説明

表示装置および方法、並びにプログラム

【課題】運転者の安全を確保するとともに、より確実にメッセージを通知する。
【解決手段】表示情報生成部72は、運転者に通知すべきメッセージである表示情報を生成する。視線検出部73は、撮像部34により撮影された運転者の顔の画像に基づいて、運転者の視線の方向を検出する。表示選択部74は、視線の方向の検出結果に基づいて、複数の表示部31のうち運転者が視線を向けている表示部31を、表示情報を表示させる表示部31として選択する。本発明は、車両に設置される表示装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、車両の運転者の安全を確保するとともに、より確実に運転者にメッセージを通知できるようにした表示装置および方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、車両のタイヤの空気圧が適正範囲を超えている場合や、冷却水の温度が通常よりも大幅に高くなっている場合など、直ちに危険なレベルではないが比較的緊急に車両の状態を運転者に通知すべき場合がある。
【0003】
このような車両の状態を通知するメッセージは、車両が障害物に追突しそうな場合や、人をはねそうな場合と比較すると優先度は低いが、運転者に余裕がある場合にはできるだけ早く運転者に通知されることが望ましい。
【0004】
従来、車両のメータパネルには車両の状態を示すインジケータが設けられており、インジケータに内蔵されているLED(Light Emitting Diode)が発光し、インジケータが赤色に点灯されることで、車両の状態が運転者に通知されるようになされている。ところが、インジケータが点灯しても初心者や他人の車両を運転する運転者には、そのインジケータが何を意味しているのか理解できなかったり、運転者がインジケータの点灯に気付かなかったりすることがある。
【0005】
そこで、車両の状態を運転者が確実に把握できるように、車両の状態を示すメッセージを音声により通知することもできるが、車両の周囲の騒音レベルが高く、運転者が音声を聞き取ることが困難である場合や、運転者が他の同乗者にメッセージを聞かれたくない場合、運転者がオーディオ装置により音楽を再生していて音声によるメッセージの通知を望まない場合など、音声によりメッセージを通知することが好ましくない場合もある。
【0006】
また、音声によりメッセージを通知する以外にも、文字または画像からなるメッセージを画面に表示させて運転者に車両の状態を通知する表示装置もある(例えば、特許文献1参照)。この表示装置においては、車両の状態および車両の周囲の状態に応じて、表示されるメッセージの個数および優先順位が決定される。
【0007】
【特許文献1】特許第3269108号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した技術においては、運転者が画面に表示されたメッセージを読もうとして画面を注視すると、運転者がメッセージを読んでいる間、運転者により周囲に注意が払われなくなる恐れがあり危険である。また、運転者が瞬時に読めるような短いメッセージが表示されるようにすると、運転者がそのメッセージの内容を正しく理解できない場合がある。
【0009】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、運転者の安全を確保するとともに、より確実に運転者にメッセージを通知できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面の表示装置は、文字、図形、または画像からなるメッセージを表示する表示手段と、利用者の視線の方向を検出する視線検出手段と、視線の検出結果に基づいて、複数の前記表示手段のうち前記利用者が視線を向けている表示手段を、前記メッセージを表示させる表示手段として選択する選択手段とを備える。
【0011】
本発明の一側面の表示装置においては、利用者の視線の方向が検出され、視線の検出結果に基づいて、文字、図形、または画像からなるメッセージを表示する複数の表示手段のうち、前記利用者が視線を向けている表示手段が、前記メッセージを表示させる表示手段として選択され、選択された前記表示手段に前記メッセージが表示される。
【0012】
したがって、利用者が視線を向けている方向にメッセージを表示することができ、利用者の安全を確保するとともに、より確実に利用者にメッセージを通知することができる。
【0013】
この表示手段は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)、プラズマディスプレイなどから構成され、視線検出手段および選択手段は、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成される。
【0014】
前記選択手段には、前記メッセージが前記表示手段に表示されてから所定の時間が経過した場合、前記メッセージを表示させる表示手段を新たに選択させることができる。
【0015】
これにより、利用者が所定の方向を継続して注視することを防止することができる。
【0016】
