説明

負荷制御システム

【課題】戸建て住宅などに設置され、玄関付近の所定の検知領域に人が存在する場合に、屋内の家人に対して照明装置を点灯させて通報すると共に、不審者に対しては威嚇する機能を備えた負荷制御システムを提供する。
【解決手段】家屋1の玄関付近に設置され、所定範囲の画像を撮像するテレビカメラ(撮像装置)2により撮像された画像データに所定の画像処理を施し、画像中に人が存在するか否かを判断し、人が存在すると判断したときにあらかじめ設定されている所定の照明装置22、23・・・を点灯させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震警報システムに連動して、照明装置などの負荷を制御する負荷制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ブロードバンド回線を通じて、緊急地震速報を各住戸に通報する地震警報システムが普及しつつある。現在の地震警報システムは、地震発生時の初期微動(P波)と主要動(S波)を観測・解析し、何秒後にどの程度の規模の主要動が到達するかを、音声で通報するシステムである。各住戸に設置される端末装置は、警報音の出力と音声による通報機能を備えている。
【0003】
一方、本出願人は、テレビカメラを内蔵したテレビドアホンシステムを実用化しており、さらに、火災報知器などのセンサと組み合わせてテレビドアホンシステムの屋内モニタ装置(親機)から電気錠などの負荷を制御する負荷制御システムを提案している(特許文献1参照)。
【0004】
地震発生時には、単に住人に地震の主要動の到来を知らせるだけでなく、照明装置を点灯させたり、避難路を確保したりする必要があり、地震警報システムと負荷制御システムを連動させることが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2691419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来例の問題を解決するためになされたものであり、例えば戸建て住宅や集合住宅などの建築物に設置されている照明装置などの負荷制御システムであって、地震発生時に、住人に地震の主要動の到来を予告すると共に、照明装置の点灯や避難路の確保などの機能を備えた負荷制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、負荷制御システムであって、有線回線を通じて緊急地震速報を受信する地震速報受信部と、建築物に設置されている複数の照明装置に接続され、該複数の照明装置の点灯及び消灯を個別に又は一斉に制御する照明制御部と、前記建築物に電気錠が設置されている場合は、該電気錠に接続され、該電気錠の解錠及び施錠を制御する電気錠制御部と、警報音又は音声による所定の情報を出力する音声情報出力部と、画像による所定の情報を出力する画像情報出力部を備え、前記地震速報受信部が前記緊急地震速報を受信したときに、前記音声情報出力部は、あらかじめ設定されている地震警報に対応する警報音又は音声による所定の情報を出力し、前記画像情報出力部は、前記緊急地震速報に含まれる地震情報又は地震発生時の避難路を画像表示し、前記照明制御部は、前記複数の照明装置のうちあらかじめ設定されている1又は複数の照明装置又は全ての照明装置を点灯させ、前記電気錠制御部に電気錠が接続されている場合は、前記電気錠制御部は、前記電気錠を解錠することを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の負荷制御システムにおいて、前記建築物にエレベータが設置されている場合は、該エレベータの制御部に接続され、該エレベータの乗籠の昇降及び扉の開閉を制御するエレベータ制御部をさらに備え、前記地震速報受信部が前記緊急地震速報を受信したときに、前記エレベータ制御部は、前記エレベータの乗籠を最寄り階に停止させ、前記エレベータの乗籠及びその階の建築物側の扉を開放すると共に、前記エレベータが作動できないように昇降機能及び扉の開閉機能をロックすることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、集合住宅に設置され、1つの親機と1又は複数の