2位置情報を送信しない)ため、被害者に対し、ストーカー犯罪者の日常行動など知りたくもない情報まで知らせてしまうことがない。さらに、ストーカー犯罪者の最低限のプライバシーを守ることにもなる。
なお、第1情報端末としては、携帯電話、PHS、PDA、パーソナルコンピュータなど、情報受信機能を有する端末を適用可能である。また、第2情報端末としては、携帯電話やPHSの他、ビーコンタグや電子腕輪など、情報発信機能を有し且つストーカー犯罪者が常に所有または装着可能な端末を適用可能である。
【0009】
上記に記載の監視システムにおいて、第1情報端末は、監視依頼者の自宅を含む固定位置を設定するための操作部と、設定した固定位置に関する固定位置情報を監視サーバに送信する固定位置情報送信部と、をさらに備え、監視サーバは、第1情報端末から、固定位置情報を受信する固定位置情報受信部と、受信した固定位置情報に基づいて、固定エリアを登録する固定エリア登録部と、をさらに備えたことが好ましい。
【0010】
この構成によれば、第1情報端末が固定位置を設定できるため、被害者は、状況(旅行や引越しなど)に応じて、固定位置(固定エリア)の変更・追加・削除を気軽に行うことができる。
【0011】
上記に記載の監視システムにおいて、検出部は、予め設定された複数の固定位置を中心とした複数の固定エリア内に、第2情報端末が存在することを検出することが好ましい。
【0012】
この構成によれば、被害者の自宅だけでなく、職場、学校、実家など、ストーカー犯罪者のターゲットとなりそうな地点を、全て固定位置として設定しておくことで、被害者は安全な日常生活を送ることができる。
【0013】
上記に記載の監視システムにおいて、第1情報端末は、当該第1情報端末の現在位置を示す電波を発信する電波発信部をさらに備え、監視サーバは、第1情報端末が発信した電波から、当該第1情報端末の位置情報である第1位置情報を取得する第1位置情報取得部をさらに備え、検出部は、固定エリア以外に、取得した第1位置情報に基づく位置を中心とした所定距離内のエリアである移動エリア内に、第2情報端末が存在するか否かについても判定し、第2位置情報送信部は、移動エリア内に第2情報端末が存在すると判定した場合、第2位置情報を第1情報端末に送信することが好ましい。
【0014】
この構成によれば、監視サーバは、被害者の現在位置を中心とした所定距離内のエリアである移動エリア内に、第2情報端末が存在する場合にも、ストーカー犯罪者の位置を示す第2位置情報を第1情報端末に送信するため、被害者は、ストーカー犯罪者が自分の後を付け回しているような場合も、そのことを把握することができ、早急に対策を講じることができる。
【0015】
上記に記載の監視システムにおいて、監視サーバは、第2情報端末から取得した過去所定時間分の第2位置情報を記憶する記憶部をさらに備え、第2位置情報送信部は、検出部により、第2情報端末が、固定エリアおよび/または移動エリア内に存在することを検出したとき、記憶部から読み出した過去所定時間分の第2位置情報を第1情報端末に送信することが好ましい。
【0016】
この構成によれば、被害者は、ストーカー犯罪者が固定エリア(例えば、自宅近辺)および/または移動エリア(自分の周辺)内に居ることを把握できるだけでなく、そこに至る過去所定時間分の移動軌跡(行動)も把握することができる。これにより、ストーカー犯罪者の企てを推測することができ、より適切な対策を講じることができる。
【0017】
本発明のプログラムは、コンピュータに、上記に記載の監視システムのサービス提供方法における各ステップを実行させるためのものであることを特徴とする。
【0018】
このプログラムを用いることにより、被害者から離れた場所におけるストーカー犯罪者の行動を監視できる監視システムを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(第1実施形態)
以下、添付した図面を参照して、本発明の一実施形態に係る監視システム、監視システムのサービス提供方法およびそのプログラムについて説明する。図1は、監視システムSYの概要を示すシステム構成図である。同図に示すように、監視システムSYは、ストーカー被害を受けた被害者(監視依頼者)が所有する第1携帯電話10(第1情報端末)と、被害者によりストーカー被害を訴えられた犯罪者(監視対象者)が所有する第2携帯電話20(第2情報端末)と、被害者からの依頼を受けて第2携帯電話20の位置を監視する監視サーバ30と、から成る。
