説明

立体地図表示方法、立体地図表示装置およびナビゲーション装置

【課題】構造物が立体的に描かれた地図を効率よく表示する立体地図表示方法、立体地図表示装置およびナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】自車位置を中心として600m×600mの範囲内にある底面データをDVD−ROM19に記憶されている地図データから読み出して、RAM13に一時記憶する。読み出した底面データの中から鳥瞰図表示の道路地図の表示範囲である台形領域に少なくとも一部が含まれる底面データを検出する。検出した底面データに関連付けられた構造物をDVD−ROM19の地図データに格納されているポリゴンデータおよびテクスチャデータを読み込んで立体的に描画し、描画データを作成する。作成した描画データを画像メモリ15に格納し、この画像データを使用して構造物が立体的に描かれた道路地図を表示モニタ16に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図に建物などの構造物を立体的に表示する立体地図表示方法、立体地図表示装置およびナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建物などを立体表示するナビゲーション装置として、車両進行方向を見たときの視野に建物が入るか否かを建物の存在する方位に基づいて判定し、視野に入る場合はその建物の目標物データを読み出して、建物を立体表示するものが知られている(たとえば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平11−83503号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のナビゲーション装置では、立体表示する建物を進行方位によって判定しているため、立体表示処理される建物が多くなる。すなわち、手前の立体物に隠れてしまうような遠方の建物についても立体表示の画像処理を行っている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)請求項1の発明は、平面地図データおよび立体物データを含む地図データに基づいて、表示モニタに立体地図を表示する立体地図表示装置において、表示モニタに表示される立体地図に対応する平面地図上の領域(立体表示領域と呼ぶ)を平面地図データ上で特定する特定手段と、立体表示領域に少なくとも一部が重なる立体物データを抽出する抽出手段と、抽出した立体物データに基づいて立体物を描画する描画手段と、描画手段によって描画した立体物を表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載の立体地図表示装置において、立体物データは、立体物として描画する構造物と関連付けられた2次元領域データを備え、抽出手段は、立体表示領域に少なくとも一部が重なる2次元領域データを備えた立体物データを抽出し、描画手段は、2次元領域データと関連付けられた構造物を立体物として描画することを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項2に記載の立体地図表示装置において、2次元領域データは、複数の構造物と関連付けられていることを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の立体地図表示装置において、立体表示領域は、表示モニタの表示画面に相当する矩形領域を、所定の見下ろし角度で平面地図上に投影したときの台形領域であることを特徴とする。
(5)請求項5のナビゲーション装置は、請求項4に記載の立体地図表示装置を備えることを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項5に記載のナビゲーション装置において、車両から所定範囲の2次元領域データを一次的に記憶する一時記憶手段を備え、抽出手段は、一時記憶手段に記憶されている2次元領域データの中から立体表示領域に少なくとも一部が重なる2次元領域データを抽出し、その2次元領域データを備えた立体物データを抽出することを特徴とする。
(7)請求項7の発明は、請求項5または6に記載のナビゲーション装置において、
所定の見下ろし角度で平面地図上に投影するときの視点が車両の後方上空、または車両の運転席内であることを特徴とする。
(8)請求項8の発明は、平面地図データおよび立体物データを含む地図データに基づいて、表示モニタに立体地図を表示する立体地図表示方法において、表示モニタに表示される立体地図に対応する平面地図上の領域(立体表示領域と呼ぶ)を平面地図データ上で特定し、立体表示領域に少なくとも一部が重なる立体物データを抽出し、抽出した立体物データに基づいて立体物を描画して表示することを特徴とする。
(9)請求項9の発明は、請求項8に記載の立体地図表示方法において、立体物データは、立体物として描画する構造物と関連付けられた2次元領域データを備え、抽出した立体物データは、立体表示領域に少なくとも一部が重なる2次元領域データを備えた立体物データであり、描画した立体物は、2次元領域データと関連付けられた構造物を立体的に描画したものであることを特徴とする。
