経路探索装置およびその方法
【課題】出発地、経由地および目的地などの経路情報をより直感的に設定することが可能な経路探索装置を提供することである。
【解決手段】スケジュールバー管理部105は、例えば入力部107においてユーザが地点を指定してスケジュールバー上の位置に移動させたとすると、入力部107で検出された地点の地図上の位置と、当該地点のスケジュールバー上の位置とに基づいて、地点を通過する順番を設定する。探索部103は、スケジュールバー管理部105、測位部102、および地図DB101をそれぞれ参照して、出発地から目的地に至る経路を探索する。探索部103は、スケジュールバー管理部105で設定された順番に基づいて経路を探索する。また、スケジュールバー上のラベルが移動したとき、探索部103はスケジュールバー管理部105が検出する移動後のラベルの時刻や距離に基づいて経路を探索する。
【解決手段】スケジュールバー管理部105は、例えば入力部107においてユーザが地点を指定してスケジュールバー上の位置に移動させたとすると、入力部107で検出された地点の地図上の位置と、当該地点のスケジュールバー上の位置とに基づいて、地点を通過する順番を設定する。探索部103は、スケジュールバー管理部105、測位部102、および地図DB101をそれぞれ参照して、出発地から目的地に至る経路を探索する。探索部103は、スケジュールバー管理部105で設定された順番に基づいて経路を探索する。また、スケジュールバー上のラベルが移動したとき、探索部103はスケジュールバー管理部105が検出する移動後のラベルの時刻や距離に基づいて経路を探索する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子的な地図情報を利用して経路の探索を行う経路探索装置に関し、より特定的には、スケジュールバーで表示された行程に対する直感的な操作によって、経路の探索を実現する経路探索装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の経路探索装置は、例えば車に搭載されるナビゲーション装置のように、ユーザによって設定された出発地、経由地および目的地などの経路情報に基づいて経路を探索し、その探索した経路を画面上に表示していた。ここで、探索した経路の表示方法としては、設定された出発地と目的地とが同一画面上に表示可能な縮尺の地図上で、探索した経路を表示する方法が知られている。
【0003】
この他にも、表示画面内のいずれかの位置に、探索した経路の全行程をスクロールバーで表示する電子地図表示装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。この表示方法によれば、ユーザは、これから走行する行程について、経由地の位置関係や各経路情報間の距離などを一目で確認することができる。また、画面上に表示されたスクロールバーは、経路上の地点と対応付けされている。つまり、スクロールバーに例えば車両の現在位置を表示させるとすると、ユーザは当該スクロールバーを確認することで、車両の現在位置が全行程中のどのあたりに位置するかを容易に把握することができる。また、画面上に表示されたスクロールバー上には、スライダが設けられている。そして、ユーザがこのスライダを移動させると、当該スライダの位置に対応する地点付近の地図情報が画面上に表示される。
【特許文献1】特開2003−177028号公報(第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の経路探索装置および電子地図表示装置において、ユーザが目的地や経由地を設定するためには、住所、電話番号、施設名称による検索や地図表示を行って設定する必要があった。
【0005】
また、従来の電子地図表示装置では、既に探索された経路の行程がスクロールバーで表示された後においても、経由地や目的地を変更する場合には再び住所などによる検索や地図表示を行って目的地や経由地を変更する必要があった。例えば、ユーザが経由地で昼食をとることを前提に経路情報を設定し、経由地への到着時刻が14時であるという探索結果がスクロールバーに表示されたとする。このとき、ユーザは、スクロールバーで表示された行程を確認することで、経由地への到着時刻が遅すぎるのでもう少し早く昼食をとることができるような地点を経由したいと思っても、再び住所などによる検索や地図表示を行って目的地や経由地を設定する必要があった。
【0006】
それ故、本発明は、出発地、経由地および目的地などの経路情報をより直感的に設定することが可能な経路探索装置およびその方法を提供することを目的とする。また本発明は、既に探索された経路の行程を確認しながら、より直感的な操作で経路情報を設定して、ユーザの希望に応じた柔軟な経路の再探索を実現する経路探索装置およびその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、複数の地点を通過する経路を探索する経路探索装置であって、地図を示す地図情報が格納された地図情報格納部と、ユーザの指示を受け付ける入力部と、経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、入力部により指定された地図上の地点を示す地点画像を、入力部により指定されたバー上の位置に表示する表示部と、バー上に複数の地点画像が表示されている場合、当該複数の地点画像により示される各地点をバーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索部とを備える。
【0008】
第2の発明は、上記第1の発明において、入力部による地図上の地点の指定は、当該地点を示すバー上の地点画像が指定されることによって行われるものである。
【0009】
第3の発明は、上記第1の発明において、入力部による地図上の地点の指定は、当該地点を示す地図上の位置が指定されることによって行われるものである。
【0010】
第4の発明は、上記第1の発明において、複数の地点を通過する経路を探索し、探索された経路に基づいて、当該複数の地点を示す地点画像をバー上に表示する予備表示部をさらに備え、入力部は、予備表示部において地点画像が表示された後に、地図上の地点を指定する入力と、バー上の位置を指定する入力とをユーザからさらに受け付け、表示部は、予備表示部において表示された地点画像に加え、入力部により指定された地図上の地点を示す地点画像を、入力部により指定されたバー上の位置にさらに表示するものである。
【0011】
第5の発明は、上記第4の発明において、入力部が経路上の地点を指定する入力をユーザから受け付けたとき、表示部は、経路に基づいて、入力部により指定された経路上の地点に到着可能な範囲をバー上に表示することを特徴とする。
【0012】
第6の発明は、上記第1の発明において、バー上の位置は時刻と対応付けられており、地点画像のバー上の位置に基づいて、地点画像により示される地点を通過すべき時間帯を時間条件として算出する時間条件算出部をさらに備え、探索部は、時間条件を満たす経路を探索することを特徴とする。
【0013】
第7の発明は、上記第1の発明において、地図上における所定の地点を記憶する地点記憶部をさらに備え、バー上の位置は時刻と対応付けられており、入力部は、バー上の地点画像を移動することを指示する入力をユーザから受け付け、表示部は、入力部が受け付けた指示に従って地点画像を移動させて表示し、探索部は、表示部によって移動された地点画像の移動後の表示位置に対応する時刻が、移動前の表示位置に対応する時刻よりも所定時間以上遅い場合、所定の地点をさらに経由する経路を再探索するものである。
【0014】
第8の発明は、上記第1の発明において、探索部は、バー上に表示される各地点画像間のバー上における長さを算出し、バー上に複数の地点画像が表示されている場合、当該複数の地点画像により示される各地点をバーの軸に沿った順番に通過する経路であって、当該各地点間の経路の距離が、長さに応じた距離を含む所定範囲内となる経路を探索するものである。
【0015】
第9の発明は、上記第1の発明において、地図上における所定の地点を記憶する地点記憶部をさらに備え、バー上の位置は距離と対応付けられており、入力部は、バー上の地点画像を移動することを指示する入力をユーザから受け付け、表示部は、入力部が受け付けた指示に従って地点画像を移動させて表示し、探索部は、表示部によって移動された地点画像の移動後の表示位置に対応する距離が、移動前の表示位置に対応する距離よりも所定距離以上遠い場合、所定の地点をさらに経由する経路を再探索するものである。
【0016】
第10の発明は、複数の地点を通る経路を探索する経路探索装置であって、地図を示す地図情報が格納された地図情報格納部と、ユーザの指示を受け付ける入力部と、経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、地図上の地点を示す地点画像をバー上に複数表示するとともに、地図上に存在する施設の種別であって入力部により指定された種別を示す種別画像を、入力部により指定されたバー上の位置に表示する表示部と、地点画像により示される地点と種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点とからなる地点群を、バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索部とを備える。
【0017】
第11の発明は、上記第10の発明において、入力部による施設の種別の指定は、当該種別を示すバー上の種別画像がユーザによって指定されることによって行われるものである。
【0018】
第12の発明は、上記第10の発明において、バー上の位置は時刻と対応付けられており、地点画像および種別画像のバー上の位置に基づいて、当該地点画像により示される地点を通過すべき時間帯と、当該種別画像に対応する地点を通過すべき時間帯とを時間条件として算出する時間条件算出部をさらに備え、探索部は、時間条件を満たす経路を探索することを特徴とする。
【0019】
第13の発明は、上記第12の発明において、探索部は、地点画像により示される地点および種別画像に対応する地点からなる地点群を、バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する予備探索部と、予備探索部によって探索された経路が時間条件を満たすか否かを判定する判定部と、判定部によって時間条件が満たされないと判定された場合、種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点を地図上から指定し直すことによって、当該種別画像に対応する地点を修正する修正部とを含み、予備探索部は、修正部によって地点が修正された場合、修正部による修正前の地点に代えて修正後の地点を含む地点群をバーの軸に沿った順番に通過する経路を再探索するものである。
【0020】
第14の発明は、上記第10の発明において、バー上の位置は、所定の地点からの到達距離と対応付けられており、探索部によって探索が行われたことに応じて、地点画像および種別画像のバー上の位置に基づいて、所定の地点から当該地点画像により示される地点までの到達距離と、所定の地点から当該種別画像に対応する地点までの到達距離とを距離条件として算出する距離条件算出部をさらに備え、探索部は、距離条件を満たす経路を探索することを特徴とする。
【0021】
第15の発明は、上記第14の発明において、探索部は、地点画像により示される地点および種別画像に対応する地点からなる地点群を、バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する予備探索部と、予備探索部によって探索された経路が距離条件を満たすか否かを判定する判定部と、判定部によって距離条件が満たされないと判定された場合、種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点を地図上から指定し直すことによって、当該種別画像に対応する地点を修正する修正部とを含み、予備探索部は、修正部によって地点が修正された場合、修正部による修正前の地点に代えて修正後の地点を含む地点群をバーの軸に沿った順番に通過する経路を再探索するものである。
【0022】
第16の発明は、上記第10の発明において、探索部は、探索した経路の周辺に存在する施設を検索し、表示部は、探索部において検索した施設に関する情報を示す検索画像をバー上に表示することを特徴とする。
【0023】
第17の発明は、上記第10の発明において、探索部において経路の探索が行われた後、入力部がバー上の位置を指定する入力をさらに受け付けたときに、探索された経路上であってバー上の位置に対応する地点を中心とした所定の範囲について、当該所定の範囲に存在する施設を検索する検索部をさらに備え、表示部は、検索部において検索した施設および当該施設の種別のみをバー上の指定された位置に関連付けて表示することを特徴とする。
【0024】
第18の発明は、上記第1または10の発明において、表示部は、バー上であって当該バーの端点以外の間の位置に地点画像を表示することを特徴とする。
【0025】
第19の発明は、上記第1または10の発明において、入力部は、バー上の少なくとも一部の区間を指定する入力をユーザから受け付け、表示部は、バーの端点を区間の端点にしてバーを表示することを特徴とする。
【0026】
第20の発明は、上記第1または10の発明において、入力部は、バー上の少なくとも一部の区間を指定する入力をユーザから受け付け、表示部は、区間の端点に対応する探索部で探索された経路上の各地点の間であって、当該各地点の間の経路を含む地図を縮尺を変えて表示することを特徴とする。
【0027】
第21の発明は、上記第1または10の発明において、表示部は、ユーザの現在位置を端点とするバーを表示することを特徴とする。
【0028】
第22の発明は、複数の地点を通過する経路を探索する経路探索装置に用いられる方法であって、経路探索装置には、地図を示す地図情報が格納されており、ユーザの指示を受け付ける入力ステップと、経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、入力ステップにおいて指定された地図上の地点を示す地点画像を、入力ステップにおいて指定されたバー上の位置に表示する表示ステップと、バー上に複数の地点画像が表示されている場合、当該複数の地点画像により示される各地点をバーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索ステップとを含む。
【0029】
第23の発明は、複数の地点を通る経路を探索する経路探索装置に用いられる方法であって、経路探索装置には、地図を示す地図情報が格納されており、ユーザの指示を受け付ける入力ステップと、経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、地図上の地点を示す地点画像をバー上に複数表示するとともに、地図上に存在する施設の種別であって入力ステップにおいて指定された種別を示す種別画像を、入力ステップにおいて指定されたバー上の位置に表示する表示ステップと、地点画像により示される地点と種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点とからなる地点群を、バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索ステップとを含む。
【発明の効果】
【0030】
第1の発明によれば、地図上の地点をバー上の位置に指定することで、各地点を当該バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索することができる。つまり、ともに表示された地図とバーとを用いて各地点を通過する経路を探索することができ、より直感的な操作による経路探索を実現することができる。
【0031】
第2の発明によれば、バー上の地点画像で地点を指定することができる。
【0032】
第3の発明によれば、地図上の位置で地点を指定することができる。
【0033】
第4の発明によれば、探索された経路が表されたバーを確認しながら、地図上の地点をバー上の位置に指定することで、経路が探索されている地点を含めた各地点について、バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索することができる。つまり、バーに対する直感的な操作によって、経路が探索されている地点を含めた各地点について柔軟な経路の探索を行うことができる。
【0034】
第5の発明によれば、経路上の地点に到着可能な範囲がバー上に表示されることで、ユーザが経路上の地点を当該地点に到着不可能なバー上の位置に指定することを未然に防止することができる。
【0035】
第6の発明によれば、バー上の位置が時刻と対応付けされ、探索部が時間条件を満たす経路を探索することで、ユーザはバーに対して所望する時刻を指定することができ、また当該指定した時刻に基づく時間条件を満たす経路を探索することができる。
【0036】
第7の発明によれば、地点画像の移動後の表示位置に対応する時刻が、移動前の表示位置に対応する時刻よりも所定時間以上遅い場合、所定の地点をさらに経由する経路を再探索することで、遠回りする経路探索において例えばおすすめ施設などの所定の地点を経由した経路探索を行うことができる。
【0037】
第8の発明によれば、バーに対して所望する距離を指定することができ、また当該指定した長さに応じた距離を含む所定範囲内となる経路を探索することができる。
【0038】
第9の発明によれば、地点画像の移動後の表示位置に対応する距離が、移動前の表示位置に対応する距離よりも所定距離以上遠い場合、所定の地点をさらに経由する経路を再探索することで、遠回りする経路探索において例えばおすすめ施設などの所定の地点を経由した経路探索を行うことができる。
【0039】
第10の発明によれば、ユーザによって地図上に存在する施設の種別がバー上の位置に指定されることで、当該種別に属する施設が存在する地点を当該バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索することができる。つまり、ともに表示された地図とバーとを用いて各地点を通過する経路を探索することができ、より直感的な操作による経路探索を実現することができる。さらに、立ち寄りたい地点などが明確になっていない場合であっても、例えば「食事」や「買物」などの種別をバー上の位置に指定することで、当該種別に属する施設が存在する地点を通過する経路を探索することができる。
【0040】
第11の発明によれば、バー上の種別画像で種別を指定することができる。
【0041】
第12の発明によれば、バー上の位置が時刻と対応付けされ、探索部が時間条件を満たす経路を探索することで、ユーザはバーに対して所望する時刻を指定することができ、また当該指定した時刻に基づく時間条件を満たす経路を探索することができる。
【0042】
第13の発明によれば、施設の種別をバー上の位置に指定したときに時間条件が満たされないと判定された場合においても、当該時間条件を満たす経路を容易に再探索することができる。
【0043】
第14の発明によれば、バー上の位置と距離とが対応付けされ、探索部が距離条件を満たす経路を探索することで、ユーザはバーに対して所望する距離を指定することができ、また当該指定した距離に基づく距離条件を満たす経路を探索することができる。
【0044】
第15の発明によれば、施設の種別をバー上の位置に指定したときに距離条件が満たされないと判定された場合においても、当該距離条件を満たす経路を容易に再探索することができる。
【0045】
第16の発明によれば、施設に関する情報を示す検索画像がバー上に表示されることで、ユーザはバー上の位置に施設や当該施設の種別を指定するにあたり、探索された経路周辺においてどの時間帯または距離帯にどのような施設や当該施設の種別が存在するかを事前に把握することができる。このため、ユーザが、所望する施設や当該施設の種別が存在しないバー上の位置に当該所望する施設や当該施設の種別を指定することを未然に防ぐことができる。
【0046】
第17の発明によれば、ユーザがバー上の位置を指定したときに、存在する施設および当該施設の種別のみを表示させることで、指定したバー上の位置に存在する施設や施設の種別を予想する手間を省くことができ、利便性が向上する。
【0047】
第18の発明によれば、地点画像がバーの端点以外の間の位置に表示されることで、地点画像が示す地点への到着予想時刻等が変化しても、その変化に応じてバー上の地点画像の表示位置も変化するため、ユーザは地点画像が示す地点への到着予想時刻等の変化を理解しやすくなる。
【0048】
第19の発明によれば、ユーザはバーで表された経路の行程のうち、所望する区間の行程をより詳細に確認することができる。
【0049】
第20の発明によれば、ユーザはバーで表された経路の行程のうち、所望する区間の行程に対応する詳細な地図を確認することができる。
【0050】
第21の発明によれば、ユーザは現在位置に応じた経路の行程を表すバーを確認しながら、経路の探索を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
(第1の実施形態)
図1を参照して、本発明における第1の実施形態に係る経路探索装置について説明する。図1は、第1の実施形態に係る経路探索装置の構成例を示す図である。なお、本実施形態においては、本経路探索装置を車両に搭載されるナビゲーション装置に適用した例について説明する。図1において、経路探索装置は、地図DB101、測位部102、探索部103、描画部104、スケジュールバー管理部105、およびタッチパネルディスプレイ106を備える。
【0052】