前記選択手段には、前記利用者が視線を向けている表示手段が、前記メッセージが表示されている表示手段と異なる場合、前記メッセージを表示させる表示手段を新たに選択させることができる。
【0017】
これにより、利用者が視線を向けている方向にメッセージを表示することができ、利用者の安全を確保することができる。
【0018】
表示装置には、前記利用者が表示された前記メッセージを継続して見た時間である滞留時間を保持する滞留時間保持手段をさらに設け、前記選択手段には、前記滞留時間が所定の時間以上となった場合、新たに表示手段を選択して次のメッセージを表示させることができる。
【0019】
これにより、より効率よく、かつより確実に利用者にメッセージを通知することができる。この滞留時間保持手段は、例えば、CPUにより構成される。
【0020】
前記視線検出手段には、前記利用者の顔の向きを検出させ、検出された顔の向きを前記利用者の視線の方向とさせることができる。
【0021】
これにより、より簡単に利用者の視線の方向を検出することができ、その結果、より迅速にメッセージを表示させる表示手段を選択することができる。
【0022】
複数の前記表示手段のそれぞれを、車両を運転する前記利用者が表示手段に表示された前記メッセージを確認できるように設置することができる。
【0023】
これにより、車両を運転する利用者が視線を向けている方向にメッセージを表示することができ、利用者の安全を確保するとともに、より確実に利用者にメッセージを通知することができる。
【0024】
本発明の一側面の表示方法またはプログラムは、利用者の視線の方向を検出する視線検出ステップと、視線の検出結果に基づいて、文字、図形、または画像からなるメッセージを表示する複数の表示手段のうち、前記利用者が視線を向けている表示手段を、前記メッセージを表示させる表示手段として選択する選択ステップと、選択された前記表示手段に前記メッセージを表示する表示ステップとを含む。
【0025】
本発明の一側面の表示方法またはプログラムにおいては、利用者の視線の方向が検出され、視線の検出結果に基づいて、文字、図形、または画像からなるメッセージを表示する複数の表示手段のうち、前記利用者が視線を向けている表示手段が、前記メッセージを表示させる表示手段として選択され、選択された前記表示手段に前記メッセージが表示される。
【0026】
したがって、利用者が視線を向けている方向にメッセージを表示することができ、利用者の安全を確保するとともに、より確実に利用者にメッセージを通知することができる。
【0027】
この視線検出ステップは、例えば、利用者が視線を向けている方向をCPUにより検出する視線検出ステップにより構成され、選択ステップは、例えば、メッセージを表示する表示手段として、利用者が視線を向けている表示手段をCPUにより選択する選択ステップにより構成され、表示ステップは、例えば、選択された表示手段にメッセージを表示する表示ステップにより構成される。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一側面によれば、メッセージを表示することができる。特に、本発明の一側面によれば、利用者の安全を確保するとともに、より確実にメッセージを通知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面を参照して本発明を適用した実施の形態について説明する。
【0030】
図1は、本発明を適用した表示装置が設置された車両の内部の外観の一例を示す斜視図である。
【0031】
図1では、車両にはダッシュボード11、ステアリングホイール12、フロントグラス13、右ドアミラー14、左ドアミラー15、およびルームミラー16が設けられている。
【0032】
運転者は、例えば、フロントグラス13の向こう側、すなわち車両の前方を見ながら、ステアリングホイール12を操作して車両を運転する。また、運転者は、車両の運転中に例えば、右ドアミラー14、左ドアミラー15、またはルームミラー16を見ながら車両の後方や側面の状態を確認する。ここで、車両の前方とは、図中、ステアリングホイール12の手前側に位置する図示せぬ運転者席に座っている運転者から見てフロントグラス13に向かう方向をいう。
【0033】
ダッシュボード11には、例えば、夜間などに車両の前方を確認するために、赤外線カメラなどにより撮影された車両の前方の画像が表示されるオーバーヘッドディスプレイ17、車両の速度などが表示されるコンビネーションメータパネル18、車両が走行している周辺の地図などを表示するナビゲーション装置19、音楽を再生するオーディオ装置20、および車両内部の空調を調節するエアコンディショナ21が設けられている。
【0034】
コンビネーションメータパネル18には、その左側、中央、および右側にそれぞれ配置され、文字、図形、画像などを表示する表示部31−1乃至表示部31−3、エンジンの回転数を表示する回転計32、車両の走行速度を表示する速度計33が設けられている。また、オーバーヘッドディスプレイ17、ナビゲーション装置19、オーディオ装置20、およびエアコンディショナ21のそれぞれにも文字、図形、画像などを表示する表示部31−4乃至表示部31−7のそれぞれが設けられている。
【0035】