子機で構成された負荷制御システムであって、前記親機は、有線回線を通じて緊急地震速報を受信する地震速報受信部と、前記集合住宅の共用部分に設置されている複数の照明装置に接続され、該複数の照明装置の点灯及び消灯を個別に又は一斉に制御する照明制御部と、前記集合住宅の扉が自動開閉扉である場合は、該自動開閉扉の開閉を制御する扉開閉制御部と、前記集合住宅の扉に電気錠が設置されている場合は、該電気錠に接続され、該電気錠の解錠及び施錠を制御する電気錠制御部と、前記集合住宅にエレベータが設置されている場合は、該エレベータの制御部に接続され、該エレベータの昇降及び扉の開閉を制御するエレベータ制御部と、前記1又は複数の子機に緊急地震速報を転送する地震速報転送部を備え、前記1又は複数の子機は、前記親機の前記地震速報転送部から転送された緊急地震速報を受信する地震速報受信部と、個々の住戸に設置されている複数の照明装置に接続され、該複数の照明装置の点灯及び消灯を個別に又は一斉に制御する照明制御部と、前記個々の住戸の扉に電気錠が設置されている場合は、該電気錠に接続され、該電気錠の解錠及び施錠を制御する電気錠制御部と、警報音又は音声による所定の情報を出力する音声情報出力部と、画像による所定の情報を出力する画像情報出力部を備え、前記親機の前記地震速報受信部が前記緊急地震速報を受信したときに、前記親機の照明制御部は、前記集合住宅の共用部分に設置されている複数の照明装置のうちあらかじめ設定されている1又は複数の照明装置又は全ての照明装置を点灯させ、前記集合住宅の扉が自動開閉扉である場合は、前記扉開閉制御部は前記自動開閉扉を開放し、前記集合住宅の扉に電気錠が設置されている場合は、前記親機の電気錠制御部は、前記集合住宅の全ての扉の電気錠を解錠し、前記エレベータ制御部は、前記エレベータの乗籠を最寄り階に停止させ、前記エレベータの乗籠及びその階の前記集合住宅側の扉を開放すると共に、前記エレベータが作動できないように昇降機能及び扉の開閉機能をロックし、前記1又は複数の子機の地震速報受信部が、前記親機の地震速報転送部から転送された緊急地震速報を受信したときに、前記音声情報出力部は、あらかじめ設定されている地震警報に対応する警報音又は音声による所定の情報を出力し、前記画像情報出力部は、前記緊急地震速報に含まれる地震情報又は地震発生時の避難路を画像表示し、前記1又は複数の子機の前記照明制御部は、前記複数の照明装置のうちあらかじめ設定されている1又は複数の照明装置又は全ての照明装置を点灯させ、前記1又は複数の子機の前記電気錠制御部に電気錠が接続されている場合は、前記電気錠制御部は、前記電気錠を解錠することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、地震速報受信部が緊急地震速報を受信したとき、すなわち地震の主要動が到達する前に、音声情報出力部から地震警報に対応する警報音又は音声による所定の情報が出力されるので、住人は、事前に地震の到来を予期することができ、地震に備えて安全な場所に避難したり、火災防止のための措置などをとったりすることができる。また、画像情報出力部に緊急地震速報に含まれる地震情報又は地震発生時の避難路が画像表示されるので、地震の規模を予想したり、地震発生後の避難路を確認したりすることができる。さらに、夜間や就寝時の場合、照明制御部によってあらかじめ設定されている1又は複数の照明装置又は全ての照明装置が点灯されるので、廊下や玄関などの避難路の照明が確保され、避難が容易になると共に、聴覚障害のある人に対しても緊急事態であることを通報することができる。さらに、建築物の扉に電気錠が設置されている場合は、電気錠制御部により前記電気錠が解錠されるので、避難路を確保することができる。特に、大地震発生時には停電するので、住人が地震発生前に避難路を確認したり、電気錠を地震発生前に解錠させたりしておくことは有効である。なお、この負荷制御システムは、戸建て住宅や集合住宅の個別の住戸に設置する場合に適する。
【0011】
請求項2の発明によれば、緊急地震速報を受信したときに、エレベータを最寄り階に停止させ、エレベータの扉を開放すると共に、エレベータが作動できないように昇降機能及び扉の閉機能をロックするので、住人がエレベータに閉じ込められる可能性を低減することができる。特に、大地震発生時には停電したり、建築物が傾いたりする場合があるので、地震発生後も、安全が確認されるまでエレベータを使用できなくすることは有効である。