地図DB101は、例えばHDDやDVDで構成される。地図DB101には、道路や交差点のデータ、および施設などのランドマーク情報等の地図情報が予め記憶されている。なお、当該地図情報が、例えば携帯電話などの通信部(図示せず)によってセンター設備から適宜ダウンロードして地図DB101に記憶される構成であってもよい。
【0053】
測位部102は、GPS(Global Positioning System)に代表される測位センサである。測位部102は、車両に取り付けられ、車両の現在位置を測位する。
【0054】
タッチパネルディスプレイ106は、入力部107および表示部108で構成される。表示部108は、例えばディスプレイで構成され、ユーザに対して情報を表示する。具体的に表示部108は、地図情報や、探索された経路(経路の行程)のうち少なくとも一部を所定の軸に沿って表したスケジュールバーを表示する。スケジュールバーには、スケジュールバーに関する情報として、経路情報を示した画像(ラベル)、ユーザが指定した地点の名称(以下、地点名称と称する)を表した地点画像(以下、地点ラベルと称する)、ユーザが指定した施設の種別の名称(以下、種別名称と称する)を表した種別画像(以下、種別ラベルと称する)、各ラベル間の距離や所要時間情報、あるいは各ラベルへの到着(または通過)予想時刻などが表示される。
【0055】
ここで、地点名称とは、ランドマークの情報に含まれる施設名称や交差点名称など、名称と地点が一意に対応付けられるものをさす。種別名称とは、施設の種別の名称であり、具体的には、施設や地域で行う行為(例えば「買物」や「観光」など)や、施設のジャンル(例えば、「ガソリンスタンド」や「レストラン」など)の名称をさす。このように種別名称は、対象となる地点が特定されない抽象的な概念を示す名称である。通常、地図DB101に記憶されたランドマークの情報には、ジャンル情報(遊ぶための施設、食事をするための施設、またはレストランなど)が含まれている。したがって、種別名称には当該ジャンル情報を用いればよい。
【0056】
入力部107は、例えばタッチパネルで構成され、ユーザからの入力を受け付ける。ここで、ユーザからの入力として、例えばユーザが表示部108に表示された地図上の地点を押下して指定したとする。このとき、入力部107は当該地点の地図上の位置を検出する。また、ユーザが押下した地点を移動させ、スケジュールバー上のいずれかの位置に指定したとする。このとき、入力部107はユーザが指定したスケジュールバー上の位置を検出する。また、例えばユーザがスケジュールバー上のいずれかの位置において施設の種別を指定したとする。このとき、入力部107は施設の種別と、スケジュールバー上の位置とを検出する。
【0057】
ここで、上述では、入力部107がタッチパネルで構成されるとした。これにより、ユーザは表示された情報に対して、より直接的な操作が実現可能となるが、入力部107が表示部108と別々の構成であってもよい。この場合、入力部107は例えばリモコンや音声入力を受け付けるマイクで構成される。
【0058】
スケジュールバー管理部105は、スケジュールバーに関する情報を管理する。スケジュールバーに関する情報としては、例えば経路情報を示したラベル、地点ラベル、種別ラベル、各ラベル間の距離や所要時間情報、あるいは各ラベルへの到着(または通過)予想時刻などである。またスケジュールバー管理部105は、例えば入力部107においてユーザが地点を指定したとすると、入力部107で検出された地点の地図上の位置と、当該地点のスケジュールバー上の位置とに基づいて経路情報を設定する。ここで、経路情報とは、出発地、経由地、または目的地のように、通過する順番を示すものである。つまり、スケジュールバー管理部105は、スケジュールバー上の位置に基づいて、通過する順番を設定する。またスケジュールバー管理部105は、入力部107で検出された地点の地図上の位置や施設の種別と、それらのスケジュールバー上の位置とを対応付けする。この対応づけは、ユーザによって指定された地点や施設の種別毎に行われる。またスケジュールバー管理部105は、スケジュールバーを時間軸または距離軸で管理する。つまり、スケジュールバー管理部105は、スケジュールバー上の位置と時刻または距離とを対応付けする。スケジュールバー上の位置と時刻または距離とを対応付けすることで、スケジュールバー管理部105は地点ラベルや種別ラベルのスケジュールバー上の位置によって、各ラベルの時刻を検出することができる。
【0059】
探索部103は、スケジュールバー管理部105、測位部102、および地図DB101をそれぞれ参照して、出発地から目的地に至る経路を探索する。具体的には、探索部103は、スケジュールバー管理部105で設定された経路情報に基づいて経路を探索する。つまり、スケジュールバー管理部105で設定された順番に基づいて経路を探索する。また、スケジュールバー上のラベルが移動したとき、探索部103はスケジュールバー管理部105が検出する移動後のラベルの時刻や距離に基づいて経路を探索する。例えばスケジュールバー上において14時の位置に指定されたラベルが15時の位置に移動したとすると、探索部103は、当該ラベルが示す地点に15時に到着可能な経路の探索を行う。なお、上記出発地は、特にユーザから指定されなければ、通常は測位部102により測位される車両の現在位置とする。また、探索部103は、設定された目的地や経由地までの各所要時間、および各到着予想時刻を算出する。
【0060】
描画部104は、地図DB101、測位部102、探索部103、およびスケジュールバー管理部105をそれぞれ参照して、地図情報、車両の現在位置、探索された経路、軸状のスケジュールバー、および当該スケジュールバーに関する情報を描画し、表示部108に表示させる。
【0061】
次に、本経路探索装置の動作の流れについて説明する。大略的に言えば、本経路探索装置は第1の動作として、地図上の地点に対して経路情報を設定し、当該経路情報に基づいて経路を探索する動作を行う。第2の動作として本経路探索装置は、探索済みの経路の行程を表すスケジュールバー上において経路情報を変更したとき、その変更された経路情報に基づいて経路を再探索する動作を行う。以下、上記第1および第2の動作について詳細に説明する。なお、第2の動作において本実施形態では、地点の経路情報が設定されている場合について考える。施設の種別の経路情報が設定されている場合については、第2の実施形態として後述にて説明する。
【0062】
図2〜図5を参照して、上記第1の動作の流れについて説明する。図2は、本経路探索装置の第1の動作の流れを示すフローチャートである。図3は、経路情報の設定を開始する際のタッチパネルディスプレイ106の表示例を示す図である。図4は、ユーザが経路情報を設定する様子を模式的に示した図である。図5は、経路探索後のタッチパネルディスプレイ106の表示例を示す図である。なお、以下の説明では一例として、出発地を車両の現在位置としている。
【0063】
図2において、測位部102は車両の現在位置を測位する(ステップS1)。ステップS1の次に、描画部104は地図DB101を参照して地図情報を描画し、表示部108に表示させる(ステップS2)。図3の表示例では、地図情報として施設などのランドマーク情報や道路が表示部108に表示されている。またステップS2において、描画部104は測位部102を参照して車両の現在位置を描画し、表示部108に表示させる。図3の表示例では、車両の現在位置が黒い三角のアイコンで表示部108に表示されている。またステップS2において、描画部104はスケジュールバー管理部105を参照してスケジュールバーを軸状に描画し、表示部108に表示させる。ここで、スケジュールバー管理部105においてスケジュールバーの左端が出発地を、右端が目的地をそれぞれ示すように予め設定されているとする。そして描画部104は、図3の表示例に示すように、この設定に基づいてスケジュールバーの左端には出発地のラベルを、右端には目的地のラベルをそれぞれ描画し、表示部108に表示させる。また図3の表示例では、描画部104は出発地の時刻を現在の時刻「9:00」として出発地のラベルの下方に描画している。また図3の表示例では、描画部104は時間が左から右へ進むようにスケジュールバーを描画している。
【0064】
ステップS2の次に、入力部107においてユーザが経路情報に設定したい地図上の地点を押下して指定すると、入力部107は当該地点の地図上の位置を検出する(ステップS3)。そして、入力部107において指定した地点をユーザがスケジュールバー上のいずれかの位置に移動させると、入力部107がそのスケジュールバー上の位置を検出する(ステップS4)。ここで、スケジュールバー管理部105は、検出された地点の地図上の位置とスケジュールバー上の位置とを対応付けする。そして、描画部104は対応付けされたスケジュールバー上の位置に、検出された地点の地点名称を表示した地点ラベルを描画し、表示部108に表示させる(ステップS5)。またスケジュールバー管理部105は、対応付けしたスケジュールバー上の位置に基づいて、検出された地点の経路情報を設定する(ステップS6)。ステップS6の次に、探索部103は経路の探索を行うか否かの指示をユーザから受け付ける(ステップS7)。なお、経路を探索するあたって、少なくとも2つの地点の経路情報(出発地を含む)が設定される必要がある。したがって、少なくとも2つの地点の経路情報が設定されてから、ステップS7の処理が実行されるとする。他の地点の経路情報をさらに設定する場合(ステップS7でNo)には、処理はステップS3に戻る。経路の探索を行う場合(ステップS7でYes)には、探索部103はステップS6で設定された経路情報に基づいて、出発地からユーザが指定した地点までの経路を探索する(ステップS8)。
【0065】
ステップS8の次に、探索部103は出発地からユーザが指定した地点までの所要時間、および各到着予想時刻を計算する(ステップS9)。ここで、スケジュールバー管理部105は、計算された各所要時間および各到着予想時刻に基づいて、スケジュールバー上の位置と時刻とを対応付けする。ステップS9の次に描画部104は、探索結果を描画し、表示部108に表示させる(ステップS10)。具体的には、描画部104はステップS8において探索された経路を描画し、表示部108に表示させる。また描画部104は、時刻と対応付けされたスケジュールバー上の位置に基づいて、各ラベル、時刻目盛、各到着予想時刻をスケジュールバー上に描画し、表示部108に表示させる。
【0066】
ここで、上述したステップS3〜S7までの処理を図4の表示例を参照して説明する。ユーザは、地図上の施設Aを目的地に設定する場合、まず入力部107において施設Aのランドマークを押下する。このとき、入力部107は施設Aの地図上の位置を検出する(ステップS3)。次にユーザは、入力部107において押下した施設Aのランドマークをスケジュールバー上の目的地のラベルの位置、あるいはスケジュールバーの右端の位置まで移動させる。このとき、入力部107は施設Aのスケジュールバー上の位置を検出する(ステップS4)。ここで、スケジュールバー管理部105は、検出された施設Aの地図上の位置とスケジュールバー上の目的地のラベルの位置とを対応付けする。そして、描画部104はスケジュールバー上の目的地のラベルの位置に、検出された施設Aの地点名称「施設A」を表示した地点ラベルを描画し、表示部108に表示させる(ステップS5)。そして、スケジュールバー管理部105は、施設Aのスケジュールバー上の位置が右端にあるので、施設Aを目的地として設定する。(ステップS6)。
【0067】
ステップS6の次に、経路探索を行わずにさらに施設Bを経由地に設定する場合(ステップS7でNo)、ユーザは入力部107において施設Bのランドマークを押下する。このとき、入力部107は施設Bの地図上の位置を検出する(ステップS3)。次にユーザは、入力部107において押下した施設Bのランドマークを出発地および目的地ラベルの間の位置のいずれかに移動させる。このとき、入力部107は施設Bのスケジュールバー上の位置を検出する(ステップS4)。ここで、スケジュールバー管理部105は、検出された施設Bの地図上の位置とスケジュールバー上の位置とを対応付けする。そして、描画部104は対応付けされたスケジュールバー上の位置に、施設Bの地点名称「施設B」を表示した地点ラベルを描画し、表示部108に表示させる(ステップS5)。スケジュールバー管理部105は、施設Bのスケジュールバー上の位置が出発地および目的地ラベルの間の位置のいずれかであるので、施設Bを経由地として設定する(ステップS6)。つまり、スケジュールバー管理部105は、出発地、施設Aおよび施設Bのスケジュールバー上の位置に基づいて、出発地から施設Bを経由して施設Aに至るという順番を設定する。
【0068】
図5は、ステップS11で表示された表示例を示す図である。図5に示すように、表示部108には施設Aおよび施設Bの地点ラベル、時間目盛、各到着予想時刻、および探索された経路が表示されている。なお、図5において、探索された経路は矢印線で地図上に表示されている。また、施設Bの地点ラベルは、ユーザが施設Bを経由地に設定する際にはスケジュールバー上の出発地および目的地の間のいずれかの位置に表示されるが、最終的にはステップS9で計算された到着予想時刻の位置に表示される。
【0069】
次に図6〜図7を参照して、上記第2の動作の流れについて説明する。図6は、地点の経路情報が設定されている場合の第2の動作の流れを示すフローチャートである。図7は、ユーザが施設Bの地点ラベルをスケジュールバー上で移動させる様子を示す図である。なお、以下の説明では、図5に示したように出発地から施設Bを経由して施設Aに至る経路が探索された後、図7に示すようにユーザが施設Bの地点ラベルをスケジュールバー上で移動させた場合について考える。また、図7に示す施設Bへの到着予想時刻「14:00」は、出発地から施設Bまでの最短経路に基づく時刻とする。
【0070】
図6において、入力部107において施設Bの地点ラベルの移動が入力され、入力部107が地点ラベルの移動後の位置を検出しとき(ステップS20でYes)、スケジュールバー管理部105は施設Bの地点ラベルの移動後の時刻(以下、ラベル移動後の時刻と称する)を検出する(ステップS22)。ここで、スケジュールバーは、時刻と対応付けられている。したがって、スケジュールバー管理部105は地点ラベルの移動後の位置に対応する時刻を検出することができる。入力部107においてラベルの移動が入力されないとき(ステップS20でNo)、車両が目的地に到着すると(ステップS21でYes)、処理は終了する。
【0071】
ステップS22の次に、探索部103はラベル移動後の時刻が移動前のラベルの時刻から所定時間以上早い時刻であるか否かを判断する(ステップS23)。ここで、所定時間とは、移動前の地点ラベルが示す到着予想時刻が取り得る時間範囲を示す値である。したがって、ユーザが上記所定時間以上早い時刻に施設Bの地点ラベルを移動させた場合には、施設Bへの到着予想時刻はそもそも最短経路に基づく時刻であるため、探索可能な経路は存在しない。この場合、ステップS24において経路探索できない旨(例えば「その時刻には移動させることができません」など)のメッセージが表示部108に表示され、処理はステップS20に戻る。ユーザが施設Bの地点ラベルを上記所定時間内、または当該所定時間以上遅い時刻に移動させた場合には、処理はステップS25に進む。図7では、施設Bのラベルを上記所定時間以上遅らせるように移動させているとする。
【0072】
ステップS23の次に、探索部103はラベル移動後の時刻が移動前のラベルの時刻から所定時間内の時刻であるか否かを判断する(ステップS25)。ラベル移動後の時刻が移動前のラベルの時刻から所定時間内の時刻であれば(ステップS25でYes)、既に探索済みの経路でラベル移動後の時刻を満たすことができる。したがってこの場合、描画部104は移動後のラベルとその時刻とを描画して、表示部108の表示内容を更新する(ステップS26)。ラベル移動後の時刻が移動前のラベルの時刻から所定時間以上遅い時刻であれば(ステップS25でNo)、既に探索済みの経路でラベル移動後の時刻を満たすことができないので、処理はステップS27に進む。
【0073】
ステップS25の次に、スケジュールバー管理部105は、ステップS22で検出されたラベル移動後の時刻に基づいて、当該時刻に対して時間の幅を持たせた時間帯を時間条件として算出する(ステップS27)。この時間帯は、移動後の地点ラベルが示す地点を通過すべき時間帯である。例えばラベル移動後の時刻が「14:30」であるとき、スケジュールバー管理部105は当該地点に対して「14:20」〜「14:40」の時間帯を時間条件として算出する。なお、この時間帯の長さは予めスケジュールバー管理部105に設定されるものでもよいし、ユーザが任意に設定するものでもよい。
【0074】
ステップS27の次に、探索部103は、図2のステップS8で既に探索した経路の周辺でおすすめ施設が存在するか否かを検索する(ステップS28)。経路周辺としては、例えば経路の周囲20kmとする。おすすめ施設が存在する場合(ステップS28でYes)には、探索部103は当該おすすめ施設を経由してステップS27で算出されたラベル移動後の時間条件を満たす経路を再探索する(ステップS29)。おすすめ施設が存在しない場合(ステップS28でNo)には、探索部103は全経路についてステップS27で算出されたラベル移動後の時間条件を満たす経路を再探索する(ステップS30)。そして、ステップS29およびS30における再探索において、探索部103は、ラベル移動後の時間条件を満たす経路があるか否かを判断する(ステップS31)。
【0075】
ここで、ステップS29において、おすすめ施設への平均的な滞在時間を加味した再探索を行ってもよい。また、ユーザに対しておすすめ施設に滞在する時間を入力させるようにしてもよい。このように、ステップS29の処理を設けることで、ステップS30における全経路を再探索するのみと比して、再探索における経路が求まりやすくなる。
【0076】
なお、上記おすすめ施設は、例えばおすすめのドライブコースであってもよい。また、ステップS29においておすすめ施設が複数存在する場合には、表示部108に表示して、ユーザが選択可能となるようにしてもよい。また、ステップS31においてラベル移動後の時間条件を満たす経路が複数ある場合には、表示部108に表示してユーザに選択させるようにしてもよい。さらに、距離や渋滞情報などを表示部108にさらに表示してユーザに選択させるようにしてもよい。また、ステップS29において、おすすめ施設を経由する経路において時間条件を満たす経路がない場合には、ステップS30の全経路探索へ進むようにしてもよい。
【0077】
ラベル移動後の時間条件を満たす経路があれば(ステップS31でYes)、探索部103は出発地から移動後のラベルが示す地点や目的地までの各所要時間を再計算し、各到着予想時刻を算出する(ステップS32)。これは、経路の再探索によって他の経由地や目的地に到着する時刻も変化することが考えられるからである。また、到着予想時刻を算出する際には、一般に距離や平均車速だけでなく渋滞情報も参照して算出される。そして、この渋滞情報は同一区間であっても時間帯によって変化することもある。このように、経路の再探索によって到着予想時刻自体が変化することが考えられるからである。なお、移動させたラベル以外の他の経由地や目的地への到着予想時刻が変化する場合には、その旨をユーザに表示して再探索をするかどうかを判断させるようにしてもよい。
【0078】
ラベル移動後の時間条件を満たす経路がない場合(ステップS31でNo)には、再探索できない旨(例えば「その時間帯には移動させることができません」など)のメッセージが表示部108に表示される(ステップS33)。ステップS33の後、処理はステップS20に戻る。ステップS32の次に、描画部104は、移動後のラベル、各到着予想時刻、および再探索された経路など、再探索によって変更された内容を描画し、表示部108の表示内容を更新する(ステップS26)。ステップS26の後、処理は再びステップS20に戻る。以上で、上記第2の動作の流れについて説明を終わる。
【0079】
なお、上述した第2の動作のステップS23において、ラベル移動後の時刻が移動前のラベルの時刻から所定時間以上早い時刻であるか否かを判断したが、例えばユーザが施設Bの地点ラベルを押下した段階で移動可能な時間帯をスケジュールバー上に表示してもよい。移動可能な時間帯としては、施設Bの到着予想時刻の前後に設定された所定時間以上遅い範囲である。この場合、入力部107においてユーザが施設Bの地点ラベルを押下したとき、入力部107はその地点ラベルのスケジュールバー上の位置を検出する。スケジュールバー管理部105は、検出されたスケジュールバー上の位置から押下された施設Bの地点ラベルが示す時刻(到着予想時刻)を検出する。そして、描画部104は、スケジュールバー管理部105で検出された到着予想時刻とそのスケジュールバー上の位置とから、施設Bの到着予想時刻の前後に設定された所定時間以上遅い範囲をスケジュールバー上に描画し、表示部108に表示させる。この表示により、ユーザが施設Bの地点ラベルを経路の探索が不可能な時刻に移動させることを未然に防止することができ、ステップS23の処理を省略することも可能となる。
【0080】