(10)請求項10の発明は、請求項9に記載の立体地図表示方法において、2次元領域データは、複数の構造物と関連付けられていることを特徴とする。
(11)請求項11の発明は、請求項8乃至10のいずれか1項に記載の立体地図表示方法において、立体表示領域は、表示モニタの表示画面に相当する矩形領域を、所定の見下ろし角度で平面地図上に投影したときの台形領域であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、立体表示領域に少なくとも一部が重なる立体物データを抽出し、抽出した立体物データに基づいて立体物を描画処理するようにした。したがって、立体的に描画処理されている立体物を少なくできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の実施形態によるナビゲーション装置の構成を図1に示す。図1のナビゲーション装置1は、道路地図上に表示される構造物を立体的に表示する。ここで、構造物とは、ビルなど運転者の目印となるものを示す。ナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、入力装置17およびディスクドライブ18を有している。ディスクドライブ18には、DVD−ROM19が装填される。DVD−ROM19には、地図データが記録されている。
【0007】
制御回路11は、ナビゲーション装置1における様々な制御を行う回路である。CPUおよびその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行して各種の制御を行う。また、DVD−ROM19に記憶された地図データに基づいて所定の経路探索処理を行い、その処理結果を推奨経路として表示モニタ16に表示する。さらに、地図データから道路地図の画像データを生成し、それを画像メモリ15に格納し、画像メモリ15に格納した画像データを用いて表示モニタ16に道路地図を表示する。
【0008】
現在地検出装置14は車両の現在地を検出する装置である。車両の進行方向を検出する振動ジャイロ14a、車速を検出する車速センサ14b、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ14cなどから構成される。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された現在地に基づいて、地図の表示範囲や経路探索開始点などを決定し、地図上に現在地を表示する。
【0009】
画像メモリ15は、表示モニタ16に画像を表示する画像データを格納する。この画像データは道路地図描画用データや各種の図形データからなる。上述したようにこの画像データは、制御回路11によって生成される。
【0010】
表示モニタ16は、自車位置付近の道路地図などの各種情報を表示する表示装置である。ブラウン管や液晶ディスプレィ、有機ELディスプレィなどから構成される。入力装置17は、ナビゲーション装置1を操作するためのボタンやジョイスティックなどの入力スイッチである。操作パネルやリモコンなどに設けられる。
【0011】
乗員が入力装置17を操作して目的地を設定すると、ナビゲーション装置1は、現在地検出装置14により検出された現在地を出発地として目的地までの経路演算を行う。このようにして求められたルート(以下、探索ルートという)は、表示形態、たとえば表示色などを他の道路と変えて画面表示される。これにより、地図上の探索ルートを画面上で認識することができる。また、ナビゲーション装置1は、探索ルートにしたがって車両が走行できるように、画面や音声などによって進行方向指示を行い、車両を誘導する。
【0012】
ディスクドライブ18は、装填されたDVD−ROM19から地図データを読み出す。なお、DVD−ROM以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより地図データを読み出してもよい。
【0013】
DVD−ROM19に記録されている地図データは、地図表示用データ、経路探索用データなどを含む。地図表示用データは、広域から詳細まで複数の縮尺の地図データを有し、この地図データを使用することによって表示地図の縮尺を変更することができる。
【0014】
地図表示用データは立体物データを有しており、このデータを使用して構造物を立体物として描画できる。立体物データ20は、図2に示すように、各構造物について構造物属性データ21、底面データ22、ポリゴンデータ23およびテクスチャデータ24を有している。
【0015】
構造物属性データ21は、構造物の属性に関するデータであり、構造物の種別211、構造物の名称212、構造物の説明213などから構成される。
【0016】
底面データ22は、構造物と関連付けられた2次元領域データであり、たとえば、構造物が含まれる敷地や構造物の底面などのデータである。底面データ22には、図3に示すように、2次元領域を構成する頂点の座標データ221〜224が含まれる。
【0017】