【0012】
請求項3の発明によれば、上記負荷制御システムを集合住宅全体に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る負荷制御システムを備えた戸建て住宅の概略構成を示す図。
【図2】上記負荷制御システムにおける屋内モニタ装置の構成を示すブロック図。
【図3】上記負荷制御システムを集合住宅に適用した場合の概略構成を示す図。
【図4】集合住宅に適用した場合の負荷制御システムの親機及び子機の構成を示すブロック図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の一実施形態に係る負荷制御システムについて説明する。図1は、本実施形態に係る地震警報システムと連動した負荷制御システムを、戸建て住宅に設置した場合の概略構成を示す。一般的に、戸建て住宅などの建築物の門扉や玄関などの付近には、テレビカメラ2を備えたテレビドアホン装置の屋外器(子機)3が設けられている。また、リビングルームやダイニングキッチンなどにはテレビドアホン装置の屋内モニタ装置(親機)4が設けられている。一方、家屋1の玄関11、廊下12、階段13、リビング14、キッチン15、寝室16、17・・・などの壁面には、照明装置(照明負荷)21・・・のオン及びオフなどを制御するための壁面スイッチを兼ねた負荷制御装置31・・・が設けられており、これら負荷制御装置31・・・と照明装置21・・・とは、それぞれ壁や天井の裏側に設置された配線を介して接続されている。これらの負荷制御装置31・・・の一部又は全部は、テレビドアホン装置の屋内モニタ装置4から有線を介して又は電波を媒体として無線送信される所定の信号を受信する受信機能を有している。
【0015】
本実施形態では、全ての負荷制御装置31・・・は上記受信機能を有するものとし、さらに1又は複数の負荷のオン及びオフ及びオン状態における負荷の段階を制御する負荷制御機能を有する。負荷としては、上記照明装置21・・・の他に、警報装置、警備会社への通報装置あるいは電気錠(オートドアロック)などを制御することができる。また、負荷制御装置31・・・は、ユーザによって操作され、電波を媒体として、操作された内容に応じた所定の信号を無線送信する操作スイッチ(例えばリモコン装置)80などからの所定の信号も受信可能である。なお、操作スイッチ80は、必ずしもリモコン装置である必要はなく、壁面に設置又は固定された他のスイッチであってもよい。
【0016】
屋内モニタ装置4に設けられている照明制御部(詳細は後述する)は、特定の又は全ての負荷制御装置31に対して点灯のための制御信号を無線送信し、あらかじめ設定されている1又は複数の照明装置又は全ての照明装置21・・・をオン(点灯)させる。なお、玄関の天井部に設置されている屋側センサ5は、屋外の照度に応じて又は所定の検知領域6内に人が存在するか否かに応じて、照明装置21などを点灯又は消灯させるための点灯信号又は消灯信号を屋内モニタ装置4に対して出力し、屋内モニタ装置4は屋側センサ5からの点灯信号又は消灯信号を受信すると、負荷制御装置31に対して点灯又は消灯のために制御信号を無線送信し、照明装置21をオン(点灯)又はオフ(消灯)させる。
【0017】
玄関11、廊下12及び階段13に設けられた人体感知センサ71、72及び73は、所定の検知領域内に人が立ち入った場合に、人の存在を検知して、例えば電波を媒体として、人を検知したことを知らせ、照明装置を点灯させるための点灯信号又は所定の検知領域内に一定時間人の存在を検知しなくなった場合に、人が立ち去ったことを知らせる消灯信号を屋内モニタ装置4又は最寄りの負荷制御装置31、32又は33に対して無線送信する。負荷制御装置31、32及び33は、人体感知センサ71、72及び73からの点灯信号又は消灯信号に応じて照明装置21、22、23及び24をそれぞれ点灯又は消灯させる機能を有すると共に、ユーザの操作により照明装置21、22、23及び24をそれぞれ点灯又は消灯させる通常のスイッチ機能を有している。
【0018】