さらに、ダッシュボード11には、現在時刻を表示する表示部31−8、および図示せぬシフトレバーにより選択されている変速ギアが表示される表示部31−9が設けられている。さらに、また、図中、右ドアミラー14の左側、左ドアミラー15の右側、およびルームミラー16の上側には、右ドアミラー14、左ドアミラー15、およびルームミラー16のそれぞれに隣接して、文字、図形、画像などを表示する表示部31−10乃至表示部31−12のそれぞれが設けられている。
【0036】
ダッシュボード11上の図中、オーバーヘッドディスプレイ17の左側には、運転者を撮影するカメラなどからなる撮像部34が運転席の方向に向けられて設けられている。
【0037】
車両に設けられた撮像部34および表示部31−1乃至表示部31−12は、車両の状態や車両の周囲の状態、交通情報などの運転者に通知すべきメッセージを表示する表示装置を構成する。表示装置を構成する表示部31−1乃至表示部31−12のそれぞれは、その表示画面に表示されるメッセージを運転者が容易に確認できるように、略運転席の方向に向けられて設置されている。
【0038】
表示装置は、撮像部34により撮影された運転者の顔の画像に基づいて運転者の視線の方向を検出し、表示部31−1乃至表示部31−12のうち、運転者が視線を向けている表示部に通知すべきメッセージを表示させる。なお、以下、表示部31−1乃至表示部31―12のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単に表示部31と称する。
【0039】
表示装置においては、例えば、運転者がコンビネーションメータパネル18の表示部31−1に視線を向けているときには、運転者に通知すべきメッセージは、表示部31−1に表示され、他の表示部31−2乃至表示部31−12には表示されない。また、運転者が視線を表示部31−1からルームミラー16に向けると、表示装置は、表示部31−12にメッセージを表示させ、他の表示部31−1乃至表示部31−11にはメッセージを表示させない。
【0040】
運転者が車両を運転する場合、運転者は絶えず視線を動かして安全を確認しながら車両を運転する。そこで、運転者が視線を向けた位置の付近に配置されている表示部31にメッセージが表示されるようにすることで、運転者は車両の周囲の安全を確認しつつ表示されたメッセージを読むことができる。
【0041】
このように複数の表示部31のうちのいずれかの表示部31にメッセージを表示する表示装置は、例えば、図2に示すように構成される。なお、図2において、図1における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
【0042】
表示装置61は、撮像部34、取得部71、表示情報生成部72、視線検出部73、表示選択部74、認知判定部75、表示制御部76−1乃至表示制御部76−12(表示制御部76−4乃至表示制御部76−11は図示せず)、および表示部31―1乃至表示部31―12(表示部31―4乃至表示部31―11は図示せず)から構成される。
【0043】
取得部71は、例えば、各種のセンサ、アンテナなどから構成され、冷却水の温度、タイヤの空気圧、燃料の残量などの車両の各部の状態、車両が走行している道路の路面の状態、車両の走行速度、車両の付近を走行している他の車両との車間距離などの車両の周囲の状態、交通情報などの情報である状態情報を取得して表示情報生成部72に供給する。
【0044】
表示情報生成部72は、取得部71から供給された状態情報に基づいて、運転者に通知すべきメッセージである表示情報を生成して表示選択部74に供給する。
【0045】
撮像部34は、運転者の顔の画像を撮影して視線検出部73に供給する。視線検出部73は、撮像部34から供給された画像から運転者の視線の向きを検出し、その検出結果を表示選択部74に供給する。
【0046】
表示選択部74は、視線検出部73から供給された検出結果に基づいて、表示情報生成部72から供給された表示情報を表示する表示部31を選択し、選択した表示部31に接続されている表示制御部に表示情報を供給する。
【0047】
また、表示選択部74は、滞留時間保持部81を備えている。表示選択部74の滞留時間保持部81は、運転者の表示情報への視線の滞留時間、すなわち運転者が表示情報を継続して見た時間である視線滞留時間を保持する。
【0048】
認知判定部75は、滞留時間保持部81に保持されている視線滞留時間を参照して、運転者の視線が表示情報に所定の時間以上滞留したか否か、すなわち運転者が表示部31に表示されているメッセージである表示情報の内容を認識したか否かを判定する。
【0049】
表示制御部76−1乃至表示制御部76−12のそれぞれは、表示選択部74から供給された表示情報を表示部31―1乃至表示部31―12のそれぞれに供給し、表示情報の表示部31への表示を制御する。なお、以下、表示制御部76−1乃至表示制御部76−12のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単に表示制御部76と称する。
【0050】
表示部31―1乃至表示部31―12のそれぞれは、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)、プラズマディスプレイなどから構成される。表示部31―1乃至表示部31―12のそれぞれは、その表示画面の全部または一部に表示制御部76−1乃至表示制御部76−12のそれぞれから供給された表示情報を表示する。