【0020】
監視サーバ30は、警察署や保護観察所など保護観察を行い得る第三者機関からの許可を受けて、携帯電話の通信会社等により運営・管理される。被害者は、警察署に被害届や告訴状を提出し、それが受理された場合に、監視システムSYによるサービス提供を受けることができるようになっている。携帯電話の通信会社は、警察署からの指示により、被害者の携帯電話アドレス、ストーカー犯罪者の携帯電話アドレス、被害者の自宅P1や職場P2の住所等を、監視サーバ30内の監視データベース41に登録する。
【0021】
この登録により、監視サーバ30は、ストーカー犯罪者(第2携帯電話20)が、被害者自宅P1や被害者職場P2を中心とした所定距離内のエリアEF1,EF2(固定エリア)に侵入した場合、並びにストーカー犯罪者(第2携帯電話20)が、被害者(第1携帯電話10)の現在位置を中心とした所定距離内のエリアEM(移動エリア)に存在する場合、ストーカー犯罪者の現在位置を示す情報(第2位置情報)を第1携帯電話10に提供するサービスを行う。
【0022】
なお、監視データベース41に、被害者の携帯電話アドレスを登録するものとしたが、携帯電話に代えて、被害者が日常携行する通信機器(ノート型パソコンやPDA、PHSなど通信機能を有する電子機器)のアドレスを登録してもよい。また、監視データベース41に、ストーカー犯罪者の携帯電話アドレスを登録するものとしたが、法制の下において、ビーコンタグや電子腕輪の装着が認められている国や自治体においては、それらの位置情報発信機の識別番号を登録しても良い。
【0023】
次に、図2を参照し、携帯電話10,20および監視サーバ30の制御構成について説明する。なお、第1携帯電話10および第2携帯電話20の制御構成は同様であるため、ここでは第1携帯電話10についてのみ説明する。図2(a)は、第1携帯電話10の制御ブロック図であり、図2(b)は監視サーバ30の制御ブロック図である。
【0024】
図2(a)に示すように、第1携帯電話10は、CPU11(Central Processing Unit)、RAM12(Random Access Memory)、ROM13(Read Only Memory)、ディスプレイ14(表示画面)、操作キー15、スピーカー16、バイブレータ17、通信部18およびアンテナ19を有している。
【0025】
CPU11は、第1携帯電話10を統括制御する中央処理装置であり、RAM12は、CPU11が各種演算処理を行うためのワークエリアとして用いられる。また、ROM13は、CPU11が各種演算処理を行うための制御プログラムを記憶している。ディスプレイ14は、液晶タイプの表示画面であり、本実施形態では主に第2携帯電話20の現在位置を表示するために用いられる。操作キー15は、テンキーおよび各種機能キーを含むものであり、本実施形態では主に自宅P1や職場P2などの固定位置を設定するために用いられる。スピーカー16は、着信時や電波受信時などに音声を出力するためのものであり、バイブレータ17は、着信時や電波受信時などに振動の発生によってその旨を知らせるためのものである。また、通信部18およびアンテナ19は、電波の送受信(監視サーバ30との通信)を行うためのものである。
【0026】
一方、図2(b)に示すように、監視サーバ30は、CPU31(Central Processing Unit)、RAM32(Random Access Memory)、ROM33(Read Only Memory)、HDD34(Hard disk drive)、通信部35およびアンテナ36を有している。また、監視サーバ30は、これらの構成以外にも、一般的なパーソナルコンピュータと同様の制御構成を有している。
【0027】
HDD34は、書き換え可能且つ不揮発性の記憶装置であり、上記の監視データベース41を格納している。また、通信部35およびアンテナ36は、第1携帯電話10および第2携帯電話20と通信を行うためのものである。
【0028】
次に、図3を参照し、監視データベース41について説明する。同図は、監視データベース41の一例を示す図である。監視データベース41は、被害者が有する第1携帯電話10のIDと、当該被害者が被害を訴えたストーカー犯罪者が有する第2携帯電話20のIDと、被害者が設定した固定エリア(固定位置の住所)と、固定エリアEFおよび移動エリアEM(いずれも図1参照)のエリア半径と、を関連付けて記憶している。また、1の第1携帯電話IDに対して、1以上の第2携帯電話IDおよび1以上の固定エリアEFが関連付けられる。なお、携帯電話IDと携帯電話アドレスは、不図示のテーブルにて対応付けられている。