リビング14、寝室16又は17などに設けられた負荷制御装置34〜37などは、操作スイッチ(リモコン装置)80などから送信される所定の制御信号に応じて、照明装置25〜28などのオン又はオフ及びオンのときの照度などを制御する機能を有する。
【0019】
各負荷制御装置31〜37は、有線又は無線通信を介して、屋内モニタ装置4と通信を行う。また、1つの負荷制御装置(例えばリビング14又はキッチン15に設けられている負荷制御装置34又は35)をマスターとし、他の負荷制御装置をスレーブとするマスター・スレーブ通信を行うように構成されていてもよい。さらに、個々の負荷制御装置31〜37は、時分割多重方式又は周波数多重方式により、操作スイッチ80からの信号の受信を行う。
【0020】
また、本実施形態では、玄関11の扉に電気錠81が設けられているものとする。さらに、図示していないが、バリアフリーに対応して、エレベータが設置されていてもよい。
【0021】
次に、上記負荷制御システムにおける機能について説明する。近年、光通信やケーブルテレビなどのブロードバンド回線などの有線回線を介して緊急地震速報を各住戸に通報する地震警報システムが普及しつつある。屋内モニタ装置4は、図2に示すように、ブロードバンド回線に接続されるインタフェースを備えており、ブロードバンド回線を通じて緊急地震速報を受信する機能を有している。屋内モニタ装置4のブロック構成を図2に示す。
【0022】
図2に示すように、屋内モニタ装置4は、ブロードバンド回線を通じて緊急地震速報を受信する地震速報受信部41と、上記複数の照明装置21・・・に接続され、照明装置21・・・の点灯及び消灯を個別に又は一斉に制御する照明制御部42と、電気錠81に接続され、電気錠81の解錠及び施錠を制御する電気錠制御部43と、エレベータが設置されている場合は、そのエレベータの制御部に接続され、エレベータの昇降及び扉の開閉を制御するエレベータ制御部44と、警報音又は音声による所定の情報を出力する音声情報出力部45と、画像による所定の情報を出力する画像情報出力部46を備えている。また、音声情報出力部45にはスピーカ47が、画像情報出力部46には液晶表示装置などの表示装置48が接続されている。なお、テレビドアホン機能部(図示せず)については説明を省略する。また、電気錠制御部43及びエレベータ制御部44は、オプションとして必要に応じて設置されていてもよい。
【0023】
地震速報受信部41が緊急地震速報を受信すると、音声情報出力部45は、あらかじめ設定されている地震警報に対応する警報音又は音声による所定の情報をスピーカ47から出力し、それによって住人はすぐに地震の主要動が到達することを予想することができる。画像情報出力部46は、前記緊急地震速報に含まれる、例えば地震の主要動の予想到達時間(何秒後か)や震度などの地震情報、あるいは、地震発生時の避難場所や避難路を表示装置48の画面上に表示する。それによって、住人は、地震発生時や地震発生後の対応をとることができる。照明制御部42は、複数の照明装置21・・・のうちあらかじめ設定されている1又は複数の照明装置又は全ての照明装置を点灯させる。例えば、夜間や就寝時において、廊下や玄関などの避難路の照明が確保され、避難が容易になると共に、聴覚障害のある人に対しても緊急事態であることを通報することができる。電気錠制御部43は、電気錠81を解錠する。それによって、地震発生時に住人があわてていても、スムーズに扉を開くことができ、避難路の確保が可能となる。エレベータ制御部44は、エレベータの乗籠を最寄り階に停止させ、エレベータの乗籠及びその階の建築物側の扉を開放すると共に、エレベータが作動できないように昇降機能及び扉の開閉機能をロックする。それによって、住人がエレベータに閉じ込められる可能性を低減することができる。特に、大地震発生時には停電するので、地震の主要動が到達する前に、電気錠81を解錠させたり、エレベータを停止させたり、あるいは地震情報や避難路を表示装置48に画像表示することは有効である。なお、図1及び図2に示す負荷制御システムは、戸建て住宅や集合住宅の個別の住戸に設置する場合に適する。
【0024】