【0051】
ところで、表示装置61の利用者、例えば、車両の運転者が表示装置61を操作して、表示部31への表示情報の表示を指示すると、表示装置61は表示部31に表示情報を表示する処理であるメッセージ表示処理を開始する。
【0052】
以下、図3のフローチャートを参照して表示装置61によるメッセージ表示処理について説明する。
【0053】
ステップS11において、撮像部34は、運転者の顔の画像の撮影を開始する。撮像部34は、運転者の顔の画像を撮影し、撮影した画像を視線検出部73に供給する。
【0054】
ステップS12において、視線検出部73は、撮像部34から供給された画像に基づいて、運転者の視線の方向を検出し、その検出結果を表示選択部74に供給する。例えば、視線検出部73は、運転者の顔の画像から運転者の目の眼球の中心位置と、瞳孔の中心位置とを検出し、眼球の中心位置と瞳孔の中心位置とを結ぶベクトルの方向を運転者の視線の方向とする。なお、視線検出部73は、メッセージ表示処理の終了が指示されるまで、運転者の視線の方向を検出する処理を繰り返し行う。
【0055】
ステップS13において、取得部71は、車両の各部の状態、車両の周囲の状態、交通情報などの情報である状態情報を取得して表示情報生成部72に供給する。
【0056】
ステップS14において、表示情報生成部72は、取得部71から供給された状態情報に基づいて、文字、図形、画像などからなるメッセージである表示情報を生成し、表示選択部74に供給する。
【0057】
表示情報により運転者に通知される情報の内容は、例えば、冷却水の温度が通常よりも大幅に高くなっている、タイヤの空気圧が適正範囲を超えている、燃料の残量が少なくなっている、所定の故障予知装置が故障の可能性を検出している、車両が走行している道路の路面が凍結している、車両の速度が速すぎる、所定の道路において渋滞が発生したなどとされる。
【0058】
例えば、状態情報により燃料の残量が少なくなっていることが検出された場合、表示情報生成部72は、図4に示す表示情報を生成する。
【0059】
図4に示される表示情報には、複数の表示項目が含まれている。表示項目は、表示情報のうちの一度に表示部31に表示される情報であり、各表示項目の情報量(図4の例では表示項目の文字数)は、予め定められた所定の時間内に運転者が表示項目を読んでその内容を理解できる程度の情報量とされる。
【0060】
図4の例では、表示情報は2つの表示項目1および表示項目2からなり、表示情報には、表示項目1として文字列“燃料が残り少なくなりました。走行可能な距離はあと50kmです。”、および表示項目2として文字列“この先、給油可能なサービスエリアは、10km先のサービスエリアAと30km先のサービスエリアBです。”が含まれている。
【0061】
したがって、表示部31に表示情報が表示される場合、まず表示項目1の文字列“燃料が残り少なくなりました。走行可能な距離はあと50kmです。”が所定の時間表示され、その後、表示項目2の文字列“この先、給油可能なサービスエリアは、10km先のサービスエリアAと30km先のサービスエリアBです。”が表示されて、結果として1つの表示情報、すなわち運転者に通知するメッセージの内容を示す文字列“燃料が残り少なくなりました。走行可能な距離はあと50kmです。この先、給油可能なサービスエリアは、10km先のサービスエリアAと30km先のサービスエリアBです。”が表示される。
【0062】
表示情報生成部72はこのようにして生成した表示情報を表示選択部74に供給する。また、表示選択部74は、表示情報生成部72から供給された表示情報の表示の順番を示す表示リストを記憶している。表示選択部74が記憶している表示リストは例えば、図5に示すように、表示情報の表示項目が表示される順番に並べられている。
【0063】
図5の例では、表示リストには、図中、上から順番に表示情報Aの表示項目1、表示情報Aの表示項目2、および表示情報Bの表示項目1が順番に並べられている。表示選択部74は、表示情報生成部72から表示情報が供給されると、その表示情報を表示リストの最後に追加して表示リストを更新する。
【0064】
したがって、例えば、表示情報生成部72から新たに3つの表示項目1乃至表示項目3が含まれる表示情報Cが供給された場合、表示選択部74は、図5に示す表示リストの最後、すなわち表示情報Bの表示項目1の次に、表示情報Cの表示項目1乃至表示情報Cの表示項目3の順番で表示情報Cを表示リストに追加して表示リストを更新する。
【0065】
また、表示情報が表示される場合、表示選択部74は、表示リストの図中、上の項目から順番に表示する。すなわち、表示選択部74は、表示情報Aの表示項目1を表示部31に表示させてから、表示情報Aの表示項目1を表示リストから削除し、続いて表示情報Aの表示項目2、表示情報Bの表示項目1と順番に各表示項目を表示させる。
【0066】
なお、表示リストが更新される場合、表示選択部74が特許第3269108号公報に記載されている技術を利用することにより表示情報を表示する優先度を定めて、その優先度に基づいて表示情報を表示する順番を定めるようにしてもよい。