【0029】
また、固定位置およびエリア半径については、第1携帯電話10により、設定・変更が可能となっている。エリア半径とは、被害者が設定した固定位置、または被害者の現在位置から半径何キロメートル以内を監視対象とするかを指すものであり、例えば100m〜10kmの範囲で任意に設定可能である。つまり、監視サーバ30は、監視データベース41に設定された固定位置から、設定されたエリア半径の円を固定エリアEFとし、その中にストーカー犯罪者が侵入した場合、被害者(第1携帯電話10)に対し、ストーカー犯罪者(第2携帯電話20)の位置情報を送信する。したがって、被害者がストーカー犯罪者により深刻な被害を受けている場合、エリア半径を大きく設定することによって、より慎重且つ適切な対応策を講じることができるようになる。
【0030】
次に、図4を参照し、監視システムSYの機能構成について説明する。同図は、監視システムSYの機能ブロック図である。同図に示すように、第1携帯電話10は、主な機能構成として、電波発信部110、操作部120、固定位置情報送信部130、第2位置情報受信部140および表示制御部150を備えている。
【0031】
電波発信部110は、通信部18およびアンテナ19を主要部として構成されるものであり、第1携帯電話10の現在位置、すなわち被害者の現在位置を示す電波を発信する。操作部120は、操作キー15を主要部として構成されるものであり、固定位置の住所、並びに固定エリアEFおよび移動エリアEMのエリア半径(以下、固定位置の住所およびエリア半径を総称して「固定位置情報」と称する)を設定するために用いられる。
【0032】
固定位置情報送信部130は、CPU11、通信部18およびアンテナ19を主要部として構成されるものであり、操作部120によって設定された固定位置情報を監視サーバ30に送信する。第2位置情報受信部140は、通信部18およびアンテナ19を主要部として構成されるものであり、監視サーバ30から送信された第2位置情報を受信する。第2位置情報としては、具体的に第2携帯電話20の緯度、経度および高度等を示す情報を受信する。
【0033】
表示制御部150は、CPU11を主要部として構成されるものであり、第2位置情報受信部140により受信した第2位置情報に基づいて、第2携帯電話20の現在位置、すなわちストーカー犯罪者の現在位置をディスプレイ14に表示する。なお、現在位置は、第2位置情報を地図データに反映させて(地図上にストーカー犯罪者の現在位置をプロットして)表示する。
【0034】
一方、ストーカー犯罪者が所有する第2携帯電話20は、主な機能構成として、電波発信部210を備えている。電波発信部210は、通信部(通信部18と同機能)およびアンテナ(アンテナ19と同機能)を主要部として構成されるものであり、第2携帯電話20の現在位置を示す電波を発信する。
【0035】
続いて、監視サーバ30の機能構成について説明する。監視サーバ30は、主な機能構成として、固定位置情報受信部310、固定エリア登録部320、記憶部330、第1位置情報取得部340、第2位置情報取得部350、判定部360および第2位置情報送信部370を備えている。
【0036】
固定位置情報受信部310は、通信部35およびアンテナ36を主要部として構成されるものであり、第1携帯電話10から固定位置情報を受信する。固定エリア登録部320は、CPU31およびHDD34を主要部として構成されるものであり、固定位置情報受信部310により受信した固定位置情報に基づいて、固定エリアEFを登録する。なお、「固定エリアを登録する」とは、固定エリアEFの中心位置となる固定位置と、固定エリアEFのエリア半径と、を監視データベース41に登録することを指す。なお、本実施形態においては、固定エリアEFのエリア半径と移動エリアEMのエリア半径とは同一であるものとする。
【0037】