ポリゴンデータ23は、構造物を立体的に描画するために使用されるポリゴンのデータである。図4に示すように、ポリゴンデータ23には、構造物を構成するポリゴン数231、構造物を構成するポリゴン232a,232bおよび各ポリゴンを構成する頂点の座標データ233a〜233hが含まれる。
【0018】
テクスチャデータ24は、ポリゴンに貼り付ける画像の画像データである。ポリゴンに画像を貼り付けることによって構造物をより実物に近く描画できる。図5に示すように、テクスチャデータ24には、各ポリゴン232a,232bに対応して画像データ241,242が含まれる。
【0019】
次に、構造物の立体描画処理について図6〜9を参照して説明する。構造物を立体的に表示した道路地図を鳥瞰図表示で表示する場合を例に示す。構造物を立体的に表示した道路地図を以下、立体地図と呼ぶ。また、構造物を立体的に表示しない地図を平面地図と呼ぶ。
【0020】
図6は、鳥瞰図表示したときに表示モニタ16に表示される平面地図の表示範囲を示す図である。ここで、平面地図をXY平面とし、XY平面に直交するZ軸上の高さZの位置、つまり自車位置61の後方上空に鳥瞰図表示するための視点Mがあるものとする。図6に示すように、視点Mから見下ろし角をθとして、表示モニタ16の表示画面16aに表示される範囲、つまり立体表示領域は台形ABCDとして特定される。したがって、鳥瞰図表示の表示範囲を台形で表すことができる。
【0021】
図7は、自車位置61を中心とした所定範囲、たとえば、600m×600mの範囲700に含まれる底面データ22の領域を示した図である。以下、この範囲を読み込み範囲700と呼ぶ。ナビゲーション装置1は、構造物をすぐに立体描画できるようにするため、読み込み範囲700に含まれる底面データ22を常に抽出して読み込み、RAM13に一時的に記憶する。
【0022】
そして、一時的に記憶している底面データ72a〜72e,73a〜73k,74a〜74lの中から、台形ABCDに少なくとも一部が含まれる底面データ73d,73g,74d,74e,74h,74iを抽出する。上述したように、底面データ22は構造物が含まれる敷地や構造物の底面などのデータであるので、底面データ22の領域の少なくとも一部が台形ABCDに含まれれば、立体地図で表示した場合に構造物が表示モニタ16に立体物として表示される可能性は高い。
【0023】
台形ABCDに少なくとも一部が含まれている底面データ73d,73g,74d,74e,74h,74iを抽出した後、底面データ73d,73g,74f,74g,74j,74kに関連付けられた構造物が、鳥瞰図表示された平面地図上に立体描画される。
【0024】
底面データ22に関連付けられた構造物は次のようにして立体描画される。図8(a)に示すように、少なくとも一部が台形ABCDに含まれる底面データ22の領域81を特定する。底面データ22に関連付けられているポリゴンデータ23を読み込んで、図8(b)に示すように、領域81上にポリゴン82,83,84を描画する。そして、図8(c)に示すように、テクスチャデータ24の画像をポリゴンに貼り付けて、立体描画処理は終了する。
【0025】
立体表示する全ての構造物について立体描画処理が終了すると、立体描画した画像データは画像メモリ15に格納される。そして、図9に示すように、構造物を立体表示した鳥瞰図表示の道路地図が表示モニタ16に表示される。ここで、ビル91は領域73dの底面データ22に関連付けられて描画され、ビル92は領域73gの底面データ22に関連付けられて描画された。また、ビル93は領域74gの底面データ22に関連付けられて描画され、ビル94は領域74jの底面データに関連付けられて描画された。領域74fおよび領域74kの底面データに関連付けられた構造物も立体的に描画されたが、ビル91,92,93に隠れて表示されない。
【0026】
次に、本発明の実施形態によるナビゲーション装置1の立体描画処理について、図10のフローチャートを参照して説明する。図10の処理は、鳥瞰図表示で道路地図を表示する操作をするとスタートするプログラムを、制御回路11で実行して行われる。
【0027】
ステップS1001では、読み込み範囲700内にある底面データ22(図2参照)を読み出し、RAM13に一時的に記憶する。ステップS1002では、鳥瞰図表示の道路地図の表示範囲である台形ABCDに少なくとも一部が含まれる底面データ22を、読み出した底面データ22から抽出する。ステップS1003では、抽出した底面データ22に関連付けられた構造物のポリゴンデータ23およびテクスチャデータ24を読み込んで、構造物を鳥瞰図表示される平面地図上に立体的に描画し、描画データを作成する。ステップS1004では、描画データを画像メモリ15に格納する。ステップS1005では、格納された画像データを使用して構造物が立体的に描かれた道路地図を表示モニタ16に表示する。
【0028】
以上の実施の形態によるナビゲーション装置は次のような作用効果を奏する。
構造物と関連付けている底面データ22の領域の少なくとも一部が台形ABCDに含まれるとき、その構造物を立体物として描画処理する。したがって、立体的に描画する構造物を少なくでき、効率よく立体地図を表示できる。換言すると、表示画面に表示されない構造物を描画処理することなく、CPUの負荷を低減でき、処理の高速化にも寄与する。