図3は、負荷制御システムを集合住宅全体に適用した場合の概略構成を示す。集合住宅用の負荷制御システムは、管理室又は配電室などに設置された1つの親機4Aと1又は複数の子機(屋内モニタ装置)4Bで構成された負荷制御システムである。親機4Aと子機4Bのブロック構成を図4に示す。
【0025】
親機4Aは、ブロードバンド回線を通じて緊急地震速報を受信する地震速報受信部41Aと、集合住宅の共用部分に設置されている複数の照明装置20に接続され、複数の照明装置20の点灯及び消灯を個別に又は一斉に制御する照明制御部42Aと、集合住宅の扉が自動開閉扉61である場合は、自動開閉扉61の開閉を制御する扉開閉制御部40Aと、集合住宅の扉62に電気錠82が設置されている場合は、電気錠82に接続され、電気錠82の解錠及び施錠を制御する電気錠制御部43Aと、集合住宅にエレベータ50が設置されている場合は、エレベータの制御部(図示せず)に接続され、エレベータの乗籠51の昇降及び扉52の開閉を制御するエレベータ制御部44Aと、1又は複数の子機4Bに緊急地震速報を転送する地震速報転送部49Aを備えている。図3では、正面玄関の扉61を自動開閉扉とし、非常口又は通用口に扉62に電気錠82が設けられているものとする。
【0026】
子機4Bは、親機4Aの地震速報転送部49Aから転送された緊急地震速報を受信する地震速報受信部41Bと、個々の住戸に設置されている複数の照明装置22・・・に接続され、複数の照明装置22・・・の点灯及び消灯を個別に又は一斉に制御する照明制御部42Bと、個々の住戸の扉に電気錠81が設置されている場合は、その電気錠81に接続され、電気錠81の解錠及び施錠を制御する電気錠制御部43Bと、警報音又は音声による所定の情報を出力する音声情報出力部45Bと、画像による所定の情報を出力する画像情報出力部46Bを備えている。すなわち、子機4は上記図1及び図2に示した屋内モニタ装置4と基本的に同じものであり、緊急地震速報を直接受信せず、親機4Aから転送されたものを受信する点と、エレベータ制御部が設けられていない点が異なる。
【0027】
親機4Aの地震速報受信部41Aが緊急地震速報を受信すると、親機4Aの照明制御部42Aは、集合住宅の廊下や階段などの共用部分に設置されている複数の照明装置20のうちあらかじめ設定されている1又は複数の照明装置又は全ての照明装置を点灯させる。扉開閉制御部40Aは、自動開閉扉61を開放し、親機4Aの電気錠制御部43Aは、例えば、非常口や通用門などの扉62の全ての電気錠82を解錠する。また、エレベータ制御部44Aは、エレベータ50の乗籠51を最寄り階に停止させ、エレベータの乗籠51の扉(図示せず)を開放すると共に、その階の集合住宅(建築物)側の扉52も開放すると共に、エレベータ50が作動できないように昇降機能及び扉の閉機能をロックする。なお、子機4Bの地震速報受信部41Bが、親機4Aの地震速報転送部49Aから転送された緊急地震速報を受信したときの動作は、上記と同様である。
【符号の説明】
【0028】
1 家屋
3 テレビドアホン装置の屋外器(子機)
4 テレビドアホン装置の屋内モニタ装置(親機)
4A 負荷制御システムの親機
4B 負荷制御システムの子機(屋内モニタ装置)
20〜28 照明装置
31〜37 負荷制御装置(壁面スイッチ)
40A 扉開閉制御部
41、41A、41B 地震速報受信部
42、42A、42B 照明制御部
43、43A、43B 電気錠制御部
44、44A エレベータ制御部
45、45B 音声情報出力部
46、46B 画像情報出力部
47 スピーカ
48 表示装置
49A 地震速報転送部
50 エレベータ
51 乗籠
52 扉
61 自動開閉扉
62 (非常口又は通用口の)扉
81、82 電気錠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有線回線を通じて緊急地震速報を受信する地震速報受信部と、
建築物に設置されている複数の照明装置に接続され、該複数の照明装置の点灯及び消灯を個別に又は一斉に制御する照明制御部と、
前記建築物に電気錠が設置されている場合は、該電気錠に接続され、該電気錠の解錠及び施錠を制御する電気錠制御部と、
警報音又は音声による所定の情報を出力する音声情報出力部と、
画像による所定の情報を出力する画像情報出力部を備え、
前記地震速報受信部が前記緊急地震速報を受信したときに、