記憶部330は、HDD34を主要部として構成されるものであり、監視データベース41を記憶する。第1位置情報取得部340は、CPU31、通信部35およびアンテナ36を主要部として構成されるものであり、第1携帯電話10の電波発信部110により発信された電波に基づいて、当該第1携帯電話10の位置情報である第1位置情報を取得する。具体的には、第1携帯電話10の電波を受信した基地局によって、第1携帯電話10の位置を特定し、当該特定した位置を示す緯度、経度および高度等を、第1位置情報として取得する。同様に、第2位置情報取得部350は、CPU31、通信部35およびアンテナ36を主要部として構成されるものであり、第2携帯電話20の電波発信部210により発信された電波から、当該第2携帯電話20の位置を示す緯度、経度および高度等を、第2位置情報として取得する。
【0038】
判定部360は、CPU31を主要部として構成されるものであり、固定エリアEFおよび移動エリアEM内に、第2携帯電話20が存在するか否かを判定する。具体的には、記憶部330に記憶されている監視データベース41を参照して第1携帯電話IDに関連付けられている1以上の第2携帯電話IDを抽出する。そして、第2位置情報取得部350が取得した第2位置情報に基づいて、抽出した1以上のIDに対応する第2携帯電話20の現在位置が、登録されている固定エリアEF内に存在するか否かを判定する。さらに、判定部360は、第1位置情報取得部340が取得した第1位置情報に基づいて、第2携帯電話20の現在位置が、第1携帯電話10の現在位置を中心とした移動エリアEM内に存在するか否かを判定する。
【0039】
第2位置情報送信部370は、CPU31、通信部35およびアンテナ36を主要部として構成されるものであり、上記の判定部360により固定エリアEFまたは移動エリアEM内に第2携帯電話20が存在すると判定した場合、第2位置情報(第2携帯電話20の緯度、経度および高度等を示す情報)を第1携帯電話10に送信する。
【0040】
次に、図5を参照し、監視システムSYのサービス提供方法について説明する。同図は、監視サーバ30が第2位置情報を第1携帯電話10に提供する処理を示すフローチャートである。なお、ここでは監視データベース41内に、既に固定位置情報が登録されているものとして説明する。
【0041】
まず、第2携帯電話20は、定期的に電波を発信する(S01)。監視サーバ30は、第2携帯電話20から発信される電波によって特定される第2位置情報を取得する(S02)。ここで、第2携帯電話20が固定エリアEFまたは移動エリアEM内に存在するか否かを判別し(S03)、存在すると判定した場合(S03:Yes)、第2位置情報を第1携帯電話10に送信する(S04)。また、存在しないと判定した場合は(S03:No)、第2携帯電話20から、定期的に発信される電波に基づいて、第2位置情報の取得(S02)および第2携帯電話20の存在の有無についての判別(S03)を繰り返す。
【0042】
なお、監視サーバ30は、第2携帯電話20が固定エリアEFまたは移動エリアEM内に存在すると判定した場合(S03:Yes)、第2位置情報を第1携帯電話10に送信する(S04)と共に、HDD34内の所定領域(図示省略)に、取得した第2位置情報を記録する(S05)。これは、被害者が重大な被害を受けた場合など、警察等に証拠資料として提出するためである。この第2位置情報の記録は、所定時間(例えば、1時間など)継続して行われる。なお、所定時間継続するのではなく、後述する第1携帯電話10からのキャンセル信号受信(S06:Yes)によって、第2位置情報の記録を終了しても良い。
【0043】
一方、第1携帯電話10は、監視サーバ30から第2位置情報を受信すると(S11)、スピーカー16による音声出力またはバイブレータ17による振動によって、第2位置情報受信を報知すると共に、第2携帯電話20の現在位置を示す地図データをディスプレイ14上に表示する(S12)。当該地図データは、第2携帯電話20の現在位置が、所定のマークにより地図上に表示されたものである。また、操作キー15の操作により、表示する向きや縮尺などが変更可能に表示される。
【0044】
ここで、第1携帯電話10の操作キー15によりキャンセル操作が行われた場合(S13:Yes)、つまり第2位置情報の受信が拒否された場合、その旨を示すキャンセル信号を監視サーバ30に送信する(S14)。また、キャンセル操作が行わない場合は(S13:No)、監視サーバ30から定期的に送信される第2位置情報を受信して(S11)、第2携帯電話20の現在位置をディスプレイ14上に表示する(S12)。なお、第1携帯電話10は、RAM12内など所定の記憶領域に、地図データ(第2位置情報がプロットされたもの)を静止画データとして格納しておき、ストーカー犯罪者の移動軌跡が分かるように、複数の静止画データをスライド表示させることができるようになっている。