【0029】
たとえば、図7では、底面データ73d,73g,74f,74g,74j,74kの構造物が立体的に描画され、図9に示すように、そのうち底面データ73d,73g,74g,74jの立体物が表示モニタ16に表示される。したがって、立体的に描画されたにも関わらず表示されない立体物は、底面データ74f,74kに関連付けられた立体物の2つしかない。
【0030】
従来技術のように方位に基づいて、車両進行方向を見た場合の視野に建物が入るか否かを判定すると、底面データ73d,73g,74f,74g,74j,74kの構造物以外に底面データ74c〜74d,74h,74iの構造物も立体的に描画することになる。したがって、表示画面に表示されていないにも関わらず、立体的に描画した立体物は底面データ74f,74k,74c〜74d,74h,74iに関連付けられた立体物の6つに増え、制御回路11の負担が増す。このため、立体地図の表示が遅れることになる。
【0031】
なお、立体的に描画された場合に構造物が表示画面に表示されるか否かを判定し、表示画面に表示される構造物のみを描画して表示すると、立体的に描画する構造物を少なくでき、効率が良いように見える。しかし、構造物が立体的に描画されたとき表示画面に表示される否かの判定には、周りの構造物の位置や大きさなどを考慮して判定しなければならず、判定処理に時間がかかる。このため、立体地図の表示が遅れることになる。一方、本発明の実施形態では、台形ABCDに底面データ22の領域の一部が少なくとも含まれるか否かによって立体的に描画する構造物を判断するため、簡単に判断できる。このため、判断処理によって制御回路11の負担が増大することはなく、立体地図の表示が遅れることはない。
【0032】
以上の実施の形態を次のように変形することができる。
(1)以上の実施形態では、ひとつの底面データ22に関連付けられる構造物はひとつであったが、ひとつの底面データ22に関連付けられる構造物は複数であってもよく、構造物もビルなどに限定されず、たとえば、看板や木でもよい。図11を例にして説明すると、領域111の底面データには、ビル112,113、看板114および木115の4つの構造物が関連付けられている。
【0033】
ひとつの底面データ22に関連付けられた4つの構造物の立体的描画について、図11を参照して説明する。図11(a)に示すように、領域の少なくとも一部が台形ABCDに含まれる底面データ22の領域111を特定する。底面データ22に関連付けられているポリゴンデータ23を読み込んで、図11(b)に示すように、領域111上にビル112のポリゴン112a,112b,112c、ビル113のポリゴン113a,113b,113c、看板114のポリゴン114a、木115のポリゴン115aなどを描画する。そして、図11(c)に示すように、テクスチャデータ24の画像をポリゴンに貼り付けて、立体描画処理は終了する。
【0034】
以上のように、ひとつの底面データ22に複数の構造物を関連付けることによって、複雑な構造の構造物についても効率的に描画することができる。
【0035】
(2)鳥瞰図表示するときの視点Mの位置は、自車位置61の後方上空に限定されない。たとえば、車両を運転席にいる乗員の視点の位置でもよい。鳥瞰図表示するときの視点の位置を運転者の視点の位置にすることによって、車両から見える景色と同じように立体地図を表示することができ(ドライバーズ・ビュー)、車両から見える建物などの特定が容易になる。
【0036】
(3)立体地図表示装置であれば、ナビゲーション装置に限定されない。たとえば、携帯電話やPDA( Personal Digital Assistance )などでもよい。
【0037】
特許請求の範囲の要素と実施の形態との対応関係を説明する。
本発明の特定手段は制御回路11に対応し、抽出手段は制御回路11およびDVD−ROM19に対応する。描画手段は制御回路11および画像メモリ15に対応し、表示手段は制御回路11、画像メモリ15および表示モニタ16に対応する。一時記憶手段はRAM13に対応する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の対応関係になんら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】立体物データに含まれている構造物属性データを説明するための図である。
【図3】立体物データに含まれている底面データを説明するための図である。
【図4】立体物データに含まれているポリゴンデータを説明するための図である。
【図5】立体物データに含まれているテクスチャデータを説明するための図である。
【図6】表示モニタに表示される範囲を説明するための図である。
【図7】読み込み範囲内の底面データを説明するための図である。
【図8】構造物の立体描画を説明するための図である。
【図9】構造物が立体描画された道路地図を説明するための図である。
【図10】本発明の実施形態による立体表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】ひとつの底面データに関連付けられた複数の構造物の立体描画を説明するための図である。