【0067】
図3のフローチャートの説明に戻り、表示情報が生成されると、ステップS15において、表示選択部74は、表示すべき情報があるか否かを判定する。すなわち、表示選択部74は、まだ表示していない表示情報の表示項目があるか否かを判定する。例えば、表示リストに表示情報生成部72から供給された、まだ表示されていない表示情報の表示項目がある場合、表示選択部74は表示すべき情報があると判定する。
【0068】
ステップS15において、表示すべき情報がないと判定された場合、表示情報を表示しないのでステップS16の処理はスキップされて、処理はステップS17に進む。
【0069】
これに対してステップS15において、表示すべき情報があると判定された場合、ステップS16に進み、表示装置61は表示位置選択処理を行う。なお、表示位置選択処理の詳細は後述するが、この表示位置選択処理において、表示装置61は、視線検出部73において検出された運転者の視線の方向に基づいて、運転者の視線が向けられている表示部31に表示情報の表示項目を表示させる。
【0070】
ステップS16において表示位置選択処理が行われるか、ステップS15において表示すべき情報がないと判定されると、ステップS17において表示選択部74は、処理を終了するか否かを判定する。例えば、表示選択部74は、運転者により表示装置61が操作されて表示情報の表示の終了が指示されると、処理を終了すると判定する。
【0071】
ステップS17において、処理を終了しないと判定された場合、継続して表示情報を表示させるので、処理はステップS13に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0072】
これに対して、ステップS17において処理を終了すると判定された場合、表示情報の表示を終了するので、表示装置61は各部の処理を停止させてメッセージ表示処理は終了する。
【0073】
このようにして、表示装置61は、運転者の視線の方向を検出し、その検出結果に基づいて運転者の視線が向けられている表示部31に運転者に通知すべきメッセージである表示情報を表示する。
【0074】
このように、運転者の視線の方向を検出し、運転者の視線が向けられている表示部31に表示情報を表示することによって、運転者は、常に自分が視線を向けた方向に位置する表示部31に表示情報が表示されるので、表示情報を読むために1つの表示部31を注視する必要がなくなる。したがって、運転者は、車両の運転に何ら支障をきたすことなく表示情報を読んでその内容を理解することができる。これにより、運転者の安全を確保するとともに、より確実に運転者にメッセージを通知することができる。
【0075】
次に、図6のフローチャートを参照して、図3のステップS16の処理に対応する表示位置選択処理について説明する。
【0076】
ステップS41において、表示選択部74は、視線検出部73から供給された運転者の視線の検出結果に基づいて、運転者の視線が表示部31のいずれかに向けられているか否かを判定する。
【0077】
ステップS41において、運転者の視線が表示部31のいずれにも向けられていないと判定された場合、運転者はどの表示部31も見ていないので、処理は図3のステップS17に進む。
【0078】
これに対してステップS41において、運転者の視線が表示部31のいずれかに向けられていると判定された場合、ステップS42に進み、表示選択部74は、運転者の視線が向けられている表示部31を、表示情報を表示させる表示部31として選択する。したがって、例えば、運転者の視線がルームミラー16の方向に向けられている場合、すなわち運転者が表示部31−12の方向を見ている場合には、表示選択部74は表示部31−12を選択する。
【0079】
ステップS43において、表示選択部74は記憶している表示リストを参照して、表示する表示情報の表示項目を選択する。例えば、表示選択部74は、図5に示した表示リストを記憶している場合、表示リストの最初の項目である表示情報Aの表示項目1を選択する。
【0080】
また、例えば、表示選択部74が、特許第3269108号公報に記載されている技術を利用することにより、ルールメンバシップ関数を用いて取得部71において取得された状態情報から判断時間(余裕時間)を算出して、表示する表示項目の個数を変化させるようにしてもよい。例えば、算出された判断時間から表示する表示項目の個数が2個であると定められると、表示選択部74は、表示リストから2個の表示項目を選択し、その2個の表示項目を表示部31に同時に表示させる。このように、判断時間に基づいて表示させる表示項目の個数を変化させることで、運転者が確実に理解できる範囲内で、かつできるだけ多くの表示項目を表示させることができ、より効率的にメッセージを通知することができる。
【0081】
表示選択部74は、表示する表示情報の表示項目を選択すると、選択した表示情報の表示項目を、表示制御部76を介してステップS42の処理において選択された表示部31に供給する。
【0082】
ステップS44において、表示部31は表示制御部76の制御のもとに、表示選択部74から供給された表示情報の表示項目を表示する。例えば、表示項目として、図4に示した表示情報の表示項目1が供給された場合、表示部31は、表示項目としての文字列“燃料が残り少なくなりました。走行可能な距離はあと50kmです。”を表示する。