なお、図7では一例として、ユーザが施設Bの地点ラベルをスケジュールバー上で移動させた場合について考えた。これに対し、図8に示すように、出発地から施設Aに至る経路探索が行われた後に、ユーザが経由地である施設Bを任意の時刻に設定する場合も考えられる。図8は、出発地から施設Aに至る経路探索が行われた後に、ユーザが施設Bを任意の時刻に設定する様子を示す図である。図8では、ユーザが施設Bのスケジュールバー上の位置を経路が探索された後に指定する。つまり、経路が探索された後に新たに地点ラベルの位置を指定することは、図6で説明した施設Bの地点ラベルを移動させることと同義であり、図6で説明した動作と同様の処理が行われる。つまり入力部107において施設Bの地点ラベルが新たに入力され、入力部107が新たな地点ラベルの位置を検出したとき(ステップS20でYes)、スケジュールバー管理部105は新たな施設Bの地点ラベルの時刻を検出する(ステップS22)。なお、ステップS23では、新たな施設Bの地点ラベルの時刻が施設Bへの到着予想時刻から所定時間以上早い時刻か否かを判断する。この到着予想時刻は、出発地から施設Aに至る経路探索が行われる際に探索部103で算出されている。あるいは、入力部107においてユーザが施設Bを押下したときに、探索部103が既に探索した経路に基づいて算出するようにしてもよい。また、ステップS27では、スケジュールバー管理部105は、ステップS22で検出された施設Bの地点ラベルの時刻に基づいて、当該時刻に対して時間の幅を持たせた時間帯を時間条件として算出する。
【0081】
なお、図8において、ユーザが施設Bの地点のランドマークを押下した段階で移動可能な時間帯をスケジュールバー上に表示してもよい。移動可能な時間帯としては、施設Bの到着予想時刻の前後に設定された所定時間以上遅い範囲である。この場合、入力部107においてユーザが地図上の施設Bの地点を押下したとき、入力部107は施設Bの地図上の位置を検出する。そして、スケジュールバー管理部105は、既に算出された施設Bへの到着予想時刻からスケジュールバー上の位置を検出する。描画部104は、スケジュールバー管理部105で検出された到着予想時刻とそのスケジュールバー上の位置とから、施設Bの到着予想時刻の前後に設定された所定時間以上遅い範囲をスケジュールバー上に描画し、表示部108に表示させる。また例えば、ユーザが施設Bのランドマークを押下した段階で施設Bへの到着予想時刻の位置の色を変えてもよい。
【0082】
また、図8においては、ユーザが施設Bへの到着予想時刻から所定時間以上遅い時刻に施設Bの地点ラベルを移動させた場合(例えば到着予想時刻が「14:00」としてユーザが「14:30」に移動させた場合)、ユーザに対して「ロス(例えば30分のロス)が発生しますがよろしいですか?」というメッセージを出力してもよい。そして、ユーザが「OK」したときのみ、ステップS27〜S33の処理を行うようにしてもよい。
【0083】
また、図9に示すように、さらに経由地である施設Cを任意の時刻に設定することも可能である。図9は、ユーザが経由地である施設Cを任意の時間に設定する様子を示す図である。ユーザが施設Cをスケジュールバー上の任意の時刻に設定する場合についても、図8において施設Bを任意の時刻に設定する場合と同様の処理が行われる。
【0084】
なお、図9においては、施設Cは探索された経路上において施設Aと施設Bの間に存在している。ここで、例えばユーザが施設Cのランドマークを押下して、スケジュールバー上の14時以前に移動させたとする。このとき、出発地から施設Cを経由して、施設B、施設Aという順番の経路があった場合、ユーザの車両は施設Cへ立ち寄った後に目的地である施設Aとは反対方向に走行しなければならない。または、ユーザの車両はUターン(すでに走行した経路を反対方向へ戻る)しなければならない。したがって、ユーザが施設Cのランドマークを押下して、スケジュールバー上の14時以前に移動させた場合には、上記内容(反対方向への走行、またはUターン)を通知するメッセージを出力してもよい。また例えば、反対方向への走行を認めないとすれば、施設Cを14時以前には設定できない旨のメッセージを出力してもよい。また例えば、施設Cのランドマークが押下された段階で、施設Cの移動可能な時間帯(図9の例では14時から15時30分の間)をスケジュールバー上に表示してもよい。
【0085】
以上のように、本実施形態に係る経路探索装置によれば、スケジュールバーに対して経路情報を設定し、当該経路情報に基づいた経路探索を行うことができる。つまり、出発地、経由地および目的地などの経路情報をより直感的に設定することができる。
【0086】
また、本実施形態に係る経路探索装置によれば、既に探索された経路の広範囲にわたる行程を示すスケジュールバーを確認しながら、当該スケジュールバー上の経由地などを移動させることで、経路を再探索することができる。その結果、例えば経由地に立ち寄りたい時刻などを、行程を広い視点で眺めながら、より直感的に変更することができる。さらに本実施形態に係る経路探索装置によれば、目的地の少し前に経由地に立ち寄りたいなど、ユーザの感覚的な要求を満たした経路探索も実現することができる。
【0087】
なお、上述ではスケジュールバー管理部105においてスケジュールバーの左端が出発地、右端が目的地と設定していたが、これに限定されない。例えば、出発地と目的地とが逆方向、つまり右端が出発地、左端が目的地であってもよい。またスケジュールバーは、表示部108のいずれかの位置に表示されればよく、例えば左右方向ではなく上下方向、斜め方向に時間軸をとって表示されてもよい。またスケジュールバーは、時間軸に限らず、距離軸で表現されてもよい。この場合、スケジュールバーには距離の目盛が表示される。またこの場合、探索部103は、各ラベル間のスケジュールバー上の長さを算出し、各ラベルが示す各地点間の経路の距離が当該長さに応じた距離を含む所定距離内となる経路を探索する。また、地点ラベルを移動させた場合、探索部は、移動後のラベルの位置に対応する距離に基づいて、当該距離が移動前のラベルの位置に対応する距離よりも所定距離以上遠い場合に、おすすめ施設を経由する再探索や、全経路についての再探索を行う。移動後の距離が移動前のラベルの位置に対応する距離よりも所定距離以上近い場合には、再探索ができない旨のメッセージを表示する。また、移動後の距離が移動前のラベルの位置に対応する距離に対して所定距離内であれば、再探索を行うことなく、既に探索された経路を使用することができる。
【0088】
また、上述の第1の動作においては、目的地や経由地などの経路情報をすべてスケジュールバーに対する入力によって設定するとしたが、これに限定されない。例えば、経路情報の設定をリモコンや音声入力によって直接行って、経路探索後にスケジュールバーが表示されてもよい。その後、上述した第2の動作が行われる。
【0089】
(第2の実施形態)
次に、上述した第1の実施形態における第2の動作において、ユーザが施設の種別で経路情報を設定する場合と、施設の種別で経路情報が設定されているときに種別ラベルをスケジュールバー上で移動させる場合とにおける各動作を第2の実施形態として説明する。
【0090】
まず図10を参照して、ユーザが施設の種別の経路情報を設定する場合の第2の動作について説明する。図10は、ユーザが施設の種別の経路情報を設定する場合の第2の動作の流れを示すフローチャートである。なお、以下では図12に示すように、図2に示す第1の動作が終了後、探索された経路とスケジュールバーで表示された行程とを確認しながら、ユーザが例えば食事可能な施設を経由地に設定する場合について説明する。図12は、ユーザが食事可能な施設をスケジュールバー上で経由地を設定する様子を示す図である。また図12は、ある程度出発地から車両が走行しときの表示例を示したものであり、車両の現在位置(黒い三角のアイコン)がスケジュールバー上に表示されている。
【0091】
図10において、入力部107においてユーザがスケジュールバー上で食事をしたい時刻を入力したとき、入力部107はスケジュールバー上の位置を検出する(ステップS40)。ここで、スケジュールバーは、時刻と対応付けられている。スケジュールバー管理部105は、ユーザに指定されたスケジュールバー上の位置に対応する時刻を検出する(ステップS42)。そしてスケジュールバー管理部105は、検出した時刻に対して時間の幅を持たせた時間帯を時間条件として算出する。この時間帯は、食事可能な施設を通過すべき時間帯である。またこの時間条件は、ユーザが指定した時刻に基づく時間条件である。入力部107において時刻が入力されないとき(ステップS40でNo)、車両が目的地に到着すると(ステップS41でYes)、処理は終了する。
【0092】
ステップS42の次に、描画部104はステップS42で検出された時刻に施設の種別の一覧を描画し、表示部108に表示させる(ステップS43)。入力部107においてユーザが、表示された一覧から施設の種別を選択する(ステップS44)。このとき、入力部107は選択された施設の種別を検出する(ステップS44)。図12の表示例では、施設の種別として「食事」、「休憩」、および「買物」が表示されている。入力部107においてユーザが、表示された施設の種別のうち例えば「食事」を押下して選択するとする。このとき、入力部107は選択された「食事」を検出する。スケジュールバー管理部105は、検出された施設の種別とスケジュールバー上の位置および時刻とを対応付けする。
【0093】
なお、ユーザに表示する施設の種別の一覧は、例えば予め定義された種別名称がすべて表示されてもよい。予め定義された種別名称の一例としては、図12に例示した「食事」、「休憩」、および「買物」の他に、例えば遊園地やレジャー施設などでの「遊ぶ」、「宿泊」、「トイレ」、および「給油」などがある。また例えば、施設の種別の一覧には種別名称とともに地点名称や「レストラン」などの施設名称が表示されてもよい。また例えば、探索部103が後述するエリア内に存在する施設や施設の種別名称を検索する検索部(図示無し)を有し、当該検索部で検索した施設や施設の種別名称のみがユーザにより指定されたスケジュールバー上の位置に関連付けられて表示されてもよい。つまり、当該エリア内に例えば「買物」が可能な施設が存在しない場合には、一覧から「買物」が除外されてもよい。また、種別に属する施設が複数存在する場合には、いずれか1つの施設のみが自動的に表示されるようにしてもよい。
【0094】
ステップS45の次にステップS46において、探索部103は、地図DB101およびスケジュールバー管理部105を参照して、既に探索された経路において、ステップS42で検出された時刻(図12においては「12:30」ごろ)に車両が通過するエリアを探索する。ここでエリアとは、検出された時刻に通過する経路上の地点を中心とした所定の範囲を示す。なお、所定の範囲としては例えば経路上の地点から所定距離だけ離れた範囲とする。また例えば、所定の範囲としては当該経路上の地点から所定時間だけ走行可能な範囲としてもよい。ステップS46の次に、探索部103はエリアに存在する施設の中からステップS45で検出された「食事」をすることが可能な施設を探索する(ステップS47)。
【0095】
探索したエリア内において食事可能な施設が有る場合(ステップS48でYes)には、描画部104は食事の種別ラベルとステップS42で検出された時刻とを描画して、表示部108の表示内容を更新する(ステップS49)。ここで、エリア内に食事可能な施設が存在しても、既に探索された経路上にない場合がある。この場合、食事可能な施設を通るように当該エリア内で経路を再探索してもよい。また、経路はそのままで、食事可能な施設を表示するのみとしてもよい。そして、当該食事可能な施設に近づいたときにユーザに対して表示や音声で案内をするようにしてもよい。探索したエリア内において食事可能な施設が無い場合(ステップS48でNo)には、処理はステップS50に進む。ステップS50において探索部103は、ユーザが指定した時刻に基づく時間条件を満たし、食事可能な施設が存在する経路を再探索する。なお、このステップS50の処理については、後述にて詳細に説明する。
【0096】
ステップS50の次に、探索部103はステップS50で再探索された結果に基づいて、出発地から種別に属する地点や目的地までの各所要時間、および各到着予想時刻を再計算する(ステップS51)。これは、第1の実施形態と同様に、経路の再探索によって他の経由地や目的地に到着する時刻も変化することなどがあるためである。ステップS51の次に、描画部104は食事のラベル、各到着予想時刻、および再探索された経路など、再探索によって変更された内容を描画し、表示部108の表示内容を更新する(ステップS49)。ステップS49の後、処理は再びステップS40に戻る。
【0097】
ここで、図11を参照して、上述したステップS50の再探索について詳細に説明する。図11は、経路再探索(図10のステップS50)の処理を詳細に示したフローチャートである。
【0098】
探索したエリア内において食事可能な施設が無い場合(図10のステップS48でNo)には、探索部103は既に探索された経路上から所定範囲内で食事可能な施設を探索する(ステップS501)。所定範囲としては、例えば既に探索された経路に対して経路の両側に、かつ垂直な方向に所定の距離だけ有した範囲である。所定範囲内において食事可能な施設が無い場合(ステップS502でNo)には、探索部103は所定範囲を拡大して(ステップS508)、食事可能な施設を再び探索する(ステップ501)。このように探索部103は、既に探索された経路から探索を行う範囲を広げながら食事可能な施設を探索する。
【0099】
所定範囲内において食事可能な施設が有った場合(ステップS502でYes)には、探索部103はステップS47で探索した元のエリアを基準として、当該エリアからの距離が最も近い施設を選択する(ステップS503)。探索部103は、選択された施設への到着予想時刻がユーザが指定した時刻に基づく時間条件を満たすように、出発地から当該施設までの経路を再探索する(ステップS504)。
【0100】
ステップS504の次に、ユーザが指定した時刻に基づく時間条件を満たす経路が無い場合(ステップS505でNo)で、ステップS501で探索される他の施設が有れば(ステップS506でYes)、探索部103は元のエリアから2番目に近い施設を選択して経路を再探索する(ステップS503およびS504)。また、ユーザが指定した時刻に基づく時間条件を満たす経路が無い場合(ステップS505でNo)で、ステップS501で探索される他の施設が無ければ(ステップS506でNo)、処理はステップS509に進み、所定範囲を拡大して施設を探索する。
【0101】
ユーザが指定した時刻に基づく時間条件を満たす経路があれば(ステップS505でYes)、探索部103は当該施設から他の経由地または目的地までの経路を再探索する(ステップS507)。再探索された経路において、他の経由地および目的地への現在の到着予想時刻を満たす経路がある場合(ステップS508でYes)、処理は図10のステップS51に進む。また、現在の到着予想時刻を満たす経路がない場合(ステップS508でNo)、探索部103はユーザに対して現在の到着予想時刻を変更するか否かを判断させる(ステップS510)。ステップS510において、ユーザが現在の到着予想時刻を変更してもよいとした場合には、処理は図10のステップS51に進む。現在の到着予想時刻を変更しない場合には、処理はステップS509に進む。このようなステップS50における処理によって、探索済みの経路からできるだけ経路の変更を少なくした再探索が可能となる。
【0102】
ここで、図13は、図10に示すステップS48においてエリア内に施設が存在した場合の様子を示す図である。図13に示すように、ステップS48においてエリア内に施設が存在した場合、ステップS49において描画部104はユーザが指定した時刻において食事のラベルを描画して、表示部108に表示させる。なお、図13に示すように、ユーザが指定した時刻に通過するエリアを地図上に表示してもよい。これにより、ユーザは地図上で食事をとるエリアを予め確認しながら走行することができる。
【0103】
次に、図14を参照して、種別ラベルをスケジュールバー上で移動させる場合の第2の動作について説明する。図14は、種別ラベルをスケジュールバー上で移動させる場合の第2の動作の流れを示すフローチャートである。また、以下においては図13に示した状態から、食事の種別ラベルを「12:30」の位置から「12:00」の位置に移動させた場合について考える。
【0104】
図13に示した状態からユーザが食事の種別ラベルを移動させたとき、つまり入力部107において移動が入力されたとき、入力部107はスクジュールバー上の位置を検出する(ステップS60)。ここで、スケジュールバーは、時刻と対応付けられている。スケジュールバー管理部105は、移動後の食事の種別ラベルの位置に対応する時刻「12:00」を検出する(ステップS62)。そしてスケジュールバー管理部105は、検出した時刻に対して時間の幅を持たせた時間帯を時間条件として算出する。この時間帯は、移動後の種別ラベルが示す地点を通過すべき時間帯である。またこの時間条件は、ユーザが移動させた時刻に基づく時間条件である。またスケジュールバー管理部105は、検出した移動後の食事のラベルとスケジュールバー上の位置、つまり時刻とを対応付けする。入力部107において時刻が入力されないとき(ステップS60でNo)、車両が目的地に到着すると(ステップS61でYes)、処理は終了する。
【0105】
ステップS62の次にステップS64において、探索部103は、地図DB101およびスケジュールバー管理部105を参照して、既に探索された経路において、食事の種別ラベル移動後の時刻「12:00」に車両が通過するエリアを探索する。そして探索部103は、エリアに存在する施設の中から食事可能な施設を探索する(ステップS64)。
【0106】
探索したエリア内において食事可能な施設が有る場合(ステップS65でYes)には、描画部104は食事の種別ラベルと移動後の時刻とを描画して、表示部108の表示内容を更新する(ステップS66)。ここで、ステップS64で探索したエリア内において食事可能な施設が存在した場合の表示例を図15に示す。図15に示すように、ユーザが食事の種別ラベルをスケジュールバー上で移動させることで、移動後の時刻において食事可能な施設を設定することができる。なお、図15に示すように、食事の種別ラベルの移動に伴って、地図上に表示されている食事エリアが該当する経路上のエリアへと移動するようにしてもよい。また図15では、食事の種別ラベルを移動させることで、渋滞などの状況が変化して「15:30」であった施設Aへの到着予想時刻が「15:00」へと変化した例を示している。
【0107】
探索したエリア内において食事可能な施設が無い場合(ステップS65でNo)には、処理はステップS67に進む。ステップS67において探索部103は、ユーザが移動させた時刻に基づく時間条件を満たし、食事可能な施設が存在する経路を再探索する。なお、このステップS67の処理は図11で説明したステップS50と同様の処理であるので説明を省略する。
【0108】
ステップS67の次に、探索部103はステップS67で再探索された結果に基づいて、出発地から移動後の種別ラベルに属する地点や目的地までの各所要時間を再計算し、各到着予想時刻を算出する(ステップS68)。これは、第1の実施形態と同様に、経路の再探索によって他の経由地や目的地に到着する時刻も変化することなどがあるためである。ステップS68の次に、描画部104は移動後の食事の種別ラベル、各到着予想時刻、および再探索された経路など、再探索によって変更された内容を描画し、表示部108の表示内容を更新する(ステップS66)。ステップS66の後、処理は再びステップS60に戻る。
【0109】
ここで、ステップS67において食事可能な施設が存在する経路を再探索した後の表示例を図16に示す。図16に示すように、ユーザが食事の種別ラベルをスケジュールバー上で移動させることで、食事可能な施設を再探索することができる。なお、図16に示すように、食事の種別ラベルの移動に伴って、地図上に表示されている食事エリアが該当する経路上のエリアへと移動するようにしてもよい。また、図16では、食事の種別ラベルを移動させることで、渋滞などの状況が変化して「15:30」であった施設Aへの到着予想時刻が「15:40」へと変化した例を示している。
【0110】
以上のように、本実施形態によれば、施設の種別を選択して経路情報を設定または変更することで、特定の施設に対するユーザの要望が不明確な場合であっても、その要望に応じた柔軟な経路探索を実現することができる。
【0111】
なお、上述した図10のステップS40において、ユーザがスケジュールバー上で時刻を入力するとしたが、ユーザがスケジュールバー上をなぞって、そのなぞった範囲に対応する時間帯を入力とするものであってもよい。すなわち、ユーザが例えばスケジュールバーの「12:00」の位置から「12:30」の位置までの範囲をなぞった場合、30分の幅をもった時間帯が入力されることとなる。探索部103は、この30分という時間帯に走行が予想されるエリアを探索対象とする。このように時間帯の入力を許容することで、「12:00」という時刻には食事可能な施設がなく、「12:15」という時刻には当該施設が存在するというような場合において、ユーザの希望をできるだけ満たした探索が可能となる。
【0112】
また、スケジュールバーは、時間軸に限らず、距離軸で表現されてもよい。この場合、スケジュールバー上の位置が例えば出発地からの到達距離と対応付けられるとする。この場合、スケジュールバー管理部105は、出発地から各種別ラベルが示す地点までの到達距離を距離条件として算出する。そして、探索部103は、当該距離条件を満たす経路を探索する。
【0113】
また、図17に示すように、スケジュールバー上にアイコンと、当該アイコンの時間帯に存在する施設の種別とを対応付けて表示しておいてもよい。これを実現するための処理を図18を用いて説明する。図17は、スケジュールバー上にアイコンと、当該アイコンの時間帯に存在する施設の種別とを対応付けて表示した一例を示す図である。図18は、図17に示す表示を実現するための処理を示したフローチャートである。
【0114】