【符号の説明】
【0039】
1 ナビゲーション装置
11 制御回路
13 RAM
14 現在地検出装置
15 画像メモリ
16 表示モニタ
19 DVD−ROM
20 立体物データ
61 自車位置
72a〜72e,73a〜73k,74a〜74l,81,111 底面データ
82〜84,112a〜112c,113a〜113c,114a,115a ポリゴン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面地図データおよび立体物データを含む地図データに基づいて、表示モニタに立体地図を表示する立体地図表示装置において、
前記表示モニタに表示される立体地図に対応する平面地図上の領域(立体表示領域と呼ぶ)を前記平面地図データ上で特定する特定手段と、
前記立体表示領域に少なくとも一部が重なる前記立体物データを抽出する抽出手段と、
抽出した前記立体物データに基づいて前記立体物を描画する描画手段と、
前記描画手段によって描画した立体物を表示する表示手段とを備えることを特徴とする立体地図表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の立体地図表示装置において、
前記立体物データは、立体物として描画する構造物と関連付けられた2次元領域データを備え、
前記抽出手段は、前記立体表示領域に少なくとも一部が重なる2次元領域データを備えた立体物データを抽出し、
前記描画手段は、前記2次元領域データと関連付けられた構造物を立体物として描画することを特徴とする立体地図表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の立体地図表示装置において、
前記2次元領域データは、複数の構造物と関連付けられていることを特徴とする立体地図表示装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の立体地図表示装置において、
前記立体表示領域は、前記表示モニタの表示画面に相当する矩形領域を、所定の見下ろし角度で前記平面地図上に投影したときの台形領域であることを特徴とする立体地図表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の立体地図表示装置を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項5に記載のナビゲーション装置において、
車両から所定範囲の前記2次元領域データを一次的に記憶する一時記憶手段を備え、
前記抽出手段は、前記一時記憶手段に記憶されている2次元領域データの中から前記立体表示領域に少なくとも一部が重なる2次元領域データを抽出し、その2次元領域データを備えた立体物データを抽出することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項5または6に記載のナビゲーション装置において、
前記所定の見下ろし角度で前記平面地図上に投影するときの視点が前記車両の後方上空、または前記車両の運転席内であることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
平面地図データおよび立体物データを含む地図データに基づいて、表示モニタに立体地図を表示する立体地図表示方法において、
前記表示モニタに表示される立体地図に対応する平面地図上の領域(立体表示領域と呼ぶ)を前記平面地図データ上で特定し、
前記立体表示領域に少なくとも一部が重なる前記立体物データを抽出し、
抽出した前記立体物データに基づいて前記立体物を描画して表示することを特徴とする立体地図表示方法。
【請求項9】
請求項8に記載の立体地図表示方法において、
前記立体物データは、立体物として描画する構造物と関連付けられた2次元領域データを備え、
前記抽出した立体物データは、前記立体表示領域に少なくとも一部が重なる2次元領域データを備えた立体物データであり、
前記描画した立体物は、前記2次元領域データと関連付けられた構造物を立体的に描画したものであることを特徴とする立体地図表示方法。
【請求項10】
請求項9に記載の立体地図表示方法において、
前記2次元領域データは、複数の構造物と関連付けられていることを特徴とする立体地図表示方法。
【請求項11】
請求項8乃至10のいずれか1項に記載の立体地図表示方法において、
前記立体表示領域は、前記表示モニタの表示画面に相当する矩形領域を、所定の見下ろし角度で前記平面地図上に投影したときの台形領域であることを特徴とする立体地図表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−279428(P2007−279428A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−106318(P2006−106318)
【出願日】平成18年4月7日(2006.4.7)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】