【0045】
監視サーバ30は、第1携帯電話10からキャンセル信号を受信すると(S06:Yes)、第1携帯電話10への情報提供を中止する。すなわち、キャンセル信号の受信後、所定時間(例えば2時間)は、第2携帯電話20が固定エリアEFまたは移動エリアEM内に存在すると判定した場合(S03:Yes)でも、第1携帯電話10への情報提供を行わない。また、キャンセル信号を受信しない場合は(S06:No)、第2携帯電話20から定期的に発信される電波に基づいて第2位置情報を取得し(S07)、S04以降の処理を繰り返す。
【0046】
なお、上記のS14において、第1携帯電話10が監視サーバ30にキャンセル信号を送信する場合、第2位置情報の受信を拒否する時間を指定可能としても良い。この場合、操作キー15に含まれるテンキーにより時間指定が可能である。また、この場合、監視サーバ30は、監視データベース41にその所定時間を記録しておき、当該監視データベース41を参照して、第1携帯電話10への第2位置情報の提供の有無を判断することとなる。
【0047】
以上説明したとおり、本実施形態の監視システムSYによれば、予め設定された固定位置を中心とした固定エリアEFにストーカー犯罪者が所有する第2携帯電話20が存在する場合、当該第2携帯電話20の現在位置を、第1携帯電話10のディスプレイ14に表示するため、第1携帯電話10を所有する被害者が、ストーカー犯罪者の行動を把握することができる。これにより、例えば自宅P1など、ストーカー犯罪者のターゲットとなりそうな地点を固定位置として設定しておくことで、被害者が自宅P1を留守にしている場合でも、自宅周辺にいるストーカー犯罪者の居場所を確認することができ、安心して帰宅することができる。
【0048】
また、被害者の現在位置を中心とした移動エリアEM内に、第2携帯電話20が存在する場合にも、第2携帯電話20の現在位置を、第1携帯電話10のディスプレイ14に表示するため、被害者は、ストーカー犯罪者が自分の後を付け回しているような場合も、そのことを把握することができ、早急に対策を講じることができる。このように、本実施形態の監視システムSYでは、ストーカー犯罪者が自宅P1などを監視している場合と、被害者の後を付回している場合の双方において、ストーカー犯罪者の行動を把握できるため、被害者は安心した日常生活を送ることができる。
【0049】
一方、監視サーバ30は、第1携帯電話10に対し、固定エリアEF内に第2携帯電話20が存在する場合のみ、第2携帯電話20の位置を示す第2位置情報を送信し、固定エリアEF内に第2携帯電話20が存在しない場合は、第2位置情報を送信しない。したがって、被害者は、自分の行動エリアとは離れた場所におけるストーカー犯罪者の日常行動など知りたくもない情報まで知らされることが無く、不快感を軽減できる。さらに、ストーカー犯罪者の最低限のプライバシーを守ることにもなる。
【0050】
(第2実施形態)
続いて、図6を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。同図は、第2実施形態に係る情報記録処理を説明するための図である。上記の実施形態では、第2携帯電話20が固定エリアEFまたは移動エリアEM内に存在すると判定したとき、すなわちストーカー犯罪者が固定エリアEFまたは移動エリアEM内に侵入したとき、監視サーバ30が、ストーカー犯罪者の現在位置を示す第2位置情報を第1携帯電話10へ送信するものとしたが、本実施形態では、第2位置情報として、ストーカー犯罪者の現在位置だけでなく、過去所定時間分の移動軌跡を示す情報を第1携帯電話10へ送信することを特徴とする。以下、第1実施形態と異なる点のみ説明する。
【0051】
本実施形態においては、監視サーバ30の記憶部330(図4参照)に、第2携帯電話20から取得した過去所定時間分の第2位置情報(緯度、経度および高度等を示す情報)を記憶しておく。例えば、所定時間として過去1時間分の第2位置情報を記憶部330内の所定の記憶領域に格納しておき、定期的に取得した第2位置情報が1時間分を超える場合は、古いものから順次消去していき、最新の第2位置情報を記録する。