探索部103において既に経路が探索されていれば(ステップS80でYes)、探索部103は探索された経路を車両の現在位置から順にスキャンする(ステップS81)。経路周辺に施設が存在すれば(ステップS82でYes)、探索部103は地図DB101から該当する施設の種別を取得する(ステップS83)。経路周辺に施設が存在しなければ(ステップS82でNo)、処理はステップS81に戻り、経路のスキャンが継続される。
【0115】
ステップS83の次に、探索部103は、種別を取得した施設の周辺を通過する予想通過時刻を算出する(ステップS84)。探索部103において算出された予想通過時刻は描画部104に送られる。描画部104は、スケジュールバー上の予想通過時刻に対応する位置に、ステップS83で取得した施設の種別に対応したアイコンを表示する(ステップS85)。施設の種別とアイコンとを対応付ける方法としては、施設の種別ごとにアイコンの色や模様、形状を変化させることが考えられる。図17においては、「食事」、「買い物」、「休憩」、および「観光」という施設の種別ごとに異なる模様のアイコンが表示されている。
【0116】
ステップS85の次に、探索部103は経路全体のスキャンが完了したかどうかを判定する(ステップS86)。経路のスキャンが未完了の場合は(ステップS86でNo)、処理はステップS81に戻る。経路全体について経路のスキャンが完了すれば(ステップS86でYes)、処理は終了する。
【0117】
ここで、ステップS82において探索部103は、経路周辺に施設が存在するか否かを判定するとした。具体的な判定方法としては、例えば探索部103がまず経路に隣接する施設が存在するか否かを判定する。そして、隣接した施設が全経路において存在しなければ、探索部103は探索された経路から所定の距離(例えば周囲100m)だけ探索領域を広げて、施設が存在するか否かを判定する方法が考えられる。このように、経路周辺としてスキャンする範囲が広いほど、スケジュールバーに表示される種別も多くなる。したがって、スキャンされる種別の数に応じて、ユーザが探索領域の大きさを設定するようにしてもよい。
【0118】
なお、同じ種別に対して複数の施設が存在することも考えられる。この場合、図17に示したように、ユーザがスケジュールバー上のアイコンをクリックすると、そのアイコンが示す種別に属する施設の名称の一覧(例えば「店舗A」〜「店舗C」)を表示するようにしてもよい。そして、ユーザが特定の施設の名称を選択することで、その施設を経由地に設定することが可能となる。また、スケジュールバー上に表示されるアイコンは施設の種別に対応したものに限らず、経路周辺にある地点名称に対応したものであってもよい。
【0119】
ここで、上記図12では、ユーザが希望する種別と時刻とが入力された後に探索を開始する。このため、入力された時刻にユーザの希望する種別に属する施設が存在しない可能性がある。それに対し、図17のように、あらかじめスケジュールバー上に施設の種別ごとに区別されたアイコンが表示されることで、指定した時刻に該当する施設が存在しないために再度時刻を指定し直すという煩わしさを回避することができる。また、ユーザは、施設の種別を示すアイコンが予めスケジュールバー上に表示されることで、施設の種別を経由地などに設定する際の利便性が向上する。
【0120】
なお、上述した第1および第2の実施形態では、スケジュールバーの左端を出発地とする場合について述べたが、例えば図19に示すように出発地の代わりに現在地を左端に表示してもよい。図19は、スケジュールバーの左端に現在地が表示された例を示す図である。図19において、現在地は車両の現在位置であり、スケジュールバー上には現在の時刻(「10:00」)が表示される。つまり、車両の進行度合によってスケジュールバー上に表示された現在地の時刻が変化する。また、現在地の時刻の変化に伴い、スケジュールバー上に表示された時間目盛も変化する。
【0121】
また、上述した第1および第2の実施形態におけるスケジュールバーは、左端を出発地とし、右端を目的地として表示されたが、この表示に限定されない。例えば図20に示すように、表示されるスケジュールバーの時間範囲が出発地から目的地までの時間範囲(「9:00」から「15:30」)よりも広い時間範囲(例えば「6:00」から「18:00」)であってもよい。図20は、スケジュールバーの時間範囲が出発地から目的地までの時間範囲よりも広い時間範囲となる表示例を示す図である。これまでの例のようにスケジュールバーの右端が目的地であるとき、ラベルの移動により目的地への到着予想時刻が変化しても目的地のラベルの表示位置は固定であった。これに対し、図20に示すようにスケジュールバーの時間範囲を出発地から目的地までの時間範囲よりも広い時間範囲として表示することで、図21に示すように目的地への到着予想時刻の変化に応じて目的地のラベルの表示位置が変化する。このため、ユーザは目的地への到着予想時刻の変化をより直感的に理解することが可能となる。図21は、図20に示すスケジュールバー上において、食事ラベルを「12:30」から「11:50」に移動させたときに、目的地への到着予想時刻が「15:30」から「16:00」に変化した様子を示す図である。
【0122】
また、例えばユーザがスケジュールバーの任意の時間帯をなぞるとする。このとき、入力部107においてユーザがなぞった時間帯が検出される。描画部104は、検出された時間帯のみを拡大して描画し、表示部108に表示するようにしてもよい。つまり、ユーザがなぞった時間帯の端点がスケジュールバーの端点となるように表示される。さらに、スケジュールバー上に表示される時間目盛が細かく表示されてもよい。これにより、ユーザは、スケジュールバーに示される全行程に対する部分的な行程を詳細に確認することができる。さらに、このようなスケジュールバーの拡大描画に伴い、地図の縮尺を変更してもよい。この場合、描画部103は、探索された経路上において、上記時間帯の2つの端点にそれぞれ対応する2つの地点を検出する。そして、描画部103は、その地点間の経路を含む、できるだけ詳細な縮尺の地図を描画し、表示部108に表示させる。これにより、ユーザはスケジュールバーと対応付けられた、できるだけ詳細な地図を確認することが可能となる。
【0123】
また、上述した第1および第2の実施形態において、図22に示すように、スケジュールバー上で突発的な事故や渋滞状況などを通知してもよい。図22は、スケジュールバー上で突発的な事故や渋滞状況などを通知する様子を示す図である。これは、突発的な事故や渋滞状況の変化などにより、各地点への到着予想時刻が変化することがあるためである。例えば、図22に示すように、事故が発生して「12:30」に予定していた食事可能な施設への到着予想時刻が30分遅れるとする。このとき、本経路探索装置は、30分遅れても現在設定されている経由地を変更しないか(図22中、「経由地はそのまま」に相当)、あるいは改めて現在の経由時刻「12:30」ごろに食事をとることが可能な施設を再探索するか(図22中、「経由地を変更」に相当)をユーザに対して求める。
【0124】
ユーザが「経由地をそのまま」を選択すれば、30分遅れた位置に食事ラベルが移動する。また、ユーザが「経由地を変更」を選択すれば、探索部103は現在の食事ラベルの時刻を満たす食事可能な施設を再探索する。このように、走行に関わる状況の変化に応じて、変化後の時刻へとラベルの表示を移動させたり、もとの時刻に行為をなすことが可能な施設を再探索することで、ユーザに対する利便性が向上する。
【0125】
なお、図22で説明した処理は、ユーザに通知することなく自動的に行われてもよい。特に、ユーザにとって経由地や目的地への到着予想時刻が変化することが望ましくないような場合には、もとの時刻に到着可能な施設を自動的に再探索することが非常に有用だからである。
【産業上の利用可能性】
【0126】
本発明に係る経路探索装置は、出発地、経由地および目的地などの経路情報をより直感的に設定することが可能にし、また、既に探索された経路の行程を確認しながら、より直感的な操作で経路情報を設定して、ユーザの希望に応じた柔軟な経路の再探索を実現する、車載されるナビゲーション装置や、パーソナルコンピュータにインストールされるスケジュール作成ソフトウェア等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】第1の実施形態に係る経路探索装置の構成例を示す図
【図2】本経路探索装置の第1の動作の流れを示すフローチャート
【図3】経路情報の設定を開始する際のタッチパネルディスプレイ106の表示例を示す図
【図4】ユーザが経路情報を設定する様子を模式的に示した図
【図5】経路探索後のタッチパネルディスプレイ106の表示例を示す図
【図6】地点の経路情報が設定されている場合の第2の動作の流れを示すフローチャート
【図7】ユーザが施設Bの地点ラベルをスケジュールバー上で移動させる様子を示す図
【図8】出発地から施設Aに至る経路探索が行われた後に、ユーザが施設Bを任意の時刻に設定する様子を示す図
【図9】ユーザが経由地である施設Cを任意の時間に設定する様子を示す図
【図10】ユーザが施設の種別の経路情報を設定する場合の第2の動作の流れを示すフローチャート
【図11】経路再探索(図10のステップS50)の処理を詳細に示したフローチャート
【図12】ユーザが食事可能な施設をスケジュールバー上で経由地を設定する様子を示す図
【図13】図10に示すステップS48においてエリア内に施設が存在した場合の様子を示す図
【図14】種別ラベルをスケジュールバー上で移動させる場合の第2の動作の流れを示すフローチャート
【図15】ステップS64で探索したエリア内において食事可能な施設が存在した場合の表示例を示す図
【図16】ステップS67において食事可能な施設が存在する経路を再探索した後の表示例を示す図
【図17】スケジュールバー上にアイコンと、当該アイコンの時間帯に存在する施設の種別とを対応付けて表示した一例を示す図
【図18】図17に示す表示を実現するための処理を示したフローチャート
【図19】スケジュールバーの左端に現在地が表示された例を示す図
【図20】スケジュールバーの時間範囲が出発地から目的地までの時間範囲よりも広い時間範囲となる表示例を示す図
【図21】食事ラベルを「12:30」から「11:50」に移動させたときに、目的地への到着予想時刻が「15:30」から「16:00」に変化した様子を示す図
【図22】スケジュールバー上で突発的な事故や渋滞状況などを通知する様子を示す図
【符号の説明】
【0128】
101 地図DB
102 測位部
103 探索部
104 描画部
105 スケジュールバー管理部
106 タッチパネルディスプレイ
107 入力部
108 表示部
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子的な地図情報を利用して経路の探索を行う経路探索装置に関し、より特定的には、スケジュールバーで表示された行程に対する直感的な操作によって、経路の探索を実現する経路探索装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の経路探索装置は、例えば車に搭載されるナビゲーション装置のように、ユーザによって設定された出発地、経由地および目的地などの経路情報に基づいて経路を探索し、その探索した経路を画面上に表示していた。ここで、探索した経路の表示方法としては、設定された出発地と目的地とが同一画面上に表示可能な縮尺の地図上で、探索した経路を表示する方法が知られている。
【0003】
この他にも、表示画面内のいずれかの位置に、探索した経路の全行程をスクロールバーで表示する電子地図表示装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。この表示方法によれば、ユーザは、これから走行する行程について、経由地の位置関係や各経路情報間の距離などを一目で確認することができる。また、画面上に表示されたスクロールバーは、経路上の地点と対応付けされている。つまり、スクロールバーに例えば車両の現在位置を表示させるとすると、ユーザは当該スクロールバーを確認することで、車両の現在位置が全行程中のどのあたりに位置するかを容易に把握することができる。また、画面上に表示されたスクロールバー上には、スライダが設けられている。そして、ユーザがこのスライダを移動させると、当該スライダの位置に対応する地点付近の地図情報が画面上に表示される。
【特許文献1】特開2003−177028号公報(第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の経路探索装置および電子地図表示装置において、ユーザが目的地や経由地を設定するためには、住所、電話番号、施設名称による検索や地図表示を行って設定する必要があった。
【0005】
また、従来の電子地図表示装置では、既に探索された経路の行程がスクロールバーで表示された後においても、経由地や目的地を変更する場合には再び住所などによる検索や地図表示を行って目的地や経由地を変更する必要があった。例えば、ユーザが経由地で昼食をとることを前提に経路情報を設定し、経由地への到着時刻が14時であるという探索結果がスクロールバーに表示されたとする。このとき、ユーザは、スクロールバーで表示された行程を確認することで、経由地への到着時刻が遅すぎるのでもう少し早く昼食をとることができるような地点を経由したいと思っても、再び住所などによる検索や地図表示を行って目的地や経由地を設定する必要があった。
【0006】
それ故、本発明は、出発地、経由地および目的地などの経路情報をより直感的に設定することが可能な経路探索装置およびその方法を提供することを目的とする。また本発明は、既に探索された経路の行程を確認しながら、より直感的な操作で経路情報を設定して、ユーザの希望に応じた柔軟な経路の再探索を実現する経路探索装置およびその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、複数の地点を通過する経路を探索する経路探索装置であって、地図を示す地図情報が格納された地図情報格納部と、ユーザの指示を受け付ける入力部と、経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、入力部により指定された地図上の地点を示す地点画像を、入力部により指定されたバー上の位置に表示する表示部と、バー上に複数の地点画像が表示されている場合、当該複数の地点画像により示される各地点をバーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索部とを備える。
【0008】
第2の発明は、上記第1の発明において、入力部による地図上の地点の指定は、当該地点を示すバー上の地点画像が指定されることによって行われるものである。
【0009】
第3の発明は、上記第1の発明において、入力部による地図上の地点の指定は、当該地点を示す地図上の位置が指定されることによって行われるものである。
【0010】
第4の発明は、上記第1の発明において、複数の地点を通過する経路を探索し、探索された経路に基づいて、当該複数の地点を示す地点画像をバー上に表示する予備表示部をさらに備え、入力部は、予備表示部において地点画像が表示された後に、地図上の地点を指定する入力と、バー上の位置を指定する入力とをユーザからさらに受け付け、表示部は、予備表示部において表示された地点画像に加え、入力部により指定された地図上の地点を示す地点画像を、入力部により指定されたバー上の位置にさらに表示するものである。
【0011】
第5の発明は、上記第4の発明において、入力部が経路上の地点を指定する入力をユーザから受け付けたとき、表示部は、経路に基づいて、入力部により指定された経路上の地点に到着可能な範囲をバー上に表示することを特徴とする。
【0012】
第6の発明は、上記第1の発明において、バー上の位置は時刻と対応付けられており、地点画像のバー上の位置に基づいて、地点画像により示される地点を通過すべき時間帯を時間条件として算出する時間条件算出部をさらに備え、探索部は、時間条件を満たす経路を探索することを特徴とする。
【0013】
第7の発明は、上記第1の発明において、地図上における所定の地点を記憶する地点記憶部をさらに備え、バー上の位置は時刻と対応付けられており、入力部は、バー上の地点画像を移動することを指示する入力をユーザから受け付け、表示部は、入力部が受け付けた指示に従って地点画像を移動させて表示し、探索部は、表示部によって移動された地点画像の移動後の表示位置に対応する時刻が、移動前の表示位置に対応する時刻よりも所定時間以上遅い場合、所定の地点をさらに経由する経路を再探索するものである。
【0014】
第8の発明は、上記第1の発明において、探索部は、バー上に表示される各地点画像間のバー上における長さを算出し、バー上に複数の地点画像が表示されている場合、当該複数の地点画像により示される各地点をバーの軸に沿った順番に通過する経路であって、当該各地点間の経路の距離が、長さに応じた距離を含む所定範囲内となる経路を探索するものである。
【0015】
第9の発明は、上記第1の発明において、地図上における所定の地点を記憶する地点記憶部をさらに備え、バー上の位置は距離と対応付けられており、入力部は、バー上の地点画像を移動することを指示する入力をユーザから受け付け、表示部は、入力部が受け付けた指示に従って地点画像を移動させて表示し、探索部は、表示部によって移動された地点画像の移動後の表示位置に対応する距離が、移動前の表示位置に対応する距離よりも所定距離以上遠い場合、所定の地点をさらに経由する経路を再探索するものである。
【0016】
第10の発明は、複数の地点を通る経路を探索する経路探索装置であって、地図を示す地図情報が格納された地図情報格納部と、ユーザの指示を受け付ける入力部と、経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、地図上の地点を示す地点画像をバー上に複数表示するとともに、地図上に存在する施設の種別であって入力部により指定された種別を示す種別画像を、入力部により指定されたバー上の位置に表示する表示部と、地点画像により示される地点と種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点とからなる地点群を、バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索部とを備える。
【0017】
第11の発明は、上記第10の発明において、入力部による施設の種別の指定は、当該種別を示すバー上の種別画像がユーザによって指定されることによって行われるものである。
【0018】
第12の発明は、上記第10の発明において、バー上の位置は時刻と対応付けられており、地点画像および種別画像のバー上の位置に基づいて、当該地点画像により示される地点を通過すべき時間帯と、当該種別画像に対応する地点を通過すべき時間帯とを時間条件として算出する時間条件算出部をさらに備え、探索部は、時間条件を満たす経路を探索することを特徴とする。
【0019】
第13の発明は、上記第12の発明において、探索部は、地点画像により示される地点および種別画像に対応する地点からなる地点群を、バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する予備探索部と、予備探索部によって探索された経路が時間条件を満たすか否かを判定する判定部と、判定部によって時間条件が満たされないと判定された場合、種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点を地図上から指定し直すことによって、当該種別画像に対応する地点を修正する修正部とを含み、予備探索部は、修正部によって地点が修正された場合、修正部による修正前の地点に代えて修正後の地点を含む地点群をバーの軸に沿った順番に通過する経路を再探索するものである。
【0020】
第14の発明は、上記第10の発明において、バー上の位置は、所定の地点からの到達距離と対応付けられており、探索部によって探索が行われたことに応じて、地点画像および種別画像のバー上の位置に基づいて、所定の地点から当該地点画像により示される地点までの到達距離と、所定の地点から当該種別画像に対応する地点までの到達距離とを距離条件として算出する距離条件算出部をさらに備え、探索部は、距離条件を満たす経路を探索することを特徴とする。
【0021】
第15の発明は、上記第14の発明において、探索部は、地点画像により示される地点および種別画像に対応する地点からなる地点群を、バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する予備探索部と、予備探索部によって探索された経路が距離条件を満たすか否かを判定する判定部と、判定部によって距離条件が満たされないと判定された場合、種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点を地図上から指定し直すことによって、当該種別画像に対応する地点を修正する修正部とを含み、予備探索部は、修正部によって地点が修正された場合、修正部による修正前の地点に代えて修正後の地点を含む地点群をバーの軸に沿った順番に通過する経路を再探索するものである。
【0022】
第16の発明は、上記第10の発明において、探索部は、探索した経路の周辺に存在する施設を検索し、表示部は、探索部において検索した施設に関する情報を示す検索画像をバー上に表示することを特徴とする。
【0023】
第17の発明は、上記第10の発明において、探索部において経路の探索が行われた後、入力部がバー上の位置を指定する入力をさらに受け付けたときに、探索された経路上であってバー上の位置に対応する地点を中心とした所定の範囲について、当該所定の範囲に存在する施設を検索する検索部をさらに備え、表示部は、検索部において検索した施設および当該施設の種別のみをバー上の指定された位置に関連付けて表示することを特徴とする。