【0083】
ステップS45において、滞留時間保持部81は、保持している表示項目の視線滞留時間に所定の時間を加算する。例えば、滞留時間保持部81は、保持している視線滞留時間に0.1秒を加算する。
【0084】
滞留時間保持部81は、表示部31に表示されている表示項目、すなわち表示リストの最初の項目である表示項目への運転者の視線の滞留時間を示す視線滞留時間を保持している。この視線滞留時間は、初期状態において0とされ、表示されている表示項目に運転者の視線が滞留した時間、すなわち表示項目が表示された時間だけ視線滞留時間により示される時間が加算されていく。そして、視線滞留時間が予め定められた所定の時間以上の時間となると、運転者が表示されている表示項目を読み終わり、その内容が理解されたとされる。
【0085】
例えば、1つの表示項目が表示部31−1に3秒間表示され、その後、運転者の視線の移動にともない表示項目が表示部31−2に2秒間表示された場合、その表示項目の視線滞留時間は5秒とされる。
【0086】
視線滞留時間に所定の時間が加算されると、ステップS46において、表示選択部74は、表示項目が表示部31に表示されてから予め定められた所定の時間が経過したか否かを判定する。
【0087】
例えば、表示項目を1つの表示部31に継続して一定時間以上表示すると、運転者はその表示部31に表示された表示項目を注視することになるため、運転者が周囲に注意を払わなくなり危険である。そこで、1つの表示部31に表示項目を継続して表示できる時間(以下、適宜、表示可能時間と称する)を予め定めておき、1つの表示部31に表示可能時間以上継続して表示項目が表示された場合には、一旦、表示項目の表示を消去する。表示選択部74は、ステップS46において、表示部31に表示している表示項目が表示可能時間以上継続して表示されたか否かを判定する。
【0088】
ステップS46において、表示項目が表示されてから所定の時間が経過していないと判定された場合、ステップS47に進み、表示選択部74は、視線検出部73からの検出結果に基づいて、表示項目が表示されている表示部31とは異なる表示部31に運転者の視線が向けられたか否かを判定する。
【0089】
ステップS47において、異なる表示部31に運転者の視線が向けられていないと判定された場合、すなわち表示項目が表示されている表示部31に運転者の視線が向けられている場合、継続して表示項目を表示させるので処理はステップS45に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0090】
これに対してステップS47において、異なる表示部31に運転者の視線が向けられたと判定された場合、運転者の視線は、表示項目が表示されている表示部31から他の方向に向けられたので、処理は図3のステップS17に進み、新たに運転者の視線が向けられた表示部31に表示項目が表示される。
【0091】
また、ステップS46において、所定の時間が経過したと判定された場合、すなわち表示項目が表示可能時間以上継続して表示部31に表示された場合、ステップS48に進み、表示部31は、表示制御部76の制御のもとに、これまで表示していた表示項目の表示を消去する。
【0092】
ステップS49において、認知判定部75は、滞留時間保持部81に保持されている視線滞留時間が所定の時間以上となったか否かを判定する。
【0093】
ステップS49において、視線滞留時間が所定の時間以上となっていないと判定された場合、運転者がこれまで表示されていた表示項目をまだ読み終わっておらず、その内容が理解されていないとされて、処理は図3のステップS17に進み、新たに運転者の視線が向けられた表示部31に表示項目が表示される。
【0094】
この場合、これまで表示されていた表示項目は、運転者によりまだ読まれていないとされるので、図3のステップS15において、この表示項目が表示すべき情報であるとされ、ステップS49において視線滞留時間が所定の時間以上となったと判定されるまで、その表示項目の新たに選択された表示部31への表示が繰り返し行われる。
【0095】
これに対して、ステップS49において、視線滞留時間が所定の時間以上となったと判定された場合、運転者がこれまで表示されていた表示項目を読み終わり、その内容が理解されたとされて、処理はステップS50に進む。
【0096】
ステップS50において、滞留時間保持部81は、これまで表示されていた表示項目はすでに運転者に読まれたので保持している視線滞留時間を0とし、その0とされた視線滞留時間を次に表示される表示項目の視線滞留時間とする。滞留時間保持部81に保持されている視線滞留時間が0とされ、新たに表示される表示項目の視線滞留時間とされると、処理は図3のステップS17に進み、新たな表示項目が選択されて表示される。
【0097】
このようにして、表示装置61は、表示している表示項目の視線滞留時間が所定の時間以上となると、表示されている表示項目が運転者に読まれてその内容が理解されたとし、次の表示項目を表示する。また、所定の時間以上継続して1つの表示部31に表示項目が表示されると表示項目の表示を一旦消去する。