前記音声情報出力部は、あらかじめ設定されている地震警報に対応する警報音又は音声による所定の情報を出力し、
前記画像情報出力部は、前記緊急地震速報に含まれる地震情報又は地震発生時の避難路を画像表示し、
前記照明制御部は、前記複数の照明装置のうちあらかじめ設定されている1又は複数の照明装置又は全ての照明装置を点灯させ、
前記電気錠制御部に電気錠が接続されている場合は、前記電気錠制御部は、前記電気錠を解錠することを特徴とする負荷制御システム。
【請求項2】
前記建築物にエレベータが設置されている場合は、該エレベータの制御部に接続され、該エレベータの昇降及び扉の開閉を制御するエレベータ制御部をさらに備え、
前記地震速報受信部が前記緊急地震速報を受信したときに、前記エレベータ制御部は、前記エレベータの乗籠を最寄り階に停止させ、前記エレベータの乗籠及びその階の建築物側の扉を開放すると共に、前記エレベータが作動できないように昇降機能及び扉の開閉機能をロックすることを特徴とする請求項1に記載の負荷制御システム。
【請求項3】
集合住宅に設置され、1つの親機と1又は複数の子機で構成された負荷制御システムであって、
前記親機は、
有線回線を通じて緊急地震速報を受信する地震速報受信部と、
前記集合住宅の共用部分に設置されている複数の照明装置に接続され、該複数の照明装置の点灯及び消灯を個別に又は一斉に制御する照明制御部と、
前記集合住宅の扉が自動開閉扉である場合は、該自動開閉扉の開閉を制御する扉開閉制御部と、
前記集合住宅の扉に電気錠が設置されている場合は、該電気錠に接続され、該電気錠の解錠及び施錠を制御する電気錠制御部と、
前記集合住宅にエレベータが設置されている場合は、該エレベータの制御部に接続され、該エレベータの昇降及び扉の開閉を制御するエレベータ制御部と、
前記1又は複数の子機に緊急地震速報を転送する地震速報転送部を備え、
前記1又は複数の子機は、
前記親機の前記地震速報転送部から転送された緊急地震速報を受信する地震速報受信部と、
個々の住戸に設置されている複数の照明装置に接続され、該複数の照明装置の点灯及び消灯を個別に又は一斉に制御する照明制御部と、
前記個々の住戸の扉に電気錠が設置されている場合は、該電気錠に接続され、該電気錠の解錠及び施錠を制御する電気錠制御部と、
警報音又は音声による所定の情報を出力する音声情報出力部と、
画像による所定の情報を出力する画像情報出力部を備え、
前記親機の前記地震速報受信部が前記緊急地震速報を受信したときに、
前記親機の照明制御部は、前記集合住宅の共用部分に設置されている複数の照明装置のうちあらかじめ設定されている1又は複数の照明装置又は全ての照明装置を点灯させ、
前記集合住宅の扉が自動開閉扉である場合は、前記扉開閉制御部は、前記自動開閉扉を開放し、
前記集合住宅の扉に電気錠が設置されている場合は、前記親機の電気錠制御部は、前記集合住宅の全ての扉の電気錠を解錠し、
前記エレベータ制御部は、前記エレベータの乗籠を最寄り階に停止させ、前記エレベータの乗籠及びその階の前記集合住宅側の扉を開放すると共に、前記エレベータが作動できないように昇降機能及び扉の開閉機能をロックし、
前記1又は複数の子機の地震速報受信部が、前記親機の地震速報転送部から転送された緊急地震速報を受信したときに、
前記音声情報出力部は、あらかじめ設定されている地震警報に対応する警報音又は音声による所定の情報を出力し、
前記画像情報出力部は、前記緊急地震速報に含まれる地震情報又は地震発生時の避難路を画像表示し、
前記1又は複数の子機の前記照明制御部は、前記複数の照明装置のうちあらかじめ設定されている1又は複数の照明装置又は全ての照明装置を点灯させ、
前記1又は複数の子機の前記電気錠制御部に電気錠が接続されている場合は、前記電気錠制御部は、前記電気錠を解錠することを特徴とする負荷制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−8499(P2011−8499A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−150852(P2009−150852)
【出願日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】