【0024】
第18の発明は、上記第1または10の発明において、表示部は、バー上であって当該バーの端点以外の間の位置に地点画像を表示することを特徴とする。
【0025】
第19の発明は、上記第1または10の発明において、入力部は、バー上の少なくとも一部の区間を指定する入力をユーザから受け付け、表示部は、バーの端点を区間の端点にしてバーを表示することを特徴とする。
【0026】
第20の発明は、上記第1または10の発明において、入力部は、バー上の少なくとも一部の区間を指定する入力をユーザから受け付け、表示部は、区間の端点に対応する探索部で探索された経路上の各地点の間であって、当該各地点の間の経路を含む地図を縮尺を変えて表示することを特徴とする。
【0027】
第21の発明は、上記第1または10の発明において、表示部は、ユーザの現在位置を端点とするバーを表示することを特徴とする。
【0028】
第22の発明は、複数の地点を通過する経路を探索する経路探索装置に用いられる方法であって、経路探索装置には、地図を示す地図情報が格納されており、ユーザの指示を受け付ける入力ステップと、経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、入力ステップにおいて指定された地図上の地点を示す地点画像を、入力ステップにおいて指定されたバー上の位置に表示する表示ステップと、バー上に複数の地点画像が表示されている場合、当該複数の地点画像により示される各地点をバーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索ステップとを含む。
【0029】
第23の発明は、複数の地点を通る経路を探索する経路探索装置に用いられる方法であって、経路探索装置には、地図を示す地図情報が格納されており、ユーザの指示を受け付ける入力ステップと、経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、地図上の地点を示す地点画像をバー上に複数表示するとともに、地図上に存在する施設の種別であって入力ステップにおいて指定された種別を示す種別画像を、入力ステップにおいて指定されたバー上の位置に表示する表示ステップと、地点画像により示される地点と種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点とからなる地点群を、バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索ステップとを含む。
【発明の効果】
【0030】
第1の発明によれば、地図上の地点をバー上の位置に指定することで、各地点を当該バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索することができる。つまり、ともに表示された地図とバーとを用いて各地点を通過する経路を探索することができ、より直感的な操作による経路探索を実現することができる。
【0031】
第2の発明によれば、バー上の地点画像で地点を指定することができる。
【0032】
第3の発明によれば、地図上の位置で地点を指定することができる。
【0033】
第4の発明によれば、探索された経路が表されたバーを確認しながら、地図上の地点をバー上の位置に指定することで、経路が探索されている地点を含めた各地点について、バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索することができる。つまり、バーに対する直感的な操作によって、経路が探索されている地点を含めた各地点について柔軟な経路の探索を行うことができる。
【0034】
第5の発明によれば、経路上の地点に到着可能な範囲がバー上に表示されることで、ユーザが経路上の地点を当該地点に到着不可能なバー上の位置に指定することを未然に防止することができる。
【0035】
第6の発明によれば、バー上の位置が時刻と対応付けされ、探索部が時間条件を満たす経路を探索することで、ユーザはバーに対して所望する時刻を指定することができ、また当該指定した時刻に基づく時間条件を満たす経路を探索することができる。
【0036】
第7の発明によれば、地点画像の移動後の表示位置に対応する時刻が、移動前の表示位置に対応する時刻よりも所定時間以上遅い場合、所定の地点をさらに経由する経路を再探索することで、遠回りする経路探索において例えばおすすめ施設などの所定の地点を経由した経路探索を行うことができる。
【0037】
第8の発明によれば、バーに対して所望する距離を指定することができ、また当該指定した長さに応じた距離を含む所定範囲内となる経路を探索することができる。
【0038】
第9の発明によれば、地点画像の移動後の表示位置に対応する距離が、移動前の表示位置に対応する距離よりも所定距離以上遠い場合、所定の地点をさらに経由する経路を再探索することで、遠回りする経路探索において例えばおすすめ施設などの所定の地点を経由した経路探索を行うことができる。
【0039】
第10の発明によれば、ユーザによって地図上に存在する施設の種別がバー上の位置に指定されることで、当該種別に属する施設が存在する地点を当該バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索することができる。つまり、ともに表示された地図とバーとを用いて各地点を通過する経路を探索することができ、より直感的な操作による経路探索を実現することができる。さらに、立ち寄りたい地点などが明確になっていない場合であっても、例えば「食事」や「買物」などの種別をバー上の位置に指定することで、当該種別に属する施設が存在する地点を通過する経路を探索することができる。
【0040】
第11の発明によれば、バー上の種別画像で種別を指定することができる。
【0041】
第12の発明によれば、バー上の位置が時刻と対応付けされ、探索部が時間条件を満たす経路を探索することで、ユーザはバーに対して所望する時刻を指定することができ、また当該指定した時刻に基づく時間条件を満たす経路を探索することができる。
【0042】
第13の発明によれば、施設の種別をバー上の位置に指定したときに時間条件が満たされないと判定された場合においても、当該時間条件を満たす経路を容易に再探索することができる。
【0043】
第14の発明によれば、バー上の位置と距離とが対応付けされ、探索部が距離条件を満たす経路を探索することで、ユーザはバーに対して所望する距離を指定することができ、また当該指定した距離に基づく距離条件を満たす経路を探索することができる。
【0044】
第15の発明によれば、施設の種別をバー上の位置に指定したときに距離条件が満たされないと判定された場合においても、当該距離条件を満たす経路を容易に再探索することができる。
【0045】
第16の発明によれば、施設に関する情報を示す検索画像がバー上に表示されることで、ユーザはバー上の位置に施設や当該施設の種別を指定するにあたり、探索された経路周辺においてどの時間帯または距離帯にどのような施設や当該施設の種別が存在するかを事前に把握することができる。このため、ユーザが、所望する施設や当該施設の種別が存在しないバー上の位置に当該所望する施設や当該施設の種別を指定することを未然に防ぐことができる。
【0046】
第17の発明によれば、ユーザがバー上の位置を指定したときに、存在する施設および当該施設の種別のみを表示させることで、指定したバー上の位置に存在する施設や施設の種別を予想する手間を省くことができ、利便性が向上する。
【0047】
第18の発明によれば、地点画像がバーの端点以外の間の位置に表示されることで、地点画像が示す地点への到着予想時刻等が変化しても、その変化に応じてバー上の地点画像の表示位置も変化するため、ユーザは地点画像が示す地点への到着予想時刻等の変化を理解しやすくなる。
【0048】
第19の発明によれば、ユーザはバーで表された経路の行程のうち、所望する区間の行程をより詳細に確認することができる。
【0049】
第20の発明によれば、ユーザはバーで表された経路の行程のうち、所望する区間の行程に対応する詳細な地図を確認することができる。
【0050】
第21の発明によれば、ユーザは現在位置に応じた経路の行程を表すバーを確認しながら、経路の探索を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
(第1の実施形態)
図1を参照して、本発明における第1の実施形態に係る経路探索装置について説明する。図1は、第1の実施形態に係る経路探索装置の構成例を示す図である。なお、本実施形態においては、本経路探索装置を車両に搭載されるナビゲーション装置に適用した例について説明する。図1において、経路探索装置は、地図DB101、測位部102、探索部103、描画部104、スケジュールバー管理部105、およびタッチパネルディスプレイ106を備える。
【0052】
地図DB101は、例えばHDDやDVDで構成される。地図DB101には、道路や交差点のデータ、および施設などのランドマーク情報等の地図情報が予め記憶されている。なお、当該地図情報が、例えば携帯電話などの通信部(図示せず)によってセンター設備から適宜ダウンロードして地図DB101に記憶される構成であってもよい。
【0053】
測位部102は、GPS(Global Positioning System)に代表される測位センサである。測位部102は、車両に取り付けられ、車両の現在位置を測位する。
【0054】
タッチパネルディスプレイ106は、入力部107および表示部108で構成される。表示部108は、例えばディスプレイで構成され、ユーザに対して情報を表示する。具体的に表示部108は、地図情報や、探索された経路(経路の行程)のうち少なくとも一部を所定の軸に沿って表したスケジュールバーを表示する。スケジュールバーには、スケジュールバーに関する情報として、経路情報を示した画像(ラベル)、ユーザが指定した地点の名称(以下、地点名称と称する)を表した地点画像(以下、地点ラベルと称する)、ユーザが指定した施設の種別の名称(以下、種別名称と称する)を表した種別画像(以下、種別ラベルと称する)、各ラベル間の距離や所要時間情報、あるいは各ラベルへの到着(または通過)予想時刻などが表示される。
【0055】
ここで、地点名称とは、ランドマークの情報に含まれる施設名称や交差点名称など、名称と地点が一意に対応付けられるものをさす。種別名称とは、施設の種別の名称であり、具体的には、施設や地域で行う行為(例えば「買物」や「観光」など)や、施設のジャンル(例えば、「ガソリンスタンド」や「レストラン」など)の名称をさす。このように種別名称は、対象となる地点が特定されない抽象的な概念を示す名称である。通常、地図DB101に記憶されたランドマークの情報には、ジャンル情報(遊ぶための施設、食事をするための施設、またはレストランなど)が含まれている。したがって、種別名称には当該ジャンル情報を用いればよい。
【0056】
入力部107は、例えばタッチパネルで構成され、ユーザからの入力を受け付ける。ここで、ユーザからの入力として、例えばユーザが表示部108に表示された地図上の地点を押下して指定したとする。このとき、入力部107は当該地点の地図上の位置を検出する。また、ユーザが押下した地点を移動させ、スケジュールバー上のいずれかの位置に指定したとする。このとき、入力部107はユーザが指定したスケジュールバー上の位置を検出する。また、例えばユーザがスケジュールバー上のいずれかの位置において施設の種別を指定したとする。このとき、入力部107は施設の種別と、スケジュールバー上の位置とを検出する。
【0057】
ここで、上述では、入力部107がタッチパネルで構成されるとした。これにより、ユーザは表示された情報に対して、より直接的な操作が実現可能となるが、入力部107が表示部108と別々の構成であってもよい。この場合、入力部107は例えばリモコンや音声入力を受け付けるマイクで構成される。
【0058】
スケジュールバー管理部105は、スケジュールバーに関する情報を管理する。スケジュールバーに関する情報としては、例えば経路情報を示したラベル、地点ラベル、種別ラベル、各ラベル間の距離や所要時間情報、あるいは各ラベルへの到着(または通過)予想時刻などである。またスケジュールバー管理部105は、例えば入力部107においてユーザが地点を指定したとすると、入力部107で検出された地点の地図上の位置と、当該地点のスケジュールバー上の位置とに基づいて経路情報を設定する。ここで、経路情報とは、出発地、経由地、または目的地のように、通過する順番を示すものである。つまり、スケジュールバー管理部105は、スケジュールバー上の位置に基づいて、通過する順番を設定する。またスケジュールバー管理部105は、入力部107で検出された地点の地図上の位置や施設の種別と、それらのスケジュールバー上の位置とを対応付けする。この対応づけは、ユーザによって指定された地点や施設の種別毎に行われる。またスケジュールバー管理部105は、スケジュールバーを時間軸または距離軸で管理する。つまり、スケジュールバー管理部105は、スケジュールバー上の位置と時刻または距離とを対応付けする。スケジュールバー上の位置と時刻または距離とを対応付けすることで、スケジュールバー管理部105は地点ラベルや種別ラベルのスケジュールバー上の位置によって、各ラベルの時刻を検出することができる。
【0059】
探索部103は、スケジュールバー管理部105、測位部102、および地図DB101をそれぞれ参照して、出発地から目的地に至る経路を探索する。具体的には、探索部103は、スケジュールバー管理部105で設定された経路情報に基づいて経路を探索する。つまり、スケジュールバー管理部105で設定された順番に基づいて経路を探索する。また、スケジュールバー上のラベルが移動したとき、探索部103はスケジュールバー管理部105が検出する移動後のラベルの時刻や距離に基づいて経路を探索する。例えばスケジュールバー上において14時の位置に指定されたラベルが15時の位置に移動したとすると、探索部103は、当該ラベルが示す地点に15時に到着可能な経路の探索を行う。なお、上記出発地は、特にユーザから指定されなければ、通常は測位部102により測位される車両の現在位置とする。また、探索部103は、設定された目的地や経由地までの各所要時間、および各到着予想時刻を算出する。
【0060】
描画部104は、地図DB101、測位部102、探索部103、およびスケジュールバー管理部105をそれぞれ参照して、地図情報、車両の現在位置、探索された経路、軸状のスケジュールバー、および当該スケジュールバーに関する情報を描画し、表示部108に表示させる。
【0061】
次に、本経路探索装置の動作の流れについて説明する。大略的に言えば、本経路探索装置は第1の動作として、地図上の地点に対して経路情報を設定し、当該経路情報に基づいて経路を探索する動作を行う。第2の動作として本経路探索装置は、探索済みの経路の行程を表すスケジュールバー上において経路情報を変更したとき、その変更された経路情報に基づいて経路を再探索する動作を行う。以下、上記第1および第2の動作について詳細に説明する。なお、第2の動作において本実施形態では、地点の経路情報が設定されている場合について考える。施設の種別の経路情報が設定されている場合については、第2の実施形態として後述にて説明する。
【0062】
図2〜図5を参照して、上記第1の動作の流れについて説明する。図2は、本経路探索装置の第1の動作の流れを示すフローチャートである。図3は、経路情報の設定を開始する際のタッチパネルディスプレイ106の表示例を示す図である。図4は、ユーザが経路情報を設定する様子を模式的に示した図である。図5は、経路探索後のタッチパネルディスプレイ106の表示例を示す図である。なお、以下の説明では一例として、出発地を車両の現在位置としている。
【0063】
図2において、測位部102は車両の現在位置を測位する(ステップS1)。ステップS1の次に、描画部104は地図DB101を参照して地図情報を描画し、表示部108に表示させる(ステップS2)。図3の表示例では、地図情報として施設などのランドマーク情報や道路が表示部108に表示されている。またステップS2において、描画部104は測位部102を参照して車両の現在位置を描画し、表示部108に表示させる。図3の表示例では、車両の現在位置が黒い三角のアイコンで表示部108に表示されている。またステップS2において、描画部104はスケジュールバー管理部105を参照してスケジュールバーを軸状に描画し、表示部108に表示させる。ここで、スケジュールバー管理部105においてスケジュールバーの左端が出発地を、右端が目的地をそれぞれ示すように予め設定されているとする。そして描画部104は、図3の表示例に示すように、この設定に基づいてスケジュールバーの左端には出発地のラベルを、右端には目的地のラベルをそれぞれ描画し、表示部108に表示させる。また図3の表示例では、描画部104は出発地の時刻を現在の時刻「9:00」として出発地のラベルの下方に描画している。また図3の表示例では、描画部104は時間が左から右へ進むようにスケジュールバーを描画している。
【0064】
ステップS2の次に、入力部107においてユーザが経路情報に設定したい地図上の地点を押下して指定すると、入力部107は当該地点の地図上の位置を検出する(ステップS3)。そして、入力部107において指定した地点をユーザがスケジュールバー上のいずれかの位置に移動させると、入力部107がそのスケジュールバー上の位置を検出する(ステップS4)。ここで、スケジュールバー管理部105は、検出された地点の地図上の位置とスケジュールバー上の位置とを対応付けする。そして、描画部104は対応付けされたスケジュールバー上の位置に、検出された地点の地点名称を表示した地点ラベルを描画し、表示部108に表示させる(ステップS5)。またスケジュールバー管理部105は、対応付けしたスケジュールバー上の位置に基づいて、検出された地点の経路情報を設定する(ステップS6)。ステップS6の次に、探索部103は経路の探索を行うか否かの指示をユーザから受け付ける(ステップS7)。なお、経路を探索するあたって、少なくとも2つの地点の経路情報(出発地を含む)が設定される必要がある。したがって、少なくとも2つの地点の経路情報が設定されてから、ステップS7の処理が実行されるとする。他の地点の経路情報をさらに設定する場合(ステップS7でNo)には、処理はステップS3に戻る。経路の探索を行う場合(ステップS7でYes)には、探索部103はステップS6で設定された経路情報に基づいて、出発地からユーザが指定した地点までの経路を探索する(ステップS8)。
【0065】
ステップS8の次に、探索部103は出発地からユーザが指定した地点までの所要時間、および各到着予想時刻を計算する(ステップS9)。ここで、スケジュールバー管理部105は、計算された各所要時間および各到着予想時刻に基づいて、スケジュールバー上の位置と時刻とを対応付けする。ステップS9の次に描画部104は、探索結果を描画し、表示部108に表示させる(ステップS10)。具体的には、描画部104はステップS8において探索された経路を描画し、表示部108に表示させる。また描画部104は、時刻と対応付けされたスケジュールバー上の位置に基づいて、各ラベル、時刻目盛、各到着予想時刻をスケジュールバー上に描画し、表示部108に表示させる。
【0066】
ここで、上述したステップS3〜S7までの処理を図4の表示例を参照して説明する。ユーザは、地図上の施設Aを目的地に設定する場合、まず入力部107において施設Aのランドマークを押下する。このとき、入力部107は施設Aの地図上の位置を検出する(ステップS3)。次にユーザは、入力部107において押下した施設Aのランドマークをスケジュールバー上の目的地のラベルの位置、あるいはスケジュールバーの右端の位置まで移動させる。このとき、入力部107は施設Aのスケジュールバー上の位置を検出する(ステップS4)。ここで、スケジュールバー管理部105は、検出された施設Aの地図上の位置とスケジュールバー上の目的地のラベルの位置とを対応付けする。そして、描画部104はスケジュールバー上の目的地のラベルの位置に、検出された施設Aの地点名称「施設A」を表示した地点ラベルを描画し、表示部108に表示させる(ステップS5)。そして、スケジュールバー管理部105は、施設Aのスケジュールバー上の位置が右端にあるので、施設Aを目的地として設定する。(ステップS6)。
【0067】
ステップS6の次に、経路探索を行わずにさらに施設Bを経由地に設定する場合(ステップS7でNo)、ユーザは入力部107において施設Bのランドマークを押下する。このとき、入力部107は施設Bの地図上の位置を検出する(ステップS3)。次にユーザは、入力部107において押下した施設Bのランドマークを出発地および目的地ラベルの間の位置のいずれかに移動させる。このとき、入力部107は施設Bのスケジュールバー上の位置を検出する(ステップS4)。ここで、スケジュールバー管理部105は、検出された施設Bの地図上の位置とスケジュールバー上の位置とを対応付けする。そして、描画部104は対応付けされたスケジュールバー上の位置に、施設Bの地点名称「施設B」を表示した地点ラベルを描画し、表示部108に表示させる(ステップS5)。スケジュールバー管理部105は、施設Bのスケジュールバー上の位置が出発地および目的地ラベルの間の位置のいずれかであるので、施設Bを経由地として設定する(ステップS6)。つまり、スケジュールバー管理部105は、出発地、施設Aおよび施設Bのスケジュールバー上の位置に基づいて、出発地から施設Bを経由して施設Aに至るという順番を設定する。
【0068】