【0052】
そして、第2位置情報送信部370は、図6に示すように、第2携帯電話20を所有するストーカー犯罪者が固定エリアEFまたは移動エリアEM内に侵入したことを検出したとき(第2携帯電話20がエリア内に存在すると判定したとき)、検出時点から遡って過去1時間分の第2位置情報を第1携帯電話10へ送信する。これにより、第1携帯電話10は、第2携帯電話20の現在位置を示す複数枚の静止画データD1,D2・・・を、ディスプレイ14上に表示可能となる。
【0053】
複数枚の静止画データD1,D2・・・は、例えば10秒間隔(図6では、t秒間隔)で第2携帯電話20の現在位置Pbをプロットしたものであり、スライド表示によりストーカー犯罪者の移動軌跡を把握できるようになっている。
【0054】
このように、第2実施形態によれば、被害者は、ストーカー犯罪者が固定エリアEFまたは移動エリアEM内に居ることを把握できるだけでなく、そこに至る過去所定時間分の移動軌跡(行動)も把握することができる。これにより、ストーカー犯罪者の企てを推測することができ、より適切な対策を講じることができる。
【0055】
なお、上記の2つの実施形態では、第2位置情報送信部370は、第1携帯電話10に対し第2位置情報を送信するものとしたが、第2位置情報と共に、第1位置情報を送信するようにしても良い。この構成によれば、被害者は、第1携帯電話10に表示された地図データ上で、被害者とストーカー犯罪者の位置関係を把握することができる。また、この場合、第2実施形態のように、過去所定時間分の第2位置情報と、過去所定時間分の第1位置情報と、を送信するようにしても良い。この構成によれば、被害者は、過去所定時間分の被害者とストーカー犯罪者の移動軌跡を把握することができる。
【0056】
また、上記の2つの実施形態では、第1位置情報および第2位置情報として、第1携帯電話10および第2携帯電話20の緯度、経度および高度等を示す情報を送受信するものとしたが、監視サーバ30が第1携帯電話10に送信する第2位置情報(第1位置情報を共に送信しても良い)は、地図データそのものを送信しても良い。
【0057】
また、上記の2つの実施形態では、固定エリアEFのエリア半径と移動エリアEMのエリア半径とは同一であるものとしたが、それぞれ個別に設定可能としても良い。また、固定エリアEFのエリア半径については、設定した1以上の固定位置に対して、それぞれ個別に設定可能としても良い。また、固定エリアEFおよび移動エリアEMは、固定位置を中心とした「円」であるものとしたが、正方形であっても良いし、楕円形であっても良い。また、地形や住所、国境や県境の有無等によって、その形状は変化するものとしても良い。例えば、東京都千代田区内に各エリアの中心が位置する場合、千代田区全体を固定エリアEFまたは移動エリアEMとしても良い。
【0058】
また、上記の2つの実施形態に示した監視システムSY(第1携帯電話10、第2携帯電話20または監視サーバ30)の各構成要素をプログラムとして提供することが可能である。また、そのプログラムを各種記録媒体(CD−ROM、フラッシュメモリ等)に格納して提供することも可能である。すなわち、コンピュータを、監視システムSYの各手段として機能させるためのプログラム、およびそれを記録した記録媒体も、本発明の権利範囲に含まれる。
【0059】
また、監視システムSYのシステム構成、処理工程、携帯電話10,20の機能等について、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施形態に係る監視システムの概要を示すシステム構成図である。
【図2】携帯電話および監視サーバの制御ブロック図である。
【図3】監視データベースの一例を示す図である。
【図4】監視システムの機能ブロック図である。
【図5】監視システムのサービス提供方法を示すフローチャートである。
【図6】第2実施形態に係る情報記録処理を説明するための図である。
【符号の説明】
【0061】
10…第1携帯電話 14…ディスプレイ 15…操作キー 20…第2携帯電話 30…監視サーバ 41…監視データベース EF…固定エリア EM…移動エリア P…固定位置 SY…監視システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視依頼者が所有する第1情報端末と、
監視対象者に装着、または当該監視対象者が所有する第2情報端末と、