【0098】
このように、運転者の表示項目への視線滞留時間に基づいて、表示情報の表示項目の表示を切り替えることによって、より確実に表示情報により示されるメッセージを運転者に通知することができる。
【0099】
また、所定の時間以上継続して1つの表示部31に表示項目が表示されると表示項目の表示を一旦消去することにより、運転者が1つの表示部31を継続して注視することを防止することができ、運転者の安全を確保することができる。
【0100】
なお、所定の回数以上、連続して同じ表示部31に表示情報が表示された場合など、運転者が所定の方向を一定時間以上注視している場合には、運転者の周囲への注意力が低下しているとして、表示装置61が運転者に周囲への注意を促すメッセージを表示したり音声などを再生したりしてもよい。
【0101】
また、運転者が表示装置61を操作して、表示情報を表示させる表示部31を選択できるようにしたり、表示情報が表示される時間、表示項目の長さ、すなわち一度に表示される情報量などを設定できるようにしたりしてもよい。
【0102】
以上のように、運転者の視線の方向を検出し、運転者の視線が向けられている表示部31に表示情報を表示することによって、運転者が1つの表示部31を注視することを防止することができ、運転者の安全を確保するとともに、より確実に運転者にメッセージを通知することができる。
【0103】
なお、以上においては、表示部31−10乃至表示部31―12のそれぞれを、右ドアミラー14乃至ルームミラー16のそれぞれと隣接する位置に設けられると説明したが、表示部31−10乃至表示部31―12のそれぞれを、右ドアミラー14乃至ルームミラー16のそれぞれの一部分として設けるようにしてもよい。
【0104】
また、右ドアミラー14乃至ルームミラー16のそれぞれのミラーの部分をLCDなどにより構成し、車両の後方または側面の画像を表示させてドアミラーまたはルームミラーとして機能させるとともに、運転者の視線が向けられたときにそのLCDの一部分に表示情報を表示させて表示部31としても機能させるようにしてもよい。
【0105】
同様に、回転計32および速度計33の表示面をLCDなどで構成して回転数および走行速度を表示させるとともに、運転者の視線が向けられたときにそのLCDの一部分に表示情報を表示させて表示部31としても機能させるようにしてもよい。
【0106】
さらに、運転者の視野における各表示部31の表示画面の占める領域が比較的大きい場合には、表示情報は比較的運転者の視野に入り易いので、視線検出部73において、例えば、撮像部34からの画像から運転者の顔の向きを検出し、検出された顔の向きを運転者の視線の向きとするようにしてもよい。運転者の顔の向きは、視線の方向と比べて比較的容易に検出できるので、より迅速に表示情報を表示させる表示部31を選択することができる。
【0107】
さらに、また、運転者が、これから表示情報が表示されることを認識できるように、例えば表示装置61が、音声や文章などにより表示情報が表示されることを予め運転者に通知するようにしてもよい。
【0108】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
【0109】
図7は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するパーソナルコンピュータの構成の例を示すブロック図である。パーソナルコンピュータ201のCPU(Central Processing Unit)211は、ROM(Read Only Memory)212、または記録部218に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)213には、CPU211が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU211、ROM212、およびRAM213は、バス214により相互に接続されている。
【0110】
CPU211にはまた、バス214を介して入出力インターフェース215が接続されている。入出力インターフェース215には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部216、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部217が接続されている。CPU211は、入力部216から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU211は、処理の結果を出力部217に出力する。
【0111】
入出力インターフェース215に接続されている記録部218は、例えばハードディスクからなり、CPU211が実行するプログラムや各種のデータを記録する。通信部219は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
【0112】
また、通信部219を介してプログラムを取得し、記録部218に記録してもよい。
【0113】
入出力インターフェース215に接続されているドライブ220は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア231が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記録部218に転送され、記録される。