図5は、ステップS11で表示された表示例を示す図である。図5に示すように、表示部108には施設Aおよび施設Bの地点ラベル、時間目盛、各到着予想時刻、および探索された経路が表示されている。なお、図5において、探索された経路は矢印線で地図上に表示されている。また、施設Bの地点ラベルは、ユーザが施設Bを経由地に設定する際にはスケジュールバー上の出発地および目的地の間のいずれかの位置に表示されるが、最終的にはステップS9で計算された到着予想時刻の位置に表示される。
【0069】
次に図6〜図7を参照して、上記第2の動作の流れについて説明する。図6は、地点の経路情報が設定されている場合の第2の動作の流れを示すフローチャートである。図7は、ユーザが施設Bの地点ラベルをスケジュールバー上で移動させる様子を示す図である。なお、以下の説明では、図5に示したように出発地から施設Bを経由して施設Aに至る経路が探索された後、図7に示すようにユーザが施設Bの地点ラベルをスケジュールバー上で移動させた場合について考える。また、図7に示す施設Bへの到着予想時刻「14:00」は、出発地から施設Bまでの最短経路に基づく時刻とする。
【0070】
図6において、入力部107において施設Bの地点ラベルの移動が入力され、入力部107が地点ラベルの移動後の位置を検出しとき(ステップS20でYes)、スケジュールバー管理部105は施設Bの地点ラベルの移動後の時刻(以下、ラベル移動後の時刻と称する)を検出する(ステップS22)。ここで、スケジュールバーは、時刻と対応付けられている。したがって、スケジュールバー管理部105は地点ラベルの移動後の位置に対応する時刻を検出することができる。入力部107においてラベルの移動が入力されないとき(ステップS20でNo)、車両が目的地に到着すると(ステップS21でYes)、処理は終了する。
【0071】
ステップS22の次に、探索部103はラベル移動後の時刻が移動前のラベルの時刻から所定時間以上早い時刻であるか否かを判断する(ステップS23)。ここで、所定時間とは、移動前の地点ラベルが示す到着予想時刻が取り得る時間範囲を示す値である。したがって、ユーザが上記所定時間以上早い時刻に施設Bの地点ラベルを移動させた場合には、施設Bへの到着予想時刻はそもそも最短経路に基づく時刻であるため、探索可能な経路は存在しない。この場合、ステップS24において経路探索できない旨(例えば「その時刻には移動させることができません」など)のメッセージが表示部108に表示され、処理はステップS20に戻る。ユーザが施設Bの地点ラベルを上記所定時間内、または当該所定時間以上遅い時刻に移動させた場合には、処理はステップS25に進む。図7では、施設Bのラベルを上記所定時間以上遅らせるように移動させているとする。
【0072】
ステップS23の次に、探索部103はラベル移動後の時刻が移動前のラベルの時刻から所定時間内の時刻であるか否かを判断する(ステップS25)。ラベル移動後の時刻が移動前のラベルの時刻から所定時間内の時刻であれば(ステップS25でYes)、既に探索済みの経路でラベル移動後の時刻を満たすことができる。したがってこの場合、描画部104は移動後のラベルとその時刻とを描画して、表示部108の表示内容を更新する(ステップS26)。ラベル移動後の時刻が移動前のラベルの時刻から所定時間以上遅い時刻であれば(ステップS25でNo)、既に探索済みの経路でラベル移動後の時刻を満たすことができないので、処理はステップS27に進む。
【0073】
ステップS25の次に、スケジュールバー管理部105は、ステップS22で検出されたラベル移動後の時刻に基づいて、当該時刻に対して時間の幅を持たせた時間帯を時間条件として算出する(ステップS27)。この時間帯は、移動後の地点ラベルが示す地点を通過すべき時間帯である。例えばラベル移動後の時刻が「14:30」であるとき、スケジュールバー管理部105は当該地点に対して「14:20」〜「14:40」の時間帯を時間条件として算出する。なお、この時間帯の長さは予めスケジュールバー管理部105に設定されるものでもよいし、ユーザが任意に設定するものでもよい。
【0074】
ステップS27の次に、探索部103は、図2のステップS8で既に探索した経路の周辺でおすすめ施設が存在するか否かを検索する(ステップS28)。経路周辺としては、例えば経路の周囲20kmとする。おすすめ施設が存在する場合(ステップS28でYes)には、探索部103は当該おすすめ施設を経由してステップS27で算出されたラベル移動後の時間条件を満たす経路を再探索する(ステップS29)。おすすめ施設が存在しない場合(ステップS28でNo)には、探索部103は全経路についてステップS27で算出されたラベル移動後の時間条件を満たす経路を再探索する(ステップS30)。そして、ステップS29およびS30における再探索において、探索部103は、ラベル移動後の時間条件を満たす経路があるか否かを判断する(ステップS31)。
【0075】
ここで、ステップS29において、おすすめ施設への平均的な滞在時間を加味した再探索を行ってもよい。また、ユーザに対しておすすめ施設に滞在する時間を入力させるようにしてもよい。このように、ステップS29の処理を設けることで、ステップS30における全経路を再探索するのみと比して、再探索における経路が求まりやすくなる。
【0076】
なお、上記おすすめ施設は、例えばおすすめのドライブコースであってもよい。また、ステップS29においておすすめ施設が複数存在する場合には、表示部108に表示して、ユーザが選択可能となるようにしてもよい。また、ステップS31においてラベル移動後の時間条件を満たす経路が複数ある場合には、表示部108に表示してユーザに選択させるようにしてもよい。さらに、距離や渋滞情報などを表示部108にさらに表示してユーザに選択させるようにしてもよい。また、ステップS29において、おすすめ施設を経由する経路において時間条件を満たす経路がない場合には、ステップS30の全経路探索へ進むようにしてもよい。
【0077】
ラベル移動後の時間条件を満たす経路があれば(ステップS31でYes)、探索部103は出発地から移動後のラベルが示す地点や目的地までの各所要時間を再計算し、各到着予想時刻を算出する(ステップS32)。これは、経路の再探索によって他の経由地や目的地に到着する時刻も変化することが考えられるからである。また、到着予想時刻を算出する際には、一般に距離や平均車速だけでなく渋滞情報も参照して算出される。そして、この渋滞情報は同一区間であっても時間帯によって変化することもある。このように、経路の再探索によって到着予想時刻自体が変化することが考えられるからである。なお、移動させたラベル以外の他の経由地や目的地への到着予想時刻が変化する場合には、その旨をユーザに表示して再探索をするかどうかを判断させるようにしてもよい。
【0078】
ラベル移動後の時間条件を満たす経路がない場合(ステップS31でNo)には、再探索できない旨(例えば「その時間帯には移動させることができません」など)のメッセージが表示部108に表示される(ステップS33)。ステップS33の後、処理はステップS20に戻る。ステップS32の次に、描画部104は、移動後のラベル、各到着予想時刻、および再探索された経路など、再探索によって変更された内容を描画し、表示部108の表示内容を更新する(ステップS26)。ステップS26の後、処理は再びステップS20に戻る。以上で、上記第2の動作の流れについて説明を終わる。
【0079】
なお、上述した第2の動作のステップS23において、ラベル移動後の時刻が移動前のラベルの時刻から所定時間以上早い時刻であるか否かを判断したが、例えばユーザが施設Bの地点ラベルを押下した段階で移動可能な時間帯をスケジュールバー上に表示してもよい。移動可能な時間帯としては、施設Bの到着予想時刻の前後に設定された所定時間以上遅い範囲である。この場合、入力部107においてユーザが施設Bの地点ラベルを押下したとき、入力部107はその地点ラベルのスケジュールバー上の位置を検出する。スケジュールバー管理部105は、検出されたスケジュールバー上の位置から押下された施設Bの地点ラベルが示す時刻(到着予想時刻)を検出する。そして、描画部104は、スケジュールバー管理部105で検出された到着予想時刻とそのスケジュールバー上の位置とから、施設Bの到着予想時刻の前後に設定された所定時間以上遅い範囲をスケジュールバー上に描画し、表示部108に表示させる。この表示により、ユーザが施設Bの地点ラベルを経路の探索が不可能な時刻に移動させることを未然に防止することができ、ステップS23の処理を省略することも可能となる。
【0080】
なお、図7では一例として、ユーザが施設Bの地点ラベルをスケジュールバー上で移動させた場合について考えた。これに対し、図8に示すように、出発地から施設Aに至る経路探索が行われた後に、ユーザが経由地である施設Bを任意の時刻に設定する場合も考えられる。図8は、出発地から施設Aに至る経路探索が行われた後に、ユーザが施設Bを任意の時刻に設定する様子を示す図である。図8では、ユーザが施設Bのスケジュールバー上の位置を経路が探索された後に指定する。つまり、経路が探索された後に新たに地点ラベルの位置を指定することは、図6で説明した施設Bの地点ラベルを移動させることと同義であり、図6で説明した動作と同様の処理が行われる。つまり入力部107において施設Bの地点ラベルが新たに入力され、入力部107が新たな地点ラベルの位置を検出したとき(ステップS20でYes)、スケジュールバー管理部105は新たな施設Bの地点ラベルの時刻を検出する(ステップS22)。なお、ステップS23では、新たな施設Bの地点ラベルの時刻が施設Bへの到着予想時刻から所定時間以上早い時刻か否かを判断する。この到着予想時刻は、出発地から施設Aに至る経路探索が行われる際に探索部103で算出されている。あるいは、入力部107においてユーザが施設Bを押下したときに、探索部103が既に探索した経路に基づいて算出するようにしてもよい。また、ステップS27では、スケジュールバー管理部105は、ステップS22で検出された施設Bの地点ラベルの時刻に基づいて、当該時刻に対して時間の幅を持たせた時間帯を時間条件として算出する。
【0081】
なお、図8において、ユーザが施設Bの地点のランドマークを押下した段階で移動可能な時間帯をスケジュールバー上に表示してもよい。移動可能な時間帯としては、施設Bの到着予想時刻の前後に設定された所定時間以上遅い範囲である。この場合、入力部107においてユーザが地図上の施設Bの地点を押下したとき、入力部107は施設Bの地図上の位置を検出する。そして、スケジュールバー管理部105は、既に算出された施設Bへの到着予想時刻からスケジュールバー上の位置を検出する。描画部104は、スケジュールバー管理部105で検出された到着予想時刻とそのスケジュールバー上の位置とから、施設Bの到着予想時刻の前後に設定された所定時間以上遅い範囲をスケジュールバー上に描画し、表示部108に表示させる。また例えば、ユーザが施設Bのランドマークを押下した段階で施設Bへの到着予想時刻の位置の色を変えてもよい。
【0082】
また、図8においては、ユーザが施設Bへの到着予想時刻から所定時間以上遅い時刻に施設Bの地点ラベルを移動させた場合(例えば到着予想時刻が「14:00」としてユーザが「14:30」に移動させた場合)、ユーザに対して「ロス(例えば30分のロス)が発生しますがよろしいですか?」というメッセージを出力してもよい。そして、ユーザが「OK」したときのみ、ステップS27〜S33の処理を行うようにしてもよい。
【0083】
また、図9に示すように、さらに経由地である施設Cを任意の時刻に設定することも可能である。図9は、ユーザが経由地である施設Cを任意の時間に設定する様子を示す図である。ユーザが施設Cをスケジュールバー上の任意の時刻に設定する場合についても、図8において施設Bを任意の時刻に設定する場合と同様の処理が行われる。
【0084】
なお、図9においては、施設Cは探索された経路上において施設Aと施設Bの間に存在している。ここで、例えばユーザが施設Cのランドマークを押下して、スケジュールバー上の14時以前に移動させたとする。このとき、出発地から施設Cを経由して、施設B、施設Aという順番の経路があった場合、ユーザの車両は施設Cへ立ち寄った後に目的地である施設Aとは反対方向に走行しなければならない。または、ユーザの車両はUターン(すでに走行した経路を反対方向へ戻る)しなければならない。したがって、ユーザが施設Cのランドマークを押下して、スケジュールバー上の14時以前に移動させた場合には、上記内容(反対方向への走行、またはUターン)を通知するメッセージを出力してもよい。また例えば、反対方向への走行を認めないとすれば、施設Cを14時以前には設定できない旨のメッセージを出力してもよい。また例えば、施設Cのランドマークが押下された段階で、施設Cの移動可能な時間帯(図9の例では14時から15時30分の間)をスケジュールバー上に表示してもよい。
【0085】
以上のように、本実施形態に係る経路探索装置によれば、スケジュールバーに対して経路情報を設定し、当該経路情報に基づいた経路探索を行うことができる。つまり、出発地、経由地および目的地などの経路情報をより直感的に設定することができる。
【0086】
また、本実施形態に係る経路探索装置によれば、既に探索された経路の広範囲にわたる行程を示すスケジュールバーを確認しながら、当該スケジュールバー上の経由地などを移動させることで、経路を再探索することができる。その結果、例えば経由地に立ち寄りたい時刻などを、行程を広い視点で眺めながら、より直感的に変更することができる。さらに本実施形態に係る経路探索装置によれば、目的地の少し前に経由地に立ち寄りたいなど、ユーザの感覚的な要求を満たした経路探索も実現することができる。
【0087】
なお、上述ではスケジュールバー管理部105においてスケジュールバーの左端が出発地、右端が目的地と設定していたが、これに限定されない。例えば、出発地と目的地とが逆方向、つまり右端が出発地、左端が目的地であってもよい。またスケジュールバーは、表示部108のいずれかの位置に表示されればよく、例えば左右方向ではなく上下方向、斜め方向に時間軸をとって表示されてもよい。またスケジュールバーは、時間軸に限らず、距離軸で表現されてもよい。この場合、スケジュールバーには距離の目盛が表示される。またこの場合、探索部103は、各ラベル間のスケジュールバー上の長さを算出し、各ラベルが示す各地点間の経路の距離が当該長さに応じた距離を含む所定距離内となる経路を探索する。また、地点ラベルを移動させた場合、探索部は、移動後のラベルの位置に対応する距離に基づいて、当該距離が移動前のラベルの位置に対応する距離よりも所定距離以上遠い場合に、おすすめ施設を経由する再探索や、全経路についての再探索を行う。移動後の距離が移動前のラベルの位置に対応する距離よりも所定距離以上近い場合には、再探索ができない旨のメッセージを表示する。また、移動後の距離が移動前のラベルの位置に対応する距離に対して所定距離内であれば、再探索を行うことなく、既に探索された経路を使用することができる。
【0088】
また、上述の第1の動作においては、目的地や経由地などの経路情報をすべてスケジュールバーに対する入力によって設定するとしたが、これに限定されない。例えば、経路情報の設定をリモコンや音声入力によって直接行って、経路探索後にスケジュールバーが表示されてもよい。その後、上述した第2の動作が行われる。
【0089】
(第2の実施形態)
次に、上述した第1の実施形態における第2の動作において、ユーザが施設の種別で経路情報を設定する場合と、施設の種別で経路情報が設定されているときに種別ラベルをスケジュールバー上で移動させる場合とにおける各動作を第2の実施形態として説明する。
【0090】
まず図10を参照して、ユーザが施設の種別の経路情報を設定する場合の第2の動作について説明する。図10は、ユーザが施設の種別の経路情報を設定する場合の第2の動作の流れを示すフローチャートである。なお、以下では図12に示すように、図2に示す第1の動作が終了後、探索された経路とスケジュールバーで表示された行程とを確認しながら、ユーザが例えば食事可能な施設を経由地に設定する場合について説明する。図12は、ユーザが食事可能な施設をスケジュールバー上で経由地を設定する様子を示す図である。また図12は、ある程度出発地から車両が走行しときの表示例を示したものであり、車両の現在位置(黒い三角のアイコン)がスケジュールバー上に表示されている。
【0091】
図10において、入力部107においてユーザがスケジュールバー上で食事をしたい時刻を入力したとき、入力部107はスケジュールバー上の位置を検出する(ステップS40)。ここで、スケジュールバーは、時刻と対応付けられている。スケジュールバー管理部105は、ユーザに指定されたスケジュールバー上の位置に対応する時刻を検出する(ステップS42)。そしてスケジュールバー管理部105は、検出した時刻に対して時間の幅を持たせた時間帯を時間条件として算出する。この時間帯は、食事可能な施設を通過すべき時間帯である。またこの時間条件は、ユーザが指定した時刻に基づく時間条件である。入力部107において時刻が入力されないとき(ステップS40でNo)、車両が目的地に到着すると(ステップS41でYes)、処理は終了する。
【0092】
ステップS42の次に、描画部104はステップS42で検出された時刻に施設の種別の一覧を描画し、表示部108に表示させる(ステップS43)。入力部107においてユーザが、表示された一覧から施設の種別を選択する(ステップS44)。このとき、入力部107は選択された施設の種別を検出する(ステップS44)。図12の表示例では、施設の種別として「食事」、「休憩」、および「買物」が表示されている。入力部107においてユーザが、表示された施設の種別のうち例えば「食事」を押下して選択するとする。このとき、入力部107は選択された「食事」を検出する。スケジュールバー管理部105は、検出された施設の種別とスケジュールバー上の位置および時刻とを対応付けする。
【0093】
なお、ユーザに表示する施設の種別の一覧は、例えば予め定義された種別名称がすべて表示されてもよい。予め定義された種別名称の一例としては、図12に例示した「食事」、「休憩」、および「買物」の他に、例えば遊園地やレジャー施設などでの「遊ぶ」、「宿泊」、「トイレ」、および「給油」などがある。また例えば、施設の種別の一覧には種別名称とともに地点名称や「レストラン」などの施設名称が表示されてもよい。また例えば、探索部103が後述するエリア内に存在する施設や施設の種別名称を検索する検索部(図示無し)を有し、当該検索部で検索した施設や施設の種別名称のみがユーザにより指定されたスケジュールバー上の位置に関連付けられて表示されてもよい。つまり、当該エリア内に例えば「買物」が可能な施設が存在しない場合には、一覧から「買物」が除外されてもよい。また、種別に属する施設が複数存在する場合には、いずれか1つの施設のみが自動的に表示されるようにしてもよい。
【0094】
ステップS45の次にステップS46において、探索部103は、地図DB101およびスケジュールバー管理部105を参照して、既に探索された経路において、ステップS42で検出された時刻(図12においては「12:30」ごろ)に車両が通過するエリアを探索する。ここでエリアとは、検出された時刻に通過する経路上の地点を中心とした所定の範囲を示す。なお、所定の範囲としては例えば経路上の地点から所定距離だけ離れた範囲とする。また例えば、所定の範囲としては当該経路上の地点から所定時間だけ走行可能な範囲としてもよい。ステップS46の次に、探索部103はエリアに存在する施設の中からステップS45で検出された「食事」をすることが可能な施設を探索する(ステップS47)。
【0095】
探索したエリア内において食事可能な施設が有る場合(ステップS48でYes)には、描画部104は食事の種別ラベルとステップS42で検出された時刻とを描画して、表示部108の表示内容を更新する(ステップS49)。ここで、エリア内に食事可能な施設が存在しても、既に探索された経路上にない場合がある。この場合、食事可能な施設を通るように当該エリア内で経路を再探索してもよい。また、経路はそのままで、食事可能な施設を表示するのみとしてもよい。そして、当該食事可能な施設に近づいたときにユーザに対して表示や音声で案内をするようにしてもよい。探索したエリア内において食事可能な施設が無い場合(ステップS48でNo)には、処理はステップS50に進む。ステップS50において探索部103は、ユーザが指定した時刻に基づく時間条件を満たし、食事可能な施設が存在する経路を再探索する。なお、このステップS50の処理については、後述にて詳細に説明する。
【0096】
ステップS50の次に、探索部103はステップS50で再探索された結果に基づいて、出発地から種別に属する地点や目的地までの各所要時間、および各到着予想時刻を再計算する(ステップS51)。これは、第1の実施形態と同様に、経路の再探索によって他の経由地や目的地に到着する時刻も変化することなどがあるためである。ステップS51の次に、描画部104は食事のラベル、各到着予想時刻、および再探索された経路など、再探索によって変更された内容を描画し、表示部108の表示内容を更新する(ステップS49)。ステップS49の後、処理は再びステップS40に戻る。
【0097】
ここで、図11を参照して、上述したステップS50の再探索について詳細に説明する。図11は、経路再探索(図10のステップS50)の処理を詳細に示したフローチャートである。
【0098】
探索したエリア内において食事可能な施設が無い場合(図10のステップS48でNo)には、探索部103は既に探索された経路上から所定範囲内で食事可能な施設を探索する(ステップS501)。所定範囲としては、例えば既に探索された経路に対して経路の両側に、かつ垂直な方向に所定の距離だけ有した範囲である。所定範囲内において食事可能な施設が無い場合(ステップS502でNo)には、探索部103は所定範囲を拡大して(ステップS508)、食事可能な施設を再び探索する(ステップ501)。このように探索部103は、既に探索された経路から探索を行う範囲を広げながら食事可能な施設を探索する。