前記第2情報端末の位置を監視する監視サーバと、を有する監視システムであって、
前記監視サーバは、
前記第2情報端末が発信した電波から、当該第2情報端末の位置情報である第2位置情報を取得する第2位置情報取得部と、
取得した前記第2位置情報に基づいて、予め設定された固定位置を中心とした所定距離内のエリアである固定エリア内に、前記第2情報端末が存在するか否かを判定する判定部と、
前記固定エリア内に前記第2情報端末が存在すると判定した場合、前記第2位置情報を前記第1情報端末に送信する第2位置情報送信部と、を備え、
前記第1情報端末は、
前記監視サーバから送信された前記第2位置情報を受信する第2位置情報受信部と、
前記第2位置情報に基づいて、前記第2情報端末の現在位置を表示画面に表示する表示制御部と、を備えたことを特徴とする監視システム。
【請求項2】
前記第1情報端末は、
前記監視依頼者の自宅を含む固定位置を設定するための操作部と、
設定した前記固定位置に関する固定位置情報を前記監視サーバに送信する固定位置情報送信部と、をさらに備え、
前記監視サーバは、
前記第1情報端末から、前記固定位置情報を受信する固定位置情報受信部と、
受信した前記固定位置情報に基づいて、前記固定エリアを登録する固定エリア登録部と、をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の監視システム。
【請求項3】
前記検出部は、予め設定された複数の固定位置を中心とした複数の固定エリア内に、前記第2情報端末が存在することを検出することを特徴とする請求項1または2に記載の監視システム。
【請求項4】
前記第1情報端末は、
当該第1情報端末の現在位置を示す電波を発信する電波発信部をさらに備え、
前記監視サーバは、
前記第1情報端末が発信した電波から、当該第1情報端末の位置情報である第1位置情報を取得する第1位置情報取得部をさらに備え、
前記判定部は、前記固定エリア以外に、取得した前記第1位置情報に基づく位置を中心とした所定距離内のエリアである移動エリア内に、前記第2情報端末が存在するか否かについても判定し、
前記第2位置情報送信部は、前記移動エリア内に前記第2情報端末が存在すると判定した場合、前記第2位置情報を前記第1情報端末に送信することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の監視システム。
【請求項5】
前記監視サーバは、
前記第2情報端末から取得した過去所定時間分の前記第2位置情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記第2位置情報送信部は、前記検出部により、前記第2情報端末が、前記固定エリアおよび/または前記移動エリア内に存在することを検出したとき、前記記憶部から読み出した過去所定時間分の前記第2位置情報を前記第1情報端末に送信することを特徴とする請求項4に記載の監視システム。
【請求項6】
監視依頼者が所有する第1情報端末と、
監視対象者に装着、または当該監視対象者が所有する第2情報端末と、
前記第2情報端末の位置を監視する監視サーバと、を有する監視システムのサービス提供方法であって、
前記監視サーバが、前記第2情報端末の位置情報である第2位置情報を取得するステップと、
前記監視サーバが、取得した前記第2位置情報に基づいて、予め設定された固定位置を中心とした所定距離内のエリアである固定エリア内に前記第2情報端末が存在するか否かを判定し、存在すると判定した場合、前記第2位置情報を前記第1情報端末に送信するステップと、
前記第1情報端末が、前記監視サーバから送信された前記第2位置情報に基づいて、前記第2情報端末の現在位置を表示画面に表示するステップと、を実行することを特徴とする監視システムのサービス提供方法。
【請求項7】
コンピュータに、請求項6に記載の監視システムのサービス提供方法における各ステップを実行させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2009−282888(P2009−282888A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−136343(P2008−136343)
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】