【0114】
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを格納するプログラム記録媒体は、図7に示すように、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスクを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア231、または、プログラムが一時的もしくは永続的に格納されるROM212や、記録部218を構成するハードディスクなどにより構成される。プログラム記録媒体へのプログラムの格納は、必要に応じてルータ、モデムなどのインターフェースである通信部219を介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を利用して行われる。
【0115】
なお、本明細書において、プログラム記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0116】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】表示装置が設置された車両の内部の外観の一例を示す斜視図である。
【図2】表示装置の構成を示すブロック図である。
【図3】メッセージ表示処理を説明するフローチャートである。
【図4】表示情報の一例を示す図である。
【図5】表示リストの一例を示す図である。
【図6】表示位置選択処理を説明するフローチャートである。
【図7】パーソナルコンピュータの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0118】
31−1乃至31−12,31 表示部
34 撮像部
61 表示装置
72 表示情報生成部
73 視線検出部
74 表示選択部
75 認知判定部
81 滞留時間保持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字、図形、または画像からなるメッセージを表示する表示手段と、
利用者の視線の方向を検出する視線検出手段と、
視線の検出結果に基づいて、複数の前記表示手段のうち前記利用者が視線を向けている表示手段を、前記メッセージを表示させる表示手段として選択する選択手段と
を備える表示装置。
【請求項2】
前記選択手段は、前記メッセージが前記表示手段に表示されてから所定の時間が経過した場合、前記メッセージを表示させる表示手段を新たに選択する
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記選択手段は、前記利用者が視線を向けている表示手段が、前記メッセージが表示されている表示手段と異なる場合、前記メッセージを表示させる表示手段を新たに選択する
請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記利用者が表示された前記メッセージを継続して見た時間である滞留時間を保持する滞留時間保持手段をさらに備え、
前記選択手段は、前記滞留時間が所定の時間以上となった場合、新たに表示手段を選択して次のメッセージを表示させる
請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記視線検出手段は、前記利用者の顔の向きを検出し、検出された顔の向きを前記利用者の視線の方向とする
請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
複数の前記表示手段のそれぞれは、車両を運転する前記利用者が表示手段に表示された前記メッセージを確認できるように設置されている
請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
利用者の視線の方向を検出する視線検出ステップと、
視線の検出結果に基づいて、文字、図形、または画像からなるメッセージを表示する複数の表示手段のうち、前記利用者が視線を向けている表示手段を、前記メッセージを表示させる表示手段として選択する選択ステップと、
選択された前記表示手段に前記メッセージを表示する表示ステップと
を含む表示方法。
【請求項8】
利用者の視線の方向を検出する視線検出ステップと、
視線の検出結果に基づいて、文字、図形、または画像からなるメッセージを表示する複数の表示手段のうち、前記利用者が視線を向けている表示手段を、前記メッセージを表示させる表示手段として選択する選択ステップと、
選択された前記表示手段に前記メッセージを表示する表示ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−249567(P2007−249567A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−71686(P2006−71686)
【出願日】平成18年3月15日(2006.3.15)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】