【0099】
所定範囲内において食事可能な施設が有った場合(ステップS502でYes)には、探索部103はステップS47で探索した元のエリアを基準として、当該エリアからの距離が最も近い施設を選択する(ステップS503)。探索部103は、選択された施設への到着予想時刻がユーザが指定した時刻に基づく時間条件を満たすように、出発地から当該施設までの経路を再探索する(ステップS504)。
【0100】
ステップS504の次に、ユーザが指定した時刻に基づく時間条件を満たす経路が無い場合(ステップS505でNo)で、ステップS501で探索される他の施設が有れば(ステップS506でYes)、探索部103は元のエリアから2番目に近い施設を選択して経路を再探索する(ステップS503およびS504)。また、ユーザが指定した時刻に基づく時間条件を満たす経路が無い場合(ステップS505でNo)で、ステップS501で探索される他の施設が無ければ(ステップS506でNo)、処理はステップS509に進み、所定範囲を拡大して施設を探索する。
【0101】
ユーザが指定した時刻に基づく時間条件を満たす経路があれば(ステップS505でYes)、探索部103は当該施設から他の経由地または目的地までの経路を再探索する(ステップS507)。再探索された経路において、他の経由地および目的地への現在の到着予想時刻を満たす経路がある場合(ステップS508でYes)、処理は図10のステップS51に進む。また、現在の到着予想時刻を満たす経路がない場合(ステップS508でNo)、探索部103はユーザに対して現在の到着予想時刻を変更するか否かを判断させる(ステップS510)。ステップS510において、ユーザが現在の到着予想時刻を変更してもよいとした場合には、処理は図10のステップS51に進む。現在の到着予想時刻を変更しない場合には、処理はステップS509に進む。このようなステップS50における処理によって、探索済みの経路からできるだけ経路の変更を少なくした再探索が可能となる。
【0102】
ここで、図13は、図10に示すステップS48においてエリア内に施設が存在した場合の様子を示す図である。図13に示すように、ステップS48においてエリア内に施設が存在した場合、ステップS49において描画部104はユーザが指定した時刻において食事のラベルを描画して、表示部108に表示させる。なお、図13に示すように、ユーザが指定した時刻に通過するエリアを地図上に表示してもよい。これにより、ユーザは地図上で食事をとるエリアを予め確認しながら走行することができる。
【0103】
次に、図14を参照して、種別ラベルをスケジュールバー上で移動させる場合の第2の動作について説明する。図14は、種別ラベルをスケジュールバー上で移動させる場合の第2の動作の流れを示すフローチャートである。また、以下においては図13に示した状態から、食事の種別ラベルを「12:30」の位置から「12:00」の位置に移動させた場合について考える。
【0104】
図13に示した状態からユーザが食事の種別ラベルを移動させたとき、つまり入力部107において移動が入力されたとき、入力部107はスクジュールバー上の位置を検出する(ステップS60)。ここで、スケジュールバーは、時刻と対応付けられている。スケジュールバー管理部105は、移動後の食事の種別ラベルの位置に対応する時刻「12:00」を検出する(ステップS62)。そしてスケジュールバー管理部105は、検出した時刻に対して時間の幅を持たせた時間帯を時間条件として算出する。この時間帯は、移動後の種別ラベルが示す地点を通過すべき時間帯である。またこの時間条件は、ユーザが移動させた時刻に基づく時間条件である。またスケジュールバー管理部105は、検出した移動後の食事のラベルとスケジュールバー上の位置、つまり時刻とを対応付けする。入力部107において時刻が入力されないとき(ステップS60でNo)、車両が目的地に到着すると(ステップS61でYes)、処理は終了する。
【0105】
ステップS62の次にステップS64において、探索部103は、地図DB101およびスケジュールバー管理部105を参照して、既に探索された経路において、食事の種別ラベル移動後の時刻「12:00」に車両が通過するエリアを探索する。そして探索部103は、エリアに存在する施設の中から食事可能な施設を探索する(ステップS64)。
【0106】
探索したエリア内において食事可能な施設が有る場合(ステップS65でYes)には、描画部104は食事の種別ラベルと移動後の時刻とを描画して、表示部108の表示内容を更新する(ステップS66)。ここで、ステップS64で探索したエリア内において食事可能な施設が存在した場合の表示例を図15に示す。図15に示すように、ユーザが食事の種別ラベルをスケジュールバー上で移動させることで、移動後の時刻において食事可能な施設を設定することができる。なお、図15に示すように、食事の種別ラベルの移動に伴って、地図上に表示されている食事エリアが該当する経路上のエリアへと移動するようにしてもよい。また図15では、食事の種別ラベルを移動させることで、渋滞などの状況が変化して「15:30」であった施設Aへの到着予想時刻が「15:00」へと変化した例を示している。
【0107】
探索したエリア内において食事可能な施設が無い場合(ステップS65でNo)には、処理はステップS67に進む。ステップS67において探索部103は、ユーザが移動させた時刻に基づく時間条件を満たし、食事可能な施設が存在する経路を再探索する。なお、このステップS67の処理は図11で説明したステップS50と同様の処理であるので説明を省略する。
【0108】
ステップS67の次に、探索部103はステップS67で再探索された結果に基づいて、出発地から移動後の種別ラベルに属する地点や目的地までの各所要時間を再計算し、各到着予想時刻を算出する(ステップS68)。これは、第1の実施形態と同様に、経路の再探索によって他の経由地や目的地に到着する時刻も変化することなどがあるためである。ステップS68の次に、描画部104は移動後の食事の種別ラベル、各到着予想時刻、および再探索された経路など、再探索によって変更された内容を描画し、表示部108の表示内容を更新する(ステップS66)。ステップS66の後、処理は再びステップS60に戻る。
【0109】
ここで、ステップS67において食事可能な施設が存在する経路を再探索した後の表示例を図16に示す。図16に示すように、ユーザが食事の種別ラベルをスケジュールバー上で移動させることで、食事可能な施設を再探索することができる。なお、図16に示すように、食事の種別ラベルの移動に伴って、地図上に表示されている食事エリアが該当する経路上のエリアへと移動するようにしてもよい。また、図16では、食事の種別ラベルを移動させることで、渋滞などの状況が変化して「15:30」であった施設Aへの到着予想時刻が「15:40」へと変化した例を示している。
【0110】
以上のように、本実施形態によれば、施設の種別を選択して経路情報を設定または変更することで、特定の施設に対するユーザの要望が不明確な場合であっても、その要望に応じた柔軟な経路探索を実現することができる。
【0111】
なお、上述した図10のステップS40において、ユーザがスケジュールバー上で時刻を入力するとしたが、ユーザがスケジュールバー上をなぞって、そのなぞった範囲に対応する時間帯を入力とするものであってもよい。すなわち、ユーザが例えばスケジュールバーの「12:00」の位置から「12:30」の位置までの範囲をなぞった場合、30分の幅をもった時間帯が入力されることとなる。探索部103は、この30分という時間帯に走行が予想されるエリアを探索対象とする。このように時間帯の入力を許容することで、「12:00」という時刻には食事可能な施設がなく、「12:15」という時刻には当該施設が存在するというような場合において、ユーザの希望をできるだけ満たした探索が可能となる。
【0112】
また、スケジュールバーは、時間軸に限らず、距離軸で表現されてもよい。この場合、スケジュールバー上の位置が例えば出発地からの到達距離と対応付けられるとする。この場合、スケジュールバー管理部105は、出発地から各種別ラベルが示す地点までの到達距離を距離条件として算出する。そして、探索部103は、当該距離条件を満たす経路を探索する。
【0113】
また、図17に示すように、スケジュールバー上にアイコンと、当該アイコンの時間帯に存在する施設の種別とを対応付けて表示しておいてもよい。これを実現するための処理を図18を用いて説明する。図17は、スケジュールバー上にアイコンと、当該アイコンの時間帯に存在する施設の種別とを対応付けて表示した一例を示す図である。図18は、図17に示す表示を実現するための処理を示したフローチャートである。
【0114】
探索部103において既に経路が探索されていれば(ステップS80でYes)、探索部103は探索された経路を車両の現在位置から順にスキャンする(ステップS81)。経路周辺に施設が存在すれば(ステップS82でYes)、探索部103は地図DB101から該当する施設の種別を取得する(ステップS83)。経路周辺に施設が存在しなければ(ステップS82でNo)、処理はステップS81に戻り、経路のスキャンが継続される。
【0115】
ステップS83の次に、探索部103は、種別を取得した施設の周辺を通過する予想通過時刻を算出する(ステップS84)。探索部103において算出された予想通過時刻は描画部104に送られる。描画部104は、スケジュールバー上の予想通過時刻に対応する位置に、ステップS83で取得した施設の種別に対応したアイコンを表示する(ステップS85)。施設の種別とアイコンとを対応付ける方法としては、施設の種別ごとにアイコンの色や模様、形状を変化させることが考えられる。図17においては、「食事」、「買い物」、「休憩」、および「観光」という施設の種別ごとに異なる模様のアイコンが表示されている。
【0116】
ステップS85の次に、探索部103は経路全体のスキャンが完了したかどうかを判定する(ステップS86)。経路のスキャンが未完了の場合は(ステップS86でNo)、処理はステップS81に戻る。経路全体について経路のスキャンが完了すれば(ステップS86でYes)、処理は終了する。
【0117】
ここで、ステップS82において探索部103は、経路周辺に施設が存在するか否かを判定するとした。具体的な判定方法としては、例えば探索部103がまず経路に隣接する施設が存在するか否かを判定する。そして、隣接した施設が全経路において存在しなければ、探索部103は探索された経路から所定の距離(例えば周囲100m)だけ探索領域を広げて、施設が存在するか否かを判定する方法が考えられる。このように、経路周辺としてスキャンする範囲が広いほど、スケジュールバーに表示される種別も多くなる。したがって、スキャンされる種別の数に応じて、ユーザが探索領域の大きさを設定するようにしてもよい。
【0118】
なお、同じ種別に対して複数の施設が存在することも考えられる。この場合、図17に示したように、ユーザがスケジュールバー上のアイコンをクリックすると、そのアイコンが示す種別に属する施設の名称の一覧(例えば「店舗A」〜「店舗C」)を表示するようにしてもよい。そして、ユーザが特定の施設の名称を選択することで、その施設を経由地に設定することが可能となる。また、スケジュールバー上に表示されるアイコンは施設の種別に対応したものに限らず、経路周辺にある地点名称に対応したものであってもよい。
【0119】
ここで、上記図12では、ユーザが希望する種別と時刻とが入力された後に探索を開始する。このため、入力された時刻にユーザの希望する種別に属する施設が存在しない可能性がある。それに対し、図17のように、あらかじめスケジュールバー上に施設の種別ごとに区別されたアイコンが表示されることで、指定した時刻に該当する施設が存在しないために再度時刻を指定し直すという煩わしさを回避することができる。また、ユーザは、施設の種別を示すアイコンが予めスケジュールバー上に表示されることで、施設の種別を経由地などに設定する際の利便性が向上する。
【0120】
なお、上述した第1および第2の実施形態では、スケジュールバーの左端を出発地とする場合について述べたが、例えば図19に示すように出発地の代わりに現在地を左端に表示してもよい。図19は、スケジュールバーの左端に現在地が表示された例を示す図である。図19において、現在地は車両の現在位置であり、スケジュールバー上には現在の時刻(「10:00」)が表示される。つまり、車両の進行度合によってスケジュールバー上に表示された現在地の時刻が変化する。また、現在地の時刻の変化に伴い、スケジュールバー上に表示された時間目盛も変化する。
【0121】
また、上述した第1および第2の実施形態におけるスケジュールバーは、左端を出発地とし、右端を目的地として表示されたが、この表示に限定されない。例えば図20に示すように、表示されるスケジュールバーの時間範囲が出発地から目的地までの時間範囲(「9:00」から「15:30」)よりも広い時間範囲(例えば「6:00」から「18:00」)であってもよい。図20は、スケジュールバーの時間範囲が出発地から目的地までの時間範囲よりも広い時間範囲となる表示例を示す図である。これまでの例のようにスケジュールバーの右端が目的地であるとき、ラベルの移動により目的地への到着予想時刻が変化しても目的地のラベルの表示位置は固定であった。これに対し、図20に示すようにスケジュールバーの時間範囲を出発地から目的地までの時間範囲よりも広い時間範囲として表示することで、図21に示すように目的地への到着予想時刻の変化に応じて目的地のラベルの表示位置が変化する。このため、ユーザは目的地への到着予想時刻の変化をより直感的に理解することが可能となる。図21は、図20に示すスケジュールバー上において、食事ラベルを「12:30」から「11:50」に移動させたときに、目的地への到着予想時刻が「15:30」から「16:00」に変化した様子を示す図である。
【0122】
また、例えばユーザがスケジュールバーの任意の時間帯をなぞるとする。このとき、入力部107においてユーザがなぞった時間帯が検出される。描画部104は、検出された時間帯のみを拡大して描画し、表示部108に表示するようにしてもよい。つまり、ユーザがなぞった時間帯の端点がスケジュールバーの端点となるように表示される。さらに、スケジュールバー上に表示される時間目盛が細かく表示されてもよい。これにより、ユーザは、スケジュールバーに示される全行程に対する部分的な行程を詳細に確認することができる。さらに、このようなスケジュールバーの拡大描画に伴い、地図の縮尺を変更してもよい。この場合、描画部103は、探索された経路上において、上記時間帯の2つの端点にそれぞれ対応する2つの地点を検出する。そして、描画部103は、その地点間の経路を含む、できるだけ詳細な縮尺の地図を描画し、表示部108に表示させる。これにより、ユーザはスケジュールバーと対応付けられた、できるだけ詳細な地図を確認することが可能となる。
【0123】
また、上述した第1および第2の実施形態において、図22に示すように、スケジュールバー上で突発的な事故や渋滞状況などを通知してもよい。図22は、スケジュールバー上で突発的な事故や渋滞状況などを通知する様子を示す図である。これは、突発的な事故や渋滞状況の変化などにより、各地点への到着予想時刻が変化することがあるためである。例えば、図22に示すように、事故が発生して「12:30」に予定していた食事可能な施設への到着予想時刻が30分遅れるとする。このとき、本経路探索装置は、30分遅れても現在設定されている経由地を変更しないか(図22中、「経由地はそのまま」に相当)、あるいは改めて現在の経由時刻「12:30」ごろに食事をとることが可能な施設を再探索するか(図22中、「経由地を変更」に相当)をユーザに対して求める。
【0124】
ユーザが「経由地をそのまま」を選択すれば、30分遅れた位置に食事ラベルが移動する。また、ユーザが「経由地を変更」を選択すれば、探索部103は現在の食事ラベルの時刻を満たす食事可能な施設を再探索する。このように、走行に関わる状況の変化に応じて、変化後の時刻へとラベルの表示を移動させたり、もとの時刻に行為をなすことが可能な施設を再探索することで、ユーザに対する利便性が向上する。
【0125】
なお、図22で説明した処理は、ユーザに通知することなく自動的に行われてもよい。特に、ユーザにとって経由地や目的地への到着予想時刻が変化することが望ましくないような場合には、もとの時刻に到着可能な施設を自動的に再探索することが非常に有用だからである。
【産業上の利用可能性】
【0126】
本発明に係る経路探索装置は、出発地、経由地および目的地などの経路情報をより直感的に設定することが可能にし、また、既に探索された経路の行程を確認しながら、より直感的な操作で経路情報を設定して、ユーザの希望に応じた柔軟な経路の再探索を実現する、車載されるナビゲーション装置や、パーソナルコンピュータにインストールされるスケジュール作成ソフトウェア等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】第1の実施形態に係る経路探索装置の構成例を示す図
【図2】本経路探索装置の第1の動作の流れを示すフローチャート
【図3】経路情報の設定を開始する際のタッチパネルディスプレイ106の表示例を示す図
【図4】ユーザが経路情報を設定する様子を模式的に示した図
【図5】経路探索後のタッチパネルディスプレイ106の表示例を示す図
【図6】地点の経路情報が設定されている場合の第2の動作の流れを示すフローチャート
【図7】ユーザが施設Bの地点ラベルをスケジュールバー上で移動させる様子を示す図
【図8】出発地から施設Aに至る経路探索が行われた後に、ユーザが施設Bを任意の時刻に設定する様子を示す図
【図9】ユーザが経由地である施設Cを任意の時間に設定する様子を示す図
【図10】ユーザが施設の種別の経路情報を設定する場合の第2の動作の流れを示すフローチャート
【図11】経路再探索(図10のステップS50)の処理を詳細に示したフローチャート
【図12】ユーザが食事可能な施設をスケジュールバー上で経由地を設定する様子を示す図
【図13】図10に示すステップS48においてエリア内に施設が存在した場合の様子を示す図
【図14】種別ラベルをスケジュールバー上で移動させる場合の第2の動作の流れを示すフローチャート
【図15】ステップS64で探索したエリア内において食事可能な施設が存在した場合の表示例を示す図
【図16】ステップS67において食事可能な施設が存在する経路を再探索した後の表示例を示す図
【図17】スケジュールバー上にアイコンと、当該アイコンの時間帯に存在する施設の種別とを対応付けて表示した一例を示す図
【図18】図17に示す表示を実現するための処理を示したフローチャート
【図19】スケジュールバーの左端に現在地が表示された例を示す図
【図20】スケジュールバーの時間範囲が出発地から目的地までの時間範囲よりも広い時間範囲となる表示例を示す図
【図21】食事ラベルを「12:30」から「11:50」に移動させたときに、目的地への到着予想時刻が「15:30」から「16:00」に変化した様子を示す図
【図22】スケジュールバー上で突発的な事故や渋滞状況などを通知する様子を示す図
【符号の説明】
【0128】
101 地図DB
102 測位部
103 探索部
104 描画部
105 スケジュールバー管理部
106 タッチパネルディスプレイ
107 入力部
108 表示部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の地点を通過する経路を探索する経路探索装置であって、
地図を示す地図情報が格納された地図情報格納部と、
ユーザの指示を受け付ける入力部と、
経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、前記入力部により指定された前記地図上の地点を示す地点画像を、前記入力部により指定されたバー上の位置に表示する表示部と、
前記バー上に複数の地点画像が表示されている場合、当該複数の地点画像により示される各地点を前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索部とを備える、経路探索装置。
【請求項2】
前記入力部による地図上の地点の指定は、当該地点を示す前記バー上の地点画像が指定されることによって行われる、請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項3】
前記入力部による地図上の地点の指定は、当該地点を示す前記地図上の位置が指定されることによって行われる、請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項4】
複数の地点を通過する経路を探索し、探索された経路に基づいて、当該複数の地点を示す地点画像を前記バー上に表示する予備表示部をさらに備え、
前記入力部は、前記予備表示部において前記地点画像が表示された後に、前記地図上の地点を指定する入力と、前記バー上の位置を指定する入力とをユーザからさらに受け付け、
前記表示部は、前記予備表示部において表示された前記地点画像に加え、前記入力部により指定された地図上の地点を示す地点画像を、前記入力部により指定されたバー上の位置にさらに表示する、請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項5】
前記入力部が経路上の地点を指定する入力をユーザから受け付けたとき、
前記表示部は、前記経路に基づいて、前記入力部により指定された前記経路上の地点に到着可能な範囲を前記バー上に表示することを特徴とする、請求項4に記載の経路探索装置。
【請求項6】
前記バー上の位置は時刻と対応付けられており、
前記地点画像の前記バー上の位置に基づいて、前記地点画像により示される地点を通過すべき時間帯を時間条件として算出する時間条件算出部をさらに備え、
前記探索部は、前記時間条件を満たす経路を探索することを特徴とする、請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項7】
地図上における所定の地点を記憶する地点記憶部をさらに備え、
前記バー上の位置は時刻と対応付けられており、
前記入力部は、前記バー上の地点画像を移動することを指示する入力をユーザから受け付け、
前記表示部は、前記入力部が受け付けた指示に従って地点画像を移動させて表示し、
前記探索部は、前記表示部によって移動された地点画像の移動後の表示位置に対応する時刻が、移動前の表示位置に対応する時刻よりも所定時間以上遅い場合、前記所定の地点をさらに経由する経路を再探索する、請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項8】
前記探索部は、前記バー上に表示される各地点画像間のバー上における長さを算出し、
前記バー上に複数の地点画像が表示されている場合、当該複数の地点画像により示される各地点を前記バーの軸に沿った順番に通過する経路であって、当該各地点間の経路の距離が、前記長さに応じた距離を含む所定範囲内となる経路を探索する、請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項9】
地図上における所定の地点を記憶する地点記憶部をさらに備え、
前記バー上の位置は距離と対応付けられており、
前記入力部は、前記バー上の地点画像を移動することを指示する入力をユーザから受け付け、
前記表示部は、前記入力部が受け付けた指示に従って地点画像を移動させて表示し、
前記探索部は、前記表示部によって移動された地点画像の移動後の表示位置に対応する距離が、移動前の表示位置に対応する距離よりも所定距離以上遠い場合、前記所定の地点をさらに経由する経路を再探索する、請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項10】
複数の地点を通る経路を探索する経路探索装置であって、
地図を示す地図情報が格納された地図情報格納部と、
ユーザの指示を受け付ける入力部と、
経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、前記地図上の地点を示す地点画像を前記バー上に複数表示するとともに、前記地図上に存在する施設の種別であって前記入力部により指定された種別を示す種別画像を、前記入力部により指定されたバー上の位置に表示する表示部と、
前記地点画像により示される地点と前記種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点とからなる地点群を、前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索部とを備える、経路探索装置。
【請求項11】
前記入力部による施設の種別の指定は、当該種別を示す前記バー上の種別画像がユーザによって指定されることによって行われる、請求項10に記載の経路探索装置。
【請求項12】
前記バー上の位置は時刻と対応付けられており、
前記地点画像および前記種別画像の前記バー上の位置に基づいて、当該地点画像により示される地点を通過すべき時間帯と、当該種別画像に対応する地点を通過すべき時間帯とを時間条件として算出する時間条件算出部をさらに備え、
前記探索部は、前記時間条件を満たす経路を探索することを特徴とする、請求項10に記載の経路探索装置。
【請求項13】
前記探索部は、
前記地点画像により示される地点および前記種別画像に対応する地点からなる地点群を、前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する予備探索部と、
前記予備探索部によって探索された経路が前記時間条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記時間条件が満たされないと判定された場合、前記種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点を地図上から指定し直すことによって、当該種別画像に対応する地点を修正する修正部とを含み、
前記予備探索部は、前記修正部によって地点が修正された場合、前記修正部による修正前の地点に代えて修正後の地点を含む地点群を前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を再探索する、請求項12に記載の経路探索装置。
【請求項14】
前記バー上の位置は、所定の地点からの到達距離と対応付けられており、
前記探索部によって探索が行われたことに応じて、前記地点画像および前記種別画像の前記バー上の位置に基づいて、前記所定の地点から当該地点画像により示される地点までの到達距離と、前記所定の地点から当該種別画像に対応する地点までの到達距離とを距離条件として算出する距離条件算出部をさらに備え、
前記探索部は、前記距離条件を満たす経路を探索することを特徴とする、請求項10に記載の経路探索装置。
【請求項15】
前記探索部は、
前記地点画像により示される地点および前記種別画像に対応する地点からなる地点群を、前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する予備探索部と、
前記予備探索部によって探索された経路が前記距離条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記距離条件が満たされないと判定された場合、前記種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点を地図上から指定し直すことによって、当該種別画像に対応する地点を修正する修正部とを含み、
前記予備探索部は、前記修正部によって地点が修正された場合、前記修正部による修正前の地点に代えて修正後の地点を含む地点群を前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を再探索する、請求項14に記載の経路探索装置。
【請求項16】
前記探索部は、探索した経路の周辺に存在する施設を検索し、
前記表示部は、前記探索部において検索した施設に関する情報を示す検索画像を前記バー上に表示することを特徴とする、請求項10に記載の経路探索装置。
【請求項17】
前記探索部において経路の探索が行われた後、前記入力部が前記バー上の位置を指定する入力をさらに受け付けたときに、探索された経路上であって前記バー上の位置に対応する地点を中心とした所定の範囲について、当該所定の範囲に存在する施設を検索する検索部をさらに備え、
前記表示部は、前記検索部において検索した施設および当該施設の種別のみを前記バー上の指定された位置に関連付けて表示することを特徴とする、請求項10に記載の経路探索装置。
【請求項18】
前記表示部は、前記バー上であって当該バーの端点以外の間の位置に前記地点画像を表示することを特徴とする、請求項1または10に記載の経路探索装置。
【請求項19】
前記入力部は、前記バー上の少なくとも一部の区間を指定する入力をユーザから受け付け、
前記表示部は、前記バーの端点を前記区間の端点にして前記バーを表示することを特徴とする、請求項1または10に記載の経路探索装置。
【請求項20】
前記入力部は、前記バー上の少なくとも一部の区間を指定する入力をユーザから受け付け、
前記表示部は、前記区間の端点に対応する前記探索部で探索された経路上の各地点の間であって、当該各地点の間の経路を含む前記地図を縮尺を変えて表示することを特徴とする、請求項1または10に記載の経路探索装置。
【請求項21】
前記表示部は、ユーザの現在位置を端点とする前記バーを表示することを特徴とする、請求項1または10に記載の経路探索装置。
【請求項22】
複数の地点を通過する経路を探索する経路探索装置に用いられる方法であって、
前記経路探索装置には、地図を示す地図情報が格納されており、
ユーザの指示を受け付ける入力ステップと、
経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、前記入力ステップにおいて指定された前記地図上の地点を示す地点画像を、前記入力ステップにおいて指定されたバー上の位置に表示する表示ステップと、
前記バー上に複数の地点画像が表示されている場合、当該複数の地点画像により示される各地点を前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索ステップとを含む、経路探索方法。
【請求項23】
複数の地点を通る経路を探索する経路探索装置に用いられる方法であって、
前記経路探索装置には、地図を示す地図情報が格納されており、
ユーザの指示を受け付ける入力ステップと、
経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、前記地図上の地点を示す地点画像を前記バー上に複数表示するとともに、前記地図上に存在する施設の種別であって前記入力ステップにおいて指定された種別を示す種別画像を、前記入力ステップにおいて指定されたバー上の位置に表示する表示ステップと、
前記地点画像により示される地点と前記種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点とからなる地点群を、前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索ステップとを含む、経路探索方法。
【請求項1】
複数の地点を通過する経路を探索する経路探索装置であって、
地図を示す地図情報が格納された地図情報格納部と、
ユーザの指示を受け付ける入力部と、
経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、前記入力部により指定された前記地図上の地点を示す地点画像を、前記入力部により指定されたバー上の位置に表示する表示部と、
前記バー上に複数の地点画像が表示されている場合、当該複数の地点画像により示される各地点を前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索部とを備える、経路探索装置。
【請求項2】
前記入力部による地図上の地点の指定は、当該地点を示す前記バー上の地点画像が指定されることによって行われる、請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項3】
前記入力部による地図上の地点の指定は、当該地点を示す前記地図上の位置が指定されることによって行われる、請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項4】
複数の地点を通過する経路を探索し、探索された経路に基づいて、当該複数の地点を示す地点画像を前記バー上に表示する予備表示部をさらに備え、
前記入力部は、前記予備表示部において前記地点画像が表示された後に、前記地図上の地点を指定する入力と、前記バー上の位置を指定する入力とをユーザからさらに受け付け、
前記表示部は、前記予備表示部において表示された前記地点画像に加え、前記入力部により指定された地図上の地点を示す地点画像を、前記入力部により指定されたバー上の位置にさらに表示する、請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項5】
前記入力部が経路上の地点を指定する入力をユーザから受け付けたとき、
前記表示部は、前記経路に基づいて、前記入力部により指定された前記経路上の地点に到着可能な範囲を前記バー上に表示することを特徴とする、請求項4に記載の経路探索装置。
【請求項6】
前記バー上の位置は時刻と対応付けられており、
前記地点画像の前記バー上の位置に基づいて、前記地点画像により示される地点を通過すべき時間帯を時間条件として算出する時間条件算出部をさらに備え、
前記探索部は、前記時間条件を満たす経路を探索することを特徴とする、請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項7】
地図上における所定の地点を記憶する地点記憶部をさらに備え、
前記バー上の位置は時刻と対応付けられており、
前記入力部は、前記バー上の地点画像を移動することを指示する入力をユーザから受け付け、
前記表示部は、前記入力部が受け付けた指示に従って地点画像を移動させて表示し、
前記探索部は、前記表示部によって移動された地点画像の移動後の表示位置に対応する時刻が、移動前の表示位置に対応する時刻よりも所定時間以上遅い場合、前記所定の地点をさらに経由する経路を再探索する、請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項8】
前記探索部は、前記バー上に表示される各地点画像間のバー上における長さを算出し、
前記バー上に複数の地点画像が表示されている場合、当該複数の地点画像により示される各地点を前記バーの軸に沿った順番に通過する経路であって、当該各地点間の経路の距離が、前記長さに応じた距離を含む所定範囲内となる経路を探索する、請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項9】
地図上における所定の地点を記憶する地点記憶部をさらに備え、
前記バー上の位置は距離と対応付けられており、
前記入力部は、前記バー上の地点画像を移動することを指示する入力をユーザから受け付け、
前記表示部は、前記入力部が受け付けた指示に従って地点画像を移動させて表示し、
前記探索部は、前記表示部によって移動された地点画像の移動後の表示位置に対応する距離が、移動前の表示位置に対応する距離よりも所定距離以上遠い場合、前記所定の地点をさらに経由する経路を再探索する、請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項10】
複数の地点を通る経路を探索する経路探索装置であって、
地図を示す地図情報が格納された地図情報格納部と、
ユーザの指示を受け付ける入力部と、
経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、前記地図上の地点を示す地点画像を前記バー上に複数表示するとともに、前記地図上に存在する施設の種別であって前記入力部により指定された種別を示す種別画像を、前記入力部により指定されたバー上の位置に表示する表示部と、
前記地点画像により示される地点と前記種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点とからなる地点群を、前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索部とを備える、経路探索装置。
【請求項11】
前記入力部による施設の種別の指定は、当該種別を示す前記バー上の種別画像がユーザによって指定されることによって行われる、請求項10に記載の経路探索装置。
【請求項12】
前記バー上の位置は時刻と対応付けられており、
前記地点画像および前記種別画像の前記バー上の位置に基づいて、当該地点画像により示される地点を通過すべき時間帯と、当該種別画像に対応する地点を通過すべき時間帯とを時間条件として算出する時間条件算出部をさらに備え、
前記探索部は、前記時間条件を満たす経路を探索することを特徴とする、請求項10に記載の経路探索装置。
【請求項13】
前記探索部は、
前記地点画像により示される地点および前記種別画像に対応する地点からなる地点群を、前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する予備探索部と、
前記予備探索部によって探索された経路が前記時間条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記時間条件が満たされないと判定された場合、前記種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点を地図上から指定し直すことによって、当該種別画像に対応する地点を修正する修正部とを含み、
前記予備探索部は、前記修正部によって地点が修正された場合、前記修正部による修正前の地点に代えて修正後の地点を含む地点群を前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を再探索する、請求項12に記載の経路探索装置。
【請求項14】
前記バー上の位置は、所定の地点からの到達距離と対応付けられており、
前記探索部によって探索が行われたことに応じて、前記地点画像および前記種別画像の前記バー上の位置に基づいて、前記所定の地点から当該地点画像により示される地点までの到達距離と、前記所定の地点から当該種別画像に対応する地点までの到達距離とを距離条件として算出する距離条件算出部をさらに備え、
前記探索部は、前記距離条件を満たす経路を探索することを特徴とする、請求項10に記載の経路探索装置。
【請求項15】
前記探索部は、
前記地点画像により示される地点および前記種別画像に対応する地点からなる地点群を、前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する予備探索部と、
前記予備探索部によって探索された経路が前記距離条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記距離条件が満たされないと判定された場合、前記種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点を地図上から指定し直すことによって、当該種別画像に対応する地点を修正する修正部とを含み、
前記予備探索部は、前記修正部によって地点が修正された場合、前記修正部による修正前の地点に代えて修正後の地点を含む地点群を前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を再探索する、請求項14に記載の経路探索装置。
【請求項16】
前記探索部は、探索した経路の周辺に存在する施設を検索し、
前記表示部は、前記探索部において検索した施設に関する情報を示す検索画像を前記バー上に表示することを特徴とする、請求項10に記載の経路探索装置。
【請求項17】
前記探索部において経路の探索が行われた後、前記入力部が前記バー上の位置を指定する入力をさらに受け付けたときに、探索された経路上であって前記バー上の位置に対応する地点を中心とした所定の範囲について、当該所定の範囲に存在する施設を検索する検索部をさらに備え、
前記表示部は、前記検索部において検索した施設および当該施設の種別のみを前記バー上の指定された位置に関連付けて表示することを特徴とする、請求項10に記載の経路探索装置。
【請求項18】
前記表示部は、前記バー上であって当該バーの端点以外の間の位置に前記地点画像を表示することを特徴とする、請求項1または10に記載の経路探索装置。
【請求項19】
前記入力部は、前記バー上の少なくとも一部の区間を指定する入力をユーザから受け付け、
前記表示部は、前記バーの端点を前記区間の端点にして前記バーを表示することを特徴とする、請求項1または10に記載の経路探索装置。
【請求項20】
前記入力部は、前記バー上の少なくとも一部の区間を指定する入力をユーザから受け付け、
前記表示部は、前記区間の端点に対応する前記探索部で探索された経路上の各地点の間であって、当該各地点の間の経路を含む前記地図を縮尺を変えて表示することを特徴とする、請求項1または10に記載の経路探索装置。
【請求項21】
前記表示部は、ユーザの現在位置を端点とする前記バーを表示することを特徴とする、請求項1または10に記載の経路探索装置。
【請求項22】
複数の地点を通過する経路を探索する経路探索装置に用いられる方法であって、
前記経路探索装置には、地図を示す地図情報が格納されており、
ユーザの指示を受け付ける入力ステップと、
経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、前記入力ステップにおいて指定された前記地図上の地点を示す地点画像を、前記入力ステップにおいて指定されたバー上の位置に表示する表示ステップと、
前記バー上に複数の地点画像が表示されている場合、当該複数の地点画像により示される各地点を前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索ステップとを含む、経路探索方法。
【請求項23】
複数の地点を通る経路を探索する経路探索装置に用いられる方法であって、
前記経路探索装置には、地図を示す地図情報が格納されており、
ユーザの指示を受け付ける入力ステップと、
経路を所定の軸に沿って表したバーを表示し、前記地図上の地点を示す地点画像を前記バー上に複数表示するとともに、前記地図上に存在する施設の種別であって前記入力ステップにおいて指定された種別を示す種別画像を、前記入力ステップにおいて指定されたバー上の位置に表示する表示ステップと、
前記地点画像により示される地点と前記種別画像により示される種別に属する施設が存在する地点とからなる地点群を、前記バーの軸に沿った順番に通過する経路を探索する探索ステップとを含む、経路探索方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2007−155404(P2007−155404A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−348229(P2005−348229)
【出願日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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